特許第5771844号(P5771844)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5771844
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】遊技機の戻り球回収構造
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
   A63F7/02 311C
   A63F7/02 312A
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-185120(P2010-185120)
(22)【出願日】2010年8月20日
(65)【公開番号】特開2012-40233(P2012-40233A)
(43)【公開日】2012年3月1日
【審査請求日】2013年8月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148287
【氏名又は名称】株式会社浅間製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100078101
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 達雄
(74)【代理人】
【識別番号】100085523
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 文夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154461
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 由布
(74)【代理人】
【識別番号】100161403
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 静夫
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 義雄
(72)【発明者】
【氏名】小林 富士夫
(72)【発明者】
【氏名】工藤 允
(72)【発明者】
【氏名】蓮沼 光次
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 進
【審査官】 田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭49−004790(JP,U)
【文献】 特開2004−208958(JP,A)
【文献】 実公昭49−022297(JP,Y1)
【文献】 特開2002−177497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤に設けた球発射装置から発射レール上の球をガイドレールを介して遊技盤の遊技領域に向けて発射した結果、発射不良となった戻り球を回収するための遊技機の戻り球回収構造において、
発射レールとガイドレールとの間に戻り球取込み用の隙間を設けて、この隙間に、ガイドレール上を戻ってきた戻り球を衝突させるガイドレール側側面を、発射レールに近付くに連れて次第に遊技盤面から離れる方向に、遊技盤面に対して45°以下の角度で傾斜させレール補助部材を配設するとともに、前記側面に衝突した戻り球を回収するための球回収通路を球発射通路の横に設けたことを特徴とする遊技機の戻り球回収構造。
【請求項2】
前記側面の戻り球入口側の傾斜角度を小さく、戻り球出口側を大きくした請求項1に記載の遊技機の戻り球回収構造。
【請求項3】
レール補助部材の上面に山形ガイドを設けて、前記側面の一部を高く形成した請求項1または2に記載の遊技機の戻り球回収構造。
【請求項4】
前記ガイドレールを断面円弧形状として、発射レールよりも後方にずらして設置したことを特徴とする請求項3に記載の遊技機の戻り球回収構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発射レール上の球を上方の遊技領域に向けて発射した結果、遊技領域に到着することなく発射不良となってガイドレールを戻ってきた球を回収するための遊技機の戻り球回収構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来遊技機であるパチンコ機においては、例えば図10に示すように、遊技盤1の下部右方に弾球槌21を備えた球発射装置2が配設されている。このパチンコ機においては、弾球槌21によって弾かれた球は発射レール3からガイドレール4を伝って遊技盤1の遊技領域11内に打ち込まれるが、打球力不足などで遊技領域11内に到着しなかった球は戻り球となってガイドレール4と内レール41との間の球発射通路42を逆走して、後続して発射された球と衝突することになる。そこでこの戻り球を回収するために、従来はガイドレール4と発射レール3との間に球取込用の隙間5を設け、この隙間5の下方に戻り球を下皿に戻す回収通路6を設けていた。
【0003】
しかしながら、近年はセンター役物の大型化に伴い遊技領域11を大きく取るために、球発射装置2を遊技盤1の中央より左方に配するものが多くなっており、その結果ガイドレール4の傾斜がきつくなっている。ガイドレール4の傾斜がきつくなれば戻り球も勢いよく戻ることになるので、従来は隙間6に落下していた戻り球が、図11に示すように、発射レール3の側面31の上端に衝突して上方に跳ね上がったりして後続球と衝突する事態が生ずるようになった。このような球の衝突が一旦発生すると球の衝突が次々と連鎖的に発生してしまい、遊技の続行が不可能になるという問題があった。
【0004】
特許文献1には、後続球との衝突を回避するために、ガイドレールの下部に進路変更面61を有する戻り球衝突体55を設けて、進路変更面61に衝突した戻り球P2の進行方向を右斜め下方に向けさせるようにした戻り球回収装置が開示されている。しかしながら、戻り球P2の戻り経路X2は発射球P1の発射経路X1と同一平面上で交差するので、発射球P1と戻り球P2が衝突する危険性が依然残っているという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007―151679号公報(図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、発射不良となった戻り球を後続球と衝突させることなく回収するための遊技機の戻り球回収構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するためになされた遊技機の戻り球回収構造は、遊技盤に設けた球発射装置から発射レール上の球をガイドレールを介して遊技盤の遊技領域に向けて発射した結果、発射不良となった戻り球を回収するための遊技機の戻り球回収構造において、
発射レールとガイドレールとの間に戻り球取込み用の隙間を設けて、この隙間に、ガイドレール上を戻ってきた戻り球を衝突させるガイドレール側側面を、発射レールに近付くに連れて次第に遊技盤面から離れる方向に、遊技盤面に対して45°以下の角度で傾斜させレール補助部材を配設するとともに、前記側面に衝突した戻り球を回収するための球回収通路を球発射通路の横に設けたことを特徴とするものである。
【0008】
上記した発明において、前記側面の戻り球入口側の傾斜角度を小さく、戻り球出口側を大きくすることができる。また、レール補助部材の上面に山形ガイドを設けて、前記側面の一部を高く形成することができ、さらに、前記ガイドレールを断面円弧形状として、発射レールよりも後方にずらして設置することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る遊技機の戻り球回収構造は、球取込み用の隙間に、ガイドレール上を戻ってきた戻り球を衝突させるガイドレール側側面を、発射レールに近付くに連れて次第に遊技盤面から離れる方向に、遊技盤面に対して45°以下の角度で傾斜させレール補助部材を配設したので、前記側面に衝突した球を90°以上の角度でもって遊技機前方(遊技者側)または後方に跳ね返すことができる。したがって、戻り球を球発射通路から横にずらすことができるので、後続球と衝突することがない。また、前記側面の傾斜角度を小から大へと変化させることにより、戻り球が側面に衝突する衝撃を小さいものとして球の跳ね返りを小さくして滑らかに方向転換させることができる。また、山形ガイドを設けて、山形ガイドの三角側面の分レール補助部材のガイドレール側側面を高くしたので、より確実に戻り球をガイドレール側側面に衝突させることができる。さらに、ガイドレールを発射レールよりも後方にずらして設置したので、山形ガイドの効果をより発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】遊技盤の正面図である。
図2】本発明の戻り球回収構造の外観を示す斜視図である。
図3】球供給部を示す斜視図である。
図4】球発射部を示す斜視図である。
図5】戻り球回収構造の要部正面図である。
図6図5のA−A線断面図である。
図7】別の形態の側面を有する戻り球回収構造の断面図である。
図8図5のB−B線断面図である。
図9】発射レールとガイドレールとの関係を示す断面図である。
図10】パチンコ機の概略構成図である。
図11】戻り球の跳ね上がりを説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施形態について説明する。
図1は、遊技盤1の正面図であって、その下部左方に球発射装置2が配設されている。
図2〜5は、本発明に係る戻り球回収構造を示す斜視図であって、球発射装置2は、球供給部23と、球発射部24と、戻り球の回収通路部25を有している(図2)。球供給部23は、供給通路26から送り込まれた球を一球ずつロータ27により供給口28に送出する(図3)。送出された球は金属製で断面V字谷状の発射レール3上の発射位置29に載置される(図4、5)。球発射部24は、プランジャ型ソレノイド7を有しており、通電により突出するプランジャ71が発射位置29の球を弾く。弾球は、発射レール3のV字谷32を通過し、湾曲したガイドレール4に案内されてガイドレール4と内側レール(図示していない)の間の球発射通路42を通り、遊技盤1の遊技領域11内に向けて打ち込まれる。
【0012】
打球力不足などで遊技領域11内に到着しなかった球は、V字谷32の延長線上にある球発射通路42を逆走して後続して発射された球と衝突することになる。そこで衝突を防ぐために、ガイドレール4と発射レール3の間には、戻り球取込用の隙間5が設けてある。そして、この隙間5に、ガイドレール4側から発射レール3側に向って傾斜するガイドレール側側面81を有する樹脂製のレール補助部材8が配設されている。また、ガイドレール側側面81に衝突した戻り球を回収するための回収通路6が、隙間5に連通して、球発射通路42の横でガイドレール側側面81と対向する側に球一個分以上ずらして設けてある。
【0013】
図6に示すようにガイドレール側側面81は、発射レール3に近付くに連れて次第に遊技盤面12から離れる方向に、遊技盤面12に対してθ1=15°で傾斜するガイドレール4側の緩斜面81aと、反対側(=発射レール3側)のθ2=45°で傾斜する急斜面81bと、2つの斜面81a、81bの間の湾曲面81cとからなる。ガイドレール側側面81をこのように戻り球入口側の傾斜角度を小さく、出口側の傾斜角度を大きいものとしたので、戻り球の衝突力を小さくして滑らかに方向転換させることができる。
【0014】
また、図7に示すようにガイドレール側側面81を、遊技盤面12に対してθ3=45°以下の角度で傾斜する一平面からなるものとすることができる。このガイドレール側側面81に衝突した球は遊技盤面12に対して90°以上の鈍角をもって跳ね返えされる。よって、戻り球を球発射通路42から横に(この実施例では前方に)ずらすことができるので、後続球と衝突することはない。また、仮に戻り球がガイドレール側側面81の上端81eに衝突したときにも、上端81eは45°以下で傾斜しているので(図4)、戻り球は真っ直ぐ上に跳ね返ることはなく、斜め上方に跳ね返される。したがって、戻り球を球発射通路42から球一個分以上横にずらすことができる。また、戻り球は落下の勢いでガイドレール側側面81の下端81dより下方で回収通路部25の側壁25aに衝突するので、側壁25aに衝突した球が球発射通路42に戻ったりすることはない(図6)。さらに、側壁25aの上部25bは内側に傾斜させて、球の飛び出しを防いである。
【0015】
レール補助部材8の上面には、回収通路6側に向けて傾斜する山形ガイド82が設けてある(図5、6、8(a))。山形ガイド82は発射レール3よりも僅か(1mm程度)に低く形成されているので、ソレノイド7によって遊技領域11内に向けて打ち込まれた球の動きに影響を与えないようになっている。これにより、ガイドレール側側面81の高さを、山形ガイド82の三角側面82aの分高くして、断面積を広くすることができて(図5)、戻り球をより確実にガイドレール側側面81に衝突させて回収通路6に排除することができる。なお、山形ガイド82の断面を球よりも僅か(1mm程度)に大きな半径の円弧形状とすることで、球の動きに影響を与えずにさらに高く断面積を広くすることができるためより望ましい(図8(b))。また、レール補助部材8の上面全体にわたって山形ガイド82を設けてもよいが、ガイドレール側側面81が遊技盤面12に対して傾斜しているために戻り球が衝突する可能性が極めて低い回収通路6側を省略して、実施形態のように遊技盤面12側だけにすることが望ましい。
【0016】
さらに、ガイドレール4を、断面凹状の中央が低い湾曲面に形成したうえに、発射レール3のV字谷32を遊技者側の前方に1mm程度ずらすこと、すなわちV字谷32の底より凹状の湾曲面の底が遊技盤面12側に位置するように配置することができる(図9)。この場合には、発射された球は遊技盤面12に平行でV字谷32の底を通る平面M上を移動するが、球発射通路42では、ガイドレール4の断面が湾曲面のため徐々に遊技盤面12側に引き寄せられ先程の平面Mよりも後方に位置する湾曲面の底を通る平面N上を移動することになる。そのため戻り球は、V字谷32の底より遊技盤面12側を戻ることとなるので、遊技盤面12側に設けた山形ガイド82の三角側面82aのさらに高い位置に衝突することになり、山形ガイド82の効果がより発揮されることとなる。
【0017】
以上に述べたように、本発明は、戻り球をレール補助部材8のガイドレール側側面81に衝突させて球発射通路42から横の方に排除することができるので、戻り球が後続球と衝突することなく、確実に回収することができる。
【符号の説明】
【0018】
1 遊技盤、2 球発射装置、3 発射レール 4 ガイドレール、5 隙間、6 回収通路、8 レール補助部材、12 遊技盤面、42 球発射通路、81 ガイドレール側側面
図1
図2
図3
図4
図5
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