(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
図18は、従来の無線通信システムの構成を示す図である。
図18において、互いに離間した複数の無線基地局10、11、12が設けられ、各無線基地局10、11、12によって所定範囲がカバーされる。各無線基地局10、11、12は、一般に数km〜10km程度のセル半径を有するマクロセルMC10、MC11、MC12をカバーエリアとする。
図18では、無線基地局10はマクロセルMC10をカバーエリアとし、無線基地局11はマクロセルMC11をカバーエリアとし、無線基地局12はマクロセルMC12をカバーエリアとしている。
【0003】
RNC(radio network controller:移動通信制御局)220は、複数の無線基地局10、11、12の通信リンクを制御する。
RNC 220は、移動通信端末900の位置登録、発着信、ハンドオーバー時に無線回線制御、呼処理等を行う。
コアネットワーク230は、LR(location register:ホームメモリ局)231やGW(gate way:移動通信網関門制御局)232などを含み、携帯電話通話の基幹専用回線を構成している。
【0004】
ここで、マクロセルMC10にはマクロセルMC11とマクロセルMC12とが隣接している。
このとき、無線基地局10からマクロセルMC10に送信されるシステム情報には、隣接セル情報が含まれる。
セルを識別するコードとしては、セルのPSC(Primary Scramble Code)が使用できる。すなわち、無線基地局10は、
図19に示すように、隣接セルであるマクロセルMC11とマクロセルMC12とにおけるPSC(Primary Scramble Code)を隣接セルリストとしてカバーエリアに送信する。
【0005】
移動通信端末(UE:User Equipment)900は、自身の位置をカバーするマクロセルを規定している無線基地局と無線通信し、ネットワーク230を介して相手方通信装置との通信リンクを確立する。
図18では、移動通信端末900はマクロセルMC10に在圏するので、移動通信端末は無線基地局10と通信を確立する。そして、移動通信端末900がマクロセルの境界を跨ぐ移動をする場合、通信リンクを切ることなく通信を継続するために、セル間移動に合わせて通信する無線基地局が切り替えられる。
例えば、
図18に示すように、移動通信端末がマクロセルMC10のカバー範囲からマクロセルMC11のカバー範囲に移動する場合、通信する基地局が無線基地局10から無線基地局11に切り換えられる。
このとき、移動通信端末は、在圏するマクロセルMC10において報知されている隣接セルリストのPSCを使用して近隣の選択できるマクロセルの候補を探す。
候補の中から受信強度が良好な無線基地局を選択し、通信リンクを確立する。
このようなハンドオーバー制御については、例えば特許文献1(特開2008−271398号公報)、特許文献2(特表2001−505385号公報)に記載されている。
【0006】
ところで、建物内や地下などでは無線基地局からの電波強度が微弱となり、通信しづらい場所が生まれる。
そこで、近年、無線通信システムで使用される基地局として、カバーエリア(セル半径)が数十メートル程度の極めて小規模な基地局が提案されている。
このような小規模な基地局によって形成されるセルは、「フェムトセル」と呼ばれている。
図20は、フェムトセル基地局15を設置した状態を示す図である。
セル半径が数km〜10km程度のマクロセルMC10に比べると、フェムトセルのセル半径は極めて小さい。
また、フェムトセル基地局15は、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、光ファイバー、同軸ケーブル等の固定通信回線に接続され、この固定通信回線を介して携帯電話の通信サービスを提供することが考えられている。
建物内などにフェムトセル基地局を設置し、すでに敷設されているブロードバンド回線に接続することによって、簡便に建物内に基地局を設けることができる。
このようなフェムトセル基地局は、大型のマクロセル基地局を設置することに比べ、簡便かつ低コストで基地局を増設でき、これからの移動通信網のさらなるサービス向上にあって将来を嘱望される技術である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
移動通信端末900がフェムトセルのカバーエリアにある場合、移動通信端末900は通信する基地局をフェムトセル基地局15にしなければならない。そこで、たとえば、従来のように、切り替え候補となる総てのセルの情報をシステム情報に含ませることが考えられる。すなわち、それぞれのフェムトセル基地局が使用するPSCをマクロセルの隣接セルリストに含ませる。
ここで、半径数km〜10kmのマクロセルの中にある建物や各部屋にフェムトセル基地局が設置されると考えると、一のマクロセルに対して切り替え候補となるフェムトセルは相当数に上る。そのため、フェムトセルごとに異なるPSCを使用するとした場合、隣接セルリストに非常に多くのセル情報を含めなければならない。
しかし、現実には、報知可能な情報量の上限を上回ってしまうため到底不可能であり、マクロセルの隣接セルリストに登録されないフェムトセルは利用できないことになってしまう。
【0009】
また、総てのフェムトセルに同じPSCを割り当てることも考えられる。
この場合、隣接セルリストとしては一つのPSCを追加するだけでよい。
確かに、フェムトセル基地局の数が少なくフェムトセル同士が隣り合わないならば、総てのフェムトセルに同じPSCを割り当てることも考えられる。
しかし実際には一つの建物のなかの部屋ごとにフェムトセルを設置することが想定されうる。
ユーザーが部屋を移動した場合には、フェムトセルを跨ぐ移動があったことを移動通信端末が認識する必要があるが、移動通信端末は、同じPSCを割り当てられているフェムトセルを識別することはできない。
【0010】
このようにマクロセルを利用する従来の無線通信システムのセル切替方式だけでは今後多数のフェムトセル基地局が設置された場合に対応できないという問題が生じる。
今後、建物内にフェムトセル基地局を数多く設置することを考えた場合、セル間移動に応じて適切な基地局を選択するための手段が切望される。
【0011】
なお、特許文献2は、建物内にマイクロセルラネットワークを構築した通信システムを開示している。
建物内のマイクロセルラネットワークは、建物内に分散配置された複数の分散アンテナを有している。
建物の入り口付近にはゲートウェイセルを構築するゲートウェイ基地局が設置されている。
このゲートウェイ基地局を介してのみマクロセルネットワークからマイクロセルネットワークへのハンドオーバーを許可するようにしている。すなわち、マクロセルネットワークの基地局に関連する近隣セルリストにはゲートウェイ基地局のアイデンティティおよび近隣のマクロセル基地局のアイデンティティが含まれている。
この構成によれば、ゲートウェイ基地局を介してマクロセルネットワークからマイクロセルラネットワークにハンドオーバーが実行され、建物内においてはマイクロセルラネットワークを使用した無線通信が優先的に実行されることになる。
【0012】
しかし、マイクロセルラネットワークごとに異なるアイデンティティが設定されていた場合、やはり、マクロセルネットワークの近隣セル情報が膨大となる。
また、ゲートウェイ基地局の付近で電波強度の測定を行って電波強度の一番強い基地局を選択しているが、フェムトセル基地局の付近であっても建物の入口のように外に開放されている場所ではマクロセル基地局の電波強度の方が強いことが多い。すると、ゲートウェイ基地局でマイクロセルラネットワークに乗り換えられず、マイクロセルラネットワークを全く利用しないことになる。
この場合、建物内の奥に入ったときに通信ができなくなってしまう恐れが高い。
また、特許文献2では、建物内には一連の分散アンテナを有するマイクロセルラネットワークを構築する場合を想定しているが、建物内に小型のフェムトセル基地局を多数設置する場合には、これらフェムトセル基地局間でのハンドオーバーも考えなければならない。したがって、フェムトセルを有する通信システムに特許文献2の構成を単純に適用できない。
【0013】
本発明の目的は、マクロセルに加えて多くのフェムトセルを含んだ無線通信のサービスエリアにおいて、最適なセル切り替えが可能となる無線通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の基地局は、
建物の出入り口付近に設置される基地局であって、
近隣セルリストを含むシステム情報を送信する送信部と、
前記近隣セルリストに、近隣セルの識別情報に関する情報を含める制御部と、を有し、
前記近隣セルリストは、前記近隣セルリストを受信可能な移動通信端末により、セル選択の際に使用されるものであり、
前記基地局は、前記移動通信端末によりセル選択先として選択される
ことを特徴とする。
【0015】
本発明の無線通信システムは、
移動通信端末との無線通信を行って移動通信端末間の通話を中継する基地局であってマクロセルをカバーエリアとするマクロセル基地局と、
前記マクロセル内の複数の建物内に複数設置され、前記マクロセルよりも狭いエリアをカバーエリアとするフェムトセル基地局と、を備える無線通信システムであって、
前記フェムトセル基地局は、建物の出入り口付近に設置されており、
さらに、
前記フェムトセル基地局は、
近隣セルリストを含むシステム情報を送信する送信部と、
前記近隣セルリストに、近隣セルの識別情報に関する情報を含める制御部と、を有し、
前記近隣セルリストは、前記近隣セルリストを受信可能な前記移動通信端末により、セル選択の際に使用されるものであり、
前記フェムトセル基地局は、前記移動通信端末によりセル選択先として選択され得る
ことを特徴とする。
【0016】
本発明の無線通信方法は、
建物の出入り口付近に設置された基地局を用いた無線通信方法であって、
前記基地局は、近隣セルの識別情報に関する情報を近隣セルリストに含めるようにして、この近隣セルリストを含むシステム情報を送信し、
前記近隣セルリストを受信可能な移動通信端末によるセル選択動作によって当該基地局がセル選択先として選択されると、この移動通信端末と前記基地局とが通信リンクを確立する
ことを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに、図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の無線通信システムに係る第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の無線通信システムの全体構成を示す図である。
本実施形態の無線通信システム100は、公衆携帯電話通信網200と、フェムトセル通信網300と、を備える。
【0019】
公衆携帯電話通信網200は、移動通信端末(携帯電話機)用に構築された既知の公衆携帯電話通信網である。すなわち、基地局10、11、12と、RNC(radio network controller:移動通信制御局)220と、携帯電話通信用のコアネットワーク230と、を備えている。
ここでいう基地局10、11、12は、いわゆるマクロセルを構成する基地局であり、セル半径が数km〜10km程度で、同時に数十の携帯電話機(移動通信端末、移動局)からの多元同時接続が可能である。
以降の説明ではマクロセル基地局10、11、12と称する。
【0020】
ここで、
図1において、マクロセルMC10はマクロセル基地局10によってカバーされ、マクロセルMC11はマクロセル基地局11によってカバーされ、マクロセルMC12はマクロセル基地局12によってカバーされている。そして、マクロセルMC10にはマクロセルMC11とマクロセルMC12とが隣接している。
マクロセルMC10のPSC(primary Scramble Code)が100であり、マクロセルMC11のPSCが101であり、マクロセルMC12のPSCが102であるとする。
マクロセルMC10に送信されるシステム情報に含まれる隣接セル情報については後述する。
【0021】
フェムトセル通信網300は、フェムトセル基地局と、ブロードバンド回線310と、インターネット網320と、フェムトセル制御局330と、を備える。
フェムトセル基地局は、建物400内に設置され、小さな出力(例えば20mW以下)で半径数10mのエリア(フェムトセル)をカバーエリアとする小型基地局である。そして、フェムトセル基地局は、建物400に既に敷設されているブロードバンド回線310に接続され、移動通信端末(携帯電話機)900がインターネット網320を介して通話するのを中継する。
【0022】
なお、本発明の説明の都合上、フェムトセル基地局が設置される建物400はマクロセル基地局10、11、12がカバーするエリアのなかにある。そして、マクロセル基地局10、11、12からの電波が建物内などで弱くなる不感エリアを補完する等の目的でフェムトセル基地局が設けられている場合を例にして説明する。
ただし、一般的に、フェムトセル基地局はブロードバンド回線310が引かれているところであればマクロセル外であっても設置できる。
【0023】
図1において、マクロセルMC10の中に建物400がある。
建物400は、一つの出入り口410と、二つの部屋420、430と、を有する。そして、建物400には3つのフェムトセル基地局509、510、511が設置されている。
図2は、建物400の中を示す図である。
建物400の出入り口410と、部屋420と、部屋430と、にそれぞれフェムトセル基地局511、509、510が設置されている。
3つのフェムトセル基地局509、510、511は同じ構成であるが、ハンドオーバー機能に果たす役割の面から、出入り口410に設置されているフェムトセル基地局をブローカーフェムトセル基地局511と称する。そして、部屋420、430に設置されているフェムトセル基地局をサブフェムトセル基地局509、510と称する。
【0024】
ブローカーフェムトセル基地局511によってフェムトセルFC511がカバーされている。
このブローカーフェムトセル基地局511によってカバーされるフェムトセルをブローカーフェムトセルFC511と称する。そして、ブローカーフェムトセルFC511のPSCが511であるとする。
このPSCをブローカーPSCと称する。
【0025】
説明の都合上、
図2にはマクロセルMC10において一つの建物400を代表的に説明したが、マクロセルMC10内には多くの建物400がある。
ここで、
図3に示すように、マクロセルMC10内には複数の建物400が存在し、各建物400の出入り口410にはブローカーフェムトセル基地局511が設置される。
このとき、マクロセルMC10内に存在するブローカーフェムトセルFC511には共通のPSCが割り当てられ、本実施形態では、すべてのブローカーフェムトセルFC511のPSCが511である。
【0026】
部屋420にサブフェムトセル基地局509が設置され、フェムトセル基地局509によってフェムトセルFC509がカバーされている。
フェムトセルFC509のPSCとして509を使用する。
部屋430にフェムトセル基地局510が設置され、フェムトセル基地局510によってフェムトセルFC510がカバーされている。
フェムトセルFC510のPSCとして510を使用する。
【0027】
部屋420、430に設置されたフェムトセル基地局をサブフェムトセル基地局と称し、サブフェムトセル基地局509、510によってカバーされるフェムトセルをサブフェムトセルFC509、FC510と称する。
また、サブフェムトセルのPSCをサブPSCと称する。
ここで、サブフェムトセルのサブPSCは、ブローカーフェムトセルのブローカーPSCとは異なり、さらに、隣接セルとも異なるPSCである。
【0028】
次に、各セルに送信されるシステム情報に含まれる隣接セル情報について説明する。
図4は、マクロセル基地局10がマクロセルMC10に送信する隣接セルリスト#1000である。
隣接セルリスト#1000としては、マクロセルMC10に隣接するマクロセルであるマクロセルMC11およびマクロセルMC12のPSC(PSC:101、PSC:102)を含む。さらに、マクロセルMC10の隣接セルリストは、マクロセルMC10内に存在するブローカーフェムトセルのブローカーPSC(PSC:511)を含んでいる。
マクロセルMC10内に複数のブローカーフェムトセル基地局511があるが、ブローカーフェムトセルFC511には総て共通のブローカーPSCが割り当てられているので、隣接セルリスト#1000に含むブローカーPSCは一つである。
なお、マクロセルMC10の隣接セルリスト#1000を含むシステム情報にはセル選択の優先順位が設定されており、移動通信端末900がブローカーフェムトセルFC511のブローカーPSC(PSC:511)を優先して選択するようにシステム設定されている(ブローカーフェムトセル優先選択設定情報)。
【0029】
次に、
図5は、ブローカーフェムトセル基地局511がブローカーフェムトセルFC511に送信する隣接セルリスト#1100である。
隣接セルリスト#1100としては、ブローカーフェムトセルFC511を含むマクロセルであるマクロセルMC10のPSC(PSC:100)と、ブローカーフェムトセルFCに隣接するサブフェムトセルFC509(PSC:509)およびサブフェムトセルFC510(PSC:510)を含む。
ここで、ブローカーフェムトセルFC511の隣接セルリスト#1100を含むシステム情報にはセル選択の優先順位が設定されており、移動通信端末900がマクロセルMC10よりもサブフェムトセルFC509、FC510を優先して選択するようにシステム設定されている。
【0030】
図6は、サブフェムトセル基地局509がサブフェムトセルFC509に送信する隣接セルリスト#1200である。
図7は、サブフェムトセル基地局がサブフェムトセルFCに送信する隣接セルリスト#1300である。
隣接セルリスト#1200には、ブローカーフェムトセルFC511のブローカーPSCと、隣接するセルであるサブフェムトセルFC510のPSC(PSC:510)と、が含まれている。
隣接セルリスト#1300には、ブローカーフェムトセルFC511のブローカーPSCと、隣接するセルであるサブフェムトセルFC509のPSC(PSC:510)と、が含まれている。
【0031】
ここに、ブローカーフェムトセル基地局とは、建物の出入り口に設置され、複数のブローカーフェムトセル基地局で共通のPSCをブローカーPSCとして使用する。そして、ブローカーPSCはマクロセルの隣接セルリストに登録されている。
また、サブフェムトセル基地局は、ブローカーPSCおよび隣接するフェムトセルのPSC以外のPSCを使用する。そして、サブフェムトセル基地局のPSCはブローカーフェムトセル基地局の隣接セルリストには登録されているが、マクロセルの隣接セルリストには登録されていない。
【0032】
このような構成を備える第1実施形態において、移動通信端末900の移動に伴うセル切り換えについて説明する。
ユーザーが屋外から建物400内に移動する場合について説明する。
屋外から建物400内に移動する場合、
図8中のステップ(1)で示すように屋外から出入り口410を通って建物400に入る。すると、移動通信端末900は、マクロセルMC10の在圏からブローカーフェムトセルFC511の在圏に移動することになる。
ここで、移動通信端末900がマクロセルMC10の在圏にいるときに、
図4の隣接セルリスト#1000を取得している。
ユーザーが建物400の出入り口410に近づいてブローカーフェムトセルの圏内に入ると、移動通信端末900はブローカーPSCを識別してブローカーフェムトセルの圏内に入ったことを検出する。すると、移動通信端末900は、マクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC511にセル切り替えを行い、PSCが511のブローカーフェムトセル基地局511に通信リンクを繋ぐ。
【0033】
なお、建物400の出入り口410付近では、マクロセル基地局10との通信の方が電波強度が強い場合もあり得るが、マクロセルのシステム情報には、移動通信端末がマクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC511の圏内に入った場合には移動通信端末900にブローカーフェムトセルFC511を優先して選択させる設定がなされている。
これにより、建物外から建物400内への移動に伴ってマクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC511への優先的なセル切り替えが行われる。
【0034】
続いて、ユーザーが建物内の部屋に移動する場合について説明する。
ユーザーが
図8中のステップ(2)に示すように出入り口410から進んで部屋430に入る。
すると、移動通信端末900はブローカーフェムトセルFC511の在圏からサブフェムトセルFC510の在圏に移動することになる。
ここで、移動通信端末900がブローカーフェムトセルFC511にいるときに、
図5の隣接セルリスト#1100を取得している。
移動通信端末900が部屋430に入ってブローカーフェムトセルFC511の圏内からPSCが510であるサブフェムトセルFC510の圏内に移動すると、隣接セルリスト#1100のなかの優先順位に従ってPSCが510のサブフェムトセル基地局510に通信リンクを繋ぐ。
これにより、出入り口410から部屋430への移動に伴ってブローカーフェムトセルFC511からサブフェムトセルFC510へのセル切り替えが行われる。
【0035】
次に、ユーザーが建物内において部屋430から部屋420へ移動する場合について説明する。
ユーザーが
図8中のステップ(3)に示すように部屋430から部屋420に移動する。すると、移動通信端末900は、サブフェムトセルFC510の在圏からサブフェムトセルFC509の在圏に移動することになる。
移動通信端末900がサブフェムトセルFC510にいるときに、
図7の隣接セルリスト#1300を取得している。
移動通信端末900が部屋から出てサブフェムトセル基地局510との通信状態が悪くなってくると、隣接セルリスト#1300のなかから電波状態のよい基地局を選択する。
この場合、PSCが509であるサブフェムトセルFC509の電波状態が良いと認識し、PSCが509のサブフェムトセル基地局509に通信リンクを繋ぐ。
これにより、部屋430から部屋420への移動に伴ってサブフェムトセルFC510からサブフェムトセルFC509へのセル切り替えが行われる。
【0036】
ユーザーが部屋420から出入り口410に移動する場合について説明する。
ユーザーが
図8中のステップ(4)に示すように部屋420から出入り口410に移動する。すると、移動通信端末900は、サブフェムトセルFC509の在圏からブローカーフェムトセルFC511の在圏に移動することになる。
移動通信端末900がサブフェムトセルFC509にいるときに、
図6の隣接セルリスト#1200を取得している。
移動通信端末900が部屋から出てサブフェムトセル基地局509との通信状態が悪くなってくると、隣接セルリスト#1200のなかから電波状態のよい基地局を選択する。
この場合、ブローカーフェムトセルFC511の電波状態が良いと認識し、ブローカーフェムトセル基地局511に通信リンクを繋ぐ。
これにより、部屋420から出入り口410への移動に伴ってサブフェムトセルFC509からブローカーフェムトセルFC511へのセル切り替えが行われる。
【0037】
ユーザーが出入り口410から建物400の外に移動する場合について説明する。
ユーザーが
図8中のステップ(5)に示すように出入り口410から建物400の外に移動する。すると、移動通信端末900は、ブローカーフェムトセルFC511の在圏からマクロセルMC10の在圏に移動することになる。
移動通信端末900がブローカーフェムトセルFC511にいるとき、
図5の隣接セルリスト#1100を取得している。
移動通信端末900が出入り口410から建物400の外に出てブローカーフェムトセル基地局511との通信状態が悪くなってくると、隣接セルリスト#1100のなかから電波状態のよい基地局を選択する。
この場合、マクロセルMC10の電波状態が良いと認識し、マクロセル基地局10に通信リンクを繋ぐ。
これにより、出入り口410から建物400の外への移動に伴ってブローカーフェムトセルFC511からマクロセルMC10へのセル切り替えが行われる。
【0038】
このような構成を備える第1実施形態によれば次の効果を奏する。
(1)建物400の出入り口410となるところにブローカーフェムトセル基地局511を設け、ブローカーフェムトセルFC511のPSCは共通のものとしている。そして、マクロセルMC10のシステム情報としての隣接セルリスト#1000にはブローカーフェムトセルのPSCを登録している。
これにより、マクロセルMC10の在圏から出入り口410を通って建物に入った際、移動通信端末900は隣接セルリスト#1000に登録されているブローカーフェムトセルFC511を認識し、ブローカーフェムトセルFC511にキャンプオンすることができる。
【0039】
(2)マクロセルMC10内には非常に多くのフェムトセルが設置されることが見込まれるため、総てのフェムトセルに異なるPSCを設定し、これらのフェムトセルのPSCをすべて隣接セルリストに登録するとなると情報量がオーバーフローしてしまう。
この点、本実施形態では、マクロセルMC10の隣接セルリスト#1000にはブローカーフェムトセルFC511で共通に使用するブローカーPSCだけを登録している。
これにより、隣接セルリストの情報量を適切な範囲内にすることができる。
【0040】
(3)建物400内の各部屋にはサブフェムトセル基地局509、510が設置され、部屋内での良好な無線通信が可能である。
ここで、サブフェムトセルFC509、FC510に使用されているPSCのすべてをマクロセルMCの隣接セルリストに登録することは情報量が多すぎてできないので、マクロセルMC10から各部屋420、430のサブフェムトセルFC509、FC510に直接にセル切り替えを行うことはできない。
この点、本実施形態では、建物400に入る出入り口410をカバーするブローカーフェムトセルFC511のブローカーPSCをマクロセルMC10の隣接セルリスト#1000に登録している。そして、ブローカーフェムトセルFC511の隣接セルリスト#1100に各部屋のサブフェムトセルFC509、FC510のPSCを登録している。
これにより、屋外から建物400に入る場合、ブローカーフェムトセルFC511を介してマクロセルMC10からサブフェムトセルFC509、FC510にセル切り替えを行うことができ、部屋内ではサブフェムトセルFC509、FC510を利用した良好な無線通信を行うことができる。すなわち、本実施形態によれば、ブローカーフェムトセルFC511を介することにより、マクロセルMCの隣接セルリストに登録していないサブフェムトセルFC509、510にセル切り替えすることが可能になる。
【0041】
(4)マクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC511にセル切り替えを行うにあたり、優先的にブローカーフェムトセルにセル切り替えを行うように設定している。
このようにマクロセルMC10から積極的にフェムトセルに切り替えを行うようにすることにより、マクロセル基地局10に接続する通信端末の数を減らし、マクロセル基地局10の負荷を削減することができる。
さらに、ブローカーフェムトセルFC511からのハンドオーバーではサブフェムトセルFC509、FC510に優先的にセル切り替えを行う設定がされ、さらに、サブフェムトセルFC509、FC510の隣接セルリスト#1200、#1300にはマクロセルを登録していない。
これにより、建物内においてはマクロセルMC10ではなくフェムトセルを利用した通信が確実に行われるようになり、無線通信システム全体として、マクロトラフィックオフロード効果を奏することができる。
【0042】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第2実施形態では建物が複数の出入り口を有している場合である。
図9に示すように、建物440は二つの出入り口411、412を有し、奥に部屋443、444を二つ有する。
ここで、出入り口411の側に部屋443があり、出入り口412の側に部屋444がある。
【0043】
二つの出入り口411、412のそれぞれにブローカーフェムトセル基地局611、612が設置されている。出入り口411にはブローカーフェムトセル基地局611が設置され、出入り口412にはブローカーフェムトセル基地局612が設置されている。ブローカーフェムトセル基地局611によってブローカーフェムトセルFC611がカバーされ、ブローカーフェムトセル基地局612によってブローカーフェムトセルFC612がカバーされる。
ブローカーフェムトセルFC611、FC612のPSCは共通であり、ブローカーPSCとして511が使用されている。
【0044】
また、部屋443にはサブフェムトセル基地局613が設置され、サブフェムトセルFC613のPSCとしては、ブローカーフェムトセルFC611、612のPSCとは異なる509が設定されている。
部屋444にはサブフェムトセル基地局614が設置され、サブフェムトセルFC614のPSCとしては、ブローカーフェムトセルFC611、612のPSCと異なり、かつ、隣接するサブフェムトセルFC613とも異なる510が設定されている。
【0045】
次に、各セルに送信されるシステム情報に含まれる隣接セル情報について説明する。
マクロセル基地局10がマクロセルMC10に送信する隣接セルリストは
図4に示す隣接セルリスト#1000と同じである。すなわち、隣接セルリスト#1000は、マクロセルMC10に隣接するマクロセルMC11およびマクロセルMC12のPSC(PSC:101、PSC:102)と、ブローカーフェムトセルのPSC(PSC:511)と、を含んでいる。
【0046】
図10は、ブローカーフェムトセル基地局611がブローカーフェムトセルFC611に送信する隣接セルリスト#2100である。
隣接セルリスト#2100には、ブローカーフェムトセルFC611を含むマクロセルであるマクロセルMC10のPSC(PSC:100)と、ブローカーフェムトセルFC611に隣接するサブフェムトセルFC613(PSC:509)を含む。
また、
図11は、ブローカーフェムトセル基地局612がブローカーフェムトセルFC612に送信する隣接セルリスト#2200である。
隣接セルリスト#2200には、ブローカーフェムトセルFC612を含むマクロセルであるマクロセルMC10のPSC(PSC:100)と、ブローカーフェムトセルFC612に隣接するサブフェムトセルFC614(PSC:510)を含む。
【0047】
図12は、サブフェムトセル基地局613がサブフェムトセルFC613に送信する隣接セルリスト#2300である。
図13は、サブフェムトセル基地局614がサブフェムトセルFC614に送信する隣接セルリスト#2400である。
隣接セルリスト#2300には、ブローカーフェムトセルFC611のブローカーPSC(PSC:511)と、隣接するフェムトセルであるサブフェムトセルFC614のPSC(PSC:510)と、が含まれている。
隣接セルリスト#2400には、ブローカーフェムトセルFC612のブローカーPSC(PSC:511)と、隣接するフェムトセルであるサブフェムトセルFC613のPSC(PSC:509)と、が含まれている。
【0048】
このような構成を備える第2実施形態において、移動通信端末の移動に伴うセル切り換えについて説明する。
建物外から建物440内に移動する経路としては、
図14のステップ(6)で示すように出入り口411を通る場合と、ステップ(7)で示すように出入り口412を通る場合と、がある。
いずれの場合においても、移動通信端末900は、マクロセルMC10の在圏時に隣接セルリスト#1000(
図4)を取得している。
ユーザーが出入り口411、412のどちらかを通って建物440内に入るために出入り口411、412に近づき、ブローカーフェムトセルFC611、FC612の圏内に入ると、優先的にブローカーフェムトセルFC611、612にセル切り替えを実行する。
これにより、移動通信端末900は、マクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC611、FC612にセル切り替えを行い、PSCが511のブローカーフェムトセル基地局611、612に通信リンクを繋ぐ。
ブローカーフェムトセルFC611、FC612のPSCは共通であるので、いずれの出入り口411、412を通っても共通のPSC(PSC:511)によってマクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC611、FC612へのセル切り替えが行われる。
【0049】
建物440内に入ったあと、部屋(443、444)に移動したり、部屋から部屋に移動したり、出入り口411、412から建物外に出たりする移動が行われる。
このような場合に各セルに送信される隣接セル情報#2100、#2200、#2300、#2400を参照してセルの切り替えを実行するのは第1実施形態と基本的に同じである。
【0050】
このような第2実施形態によれば次の効果を奏する。
第2実施形態において、建物440の出入り口が複数ある場合でも各出入り口411、412にブローカーフェムトセル基地局611、612を設置している。そして、ブローカーフェムトセルFC611、FC612のPSCは共通にするとともに、この共通のブローカーPSCをマクロセルの隣接セル情報#1000に登録している。
これにより、マクロセルMC10の隣接セルリスト#1000には一つのブローカーPSCを追加すればよく、隣接セルリストの情報量を適切な範囲内にすることができる。
また、いずれの出入り口411、412を通って建物440に入る場合でも、移動通信端末900は隣接セルリスト#1000に登録されているブローカーフェムトセルFC611、FC612を認識し、マクロセル基地局10からブローカーフェムトセル基地局611、612にキャンプオンすることができる。
【0051】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。
第3実施形態の基本的構成は第1実施形態に同様であるが、第3実施形態では建物が多数の出入り口を有している場合である。
図15において、建物450は多くの出入り口を有している。
この場合、建物450は、決まった出入り口ではなく、どこからでも出入りできるようになっていてもよい。
あるいは、非常に多くの出入り口があり、一つ一つの出入り口にブローカーフェムトセル基地局を設置するには多大なコストとスペースが必要になるような場合であってもよい。
また、建物450内には3つ部屋がある。
図15中において、左から部屋451、部屋452、部屋453とする。
【0052】
出入りできる総ての出入り口をブローカーフェムトセルFC711のカバーエリアに含むようにブローカーフェムトセル基地局711が設置されている。
ブローカーフェムトセルFC711のPSCは511であり、マクロセルMC10内に存在するブローカーフェムトセルFC711に共通に割り当てられたものである。
【0053】
部屋451、452、453にはそれぞれサブフェムトセル基地局701、702、703が設置されている。
部屋451にサブフェムトセル基地局701が設置され、サブフェムトセル基地局701によってサブフェムトセルFC701がカバーされている。
サブフェムトセルFC701のPSCは509である。
部屋452にサブフェムトセル基地局702が設置され、サブフェムトセル基地局702によってフェムトセルFC702がカバーされている。
サブフェムトセルFC702のPSCは510である。
部屋453にサブフェムトセル基地局703が設置され、サブフェムトセル基地局703によってフェムトセルFC703がカバーされている。
サブフェムトセルFC703のPSCは509である。
【0054】
ここで、部屋453をカバーするサブフェムトセルFC703のPSCとしては、ブローカーフェムトセルFC711のPSC(PSC:511)と異なり、さらに、隣接するセルFC702のPSC(PSC:510)とも異なっていることが必要である。
この点、部屋451は部屋453とは隣接しておらず、サブフェムトセルFC703はサブフェムトセルFC701に隣接していないため、同じPSC(PSC:509)を使用してもよい。
【0055】
各セルに送信されるシステム情報に含まれる隣接セル情報について説明する。
マクロセル基地局10がマクロセルMC10に送信する隣接セルリストは
図4に示す隣接セルリスト#1000と同じである。すなわち、隣接セルリスト#1000は、マクロセルMC10に隣接するマクロセルMC11およびマクロセルMC12のPSC(PSC:101、PSC:102)と、ブローカーフェムトセルFC711のPSC(PSC:511)と、を含んでいる。
【0056】
図16は、ブローカーフェムトセル基地局711がブローカーフェムトセルFC711に送信する隣接セルリスト#3100である。
隣接セルリスト#3100には、ブローカーフェムトセルFC711を含むマクロセルであるマクロセルMC10のPSC(PSC:100)を含む。
さらに、隣接セルリスト#3100は、ブローカーフェムトセルFC711に包含されるサブフェムトセルFC701(PSC:509)、サブフェムトセルFC702(PSC:510)、および、サブフェムトセルFC703(PSC:509)、を含む。
【0057】
サブフェムトセル基地局701がサブフェムトセルFC701に送信する隣接セルリスト#3200は、ブローカーフェムトセルFC711のブローカーPSC(PSC:511)と、サブフェムトセルFC702のPSC(PSC:510)と、を含む。これは、
図12と同じである。
また、サブフェムトセル基地局702がサブフェムトセルFC702に送信する隣接セルリスト#3300は、ブローカーフェムトセルFC711のブローカーPSC(PSC:511)と、サブフェムトセルFC701、FC703のPSC(PSC:509)と、を含む。これは
図13と同じである。
なお、サブフェムトセル基地局703がサブフェムトセルFC703に送信する隣接セルリスト#3400は、前記隣接セルリスト#3200と同じである。
【0058】
このような構成を備える第3実施形態において、移動通信端末の移動に伴うセル切り換えについて説明する。
建物外から建物内に移動する経路は多数ある。
移動通信端末900は、マクロセルMC10の在圏時に隣接セルリスト#1000(
図4)を取得している。そして、どの経路を通って建物450に入った場合でも、ブローカーフェムトセルFC711を認識し、優先的にブローカーフェムトセルFC711にセル切り替えを実行する。このように、いずれの出入り口を通ってもマクロセルMC10からブローカーフェムトセルFC711へのセル切り替えが行われる。
【0059】
建物450内に入ったあと、部屋451、452、453に移動したり、部屋から部屋に移動したり、出入り口から建物外に出たりする移動が行われる。
このような場合に各セルに送信される隣接セル情報#3100、#3200、#3300、#3400を参照してセルの切り替えを実行するのは第1実施形態と基本的に同じである。
【0060】
このような第3実施形態において、建物にどこからでも出入り可能になっていたり、非常に多くの出入り口がある場合でも、総ての出入り口をブローカーフェムトセルFC711によってカバーするようにしている。
これにより、いずれの出入り口を通って建物450に入る場合でも、移動通信端末900は隣接セルリスト#1000に登録されているブローカーフェムトセルFC711を認識し、マクロセル基地局10からブローカーフェムトセル基地局711にキャンプオンすることができる。
【0061】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
ブローカーフェムトセル基地局のブローカーPSCは総て共通に511を使用する場合を例示したが、ブローカーPSCとしては二つ以上を用意しておいてもよい。すなわち、隣接セルリストとして報知可能な情報量を上回らない限りにおいてブローカーPSCは複数使用されてもよい。たとえば、上記第2実施形態においてブローカーフェムトセル基地局611とブローカーフェムトセル基地局612とで異なるブローカーPSCを設定し、これらをマクロセルの隣接セルリストに登録しておいてもよい。
【0062】
また、例えば、
図17のように、マクロセルMC10内に小さな部屋461、462が並んでいる場合がある。この場合、部屋461、462ごとにフェムトセル基地局(ブローカーフェムトセル基地局)811、812を設置し、ブローカーPSCとしてそれぞれ511と512とを割り当てる。マクロセルMC10のシステム情報に含まれる隣接セルリストとしては、マクロセルMC10から直接セル切替が必要になるブローカーフェムトセルFC811、812のブローカーPSC(511、512)をともに登録する。これにより、マクロセルMCからブローカーフェムトセルFC811、812のそれぞれに直接セル切り替えすることができる。このような場合でも、ブローカーPSCとして必要になるコード数は限定的であるため、システム情報の隣接セルリストに含めることができる。
【0063】
識別コードとしてPSCを使用する場合を例示したが、これに限定されない。
その他通常のスクランブリングコードを利用してもよく、制御チャネル等は通信形式に応じて適宜選択されうるものである。また、識別コードとして特別のコードが用意されてもよい。ただし、マクロセル基地局およびフェムトセル基地局の両方で使用することを考慮すると、PSCが望ましい。
【0064】
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。)
【0065】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0066】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。