特許第5772602号(P5772602)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5772602
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】洗車機
(51)【国際特許分類】
   B60S 3/06 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
   B60S3/06
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-330(P2012-330)
(22)【出願日】2012年1月5日
(65)【公開番号】特開2013-139211(P2013-139211A)
(43)【公開日】2013年7月18日
【審査請求日】2014年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128842
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 温
(74)【代理人】
【識別番号】100149179
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 洋一
(72)【発明者】
【氏名】北中 勝也
【審査官】 田々井 正吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−329806(JP,A)
【文献】 実開平04−043130(JP,U)
【文献】 特開平10−278754(JP,A)
【文献】 特開2008−110732(JP,A)
【文献】 特開昭57−121954(JP,A)
【文献】 米国特許第03892002(US,A)
【文献】 米国特許第05325559(US,A)
【文献】 特開2002−193079(JP,A)
【文献】 特公昭49−018183(JP,B1)
【文献】 特開昭49−022765(JP,A)
【文献】 米国特許第04039014(US,A)
【文献】 特開2008−105476(JP,A)
【文献】 特開平03−132451(JP,A)
【文献】 特開2001−047976(JP,A)
【文献】 特開昭49−013973(JP,A)
【文献】 米国特許第03516105(US,A)
【文献】 米国特許第05367736(US,A)
【文献】 米国特許第04608726(US,A)
【文献】 米国特許第06230360(US,B1)
【文献】 特開2004−166968(JP,A)
【文献】 実開昭63−068959(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗車機本体と被洗浄車両とを前後方向に相対移動させながら洗車を行う洗車機において、
洗車機本体の前側に被洗浄車両の側面をブラッシングするサイドブラシを設け、その後方に被洗浄車両の上面をブラッシングするトップブラシを設け、更にその後方に乾燥用の送風ノズルを配設するとともに、
前記トップブラシを相対向して水を跳ね上げる方向に互いに逆方向に回転する前後一対のブラシ体から構成し、
前記トップブラシは、回転する前後一対の前記ブラシ体の先端が当接する程度に近接して配置されることを特徴とする洗車機。
【請求項2】
前記送風ノズルは、被洗浄車両の上面を乾燥するトップ送風ノズルと、被洗浄車両の側面を乾燥するサイド送風ノズルとを備え、前記トップブラシに近い方に前記トップ送風ノズルを配設したことを特徴とする請求項に記載の洗車機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば給油所に設置され洗車に使用される洗車機に関し、特に、洗浄工程と乾燥工程を1WAYで行う洗車機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗車に使用される洗車機としては、給油所などに設置されて、被洗浄車両と洗車機本体を前後方向に相対移動させながら、被洗浄車両に貯液タンクに貯留された液剤や洗浄水を噴射して、また、ブラッシングして洗車を行う構成とされる門型洗車機が知られている。この洗車を行う工程としては、液剤や洗浄水を噴射しながらブラッシングして洗浄する洗浄工程と、洗浄後に風を吹き付けて乾燥する乾燥工程を有している。
【0003】
洗浄工程においては、先ず、洗浄水を用いて汚れを落とし、次いでシャンプーなどの液剤を用いて洗浄し、さらに洗浄水を用いて水洗いする。この洗浄工程の後で、各送風ノズルから送風して乾燥する乾燥工程が行われる。また、必要に応じて撥水コートやワックスなどの液剤(コーティング剤)塗布工程を適宜組み合わせて洗車を行う。また、複数の洗車モードから所望のモードを選択し、使用する液剤の種類を選択して所定の洗車モードに設定する操作パネルやリモートパネルを備えている。操作パネルは洗車機本体に配設しているが、リモートパネルは洗車機本体から離れた位置に設置して、このリモートパネルと操作パネルとを電気的に接続して、リモートパネルに設定された洗車モードにより、洗車機を駆動可能にしている。
【0004】
上記した洗車機は、洗浄するための洗浄手段と乾燥のための乾燥手段を備える。そして、これらの洗浄手段と乾燥手段を一体に備えた洗車機本体が被洗浄車両を挟む両側に設置される一対のレールに沿って走行移動する門型構成の洗車機や、洗浄手段を備えた第一走行体と乾燥手段を備えた第二走行体とを有する洗車機本体をそれぞれ独立して前記レールに沿って走行移動する構成の洗車機が知られている。
【0005】
また、所定の洗車位置に停車した被洗浄車両に対して洗車機本体を繰り返し往復移動して洗車を行うことや、1WAY方式で1回の往行により洗浄工程と乾燥工程を実施することが行われている。
【0006】
例えば、洗車機を設置する面積が大きく取れなくて、洗車機本体の走行移動距離が短い場合には、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えてコンパクトな構成とされる洗車機本体を用いて、第一洗浄工程(第一往行、例えば洗剤を用いた洗浄)、第二洗浄工程(第一復行、例えば撥水コートやワックスなどの液剤塗布)、乾燥工程(第二往行)を繰り返す往復方式の洗車工程が採用される。
【0007】
一方、洗車機を設置する面積が大きく取れて、洗車機本体の走行移動距離が十分長い場合には、洗浄手段を備えた第一走行体と乾燥手段を備えた第二走行体とを有する洗車機本体を用い、所定間隔離間して一体に走行移動させて、第一走行体により洗浄工程を行い、続いて、第二走行体による乾燥工程を連続して行う1WAY(0.5往復)方式の洗車工程が採用される。
【0008】
また、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えた洗車機本体を用いて、洗浄工程と乾燥工程とを連続して行うことが模索されており、例えば、洗浄手段と乾燥手段との間に、洗浄水の飛散を防止するシャッターを設けて、乾燥部位に洗浄水が掛からないようにして、洗浄工程に続いて連続して乾燥工程が実施可能とした洗車機が既に出願されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−193079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1に記載された洗車機は、その洗車装置本体の前側に上面ブラシ装置(トップブラシ)、その後方に側面ブラシ装置(サイドブラシ)、更にその後方にブロワノズルを備えた構成とされる。そのために、ブロワノズル(乾燥手段)に近接してサイドブラシが配設されている構成となって、サイドブラシによる洗浄水や液剤の飛散の影響が大きくなる。
【0011】
従って、洗浄水の飛散を抑制するために設置するシャッターは、サイドブラシによる洗浄水の飛散を効果的に抑制することが可能な形状や大きさであることが求められる。すなわち、サイドブラシによる洗浄水の飛散を抑制するために設置するシャッターや水飛び防止カーテンなどの所定の大きさが必要であり、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えた洗車機本体を十分コンパクトに構成することが困難になる。
【0012】
従って、十分には広くない洗車機の設置場所に、洗浄工程と乾燥工程とを連続して行う1WAY(0.5往復)方式の洗車機を設置する場合には、洗浄手段と乾燥手段をよりコンパクトな構成で一体に備えた洗車機であることが望まれる。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑み、洗車機本体と被洗浄車両とを前後方向に相対移動させながら洗車を行う洗車機において、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えたコンパクトな構成であっても水飛びを抑制して洗浄工程と乾燥工程を連続して行うことが可能な洗車機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために本発明は、洗車機本体と被洗浄車両とを前後方向に相対移動させながら洗車を行う洗車機において、洗車機本体の前側に被洗浄車両の側面をブラッシングするサイドブラシを設け、その後方に被洗浄車両の上面をブラッシングするトップブラシを設け、更にその後方に乾燥用の送風ノズルを配設するとともに、前記トップブラシを相対向して水を跳ね上げる方向に互いに逆方向に回転する前後一対のブラシ体から構成したことを特徴としている。
【0015】
この構成によると、サイドブラシと乾燥用の送風ノズル間の距離が長くなるので、サイドブラシによる水飛びの影響は小さくなる。また、送風ノズルに近いトップブラシは、対向する方向に水を跳ね上げる前後一対のブラシ体から構成されるので、ブラシ体が跳ね上げる水は送風ノズルには届かない。すなわち、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えたコンパクトな構成であっても水飛びを抑制して洗浄工程と乾燥工程を連続して行うことが可能な洗車機を得ることができる。
【0016】
また本発明は上記構成の洗車機において、前記トップブラシは、回転する前記ブラシ体の先端が当接する程度に近接して配置されることを特徴としている。この構成によると、トップブラシを用いて被洗浄車両の上面をブラッシングすることにより水を跳ね上げても、跳ね上げられた水は相対向するブラシ体間の密閉空間に留まり、当接するブラシ体の上部には跳ね上げることがなく、トップブラシによる水飛びを効果的に抑制できる。
【0017】
また本発明は上記構成の洗車機において、前記送風ノズルは、被洗浄車両の上面を乾燥するトップ送風ノズルと、被洗浄車両の側面を乾燥するサイド送風ノズルとを備え、前記トップブラシに近い方に前記トップ送風ノズルを配設したことを特徴としている。この構成によると、トップ送風ノズルがトップブラシに近い位置に配設されていても、トップブラシによる水飛びが抑制されているので、トップ送風ノズルに水が掛からない。また、サイド送風ノズルは、サイドブラシから遠い位置に配設されるので、サイドブラシによる水飛びの影響も受けない構成となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、洗車機本体の前側にサイドブラシを、その後方にトップブラシを、更にその後方に乾燥用の送風ノズルを配設し、前記トップブラシを相対向して水を跳ね上げる方向に回転する前後一対のブラシ体から構成したので、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えたコンパクトな構成であっても水飛びを抑制して洗浄工程と乾燥工程を連続して行うことが可能な洗車機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る洗車機の全体構成を示す側面図である。
図2】本発明に係る洗車機の概略正面図である。
図3】本発明に係る洗車機の洗車状態を示す概略側面図である。
図4】トップブラシによる洗浄工程を示す概略側面図である。
図5】従来の洗車機の構成を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1図2は一実施形態の洗車機WAを示す側面図、概略正面図である。洗車機WAは左右の対向する2つのスタンド部90の上端を連結する天井部91を有して門型に形成される洗車機本体(本体部)1を備える。洗車機本体1の進入経路上にはリモートパネル7Aが配される。被洗浄車両CAはリモートパネル7Aの面前で停車し、リモートパネル7Aの操作によって洗車の受け付け等を行う。
【0021】
洗車機本体1の底面には地面に設けられた左右一対のレール2上に配される車輪3が設けられる。これにより、洗車機本体1はレール2上を走行して被洗浄車両CAに対して前後に相対移動するように立設される。
【0022】
洗車機本体1には被洗浄車両CAをブラッシングする複数の回転するブラシを設けている。ブラシはトップブラシ4、サイドブラシ5及びロッカーブラシ6から成っている。トップブラシ4は被洗浄車両CAの上面をブラッシングして洗浄し、布(織布、編布、不織布等)や樹脂繊維から成るブラシ毛を放射状に固着して形成される。
【0023】
サイドブラシ5は左右一対設けられ、被洗浄車両CAの両側面と前後面に摺動して被洗浄車両CAを洗浄する。ロッカーブラシ6は左右一対設けられ、被洗浄車両CAのタイヤを含む側面下部を洗浄する。サイドブラシ5及びロッカーブラシ6もトップブラシ4と同様の回転軸及びブラシ毛を有している。
【0024】
洗車機本体1の一方の側方には洗剤やワックス等の各種液剤を貯液する複数の貯液タンク(不図示)を収納するタンク収納部(不図示)が配される。タンク収納部の上方には市水及び各貯液タンクからの液剤を電磁弁等を介して分配する分配配管部(不図示)が設けられる。分配配管部には第一洗浄ノズル11、第二洗浄ノズル12、第三洗浄ノズル13が導出される。洗車機本体1の後方には洗浄液や高圧空気を供給する供給部(不図示)が設けられ、分配配管部に接続される。洗浄液は市水だけでなく、洗剤やワックス等の各種液剤と混合されてもよい。
【0025】
例えば、第1洗浄ノズル11は洗車機本体1の手前側に配され、被洗浄車両CAに対して市水を噴射する。第2洗浄ノズル12は洗車機本体1の中ほどに配され、被洗浄車両CAに対して洗剤を噴射する。第三洗浄ノズル13は洗車機本体1の奥側に配され、被洗浄車両CAに対して撥水コート剤やワックスなどの液剤を噴射する。
【0026】
また、洗車機本体1には被洗浄車両CAを乾燥させる送風ノズルとしてトップ送風ノズル21とサイド送風ノズル22とを設けている。洗車機本体1の後方上部にはトップ送風ノズル21が設けられ、さらに後方の両側方にサイド送風ノズル22が設けられる。トップ送風ノズル21及びサイド送風ノズル22はブロワ20からの送風を被洗浄車両CAに対して吹き付けて乾燥させる。
【0027】
洗車機本体1の前面上部には車両センサ8が設けられている。車両センサ8は光電センサや超音波センサ等から成り、洗車機本体1に進入する被洗浄車両CAを検知する。また、洗車機本体1の入り口部には、被洗浄車両CAの車形を検知する車形検知部9を設けている。この車形検知部9は、透過式光電センサからなるエリアセンサであって、洗車機本体1の一方の側部の上下方向に投光器を併設し、これらの投光器に対向する他方の側部の上下方向に受光器を併設することで、洗浄位置に進入してくる被洗浄車両の車形を検知して、その先端部と後端部およびボンネット高さを検知する。
【0028】
洗車機本体1の一方の側方の前面には操作パネル7が配される。操作パネル7はリモートパネル7Aと同様の操作ボタンを備え、被洗浄車両CAから降車したユーザ等の操作により洗車の受け付けや洗車条件の設定を行う。
【0029】
洗車条件の設定としてはシャンプー、ワックス掛け、撥水コート等を水洗いに追加するボタンが操作パネル7及びリモートパネル7Aに設けられる。また、高級なシャンプー、高級なワックス(例えば、艶出しコーティング)、高級な撥水コート、特殊なコート等を行うボタンも設けられている。さらに、フロントガード有り、フェンダーポール有り、ドアミラー有り、リヤワイパー有り、該当装備品無し等の装備品設定ボタンが設けられている。
【0030】
本実施形態の洗車機WAは、洗車機本体1と被洗浄車両CAとを前後方向に相対移動させながら、被洗浄車両CAの洗車を行う洗車機であって、洗車機本体1の前側にサイドブラシ5を、その後方にトップブラシ4を、更にその後方に乾燥用の送風ノズルを配設し、前記トップブラシ4を相対向して水を跳ね上げる方向に互いに逆方向に回転する前後一対のブラシ体4a、4bから構成している。
【0031】
すなわち、図3に示すように、洗車機本体1を図中の矢印D1方向に移動しながら、被洗浄車両CAを、その前方からサイドブラシ5による側面洗浄を行い、次いで、ロッカーブラシ6による側面下部の洗浄とブラシ体4a、4bを備えたトップブラシ4による上面洗浄を行い、その後、送風ノズルから乾燥用空気を吹き付けて乾燥を行う。
【0032】
上記の構成であれば、サイドブラシ5と乾燥用の送風ノズル間の距離が長くなるので、サイドブラシ5による水飛びの影響は小さくなる。また、送風ノズルに近いトップブラシ4は、対向する方向に水を跳ね上げる前後一対のブラシ体4a、4bから構成されるので、ブラシ体が跳ね上げる水は送風ノズルには届かない。すなわち、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えたコンパクトな構成であっても水飛びを抑制して洗浄工程と乾燥工程を連続して行うことが可能な洗車機WAを得ることができる。
【0033】
図4に示すように、トップブラシ4は、前後一対の比較的小型のブラシ体4a、4bから成る。また、このトップブラシ4は、回転するブラシ体4a、4bの先端が当接する程度に近接して配置されている。この構成であれば、よりコンパクトな構成にでき、被洗浄車両CAの上面CAaに当接しながら回転することで跳ね上げられる水滴41は、ブラシ体4a、4b間の密閉された領域内に留まり、当接するブラシ体により上部に跳ね上げられない。従って、比較的コンパクトな構成であってもトップブラシ4による遠くに飛ばされる水滴42が減少して、水飛びを効果的に抑制できる。
【0034】
すなわち、トップ送風ノズル21がトップブラシ4に近い位置に配設されていてコンパクトな構成であっても、トップブラシ4による水飛びが抑制されているので、トップ送風ノズル21に水が掛からない。また、サイド送風ノズル22は、サイドブラシ4から遠い位置に配設されるので、サイドブラシ4による水飛びの影響も受けない構成となる。
【0035】
上記したように、本実施形態の洗車機WAは、洗車機本体1の全長L1(図3参照)を最少にすることができ、トップブラシ4と乾燥用の送風ノズルとの距離を小さくしたコンパクトな構成の洗車機となる。
【0036】
次に。従来構成の洗車機WBにおける水飛びの影響について図5を用いて説明する。
【0037】
従来構成の洗車機WBは、洗車機本体1Aの前側にトップブラシ4Aを、その後方にサイドブラシ5Aを、配設しており、その後方に乾燥用の送風ノズル(トップ送風ノズル21A)を配設している。また、トップブラシ4Aは一本の比較的大きなブラシ体から成る。
【0038】
そのために、サイドブラシ5Aに近接してトップ送風ノズル21Aが配設されており、サイドブラシ5Aにより跳ね上げられる水がトップ送風ノズル21Aに掛かってしまい、トップ送風ノズル21Aによる乾燥効果が低下してしまう。
【0039】
従って、従来構成の洗車機WBは、被洗浄車両CAに対して1往行による洗車工程では十分良好な洗車効果を得ることができず、往行時に洗浄工程を行い、復行時に乾燥工程を行う等の往復工程が必要となる。
【0040】
1往行のみにより洗浄工程と乾燥工程とを実行するためには、洗浄手段と乾燥手段との間隔を長く取るか、もしくは、これらの間に水飛び防止用のカーテンやシャッター部材等を配設して、洗浄手段が乾燥手段に影響を与えず、乾燥手段が洗浄手段に影響を与えないように構成する必要が生じる。
【0041】
すなわち、洗車機WBを、洗浄工程と乾燥工程を連続して行う1WAY(0.5往復)方式の洗車機とするには、長さの長い洗車機本体とするか、洗浄手段と乾燥手段との間に水飛び防止用のカーテンやシャッター部材等を配設する必要が生じることになり、いずれにしても、十分コンパクトな構成とはならない。
【0042】
一方、本実施形態によれば、洗車機本体1の前側にサイドブラシ5を、その後方にトップブラシ4を、更にその後方に乾燥用の送風ノズルを配設し、トップブラシ4を相対向して水を跳ね上げる方向に回転する前後一対のブラシ体4a、4bから構成しているので、サイドブラシ5と乾燥用の送風ノズル間の距離が長くなって、サイドブラシ5による水飛びの影響は小さくなる。また、送風ノズルに近いトップブラシ4は、対向する方向に水を跳ね上げる前後一対の比較的小型のブラシ体4a、4bから構成されるので、よりコンパクトな構成にでき、ブラシ体が跳ね上げる水は送風ノズルには届かない。すなわち、洗浄手段と乾燥手段を一体に備えたコンパクトな構成であっても水飛びを抑制して洗浄工程と乾燥工程を連続して行うことが可能な洗車機を得ることができる。
【0043】
また、互いに逆方向に回転する前後一対のブラシ体4a、4bを用いているので、一方向の回転では洗浄が困難な部位であっても、他方向に回転するブラシ体により良好に洗浄できるので、より効果的な洗浄効果を発揮する。
【0044】
上記したように、本実施形態に係る洗車機WAによれば、洗浄手段と乾燥手段との間に水飛び防止カーテンやシャッター部材等を配設する必要がなく、コンパクトな構成を維持しながら洗浄工程と乾燥工程を連続して行う1WAY(0.5往復)方式の洗車機を実現することができる。
【0045】
そのために、結果的に最少スペースの1WAY方式の洗車機を得ることができる。また、この洗車機を用いて、往行・復行を繰り返す、1.5往復方式や2.5往復方式の洗車工程にも対応できることは明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
そのために、本発明に係る洗車機は、設置面積が十分大きくない洗車場の洗車機として好適に適用される。
【符号の説明】
【0047】
1 洗車機本体
2 レール
3 車輪
4 トップブラシ
4a、4b ブラシ体
5 サイドブラシ
21 トップ送風ノズル
22 サイド送風ノズル
CA 被洗浄車両
WA 洗車機
図1
図2
図3
図4
図5