【文献】
RYABOV,A.N. and VOSKOBOYNIKOV,A.Z.,Constrained geometry complexes of titanium (IV) and zirconium (IV) involving cyclopentadienyl fused to thiophene ring,Journal of Organometallic Chemistry,2005年,Vol.690,p.4213-4221
【文献】
SENDA,T. et al.,Titanium Complexes of Silicon-Bridged Cyclopentadienyl-Phenoxy Ligands Modified with Fused-Thiophene: Synthesis, Characterization, and Their Catalytic Performance in Copolymerization of Ethylene and 1-Hexene,Organometallics,2009年,Vol.28,p.6915-6926
【文献】
RYABOV,A.N. et al.,Zirconium Complexes with Cyclopentadienyl Ligands Involving Fused a Thiophene Fragment,Organometallics,2002年,Vol.21,p.2842-2855
【文献】
WU,C.J. et al.,Ortho Lithiation of Tetrahydroquinoline Derivatives and Its Use for the Facile Construction of Polymerization Catalysts,Organometallics,2007年,Vol.26, No.27,p.6685-6687
【文献】
PARK,J.H. et al.,Preparation of half-metallocenes of thiophene-fused and tetrahydroquinoline-linked cyclopentadienyl ligands for ethylene/α-olefin copolymerization,Dalton Transactions,2010年11月24日,Vol.39,p.9994-10002
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実現例によるオレフィン重合用触媒およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法について説明する。
本発明者らは、オレフィン重合用触媒に対する研究を重ねる過程において、アミドリガンドとオルト−フェニレンが縮合環を形成し、オルト−フェニレンに結合した5員環パイ−リガンドがチオフェンヘテロ環によって融合した新規な構造のリガンドを見出した。また、前記リガンドを含む遷移金属化合物は、チオフェンヘテロ環が融合しない遷移金属化合物に比べてより高い触媒活性を示し、分子量が大きい高分子を製造できることを確認し、本発明に至った。
【0019】
このような本発明は、一実施形態により、
下記化学式1で表示される遷移金属化合物を提供する。
[化学式1]
前記化学式1において、
Mは、第4族遷移金属であり;
Q
1およびQ
2は、それぞれ独立に、ハロゲン、(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、(C
6−C
20)アリール、(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール、(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル、(C
1−C
20)アルキルアミド、(C
6−C
20)アリールアミドまたは(C
1−C
20)アルキリデンであり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9およびR
10は、それぞれ独立に、水素;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
2−C
20)アルケニル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル;あるいはアセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)シリルであり;前記R
1とR
2は互いに連結されて環を形成することができ、前記R
3とR
4は互いに連結されて環を形成することができ、R
5〜R
10のうち2以上が互いに連結されて環を形成することができ;
R
11、R
12およびR
13は、それぞれ独立に、水素;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
2−C
20)アルケニル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)シリル;(C
1−C
20)アルコキシ;あるいは(C
6−C
20)アリールオキシであり;前記R
11とR
12またはR
12とR
13は互いに連結されて環を形成することができる。
【0020】
前記R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびR
13において、アセタール、ケータルまたはエーテル基を含む置換基がついていればシリカ担持触媒を製造する時に役立つという点は、韓国特許登録第354,290号およびMacromolecues2000,33,3194などから分かり、前記アセタール、ケータル、エーテル基のうち1つ以上の官能基を使用することは、本発明で提示する触媒合成方法の妨げにならない。
【0021】
前記化学式1で表示される遷移金属化合物を用いたオレフィン重合触媒を使用する場合、チオフェンヘテロ環によって融合しない触媒を使用する場合に比べてより高い活性を示し、樹脂製造時の触媒費用を節減することができ、また、アルファ−オレフィン共重合性は大きく傷つけることなく、より高い分子量の高分子の製造が可能である。アルファ−オレフィン共重合性が良く、かつ分子量が大きい高分子鎖を製造できる触媒は、均一系触媒開発の究極的な目標であり、このような性能を示す前記化学式1で表現される遷移金属化合物を用いたオレフィン重合触媒の開発を通じ、既存の非均一系触媒では製造できない多様な物性を有するポリオレフィングレードの製造が可能である。
【0022】
前記化学式1で表示される遷移金属化合物において、前記Mは、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)またはハフニウム(Hf)であることが好ましい。
また、前記化学式1で表示される遷移金属化合物において、前記Q
1およびQ
2は、それぞれ独立に、ハロゲンまたは(C
1−C
20)アルキルであることが好ましく、より好ましくは、塩素またはメチルとすることができる。
さらに、前記化学式1で表示される遷移金属化合物において、前記R
1、R
2、R
3、R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素または(C
1−C
20)アルキルとすることができ、好ましくは、それぞれ独立に、水素またはメチルとすることができる。より好ましくは、前記R
1、R
2、R
3、R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素またはメチルとすることができ、ただし、R
3およびR
4のうち少なくとも1つは、メチルであり、R
5は、メチルとすることができる。
【0023】
また、前記化学式1で表示される遷移金属化合物において、前記R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびR
13は、それぞれ水素であることが好ましい。
前記化学式1で表示される遷移金属化合物は、前記のような置換基を含むことが、金属周囲の電子的、立体的環境制御のために好まれる。
【0024】
一方、本発明は、他の実現例により、前記化学式1で表示される遷移金属化合物の前駆体である下記化学式2で表示される遷移金属化合物前駆体を提供する。
[化学式2]
前記化学式2において、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9およびR
10は、それぞれ独立に、水素;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
2−C
20)アルケニル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル;あるいはアセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)シリルであり;前記R
1とR
2は互いに連結されて環を形成することができ、前記R
3とR
4は互いに連結されて環を形成することができ、R
5〜R
10のうち2以上が互いに連結されて環を形成することができ;
R
11、R
12およびR
13は、それぞれ独立に、水素;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
2−C
20)アルケニル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)シリル;(C
1−C
20)アルコキシ;あるいは(C
6−C
20)アリールオキシであり;前記R
11とR
12またはR
12とR
13は互いに連結されて環を形成することができる。
【0025】
また、前記化学式2で表示される遷移金属化合物において、前記R
1、R
2、R
3、R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素または(C
1−C
20)アルキルとすることができ、好ましくは、それぞれ独立に、水素またはメチルとすることができる。より好ましくは、前記R
1、R
2、R
3、R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素またはメチルとすることができ、ただし、R
3およびR
4のうち少なくとも1つは、メチルであり、R
5は、メチルとすることができる。
さらに、前記化学式2で表示される遷移金属化合物において、前記R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびR
13は、それぞれ水素であることが好ましい。
【0026】
一方、本発明は、さらに他の実現例により、前記化学式2で表示される遷移金属化合物前駆体を製造する方法であって、
(a)下記化学式3で表示されるテトラヒドロキノリン誘導体をアルキルリチウムと反応させた後、二酸化炭素を添加し、下記化学式4で表示される化合物を製造するステップと、
(b)前記化学式4で表示される化合物とアルキルリチウムを反応させた後、下記化学式5で表示される化合物を添加して酸処理するステップとを含む下記化学式2で表示される遷移金属化合物前駆体の製造方法を提供する。
[化学式2]
[化学式3]
[化学式4]
[化学式5]
前記化学式2、3、4および5において、
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9およびR
10は、それぞれ独立に、水素;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
2−C
20)アルケニル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル;あるいはアセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)シリルであり;前記R
1とR
2は互いに連結されて環を形成することができ、前記R
3とR
4は互いに連結されて環を形成することができ、R
5〜R
10のうち2以上が互いに連結されて環を形成することができ;
R
11、R
12およびR
13は、それぞれ独立に、水素;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
2−C
20)アルケニル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)アルキル(C
6−C
20)アリール;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
6−C
20)アリール(C
1−C
20)アルキル;アセタール、ケータルまたはエーテル基を含むまたは含まない(C
1−C
20)シリル;(C
1−C
20)アルコキシ;あるいは(C
6−C
20)アリールオキシであり;前記R
11とR
12またはR
12とR
13は互いに連結されて環を形成することができる。
【0027】
前記ステップ(a)は、前記化学式3で表示されるテトラヒドロキノリン誘導体をアルキルリチウムと反応させた後、二酸化炭素を添加し、前記化学式4で表示される化合物に転換する反応であって、これは、公知の文献に記述された方法を用いて得ることができる(Tetrahedron Lett.1985,26,5935;Tetrahedron1986,42,2571;J.Chem.SC.Perkin Trans.1989,16.)。
【0028】
前記ステップ(b)において、前記化学式4で表示される化合物にアルキルリチウムを反応させることにより、脱プロトン反応を誘発してオルト−リチウム化合物を生成し、これに前記化学式5で表示される化合物を反応させて酸を処理することにより、前記化学式2で表示される遷移金属化合物前駆体を得ることができる。
前記化学式4で表示される化合物にアルキルリチウムを反応させてオルト−リチウム化合物を生成する反応は、公知の文献を通じて把握することができ(Organometallics2007,27,6685;韓国特許公開第2008−0065868号)、本発明では、これに前記化学式5で表示される化合物を反応させて酸を処理することにより、前記化学式2で表示される遷移金属化合物前駆体を得ることができる。
前記化学式5で表示される化合物は、公知の多様な方法を通じて製造できる。下記反応式3はその一例を示すもので、1ステップの反応だけで製造できるだけでなく、価格が割安な出発物質が使用され、本発明の遷移金属化合物前駆体を容易かつ経済的に製造できるようにする(J.Organomet.Chem.,2005,690,4213)。
[反応式3]
【0029】
一方、前記製造方法を通じて得られた、前記化学式2で表示される遷移金属化合物の前駆体から、前記化学式1で表示される遷移金属化合物を合成するためには、公知の多様な方法を利用することができる。最も一般的な方法は、化学式2で表示される遷移金属化合物前駆体に2当量のアルキルリチウムを添加して脱プロトン反応を誘導することにより、シクロペンタジエニル陰イオンとアミド陰イオンのジリチウム化合物を製造した後、これに(Q
1)(Q
2)MCl
2を投入し、2当量のLiClを除去して製造することができる。
【0030】
他の方法により、化学式2で表示される化合物とM(NMe
2)
4化合物を反応させ、2当量のHNME
2を除去してQ
1とQ
2が同時にNMe
2である化学式1で表示される遷移金属化合物を得、これにMe
3SiClまたはMe
2SiCl
2を反応させ、NMe
2リガンドを塩素リガンドに変えることができる。
この時、前記化学式2で表示される化合物において、前記R
1、R
2、R
3、R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素または(C
1−C
20)アルキルとすることができ、好ましくは、それぞれ独立に、水素またはメチルとすることができる。より好ましくは、前記R
1、R
2、R
3、R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素またはメチルとすることができ、ただし、R
3およびR
4のうち少なくとも1つは、メチルであり、R
5は、メチルとすることができる。また、前記R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびR
13は、それぞれ水素であることが好ましい。このように前記化学式2で表示される遷移金属化合物が前記置換基を含むことが、出発物質としての接近性が良く、製造される化学式1の遷移金属化合物の電子的および立体的環境を制御するのに有利である。
前記遷移金属化合物の製造方法については、実施例により具体的に記載されている。
【0031】
一方、本発明は、さらに他の実施形態により、
下記化学式1で表示される遷移金属化合物と、
下記化学式6、化学式7および化学式8で表示される化合物からなる群より選択される1種以上の助触媒化合物とを含む触媒組成物を提供する。
[化学式1]
前記化学式1において、
M、Q
1、Q
2、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12およびR
13は、それぞれ先に定義したとおりである;
[化学式6]
−[Al(R
61)−O]
a−
前記化学式6において、
R
61は、それぞれ独立に、ハロゲンラジカル、(C
1−C
20)ヒドロカルビルラジカルまたはハロゲンで置換された(C
1−C
20)ヒドロカルビルラジカルであり;
aは、2以上の整数である;
[化学式7]
D(R
71)
3
前記化学式7において、
Dは、アルミニウムまたはボロンであり;
R
71は、それぞれ独立に、ハロゲンラジカル、(C
1−C
20)ヒドロカルビルラジカルまたはハロゲンで置換された(C
1−C
20)ヒドロカルビルラジカルであり;
【0032】
[化学式8]
[L−H]
+[Z(A)
4]
−または[L]
+[Z(A)
4]
−
前記化学式8において、
Lは、中性または陽イオン性ルイス酸であり;
Zは、第13族元素であり;
Aは、それぞれ独立に、1以上の水素原子価ハロゲン、(C
1−C
20)ヒドロカルビル、(C
1−C
20)アルコキシまたは(C
6−C
20)アリールオキシラジカルで置換された(C
6−C
20)アリールまたは(C
1−C
20)アルキルラジカルである。
前記化学式6ないし8で表示される化合物は、メタロセン化合物を含む均一系チーグラー触媒の助触媒として幅広く使用される化合物である。
【0033】
前記触媒組成物において、前記遷移金属化合物対比の前記化学式6で表示される助触媒化合物のモル比(Ti:Al)は、1:100〜1:20000が好ましく、より好ましくは1:500〜1:5000を使用することが良い。
前記遷移金属化合物対比の前記化学式7の助触媒化合物のモル比(Ti:D)は、Dがボロンの場合、1:1〜1:10が好ましく、より好ましくは1:1〜1:3を使用することが良い。そして、DがAlの場合、重合システム内の水の量によって変化可能であるが、通常1:1〜1:1000が好ましく、より好ましくは1:1〜1:100を使用することが良い。
前記遷移金属化合物対比の前記化学式8の助触媒化合物のモル比(Ti:Z)は、1:1〜1:10が好ましく、より好ましくは1:1〜1:4を使用することが良い。
前記触媒組成物において、前記遷移金属化合物対比の前記助触媒化合物のモル比が前記下限値より低い場合、活性が実現しない可能性があり、前記上限値より高い場合、樹脂製造時の助触媒費用が高くなる問題がある。
ここで、前記化学式6のR
61は、メチルであり;前記化学式7のDは、アルミニウムであり、R
71は、メチルまたはイソブチルであり、あるいは、Dは、ボロンであり、R
71は、ペンタフルオロフェニルであり;前記化学式8において、[L−H]
+は、ジメチルアニリニウム陽イオンであり;[Z(A)
4]
−は、[B(C
6F
5)
4]
−であり;[L]
+は、[(C
6H
5)
3C]
+のものを使用することが、前記化学式1の遷移金属化合物の活性化効率の面で有利である。
【0034】
一方、本発明は、さらに他の実現例により、前述した触媒組成物の存在下でオレフィン系単量体を重合するポリオレフィンの製造方法を提供する。
前記製造された触媒組成物を1つ以上のオレフィン系単量体と反応させてポリオレフィンを製造することができ、前記オレフィン単量体の種類は制限されないが、好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンからなる群より選択される1種以上の単量体を使用することができる。
前記ポリオレフィンの製造方法については、実施例により具体的に記載されている。
【0035】
以下、本発明の理解のために好ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は、本発明を例示するためのものであって、本発明をこれらだけに限定するものではない。
下記前駆体化合物および遷移金属化合物の合成過程は、下記反応式4および反応式5により、窒素またはアルゴンなどの不活性雰囲気下で進行し、標準シュレンク(Standard Schlenk)技術とグローブボックス(Glove Box)技術が利用された。
下記反応式4において、各化合物は置換基の種類を異にするものであって、各置換基の種類は、当該化合物の下端に表としてまとめた(例えば、下記化合物D−2は、R
aの位置が水素、R
bおよびR
cの位置がメチル基で置換された化合物を意味する。)。
また、下記反応式4において、化合物C(C−1、C−2およびC−3)は、公知の方法を参考にして合成した(J.Organomet.Chem.,2005,690,4213)。
[反応式4]
【0036】
前駆体化合物および遷移金属化合物の合成
<実施例1>前駆体化合物D−1の合成
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(1.00g、7.51mmol)とジエチルエーテル(16mL)溶液が入っているシュレンクフラスコを−78℃の低温槽に浸して温度を低下させた後、撹拌下に、n−ブチルリチウム(3.0mL、7.5mmol、2.5Mヘキサン溶液)を窒素雰囲気下に徐々に注入した。−78℃で約1時間撹拌した後、常温に徐々に温度を上昇させた。淡い黄色の固体が沈殿し、生成されたブタンガスはバブラーを通して除去した。温度を再び−78℃に低下させた後、二酸化炭素を注入した。二酸化炭素を注入して直ちにスラリー状態の溶液が透明な均一な溶液となった。−78℃で1時間撹拌した後、−20℃に温度を徐々に上昇させながら、余分な二酸化炭素を、バブラーを通して除去した。白色の固体が再び沈殿した。
−20℃でテトラヒドロフラン(0.60g、8.3mmol)とt−ブチルリチウム(4.9mL、8.3mmol、1.7Mペンタン溶液)を順次に窒素雰囲気下で注入し、約2時間撹拌した。次に、塩化リチウムと前記化合物C−1(1.06g、6.38mmol)が溶けているテトラヒドロフラン溶液(19mL)を窒素雰囲気下に注入した。−20℃で1時間撹拌した後、常温に温度を徐々に上昇させた。常温で1時間撹拌した後、水(15mL)を注入して反応を終結した。溶液を分液漏斗に移して有機層を抽出した。抽出した有機層を分液漏斗に再び入れた後、追加的に塩酸(2N、40mL)を入れた。約2分間振とうさせた後、炭酸水素ナトリウム水溶液(60mL)を徐々に入れて中和した。有機層を取って無水硫酸マグネシウムで湿気を除去した後、溶媒を除去して粘液性の物質を得た。ヘキサンとエチルアセテートの混合溶媒(v/v、50:1)を用い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー方法で化合物を精製し、77.2mgの化合物を得た(収率43%)。
1HNMR分析の結果、2つのシグナルセットが1:1で観察され、これは、フェニレンとシクロペンタジエンを結ぶ炭素−炭素結合(前記反応式4の太くマークした結合)に対する回転が容易でないことに起因する。下記
13CNMRデータにおける括弧内の値は、前記回転が容易でないことによって分かれたシグナルのケミカルシフト値である。
1H NMR(C
6D
6) : δ 7.22 and 7.17 (br d, J = 7.2Hz, 1H), 6.88 (s, 2H), 6.93 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.73 (br t, J = 7.2Hz, 1H), 3.84 and 3.80 (s, 1H, NH), 3.09 and 2.98 (q, J = 8.0Hz, 1H, CHMe), 2.90 - 2.75 (br, 2H, CH
2), 2.65 - 2.55 (br, 2H, CH
2), 1.87 (s, 3H, CH
3), 1.70 - 1.50 (m, 2H, CH
2), 1.16 (d, J = 8.0Hz, 3H, CH
3) ppm
13C NMR(C
6D
6) : 151.64 (151.60), 147.74 (147.61), 146.68, 143.06, 132.60, 132.30, 129.85, 125.02, 121.85, 121.72, 119.74, 116.87, 45.86, 42.54, 28.39, 22.89, 16.32, 14.21 ppm
【0037】
<実施例2>前駆体化合物D−2の合成
前記化合物C−1の代わりに化合物C−2を用い、前記実施例1の化合物D−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は53%であった。
1HNMR分析の結果、2つのシグナルセットが1:1で観察され、これは、フェニレンとシクロペンタジエンを結ぶ炭素−炭素結合(反応式4の太くマークした結合)に対する回転が容易でないことに起因する。
1H NMR(C
6D
6) : δ 7.23 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.93 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.74 (br t, J = 7.2Hz, 1H), 4.00 and 3.93 (s, 1H, NH), 3.05 (br q, J = 8.0Hz, 1H, CHMe), 3.00 - 2.80 (br, 2H, CH
2), 2.70 - 2.50 (br, 2H, CH
2), 2.16 (s, 3H, CH
3), 2.04 (br s, 3H, CH
3), 1.91 (s, 3H, CH
3), 1.75 - 1.50 (m, 2H, CH
2), 1.21 (d, J = 8.0Hz, 3H, CH
3) ppm
13C NMR(C
6D
6) : 151.60 (151.43), 145.56 (145.36), 143.08, 141.43, 132.90, 132.68, 132.43, 129.70, 121.63, 120.01, 116.77, 46.13, 42.58, 28.42, 22.97, 15.06, 14.19, 14.08, 12.70 ppm
【0038】
<実施例3>前駆体化合物D−3の合成
テトラヒドロキノリンの代わりにテトラヒドロキナリン(Tetrahydroquinaline)を用い、前記実施例1の化合物D−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は63%であった。
1HNMR分析の結果、あるシグナルの場合、1:1:1:1の比の4個のシグナルに分離されて観察され、これは、フェニレンとシクロペンタジエンを結ぶ炭素−炭素結合(前記反応式4の太くマークした結合)に対する回転が容易でないことと、2つのキラル中心の存在によるアイソメリズムに起因する。
1H NMR(C
6D
6) : δ 7.33, 7.29, 7.22, and 7.17 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.97 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.88 (s, 2H), 6.80 - 6.70 (m, 1H), 3.93 and 3.86 (s, 1H, NH), 3.20 - 2.90 (m, 2H, NCHMe, CHMe), 2.90 - 2.50 (m, 2H, CH
2), 1.91, 1.89, and 1.86 (s, 3H, CH
3), 1.67 - 1.50 (m, 1H, CH
2), 1.50 - 1.33 (m, 1H, CH
2), 1.18, 1.16, and 1.14 (s, 3H, CH
3), 0.86, 0.85, and 0.80 (d, J = 8.0Hz, 3H, CH
3) ppm
13C NMR(C
6D
6) : 151.67, 147.68 (147.56, 147.38), 147.06 (146.83, 146.28, 146.10), 143.01 (142.88), 132.99 (132.59), 132.36 (131.92), 129.69, 125.26 (125.08, 124.92, 124.83), 122.03, 121.69 (121.60, 121.28), 119.74 (119.68, 119.46), 117.13 (117.07, 116.79, 116.72), 47.90 (47.73), 46.04 (45.85), 31.00 (30.92, 30.50), 28.00 (27.83, 27.64), 23.25 (23.00), 16.38 (16.30), 14.63 (14.52, 14.18) ppm
【0039】
<実施例4>前駆体化合物D−4の合成
テトラヒドロキノリンの代わりにテトラヒドロキナリン(Tetrahydroquinaline)を用い、前記化合物C−1の代わりに化合物C−2を用い、前記実施例1の化合物D−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は63%であった。
1HNMR分析の結果、あるシグナルの場合、1:1:1:1の比の4個のシグナルに分離されて観察され、これは、フェニレンとシクロペンタジエンを結ぶ炭素−炭素結合(前記反応式4の太くマークした結合)に対する回転が容易でないことと、2つのキラル中心の存在によるアイソメリズムに起因する。
1H NMR(C
6D
6) : δ 7.32, 7.30, 7.22, and 7.19 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.97 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.85 - 6.65 (m, 1H), 4.10 - 3.90 (s, 1H, NH), 3.30 - 2.85 (m, 2H, NCHMe, CHMe), 2.85 - 2.50 (m, 2H, CH
2), 2.15 (s, 3H, CH
3), 2.02 (s, 3H, CH
3), 1.94, 1.92, and 1.91 (s, 3H, CH
3), 1.65 - 1.50 (m, 1H, CH
2), 1.50 - 1.33 (m, 1H, CH
2), 1.22, 1.21, 1.20, and 1.19 (s, 3H, CH
3), 1.10 - 0.75 (m, 3H, CH
3) ppm
13C NMR(C
6D
6) : 151.67 (151.57), 145.58 (145.33, 145.20), 143.10 (143.00, 142.89), 141.62 (141.12), 134.08 (133.04), 132.84 (132.70, 136.60), 132.50 (132.08), 129.54, 121.52 (121.16), 119.96 (119.71), 117.04 (116.71), 47.90 (47.78), 46.29 (46.10), 31.05 (30.53), 28.02 (28.67), 23.37 (23.07), 15.22 (15.04), 14.87 (14.02, 14.21), 12.72 (12.67) ppm
【0040】
<実施例5>前駆体化合物D−5の合成
テトラヒドロキノリンの代わりにテトラヒドロキナリン(Tetrahydroquinaline)を用い、前記化合物C−1の代わりに化合物C−3を用い、前記実施例1の化合物D−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は48%であった。
1HNMR分析の結果、あるシグナルの場合、1:1:1:1の比の4個のシグナルに分離されて観察され、これは、フェニレンとシクロペンタジエンを結ぶ炭素−炭素結合(前記反応式4の太くマークした結合)に対する回転が容易でないことと、2つのキラル中心の存在によるアイソメリズムに起因する。
1H NMR(C
6D
6) : δ 7.32, 7.29, 7.22 and 7.18 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.96(d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.84-6.68 (m, 1H), 6.60 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 4.00-3.92(s, 1H, NH), 3.30-2.90 (m, 2H, NCHMe, CHMe), 2.90-2.55 (m, 2H, CH
2), 2.27 (s, 3H, CH
3), 1.94, 1.91 and 1.89 (s, 3H, CH
3), 1.65-1.54 (m, 1H, CH
2), 1.54-1.38(m, 1H, CH
2), 1.23, 1.22, and 1.20 (s, 3H, CH
3), 1.00-0.75 (m, 3H, CH
3) ppm
13C NMR(C
6D
6) : 151.51, 145.80, 145.64, 145.45, 144.40, 144.22, 143.76, 143.03, 142.91, 139.78, 139.69, 139.52, 133.12, 132.74, 132.52, 132.11, 129.59, 121.52, 121.19, 120.75, 120.47, 119.87, 119.69, 116.99, 116.76, 47.90, 47.77, 46.43, 46.23, 32.55, 30.98, 30.51, 27.95, 27.67, 23.67, 23.31, 23.06, 16.52, 15.01, 14.44, 14.05 ppm
【0041】
<実施例6>遷移金属化合物E−1の合成
ドライボックス内において、前記実施例1で合成した化合物D−1(0.10g、0.36mmol)とジエチルエーテルを丸底フラスコに入れた後、−30℃に温度を低下させた。フラスコを撹拌しながら、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、0.2g、0.71mmol)を徐々に注入し、−30℃の温度で2時間反応させた。温度を常温に上昇させながら、3時間さらに撹拌して反応させた。再び−30℃の温度に低下させた後、メチルリチウム(1.6Mジエチルエーテル溶液、0.33g、0.71mmol)を注入し、引き続き、TiCl
4・DME(DME;ジメトキシエタン、0.10g、0.36mmol)を入れた。温度を常温に上昇させながら、3時間撹拌した後、真空ラインを用いて溶媒を除去した。ペンタンを用いて化合物を抽出した。溶媒を除去して褐色粉末の化合物0.085gを得た(収率60%)。
1H NMR (C
6D
6) : δ 7.09 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.81 (t, J = 7.2Hz, 1H), 6.74 (s, 2H), 4.55 (dt, J = 14, 5.2Hz, 1H, NCH
2), 4.38 (dt, J = 14, 5.2Hz, 1H, NCH
2), 2.50 - 2.30 (m, 2H, CH
2), 2.20 (s, 3H), 1.68 (s, 3H), 1.68 (quintet, J = 5.2Hz, CH
2), 0.72 (s, 3H, TiMe), 0.38 (s, 3H, TiMe) ppm
13C{
1H} NMR (C
6D
6): 161.46, 142.43, 140.10, 133.03, 130.41, 129.78, 127.57, 127.34, 121.37, 120.54, 120.51, 120.34, 112.52, 58.50, 53.73, 49.11, 27.59, 23.27, 13.19, 13.14 ppm
【0042】
<実施例7>遷移金属化合物E−2の合成
前記化合物D−1の代わりに化合物D−2を用い、前記実施例6の化合物E−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は53%であった。前記遷移金属化合物E−2の構造を
図2に示した。
1H NMR (C
6D
6):δ 7.10 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.81 (t, J = 7.2Hz, 1H), 4.58 (dt, J = 14, 5.2Hz, 1H, NCH
2), 4.42 (dt, J = 14, 5.2Hz, 1H, NCH
2), 2.50 - 2.38 (m, 2H, CH
2), 2.32 (s, 3H), 2.11 (s, 3H), 2.00 (s, 3H), 1.71 (s, 3H), 1.67 (quintet, J = 5.2Hz, CH
2), 0.72 (s, 3H, TiMe), 0.38 (s, 3H, TiMe) ppm
13C{
1H} NMR (C
6D
6): 161.58, 141.36, 138.41, 137.20, 132.96, 129.70, 127.53, 127.39, 126.87, 121.48, 120.37, 120.30, 113.23, 56.50, 53.13, 49.03, 27.64, 23.34, 14.21, 13.40, 12.99, 12.94 ppm. Anal. Calc. (C
22H
27NSTi): C, 68.56; H, 7.06; N, 3.63. Found: C, 68.35 H, 7.37 N, 3.34%
【0043】
<実施例8>遷移金属化合物E−3の合成
前記化合物D−1の代わりに化合物D−3を用い、前記実施例6の化合物E−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は51%であった。チオフェン環の方向とテトラヒドロキノリンについたメチル基の方向による1:1の割合の混合物で得られた。
1H NMR (C
6D
6) : δ 7.11 and 7.08 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.96 and 6.95 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.82 and 6.81 (t, J = 7.2Hz, 1H), 6.77 and 6.76 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.74 and 6.73 (d, J = 7.2Hz, 1H), 5.42 (m, 1H, NCH), 2.75 - 2.60 (m, 1H, CH
2), 2.45 - 2.25 (m, 1H, CH
2), 2.24 and 2.18 (s, 3H), 1.73 and 1.63 (s, 3H), 1.85 - 1.50 (m, 2H, CH
2), 1.17 and 1.15 (d, J = 4.8Hz, 3H), 0.76 and 0.70 (s, 3H, TiMe), 0.42 and 0.32 (s, 3H, TiMe) ppm
13C{
1H} NMR (C
6D
6): 159.58, 159.28, 141.88, 141.00, 139.63, 138.98, 134.45, 130.85, 130.50, 129.59, 129.50, 129.47, 127.23, 127.20, 127.17, 127.11, 120.77, 120.70, 120.40, 120.00, 119.96, 119.91, 118.76, 118.57, 113.90, 110.48, 59.61, 56.42, 55.75, 51.96, 50.11, 49.98, 27.41, 27.11, 21.89, 20.09, 19.67, 12.94, 12.91, 12.65 ppm
【0044】
<実施例9>遷移金属化合物E−4の合成
前記化合物D−1の代わりに化合物D−4を用い、前記実施例6の化合物E−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は57%であった。チオフェン環の方向とテトラヒドロキノリンについたメチル基の方向による1:1の割合の混合物で得られた。前記遷移金属化合物E−4の構造を
図1に示した。
1H NMR (C
6D
6) : δ 7.12 and 7.10 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.96 and 6.94 (d, J = 7.2Hz, 1H), 6.82 and 6.81 (t, J = 7.2Hz, 1H), 5.45 (m, 1H, NCH), 2.75 - 2.60 (m, 1H, CH
2), 2.45 - 2.20 (m, 1H, CH
2), 2.34 and 2.30 (s, 3H), 2.10 (s, 3H), 1.97 (s, 3H), 1.75 and 1.66 (s, 3H), 1.85 - 1.50 (m, 2H, CH
2), 1.20 (d, J = 6.8Hz, 3H), 0.76 and 0.72 (s, 3H, TiMe), 0.44 and 0.35 (s, 3H, TiMe) ppm
13C{
1H} NMR (C
6D
6): 160.13, 159.86, 141.33, 140.46, 138.39, 137.67, 136.74, 134.83, 131.48, 129.90, 129.78, 127.69, 127.65, 127.60, 127.45, 126.87, 126.81, 121.34, 121.23, 120.21, 120.15, 119.15, 118.93, 114.77, 111.60, 57.54, 55.55, 55.23, 51.73, 50.43, 50.36, 27.83, 27.67, 22.37, 22.31, 20.53, 20.26, 14.29, 13.51, 13.42, 13.06, 12.80 ppm
【0045】
<実施例10>遷移金属化合物E−5の合成
前記化合物D−1の代わりに化合物D−5を用い、前記実施例6の化合物E−1の合成と同様の条件および方法によって合成した。収率は57%であった。チオフェン環の方向とテトラヒドロキノリンについたメチル基の方向による1:1の割合の混合物で得られた。
1H NMR (C
6D
6) : δ 7.12 and 7.09 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.96 and 6.94 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.82 and 6.80 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.47 and 6.46 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.45 and 6.44 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.44 (m, 1H, NCH), 2.76-2.60 (m, 1H, CH
2), 2.44-2.18 (m, 1H, CH
2), 2.28 and 2.22 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.74 and 1.65 (s, 3H), 1.88-1.48 (m, 2H, CH
2), 1.20 and 1.18 (d, J = 7.2 Hz, 3H), 0.77 and 0.71(s, 3H, TiMe), 0.49 and 0.40 (s, 3H, TiMe) ppm
13C{
1H} NMR (C
6D
6): 159.83, 159.52, 145.93, 144.90, 140.78, 139.93, 139.21, 138.86, 135.26, 131.56, 129.69, 129.57, 127.50, 127.46, 127.38, 127.24, 121.29, 121.16, 120.05, 119.96, 118.90, 118.74, 117.99, 117.74, 113.87, 110.38, 57.91, 55.31, 54.87, 51.68, 50.27, 50.12, 34.77, 27.58, 27.27, 23.10, 22.05, 20.31, 19.90, 16.66, 14.70, 13.11, 12.98, 12.68 ppm
【0046】
<実施例11>遷移金属化合物E−6の合成
下記反応式5によって遷移金属化合物E−6を合成した。
[反応式5]
メチルリチウム(1.63g、3.55mmol、1.6Mジエチルエーテル溶液)を、−30℃で化合物D−4(0.58g、1.79mmol)が溶けているジエチルエーテル溶液(10mL)に滴加した。溶液を一晩中常温で撹拌した後、−30℃に温度を低下させた後、Ti(NMe
2)
2Cl
2(0.37g、1.79mmol)を一度に添加した。溶液を3時間撹拌した後、すべての溶媒を真空ポンプを用いて除去した。生成された固体をトルエン(8mL)に溶かした後、Me
2SiCl
2(1.16g、8.96mmol)を加えた。溶液を80℃で3日間撹拌した後、溶媒を真空ポンプを用いて除去した。赤色の固体化合物が得られた(0.59g、収率75%)。
1HNMRスペクトルにおいて、2つの立体化合物が2:1で存在することを確認した。
1H NMR (C
6D
6): δ 7.10 (t, J = 4.4 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 4.4 Hz, 2H), 5.27 and 5.22 (m, 1H, NCH), 2.54-2.38 (m, 1H, CH
2), 2.20-2.08 (m, 1H, CH
2), 2.36 and 2.35 (s, 3H), 2.05 and 2.03 (s, 3H), 1.94 and 1.93 (s, 3H), 1.89 and 1.84 (s, 3H), 1.72-1.58 (m, 2H, CH
2), 1.36-1.28 (m, 2H, CH
2), 1.17 and 1.14 (d, J = 6.4, 3H, CH
3) ppm
13C{
1H} NMR (C
6D
6): 162.78, 147.91, 142.45, 142.03, 136.91, 131.12, 130.70, 130.10, 128.90, 127.17, 123.39, 121.33, 119.87, 54.18, 26.48, 21.74, 17.28, 14.46, 14.28, 13.80, 13.27 ppm
【0047】
ポリオレフィンの製造
<実施例12〜15>遷移金属化合物E−1ないし化合物E−4をMAO(メチルアルミノキサン)で活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−ヘキセン共重合
ドライボックス内において、高圧重合反応器に1−ヘキセン共単量体のトルエン溶液(0.30M、1−ヘキセン0.76g、30mL)を入れ、ドライボックスの外で温度を90℃に上昇させた。前記実施例6ないし9によって合成された化合物(0.50μmol)E−1ないしE−4のそれぞれにメチルアルミノキサン(7%Alトルエン溶液、0.96g、2.5mmolAl、Al/Ti=5000)を混合し、これにトルエンを追加的に添加して全体の溶液が2mLとなるようにし、活性化された触媒組成物を製造した。ジルコニウム化合物はトルエンに溶解しないが、メチルアルミノキサン(MAO)を投入すれば溶解した。この活性化された触媒組成物を注射器を用いて反応器に注入した。60psigの圧力でエチレンを注入し、5分間重合した。エチレンガスをベントし、アセトン30mLを入れて反応を終結した。得られた白色の固体化合物をろ過して得、これを100℃の真空オーブンで1時間乾燥した。
重合結果は下記表1に示した。
実施例14の化合物E−3の場合、活性が高く、前記条件で1.2gの高分子が得られ、この場合、投入した1−ヘキセンがほぼすべて消耗し、好ましい共重合データではなかった。このような理由から、重合反応を2.5分間行い、その結果を下記表1に記入した。
実施例15の化合物E−4の場合、活性が非常に高く、前記条件で1.9gの高分子が得られ、好ましい共重合データではなく、また、時間を半分(2.5分)に短縮した場合にも、得られた高分子量が依然として1.3gで、1−ヘキセンの濃度勾配が激しく、好ましい共重合データを得ることができなかった。触媒量を2.5μmol(助触媒量は同一に使用)に減少させ、同時に時間を2.5分に短縮した時、0.88gの高分子が得られ、この時の結果を下記表1に記入した。
【0048】
<実施例16>遷移金属化合物E−4をトリイソブチルアルミニウムと[PhC
3]
+[B(C
6F
5)
4]
−で活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−ヘキセン共重合
遷移金属化合物E−4(0.50μmol)をトルエンに溶かし、[PhC
3]
+[B(C
6F
5)
4]
−(1.8mg、2.0μmol、B/Ti=4)とトリイソブチルアルミニウム(40mg、0.2mmol)を相次いで投入し、5分間放置した。このように活性化された触媒組成物を注射器で反応器に投入し、前記実施例12ないし15と同様の条件および方法で重合反応を行った後、高分子化合物を収得した。重合結果は下記表1に示した。
【0049】
<比較例1>化合物aをMAO(メチルアルミノキサン)で活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−ヘキセン共重合
背景技術で言及した公知の発明である韓国特許登録第820,542号および韓国公開公報第2008−65868号で提示した触媒と比較するために、下記化合物aを使用したことを除いては、実施例12ないし15と同様の条件および方法で重合反応を行った。重合結果は下記表1に示した。
[化合物a]
【0050】
<比較例2>化合物aをトリイソブチルアルミニウムと[PhC
3]
+[B(C
6F
5)
4]
−で活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−ヘキセン共重合
前記比較例1に用いられた化合物aを使用したことを除いては、実施例16と同様の条件および方法で重合反応を行った。重合結果は下記表1に示した。
[表1]
a:(活性)単位10
6g/molTi・h
b:([Hex])ポリオレフィン鎖中の1−ヘキセン量(
1HNMRスペクトル分析)
c:(Mw)ポリスチレンをスタンダードとしてGPCを通して測定された重量平均分子量
d:[Ph
3C][B(C
6F
5)
4]を助触媒として実行した重合
前記表1に示された結果から、本発明にかかる触媒組成物を用いる時、活性が高く、分子量の大きい高分子が得られる結果を示した。特に、実施例15と16の場合、活性が高く、分子量の面で優れた効果を示した。これは、背景技術で言及された既存の公知の発明である韓国特許登録第820,542号および韓国公開公報第2008−65868号で提示した触媒に比べて、活性は2.5倍以上高くなり、得られる高分子の分子量は1.6−1.8倍以上高くなるなど、効果がはるかに優れていることが分かる。
【0051】
<実施例17〜22>遷移金属化合物E−2ないし化合物E−6をMAO(メチルアルミノキサン)で活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−オクテン共重合
1−オクテン共単量体のトルエン溶液(0.30M、1−ヘキセン1.0g、30mL)と化合物E−2ないし化合物E−6のうちいずれか1つの化合物(0.25μmol)、メチルアルミノキサン(7%Alトルエン溶液、0.096g、Al/Ti=1000)を用い、前記実施例12−15と同様の条件および方法で行った。MAOを相対的に少なく用い、(iBu)
3Al(0.20mmol、Al/Ti=800)を追加的に反応器にスカベンジャーで投入した。重合結果は下記表2に示した。
【0052】
<実施例23>遷移金属化合物E−4をトリイソブチルアルミニウムと[PhC
3]
+[B(C
6F
5)
4]
−で活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−オクテン共重合
1−オクテン共単量体のトルエン溶液(0.30M、1−ヘキセン1.0g、30mL)と化合物E−4(0.25μmol)、[PhC
3]
+[B(C
6F
5)
4]
−(1.0μmol、B/Ti=4)とトリイソブチルアルミニウム(0.20mmol、Al/Ti=800)を用い、前記実施例16と同様の条件および方法で行った。重合結果は下記表2に示した。
【0053】
<比較例3>化合物aをMAOで活性化した触媒組成物を用いたエチレン/1−オクテン共重合
前記比較例1に用いられた化合物aを使用したことを除いては、実施例17ないし22と同様の条件および方法で重合反応を行った。重合結果は下記表2に示した。
[表2]
a:(活性)単位10
6g/molTi・h
b:([Oct])ポリオレフィン鎖中の1−オクテン量(
1HNMRスペクトル分析)
c:(Mw)ポリスチレンをスタンダードとしてGPCを通して測定された重量平均分子量
d:ヘキサンを溶媒として用い、MAO(Al/Ti=500)を助触媒として用いた重合
e:[Ph
3C][B(C
6F
5)
4]を助触媒として実行した重合
前記表2に示された結果から、エチレン/1−オクテン共重合反応において、特に商業的に適用可能性が高いMAOを少量投入した重合条件でも、本発明にかかる触媒組成物を用いる時、活性が高く、分子量の大きい高分子が得られる結果を示した。特に、実施例19ないし23で示すように、化合物E−4、E−5およびE−6が高活性を示し、分子量が高い高分子を提供した。背景技術で言及した韓国特許登録第820,542号および韓国公開公報第2008−65868号で提示された比較例3の化合物a触媒の場合、MAOを少なく投入した重合条件で本発明が提供する触媒に比べて活性が非常に低く(1/5水準)、分子量も相対的に非常に低かった。