(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明のスマートフォン(携帯端末)と、サーバがネットワークを介して接続を示すシステム構成図である。
【0025】
図1は、1又2のサーバ101、1又は複数のスマートフォン102が無線ネットワーク(携帯電話回線 または 無線LAN)103を介して接続される構成となっている。
【0026】
サーバ101は、リンク判定フラグ(後述する
図9に示す)とモード判定情報(後述する
図8に示す)を記憶し、スマートフォン102からのリンクON/OFFの依頼、またはユーザ操作によるリンクのON/OFF依頼に応じて、モード情報、リンク判定フラグを用いてリンクのON/OFF処理を行う。
【0027】
なお、本実施形態では、スマートフォンを用いて説明するが、タッチパネルを有している装置であれば、何れでもよい。すなわち、スマートフォンはタッチパネルを備える情報処理端末である。また、タッチパネルの表示部を備える情報処理装置ともいいかえることが可能である。
【0028】
更に、サーバ101でリンクON/OFFの依頼、またはユーザ操作によるリンクのON/OFF依頼に応じて、モード情報、リンク判定フラグを制御するように構成したが、サーバ101で記憶する情報をスマートフォンで記憶し、全ての処理をスマートフォンで行うようにしてもよい。
【0029】
以下、
図2を用いて、
図1に示したスマートフォン102のハードウェア構成について説明する。
【0030】
図2は、本発明のスマートフォン102の構成の一例を示すハードウェア構成図である。
【0031】
図2において、スマートフォン102は、制御部201、信号処理部202、画像処理部203、表示部204、マイク205、スピーカ206、入力部207、通信部208、RTC(Real Time Clock)部209、記憶部210を備える。
【0032】
制御部201はCPUを含み、プログラム制御により装置全体の制御を司る。
【0033】
信号処理部202は、制御部201の制御下で、マイク205からの音声入力をデジタル化して制御部201へ受け渡したり、制御部201からの音声出力データ(本実施の形態における操作音を含む)をアナログ化してスピーカ206へ出力したり、画像処理部203と信号を授受したりする各種の信号処理を行う部位である。
【0034】
画像処理部203は、信号処理部202からの表示データを受け取り、表示部204に表示させる機能を有する。画像処理部203はグラフィック処理をサポートする表示LSIにより構成することができる。
【0035】
表示部204は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機EL等の表示デバイスを含み、ユーザに対して文字、図形、画像等の情報を表示する。特に本実施の形態では、HTML等のマークアップ言語で記述された文書であるWebページを表示する。Webページの表示情報は、通常、文字、図形、画像を含みうるが、本明細書ではそれら全体を単に表示画像または画像ともいう。
【0036】
入力部207は、操作ボタンの他、タッチパネル(タッチ入力部)を含み、指によるユーザからの指示操作やデータの入力を受け、制御部201へ受け渡す機能を有する。本実施の形態では、タッチパネルの入力範囲は表示部204の表示画面の全面に亘っている。但し、全面に亘る必要は必ずしもなく、表示画面上の一部の領域のみタッチパネルがカバーするものであってもよい。
【0037】
通信部208は、通話やデータ通信を行うための部位であり、アンテナ(図示せず)を介して基地局との間で電波による無線インタフェース経由で通信を行う。インターネットへの接続は、この通信部208を介して行うことができるが、図示しない他の通信部(例えば無線LAN通信部)を介して行ってもよい。
【0038】
RTC部209は日時情報の出力機能およびタイマー機能を有する。
【0039】
記憶部210はROM211およびRAM212を含む。この他、ハードディスク装置等、他の記憶装置を含んでもよい。ROM211は制御部201のCPUが実行する各種プログラムや必要なデータを格納する不揮発性メモリであり、再書き込み可能な領域を含む。RAM212はCPUのための作業用領域やデータの一時記憶領域を提供するメモリである。本実施の形態におけるWebページのデータ等はこのRAM212に格納される。
【0040】
上記の他、図示しないが、ハードウェアキーボード、GPS(Global Positioning System)受信部、Bluetooth(登録商標)通信部、無線LAN通信部、カメラ撮影部、TV受信部、等を備えてもよい。
【0041】
次に、
図3を用いて、本発明の情報処理装置としてのリンクの有効/無効を制御するサーバ101のハードウェア構成について説明する。
【0042】
図3は、本発明のリンク押下時のリンク誤操作制御の適用可能なサーバ101である情報処理装置の構成の一例を示すハードウェア構成図である。
【0043】
図3において、301はCPUで、システムバス304に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM302あるいは外部メモリ311には、CPU301の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0044】
303はRAMで、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU301は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM302あるいは外部メモリ311からRAM303にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0045】
また、305は入力コントローラで、キーボード(KB)309や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。306はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)310等の表示器への表示を制御する。なお、
図3では、CRT310と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0046】
307はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ311へのアクセスを制御する。
【0047】
308は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0048】
なお、CPU301は、例えばRAM303内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT310上での表示を可能としている。また、CPU301は、CRT310上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0049】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ311に記録されており、必要に応じてRAM303にロードされることによりCPU301によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ311に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0050】
なお、上述した通り、サーバ101の機能を情報処理装置であるスマートフォンで実現してもよい。
【0051】
次に、
図4を用いて、本実施形態におけるスマートフォンの機能ブロック図について説明する。なお、
図4では、基本的な機能について説明するものとし、各機能部が処理する詳細な制御については、後述するフローチャートにて説明する。
【0052】
スマートフォンは、表示制御部401と、操作判定部402と、抑止部403と、リンク設定部404と、サイズ判定部405と、フリック判定部406と、特定部407と、抑止解除部408と、通信状態判定部409とを備える。
【0053】
表示制御部401は、リンク情報を含む文書をタッチパネルの表示部への表示を制御する機能部である。
【0054】
操作判定部402は、タッチパネルを介して文書(Webページ)の表示に対する所定の操作がされたか否かを判定する機能部である。
【0055】
抑止部403は、所定の操作がされたと判定された場合に、タッチパネルを介した操作でリンク処理がなされないようにリンクを抑止する機能部である。
【0056】
リンク設定部404は、リンクの有効/無効を設定する機能部である。
【0057】
サイズ判定部405は、タッチパネルを介して文書の表示に対する所定の操作によって、文書の文字サイズが所定サイズになったか否かを判定する機能部である。
【0058】
フリック判定部406は、所定の操作がフリックか否かを判定する機能部である。
【0059】
特定部407は、文書のリンク情報を特定する機能部である。
【0060】
抑止解除部408は、ユーザによるタッチパネルでの指示に従って、抑止部403によるリンクの抑止を解除する機能部である。
【0061】
通信状態判定部409は、スマートフォンの通信状態を判定する機能部である。
【0062】
以下、
図5を参照して、本実施形態のタッチパネルのリンク誤操作制御における全体処理について説明する。
【0063】
図5ではタッチパネル画面閲覧時のリンク誤操作制御における全体処理のフローチャートである。
【0064】
まず、本処理の概要を説明する。本処理は、ユーザがリンクのある画面(たとえばWebページ)を入力部207に表示した時に実施され、「リンクON/OFFボタン」が押下された結果、または、ユーザによるにスクロールやピンチイン/アウトの結果により、リンク判定フラグ(リンクのON/OFF)を設定し、設定した情報(
図9)を元に自動リンク制御モードの判定(
図8にて詳細を説明する)を行い、リンクの制御(リンクの不可処理または戻し処理)(
図6、7にて詳細を説明する)を行う。
【0065】
また、
図8では、現在のモードが「自動リンク制御可能モード」(モード001)の場合は、ユーザのピンチイン/アウト操作によるフォントサイズの変化、同じ方向へのフリックが所定時間内に所定回数行われたかによってリンクの有効、無効を自動制御する。現在のモードが「自動リンク制御不可能モード」の場合は、ピンチイン/アウト操作によるフォントサイズの変化、同じ方向へのフリックが所定時間内に所定回数行われた場合でもリンクの制御は行わない。
【0066】
ただし「自動リンク制御可能モード」(モード001)の際の自動制御リンクの有効・無効の条件を満たしていた場合でも、ユーザの操作で「リンクON/OFFボタン」が押下された場合は、「リンクON/OFFボタン」の操作内容を優先とする。
【0067】
なお、フリックとは、タッチパネルを使った操作で、画面に触れたペンや指をスライドさせる操作のことである。特にタッチパネル画面上を素早く払うようにタッチする操作を差し、上下方向にフリックを行うことで、ウインドのスクロール、つまり画面がスクロールされる。
【0068】
以下、本処理の詳細な説明をステップごとに説明する。なお、サーバ101との通信の際にはスマートフォン102から各種命令が発行され、サーバ101で各種処理がなされ、スマートフォン102に応答がされるものとする。
【0069】
ステップS501では、ユーザによるURLの指定に従って、入力部207にWebサーバ(不図示)から取得したリンク先のURLが含まれるWebページ(1001)を表示すると共に、リンクを制御するために、リンク判定フラグとモード判定情報をサーバ101から取得する。尚、取得したリンク判定フラグ、モード判定情報はRAM212に記憶させておき、後述のS503、S513、S518の処理で利用される。ステップS501はすなわち、URL(リンク情報)を含む文書を前記表示部への表示を制御する処理である(表示制御)。
【0070】
ステップS502で、ユーザにより「リンクON/OFFボタン」が押下されたかを判定する。
【0071】
まず、ステップS502で「リンクON/OFFボタン」が押下された場合(ステップS502でYES)の処理について説明する。
【0072】
ステップS503で、ステップS501で取得したリンク判定フラグ(
図9)を元に現在リンクがONかOFFかを判定する。
【0073】
ステップS503で、現在のリンク判定フラグ(
図9)がTrue(リンクがON)の場合は、ステップS504で、サーバ101のモード判定情報(
図8)のモードID(801)をモード002(自動リンク制御不可モード)に設定する。ステップS503で、現在のリンク判定フラグ(
図9)がFalse(リンクがOFF)の場合は、ステップS508で、サーバ101のモード判定情報(
図8)のモードIDをモード001(自動リンク制御可能モード)に設定する。
【0074】
ステップS504で、モード判定情報(
図8)のモードID(801)をモード002(自動リンク制御不可モード)に設定した場合は、ステップS505で「リンクON/OFFボタン」のボタン表示をOFFにし、ステップS506でサーバ101のリンク判定フラグ(
図9)をFalse(リンクOFF)にする。すなわち、リンクの有効/無効を設定する処理である(リンク設定)。
【0075】
そしてステップS600(
図6)のリンク不可処理を実施する。すなわち、所定の操作がされたと判定された場合に、タッチパネルを介した操作でリンク処理がなされないようにリンクを抑止する処理である。また、タッチパネルを介して文書の表示に対する所定の操作がなされ、リンクの無効が設定された場合に、タッチパネルを介した操作でリンク処理がなされないようにリンクを抑止する
【0076】
ここで、
図6を用いて、ステップ600のリンク不可処理について説明する。
【0077】
図6は、リンク不可処理の詳細を示すフローチャートである。なお、リンク不可処理は、HTML内のリンクを外す処理である。
【0078】
ステップS601では、HTML内の<a>タグの中に“href”が存在するかを検索する。すなわち、文書のリンク情報を特定する処理である。なお、<a>タグはリンクを示すタグである。
【0079】
ステップS601で、“href”が存在する場合、ステップS602でHTML内の“href=URL”の内容を、
図11のリンク情報格納テーブルに項目ID(1101)の順番にリンク先情報(1102)へ格納する。すなわち、変更されたリンク情報を記憶手段に記憶させる処理である。
【0080】
格納後、ステップS603で格納したHTML内の“href=URL”をHTML内から削除する。すなわち、特定された文書のリンク情報を、リンクしない情報に変更する処理である。またより詳細には、記憶したリンク情報を記憶手段から取得し、変更された文書のリンクしない情報(href=URLを削除した情報)を、取得したリンク情報に従ってリンク処理されるように変更する処理、つまり元に戻す処理である。
【0081】
これにより、HTMLソースのリンクをONの状態(1200)からOFFの状態(1201)へ変更することが可能となる。
【0082】
この処理を、ステップS601で、HTML内の<a>タグの中に“href”が存在しなくなるまで、繰り返す。
【0083】
ステップS601で、HTML内の<a>タグの中に“href”が存在しなくなったら終了し、
図5のステップS507の処理に戻る。
【0084】
図5の説明に戻り、ステップS507では、ステップS600でリンク不可処理をした画面を入力部207に表示する。
【0085】
ステップS508で、モード判定情報(
図8)のモードIDをモード001(自動リンク制御可能モード)に設定した場合は、ステップS509で「リンクON/OFFボタン」のボタン表示をONにし、ステップS510でサーバ101のリンク判定フラグ(
図9)をTrue(リンクON)する。すなわち、リンクの有効/無効を設定する処理である(リンク設定)。また、ユーザによるタッチパネルでの指示に従って、リンクの抑止を解除する処理である(抑止解除)。
【0086】
そして、ステップS700(
図7)のリンク戻し処理を実施する。
【0087】
ここで、
図7を用いて、ステップ700のリンク戻し処理について説明する。
【0088】
図7は、リンク戻し処理の詳細を示すフローチャートである。なお、リンク戻し処理は、HTML内のリンクを戻す処理である。
【0089】
ステップS701では、HTML内に<a>タグが存在するかを検索する。
【0090】
ステップS701で、<a>タグが存在する場合、ステップS702でHTML内の<a>タグの中に、
図11のリンク情報格納テーブルに格納してある項目ID(1101)に紐づく“href=URL”を設定する。本実施形態では、項目ID1101順にリンク先情報1102を取得し、<a>タグ内に設定していくものとする。これにより、HTMLソースのリンクをOFFの状態(1201)からONの状態(1200)へ変更する。設定後、ステップS703でテーブルからHTML内へ設定した項目ID(1101)とリンク先情報(1102)“href=URL”を削除する。
【0091】
この処理を、ステップS701で、HTML内の<a>タグが存在しなくなるまで、繰り返す。
【0092】
ステップS701で、HTML内の<a>タグが存在しなくなったら、ステップS704で、
図11のリンク情報格納テーブルにデータが存在しないことを確認し、ステップS511の処理に戻る。
【0093】
図5の説明に戻り、ステップS511では、リンク戻しした画面を入力部207に表示する。もし、ステップS704で、HTML内の<a>タグが存在しなくなったにも関わらず、リンク情報格納テーブルにデータが存在する場合は、ステップS705により、リンク情報格納テーブルにデータを空にしてからステップS511の処理にもどり、リンク戻しした画面を入力部207に表示する。
【0094】
ステップS511でリンクをONからOFFに更新したら、自動リンク制御可能モードですぐにOFFになってしまわないように(ユーザがリンクを押下する時間を保てるように)、一定時間おいてから次の処理に行くのが望ましい(
図10 1009から1010の遷移イメージ)。
【0095】
ステップS507、S511でリンクを制御した画面を表示後、ステップS512で終了か否かを判定し(例えば、Webページを閉じる、或いはWeb画面を表示しているブラウザを終了する)、YESの場合は、リンク誤操作制御フローチャートを終了する。NOの場合は、ステップS501へ戻り、ステップS502の処理以降を繰り返す。
【0096】
続いて、ステップS502で「リンクON/OFFボタン」がユーザによって押下されなかった場合の処理について説明する。
【0097】
ステップS502で、「リンクON/OFFボタン」がユーザによって押下されなかった場合は、ステップS513でサーバ101のモード判定情報(
図8)をもとに現在「自動リンク制御可能モード」(モード001)か「自動リンク制御不可能モード」(モードID002)かを判定する。
【0098】
ステップS513で、現在のモードが「自動リンク制御不可能モード」(モードID002)の場合は、何も処理を行わず、ステップS512に進む。
【0099】
ステップS513で、現在のモードが「自動リンク制御可能モード」(モード001)の場合は、ステップS514で、ユーザのピンチイン/アウト操作により、Web画面が拡大、縮小がされ、Web画面のフォントサイズが基準値より上か否かを判定する。なおフォントサイズが複数存在する場合には、リンクのある箇所のフォントサイズを基準とするなど、所定の箇所のフォントサイズで判定する。すなわち、タッチパネルを介して文書(Webページ)の表示に対する所定の操作によって、文書の文字サイズが所定サイズになったか否かを判定する処理である(サイズ判定)。
【0100】
なお、所定サイズを判定するためのフォントサイズ(文字サイズ)は予めスマートフォンに記憶されている。
【0101】
ステップS514で、ユーザのピンチアウト操作によるフォントサイズが基準値よりも大きい場合は、ステップS505で「リンクON/OFFボタン」のボタン表示をOFFにし、ステップS506でリンク判定フラグ(
図9)をFalse(リンクOFF)にし、ステップS600(
図6)のリンク不可処理を実施する。すなわち、サイズ判定で所定サイズになったと判定された場合に、タッチパネルを介した操作でリンク処理がなされないようにリンクを抑止する処理である。
【0102】
ステップS514で、ユーザのピンチイン操作によるフォントサイズが基準値よりも小さい場合は、ステップS515でフリックをあったかを判定する。すなわち、所定の操作がフリックか否かを判定する処理である(フリック判定)。
【0103】
ステップS515でフリックがない場合は、何も処理を行わず、ステップS512に進む。
【0104】
ステップS515でフリックがあった場合は、ステップS516でフリック時にリンクが押下されたかを判定する。
【0105】
リンクが押下された場合は、ステップS501へ戻り、押下されたリンク情報を取得し、リンク先のWeb画面を取得して入力部207に表示する。
【0106】
リンクが押下されなかった場合は、ステップS517で所定時間内に所定回数フリックがあったかを判定する。ステップS517で所定時間内に所定回数同じ方向にフリックがあった場合は、ステップS505でリンクON/OFFボタン」のボタン表示をOFFにし、ステップS506でサーバ101のリンク判定フラグ(
図9)をFalse(リンクOFF)にし、ステップS600(
図6)のリンク不可処理を実施する。
【0107】
その後ステップS507で、リンク不可画面を入力部207に表示する。
【0108】
なお、ステップS507は、ステップS517の複数回フリックされた判定から遷移してきた場合は、リンク不可処理を行った画面を更新表示せず、リンクが押されてもリンク先へ飛ばないように制御し、スクロールを継続してもよい。また、フリックが完了後に画面をリフレッシュさせるようにしてもよい。
【0109】
ステップS514〜ステップS517の判定は、スマートフォンのタッチパネルを介した操作の判定であるため、タッチパネルを介して文書(Webページ)の表示に対する所定の操作がされたか否かを判定する処理である(操作判定)。
【0110】
ステップS517で所定時間内に所定回数同じ方向フリックがなかった場合は、ステップS518で、リンク判定フラグ(
図9)を元に現在表示している画面のリンクがONかOFFかを判定する。
【0111】
ステップS518でリンク判定フラグがTrue(リンクON)の場合は、何も処理を行わず、ステップS512に進む。
【0112】
ステップS518でリンク判定フラグがFalse(リンクOFF)の場合は、ステップS509で「リンクON/OFFボタン」をONにし、ステップS510で、サーバ101のリンク判定フラグ(
図9)をTrue(リンクON)にする。すなわち、リンクの有効/無効を設定する処理である(リンク設定)。また、ユーザによるタッチパネルでの指示に従って、リンクの抑止を解除する処理である(抑止解除)。
【0113】
そして、上述したステップS700(
図7)のリンク戻し処理を実施し、上述したステップS511でリンク戻しした画面を入力部207に表示する。すなわち、フリック判定によりフリックと判定された場合に、タッチパネルを介した操作でリンク処理がなされないようにリンクを抑止する処理である。
【0114】
図5の処理によって、ユーザの意図しないリンク押下時の画面遷移を抑制し、閲覧操作性を向上することが可能となる。
【0115】
特に、フリックをしてページのスクロールをしている際にリンク情報を指示してしまうことによって、或いは、フリックしたページのスクロールを止めるためにタッチパネルにタッチし、タッチした箇所がリンク情報の箇所で、リンク指示してしまうことによって、ユーザが意図しないリンク先に遷移することを防ぐことができる。
【0116】
次に
図10を用いて、
図5のフローチャートの処理の画面遷移について説明する。
【0117】
図10は、自動リンク制御可能モード(初期値)、自動リンク制御不可モードの状態のリンクの有効/無効の画面イメージの一例を示す図である。
【0118】
まず初めにリンクのある画面(たとえばWebページ)を表示させようとした場合、自動リンク制御可能モード(
図8)で初期状態の画面を表示する(1001)。例えば、ステップS501。
【0119】
初期状態の画面(1001)でユーザによりピンチアウトが行われ、かつフォントサイズが基準値より小さい場合は、リンクは有効のまま維持する(1002)。例えば、ステップS514でNO。
【0120】
画面1002のようにフォントサイズが基準値より小さい場合で、ユーザにより「リンクON/OFFボタン」がタップされた場合、自動リンク制御可能モードであっても、ユーザのボタンタップを優先し、自動リンク制御不可モードに変更し、「リンクON/OFFボタン」もOFFにし、リンクもOFFにする(1003)。例えば、ステップS504、ステップS505。
【0121】
なお、自動リンク制御不可能モード(
図8モード002)の場合、ユーザにより再度「リンクON/OFFボタン」がタップされて、自動リンク制御可能モードにモードを切り変えるまでリンクは無効と維持する。
【0122】
よって、自動リンク制御不可モードの状態で、ユーザによりピンチインが行われた場合、フォントサイズが基準値より小さい等の有無に関わらず、リンクを無効のまま維持する(1004)。例えば、ステップS513でNO。
【0123】
自動リンク制御不可モードの状態、かつフォントサイズが基準値より小さい場合に、ユーザによりフリック(1回目)が行われた場合に、1005の画面となる。例えば、所定時間内に再度フリック(2回目)が行われた場合に、1006の画面となる。そのまま数秒経過(所定時間内に所定回数のフリックが行われない場合も)しても、リンクを無効のまま維持した、1007の画面となる。
【0124】
自動リンク制御不可モードの状態で、ユーザによりピンチアウトが行われ、フォントサイズが基準値より大きくなった場合でも、フォントサイズが基準値より大きいか否かの判定は行わずにリンクを無効のまま維持した1008の画面となる。
【0125】
フォントサイズが基準値より大きい状態で、ユーザにより「リンクON/OFFボタン」がタップされた場合は、「リンクON/OFFボタン」をONにし、自動リンク制御可能モードにモードを切り替える。なお、この場合、ステップS503の自動リンク制御によるリンクON/OFF判定は行わず、ユーザのボタン操作を優先し、フォントサイズが基準値より大きいが、リンクを有効にしてもよい。1009の画面。
【0126】
数秒経過後、改めて自動リンク制御可能モードの処理としてリンク判定を行い、フォントサイズが基準値より大きい場合は、「リンクON/OFFボタン」をOFFにし、リンクを無効にする(1010の画面)。例えば、ステップS511の処理後、ステップS511で画面を表示後一定時間経過した際の画面。
【0127】
なお、数秒経過後にリンク判定を行う理由は、ユーザにより意図的にリンクをONにする操作が行われたということはリンクを押下する可能性があるため、リンクを押下する時間を取るためである。
【0128】
その後ユーザによってピンチインが行われ、フォントサイズが基準値より小さくなった場合は、自動リンク制御モードの為、リンクON/OFFボタン」をONにし、リンクを有効にする(1011の画面)。
【0129】
図8は、サーバ101の外部メモリ311(スマートフォン102の記憶部210であってもよい)に記憶されている、モード判定情報である。現在のモードが「自動リンク制御可能モード」の場合は、モード001が記憶されている。ユーザのピンチイン/アウト操作によるフォントサイズの変化、同じ方向へのフリックが所定時間内に所定回数行われたかによってリンクの有効、無効を自動制御する。現在のモードが「自動リンク制御不可能モード」の場合は、モード002が記憶されている。この「自動リンク制御不可能モード」場合、ピンチイン/アウト操作によるフォントサイズの変化、同じ方向へのフリックが所定時間内に所定回数行われた場合でもリンクの制御は行わない。
【0130】
ただし「自動リンク制御可能モード」(モード001)の際の自動制御リンクの有効・無効の条件を満たしていた場合でも、ユーザの操作で「リンクON/OFFボタン」が押下された場合は、「リンクON/OFFボタン」の操作内容を優先として、モード判定情報800にモードIDが記憶される。
【0131】
図9は、サーバ101の外部メモリ311(スマートフォン102の記憶部210であってもよい)に記憶されている、リンク判定フラグである。
【0132】
リンク判定フラグは、画面のリンクがONかOFFかを判定するためのフラグで、リンクがONの場合には、True、リンクがOFFの場合には、Falseが設定されている。
【0133】
図11は、サーバ101の外部メモリ311(スマートフォン102の記憶部210であってもよい)に記憶されている、リンクしないようにした箇所のリンク情報を格納したリンク格納テーブルである。
【0134】
リンクしないようにした、HTML内の“href=URL”の内容をIDと共に記憶している。
【0135】
図12は、リンクONとリンクOFFの際のHTMLの一例を示す図である。
【0136】
リンクがONの場合のHTMLの記載(リンクが可能な状態の記載)について1200で示し、リンクがOFFの場合の記載(リンクが不可能な状態の記載)について1201で示している。
【0137】
1200の例は、例えば、画面1001、画面1002、画面1009の場合の例である。また、1201の例は、例えば、画面1003、画面1004、画面1005、画面1006、画面1007、画面1008の場合の例である。
【0138】
次に
図13を用いて、スマートフォンの通信状態を考慮した、タッチパネルのリンク誤操作制御(リンク制御)について説明する。
図13は、スマートフォンの通信状態を考慮した、タッチパネルのリンク誤操作制御におけるのフローチャートである。
【0139】
図5と同一の処理については、同一のステップ番号を振り、処理を省略する。そして、異なる処理についてここで説明する。
【0140】
ステップS1301では、通信部208の通信状態を取得し、表示する画面を取得可能な状態を判定する。すなわち、通信状態を判定する処理である(通信状態判定)。
【0141】
通信が可能な状態か否か、つまり通信が良好な状態か否かを判定する。通信が不可である(良好でない)状態の場合に、ステップS502に処理を移す。すなわち、通信状態のレベルが低いと判定された場合に、タッチパネルを介した操作でリンク処理がなされないようにリンクを抑止する。
【0142】
通信が可能である(良好である)状態の場合に、リンク制御をしない通常の処理を実行する。通常の処理は、リンクをOFFにせず、Web画面を表示し、タッチした箇所にリンクがあればリンク先の画面を取得して表示させる処理である。
【0143】
これは、通信状態がよく、通信可能であれば、リンク先のWebページを取得してもすぐに前の画面に戻ることが可能であるため、タッチパネルのリンクを不可にする必要がないためである。通信が不可能であれば、前のページに通信して戻ることができないため、リンクの不可制御を行う。
【0144】
図13により、ユーザの意図しないリンク押下時の画面遷移を抑制し、閲覧操作性を向上するとともに、通信ができない状態の場合にリンク先へ遷移する処理がなされることを制御することができる。これによりさらいに操作性が向上する。
【0145】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の実施形態によればユーザの意図しないリンク押下時の画面遷移を抑制し、閲覧操作性を向上することが可能となる。また、通信ができない状態の場合にリンクを制御するので操作性が更に向上することが可能となる。
【0146】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0147】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0148】
また、本発明におけるプログラムは、
図5〜7、
図13に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は
図5〜7、
図13の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは
図5〜7、
図13の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0149】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0150】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0151】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0152】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0153】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0154】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0155】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0156】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。