(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本願では、モータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を上下方向とし、インシュレータの底板部に対して天板部側を「上」として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために上下を定義したものであって、本発明に係る電機子およびモータの、使用時の向きを限定するものではない。
【0010】
<1.第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電機子23Aの一部分を、径方向内側から見た図である。
図1に示すように、電機子23Aは、コアバック51A、複数のティース52A、インシュレータ42A、およびコイル43Aを有する。
【0011】
コアバック51Aは、中心軸を中心として、環状に配置される。複数のティース52Aは、コアバック51Aから径方向内側へ向けて、延びる。なお、複数のティース52Aは、コアバック51Aから径方向外側へ向けて、延びていてもよい。各ティース52Aの上面、下面、および周方向の側面は、インシュレータ42Aに覆われる。コイル43Aは、インシュレータ42Aに巻かれた導線により、構成される。
【0012】
インシュレータ42Aは、上樹脂部材421Aおよび下樹脂部材422Aを有する。
【0013】
上樹脂部材421Aは、天板部61A、一対の上側壁部63A、および一対の第1上薄肉部64Aを有する。ティース52Aの上面は、天板部61Aに覆われている。上側壁部63Aは、天板部61Aの周方向の両端部から、下方へ広がっている。ティース52Aの周方向の両側面の上部領域は、上側壁部63Aに覆われている。一対の第1上薄肉部64Aは、上側壁部63Aの下端部から、さらに下方へ広がっている。第1上薄肉部64Aの周方向の厚みは、上側壁部63Aの周方向の厚みより、薄い。
【0014】
下樹脂部材422Aは、底板部81A、一対の下側壁部83A、および一対の第1下薄肉部84Aを有する。ティース52Aの下面は、底板部81Aに覆われている。下側壁部83Aは、底板部81Aの周方向の両端部から、上方へ広がっている。ティース52Aの周方向の両側面の下部領域は、下側壁部83Aに覆われている。一対の第1下薄肉部84Aは、下側壁部83Aの上端部から、さらに上方へ広がっている。第1下薄肉部84Aの周方向の厚みは、下側壁部83Aの周方向の厚みより、薄い。
【0015】
また、上樹脂部材421Aは、第1上リブ65Aをさらに有する。第1上リブ65Aは、第1上薄肉部64Aの表面から、第1下薄肉部84A側へ向けて、周方向に突出している。また、下樹脂部材422Aは、第1下リブ85Aをさらに有する。第1下リブ85Aは、第1下薄肉部84Aの表面から、第1上薄肉部64A側へ向けて、周方向に突出している。第1上薄肉部64Aおよび第1上リブ65Aの軸方向位置と、第1下薄肉部84Aおよび第1下リブ85Aの軸方向位置とは、少なくとも部分的に、重なっている。
【0016】
第1上リブ65Aは、第1上薄肉部64Aの強度を向上させる。また、第1下リブ85Aは、第1下薄肉部84Aの強度を向上させる。したがって、上樹脂部材421Aと下樹脂部材422Aとを嵌め合わせるときに、両部材が接触したとしても、第1上薄肉部64Aおよび第1下薄肉部84Aの損傷が生じにくい。また、成型時における溶融樹脂の流路が、リブ65A,85Aを成型するための空間によって、拡大される。したがって、各薄肉部64A,84Aが精度よく成型される。
【0017】
さらに、第1上リブ65Aは、成型時において、第1上薄肉部64Aの収縮による反りを抑制できる。同様に、第1下リブ85Aは、成型時において、第1下薄肉部84Aの収縮による反りを抑制できる。第1上薄肉部64Aおよび第1下薄肉部84Aの反りの発生が抑制されれば、上樹脂部材421Aと下樹脂部材422Aとを嵌め合わせる際に、そもそも第1上薄肉部64Aと第1下薄肉部84Aとが接触すること自体を、抑制できる。
【0018】
なお、第1上薄肉部64Aの周方向の厚みと、第1上薄肉部64Aおよび第1上リブ65Aの全体の周方向の厚みとは、下方へ向かうにつれて薄くなっていてもよく、一定であってもよい。また、第1下薄肉部84Aの周方向の厚みと、第1下薄肉部84Aおよび第1下リブ85Aの全体の周方向の厚みとは、上方へ向かうにつれて薄くなっていてもよく、一定であってもよい。また、第1上リブ65Aの径方向の幅は、下方へ向かうにつれて小さくなっていてもよく、一定であってもよい。また、第1下リブ85Aの径方向の幅は、上方へ向かうにつれて小さくなっていてもよく、一定であってもよい。
【0019】
<2.第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について、説明する。
【0020】
<2−1.モータの全体構成>
図2は、第2実施形態に係るモータ1の縦断面図である。本実施形態のモータ1は、例えば、自動車に搭載され、パワーステアリングの駆動力を発生させるために使用される。ただし、本発明のモータは、パワーステアリング以外の用途に使用されるものであってもよい。例えば、本発明のモータは、自動車の他の部位、例えばエンジン冷却用ファンの駆動源として、使用されるものであってもよい。また、本発明のモータは、家電製品、OA機器、医療機器等に搭載され、各種の駆動力を発生させるものであってもよい。
【0021】
図2に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを有する。静止部2は、駆動対象となる装置の枠体に固定される。回転部3は、静止部2に対して、回転可能に支持される。
【0022】
本実施形態の静止部2は、ハウジング21、蓋部22、電機子23、下軸受部24、および上軸受部25を有する。
【0023】
ハウジング21は、略円筒状の側壁211と、側壁211の下部を塞ぐ底部212と、を有する。蓋部22は、ハウジング21の上部の開口を覆っている。電機子23、後述するロータコア32、および後述する複数のマグネット33は、ハウジング21と蓋部22とに囲まれた内部空間に、収容されている。ハウジング21の底部212の中央には、下軸受部24を配置するための凹部213が、設けられている。また、蓋部22の中央には、上軸受部25を配置するための円孔221が、設けられている。
【0024】
電機子23は、ステータコア41、インシュレータ42、およびコイル43を有する。ステータコア41は、積層鋼板により形成される。積層鋼板は、磁性体である複数の電磁鋼板が、軸方向に積層されたものである。ステータコア41は、コアバック51と、複数のティース52とを有する。コアバック51は、中心軸9を中心として円環状に配置される。コアバック51の外周面は、ハウジング21の側壁211の内周面に、固定されている。各ティース52は、コアバック51から径方向内側へ向けて延びている。また、複数のティース52は、周方向に略等間隔に配列されている。
【0025】
インシュレータ42は、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを有する。上樹脂部材421および下樹脂部材422は、それぞれ、絶縁体である樹脂により形成される。また、上樹脂部材421および下樹脂部材422は、各ティース52に取り付けられている。各ティース52の上面、下面、および周方向の両側面は、上樹脂部材421および下樹脂部材422に覆われている。コイル43は、インシュレータ42の周囲に巻かれた導線により、構成される。インシュレータ42は、ティース52とコイル43との間に介在することによって、ティース52とコイル43とが電気的に短絡することを、防止する。
【0026】
下軸受部24および上軸受部25は、ハウジング21および蓋部22と、回転部3側のシャフト31との間に配置されている。本実施形態の下軸受部24および上軸受部25には、球体を介して外輪と内輪とを相対回転させるボールベアリングが、使用されている。ただし、ボールベアリングに代えて、すべり軸受や流体軸受等の他方式の軸受が、使用されていてもよい。
【0027】
下軸受部24の外輪241は、ハウジング21の凹部213内に配置されて、ハウジング21に固定されている。また、上軸受部25の外輪251は、蓋部22の円孔221内に配置されて、蓋部22に固定されている。一方、下軸受部24および上軸受部25の内輪242,252は、シャフト31に固定されている。これにより、シャフト31は、ハウジング21および蓋部22に対して、回転可能に支持される。
【0028】
本実施形態の回転部3は、シャフト31、ロータコア32、および複数のマグネット33を有する。
【0029】
シャフト31は、中心軸9に沿って延びる柱状の金属部材である。シャフト31は、上述した下軸受部24および上軸受部25に支持されつつ、中心軸9を中心として回転する。また、シャフト31は、蓋部22より上方に突出した頭部311を有する。頭部311は、ギア等の動力伝達機構を介して、自動車の操舵装置等に連結される。
【0030】
ロータコア32および複数のマグネット33は、電機子23の径方向内側に配置されて、シャフト31とともに回転する。ロータコア32は、シャフト31に固定された、略円筒状の部材である。複数のマグネット33は、ロータコア32の外周面に、例えば接着剤で、固定される。各マグネット33の径方向外側の面は、ティース52の径方向内側の端面に対向する磁極面となっている。複数のマグネット33は、N極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶように、周方向に等間隔に配列されている。
【0031】
なお、複数のマグネット33に代えて、N極とS極とが周方向に交互に着磁された1つの円環状のマグネットが、使用されていてもよい。
【0032】
電機子23と、複数のマグネット33とは、中心軸9を中心として相対回転可能に支持される。電機子23のコイル43に駆動電流を与えると、ステータコア41の複数のティース52に、径方向の磁束が生じる。そして、ティース52とマグネット33との間の磁束の作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、静止部2に対して回転部3が、中心軸9を中心として回転する。
【0033】
<2−2.インシュレータについて>
続いて、インシュレータ42のより詳細な構造について、説明する。
図3は、周方向の側方から見た、ティース52およびインシュレータ42の側面図である。
図4は、周方向の側方から見た、ティース52、上樹脂部材421、および下樹脂部材422の分解図である。
図5は、径方向内側から見た、ティース52、上樹脂部材421、および下樹脂部材422の分解図である。
【0034】
図3〜
図5に示すように、各ティース52の径方向内側の先端部521は、周方向両側に広がっている。すなわち、先端部521の周方向の幅は、ティース52の他の部位の周方向の幅より、大きくなっている。先端部521の径方向内側の面は、マグネット33と径方向に対向する。また、
図3中に二点鎖線で示したように、コイル43は、コアバック51より径方向内側、かつ、ティース52の先端部521より径方向外側に、配置される。
【0035】
図6は、上樹脂部材421の斜視図である。
図3〜
図6に示すように、上樹脂部材421は、第1天板部61、第2天板部62、一対の上側壁部63、一対の第1上薄肉部64、複数の第1上リブ65、上外壁部66、一対の第2上薄肉部67、複数の第2上リブ68、上内壁部69、一対の第3上薄肉部70、および複数の第3上リブ71を有する。
【0036】
第1天板部61は、ティース52の上方に位置する。第1天板部61は、一対の上側壁部63の上端部を、周方向に繋いでいる。ティース52の上面は、第1天板部61に覆われている。第2天板部62は、コアバック51の上方に位置する。第2天板部62は、上外壁部66の上端部から、径方向外側へ向けて広がっている。コアバック51の上面は、第2天板部62に覆われている。
【0037】
一対の上側壁部63は、第1天板部61の周方向の両端部から、下方へ向けて広がっている。ティース52の周方向の両側面の上部領域は、それぞれ、上側壁部63に覆われている。一対の第1上薄肉部64は、一対の上側壁部63のそれぞれの下端部から、さらに下方へ広がっている。第1上薄肉部64の周方向の厚みは、上側壁部63の周方向の厚みより、薄い。また、第1上薄肉部64の周方向の厚みは、下方へ向かうにつれて、より薄くなっている。
【0038】
複数の第1上リブ65は、第1上薄肉部64の表面から、後述する第1下薄肉部84側へ向けて、周方向に突出している。複数の第1上リブ65は、径方向に略等間隔に配列されている。また、各第1上リブ65は、第1上薄肉部64の上端部の高さ位置から、第1上薄肉部64の下端部の高さ位置まで、軸方向に延びている。第1上リブ65は、第1上薄肉部64の剛性を向上させる。特に、第1上薄肉部64の周方向の変形に対する強度が、第1上リブ65によって、高められる。
【0039】
上外壁部66は、第2天板部62の径方向内側の端部から、下方へ向けて広がっている。コアバック51の径方向内側の面の上部領域は、上外壁部66に覆われている。一対の第2上薄肉部67は、上外壁部66の下端部から、さらに下方へ広がっている。第2上薄肉部67の径方向の厚みは、上外壁部66の径方向の厚みより、薄い。また、第2上薄肉部67の径方向の厚みは、下方へ向かうにつれて、より薄くなっている。
【0040】
複数の第2上リブ68は、第2上薄肉部67の表面から、後述する第2下薄肉部87側へ向けて、径方向に突出している。複数の第2上リブ68は、周方向に略等間隔に配列されている。また、各第2上リブ68は、第2上薄肉部67の上端部の高さ位置から、第2上薄肉部67の下端部の高さ位置まで、軸方向に延びている。第2上リブ68は、第2上薄肉部67の剛性を向上させる。特に、第2上薄肉部67の径方向の変形に対する強度が、第2上リブ68によって、高められる。
【0041】
上内壁部69は、上側壁部63の径方向内側の端部から、周方向に広がっている。ティース52の先端部521の径方向外側の面の上部領域は、上内壁部69に覆われている。一対の第3上薄肉部70は、上内壁部69の下端部から、さらに下方へ広がっている。第3上薄肉部70の径方向の厚みは、上内壁部69の径方向の厚みより、薄い。また、第3上薄肉部70の径方向の厚みは、下方へ向かうにつれて、より薄くなっている。
【0042】
複数の第3上リブ71は、第3上薄肉部70の表面から、後述する第3下薄肉部90側へ向けて、径方向に突出している。複数の第3上リブ71は、周方向に略等間隔に配列されている。また、各第3上リブ71は、第3上薄肉部70の上端部の高さ位置から、第3上薄肉部70の下端部の高さ位置まで、軸方向に延びている。第3上リブ71は、第3上薄肉部70の剛性を向上させる。特に、第3上薄肉部70の径方向の変形に対する強度が、第3上リブ71によって、高められる。
【0043】
図3〜
図5に示すように、下樹脂部材422は、第1底板部81、第2底板部82、一対の下側壁部83、一対の第1下薄肉部84、複数の第1下リブ85、下外壁部86、一対の第2下薄肉部87、複数の第2下リブ88、下内壁部89、一対の第3下薄肉部90、および複数の第3下リブ91を有する。
【0044】
第1底板部81は、ティース52の下方に位置する。第1底板部81は、一対の下側壁部83の下端部を、周方向に繋いでいる。ティース52の下面は、第1底板部81に覆われている。第2底板部82は、コアバック51の下方に位置する。第2底板部82は、下外壁部86の下端部から、径方向外側へ向けて広がっている。コアバック51の下面は、第2底板部82に覆われている。
【0045】
一対の下側壁部83は、第1底板部81の周方向の両端部から、上方へ向けて広がっている。ティース52の周方向の両側面の下部領域は、それぞれ、下側壁部83に覆われている。一対の第1下薄肉部84は、一対の下側壁部83のそれぞれの上端部から、さらに上方へ広がっている。第1下薄肉部84の周方向の厚みは、下側壁部83の周方向の厚みより、薄い。また、第1下薄肉部84の周方向の厚みは、上方へ向かうにつれて、より薄くなっている。
【0046】
複数の第1下リブ85は、第1下薄肉部84の表面から、第1上薄肉部64側へ向けて、周方向に突出している。複数の第1下リブ85は、径方向に略等間隔に配列されている。また、各第1下リブ85は、第1下薄肉部84の下端部の高さ位置から、第1下薄肉部84の上端部の高さ位置まで、軸方向に延びている。第1下リブ85は、第1下薄肉部84の剛性を向上させる。特に、第1下薄肉部84の周方向の変形に対する強度が、第1下リブ85によって、高められる。
【0047】
下外壁部86は、第2底板部82の径方向内側の端部から、上方へ向けて広がっている。コアバック51の径方向内側の面の下部領域は、下外壁部86に覆われている。一対の第2下薄肉部87は、下外壁部86の上端部から、さらに上方へ広がっている。第2下薄肉部87の径方向の厚みは、下外壁部86の径方向の厚みより、薄い。また、第2下薄肉部87の径方向の厚みは、上方へ向かうにつれて、より薄くなっている。
【0048】
複数の第2下リブ88は、第2下薄肉部87の表面から、第2上薄肉部67側へ向けて、径方向に突出している。複数の第2下リブ88は、周方向に略等間隔に配列されている。また、各第2下リブ88は、第2下薄肉部87の下端部の高さ位置から、第2下薄肉部87の上端部の高さ位置まで、軸方向に延びている。第2下リブ88は、第2下薄肉部87の剛性を向上させる。特に、第2下薄肉部87の径方向の変形に対する強度が、第2下リブ88によって、高められる。
【0049】
下内壁部89は、下側壁部83の径方向内側の端部から、周方向に広がっている。ティース52の先端部521の径方向外側の面の下部領域は、下内壁部89に覆われている。一対の第3下薄肉部90は、下内壁部89の上端部から、さらに上方へ広がっている。第3下薄肉部90の径方向の厚みは、下内壁部89の径方向の厚みより、薄い。また、第3下薄肉部90の径方向の厚みは、上方へ向かうにつれて、より薄くなっている。
【0050】
複数の第3下リブ91は、第3下薄肉部90の表面から、第3上薄肉部70側へ向けて、径方向に突出している。複数の第3下リブ91は、周方向に略等間隔に配列されている。また、各第3下リブ91は、第3下薄肉部90の下端部の高さ位置から、第3下薄肉部90の上端部の高さ位置まで、軸方向に延びている。第3下リブ91は、第3下薄肉部90の剛性を向上させる。特に、第3下薄肉部90の径方向の変形に対する強度が、第3下リブ91によって、高められる。
【0051】
一対の第1上薄肉部64および複数の第1上リブ65の軸方向位置と、一対の第1下薄肉部84および複数の第1下リブ85の軸方向位置とは、少なくとも部分的に重なっている。これにより、ティース52の周方向の側面と、コイル43との接触が、防止されている。また、一対の第2上薄肉部67および複数の第2上リブ68の軸方向位置と、一対の第2下薄肉部87および複数の第2下リブ88の軸方向位置とは、少なくとも部分的に重なっている。これにより、コアバック51とコイル43との接触が、防止されている。
【0052】
また、一対の第3上薄肉部70および複数の第3上リブ71の軸方向位置と、一対の第3下薄肉部90および複数の第3下リブ91の軸方向位置とは、少なくとも部分的に重なっている。これにより、ティース52の先端部521とコイル43との接触が、防止されている。これらの結果、ステータコア41とコイル43とが、電気的に絶縁されている。
【0053】
上述の通り、第1上リブ65、第2上リブ68、および第3上リブ71によって、第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、および第3上薄肉部70のそれぞれの剛性が、高められている。また、第1下リブ85、第2下リブ88、および第3下リブ91によって、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90のそれぞれの剛性が、高められている。したがって、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを嵌め合わせるときに、両部材が接触したとしても、第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、第3上薄肉部70、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90の損傷が生じにくい。
【0054】
また、上樹脂部材421および下樹脂部材422は、樹脂の射出成型により得られる。射出成型時には、第1上リブ65、第2上リブ68、第3上リブ71、第1下リブ85、第2下リブ88、および第3下リブ91を成型するための空間によって、溶融樹脂の流路が拡大される。したがって、第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、第3上薄肉部70、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90が、それぞれ精度よく成型される。
【0055】
加えて、射出成型時には、第1上リブ65、第2上リブ68、第3上リブ71、第1下リブ85、第2下リブ88、および第3下リブ91が、それぞれ、第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、第3上薄肉部70、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90の収縮による反りの発生を、抑制する。これらの反りの発生が抑制されれば、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを嵌め合わせる際に、そもそも第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、および第3上薄肉部70と、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90とが、接触すること自体を抑制できる。
【0056】
また、このインシュレータ42では、第1上リブ65と第1下リブ85とが、周方向に対向しない。第1上リブ65は、第1下薄肉部84と、周方向に対向する。また、第1下リブ85は、第1上薄肉部64と、周方向に対向する。そして、複数の第1上リブ65の周方向位置と、複数の第1下リブ85の周方向位置とが、重なる。すなわち、各第1上リブ65と、各第1下リブ85とが、径方向に隣り合う。これにより、第1上薄肉部64、第1上リブ65,第1下薄肉部84、および第1下リブ85の周方向の厚みが、全体として抑制される。その結果、コイル43を配置するスペースが、広く確保される。
【0057】
また、このインシュレータ42では、第2上リブ68と第2下リブ88とが、径方向に対向しない。第2上リブ68は、第2下薄肉部87と、径方向に対向する。また、第2下リブ88は、第2上薄肉部67と、径方向に対向する。そして、複数の第2上リブ68の径方向位置と、複数の第2下リブ88の径方向位置とが、重なる。すなわち、各第2上リブ68と、各第2下リブ88とが、周方向に隣り合う。これにより、第2上薄肉部67、第2上リブ68、第2下薄肉部87、および第2下リブ88の径方向の厚みが、全体として抑制される。その結果、コイル43を配置するスペースが、より広く確保される。
【0058】
また、このインシュレータ42では、第3上リブ71と第3下リブ91とが、径方向に対向しない。第3上リブ71は、第3下薄肉部90と、径方向に対向する。また、第3下リブ91は、第3上薄肉部70と、径方向に対向する。そして、複数の第3上リブ71の径方向位置と、複数の第3下リブ91の径方向位置とが、重なる。すなわち、各第3上リブ71と、各第3下リブ91とが、周方向に隣り合う。これにより、第3上薄肉部70、第3上リブ71、第3下薄肉部90、および第3下リブ91の径方向の厚みが、全体として抑制される。その結果、コイル43を配置するスペースが、より広く確保される。
【0059】
また、本実施形態の上樹脂部材421は、第1上リブ65、第2上リブ68、および第3上リブ71を、それぞれ複数有する。これにより、第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、および第3上薄肉部70のそれぞれの強度のばらつきが、抑制されている。また、各リブ65,68,71を複数有することによって、成型時における溶融樹脂の流路が、より拡大される。したがって、第1上薄肉部64、第2上薄肉部67、および第3上薄肉部70が、より精度よく成型される。
【0060】
また、本実施形態の下樹脂部材422は、第1下リブ85、第2下リブ88、および第3下リブ91を、それぞれ複数有する。これにより、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90のそれぞれの強度のばらつきが、抑制されている。また、各リブ85,88,91を複数有することによって、成型時における溶融樹脂の流路が、より拡大される。したがって、第1下薄肉部84、第2下薄肉部87、および第3下薄肉部90が、より精度よく成型される。
【0061】
また、
図4に示すように、複数の第1上リブ65の径方向の間隔d1は、個々の第1下リブ85の径方向の寸法d2より、大きい。また、複数の第1下リブ85の径方向の間隔d3は、個々の第1上リブ65の径方向の寸法d4より、大きい。また、同様に、複数の第2上リブ68の周方向の間隔は、個々の第2下リブ88の周方向の寸法より、大きい。また、複数の第2下リブ88の周方向の間隔は、個々の第2上リブ68の周方向の寸法より、大きい。また、複数の第3上リブ71の周方向の間隔は、個々の第3下リブ91の周方向の寸法より、大きい。また、複数の第3下リブ91の周方向の間隔は、個々の第3上リブ71の周方向の寸法より、大きい。このため、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを、干渉し合うことなく嵌め合わせることができる。
【0062】
第1上薄肉部64および第1下薄肉部84のうち、コイル43に近い薄肉部から突出したリブの径方向の幅は、他方の薄肉部から突出したリブの径方向の幅より、大きいことが好ましい。例えば、
図4の例では、寸法d2が寸法d4より大きいことが好ましい。このようにすれば、コイル43に近い薄肉部が、よりティース52側へ倒れにくくなる。したがって、第1上薄肉部64と第1下薄肉部84との接触を、より抑制できる。
【0063】
同様に、第2上薄肉部67および第2下薄肉部87のうち、コイル43に近い薄肉部から突出したリブの径方向の幅は、他方の薄肉部から突出したリブの径方向の幅より、大きいことが好ましい。また、第3上薄肉部70および第3下薄肉部90のうち、コイル43に近い薄肉部から突出したリブの径方向の幅は、他方の薄肉部から突出したリブの径方向の幅より、大きいことが好ましい。
【0064】
図7は、ステータコア41およびインシュレータ42の部分斜視図である。
図7では、ティース52およびインシュレータ42が、破断されている。また、
図8は、ティース52およびインシュレータ42の縦断面図である。
図7の破断面および
図8の縦断面は、
図3中のA−A断面に相当する。また、
図8には、第1上薄肉部64、第1上リブ65、第1下薄肉部84、および第1下リブ85の付近が、拡大して示されている。
【0065】
図7および
図8に示すように、本実施形態では、ティース52の周方向の両側に位置する一対の第1上薄肉部64のうちの一方の第1上薄肉部64と、ティース52との間に、ティース52の周方向の両側に位置する一対の第1下薄肉部84のうちの一方の第1下薄肉部84が配置されている。また、ティース52の周方向の両側に位置する一対の第1下薄肉部84のうちの他方の第1下薄肉部84と、ティース52との間に、ティース52の周方向の両側に位置する一対の第1上薄肉部64のうちの他方の第1上薄肉部64が、配置されている。
【0066】
このようにすれば、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを、同一の形状とすることが可能になる。そうすると、共通の金型を使用して、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを成型できる。したがって、上樹脂部材421および下樹脂部材422を、より安価に効率よく作製できる。また、各樹脂部材の2つの薄肉部のうちのいずれか1つが、ティース52から離れる。このため、ティース52に対して各樹脂部材を、より容易に嵌め合わせることができる。
【0067】
各薄肉部および各リブの形状は、射出成形時に、金型から離型させやすい形状であることが、好ましい。例えば、第1上薄肉部64の周方向の厚みと、第1上薄肉部64および第1上リブ65の全体の周方向の厚みとは、下方へ向かうにつれて薄くなるか、または、一定であることが好ましい。また、第1上リブ65の径方向の幅は、下方へ向かうにつれて小さくなるか、または、一定であることが、好ましい。
【0068】
同様に、第2上薄肉部67の径方向の厚みと、第2上薄肉部67および第2上リブ68の全体の径方向の厚みとは、下方へ向かうにつれて薄くなるか、または、一定であることが好ましい。また、第3上薄肉部70の径方向の厚みと、第3上薄肉部70および第3上リブ71の全体の径方向の厚みとは、下方へ向かうにつれて薄くなるか、または、一定であることが好ましい。また、第2上リブ68および第3上リブ71の周方向の幅は、下方へ向かうにつれて小さくなるか、または、一定であることが、好ましい。
【0069】
また、第1下薄肉部84の周方向の厚みと、第1下薄肉部84および第1下リブ85の全体の周方向の厚みとは、上方へ向かうにつれて薄くなるか、または、一定であることが好ましい。また、第1下リブ85の径方向の幅は、上方へ向かうにつれて小さくなるか、または、一定であることが好ましい。
【0070】
また、第2下薄肉部87の径方向の厚みと、第2下薄肉部87および第2下リブ88の全体の径方向の厚みとは、上方へ向かうにつれて薄くなるか、または、一定であることが好ましい。また、第3下薄肉部90の径方向の厚みと、第3下薄肉部90および第3下リブ91の全体の径方向の厚みとは、上方へ向かうにつれて薄くなるか、または、一定であることが好ましい。また、第2下リブ88および第3下リブ91の周方向の幅は、上方へ向かうにつれて小さくなるか、または、一定であることが好ましい。
【0071】
本実施形態では、各薄肉部の厚みが、先端側へ向かうにつれて薄くなっている。また、各薄肉部および各リブの全体の厚みも、先端側へ向かうにつれて薄くなっている。そして、各上薄肉部および各上リブと、各下薄肉部および各下リブとが、互いに対向する傾斜面を有している。このようにすれば、上樹脂部材421と下樹脂部材422とを、より容易に嵌め合わせることができる。
【0072】
また、この電機子23では、ティース52の上面と、上樹脂部材421の第1天板部61の下面とが、接触している。したがって、ティース52の上面と第1天板部61との接触部を基準として、ティース52に対する上樹脂部材421の軸方向の位置が決まる。また、ティース52の下面と、下樹脂部材422の第1底板部81の上面とが、接触している。したがって、ティース52の下面と第1底板部81との接触部を基準として、ティース52に対する下樹脂部材422の軸方向の位置が決まる。
【0073】
また、
図8の拡大図に示すように、第1上薄肉部64および第1上リブ65の下端と、下側壁部83の上端とは、軸方向に隙間を介して対向する。また、第1下薄肉部84および第1下リブ85の上端と、上側壁部63の下端とが、軸方向に隙間を介して対向する。また、同様に、第2上薄肉部67および第2上リブ68の下端と、下外壁部86の上端とは、軸方向に隙間を介して対向する。また、第2下薄肉部87および第2下リブ88の上端と、上外壁部66の下端とが、軸方向に隙間を介して対向する。また、第3上薄肉部70および第3上リブ71の下端と、下内壁部89の上端とは、軸方向に隙間を介して対向する。また、第3下薄肉部90および第3下リブ91の上端と、上内壁部69の下端とが、軸方向に隙間を介して対向する。
【0074】
このため、ティース52または各樹脂部材421,422の軸方向の寸法にばらつきが生じたとしても、上樹脂部材421と下樹脂部材422とが、接触しにくい。特に、積層鋼板により形成されたステータコア41は、軸方向の寸法に誤差が生じやすい。しかしながら、本実施形態では、上樹脂部材421および下樹脂部材422の配置に、支障が生じにくい。
【0075】
また、
図8の拡大図に示すように、本実施形態の第1上リブ65と第1下薄肉部84とは、略平行な一対の対向面を有する。このようにすれば、第1上リブ65を、第1下薄肉部84の表面に沿って大きく形成できる。その結果、第1上薄肉部64の剛性を、さらに高めることができる。また、同様に、第1下リブ85と第1上薄肉部64とは、略平行な一対の対向面を有する。このようにすれば、第1下リブ85を、第1上薄肉部64の表面に沿って大きく形成できる。その結果、第1下薄肉部84の剛性を、さらに高めることができる。
【0076】
また、同様に、本実施形態の第2上リブ68と第2下薄肉部87とは、略平行な一対の対向面を有する。また、第2下リブ88と第2上薄肉部67とは、略平行な一対の対向面を有する。また、第3上リブ71と第3下薄肉部90とは、略平行な一対の対向面を有する。また、第3下リブ91と第3上薄肉部70とは、略平行な一対の対向面を有する。
【0077】
また、
図8の拡大図に示すように、本実施形態の第1上リブ65は、第1下薄肉部84に対向する面の下端部に、上テーパ面651を有する。上テーパ面651と第1下薄肉部84との間隔は、下方へ向かうにつれて拡大する。また、本実施形態の第1下リブ85は、第1上薄肉部64に対向する面の上端部に、下テーパ面851を有する。下テーパ面851と第1上薄肉部64との間隔は、上方へ向かうにつれて拡大する。上テーパ面651および下テーパ面851によって、上樹脂部材421と下樹脂部材422との嵌め合わせが、より容易となる。
【0078】
なお、第2上リブ68、第2下リブ88、第3上リブ71、第3下リブ91にも、同様のテーパ面が設けられていることが、好ましい。
【0079】
また、
図8の拡大図に示すように、本実施形態の上樹脂部材421は、上側壁部63と第1上薄肉部64との間に、段差面72を有する。また、本実施形態の上樹脂部材421は、上側壁部63と第1上リブ65との間にも、段差面73を有する。上樹脂部材421の周方向の幅は、段差面72,73を境として、切り替わっている。これにより、第1上薄肉部64および第1上リブ65の軸方向の長さが抑制され、上側壁部63の軸方向の長さが長くなる。その結果、上樹脂部材421の強度が、より高められる。
【0080】
なお、上樹脂部材421は、段差面72,73に代えて、傾斜面を有していてもよい。その場合には、当該傾斜面の水平面に対する傾きを、第1上薄肉部64および第1上リブ65の第1下薄肉部側84の面の水平面に対する傾きより、小さくすればよい。
【0081】
また、本実施形態の下樹脂部材422は、下側壁部83と第1下薄肉部84との間に、段差面92を有する。また、本実施形態の下樹脂部材422は、下側壁部83と第1下リブ85との間にも、段差面93を有する。下樹脂部材422の周方向の幅は、段差面92,93を境として、切り替わっている。これにより、第1下薄肉部84および第1下リブ85の軸方向の長さが抑制され、下側壁部83の軸方向の長さが長くなる。その結果、下樹脂部材422の強度が、より高められる。
【0082】
なお、下樹脂部材422は、段差面92,93に代えて、傾斜面を有していてもよい。その場合には、当該傾斜面の水平面に対する傾きを、第1下薄肉部84および第1下リブ85の第1上薄肉部64側の面の水平面に対する傾きより、小さくすればよい。
【0083】
また、上外壁部66と第2上薄肉部67との間、上内壁部69と第3上薄肉部70との間、下外壁部86と第2下薄肉部87との間、および、下内壁部89と第3下薄肉部90との間にも、同様の段差面または傾斜面が、設けられていることが好ましい。
【0084】
また、本実施形態の上樹脂部材421は、第1天板部61の上面と上側壁部63のコイル43側の面との間に、曲面74を有する。また、本実施形態の下樹脂部材422は、第1底板部81の下面と下側壁部83のコイル43側の面との間に、曲面94を有する。これらの曲面74,94は、コイル43を構成する導線の直径の2倍以上の曲率半径を有する。このようにすれば、ティース52の周方向の両側において、コイル43がティース52から離れる方向へ膨らむことを、抑制できる。したがって、第1上薄肉部64および第1下薄肉部84に、コイル43が接近する。その結果、コイル43が配置されるスペースが、より拡大される。なお、曲面74,94の曲率半径は、コイル43を構成する導線の直径の3倍以上であれば、より好ましい。
【0085】
<3.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0086】
図9は、一変形例に係る上樹脂部材421Bおよび下樹脂部材422Bの部分縦断面図である。
図9の例では、第1上薄肉部64Bの軸方向の途中から、第1上薄肉部64Bの下端部の高さ位置まで、第1上リブ65Bが延びている。また、第1下薄肉部84Bの軸方向の途中から、第1下薄肉部84Bの上端部の高さ位置まで、第1下リブ85Bが延びている。このように、各リブは、各薄肉部の軸方向の一部分のみに、形成されていてもよい。
【0087】
図10は、他の変形例に係る上樹脂部材421Cおよび下樹脂部材422Cの部分分解斜視図である。
図10の例では、第1上薄肉部64Cの第1下薄肉部84C側の面に、三角状リブ75Cと四角状リブ76Cとが、径方向に交互に設けられている。三角状リブ75Cの周方向の厚みは、下方へ向かうにつれて、薄くなっている。四角状リブ76Cの周方向の厚みは、軸方向の全長に亘って、略一定となっている。下樹脂部材422Cにも、同様の三角状リブと四角状リブとが、設けられている。
【0088】
三角状リブ75Cの上部は、四角状リブ76Cの上部より、第1下薄肉部84C側へ突出している。四角状リブ76Cの下部は、三角状リブ75Cの下部より、第1下薄肉部84C側へ突出している。このように、各薄肉部に、2種類のリブが形成されていてもよい。また、四角状リブ76Cに代えて、表面の傾斜角度が、三角状リブ75Cの傾斜角度とは異なる三角状のリブを設けてもよい。
【0089】
なお、
図9の例では、第1上リブ65Bと第1下リブ85Bとが、周方向に対向する。また、
図10の例においても、上下の樹脂部材の三角状リブ同士、および、上下の樹脂部材の四角状リブ同士が、それぞれ周方向に対向する。このように、上下のリブ同士が、互いに対向していてもよい。
【0090】
また、各部材の形状については、本願の各図と一致していなくてもよい。例えば、各薄肉部に設けられるリブの数は、本願の各図と相違していてもよい。また、インシュレータは、上外壁部、第2上薄肉部、第2上リブ、上内壁部、第3上薄肉部、第3上リブ、下外壁部、第2下薄肉部、第2下リブ、下内壁部、第3下薄肉部、および第3下リブを有していなくてもよい。
【0091】
また、ステータコアは、単一の部材により構成されたものであってもよく、複数の部材を連結して構成されたものであってもよい。また、電機子は、界磁子の径方向内側に配置されるものであってもよく、界磁子の径方向外側に配置されるものであってもよい。すなわち、ステータコアの複数のティースは、円環状のコアバックから、径方向内側および径方向外側のいずれに向けて、延びていてもよい。
【0092】
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。