(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、振動抑制対象となるヘッド(吸着ノズル)の振動の周波数が大きいほど、ヘッドが供給部から基板上へ移動するときの移動時間が長くなってしまうといった問題がある。この場合、移動に時間がかかってしまうため、基板の生産性が低下してしまうといった問題がある。
【0008】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、高精度な電子部品の実装と、基板の生産性の向上とを両立させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本技術の一形態に係る実装装置は、保持部と、センサ部と、制御部とを具備する。
前記保持部は、電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する。
前記センサ部は、前記保持部の振動を検出する。
前記制御部は、前記センサ部により検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された前記電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを判定し、判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御する。
【0010】
この実装装置では、振動する保持部に保持された電子部品の位置が基板上の実装位置と重なるタイミングで基板上に電子部品を実装することができる。従って、電子部品を保持している保持部が振動している状態でも、保持部を基板側に移動させて精度よく基板上に電子部品を実装することができる。さらに、この実装装置では、振動が生じていても問題がないため、例えば、保持部を供給部上から基板上へ移動させるときに、その移動のスピードを速めることができる。従って、基板の生産性を向上させることができる。すなわち、この実装装置では、高精度な電子部品の実装と、基板の生産性の向上とを両立させることができる。
【0011】
上記実装装置において、前記制御部は、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングと、前記保持部が前記基板側に向けて移動を開始してから前記保持部が前記基板上に前記電子部品を実装するまでの時間である移動時間とに基づいて、前記保持部が前記基板側に向けて移動を開始する時刻である移動開始時刻を算出してもよい。
【0012】
これにより、適切に保持部の移動開始時刻を算出することができる。
【0013】
上記実装装置において、前記制御部は、前記振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された前記電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングの周期を測定し、測定された前記周期に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを予測してもよい。
【0014】
上記実装装置において、前記制御部は、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻に前記周期を加算して、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを予測し、予測された時刻から前記移動時間を差し引いた時刻を前記移動開始時刻として算出してもよい。
【0015】
これにより、適切に保持部の移動開始時刻を算出することができる。
【0016】
上記実装装置において、前記制御部は、以下の式に基づいて、nを求め、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻に前記周期のn倍を加算して、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを予測し、予測された時刻から前記移動時間を引いた時刻を前記移動開始時刻として算出してもよい。
n−1T<P≦nT(Tは、周期であり、Pは、移動時間であり、nは、1以上の整数である)
【0017】
これにより、保持部が基板側に向けて移動する移動時間よりも上記周期が大きいような場合にも、適切に、保持部の移動開始時刻を算出することができる。
【0018】
上記実装装置において、前記制御部は、前記制御部は、前記保持部が前記基板側に移動して前記電子部品を実装するタイミング毎に、前記振動の情報に基づいて、前記周期を測定してもよい。
【0019】
この実装装置では、保持部が電子部品を実装するタイミング毎に、上記周期が測定される。従って、例えば、保持部が供給部から基板上に移動されるときの移動距離等のパラメータにより、保持部の振動の周期が異なる場合に、適切に上記周期を算出して上記タイミングを判定することができる。これにより、電子部品の実装の精度をさらに向上させることができる。
【0020】
上記実装装置は、記憶部をさらに具備していてもよい。この場合、前記制御部は、前記保持部が前記電子部品を実装する前に、事前に、前記振動の情報に基づいて、前記周期を測定し、測定された前記周期を前記記憶部に記憶させておいてもよい。
【0021】
この実装装置では、事前に、保持部の振動の情報に基づいて、上記周期が測定されているので、保持部が電子部品を実装するタイミングで、上記周期を測定する必要性がない。従って、保持部が基板上の実装位置に移動されたときに、保持部を素早く基板側に移動させることができる。これにより、基板の生産性をさらに向上させることができる。
【0022】
上記実装装置において、前記センサ部は、前記保持部が基板側に向けて移動する方向に直行する方向である第1の方向の振動を検出する第1のセンサを有していてもよい。また、上記実装装置において、前記センサ部は、前記保持部が基板側に向けて移動する方向に直行する方向であって、かつ、前記第1の方向とは異なる方向である第2の方向の振動を検出する第2のセンサをさらに有していてもよい。
【0023】
センサ部が第1のセンサと、第2のセンサとを有している場合、保持部の振動を正確に検出することができるので、電子部品の実装の精度をさらに向上させることができる。
【0024】
本技術の一実施形態に係る電子部品の実装方法は、電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部の振動を検出することを含む。
検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングが判定される。
判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御して、前記電子部品が基板上に実装される。
【0025】
本技術の一形態に係る基板の製造方法は、電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部の振動を検出することを含む。
検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングが判定される。
判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御して、前記電子部品が実装された基板が製造される。
【0026】
本技術の一実施形態に係るプログラムは、実装装置に、電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部の振動を検出するステップを実行させる。
検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを判定するステップを実行させる。
判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御するステップを実行させる。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本技術によれば、高精度な電子部品の実装と、基板の生産性の向上とを両立させることができる技術を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0030】
<第1実施形態>
[実装装置の構成及び各部の構成]
図1は、本技術の一実施形態に係る実装装置100を示す正面図である。
図2は、
図1に示す実装装置100の平面図である。
【0031】
図1及び
図2に示すように、実装装置100は、フレーム10と、基板1を搬送するコンベア16と、コンベア16を挟んで両側に設けられ、電子部品(図示せず)を供給する供給部20とを備える。また、実装装置100は、供給部20から供給される電子部品を吸着して、この電子部品を基板1上に実装する吸着ノズル31(保持部)を有する実装ヘッド30と、実装ヘッド30を駆動するヘッド駆動機構40とを備える。また、実装装置100は、吸着ノズル31の振動を検出するセンサ部50を備える。
【0032】
図3は、実装装置100の電気的な構成を示すブロック図である。
【0033】
図3に示すように、実装装置100は、実装装置100の各部を統括的に制御するCPU(Central processing Unit)等の制御部5を有している。また、実装装置100は、制御部5の制御に必要な各種のプログラムが記憶された不揮発性のメモリと、制御部5の作業領域として用いられる揮発性メモリとを含む記憶部6を有している。また、実装装置100は、吸着ノズル31を駆動させるノズル駆動機構60を有している。なお、
図3では、図示は省略しているが、制御部5は、コンベア16、供給部20等の各部とも電気的に接続されている。
【0034】
以降では、主に、
図1及び
図2を主に参照しつつ、適宜、
図3を参照して実装装置100の構成について詳細に説明する。
【0035】
コンベア16は、X軸方向に沿って配設され、実装装置100の上流側に配置された他の装置から受け渡された基板1を所定の位置に搬送する。また、コンベア16は、基板1に電子部品が実装された後、その基板1を搬送して、下流側に配置された他の装置に基板1を受け渡す。
【0036】
供給部20には、X軸方向に沿って複数のテープフィーダ21が配列される。テープフィーダ21は、電子部品を内部に収納するキャリアテープが巻きつけられるリールと、キャリアテープをステップ送りで送り出す送り出し機構とを含む。キャリアテープ内には、抵抗、コンデンサ、コイル等の電子部品が種類ごとに収納される。テープフィーダ21のカセットの端部の上面には供給窓22が形成され、この供給窓22を介して電子部品が供給される。
【0037】
フレーム10は、底部に設けられたベース11と、ベース11に固定された複数の支柱12とを有する。
【0038】
ヘッド駆動機構40は、複数の支柱12の上部にX軸方向に沿って架け渡された2本のXビーム41と、2本のXビーム41の間に、Y軸に沿って架け渡されたYビーム42とを含む。なお、
図2では、図面を見やすく表示するため、手前側のXビーム41と、Yビーム42とを一点差線で表示している。
【0039】
Yビーム42は、2本のXビーム41の下側において、Xビーム41に対してX軸方向に移動可能に取り付けられている。Xビーム41は、Yビーム42をX軸方向に沿って移動させるためのX軸駆動機構43(
図3参照)を内部に有しており、このX軸駆動機構43の駆動により、Yビーム42は、Xビーム41の下側において、X軸方向に沿って移動される。
【0040】
Yビーム42の下側には、実装ヘッド30を保持するキャリッジ35が取り付けられている。キャリッジ35は、Yビーム42に対してY軸方向に移動可能に取り付けられている。Yビーム42は、キャリッジ35をY軸方向に沿って移動させるためのY軸駆動機構44(
図3参照)を内部に有しており、このY軸駆動機構44の駆動により、キャリッジ35は、Yビーム42の下側において、Y軸方向に沿って移動される。
【0041】
X軸駆動機構43及びY軸駆動機構44の駆動により、キャリッジ35の下側に設けられた実装ヘッド30(吸着ノズル31)が、X軸及びY軸方向に沿って移動される。X軸駆動機構43及びY軸駆動機構44としては、例えば、ボールネジ駆動機構、ベルト駆動機構、リニアモータ駆動機構等が挙げられる。
【0042】
実装ヘッド30は、キャリッジ35に対して回転可能に取り付けられたターレット32と、ターレット32の周方向に沿って等間隔でターレット32に取り付けられた複数の吸着ノズル31とを有する。
【0043】
ターレット32は、斜め方向の軸を回転の中心軸として回転可能とされている。ターレット32は、ヘッド駆動機構40のターレット回転機構45(
図3参照)の駆動により、前記軸を中心軸として回転される。
【0044】
吸着ノズル31は、吸着ノズル31の軸線がターレット32の回転軸に対してそれぞれ傾斜するように、ターレット32に取り付けられている。
【0045】
吸着ノズル31は、それぞれ、ターレット32に対して上記軸線方向に沿って移動可能に支持されている。また、吸着ノズル31は、ターレット32に対して回転可能に支持されている。吸着ノズル31は、ノズル駆動機構60のZ軸駆動機構61(
図3参照)の駆動により、所定のタイミングで、軸線方向に沿って移動される。また、吸着ノズル31は、ノズル回転機構62(
図3参照)の駆動により所定のタイミングで軸線回りに回転される。
【0046】
吸着ノズル31は、図示しないエアコンプレッサに接続されている。吸着ノズル31は、このエアコンプレッサの負圧及び正圧の切り換えに応じて、電子部品を吸着したり、脱離したりすることができる。
【0047】
複数の吸着ノズル31のうち、最も低い位置に位置する吸着ノズル31(
図1、
図2中、最も右側に位置する吸着ノズル31)は、その軸線が垂直方向を向いている。以降では、このように軸線が垂直方向を向く吸着ノズル31の位置を操作位置と呼ぶ。操作位置に位置する吸着ノズル31は、ターレット32の回転により順次切り換えられる。複数の吸着ノズル31のうち、操作位置に位置する吸着ノズル31が上下方向に移動されたり、負圧及び正圧が切り換えられたりする。
【0048】
センサ部50は、例えば、操作位置に位置する吸着ノズル31の横方向(吸着ノズル31が基板1側に移動する方向と直行する方向)の振動を検出する。
図1に示す例では、センサ部50は、キャリッジ35に設けられている。このセンサ部50は、典型的には、操作位置に位置する吸着ノズル31の横方向の振動と同じタイミングで横方向に振動する場所に対して配置される。従って、センサ部50は、操作位置に位置する吸着ノズル31と同じタイミングで振動する場所であれば、どのような位置に配置されていてもよく、例えば、Xビーム41やYビーム42等に配置されていてもよい。
【0049】
センサ部50としては、加速度センサ、速度センサ、変位センサ、あるいは、これらのうち2つ以上の組み合わせが挙げられる。センサ部50は、横方向の第1の方向(例えば、X軸方向)の振動を検出する第1のセンサと、第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、Y軸方向)の振動を検出する第2のセンサとを有していてもよい。この場合、操作位置に位置する吸着ノズル31の振動を正確に測定することができる。
【0050】
なお、本実施形態の説明では、便宜的に、センサ部50は、X軸方向の加速度を検出する、1つの加速度センサ50であるとして説明する。
【0051】
実装装置100は、図示を省略した撮像部を備えている。この撮像部は、例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有しており、この撮像素子により、電子部品を保持した吸着ノズル31が撮像される。撮像部は、例えば実装ヘッド30と一体的に動くように設けられ、図示しないミラー等の光学系を介して、電子部品が保持されたノズルを撮像する。
【0052】
撮像部により撮影された画像は、制御部5により画像処理され、電子部品の吸着状態が判定される。吸着状態が判定されると、判定された吸着状態に基づいて、実装時における吸着ノズル31の回転量等が修正される。
【0053】
[動作説明]
次に、本実施形態に係る実装装置100の動作について説明する。
図4は、実装装置100の動作を示すフローチャートである。
図5は、加速度センサ50から取得された加速度と、吸着ノズル31の下降タイミングとの関係を示すタイミングチャートである。
【0054】
まず、制御部5は、コンベア16により基板1を搬入して基板1を所定の位置に位置決めする。次に、制御部5は、ヘッド駆動機構40のX軸駆動機構43及びY軸駆動機構44を駆動させて、実装ヘッド30(吸着ノズル31)をX軸及びY軸方向に移動させ、実装ヘッド30を電子部品の供給位置(供給窓22の位置)に移動させる(ステップ101)。そして、制御部5は、操作位置に位置する吸着ノズル31を、目的とする電子部品を収納するテープフィーダ21の供給窓22の位置に移動せる。
【0055】
次に、制御部5は、Z軸駆動機構61を駆動させて、操作位置に位置する吸着ノズル31を下方に移動させ、エアコンプレッサにより吸着ノズル31を負圧に切り換える。これにより、吸着ノズル31の先端部に電子部品が吸着される(ステップ102)。吸着ノズル31に電子部品が吸着されると、制御部5は、吸着ノズル31を上方に移動させる。
【0056】
次に、制御部5は、ターレット回転機構45を駆動させて、ターレット32を回転させ、操作位置に位置する吸着ノズル31を切り換える。操作位置に位置する吸着ノズル31が切り換えられると、制御部5は、Z軸駆動機構61を駆動させて、吸着ノズル31を下方へ移動させ、その吸着ノズル31の先端に電子部品を吸着させる。このようにして、複数の吸着ノズル31に対してそれぞれ電子部品が吸着される。
【0057】
吸着ノズル31に対して電子部品が吸着されると、制御部5は、X軸駆動機構43及びY軸駆動機構44を駆動させ、実装ヘッド30(吸着ノズル31)を供給位置から基板1上に移動させる(ステップ103)。そして、制御部5は、操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とを位置合わせする。位置合わせの完了により、実装ヘッド30(吸着ノズル31)のX軸方向及びY軸方向の移動が停止されるが、このとき、移動の停止時の衝撃により吸着ノズル31には、振動が生じている。
【0058】
吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とを位置合わせが完了すると、次に、制御部5は、加速度センサ50から加速度の情報(振動の情報)を取得する。加速度の情報の取得のタイミングは、位置合わせ完了後に限られず、位置合わせの完了から所定時間前であっても構わない。すなわち、吸着ノズル31が基板1上の実装位置から所定の範囲内に移動したときに、加速度の情報が取得されてもよい。
【0059】
図5には、加速度センサ50から取得される加速度(X軸方向)の情報の一例が示されている。ここで、
図5を参照して、本技術の基本的な考え方について説明する。
【0060】
加速度センサ50から取得された加速度(X軸方向)は、操作位置に位置する吸着ノズル31の振動を表している。そして、加速度がゼロとなるタイミングは、操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とが重なりあうタイミングと一致する。
【0061】
従って、吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なり合うタイミングは、振動の周期の半周期に相当する周期T毎に到来することになる。なお、吸着ノズル31の振動は、減衰振動であるが、吸着ノズル31の振動の周期は、急激には変動しない。従って、位置合わせが完了してから数秒間は、吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なりあうタイミングが上記周期T毎に到来するとみなして問題ない。
【0062】
吸着ノズル31が基板1側に向けて移動を開始してから基板1上に電子部品を実装するまでの移動時間Pが既知であるとする。この場合、加速度がゼロとなるタイミングよりも移動時間P前に、吸着ノズル31の移動を開始すれば、加速度がゼロとなるタイミング(吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なり合うタイミング)で、電子部品を基板1上に実装することができる。
【0063】
加速度がゼロとなるタイミング(吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なり合うタイミング)は、上記周期T毎に到来するので、周期Tが既知であれば、このタイミングは、予測することができる。すなわち、加速度がゼロとなるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻にT、2T、3T・・を加算した時刻が、加速度がゼロ(吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なり合う)となる時刻となる。
【0064】
従って、まず、加速度がゼロとなるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻に周期T(あるいは、2T、3T・・)を加算して、次に(あるいは、さらにその次)加速度がゼロとなる時刻が予測される。そして、予測された加速度ゼロのタイミングの時刻から移動時間Pを差し引いた時刻に吸着ノズル31の基板1側への移動を開始させればよい。これにより、操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とが重なりあうタイミングで、電子部品を基板1上に実装することができる。
【0065】
以上が本技術の基本的な考え方である。制御部5の処理の説明に戻る。
【0066】
制御部5は、加速度センサ50から加速度の情報を取得すると、加速度の情報に基づいて、加速度がゼロとなってから、次に加速度がゼロとなるまでの周期Tを測定する(ステップ105)。すなわち、制御部5は、加速度の情報に基づいて、吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なり合うタイミングの周期Tを測定する。
【0067】
周期Tの測定は、例えば、吸着ノズルに保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置との位置合わせの完了(X軸方向及びY軸方向の移動完了)をトリガとして実行される。
【0068】
次に、制御部5は、吸着ノズル31が基板1側へ向けて移動を開始する時刻である移動開始時刻tを算出する(ステップ106)。移動開始時刻tは、以下の式(1)により求めることができる。
【0069】
t=t’+T−P・・・(1)
なお、式(1)中、t’は、加速度がゼロとなるタイミング(センサからの加速度の情報により既知のタイミング)のうち、何れかのタイミングの時刻である。すなわち、移動開始時刻tの算出においては、まず、加速度がゼロとなるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻t’に周期Tを加算して、次に加速度がゼロとなる時刻を予測する。そして、予測された加速度ゼロのタイミングの時刻から移動時間Pを差し引いた時刻が算出され、この時刻が移動開始時刻tとして算出される。なお、移動時間Pは、予め記憶部6に記憶されている。
【0070】
図5に示す例では、時刻t’は、位置合わせの完了から2回目の加速度ゼロの時刻とされている。つまり、
図5に示す例では、時刻t’は、周期Tが測定された直後の加速度ゼロの時刻とされている。このように、時刻t’が、周期Tが測定された直後の加速度ゼロの時刻とされることで、電子部品の実装の速度を向上させることができる。但し、時刻t’は、これに限られず、位置合わせの完了から3回目以降の加速度ゼロの時刻とされてもよい。
【0071】
加速度ゼロの周期Tが、移動時間Pよりも大きい場合も想定される。周期Tが移動時間Pよりも大きいことが想定される場合には、制御部5は、まず、以下の式(2)に基づいて、nを求める。
n−1T<P≦nT・・・(2) (nは、1以上の整数)
【0072】
そして、制御部5は、以下の式(3)により、移動開始時刻tを算出する。
t=t’+nT−P・・・(3)
【0073】
すなわち、周期Tが、移動時間Pよりも大きいことが想定される場合、制御部5は、上記式(2)により、nを求めた後、加速度がゼロとなるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻t’に周期Tをn倍した値を加算して、加速度がゼロとなる時刻を予測する。そして、予測された加速度ゼロのタイミングの時刻から移動時間Pを差し引いた時刻が算出され、この時刻が移動開始時刻tとして算出される。
【0074】
移動開始時刻tを算出すると、次に、制御部5は、現在の時刻が吸着ノズルの移動開始時刻tであるかを判定する(ステップ107)。現在の時刻が吸着ノズルの移動開始時刻tとなった場合(ステップ107のYES)、制御部5は、ノズル駆動機構60のZ軸駆動機構61を駆動させ、操作位置に位置する吸着ノズル31の移動(降下)を開始させる(ステップ108)。
【0075】
そして、制御部5は、吸着ノズル31を所定の距離分、下方へ移動させると、Z軸駆動機構61の駆動を停止させ、ノズルの下方への移動を停止させる。そして、制御部5は、吸着ノズル31の圧力を負圧から正圧に切り換えて、基板1上に電子部品を実装する。吸着ノズル31に電子部品が吸着されると、制御部5は、吸着ノズル31を上方に移動させる。
【0076】
以上のような処理により、操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とが重なりあうタイミングで、電子部品を基板1上に実装することができる。従って、電子部品を保持している吸着ノズル31が振動している状態でも、吸着ノズル31を基板1側に移動させて精度よく基板1上に電子部品を実装することができる。
【0077】
さらに、この実装装置100では、振動が生じていても問題がないため、例えば、吸着ノズル31を供給部20上の供給位置から基板1上へ移動させるときに、その移動のスピードを速めることができる。従って、基板1の生産性を向上させることができる。すなわち、この実装装置100では、高精度な電子部品の実装と、基板1の生産性の向上とを両立させることができる。
【0078】
ここでの例では、センサ部50として、加速度センサ50が用いられた場合について説明したが、センサ部50として、速度センサや、変位センサ等の他のセンサが用いられた場合にも同様の効果を得ることができる。
【0079】
単純に、電子部品の実装の精度を向上させるだけであるならば、基板1上で吸着ノズル31の振動が減衰するのを待ってから吸着ノズル31を下降させる方法も考えられる。しかしながら、この場合、吸着ノズル31の振動の減衰を待たなければいけないので、基板1の生産性を向上させることができない。
【0080】
ここで、吸着ノズル31の振動周波数、吸着ノズル31の移動時間P等のパラメータについて、想定される具体的な値を挙げて、実際に、どの程度の精度で基板1上に電子部品を実装することができるのかについて説明する。
【0081】
想定される具体的なパラメータは、以下の通りである。
操作位置に位置する吸着ノズル31の振動周波数 15Hz
吸着ノズル31の振動の周期 約66[ms]
加速度がゼロとなる周期T 約33[ms](吸着ノズル31の振動の周期の半分)
吸着ノズル31の振動の振幅 ±50[μm]
ノズルの移動時間P 14[ms](ばらつきは、0.5[ms])
移動開始時刻t 時刻t’から19[ms]経過した時刻
【0082】
この例では、吸着ノズル31の振動振幅が±50[μm]であり、吸着ノズル31の移動時間Pについて、0.5[ms]のばらつきが生じる。しかしながら、このような場合でも、電子部品が基板1上に実装されるときに、電子部品と、基板1上の実装位置とのずれ量を±3[ms]に抑えることが可能である。
【0083】
次に、操作位置に位置する吸着ノズル31が切り換えられて、その吸着ノズル31に保持された電子部品が基板1上に実装されるときの処理について説明する。
【0084】
吸着ノズル31に吸着保持された電子部品の基板1上への実装が終了すると、制御部5は、ターレット回転機構45を駆動させて、ターレット32を回転させ、操作位置に位置する吸着ノズル31を切り換える。操作位置に位置する吸着ノズル31が切り換えられると、制御部5は、X軸駆動機構43及びY軸駆動機構44を駆動させ、その操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とを位置合わせする。
【0085】
このような場合にも、吸着ノズル31に振動が発生する。従って、本実施形態では、このような場合にも、ステップ104〜ステップ108の処理を実行する。すなわち、制御部5は、吸着ノズル31が基板1側に移動して電子部品を実装するタイミング毎に、加速度の情報に基づいて、加速度ゼロの周期Tを測定し、吸着ノズル31に保持された電子部品の位置が基板1上の実装位置と重なるタイミングを判定する。
【0086】
例えば、実装装置100に対する実装ヘッド30(吸着ノズル31)の位置や、実装ヘッド30のX軸方向及びY軸方向の移動距離などのパラメータにより、吸着ノズル31の振動の周期(加速度のゼロの周期T)が異なる場合が想定される。一方、本実施形態では、吸着ノズル31が電子部品を実装するタイミング毎に、加速度がゼロとなる周期Tが算出される。従って、上記パラメータにより、周期Tが異なるような場合にも、適切に対応することができる。
【0087】
<第2実施形態>
次に、本技術の第2実施形態について説明する。第2実施形態以降の説明では、上述の第1実施形態と同様の構成及び機能を有する部分については、説明を省略又は簡略化する。
【0088】
上述の第1実施形態では、吸着ノズル31が基板1側に移動されるタイミング毎に、加速度がゼロとなる周期Tが測定される場合について説明した。一方、第2実施形態では、吸着ノズル31により電子部品を基板1上に実装する前に、事前に、加速度の情報に基づいて、加速度がゼロとなる周期Tが測定される点で異なっている。
【0089】
第2実施形態では、まず、事前に、加速度のゼロの周期Tが測定される。加速度ゼロの周期Tが測定された場合、この周期Tの情報は、記憶部6に予め記憶される。なお、加速度ゼロの周期Tは、上記したように、実装装置100に対する実装ヘッド30(吸着ノズル31)の位置や、実装ヘッド30の移動距離などのパラメータにより、異なる場合が想定される。このような場合には、実装装置100の実装ヘッド30に対する位置や、実装ヘッド30の移動距離などのパラメータ毎に、加速度のゼロの周期Tが測定される。
【0090】
図6は、第2実施形態に係る実装装置100の動作を示すフローチャートである。
図7は、加速度センサ50から取得された加速度と、吸着ノズル31の下降タイミングとの関係を示すタイミングチャートである。
【0091】
まず、制御部5は、実装ヘッド30を電子部品の供給位置に移動させ(ステップ201)、電子部品を吸着ノズル31に吸着させる(ステップ202)。そして、制御部5は、実装ヘッド30を基板1上へ移動させ、操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とを位置合わせする(ステップ203)。このとき、操作位置に位置する吸着ノズル31には、振動が生じている。
【0092】
位置合わせが完了(実装ヘッド30のX軸方向及びY軸方向への移動が完了)されると、次に、制御部5は、加速度センサ50から加速度の情報を取得する(ステップ204)。そして、制御部5は、位置合わせ完了後に、加速度がゼロとなるタイミングの時刻t’を測定する。なお、第2実施形態では、加速度がゼロとされる周期Tは、既知であるので、周期Tを電子部品の実装のタイミングで測定する必要はない。なお、上記したように、この周期Tは、実装装置100の実装ヘッド30に対する位置や、実装ヘッド30の移動距離などのパラメータ毎に異なっていてもよい。
【0093】
図7に示す例では、位置合わせの完了後において、最初に加速度がゼロとなる時刻が時刻t’とされている。このように、時刻t’が、最初に加速度がゼロとなる時刻とされることで、電子部品の実装の速度を向上させることができる。但し、時刻t’は、これに限られず、位置合わせの完了から2回目以降の加速度ゼロの時刻とされてもよい。
【0094】
加速度がゼロとなる時刻t’を測定すると、制御部5は、次に、吸着ノズル31の移動開始時刻tを算出する(ステップ206)。この吸着ノズル31の移動開始時刻tは、上記式(1)、あるいは、上記式(2)、(3)により求めることができる。
【0095】
例えば、加速度がゼロとなる周期Tが約33[ms]であり、吸着ノズルの移動時間Pが14[ms]である場合、移動開始時刻tは、時刻t’から19[ms]経過した時刻とされる。
【0096】
次に、制御部5は、現在の時刻がノズルの移動開始時刻tであるかを判定する(ステップ207)。吸着ノズル31の移動開始時刻tとなった場合(ステップ207のYES)、制御部5は、吸着ノズル31を基板1側に移動させて、吸着ノズル31に保持された電子部品を基板1上に実装させる。
【0097】
このような処理によっても、高精度な電子部品の実装と、基板1の生産性の向上とを両立させることができる。また、第2実施形態では、事前に、加速度がゼロとなる周期Tが測定されている。従って、吸着ノズル31が基板1側に移動されるタイミング毎に、加速度がゼロとなる周期Tが測定される場合に比べ、位置合わせ完了から電子部品の実装までの時間を短くすることができる(
図5及び
図7参照)。従って、第2実施形態では、基板1の生産性をさらに向上させることができる。
【0098】
電子部品を保持した吸着ノズル31が残っている場合、制御部5は、ターレット32を回転させ、操作位置に位置する吸着ノズル31を切り換える。操作位置に位置する吸着ノズル31が切り換えられると、制御部5は、その操作位置に位置する吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、その電子部品が実装される基板1上の実装位置とを位置合わせする。
【0099】
このような場合にも、吸着ノズル31に振動が発生する。従って、このような場合にも、ステップ204〜ステップ208に示す処理が実行される。
【0100】
<各種変形例>
以上の説明では、センサ部50が、操作位置に位置する吸着ノズル31の横方向の振動と同じタイミングで横方向に振動する場所に対して配置されるとして説明した。しかし、センサ部50は、これに限られず、吸着ノズル31の振動と異なるタイミングで振動する場所に配置されてもよい。この場合、吸着ノズル31の振動のタイミングと、その場所の振動のタイミングの差が分かっていれば、センサ部50からの信号に基づいて、吸着ノズル31に保持された電子部品の位置と、基板1上の実装位置とが重なるタイミングを算出することができる。
【0101】
上記した例では、実装ヘッド30に対して複数の吸着ノズル31が設けられる場合について説明したが、1つの実装ヘッド30に対して1つの吸着ノズル31が設けられる形態であっても構わない。
【0102】
上記した例では、電子部品を保持する保持部の一例として、吸着ノズル31を例に挙げて説明した。しかし、保持部は、吸着ノズル31に限られない。例えば、保持部の他の例としては、電子部品を側方から挟み込んで保持する保持部等が挙げられる。
【0103】
本技術は、以下の構成をとることもできる。
(1)電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部と、
前記保持部の振動を検出するセンサ部と、
前記センサ部により検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された前記電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを判定し、判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御する制御部と
を具備する実装装置。
(2)上記(1)に記載の実装装置であって、
前記制御部は、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングと、前記保持部が前記基板側に向けて移動を開始してから前記保持部が前記基板上に前記電子部品を実装するまでの時間である移動時間とに基づいて、前記保持部が前記基板側に向けて移動を開始する時刻である移動開始時刻を算出する
実装装置。
(3)上記(2)に記載の実装装置であって、
前記制御部は、前記振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された前記電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングの周期を測定し、測定された前記周期に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを予測する
実装装置。
(4)上記(3)に記載の実装装置であって、
前記制御部は、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻に前記周期を加算して、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを予測し、予測された時刻から前記移動時間を差し引いた時刻を前記移動開始時刻として算出する
実装装置。
(5)上記(4)に記載の実装装置であって、
前記制御部は、以下の式に基づいて、nを求め、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングのうち、何れかのタイミングの時刻に前記周期のn倍を加算して、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを予測し、予測された時刻から前記移動時間を引いた時刻を前記移動開始時刻として算出する
n−1T<P≦nT(Tは、前記周期であり、Pは、前記移動時間であり、nは、1以上の整数である)
実装装置。
(6)上記(3)乃至(5)のうち、何れか1つに記載の実装装置であって、
前記制御部は、前記保持部が前記基板側に移動して前記電子部品を実装するタイミング毎に、前記振動の情報に基づいて、前記周期を測定する
実装装置。
(7)上記(3)乃至(5)のうち、何れか1つに記載の実装装置であって、
記憶部をさらに具備し、
前記制御部は、前記保持部が前記電子部品を実装する前に、事前に、前記振動の情報に基づいて、前記周期を測定し、測定された前記周期を前記記憶部に記憶させておく
実装装置。
(8)上記(1)乃至(7)のうち、何れか1つに記載の実装装置であって、
前記センサ部は、前記保持部が前記基板側に向けて移動する方向に直行する方向である第1の方向の振動を検出する第1のセンサを有する
実装装置。
(9)上記(8)に記載の実装装置であって、
前記センサ部は、前記保持部が前記基板側に向けて移動する方向に直行する方向であって、かつ、前記第1の方向とは異なる方向である第2の方向の振動を検出する第2のセンサをさらに有する
実装装置。
(10)電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部の振動を検出し、
検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを判定し、
判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御して、前記電子部品を基板上に実装させる
電子部品の実装方法。
(11)電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部の振動を検出し、
検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを判定し、
判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御して、前記電子部品が実装された基板を製造する
基板の製造方法。
(12)実装装置に、
電子部品を保持し、前記電子部品を保持した状態で基板側に向けて移動して前記基板上に前記電子部品を実装する保持部の振動を検出するステップと、
検出された振動の情報に基づいて、振動する前記保持部に保持された電子部品の位置が前記基板上の実装位置と重なるタイミングを判定するステップと、
判定されたタイミングで前記基板上に前記電子部品を実装させるように、前記保持部の基板側への移動を制御するステップと
を実行させるプログラム。