特許第5772690号(P5772690)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5772690
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】蓄電装置、及び車両
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/26 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
   H01M2/26 A
【請求項の数】11
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2012-86748(P2012-86748)
(22)【出願日】2012年4月5日
(65)【公開番号】特開2013-218827(P2013-218827A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2014年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】南形 厚志
(72)【発明者】
【氏名】奥田 元章
【審査官】 山下 裕久
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−213299(JP,A)
【文献】 特開2009−087612(JP,A)
【文献】 特開2001−256951(JP,A)
【文献】 特開平10−106536(JP,A)
【文献】 特開平11−354095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/26−30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属薄板、前記金属薄板の表面に活物質が塗布された塗工部、及び前記活物質が塗布されていない未塗工部を有する電極シートが複数重なって層状の構造をなす電極体と、
前記電極体の一方の縁部から延出形成され、かつ各前記電極シートの未塗工部が複数重なって層状の構造をなす集電部と、
前記電極体から電力を取り出すための電極端子と、
前記集電部と前記電極端子とを電気的に接続した集電部材とを有する蓄電装置であって、
前記電極体における積層方向の両端部には、前記積層方向に沿って延びる端面がそれぞれ形成されており、
前記集電部材は、前記両端部の一方の端面上に、かつ前記電極体の積層方向に直交する方向に並んで配置される第1部材、及び第2部材を有し、
前記第1部材には、前記電極体における層と平行する側面である第1側面と、前記第1側面とは反対側の側面である第2側面とがそれぞれ形成され、
前記第1部材は、前記電極端子と電気的に接続され、
前記第1部材には、前記第2部材側に突出する第1突起部、及び少なくとも一つの第2突起部とが形成され、
前記第1突起部は、少なくとも、
前記第1側面と連続し、かつ前記第1側面と平行な第1端面と、
前記第1端面とは反対側の端面である第2端面と、
前記第1端面と前記第2端面における前記第1突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第1連接部によって構成され、
前記第1連接部は第1傾斜部を有し、
前記第1傾斜部は、前記第1端面と鋭角をなし、
前記第2突起部は、少なくとも、
前記第1端面側に形成され、かつ前記第1端面と平行する第3端面と、
前記第3端面とは反対側の端面である第4端面と、
前記第3端面と前記第4端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第2連接部によって構成され、
前記第2連接部は、第2傾斜部を有し、
前記第2傾斜部は、前記第4端面と鋭角をなし、
前記第2部材は、前記電極体における層と平行する側面である第3側面と、前記第3側面とは反対側の側面である第4側面とがそれぞれ形成され、
前記第3側面は前記第1側面と同じ側に、前記第4側面は、前記第2側面と同じ側に、それぞれ形成され、
前記第2部材は、前記第1部材と直接、又は前記集電部をなす前記未塗工部を介して連続し、
前記第2部材には、前記第1部材側に突出する第3突起部、及び少なくとも一つの第4突起部とが形成され、
前記第3突起部は、少なくとも、
前記第4側面と連続し、かつ前記第4側面と平行な第5端面と、
前記第5端面とは反対側の端面である第6端面と、
前記第5端面と前記第6端面における前記第3突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第3連接部によって構成され、
前記第3連接部は第3傾斜部を有し、
前記第3傾斜部は、前記第5端面と鋭角をなし、
前記第4突起部は、少なくとも、
前記第5端面側に形成され、かつ前記第5端面と平行する第7端面と、
前記第7端面とは反対側の端面である第8端面と、
前記第7端面と前記第8端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第4連接部によって構成され、
前記第4連接部は、第4傾斜部を有し、
前記第4傾斜部は、前記第8端面と鋭角をなし、
前記積層方向において、前記第1端面側から、前記第1突起部、前記第4突起部、及び前記第2突起部が順に配置され、
前記積層方向において、前記第端面側から、前記第3突起部、前記第2突起部、及び前記第4突起部が順に配置され、
前記第1突起部と前記第4突起部との間、前記第2突起部と前記第4突起部との間、及び前記第2突起部と前記第3突起部との間には、前記集電部をなす前記未塗工部がそれぞれ複数の束に分割して配置されており、
前記第2傾斜部、及び前記4傾斜部の、それぞれ前記第2突起部、及び前記第4突起部における前記積層方向の幅は、それぞれ前記第2突起部、及び前記第4突起部の前記積層方向の幅の半分を超えて形成されていることを特徴とする蓄電装置。
【請求項2】
前記第1傾斜部、前記第2傾斜部、前記第3傾斜部、及び前記第4傾斜部は、それぞれ前記第1突起部、前記第2突起部、前記第3突起部、及び前記第4突起部の先端に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記第3突起部の先端及び前記第4突起部の先端と、前記第1部材における前記第1突起部及び前記第2突起部の基端部である第1基端部と、は離間しており、
前記第1突起部の先端及び前記第2突起部の先端と、前記第2部材における前記第3突起部及び前記第4突起部の基端部である第2基端部と、は離間していることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記積層方向と直交する方向において、前記集電部をなす前記未塗工部の縁部のうち前記第1基端部側に配置される第1縁部は、前記第2基端部側に傾斜しているとともに、前記未塗工部の縁部のうち、前記第2基端部側に配置される第2縁部は、前記第1基端部側に傾斜していることを特徴とする請求項3に記載の蓄電装置。
【請求項5】
前記第1突起部と前記第3突起部、及び前記第2突起部と前記第4突起部とは、それぞれ同一形状をなしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項6】
前記第2突起部、及び前記第4突起部は、それぞれの基端部側における前記積層方向に沿う断面積よりも、それぞれの先端部側における前記積層方向に沿う断面積が小さい先細り形状をなしていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記第1部材及び前記第2部材は、前記金属薄板と同一の金属から形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項8】
金属薄板、前記金属薄板の表面に活物質が塗布された塗工部、及び前記活物質が塗布されていない未塗工部を有する電極シートが複数重なって層状の構造をなす電極体と、
前記電極体の一方の縁部から延出形成され、かつ各前記電極シートの未塗工部が複数重なって層状の構造をなす集電部と、
前記電極体から電力を取り出すための電極端子と、
前記集電部と前記電極端子とを電気的に接続した集電部材とを有する蓄電装置であって、
前記電極体における積層方向の両端部には、前記積層方向に沿って延びる端面がそれぞれ形成されており、
前記集電部材は、前記両端部の一方の端面上に、かつ前記電極体の積層方向に直交する方向に並んで配置される第1部材、及び第2部材を有し、
前記第1部材には、前記電極体における層と平行する側面である第1側面と、前記第1側面とは反対側の側面である第2側面とがそれぞれ形成され、
前記第1部材は、前記電極端子と電気的に接続され、
前記第1部材には、前記第2部材側に突出する第1突起部、及び少なくとも一つの第2突起部とが形成され、
前記第1突起部は、少なくとも、
前記第1側面と連続し、かつ前記第1側面と平行な第1端面と、
前記第1端面とは反対側の端面である第2端面と、
前記第1端面と前記第2端面における前記第1突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第1連接部によって構成され、
前記第1連接部は第1傾斜部を有し、
前記第1傾斜部は、前記第1端面と鋭角をなし、
前記第2突起部は、少なくとも、
前記第1端面側に形成され、かつ前記第1端面と平行する第3端面と、
前記第3端面とは反対側の端面である第4端面と、
前記第3端面と前記第4端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第2連接部によって構成され、
前記第2連接部は、第2傾斜部を有し、
前記第2傾斜部は、前記第4端面と鋭角をなし、
前記第2部材は、前記電極体における層と平行する側面である第3側面と、前記第3側面とは反対側の側面である第4側面とがそれぞれ形成され、
前記第3側面は前記第1側面と同じ側に、前記第4側面は、前記第2側面と同じ側に、それぞれ形成され、
前記第2部材は、前記第1部材と直接、又は前記集電部をなす前記未塗工部を介して連続し、
前記第2部材には、前記第1部材側に突出する第3突起部、及び少なくとも一つの第4突起部とが形成され、
前記第3突起部は、少なくとも、
前記第4側面と連続し、かつ前記第4側面と平行な第5端面と、
前記第5端面とは反対側の端面である第6端面と、
前記第5端面と前記第6端面における前記第3突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第3連接部によって構成され、
前記第3連接部は第3傾斜部を有し、
前記第3傾斜部は、前記第5端面と鋭角をなし、
前記第4突起部は、少なくとも、
前記第5端面側に形成され、かつ前記第5端面と平行する第7端面と、
前記第7端面とは反対側の端面である第8端面と、
前記第7端面と前記第8端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第4連接部によって構成され、
前記第4連接部は、第4傾斜部を有し、
前記第4傾斜部は、前記第8端面と鋭角をなし、
前記積層方向において、前記第1端面側から、前記第1突起部、前記第4突起部、及び前記第2突起部が順に配置され、
前記積層方向において、前記第端面側から、前記第3突起部、前記第2突起部、及び前記第4突起部が順に配置され、
前記第1突起部と前記第4突起部との間、前記第2突起部と前記第4突起部との間、及び前記第2突起部と前記第3突起部との間には、前記集電部をなす前記未塗工部がそれぞれ複数の束に分割して配置されており、
前記積層方向と直交する方向において、前記集電部をなす前記未塗工部の縁部のうち前記第1突起部及び前記第2突起部の基端部である第1基端部側に配置される第1縁部は、前記第3突起部及び前記第4突起部の基端部である第2基端部側に傾斜しているとともに、前記未塗工部の縁部のうち、前記第2基端部側に配置される第2縁部は、前記第1基端部側に傾斜していることを特徴とする蓄電装置。
【請求項9】
前記第2突起部には、前記第3端面と前記第4端面とを繋ぎ、かつ前記電極体側に形成される第1下面と、前記第1下面とは反対側の第1上面が形成され、
前記第2突起部の先端部には、前記第1下面と前記第1上面とを連続する第5傾斜面が形成され、
前記第5傾斜面は、前記第1下面又は前記第1上面となす角度が鋭角であり、
前記第4突起部には、前記第7端面と前記第8端面とを繋ぎ、かつ前記電極体側に形成される第2下面と、前記第2下面とは反対側の第2上面が形成され、
前記第4突起部の先端部には、前記第2下面と前記第2上面とを連続する第6傾斜面が形成され、
前記第6傾斜面は、前記第2下面又は前記第2上面となす角度が鋭角であることを特徴とする請求項8に記載の蓄電装置。
【請求項10】
前記蓄電装置は、二次電池であることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の蓄電装置を搭載したことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電装置、及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、蓄電装置の一種である二次電池としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などが知られている。例えば、リチウムイオン二次電池では、電極シートが層状をなす電極体をケースに収容するとともに、電極体の縁部に形成された集電部と、ケースの外部に突出される電極端子とを集電部材により電気的に接続している(例えば特許文献1)。なお、集電部では、電極シートにおいて活物質が塗布されていない未塗工部(所謂リード部)が複数重なって層状の構造をなしている。
【0003】
特許文献1では、集電部をなす未塗工部を2つの束(所謂リード群)に分割し、分割した未塗工部の間に金属ブロックを挿入するとともに、集電部(未塗工部)、集電部材、及び金属ブロックを抵抗溶接用の電極で挟持しつつ通電することにより、集電部(未塗工部)と集電部材とを溶接して電気的に接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−92995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、集電部において層状をなす未塗工部を予め2つに分割する方法としては、例えば未塗工部の間に分割用の冶具を挿入することが考えられる。しかしながら、集電部では、金属薄板からなる未塗工部が層状の構造をなしていることから、未塗工部の間に上記冶具を挿入することが困難であるばかりか、冶具の挿入時に当該冶具と未塗工部(金属薄板)の縁部とが当接することにより、未塗工部が破損してしまう虞もある。このように、従来では、層状の構造をなす未塗工部を複数に分割し、集電部と集電部材とを連結することが難しかった。
【0006】
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、集電部と集電部材とを容易に連結できる蓄電装置、及び車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、金属薄板、前記金属薄板の表面に活物質が塗布された塗工部、及び前記活物質が塗布されていない未塗工部を有する電極シートが複数重なって層状の構造をなす電極体と、前記電極体の一方の縁部から延出形成され、かつ各前記電極シートの未塗工部が複数重なって層状の構造をなす集電部と、前記電極体から電力を取り出すための電極端子と、前記集電部と前記電極端子とを電気的に接続した集電部材とを有する蓄電装置であって、前記電極体における積層方向の両端部には、前記積層方向に沿って延びる端面がそれぞれ形成されており、前記集電部材は、前記両端部の一方の端面上に、かつ前記電極体の積層方向に直交する方向に並んで配置される第1部材、及び第2部材を有し、前記第1部材には、前記電極体における層と平行する側面である第1側面と、前記第1側面とは反対側の側面である第2側面とがそれぞれ形成され、前記第1部材は、前記電極端子と電気的に接続され、前記第1部材には、前記第2部材側に突出する第1突起部、及び少なくとも一つの第2突起部とが形成され、前記第1突起部は、少なくとも、前記第1側面と連続し、かつ前記第1側面と平行な第1端面と、前記第1端面とは反対側の端面である第2端面と、前記第1端面と前記第2端面における前記第1突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第1連接部によって構成され、前記第1連接部は第1傾斜部を有し、前記第1傾斜部は、前記第1端面と鋭角をなし、前記第2突起部は、少なくとも、前記第1端面側に形成され、かつ前記第1端面と平行する第3端面と、前記第3端面とは反対側の端面である第4端面と、前記第3端面と前記第4端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第2連接部によって構成され、前記第2連接部は、第2傾斜部を有し、前記第2傾斜部は、前記第4端面と鋭角をなし、前記第2部材は、前記電極体における層と平行する側面である第3側面と、前記第3側面とは反対側の側面である第4側面とがそれぞれ形成され、前記第3側面は前記第1側面と同じ側に、前記第4側面は、前記第2側面と同じ側に、それぞれ形成され、前記第2部材は、前記第1部材と直接、又は前記集電部をなす前記未塗工部を介して連続し、前記第2部材には、前記第1部材側に突出する第3突起部、及び少なくとも一つの第4突起部とが形成され、前記第3突起部は、少なくとも、前記第4側面と連続し、かつ前記第4側面と平行な第5端面と、前記第5端面とは反対側の端面である第6端面と、前記第5端面と前記第6端面における前記第3突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第3連接部によって構成され、前記第3連接部は第3傾斜部を有し、前記第3傾斜部は、前記第5端面と鋭角をなし、前記第4突起部は、少なくとも、前記第5端面側に形成され、かつ前記第5端面と平行する第7端面と、前記第7端面とは反対側の端面である第8端面と、前記第7端面と前記第8端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第4連接部によって構成され、前記第4連接部は、第4傾斜部を有し、前記第4傾斜部は、前記第8端面と鋭角をなし、前記積層方向において、前記第1端面側から、前記第1突起部、前記第4突起部、及び前記第2突起部が順に配置され、前記積層方向において、前記第端面側から、前記第3突起部、前記第2突起部、及び前記第4突起部が順に配置され、記第1突起部と前記第4突起部との間、前記第2突起部と前記第4突起部との間、及び前記第2突起部と前記第3突起部との間には、前記集電部をなす前記未塗工部がそれぞれ複数の束に分割して配置されており、前記第2傾斜部、及び前記4傾斜部の、それぞれ前記第2突起部、及び前記第4突起部における前記積層方向の幅は、それぞれ前記第2突起部、及び前記第4突起部の前記積層方向の幅の半分を超えて形成されていることを要旨とする。
【0008】
これによれば、集電部における積層方向と直交する方向から当該集電部を挟むように第1部材及び第2部材を配置する。そして、集電部における積層方向の外側に、第1部材に形成された第1突起部、及び第2部材に形成された第2突起部をそれぞれ配置させるとともに、集電部をなす各電極シートの未塗工部の間に、第1部材に形成された第2突起部、及び第2部材に形成された第4突起部をそれぞれ挿入させる。
【0009】
ここで、第2突起部の第2連接部に形成された第2傾斜部は第4端面と鋭角をなし、第4突起部の第4連接部に形成された第4傾斜部は第8端面と鋭角をなしていることから、第2傾斜部と第4傾斜部とは、同一方向側に傾斜している。そして、第2傾斜部と第4傾斜部同士を相互に沿わせつつ、第1部材の第2突起部を第2部材の第3突起部と第4突起部との間に挿入させる一方で、第2部材の第4突起部を第1部材の第1突起部と第2突起部との間に挿入させる。これにより、第1部材及び第2部材が、第1突起部と第3突起部が相互に近接する方向へ相対的に移動(斜行)される。
【0010】
このため、第1突起部と第4突起部との間、第2突起部と第4突起部との間、及び第2突起部と第3突起部との間には、集電部をなす未塗工部がそれぞれ複数の束に分割して配置され、これにより集電部材と集電部とが連結され、電気的に接続される。特に、請求項1に記載の発明によれば、第2傾斜部における積層方向の幅は、第2突起部の積層方向の幅の半分を超えて形成されているとともに、第4傾斜部における積層方向の幅は、第4突起部の積層方向の幅の半分を超えて形成されている。このため、仮に集電部が、第1部材及び第2部材における前記積層方向の長さより大きい場合であっても、前記積層方向において第2傾斜部及び第4傾斜部の形成範囲分だけ、第1部材と第2部材との間により多数の未塗工部を挟み込むように配置できる。したがって、集電部と集電部材とを容易に連結できる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の蓄電装置において、前記第1傾斜部、前記第2傾斜部、前記第3傾斜部、及び前記第4傾斜部は、それぞれ前記第1突起部、前記第2突起部、前記第3突起部、及び前記第4突起部の先端に形成されていることを要旨とする。
【0012】
これによれば、各第1〜第4傾斜部は、それぞれ第1〜第4突起部の先端に形成されている。このため、各第1〜第4傾斜部の先端にそれぞれ傾斜部を設けない構成と比較して、集電部をなす未塗工部(金属薄板)の間に第2,第4突起部を挿入する際に、各第1〜第4突起部の先端が未塗工部の縁部に当接することによって未塗工部(金属薄板)が損傷することを抑制できる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の蓄電装置において、前記第3突起部の先端及び前記第4突起部の先端と、前記第1部材における前記第1突起部及び前記第2突起部の基端部である第1基端部と、は離間しており、前記第1突起部の先端及び前記第2突起部の先端と、前記第2部材における前記第3突起部及び前記第4突起部の基端部である第2基端部と、は離間していることを要旨とする。
【0014】
これによれば、第3突起部及び第4突起部の先端と第1基端部とが離間しているとともに、第1突起部及び第2突起部の先端と第2基端部とが離間している。このため、第1〜第4突起部の弾性を利用し、各突起部の間に電極シートにおける未塗工部を確実に挟み込むように配置できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置において、前記積層方向と直交する方向において、前記集電部をなす前記未塗工部の縁部のうち前記第1基端部側に配置される第1縁部は、前記第2基端部側に傾斜しているとともに、前記未塗工部の縁部のうち、前記第2基端部側に配置される第2縁部は、前記第1基端部側に傾斜していることを要旨とする。
【0016】
これによれば、第1部材に形成された第2突起部の先端部を未塗工部の間に挿入する際に、当該先端部が未塗工部の第1縁部と当接する面積を小さくすることができるとともに、第2部材に形成された第4突起部の先端部を未塗工部の間に挿入する際に、当該先端部が未塗工部の第2縁部と当接する面積を小さくできる。したがって、第2突起部、及び第4突起部を未塗工部の間に挿入する際に、未塗工部(金属薄板)が破損することを抑制できる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置において、前記第1突起部と前記第3突起部、及び前記第2突起部と前記第4突起部とは、それぞれ同一形状をなしていることを要旨とする。
【0018】
これによれば、集電部をなす未塗工部との接触領域の形状を第1,第2部材とで異なる形状に形成する場合と比較して、第1,第2部材を簡便に形成できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電装置において、前記第2突起部、及び前記第4突起部は、それぞれの基端部側における前記積層方向に沿う断面積よりも、それぞれの先端部側における前記積層方向に沿う断面積が小さい先細り形状をなしていることを要旨とする。
【0019】
これによれば、第2,第4突起部は、積層方向に沿う断面積が基端部側よりも先端部側のほうが小さい先細り形状をなしていることから、第2,第4突起部を未塗工部(金属薄板)の間に挿入する際に、第2,第4突起部の先端が未塗工部の各縁部と当接する面積を小さくできる。したがって、第2,第4突起部を未塗工部の間に挿入する際に、未塗工部が破損することを抑制できる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電装置において、前記第1部材及び前記第2部材は、前記金属薄板と同一の金属から形成されていることを要旨とする。
【0021】
これによれば、第1部材及び第2部材は、金属薄板と同一の金属から形成されていることから、第1,第2部材の間に集電部をなす未塗工部を配置した状態で抵抗溶接を行うことにより、第1,第2部材と未塗工部とを容易に接合できる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、金属薄板、前記金属薄板の表面に活物質が塗布された塗工部、及び前記活物質が塗布されていない未塗工部を有する電極シートが複数重なって層状の構造をなす電極体と、前記電極体の一方の縁部から延出形成され、かつ各前記電極シートの未塗工部が複数重なって層状の構造をなす集電部と、前記電極体から電力を取り出すための電極端子と、前記集電部と前記電極端子とを電気的に接続した集電部材とを有する蓄電装置であって、前記電極体における積層方向の両端部には、前記積層方向に沿って延びる端面がそれぞれ形成されており、前記集電部材は、前記両端部の一方の端面上に、かつ前記電極体の積層方向に直交する方向に並んで配置される第1部材、及び第2部材を有し、前記第1部材には、前記電極体における層と平行する側面である第1側面と、前記第1側面とは反対側の側面である第2側面とがそれぞれ形成され、前記第1部材は、前記電極端子と電気的に接続され、前記第1部材には、前記第2部材側に突出する第1突起部、及び少なくとも一つの第2突起部とが形成され、前記第1突起部は、少なくとも、前記第1側面と連続し、かつ前記第1側面と平行な第1端面と、前記第1端面とは反対側の端面である第2端面と、前記第1端面と前記第2端面における前記第1突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第1連接部によって構成され、前記第1連接部は第1傾斜部を有し、前記第1傾斜部は、前記第1端面と鋭角をなし、前記第2突起部は、少なくとも、前記第1端面側に形成され、かつ前記第1端面と平行する第3端面と、前記第3端面とは反対側の端面である第4端面と、前記第3端面と前記第4端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第2連接部によって構成され、前記第2連接部は、第2傾斜部を有し、前記第2傾斜部は、前記第4端面と鋭角をなし、前記第2部材は、前記電極体における層と平行する側面である第3側面と、前記第3側面とは反対側の側面である第4側面とがそれぞれ形成され、前記第3側面は前記第1側面と同じ側に、前記第4側面は、前記第2側面と同じ側に、それぞれ形成され、前記第2部材は、前記第1部材と直接、又は前記集電部をなす前記未塗工部を介して連続し、前記第2部材には、前記第1部材側に突出する第3突起部、及び少なくとも一つの第4突起部とが形成され、前記第3突起部は、少なくとも、前記第4側面と連続し、かつ前記第4側面と平行な第5端面と、前記第5端面とは反対側の端面である第6端面と、前記第5端面と前記第6端面における前記第3突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第3連接部によって構成され、前記第3連接部は第3傾斜部を有し、前記第3傾斜部は、前記第5端面と鋭角をなし、前記第4突起部は、少なくとも、前記第5端面側に形成され、かつ前記第5端面と平行する第7端面と、前記第7端面とは反対側の端面である第8端面と、前記第7端面と前記第8端面における前記第2突起部の先端側の端部同士を繋ぐ第4連接部によって構成され、前記第4連接部は、第4傾斜部を有し、前記第4傾斜部は、前記第8端面と鋭角をなし、前記積層方向において、前記第1端面側から、前記第1突起部、前記第4突起部、及び前記第2突起部が順に配置され、前記積層方向において、前記第端面側から、前記第3突起部、前記第2突起部、及び前記第4突起部が順に配置され、記第1突起部と前記第4突起部との間、前記第2突起部と前記第4突起部との間、及び前記第2突起部と前記第3突起部との間には、前記集電部をなす前記未塗工部がそれぞれ複数の束に分割して配置されており、前記積層方向と直交する方向において、前記集電部をなす前記未塗工部の縁部のうち前記第1突起部及び前記第2突起部の基端部である第1基端部側に配置される第1縁部は、前記第3突起部及び前記第4突起部の基端部である第2基端部側に傾斜しているとともに、前記未塗工部の縁部のうち、前記第2基端部側に配置される第2縁部は、前記第1基端部側に傾斜していることを要旨とする。
【0023】
これによれば、請求項1に記載の発明と同様にして、第1突起部と第4突起部との間、第2突起部と第4突起部との間、及び第2突起部と第3突起部との間に、集電部をなす未塗工部をそれぞれ複数の束に分割して配置させ、これにより集電部材と集電部とを連結し、電気的に接続することができる。そして、請求項8に記載の発明では、積層方向と直交する方向において、集電部をなす未塗工部の縁部のうち第1部材の第1基端部側に配置される第1縁部は、第2部材の第2基端部側に傾斜しているとともに、未塗工部の縁部のうち第2部材の第2基端部側に配置される第2縁部は、第1基端部側に傾斜している。このため、第1部材に形成された第2突起部の先端部を未塗工部の間に挿入する際に、当該先端部が未塗工部の第1縁部と当接する面積を小さくすることができるとともに、第2部材に形成された第4突起部の先端部を未塗工部の間に挿入する際に、当該先端部が未塗工部の第2縁部と当接する面積を小さくできる。したがって、第2突起部、及び第4突起部を未塗工部の間に挿入する際に、未塗工部(金属薄板)が破損することを抑制できる。したがって、集電部と集電部材とを容易に連結できる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の蓄電装置において、前記第2突起部には、前記第3端面と前記第4端面とを繋ぎ、かつ前記電極体側に形成される第1下面と、前記第1下面とは反対側の第1上面が形成され、前記第2突起部の先端部には、前記第1下面と前記第1上面とを連続する第5傾斜面が形成され、前記第5傾斜面は、前記第1下面又は前記第1上面となす角度が鋭角であり、前記第4突起部には、前記第7端面と前記第8端面とを繋ぎ、かつ前記電極体側に形成される第2下面と、前記第2下面とは反対側の第2上面が形成され、前記第4突起部の先端部には、前記第2下面と前記第2上面とを連続する第6傾斜面が形成され、前記第6傾斜面は、前記第2下面又は前記第2上面となす角度が鋭角であることを要旨とする。
【0025】
これによれば、第2突起部の先端部には、第5傾斜面が形成されているとともに、この第5傾斜面は、第2突起部の第1下面又は第1上面となす角度が鋭角である。また、第4突起部の先端部には、第6傾斜面が形成されているとともに、この第6傾斜面は、第1突起部の第2下面又は第2上面となす角度が鋭角である。このため、第2,第4突起部の先端部は、所謂先細り形状をなすことから、第2,第4突起部を未塗工部の間に挿入する際に、第2,第4突起部の先端部が未塗工部の各縁部と当接する面積を小さくできる。したがって、第2,第4突起部を未塗工部の間に挿入する際に、未塗工部(金属薄板)が破損することを抑制できる。
【0026】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9に記載の蓄電装置において、前記蓄電装置は、二次電池であることを要旨とする。これによれば、二次電池において集電部と集電部材とを容易に連結できる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、車両において、請求項1〜10のいずれか1項に記載の蓄電装置を搭載したことを要旨とする。
これによれば、蓄電装置として、集電部をなす未塗工部が破損することを抑制して集電部と集電部材とを容易に連結できることから、蓄電装置を含む車両の製造に要する時間を短縮できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、集電部と集電部材とを容易に連結できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】二次電池を模式的に示す断面図。
図2】分解した電極体を模式的に示す斜視図。
図3】(a)は、図1の部分拡大図、(b)は、(a)に示すA−A線断面図。
図4】(a)及び(b)は、二次電池の製造方法を説明するための模式図。
図5】(a)及び(b)は、二次電池の製造方法を説明するための模式図。
図6】(a)は、第2の実施形態における二次電池を模式的に示す断面図、(b)は、(a)に示すB−B線断面図。
図7】別の実施形態における電極体を模式的に示す正面図。
図8】(a)は、別の実施形態における第2突起部及び第4突起部を模式的に示す平面図、(b)は、同じく正面図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1図5にしたがって説明する。
図1に示すように、車両(例えば産業車両や乗用車両)に搭載される蓄電装置としての二次電池10は、全体として扁平な略直方体状をなすケース11を備えている。ケース11は、有底筒状(本実施形態では四角筒状)に形成された本体部材12、及び本体部材12の開口部12aを密閉するように、本体部材12に組み付けられる平板状(本実施形態では矩形平板状)をなす蓋部材13から形成されている。本体部材12、及び蓋部材13は、何れも金属(例えばステンレスやアルミニウムなど)から形成されている。以下の説明では、矢印Y1に示すケース11の長手方向を左右方向と示し、矢印Y2に示すケース11の高さ方向を上下方向と示し、図3で矢印Y3に示すケース11の短手方向を前後方向と示す。なお、図1では、紙面に対して垂直な方向が前後方向となる。
【0031】
蓋部材13の外面(上面)には、円柱状(略円柱状)をなし、二次電池10(後述する電極体25)から電力を外部に取り出すための電極端子(外部端子)としての正極端子15、及び電極端子としての負極端子16が突出するように設けられている。本実施形態の二次電池10では、正極端子15及び負極端子16を介して充電及び放電が行われる。なお、正極端子15及び負極端子16は、ケース11(本体部材12及び蓋部材13)と絶縁された状態とされている。
【0032】
また、ケース11には、シート状のセパレータ23を間に挟んだ状態(介在させた状態)で、電極シートとしての正電極シート21及び電極シートとしての負電極シート22が複数重なって層状の構造(積層構造)をなす電極体25が収容(収納)されている。電極体25は、全体として上下方向及び左右方向に扁平な直方体状(略直方体状)をなしている。なお、電極体25は、絶縁材料からなる絶縁袋11aに覆われた状態でケース11に収容されているとともに、ケース11内には、例えばリチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池というように、二次電池10の種類に応じた電解質が充填されている。
【0033】
図2に示すように、正電極シート21及び負電極シート22は、四角形(矩形)のシート状をなす金属薄板(金属シート)としての金属箔26を備えている。金属箔26は、例えばリチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池というように、二次電池10の種類に応じた金属により形成される。また、金属箔26に用いられる金属は、正電極シート21と、負電極シート22とでも異なる。本実施形態において、正電極シート21の金属箔26は、アルミニウムからなる一方で、負電極シート22の金属箔26は、銅からなる。
【0034】
各金属箔26の両表面(前面及び後面)には、各金属箔26の1辺となる上縁部26aから左右方向の全幅にわたって一定幅で設定された非塗布領域26bを除き、その全面に活物質が塗布され、活物質層27が形成されている。即ち、非塗布領域26bは、金属箔26の上縁部26aに沿って延設されている。なお、金属箔26には、二次電池10の種類に応じた活物質が塗布される。また、金属箔26に塗布される活物質は、正電極シート21と、負電極シート22とでも異なる。正電極シート21及び負電極シート22において、活物質層27が形成された領域は、活物質が塗布された塗工部27aとなる。
【0035】
各正電極シート21の上縁部26aにおいて左右方向の中央より左側には、非塗布領域26bを打ち抜き加工することにより、四角形(略四角形)をなす正電極リード21aが上方に向かって延出形成されている。また、各負電極シート22の上縁部26aにおいて左右方向の中央より右側には、非塗布領域26bを打ち抜き加工することにより、四角形(略四角形)をなす負電極リード22aが上方に向かって延出形成されている。このため、正電極リード21a及び負電極リード22aは、表面に活物質層27が形成されていない。即ち本実施形態において、正電極リード21a及び負電極リード22aは、金属箔26の表面に活物質が塗布されていない未塗工部となる。また、セパレータ23は、絶縁性を有する樹脂材料からなり、極めて微細な空孔構造をなす矩形の多孔性シートとされている。セパレータ23は、正電極シート21と負電極シート22との間に介在して正電極シート21と負電極シート22とを絶縁する。
【0036】
そして、電極体25は、正電極シート21及び負電極シート22の間にセパレータ23を挟んだ状態で、正電極シート21及び負電極シート22を前後方向(厚さ方向)に複数、積層して層状に形成されてなる。詳しく言えば、電極体25において、正電極シート21及び負電極シート22は、…→正電極シート21→負電極シート22→正電極シート21…のように、交互に配置されている。
【0037】
本実施形態では、矢印Y1に示す左右方向、及びY2に示す上下方向が正電極シート21(正電極リード21a)、負電極シート22(負電極リード22a)、及びセパレータ23の面方向となり、矢印Y3に示す前後方向が電極体25における正電極シート21及び負電極シート22の積層方向(層方向)となる。なお、電極体25の積層方向は、正電極シート21、負電極シート22及びセパレータ23の面方向と直交する方向と一致する。また、本実施形態では、上方へ向かう方向が正電極リード21a及び負電極リード22aの延出方向となる。
【0038】
そして、図1に示すように、電極体25における積層方向の両端部には、当該積層方向に沿って延びる上端面(上端部)25a及び下端面(下端部)25bがそれぞれ形成されている。そして、電極体25の上端面25aにおいて、左右方向の中央より左側には、正電極リード21aがセパレータ23を間に挟まない状態で前記積層方向に複数重なって層状の構造をなす集電部としての正極集電部28が形成されている。また、電極体25の上端面25aにおいて左右方向の中央より右側には、負電極リード22aがセパレータ23を間に挟まない状態で前記積層方向に複数重なって層状の構造をなす集電部としての負極集電部29が形成されている。即ち、正極集電部28及び負極集電部29は、電極体25の上端面25aにおいて、非塗布領域26bの延設方向に沿って相互に離間した状態で、当該延設方向(左右方向)の中央(略中央)に形成されている。このように、本実施形態の電極体25では、正電極シート21(正電極リード21a)及び負電極シート22(負電極リード22a)が層となる。
【0039】
そして、図1に示すように、本実施形態の二次電池10において、正極集電部28(正電極リード21a)と、正極端子15とは、集電部材としての集電端子30によって電気的に接続されている。また、負極用の負極集電部29(負電極リード22a)と、負極端子16とは、集電部材としての集電端子31によって電気的に接続されている。以下、集電端子30,31による連結構造(接合構造)について詳しく説明する。
【0040】
なお、本実施形態の集電端子31は、集電端子30と同一構成(形状)であるとともに、集電端子31と負極集電部29(負電極リード22a)との接続構造は、集電端子30と正極集電部28(正電極リード21a)との接続構造と点対称である。したがって、以下の説明では、主に集電端子30の構成、及び集電端子30と正極集電部28(正電極リード21a)との接続構造について詳しく説明し、集電端子31の構成、及び集電端子31と負極集電部29(負電極リード22a)との連結構造については、同一符号を付すなどしてその説明を省略又は簡略する。
【0041】
図3(a)及び図3(b)に示すように、集電端子30は、正電極シート21の金属箔26と同一の金属(本実施形態ではアルミニウム)から形成され、全体として櫛歯状(櫛状)をなす第1部材としての第1端子部材40と、第2部材としての第2端子部材50とから構成されている。第1端子部材40と、第2端子部材50とは、電極体25の上端面25a上に、かつ電極体25の積層方向に直交する方向(図3における左右方向)に並んで配置される。また、第1端子部材40及び第2端子部材50は、電極体25における積層方向に沿った長さ(幅)が電極体25の積層方向の長さ(厚さ)よりも小さく形成されている。なお、集電端子31を構成する第1端子部材40及び第2端子部材50は、負電極シート22の金属箔26と同一の金属(本実施形態では銅)から形成されている。
【0042】
第1端子部材40は、電極体25の上端面25aに沿って配置された略四角形の平板状をなし、正極端子15と接合されて電気的に接続された本体部41を備えている。この本体部41には、電極体25における積層方向の両端に位置し、電極体25における層(正電極シート21及び負電極シート22)と平行する側面(後端面)である第1側面41aと、第1側面41aとは反対側の側面(前端面)である第2側面41bとが形成されている。
【0043】
また、本体部41の外周端面のうち、第2端子部材50側に配置される側面である第1基端部41cには、第2端子部材50に向かって、正電極リード21a(正電極シート21)の面方向に沿って延びる1つの第1突起部42、及び2つの第2突起部43が形成されている。第1突起部42及び第2突起部43は、何れも四角棒状に形成されているとともに、相互に平行をなしている。第1端子部材40において第1突起部42は、本体部41のうち、電極体25における積層方向の一方の端部となる後端部に形成されている。
【0044】
第1突起部42は、第1突起部42の後端面となる第1端面42aと、当該第1端面42aとは反対側の端面(前端面)である第2端面42bと、第1端面42a及び第2端面42bにおける第1突起部42の先端側の端部同士を繋ぐ第1連接部42cによって構成されている。第1突起部42の先端に形成された第1連接部42cは、第1突起部42の先端側から基端部側に向かって、本体部41の第2側面41b側へ向かって傾斜する第1傾斜部42dをなしている。第1傾斜部42dは、第1端面42aとでなす角度が鋭角である。
【0045】
第1突起部42に形成された第1傾斜部42dは、電極体25での積層方向において、第1突起部42の全幅にわたって形成されている。また、第1突起部42に形成された第1傾斜部42dは、正電極リード21a(正極集電部28)の延出方向において、第1突起部42の全幅(全厚)にわたって形成されている。したがって、第1突起部42の先端(先端部)は、正電極リード21aの延出方向に沿って延びる線状をなしている。
【0046】
また、第1端子部材40において、本体部41の第1側面41aと、第1突起部42の後端面となる第1端面42aとは、面一に形成されている。即ち、本体部41の第1側面41aと、第1突起部42の第1端面42aとは、連続し、かつ平行している。
【0047】
また、各第2突起部43は、第1端面42a(第1突起部42)側に形成され、且つ第1端面42aと平行する後端面である第3端面43aと、当該第3端面とは反対側の端面(前端面)である第4端面43bと、第3端面43a及び第4端面43bにおける第2突起部43の先端側の端部同士を繋ぐ第2連接部43cによって構成されている。
【0048】
第3端面43aは、本体部41の第1側面41aと同じ側に、第4端面43bは、第2側面41bと同じ側にそれぞれ形成されている。また、各第2突起部43の先端に形成された第2連接部43cは、第2突起部43の先端側から基端部側に向かって、本体部41の第1側面41a側へ向かって傾斜する第2傾斜部43dをなしている。第2傾斜部43dは、第4端面43bとでなす角度が鋭角である。
【0049】
そして、各第2突起部43に形成された第2傾斜部43dは、電極体25での積層方向において、第2突起部43の全幅にわたって形成されている。即ち、第2傾斜部43dにおける電極体25の積層方向の幅は、第2突起部43おける前記積層方向の長さの半分を超えて形成されている。また、第2突起部43に形成された第2傾斜部43dは、正電極リード21aの延出方向において、第2突起部43の全幅(全厚)にわたって形成されている。したがって、第2突起部43の先端(先端部)は、正電極リード21aの延出方向に沿って延びる線状をなしている。
【0050】
また、第2端子部材50は、電極体25の上端面25aに沿って配置された略四角形の平板状をなす本体部51を備えている。この本体部51には、電極体25における積層方向の両端に位置し、電極体25における層(正電極シート21及び負電極シート22)と平行する側面(後端面)である第3側面51aと、第3側面51aとは反対側の側面(前端面)である第4側面51bとが形成されている。第3側面51aは、本体部41における第1側面41aと同じ側に、第4側面51bは、本体部41における第2側面41bと同じ側にそれぞれ形成されている。
【0051】
また、本体部51の外周端面のうち、第1端子部材40側に配置される側面である第2基端部51cには、第1端子部材40に向かって正電極リード21a(正電極シート21)の面方向に沿って延びる1つの第3突起部52、及び2つの第4突起部53が形成されている。第3突起部52及び第4突起部53は、何れも四角棒状に形成されているとともに、相互に平行をなしている。第2端子部材50において第3突起部52は、本体部51のうち、電極体25における積層方向の他方の端部となる前端部に形成されている。
【0052】
第3突起部52は、第3突起部52の前端面となる第5端面52a、当該第5端面52aとは反対側の端面(後端面)である第6端面52bと、第5端面52a及び第6端面52bにおける第3突起部52の先端側の端部同士を繋ぐ第3連接部52cによって構成されている。第3突起部52の先端に形成された第3連接部52cは、第3突起部52の先端側から基端部側に向かって、本体部51の第3側面51a側へ向かって傾斜する第3傾斜部52dをなしている。第3傾斜部52dは、第5端面52aとでなす角度が鋭角である。
【0053】
第3突起部52に形成された第3傾斜部52dは、電極体25での積層方向において、第3突起部52の全幅にわたって形成されている。また、第3突起部52に形成された第3傾斜部52dは、正電極リード21a(正極集電部28)の延出方向において、第3突起部52の全幅(全厚)にわたって形成されている。したがって、第3突起部52の先端(先端部)は、正電極リード21aの延出方向に沿って延びる線状をなしている。
【0054】
また、第2端子部材50において、本体部51の第4側面51bと、第3突起部52の前端面となる第5端面52aとは、面一に形成されている。即ち、本体部51の第4側面51bと、第3突起部52の第5端面52aとは、連続し、かつ平行している。
【0055】
各第4突起部53は、第5端面52a(第3突起部52)側に形成され、且つ第5端面52aと平行する前端面である第7端面53aと、当該第7端面53aとは反対側の端面(後端面)である第8端面53bと、第7端面53a及び第8端面53bにおける第4突起部53の先端側の端部同士を繋ぐ第4連接部53cによって構成されている。
【0056】
第7端面53aは、本体部51の第4側面51bと同じ側に、第8端面53bは、第3側面51aと同じ側にそれぞれ形成されている。また、各第4突起部53の先端に形成された第4連接部53cは、第4突起部53の先端側から基端部側に向かって、本体部51の第4側面51b側へ向かって傾斜する第4傾斜部53dをなしている。第4傾斜部53dは、第8端面53bとでなす角度が鋭角である。したがって、本実施形態において、第2傾斜部43dと第4傾斜部53dとは同一方向側に傾斜している。より詳しく言えば、本実施形態の第2傾斜部43dと第4傾斜部53dとは平行に形成されている。
【0057】
そして、各第4突起部53に形成された第4傾斜部53dは、電極体25での積層方向において、第4突起部53の全幅にわたってそれぞれ形成されている。即ち、第4傾斜部53dの、電極体25における積層方向の幅は、第4突起部53における前記積層方向の長さの半分を超えて形成されている。また、第4突起部53に形成された第4傾斜部53dは、正電極リード21aの延出方向において、第4突起部53の全幅(全厚)にわたって形成されている。したがって、第4突起部53の先端(先端部)は、正電極リード21aの延出方向に沿って延びる線状をなしている。
【0058】
また、本実施形態において、第1端子部材40に形成された第1基端部41c、第1突起部42、及び第2突起部43は、第2端子部材50に形成された第2基端部51c、第3突起部52、及び第4突起部53とそれぞれ同一形状をなしている。
【0059】
また、隣り合う第1突起部42と第2突起部43、第2突起部43と第2突起部43、第3突起部52と第4突起部53、及び第4突起部53と第4突起部53における前後方向の離間距離は、第2突起部43及び第4突起部53における前後方向の幅よりも僅かに大きく形成されている。
【0060】
また、各端子部材40,50を組み合わせた状態において、第2端子部材50に形成された第3突起部52の先端(第3傾斜部52d)及び第4突起部53の先端(第4傾斜部53d)と、第1端子部材40において第1突起部42及び第2突起部43が形成された第1基端部41cと、は離間している。また、第1端子部材40に形成された第1突起部42の先端(第1傾斜部42d)及び第2突起部43の先端(第2傾斜部43d)と、第2端子部材50において第3突起部52及び第4突起部53が形成された第2基端部51cと、は離間している。
【0061】
そして、各端子部材40,50は、電極体25の積層方向において、第1端面42a側(第1側面41a、及び第3側面51a)から、第1突起部42、第4突起部53、及び第2突起部43が順に配置されている。さらに、前記積層方向において、第5端面52a側(第2側面41b側、及び第4側面51b側)から、第3突起部52、第2突起部43、及び第4突起部53が順に配置されている。
【0062】
このため、第1端子部材40と第2端子部材50とを組み合わせた状態において、第1突起部42と第4突起部53との間、第2突起部43と第4突起部53との間、及び第2突起部43と第3突起部52との間には、隙間(クリアランス)が形成される。そして、これらの各隙間には、正極集電部28を構成する各正電極リード21a(層)が、その積層方向において複数枚(複数層)ごとに複数の束(本実施形態では5つ)に分割された状態で、それぞれ各隙間を正電極リード21aの延出方向(上下方向)に挿通するように配置されている。なお、本実施形態において、相手方の端子部材の隣り合う突起部との間に形成される各隙間は、当該各隙間にそれぞれ挟み込まれる各正電極リード21a(金属箔26)の厚さの合計よりも僅かに広く形成されている。
【0063】
また、第1端子部材40に形成された第1突起部42(第2端面42b)は、正極集電部28における積層方向の端面のうち、第1端子部材40において第1突起部42が形成された端部側(後端部側)の端面36aに接している。第2端子部材50に形成された第4突起部53(第6端面52b)は、正極集電部28における積層方向の端面のうち、第2端子部材50において第4突起部53が形成された端部側(前端部側)の端面36bに接している。以上のように、本実施形態の第2端子部材50は、正電極リード21aを介して第1端子部材40と接触している(連続している)。
【0064】
本実施形態では、第1突起部42及び第2突起部43の基端部である第1基端部41cと、第1突起部42と、第2突起部43とが正電極リード21aと接触する接触領域37をなしている。同様に、本実施形態では、第2端子部材50に形成された第3突起部52及び第4突起部53の基端部である第2基端部51cと、第3突起部52、及び第4突起部53が正電極リード21aと接触する接触領域37をなしている。本実施形態では、接触領域37の形状が第1端子部材40と第2端子部材50とで同一形状をなしている。
【0065】
そして、本実施形態において、第1端子部材40、第2端子部材50、及び正極集電部28(正電極リード21a)は、抵抗溶接によって相互に接合(溶接)されている。より詳しく説明すると、正電極リード21aは、電極体25における積層方向から見た場合において、第1突起部42、第2突起部43、第3突起部52、及び第4突起部53と重なり合う(重合する)領域において溶接されている(図中に墨色で示す)。
【0066】
次に、二次電池10の製造方法について、その作用とともに図4及び図5にしたがって説明する。なお、以下の説明では、集電端子30の製造方法、及び集電端子30と正極集電部28(正電極リード21a)との連結方法について詳しく説明し、銅からなる点でのみ集電端子30と相違する集電端子31の製造方法、及び集電端子31と負極集電部29との連結方法についてはその説明を簡略化又は省略する。
【0067】
図4に示すように、集電端子30を構成するための第1端子部材40及び第2端子部材50は、1枚の長方形の金属板(本実施形態ではアルミニウム板)をレーザ加工機によって切断(レーザカット)して形成される。このとき本実施形態では、図4(a)に示すように、1枚の金属板を、連続する1本の切断線L(破線で示す)に沿って切断することにより、図4(b)に示すように、接触領域37における形状を同一形状とした各端子部材40,50を形成する。
【0068】
したがって、本実施形態では、各端子部材40,50を個々に形成(製造)する場合と比較して、各端子部材40,50を簡便に形成できるとともに、材料にロスが生じることを抑制できる。ここで、金属板の切断に用いるレーザ光の出力は、挟み込む正電極リード21a(金属箔26)の厚さの合計よりも僅かに広い隙間が、第1突起部42と第4突起部53、第2突起部43と第3突起部52、及び第2突起部43と第4突起部53の間に形成される出力に設定される。
【0069】
そして、第1端子部材40の本体部41に対して正極端子15を溶接などにより接合する。また同様に、負極用の集電端子31についても、長方形の金属板(本実施形態では銅板)をレーザ加工機によって切断し、各端子部材40,50を形成するとともに、第1端子部材40の本体部41に対して負極端子16を溶接などにより接合する。
【0070】
また、間にセパレータ23を挟んだ状態で、正電極シート21及び負電極シート22を前後方向(厚さ方向)に積層し、電極体25を形成する。図5(a)に示すように、正電極シート21及び負電極シート22を積層した状態において、正極集電部28をなす正電極リード21aは、電極体25における積層方向に分割されていない状態とされている。
【0071】
次に、正極集電部28をなす正電極リード21a(正電極シート21)の面方向のうち、正電極リード21aの延出方向と直交する方向(ここでは左右方向)から、第1基端部41cと第2基端部51cとを向かい合わせた状態で、正極集電部28を挟むように各端子部材40,50を配置する。このとき、各端子部材40,50に形成した第1突起部42、及び第3突起部52は、それぞれ電極体25での積層方向における正極集電部28の外側に配置させた状態とする。そして、各端子部材40,50を相互に近接する方向へ移動させ、正電極リード21aの間に第2突起部43、及び第4突起部53を挿入させる(二点鎖線で示す)。
【0072】
このとき、図5(b)に示すように、各端子部材40,50は、第2突起部43に形成した第2傾斜部43d、及び第4突起部53に形成した第4傾斜部53d同士を相互に沿わせつつ、相互に近接する方向へ移動させる。そして、第1端子部材40において、第1突起部42に隣り合わせて形成した第2突起部43を、他方の第2端子部材50に形成した第3突起部52と第4突起部53との間に挿入させる。換言すれば、第2端子部材50において、第3突起部52に隣り合わせて形成した第4突起部53を、他方の第1端子部材40に形成した第1突起部42と第2突起部43との間に挿入させる。これにより、各端子部材40,50は、第1突起部42及び第3突起部52が前後方向において相互に近接する方向へ相対的に移動(斜行)される(矢印Y4に示す)。
【0073】
このため、第1突起部42と第4突起部53との間、第3突起部52と第2突起部43との間、及び第2突起部43と第4突起部53の間には、正電極リード21aが分割されつつ挟み込まれるように配置される。したがって、正極集電部28を構成する正電極リード21aを複数の束に分割する作業と、正極集電部28に対して集電端子31(各端子部材40,50)を組み付ける(配置する)作業と、を同時に行うことができるため、工程を簡略化することができる。
【0074】
特に本実施形態の第2傾斜部43dは、当該第2傾斜部43dが形成された第2突起部43において、電極体25での積層方向における長さの半分を超えて形成されている。また、第4傾斜部53dは、当該第4傾斜部53dが形成された第4突起部53において、電極体25での積層方向における長さの半分を超えて形成されている。このため、本実施形態のように、正極集電部28(電極体25)における積層方向の長さ(厚さ)が、第1端子部材40及び第2端子部材50における前記積層方向の長さ(幅)より大きい場合であっても、電極体25における積層方向において第2傾斜部43d及び第4傾斜部53dの形成範囲分だけ、各端子部材40,50の間により多層(多数)の正電極リード21aを挟み込むことができる。
【0075】
ここで、二次電池10におけるエネルギ密度(体積エネルギ密度及び重量エネルギ密度)を向上させる観点からは、各集電端子30,31を出来る限り小型化することが好ましいといえる。例えば、各端子部材40,50における前後方向(電極体25における積層方向)の幅を小さく形成することで各集電端子30,31を小型化し、二次電池10のエネルギ密度を向上させることも可能と考えられる。しかしながら、単に各端子部材40,50における前後方向の幅を小さく形成した場合には、当該各端子部材40,50における前後方向の幅を超える厚みの正極集電部28を挟み込むことができないという問題がある。
【0076】
これに対して、本実施形態では、第2突起部43及び第4突起部53における前後方向の幅の半分をそれぞれ超えて第2傾斜部43d及び第4傾斜部53dが形成されている。このため、第2傾斜部43dと第4傾斜部53dとを相互に沿わせつつ、各端子部材40,50を相互に近接する方向へ移動させることにより、各傾斜部43d,53dにおける前後方向の幅分だけ、第1突起部42と第3突起部52とが相互の接近する方向(前後方向)へ各端子部材40,50を移動させることができる。この際、第1突起部42と第3突起部52とによって、正極集電部28を構成する正電極リード21aを前後方向に寄せ集めることができる。このように、本実施形態では、各突起部43,53における前後方向の幅の半分を超えて、より詳しくは各傾斜部43d,53dにおける前後方向の幅分だけ、各端子部材40,50における前後方向の幅よりも厚みのある正極集電部28を挟み込むことができる。
【0077】
また、各傾斜部42d,43d,52d,53dは、それぞれ各突起部42,43,52,53の先端に形成されている。このため、各突起部42,43,52,53の先端に傾斜部を設けない構成と比較して、第2突起部43及び第4突起部53を正電極リード21aの間に挿入する際に、各突起部43,53の先端(先端部)が正電極リード21aの縁部に当接することによって正電極リード21aが損傷することを抑制できる。
【0078】
また、本実施形態では、第1突起部42の第1傾斜部42d、及び第2突起部43の第2傾斜部43dを、第2基端部51cから離間させる。同様に、本実施形態では、第3突起部52の第3傾斜部52d、及び第4突起部53の第4傾斜部53dを、第1端子部材40の第1基端部41cから離間させるようにする。これにより、各突起部42,43,52,53の弾性(たわみ)によって正電極リード21aを挟み込み易くさせることができる。したがって、各突起部42,43,52,53の間に正電極リード21aを確実に挟み込むように配置させることができる。
【0079】
次に、各突起部42,43,52,53の間に正電極リード21aを挟み込んだ状態において、各突起部42,43,52,53(各端子部材40,50)を、棒状に形成された一対の電極38によって、電極体25における積層方向(前後方向)の両側から所定荷重で挟持し、各突起部42,43,52,53と正電極リード21aとを密着させる。そして、各突起部42,43,52,53と正電極リード21aとを密着させた状態のまま、各電極38の間で通電させて各突起部42,43,52,53及び正電極リード21aを溶接し、接合させる。以上により、正極集電部28と集電端子30とが電気的に接続される。
【0080】
本実施形態では、正電極リード21a(金属箔26)、第1端子部材40、及び第2端子部材50が何れも同一の金属(アルミニウム)により形成されている。このため、各端子部材40,50によって正電極リード21aを挟み込んだ状態で抵抗溶接を行うことにより、各端子部材40,50と正電極リード21aとを容易に接合することができる。負極集電部29と集電端子31(各端子部材40,50)との接合についても同様である。
【0081】
そして、電極体25を絶縁袋11aに収容した状態で本体部材12に収納するとともに、この本体部材12には、正極端子15及び負極端子16を上面から突出させつつ蓋部材13が組み付けられる。そして、最終的に電解質(電解液)が充填されて二次電池10が完成される。
【0082】
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第2傾斜部43d及び第4傾斜部53dは、各突起部43,53において、それぞれ電極体25での積層方向における長さ(幅)の半分を超えて形成されている。このため、本実施形態のように、電極体25における積層方向の長さ(厚さ)が、各端子部材40,50における前記積層方向の長さ(幅)より大きい場合であっても、電極体25の積層方向において各傾斜部43d,53dの形成範囲分だけ、各端子部材40,50の間により多層の正電極リード21aを挟み込むことができる。したがって、正極集電部28と集電端子30とを容易に連結できる。負極集電部29と集電端子31との連結(接合)についても同様である。
【0083】
(2)各傾斜部42d,43d,52d,53dは、それぞれ対応する突起部の先端に形成されている。このため、各突起部42,43,52,53の先端部に傾斜部を設けない構成と比較して、第2突起部43及び第4突起部53を正電極リード21aの間に挿入する際に、第2突起部43及び第4突起部53の先端部が正電極リード21aの縁部に当接することによって正電極リード21aが損傷することを抑制できる。負極集電部29と集電端子31との連結についても同様である。
【0084】
(3)第1端子部材40に形成された各突起部42,43の先端を、第2端子部材50の第2基端部51cから離間させるとともに、第2端子部材50に形成された各突起部52,53の先端を第1端子部材40の第1基端部41cから離間させている。このため、各突起部42,43,52,53の弾性によって正電極リード21aを挟み込み易くさせることができる。したがって、各突起部42,43,52,53の間に正電極リード21aを確実に挟み込むように配置させることができる。負極集電部29と集電端子31との連結についても同様である。
【0085】
(4)正電極シート21と接する接触領域37の形状は、第1端子部材40と第2端子部材50とで同一形状とした。このため、正電極リード21aとの接触領域37の形状を各端子部材40,50とで異なる形状に形成する場合と比較して、各端子部材40,50を簡便に形成することができる。
【0086】
(5)正電極リード21a(金属箔26)、第1端子部材40、及び第2端子部材50を何れも同一の金属(アルミニウム)により形成している。このため、各端子部材40,50によって正電極リード21aを挟み込んだ状態で抵抗溶接を行うことにより、各端子部材40,50と正電極リード21aとを容易に接合することができる。負極集電部29と集電端子31との連結についても同様である。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図6にしたがって説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0087】
図6(a)及び図6(b)に示すように、本実施形態の二次電池10では、正極集電部28を構成する各正電極リード21a、及び負極集電部29を構成する各負電極リード22aの形状が正面視台形状(略台形状)をなしている点で第1の実施形態と相違している。なお、以下の説明では、正極集電部28について詳しく説明し、正極集電部28と左右対称に構成された負極集電部29についてはその説明を省略する。
【0088】
正極集電部28を構成する各正電極リード21aは、当該正電極リード21aが延出形成された上縁部26aから上方に向かって、正電極シート21(正電極リード21a)の面方向のうち正電極リード21aの延出方向と直交する方向(左右方向)の長さ(幅)が徐々に小さくなるように、左右方向の第1縁部39a及び第2縁部39bが斜状に形成されている。
【0089】
前述のように、各突起部42,43,52,53の先端は、正電極リード21aの延出方向(上下方向)に沿って延びる線状に形成されている。このため、各突起部42,43,52,53が延びる方向において、正電極リード21aの縁部のうち、第1端子部材40に形成された各突起部42,43の第1基端部41c側に配置される第1縁部39aは、第2突起部43の先端部(先端)に対して傾斜している。同様に、正電極リード21aの縁部のうち、第2端子部材50に形成された各突起部52,53の第2基端部51c側に配置される第2縁部39bは、第4突起部53の先端部(先端)に対して傾斜している。
【0090】
次に、上記のように構成した二次電池10の作用について説明する。
本実施形態において、各正電極リード21aの第1縁部39aは、第1端子部材40に形成された第2突起部43の先端部に対して傾斜しているとともに、第2縁部39bは、第2端子部材50に形成された第4突起部53の先端部に対して傾斜している。したがって、第2突起部43の先端部を正電極リード21aの間に挿入する際に、当該先端部が正電極リード21aの第1縁部39aと当接する面積を小さくすることができる。同様に、第4突起部53の先端部を正電極リード21aの間に挿入する際に、当該先端部が正電極リード21aの第2縁部39bと当接する面積を小さくできる。即ち、本実施形態では、第2突起部43及び第4突起部53の先端部と各縁部39a,39bとがそれぞれ点接触した状態から、第2突起部43、及び第4突起部53を正電極リード21aの間に挿入させることができる。
【0091】
例えば、正電極リード21aの縁部と、第2突起部43及び第4突起部53の先端部とが平行をなしている場合には、正電極リード21aの縁部と各突起部43,53の先端部とが交差するように接触することがあり、各突起部43,53を正電極リード21aの間に挿入する際に正電極リード21aに損傷を与える虞がある。これに対して本実施形態では、正電極リード21aの第1縁部39a及び第2縁部39bを各突起部43,53の先端部に対してそれぞれ傾斜させることにより、各突起部43,53を正電極リード21aの間に挿入する際の、正電極リード21aの破損を好適に抑制できる。
【0092】
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(5)に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6)各正電極リード21aの第1縁部39aは、第1端子部材40に形成された第2突起部43の先端部に対して傾斜しているとともに、第2縁部39bは、第2端子部材50に形成された第4突起部53の先端部に対して傾斜している。このため、第2突起部43の先端部を正電極リード21aの間に挿入する際に、当該先端部が正電極リード21aの第1縁部39aと当接する面積を小さくすることができる。同様に、第2端子部材50に形成された第4突起部53の先端部を正電極リード21aの間に挿入する際に、当該先端部が正電極リード21aの第2縁部39bと当接する面積を小さくできる。したがって、第2突起部43及び第4突起部53を正電極リード21aの間に挿入する際の、正電極リード21aの破損を抑制できる。
【0093】
実施形態は上記のように限定されるものではなく、例えば以下のように具体化してもよい。
図7に示すように、正電極リード21a及び負電極リード22aは、第1縁部39a及び第2縁部39bが平行をなす平行四辺形状に形成してもよい。即ち、各正電極リード21aの第1縁部39aは、第1端子部材40に形成された第2突起部43の先端部に対して傾斜しているとともに、第2縁部39bは、第2端子部材50に形成された第4突起部53の先端部に対して傾斜しておればよい。負極集電部29についても同様である。
【0094】
図7に示すように、第2縁部39bの基端部にR部39cを設けて補強をしてもよい。また同様に、第1縁部39aの基端部にR部39cを設けてもよい。
図8(a)及び図8(b)に示すように、各第2突起部43は、その先端部に第2傾斜部43dに加えて、さらに正電極リード21a(又は負電極リード22a)の延出方向(上下方向)に傾斜する面状をなす第5傾斜面43eを設けて先細り形状に形成してもよい。なお、図8では、1つの第2突起部43、及び1つの第4突起部53のみを図示し、その他の部材の図示を省略している。詳述すると、各第2突起部43には、第3端面43aと第4端面43bとを繋ぎ、かつ電極体25側に形成される第1下面43fと、当該第1下面43fとは反対側の第1上面43gが形成される。そして、第2突起部43の先端には、第1下面43fと第1上面43gとを連続する第5傾斜面43eが形成される。この第5傾斜面43eは、第1下面43f又は第1上面43gとなす角度が鋭角であるとよい。
【0095】
また、各第4突起部53は、その先端部に第4傾斜部53dに加えて、さらに正電極リード21a(又は負電極リード22a)の延出方向(上下方向)に傾斜する面状をなす第6傾斜面53eを設けて先細り形状に形成してもよい。詳述すると、各第4突起部53には、第7端面53aと第8端面53bとを繋ぎ、かつ電極体25側に形成される第2下面53fと、当該第2下面53fとは反対側の第2上面53gが形成される。そして、第4突起部53の先端部には、第2下面53fと第2上面53gとを連続する第6傾斜面53eが形成される。この第6傾斜面53eは、第2下面53f又は第2上面53gとなす角度が鋭角であるとよい。
【0096】
また、第2突起部43、及び第4突起部53の先端部を円錐状に形成し、第2傾斜部43dと第5傾斜面43e、及び第4傾斜部53dと第6傾斜面53eが連続するように形成してもよい。なお、第1突起部42、及び第3突起部52についても同様に変更できる。これにより、各突起部42,43,52,53は、基端部から先端部にかけて、電極体25における積層方向に沿った断面積が小さくなっていく形状にできる。
【0097】
○ 集電端子30において、さらに第2端子部材50の本体部51と正極端子15とを直接、溶接してもよく、集電端子31において、さらに本体部51と負極端子16とを直接、溶接してもよい。
【0098】
○ 各端子部材40,50のうち、一方に突起部を設けるとともに他方に凹部を設け、突起部と凹部とを係合させることにより各端子部材40,50を相互に固定するようにしてもよい。
【0099】
○ 各傾斜部42d,43d,52d,53dは、それぞれ対応する突起部の基端部側に形成されていてもよい。
○ 第1の実施形態において、第2傾斜部43d及び第4傾斜部53dは、それぞれ各突起部43,53における電極体25での積層方向の長さの半分を超える範囲にわたって形成されておれば、その形成範囲を変更してもよい。例えば、第2突起部43、及び第4突起部53における前記積層方向の長さ(幅)の4分の3の範囲にわたって形成されていてもよい。
【0100】
○ 第2の実施形態において、第2傾斜部43d及び第4傾斜部53dは、それぞれ各突起部43,53における電極体25での積層方向の長さの半分以下の範囲にわたって形成されていてもよい。但し、正極集電部28と集電端子30や、負極集電部29と集電端子31を容易に連結させる観点からは、上記実施形態のように構成することが好ましい。
【0101】
○ 各端子部材40,50は、プレス加工などにより形成してもよい。
○ 各端子部材40,50は、それぞれ別の金属板から形成してもよい。
○ 各端子部材40,50は、接触領域37において同一形状に形成されていなくてもよい。即ち、各端子部材40,50は、正電極リード21aや負電極リード22aを挟み込める形状であれば、各突起部42,43,52,53、及び本体部41,51の形状を適宜変更してもよい。負極集電部29と集電端子31との連結(接合)についても同様に変更できる。
【0102】
○ 第1端子部材40には、第2突起部43を1つ、又は3つ以上形成してもよく、第2端子部材50には、第4突起部53を1つ、又は3つ以上形成してもよい。この場合、各端子部材40,50の間に形成される隙間の数に応じて正極集電部28を構成する正電極リード21aを分割し、挟み込むようにすればよい。負極集電部29と集電端子31との連結(接合)についても同様に変更できる。
【0103】
○ 各端子部材40,50の間に形成される隙間のうち、一部の隙間に正電極リード21aを配置しない構成としてもよい。この場合、正電極リード21aが配置されない隙間は、正電極シート21を介することなく各端子部材40,50が接触(連続)し、接合される。負極集電部29と集電端子31との連結(接合)についても同様に変更できる。
【0104】
○ 各端子部材40,50及び正極集電部28(正電極リード21a)は、抵抗溶接とは異なる溶接方法により接合してもよい。また、各端子部材40,50の間に正極集電部28(正電極リード21a)を挟み込んだだけの状態としてもよい。負極集電部29と集電端子31との接合についても同様に変更できる。
【0105】
○ 集電端子30を構成する各端子部材40,50は、正電極リード21aを構成する金属箔26とは異なる金属により形成されていてもよい。また、集電端子30を構成する各端子部材40,50は、それぞれ異なる金属から形成されていてもよく、さらに第2端子部材50は、樹脂などの絶縁材料により形成されていてもよい。集電端子31についても同様に変更できる。
【0106】
○ 電極体25は、正電極シート21、負電極シート22、及びセパレータ23を長尺のシート状(帯状)に形成するとともに、セパレータ23を間に挟んだ状態で、正電極シート21及び負電極シート22を渦まき状に捲回し、正電極シート21及び負電極シート22が層状の構造(積層構造)をなすように形成してもよい。この場合、正電極シート21において幅方向(左右方向)の一方の端部(本別例では左端部)には、正電極シート21の長さ方向に沿って所定間隔で延びるように、幅方向の外側(左側)へ突出する正電極リード21aを設ける。その一方で、負電極シート22において幅方向の他方の端部(本別例では右端部)には、負電極シート22の長さ方向に沿って所定間隔で延びるように、幅方向の外側(右側)へ突出する負電極リード22aを設ける。そして、正電極シート21及び負電極シート22を捲回することで、電極体25の左端部に複数の正電極リード21aが層状をなす正極集電部28を形成する一方で、電極体25の右端部に複数の負電極リード22aが層状をなす負極集電部29を形成するとよい。
【0107】
○ 電極体25は、セパレータ23を介在させて、正電極シート21及び負電極シート22を蛇腹状に折り曲げて積層してもよい。
○ 金属薄板(金属シート)として金属箔26としたが、電池の容量の低下や電池作製時に影響しない程度の厚みのある薄板であってもよい。
【0108】
○ ケース11(本体部材12)の形状は、円柱状や、左右方向に扁平な楕円柱状に形成してもよい。
○ 上記実施形態における、平行や直交は、必ずしも完全な平行や直交を意味せず、平行や直交の位置関係から、電極体25や金属箔26、又は各突起部42,43,52,53を弾性変形させた程度の範囲は、これらに含むものとする。
【0109】
○ 上記実施形態の二次電池10を車両(例えば産業車両や乗用車両など)に搭載し、車両に装備された発電機により充電する一方で、二次電池10から供給する電力によりエアコン用のコンプレッサや、車輪を駆動するための電動モータ、或いはカーナビゲーションシステムなどの電装品を駆動してもよい。これによれば、二次電池10として、正電極リード21aや負電極リード22aの破損を抑制し、正極集電部28と集電端子30、及び負極集電部29と集電端子31を容易に連結できることから、二次電池10を含む車両の製造に要する時間を短縮できる。
【0110】
○ 本発明は、蓄電装置としての電気二重層キャパシタとして具体化してもよい。
【符号の説明】
【0111】
10…二次電池(蓄電装置)、15…正極端子(電極端子)、16…負極端子(電極端子)、21…正電極シート(電極シート)、21a…正電極リード(未塗工部)、22…負電極シート(電極シート)、22a…負電極リード(未塗工部)、25…電極体、25a…上端面(端面)、25b…下端面(端面)、26…金属箔、27a…塗工部、28…正極集電部(集電部)、29…負極集電部(集電部)、30…集電端子(集電部材)、31…集電端子(集電部材)、39a…第1縁部、39b…第2縁部、40…第1端子部材(第1部材)、41a…第1側面、41b…第2側面、41c…第1基端部、42…第1突起部、42a…第1端面、42b…第2端面、42c…第1連接部、42d…第1傾斜部、43…第2突起部、43a…第3端面、43b…第4端面、43c…第2連接部、43d…第2傾斜部、43e…第5傾斜面、43f…第1下面、43g…第1上面、50…第2端子部材(第2部材)、51a…第3側面、51b…第4側面、51c…第2基端部、52…第3突起部、52a…第5端面、52b…第6端面、52c…第3連接部、52d…第3傾斜部、53…第4突起部、53a…第7端面、53b…第8端面、53c…第4連接部、53d…第4傾斜部、53e…第6傾斜面、53f…第2下面、53g…第2上面。
図1
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図8