【実施例】
【0065】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の記載において特に断らない限り、硬質被膜層とは第1被膜層を示すものとする。
【0066】
<実施例1〜8および比較例1>
超硬合金製の基材の刃先部分に立方晶窒化硼素焼結体を接合し、成形した後に被覆を実施することにより切削工具を作製した。
【0067】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0068】
立方晶窒化硼素焼結体は、以下の表1のような立方晶窒化硼素の含有率(体積%)となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiCNおよびTiB
2となるようにTiを使用)とを混合することにより、1450℃、5.5GPaの条件下で焼結することにより作製した(なお、原料粉末の配合割合は特に断りのない限り立方晶窒化硼素焼結体の組成比を反映するものとする。以下の各実施例において同じ)。
【0069】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、500℃に加熱し、Arイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを35原子%、Crを63原子%、Coを1原子%、Niを1原子%含む組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが5nmとなるまでの時間スパッタリングすることにより形成した(なお、ターゲットの組成は特に断りのない限り密着層の組成と一致する。以下の各実施例において同じ)。これにより密着層は、Crを、Wに対し原子比で1.8含むものとなった。上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態とした。
【0070】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はTi
0.85Si
0.15Nとし、その膜組成となるように準備した金属蒸発源を陰極とし、N
2を導入しながら、冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、厚みが2μmとなるまでの時間継続し、Ti
0.85Si
0.15Nである硬質被膜層を形成した。なお、バイアス電圧を−30V、圧力を4Pa、基材温度を600℃に調整することにより硬質被膜層の応力が−1.3GPaとなり、密着層との界面から20nm以内の領域が2nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0071】
このようにして、実施例1〜8および比較例1の切削工具を作製した。
<実施例101〜109>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0072】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0073】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が90体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がWの炭化物、W、Coの硼化物となるように、WC、W、Co、Bを使用)とを混合することにより、1500℃、5.5GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0074】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、500℃に加熱し、Arイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、TiとCrの組成比を2:1、Co、Fe、Niの組成比を5:1:1として、表2のようにW、Ti、Co、Ni、およびFeの原子比を変化させたターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが19nmとなるまでの時間スパッタリングすることにより形成した。なお、上記のスパッタリング時の温度を350℃に調節することにより上記密着層の状態を平均粒径が2.5nmの超微粒子で構成した。
【0075】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はTi
0.65Cr
0.1Si
0.25Nとし、その膜組成となるように準備した金属蒸発源を陰極とし、N
2を導入しながら、冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、厚みが0.9μmとなるまでの時間継続し、Ti
0.65Cr
0.1Si
0.25Nである硬質被膜層を形成した。なお、基材温度を600℃、圧力を4Pa、バイアス電圧を−30Vとすることにより硬質被膜層の応力は−0.7GPaであった。また、成膜初期の基材温度を500℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が3nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0076】
このようにして、実施例101〜109の切削工具を作製した。
<実施例201〜207>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0077】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0078】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が75体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiN、TiB
2、AlN、AlB
2となるようにTiとAlを使用)とを混合し、1400℃、5.0GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0079】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、表3のようにW、Cr、およびCoの含有量を変化させた組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが11nmとなるまでの時間スパッタリングすることにより形成した。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が1nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0080】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はTi
0.5Al
0.5Nとし、その膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、厚みが3.5μmとなるまでの時間継続し、Ti
0.5Al
0.5Nである硬質被膜層を形成した。なお、硬質被膜層の応力は−1GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が4nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0081】
このようにして、実施例201〜207の切削工具を作製した。
<実施例301〜307>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0082】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0083】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が42体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiWN、WC、TiB
2となるようにTiとWとCを使用)とを混合することにより、1350℃、5.5GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0084】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを33原子%とし、TiとCrとの比を1:1に固定し、Ti、Cr、およびNiの含有量を表4に示すように変化させた組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが2nmとなるまでの時間スパッタリングすることにより形成した。すなわち、密着層は、TiおよびCrをWに対し、表4に示す原子比で含むものとなった。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより、上記密着層の状態を平均粒径が3nmの超微粒子として構成した。
【0085】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はTi
0.2Al
0.7Cr
0.05Si
0.05Nとし、その膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、厚みが2.2μmとなるまでの時間継続し、Ti
0.2Al
0.7Cr
0.05Si
0.05Nである硬質被膜層を形成した。なお、硬質被膜層の応力は−1.2GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が1.1nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0086】
このようにして、実施例301〜307の切削工具を作製した。
<実施例401〜409>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0087】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0088】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が65体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiZrCN、TiB
2、AlN、AlB
2となるようにTiとZrCとAlを使用)とを混合することにより、1400℃、5.5GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0089】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを80原子%、Crを12原子%、Coを8原子%となるような組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが表5の厚みとなるようにスパッタリングの時間を調整することにより形成した。これにより密着層は、Crを、Wに対し原子比で0.15含むものとなった。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が0.7nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0090】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はTi
0.4Al
0.6NとAl
0.6Cr
0.3Si
0.1Nとが交互に800層ずつ積層した超多層積層体とし、Ti
0.4Al
0.6とAl
0.6Cr
0.3Si
0.1との2種類の蒸発源を同時に放電させ、各蒸発源間を通過するように焼結体工具を回転させることで作製した。成膜時間は、硬質被膜層の厚みが4μmとなるまでの時間継続した。なお、バイアス電圧を−50Vから0Vに50kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力は+0.4GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が10nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0091】
このようにして、実施例401〜409の切削工具を作製した。
<実施例501〜506および比較例501>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0092】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0093】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が80体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiN、TiB
2、AlN、AlB
2、Si
3N
4となるようにTiとAlとSiを使用)とを混合することにより、1450℃、5.5GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0094】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを47原子%、Crを51.7原子%、Coを1.3原子%という組成となるように、WとCoはスパッタリング法により、Crはアーク放電式イオンプレーティング法により同時に蒸着することで形成した。形成時間は密着層の厚みが9nmとなるまでの時間継続した。これにより密着層は、Crを、Wに対し原子比で1.1含むものとなった。なお、上記のスパッタリング法およびアーク放電式イオンプレーティング法の条件を基材温度を350℃〜650℃、バイアス電圧を−50V〜−500Vというように調節することにより上記密着層の状態を表6のように変化させた。
【0095】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はAl
0.65Ti
0.3Si
0.05C
0.05N
0.95としてその膜組成となるように準備し、N
2とCH
4とを導入しながら、圧力を1.3Paとし、蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、厚みが4.5μmとなるまでの時間継続し、Al
0.65Ti
0.3Si
0.05C
0.05N
0.95である硬質被膜層を形成した。なお、バイアス電圧を−50Vから0Vに50kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力を−0.2GPaとした。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が1.5nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0096】
このようにして、実施例501〜506および比較例501の切削工具を作製した。
<実施例601〜607>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0097】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0098】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が50体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiC、Al
2O
3、TiB
2となるようにTiとAlとを使用)とを混合することにより、1450℃、6.0GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0099】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを65原子%、Feを33原子%という組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが15nmとなるまでの時間スパッタリングすることにより形成した。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が4.5nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0100】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成は、Ti
0.93Si
0.07NとTi
0.5Al
0.3Cr
0.1Si
0.1Nとが交互に315層ずつ積層した超多層積層体とし、Ti
0.93Si
0.07とTi
0.5Al
0.3Cr
0.1Si
0.1との2種類の蒸発源を同時に放電させ、各蒸発源間を通過するように焼結体工具を回転させることで硬質被膜層を形成した。成膜時間は、硬質被膜層の厚みが6.3μmとなるまでの時間継続した。なお、バイアス電圧を調整することにより硬質被膜層は表7に示す応力となった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が15nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0101】
このようにして、実施例601〜607の切削工具を作製した。
<実施例701〜708>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0102】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0103】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が97体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がAl、AlNおよびAlB
2となるようにAlを使用)とを混合することにより、1450℃、6.0GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0104】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを91原子%、Tiを9原子%含む組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが27nmとなるまでの時間スパッタリングすることにより形成した。これにより密着層は、Tiを、Wに対し原子比で0.1含むものとなった。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態とした。
【0105】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はTi
0.5Al
0.5CNとし、その膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、厚みが表8に記載した厚みとなるように時間を調整し、Ti
0.5Al
0.5CNからなる硬質被膜層を形成した。なお、バイアス電圧を−50Vから0Vに50kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力が−0.1GPaとなった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域が19nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0106】
このようにして、実施例701〜708の切削工具を作製した。
<実施例801〜806>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0107】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0108】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が70体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiCN、TiB
2、AlN、AlB
2となるようにTiとAlを使用)とを混合することにより、1350℃、6.0GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0109】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、ArとXeとを同流量比で3.0Paとなるように導入し、−1000Vのバイアス電圧を基材にかけて、エッチングを行なうとともに、その超硬合金成分が、立方晶窒化硼素焼結体の刃先に、厚みが8nmとなるように堆積させた。Wを82原子%、Coを10原子%、Niを5原子%、Feを3原子%となるような組成の超硬台金を準備した。上記の堆積時の温度を300℃に調節することにより、上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が2.2nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0110】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の組成はAl
0.7Cr
0.3NとTi
0.4Al
0.55Si
0.05Nとが交互に1層ずつ積層した超多層積層体とし、Al
0.7Cr
0.3とTi
0.4Al
0.55Si
0.05との2種類の蒸発源を同時に放電させ、各蒸発源間を通過するように焼結体工具を回転させることで作製した。成膜時間は、硬質被膜層の厚みが12μmとなるまでの時間継続した。なお、バイアス電圧を−50Vから0Vに50kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力は+1.5GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、密着層との界面から20nm以内の領域の柱状晶の粒径を表9のように変更した。
【0111】
このようにして、実施例801〜806の切削工具を作製した。
<実施例901>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0112】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0113】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が68体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiCN、TiB
2、AlN、AlB
2、WCとなるようにTiAl
2とWを使用)とを混合することにより、1300℃、6.0GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0114】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを42原子%、Crを42原子%、Coを16原子%となるような組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが12nmとなるようにスパッタリングの時間を調整することにより形成した。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が1.2nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0115】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の構成は、Ti
0.4Al
0.6Nからなる厚み0.3μmの第1被膜層と、その第1被膜層上にTi
0.5Cr
0.45Si
0.05Nからなる厚み3.2μmの層(以下「第2被膜層」という)とした。具体的には、このような膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、上記の厚みとなるように成膜時間を調整した。なお、バイアス電圧を−100Vから0Vに100kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力は−0.7GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、第1被膜層において密着層との界面から20nm以内の領域が4nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0116】
このようにして、実施例901の切削工具を作製した。
<実施例902>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0117】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0118】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が55体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiCN、TiB
2、AlN、AlB
2、WCとなるようにTiとAlとWを使用)とを混合することにより、1300℃、6GMPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0119】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを21原子%、Tiを63原子%、Coを16原子%となるようなW−Co組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが9nmとなるようにスパッタリングの時間を調整することにより形成した。ただし、密着層をスパッタリング法で形成しながらアーク放電式イオンプレーティング法でTiを蒸発させ、上記のような組成の密着層を形成した。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が1.3nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0120】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の構成は、Ti
0.2Al
0.7Si
0.1Nからなる厚み0.7μmの第1被膜層と、その第1被膜層上にTi
0.92Si
0.08C
0.2N
0.8からなる厚み1.3μmの層(以下「第2被膜層」という)とした。具体的には、このような膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、上記の厚みとなるように成膜時間を調整した。なお、バイアス電圧を−50Vから0Vに50kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力は−0.5GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、第1被膜層において密着層との界面から20nm以内の領域が2.5nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0121】
このようにして、実施例902の切削工具を作製した。
<実施例903>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0122】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0123】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が50体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiCN、TiB
2、AlN、AlB
2、WCとなるようにTiNとAlNとWを使用)とを混合することにより、1300℃、5.0GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0124】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成した。密着層は、Wを75原子%、Niを25原子%となるような組成のターゲットを準備し、Arを導入しながら1Pa、スパッタ電力5kWの条件で、厚みが5nmとなるようにスパッタリングの時間を調整することにより形成した。なお、上記のスパッタリング時の温度を300℃に調節することにより上記密着層の状態をアモルファス状態と平均粒径が1.1nmの超微粒子との混合相として構成した。
【0125】
次いで、上記の密着層上にアーク放電式イオンプレーティング法により硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の構成は、Ti
0.7Zr
0.1Si
0.2Nからなる厚み0.5μmの第1被膜層と、その第1被膜層上にTi
0.7Zr
0.1Si
0.2NとAl
0.7Ti
0.3Nとが交互に積層した超多層積層体からなる厚み1μmの層(以下「第2被膜層」という)とした。具体的には、第1被膜層は、上記のような膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、上記の厚みとなるように成膜時間を調整した。第2被膜層は、Ti
0.7Zr
0.1Si
0.2とAl
0.7Ti
0.3との2種類の蒸発源を同時に放電させ、各蒸発源間を通過するように焼結体工具を回転させることで作製した。なお、バイアス電圧を−150Vから0Vに200kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力が−1.1GPaとなった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、第1被膜層において密着層との界面から20nm以内の領域が1.8nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0126】
このようにして、実施例903の切削工具を作製した。
<比較例901>
超硬合金製の基材の刃先部に表面被覆焼結体を接合することにより切削工具を作製した。
【0127】
超硬合金製の基材としては、形状がISO CNMA120408である超硬合金(K10相当)を準備し、その刃先部分(コーナー部分)に後述のようにして作製される立方晶窒化硼素焼結体(形状:頂角が80°でありそれを挟む両辺が各2mmの二等辺三角形を底面とする厚みが2mmの三角柱状のもの)を、Ti−Zr−Cuからなるロウ材を用いることにより接合し、接合体の外周および上下面を研削し、刃先にネガランド(幅150μm、角度25°)形状を作製した(以下、これを焼結体工具と呼ぶ)。
【0128】
立方晶窒化硼素焼結体は、立方晶窒化硼素の含有率が45体積%となるように立方晶窒化硼素粉末と結合材用原料粉末(結合材の組成がTiCN、TiB
2、AlN、AlB
2、WCとなるようにTiとAlとWを使用)とを混合することにより、1350℃、5GPaの条件下で焼結することにより作製した。
【0129】
そして、この焼結体工具を成膜装置内に投入し、真空引きを行なった後、620℃に加熱し、Xeイオンによりエッチングを行なった。その後、同成膜装置内で立方晶窒化硼素焼結体上に密着層を形成することなく、アーク放電式イオンプレーティング法により直接硬質被膜層を形成した。硬質被膜層の構成は、Ti
0.5Al
0.5Nからなる厚み3μmの層とした。具体的には、このような膜組成となるように準備した蒸発源を陰極とした冷陰極アーク放電により蒸発およびイオン化し、上記の厚みとなるように成膜時間を調整した。なお、バイアス電圧を−150Vから0Vに50kHzで変化させるパルスバイアスとすることにより硬質被膜層の応力は−1GPaであった。また、成膜初期の基材温度を600℃とすることにより、硬質被膜層において密着層との界面から20nm以内の領域が10nmの粒径の柱状晶で構成されていた。
【0130】
このようにして、比較例901の切削工具を作製した。
<測定条件>
上記の実施例および比較例における数値は以下のようにして測定した。
【0131】
<表面被覆層の測定>
密着層の厚み、組成、結晶性および超微粒子の平均粒径を含む状態評価(組織評価)は、次のようにして測定した。すなわち、まず立方晶窒化硼素焼結体と表面被覆層とを含む一断面をFIB(Focused Ion Beam)法により形成した。次いで、その断面において、立方晶窒化硼素焼結体と密着層との界面を走査透過型電子顕微鏡(STEM)/エネルギ分散型X線分光分析(EDS)により観察した。
【0132】
そして、「STEM観察」、「EDS分析」、「電子線回折」から、それぞれ「厚み」、「組成」、「状態」、硬質被膜層(第1被膜層)における密着層との界面から20nm以内の領域の柱状晶の粒径を測定した。また、硬質被膜層の厚みや組成等も上記の密着層と同様にして求めた。
【0133】
なお、EDS分析は、試料をイオンビーム加工により厚み100nm程度に調整し、STEMの電子ビーム径を1nmφとして測定した。この場合、電子ビームは、密着層のコントラストまたはWのコントラストが他の金属元素成分(硬質被膜層を構成する金属元素を含む)やBに比較して最大となるように入射角を調整した。
【0134】
また、密着層に凹凸があるために、密着層の組成を観察した際に硬質被膜層の元素や立方晶窒化硼素焼結体の元素が検出されることがある。また、密着層または硬質被膜層を形成する際に、成膜種のエネルギを制御することによって、密着層と立方晶窒化硼素焼結体または硬質被膜層をミキシングさせることもできるが、その場合でも上記のような分析結果となる。このような場合も含めて検出された結果を密着層の組成とした。
【0135】
なお、SEMの組成像ではWを含む密着層が特に高い明度を持つ層として観察されるので、簡易的には、この明るい層の有無で判断することもできる。
【0136】
<評価方法>
上記で得た実施例および比較例の切削工具を用いて以下の切削条件により切削試験を2種行なった。切削試験Aは硬質被膜層の密着性、耐摩耗性とチッピングの集積による欠損を主に評価でき、切削試験Bは硬質被膜層の密着性、耐摩耗性とともに比較的大きな欠けによる耐欠損性を評価できる。両試験とも、逃げ面摩耗量(Vb)が0.2mmとなるまでに要する時間(切削時間)を工具寿命とし、時間が長くなるほど立方晶窒化硼素焼結体と表面被覆層との密着性が優れること(すなわち耐摩耗性と靭性の両者に優れること)を示す。その結果を表1〜10に示す。なお、表中、「剥離・欠損」とは、切削試験の途中で表面被覆層が剥離したり、切削工具が欠損し、切削時間を測定できなかったことを示す。
【0137】
<切削試験A(軽断続試験)>
切削速度:V=120m/min.
送 り:f=0.3mm/rev.
切り込み:d=0.3mm
湿式乾式:乾式(Dry)
被削材 :SCM435浸炭材(HRC62)であって、黒皮付きの丸棒。
【0138】
<切削試験B(強断続試験)>
切削速度:V=200m/min.
送 り:f=0.15mm/rev.
切り込み:d=2.0mm
湿式乾式:乾式(Dry)
被削材 :SUJ2(HRC60)であって、長手方向に伸びる6つの溝を有する丸棒。
【0139】
【表1】
【0140】
【表2】
【0141】
【表3】
【0142】
【表4】
【0143】
【表5】
【0144】
【表6】
【0145】
【表7】
【0146】
【表8】
【0147】
【表9】
【0148】
【表10】
【0149】
表1〜10より明らかなように、本発明の実施例は比較例に比し、明らかに工具寿命が延長されていることが確認できた。すなわち、本発明の表面被覆焼結体は、立方晶窒化硼素焼結体と表面被覆層との密着性に優れ、耐摩耗性と靭性の両者に優れることを確認することができた。
【0150】
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
【0151】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。