(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態のスロットマシン10は、メダルを遊技媒体としているが、メダルに限らず、遊技球や電子媒体等であってもよいのはもちろんである。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、メイン制御手段50とサブ制御手段80とを備える。
【0029】
ここで、本実施形態では、メイン制御手段50によって停止制御されるメインリール31、及びサブ制御手段80によって停止制御されるサブリール33を備える。
また、メインリール31は、第1メインリール31、第2メインリール31、及び第3メインリール31からなる。
なお、メインリール31及びサブリール33を総称して「リール」と称する。
【0030】
メイン制御手段50は、役の抽選、メインリール31の駆動(回転及び停止)制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものである。メイン制御手段50は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0031】
また、サブ制御手段80は、サブリール33の駆動(回転及び停止)制御、並びに遊技中及び遊技待機中における演出の選択・出力等を制御するものである。サブ制御手段80は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
【0032】
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、メイン制御手段50とサブ制御手段80とは電気的に接続されており、メイン制御手段50からサブ制御手段80に一方向で、サブリール33の駆動制御及び演出の出力に必要な信号や情報(コマンド)を送信するように形成されている。
【0033】
図1に示すように、メイン制御手段50の入力側(
図1中、左側)には、遊技者が遊技を進行する上で操作する操作スイッチであるベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及びメダル投入口43が電気的に接続されている。
【0034】
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、後述するMB遊技中以外は、3枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、MB遊技中は、2枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。このため、MB遊技中以外は、ベットスイッチ40を操作すると、3枚のメダルが投入され、MB遊技中は、ベットスイッチ40を操作すると、2枚のメダルが投入される。なお、これに限らず、1枚ベット用を設けてもよい。
【0035】
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、スタートスイッチ41は、リール(メインリール31及びサブリール33)を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
【0036】
さらに、(左、中、右)ストップスイッチ42は、対応するリールの回転を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
本実施形態では、左ストップスイッチ42は、第1メインリール31及びサブリール33(左リール)に対応している。そして、左ストップスイッチ42を操作すると、第1メインリール31及びサブリール33の回転が停止する。
【0037】
また、中ストップスイッチ42は第2メインリール31(中リール)に、右ストップスイッチ42は第3メインリール31(右リール)に、それぞれ対応している。そして、中ストップスイッチ42を操作すると第2メインリール31の回転が停止し、右ストップスイッチ42を操作すると第3メインリール31の回転が停止する。
【0038】
設定変更スイッチ44は、スロットマシン10の設定値を変更・設定するときに操作するスイッチである。本実施形態では、設定値として、設定1〜設定6の6段階を設けている。そして、設定値が高くなるほど、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
なお、設定変更スイッチ44は、遊技者が操作するものではなく、スロットマシン10の設置店(ホール)側で操作するものである。このため、遊技者が操作できないように、スロットマシン10の内部に設定変更スイッチ44を配置している。
【0039】
メイン制御手段50の出力側(
図1中、右側)には3つのモータ32が、サブ制御手段80の出力側(
図1中、右側)には1つのモータ34が、それぞれ電気的に接続されている。
モータ32は、メインリール31を回転させるためのものであり、メインリール31の回転中心部に連結され、後述するメインリール制御手段64によって制御される。
また、モータ34は、サブリール33を回転させるためのものであり、サブリール33の回転中心部に連結され、後述するサブリール制御手段84によって制御される。
【0040】
リール(メインリール31及びサブリール33)は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄を印刷したリールテープを貼付したものである。
図2は、第1〜第3メインリール31及びサブリール33の図柄配列を示す図である。
図2では、図柄番号を併せて図示している。
図2に示すように、第1〜第3メインリール31及びサブリール33は、各々、等間隔で配置した20個の図柄表示領域(コマ)を有するとともに、各図柄表示領域(コマ)にそれぞれ所定の図柄を表示している。
【0041】
図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けた表示窓11及び表示窓12と、第1〜第3メインリール31及びサブリール33との位置関係を示す図である。
図3に示すように、左側から順に、サブリール33(左リール)、第2メインリール31(中リール)、第3メインリール31(右リール)、及び第1メインリール31を並列に設けている。
【0042】
また、表示窓11は、サブリール33(左リール)、第2メインリール31(中リール)、及び第3メインリール31(右リール)の各々について、上下に連続する3図柄が見えるように形成されている。よって、遊技者は、表示窓11を通して、合計3×3=9個の図柄を見ることができる。そして、表示窓11から見える3×3=9個の図柄の組合せを「停止出目」と称する。
【0043】
なお、
図3の表示窓11中、サブリール33(左リール)の「青7」、第2メインリール31(中リール)の「チェリー」、及び第3メインリール31(右リール)の「ベル」が停止している位置を「上段」と称し、サブリール33、第2メインリール31、及び第3メインリール31の「緑7」が停止している位置を「中段」と称し、サブリール33、及び第2メインリール31の「スイカ」、並びに第3メインリール31の「青7」が停止している位置を「下段」と称する。
【0044】
また、表示窓12は、表示窓11の右側に設けられており、第1メインリール31の下段の1図柄のみが見えるように形成されている。よって、遊技者は、表示窓12を通して、第1メインリール31の下段の図柄のみを見ることができ、第1メインリール31の上段及び中段の図柄については見ることができない。
【0045】
さらにまた、
図3に示すように、スロットマシン10の表示窓11及び表示窓12を含む部分には、図中、2点鎖線で示す有効ラインを設けている。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
【0046】
本実施形態では、「第2メインリール31(中リール)の中段」−「第3メインリール31(右リール)の中段」−「第1メインリール31の下段(表示窓12)」を通る有効ラインLの1本のみを設定している。
このため、サブリール33(左リール)に表示された図柄は、役に対応する図柄の組合せを構成する図柄ではない。
【0047】
また、有効ラインL以外のラインは、すべて無効ラインに設定している。
ここで、「無効ライン」とは、有効ラインとして設定しないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象とならないラインである。
【0048】
たとえば、サブリール33(左リール)、第2メインリール31(中リール)、第3メインリール31(右リール)の各上段を結ぶライン、各中段を結ぶライン、各下段を結ぶラインは、従来のスロットマシンでは、有効ラインに設定されることが多いが、本実施形態では、無効ラインである。
なお、有効ラインと無効ラインとを総称して「図柄組合せライン」と称する。
【0049】
また、上述したように、本実施形態では、MB遊技中以外は、3枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、MB遊技中は、2枚のメダルを投入して遊技を行うように設定している。そして、MB遊技中以外(3枚投入時)も、MB遊技中(2枚投入時)も、有効ラインLの1本のみを有効ラインとするように設定している。
【0050】
なお、有効ラインL以外のラインを有効ラインに設定してもよい。
また、有効ラインLの1本に限らず、複数本のラインを有効ラインに設定してもよい。
さらにまた、メダルの投入枚数や遊技状態等に応じて、有効ラインに設定するラインの種類や本数を異ならせてもよい。
【0051】
さらに、
図1において、サブ制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。
【0052】
なお、ランプ21には、リール(メインリール31及びサブリール33)の内周側に配置され、リールに表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄、及び表示窓12から見える1図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
【0053】
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、演出画像、遊技情報(たとえば、メダルの貯留枚数、メダルの払出し枚数、特別遊技の残り遊技回数、ストップスイッチ42の押し順等)、遊技結果等の表示を行うものである。画像表示装置23としては、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、有機エレクトロ・ルミネッセンス(有機EL)ディスプレイ、ドットディスプレイ等が挙げられるが、本実施形態では、液晶ディスプレイによって構成されている。
【0054】
図4は、本実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び役に対応する図柄の組合せ等を示す図である。
図4に示すように、役として、大別して、特別役、リプレイ、及び小役を設けている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等を定めている。これにより、すべてのメインリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルの払出し又は自動投入が行われる(ただし、特別役を除く。)。
【0055】
なお、本明細書では、説明の便宜上、「いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する」ことを、「その役が“入賞”する」と称する。
また、
図4において、「/」は、「又は」を意味する。たとえば、
図4の「リプレイ02」において、第3メインリール31(中リール)の図柄が「青7/BAR/チェリー」とあるのは、「青7」、「BAR」、又は「チェリー」のいずれか1つが有効ラインに停止すればよいことを意味する。
さらにまた、
図4において、「ANY」は、いずれの図柄でもよいことを意味する。
【0056】
役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナス(2BB)ともいう。)を設けている。
MBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つであるMB遊技に移行する。
なお、他の特別役として、1BB(第1種ビッグボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けていない。
【0057】
また、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動投入する)再遊技を行うことができる役である。本実施形態では、リプレイとして、リプレイ01〜06の6種類を備えており、それぞれ所定の図柄の組合せを設定している。
さらにまた、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役である。本実施形態では、小役として、ベル(ベル01〜16の16種類)、及びスイカを備えており、それぞれ所定の図柄の組合せを設定している。
【0058】
さらに、
図4の小役の払出しにおいて、かっこ書きは、特別遊技(MB遊技)中の払出し枚数を示している。たとえばベル01は、通常遊技中は8枚の払出しであるが、MB遊技中は2枚の払出しとなる。
【0059】
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(MB)が挙げられる。特別役に当選したときは、メインリール31の停止時に、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
【0060】
このように、特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。
すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能にメインリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
【0061】
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
【0062】
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。
スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
【0063】
メイン制御手段50(具体的には、後述するメインリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのメインリール31を回転させるように制御する。
また、スタートスイッチ41が操作されると、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対して、スタートスイッチ41が操作された旨の信号を送信する。
【0064】
さらにまた、サブ制御手段80(具体的には、後述するサブリール制御手段84)は、スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信すると、モータ34を駆動制御して、サブリール33を回転させるように制御する。
このようにしてメインリール31及びサブリール33が回転することで、メインリール31及びサブリール33上の図柄は、所定の速度で表示窓11及び表示窓12内で上下方向に移動表示される。
【0065】
また、メインリール31及びサブリール33の回転を停止させるときは、遊技者は、ストップスイッチ42を操作する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。
【0066】
メイン制御手段50(具体的には、後述するメインリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るメインリール31の停止制御を行う。
具体的には、メイン制御手段50は、左ストップスイッチ42の操作時に発生する信号を受信すると、第1メインリール31の停止制御を行い、中ストップスイッチ42の操作時に発生する信号を受信すると、第2メインリール31(中リール)の停止制御を行い、右ストップスイッチ42の操作時に発生する信号を受信すると、第3メインリール31(右リール)の停止制御を行う。
【0067】
また、ストップスイッチ42が操作されると、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対して、ストップスイッチ42が操作された旨の信号を送信する。
さらにまた、サブ制御手段80(具体的には、後述するサブリール制御手段84)は、左ストップスイッチ42が操作された旨の信号を受信すると、モータ34を駆動制御して、サブリール33(左リール)の停止制御を行う。
【0068】
このようにして、左ストップスイッチ42が操作されると、第1メインリール31及びサブリール33(左リール)の2つのリールの回転が停止する。
そして、すべてのメインリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
【0069】
ここで、本実施形態では、メイン制御手段50側で制御するメイン遊技状態として、通常遊技及び特別遊技を備え、通常遊技として、RT遊技及び非RT遊技を備え、特別遊技として、MB遊技を備える。非内部中は非RT遊技とし、内部中はRT遊技とするように制御する。
【0070】
また、本実施形態では、サブ制御手段80側で制御するサブ遊技状態として、AT遊技、非AT遊技、高確遊技(チャンスゾーン)、及び特典遊技(サブボーナス)を備え、特典遊技として、第1特典遊技(スーパーサブボーナス)、第2特典遊技(ビッグサブボーナス)、及び第3特典遊技(レギュラーサブボーナス)を備える。
【0071】
また、「RT(リプレイタイム)遊技」とは、リプレイの当選確率を非RT遊技よりも高く設定することにより、1遊技あたりの差枚数が非RT遊技よりも多くなるメイン遊技状態をいう。すなわち、リプレイに当選・入賞すれば、当該遊技でのメダル枚数が自動投入され、再遊技を行うことができるので、それだけ、メダル消費枚数が少なくなる。よって、RT遊技は、非RT遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
【0072】
なお、非RT遊技とはリプレイの当選確率が異なるメイン遊技状態を、RT遊技と称することもある。また、「リプレイの当選確率が異なる」には、複数種類のリプレイの当選確率の合算値は同一であるが、各リプレイの当選確率の振分け方が異なる場合や、抽選されるリプレイの種類が異なる場合を含む。さらに、非RT遊技におけるリプレイの当選確率を、RT遊技よりも高く設定してもよい。この場合、RT遊技よりも非RT遊技の方が、遊技者にとって有利な遊技となる。
このように、RT遊技とは、狭義には、リプレイの当選確率を非RT遊技よりも高く設定したメイン遊技状態を意味し、広義には、リプレイの当選確率が非RT遊技とは異なるメイン遊技状態を意味する。
【0073】
また、「AT(アシストタイム)遊技」とは、ストップスイッチ42の操作内容(押し順及び/又は操作タイミング)によって遊技者にとって有利となる遊技結果が表示される場合とされない場合とを設け、非AT遊技中は、遊技者にとって有利となる遊技結果が偶然でしか表示されないが、AT遊技中は、遊技者にとって有利となる遊技結果を表示させるためのストップスイッチ42の操作内容を報知することで、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、最も有利な遊技結果を得ることができる(たとえば、最も有利となる図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる、あるいは当選した役を確実に有効ラインに停止させることができる)遊技をいう。
RT遊技中にAT遊技が実行されると、RT遊技かつAT遊技(ART遊技)となる。
【0074】
また、高確遊技(チャンスゾーン)とは、特典遊技に移行する確率が非AT遊技よりも高い遊技をいう。高確遊技については後述する。
さらにまた、「特典遊技(サブボーナス)」とは、サブ制御手段80側で、遊技者に対して、AT遊技に関する特典を付与する遊技をいう。特典遊技については後述する。
【0075】
次に、メイン制御手段50及びサブ制御手段80の具体的構成について説明する。
なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、メイン制御手段50及びサブ制御手段80は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
図1に示すように、メイン制御手段50は、以下の設定値変更手段60等を備える。
設定値変更手段60は、遊技者にとっての有利度(たとえば、メダルの賭数(投入枚数)に対する獲得数(払出し枚数)の期待値)を定める設定値を変更・決定するためのものである。
【0076】
本実施形態では、設定値として、設定1〜設定6の6段階を設けている。
そして、設定値が高くなるほど、AT遊技に移行する確率が高くなって、遊技者にとっての有利度が高くなるように設定している。
なお、AT遊技に移行する確率を高くすることに代えて、又はAT遊技に移行する確率を高くするとともに、たとえば、AT遊技中の遊技回数や払出し枚数を上乗せする確率を高くしたり、AT遊技を継続する確率を高くしてもよい。
【0077】
また、本実施形態では、電源を一旦オフにした後に、設定キー挿入口に設定キーを差し込み、これを時計回りに90度回転させてキースイッチをオンにし、この状態で電源を再度オンにすると、設定変更モードになる。この場合、立ち上げ処理は行われない。
なお、設定キー挿入口に設定キーを差し込み、これを時計回りに90度回転させてキースイッチをオンにし、この状態で電源を一旦オフにした後に再度オンにしても良い。
【0078】
設定変更モードでは、設定値変更手段60は、所定の表示部に、現在の設定値を表示する。
また、設定値変更手段60は、設定変更スイッチ44が1回操作されるごとに、設定値の表示を、・・・→「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」→・・・と順次変化させる。
【0079】
さらに、設定値変更手段60は、スタートスイッチ41がオンにされると、このとき表示部に表示していた数値で設定値を確定させるとともに、設定値を確定させたことを示す「0」を表示部に表示する。
そして、設定値変更手段60は、設定値を記憶するための設定値記憶手段60a(RAM等のメモリ)を備えており、確定させた設定値を設定値記憶手段60aに記憶する。
【0080】
次に、電源を一旦オフにした後に、設定キーを反時計回りに90度回転させてキースイッチをオフにしてから、設定キー挿入口から設定キーを抜き、この状態で電源を再度オンにすると、変更後の設定値で立ち上げ処理が行われる。
なお、設定キーを反時計回りに90度回転させてキースイッチをオフにし、設定キー挿入口から設定キーを抜き、この状態で電源を一旦オフにした後に再度オンにしてもよい。
【0081】
このように、設定値を変更するときは、設定変更モードにしてから、設定変更スイッチ44を操作する。そして、所望の設定値を表示部に表示させた状態で、スタートスイッチ41をオンにして、設定値を確定させる。その後、キースイッチをオフにしてから、電源をオンにすると、変更後の設定値で立ち上げ処理が行われる。
また、メイン制御手段50は、設定値記憶手段60aに記憶された設定値を、サブ制御手段80に対して送信する。そして、サブ制御手段80側でも設定値を設定して、設定値に応じてAT遊技を実行するように制御する。
【0082】
役抽選手段61は、役(特別役、小役、及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、たとえば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0083】
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
【0084】
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。たとえば、抽出した乱数値がMBの当選領域に属する場合は、MBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0085】
役抽選テーブル62は、当選役(役の抽選結果)と、各当選役の当選確率とを定めたものである。
図5は、本実施形態における役抽選テーブル62(62A〜62C)を示す図である。
役抽選テーブル62は、メイン遊技状態ごとに設けられている。また、役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
【0086】
役抽選テーブル62Aは、通常遊技の非内部中かつ非RT遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Aでは、特別役(MB)、リプレイ、及び小役の各当選領域、並びに非当選領域を設定している。
【0087】
具体的には、役抽選テーブル62Aでは、概ね、MBの当選領域を「1/7」に、リプレイの当選領域の合算値を「2/7」に、小役の当選領域の合算値を「4/7」に、それぞれ設定している。また、リプレイの当選領域内では、リプレイA〜Dの各々の当選領域をそれぞれ「2/7×1/4」に設定している。同様に、小役の当選領域内では、ベルA1〜F2及びスイカの各々の当選領域をそれぞれ「4/7×1/19」に設定している。
【0088】
なお、
図5では、役抽選テーブル62Aの非当選領域を誇張して図示しているが、実際には、役抽選テーブル62Aでは、非当選領域を「1/65536」に設定しており、実質「0」(非当選となることは極めて稀)となっている。
このため、役抽選テーブル62Aが用いられる遊技(非RT遊技)では、MBが比較的高確率で当選し、小役が頻繁に当選し、非当選となることは実質「0」である。
【0089】
役抽選テーブル62Bは、通常遊技の内部中かつRT遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Bは、役抽選テーブル62Aと比較すると、特別役(MB)の当選領域を設定しておらず、その分リプレイの当選領域を大きく設定している。それ以外は、役抽選テーブル62Bは、役抽選テーブル62Aと同一である。
【0090】
具体的には、役抽選テーブル62Bでは、リプレイの当選領域の合算値を「3/7」に設定している。さらに、リプレイの当選領域内では、リプレイA〜Dの各々の当選領域をそれぞれ「3/7×1/4」に設定している。
このため、役抽選テーブル62Bが用いられる遊技(RT遊技)では、小役のみならず、リプレイも頻繁に当選し、非当選となることは実質「0」である。
【0091】
役抽選テーブル62Cは、特別遊技(MB遊技)で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Cでは、全領域を非当選領域に設定している。このため、役抽選テーブル62Cが用いられる遊技(MB遊技)では、役の抽選結果は常に非当選となり、いずれの役にも当選することはない。
【0092】
ただし、MB遊技では、後述するように、すべての小役の当選フラグ63aがオンとなる。これにより、全種類の小役に当選したことと等価な状態となる。
なお、MB遊技中にリプレイ、SB、及びRBを含む役の抽選を行い、その結果に応じて停止制御を変化させてもよい。
【0093】
図6〜
図7は、当選役(役の抽選結果)、当選する役の種類、及び押し順と入賞役との関係を示す図である。
図6〜
図7に示すように、本実施形態では、当選役として、特別役(MB)、リプレイA〜Dの4種類のリプレイ、ベルA1〜F2の18種類のベル、及びスイカを有している。
【0094】
また、
図6〜
図7において、「+」は、重複(同時)当選を意味する。
たとえば、
図6の「リプレイA」において、「リプレイ01+02+03+06」とあるのは、リプレイ01、02、03、及び06の4個が当該遊技で重複当選することを意味する。
【0095】
すなわち、リプレイAの当選領域には、リプレイ01、02、03、及び06の4個の役を割り当てている。
そして、抽出した乱数値がリプレイAの当選領域に属するときは、リプレイ01、02、03、及び06の4個の役の重複当選と判定する。
【0096】
このように、1つの当選領域に対して、複数個の役を割り当てることがある。そして、抽出した乱数値が、複数個の役を割り当てた当選領域に属するときは、複数個の役の重複当選と判定する。
なお、本実施形態では、特別役と小役又はリプレイとが重複当選するようには設定していないが、特別役と小役又はリプレイとが重複当選するように設定してもよい。
【0097】
説明を
図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、MB、リプレイ01〜06、ベル01〜16、及びスイカの各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。
【0098】
たとえば、役抽選手段61でリプレイAに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、リプレイ01、02、03、及び06の当選フラグ63aをオンにし、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままにする。
同様に、役抽選手段61でベルA1に当選したときは、当選フラグ制御手段63は、ベル01、03、及び11の当選フラグ63aをオンにし、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままにする。
【0099】
また、上述したように、特別役以外の役の当選は持ち越されないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aがオフにされる。
これに対し、特別役の当選は持ち越されるので、当該遊技で特別役に当選し、当選した特別役の当選フラグ63aがオンになったときは、その特別役が入賞するまでオンの状態が維持され、その特別役が入賞した時点でオフにされる。
【0100】
たとえば、当該遊技でMBに当選したときは、当選フラグ制御手段63は、MBの当選フラグ63aをオンにし、当該遊技でMBが入賞しなかったときは、MBの当選フラグ63aをオンの状態で維持する。
また、次遊技(MBの内部中遊技)で、ベルA1に当選したときは、すでにオンであるMBの当選フラグ63aのほか、ベル01、03、及び11の当選フラグ63aをオンにする。
そして、当該遊技の終了時に非入賞のときは、MBの当選フラグ63aはオンの状態で維持するとともに、ベル01、03、及び11の当選フラグ63aはオフにする。
このように、オンとなる当選フラグ63aの数は、1つに限られるものではない。
【0101】
また、MB遊技中は、上述したように、役の抽選結果は常に非当選となり、いずれの役にも当選することはないが、当選フラグ制御手段63は、ベル(ベル01〜16の16種類)、及びスイカのすべての小役の当選フラグ63aをオンにする。これにより、MB遊技中は、全種類の小役に当選したことと等価な状態となる。
【0102】
メインリール制御手段64は、メインリール31の回転及び停止を制御するものである。また、サブ制御手段80側のサブリール制御手段84は、サブリール33の回転及び停止を制御するものである。
本実施形態では、メインリール制御手段64及びサブリール制御手段84は、スタートスイッチ41が操作されると(スタートスイッチ41の操作時に発生する信号を受信したときに)、すべてのメインリール31の回転を開始するとともに、サブリール33の回転を開始し、ストップスイッチ42が操作されると(ストップスイッチ42の操作時に発生する信号を受信したときに)、対応するメインリール31及びサブリール33の回転を停止させるように制御する。
【0103】
なお、前遊技でのメインリール31の回転開始時から、当該遊技でのスタートスイッチ41が操作された時までの時間が4.1秒を経過していないときは、スタートスイッチ41の操作により役の抽選は行われるものの、スタートスイッチ41が操作された瞬間(直後)にメインリール31の回転は開始せず、上記4.1秒を経過後にメインリール31の回転が開始する。このように、スタートスイッチ41の操作時からメインリール31の回転が開始されるまでの時間を「ウエイト時間」という。
【0104】
さらに、メインリール制御手段64は、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するメインリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのメインリール31を停止させるように制御するものである。
【0105】
たとえば、メインリール制御手段64は、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、メインリール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にメインリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにメインリール31を停止制御する。
【0106】
ここで、「メインリール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からメインリール31が実際に停止するまでの時間又はメインリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
【0107】
本実施形態では、非MB遊技中のすべてのメインリール31並びにMB遊技中の第1及び第2メインリール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間からメインリール31の回転を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、MB遊技中の第3メインリール31を除き、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からメインリール31の回転が停止するまでの最大移動コマ数が4コマとなる。
【0108】
一方、MB遊技中の第3メインリール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間からメインリール31の回転を停止させるまでの時間が75ms以内に設定されている。これにより、MB遊技中の第3メインリール31については、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からメインリール31の回転が停止するまでの最大移動コマ数が1コマとなる。
【0109】
そして、メインリール制御手段64は、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、メインリール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御する。
【0110】
すなわち、いずれかの役に当選した遊技において、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちに対応するメインリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、メインリール31を停止させるまでの間に、メインリール31の停止制御の範囲内においてメインリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
【0111】
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちに対応するメインリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止してしまうときは、メインリール31の停止時に、メインリール31の停止制御の範囲内においてメインリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
【0112】
さらに、メインリール制御手段64は、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する押し順検出手段64aを備える。押し順検出手段64aは、遊技者によりストップスイッチ42が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ42のうち、いずれが操作されたかを検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号が押し順検出手段64aに入力される。この信号を判別することで、押し順検出手段64aは、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。
【0113】
ここで、本実施形態では、ストップスイッチ42の押し順は、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、及び右中左の6通りある。
そして、左中右の押し順を「順押し」と称し、左右中の押し順を「順挟み」と称し、右中左の押し順を「逆押し」と称し、右左中の押し順を「逆挟み」と称する。
【0114】
また、左ストップスイッチ42が最初に操作される押し順(左中右、及び左右中)を「左第1停止」と称し、中ストップスイッチ42が最初に操作される押し順(中左右、及び中右左)を「中第1停止」と称し、右ストップスイッチ42が最初に操作される押し順(右左中、及び右中左)を「右第1停止」と称する。
さらに、左ストップスイッチ42以外が最初に操作される押し順(中左右、中右左、右左中、及び右中左)を「変則押し」と称する。
【0115】
また、サブリール制御手段84は、役の抽選結果、ストップスイッチ42の押し順、及び左ストップスイッチ42の操作のタイミングに基づいて、サブリール33の停止位置を決定し、モータ34を駆動制御して、その決定した位置にサブリール33を停止させるように制御する。
ここで、サブリール制御手段84は、原則として、左ストップスイッチ42の操作時からサブリール33の回転停止までの時間が190ms以内となるようにサブリール33を停止制御する。
【0116】
すなわち、サブリール33についても、原則は、メインリール31と同様に、ストップスイッチ42の操作時から回転停止までの時間が190ms以内に設定されている。
ただし、サブリール制御手段84は、後述する擬似遊技中やレア役当選時には、例外として、左ストップスイッチ42の操作時から回転停止までの時間が190msを超えてサブリール33を停止制御する場合を有する。
【0117】
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごと、すなわち役抽選手段61による役の抽選結果ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のメインリール31の位置に対する、メインリール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブル65には、たとえば1番の図柄(第2メインリール31であれば「リプレイ」)が上段(中段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
【0118】
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
MBテーブルは、MBの当選フラグ63aのみがオンであるとき(非内部中遊技でMBに当選したとき、又はMBの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、メインリール31の停止位置を定めたものである。
【0119】
図4に示すように、MBに対応する図柄の組合せは、「ブランクA」−「BAR」−「スイカ」に設定されている。また、
図2に示すように、第2メインリール31の「ブランクA」、第3メインリール31の「BAR」、及び第1メインリール31の「スイカ」は、いずれも1個ずつしか設けられていない。すなわち、MBを構成する図柄は、各メインリール31に1個ずつしか設けられていない。したがって、遊技者は、MBを構成する各図柄が有効ラインに停止するようにそれぞれ目押しをしなければ、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない。
【0120】
次に、複数の当選フラグ63aがオンである場合について説明する。
非内部中遊技でリプレイA〜Dに当選したときは、
図6の「役の種類」の欄に示すリプレイの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。このとき、リプレイテーブルA〜Dが用いられる。
【0121】
リプレイテーブルAは、非内部中遊技でリプレイA(リプレイ01+02+03+06)に当選し、リプレイ01、02、03、及び06の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、左第1停止時にはリプレイ01を入賞させ、中第1停止時にはリプレイ02を入賞させ、右第1停止時にはリプレイ06を入賞させるように、メインリール31の停止位置を定めている。
【0122】
図4に示すように、リプレイ01に対応する図柄の組合せは、「リプレイ」−「リプレイ」−「ブランクA」に設定されている。
また、
図2に示すように、第2及び第3メインリール31には、「リプレイ」が5図柄以内の間隔で配置され、第1メインリール31には、「ブランクA」が5図柄以内の間隔で配置されている。
【0123】
このため、メインリール31がどの位置にある瞬間にストップスイッチ42が操作されても、メインリール制御手段64は、第2及び第3メインリール31の「リプレイ」、並びに第1メインリール31の「ブランクA」を、メインリール31の停止制御の範囲内において、常に、有効ラインに停止させることができる。
よって、リプレイA当選時の左第1停止時には、メインリール制御手段64は、常に、有効ラインに、リプレイ01に対応する図柄の組合せを停止させることができる。
【0124】
また、リプレイA当選時の左第1停止時には、サブリール制御手段84は、中段に「リプレイ」が停止するように、サブリール33を停止制御する。このため、リプレイ01入賞時には、表示窓11の水平方向中段のライン(「サブリール33の中段」−「第2メインリール31の中段」−「第3メインリール31の中段」を通るライン)に、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
【0125】
サブリール33上の図柄は、役に対応する図柄の組合せを構成する図柄ではないが、リプレイ入賞時には「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が一直線上に揃うようにして、リプレイが入賞したことを遊技者に知らせるようにしている。
【0126】
また、リプレイ02に対応する図柄の組合せは、「ベル」−「青7/BAR/チェリー」−「ブランクB」に設定されている。
さらにまた、第2メインリール31の「ベル」、及び第1メインリール31の「ブランクB」は、いずれも5図柄以内の間隔で配置されている。
さらに、第3メインリール31には、5図柄以内の間隔で、「青7」、「BAR」、又は「チェリー」のいずれかが配置されている。
【0127】
このため、メインリール31がどの位置にある瞬間にストップスイッチ42が操作されても、メインリール制御手段64は、第3メインリール31の「青7」、「BAR」、又は「チェリー」のいずれかを、メインリール31の停止制御の範囲内において、常に、有効ラインに停止させることができる。
よって、リプレイA当選時の中第1停止時には、メインリール制御手段64は、常に、有効ラインに、リプレイ02に対応する図柄の組合せを停止させることができる。
【0128】
また、リプレイ06に対応する図柄の組合せは、「ANY」−「緑7/青7/赤7/BAR/チェリー」−「リプレイ」に設定されている。
さらにまた、第3メインリール31には、5図柄以内の間隔で、「緑7」、「青7」、「赤7」、「BAR」、又は「チェリー」のいずれかが配置されている。
さらに、第1メインリール31には、「リプレイ」が5図柄以内の間隔で配置されている。
よって、リプレイA当選時の右第1停止時には、メインリール制御手段64は、常に、有効ラインに、リプレイ06に対応する図柄の組合せを停止させることができる。
【0129】
なお、メインリール31がどの位置にある瞬間にストップスイッチ42が操作されても、メインリール31の停止制御の範囲内において、対象図柄を所望の有効ラインに停止させることができること(常に入賞させることができること)を、「引込み率(PB)=1」という。
これに対し、遊技者の目押しによらなければ、対象図柄を有効ラインに停止させることができないこと(必ずしも入賞させることができないこと)を、「PB≠1」という。
【0130】
リプレイテーブルB〜Dについても、リプレイテーブルAと同様に、各メインリール31の停止位置を定めている。また、リプレイテーブルB〜Dが用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するリプレイの種類との関係は、
図6の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。
以上より、非内部中遊技でリプレイA〜Dに当選したときは、ストップスイッチ42の押し順によって入賞するリプレイの種類が異なるものの、いずれかのリプレイが入賞する。そして、いずれのリプレイが入賞したときも、再遊技を行うことができる。
【0131】
また、非内部中遊技でベルA1〜F2に当選したときは、
図6〜
図7の「役の種類」の欄に示すベルの重複当選となり、これらの当選フラグ63aがオンになる。このとき、ベルテーブルA1〜F2が用いられる。
【0132】
ベルテーブルA1は、非内部中遊技でベルA1(ベル01+03+11)に当選し、ベル01、03、及び11の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものである。そして、ベルテーブルA1は、押し順が中左右のときは、ベル01(PB=1)を常に入賞させ、左第1停止時には、メインリール31の停止制御の範囲内でベル03(PB≠1)を入賞可能にし、押し順が中右左のとき又は右第1停止時には、ベル11(PB=1)を常に入賞させるように、メインリール31の停止位置を定めている。
【0133】
ここで、ベル01は、「PB=1」に設定されているとともに、入賞時のメダルの払出し枚数が8枚に設定されている。
また、ベル03は、「PB≠1」に設定されているとともに、入賞時のメダルの払出し枚数が1枚に設定されている。
【0134】
さらにまた、ベル11は、「PB=1」に設定されているとともに、入賞時のメダルの払出し枚数が1枚に設定されている。
このように、ベルテーブルA1が用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0135】
また、ベルA1当選時に押し順が中左右のときは、サブリール制御手段84は、中段に「ベル」が停止するように、サブリール33を停止制御する。このため、ベル01入賞時には、表示窓11の水平方向中段のラインに「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。
【0136】
さらにまた、ベルA1当選時に押し順が中右左のとき又は右第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」が停止するように、サブリール33を停止制御する。このため、ベル11入賞時には、表示窓11の斜め右下がり方向のライン(「サブリール33の上段」−「第2メインリール31の中段」−「第3メインリール31の下段」を通るライン)に「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。
【0137】
サブリール33上の図柄は、役に対応する図柄の組合せを構成する図柄ではないが、ベル入賞時には「ベル」−「ベル」−「ベル」が一直線上に揃うようにして、ベルが入賞したことを遊技者に知らせるようにしている。
【0138】
ベルテーブルA2〜D2についても、ベルテーブルA1と同様に、各メインリール31の停止位置を定めている。また、ベルテーブルA2〜D2が用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するリプレイの種類との関係は、
図6の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。
以上より、非内部中遊技でベルA1〜D2に当選したときは、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0139】
ベルテーブルE1は、非内部中遊技でベルE1(ベル02+03)に当選し、ベル02及び03の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、中又は右第1停止時にはベル02(PB=1)を常に入賞させ、左第1停止時にはベル03(PB≠1)を入賞可能にするように、メインリール31の停止位置を定めている。
【0140】
ここで、ベル02は、「PB=1」に設定されているとともに、入賞時のメダルの払出し枚数が3枚に設定されている。
これに対し、ベル03は、「PB≠1」に設定されているとともに、入賞時のメダルの払出し枚数が1枚に設定されている。
このように、ベルテーブルE1が用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0141】
また、ベルE1当選時の中第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」が停止するように、サブリール33を停止制御する。このため、ベル02入賞時には、表示窓11の斜め右下がり方向のラインに、「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。これにより、ベル02が入賞したことを遊技者に知らせることができる。
【0142】
ベルテーブルE2〜E8についても、ベルテーブルE1と同様に、各メインリール31の停止位置を定めている。また、ベルテーブルE2〜E8が用いられる遊技では、ストップスイッチ42の押し順と入賞するリプレイの種類との関係は、
図7の「押し順と入賞役との関係」の欄に示す通りである。
以上より、非内部中遊技でベルE1〜E8に当選したときは、ストップスイッチ42の押し順によって、有効ラインに引き込むベルの種類、引込み率、及び入賞時のメダルの払出し枚数が異なる。
【0143】
ベルテーブルF1は、非内部中遊技でベルF1(ベル13+14+15+16)に当選し、ベル13、14、15、及び16の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、いずれの押し順でストップスイッチ42が操作されても、ベル14(PB=1)を常に入賞させるように、メインリール31の停止位置を定めている。
【0144】
また、ベルF1当選時の左第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」が停止するように、サブリール33を停止制御する。このため、ベル14入賞時には、表示窓11の水平方向上段のライン(「サブリール33の上段」−「第2メインリール31の上段」−「第3メインリール31の上段」を通るライン)に、「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。これにより、ベル14が入賞したことを遊技者に知らせることができる。
【0145】
ベルテーブルF2は、非内部中遊技でベルF2(ベル02+13+14+15+16)に当選し、ベル02、13、14、15、及び16の当選フラグ63aがオンになったときに用いられるものであり、いずれの押し順でストップスイッチ42が操作されても、ベル13(PB=1)を常に入賞させるように、メインリール31の停止位置を定めている。
【0146】
また、ベルF2当選時の左第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」が停止するように、サブリール33を停止制御する。このため、ベル13入賞時には、表示窓11の斜め右下がり方向のラインに「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止する。これにより、ベル13が入賞したことを遊技者に知らせることができる。
【0147】
このように、非内部中遊技でベルF1〜F2に当選したときは、いずれの押し順でストップスイッチ42が操作されても、同一のベル(ベル13又は14)が入賞して、同一枚数(3枚)のメダルが払い出される。
【0148】
なお、ベルE1〜E8当選時の右第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」以外の図柄が停止するように、サブリール33を停止制御する。この場合、ベル02が入賞するものの、いずれの図柄組合せラインにも「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止しない。
【0149】
また、ベルF1当選時の中又は右第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」以外の図柄が停止するように、サブリール33を停止制御する。この場合、ベル14が入賞するものの、いずれの図柄組合せラインにも「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止しない。
【0150】
さらにまた、ベルF2当選時の中又は右第1停止時には、サブリール制御手段84は、上段に「ベル」以外の図柄が停止するように、サブリール33を停止制御する。この場合、ベル13が入賞するものの、いずれの図柄組合せラインにも「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止しない。
このように、本実施形態では、ベルが入賞するものの、「ベル」−「ベル」−「ベル」が一直線上に揃わないようにすることがある。この点については後述する。
【0151】
また、ベルA1〜E8を「押し順ベル」といい、ベルF1〜F2を「共通ベル(押し順不問ベル)」という。
さらにまた、遊技者の受ける利益が大きい遊技結果が表示可能(払出し枚数が多い役に入賞可能)な押し順を「正解押し順」といい、正解押し順以外の押し順を「不正解押し順」という。
【0152】
さらに、正解押し順でストップスイッチ42を操作することを「押し順正解」又は「押し順に正解する」といい、不正解押し順でストップスイッチ42を操作することを「押し順不正解」という。
そして、リール制御手段64は、押し順正解時には、押し順不正解時よりも遊技者の受ける利益が大きい遊技結果が表示可能に、メインリール31を停止制御する。
【0153】
本実施形態では、ベルA1〜A2当選時は、中左右が正解押し順に相当し、それ以外が不正解押し順に相当する。
また、ベルB1〜B2当選時は、中右左が正解押し順に相当し、それ以外が不正解押し順に相当する。
さらにまた、ベルC1〜C2当選時は、右左中が正解押し順に相当し、それ以外が不正解押し順に相当する。
【0154】
さらに、ベルD1〜D2当選時は、右中左が正解押し順に相当し、それ以外が不正解押し順に相当する。
また、ベルE1〜E8当選時は、中又は右第1停止が正解押し順に相当し、それ以外が不正解押し順に相当する。
【0155】
なお、本実施形態では、左第1停止は、押し順ベル(ベルA1〜E8)当選時には、不正解押し順となる。また、非AT遊技中は、変則押しに対して後述するペナルティを課すことで、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作するようにしている。これにより、非AT遊技中は、共通ベル(ベルF1〜F2)当選時にしかベルが入賞しないようにすることができる。
【0156】
また、非内部中遊技でスイカに当選したときは、スイカの当選フラグ63aがオンになる。この場合、スイカテーブルが用いられる。
スイカテーブルは、いずれの押し順でストップスイッチ42が操作されても(押し順不問で)スイカが入賞可能となるように、メインリール31の停止位置を定めている。
【0157】
また、すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、非内部中遊技における役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、メインリール31の停止時の図柄の組合せを定めている。したがって、非当選テーブルは、MBの内部中遊技で用いられることはなく、また、全小役の当選フラグ63aがオンにされるMB遊技で用いられることもない。
【0158】
また、MBの内部中遊技において小役又はリプレイに当選したときは、MBと小役又はリプレイとの双方の当選フラグ63aがオンになる。このとき、当該遊技で当選した小役又はリプレイの入賞を優先する停止位置決定テーブル65を用いる。
【0159】
たとえば、MBの内部中遊技においてベルA1に当選したときは、MBの当選フラグ63aに加えて、ベルA1に対応するベル01、03、及び11の当選フラグ63aをオンにする。このとき、ベル01、03、及び11のうちのいずれかに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、これらに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する。さらに、MBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように制御する。
【0160】
ここで、本実施形態では、MBの内部中遊技においてベルA1〜F2、又はスイカのいずれかの小役に当選したときは、第1停止が左、中、又は右のいずれであっても、常に、小役を構成する図柄が有効ラインに停止し、MBを構成する図柄が有効ラインに停止することはない。したがって、MBが入賞することはない。
同様に、MBの内部中遊技においてリプレイA〜Dのいずれかに当選したときは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、リプレイが入賞し、MBが入賞することはない。
【0161】
また、MBの内部中遊技において役の抽選で非当選となったときは、MBテーブルが用いられて、MBが入賞可能になる。
しかし、MBの内部中遊技は、役の抽選で非当選となる確率が「1/65536」に設定されている。
【0162】
また、MBに対応する図柄の組合せは「ブランクA」−「BAR」−「スイカ」に設定されているとともに、第2メインリール31の「ブランクA」も、第3メインリール31の「BAR」も、第1メインリール31の「スイカ」も、いずれも1個ずつしか配置されていない。すなわち、MBを構成する各図柄は、対応するメインリール31に1個ずつしか配置されていない。
【0163】
したがって、MBの内部中遊技においてMBが入賞してMB遊技に移行することは極めて稀である。
以上より、本実施形態では、非内部中遊技においてMBに当選し、当該遊技でMBを入賞させることができずにMBの内部中遊技に移行した後は、実質的にはMBの内部中遊技に滞在し続けることとなる。
【0164】
説明を
図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、メインリール31の停止時に、有効ラインに停止したメインリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、たとえばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
【0165】
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのメインリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
【0166】
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、メインリール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時には、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数(3枚)を自動投入するように制御する。
【0167】
特別遊技制御手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了を制御するものである。
MBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、MBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からMB遊技を開始するように制御する。
【0168】
MB遊技中は、第1及び第2メインリール31については、非MB遊技中と同様に190ms以内(最大移動コマ数が4コマ)で停止制御される。これに対し、第3メインリール31については、75ms以内(最大移動コマ数が1コマ)で停止制御される。
また、MB遊技中は、役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。このため、役の抽選結果は常に非当選となる。ただし、毎遊技、すべての小役の当選フラグ63aがオンにされる。これにより、すべての小役に当選した状態と等価になる。
【0169】
そして、本実施形態では、MB遊技中は、ベル01又は02(いずれも2枚払出し)が頻繁に入賞する。
ここで、本実施形態では、MB遊技中は、メダルが2枚投入になるが、ベル01又は02が頻繁に入賞して、ほぼ毎遊技、2枚のメダルが払い出される。このため、MB遊技中は、ほぼ毎遊技、2枚投入の2枚払出しとなり、現状維持の(メダルが増えもしなければ、減りもしない)遊技状態になる。
【0170】
また、本実施形態では、MB遊技の終了条件は、MB遊技中のメダル払出し枚数が40枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、MB遊技中のメダル払出し枚数をカウントし続け、カウント値が40以上になったと判断したときは、当該遊技をもってMB遊技を終了するように制御する。
【0171】
また、上述したように、本実施形態では、メイン遊技状態として、通常遊技及び特別遊技を備え、通常遊技として、RT遊技及び非RT遊技を備え、特別遊技として、MB遊技を備える。そして、メイン遊技状態制御手段69は、メイン遊技状態の移行を制御する。
図8は、メイン遊技状態の移行を説明する図である。メイン遊技状態制御手段69は、特別役(MB)の当選、特別役(MB)の入賞、及び特別遊技(MB遊技)中のメダルの払出し枚数に基づいて、メイン遊技状態を移行するように制御する。
【0172】
まず、メイン遊技状態制御手段69は、非内部中は、非RT遊技とするように制御する。また、非内部中かつ非RT遊技では、MBの抽選が行われる。
そして、非内部中かつ非RT遊技でMBに当選し、当選したMBが当該遊技で入賞しなかったときは、メイン遊技状態制御手段69は、次遊技から、メイン遊技状態を内部中かつRT遊技に移行するように制御する。
【0173】
一方、非内部中かつ非RT遊技でMBに当選し、当選したMBが当該遊技で入賞したときは、メイン遊技状態制御手段69は、次遊技から、メイン遊技状態をMB遊技に移行するように制御する。すなわち、非内部中かつ非RT遊技から、内部中かつRT遊技を経ることなく、MB遊技に移行する。
【0174】
また、メイン遊技状態制御手段69は、内部中かつRT遊技に移行したときは、MBが入賞するまで、内部中かつRT遊技を継続するように制御する。そして、内部中かつRT遊技において、MBが入賞すると、メイン遊技状態制御手段69は、次遊技から、メイン遊技状態をMB遊技に移行するように制御する。
さらにまた、メイン遊技状態制御手段69は、MB遊技中のメダル払出し枚数が所定枚数(40枚)以上になるまで、MB遊技を継続するように制御する。そして、MB遊技中のメダル払出し枚数が所定枚数以上になると、メイン遊技状態制御手段69は、次遊技から、メイン遊技状態を非内部中かつ非RT遊技に移行するように制御する。
【0175】
なお、上述したように、本実施形態では、内部中かつRT遊技においてMBが入賞することはきわめて稀である。このため、非内部中かつ非RT遊技においてMBに当選し、当該遊技でMBを入賞させることができずに内部中かつRT遊技に移行した後は、実質的には内部中かつRT遊技に滞在し続けることとなる。
以上のようにして、メイン遊技状態制御手段69は、各メイン遊技状態において、メイン遊技状態の移行条件を満たすか否かを判断し、メイン遊技状態の移行条件を満たすと判断したときは、それぞれ所定のメイン遊技状態に移行するように制御する。
【0176】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50は、モード制御手段70、及び押し順決定手段71を備える。
本実施形態では、メイン制御手段50側で制御する所定の機能の制御状態が異なる複数種類のメインモードを有する。また、メインモードとして、フリーズの実行頻度が異なる複数種類のフリーズモードを有する。さらにまた、フリーズモードとして、通常フリーズモードと、通常フリーズモードよりもフリーズの実行頻度が高い高確フリーズモードとを有する。さらに、高確フリーズモードとして、フリーズの実行頻度が異なる高確フリーズモードA〜Eの5種類を有する。そして、モード制御手段70は、これらの間の移行を制御する。
【0177】
また、押し順決定手段71は、メインモード(フリーズモード)を移行させる移行押し順、及びメインモードを移行させない維持押し順を決定するものである。
本実施形態では、移行押し順として、高確フリーズモードから通常フリーズモードに移行させる降格押し順と、通常フリーズモードから高確フリーズモードに移行させる昇格押し順とを有する。また、昇格押し順として、昇格押し順Aと、昇格押し順Bとを有する。
【0178】
そして、押し順決定手段71は、リプレイA〜Dに当選した遊技では、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、及び右中左の各押し順に対して、降格押し順、昇格押し順A、昇格押し順B、又は維持押し順のいずれかを割り当てる。
また、押し順決定手段71は、ベルA1〜E8(押し順ベル)に当選した遊技では、上記の6通りの各押し順に対して、降格押し順、又は維持押し順のいずれかを割り当てる。
【0179】
ここで、上記の各メインモードは、メイン制御手段50側で制御する所定の機能の制御状態を示すものであるが、上述した非内部中かつ非RT遊技、内部中かつRT遊技、及びMB遊技の各メイン遊技状態とは異なるものである。すなわち、メイン遊技状態制御手段69による各メイン遊技状態の間の移行制御とは別個に、モード制御手段70は、各メインモードの間の移行を制御する。
【0180】
特に、本実施形態では、メイン遊技状態が内部中かつRT遊技に滞在したまま、メインモードが通常フリーズモードから高確フリーズモードA〜Eに移行したり、高確フリーズモードA〜Eから通常フリーズモードに移行するように制御する。
このため、本実施形態では、押し順決定手段71は、内部中かつRT遊技では、メインモードの移行制御のための押し順の割り当てを行うが、非内部中かつ非RT遊技及びMB遊技では、リプレイA〜DやベルA1〜E8に当選しても、メインモードの移行制御のための押し順の割り当てを行わない。
【0181】
また、押し順決定手段71が割り当てるストップスイッチ42の押し順は、メインモードの移行制御のために用いられるものであり、メインリール31の停止制御の押し順(重複当選している複数の役のうちいずれの役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるかの押し順)とは異なるものである。
すなわち、押し順決定手段71は、メインリール31の停止制御の押し順とは別個に、メインモードの移行制御のための押し順を決定する。
【0182】
ここで、押し順決定手段71は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず同一の利益を遊技者に付与する遊技(リプレイA〜Dに当選した遊技)では、上記の6通りの各押し順に対して、降格押し順、昇格押し順A、昇格押し順B、又は維持押し順のいずれかを割り当てる。
【0183】
また、押し順決定手段71は、ストップスイッチ42の押し順によって遊技者に付与する利益が異なる遊技(ベルA1〜E8に当選した遊技)では、不正解押し順となる左第1停止に対して降格押し順を割り当てるとともに、正解押し順及び不正解押し順を含む変則押しに対して維持押し順を割り当てる。
これにより、メインリール31の停止制御の押し順と、メインモードの移行制御のための押し順とが互いに錯綜しないようにしている。
【0184】
図9は、当選役と、押し順の割当てパターンとの関係を示す図である。
図9中、「維持」は「維持押し順」を、「降格」は「降格押し順」を、「昇格A」は「昇格押し順A」を、「昇格B」は「昇格押し順B」を、それぞれ意味する。
図9に示すように、リプレイA〜Dに当選した遊技では、押し順決定手段71は、パターン01〜12の12通りの割当てパターンの中からいずれか1つを選択するパターン抽選を行う。そして、たとえば、パターン抽選でパターン01を選択したときは、押し順決定手段71は、左中右及び左右中に対して降格押し順を、中左右に対して昇格押し順Aを、中右左に対して昇格押し順Bを、右左中及び右中左に対して維持押し順を、それぞれ割り当てる。
【0185】
また、ベルA1〜E8(押し順ベル)に当選した遊技では、押し順決定手段71は、パターン13を決定し、左中右及び左右中に対して降格押し順を、中左右、中右左、右左中及び右中左に対して維持押し順を、それぞれ割り当てる。
さらにまた、MB、ベルF1〜F2(共通ベル)、若しくはスイカに当選した遊技、又は非当選となった遊技では、押し順決定手段71は、メインモードの移行制御のための押し順の割り当てを行わない。
【0186】
なお、MB、ベルF1〜F2(共通ベル)、若しくはスイカに当選した遊技、又は非当選となった遊技では、押し順決定手段71は、すべての押し順に対して、維持押し順を割り当てるようにしてもよい。
ここで、押し順決定手段71は、リプレイA〜D当選時には、パターン抽選を行い、その結果に基づいて、メインモードの移行制御のための押し順を割り当てる。
このため、役の抽選結果が同一でも、メインモードの移行制御のための押し順の割当てパターンが異なるようにすることができる。
【0187】
具体的には、たとえば、役の抽選結果が同じリプレイAでも、パターン抽選でパターン01に決定したときは、中左右に対して昇格押し順Aを、中右左に対して昇格押し順Bを、右左中及び右中左に対して維持押し順を、それぞれ割り当てるが、パターン抽選でパターン12に決定したときは、中左右及び中右左に対して維持押し順を、右左中に対して昇格押し順Aを、右中左に対して昇格押し順Bを、それぞれ割り当てる。
したがって、1つの役の抽選結果に対してメインリール31の停止制御のパターンを1つしか割り当てることができないという条件下でも、役の抽選結果の種類を増やすことなく、メインモードの移行制御のための押し順の割当てパターンを増やすことができる。
【0188】
また、押し順決定手段71は、リプレイA〜D当選時には、左第1停止に対して降格押し順を割り当てるとともに、変則押しに対して昇格押し順A、昇格押し順B、又は維持押し順を割り当てる。
さらに、押し順決定手段71は、ベルA1〜E8当選時には、左第1停止に対して降格押し順を割り当てるとともに、変則押しに対して維持押し順を割り当てる。
【0189】
ここで、本実施形態では、非AT遊技中は、変則押しに対して後述するペナルティを課すことで、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作するようにしている。
これにより、非AT遊技中は、ベルA1〜E8(押し順ベル)当選時にベル01又は02が入賞しないようにするとともに、リプレイA〜D当選時及びベルA1〜E8当選時にメインモードが高確フリーズモードに移行しないようにしている。
【0190】
また、押し順決定手段71は、ベルA1〜D2当選時には、移行押し順(降格押し順)と正解押し順とが一致しないように、かつ、いずれかの維持押し順と不正解押し順とが一致し、他のいずれかの維持押し順と正解押し順とが一致するように、移行押し順及び複数の維持押し順をそれぞれ割り当てる。
【0191】
これにより、ベルA1〜D2当選時には、移行押し順(降格押し順)かつ不正解押し順となる押し順と、維持押し順かつ不正解押し順となる押し順と、維持押し順かつ正解押し順となる押し順とを有するようにし、移行押し順(降格押し順)かつ正解押し順となる押し順は有さないようにしている。
したがって、ベルA1〜D2当選時には、メインモードを移行させないようにしつつ、ベル01を入賞可能にすることができる。
【0192】
また、メイン制御手段50は、現在のメインモードを示す情報や、押し順決定手段71が決定した移行押し順及び維持押し順を示す情報を、サブ制御手段80に送信する。
これにより、現在いずれのメインモードに滞在しており、いずれの押し順が移行押し順(降格押し順、昇格押し順A、又は昇格押し順B)であり、いずれの押し順が維持押し順であるかを、サブ制御手段80側で把握することができる。
【0193】
そして、サブ制御手段80側では、役の抽選結果、メインモード、メイン遊技状態、及びサブ遊技状態等に応じて、押し順を報知するか否かや、いずれの押し順を報知するかを決定し、決定に従ってストップスイッチ42の押し順を報知する。
さらに、後述するサブボーナス準備中に、ベルA1〜D2に当選したときは、画像表示装置23における、左ストップスイッチ42の上方に相当する位置に「×」印を表示し、中及び右ストップスイッチ42の上方に相当する位置にそれぞれ「?」印を表示する。
【0194】
このようにして、サブボーナス準備中に、ベルA1〜D2に当選したときは、左第1停止(移行押し順)でストップスイッチ42を操作すべきでない旨、及び変則押し(維持押し順)でストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
したがって、遊技者が報知に従って変則押し(維持押し順)でストップスイッチ42を操作すれば、少なくともメインモードが通常フリーズモードに移行しないようにすることができる。
【0195】
また、「?」印を表示することにより、中左右、中右左、右左中、及び右中左が維持押し順であることは報知するが、これらのうちいずれが正解押し順であるかは報知しないので、正解押し順を遊技者に選択させることができる。
なお、サブボーナス準備中のベルA1〜D2当選時に、遊技者が報知に従わずに左第1停止(移行押し順)でストップスイッチ42を操作すると、メインモードが通常フリーズモードに移行し、かつベル01は入賞しない。
【0196】
また、後述するAT遊技中に、ベルA1〜D2に当選したときは、正解押し順を報知する。これにより、遊技者が報知に従って正解押し順でストップスイッチ42を操作したときに、ベル01が入賞し、かつメインモードが移行しないようにすることができる。
なお、スロットマシン10側の決定に反する押し順でストップスイッチ42が操作されて、スロットマシン10側の決定に反するメインモードに偶然に移行してしまったときは、スロットマシン10側で決定したメインモードに戻すための押し順を報知してもよい。
【0197】
図10は、メインモードの移行を説明する図である。
ストップスイッチ42が操作されると、押し順検出手段64aは、当該遊技でのストップスイッチ42の押し順を検出し、モード制御手段70は、現在のメインモード、押し順決定手段71が決定した押し順の割当てパターン、及び押し順検出手段64aが検出した押し順に基づいて、メインモードに移行させるように制御する。
【0198】
具体的には、モード制御手段70は、通常フリーズモードにおいて、ストップスイッチ42が維持押し順で操作されたときは通常フリーズモードを維持し、昇格押し順Aで操作されたときは次遊技から準備モードAに移行させ、昇格押し順Bで操作されたときは次遊技から準備モードBに移行させるように制御する。
【0199】
また、モード制御手段70は、準備モードAにおいて、ストップスイッチ42が維持押し順で操作されたときは準備モードAを維持し、昇格押し順Aで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードAに移行させ、昇格押し順Bで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードBに移行させ、降格押し順で操作されたときは次遊技から通常フリーズモードに移行させるように制御する。
【0200】
さらにまた、モード制御手段70は、準備モードBにおいて、ストップスイッチ42が維持押し順で操作されたときは準備モードBを維持し、昇格押し順Aで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードCに移行させ、昇格押し順Bで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードEに移行させ、降格押し順で操作されたときは次遊技から通常フリーズモードに移行させるように制御する。
【0201】
さらに、モード制御手段70は、高確フリーズモードAに移行したときは、所定遊技回数を消化するまで、高確フリーズモードAを継続(維持)する。また、高確フリーズモードAを終了するまでの遊技回数は、高確フリーズモードAへの移行時に、5遊技、10遊技又は15遊技のいずれかを抽選で決定する。そして、モード制御手段70は、高確フリーズモードAにおいて所定遊技回数を消化したときは、次遊技から高確フリーズモードEに移行させるように制御する。
【0202】
また、モード制御手段70は、高確フリーズモードBに移行したときは、毎遊技、高確フリーズモードBを継続するか否かの継続抽選を行い、この継続抽選で高確フリーズモードBを継続しないことに決定するまで、高確フリーズモードBを継続(維持)する。そして、モード制御手段70は、継続抽選で高確フリーズモードBを継続しないことに決定(非当選)したときは、次遊技から高確フリーズモードEに移行させるように制御する。
【0203】
さらにまた、モード制御手段70は、高確フリーズモードCに移行したときは、メダルの払出し枚数から投入枚数を引いた差枚数(純増枚数)が所定枚数(たとえば、50枚)に到達するまで、又は所定の図柄の組合せが有効ラインに停止(リプレイ06が入賞)するまで、高確フリーズモードCを継続(維持)する。そして、モード制御手段70は、高確フリーズモードCにおいてリプレイ06が入賞することなく差枚数が所定枚数に到達したときは、次遊技から通常フリーズモードに移行させ、高確フリーズモードCにおいて差枚数が所定枚数に到達する前にリプレイ06が入賞したときは、次遊技から高確フリーズモードEに移行させるように制御する。
【0204】
さらに、モード制御手段70は、高確フリーズモードEに移行したときは、昇格押し順A、昇格押し順B、又は降格押し順でストップスイッチ42が操作されるまで、高確フリーズモードEを継続(維持)する。また、モード制御手段70は、高確フリーズモードEにおいて、ストップスイッチ42が維持押し順で操作されたときは、高確フリーズモードEを維持する。そして、モード制御手段70は、高確フリーズモードEにおいて、昇格押し順Aで操作されたときは次遊技から準備モードCに移行させ、昇格押し順Bで操作されたときは次遊技から準備モードDに移行させ、降格押し順で操作されたときは次遊技から通常フリーズモードに移行させるように制御する。
【0205】
また、モード制御手段70は、準備モードCにおいて、ストップスイッチ42が維持押し順で操作されたときは準備モードCを維持し、昇格押し順Aで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードAに移行させ、昇格押し順Bで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードBに移行させ、降格押し順で操作されたときは次遊技から通常フリーズモードに移行させるように制御する。
【0206】
さらにまた、モード制御手段70は、準備モードDにおいて、ストップスイッチ42が維持押し順又は昇格押し順Bで操作されたときは準備モードDを維持し、昇格押し順Aで操作されたときは次遊技から高確フリーズモードDに移行させ、降格押し順で操作されたときは次遊技から通常フリーズモードに移行させるように制御する。
【0207】
さらに、モード制御手段70は、高確フリーズモードDに移行したときは、毎遊技、高確フリーズモードDを継続するか否かの継続抽選を行い、この継続抽選で高確フリーズモードDを継続しないことに決定するまで、高確フリーズモードDを継続(維持)する。そして、モード制御手段70は、継続抽選で高確フリーズモードDを継続しないことに決定したときは、次遊技から高確フリーズモードEに移行させるように制御する。
【0208】
このように、本実施形態では、たとえば、通常フリーズモードと高確フリーズモードA及びBとの間に準備モードAを設けており、2回連続して所定の押し順で操作されたことを条件として、通常フリーズモードから高確フリーズモードA又はBに移行させるようにしている。すなわち、通常フリーズモードから高確フリーズモードA又はBに2段階で移行させるようにしている。
これにより、スロットマシン10側の決定に反するメインモードに偶然に移行してしまうことを防止するようにしている。
【0209】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50は、フリーズ制御手段72を備える。
また、フリーズ制御手段72は、遊技の進行を所定時間停止するとともに、操作スイッチの機能が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていないフリーズを制御するものである。
【0210】
ここで、「フリーズ」とは、遊技の進行を所定時間停止するとともに、操作スイッチの機能が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態をいう。
また、「操作スイッチ」とは、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42を含み、狭義には、遊技を進行し、遊技結果を得るために遊技者が操作するスイッチをいう。
一方、「操作スイッチ」とは、広義には、上記以外に、貯留されたメダルを実際に払い出すとき(ペイアウトするとき)に遊技者が操作する精算スイッチ、及び演出の進行を遊技者の意思によって行うときに遊技者が操作する演出スイッチを含むものである。
【0211】
また、「遊技結果」とは、メインリール31の停止時に有効ライン上に停止した図柄の組合せによって得られるものをいう。
さらにまた、「操作スイッチの機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていない状態」とは、操作スイッチの機能が一時停止している状態、及び操作スイッチが遊技結果を得ること以外の用途のために機能している状態を含む概念である。
【0212】
具体的には、ベットスイッチ40は、メダルを投入するときに遊技者が操作するスイッチであり、スタートスイッチ41は、メインリール31の回転を開始するときに遊技者が操作するスイッチであり、ストップスイッチ42は、回転中のメインリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。遊技結果は、メインリール31の停止時に有効ライン上に停止した図柄の組合せによって得られるものであり、メインリール31を停止させるためには、ストップスイッチ42を操作する必要がある。
【0213】
また、メインリール31を停止させるためには、その前提としてメインリール31の回転を開始する必要があるので、スタートスイッチ41の操作は、遊技結果を得るために必要な遊技者の操作である。さらにまた、ベットスイッチ40の操作は、前遊技でリプレイが入賞した場合を除き、メインリール31を回転させる前に必要な遊技者の操作であるので、上記と同様に、遊技結果を得るために必要な遊技者の操作である。
【0214】
したがって、ベットスイッチ40を操作してもメダルが投入されない、スタートスイッチ41を操作してもメインリール31の回転が開始しない、ストップスイッチ42を操作しても、メインリール31が遊技結果を示す位置で停止しないことは、操作スイッチの機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっていないことである。
【0215】
また、フリーズの態様としては、たとえば、
a)メダル投入口43から投入された遊技媒体(メダル)の受付け、又は予めクレジットされた遊技媒体の賭数(投入枚数)を定めるためのベットスイッチ40の操作を一時停止状態にすること、
b)遊技を開始するためのスタートスイッチ41の操作を一時停止状態にすること、
c)ストップスイッチ42の操作(メインリール31の停止操作)を一時停止状態にすること
等が挙げられる。
【0216】
また、操作スイッチの機能を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく信号(たとえば、遊技媒体の投入を検知するセンサからの信号、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、又はストップスイッチ42の操作に基づき操作スイッチから送信される信号)の受付けを所定期間行わないことが挙げられる。
この場合、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号を無効にする制御処理を行うことや、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を検知したときであっても受付け処理自体を行わないことが挙げられる。
【0217】
さらにまた、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受付けは行うが、受け付けた信号に基づいて実施する操作スイッチの制御処理を所定期間実行せずに、所定期間経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を開始させることが挙げられる。
さらに、スタートスイッチ41のフリーズに関しては、スタートスイッチ41を操作しても、所定期間、スタートスイッチ41の操作受付けに基づくメインリール31の回転を開始させないことや、所定期間、役抽選を開始しないことが挙げられる。
【0218】
また、フリーズの終了条件としては、予め定めた所定時間が経過することが挙げられるが、所定時間の経過前であっても、メイン制御手段50に入力される各種操作信号によって途中でフリーズをキャンセルすることも考えられる。
この場合、単純にスタートスイッチ41の操作入力を受け付けることでフリーズをキャンセルすることが可能であり、あるいは、所定の操作手順(たとえば、「スタートスイッチ41を5回操作する」、「ストップスイッチ42を、中、右、左の順で操作する」、「所定のタイミングに合わせてベットスイッチ40を操作する」等)を検知したことを条件にフリーズをキャンセルすることも可能である。
【0219】
本実施形態では、フリーズ制御手段72は、メインモード(通常フリーズモード、及び高確フリーズモードA〜E)に応じた実行頻度でフリーズを実行するように制御する。
具体的には、フリーズ制御手段72は、高確フリーズモードAにおいて、役抽選手段61で所定の役(リプレイA〜D、又はベルF1〜F2(共通ベル))に当選したときは、フリーズを実行するか否かを決定するフリーズ抽選を行う。なお、フリーズ抽選でフリーズを実行することに決定する確率は、「1/2」に設定されている。
【0220】
これに対し、フリーズ制御手段72は、高確フリーズモードA以外(通常フリーズモード、及び高確フリーズモードB〜E)では、役抽選手段61でリプレイA〜D又はベルF1〜F2に当選しても、フリーズ抽選を行わない。
また、フリーズ制御手段72は、フリーズ抽選でフリーズを実行することに決定したときは、次遊技でスタートスイッチ41の操作時から所定時間にわたってフリーズを実行するとともに、フリーズ中に擬似遊技を実行し、フリーズの終了後に本遊技を実行する。
すなわち、1遊技中に、擬似遊技、及び本遊技を実行する。
【0221】
ここで、「本遊技」とは、操作スイッチの機能が遊技結果を得るためのものとして有効になっている遊技であって、ストップスイッチ42が操作されたときに、役の抽選結果に基づいてメインリール31を停止させ、メインリール31の停止時に有効ライン上に停止した図柄の組合せによって遊技結果を表示する遊技をいう。
また、「擬似遊技」とは、フリーズ中に実行される遊技であって、操作スイッチの機能が遊技を進行して遊技結果を得るためのものとして有効になっていない遊技をいう。
【0222】
本実施形態では、フリーズ制御手段72は、フリーズ抽選でフリーズを実行することに決定したときは、次遊技でスタートスイッチ41の操作時にフリーズを開始するとともに擬似遊技の実行回数n(n≧1)を決定し、フリーズ中における擬似遊技の実行回数がn回に到達するまでフリーズを継続し、n回目の擬似遊技が実行されたときはフリーズを終了するように制御する。擬似遊技の実行回数は、1〜10回の中から抽選で決定する。
【0223】
また、フリーズ制御手段72は、フリーズの開始時に擬似遊技を開始し、擬似遊技の開始時から所定時間(5秒)が経過するか、又は所定時間が経過する前に操作スイッチ(左ストップスイッチ42)が操作されたときは、擬似遊技を終了するように制御する。
さらに、フリーズ制御手段72は、フリーズ中に複数回の擬似遊技を実行するときは、一の擬似遊技が終了すると、次の擬似遊技を開始するように制御する。
そして、フリーズ制御手段72は、フリーズ中における擬似遊技の実行回数がn回に到達したときは、擬似遊技を終了するとともにフリーズを終了するように制御する。
【0224】
また、本実施形態では、フリーズ中の各擬似遊技において、第1〜第3メインリール31を停止させたままサブリール33を回転させ、その後に所定時間(5秒)が経過するか、又は所定時間が経過する前に操作スイッチ(左ストップスイッチ42)が操作されたときは、サブリール33の回転を停止(一時的に停止、仮停止)させることにより、当該遊技の遊技結果を示すものではない所定の図柄を表示する特定リール動作を実行する。
このように、擬似遊技中は、操作スイッチ(左ストップスイッチ42)が、遊技結果を得ること以外の用途(特定リール動作)のために機能する。
なお、特定リール動作は、サブリール制御手段84によって制御する。
【0225】
具体的には、サブリール制御手段84は、擬似遊技の開始時にサブリール33の回転を開始し、擬似遊技の開始時から所定時間(5秒)が経過するか、又は所定時間が経過する前に左ストップスイッチ42が操作されたときは、サブリール33の回転を停止(一時的に停止、仮停止)させることにより、表示窓11に所定の図柄を表示するように、特定リール動作を制御する。
【0226】
すなわち、サブリール制御手段84は、擬似遊技の開始時から所定時間を経過する前に左ストップスイッチ42が操作されたときは、これを契機にサブリール33の回転を停止させ、擬似遊技の開始時から左ストップスイッチ42が操作されることなく所定時間を経過したときは、これを契機にサブリール33の回転を停止させる。
【0227】
このように、サブリール33の回転を停止させる条件と、擬似遊技の終了条件とが同一であるので、特定リール動作が終了すると、擬似遊技も終了することとなる。
また、1回のフリーズ中に複数回の擬似遊技が実行され、各擬似遊技中にそれぞれ特定リール動作が実行されることとなる。
【0228】
さらに、フリーズ中における操作スイッチ(左ストップスイッチ42)の操作の有無によって、擬似遊技(特定リール動作)の開始から終了までに要する時間を異ならせることができるので、フリーズの開始から終了までに要する時間を異ならせることができる。
すなわち、フリーズ中に操作スイッチ(左ストップスイッチ42)を操作すれば、擬似遊技(特定リール動作)の開始から終了までに要する時間を短くすることができるので、フリーズの開始から終了までに要する時間を短くすることができる。
【0229】
また、サブリール制御手段84は、n回目以外(1回目から「n−1」回目まで)の各擬似遊技中に実行する特定リール動作では、特定図柄(チェリーの図柄)が表示窓11内に表示されるようにサブリール33を停止制御し、n回目(最後)の擬似遊技中に実行する特定リール動作では、特定図柄(チェリーの図柄)が表示窓11内に表示されないようにサブリール33を停止制御する。
【0230】
すなわち、サブリール制御手段84は、n回目以外の各擬似遊技中に実行する特定リール動作では、擬似遊技の開始時から所定時間を経過する前に左ストップスイッチ42が操作されたときも、擬似遊技の開始時から左ストップスイッチ42が操作されることなく所定時間を経過したときも、特定図柄が表示窓11内に表示されるようにサブリール33を停止制御する。
【0231】
これに対し、サブリール制御手段84は、n回目の擬似遊技中に実行する特定リール動作では、擬似遊技の開始時から所定時間を経過する前に左ストップスイッチ42が操作されたときも、擬似遊技の開始時から左ストップスイッチ42が操作されることなく所定時間を経過したときも、特定図柄が表示窓11内に表示されないようにサブリール33を停止制御する。
このように、n回目(最後)の擬似遊技中に実行する特定リール動作では、サブリール33の停止時に特定図柄を表示窓11内に表示しないので、擬似遊技(特定リール動作)がこれ以上継続しないことを遊技者に知らせることができる。
【0232】
また、特定図柄が表示窓11内に表示されると、遊技者に対して特典を付与する。本実施形態では、表示窓11内に特定図柄が表示されるごとに、遊技者に対する特典として、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を所定枚数(たとえば、50枚)ずつ加算(上乗せ)する。この点については後述する。
このように、特定図柄を表示窓11内に表示することで、遊技者に対して特典を付与することを報知することができる。
【0233】
そして、フリーズ制御手段72は、フリーズ中における擬似遊技(特定リール動作)の実行回数がn回に到達したときは、擬似遊技を終了するとともにフリーズを終了する。
その後、メイン制御手段50は、本遊技を開始し、メインリール制御手段64は、第1〜第3メインリール31の回転を開始し、サブリール制御手段84は、サブリール33の回転を再開する。
そして、第1〜第3メインリール31、及びサブリール33の回転が定速状態に到達すると、メイン制御手段50は、操作スイッチ(左、中、及び右ストップスイッチ42)の機能を有効にする。
【0234】
このように、フリーズ中は、第1〜第3メインリール31を停止させたままサブリール33の回転及び停止を繰り返し、フリーズを終了すると、第1〜第3メインリール31の回転を開始する。すなわち、フリーズの終了後に、前遊技での停止位置から、第1〜第3メインリール31の回転を開始する。
このため、擬似遊技中は、各メインリール31の停止位置の相関関係が維持されたままであるので、本遊技の開始時に、ランダム遅延により各メインリール31の回転開始のタイミングを異ならせる(ずらす、ばらばらにする)必要がない。
【0235】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50を構成するメイン制御基板には、外部端子基板100(中継基板、集中端子板)が電気的に接続され、外部端子基板100には、遊技履歴表示装置110が電気的に接続されている。
【0236】
また、メイン制御手段50は、遊技履歴に関する遊技履歴信号(外部信号)を、外部端子基板100に対して一方向で送信し、外部端子基板100は、メイン制御手段50から受信した遊技履歴信号を、遊技履歴表示装置110やホールコンピュータ(図示せず)に対して一方向で送信する。
【0237】
本実施形態では、メイン制御手段50は、外部信号として、第1特典遊技(スーパーサブボーナス)及び第2特典遊技(ビッグサブボーナス)に関するBB信号、第3特典遊技(レギュラーサブボーナス)に関するRB信号、AT遊技に関するAT信号を出力する。
また、遊技履歴表示装置110は、スロットマシン10とは別体として設けられ、メイン制御手段50から送信された外部信号を外部端子基板100を介して受信して、必要な情報を表示等する。
【0238】
これにより、遊技者は、遊技履歴表示装置110を見ることで、そのスロットマシン10の遊技履歴、たとえば当日及び過去数日間におけるトータル遊技回数や、第1〜第3特典遊技(サブボーナス)及びAT遊技の実行回数等を知ることができる。
【0239】
また、ホールコンピュータは、第1〜第3特典遊技及びAT遊技の実行回数等を含めて、各スロットマシン10が、当日、どの程度の出玉があったか(出玉情報)等の各種統計情報を収集し、ホールの経営管理に利用する。
【0240】
ここで、セキュリティ上の理由により、外部端子基板100は、メイン制御基板(メイン制御手段50)とのみ接続が許可され、セキュリティの面でメイン制御基板より劣るサブ制御基板(サブ制御手段80)とは接続されないのが一般的である。
【0241】
したがって、BB信号の出力を制御するためには、第1特典遊技(スーパーサブボーナス)及び第2特典遊技(ビッグサブボーナス)の開始及び終了をメイン制御手段50側で把握する必要があり、RB信号の出力を制御するためには、第3特典遊技(レギュラーサブボーナス)の開始及び終了をメイン制御手段50側で把握する必要がある。
同様に、AT信号の出力を制御するためには、AT遊技の開始及び終了をメイン制御手段50側で把握する必要がある。
【0242】
しかし、第1〜第3特典遊技及びAT遊技は、サブ制御手段80側で制御するサブ遊技状態であるが、信号は、メイン制御手段50からサブ制御手段80に対して一方向で送信されるため、第1〜第3特典遊技及びAT遊技の開始及び終了を示す信号をサブ制御手段80からメイン制御手段50に対して送信することができない。
【0243】
そこで、本実施形態では、サブ制御手段80(具体的には、後述する報知制御手段82)は、サブ遊技状態を移行させることに決定したときは、まず、決定したサブ遊技状態に応じたメインモードに移行させる押し順を報知する。
そして、サブ制御手段80(具体的には、後述するサブ遊技状態制御手段81)は、メインモードが移行したときは、メインモードに応じたサブ遊技状態に移行させるように制御する。
このように、本実施形態では、メインモードとサブ遊技状態とが対応している。
【0244】
そして、メイン制御手段50(具体的には、後述する外部信号制御手段71)は、メインモードの移行に応じて外部信号の出力を制御する。これにより、サブ遊技状態に応じた外部信号を出力することができる。
なお、メインモードを移行させるための押し順の報知、及びサブ遊技状態の移行制御については後述する。
【0245】
説明を
図1に戻す。
メイン制御手段50は、外部信号制御手段71を備える。
また、外部信号制御手段71は、外部信号の出力を制御するものである。
上述したように、本実施形態では、外部信号制御手段71は、メインモードの移行に応じて外部信号の出力を制御する。
【0246】
具体的には、外部信号制御手段71は、メインモードが通常フリーズモードに移行したときは、BB信号、RB信号及びAT信号の出力をオフにするように制御する。
さらに、外部信号制御手段71は、メインモードが通常フリーズモードに滞在している間は、BB信号、RB信号及びAT信号の出力がオフの状態を維持するように制御する。
【0247】
また、外部信号制御手段71は、メインモードが高確フリーズモードA、B又はDに移行したときは、BB信号の出力をオンにするとともに、RB信号及びAT信号の出力をオフにするように制御する。
さらに、外部信号制御手段71は、メインモードが高確フリーズモードA、B又はDに滞在している間は、BB信号の出力がオンであり、RB信号及びAT信号の出力がオフの状態を維持するように制御する。
【0248】
また、外部信号制御手段71は、メインモードが高確フリーズモードCに移行したときは、RB信号の出力をオンにするとともに、BB信号及びAT信号の出力をオフにするように制御する。
さらに、外部信号制御手段71は、メインモードが高確フリーズモードCに滞在している間は、RB信号の出力がオンであり、BB信号及びAT信号の出力がオフの状態を維持するように制御する。
【0249】
また、外部信号制御手段71は、メインモードが高確フリーズモードEに移行したときは、AT信号の出力をオンにするとともに、BB信号及びRB信号の出力をオフにするように制御する。
さらに、外部信号制御手段71は、メインモードが高確フリーズモードEに滞在している間は、AT信号の出力がオンであり、BB信号及びRB信号の出力がオフの状態を維持するように制御する。
【0250】
また、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対し、各種の信号及び情報(コマンド)を送信する。
送信する信号としては、メダルが投入された旨の信号、ベットスイッチ40が操作された旨の信号、スタートスイッチ41が操作された旨の信号、メインリール31の回転を開始した旨の信号、ストップスイッチ42が操作された旨の信号、メインリール31の回転を停止した旨の信号等が挙げられる。
【0251】
また、送信する情報としては、役の抽選結果(当選役)を示す情報、各メインリール31の停止位置(有効ラインに停止した図柄)を示す情報、入賞役を示す情報、メダルの払出しに関する情報、現在のメイン遊技状態(通常遊技、内部中、非内部中、特別遊技、RT遊技、非RT遊技)を示す情報、現在のメインモード(通常フリーズモード、高確フリーズモードA〜E、準備モードA〜D)を示す情報、押し順決定手段71が決定した移行押し順及び維持押し順を示す情報、フリーズに関する情報(フリーズの開始及び終了、並びにフリーズ態様を示す情報)、外部信号の出力状態(オンかオフか)を示す情報、設定値記憶手段60aに記憶された設定値を示す情報等が挙げられる。
【0252】
説明を
図1に戻す。
サブ制御手段80は、サブ遊技状態制御手段81、及び報知制御手段82を備える。
本実施形態では、サブ遊技状態として、AT遊技(報知遊技)、非AT遊技(非報知遊技)、高確遊技(チャンスゾーン)、及び特典遊技(サブボーナス)を備え、特典遊技として、第1特典遊技(スーパーサブボーナス)、第2特典遊技(ビッグサブボーナス)、及び第3特典遊技(レギュラーサブボーナス)を備える。
【0253】
ここで、AT遊技とは、役抽選手段61でベルA1〜E8(押し順ベル)に当選した遊技において、遊技者の受ける利益が大きい図柄の組合せを有効ラインに停止(ベル01又は02を入賞)させるためのストップスイッチ42の押し順(正解押し順)を報知する遊技をいう。
【0254】
これに対し、非AT遊技とは、役抽選手段61でベルA1〜E8に当選しても、遊技者の受ける利益が大きい図柄の組合せを有効ラインに停止させるためのストップスイッチ42の押し順を報知しない遊技をいう。
また、高確遊技とは、特典遊技に移行する確率が非AT遊技よりも高い遊技をいう。
さらにまた、特典遊技とは、サブ制御手段80側で、遊技者に対して、AT遊技に関する特典を付与する遊技をいう。第1〜第3特典遊技は、付与する特典の大きさがそれぞれ異なるものである。
【0255】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態(AT遊技、非AT遊技、高確遊技、及び第1〜第3特典遊技)の間の移行を制御し、報知制御手段82は、ストップスイッチ42の押し順の報知を制御する。
【0256】
ここで、本実施形態では、メインモードとサブ遊技状態とが対応するように設定されている。具体的には、通常フリーズモードと非AT遊技とが対応し、高確フリーズモードAと第1特典遊技(スーパーサブボーナス)とが対応し、高確フリーズモードB及びDと第2特典遊技(ビッグサブボーナス)とが対応し、高確フリーズモードCと第3特典遊技(レギュラーサブボーナス)とが対応し、高確フリーズモードEとAT遊技とが対応するように設定されている。
【0257】
また、サブ遊技状態制御手段81によりサブ遊技状態を移行させることに決定したときは、まず、決定したサブ遊技状態に応じたメインモードに移行させる押し順を報知制御手段82により報知する。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、メインモードが移行したときは、メインモードに応じたサブ遊技状態に移行させるように制御する。
【0258】
このため、本実施形態では、報知制御手段82は、メインモードの移行制御のための押し順(押し順決定手段71が決定した押し順)の報知を制御するとともに、メインリール31の停止制御の押し順(押し順ベル当選時の正解押し順)の報知を制御する。
【0259】
図11は、サブ遊技状態の移行を説明する図である。
サブ遊技状態制御手段81は、非AT遊技において、高確遊技に移行可能にする遊技回数(本解除遊技回数)、又は高確遊技に移行しない遊技回数(ガセ解除遊技回数)を消化したときは、次遊技から第1特定演出状態(本前兆状態、又はガセ前兆状態)に移行させるように制御する。また、第1特定演出状態では、後述する演出制御手段83は、高確遊技に移行することを遊技者に期待させる演出を出力するように制御する。
【0260】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、本解除遊技回数を消化した場合において、第1特定演出状態(本前兆状態)で所定遊技回数(たとえば、5遊技)を消化したときは、第1特定演出状態を終了し、次遊技から高確遊技に移行させるように制御する。
これに対し、サブ遊技状態制御手段81は、ガセ解除遊技回数を消化した場合において、第1特定演出状態(ガセ前兆状態)で所定遊技回数(たとえば、5遊技)を消化したときは、第1特定演出状態を終了し、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。
【0261】
また、サブ遊技状態制御手段81は、高確遊技では、リプレイA〜D当選時に、サブリール33上のチェリーの図柄を表示窓11内に表示するか否かを決定するレア役抽選を行う。高確遊技では、レア役抽選でチェリーの図柄を表示することに決定(当選)する確率は、「1/2」に設定されている。
さらにまた、レア役抽選でチェリーの図柄を表示することに決定(当選)したときは、サブリール制御手段84は、チェリーの図柄が表示窓11内に表示されるように、サブリール33を停止制御する。
【0262】
この場合、リプレイが入賞するものの、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」は一直線上には揃わない。そして、演出制御手段83は、実際にはリプレイが入賞したにもかかわらず、リプレイが入賞したことを示す演出ではなく、チェリーが入賞したかのような演出を出力する。
これに対し、レア役抽選でチェリーの図柄を表示しないことに決定(非当選)したときは、サブリール制御手段84は、チェリーの図柄が表示窓11内に表示されないように、サブリール33を停止制御する。
【0263】
さらに、サブ遊技状態制御手段81は、レア役抽選で当選したときは、特典遊技に移行させるか否かを決定するサブボーナス抽選を行う。サブボーナス抽選で第1特典遊技に移行させることに決定(第1特典遊技に当選)する確率は「1/20」に、第2特典遊技に移行させることに決定(第2特典遊技に当選)する確率は「1/10」に、第3特典遊技に移行させることに決定(第3特典遊技に当選)する確率は「1/5」に、それぞれ設定されている。
【0264】
ここで、本実施形態では、終了するまでの遊技回数を設定している有限の高確遊技と、終了するまでの遊技回数を設定していない無限の高確遊技とを有している。
また、サブ遊技状態制御手段81は、有限の高確遊技に移行したときは、サブボーナス抽選に当選するか、又は所定遊技回数を消化するまで、有限の高確遊技を継続するように制御する。そして、有限の高確遊技に移行した場合において、サブボーナス抽選に当選することなく所定遊技回数を消化したときは、有限の高確遊技を終了し、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。なお、有限の高確遊技を終了するまでの遊技回数は、有限の高確遊技への移行時に、15遊技又は30遊技のいずれかを抽選で決定する。
【0265】
これに対し、サブ遊技状態制御手段81は、無限の高確遊技に移行したときは、サブボーナス抽選に当選するまで、無限の高確遊技を継続するように制御する。
なお、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、遊技回数テーブル81aに定めた有限の高確遊技に移行可能にする遊技回数となったときは、有限の高確遊技に移行させ、遊技回数テーブル81aに定めた無限の高確遊技に移行可能にする遊技回数となったときは、無限の高確遊技に移行させるように制御する。この点については後述する。
【0266】
また、サブ遊技状態制御手段81は、非AT遊技中も、高確遊技中と同様に、リプレイA〜D当選時にレア役抽選を行い、レア役抽選で当選したときは、サブボーナス抽選を行う。ただし、高確遊技では、レア役抽選で当選する確率は「1/2」に設定されているのに対し、非AT遊技では、レア役抽選で当選する確率は「1/20」に設定されている。このため、たとえば、サブボーナス抽選で第1特典遊技に当選する確率は、高確遊技では「1/2×1/20=1/40」になるのに対し、非AT遊技では「1/20×1/20=1/400」になる。したがって、サブボーナス抽選で当選する確率は、非AT遊技よりも高確遊技の方が高くなる。
【0267】
さらに、サブ遊技状態制御手段81は、非AT遊技中にサブボーナス抽選で当選したときは、次遊技から第2特定演出状態(本前兆状態)に移行させるように制御する。また、第2特定演出状態では、後述する演出制御手段83は、特典遊技に移行することを遊技者に期待させる演出を出力するように制御する。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、第2特定演出状態(本前兆状態)で所定遊技回数(たとえば、5遊技)を消化したときは、第2特定演出状態を終了し、次遊技から特典遊技に移行させるように制御する。
【0268】
また、サブ遊技状態制御手段81は、非AT遊技中にレア役抽選で当選したものの、サブボーナス抽選で非当選になったときは、第2特定演出状態(ガセ前兆状態)に移行させるか否かの抽選を行い、第2特定演出状態に移行させることに決定したときは、次遊技から第2特定演出状態に移行させるように制御する。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、第2特定演出状態(ガセ前兆状態)で所定遊技回数(たとえば、5遊技)を消化したときは、第1特定演出状態を終了し、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。
【0269】
また、サブボーナス抽選で第1特典遊技に当選したときは、後述する演出制御手段83は、サブボーナス抽選で当選した旨を報知(「BONUS確定」の画面を画像表示装置23に表示)する。その後、報知制御手段82は、第1特典遊技に対応する高確フリーズモードAに移行させる押し順を報知する。また、第1特典遊技に移行させることに決定してから、第1特典遊技に移行するまでの間は、第1特典遊技準備中(サブボーナス準備中)となる。
【0270】
具体的には、報知制御手段82は、第1特典遊技準備中に、通常フリーズモードにおいてリプレイA〜Dに当選したときは、昇格押し順Aを報知する。これにより、メインモードが準備モードAに移行するように誘導する。
また、報知制御手段82は、第1特典遊技準備中に、準備モードAにおいてリプレイA〜Dに当選したときは、昇格押し順Aを報知する。これにより、メインモードが高確フリーズモードAに移行するように誘導する。
【0271】
さらにまた、報知制御手段82は、第1特典遊技準備中に、準備モードAにおいてベルA1〜E8(押し順ベル)に当選したときは、画像表示装置23における、左ストップスイッチ42の上方に相当する位置に「×」印を表示し、中及び右ストップスイッチ42の上方に相当する位置にそれぞれ「?」印を表示する。このようにして、左第1停止(移行押し順)でストップスイッチ42を操作すべきでない旨、及び変則押し(維持押し順)でストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。これにより、メインモードが通常フリーズモードに移行(転落)しないように誘導しつつ、正解押し順を遊技者に選択させる。
【0272】
さらに、報知制御手段82は、メインモードが高確フリーズモードAに移行したときは、リプレイA〜Dに当選した遊技において、逆押しで「緑7」の図柄を表示窓11の中段に停止させるように各ストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
このとき、報知に従って、逆押しで「緑7」を狙って各ストップスイッチ42が操作されると、メインリール制御手段64は、リプレイ06が入賞するように、各メインリール31を停止制御する。また、サブリール制御手段84は、「緑7」の図柄ではなく、「赤7」の図柄を表示窓11の上段まで滑らせて、そこで停止させるように、サブリール33を停止制御する。このとき、移動コマ(図柄)数が例外的に4コマを超えることとなる。
【0273】
そして、表示窓11の斜め右下がり方向のラインに「赤7」−「緑7」−「青7」が停止すると、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態を第1特典遊技に移行させるように制御し、外部信号制御手段73は、BB信号の出力をオンにするように制御する。
また、サブ遊技状態制御手段81は、第1特典遊技に移行したときは、高確フリーズモードAの終了条件を満たすまで、第1特典遊技を継続するように制御する。すなわち、高確フリーズモードAかつ第1特典遊技となる。
【0274】
さらにまた、高確フリーズモードAかつ第1特典遊技では、サブリール制御手段84は、リプレイA〜D当選時に、チェリーの図柄が表示窓11内に表示されるように、サブリール33を停止制御する。
この場合、リプレイが入賞するものの、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」は一直線上には揃わない。そして、演出制御手段83は、実際にはリプレイが入賞したにもかかわらず、リプレイが入賞したことを示す演出ではなく、チェリーが入賞したかのような演出を出力する。
【0275】
さらに、高確フリーズモードAかつ第1特典遊技では、フリーズの実行頻度が高くなるとともに、フリーズ中は、チェリーの図柄が表示窓11内に表示されるようにサブリール33の回転及び停止を繰り返す特定リール動作が実行される。
このため、高確フリーズモードAかつ第1特典遊技では、サブリール33上のチェリーの図柄が表示窓11内に表示される頻度が高くなる。
【0276】
また、サブ遊技状態制御手段81は、サブリール33上のチェリーの図柄が表示窓11内に表示されるごとに、遊技者に対する特典として、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を所定枚数(たとえば、50枚)ずつ加算(上乗せ)する。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、高確フリーズモードAが終了したときは、第1特典遊技を終了し、次遊技からAT遊技に移行させるように制御する。
【0277】
なお、上述したように、高確フリーズモードAにおいて所定遊技回数を消化したときは、高確フリーズモードAが終了し、次遊技から高確フリーズモードEに移行する。
このため、高確フリーズモードAかつ第1特典遊技が終了すると、次遊技から高確フリーズモードEかつAT遊技となる。
【0278】
また、サブボーナス抽選で第2特典遊技に当選したときは、サブボーナス抽選で当選した旨を報知し、その後、報知制御手段82は、第2特典遊技に対応する高確フリーズモードBに移行させる押し順を報知する。第2特典遊技に移行させることに決定してから、第2特典遊技に移行するまでの間は、第2特典遊技準備中(サブボーナス準備中)となる。
【0279】
具体的には、報知制御手段82は、第2特典遊技準備中に、通常フリーズモードにおいてリプレイA〜Dに当選したときは、第1特典遊技準備中と同様に、昇格押し順Aを報知する。これにより、メインモードが準備モードAに移行するように誘導する。
また、報知制御手段82は、第2特典遊技準備中に、準備モードAにおいてリプレイA〜Dに当選したときは、第1特典遊技準備中とは異なり、昇格押し順Bを報知する。これにより、メインモードが高確フリーズモードBに移行するように誘導する。
【0280】
さらにまた、報知制御手段82は、第2特典遊技準備中に、準備モードAにおいてベルA1〜E8(押し順ベル)に当選したときは、第1特典遊技準備中と同様に、移行押し順でストップスイッチ42を操作すべきでない旨、及び維持押し順でストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。これにより、メインモードが通常フリーズモードに移行(転落)しないように誘導しつつ、正解押し順を遊技者に選択させる。
【0281】
さらに、報知制御手段82は、メインモードが高確フリーズモードBに移行したときは、リプレイA〜Dに当選した遊技において、逆押しで「緑7」の図柄を表示窓11の中段に停止させるように各ストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
このとき、報知に従って、逆押しで「緑7」を狙って各ストップスイッチ42が操作されると、メインリール制御手段64は、リプレイ06が入賞するように、各メインリール31を停止制御し、サブリール制御手段84は、「緑7」の図柄が表示窓11の中段に停止するように、サブリール33を停止制御する。
【0282】
そして、表示窓11の水平方向中段のラインに「緑7」−「緑7」−「緑7」が停止すると、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態を第2特典遊技に移行させるように制御し、外部信号制御手段73は、BB信号の出力をオンにするように制御する。
【0283】
また、サブ遊技状態制御手段81は、第2特典遊技に移行したときは、高確フリーズモードBの終了条件を満たすまで、第2特典遊技を継続するように制御する。すなわち、高確フリーズモードBかつ第2特典遊技となる。
さらにまた、高確フリーズモードBかつ第2特典遊技では、報知制御手段82は、リプレイA〜D当選時に、逆押しで「緑7」の図柄を表示窓11の中段に停止させるように各ストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
【0284】
このとき、報知に従って、逆押しで「緑7」を狙って各ストップスイッチ42が操作されると、メインリール制御手段64は、リプレイ06が入賞するように、各メインリール31を停止制御し、サブリール制御手段84は、「緑7」の図柄が表示窓11の中段に停止するように、サブリール33を停止制御する。
このため、高確フリーズモードBかつ第2特典遊技では、表示窓11の水平方向中段のラインに「緑7」−「緑7」−「緑7」が停止する頻度が高くなる。
【0285】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、表示窓11の水平方向中段のラインに「緑7」−「緑7」−「緑7」が停止するごとに、遊技者に対する特典として、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を所定枚数(たとえば、50枚)ずつ加算(上乗せ)する。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、高確フリーズモードBが終了したときは、第2特典遊技を終了し、次遊技からAT遊技に移行させるように制御する。
【0286】
なお、上述したように、高確フリーズモードBにおいて継続抽選で非当選となったときは、高確フリーズモードBが終了し、次遊技から高確フリーズモードEに移行する。
このため、高確フリーズモードBかつ第2特典遊技が終了すると、次遊技から高確フリーズモードEかつAT遊技となる。
【0287】
また、サブボーナス抽選で第3特典遊技に当選したときは、サブボーナス抽選で当選した旨を報知し、その後、報知制御手段82は、第3特典遊技に対応する高確フリーズモードCに移行させる押し順を報知する。第3特典遊技に移行させることに決定してから、第3特典遊技に移行するまでの間は、第3特典遊技準備中(サブボーナス準備中)となる。
【0288】
具体的には、報知制御手段82は、第3特典遊技準備中に、通常フリーズモードにおいてリプレイA〜Dに当選したときは、第1及び第2特典遊技準備中とは異なり、昇格押し順Bを報知する。これにより、メインモードが準備モードBに移行するように誘導する。
また、報知制御手段82は、第3特典遊技準備中に、準備モードBにおいてリプレイA〜Dに当選したときは、昇格押し順Aを報知する。これにより、メインモードが高確フリーズモードCに移行するように誘導する。
【0289】
さらにまた、報知制御手段82は、第3特典遊技準備中に、準備モードBにおいてベルA1〜E8(押し順ベル)に当選したときは、第1及び第2特典遊技準備中と同様に、移行押し順でストップスイッチ42を操作すべきでない旨、及び維持押し順でストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。これにより、メインモードが通常フリーズモードに移行(転落)しないように誘導しつつ、正解押し順を遊技者に選択させる。
【0290】
さらに、報知制御手段82は、メインモードが高確フリーズモードCに移行したときは、リプレイA〜Dに当選した遊技において、逆押しで「緑7」の図柄を表示窓11の中段に停止させるように各ストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
このとき、報知に従って、逆押しで「緑7」を狙って各ストップスイッチ42が操作されると、メインリール制御手段64は、リプレイ06が入賞するように、各メインリール31を停止制御し、サブリール制御手段84は、「緑7」の図柄が表示窓11の上段に停止するように、サブリール33を停止制御する。
【0291】
そして、表示窓11の斜め右下がり方向のラインに「緑7」−「緑7」−「青7」が停止すると、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態を第3特典遊技に移行させるように制御し、外部信号制御手段73は、RB信号の出力をオンにするように制御する。
【0292】
また、サブ遊技状態制御手段81は、第3特典遊技に移行したときは、高確フリーズモードCの終了条件を満たすまで、第3特典遊技を継続するように制御する。すなわち、高確フリーズモードCかつ第3特典遊技となる。
さらにまた、高確フリーズモードCかつ第3特典遊技では、サブ遊技状態制御手段81は、リプレイA〜D当選時に、AT遊技に移行させるか否かを決定するAT抽選を行う。AT抽選でAT遊技に移行させることに決定(当選)する確率は、「1/4」に設定されている。
【0293】
さらに、AT抽選で当選したときは、報知制御手段82は、リプレイA〜D当選時に、逆押しで「緑7」の図柄を表示窓11の中段に停止させるように各ストップスイッチ42を操作すべき旨を報知する。
このとき、報知に従って、逆押しで「緑7」を狙って各ストップスイッチ42が操作されると、メインリール制御手段64は、リプレイ06が入賞するように、各メインリール31を停止制御し、サブリール制御手段84は、「緑7」の図柄が表示窓11の中段に停止するように、サブリール33を停止制御する。
【0294】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、第3特典遊技において、表示窓11の水平方向中段のラインに「緑7」−「緑7」−「緑7」が停止したときは、第3特典遊技を終了し、次遊技からAT遊技に移行させるように制御する。
なお、上述したように、高確フリーズモードCにおいてリプレイ06が入賞したときは、高確フリーズモードCが終了し、次遊技から高確フリーズモードEに移行する。
このため、AT抽選で当選し、リプレイ06が入賞して、高確フリーズモードCかつ第3特典遊技が終了すると、次遊技から高確フリーズモードEかつAT遊技となる。
【0295】
また、サブ遊技状態制御手段81は、第3特典遊技において、AT抽選に当選することなく差枚数(純増枚数)が所定枚数(たとえば、50枚)に到達したときは、第3特典遊技を終了し、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。
なお、上述したように、高確フリーズモードCにおいて差枚数が所定枚数に到達したときは、高確フリーズモードCが終了し、次遊技から通常フリーズモードに移行する。
このため、差枚数が所定枚数に到達して、高確フリーズモードCかつ第3特典遊技が終了すると、次遊技から通常フリーズモードかつ非AT遊技となる。
【0296】
また、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技に移行したときは、メダルの払出し枚数が所定枚数に到達するまでAT遊技を継続し、メダルの払出し枚数が所定枚数に到達したときは、AT遊技を終了するように制御する。
すなわち、AT遊技の終了条件は、所定遊技回数を消化したことではなく、メダルの払出し枚数が所定枚数に到達したことに設定されている。
【0297】
このため、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技中のメダルの払出し枚数をカウントするためのATカウンタを備えている。
また、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数の初期値は、100枚に設定されており、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技への移行時に、ATカウンタに「100」を設定する。
【0298】
さらにまた、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を加算(上乗せ)することに決定したときは、決定した上乗せ数に相当する数値を、ATカウンタのカウント値に加算する。
さらに、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技中にメダルの払い出しが行われるごとに、メダルの払出し枚数に相当する数値を、ATカウンタのカウント値から減算する。
そして、サブ遊技状態制御手段81は、ATカウンタのカウント値が「0」になったときは、AT遊技を終了するように制御する。
【0299】
また、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技中も、非AT遊技中及び高確遊技中と同様に、リプレイA〜D当選時にレア役抽選を行い、レア役抽選で当選したときは、サブボーナス抽選を行う。AT遊技では、レア役抽選で当選する確率は「1/10」に設定されている。このため、たとえば、AT遊技では、サブボーナス抽選で第1特典遊技に当選する確率は、「1/10×1/20=1/200」になる。
【0300】
さらにまた、AT遊技中にサブボーナス抽選で第1特典遊技に当選したときは、非AT遊技中や高確遊技中にサブボーナス抽選で第1特典遊技に当選したときと同様に、報知制御手段82は、高確フリーズモードAに移行させる押し順を報知する。そして、メインモードが高確フリーズモードAに移行したときは、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態を第1特典遊技に移行させるように制御する。
【0301】
さらに、AT遊技中にサブボーナス抽選で第2特典遊技に当選したときは、非AT遊技中や高確遊技中にサブボーナス抽選で第2特典遊技に当選したときと同様に、報知制御手段82は、高確フリーズモードBに移行させる押し順を報知する。そして、メインモードが高確フリーズモードBに移行したときは、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態を第2特典遊技に移行させるように制御する。
【0302】
ただし、AT遊技中にサブボーナス抽選で第3特典遊技に当選したときは、非AT遊技中や高確遊技中にサブボーナス抽選で第3特典遊技に当選したときとは異なり、報知制御手段82は、高確フリーズモードBに移行させる押し順を報知する。そして、メインモードが高確フリーズモードBに移行したときは、サブ遊技状態制御手段81は、サブ遊技状態を第2特典遊技に移行させるように制御する。
【0303】
このように、AT遊技中にサブボーナス抽選で当選したときは、特典遊技に移行する。そして、特典遊技の終了条件を満たしたときは、AT遊技に移行する。このため、AT遊技と特典遊技との間を行き来し、その間に、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数が上乗せされることとなる。
【0304】
また、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技中に所定遊技回数(たとえば、25遊技)を消化するごとに、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選でメダルの払出し枚数を上乗せすることに決定(当選)する確率は、「1/4」に設定されている。
さらにまた、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ抽選で当選したときは、次遊技から上乗せ遊技に移行させるように制御する。
【0305】
さらに、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ遊技に移行したときは、所定遊技回数を消化するまで上乗せ遊技を継続する。上乗せ遊技を終了するまでの遊技回数は、上乗せ遊技への移行時に、5遊技又は10遊技のいずれかを抽選で決定する。
また、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ遊技において、ベル01が入賞するごとに、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を所定枚数(たとえば、50枚)ずつ加算(上乗せ)する。すなわち、ATカウンタのカウント値に「50」を加算する。
【0306】
そこで、報知制御手段82は、上乗せ遊技において、ベルA1〜D2に当選したときは、ベル01が入賞する押し順(正解押し順)を報知する。
これにより、ベル01が入賞するように誘導し、ひいてはAT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数が上乗せされるように誘導する。
【0307】
一方、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ遊技において、ベル02、13、又は14が入賞しても、AT遊技を終了するまでのメダルの払出し枚数を上乗せしない。
そこで、報知制御手段82は、上乗せ遊技において、ベルE1〜E8に当選したときは、ベル02が入賞するものの、いずれの図柄組合せラインにも「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止しない押し順(右第1停止)を報知する。
また、報知制御手段82は、上乗せ遊技において、ベルF1に当選したときは、ベル14が入賞するものの、いずれの図柄組合せラインにも「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止しない押し順(中又は右第1停止)を報知する。
【0308】
さらにまた、報知制御手段82は、上乗せ遊技において、ベルF2に当選したときは、ベル13が入賞するものの、いずれの図柄組合せラインにも「ベル」−「ベル」−「ベル」が停止しない押し順(中又は右第1停止)を報知する。
これにより、ベル02、13、又は14が入賞するものの、「ベル」−「ベル」−「ベル」が一直線上に揃わないように誘導し、遊技者に対して、不利益を与えないようにしつつ、メダルの払出し枚数が上乗せされるという誤解を与えないようにしている。
【0309】
なお、報知制御手段82は、AT遊技中であり、かつ上乗せ遊技でないときは、ベルE1〜E8当選時に、ベル02が入賞し、かつ「ベル」−「ベル」−「ベル」が表示窓11の斜め右下がり方向のラインに停止する押し順(中第1停止)を報知する。
また、報知制御手段82は、AT遊技中であり、かつ上乗せ遊技でないときは、ベルF1当選時に、ベル14が入賞し、かつ「ベル」−「ベル」−「ベル」が表示窓11の水平方向上段のラインに停止する押し順(左第1停止)を報知する。
【0310】
さらにまた、報知制御手段82は、AT遊技中であり、かつ上乗せ遊技でないときは、ベルF2当選時に、ベル13が入賞し、かつ「ベル」−「ベル」−「ベル」が表示窓11の斜め右下がり方向のラインに停止する押し順(左第1停止)を報知する。
これにより、ベル02、13、又は14が入賞し、かつ「ベル」−「ベル」−「ベル」が一直線上に揃うように誘導し、遊技者に対して、利益を付与しつつ、ベル02、13、又は14が入賞したことを知らせるようにしている。
【0311】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、上乗せ遊技において所定遊技回数を消化したときは、上乗せ遊技を終了し、次遊技からAT遊技に移行させる(戻る)ように制御する。
なお、サブ遊技状態が上乗せ遊技に移行しても、メインモードは高確フリーズモードEのままである。このため、高確フリーズモードEかつ上乗せ遊技となる。
【0312】
また、サブ遊技状態制御手段81は、ATカウンタのカウント値が「0」になったときはAT遊技を終了し、次遊技から特別上乗せ遊技に移行させるように制御する。
さらにまた、サブ遊技状態制御手段81は、特別上乗せ遊技では、ATカウンタに上乗せ数を設定するか否かを決定する特別上乗せ抽選を行う。特別上乗せ抽選でATカウンタに上乗せ数を設定することに決定(当選)する確率は、「1/10」に設定されている。
【0313】
さらに、サブ遊技状態制御手段81は、特別上乗せ抽選で当選したときは、AT遊技の開始から終了までの間におけるメダルの払出し枚数に相当する数値をATカウンタに設定する。たとえば、AT遊技の開始から終了までの間におけるメダルの払出し枚数が1000枚であれば、ATカウンタに「1000」を設定する。
【0314】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、ATカウンタに上乗せ数を設定すると、特別上乗せ遊技からAT遊技に移行させる(戻る)ように制御する。これにより、AT遊技が繰り返し実行されることとなる。
なお、サブ遊技状態が特別上乗せ遊技に移行しても、メインモードは高確フリーズモードEのままである。このため、高確フリーズモードEかつ特別上乗せ遊技となる。
【0315】
また、サブ遊技状態制御手段81は、特別上乗せ抽選で非当選になったときは、特別上乗せ遊技を終了し、次遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。
なお、非AT遊技に移行すると、押し順の報知が行われなくなる。このため、遊技者は、左第1停止でストップスイッチ42を操作する。これにより、降格押し順でストップスイッチ42が操作されることとなり、メインモードが高確フリーズモードEから通常フリーズモードに移行する。そして、通常フリーズモードかつ非AT遊技となる。
【0316】
次に、高確遊技に移行可能にする遊技回数(本解除遊技回数)、及び高確遊技に移行しない遊技回数(ガセ解除遊技回数)の設定について説明する。
本実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、本解除遊技回数及びガセ解除遊技回数を定めた遊技回数テーブル81aと、遊技回数をカウントする遊技回数カウンタ81bとを備えている。
【0317】
図12は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が100以下のときに用いる遊技回数テーブル81aを示す図であり、
図13は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が101以上のときに用いる遊技回数テーブル81aを示す図である。
図12及び
図13中、「有限」は「有限の高確遊技に移行可能にする遊技回数」を、「無限」は「無限の高確遊技に移行可能にする遊技回数」を、「ガセ」は「高確遊技に移行しない(ガセ前兆状態に移行する)遊技回数」を、「なし」は「前兆状態及び高確遊技への移行なし」を、「−」は「ブランク」を、それぞれ意味する。
【0318】
本実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技から非AT遊技に移行したときは、通常モード又は連チャンモードのいずれかを抽選で決定する。
また、通常モードに決定する確率は「4/5」に、連チャンモードに決定する確率は「1/5に、それぞれ設定されている。
【0319】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、通常モードに決定したときは、遊技回数カウンタ81bのカウント値が100以下のときに用いる遊技回数テーブル81aとして、
図12の前半01〜16の中からいずれか1つを抽選で選択するとともに、遊技回数カウンタ81bのカウント値が101以上のときに用いる遊技回数テーブル81aとして、
図13の後半01〜22の中からいずれか1つを抽選で選択する。
【0320】
また、サブ遊技状態制御手段81は、連チャンモードに決定したときは、遊技回数カウンタ81bのカウント値が100以下のときに用いる遊技回数テーブル81aとして、
図12の前半17〜28の中からいずれか1つを抽選で選択し、遊技回数カウンタ81bのカウント値が101以上のときに用いる遊技回数テーブル81aは選択しない。連チャンモードに決定し、
図12の前半17〜28の中から遊技回数テーブル81aを選択したときは、100遊技以内に必ず無限の高確遊技に移行するためである。
【0321】
たとえば、遊技回数カウンタ81bのカウント値が100以下のときに用いる遊技回数テーブル81aとして、
図12の前半12を選択するとともに、遊技回数カウンタ81bのカウント値が101以上のときに用いる遊技回数テーブル81aとして、
図13の後半10を選択したとする。
【0322】
この場合、サブ遊技状態制御手段81は、「75」、「600」、「800」、「900」、「950」、「1000」、及び「1050」を有限の高確遊技に移行可能にする遊技回数に設定し、「1100」を無限の高確遊技に移行可能にする遊技回数に設定し、「300」、「500」、及び「700」を高確遊技に移行しない(ガセ前兆状態に移行する)遊技回数に設定する。
【0323】
このように、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技から非AT遊技に移行したときは、複数の本解除遊技回数、及び複数のガセ解除遊技回数を設定する。
すなわち、高確遊技に移行可能にする遊技回数(本解除遊技回数)として、第1本解除遊技回数、第2本解除遊技回数、・・・、第n本解除遊技回数(n≧2)を設定する。
同様に、高確遊技に移行しない遊技回数(ガセ解除遊技回数)として、第1ガセ解除遊技回数、第2ガセ解除遊技回数、・・・、第mガセ解除遊技回数(m≧2)を設定する。
【0324】
また、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技から非AT遊技に移行したときは、遊技回数カウンタ81bのカウント値を初期値(たとえば、「0」)に設定する。
さらに、サブ遊技状態制御手段81は、遊技が行われるごとに、遊技回数カウンタ81bのカウント値に所定値(たとえば、「1」)を加算する。これにより、AT遊技から非AT遊技に移行してからの遊技回数をカウントする。
【0325】
そして、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第1〜第「n−1」本解除遊技回数のいずれかとなったときは、非AT遊技から、第1特定演出状態(本前兆状態)を経て、高確遊技に移行させるように制御する。この場合、サブ遊技状態制御手段81は、高確遊技において、サブボーナス抽選に当選することなく所定遊技回数を消化したときは、高確遊技から非AT遊技に移行させるように制御する。
すなわち、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、第1〜第「n−1」本解除遊技回数のいずれかとなったときは、有限の高確遊技に移行させるように制御する。
【0326】
また、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第n本解除遊技回数となったときは、非AT遊技から、第1特定演出状態(本前兆状態)を経て、高確遊技に移行させるように制御する。この場合、サブ遊技状態制御手段81は、サブボーナス抽選に当選するまで、高確遊技を継続するように制御する。
すなわち、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81のカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第n本解除遊技回数となったときは、無限の高確遊技に移行させるように制御する。
【0327】
このように、第1〜第「n−1」本解除遊技回数は、有限の高確遊技に移行する本解除遊技回数となり、第n本解除遊技回数は、無限の高確遊技に移行する本解除遊技回数となる。
また、通常モードでは、
図12の前半01〜16及び
図13の後半01〜22の中からそれぞれ遊技回数テーブル81aを選択する。このため、通常モードでは、第n本解除遊技回数は、1100回以内となる。
これに対し、連チャンモードでは、
図13の前半17〜28の中から遊技回数テーブル81aを選択する。このため、連チャンモードでは、第n本解除遊技回数は、100回以内となる。
【0328】
また、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第1〜第mガセ解除遊技回数のいずれかとなったときは、非AT遊技から第1特定演出状態(ガセ前兆状態)に移行させるように制御する。この場合、サブ遊技状態制御手段81は、ガセ前兆状態において所定遊技回数を消化したときは、ガセ前兆状態から非AT遊技に移行させるように制御する。
【0329】
また、サブ遊技状態制御手段81は、非AT遊技中に、変則押しでストップスイッチ42が操作されると、ペナルティとして、所定遊技回数(たとえば、5遊技)を消化するまで、遊技が行われても、ATカウンタのカウント値に「1」を加算しない。これにより、高確遊技や第1〜第3特典遊技(サブボーナス)やAT遊技への移行を遅らせる。
【0330】
なお、サブ遊技状態制御手段81は、AT遊技中に、変則押しを報知したときに、変則押しでストップスイッチ42が操作されても、ペナルティを付与することはない。
このようにして、非AT遊技中は、ペナルティ回避のため、遊技者が左第1停止でストップスイッチ42を操作するようにしている。
【0331】
次に、電源切断時、電源投入時、及び設定変更時における遊技回数テーブル81a及び遊技回数テーブル81bの設定について説明する。
サブ遊技状態制御手段81は、スロットマシン10の電源をオフにするとき(電源切断時)に、選択した遊技回数テーブル81aを特定するためのテーブル情報、及び遊技回数カウンタ81bのカウント値を、所定の記憶領域に記憶する。
なお、設定値を変更するときは電源を一旦オフにするが、このときも、サブ遊技状態制御手段81は、テーブル情報及び遊技回数カウンタ81bのカウント値を記憶する。
【0332】
また、サブ遊技状態制御手段81は、設定値が変更されることなくスロットマシン10の電源がオンに(投入)されたときは、電源切断時に記憶したテーブル情報に応じた遊技回数テーブル81aをセットするとともに、電源切断時に記憶したカウント値を遊技カウンタ81bにセットする。
すなわち、設定値が変更されることなく電源が投入されたときは、電源切断時の遊技回数テーブル81a及び遊技回数カウンタ81bのカウント値を維持する。
【0333】
また、サブ遊技状態制御手段81は、設定値が変更されたときは、遊技回数テーブル81aを選択(本解除遊技回数、及びガセ解除遊技回数を再設定)するか否かを抽選で決定する。
ここで、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択(再設定)することに決定したときは、AT遊技から非AT遊技に移行したときと同様に、通常モード又は連チャンモードのいずれかを決定し、この決定に応じた遊技回数テーブル81aを選択する。ただし、この場合、サブ遊技状態制御手段81は、初期値の「0」を遊技回数カウンタ81bにセットするのではなく、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値を決定し、この決定したカウント値を遊技回数カウンタ81bにセットする。
【0334】
これに対し、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択(再設定)しないことに決定したときは、設定値が変更されることなく電源が投入されたときと同様に、電源切断時に記憶したテーブル情報に応じた遊技回数テーブル81aをセットするとともに、電源切断時に記憶したカウント値を遊技カウンタ81bにセットする。
すなわち、遊技回数テーブル81aを再設定しないことに決定したときは、設定値の変更前の遊技回数テーブル81a及び遊技回数カウンタ81bのカウント値を維持する。
【0335】
このように、設定値が変更されたときは、遊技回数テーブル81aを再設定するか否かを決定し、再設定することに決定したときは、遊技回数テーブル81aを選択し直し、再設定しないことに決定したときは、設定値の変更前の遊技回数テーブル81aを維持することにより、設定値の変更後の動作パターンを多様化することができるので、設定値が変更されたことを遊技者に察知されにくくすることができる。
【0336】
また、設定値が変更され、遊技回数テーブル81aを再設定するときは、初期値の「0」ではなく、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値を遊技回数カウンタ81bにセットすることにより、遊技回数カウンタ81bに初期値が設定されてから所定遊技回数を消化したときと同様の状態を作り出すことができるので、設定値が変更されたことを遊技者に察知されにくくすることができる。
【0337】
特に、本実施形態では、100遊技を消化するごとに、ガセ前兆状態や高確遊技に移行しやすくなる。このため、ガセ前兆状態や高確遊技から非AT遊技に戻ったときに相当する遊技回数を、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値として決定することが好ましい。このようにすることで、他の遊技者が遊技を止めた後と同様の状態を作り出すことができるので、設定値が変更されたことを察知されにくくすることができる。
【0338】
また、サブ遊技状態制御手段81は、設定値の変更操作が行われた場合において、この変更操作の前後で同一の設定値であるときは、AT遊技から非AT遊技に移行したときと同様に、通常モード又は連チャンモードのいずれかを決定し、この決定に応じた遊技回数テーブル81aを選択するとともに、初期値の「0」を遊技回数カウンタ81bにセットする。
【0339】
さらにまた、サブ遊技状態制御手段81は、第1特定演出状態(本前兆状態)中、高確遊技(チャンスゾーン)中、第1〜第3特典遊技(サブボーナス)中、又はAT遊技中に設定値が変更されたときは、遊技回数テーブル81aを再設定するか否かの決定を行うことなく、通常モード又は連チャンモードのいずれかを決定し、この決定に応じた遊技回数テーブル81aを選択するとともに、所定値(初期値の「0」、又は所定遊技回数の消化後に相当するカウント値)を遊技回数カウンタ81bにセットする。
【0340】
続いて、電源投入時における遊技回数テーブル81a及び遊技回数カウンタ81bの設定に関する処理の流れを、
図14に示すフローチャートに基づき説明する。
図14のステップS11において、サブ遊技状態制御手段81は、電源が投入されたときは、設定値の変更操作が行われたか否かを判断する。ここで、設定値の変更操作が行われたと判断したときは、次のステップS12に進む。これに対し、設定値の変更操作が行われていないと判断したときは、ステップS20に進む。
【0341】
ステップS12では、サブ遊技状態制御手段81は、変更操作の前後で同一の設定値か否かを判断する。ここで、同一の設定値であると判断したときは、次のステップS13に進む。これに対し、同一の設定値ではないと判断したときは、ステップS15に進む。
【0342】
ステップS13では、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択(再設定)する。具体的には、通常モード又は連チャンモードのいずれかを決定し、この決定に応じた遊技回数テーブル81aを選択する。これにより、第1本解除遊技回数、第2本解除遊技回数、・・・、第n本解除遊技回数(n≧2)を設定するとともに、第1ガセ解除遊技回数、第2ガセ解除遊技回数、・・・、第mガセ解除遊技回数(m≧2)を設定する。そして、次のステップS14に進む。
【0343】
ステップS14では、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bに初期値の「0」を設定する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS15では、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択(再設定)するか否かを抽選で決定し、次のステップS16では、再設定することに決定したか否かを判断する。ここで、再設定することに決定したと判断したときは、次のステップS17に進む。これに対し、再設定しないことに決定したと判断したときは、ステップS20に進む。
【0344】
ステップS17では、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択(再設定)する。具体的には、ステップS13と同様である。そして、次のステップS18に進む。
ステップS18では、サブ遊技状態制御手段81は、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値を決定し、次のステップS19では、決定したカウント値を、遊技回数カウンタ81bにセットする。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
【0345】
ステップS20では、サブ遊技状態制御手段81は、電源切断時に記憶したテーブル情報に応じた遊技回数テーブル81aをセットし、次のステップS21では、電源切断時に記憶したカウント値を遊技カウンタ81bにセットする。すなわち、電源切断時の遊技回数テーブル81a及び遊技回数カウンタ81bのカウント値を維持する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
【0346】
説明を
図1に戻す。
サブ制御手段80は、演出制御手段83を備える。
演出制御手段83は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
【0347】
演出制御手段83は、遊技ごとに、遊技の開始時等に、役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、演出を選択する。具体的には、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を選択する。そして、この選択に従って、演出を出力する。
【0348】
また、第1及び第2特定演出状態(本前兆状態又はガセ前兆状態)では、演出制御手段83は、高確遊技(チャンスゾーン)や第1〜第3特典遊技(サブボーナス)に移行することを遊技者に期待させる演出を出力するように制御する。
【0349】
たとえば、複数回の遊技にわたる一連の連続演出を出力することで、高確遊技や第1〜第3特典遊技に移行することを遊技者に期待させることができる。
ここで、連続演出として、たとえば、主人公のキャラクターと敵のキャラクターとが戦う様子を複数回(たとえば、2〜3回)の遊技にわたって画像表示装置23に表示するものを挙げることができる。
【0350】
また、ガセ前兆状態では、演出制御手段83は、連続演出の最後に主人公のキャラクターが戦いに負ける様子を画像表示装置23に表示する。
これに対し、本前兆状態では、演出制御手段83は、連続演出の最後に主人公のキャラクターが敵のキャラクターを倒して戦いに勝つ様子を画像表示装置23に表示する。
【0351】
また、演出制御手段83は、サブボーナス抽選に当選したときは、その旨を報知(「BONUS確定」の画面を画像表示装置23に表示)する。これにより、第1〜第3特典遊技に移行することを遊技者に知らせることができる。
【0352】
ここで、演出シナリオは、演出のストーリーを予め定めたものであり、演出制御手段83は、期間や内容が異なる複数種類の演出シナリオを有している。
また、演出制御手段83は、遊技回数テーブル81aを選択(本解除遊技回数及びガセ解除遊技回数を設定)したときは、予め定めた複数種類の演出シナリオの中から、選択した遊技回数テーブル81a及び設定値記憶手段60aに記憶されている設定値に応じた演出シナリオを決定する。
そして、演出制御手段83は、遊技の進行に伴って、かつ決定した演出シナリオに従って、演出を出力するように制御する。
【0353】
また、設定値が変更され、かつ遊技回数テーブル81aを選択(再設定)しないことに決定したときは、演出制御手段83は、第1特定演出状態若しくは第2特定演出状態に移行するまで、又は高確遊技若しくは第1〜第3特典遊技に移行するまで、設定値の変更前に決定した演出シナリオに応じた演出を出力するように制御する。
さらにまた、演出制御手段83は、設定値に関する演出を出力する場合を有する。
設定値に関する演出として、たとえば、設定値に応じて出力頻度が異なる演出を挙げることができる。これにより、遊技者に対し、そのスロットマシン10の設定値を予想する上での判断材料の1つを提供することができる。
【0354】
そして、演出制御手段83は、設定値に関する演出を出力することに決定した後、設定値に関する演出を出力する前に、設定値が変更されたときは、変更後の設定値に応じた演出シナリオを決定し、決定した演出シナリオに応じた演出を出力するように制御する。
また、演出制御手段83は、設定値に関する演出を出力することに決定した後、設定値に関する演出を出力する前に、設定値が変更されたときは、変更前の設定値に関する演出を出力しないように制御する。
【0355】
さらに、演出制御手段83は、非AT遊技から高確遊技を経ずに第1〜第3特典遊技に移行したときと、非AT遊技から高確遊技を経て第1〜第3特典遊技に移行したときとで、異なる態様の演出を出力するように制御する。
すなわち、演出制御手段83は、非AT遊技においてサブボーナス抽選で当選し、非AT遊技から第1〜第3特典遊技に移行したときと、高確遊技においてサブボーナス抽選に当選し、高確遊技から第1〜第3特典遊技に移行したときとで、異なる態様の演出を出力するように制御する。
【0356】
なお、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23は、サブ制御手段80側で制御するものであり、メイン制御手段50側で制御するものではない。
しかし、フリーズについては、メイン制御手段50側で制御する。
【0357】
ただし、フリーズを実行すると、フリーズに関する情報をメイン制御手段50からサブ制御手段80に送信し、フリーズの実行中における画像表示等については、サブ制御手段80側で制御する。このようにして、演出制御手段83により、フリーズに応じた演出画像を画像表示装置23に表示する。
【0358】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)上記実施形態では、高確フリーズモードA(第1特典遊技)の終了条件は、所定遊技回数を消化したこと、高確フリーズモードB(第2特典遊技)の終了条件は、継続抽選で非当選になったこと、高確フリーズモードC(第3特典遊技)の終了条件は、所定の差枚数に到達したことに設定した。
【0359】
しかし、これに限らず、各高確フリーズモード(各特典遊技)の終了条件は、たとえば、所定遊技回数を消化したこと、所定の払出し枚数に到達したこと、所定の差枚数に到達したこと、所定の役に当選したこと、所定の役が入賞したこと、所定の図柄の組合せが停止したこと等、種々設定することができる。
【0360】
(2)上記実施形態では、サブボーナス準備中に、ベルA1〜D2に当選したときは、画像表示装置23における、左ストップスイッチ42の上方に相当する位置に「×」印を表示し、中及び右ストップスイッチ42の上方に相当する位置にそれぞれ「?」印を表示した。このようにして、サブボーナス準備中に、ベルA1〜D2に当選したときは、左第1停止(移行押し順)でストップスイッチ42を操作すべきでない旨、及び変則押し(維持押し順)でストップスイッチ42を操作すべき旨を報知した。
【0361】
しかし、これに限らず、たとえば、サブボーナス準備中に、ベルA1〜D2に当選したときは、画像表示装置23における、左ストップスイッチ42の上方に相当する位置に「×」印を表示し、中及び右ストップスイッチ42の上方に相当する位置には何も表示しなくてもよい。すなわち、サブボーナス準備中に、ベルA1〜D2に当選したときは、左第1停止(移行押し順)でストップスイッチ42を操作すべきでない旨のみを報知するようにしてもよい。
【0362】
(3)上記実施形態では、メインモードとして、フリーズの実行頻度が異なる複数種類のフリーズモード(通常フリーズモード、及び高確フリーズモードA〜E)を設けたが、これに限らず、以下に示すようにしてもよい。
たとえば、メインモードとして、フリーズの実行頻度は同一であるが、外部信号の出力状態が異なる複数種類の外端出力モードを設ける。
【0363】
また、押し順決定手段71は、外端出力モードを移行させる押し順、及び外端出力モードを移行させない押し順を決定する。
さらにまた、モード制御手段70は、押し順決定手段71による決定、及びストップスイッチ42の押し順に応じて、外端出力モードの移行を制御する。
【0364】
さらに、報知制御手段82は、外端出力モードを移行させることに決定したときは、決定した外端出力モードに移行させる押し順を報知する。
そして、外部信号制御手段73は、外端出力モードの移行に応じて外部信号の出力を制御し、サブ遊技状態制御手段81は、外端出力モードの移行に応じてサブ遊技状態の移行を制御する。
【0365】
(4)上記実施形態では、遊技回数テーブル81aには、複数の本解除遊技回数(特典遊技に移行可能にする遊技回数)、及び複数のガセ解除遊技回数(特典遊技に移行しない遊技回数)を定めた。そして、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択することで、複数の本解除遊技回数、及び複数のガセ解除遊技回数を設定した。
【0366】
しかし、これに限らず、たとえば、遊技回数テーブル81aには、1つ又は複数の本解除遊技回数を定め、ガセ解除遊技回数は定めなくてもよい。そして、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを選択することで、1つ又は複数の本解除遊技回数を設定し、ガセ解除遊技回数は設定しなくてもよい。
また、たとえば、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数テーブル81aを用いることなく、抽選により、1つ又は複数の本解除遊技回数を設定してもよい。
【0367】
(5)上記実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、設定値が変更されたときは、遊技回数テーブル81aを選択(本解除遊技回数を再設定)するか否かを決定した。
そして、選択(再設定)することに決定したときは、遊技回数テーブル81aを選択(本解除遊技回数を再設定)するとともに、遊技回数カウンタ81bに、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値を設定した。
【0368】
一方、選択(再設定)しないことに決定したときは、設定値の変更前の遊技回数テーブル81a(本解除遊技回数)及び遊技回数カウンタ81bのカウント値を維持した。
しかし、これに限らず、たとえば、選択(再設定)することに決定したときは、遊技回数カウンタ81bに、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値ではなく、初期値(たとえば、「0」)を設定してもよい。
【0369】
また、たとえば、設定値が変更されたときは、選択(再設定)するか否かの決定をすることなく、遊技回数テーブル81aを選択(本解除遊技回数を再設定)するとともに、遊技回数カウンタ81bに、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値を設定してもよい。
さらにまた、たとえば、電源投入時には、設定値が変更されたか否かにかかわらず、遊技回数テーブル81aを選択(本解除遊技回数を再設定)するとともに、遊技回数カウンタ81bに、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値を設定してもよい。
【0370】
(6)たとえば、サブ遊技状態制御手段81は、非AT遊技では、設定値記憶手段60aに記憶されている設定値に応じて、特典遊技(サブボーナス)に移行するか否かの抽選(サブボーナス抽選)に当選する確率を異ならせるように制御する。
また、サブ遊技状態制御手段81は、高確遊技(チャンスゾーン)では、設定値記憶手段60aに記憶されている設定値にかかわらず、特典遊技に移行するか否かの抽選に当選する確率を同一にするように制御する。
【0371】
そして、演出制御手段83は、非AT遊技から高確遊技を経ずに特典遊技やAT遊技に移行したときと、高確遊技から特典遊技やAT遊技に移行したときとで、異なる態様の演出を出力するように制御する。
これにより、特典遊技やAT遊技に移行したときの演出の態様から、遊技者に、設定値を推測させることができる。
【0372】
(7)上記実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた本解除遊技回数となったときは、非AT遊技から第1特定演出状態(本前兆状態)を経て高確遊技(チャンスゾーン)に移行するように制御した。
【0373】
しかし、これに限らず、たとえば、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた本解除遊技回数となったときは、非AT遊技から第1特定演出状態を経ずに高確遊技に移行させたり、非AT遊技から特典遊技(サブボーナス)に移行させたり、非AT遊技からAT遊技に移行させるように制御してもよい。
【0374】
また、たとえば、非AT遊技から第1特定演出状態を経ずに高確遊技に移行させる場合には、サブ遊技状態制御手段81は、本解除遊技回数に到達するまでの残り遊技回数が所定遊技回数(たとえば、5遊技)となったとき(本解除遊技回数の5遊技前となったとき)に、本解除遊技回数に到達するまでの5遊技にわたって、連続演出を出力させるようにしてもよい。
【0375】
(8)上記実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第1〜第「n−1」本解除遊技回数のいずれかとなることにより、非AT遊技から高確遊技に移行した場合において、サブボーナス抽選に当選することなく所定遊技回数を消化したときは、高確遊技から非AT遊技に移行させるように制御した。
【0376】
また、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第n本解除遊技回数となることにより、非AT遊技から高確遊技に移行したときは、サブボーナス抽選に当選するまで、高確遊技を継続するように制御した。
すなわち、第1〜第「n−1」本解除遊技回数は、有限の高確遊技に移行する本解除遊技回数とし、第n本解除遊技回数は、無限の高確遊技に移行する本解除遊技回数とした。
【0377】
しかし、これに限らず、たとえば、サブ遊技状態制御手段81は、遊技回数カウンタ81bのカウント値が、選択した遊技回数テーブル81aに定めた第n本解除遊技回数となることにより、非AT遊技から高確遊技に移行した場合においても、サブボーナス抽選に当選することなく所定遊技回数を消化したときは、高確遊技から非AT遊技に移行させるように制御してもよい。
すなわち、無限の高確遊技に移行する本解除遊技回数を設定せず、第1〜第n本解除遊技回数を、すべて有限の高確遊技に移行する本解除遊技回数に設定してもよい。
【0378】
(9)上記実施形態では、サブリール制御手段84は、フリーズ中における各擬似遊技の開始時にサブリール33の回転を開始し、各擬似遊技の開始時から所定時間が経過するか、又は所定時間が経過する前に左ストップスイッチ42が操作されたときは、サブリール33の回転を停止(一時的に停止、仮停止)させることにより、表示窓11に所定の図柄を表示するように、特定リール動作を制御した。
【0379】
しかし、これに限らず、たとえば、フリーズ中に、スタートスイッチ41の操作を契機として、サブリール33の回転を停止させてもよい。
また、たとえば、演出に用いる演出用スイッチを設け、フリーズ中に、演出用スイッチの操作を契機として、サブリール33の回転を停止させてもよい。
【0380】
(10)上記実施形態では、通常モードと、連チャンモードとを設け、通常モードでは、1100遊技以内に、無限の高確遊技に移行するように制御し、連チャンモードでは、100遊技以内に、無限の高確遊技に移行するように制御した。
しかし、これに限らず、たとえば、連チャンモードを設けずに、常に、1100遊技以内に、無限の高確遊技に移行するように制御してもよい。
【0381】
(11)上記実施形態では、サブ遊技状態制御手段81は、特別上乗せ遊技において、ATカウンタに上乗せ数を設定するか否かを決定する特別上乗せ抽選を行った。すなわち、特別上乗せ抽選は、特別上乗せ遊技中に行った。そして、特別上乗せ抽選で当選したときは、AT遊技の開始から終了までの間におけるメダルの払出し枚数に相当する数値をATカウンタに設定した。
【0382】
しかし、これに限らず、たとえば、第1〜第2特典遊技(サブボーナス)中や、AT遊技への移行時に、予め特別上乗せ抽選を行っておくとともに、その結果を所定の記憶領域に記憶しておき、特別上乗せ遊技に移行したときは、記憶した特別上乗せ抽選の結果に基づいて、AT遊技の開始から終了までの間におけるメダルの払出し枚数に相当する数値をATカウンタに設定してもよい。
【0383】
(12)上記実施形態では、メインリール31とサブリール33とを設け、メインリール制御手段64によってメインリール31の回転及び停止を制御し、サブリール制御手段84によってサブリール33の回転及び停止を制御した。
しかし、これに限らず、たとえば、サブリール33を第1メインリール31に置き換えてもよい。この場合、メインリール制御手段64は、上記実施形態のサブリール制御手段84と同様に、第1メインリール31(に置き換えたサブリール33)の回転及び停止を制御し、報知制御手段82は、上記実施形態と同様に、ストップスイッチ42の押し順を報知すればよい。
【0384】
そして、フリーズ中に擬似遊技を行うときは、メインリール制御手段64は、メインリール31によって特定リール動作を行うように制御する。
また、メインリール31で特定リール動作を行う場合は、メインリール制御手段64は、たとえば、スタートスイッチ41が操作されたときに、すべてのメインリール31の回転を開始し、ストップスイッチ42が操作されたときに、対応するメインリール31を、遊技結果を表示する停止とは異なる図柄の表示状態とすることにより、遊技結果を示すものではない図柄の組合せを表示するように制御する。
【0385】
ここで、「遊技結果を表示する停止とは異なる図柄の表示状態」として、たとえば、揺れ変動を挙げることができる。
また、「揺れ変動」とは、図柄が一定の振幅(揺れ幅)をもって上下移動を繰り返すものであり、静止しない場合(常に上下移動を繰り返す場合)や、静止及び移動を繰り返す場合、たとえば有効ラインを基準として上寄りに約1〜2秒静止した後、下寄りに移動して約1〜2秒静止した後、再度上寄りに移動して約1〜2秒静止することを繰り返す等である。
【0386】
そして、すべてのメインリール31が(揺れ変動を伴って)停止した後、スタートスイッチ41が操作されると、その時点でフリーズを終了し、本遊技を開始する。
また、本遊技の開始時には、メインリール制御手段64は、各メインリール31ごとに回転開始のタイミングを異ならせる(ばらす、ばらばらにする)ランダム遅延の制御を行う。
【0387】
ここで、フリーズを終了し、本遊技を開始すると、メインリール31を回転させるが、フリーズ中の特定リール動作で停止した状態から、すべてのメインリール31を一斉に回転させると、フリーズ中に停止した相関位置関係を有したままで、メインリール31が回転してしまうこととなる。
【0388】
たとえば、フリーズ中に「緑7」−「緑7」−「緑7」が水平方向中段のラインに停止し、フリーズを終了してメインリール31を回転させると、その相関位置関係が保持された状態で各メインリール31が回転し、かつ定速状態となって、ストップスイッチ42の受付け可能となる。
しかし、その相関位置関係のままで各メインリール31を一斉に回転させると、前遊技での遊技結果(前遊技での最終停止位置)と異なる位置関係を有してメインリール31が回転してしまう。
【0389】
このため、そのような相関位置関係が目押し補助につながるおそれがあり、遊技の公正を害するおそれがある。
そこで、メインリール31で特定リール動作を行う場合は、フリーズ中に停止したときの相関位置関係と異なる相関位置関係であってランダムに選択された相関位置関係となるように、各メインリール31の回転開始を制御する。
【0390】
(13)上記実施形態では、ストップスイッチ42の押し順によって有利な遊技結果を得ることができる場合とできない場合とを設け、AT遊技中は、遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の押し順を報知することで、遊技者は、報知された押し順に従ってストップスイッチ42を操作すれば、有利な遊技結果を得ることができるようにした。すなわち、いわゆる「押し順AT」とした。
【0391】
しかし、これに限らず、たとえば、ストップスイッチ42の操作タイミングによって有利な遊技結果を得ることができる場合とできない場合とを設け、AT遊技中は、遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の操作タイミング(有効ラインに狙う図柄等)を報知することで、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、有利な遊技結果を得ることができるようにしてもよい。すなわち、いわゆる「目押しAT」としてもよい。
【0392】
また、押し順及び操作タイミングの双方の条件を満たしたときに、有利な遊技結果を得ることができるようにし、AT遊技中は、遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の押し順及び操作タイミングを報知するようにしてもよい。
【0393】
(14)上記実施形態では、RT遊技で用いる役抽選テーブル62Bは、非RT遊技で用いる役抽選テーブル62Aと比較すると、特別役(MB)の当選領域を設定せず、その分リプレイの当選領域を大きく設定した。このようにして、RT遊技におけるリプレイの当選確率を、非RT遊技におけるリプレイの当選確率より高くした。
【0394】
しかし、これに限らず、たとえば、役抽選テーブル62Aにおける非当選領域を、リプレイの当選領域に置き換え、これを役抽選テーブル62Bとしてもよい。すなわち、役抽選テーブル62Bでは、役抽選テーブル62Aにおける非当選領域を、リプレイ当選で埋めてもよい。このようにして、RT遊技におけるリプレイの当選確率を、非RT遊技におけるリプレイの当選確率より高くすることもできる。
【0395】
また、たとえば、役抽選テーブル62Aにおけるリプレイの当選領域の一部を、非当選領域に置き換え、これを役抽選テーブル62Bとしてもよい。このようにして、上記とは逆に、RT遊技におけるリプレイの当選確率を、非RT遊技におけるリプレイの当選確率より低くしてもよい。
【0396】
(15)上記実施形態では、押し順決定手段71は、内部中かつRT遊技では、メインモードの移行制御のための押し順の割り当てを行うが、非内部中かつ非RT遊技及びMB遊技では、リプレイA〜DやベルA1〜E8に当選しても、メインモードの移行制御のための押し順の割り当てを行わないようにした。
しかし、これに限らず、押し順決定手段71は、たとえば、非内部中かつ非RT遊技及びMB遊技においても、メインモードの移行制御のための押し順の割り当てを行うようにしてもよい。
【0397】
この場合、押し順決定手段71は、非内部中かつ非RT遊技及びMB遊技においても、内部中かつRT遊技と同様に、6通りの各押し順に対して、降格押し順、昇格押し順A、昇格押し順B、又は維持押し順のいずれかを割り当てるようにしてもよい。
また、押し順決定手段71は、非内部中かつ非RT遊技及びMB遊技では、内部中かつRT遊技とは異なり、6通りのすべての押し順に対して、維持押し順を割り当てるようにしてもよい。
【0398】
さらに、たとえば、非内部中かつ非RT遊技から内部中かつRT遊技への移行時に、メインモードが移行不可能な状態から移行可能な状態に移行させるとともに、内部中かつRT遊技からMB遊技への移行時に、メインモードが移行可能な状態から移行不可能な状態に移行させるようにしてもよい。
【0399】
(16)上記実施形態では、高確遊技に移行可能にする遊技回数(本解除遊技回数)として、第1本解除遊技回数、第2本解除遊技回数、・・・、第n本解除遊技回数(n≧2)を設定した。
また、高確遊技に移行しない遊技回数(ガセ解除遊技回数)として、第1ガセ解除遊技回数、第2ガセ解除遊技回数、・・・、第mガセ解除遊技回数(m≧2)を設定した。
しかし、これに限らず、たとえば、本解除遊技回数及びガセ解除遊技回数は、それぞれ1つずつ設定してもよい。すなわち、n=1、かつ、m=1にしてもよい。
【0400】
なお、上記(1)〜(16)の各変形例は、それぞれ単独で適用される場合に限られるものではなく、これらを適宜組合わせて適用することもできる。
<付記>
本願の出願当初の請求項に係る発明(当初発明)が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。
(a)当初発明が解決しようとする課題
従来のスロットマシンにおいて、設定値が変更されたときは、変更後の設定値に応じた選択確率で演出モードA〜Cの中からいずれか1つを選択し、設定値が変更されることなく電源が投入されたときは、設定変更の不実施時に応じた選択確率で演出モードA〜Cの中からいずれか1つを選択するスロットマシンが知られている(特開2007−209683号公報参照)。
特開2007−209683号公報の技術では、設定値の変更の有無、及び変更後の設定値に応じて、演出モードA〜Cの選択確率が異なる。
このため、同一のスロットマシンで2日続けて遊技をした場合に、1日目及び2日目の演出モードから、設定値の変更の有無や、変更後の設定値を予測することができる。
当初発明が解決しようとする課題は、同一のスロットマシンで2日続けて遊技をした場合であっても、設定値の変更の有無を予測されにくくすることである。
(b)当初発明に係る課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を示す。)
第1の解決手段は、
遊技状態として、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる特定遊技状態とを有し、遊技状態の移行を制御する遊技状態制御手段(サブ遊技状態制御手段81)と、
遊技回数をカウントする遊技回数カウンタ(81b)と、
遊技媒体の賭数に対する獲得数の期待値を定める複数段階の設定値のうちいずれか1つを記憶する設定値記憶手段(60a)と
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記特定遊技状態に移行可能となるまでの解除遊技回数を設定し、
前記遊技回数カウンタのカウント値が前記解除遊技回数となったときは、前記特定遊技状態に移行可能にするように制御し、
前記設定値が変更されたときは、前記解除遊技回数を再設定するか否かを決定し、
前記設定値が変更され、かつ前記解除遊技回数を再設定することに決定したときは、前記解除遊技回数を再設定するとともに、前記遊技回数カウンタのカウント値を所定値に設定し、
前記設定値が変更され、かつ前記解除遊技回数を再設定しないことに決定したときは、前記設定値の変更前の前記解除遊技回数及び前記遊技回数カウンタのカウント値を維持する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
前記遊技状態制御手段は、前記設定値が変更され、かつ前記解除遊技回数を再設定することに決定したときは、前記遊技回数カウンタのカウント値を、所定遊技回数の消化後に相当する値に設定する
ことを特徴とする。
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、
前記遊技状態制御手段は、
電源切断時は、前記解除遊技回数及び前記遊技回数カウンタのカウント値を記憶し、
前記設定値が変更されることなく電源が投入されたときは、電源切断時に記憶した前記解除遊技回数及び前記遊技回数カウンタのカウント値を維持する
ことを特徴とする。
第4の解決手段は、第1〜第3の解決手段において、
前記遊技状態制御手段は、前記設定値の変更操作が行われた場合において、その変更操作の前後で同一の前記設定値であるときは、前記解除遊技回数を再設定し、かつ前記遊技回数カウンタのカウント値を所定値(初期値)に設定する
ことを特徴とする。
第5の解決手段は、第1〜第4の解決手段において、
演出の出力を制御する演出制御手段(83)を備え、
前記演出制御手段は、
前記解除遊技回数を設定したときは、前記設定値記憶手段に記憶されている前記設定値に応じた演出シナリオを決定し、その演出シナリオに応じた演出を出力するように制御し、
前記設定値が変更され、かつ前記解除遊技回数を再設定しないことに決定したときは、前記特定遊技状態に移行するまで又は前記特定遊技状態への移行に関する演出(高確遊技に移行することを遊技者に期待させる演出)を出力するまで、前記設定値の変更前に決定した前記演出シナリオに応じた演出を出力するように制御する
ことを特徴とする。
第6の解決手段は、第5の解決手段において、
前記演出制御手段は、
前記設定値に関する演出(設定値に応じて出力頻度が異なる演出)を出力する場合を有し、
前記設定値に関する演出を出力することに決定した後、前記設定値に関する演出を出力する前に前記設定値が変更されたときは、変更後の前記設定値に応じた前記演出シナリオを決定し、その演出シナリオに応じた演出を出力するように制御する
ことを特徴とする。
第7の解決手段は、第5の解決手段において、
前記演出制御手段は、
前記設定値に関する演出を出力する場合を有し、
前記設定値に関する演出を出力することに決定した後、前記設定値に関する演出を出力する前に前記設定値が変更されたときは、変更前の前記設定値に関する演出を出力しないように制御する
ことを特徴とする。
第8の解決手段は、第5〜第7の解決手段において、
前記遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態であるとき又は前記特定遊技状態への移行に関する演出を出力中に前記設定値が変更されたときは、前記解除遊技回数を再設定し、かつ前記遊技回数カウンタのカウント値を所定値に設定する
ことを特徴とする。
(作用)
当初発明においては、通常遊技状態と、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態とを有する。
そして、遊技状態制御手段は、通常遊技状態と特定遊技状態との間の移行を制御する。
ここで、通常遊技状態として、たとえば、遊技者にとって有利となる遊技結果を表示させるためのストップスイッチの操作内容を報知しない非報知遊技(非AT遊技)を挙げることができる。
また、特定遊技状態として、たとえば、遊技者にとって有利となる遊技結果を表示させるためのストップスイッチの操作内容を報知する報知遊技(AT遊技)や、遊技結果に応じて遊技者に対してAT遊技に関する特典を付与する特典遊技(サブボーナス)や、サブボーナスに移行するか否かの抽選で当選する確率が非AT遊技よりも高い高確遊技(チャンスゾーン)等を挙げることができる。
さらに、遊技状態制御手段は、特定遊技状態に移行可能となるまでの解除遊技回数を設定する。
ここで、遊技状態制御手段は、たとえば、「0」〜「1100」の数値の中からいずれか1つを抽選で選択し、選択した数値を解除遊技回数として設定することができる。
また、たとえば、1つ又は複数の数値を定めた複数の遊技回数テーブルを備え、遊技状態制御手段は、複数の遊技回数テーブルの中からいずれか1つを抽選で選択し、選択した遊技回数テーブルに定めた数値を解除遊技回数として設定することもできる。
そして、遊技状態制御手段は、遊技回数カウンタのカウント値が、設定した解除遊技回数となったときは、特定遊技状態に移行可能にするように制御する。
また、遊技状態制御手段は、設定値が変更されたときは、解除遊技回数を再設定するか否かを決定する。
ここで、設定値が変更され、かつ解除遊技回数を再設定することに決定したときは、遊技状態制御手段は、解除遊技回数を再設定する(設定し直す)とともに、遊技回数カウンタのカウント値を所定値に設定する。このとき設定する所定値としては、たとえば、初期値や、所定遊技回数の消化後に相当するカウント値等を挙げることができる。
これに対し、設定値が変更され、かつ解除遊技回数を再設定しないことに決定したときは、設定値の変更前の解除遊技回数及び遊技回数カウンタのカウント値を維持する。すなわち、設定値の変更前に、解除遊技回数及び遊技回数カウンタのカウント値を記憶領域に記憶しておき、設定値の変更後には、記憶領域に記憶されている解除遊技回数を設定するとともに、記憶領域に記憶されているカウント値を遊技回数カウンタに設定する。
このため、設定値が変更された場合には、解除遊技回数が再設定されるとともに遊技回数カウンタのカウント値に所定値が設定されるときと、設定値の変更前の解除遊技回数及び遊技回数カウンタのカウント値が維持されるときとを有することとなる。
したがって、同一のスロットマシンで2日続けて遊技をした場合であっても、設定値の変更の有無を予測されにくくすることができる。
また、第2の解決手段においては、遊技状態制御手段は、設定値が変更され、かつ解除遊技回数を再設定することに決定したときは、遊技回数カウンタのカウント値を、所定遊技回数の消化後に相当する値に設定する。
これにより、設定値を変更した直後に、遊技回数カウンタに初期値が設定されてから所定遊技回数を消化したときと同様の状態を作り出すことができるので、設定値を変更したことを遊技者に察知されにくくすることができる。
さらに、第3の解決手段においては、遊技状態制御手段は、設定値が変更されることなく電源が投入されたときは、電源切断時に記憶した解除遊技回数及び遊技回数カウンタのカウント値を維持する。
これにより、設定値が変更されることなく電源が投入されたときに、遊技者にとって有利な状態(たとえば、解除遊技回数に到達するまでの残り遊技回数が比較的少ない状態)から、遊技者にとって有利ではない状態(たとえば、解除遊技回数に到達するまでの残り遊技回数が比較的多い状態)に移行してしまうのを防止することができる。
(当初発明と実施形態との関係)
「遊技状態」は「サブ遊技状態」に相当し、「通常遊技状態」は「非AT遊技」に相当し、「特定遊技状態」は「高確遊技(チャンスゾーン)」に相当する。
また、「解除遊技回数」は「本解除遊技回数」に相当する。
さらにまた、複数の本解除遊技回数を定めた複数の遊技回数テーブルを備え、サブ遊技状態制御手段は、複数の遊技回数テーブルの中からいずれか1つを抽選で選択することにより、複数の本解除遊技回数(第1本解除遊技回数、第2本解除遊技回数、・・・、第n本解除遊技回数(n≧2))を設定する。
(c)当初発明の効果
当初発明によれば、同一のスロットマシンで2日続けて遊技をした場合であっても、設定値の変更の有無を予測されにくくすることができる。