(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記所定の実施要件に、通常と異なるリール停止順によるリール停止操作で表示された図柄または図柄の組み合わせにより、遊技者にとって有利な遊技結果が得られたことが含まれることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のスロットマシン。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を
図1に示す。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成してある。
【0032】
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L、40C及び40Rが回転自在に設けてある。各リール40L、40C及び40Rは、それぞれリング形状となっており、その外周面には、図柄を印刷したリールテープが貼着してある。このリールテープには、例えば、21個の図柄が等間隔で描かれている。これら図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rごとにそれぞれ異なっている。なお、各リールの具体的な図柄配置については、
図27を用いて追って詳細に説明する。
各リール40L、40C及び40Rは、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L、40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、各表示窓22L、22C及び22Rにおいて、各リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
【0033】
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定めてある。これら5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A、斜め右上がりL3B)の入賞ラインとで構成してある。これら入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bの左端部には、有効ライン表示部(ベット数表示手段)24a〜24eが設けてある。これら有効ライン表示部24a〜24eは、賭けの対象となった遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により、有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)を表示する。なお、本実施形態では、各有効ライン表示部24a〜24eに、賭けの対象となった遊技媒体の枚数(ベット数)を、上から順に「3」、「2」、「1」、「2」、「3」のように表示してあり、入賞ラインとともにベット数をも表示する役割をもたせてある。
なお、
図26に示す実施形態においては、下側の水平入賞ラインL2Bは設定されていない。
【0034】
上述したフロントパネル20の下方には、略水平の操作パネル部30が設けてある。この操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び3−ベットスイッチ36が配設してある。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けてある。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)が遊技媒体の枚数を計数する。この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110に記憶するとともに、このクレジット数をクレジット数表示部53に表示するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
【0035】
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けてある。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が、画像情報や文字情報を遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。
【0036】
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ(スタートレバー)50が傾動可能に設けてあり、また、操作パネル部30の前面の中央部には、3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rが設けてある。リール停止スイッチ52Lは左リール40Lに対応し、リール停止スイッチ52Cは中リール40Cに対応し、リール停止スイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L、40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるリール停止スイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、リール停止スイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。リール停止スイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。リール停止スイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した表示窓22L、C、R中に見える縦3つのコマの位置に停止するように停止制御している。
【0037】
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納した図示しないスピーカ(後述する
図4に示すスピーカ64に対応する)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けてある。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けてある。各リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、所定の組み合わせ、すなわち、役を構成する図柄の組み合わせとなった場合には、この組み合わせに応じて予め定めた枚数の遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出したり、下記に示す当たり遊技や再遊技を実施して、遊技者に所定の特典を与えるようになっている。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C又は40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行なわれ、複数のリール40L、40C又は40Rの回転開始から回転停止までの行程を1単位の遊技として、繰り返し行なうことができる。
【0038】
上述した役の種類には、例えば、当たり役、一般役、再遊技役等の種類がある。当たり役は、抽選で当たり役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる当たり遊技を行なうことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定めた数の遊技媒体を払い出す役である。なお、一般役の中には、遊技媒体の払い出し枚数が1枚の所謂一枚役も含まれる。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する)を行なうことができる役である。
【0039】
また、例えば、リール停止操作で所定の図柄が表示されたとき、役抽選手段により再遊技役が当選する確率が通常の遊技より高い値に設定されたRT作動状態(再遊技選択高状態)を実施するという特典を遊技者に与えることもできる。この所定の図柄としては、上記のような役を構成する図柄だけでなく、当選した役に対応する図柄を停止させることができなかった場合に表示される図柄(所謂こぼし目)であってもよいし、役抽選ではずれの場合に表示される図柄の1つであってもよい。
【0040】
また、当たり役には、ビッグボーナス役(以下、BB役と称する)がある。BB役は、当たり遊技の1つであるBB遊技に移行させる役であり、このBB遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。なお、複数のBB遊技を設定することも可能であり、例えば、所定の役の当選確率や終了枚数の設定が異なる複数のBB遊技を設けることもできる。
更に、当たり役として、ミドルボーナス役(以下、MB役と称する)やシングルボーナス(以下、SB役)を設定することもできる。MB役(「2種BB役」と称する場合がある)は、当たり遊技の1つであるMB遊技(「2種BB遊技」と称する場合がある)に移行させる役であり、このMB遊技は、役抽選の結果によらず、所定の図柄の組み合わせが停止したとき入賞処理が行なわれる遊技(CB遊技と称する場合がある))を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。SB役は、当たり遊技の1つであるSB遊技に移行させる役であり、このSB遊技は、1遊技だけ行なわれる当たり遊技である。
【0041】
<制御手段の説明>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を
図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を
図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
【0042】
また、上述したインターフェイス回路102には、リール停止スイッチ52L、52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したリール停止スイッチ52L、52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
【0043】
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。尚、CPU106の演算処理により乱数を発生させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
【0044】
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御も行なう。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
【0045】
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
【0046】
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は、後述する副制御回路200に電気的に接続される。この副制御回路200を示すブロック図を
図3に示す。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
【0047】
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動回路220や、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。ROM208は、表示装置70に表示するための種々の画像データや、スピーカ64から発するための音声データも記憶する。
入出力バス204には、各表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
【0048】
また、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動回路220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動回路220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、様々な画像データや文字データが画像として表示される。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
【0049】
(機能ブロック図の説明)
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を
図4に示す。本ブロック図には、主制御回路100及び副制御回路200における主要な制御手段のみを示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
【0050】
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470と、特殊演出状態制御手段480とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役、一般役、再遊技役等)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(
図6〜
図7参照)に示される。
【0051】
リール制御手段440は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行なって、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、リール停止スイッチ52L、52C、52Rの操作開始時に発信されるリール停止立ち上り信号または操作終了時に発信されるリール停止立ち下り信号に基づき、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行なう。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うまたは揃わないようにするための図柄組み合わせ制御を行なう。以上のようなリール制御手段440による制御処理は、リール変動、停止サブルーチン(
図15参照)に示される。
【0052】
入賞処理制御手段450は、役抽選処理で当たり役や一般役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃って入賞したと判別したときに、遊技が遊技者にとって有利に進行する当たり遊技や所定枚数の遊技媒体の払い出しを実施するための制御を行なう。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。なお、入賞処理制御手段450や再遊技制御手段460による制御処理は、後述する入賞判定。フラグオフ処理サブルーチン(
図16〜
図21参照)。
【0053】
再遊技選択高状態制御手段470は、所定の開始要件を満たしたときに、遊技の態様を、役抽選手段により再遊技役が当選する確率が通常の遊技より高い値に設定されたRT作動状態(再遊技選択高状態)に変更し、RT作動状態(再遊技選択高状態)に変更後、所定の解除要件を満たしたときに、RT作動状態(再遊技選択高状態)を解除する制御処理を行なう。なお、RT作動状態では、再遊技役の当選確率が通常の遊技より高い場合だけに限られず、通常の遊技と同じ場合や通常の遊技よりも低い場合もあり得る。
【0054】
特殊演出状態制御手段480は、特殊演出設定手段490と特殊演出実施手段495とを含み、特殊演出設定手段490は、特殊演出を実施する演出数(遊技数)、この遊技数で規定された特殊演出実施期間の最後の遊技で実施される最終特殊演出パターン等を抽選処理で定め、特殊演出実施手段495は、特殊演出設定手段490で設定された条件に基づいて、スロットマシンの操作手段の機能を一時停止状態にするまたはリールを通常と異なる態様で回転若しくは停止させる特殊演出を実施するための制御処理を行なう。その具体的な制御処理は、主に
図8〜13、25〜27のフローチャートに示される。
【0055】
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、及び演出制御手段540が設けられている。画像制御手段510は、演出制御手段540等から受信した画像データに基づいて、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。なお、表示装置70、表示駆動回路220、画像制御手段510を含めて、画像表示手段と称する場合もある。
【0056】
また、ランプ制御手段520は、演出制御手段540等から受信したランプ点灯データに基づいて、ランプ駆動回路218を制御して、所定の表示ランプ124を点灯することができる。また、音声制御手段530は、演出制御手段540等から受信した音声データに基づいて、スピーカ駆動回路222を制御して、スピーカ64から所定の音声を発することができる。
また、演出制御手段540は、上述の画像制御手段510、ランプ制御手段520、及び音声制御手段530に演出データを含む制御信号を送信して、所定の演出を実施するための制御処理を行なう。この制御処理の一例が、後述するサブ演出制御サブルーチン、報知画像表示サブルーチン(
図22〜23、26〜27参照)に示される。
【0057】
(制御処理の説明)
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。
図6から
図21には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6〜
図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。
図15には、リール制御手段440により、リールの回転、停止のための制御を行なうリール変動、停止サブルーチンを示す。
図16には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理である入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンを示す。
【0058】
図17には、入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、
図18には、入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
図19には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である当たり役入賞時サブルーチンを示し、
図20には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である再遊技役入賞時サブルーチンを示し、
図21には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である不利益図柄判定サブルーチンを示す。
【0059】
図22、23には、主制御回路100から受信した信号に基づき、副制御回路200において、主制御回路100における演出に対応した副制御回路200における演出を実施する制御処理を行なうサブ演出制御サブルーチン、及び報知画像を表示するための制御処理を行なう報知画像表示サブルーチンを示す。
また、
図25〜
図27には、本発明に係るスロットマシンのその他の実施形態に対応するフローチャートを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
【0060】
<メインルーチンの説明>
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、
図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させる遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS10)。ここでNRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、
図17のステップS510に示すように、役抽選で再遊技役に当選し、当選役に対応した図柄が停止して入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
【0061】
ステップS10の判断で、もし、NRPの値が0以下である(NO)と判別したときには、再遊技を行なわないと判断して、次に、遊技媒体が投入されたか否かを判断する(ステップS12)。この判断で、もし、遊技媒体が投入された(YES)と判別したときには、ステップS18へ進み、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。
ステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、次に、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する(ステップS14)。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS14の判断処理を繰り返し実行する。
【0062】
また、ステップS14の判断で、もし、クレジットされた遊技媒体が有る(YES)と判別したときには、次に、ベット操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS16)。このベット操作信号は、遊技者がベットスイッチ32、34または36の何れか1のスイッチを操作したときに発信される。この判断で、もし、ベット操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、再びステップS12に戻り、ステップS12からステップS16までの判断処理を繰り返し実行する。ステップS16の判断で、もし、ベット信号を受信した(YES)と判別したときには、受信したベット操作信号からベット数を検出する(ステップS18)。そして、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても、検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行なう(ステップS20)。そして、役抽選処理サブルーチン(ステップS24)へ進む。
【0063】
ステップS10の判断において、もし、NRPの値が0より大きく(YES)、再遊技状態にあると判別したときには、NRPの値に0をインプットして再遊技状態を解除し(ステップS22)、ステップS12からステップS20の処理を行なわない再遊技の制御処理を行なって、役抽選処理サブルーチン(ステップS24)へ進む。つまり、再遊技状態にあると判別したときには、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技を行なうことができる。また、再遊技におけるベット数としては、本実施形態では、前の遊技におけるベット数と同じベット数を設定するような制御が行なわれるが、前の遊技のベット数と異なる値のベット数を設定する制御も可能である。
【0064】
ステップS24の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選が行なわれ、当選した役に応じて、BBフラグ、再遊技フラグ、一般役フラグをオンにするフラグオンの処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、
図6〜
図7のフローチャートを用いて後述する。また、役抽選処理サブルーチンの中で実施されるメイン演出に関する制御処理の詳細について、
図8〜
図13のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS24)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、
図15のフローチャートを用いて後述する。
【0065】
次に、リール変動、停止サブルーチンによってリールが停止した後、入賞図柄判定を行なって、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行ない、また、RT作動状態(再遊技選択高状態)を設定するためのRT設定処理を行なう入賞判定・フラググオフ処理サブルーチン(ステップS28)が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、
図16〜
図21のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS30)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。更に、所定の信号を副制御回路200へ送信し、以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
【0066】
<遊技状態の流れの説明>
次に、
図24の模式図を用いて、下記に示す制御処理により進行する遊技状態の流れの概要を説明する。
本実施形態では、役抽選で一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)に当選して「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を、通常の遊技またはRT2作動状態の遊技からRT1作動状態の遊技へ移行するようになっている。ここで、一般役3は一般役3A〜3Eから構成され、役抽選で
図34(b)に示すような役の組み合わせに当選する可能性がある。
図34(b)から明らかなとおり、役抽選で一般役3に当選する場合には、常に一般役3Aを含む役の組み合わせに当選し、
図34(b)に示す一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作したとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示される。一方、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作しなかった場合には、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示される。つまり、正しい順番でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示された「不利益図柄」を表示することになる。なお、「不利益図柄」が表示された場合には、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作して、「利益図柄」が表示された場合に比べて、遊技媒体の払い出し枚数が少なくなっている。
【0067】
ただし、これに限られるものではなく、例えば、正しい順番でリール停止操作を行なったときには、一般役3が入賞するようにリール停止制御を行なうが、正しい順番でリール停止操作を行なわなかったときには、一般役3が入賞しない、または入賞しにくいようにリール停止制御を行なうことも考えられる。
【0068】
図24に示すように、RT作動状態でもBB作動状態でもない通常(非RT、非BB)遊技において、この「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を通常の遊技からRT1作動状態の遊技に移行する(
図21のステップS626参照)。
【0069】
RT1作動状態では、通常の再遊技役と、入賞すると遊技者にとってより有利な遊技状態であるRT2作動状態へ移行する昇格再遊技役とが設定されている(
図30参照)。役抽選でこれらの2つの再遊技役の何れかが当選する確率は、通常(非RT、非BB)遊技の場合と同一な確率(確率1/7.3)になっている。RT1作動状態の遊技において、もし、役抽選で昇格再遊技役に当選し対応する図柄が表示されて入賞したとき、RT1作動状態の遊技からRT2作動状態の遊技へ移行する(
図20のステップS604参照)。
【0070】
RT2作動状態は、再遊技役の当選確率が、通常(非RT、非BB)遊技より高く(確率1/2)、遊技者にとってより有利な遊技状態となっている(
図31参照)。
RT2作動状態において、上述と同様の「不利益図柄」が表示されたとき、遊技者にとって不利なRT1作動状態へ移行する(
図21のステップS626参照)。
また、通常(非RT、非BB)遊技、RT1作動状態の遊技、またはRT2作動状態の遊技において、役抽選でBB役に当選してBBフラグがオンになったとき、つまり内部中の遊技状態になったとき、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態の遊技へ移行する(
図7のステップS72参照)。
【0071】
RT3作動状態では、役抽選における再遊技役の当選確率が通常(非RT、非BB)遊技と同一(確率1/7.3)である(
図32参照)。RT3作動状態の遊技で、フラグがオンになっているBB役が入賞すると、RT3作動状態を解除して、BB遊技へ移行する(
図19のステップS540、S544参照)。
BB遊技においては、役抽選における一般役3の当選確率(詳細には一般役3A〜3Bの何れかが当選する確率)が非常に高くなっており(確率1/1.15)、遊技者にとって最も有利な態様で遊技が進行する。このBB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)遊技へ戻る(
図17のステップS412、S414参照)。
以上のような遊技の流れを実現するための各制御処理の説明を、メインサブルーチンの流れに沿って以下に説明する。
【0072】
<役抽選処理サブルーチン>
次にメインルーチンのステップS24で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、
図6〜
図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS40)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号の受信に基づいてリール制御手段440へリール回転開始信号を送信することにより、リール制御手段440が、リールの回転を開始する制御を行なう(
図15のステップS244参照)。
【0073】
この判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS40の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
ステップS40の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、遊技開始信号を、副制御回路200へ送信し(ステップS41)、ステップS42へ進む。ここで、ステップS41で副制御回路200へ送信した遊技開始信号は、サブ演出制御サブルーチンのステップS704,S1004の制御処理(
図22、26参照)及び報知画像表示サブルーチンのステップS800の制御処理で用いられる(
図23参照)。
【0074】
次に、ステップS42において、パラメータNBBの値が0より大きい値であるか否かを判断する(ステップS42)。この判断で、もし、NBBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB作動時一般抽選テーブルを読み出し(ステップS44)、ステップS52へ進む。
【0075】
ここで、BB作動時抽選テーブルの実施例を
図29に示す。BB作動時抽選テーブルでは、図柄番号1の一般役1と、図柄番号2の一般役2と、図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eと、図柄番号8の一枚役と、図柄番号9のはずれとが設定されている。
【0076】
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールで図柄がチェリーが有効ライン上に表示されれば、残り2つのリールの表示図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。なお、以下の記述では、「有効ライン上に」の記載を省略して、図柄が「表示される」とだけ記載する。
図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/1.15であって、
図29に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。つまり、BB遊技中においては、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかに当選する可能性が非常に高くなっている。
【0077】
図柄番号8の一枚役は、役抽選における当選確率が1/10であって、右リールで図柄バーが、中リールで図柄ベルが、右リールで図柄リプレイが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号9のはずれの確率は、約1/126という低い値が設定されている。
【0078】
次に、ステップS42の判断で、もし、NBBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、パラメータNRTの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS46)。ここでNRTは、遊技状態が、役抽選における再遊技役の当選確率が通常遊技に対して変動するRT作動状態であるか否か、及びRT作動状態が複数設定されている場合には、どのRT作動状態であるかを定めるパラメータである。なお、「再遊技役の当選確率が変動する」とは、RT作動状態における再遊技役の当選確率が、遊技状態の移行によって変動することを意味し、通常遊技より高く設定された場合だけでなく、RT作動状態における再遊技役の当選確率が、通常の遊技における当選確率と同じ、または通常の遊技における当選確率より低く設定された場合も含まれることを意味する。
【0079】
本実施形態では、NRTは、初期状態では0に設定されており、RT作動状態の開始要件が満たされたとき、NRTに1〜3の値をインプットして、RT1〜RT3作動状態の設定を行なう。具体的には、通常(非RT、非BB)遊技において、一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)が役抽選で当選したときの「不利益図柄」が表示されたとき、NRTの値に1をインプットして、遊技状態をRT1作動状態に移行する(
図21のステップS626参照)。また、RT1作動状態の遊技において、もし、役抽選で昇格再遊技役に当選して対応する図柄が表示されたとき、NRTの値に2をインプットして、RT2作動状態へ移行する(
図20のステップS604参照)。また、役抽選でBB役に当選して、BBフラグがオンになった内部中の遊技状態になったとき、NRTの値に3をインプットして、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態へ移行する(
図7のステップS72参照)。
【0080】
ステップS46においてパラメータNRTの値が0より大きい(YES)と判別すると、次に、ROM108に記憶されたNRTの値に対応したRT1〜RT3作動時一般抽選テーブルの何れかを読み出して(ステップS48)、ステップS52へ進む。
ここで、RT1作動時一般抽選テーブルの実施例を
図30に示し、RT2作動時一般抽選テーブルの実施例を
図31に示し、RT3作動時一般抽選テーブルの実施例を
図32に示す。
【0081】
RT1〜3作動時抽選テーブルでは、設定されている一般役及び一枚役及びそれらに対応する図柄は同一であり、図柄番号1の一般役1と、図柄番号2の一般役2と、図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eと、図柄番号8の一枚役とが設定されている。また、これらの役の当選確率も、RT1〜RT3作動時抽選テーブルで同一である。
RT1作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役と図柄番号10の昇格再遊技役とが設定されているが、RT2、RT3作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役のみが設定されている点で異なる。また、RT1、RT2作動状態では、BB役が設定されているが、内部中に対応したRT3作動状態では、BB役が設定されていない点で異なる。
例えば、RT2作動時一般抽選テーブルは、上述のBB作動時抽選テーブルに対して、更に図柄番号9の(通常)再遊技役と、図柄番号10のBB役とが追加されていることになる。
【0082】
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールで図柄がチェリーが表示されれば、残り2つのリールの停止図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/5であって、
図23に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。
【0083】
更に詳細に説明すると、
図34(b)の表の右欄に示すような5種類の役の組み合わせが役抽選で当選するようになっており、
図34(b)の表の左欄に示すように、各組み合わせに対応したリールの停止順が設定されている。そして、
図34(a)に示すように、役抽選で当選した一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示され、一方、役抽選で当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように、リールの停止制御が行なわれる。
【0084】
図34(b)に示すように、役抽選で当選する一般役3A〜3Eの各組み合わせにおいて、常に一般役3Aが含まれている。役抽選で一般役3Aに当選した場合には、中リールで図柄ベルが表示されれば、左、右リールでは任意の図柄が表示された場合に入賞するようになっている。
図30〜
図32に示すように、一般役3A〜3Eが入賞したとき、それぞれ3枚の遊技媒体の払い出しがある。
よって、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになる。よって、3枚×3ライン=9数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたとき(つまり「不利益図柄」が表示されたとき)には、上側の水平上有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
【0085】
このため、もし、後述するAT(アシストタイム)によって、当選した役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
更に、例えば、所定のリール停止順(例えば、右リールを最初に停止)でリール停止操作を行なった場合にはATを実施し、所定のリール停止順でリール停止操作を行なうことができなかった場合には、ペナルティとしてATを実施しないようにすることもできる。この場合には、あるタイミングにおけるリール停止順により、ATの実施の可否が定まり、これにより、獲得できる遊技媒体の枚数に差異が付くので、遊技の進行に変化がつき、遊技の興趣を高めることができる。
【0086】
なお、このような一般役3のリール停止順に基づくリール停止操作は、RT1〜3作動状態の遊技及び通常(非RT、非BB)遊技において実施される。また、BB遊技においても、リール停止順に基づくリール停止制御を行なって、報知演出(所謂AT)の実施の可否で遊技媒体の獲得枚数に差異を付けることも可能である。後述する
図22のフローチャートに示すように(ステップS714、S718参照)、BB遊技が開始した後、報知演出を行なうような制御処理が行なわれる。
一方、BB遊技においては、常に図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示される(つまり常に9枚の遊技媒体の払い出しを受ける)ようにリール停止操作を行なうこともできる。この場合には、後述する
図27のフローチャートに示すように、BB遊技では、報知演出を行なわないように制御処理が行われる。
【0087】
図柄番号4の一枚役は、役抽選における当選確率が1/10であって、右リールで図柄バーが、中リールで図柄ベルが、右リールで図柄リプレイが表示される場合に入賞するように設定されている。
【0088】
RT1作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役及び図柄番号10の昇格再遊技役の何れかが当選する確率が1/7.3であり、
図30に示すような図柄(通常再遊技役:リプレイ・リプレイ・リプレイ、昇格再遊技役:リプレイ・リプレイ・ベル)が表示されると入賞するようになっている。なお、後述するように、RT1作動状態の遊技で、昇格再遊技役が入賞すると、遊技者にとってより有利なRT2作動状態へ移行する(
図20のステップS604参照)。
RT2作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/2に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。つまり、RT2作動状態は、通常の遊技やRT1、3作動状態の遊技よりも、遊技者にとって有利な遊技状態になっている。
【0089】
RT3作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/7.3に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。ただし、RT3作動状態における通常再遊技役の当選確率を、RT2作動状態と同様に高く(例えば、確率1/2)に設定することもできる。
下記に示す通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルに比べて、RT2作動時抽選テーブルにおいては、(通常)再遊技役の当選確率が高く設定されており、RT1、RT3作動時抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が同一に設定されている。
RT1、RT2作動時抽選テーブルにおいて、図柄番号11(または10)のBB役については、役抽選における当選確率が1/300であって、右・中・左リールで図柄赤7が表示される場合に入賞するように設定されている。図柄番号10、11または12のはずれの確率は、RT1作動時抽選テーブルで約1/1.86、RT2作動時抽選テーブルで約1/5.74、RT3作動時抽選テーブルで約1/1.86に設定されている。
【0090】
フローチャートの説明に戻り、ステップS46の判断で、もし、NRTの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、ROM108に記憶した通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルを読み出し(ステップS50)、ステップS52へ進む。ここで、通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルの実施例を
図33に示す。
【0091】
通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルは、通常の遊技状態において用いられる抽選テーブルであり、上述のRT2作動状態一般抽選テーブルと同一の役及びはずれが設定されている。通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルとRT2作動状態一般抽選テーブルとを比べると、通常再遊技役及びはずれの当選確率のみが異なっている。RT2作動状態一般抽選テーブルにおいては、通常再遊技役の当選確率が1/2に設定されているが、通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルでは、1/7.3という低い値が設定されている(ただし、RT1、RT3作動状態とは同一)。また、はずれの確率は、通常再遊技役の当選確率に応じて異なっている。
【0092】
以上のように、遊技の状態に応じた抽選テーブルを読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行なう役抽選を実施する(ステップS52)。具体的には、乱数発生器112で発生させた乱数を乱数抽出手段420で抽出し、乱数判定手段430が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選テーブルを照らし合わせて当選の判定を行なう。
そして、
図6に引き続いて
図7に移り、抽選判定の結果、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS70)。この判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、BB役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS71)、次に、NRTの値に3をインプットする(ステップS72)。つまり、次遊技から、RT3作動状態が開始され、BB役が入賞したときに終了する(
図19のステップS544参照)。
次に、内部中開始信号を副制御回路200へ送信して(ステップS73)、ステップS82へ進む。ここで、ステップS73で副制御回路200へ送信した内部中開始信号は、本発明に係るスロットマシンのその他の実施形態のサブ演出制御サブルーチンのステップS1006の制御処理で用いられる(
図26参照)。
【0093】
ステップS70の判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS74)。この判断で、もし、役抽選によって再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、再遊技フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS76)、ステップS82へ進む。
ステップS74の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS78)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS80)、ステップS82へ進む。
【0094】
ステップS78の判断で、もし、一般役に当選していない(NO)と判別したときには、抽選判定の結果は、はずれであると判断し、はずれ時の所定の制御処理を行なって、ステップS82へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ82において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する(ステップS82)。
次に、以上のような役抽選の結果、つまり当選役またははずれの情報を含む役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS84)、ステップS86へ進む。なお、ステップS84で副制御回路200へ送信した役抽選情報信号は、報知画像表示サブルーチンのステップS802において、役抽選結果に対応した報知画像を表示する制御処理に用いられる(
図23参照)。
【0095】
ステップS86では、NBBの値が0より大きいか否か判断する(ステップS86)。この判断で、もし、NBBの値が0より大きい(YES)、つまりBB遊技中であると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS86の判断で、もし、NBBの値が0以下である(NO)、つまりBB遊技中ではないと判別したときには、次に、BBフラグがオンであるか否か判断する(ステップS88)。この判断で、もし、BBフラグがオンである(YES)、つまり内部中であると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、内部中の場合には、メイン演出を実施するためのデータ設定を行なうメイン演出設定サブルーチン(ステップS92参照)を行なわずに、本サブルーチンを終了する。
【0096】
ステップS88の判断で、もし、BBフラグがオンでない(NO)、つまり内部中でないと判別したときには、次に、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS90)。ここで、カウンタNは、主制御回路100により制御される特殊演出であるメイン演出を実施するためのカウンタであり、後述する演出回数抽選処理で定められた値をNの値としてインプットし(
図10のステップS142参照)、1遊技を消化するごとにNの値を1ずつ減じていき(
図13のステップS202参照)、Nの値が0に達したところでメイン演出を終了する。つまり、演出回数抽選処理で定められた値の遊技数だけ、特殊演出を実施するために用いるカウンタである。なお、カウンタNは、初期状態では0に設定されている。
【0097】
ステップS90の判断で、もし、Nの値が0より大きい(YES)、つまりメイン演出の実施期間中であると判別したときには、メイン演出を実施するためのデータ設定を行なうメイン演出設定サブルーチン(ステップS92参照)を行なわずに、本サブルーチンを終了する。
ステップS90の判断で、もし、Nの値が0以下である(NO)、つまりメイン演出の実施期間中でないと判別したときには、イン演出設定サブルーチンを行ない(ステップS92)、本サブルーチンを終了する。ここで、メイン演出設定サブルーチンの詳細な説明については、
図8〜
図11に示すフローチャートを用いて後述する。
【0098】
本実施形態では、内部中の遊技状態や、カウンタNの値が0より大きいメイン演出の実施期間中の遊技においては、メイン演出の設定を行なうメイン演出設定サブルーチンは実施しないようになっている。ただし、これに限られるものではなく、内部中やメイン演出の実施期間中の遊技においても、メイン演出のデータの設定や上書きを行なう制御処理を実行可能な実施形態も考えられる(
図25参照)。
【0099】
<<メイン演出設定サブルーチンの説明>>
次に、役抽選処理サブルーチンのステップS92に示すメイン演出設定サブルーチンの詳細な説明を、
図8のフローチャートを用いて行なう。
図8において、まず、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS100)。この判断で、もし、役抽選で一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS100の判断で、もし、役抽選で一般役1に当選した(YES)と判別したときには、次に、ROM108に記憶した最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、演出回数抽選テーブル(
図37参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)を読み出して(ステップS102)、次に、最終演出パターン抽選サブルーチン(ステップS104)、演出回数抽選サブルーチン(S106)、及びメイン演出状態抽選サブルーチン(ステップS108)を行なって、本サブルーチンを終了する。
【0100】
本実施形態では、ステップS102で読み出した各抽選テーブルを用いて、ステップS104〜S108に示す各サブルーチンを実施する。ステップS104の最終演出パターン抽選処理サブルーチンでは、
図36に示す最終演出パターン抽選テーブルを用いて、複数の遊技に亘って実施されるメイン演出パターンのうち、最後に実施される最終演出パターンを抽選処理で定める。ステップS106の演出回数抽選サブルーチンでは、
図37に示す演出回数抽選テーブルを用いた抽選処理で、メイン演出を実施する演出回数(遊技数)を定める。ステップS108のメイン演出状態抽選サブルーチンでは、メイン演出状態抽選テーブルを用いて抽選処理で、メイン演出状態を定め、選択されたメイン演出状態に対応したメイン演出パターン抽選テーブルを読み出す。
【0101】
<<最終演出パターン抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS104に示す最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図9のフローチャートを用いて行なう。
最終演出パターンは、後述する演出回数抽選サブルーチンで定められた演出回数(遊技数)だけ実施されるメイン演出において、最後の遊技で実施される演出パターンである。つまり、本実施形態では、メイン演出を開始するに当たり、最後に実施される演出パターンを予め定めるようになっている。
【0102】
フローチャートの説明の前に、メイン演出設定サブルーチンのステップS102で読み出した最終演出パターン抽選テーブルについて、
図36に示す実施例を用いて説明する。
図36の抽選テーブルでは、最終演出パターン1〜3とはずれとが設定されており、各々の当選確率は1/4になっている。最終演出パターン1が選択された場合には、演出を実施せず、最終演出パターン2が選択された場合には、5秒間、全リールをフリーズするメイン演出を行ない、最終演出パターン3が選択された場合には、5秒間、全リールを逆回転させるメイン演出を行なうようになっている。
【0103】
次に、
図9に示す最終演出パターン抽選処理サブルーチンの説明を行なう。まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS102で読み出した最終演出パターン抽選テーブルに基づいて、最終演出パターン抽選処理を行なう(ステップS120)。具体的には、メイン演出に関する抽選処理においては、乱数発生器(図示せず)で発生させた乱数を乱数抽出手段(図示せず)で抽出し、乱数判定手段(図示せず)が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選テーブルを照らし合わせて当選の判定を行なう。ただし、これに限られるものではなく、例えば、ソフト乱数を用いた抽選処理を行なうこともできる。
【0104】
次に、この抽選処理の結果、何れかの最終演出パターンに当選したか否か判断する(ステップS122)。この判断で、もし、何れの最終演出パターンにも当選していない(NO)、つまり、抽選結果がはずれであると判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了し、更に、
図8のメイン演出設定サブルーチンのステップS106の演出回数抽選サブルーチン及びS108のメイン演出状態抽選サブルーチンを実施せずに、そのままメイン演出設定サブルーチンを終了する。つまり、最終演出パターン抽選ではずれの場合には、その他の演出回数やメイン遊技状態も設定せずに一連の制御処理が終了することになる。
ステップS122の判断で、もし、何れかの最終演出パターンに当選した(YES)と判別したときには、次に、最終演出パターン1に当選したか否か判断する(ステップS124)。
【0105】
この判断で、もし、最終演出パターン1に当選した(YES)と判別したときには、最終演出パターン1をRAM110に記憶して(ステップS126)、ステップS134へ進む。
最終演出パターン1に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の可否を定める抽選ではずれとなったことを意味する。よって、後述するように、最終演出パターン1に対応したサブ演出では、ATが不実施になること遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施し(
図22のステップS722参照)、その後、例えば、「残念!」といった画像を表示するようになっている(
図22のステップS726参照)。
【0106】
ステップS124の判断で、もし、最終演出パターン1に当選していない(NO)と判別したときには、次に、最終演出パターン2に当選したか否か判断する(ステップS128)。この判断で、もし、最終演出パターン2に当選した(YES)と判別したときには、最終演出パターン2をRAM110に記憶して(ステップS130)、ステップS134へ進む。
最終演出パターン2に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の可否を定める抽選で、少なくとも1回の報知演出(所謂AT)の実施に当選した、つまり、報知演出(所謂AT)の実施が確定したことを意味する。よって、後述するように、最終演出パターン2に対応したサブ演出では、報知演出(所謂AT)の実施が確定したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施し(
図22のステップS722参照)、その後、例えば、「確定!」といった画像を表示するようになっている(
図22のステップS726参照)。
【0107】
ステップS128の判断で、もし、最終演出パターン2に当選していない(NO)と判別したときには、最終演出パターン3に当選したと判断して、最終演出パターン3をRAM110に記憶して(ステップS132)、ステップS134へ進む。
最終演出パターン3に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の可否を定める抽選で、多数(例えば30回以上)の報知演出(所謂AT)の実施に当選したことを意味する。よって、後述するように、最終演出パターン3に対応したサブ演出では、多数の報知演出(所謂AT)の実施を獲得したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施し(
図22のステップS722参照)、その後、例えば、「大成功!」といった画像を表示するようになっている(
図22のステップS726参照)。
【0108】
ステップS134においては、最終演出パターン抽選処理により選択された最終演出パターンの情報を含んだ信号を副制御回路200へ送信する(ステップS134)。ここで、ステップS134で副制御回路200へ送信した最終演出パターンの情報は、サブ演出制御サブルーチンのステップS700、S1000の制御処理で用いられる(
図22、26参照)。
【0109】
<<演出回数抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS106に示す演出回数抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図10のフローチャートを用いて行なう。
本実施形態では、複数の遊技に亘って実施されるメイン演出を開始するに際し、メイン演出を実施する期間となる演出回数(遊技数)を予め定めるようになっている。
【0110】
フローチャートの説明の前に、メイン演出設定サブルーチンのステップS102で読み出した演出回数抽選テーブルについて、
図37に示す実施例を用いて説明する。
図37の抽選テーブルでは、演出回数(遊技数)として、1、5、10、15、20遊技が設定されており、各々の当選確率は1/5になっている。つまり、抽選処理で20遊技が選択されたときには、20遊技に亘るメイン演出が実施され、最終遊技である20遊技目に、上述の最終演出パターンが実施されるようになっている。
【0111】
次に、
図10に示す演出回数抽選サブルーチンの説明を行なうと、まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS102で読み出した演出回数抽選テーブルに基づいて、演出回数抽選処理を行なう(ステップS140)。次に、この抽選処理により選択された遊技数を、カウンタNの値としてインプットする(ステップS142)。
次に、演出回数抽選処理により選択されたカウンタNの値の情報を含む信号を副制御回路200へ送信する(ステップS144)。ここで、ステップS144で副制御回路200へ送信したカウンタNの値は、サブ演出制御サブルーチンのステップS700、S1000の制御処理で用いられる(
図22、26参照)。副制御回路200では、受信したカウンタNの値に基づいて、主制御回路100とは個別に、遊技数をカウントすることにより、主制御回路100で制御されるメイン演出と同期の取れたサブ演出を、表示装置等を用いて行なうことができる。
【0112】
<<メイン演出状態抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS108に示すメイン演出状態抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図11のフローチャートを用いて行なう。
本実施形態では、メイン演出状態1〜3の3つのメイン演出状態が設定され、各々のメイン演出状態に対応した演出パターン抽選テーブルが設定されている。
【0113】
フローチャートの説明の前に、メイン演出設定サブルーチンのステップS102で読み出したメイン演出状態抽選テーブルについて、
図38に示す実施例を用いて説明する。
図38の抽選テーブルでは、(a)に示すように、メイン演出状態1〜3の3つのメイン演出状態が設定され、各々の当選確率が1/3になっている。また、(b)に示すように、メイン演出状態1には、演出パターン1とはずれが設定され、各々の当選確率が1/2になっている。メイン演出状態2には、演出パターン1〜2とはずれが設定され、演出パターン1〜2の当選確率がそれぞれ1/4であって、はずれの確率が1/2になっている。メイン演出状態3には、演出パターン1〜3とはずれが設定され、演出パターン1〜3の当選確率がそれぞれ1/6であって、はずれの確率が1/2になっている。
【0114】
ここで、演出パターン1が選択された場合には、左リールを0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施し、演出パターン2が選択された場合には、左リール、中リールの順にそれぞれ0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施し、演出パターン3が選択された場合には、左リール、中リール、右リールの順にそれぞれ0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施するようになっている。各演出パターンの動きについては、
図14に示すタイムチャートを用いて、追って詳細に説明する。
【0115】
次に、
図11に示すメイン演出状態抽選サブルーチンの説明を行なうと、まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS102で読み出したメイン演出状態抽選テーブルに基づいて、メイン演出状態抽選処理を行なう(ステップS150)。次に、この抽選処理の結果、メイン演出状態1に当選したか否か判断する(ステップS152)。この判断で、もし、メイン演出状態1に当選した(YES)と判別したときには、ROM108からメイン演出状態1に対応した演出パターン抽選テーブル(
図38(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して、ステップS162へ進む。
【0116】
ステップS152の判断で、もし、メイン演出状態1に当選していない(NO)と判別したときには、次に、抽選処理の結果、メイン演出状態2に当選したか否か判断する(ステップS156)。この判断で、もし、メイン演出状態2に当選した(YES)と判別したときには、ROM108からメイン演出状態2に対応した演出パターン抽選テーブル(
図38(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して(ステップS158)、ステップS162へ進む。
【0117】
ステップS156の判断で、もし、メイン演出状態2に当選していない(NO)と判別したときには、次に、抽選処理の結果、メイン演出状態3に当選したと判断して、ROM108からメイン演出状態3に対応した演出パターン抽選テーブル(
図38(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して(ステップS160)、ステップS162へ進む。
【0118】
ステップS162においては、メイン演出状態抽選処理により選択されたメイン演出状態の情報を含んだ信号を副制御回路200へ送信する(ステップS162)。ここで、ステップS162で副制御回路200へ送信したメイン演出状態の情報は、サブ演出制御サブルーチンのステップS700、S1000の制御処理で用いられる(
図22、26参照)。
【0119】
<リール変動、停止サブルーチンの説明>
次に、
図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS24)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS26)を行なう。
図15に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、
図7のステップS82で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS240)。次に、予め定められた最短遊技時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS242)。この判断で、もし、最短遊技時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS242の判断処理を繰り返し実行する。つまり、上記のように、最短遊技時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
【0120】
ステップS242の判断で、もし、最短遊技時間が経過した(YES)と判別したときには、次に、メイン演出実施サブルーチンを行なって(ステップS243)、ステップS244へ進む。このメイン演出実施サブルーチンの制御処理の詳細な説明については、
図13、14を用いて後述する。ステップS244では、既にスタートスイッチONの信号を受信しているので(
図6のステップS40参照)、リール回転開始信号をモータ駆動回路114に送信して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始させ、リール40L、40C、40Rを回転させる(ステップS244)。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS246)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS246の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
【0121】
ステップS246の判断で、もし、リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS248)。ここで、リール停止信号は、停止スイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つの停止スイッチを押動操作したときに、操作手段300によって発信される信号である。
ステップS248の判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、リール停止信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS250)。
【0122】
ここで、ステップS240、S242の制御処理を更に詳細に説明すれば、左リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、左リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS242の停止制御を行なう。同様に、中リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、中リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS242の停止制御を行ない、右リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、右リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS242の停止制御を行なう。
【0123】
ステップS250の図柄組み合わせ制御(停止制御)は、ステップS240で読み出した図柄番号、制御図柄データに基づいて、リール停止信号を受信したときのコマを1コマ目として、最大5コマ目までリールを滑らして、その範囲内で、所定の図柄を有効ライン上に停止させる図柄組み合わせ制御(引き込み制御)、または停止させない図柄組み合わせ制御(蹴飛ばし制御)を行なうものである。
【0124】
既に説明したように、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし常に一般役3Aが含まれる)が当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。一方、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように、つまり「不利益図柄」が表示されるように引き込み制御を行なう。
【0125】
図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚×3ライン=9数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に停止した「不利益図柄」が表示されたときには、上側の水平有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
後述するATによって、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
【0126】
なお、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合であっても、例えば、入賞となる図柄の組み合わせが、左・中・右リールにおいて図柄ベルが一直線状に並ぶような、遊技者にとって入賞の可否が判別し易い図柄の組み合わせにおいて、下記のようなリールの停止制御を行なうことによって、遊技者の入賞に対する期待感を、第2リール停止のタイミングまで継続させることができる。
【0127】
中・右・左または中・左・右が正しいリール停止順の場合に、左リールを第1停止させたとき、第1停止リールである左リールにおいて、例えば、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に停止するように引き込み制御を行なうことが考えられる。図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に停止するように引き込み制御を行なった場合には、中央の水平有効ラインL1上に図柄ベルが表示される場合しか考えられないが、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に停止するように引き込み制御を行なった場合には、第2停止リールの停止位置によって、図柄ベルが上の水平有効ラインL2A上に表示される可能性も、斜め右下がりの有効ラインL3A上に表示される可能性もあるので、遊技者の入賞に対する期待感を、第2リール停止のタイミングまで高い状態で保つことができる。
また、中・右・左または中・左・右が正しいリール停止順の場合に、右リールを第1停止させたとき、第1停止リールである右リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に停止するように引き込み制御を行なうことにより、上述と同様に、第2停止リールの停止位置によって、図柄ベルが上の水平有効ラインL2A上に表示される可能性も、斜め右上がりの有効ラインL3B上に表示される可能性もあるので、遊技者の入賞に対する期待感を、第2リール停止のタイミングまで高い状態で保つことができる。
【0128】
また、
図35に示すリールの図柄配置図から明らかなとおり、3リール共に、5コマ以内に図柄リプレイが配置されているので、役抽選で通常再遊技役に当選した場合には、引き込み制御で常に図柄リプレイが表示されて、次遊技で再遊技が行なわれるようになっている。また、BBフラグが設定された内部中の遊技において、役抽選で再遊技役に当選した場合、つまりBBフラグと再遊技役のフラグとが同時にオンになった場合、再遊技役に対応した図柄リプレイを優先的に表示させるように、引き込み制御が行なわれる。なお、BB役に対応した図柄赤7は、各リールで1〜2個しか存在せず、BB役を入賞させるには、遊技者が所謂目押しをして図柄7を表示させる必要がある。
【0129】
上述のように、役抽選でBB役に当選してBBフラグが設定された内部中の遊技状態になると、RT3作動状態となり(
図7のステップS72参照)、後述するように、BB役が入賞した場合にはRT3作動状態が解除されて(
図19のステップS544参照)、次遊技からBB遊技が開始される。
仮に、RT3作動状態において、役抽選で通常再遊技役に当選する確率を高くすれば(例えば、確率1/2)、BB役が入賞するより再遊技役が入賞する可能性が高くなる。よって、RT3作動時においては、すぐにRT3作動状態が解除されてBB遊技に移行するよりは、RT3作動状態が所定期間継続する可能性が高いといえる。
【0130】
再び
図15のフローチャートの説明に戻り、ステップS248の判断において、もし、リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、停止に関する制御を行なわずに、次にステップS252へ進む。ステップS252では、全てのリールは停止したか否かを判断する。
この判断で、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、再びステップS248に戻り、ステップS248からステップS252の制御処理を繰り返す。以上により、全リールが停止するまで、リール停止信号を受信するごとに、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
【0131】
ステップS252の判断で、もし、全てのリールが停止している(YES)と判別したときには、全リール停止信号を副制御回路200へ送信して(ステップS253)、本サブルーチンを終了する。ここで、ステップS253で副制御回路200へ送信した全リール停止信号は、サブ演出制御サブルーチンのステップS724、1030(
図22、26参照)の制御処理、内部中サブ演出制御サブルーチンのステップS1116の制御処理(
図27参照)、及び報知演出表示サブルーチンのステップS812の制御処理に用いられる(
図23参照)。
【0132】
<メイン演出実施サブルーチンの説明>
次に、リール変動、停止サブルーチンのステップS243に示すメイン演出実施サブルーチンの詳細な説明を、
図13のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンは、上述のメイン演出設定サブルーチンで定められた遊技数だけ、遊技ごとに、メイン演出設定サブルーチンで定められたメイン演出状態に対応したメイン演出パターン抽選表を用いて抽選処理を行ない、この抽選処理の結果で何らかのメイン演出パターンに当選したときには、当選したメイン演出パターンの演出を実施する。そして、メイン演出設定サブルーチンで定められた遊技数における最後の遊技においては、メイン演出設定サブルーチンで予め定められた最終メイン演出パターンの演出を行なうようになっている。
【0133】
図13のフローチャートにおいて、まず、カウンタNの値が2以上であるか否か判断する(ステップS170)。この判断で、もし、カウンタNの値が2より小さい(NO)と判別したときには、最終演出パターン実施サブルーチンを行なって(ステップS204)、本サブルーチンを終了する。この最終演出パターン実施サブルーチンの詳細な説明は、
図13を用いて後述する。
【0134】
ステップS170の判断で、もし、カウンタNの値が2以上である(YES)と判別したときには、メイン演出抽選サブルーチンで定められた演出パターン抽選表(
図38(b)に示した演出パターン抽選表1〜3の何れか)を読み出して、抽選処理を行なう(ステップS172)。次に、この抽選処理で何れかの演出パターンに当選したか否か判断する(ステップS174)。
この判断で、もし、この抽選処理で何れの演出パターンにも当選していない(NO)と判別したときには、そのままステップS200へ進む。
【0135】
ステップS174の判断で、もし、演出パターン1〜3の何れかに当選した(YES)と判別したときには、タイマ1をオンにし(ステップS176)、タイマ2をオンにする(ステップS178)。タイマオンになると、タイマ1の値は、時間T1からカウントダウンされ、タイマ2の値は、T2からカウントダウンされる。ここで、T1の値として5秒、T2として1.5秒を例示することができるが、これに限られるものではなく、T1、T2として、その他に任意の時間を設定することができる。
【0136】
タイマ1、2をオンにしてから0.5秒経過後(つまり、タイマ2の値が1.5−0.5=1.0秒となったとき)、左リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なう(ステップS180)。次に、タイマ2の値が0であるか否か判断する(ステップS182)。この判断で、もし、タイマ2の値が0でない(NO)、つまりタイマ2において時間T2が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T2が経過するまで待機状態になっている。
【0137】
ステップS182の判断で、もし、T2の値が0である(YES)、つまり時間T2(例えば1.5秒)が経過したと判別したときには、次に、ステップS172の抽選処理で演出パターン1が選択されたか否か判断する(ステップS184)。この判断で、もし、演出パターン1が選択された(YES)と判別したときには、そのままステップS200へ進む。つまり、ステップS172の抽選処理で演出パターン1が選択された場合には、左リールのみについて、0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を行なうことになる。
【0138】
ステップS184の判断で、もし、ステップS172の抽選処理で演出パターン1が選択されていない(NO)と判別したときには、演出パターン2または3が選択されたと判断して、タイマ2をオンにする(ステップS186)。次に、タイマ2をオンにしてから0.5秒経過後、中リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なう(ステップS188)。そして、タイマ2のT2の値が0であるか否か判断する(ステップS190)。この判断で、もし、タイマ2の値が0でない(NO)、つまりタイマ2において時間T2が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T2が経過するまで待機状態になっている。
【0139】
ステップS190の判断で、もし、タイマ2の値が0である(YES)、つまり時間T2(例えば1.5秒)が経過したと判別したときには、次に、ステップS172の抽選処理で演出パターン2が選択されたか否か判断する(ステップS192)。この判断で、もし、演出パターン2が選択された(YES)と判別したときには、そのままステップS200へ進む。つまり、ステップS172の抽選処理で演出パターン2が選択された場合には、左リール及び中リールのみについて、順に0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を行なうことになる。
【0140】
ステップS192の判断で、もし、ステップS172の抽選処理で演出パターン2が選択されていない(NO)と判別したときには、演出パターン3が選択されたと判断して、タイマ2をオンにする(ステップS194)。次に、タイマ2をオンにしてから0.5秒経過後、右リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なう(ステップS196)。そして、タイマ2の値が0であるか否か判断する(ステップS198)。この判断で、もし、タイマ2の値が0でない(NO)、つまりタイマ2において時間T2が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T2が経過するまで待機状態になっている。
【0141】
ステップS198の判断で、もし、タイマ2の値が0である(YES)、つまり時間T2(例えば1.5秒)が経過したと判別したときには、ステップS200へ進み、次に、タイマ1の値が0であるか否か判断する(ステップS200)。この判断で、もし、タイマ1の値が0でない(NO)、つまりタイマ1において所定の時間が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、所定の時間が経過するまで待機状態になっている。
【0142】
ステップS200の判断で、もし、タイマ1の値が0である(YES)、つまりタイマ1で所定の時間(例えば5秒)が経過したときには、次に、カウンタNの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS202)、本サブルーチンを終了する。
ステップS202の制御処理により、1遊技を行なうごとにNの値が1ずつ小さくなり、N=1の遊技で、予め定められた最終演出パターンのメイン演出を実施した後、メイン演出が終了する。
【0143】
以上のようなメイン演出実施サブルーチンによるメイン演出の概要を、
図15(a)のタイムチャートに示す。このタイムチャートでは、横軸に時間をとり、縦軸に回転方向(上向きが正回転)をとっている。
このタイムチャートにおいて、演出パターン1が選択された場合には、タイマ1、2をオンにした後、時間T2の間に、左リールを回転させて停止させるメイン演出を行ない、その後、タイマ1において時間T1を経過するまで、待機状態になっている。時間T2経過した後、時間T1が経過するまでの間の時間をαとすれば、
T1=T2+α
の関係を有する。
【0144】
演出パターン2が選択された場合には、タイマ1、2をオンにした後、最初の時間T2の間に、左リールを回転させて停止させるメイン演出を行ない、次の時間T2の間に、中リールを回転させて停止させるメイン演出を行ない、その後、タイマ1において時間T1を経過するまで、待機状態になっている。時間T2を2回経過した後、時間T1が経過するまでの間の時間をβとすれば、
T1=2×T2+β
の関係を有する。
【0145】
演出パターン3が選択された場合には、タイマ1、2をオンにした後、最初の時間T2の間に、左リールを回転させて停止させるメイン演出を行ない、次の時間T2の間に、中リールを回転させて停止させるメイン演出を行ない、更にその次の時間T2の間に、右リールを回転させて停止させるメイン演出を行なう。その後、タイマ1において時間T1を経過するまで、待機状態になっている。時間T2を3回経過した後、時間T1が経過するまでの間の時間をγとすれば、
T1=3×T2+γ
の関係を有する。
【0146】
なお、上述の実施形態では、各リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なっているが、これに限られるものではなく、例えば、代わりに、ステッピングモータで40ステップ逆回転させて停止させることもできる。
【0147】
また、メイン演出状態3の遊技において、抽選処理で演出パターン3が選択された場合には、所定の遊技数の報知演出(所謂AT)を付与することが考えられる。この場合には、報知演出の実施が確定するので、必要に応じては、既に選択された最終演出パターンを、報知演出の実施確定に適応したものに差し替える処理を行なうことも考えられる。
【0148】
<最終演出パターン実施サブルーチンの説明>
次に、メイン演出実施サブルーチンのステップS204に示す最終演出パターン実施サブルーチンの詳細な説明を、
図14のフローチャートを用いて行なう。
カウンタNの値が2より小さいと判別されたときに実施する本実施形態では(
図13のステップS170、204参照)、カウンタNの値が1となった遊技において、最終演出パターン抽選サブルーチンで予め定められた最終演出パターンに基づくメイン演出を実施するための制御処理を行なう。
【0149】
図14のフローチャートにおいて、まず、カウンタNの値が1以上であるか否か判断する(ステップS210)。この判断で、もし、Nの値が1より小さい(NO)、つまりカウンタNの値が0であると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、カウンタNの値が0の場合には、メイン演出は実施せずに、本サブルーチンを終了する。
ステップS210の判断で、もし、Nの値が1以上である(YES)、つまりNの値が1であると判別したときには、次に、最終演出パターン抽選サブルーチンで何れかの最終演出パターンに当選したか否か判断する(ステップS212)。この判断で、もし、何れの最終演出パターンにも当選していない(NO)、つまりはずれであったと判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、抽選結果がはずれの場合には、最終演出パターンは実施しないことになる。
【0150】
ステップS212の判断で、もし、何れかの最終演出パターンに当選した(YES)と判別したときには、次に、当選してRAM110に記憶された最終演出パターン(
図36に示す最終演出パターン1〜3の何れか)を読み出す(ステップS214)。
次に、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン1が選択されたか否か判断する(ステップS216)。この判断で、もし、最終演出パターン1が選択された(YES)と判別したときには、そのまま、ステップS230へ進む。つまり、
図36に示すように、最終演出パターン1では演出を実施しないようになっている。この場合、ステップS226の判断処理を行なわないので、タイマがT3を経過することを待つことなく、ステップS230でカウンタNの値に0をインプットして、本サブルーチンを終了する。
【0151】
ステップS216の判断で、もし、最終演出パターン1が選択されていない(NO)と判別したときには、最終演出パターン2または3が選択されたと判断して、タイマ3をオンにする(ステップS218)。タイマオンになると、タイマ3の値は、時間T3からカウントダウンされる。ここで、T3の値として5秒を例示することができるが、これに限られるものではなく、T3として、その他に任意の時間を設定することができる。
次に、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン2が選択されたか否か判断する(ステップS220)。この判断で、もし、最終演出パターン2が選択された(YES)と判別したときには、次に、全リールをフリーズする制御処理を行なって(ステップS222)、ステップS226へ進む。
【0152】
ステップS220の判断で、もし、最終演出パターン2が選択されていない(NO)と判別したときには、最終演出パターン3が選択されたと判断して、タイマ3をオンにしてから0.5秒経過後、全リールを4秒間、逆回転させて停止させる制御処理を行なって(ステップS224)、ステップS226へ進む。
【0153】
ステップS226では、タイマ3の値が0であるか否か判断する(ステップS226)。この判断で、もし、タイマ3の値が0でない(NO)、つまりタイマ3において時間T3が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T3が経過するまで待機状態になっている。
ステップS226の判断で、もし、タイマ3の値が0である(YES)、つまり時間T3(例えば5秒)が経過したと判別したときには、次に、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン2または3が選択されたことに基づき、報知演出(所謂AT)実施確定の情報を含む信号を外部端子へ送信する(ステップS227)。
【0154】
この外部端子へ送信された情報に基づいて、例えば、スロットマシン以外の機器(例えば、コールランプ)を用いて、AT予告を行なうこともできるし、報知演出(所謂AT)を実施する遊技ごとに、その情報を外部端子へ送信することにより、スロットマシン以外の機器で報知演出(所謂AT)の回数をカウントして表示することもできる。
更に、報知演出(所謂AT)実施中に、主制御回路100から入賞処理に関する情報を含む信号を外部端子へ送信して、遊技状態監視システムを実現することもできる。つまり、報知演出(所謂AT)を実施した遊技と実施しない遊技とにおける遊技媒体の払い出し枚数を比較することにより、何らかの故障が生じていることや、何らかの不正行為が行なわれたことを検出して、警報を発することもできる。
【0155】
ステップS227に引き続いて、メイン演出終了信号を副制御回路200へ送信する(ステップS228)。ステップS228で送信したメイン演出終了信号は、サブ演出制御サブルーチンのステップS724、S1030の制御処理に用いられる(
図22、26参照)。
次に、カウンタの値に0をインプットして(ステップS230)、本サブルーチンを終了する。ステップS230の制御処理により、次遊技以降、メイン演出は実施しないことになる。
【0156】
以上のような最終演出パターン実施サブルーチンにより実施される最終演出パターンの演出の概要を、
図15(b)のタイムチャートに示す。このタイムチャートにおいても、横軸に時間をとり、縦軸に回転方向(上向きが正回転)をとっている。特に、
図14(b)では、最終演出パターン3が選択された場合を示しており、タイマ3がオンになった後、0.5秒後に全リールが4秒間逆回転して停止し、その後、0.5秒経過後に時間T3経過した(T3=5秒の場合)ところを示す。
【0157】
なお、上述のように、最終演出抽選処理で、最終演出パターン1が選択された場合には、報知演出(所謂AT)を実施しないことを意味し、最終演出パターン2が選択された場合には、報知演出(所謂AT)の実施が確定したことを意味し、最終演出パターン3が選択された場合には、多数の報知演出(所謂AT)の実施に当選したことを意味する。
【0158】
以上のように、本実施形態では、所定の要件を達成したとき(例えば、一般役3当選)、メイン演出を実施する演出回数(つまり遊技数)と、この遊技数で規定されたメイン演出を実施する期間の最後の遊技で実施される最終演出パターンと、を定める。つまり、メイン演出を開始する時点で、メイン演出を実施する期間と、最後に実施する演出の内容が定まるので、複数の遊技に亘るメイン演出の開始時に、一連の演出の最終的な態様が定まり、かつ演出全体の進行状況を定めることができる。
従って、メイン演出を実施する期間の全体を考慮した効果的な演出を実施することができるので、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0159】
また、本実施形態では、メイン演出を実施する期間の各遊技において、選択されたメイン演出状態に対応した演出パターン抽選テーブルを用いた抽選処理によって、メイン演出の実施の可否、及び実施される演出パターン(つまり、メイン演出の内容)を定めるので、演出の進行に変化を付けることができ、遊技者が遊技を継続しても、メイン演出に対する高い関心を持続させることが期待できる。
【0160】
<メイン演出設定サブルーチン及びメイン演出実施サブルーチンのその他の実施形態の説明>
上述の実施形態では、選択したメイン演出状態に対応した演出パターン抽選テーブルを用いて、各遊技ごとに、メイン演出の実施の可否、及び実施される演出パターンを定めているが、これに限られるものではない。
例えば、所定の要件を達成(例えば、役抽選で一般役3に当選)したとき、最終演出パターンを含む、メイン演出を実施する期間の各遊技において実施する演出パターンを予め定めておくことも可能である。この場合、メイン演出を行なわない遊技(抽選処理ではずれに対応)も設定することができる。
【0161】
このような制御処理により、各遊技において実施する演出パターンを予め定めるので、複数の遊技に亘るメイン演出を計画的に実施することができ、遊技ごとに行なう抽選処理やそれに関連する制御処理を省略することができる。よって、一連の特殊演出を計画的に効率的に実施することができ、特殊演出実施期間において、遊技者の特殊演出に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0162】
なお、上述の実施形態では、スタートスイッチ操作時(最短時間経過後)におけるリールを用いたメイン演出を例にとって説明したが、これに限られるものではない。例えば、ベットスイッチの操作や遊技媒体の投入に関して、一定期間、機能をフリーズさせる特殊演出を行なうこともできる。具体的には、
図5のメインフローにおいて、ステップS12またはステップS16の判断処理でYESと判別しても、所定の時間を経過するまで、ステップS18以降の制御処理を行わないことにより実現できる。
また、例えば、回転中の各リールを停止させるリール停止スイッチの操作時に、その機能を一時停止状態にしたり、通常と異なる態様でリールを停止させることによって、メイン演出を行なうこともできる。
【0163】
<入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの説明>
次に、
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップ28)を行なう。
図16に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
【0164】
まず、遊技の状態がBB遊技中であるか否かを判断する(ステップS300)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)と判別したときには、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS302)を行なって、本サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS300の判断で、もし、遊技の状態がBB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS304)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS306)を行なって、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。ステップS304の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以下に、ステップS302、S306に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
【0165】
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(
図16参照)において、ステップS300でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS302参照)の詳細な説明を、
図17に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS400)、次に、入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS402)。この判断で、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、一般役のフラグがオンになっていればフラグオフにして(ステップS404)、ステップS410へ進む。
【0166】
ステップS402の判断で、もし、入賞がある(YES)と判別したときには、払出枚数をカウントして、払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS406)。そして、一般役フラグをオフにして(ステップS408)、ステップS410へ進む。なお、このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が終了枚数に達したときには、BB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS410)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成してない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。また、ステップS410の判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除する(ステップS412)。次に、NRTの値に0をインプットして(ステップS414)、本サブルーチンを終了する。つまり、BB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。なお、BB遊技開始時にNRTの値に0をインプットする制御処理を行なっているので(
図19のステップS544参照)、ステップS414の制御処理を実施しなくても、次遊技から、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。
【0167】
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(
図16参照)において、ステップS304で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS306参照)の詳細な説明を、
図18に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS500)、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS502)。この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS504)。この判断で、もし、BB役が入賞した(YES)と判別したときには、当たり役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS506)、本サブルーチンを終了する。なお、当たり役入賞時サブルーチンについては、
図19を用いて追って詳細に説明する。
【0168】
ステップS504の判断で、もし、BB役が入賞していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役が入賞したか否か判断する(ステップS508)。この判断で、もし、再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、次に、再遊技役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS510)、本サブルーチンを終了する。なお、再遊技役入賞時サブルーチンについては、
図20を用いて追って詳細に説明する。
【0169】
ステップS508の判断で、もし、再遊技役が入賞していない(NO)と判別したときには、一般役が入賞したと判断して、不利益図柄判定サブルーチンを行なって(ステップS512)、ステップS514へ進む。なお、不利益図柄判定サブルーチンについては、
図21を用いて追って詳細に説明する。
ステップS514では、一般役フラグをオフにして、BBフラグがオンになっていれば持ち越し処理を行なって(ステップS514)、本サブルーチンを終了する。
【0170】
ステップS502の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BBフラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS516)。この判断で、もし、BBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、BBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(再遊技役、一般役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS518)、本サブルーチンを終了する。
ステップS516の判断で、もし、BBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(再遊技役、一般役)をオフにして(ステップS520)、本サブルーチンを終了する。
【0171】
<当たり役入賞時サブルーチンの説明>
次に、
図18のフローチャートのステップS506に示す当たり役入賞時サブルーチンについて、
図19を用いて詳細に説明する。
図19において、まず、NBBの値に1をインプットし(S540)、BBフラグをオフにして(ステップS542)、ステップS544へ進む。ステップS540の制御処理により、次の遊技からBB遊技が開始される。
ステップS544では、NRTの値に0をインプットする(ステップS544)。この制御処理により、RT作動状態であった場合には解除され、次遊技から、BB遊技が開始される。
【0172】
ステップS544に引き続いて、メイン演出を実施するときのカウンタNに0をインプットする(ステップS546)。この制御処理により、メイン演出を実施中であれば、BB遊技の開始により、メイン演出が終了することになる。
次に、副制御回路200にN=0の情報信号を送信して(ステップS548)、本サブルーチンを終了する。ステップS548により送信されたN=0の情報信号は、サブ演出制御サブルーチンのステップS714、S1020の制御処理に用いられる(
図22、26参照)。
【0173】
<再遊技役入賞時サブルーチンの説明>
次に、
図18のフローチャートのステップS510に示す再遊技役入賞時サブルーチンについて、
図20を用いて詳細に説明する。
図20において、まず、NRTの値が1であるか否か、つまりRT1作動状態であるか否か判断する(ステップS600)。この判断で、もし、NRTの値が1でない(NO)、つまりRT1作動状態でないと判別したときには、ステップS602及びS604の制御処理を行なわずに、そのままステップS606へ進む。
ステップS600の判断で、もし、NRTの値が1である(YES)、つまりRT1作動状態であると判別したときには、次に、役抽選で昇格再遊技役に当選したか否か判断する(ステップS602)。
【0174】
この判断で、もし、昇格再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、次に、NRTの値に2をインプットして(ステップS604)、ステップS606へ進む。つまり、RT1作動状態の遊技において、役抽選で昇格再遊技役に当選したときには、次の遊技から、RT2作動状態へ移行する。ステップS602の判断で、もし、昇格再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、そのままステップS606へ進む。
ステップS606では、NRPの値に1をインプットし(ステップS606)、次に、再遊技フラグをオフにして、BBフラグがオンの状態であれば持ち越し処理を行なって(ステップS608)、本サブルーチンを終了する。ステップS606の制御処理により、次の遊技においては、遊技媒体を投入せずに遊技を行なう再遊技が実施される(
図5のステップS22参照)。
【0175】
<不利益図柄判定サブルーチンの説明>
次に、
図18のフローチャートのステップS512に示す不利益図柄判定サブルーチンについて、
図21を用いて詳細に説明する。
図21において、まず、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、一般役3Aは常に含まれる)が当選したとき、所定のリール停止順でリール停止操作を行なわなかったときに表示される「不利益図柄」が表示されたか否か判断する(ステップS620)。この判断で、もし、「不利益図柄」が表示されていない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0176】
ステップS620の判断で、もし、「不利益図柄」が表示された(YES)と判別したときには、次に、NRTの値が0より大きいか否か、つまりRT作動状態であるか否か判断する(ステップS622)。この判断で、もし、NRTの値が0以下である(NO)、つまり通常の遊技状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、通常の遊技において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
【0177】
ステップS622の判断で、もし、NRTの値が0より大きい(YES)、つまりRT作動状態であると判別したときには、次に、NRTの値が2であるか否か、つまり、RT2作動状態であるか否か判断する(ステップS624)。この判断で、もし、NRTの値が2でない(NO)、つまりRT2作動状態でないと判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
ステップS624の判断で、もし、NRTの値が2である(YES)、つまりRT2作動状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、RT2作動状態において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
【0178】
上述のように、RT2作動状態は再遊技役の当選確率が高く、RT1作動状態より遊技者にとって有利な遊技状態になっている。従って、RT2作動状態の遊技において、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なえば、RT2作動状態が継続され、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、「不利益図柄」が表示されて、RT2作動状態から遊技者にとって不利なRT1作動状態に移行することになる。
よって、遊技者は、リールの停止順によって、RT2作動状態を継続させたり、RT1作動状態に移行させたりすることができるので、遊技者に、遊技の進行をコントロールする遊技的な面白さを与えることができる。特に、報知演出(所謂AT)により、正しいリール停止順が報知される場合には、比較的遊技経験の少ない遊技者であっても、「不利益図柄」が表示されないようにリールの停止操作をして、RT2作動状態を確実に継続させることができる。
【0179】
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS302、S306に示されるサブルーチンが終了して、
図16に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、
図5のメインルーチンに戻り、ステップS28の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS30の払い出し処理を行なう(ステップS30)。次に、遊技状態の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS32)、本メインルーチンを終了する。この遊技状態の情報としては、例えば、遊技の状態を示す情報(例えば、通常の遊技状態、RT作動状態、BBフラグがオンとなった内部中の遊技状態、BB遊技状態)や、遊技状態が開始、終了した情報(例えば、所定のRT作動状態やBB遊技の終了)、遊技状態の移行の情報(例えば、通常の遊技からRT作動状態への移行、所定のRT作動状態から他の所定のRT作動状態へ移行)も含まれる。
S32で副制御回路へ送信した遊技状態の情報に基づいて、後述するように、演出制御手段540によって、遊技状態に応じた演出を実施することができる。また、例えば、主制御回路100で、遊技状態に対応したメイン演出を行なったときに、副制御回路200で、主制御回路100から受信した遊技状態の情報に基づいて、このメイン演出に対応したサブ演出を実施することができる。
以上のようにして、図柄が変動してから停止するまでの遊技を行なうための制御処理が終了する。
【0180】
(副制御回路200により行なわれる制御処理の説明)
<サブ演出制御サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるサブ演出制御サブルーチンの説明を、
図22のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、主制御回路100から最終演出パターン、演出回数(遊技数)、及びメイン演出状態の情報を受信した後、副制御回路200により、主制御回路100とは個別に遊技数をカウントし、最終演出パターンのメイン演出を行なうまで、メイン演出に対応したサブ演出を行なうことができる。なお、本サブルーチンでは、メイン演出が開始されてから最終演出パターンのメイン演出が実施されるまでの複数の遊技に亘る制御処理が示されている。そして、最終演出パターンに対応するサブ演出を実施した後、次遊技から報知演出を開始するための制御処理を行なう(ステップS718、S722参照)。
【0181】
図22において、まず、主制御回路100から受信した最終演出パターン、演出回数(遊技数)、メイン演出状態をRAM210に記憶する(ステップS700)。次に、カウンタKAISUの値に演出回数の値をインプットする。つまり、メイン演出及びサブ演出の開始時においては、KAISU=N=演出回数抽選サブルーチンで選択した演出回数(遊技数)の関係にある。そして、メイン演出及びサブ演出を行なう遊技を1遊技消化するごとに、カウンタKAISU及びカウンタNの値をそれぞれ1ずつ減じる制御処理を行なうので(ステップS712及び
図13のステップS202参照)、主制御回路100及び副制御回路200で個別に制御するにも係わらず、常にKAISU=Nの関係を保つことができる。これにより、各遊技ごとに、メイン演出に対応したサブ演出を実施することができ、メイン演出を行なう最後の遊技においては、最終演出パターンに対応したサブ演出を実施できる。
【0182】
なお、各遊技ごとに、メイン演出に対応したサブ演出を実施し、最終演出パターンに対応したサブ演出を実施するための制御処理としては、上述の制御処理には限られるものではない。例えば、副制御回路200では、サブ演出の演出回数をカウントせずに、各遊技ごとに、メイン演出の演出回数の値Nを、主制御回路100から副制御回路200へ送信することにより、実現することもできる。
【0183】
次に、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS704)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS704の判断処理を繰り返す。つまり、遊技か開始されるまで待機状態になっている。ステップS704の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタKAISUの値が2以上であるか否か判断する(ステップS706)。
【0184】
この判断で、もし、KAISUの値が2以上である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から受信したメイン演出状態に対応した演出状態であって、KAISUの値に対応したサブ演出を実施する(ステップS708)。具体的には、演出制御手段540により、表示装置70に演出画像を表示したり、スピーカ64を用いて音声を発することが考えられる。上述のように、カウンタKAISUの値とカウンタNの値が一致するので、メイン演出に対応した内容のサブ演出を行なうことができる。
【0185】
よって、主制御回路100及び副制御回路200の制御処理の独立性を保ちながら、主制御回路100により実施されるメイン演出と副制御回路200で実施されるサブ演出とが同期した、遊技者が高い関心を示す演出を実現できる。
【0186】
次に、主制御回路100から全リール停止信号(
図12のステップS253参照)を受信した否か判断する(S710)。この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS708に戻り、ステップS708からS710の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、サブ演出を継続する。ステップS710の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタKAISUの値を1減じる制御処理を行なって(ステップS712)、ステップS714へ進む。ステップS712の制御処理により、サブ演出を行なう遊技を消化するごとに、カウンタKAISUの値が1づつ減じていき、KAISU=1のときに、最終演出パターンに対応したサブ演出を行ない(ステップS720参照)、その後、N=0となった場合には、サブ演出は行なわずに、報知演出を開始するための制御処理を行なう(ステップS724参照)。
【0187】
ステップS714では、主制御回路10からN=0の信号を受信したか否か判断する(ステップS714)。このN=0の信号は、演出回数抽選処理で選択された遊技数だけメイン演出を実施して最終演出を行なうときだけでなく(
図14のステップS230参照)、BB遊技が開始されるときにも送信される信号であり(
図19のステップS548参照)、BB遊技が開始されるとカウンタNの値に0がインプットされて、メイン演出が終了するようになっている。ステップS714の判断で、もし、N=0の信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS704に戻り、次遊技が開始されたときに、同様な制御処理を繰り返す。
【0188】
ステップS714の判断で、もし、N=0の信号を受信した(YES)と判別したときには、カウンタKAISUの値に0をインプットし(ステップS716)、ステップS717へ進む。ステップS716の制御処理により、次遊技が開始されたときには、KAISUの値が0なので、後述するステップS720の判断でNOと判別されて、サブ演出を実施することなく、本サブルーチンを終了する。
ステップS717では、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン2または3が選択されて、報知演出(所謂AT)の実施が確定したか否か判断する(ステップS717)。
【0189】
この判断で、もし、報知演出(所謂AT)の実施が確定した(YES)と判別したときには、カウンタNATの値としてNATMAXをインプットして(ステップS718)、ステップS704に戻る。このステップS718の制御処理により、次遊技から報知演出(所謂AT)が開始される(
図23のステップS804でYES参照)。つまり、本実施形態では、報知演出(所謂AT)の実施が確定した状態で、BB遊技が開始されると、メイン演出は終了するが、次遊技から報知演出(所謂AT)が開始されるようになっている。
【0190】
ステップS717の判断で、もし、報知演出(所謂AT)の実施が確定していない(NO)と判別したときには、カウンタNATの値として0をインプットして(ステップS719)、ステップS704に戻る。
つまり、本実施形態では、報知演出(所謂AT)の実施が確定していない状態で、BB遊技が開始されると、メイン演出が終了し、次遊技から報知演出(所謂AT)を実施することもない(
図23のステップS804でNO参照)。
【0191】
ステップS706の判断に戻り、もし、カウンタKAISUの値が2より小さい(NO)と判別したときには、次に、カウンタKAISUの値が1であるか否か判別する(ステップS720)。この判断で、もし、KAISUの値が1である(YES)と判別したときには、最終演出パターンに対応したサブ演出として、AT予告演出を実施する(ステップS722)。この場合、遊技開始信号の受信を契機に実施されるので、メイン演出の実施と同時期に、メイン演出に対応した内容のAT予告演出が実施される。
【0192】
ここで、主制御回路100で実施する最終演出パターン抽選サブルーチンで、最終演出パターン1に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の可否を定める抽選ではずれとなったことを意味するので、最終演出パターン1に対応したサブ演出として、ATが不実施になること遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施する。
また、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン2に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の可否を定める抽選で、報知演出(所謂AT)の実施が確定したことを意味するので、最終演出パターン2に対応したサブ演出として、報知演出(所謂AT)の実施が確定したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施する。
また、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン3に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の可否を定める抽選で、多数(例えば30回以上)の報知演出(所謂AT)の実施に当選したことを意味するので、最終演出パターン3に対応したサブ演出として、多数の報知演出(所謂AT)の実施を獲得したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施する。
【0193】
次に、主制御回路100からメイン演出終了信号(
図14のステップS228参照)を受信したか否か判断する(ステップS724)。この判断で、もし、メイン演出終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS722に戻り、ステップS722からS724の制御処理を繰り返す。つまり、メイン演出が終了するまで、メイン演出に対応したAT予告演出を継続する。
ステップS724の判断で、もし、メイン演出終了信号を受信した(YES)と判別したときには、メイン演出終了後に対応し、かつ最終演出パターンに対応したAT予告演出を実施する(ステップS726)。この場合、リールが回転開始し、定常回転になってリール停止操作が行われる時期に、この演出が実施されるので、リールの回転に応じた内容のAT予告演出が実施される。
【0194】
次に、主制御回路100から全リール停止信号(
図12のステップS253参照)を受信した否か判断する(S728)。この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS726に戻り、ステップS726からS728の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、リールの回転に応じたAT予告演出を継続する。
【0195】
ステップS728の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、最終演出パターンに対応した終了画像を表示する(ステップS730)。例えば、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン1に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の不実施を示す「残念!」といった画像を表示することが考えられる。
また、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン2に当選した場合には、報知演出(所謂AT)の実施の確定を示す「確定!」といった画像を表示することが考えられる。
また、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン3に当選した場合には、多数の報知演出(所謂AT)の実施に当選したことを示す「大成功!」といった画像を表示することが考えられる。
【0196】
ステップS730に引き続いて、カウンタKAISUの値に0をインプットし(ステップS716)、最終演出パターン抽選サブルーチンの結果に応じて、カウンタNATの値としてNATMAX(ステップS718)または0(ステップS719)をインプットして、ステップS704に戻る。
次遊技が開始されたときには、ステップS716の制御処理により、ステップS720の判断でNOと判別されて、サブ演出を実施することなく、本サブルーチンを終了する。なお、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン2または3に当選した場合には、次遊技から報知演出(所謂AT)が開始されるが(
図23のステップS804のYES参照)、最終演出パターン抽選サブルーチンで最終演出パターン1に当選した場合には、次遊技から報知演出(所謂AT)は実施されないようになっている(
図23のステップS804のNO参照)。
ステップS720の判断で、もし、KAISUの値が1ではない(NO)と判別したときには、KAISU=0であると判断して、そのまま、本サブルーチンを終了する。
【0197】
なお、上述の実施形態では、BB遊技が開始されると、メイン演出は終了するようになっているが、例えば、メイン演出を実施する権利を持ち越して、BB遊技が終了した後に、残りのメイン演出を実施するように制御することもできる。
また、上述の実施形態では、BB遊技中に報知演出(所謂AT)を実施するようになっているが、これに限られるものではなく、例えば、BB遊技中はATを実施しないように制御することもできる。更に、BB遊技開始前に、報知演出(所謂AT)を実施しているときに、BB遊技が開始された場合、報知演出(所謂AT)を中断することも考えられる。この場合には、報知演出(所謂AT)を実施する権利を持ち越して、BB遊技終了後に、報知演出(所謂AT)を再開することが考えられる。
【0198】
<報知画像表示サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる報知画像表示サブルーチンの説明を、
図23のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、演出制御手段540による制御処理であって、ATが設定された遊技(NAT>0の遊技)において、役抽選で一般役3に当選したとき、リール停止スイッチの正しいリール停止順を報知する演出画像を表示する制御処理を行なう。この制御処理により、遊技者は、確実に利益図柄を表示させることができる。
【0199】
はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS800)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS800の判断処理を繰り返す。つまり、遊技か開始されるまで待機状態になっている。ステップS800の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(
図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS802)。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS802の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS802の判断で、もし役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタNATの値が0より大きいか否か、つまりAT実施中か否か判断する(ステップS804)。この判断で、もし、NATの値が0以下である(NO)と判別しときには、本サブルーチンを終了する。
【0200】
ステップS804の判断で、もし、NATの値が0より大きい、つまりAT実施中である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から受信した役抽選情報信号に基づいて、役抽選で一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)に当選したか否か判断する(ステップS806)。この判断で、もし、一般役3に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
ステップS806の判断で、もし、一般役3に当選している(YES)と判別したときには、カウンタNATの値を1減じる制御処理を行なう(ステップS808)。次に、正しいリール停止順を報知するためのリール停止順報知画像を表示装置70に表示して(ステップS810)、ステップS812へ進む。ステップS812では、主制御回路100から全リール停止信号(
図12のステップS253参照)を受信した否か判断する(S812)。
【0201】
この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS810に戻り、ステップS810からS812の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、リール停止順報知画像の表示を継続する。ステップS812の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。
【0202】
既に説明したように、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、常に一般役3Aが含まれる)が当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。一方、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。
【0203】
中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚×3ライン=9数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたときには、上側の水平有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
よって、ステップS810において、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、利益図柄を表示させて、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心が高まることが期待できる。
【0204】
なお、演出制御手段540により表示される報知演出画像は、これに限られるものではなく、例えば、RT2作動時の遊技において、役抽選で一枚役に当選し対応する図柄が表示されて入賞するとき、RT2作動状態からRT1作動状態へ移行する場合において、役抽選で一枚役に当選したとき、一枚役の当選を報知する演出を実施することも考えられる。この報知演出により、遊技者は、リール停止操作で、RT2を継続させることも終了させることもできる。つまり、遊技者は、自分の意思で所望の遊技進行を選択することができる。
その他、例えば、所定のリールで表示すべき図柄が、3つの図柄のうちの何れか1つの場合(所謂三択の場合)に、該当する図柄を報知する演出も考えられる。その他の任意の報知演出を実施することが考えられる。
以上のように、本実施形態では、メイン演出における最終演出パターンに対応した内容のサブ演出を表示した後、次遊技から、報知演出(所謂AT)により、役抽選で当選した役に対応した図柄をリール停止操作で表示させるのに有用な情報を表示するので、遊技者が演出制御手段により実施される演出に対する関心を高め、延いては遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0205】
(本発明に係るスロットマシンのその他の実施形態の説明)
次に、メイン演出を実施可能な本発明に係るスロットマシンのその他の実施形態について、
図25から
図27のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0206】
<メイン演出設定、実施サブルーチンの説明>
はじめに、
図25のフローチャートを用いて、遊技状態に応じたメイン演出の諸条件の設定または上書き処理を行なうメイン演出設定、実施サブルーチンの説明を行なう。本サブルーチンは、
図7のステップS86からS92に対応する制御フローである。
図25において、まず、NBBの値が0より大きいか否か判断する(ステップS900)。この判断で、もし、NBBの値が0より大きい(YES)、つまりBB遊技中であると判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。つまり、BB遊技中には、メイン演出を実施するための諸条件の設定や上書き処理を行なわず、メイン演出も実施しないようになっている。
【0207】
ステップS900の判断で、もし、NBBの値が0以下である、つまりBB遊技中ではないと判別したときには、次に、役抽選で一般役3に当選したか否か判断する(S902)。この判断で、もし、一般役3に当選していない(NO)と判別したときには、そのままステップS924に進む。つまり、一般役3に当選していない場合には、メイン演出を実施するための諸条件を設定する制御処理や諸条件を上書きをする制御処理を行なわないようになっている。
ステップS902の判断で、もし、役抽選で一般役3に当選したときには、次に、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS904)。
【0208】
この判断で、もし、カウンタNの値が0以下である(NO)、つまりメイン演出の実施期間中ではないと判別したときには、次に、BBフラグがONであるか否か、つまり遊技状態が内部中であるか否か判断する(ステップ906)。この判断で、もし、BBフラグがオンでない(NO)、つまり非内部中であると判別したときには、非内部中に対応した最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、演出回数抽選テーブル(
図37参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)をROM208から読み出して(ステップS908)、ステップS922へ進む。非内部中に対応した最終演出パターン抽選テーブル、演出回数抽選テーブル、及びメイン演出状態抽選テーブルについては、上述の
図36〜
図38に示すテーブルを用いることができるので、更に詳細な説明は省略する。ただし、これに限られるものではなく、非内部中に対応した抽選テーブルであれば、その他の任意の抽選テーブルを用いることができる。
【0209】
ステップS906の判断で、もし、BBフラグがオンである(YRS)、つまり遊技状態が内部中であると判別したときには、次に、内部中に対応した内部中最終演出パターン抽選テーブル(
図39参照)、内部中演出回数抽選テーブル(
図40参照)、及び内部中メイン演出状態抽選テーブル(
図41参照)をROM208から読み出して(ステップS910)、ステップS922へ進む。
ここで、
図39を用いて、内部中に対応した内部中最終演出パターン抽選テーブルの実施例を説明する。
図39の抽選テーブルにおいても、最終演出パターン1〜3とはずれとが設定されており、各々の当選確率もそれぞれ1/4になっている。これは、
図36に示す非内部中に対応した最終演出パターン抽選テーブルと同様である。
【0210】
しかし、各最終演出パターンの内容は、内部中及び非内部中で異なり、最終演出パターン1の内容は、非内部中においては演出なしであるのに対して、内部中においては、20秒間全リールを順回転させるようになっている。
最終演出パターン2の内容は、非内部中においては、5秒間全リールをフリーズさせるのに対して、内部中においては、20秒間左・右リールを順回転させ、中リールを逆回転させるようになっている。
演出パターン3の内容は、非内部中においては、5秒間全リールを逆回転させるのに対して、内部中においては、20秒間全リールを逆回転させるようになっている。このように、メイン演出を実施する最終遊技において、非内部中と異なる内容のメイン演出を行なうことによって、遊技者にBB遊技の開始を印象付けることができる。
【0211】
次に、
図40を用いて、内部中に対応した内部中演出回数抽選テーブルの実施例を説明する。
図37の非内部中に対応した演出回数抽選テーブルでは、演出回数(遊技回数)として、1、5、10、15、20回が設定されているが、
図40の内部中に対応した演出回数抽選テーブルでは、演出回数(遊技回数)として、1、3、5、7、10回が設定されている。つまり、内部中においては、非内部中より少ない演出回数(遊技回数)が選択されるようになっている。
これは、BB役に対応する図柄赤7が表示されて入賞すると内部中の遊技状態が終了するため、内部中の遊技の存続期間は比較的短い可能性がある。これに対処するため、
図40に示す実施例では、非内部中より少ない演出回数(遊技回数)が選択されるようになっている。
【0212】
次に、
図41を用いて、内部中に対応したメイン演出状態抽選テーブルの実施例を説明する。
図41(a)に示すように、メイン演出状態1〜3の3つのメイン演出状態が設定され、各々の当選確率が1/3になっている。これは、
図38(a)に示す非内部中の場合と同様である。
また、
図41(b)に示すように、メイン演出状態1には、演出パターン1とはずれが設定され、各々の当選確率が1/2になっている。メイン演出状態2には、演出パターン1〜2とはずれが設定され、演出パターン1〜2の当選確率がそれぞれ1/4であって、はずれの確率が1/2になっている。メイン演出状態3には、演出パターン1〜3とはずれが設定され、演出パターン1〜3の当選確率がそれぞれ1/6であって、はずれの確率が1/2になっている。これについても、
図38(b)に示す非内部中の場合と同様である。
【0213】
しかし、各演出パターンの内容は、内部中、非内部中で異なり、演出パターン1が選択された場合、非内部中においては、左リールを0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施するのに対して、内部中においては、左リールを3秒間逆回転させて停止させるイン演出を実施するようになっている。
演出パターン2が選択された場合、非内部中においては、左リール、中リールの順にそれぞれ0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施するのに対して、内部中においては、左リール、中リールの順にそれぞれ3秒間逆回転させて停止させるメイン演出を実施するようになっている。
演出パターン3が選択された場合、非内部中においては、左リール、中リール、右リールの順にそれぞれ0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施するのに対して、内部中において、左リール、中リール、右リールの順にそれぞれ3秒間逆回転させて停止させるメイン演出を実施するようになっている。
【0214】
本実施形態では、内部中に所定の要件を達成した場合には、内部中に対応した演出回数(遊技数)、最終特殊演出パターン、及びメイン演出状態を定めるので、特に遊技者が高い関心を示す内部中の遊技状態に対応した適切なメイン演出を実施することができ、遊技者のメイン演出及び遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0215】
ステップS904の判断で、もし、カウンタNの値が0より大きい(YES)、つまり、メイン演出の実施期間中であると判別したときには、次に、BBフラグがONであるか否か、つまり内部中であるか否か判断する(ステップ912)。この判断で、もし、BBフラグがオンでない(NO)、つまり非内部中であると判別したときには、非内部中に対応した最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、上書演出回数抽選テーブル(
図42参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)をROM208から読み出して(ステップS914)、ステップS922へ進む。
本実施形態では、演出回数(遊技数)については、上書き専用の抽選テーブルを用いるが、最終演出パターン及びメイン演出状態については、上述の
図36及び
図38に示す非内部中に対応した最終演出パターン抽選テーブル及びメイン演出状態抽選テーブルを用いる。ただし、最終演出パターン及びメイン演出状態についても、非内部中に対応した上書き専用の抽選テーブルを用いることもできる。
【0216】
次に、
図42を用いて、非内部中に対応した上書演出回数抽選テーブルの実施例の説明を行なう。本実施例では、メイン演出の実施期間中に、はじめて一般役3に当選したときには、
図37と同様な1〜20回の演出回数(遊技数)が上書きされるが、一般役3の当選が繰り返し行なわれた場合には、2回目が1〜15回、3回目が1〜10回、4回目が1〜5回というように、上書きする演出数(遊技数)が徐々に減少するようになっている。
【0217】
本実施形態では、メイン演出の実施期間中の遊技において、再び所定の要件を達成(例えば、役抽選で一般役3に当選)したとき、再び抽選処理を行なって、新たに定められた演出数(遊技数)、最終特殊演出パターン、メイン演出状態のデータに置き換える上書き処理を行なう。従って、遊技状態の変化に適応して、メイン演出の内容を変更することができるので、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0218】
更に、本実施形態では、上書き処理が複数回行なわれるとき、後で行なわれる上書き処理では、前に行なわれた上書き処理のときに置き換えられた遊技数よりも少ない遊技数に置き換えるので、上書き処理を繰り返して実施したときに、メイン演出の実施期間が過剰に延長されることを防ぐことができ、上書き処理を繰り返して実施したとしても、適切な演出数(遊技数)でメイン演出を実施することができる。
【0219】
ステップS912の判断で、もし、BBフラグがオンである(YES)、つまり遊技状態が内部中であると判別したときには、次に、BBフラグがオンとなった後、メイン演出の実施期間中における最初の一般役3の当選であるか否か判断する(ステップS916)。この判断で、もし、最初の一般役3の当選ではない(NO)と判別したときには、上書き処理を行なわずに(ステップ920)、ステップS922へ進む。つまり、非内部中においては、メイン演出の実施期間中に一般役3に当選した場合には、繰り返し上書き処理を行なうことができるが、内部中の場合には、メイン演出の実施期間中に最初に一般役3に当選したときにだけ、上書き処理を行なう。
【0220】
ステップS916の判断で、もし、内部中であって、メイン演出の実施期間中における最初の一般役3の当選である(YES)と判別したときには、内部中に対応した内部中最終演出パターン抽選テーブル(
図39参照)、内部中上書き演出回数抽選テーブル(
図43参照)、及び内部中メイン演出状態抽選テーブル(
図41参照)をROM208から読み出して(ステップS918)、ステップS922へ進む。
本実施形態では、演出回数(遊技数)については、内部中に対応した上書き専用の抽選テーブルを用いるが、最終演出パターン及びメイン演出状態については、上述の
図39及び
図41に示す内部中に対応した最終演出パターン抽選テーブル及びメイン演出状態抽選テーブルを用いる。ただし、最終演出パターン及びメイン演出状態についても、内部中に対応した上書き専用の抽選テーブルを用いることもできる。
【0221】
次に、
図43を用いて、内部中に対応した内部中上書演出回数抽選テーブルの実施例の説明を行なう。本実施例では、演出数(遊技数)として、1、3、5、7、10回という非内部中の場合(1〜20)に比べて少ない演出数(遊技数)が設定されている。なお、本実施形態では、内部中において、メイン演出の実施期間で最初に一般役3に当選したときのみ、上書き処理を行なうので、2回目以降の上書き時の抽選テーブルは備えていない。
【0222】
本実施形態では、メイン演出の実施期間中において、内部中であって、かつ再び所定の要件を達成(例えば、役抽選で一般役3に当選)したとき、抽選処理により新たに定められた内部中に対応する演出数(遊技数)、内部中最終特殊演出パターン、内部中メイン演出状態のデータに置き換える上書き処理を行なう。従って、メイン演出の実施期間中において、内部中に再び所定の要件を達成したときには、内部中に対応したメイン演出の内容を変更することができるので、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0223】
更に、内部中の遊技状態は、BB役に対応した図柄赤7が表示されて入賞することによって、比較的早い時期に終了する可能性があるが、本実施形態によれば、内部中において、繰り返し上書き処理が行なわれることがないので、遊技状態が内部中の進行状況に適応したメイン演出を実現できる。
【0224】
なお、上述の実施形態では、内部中においては、最初に一般役3に当選したときのみ上書き処理を行なっているが、これに限られるものではなく、一般役3に当選するたびに繰り返し上書き処理を行なうようにすることもできる。この場合には、2回目以降に書き換える演出数(遊技数)を、非内部中の場合以上に少なくすることが好ましい。
【0225】
ステップS908、910、914、918の何れかを行なった後、メイン設定サブルーチンを行なう(ステップS922)。その後、メイン演出実施サブルーチン行なって(ステップS924)、本サブルーチンを終了する。ここで、実施されるメイン演出設定サブルーチンは、
図8〜
図11に示すものと同様であり、メイン演出実施サブルーチンは、
図12〜
図13と同様であるので、更に詳細な説明は省略する。なお、メイン設定サブルーチンにおいて、抽選で選択された最終演出パターン、演出回数(遊技数)、及びメイン演出状態の情報は、上書きの場合を含めて副制御回路200へ送信するので、演出制御手段540においては、最新のメイン演出の条件に対応したサブ演出を行なうことができる。
【0226】
<サブ演出制御サブルーチンのその他の実施形態の説明>
次に、
図26のフローチャートを用いて、サブ演出制御サブルーチンのその他の実施形態の説明を行なう。
図26に示すサブ演出制御サブルーチンでは、
図22に示すサブ演出制御サブルーチンに比べて、ステップS1004(
図22ではステップS704)の判断処理とステップS1012の判断処理(
図22ではステップS706)との間に、ステップS1004〜S1010の制御処理が含まれている点で異なる。その他の部分については、
図26のフローチャートは、
図22のフローチャートと基本的に同一である。よって、以下においては、主に
図22のフローチャートと異なる部分を中心に説明する。
【0227】
図26において、まず、主制御回路100から受信した最終演出パターン、演出回数(遊技数)、メイン演出状態をRAM210に記憶する(ステップS1000)。次に、カウンタKAISUの値に演出回数の値をインプットする(ステップS1002)。次に、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS1004)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS1004の判断処理を繰り返す。つまり、遊技が開始されるまで待機状態になっている。
【0228】
ステップS1004の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から内部中開始信号(
図7のステップS73参照)を受信したか否か判断する(ステップS1006)。この判断で、もし、内部中開始信号を受信した(YES)と判別したときには、内部中サブ演出制御サブルーチンを行なって(ステップS1008)、ステップS1010へ進む。この内部中サブ演出制御サブルーチンの詳細な説明は、
図27のフローチャートを用いて後述する。
ステップS1010では、カウンタKAISUの値が0であるか判断する(ステップS1010)。この判断で、もし、KAISUの値が0でない(NO)、つまり0より大きいと判別したときには、ステップS1004へ戻り、次遊技の開始を待って、サブ演出を継続する。
ステップS1010の判断で、もし、KAISUの値が0である(YES)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了し、サブ演出を終了することになる。
【0229】
ステップS1006の判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)、つまり内部中になっていないと判別したときには、次に、カウンタKAISUの値が2以上であるか否か判断する(ステップS1012)。なお、非内部中の遊技状態でサブ演出を行なうステップS1012〜S1036の制御処理は、
図22のステップS706〜S730の制御処理と基本的に同一であり、更に詳細な説明を省略する。
【0230】
<内部中サブ演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図27フローチャートを用いて、
図26のステップS1008に示す内部中サブ演出制御サブルーチンの詳細な説明を行なう。
図27において、まず、カウンタKAISUの値が2以上であるか否か判断する(ステップS1100)。この判断で、もし、KAISUの値が2以上である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から受信した内部中メイン演出状態に対応した演出状態であって、KAISUの値に対応したサブ演出を実施する(ステップS1102)。具体的には、演出制御手段540により、表示装置70に演出画像を表示したり、スピーカ64を用いて音声を発することが考えられる。上述のように、カウンタKAISUの値とカウンタNの値が一致するので、内部中メイン演出に対応した内容のサブ演出を行なうことができる。
【0231】
よって、主制御回路100及び副制御回路200の制御処理の独立性を保ちながら、主制御回路100により実施されるメイン演出と副制御回路200で実施されるサブ演出とが同期した、遊技者が高い関心を示すような演出を実現できる。
【0232】
次に、主制御回路100から全リール停止信号(
図12のステップS253参照)を受信した否か判断する(S1104)。この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS1102に戻り、ステップS1102からS1104の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、内部中に対応したサブ演出を継続する。ステップS1104の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタKAISUの値を1減じる制御処理を行なって(ステップS1106)、ステップS1108へ進む。ステップS1106の制御処理により、内部中に対応したサブ演出を行なう遊技を消化するごとに、カウンタKAISUの値が1ずつ減じていき、KAISU=1のときに、内部中最終演出パターンに対応したサブ演出を行ない(ステップS1114参照)、その後、N=0となった場合には、内部中に対応したサブ演出を終了する。
【0233】
ステップS1108では、主制御回路10からN=0の信号を受信したか否か判断する(ステップS1108)。このN=0の信号は、BB遊技が開始されるときに送信される信号であり(
図19のステップS548参照)、BB遊技が開始されるとカウンタNの値に0がインプットされて、メイン演出が終了するようになっている。ステップS1108の判断で、もし、N=0の信号を受信していない(NO)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。その後、
図26のステップS1010の判断で、KAISUの値が0でない(NO)と判別されたときには、次遊技の開始を待って、内部中に対応したサブ演出を継続する。
【0234】
ステップS1108の判断で、もし、N=0の信号を受信した(YES)と判別したときには、カウンタKAISUの値に0をインプットし(ステップS1110)、本サブルーチンを終了する。その後、
図26のステップS1010の判断で、KAISUの値が0である(YES)と判別され、内部中に対応したサブ演出が終了する。
なお、
図27のフローチャートでは、カウンタNATの値としてNATMAXをインプットする制御処理を行なわないので、次遊技から報知演出を行なわないようになっている。この場合には、BB遊技におけるリール停止制御で、常に図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示される(つまり常に9枚の遊技媒体の払い出しを受ける)ようにリール停止操作を行なうことが好ましい。
【0235】
ステップS1100の判断に戻り、もし、カウンタKAISUの値が2より小さい(NO)と判別したときには、次に、カウンタKAISUの値が1であるか否か判別する(ステップS1112)。この判断で、もし、KAISUの値が1である(YES)と判別したときには、主制御回路100から受信した内部中最終演出パターンに対応したサブ演出として、BB予告演出を実施する(ステップS1114)。
次に、主制御回路100から全リール停止信号(
図12のステップS253参照)を受信した否か判断する(S1116)。この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS1114に戻り、ステップS1114からS1116の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、BB予告演出を継続する。
【0236】
ステップS1116の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、カウンタKAISUの値に0をインプットし(ステップS1110)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1112の判断で、もし、KAISUの値が1ではない(NO)と判別したときには、KAISU=0であると判断して、そのまま、本サブルーチンを終了する。
【0237】
なお、KAISU=0となって、本サブルーチンを終了した場合は、その後、
図26のステップS1010の判断で、KAISUの値が0であると判別され、内部中に対応したサブ演出が終了する。また、
図27のフローチャートでは、カウンタNATの値としてNATMAXをインプットする制御処理を行わないので、次遊技から報知演出を行うことはない。
【0238】
以上のような
図25から
図27のフローチャートにより実施される、メイン演出の実施期間中に行なわれる諸条件の設定、上書き処理の進行状況を示すタイムチャートを
図28に示す。
図28(a)には、非内部中において、メイン演出が開始され、メイン演出の実施期間中に一般役3に当選して上書き処理を行なう場合を示し、
図28(b)には、内部中において、メイン演出が開始され、メイン演出の実施期間中に一般役3に当選して内部中における上書き処理を行なう場合を示し、
図28(c)には、非内部中において、メイン演出が開始され、メイン演出継続中に内部中に移行し、内部中のメイン演出の実施期間中に一般役3に当選して、内部中における上書き処理を行なう場合を示す。
【0239】
図28(a)では、主制御回路100で行なわれるメイン演出について、非内部中のメイン演出の実施期間中に、一般役3に当選して上書き処理が行なわれ、再び一般役3に当選して、更に上書き処理が行なわれた場合を示す。その後、最終演出パターンのメイン演出を行なった後、メイン演出が終了し、引き続いて、副制御回路200により、報知演出(所謂AT)が行なわれるところを示す。この場合、主制御回路100で実施する最終演出パターンとして、報知演出の予告に対応する演出パターンが考えられ、このとき、副制御回路200により、報知演出を予告する画像を同時に表示することもできる。
【0240】
図28(b)では、主制御回路100で行なわれるメイン演出について、内部中にメイン演出が開始され、メイン演出の実施期間中に、一般役3に最初に当選したときには、上書き処理が行なわれるが、一般役3の当選が2回目以降の場合には、上書きが禁止される。その後、最終演出パターンのメイン演出を行なった後、メイン演出が終了したところを示す。この場合、主制御回路100で実施する最終演出パターンとして、BB遊技の予告に対応するパターンが考えられ、このとき、副制御回路200により、BB遊技を予告する画像を同時に表示することもできる。なお、
図28(b)では、報知演出(所謂AT)が行なわれないようになっているが、これに限られるものではない。
【0241】
図28(c)では、主制御回路100で行なわれるメイン演出について、非内部中にメイン演出が開始され、メイン演出が継続している間に内部中に移行し、その後、メイン演出の実施期間中に一般役3に最初に当選したときには、上書き処理が行なわれるが、一般役3の当選が2回目以降の場合には、上書きが禁止される。その後、最終演出パターンのメイン演出を行なった後、メイン演出が終了したところを示す。この場合、主制御回路100で実施する最終演出パターンとして、BB遊技の予告に対応するパターンが考えられ、このとき、副制御回路200により、BB遊技を予告する画像を同時に表示することもできる。なお、
図28(b)では、報知演出(所謂AT)が行なわれないようになっているが、これに限られるものではない。
【0242】
なお、内部中に対応したRT3作動上状態において、役抽選における再遊技役の当選確率を通常の遊技より高く設定する(例えば、確率:1/2)ことも可能である。この場合には、役抽選で再遊技役に当選したとき、当たり役に対応した図柄(赤7)よりも再遊技役に対応した図柄の組み合わせを優先的に表示させるリール停止制御を行なう。
よって、この場合には、内部中の遊技において、すぐに当たり役が入賞して内部中の遊技状態が終了する可能性よりも、内部中の遊技状態がある遊技期間継続する可能性が高いので、遊技者はメイン演出及びサブ演出を十分に堪能することができる。
【0243】
以上のように、本実施形態によれば、演出回数(遊技数)、最終特殊演出パターン、メイン演出状態が、遊技状態に応じて定められるかまたは変更されるので、遊技状態に適応したメイン演出を実施することができ、また遊技状態が変化しても、それに適応したメイン演出に変更していくことができる。よって、メイン演出の実施期間の全体を考慮し、かつ遊技状態及び遊技状態の変化に適応したメイン演出を実施することができるので、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
また、主制御回路100とは独立した制御を行ないながら、副制御回路200により、メイン演出に対応したサブ演出を行なって、遊技者の遊技に対する関心を高め継続させることが期待できる。
【0244】
(本発明のその他の実施形態における第1の実施形態の説明)
次に、本発明のその他の実施形態における第1の実施形態について説明を行なう。本実施形態では、カウンタNの値が0より大きいメイン演出を実施することが可能な期間において、役抽選で所定の役(例えば、BB役、一般役)に当選したことに基づく判断処理で再設定が可能であると判別したとき、最終演出パターン、演出回数、演出パターン等からなるメイン演出を決定する要素のうちの少なくとも1つを新たに定める再設定処理を行なうようになっている。
【0245】
<役抽選処理サブルーチンの説明>
はじめに
図44及び
図45を用いて、本発明の第1の実施形態における役抽選処理サブルーチンの説明を行なう。なお、メインルーチンについては、
図5に示すフローチャートと同一である。ここで、
図44に示すスタートスイッチONの信号受信の有無の判定(ステップS1040参照)から、抽選判定(ステップS1052)までのフローチャートについては、
図6に示すフローチャートと同一なので、詳細な説明は省略する。
次に
図45のフローチャートにおいて、ステップS1070からステップS1080までの当選役のフラグを設定する制御処理については、
図7のステップS70からステップS80までの制御処理と同一であり、詳細な説明は省略する。
【0246】
ステップS1070からステップS1080により当選役のフラグを設定するための制御処理を行なった後、ステップS1082において、パラメータNBBの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1082)。この判断で、NBBの値が0より大きい(YES)、つまりBB遊技中であると判別したときには、そのままステップS1096へ進む。
ステップS1082の判断で、もし、NBBの値が0以下である(NO)、つまりBB遊技中ではないと判別したときには、次に、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1084)。
【0247】
この判断で、もし、カウンタNの値が0以下である(NO)、つまりメイン演出の実施期間中ではないと判別したときには、次に、メイン演出設定サブルーチンを行なって(ステップS1084)、ステップS1092へ進む。このメイン演出設定サブルーチンを詳細な説明は、
図46を用いて後述する。
ステップS1084の判断で、もし、カウンタNの値が0より大きい(YES)、つまりメイン演出の実施期間中であると判別したときには、次に、再設定判定サブルーチンを行なって(ステップS1088)、ステップS1090へ進む。この再設定サブルーチンを詳細な説明は、
図50を用いて後述する。なお、再設定サブルーチンでは、まだ再設定処理を行なっていない状態で役抽選で一般役1に当選したとき、パラメータSAISETTEIの値に1をインプットするようになっている。
【0248】
ステップS1090では、BBフラグがオンか否か判断する(ステップS1090)。この判断で、もし、BBフラグがオンである(YES)と判別したときには、次に、メイン演出再設定サブルーチンを行なって(ステップS1091)、ステップS1092へ進む。このメイン演出再設定サブルーチンの詳細な説明は、
図51を用いて後述する。なお、メイン演出再設定サブルーチンでは、パラメータSAISETTEIの値が0より大きいと判別したとき、メイン演出を実施するためのデータを再設定する再設定処理を行なう。つまり、メイン演出を実施している状態で、役抽選で一般役1に当選しかつBBフラグがオンになったときに、再設定処理を行なうようになっている。更に詳細な説明は、
図51を用いて詳述する。
【0249】
ステップS1090の判断で、もし、BBフラグがオンではない(NO)と判別したときには、そのままステップS1092へ進む。ステップS1092では、メイン演出実施フラグ設定サブルーチンを行なってステップS1094へ進む。このメイン演出実施フラグ設定サブルーチンの詳細な説明は、
図52を用いて後述する。
ステップS1094では、役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS1094)、ステップS1095へ進む。なお、ステップS1094で副制御回路200へ送信した役抽選情報信号は、報知画像表示サブルーチンのステップS802において、役抽選結果に対応した報知画像を表示する制御処理に用いられる(
図23参照)。ステップS1095では、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する(ステップS1095)。
【0250】
次に、ステップS1092の制御処理により、選択した最終演出パターンの情報、選択した遊技数(演出回数)、及び選択したメイン演出状態の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS1096)、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS1096で副制御回路200へ送信したデータは、例えば、サブ演出制御サブルーチン(
図59参照)や、AT回数設定サブルーチン(
図60参照)等の制御処理に用いられる。
【0251】
<<メイン演出設定サブルーチンの説明>>
次に、役抽選処理サブルーチンのステップS1086に示すメイン演出設定サブルーチンの詳細な説明を、
図46のフローチャートを用いて行なう。
図46において、まず、BBフラグがオンか否か判断する(ステップS1100)。この判断で、もし、BBフラグがオンである(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンは終了する。ステップS1100の判断で、もし、BBフラグがオンではない(NO)と判別したときには、次に、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS1101)。この判断で、もし、役抽選で一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1101の判断で、もし、役抽選で一般役1に当選した(YES)と判別したときには、次に、ROM108に記憶した最終演出パターン抽選テーブル(
図62参照)、演出回数抽選テーブル(
図63参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図64参照)を読み出して(ステップS1102)、次に、最終演出パターン抽選サブルーチン(ステップS1104)を行ない、ステップS1105へ進む。なお、ステップS1104の最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明については、
図47を用いて後述する。
【0252】
ステップ1105では、ステップS1104の最終演出パターン抽選サブルーチンで行なった最終演出パターン抽選で当選したか否か判断する(ステップS1105)。この判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選していない(NO)、つまりはずれであると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1105の判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選した(YES)と判別したときには、次に、演出回数抽選サブルーチン(S1106)、及びメイン演出状態抽選サブルーチン(ステップS1108)を行なって、ステップS1110へ進む。なお、最終演出パターン抽選サブルーチンで定められる最終演出パターンや、演出回数抽選サブルーチンで定められる演出回数や、メイン演出状態抽選サブルーチンで定められるメイン演出状態等を、メイン演出を実施するための「演出決定要素」と称することができる。
【0253】
本実施形態では、ステップS1102で読み出した各抽選テーブルを用いて、ステップS1104、S1106及びS1108に示す各サブルーチンを実施する。ステップS1104の最終演出パターン抽選処理サブルーチンでは、
図62に示す最終演出パターン抽選テーブルを用いて、複数の遊技に亘って実施されるメイン演出パターンのうち、最後に実施される最終演出パターンを抽選処理で定める。ステップS1106の演出回数抽選サブルーチンでは、
図63に示す演出回数抽選テーブルを用いた抽選処理で、メイン演出を実施する演出回数(遊技数)を定める。ステップS1108のメイン演出状態抽選サブルーチンでは、
図64(a)に示すメイン演出状態抽選テーブルを用いて抽選処理で、メイン演出状態を定め、選択されたメイン演出状態に対応したメイン演出パターン抽選テーブルを読み出す(
図64(b)参照)。
【0254】
ステップS1110では、ステップS1104及びS1108で実施した抽選処理の結果、AT(報知演出)が確定したか否か判断する(ステップS1110)。ここで、AT確定となる要件としては、ステップS1104の最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン2または3が選択された場合、またはステップS1104の最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン1が選択され、かつステップS1108のメイン演出状態抽選処理でメイン演出状態3を選択した場合を例示することができるが、これに限られるものではない。
【0255】
ステップS1110の判断で、もし、ステップS1104及びS1108で実施した抽選処理の結果、ATが確定した(YES)と判別したときには、AT確定信号を副制御回路200へ送信して(ステップS1112)、本サブルーチンを終了する。ステップS1112で副制御回路200へ送信されたAT確定信号は、AT回数設定サブルーチンのステップS1740の制御処理で用いられる(
図60参照)。なお、本実施形態では、主制御回路100でATが確定したか否か判断しているが、これに限られるものではなく、例えば、
図45のステップS1096で送信された情報に基づいて、副制御回路200でATが確定したか否か判断することもできる。
ステップS1110の判断で、もし、ステップS1104及びS1108で実施した抽選処理の結果、ATが確定していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0256】
なお、上述のステップS1101では、役抽選で一般役1に当選した場合に、メイン演出を実施するための演出決定要素を定める設定処理(ステップS1104〜S1108)を行なっているが、一般役1に限られるものではなく、その他の一般役や、更にBB役に当選した場合に、メイン演出を実施するための演出決定要素を定める設定処理を行なうようにすることもできる。
よって、本実施形態では、演出決定要素を定める設定処理の実施に関連する役として、当たり役及び一般役が含まれるので、役抽選の結果に応じて遊技の進行に変化を付けることができ、特に、遊技者の関心が高い当たり役の当選に関連する場合があるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め持続させることができる。
【0257】
<<最終演出パターン抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS1104に示す最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図47のフローチャートを用いて行なう。
最終演出パターンは、後述する演出回数抽選サブルーチンで定められた演出回数(遊技数)だけ実施可能なメイン演出において、最後の遊技で実施される演出パターンである。つまり、本実施形態では、メイン演出を開始するに当たり、最後に実施される演出パターンを予め定めるようになっている。
【0258】
フローチャートの説明の前に、メイン演出設定サブルーチンのステップS1102で読み出した最終演出パターン抽選テーブルについて、
図62に示す実施例を用いて説明する。
図62の抽選テーブルは、
図36に示す抽選テーブルと同一であり、最終演出パターン1〜3とはずれとが設定され、各々の当選確率は1/4になっている。最終演出パターン1が選択された場合には、演出を実施せず、最終演出パターン2が選択された場合には、5秒間、全リールをフリーズするメイン演出を行ない、最終演出パターン3が選択された場合には、5秒間、全リールを逆回転させるメイン演出を行なうようになっている。
【0259】
次に、
図47に示す最終演出パターン抽選処理サブルーチンの説明を行なう。まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS1102で読み出した最終演出パターン抽選テーブルに基づいて、最終演出パターン抽選処理を行なう(ステップS1120)。具体的には、メイン演出に関する抽選処理においては、乱数発生器(図示せず)で発生させた乱数を乱数抽出手段(図示せず)で抽出し、乱数判定手段(図示せず)が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選テーブルを照らし合わせて当選の判定を行なう。ただし、これに限られるものではなく、例えば、ソフト乱数を用いた抽選処理を行なうこともできる。
【0260】
次に、最終演出パターン1に当選したか否か判断する(ステップS1124)。この判断で、もし、最終演出パターン1に当選した(YES)と判別したときには、最終演出パターン1をRAM110に記憶して(ステップS1126)、ステップS1136へ進む。
最終演出パターン1に当選した場合には、後述するように、メイン演出状態抽選テーブルでメイン演出状態3を選択した場合にのみ、AT(報知演出)の実施が確定したと判別されて、AT確定信号が副制御回路へ送信される(
図46のステップS1112参照)。このAT確定信号に基づき、副制御回路200で、AT(報知演出)の実施が確定したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施することができる。
【0261】
ステップS1124の判断で、もし、最終演出パターン1に当選していない(NO)と判別したときには、次に、最終演出パターン2に当選したか否か判断する(ステップS1128)。この判断で、もし、最終演出パターン2に当選した(YES)と判別したときには、最終演出パターン2をRAM110に記憶して(ステップS1130)、ステップS1136へ進む。
最終演出パターン2に当選した場合には、AT(報知演出)の実施が確定したと判別されて、AT確定信号が副制御回路へ送信される(
図46のステップS1112参照)。このAT確定信号に基づき、副制御回路200で、AT(報知演出)の実施が確定したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施することができる。
【0262】
ステップS1128の判断で、もし、最終演出パターン2に当選していない(NO)と判別したときには、次に、最終演出パターン3に当選したか否か判断する(ステップS1131)。この判断で、もし、最終演出パターン3に当選した(YES)と判別したときには、最終演出パターン3をRAM110に記憶して(ステップS1132)、ステップS1136へ進む。
最終演出パターン3に当選した場合には、AT(報知演出)の実施が確定したと判別されて、AT確定信号が副制御回路へ送信される(
図46のステップS1112参照)。このAT確定信号に基づき、副制御回路200で、AT(報知演出)の実施が確定したこと遊技者に認識させるようなAT予告演出を実施することができる。
【0263】
ステップ1131の判断で、もし、最終演出パターン3に当選していない(NO)と判別したときには、はずれ(最終演出不実施)と判断して(ステップS1134)、ステップS1136へ進む。
ステップS1136においては、パラメータSAISETTEISUMIの値に0をインプットして(ステップS1136)、本サブルーチンを終了する。後述するように、再設定処理を行なった場合には、SAISETTEISUMIの値として1がインプットされ、2回目以降の再設定処理を行なわないようにする(
図50のステップS1172、
図51のステップS1190参照)。ステップS1136では、そのパラメータSAISETTEIの値を初期化する。
【0264】
<<演出回数抽選サブルーチンの説明>>
次に、
図46のメイン演出設定サブルーチンのステップS1106に示す演出回数抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図48のフローチャートを用いて行なう。
本実施形態では、複数の遊技に亘って実施可能なメイン演出を開始するに際し、メイン演出を実施する期間となる演出回数(遊技数)を予め定めるようになっている。
【0265】
フローチャートの説明の前に、メイン演出設定サブルーチンのステップS1102で読み出した演出回数抽選テーブルについて、
図63に示す実施例を用いて説明する。
図63の抽選テーブルは
図37に示す抽選テーブルと同様であり、演出回数(遊技数)として、1、5、10、15、20遊技が設定され、各々の当選確率は1/5になっている。例えば、抽選処理で20遊技が選択されたときには、20遊技に亘るメイン演出が実施され、最終遊技である20遊技目に、上述の最終演出パターンが実施されるようになっている。
【0266】
次に、
図48に示す演出回数抽選サブルーチンの説明を行なうと、まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS1102で読み出した演出回数抽選テーブルに基づいて、演出回数抽選処理を行なう(ステップS1140)。次に、この抽選処理により選択された遊技数を、カウンタNの値としてインプットして(ステップS1142)、本サブルーチンを終了する。
【0267】
<<メイン演出状態抽選サブルーチンの説明>>
次に、
図46のメイン演出設定サブルーチンのステップS1108に示すメイン演出状態抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図49のフローチャートを用いて行なう。
本実施形態では、メイン演出状態1〜3の3つのメイン演出状態およびはずれが設定され、各々のメイン演出状態に対応した演出パターン抽選テーブルが設定されている。
【0268】
フローチャートの説明の前に、メイン演出設定サブルーチンのステップS1102で読み出したメイン演出状態抽選テーブルについて、
図64に示す実施例を用いて説明する。
図64の抽選テーブルでは、(a)に示すように、メイン演出状態1〜3の3つのメイン演出状態およびはずれが設定され、各々の当選確率が1/4になっている。また、(b)に示すように、メイン演出状態1には、演出パターン1とはずれが設定され、各々の当選確率が1/2になっている。メイン演出状態2には、演出パターン1〜2とはずれが設定され、演出パターン1〜2の当選確率がそれぞれ1/4であって、はずれの確率が1/2になっている。メイン演出状態3には、演出パターン1〜3とはずれが設定され、演出パターン1〜3の当選確率がそれぞれ1/6であって、はずれの確率が1/2になっている。
メイン演出状態抽選処理ではずれの場合には、何れの演出パターンも実施しない(はずれの確率が1)ようになっている。
【0269】
ここで、演出パターン1が選択された場合には、左リールを0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施し、演出パターン2が選択された場合には、左リール、中リールの順にそれぞれ0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施し、演出パターン3が選択された場合には、左リール、中リール、右リールの順にそれぞれ0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を実施するようになっている。
【0270】
次に、
図49に示すメイン演出状態抽選サブルーチンの説明を行なうと、まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS1102で読み出したメイン演出状態抽選テーブルに基づいて、メイン演出状態抽選処理を行なう(ステップS1150)。次に、この抽選処理の結果、メイン演出状態1に当選したか否か判断する(ステップS1152)。この判断で、もし、メイン演出状態1に当選した(YES)と判別したときには、ROM108からメイン演出状態1に対応した演出パターン抽選テーブル(
図64(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して、本サブルーチンを終了する。
【0271】
ステップS1152の判断で、もし、メイン演出状態1に当選していない(NO)と判別したときには、次に、抽選処理の結果、メイン演出状態2に当選したか否か判断する(ステップS1156)。この判断で、もし、メイン演出状態2に当選した(YES)と判別したときには、ROM108からメイン演出状態2に対応した演出パターン抽選テーブル(
図64(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して(ステップS1158)、本サブルーチンを終了する。
【0272】
ステップS1156の判断で、もし、メイン演出状態2に当選していない(NO)と判別したときには、次に、抽選処理の結果、メイン演出状態3に当選したか否か判断する(ステップS1161)。この判断で、もし、メイン演出状態3に当選した(YES)と判別したときには、ROM108からメイン演出状態3に対応した演出パターン抽選テーブル(
図64(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して(ステップS1160)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1161の判断で、もし、メイン演出状態3に当選していない(NO)と判別したときには、次に、はずれ時の演出パターン抽選テーブル(
図64(b)参照)を読み出してRAM110に記憶して(ステップS1162)、本サブルーチンを終了する。
【0273】
<再設定判定サブルーチンの説明>
次に、
図45のステップS1084の判断でカウンタNの値が0より大きいと判別したときに実施する、ステップS1088の制御処理である再設定判定サブルーチンの詳細な説明を、
図50のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンは、カウンタNの値が0より大きいメイン演出を実施可能な期間(演出パターン抽選処理を実施する期間)に行なう制御処理である。
図50において、まず、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS1170)。この判断で、もし、一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1170の判断で、もし、一般役1に当選した(YES)と判別したときには、次に、パラメータSAISETTEISUMIの値が0より大きいか否か判断する。このパラメータSAISETTEISUMIは、一度メイン演出状態再設定処理を行なうと、その値に1がインプットされるようになっている(
図51のステップS1190参照)。
【0274】
ステップS1172の判断で、SAISETTEISUMIの値が0より大きい(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、一度メイン演出状態再設定処理を行なうと、メイン演出を実施可能な期間(演出パターン抽選処理を実施する期間)が終了するまで(
図58のステップS344参照)、役抽選で一般役1に当選しても、再びメイン演出状態再設定処理を行なうことがないようになっている。
ステップS1172の判断で、SAISETTEISUMIの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、パラメータSAISETTEIの値に1をインプットして(ステップS1174)、本サブルーチンを終了する。このSAISETTEIの値として1をインプットする制御処理により、後述するメイン演出再設定サブルーチンで再設定処理を行なう(
図51のステップS1180参照)。
【0275】
なお、上述のステップS1170では、役抽選で一般役1に当選した場合に、メイン演出を実施するための演出決定要素の少なくとも一部を新たに定める再設定処理を行なうようになっているが(ステップS1174参照)、一般役1に限られるものではなく、その他の一般役やBB役に当選した場合に、再設定処理を行なうようにすることもできる。
本実施態様では、演出決定要素のうちの少なくとも1つを新たに定める再設定処理の実施に関連する役として、BB役が含まれるので、役抽選に結果に応じて遊技の進行に変化を付けることができ、特に、遊技者の関心が高いBB役の当選に関連する場合があるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め持続させることができる。
【0276】
<メイン演出再設定サブルーチンの説明>
次に、
図45のステップS1084の判断でカウンタNの値が0より大きいと判別し、かつステップS1090の判断でBBフラグがオンでないと判別したとき実施する、ステップS1091の制御処理であるメイン演出再設定サブルーチンの詳細な説明を、
図51のフローチャートを用いて行なう。なお、上述の再設定判定サブルーチンのステップS1170においては、役抽選で一般役1に当選したか否か判断しているが、この場合、一般役1とBB役とに同時当選したか否か判断することも考えられる。この場合には、ステップS1090の判断で、常にBBフラグもオンの状態となる。
【0277】
図51において、まず、パラメータSAISETTEIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1180)。この判断で、もし、SAISETTEIの値が0以下であると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1180の判断で、もし、SAISETTEIの値が0より大きい(YES)と判別したときには、最終演出パターン抽選サブルーチン(ステップS1182)、演出回数抽選サブルーチン(ステップS1184)及びメイン演出状態抽選サブルーチン(ステップS1186)を行なって、ステップS1188へ進む。つまり、N>0のメイン演出を実施可能な期間において、役抽選で一般役1に当選し、かつBBフラグがオンとなったとき、メイン演出を実施するための演出決定要素(最終演出パターン、演出回数、メイン演出状態)を再設定する制御処理を行なう。
【0278】
ステップS1182の最終演出パターン抽選サブルーチンのフローチャートは
図47に示され、ステップS1184の演出回数抽選サブルーチンのフローチャートは
図48に示され、ステップS1186のメイン演出状態抽選サブルーチン のフローチャートは、
図49に示されるが、既に詳細な説明を行なっているので、更なる説明は省略する。
【0279】
ステップS1188では、パラメータSAISETTEIの値に0をインプットし(ステップS1188)、次に、パラメータSAISETTEISUMIの値に1をインプットして(ステップS1190)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1090の制御処理により、N>0のメイン演出が実施可能な期間が終了するまで、再設定処理を行なわないようになっている(
図58のステップS1344参照)。
【0280】
以上のように、本実施形態では、メイン演出を実施するための演出決定要素を定める設定処理(
図46参照)により、効果的な特殊演出を実現することができ、更に、再設定処理も実施可能なので(
図51参照)、遊技を継続してもメイン演出及び遊技の進行が単調になることがなく、遊技者が示したメイン演出に対する高い関心を長く継続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることができる。
【0281】
更に、本実施形態では、メイン演出を実施するための演出決定要素として、メイン演出を実施する遊技数と、この遊技数で規定されたメイン演出を実施可能な期間の最後の遊技で実施される最終演出パターンと、最後の遊技を除くメイン演出を実施可能な期間の各遊技で実施する演出パターンを選択するときのメイン演出状態を定める。
つまり、複数の遊技に亘るメイン演出の開始時に、一連の演出の最終的な態様が定まり、かつ演出全体の進行状況を定めることができる。従って、本実施形態では、メイン演出を実施可能な期間の全体を考慮した効果的な演出を実施することができ、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0282】
また、本実施形態では、一度再設定処理が行なわれると、一連のメイン演出が終了するまで、再び役抽選で一般役1に当選しても再設定処理を行なうことがないようになっている。よって、再設定処理が繰り返されて演出決定要素の書き換えが頻発するのを防いで、一定の継続性を持って、メイン演出を進行させることができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め持続させることができる。
【0283】
<メイン演出実施フラグ設定サブルーチンの説明>
次に、
図45のステップS1092の制御処理であるメイン演出実施フラグ設定サブルーチンの詳細な説明を、
図52のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、N>0のメイン演出を実施可能な期間において、メイン演出を実施するための演出パターン実施フラグまたは最終演出パターン実施フラグをセットする制御処理を行なう。
図52において、まず、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1200)。この判断で、もし、Nの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0284】
ステップS1200の判断で、もし、Nの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、当該遊技でNの値が設定されたか否か判断する(ステップS1202)。この判断で、もし、当該遊技でNの値が設定された(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、演出回数抽選処理でNの値が設定された遊技においては、メイン演出を行なわないようになっている。
ステップS1202の判断で、もし、当該遊技でNの値が設定されていない(NO)と判別したときには、次に、Nの値が1であるか否か判断する(ステップS1204)。この判断で、もし、Nの値が1ではない(NO)、つまりNの値が2以上であると判別したときには、選択されたメイン演出状態の演出パターン抽選表(
図64(b)参照)を読み出して、抽選処理を行なう(ステップS1206)。
【0285】
次に、ステップS1206の抽選処理で何らかの演出パターンに当選したか否か判断する(ステップS1208)。この判断で、もし、何らかの演出パターン(
図64の実施例では、演出パターン1〜3の何れか)に当選した(YES)と判別したときには、当選した演出パターンをRAM210に記憶し(ステップS1210)、演出パターン実施フラグをセットして(ステップS1212)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1208の判断で、もし、何れの演出パターンにも当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0286】
ステップS1204の判断に戻り、もし、Nの値が1である(YES)と判別したときには、次に、最終演出パターン実施フラグをセットして(ステップS1214)、本サブルーチンを終了する。
以上のように、
図44〜
図52のフローチャートに示す制御処理により、メイン演出を実施するための設定処理及び再設定処理が行なわれる。
【0287】
<リール変動、停止サブルーチンの説明>
次に、
図5のメインルーチンにおいて、ステップS24の役抽選処理サブルーチンの次に実施されるステップS26のリール変動、停止サブルーチンのフローチャートを
図53に示す。
図53に示すフローチャートは、既に説明した
図12のフローチャートと同様なので、更なる説明は省略する。
【0288】
<<メイン演出実施サブルーチンの説明>>
次に、
図53のリール変動、停止サブルーチンのステップS1243の制御処理であるメイン演出実施サブルーチンの詳細な説明を、
図54のフローチャートを用いて行なう。
図54において、まず、最終演出パターン実施フラグがセットされたか否か(
図52のステップS1214参照)を判断する。この判断で、もし、最終演出パターン実施フラグがセットされていない(NO)と判別したときには、次に、演出パターン実施フラグがセットされたか否か(
図52のステップS1212参照)を判断する。
【0289】
この判断で、もし、演出パターン実施フラグがセットされている(YES)と判別したときには、演出パターン実施サブルーチンを行なって(ステップS1264)、本サブルーチンを終了する。ステップS1262の判断で、もし、演出パターン実施フラグがセットされていない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1260の判断で、もし、最終演出パターン実施フラグがセットされている(YES)と判別したときには、次に、最終演出パターン実施サブルーチンを行なって(ステップS1266)、本サブルーチンを終了する。
【0290】
<<演出パターン実施サブルーチン(その1)の説明>>
次に、
図54のメイン演出実施サブルーチンのステップS1264の制御処理である演出パターン実施サブルーチンの実施形態(その1)の詳細な説明を、
図55のフローチャートを用いて行なう。演出パターン実施サブルーチンの実施形態(その1)では、上述の
図13のフローチャートと同様に、メイン演出の全体的な時間管理に用いるタイマ1と、各リールの駆動に応じた時間管理に用いるタイマ2が備えられている。
本サブルーチンは、上述のメイン演出実施サブルーチンのステップS1262の判断で、演出パターン実施フラグがセットされていると判別したときに、選択された演出パターンに基づくメイン演出を実施するための制御処理を行なう。
【0291】
図55のフローチャートにおいて、まず、演出パターン実施フラグをオフにし(ステップS1270)、演出パターン実施中フラグをオンにして(ステップS1272)、RAM210に記憶した選択された演出パターンを読み出して、動作態様及びタイマをセットする(ステップS1274)。
次に、には、タイマ1をオンにし(ステップS1276)、タイマ2をオンにする(ステップS1178)。タイマオンになると、タイマ1の値は、時間T1からカウントダウンされ、タイマ2の値は、T2からカウントダウンされる。ここで、T1の値として5秒、T2として1.5秒を例示することができるが、これに限られるものではなく、T1、T2として、その他に任意の時間を設定することができる。
【0292】
次に、演出コマンドを副制御回路200へ送信して(ステップS1279)、ステップS1280へ進む。この演出コマンドは、各リールの駆動のタイミングや動作の切り替えタイミングに合わせて副制御回路200へ送信され、副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
タイマ1、2をオンにしてから0.5秒経過後(つまり、タイマ2の値が1.5−0.5=1.0秒となったとき)、左リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なう(ステップS1280)。次に、タイマ2の値が0であるか否か判断する(ステップS1282)。この判断で、もし、タイマ2の値が0でない(NO)、つまりタイマ2において時間T2が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T2が経過するまで待機状態になっている。
【0293】
ステップS1282の判断で、もし、T2の値が0である(YES)、つまり時間T2(例えば1.5秒)が経過したと判別したときには、次に、演出パターン1が選択されたか否か判断する(ステップS1284)。この判断で、もし、演出パターン1が選択された(YES)と判別したときには、そのままステップS1300へ進む。つまり、演出パターン1が選択された場合には、左リールのみについて、0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を行なうことになる。
【0294】
ステップS1284の判断で、もし、演出パターン1が選択されていない(NO)と判別したときには、演出パターン2または3が選択されたと判断して、タイマ2をオンにして(ステップS1286)、演出コマンドを副制御回路200へ送信する(ステップS1287)。副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
次に、タイマ2をオンにしてから0.5秒経過後、中リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なう(ステップS1288)。そして、タイマ2のT2の値が0であるか否か判断する(ステップS1290)。この判断で、もし、タイマ2の値が0でない(NO)、つまりタイマ2において時間T2が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T2が経過するまで待機状態になっている。
【0295】
ステップS1290の判断で、もし、タイマ2の値が0である(YES)、つまり時間T2(例えば1.5秒)が経過したと判別したときには、次に、演出パターン2が選択されたか否か判断する(ステップS1292)。この判断で、もし、演出パターン2が選択された(YES)と判別したときには、そのままステップS1300へ進む。つまり、演出パターン2が選択された場合には、左リール及び中リールのみについて、順に0.5秒間回転させて停止させるメイン演出を行なうことになる。
【0296】
ステップS1292の判断で、もし、演出パターン2が選択されていない(NO)と判別したときには、演出パターン3が選択されたと判断して、タイマ2をオンにして(ステップS1294)、演出コマンドを副制御回路200へ送信する(ステップS1295)。副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
次に、タイマ2をオンにしてから0.5秒経過後、右リールを0.5秒回転させて停止させる制御処理を行なう(ステップS1296)。そして、タイマ2の値が0であるか否か判断する(ステップS1298)。この判断で、もし、タイマ2の値が0でない(NO)、つまりタイマ2において時間T2が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T2が経過するまで待機状態になっている。
【0297】
ステップS1298の判断で、もし、タイマ2の値が0である(YES)、つまり時間T2(例えば1.5秒)が経過したと判別したときには、ステップS1300へ進み、次に、タイマ1の値が0であるか否か判断する(ステップS1300)。この判断で、もし、タイマ1の値が0でない(NO)、つまりタイマ1において所定の時間が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、所定の時間が経過するまで待機状態になっている。
【0298】
ステップS1300の判断で、もし、タイマ1の値が0である(YES)、つまりタイマ1で所定の時間(例えば5秒)が経過したときには、演出パターン実施中フラグをオフにして(ステップS1301)、次に、カウンタNの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS1302)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1302の制御処理により、1遊技を行なうごとにNの値が1ずつ小さくなり、N=1の遊技で、予め定められた最終演出パターンのメイン演出を実施した後、メイン演出が終了する。
【0299】
<<演出パターン実施サブルーチン(その1−1)の説明>>
次に、
図54のメイン演出実施サブルーチンのステップS1262の制御処理である演出パターン実施サブルーチンの実施形態(その1−1)の詳細な説明を、
図56のフローチャートを用いて行なう。演出パターン実施サブルーチンの実施形態(その1−1)では、1つのトータルタイマをメイン演出の実施時間Tの間オンにして、トータルタイマが時間Tの1/3を経過するたびに、次の(K+1番目の)メイン演出を実施する制御処理を行なうように制御する。本実施形態では、K=1〜3の3リールについて、メイン演出を実施する場合(
図64の演出パターン3の場合)を示す。
【0300】
図56のフローチャートにおいて、まず、演出パターン実施フラグをオフにし(ステップS1270−1)、演出パターン実施中フラグをオンにし(ステップS1272−1)、RAM210に記憶した選択された演出パターンを読み出す(ステップS1274−1)。
次に、カウンタKの値に1をインプットし(ステップS1276−1)、トータルタイマをオンにする(ステップS1278−1)。トータルタイマの値は、時間Tからカウントダウンされ、Tの値として6秒を例示することができるが、これに限られるものではなく、その他に任意の時間を設定することができる。
【0301】
次に、選択された演出パターンのK番目のリール演出情報を、RAM210から読み出して(ステップS1280−1)、更にK番目の演出コマンドを副制御回路200へ送信して(ステップS1282−1)、ステップS1284−1へ進む。この演出コマンドは、各リールの駆動のタイミングで副制御回路200へ送信され、副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
【0302】
ステップS1284−1では、K番目のリール演出駆動制御を行ない(ステップS1284−1)、次に、トータルタイマをオンにしてから、T/3(例えば、T=6秒の場合は2秒)の時間が経過したか否か判断する(ステップS1286−1)。この判断で、もし、トータルタイマがT/3経過していない(NO)と判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T/3が経過するまでK番目のリール演出駆動制御を継続する。
なお、本実施形態では、T/3を経過するか否か判断しているが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を設定することができ、合計時間がTと一致するのであれば、Kの値によって異なる時間を設定することができる。
【0303】
ステップS1286−1の判断で、もし、時間T/3が経過したと判別したときには、次に、トータルタイマの時間Tが経過したかか否か判断する(ステップS1288−1)。この判断で、もし、時間Tが経過していない(NO)と判別したときには、カウンタKの値に1を加える制御処理を行なって(ステップS1290−1)、ステップS1280−1へ戻り、ステップS1280−1からS1290−1までの制御処理を繰り返す。
ステップ1288−1の判断で、もし、トータルタイマの時間Tが経過した(YES)と判別したときには、カウンタKの値に0をインプットして初期化し(ステップS1292−1)、演出パターン実施中フラグをオフにして(ステップS1294−1)、次に、カウンタNの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS1296−1)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1296−1の制御処理により、1遊技を行なうごとにNの値が1ずつ小さくなり、N=1の遊技で、予め定められた最終演出パターンのメイン演出を実施した後、メイン演出が終了する。
【0304】
<<演出パターン実施サブルーチン(その1−2)の説明>>
次に、
図54のメイン演出実施サブルーチンのステップS1262の制御処理である演出パターン実施サブルーチンの実施形態(その1−2)の詳細な説明を、
図57のフローチャートを用いて行なう。演出パターン実施サブルーチンの実施形態(その1−2)では、1つのタイマを各リール駆動ごとにオンにして、タイマの値が判定値以上となるたびに、次の(K+1番目の)メイン演出を実施する制御処理を行なう。本実施形態では、K=1〜3の3リールについて、メイン演出を実施する場合(
図64の演出パターン3の場合)を示す。
【0305】
図57のフローチャートにおいて、まず、演出パターン実施フラグをオフにし(ステップS1270−2)、演出パターン実施中フラグをオンにして(ステップS1272−2)、RAM210に記憶した選択された演出パターン及び判定値を読み出す(ステップS1274−2)。
次に、カウンタKの値に1をインプットし(ステップS1276−2)、タイマをオンにしてスタートさせる(ステップS1278−2)。このタイマは、0からカウントアップしていき、その値が判定値以上になると、タイマは0から再スタートされ、次の(K+1番目の)リールに関するメイン演出を行なうようになっている。
【0306】
次に、選択された演出パターンのK番目のリール演出情報を、RAM210から読み出して(ステップS1280−2)、更にK番目の演出コマンドを副制御回路200へ送信して(ステップS1282−2)、ステップS1284−2へ進む。この演出コマンドは、各リールの駆動のタイミングで副制御回路200へ送信され、副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
【0307】
ステップS1284−2では、K番目のリール演出駆動制御を行ない(ステップS1284−2)、次に、タイマの値が判定値以上になったか否か判断する(ステップS1286−2)。この判断で、もし、タイマの値が判定値以上になっていない(NO)と判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、タイマの値が判定値以上になるまでK番目のリール演出駆動制御を継続する。
この判定値の値としては、例えば、2秒を例示できるが、これに限られるものではなく、その他の任意の値を設定することができる。
【0308】
ステップS1286−2の判断で、もし、タイマの値が判定値以上になった(YES)と判別したときには、次に、カウンタKの値に1を加える制御処理を行なう(ステップS1288−2)。次に、Kの値が3より大きいか否か判断する(ステップS1290−2)。この判断で、もし、Kの値が3以下である(NO)と判別したときには、ステップS1278−2へ戻り、ステップS1278−2からS1290−2までの制御処理を繰り返す。
【0309】
ステップ1290−2の判断で、もし、Kの値が3より大きい(YES)と判別したときには、カウンタKの値に0をインプットして初期化し(ステップS1292−2)、演出パターン実施中フラグをオフにして(ステップS1294−2)、次に、カウンタNの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS1296−2)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1296−2の制御処理により、1遊技を行なうごとにNの値が1ずつ小さくなり、N=1の遊技で、予め定められた最終演出パターンのメイン演出を実施した後、メイン演出が終了する。
【0310】
<最終演出パターン実施サブルーチンの説明>
次に、
図54のメイン演出実施サブルーチンのステップS1266に示す最終演出パターン実施サブルーチンの詳細な説明を、
図58のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンは、
図52のメイン演出実施フラグ設定サブルーチンのステップS1260の判断で、最終演出パターン実施フラグがセットされていると判別したときに、選択された最終演出パターンに基づくメイン演出を実施するための制御処理を行なう。本サブルーチンでは、
図14の最終演出パターン実施サブルーチンと同様に、タイマ3(時間T3)を用いて制御処理を行なう。
【0311】
図58のフローチャートにおいて、まず、最終演出パターン実施フラグをオフにし(ステップS1320)、最終演出パターン実施中フラグをオンにして(ステップS1322)、RAM210に記憶した選択された最終演出パターンを読み出す(ステップS1324)。
次に、最終演出パターン1が選択されたか否か判断する(ステップS1326)。この判断で、もし、最終演出パターン1が選択された(YES)と判別したときには、そのまま、ステップS1344へ進む。つまり、
図62に示すように、最終演出パターン1では演出を実施しないようになっている。この場合、ステップS1338の判断処理を行なわないので、タイマがT3を経過することを待つことなく、ステップS1344でカウンタNの値に0をインプットして、本サブルーチンを終了する。
【0312】
ステップS1326の判断で、もし、最終演出パターン1が選択されていない(NO)と判別したときには、次に、最終演出パターン2が選択されたか否か判断する(ステップS1328)。この判断で、もし、最終演出パターン2が選択された(YES)と判別したときには、タイマ3をオンにする(ステップS1330)。タイマオンになると、タイマ3の値は、時間T3からカウントダウンされる。ここで、T3の値として5秒を例示することができるが、これに限られるものではなく、T3として、その他に任意の時間を設定することができる。
次に、全リールをフリーズする制御処理を行なって(ステップS1332)、ステップS1338へ進む。
なお、ここで、タイマ3をオンにしたとき、演出コマンドを副制御回路200へ送信してもよい。副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
【0313】
ステップS1328の判断で、もし、最終演出パターン2が選択されていない(NO)と判別したときには、最終演出パターン3が選択されたと判断して、タイマ3をオンにして(ステップS1334)、次に、タイマ3をオンにしてから0.5秒経過後、全リールを4秒間、逆回転させて停止させる制御処理を行なって(ステップS1336)、ステップS1338へ進む。
なお、ここで、タイマ3をオンにしてから0.5秒経過後に、演出コマンドを副制御回路200へ送信してもよい。副制御回路200では、送信された演出コマンドに基づいて、メイン演出と同期した演出を実施することができる。
【0314】
ステップS1338では、タイマ3の値が0であるか否か判断する(ステップS1338)。この判断で、もし、タイマ3の値が0でない(NO)、つまりタイマ3において時間T3が経過していないと判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間T3が経過するまで待機状態になっている。
ステップS1338の判断で、もし、タイマ3の値が0である(YES)、つまり時間T3(例えば5秒)が経過したと判別したときには、メイン演出終了信号を副制御回路200へ送信する(ステップS1340)。
次に、最終演出パターン実施中フラグをオフにして(ステップS1342)、カウンタN及びパラメータSAISETTEISUMIの値に0をインプットして初期化し(ステップS1344)、N=0の信号を副制御回路200へ送信して(ステップS1346)、本サブルーチンを終了する。ここで、ステップS1346で副制御回路200へ送信されたN=0の信号は、
図59のサブ演出制御サブルーチンのステップS1714の制御処理に用いられる。
【0315】
なお、上述の実施形態では、スタートスイッチ操作時(最短時間経過後)におけるリールを用いたメイン演出を例にとって説明したが、これに限られるものではない。例えば、ベットスイッチの操作や遊技媒体の投入に関して、一定期間、機能をフリーズさせる特殊演出を行なうこともできる。具体的には、
図5のメインフローにおいて、ステップS12またはステップS16の判断処理でYESと判別しても、所定の時間を経過するまで、ステップS18以降の制御処理を行わないことにより実現できる。
また、例えば、回転中の各リールを停止させるリール停止スイッチの操作時に、その機能を一時停止状態にしたり、通常と異なる態様でリールを停止させることによって、メイン演出を行なうこともできる。
【0316】
<サブ演出制御サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるサブ演出制御サブルーチンのフローチャートを
図59に示す。本サブルーチンでは、主制御回路100から最終演出パターン、演出回数(遊技数)、及びメイン演出状態の情報を受信した後、副制御回路200により、主制御回路100とは個別に遊技数をカウントし、最終演出パターンのメイン演出を行なうまで、メイン演出に対応したサブ演出を行なうことができる。なお、本サブルーチンは、
図22に示すサブ演出制御サブルーチンと比べて、AT(報知演出)の実施回数を定める制御処理(
図22のステップS717〜S719参照)が含まれていない点を除いて、同様の制御処理を行なう。よって、本サブルーチンの更なる説明は省略する。
【0317】
<AT回数設定サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT回数設定サブルーチンの詳細な説明を
図60のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、主制御回路からAT確定信号を受信したときに、AT(報知演出)の実施回数を定めるための制御処理を行なう。
図60において、まず、主制御回路100からAT確定信号を受信したか否か判断する(ステップS1740)。このAT確定信号は、主制御回路100で行なわれるメイン演出設定サブルーチンにおいて、ATが確定したと判別したときに副制御回路200へ送信される信号である(
図46のステップS1112参照)。
【0318】
ステップS1740の判断で、もし、AT確定信号を受信した(YES)と判別したときには、AT確定時AT回数抽選テーブルを読み出して抽選処理を行なって(ステップS1742)、ステップS1748へ進む。ここで、
図65に、AT確定時AT回数抽選テーブルの実施例を示す。本実施例では、演出回数(遊技数)として、0(実質はずれ)、16、32、48、64回が設定され、各々の当選確率が1/5に設定されている。
【0319】
ステップS1740の判断で、もし、AT確定信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、メイン演出実施中の遊技における役抽選でAT対応役に当選したか否か判断する(ステップS1744)。この判断で、もし、AT対応役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1744の判断で、もし、AT対応役に当選した(YES)と判別したときには、AT対応役当選時AT回数抽選テーブルを読み出して抽選処理を行なって(ステップS1746)、ステップS1748へ進む。
【0320】
ここで、AT対応役当選時AT回数抽選テーブルの第1に実施例(その1)を
図66に示し、AT対応役当選時AT回数抽選テーブルの第2に実施例(その2)を
図67に示し、AT対応役当選時AT回数抽選テーブルの第3に実施例(その3)を
図68に示す。実施例(その1)及び(その2)においては、AT対応役として一般役1のみが設定されており、実施例(3)においては、AT対応役として一般役1及び一般役2が設定されている。
【0321】
実施例(その1)では、演出回数(遊技数)として、0(実質はずれ)、16、32、48、64回が設定され、各々の当選確率が9/80に設定されている。実施例(その2)では、演出回数(遊技数)として、0(実質はずれ)、9、18、27、36回が設定され、各々の当選確率が1/5に設定されている。
実施例(その3)では、演出回数(遊技数)として、0(実質はずれ)、16、32、48、64回が設定され、一般役1に当選した場合には、0回の当選確率が9/25であって、その他の回数の当選確率が4/25に設定されており、一般役2に当選した場合には、0の当選確率が16/20であって、その他の回数の当選確率が1/20に設定されている。
【0322】
ステップS1742に示すようなメイン演出に関連してAT確定信号を受信した場合の抽選処理によるAT回数の期待値も、ステップS1746のメイン演出実施時にAT対応役に当選した場合の抽選処理(何れの抽選テーブルを用いた場合でも)によるAT回数の期待値も、下記に示すように同一になっている。
AT確定信号受信時
(A)メイン演出設定を行なう確率:一般役1の当選確率:1/80
(B)AT確定確率
(B1)最終演出パターン2または3を選択する選択する確率
確率:1/4+1/4=1/2 または
(B2)最終選択パターン1を選択し、かつメイン演出状態3を選択する確率
確率:1/4×1/4=1/16
(B3)AT確定確率合計:1/2+1/16=9/16
(C)AT回数期待値=1/80×9/16×(16+32+48+64)×1/5
=0.225
【0323】
(2)メイン演出実施中にAT対応役当選時
(A)(その1)の場合
(A1)AT対応役当選確率:一般役1の当選確率:1/80
(A2)AT回数期待値=1/80×(16+32+48+64)×9/80
=0.225
(B)(その2)の場合
(B1)AT対応役当選確率:一般役1の当選確率:1/80
(B2)AT回数期待値=1/80×(9+18+27+36)×1/5
=0.225
(C)(その3)の場合
(C1)AT対応役当選確率:一般役1の当選確率:1/80
一般役2の当選確率:1/100
(C2)AT回数期待値= 1/80×(9+18+27+36)×4/25+1/100×(9+18+27+36)×1/20 =0.225
【0324】
以上のように、メイン演出設定時の抽選結果に基づきAT確定信号を受信した場合も、メイン演出実施中にAT対応役に当選した場合に何れのAT回数抽選テーブルを用いた場合であっても、常にAT回数の期待値は0.225回で同一になっている。
【0325】
ステップS1748では、ステップS1742またはS1748のAT回数の抽選処理で当選したか(0以外の演出回数が選択されたか)否か判断する(ステップS1748)。この判断で、当選した(YES)と判別したときには、選択された回数をカウンタNATの値としてインプットして(ステップS1750)、本サブルーチンを終了する。
ステップS1752判断で、当選していない(YES)と判別したときには、カウンタNATの値として0をインプットして(ステップS1750)、本サブルーチンを終了する。
【0326】
<報知画像表示サブルーチンの説明>
次に、上述のAT回数設定サブルーチンで定めたカウンタNATの値に対応した回数だけ報知演出を行なうための報知画像表示サブルーチンのフローチャートを
図61に示す。なお、
図61に示すフローチャートは、上述の
図23に示すフローチャートと同一なので、更なる詳細な説明は省略する。
【0327】
以上のように、報知演出を実施するAT回数について、本実施形態では、メイン演出を実施しない期間に役抽選で一般役1に当選したときには、メイン演出の設定処理で定められた演出決定要素に基づいて、AT回数が定められ、メイン演出を実施することが可能な期間においては、メイン演出とは関連せず、役抽選の結果に基づいて、AT回数が定められるようになっている。よって、報知演出(AT)の実施回数にメリハリを付けることができ、遊技者の報知演出(AT)、延いては遊技に対する関心を高め継続させることが期待できる。
【0328】
更に、上述の計算のように、メイン演出を実施しない期間の遊技で一般役1に当選したときに定められるAT回数の期待値と、メイン演出を実施可能な期間の遊技で一般役1に当選したときに定められるAT回数の期待値とが同一であるので、遊技者は、メイン演出の実施の可否による不利益感を感じることなく、AT(報知演出)による特典を得ることができ、遊技者のAT(報知演出)、延いては遊技に対する関心を高め継続させることが期待できる。
【0329】
(本発明のその他の実施形態における第2の実施形態の説明)
次に、本発明のその他の実施形態における第2の実施形態について説明を行なう。本実施形態では、
図8のステップS100や
図46のステップS1101に示すように、役抽選で一般役1に当選してメイン演出所定の要件を達成したときに、最終演出パターン抽選サブルーチン、演出回数抽選サブルーチン及びメイン演出状態抽選テーブルを行なって、最終演出パターン、演出回数及びメイン演出状態を含む演出決定要素を選択するメイン演出の設定処理を行なうが、更に、BB遊技が終了したときにも、メイン演出の設定処理を行なうようになっている。
【0330】
つまり、上述と同様に、複数の遊技に亘るメイン演出の開始時に、一連の演出の最終的な態様が定まり、かつ演出全体の進行状況を定めることができる。
従って、本実施形態では、メイン演出実施期間の全体を考慮した効果的な演出を実施することができ、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0331】
本実施形態では、役抽選で一般役1に当選したときにメイン演出の設定処理を行なう場合として、
図6〜
図11のフローチャートが適用可能であり、更にBB遊技が終了したときにメイン演出の設定処理を行なう場合として、後述する
図69のフローチャートが適用可能である。更にメイン演出を実施するための制御処理や、メイン演出や報知演出に関連するその他の制御処理については、上述の任意のフローチャートを適用することができる。
【0332】
なお、本実施形態では、BB遊技が終了したときには、常に、メイン演出の設定処理を行なうが、その設定処理においては、常に、メイン演出を実施しないような演出決定要素が選択されるようになっている。また、本実施形態では、
図7のステップS90及びS92に示すように、役抽選で一般役1に当選した場合でも、メイン演出を実施するN>0の期間には、メイン演出の設定処理を行なわないようになっている。
【0333】
よって、本実施態様では、メイン演出を実施可能な期間にメイン演出を行なうための設定処理の実施要件を達成しても、設定処理を行なわないので、設定処理が何度も繰り返されて、特殊演出のスムーズな進行が妨げられることを防ぐことができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め維持させることが期待できる。
【0334】
本実施形態では、
図22のステップS722に示すように、最終演出パターンに対応したAT予告演出を実施することにより、報知演出の実施の可否を報知することができる。
本実施態様では、遊技者が高い関心を示すAT(報知演出)の実施の可否が、最終演出パターンの実施または不実施に基づいて報知されるので、遊技者のメイン演出に対する関心が高まり、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高まることが期待できる。
【0335】
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、
図69に示すフローチャートを用いて、BB遊技が終了したときにメイン演出の設定処理を行なう場合の制御処理を説明する。
図69に示すフローチャートは、BB遊技中処理サブルーチンであり、ステップS2400からS2414までの制御処理は、上述の
図17に示すフローチャートのテップS400からS414までの制御処理と同一である。よって、当該制御処理の更なる詳細な説明は省略する。
【0336】
図69において、BB終了条件を達成して(ステップS2410でYES参照)、BB遊技を終了させる制御処理(ステップS2412参照)を行なった後、ステップS2416において、ROM108に記憶したBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(
図70、71参照)、BB終了時(演出なし選択時)演出回数抽選テーブル(
図72参照)、及びBB終了時メイン演出状態抽選テーブル(
図73参照)を読み出して(ステップS2416)、次に、最終演出パターン抽選サブルーチン(ステップS2418)を行ない、ステップS2420へ進む。なお、ステップS2418の最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な制御処理は、上述の
図47のフローチャートに示されている。
【0337】
図47のフローチャートにおいて、ステップS1120の最終演出パターン抽選処理では、
図70に示すBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(その1)を用いて抽選処理を行なうか、または
図71に示すBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(その2)を用いて抽選処理を行なう。
ここで、
図70に示すBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(その1)では、最終演出パターン1〜3とはずれとが設定され、最終演出パターン1の当選確率が1/2で、はずれの確率が1/2になっている。つまり、最終演出パターン2及び3が選択されることがないようになっている。
【0338】
図71に示すBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(その2)では、最終演出パターン1〜3とはずれとが設定され、最終演出パターン1の当選確率が1になっている。つまり、常に最終演出パターン1のみが選択されるようになっている。なお、
図70に示すBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(その1)及び
図71に示すBB終了時最終演出パターン抽選テーブル(その2)のうち、どちらか一方のみを用いるように定めておくこともできる。
ここで、最終演出パターン1が選択された場合には演出を実施せず、はずれの場合にも演出を実施しないようになっている。よって、
図70または
図71の何れの抽選テーブルが用いられた場合であっても、BB遊技が終了した後に行なわれるメイン演出の設定処理では、最終演出を実施しないようなデータが選択されることになる。
なお、ステップS2418の最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明は、既に
図47のフローチャートを用いて行なっているので、更なる説明は省略する。
【0339】
ステップS2420では、ステップS2418の最終演出パターン抽選サブルーチンで行なった最終演出パターン抽選で当選したか否か判断する(ステップS2420)。この判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選していない(NO)、つまりはずれであると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する(
図70の抽選テーブルを用いた場合にははずれがあり得る)。ステップS2420の判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選した(YES)と判別したときには、次に、演出回数抽選サブルーチン(S2422)、及びメイン演出状態抽選サブルーチン(ステップS2424)を行なって、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS2422の演出回数抽選サブルーチン及びステップS2424のメイン演出状態抽選サブルーチンは、ステップS2418の抽選処理で最終演出パターン1が選択された場合に実施されることになる。
【0340】
ステップS2422の演出回数抽選サブルーチンの詳細な制御処理は、上述の
図48のフローチャートに示されている。
図48のフローチャートにおいて、ステップS1140の演出回数抽選処理では、
図72に示すBB終了時(演出なし選択時)演出回数抽選テーブルを用いて抽選処理を行なう。
図72の演出回数として、10〜20回の11個の回数が設定され、各々
図72に示すような当選確率が設定されている。本抽選テーブルを用いた抽選処理では、16〜19回の比較的多くの回数が選択される可能性が高い。
【0341】
ステップS2424のメイン演出状態抽選サブルーチンの詳細な制御処理は、上述の
図49のフローチャートに示されている。
図49のフローチャートにおいて、ステップS1150のメイン演出状態抽選処理では、
図73に示すBB終了時メイン演出状態抽選テーブルを用いて抽選処理を行なう。
図73の抽選テーブルでは、メイン演出状態1〜3及びはずれが設定され、はずれの確率が1となっている。つまり、常に抽選処理ではずれが選択されるようになっている。
【0342】
よって、メイン演出実施時の抽選処理においては常にはずれとなって、メイン演出を実施しないように制御される。
本実施形態では、BB遊技が終了した後の遊技で、常にメイン演出を行なわないようにすることができるので、遊技者に実際の遊技の進行と異なる不要な期待感等を抱かせる虞がなく、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め維持させることが期待できる。
【0343】
なお、
図69のフローチャートから明らかなように、BB遊技が終了した(ステップS2410でYES)場合には、常にメイン演出の設定処理(ステップS2416〜S2424)を行なうようになっている。
【0344】
よって、本実施形態では、BB遊技が終了したとき、常にメイン演出の設定処理が行なわれるので、上従のように、メイン演出の設定処理で、常にメイン演出を実施しないような演出決定要素が選択される場合には、BB遊技が終了した後の遊技で、確実にメイン演出を行なわないようにすることができる。よって、遊技者に実際の遊技の進行と異なる不要な期待感等を抱かせる虞がなく、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め維持させることが期待できる。
【0345】
以上のように、本実施形態では、一般役1当選のような所定の要件を達成したとき及びBB遊技が終了したときに、メイン演出を実施するための演出決定要素を定める設定処理が行なわれるので、演出決定要素を定める設定処理により、効果的なメイン演出を実現することができ、更に、所定の要件を達成したときだけでなくBB遊技が終了したときにも設定処理を行なうので、遊技を継続してもメイン演出及び遊技の進行が単調になることがなく、遊技者が示した目メイン演出に対する高い関心を長く継続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることができる。
【0346】
(本発明のその他の実施形態における第3の実施形態の説明)
次に、本発明のその他の実施形態における第3の実施形態について説明を行なう。本実施形態では、特殊演出設定手段490により設定されたメイン演出を実施するための演出決定要素に基づいて、AT(報知演出)の実施が確定したか否か判断し、AT(報知演出)の実施が確定したときには、カウンタN>0のメイン演出を実施する期間が終了した後に報知演出が開始され、メイン演出を実施する期間が終了した後は、役抽選で一般役1に当選したとしても、メイン演出の実施を制限するようになっている。このメイン演出の実施を制限することには、一般役1に当選したとしても、メイン演出の設定処理を実施する要件を達成したと判定しない場合も考えられるし、メイン演出を実施しないような演出決定要素が設定されるようにすることも考えられる。
【0347】
また、カウンタN>0のメイン演出を実施する期間が終了した後に、メイン演出を実施する第2の期間を設定して、この第2の期間の設定処理において、メイン演出を実施しない態様の最終演出パターン及びメイン演出状態が選択されるようにすることも考えられる。
また、メイン演出の実施を制限する期間として、遊技状態が所定の遊技状態(例えば、RT2作動状態、BBフラグがオンになった内部中の状態)に移行するまで、メイン演出の実施を制限することが考えられる。更に、メイン演出の実施を制限する期間として、所定の遊技期間(例えば100遊技)が経過するまで、メイン演出の実施を制限することも考えられる。
【0348】
次に、
図74から
図77のフローチャートを用いて、
図7の役抽選処理サブルーチンのステップS92で実施するメイン演出設定サブルーチン、及びこのメイン演出設定サブルーチンの制御処理の一部である最終演出パターン抽選サブルーチン、演出回数抽選サブルーチン、メイン演出状態抽選サブルーチンの制御処理を説明する。
【0349】
<メイン演出設定サブルーチンの説明>
はじめに、
図74に示すメイン演出設定サブルーチンの説明を行なう。
図74において、まず、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS3100)。この判断で、もし、カウンタNの値が0より大きい(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンは終了する。
ステップS3100の判断で、もし、カウンタNの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、BBフラグがオンか否か判断する(ステップS3101)。この判断で、もし、BBフラグがオンである(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンは終了する。ステップS3101の判断で、もし、BBフラグがオンではない(NO)と判別したときには、次に、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS3102)。
【0350】
この判断で、もし、役抽選で一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS3102の判断で、もし、役抽選で一般役1に当選した(YES)と判別したときには、次に、パラメータKAKUTEIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS3105)。このパラメータKAKUTEIは、メイン演出を行なうための設定処理(ステップS3106、S3110、S3112参照)の結果、AT(報知演出)の実施が確定したときに、その値として1がインプットされるようになっている(スッテップS3118参照)。
【0351】
ステップS3103の判断で、もし、パラメータKAKUTEIの値が0以下である(NO)と判別したときには、ROM108に記憶した通常の最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、演出回数抽選テーブル(
図37参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)を読み出して(ステップS3104)、ステップS3106へ進む。通常の最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、演出回数抽選テーブル(
図37参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)については、既に詳細な説明を行なっているので、更なる説明は省略する。
【0352】
ステップS3103の判断で、もし、パラメータKAKUTEIの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶したAT確定時の通常の最終演出パターン抽選テーブル(
図80参照)、演出回数抽選テーブル(
図81参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図82参照)を読み出して(ステップS3105)、ステップS3106へ進む。
【0353】
図80に示すAT確定時の通常の最終演出パターン抽選テーブルでは、最終演出パターン1〜3とはずれとが設定され、最終演出パターン1〜3の当選確率が0で、はずれの確率が1に設定されている。つまり、後述するステップS3106の最終演出パターン抽選サブルーチンでは、常に、はずれが選択されるようになっている。
図81に示すAT確定時の演出回数抽選テーブルでは、演出回数(遊技数)として、100及び150遊技が設定され、各々の当選確率が1/2になっている。よって、後述するステップS3110の演出回数抽選サブルーチンでは、100遊技または150遊技という比較的長い遊技期間が選択されるようになっている。
【0354】
図82に示すメイン演出状態抽選テーブルでは、(a)に示すように、メイン演出状態1〜4が設定され、メイン演出状態1〜3の当選確率が0であって、メイン演出状態4の当選確率が1になっている。つまり、後述するステップS3112のメイン演出状態抽選サブルーチンでは、常に、メイン演出状態4が選択されるようになっている。
ここで(b)に示すように、メイン演出状態4には、はずれのみが設定されており、メイン演出実施サブルーチンの抽選処理では(
図13のステップS172参照)、常にはずれとなって、実質的にメイン演出を実施しないようになっている。
【0355】
以上のように、本実施形態では、メイン演出の実施の制限として、カウントNの値が0以下となったメイン演出の実施期間が終了した後において(ステップS3100参照)、AT(報知演出)が確定した場合には(ステップS3103でYES参照)、役抽選で一般役1に当選して、メイン演出の設定処理を行なう要件を達成したとしても(ステップS3102でYES参照)、実質的にメイン演出を実施しないような演出決定要素が設定される(最終演出パターン抽選ではずれ、メイン演出実施サブルーチンの抽選処理ではずれ)ようになっている。
よって、本実施形態では、メイン演出の実施の制限として、メイン演出を実施する期間が終了した後は、AT(報知演出)の実施が確定した場合、役抽選で一般役1に当選したとしても、メイン演出を実施しないように演出決定要素が設定されるので、確実にメイン演出の実施を制限することができる。
【0356】
なお、上述の実施形態では、メイン演出の実施を制限するために、メイン演出を実施しないような演出決定要素が選択されるようになっているが、これに限られるものではなく、例えば、役抽選で一般役1に当選したとしても、メイン演出の設定処理を行なう要件を達成したと判定しないようにすることもできる。つまり、ステップS3102の判断で一般役1に当選した(YES)と判別しても、ステップS3103の判断で、ATが確定している(YES)とは判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了するように制御処理することもできる。
【0357】
この場合には、メイン演出の実施の制限として、メイン演出を実施する期間が終了した後は、AT(報知演出)の実施が確定した場合、役抽選で一般役1に当選したとしても、設定処理を実施する要件を達成したと判定しないので、確実にメイン演出の実施を制限することができる。
【0358】
更に、メイン演出を実施する期間が終了した後に、AT(報知演出)の実施が確定した場合、メイン演出を実施する第2の期間を設定し、メイン演出の実施の制限として、このメイン演出を実施する第2の期間の設定処理において、メイン演出を実施しない態様の最終演出パターン及びメイン演出状態が選択されるようにすることもできる。
つまり、ステップS3103の判断でYESと判別したときに、メイン演出を実施する第2の期間を設定し、この期間では、メイン演出を実施しない態様の最終演出パターン及びメイン演出状態が選択されるようにする(最終演出パターン抽選ではずれ、メイン演出実施サブルーチンの抽選処理ではずれ)こともできる。
【0359】
この場合には、メイン演出を実施する期間が終了した後は、AT(報知演出)の実施が確定した場合、メイン演出を実施する第2の期間が設定され、メイン演出の実施の制限として、この第2の期間の設定処理では、メイン演出を実施しない態様の最終演出パターン及びメイン演出状態が選択されるようになっているので、確実にメイン演出を実施しないよう制御することができる。
【0360】
ステップS3106では、最終演出パターン抽選サブルーチンを行なって、ステップS3108へ進む。なお、ステップS3106の最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明については、
図75を用いて後述する。
次に、ステップ3108では、ステップS3106の最終演出パターン抽選サブルーチンで行なった最終演出パターン抽選で当選したか否か判断する(ステップS3108)。この判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選していない(NO)、つまりはずれであると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS3108の判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選した(YES)と判別したときには、次に、演出回数抽選サブルーチン(S3110)、及びメイン演出状態抽選サブルーチン(ステップS3112)を行なって、ステップS3114へ進む。
【0361】
上述のように、本実施形態では、ステップS3104またはS3105で読み出した各抽選テーブルを用いて、ステップS3106、S3110及びS3112に示す各サブルーチンを実施する。ステップS3114では、ステップS3106及びS3112で実施した抽選処理の結果、AT(報知演出)が確定したか否か判断する(ステップS3114)。ここで、AT確定となる要件としては、ステップS3106の最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン2または3が選択された場合、またはステップS3106の最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン1が選択され、かつステップS3112のメイン演出状態抽選処理でメイン演出状態3を選択した場合を例示することができるが、これに限られるものではない。
【0362】
ステップS3114の判断で、もし、ステップS3106及びS3112で実施した抽選処理の結果、ATが確定した(YES)と判別したときには、AT確定信号を副制御回路200へ送信して(ステップS3116)、パラメータKAKUTEIの値に1をインプットして(ステップS3118)、本サブルーチンを終了する。ステップS3116で副制御回路200へ送信されたAT確定信号は、AT回数設定サブルーチンのステップS1740の制御処理で用いられる(
図60参照)。ステップS3114の判断で、もし、ATが確定していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0363】
<<最終演出パターン抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS3106に示す最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図75のフローチャートを用いて行なう。
最終演出パターンは、後述する演出回数抽選サブルーチンで定められた演出回数(遊技数)だけ実施可能なメイン演出において、最後の遊技で実施される演出パターンである。つまり、本実施形態では、メイン演出を開始するに当たり、最後に実施される演出パターンを予め定めるようになっている。
【0364】
図75に示すフローチャートにおいて、まず、メイン演出設定サブルーチンのステップS3104またはS3105で読み出した最終演出パターン抽選テーブルに基づいて、最終演出パターン抽選処理を行なう(ステップS3120)。具体的には、メイン演出に関する抽選処理においては、乱数発生器(図示せず)で発生させた乱数を乱数抽出手段(図示せず)で抽出し、乱数判定手段(図示せず)が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選テーブルを照らし合わせて当選の判定を行なう。ただし、これに限られるものではなく、例えば、ソフト乱数を用いた抽選処理を行なうこともできる。
【0365】
ここで、
図75に示すフローチャートと
図47に示すフローチャートと比べると、
図75には、
図47のステップS1136の制御処理(SAISETTEIに0をインプット)がない点で異なるが、その他の点では同一である。よって、ここでは、ステップS3104の通常時の最終演出パターン抽選テーブルを読み出した場合の説明は省略して、ステップS3105のAT確定時における最終演出パターン抽選テーブルを読み出した場合のみを説明する。
AT確定時においては、ステップS3120の最終演出パターン抽選処理では、常にはずれが選択されるので、ステップS3124、S3128、S3131の判断で、常にNOと判別されて、最終演出不実施と判断されて(ステップS3134)、本サブルーチンを終了する。
【0366】
<<演出回数抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS3110に示す演出回数抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図76のフローチャートを用いて行なう。
本実施形態では、複数の遊技に亘って実施可能なメイン演出を開始するに際し、メイン演出を実施する期間となる演出回数(遊技数)を予め定めるようになっている。
【0367】
なお、
図76に示すフローチャートは、
図48に示すフローチャートと同一であり、更なる詳細な説明は省略する。AT確定時においては、ステップS1140の演出回数抽選処理で、100または150回という比較的長い遊技期間が選択され、ステップS1142で、その値がカウンタNの値としてインプットされる。
【0368】
<<メイン演出状態抽選サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出設定サブルーチンのステップS3112に示すメイン演出状態抽選サブルーチンの詳細な説明を、
図77のフローチャートを用いて行なう。
本実施形態では、メイン演出状態1〜3の3つのメイン演出状態及びはずれが設定され、各々のメイン演出状態に対応した演出パターン抽選テーブルが設定されている。
【0369】
なお、
図77に示すフローチャートは、
図49に示すフローチャートとほぼ同一であり、更なる詳細な説明は省略する。AT確定時においては、ステップS3150のメイン演出状態抽選処理では、常にメイン演出状態4(はずれに対応)が選択されるので、ステップS3152、S3156、S3161の判断で、常にNOと判別されて、メイン演出状態4の演出パターンがRAM210に記憶される。
よって、メイン演出実施サブルーチンの抽選処理においては、常にメイン演出状態4(はずれに対応)が選択されて、メイン演出が実施されないように制御処理される(
図13のステップS172、S174参照)。
【0370】
<<報知画像表示サブルーチンの説明>>
次に、メイン演出の設定処理の結果に応じてATが確定して、カウンタNATに所定の値がインプットされたときに実施可能になる報知画像表示サブルーチンの詳細な説明を、
図78のフローチャートを用いて行なう。
図78に示すフローチャートと、
図23に示すフローチャートと比べると、
図78のフロ−チャートにだけ、ステップS3814のパラメータKAKUTEIを初期化するステップが付加されている点で異なる。よって、この相違点についてのみ説明を行なう。
【0371】
各遊技で報知演出を実施するたびに、カウンタNATの値から1を減じる制御処理を行ない(ステップS3808)、NATの値が0となった判別したときに(ステップS3804でYES)、パラメータKAKUTEIの値に0をインプットして初期化する(ステップS3814)ようになっている。よって、本実施形態では、報知演出の実施期間が終了すると、
図74のステップS3103の判断において、KAKUTEIの値が0以下であると判別して、ステップS3104へ進み、通常の最終演出パターン抽選テーブル、演出回数抽選テーブル及びメイン演出状態抽選テーブルを読み出すようになっている。
【0372】
(第3の実施形態におけるメイン演出設定サブルーチンのその他の実施形態の説明)
次に、本発明の第3の実施形態におけるメイン演出設定サブルーチンのその他の実施形態の説明を、
図79に示すフローチャートを用いて行なう。
上述の
図74のサブルーチンにおいては、AT確定時に、役抽選で一般役1に当選したとしても、メイン演出を実施しないような演出決定要素が設定されるが、本フローチャートでは、AT確定時に、役抽選で一般役1に当選したとしても、設定処理を実施する要件を達成したと判定せずに、本サブルーチンを終了するようになっている。ただし、遊技状態が、RT2作動中やBBフラグがオンになった内部中の場合には、役抽選で一般役1に当選したとき、通常の最終演出パターン抽選テーブル、演出回数抽選テーブル及びメイン演出状態抽選テーブルを読み出して、メイン演出を実施するための設定処理を行なうようになっている。
【0373】
図79において、まず、カウンタNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS3900)。この判断で、もし、カウンタNの値が0より大きい(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンは終了する。
ステップS3100の判断で、もし、カウンタNの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS3901)。
【0374】
この判断で、もし、役抽選で一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS3901の判断で、もし、役抽選で一般役1に当選した(YES)と判別したときには、次に、パラメータKAKUTEIの値が0より大きいか否か判断する(ステップS3902)。
【0375】
ステップS3902の判断で、もし、パラメータKAKUTEIの値が0以下である(NO)と判別したときには、ステップS3905へ進む。ステップS3902の判断で、もし、パラメータKAKUTEIの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、RT2作動中であるか否か判断する(ステップS3903)。この判断で、もし、RT2作動中である(YES)と判別したときには、ステップ3905へ進む。
ステップS3903の判断で、もし、RT2作動中でない(NO)と判別したときには、次に、BBフラグがオンであるか否か判断する(ステップS3904)。この判断で、もし、BBフラグがオンである(YES)と判別したときには、ステップS3905へ進む。
【0376】
ステップS3905では、メイン演出を実施するための通常の抽選テーブルが読み出され、その後、ステップS3906〜S3912においてメイン演出を実施するための設定処理が行なわれる。つまり、AT確定後であって、メイン演出が終了した後の期間であっても、遊技状態がRT2作動状態またはBBフラグがオンになった内部中の場合には、設定処理を実施可能になっている。
本実施形態では、所定の遊技状態になった場合にメイン演出の設定処理が実施可能になっているが、これに限られるものではなく、所定の遊技回数(例えば、50遊技)を経過した場合に、メイン演出の設定処理を実施可能にすることもできる。
ステップS3904の判断で、もし、BBフラグがオンでない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0377】
ステップS3905では、ROM108に記憶した通常の最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、演出回数抽選テーブル(
図37参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)を読み出して(ステップS3905)、ステップS3906へ進む。通常の最終演出パターン抽選テーブル(
図36参照)、演出回数抽選テーブル(
図37参照)、及びメイン演出状態抽選テーブル(
図38参照)については、既に詳細な説明を行なっているので、更なる説明は省略する。
【0378】
ステップS3906では、最終演出パターン抽選サブルーチンを行なって、ステップS3908へ進む。なお、ステップS3906の最終演出パターン抽選サブルーチンの詳細な説明については、
図75を用いて既に行なったので、更なる説明は省略する。
次に、ステップ3908では、ステップS3906の最終演出パターン抽選サブルーチンで行なった最終演出パターン抽選で当選したか否か判断する(ステップS3908)。この判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選していない(NO)、つまりはずれであると判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0379】
ステップS3908の判断で、もし、最終演出パターン抽選で当選した(YES)と判別したときには、次に、演出回数抽選サブルーチン(S3910)、及びメイン演出状態抽選サブルーチン(ステップS3912)を行なって、ステップS3914へ進む。なお、ステップS3910の演出回数抽選サブルーチン、及びステップS3912のメイン演出状態抽選サブルーチンの詳細な説明については、
図76、77を用いて既に行なったので、更なる説明は省略する。
【0380】
ステップS3914では、ステップS3906及びS3912で実施した抽選処理の結果、AT(報知演出)が確定したか否か判断する(ステップS3914)。ここで、AT確定となる要件としては、ステップS3906の最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン2または3が選択された場合、またはステップS3906の最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン1が選択され、かつステップS3912のメイン演出状態抽選処理でメイン演出状態3を選択した場合を例示することができるが、これに限られるものではない。
【0381】
ステップS3914の判断で、もし、ステップS3906及びS3912で実施した抽選処理の結果、ATが確定した(YES)と判別したときには、AT確定信号を副制御回路200へ送信して(ステップS3916)、パラメータKAKUTEIの値に1をインプットして(ステップS3918)、本サブルーチンを終了する。ステップS3916で副制御回路200へ送信されたAT確定信号は、AT回数設定サブルーチンのステップS1740の制御処理で用いられる(
図60参照)。ステップS3914の判断で、もし、ATが確定していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0382】
以上のように、本発明のその他の実施形態における第3の実施形態では、AT(報知演出)の実施が確定したとき、メイン演出を実施する期間が終了した後にAT(報知演出)が開始されるが、一定の期間(例えば、遊技状態がRT2作動状態や内部中に移行するまで、または所定の遊技期間が経過するまで)では、所定の要件(例えば、一般役1当選)を達成したとしても、メイン演出の実施が制限される。よって、例えば、一度、AT(報知演出)の確定に対応したメイン演出を実施したにもかかわらず、再び同様なメイン演出が実施されることや、AT(報知演出)の確定に矛盾するメイン演出が実施されることを未然に防ぐことができる。従って、より効果的なメイン演出やAT(報知演出)の実施を実現することができ、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることができる。
【0383】
更に、本実施形態では、上述の実施形態と同様に、メイン演出を実施するための演出決定要素として、メイン演出を実施する遊技数と、この遊技数で規定されたメイン演出実施期間の最後の遊技で実施される最終演出パターンと、最後の遊技を除くメイン演出実施期間の各遊技で実施する演出パターンを選択するときの選択パターンを定める。
つまり、複数の遊技に亘るメイン演出の開始時に、一連の演出の最終的な態様が定まり、かつ演出全体の進行状況を定めることができる。従って、メイン演出実施期間の全体を考慮した効果的な演出を実施することができ、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0384】
更に、上述のように、メイン演出の実施の制限として、メイン演出を実施する期間が終了した後は、役抽選で所定の一般役(例えば一般役1)に当選したとしても、設定処理を行なうための要件を達成したと判定しない制御処理が実施されるので(
図79参照)、確実にメイン演出の実施を制限することができる。
【0385】
一方、上述のように、メイン演出の実施の制限として、メイン演出を実施する期間が終了した後は、役抽選で所定の一般役(例えば、一般役1)に当選してメイン演出の設定処置を行なうための要件を達成したとしても、メイン演出を実施しないような演出決定要素が選択されるようにすることもできる(
図74参照)。この場合においても、確実にメイン演出の実施を制限することができる。
【0386】
また、本実施形態では、メイン演出を実施する期間が終了した後に、メイン演出を実施する第2の期間を設定することもでき、メイン演出の実施の制限として、この第2の期間の設定処理では、メイン演出を実施しない態様の最終演出パターン及び選択パターンが選択されるようにすることもでき、この場合にも、第2の期間において、確実にメイン演出を実施しないよう制御することができる。
【0387】
(本発明のその他の実施形態における第4の実施形態の説明)
次に、本発明のその他の実施形態における第4の実施形態について説明を行なう。本実施形態では、主に副制御回路200でAT(報知演出)の実施期間を定める場合のペナルティ処理に関するものであり、
図83のペナルティ状態設定サブルーチン、
図84のペナルティ遊技数加算設定サブルーチン、
図85の報知演出実施回数設定サブルーチン、及び
図86の報知画像表示サブルーチンを用いて説明する。
上述のようにメイン演出を実施するための演出決定要素を定める設定処理を行ない、設定処理で定められた演出決定要素を少なくとも含む決定要素に基づいて、AT(報知演出)の実施期間(カウンタNATの値)を定めるが、所定のペナルティ実施要件を達成したとき、この報知期間の決定に関して、遊技者にとって不利な態様の制御処理を行なうペナルティ処理を行なうようになっている。
なお、
図83〜
図85に示すフローチャート以外の制御処理については、上述の任意の制御処理を用いることができる。
【0388】
<ペナルティ状態設定サブルーチンの説明>
まず、
図83に示すペナルティ状態設定サブルーチンの説明を行なう。
図83において、まず、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS4000)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、本判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS4000の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、BB遊技中またはRT3作動中であるか否か判断する(ステップS4002)。
【0389】
この判断で、もし、BB遊技中またはRT3遊技中である(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、BB遊技中または内部中に対応するRT3作動状態では、ペナルティ処理の設定を行なわないようになっている。
ステップS4002の判断で、もし、BB遊技中でもRT3遊技中でもない(NO)と判別したときには、次にAT(報知演出)実施中であるか否か判断する(ステップS4004)。この判断で、もし、AT(報知演出)実施中である(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0390】
ステップS4004の判断で、もし、AT(報知演出)実施中でない(NO)と判別したときには、次に、変則押しで押し順関連役が入賞したか否か判断する(ステップS4006)。ここで、「変則押しで押し順関連役が入賞した」とは、正しい押し順が左、中、右の通常の押し順(リール停止順)とは異なる役であって、左、中、右とは異なる正しい押し順でリール停止操作を行なって、対応する図柄が表示されて入賞した場合を意味する。また、
図34(b)のNo.2〜5に示す役の組み合わせのように、変則押し順によって、より多くの遊技媒体の払い出しが行なわれる図柄表示がなされた場合も、「変則押し順で押し順関連役が入賞した」に含まれる。
【0391】
ステップS4006の判断で、もし、変則押しで押し順関連役が入賞した(YES)と判別したときには、ペナルティ処理を実施するときのカウンタNPNに5を加える制御処理を行なって(ステップS4008)、本サブルーチンは終了する。ここで、カウンタNPNは、初期値として0がインプットされており、変則押しで押し順関連役が入賞するたびに、その値に5を加算するようになっている。つまり、正しい押し順を報知するAT(報知演出)を実施せずに、遊技者が、独力で変則押しで押し順関連役を入賞させた場合には、そのたびに5遊技分のペナルティ処理が加算されるようになっている。
【0392】
つまり、本実施形態では、通常と異なるリール停止順によるリール停止操作で表示された図柄または図柄の組み合わせにより、遊技者にとって有利な遊技結果が得られたとき、ペナルティ処理により、遊技者にとって不利な態様で報知期間を定めるようになっている。よって、遊技の進行にバランスを取ることができ、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0393】
ステップS4006の判断で、もし、変則押しで押し順関連役が入賞してはいない(NO)と判別したときには、次に、遊技状態がRT1作動状態からRT2作動状態へ移行したか否か判断する(ステップS4010)。この判断で、もし、遊技状態がRT1作動状態からRT2作動状態へ移行した(YES)と判別したときには、パラメータPENALTYの値に1をインプットして(ステップS4012)、本サブルーチンを終了する。ここで、パラメータPENALTYは、遊技ごとにカウンタNPNの値に2を加算する制御処理を行なうか否か定めるパラメータである(
図84のステップS4110参照)。
【0394】
つまり、本実施形態では、報知演出を実施していない遊技において、RT1作動状態からRT2作動状態への移行のような、遊技者にとってより有利な遊技状態へ移行したとき、ペナルティ処理により、遊技者にとって不利な態様で報知期間を定める。よって、遊技の進行にバランスを取ることができ、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0395】
ステップS4010の判断で、もし、遊技状態がRT1作動状態からRT2作動状態へ移行してはいない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンは終了する。
【0396】
<ペナルティ遊技数加算設定サブルーチンの説明>
次に、
図84に示すペナルティ遊技数加算設定サブルーチンの説明を行なう。
図84において、まず、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS4100)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、本判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS4100の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、役抽選でBB役に当選したか否か判断する(ステップS4102)。この判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、ステップS4106へ進む。
【0397】
ステップS4102の判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、報知演出を開始したか否か判断する(ステップS4104)。この判断で、もし、報知演出を開始した(YES)と判別したときには、ステップS4106へ進む。ステップS4106では、パラメータPENALTYの値に0をインプットして(ステップS4106)、ステップS4108へ進む、つまり、パラメータPENALTYの値が0より大きい場合であっても、BB役に当選したとき、または報知演出が開始されたときには、その値に0をインプットして初期化する(ペナルティが解除される)ようになっている。
【0398】
ステップS4108では、パラメータPENALTYの値が0より大きいか否か判断する(ステップS4108)。この判断で、もし、PENALTYの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ペナルティ処理を行なうためのカウンタNPNの値に2を加える制御処理を行なって(ステップS4110)、本サブルーチンを終了する。
ステップS4110の判断で、もし、PENALTYの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0399】
<報知演出実施回数設定サブルーチンの説明>
次に、
図85に示す報知演出実施回数設定サブルーチンの説明を行なう。
図85において、まず、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS4200)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、本判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。
ステップS4200の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、メイン演出を実施するための設定処理の結果、AT(報知演出)が確定したか否か判断する(ステップS4202)。ここで、AT確定となる要件としては、最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン2または3が選択された場合、または最終演出パターン抽選処理において、最終演出パターン1が選択され、かつメイン演出状態抽選処理でメイン演出状態3を選択した場合を例示することができるが、これに限られるものではない。
なお、本実施形態では、副制御回路200においてAT(報知演出)が確定したか否か判断しているが、これに限られるものではなく、主制御回路100でAT(報知演出)が確定したか否か判断して、AT確定の場合にはAT確定信号を副制御回路200へ送信することにより実現することもできる。また、副制御回路200で抽選処理を行なって、AT(報知演出)が確定するか否か定めてもよい。
【0400】
ステップS4202の判断で、もし、AT(報知演出)が確定していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS4202の判断で、もし、AT(報知演出)が確定した(YES)と判別したときには、次に、カウンタNATの値が0より大きいか否か判断する(ステップS4204)。
この判断で、もし、NATの値が0以下である(NO)、つまりATの設定がなされていないと判別したときには、次に、カウンタNPNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS4206)。
【0401】
この判断で、もし、NPNの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM208からペナルティ対応の報知回数抽選テーブルを読み出して抽選処理を行ない(ステップS4208)、カウンタNPNの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS4210)、ステップS4214へ進む。
ステップS4206の判断で、もし、NPNの値が0以下である(NO)と判別したときには、ROM208から通常の報知回数抽選テーブルを読み出して抽選処理を行ない(ステップS4212)、ステップS4214へ進む。
【0402】
ここで、ペナルティ対応演出回数抽選テーブルを
図87に示し、通常の演出回数抽選テーブルを
図88に示す。何れの抽選テーブルにも、0、10、20、50、100の5種類の演出回数(遊技数)が設定されているが、通常の演出回数抽選テーブルが、各々1/5の当選確率が設定されているのに対して、ペナルティ対応演出回数抽選テーブルでは、0回の当選確率が4/5であって、10回の当選確率が1/5に設定されている。つまり、ペナルティ処理時においては、遊技者にとって不利な態様で報知演出の実施回数を定められるようになっている。
【0403】
本実施形態では、ペナルティ処理において、AT(報知演出)の実施期間が通常より短い期間になるような抽選テーブルを用いて抽選処理を行なうので、確実に遊技者にとって不利な態様で報知期間を定めるペナルティ処理を実現できる。
【0404】
ステップS4214では、ステップS4208またはS4212の抽選処理で定められた値をカウンタNATの値としてインプットして(ステップS4214)、本サブルーチンを終了する。
【0405】
ステップS4204の判断で、もし、NATの値が0より大きい(YES)、つまり既にATの設定がなされていると判別したときには、次に、カウンタNPNの値が0より大きいか否か判断する(ステップS4216)。
この判断で、もし、NPNの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM208からペナルティ対応の加算回数抽選テーブルを読み出して抽選処理を行ない(ステップS4218)、次に、カウンタNPNの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS4220)、ステップS4224へ進む。
ステップS4216の判断で、もし、NPNの値が0以下である(NO)と判別したときには、ROM208から通常の加算回数抽選テーブルを読み出して抽選処理を行ない(ステップS4222)、ステップS4224へ進む。
【0406】
ここで、ペナルティ対応加算回数抽選テーブルを
図89に示し、通常の加算回数抽選テーブルを
図90に示す。どちらの抽選テーブルにも、0、5、10、15、20の5種類の加算演出回数(遊技数)が設定されているが、通常の加算回数抽選テーブルが、各々1/5の当選確率が設定されているのに対して、ペナルティ対応加算回数抽選テーブルでは、0回の当選確率が4/5であって、5回の当選確率が1/5に設定されている。つまり、ペナルティ処理時においては、遊技者にとって不利な態様で報知演出の実施回数が加算されるようになっている。
ステップS4224では、ステップS4218またはS4222の抽選処理で定められた値を、カウンタNATに加算して(ステップS4224)、本サブルーチンを終了する。
【0407】
<報知画像表示サブルーチンの説明>
以上のような制御処理で定められたカウンタNATの値に基づいて、
図86に示す報知画像表示サブルーチンによりAT(報知演出)をNAT回実施することができる。なお、
図86に示す報知画像表示サブルーチンの内容は、
図23に示す報知画像表示サブルーチンと基本的に同一なので、更なる説明は省略する。
【0408】
なお、上述の実施形態では、BB役に当選した場合やAT(報知演出)を開始した場合に、パラメータPENALTYの値に0をインプットするようになっているが(
図84のステップS4102〜S4106参照)、これに限られるものではなく、例えば、遊技状態が、遊技者にとって有利なRT2作動状態から遊技者にとって有利とはいえないRT1作動状態に移行したときに、パラメータPENALTYの値に0をインプットして、ペナルティを実施する遊技数の加算を終了させることも考えられる。
【0409】
また、上述の実施形態では、AT(報知演出)が確定した遊技において、1遊技消化ごとにカウンタNPNの値を1ずつ減じる制御処理を行なっているが(
図85のステップS4202、S4210、S4220参照)、これに限られるものではなく、AT(報知演出)が確定ていない場合であっても、例えば、パラメータPENALTYの値が0以下の場合において、カウンタNPNの値が0より大きいときに、1遊技消化ごとにカウンタNPNの値を1ずつ減じる制御処理を行なうことも考えられる。
【0410】
<その他の実施形態の説明>
なお、上述の実施形態では、ペナルティ処理時においては、遊技者にとって不利な態様で抽選処理を行なって報知演出の実施回数を定めたり、加算したりしているが、これに限られるものではなく、例えば、ペナルティ処理時においては、抽選処理を行なわずに、常に報知演出の実施回数や加算回数を0に定めたり、常に報知演出の実施回数や加算回数に非常に小さい値(例えば1回)を定めることもできる。
【0411】
更に、AT(報知演出)が確定する場合には、ペナルティ処理において、通常の場合よりも短いAT(報知演出)の実施期間になるような抽選テーブルを用いて抽選処理を行ない、AT(報知演出)の実施が確定しない場合には、ペナルティ処理において、抽選処理の結果によらずに、常にAT(報知演出)を実施しないまたはAT(報知演出)の実施期間を延長しないようにすることもできる。
この場合には、AT(報知演出)の実施が確定しない場合には、より明確にAT(報知演出)の実施のに制限をかけることができるので、ペナルティ処理の内容にメリハリを付けることができ、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0412】
更に、AT(報知演出)の実施が確定した場合には、AT(報知演出)はメイン演出の実施期間が終了した後に開始され、メイン演出の開始前に実施されるペナルティ処理では、最も短い単位のAT(報知演出)の実施期間になるような抽選テーブルを用いて抽選処理を行ない、AT(報知演出)の開始以降に実施されるペナルティ処理では、最も短い単位の報知演出の加算期間になるような抽選テーブルを用いて抽選処理を行なうか、または報知演出の実施期間を延長しないような制御処理を行なうこともできる。
この場合には、遊技の進行状況に応じたペナルティ処理を行なうことができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0413】
以上のように、本実施形態では、メイン演出を実施するための設定処理で定められた演出決定要素の少なくと一部(例えば、最終演出パターンやメイン演出状態)に基づいて、メイン演出の実施を定めることができるが、AT(報知演出)の実施回数(報知期間)を定めるに際して、メイン演出とは異なるペナルティ処理により、遊技者にとって不利な態様で報知期間を定めるので、メイン演出や報知演出を効果的に実施できるだけでなく、メイン演出や報知演出の進行に変化を付けて、遊技的な面白さを遊技者に与えることができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0414】
更に、本実施形態でも、上述と同様に、複数の遊技に亘るメイン演出の開始時に、一連の演出の最終的な態様が定まり、かつ演出全体の進行状況を定めることができる。
従って、メイン演出実施期間の全体を考慮した効果的な演出を実施することができ、遊技者のメイン演出に対する関心を高め持続させることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
【0415】
本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。また、上述の複数の実施形態を各種組み合わせてもよい。