(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記寿命推定部は、前記稼動頻度が高いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する請求項3に記載の管理サーバ。
前記寿命推定部は、前記稼働時間が長いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する請求項3又は4に記載の管理サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
初めに、
図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の開示はなんらの限定を意図するものではない。
【0019】
上述の通り、機器の管理者は、部品の寿命に応じて、部品の交換を手配する必要がある。しかし、機器の管理者が部品の寿命を管理する場合、機器の管理者の負担が大きい。さらに、人為的なミスによって、交換すべき部品の手配等が遅れる恐れがある。また、機器の稼動状態に応じて、部品の劣化速度は異なる。従って、機器の稼動状態に応じて、適切に、部品の交換時期を通知することに貢献する管理サーバが、望まれる。
【0020】
そこで、一例として、
図1に示す管理サーバ100を提供する。管理サーバ100は、管理対象機器から、部品の初期寿命値を含む部品情報、及び機器稼動情報を受信するサーバ通信部101と、初期寿命値、及び機器稼動情報に基づいて、実質寿命値を推定する寿命推定部102と、実質寿命値に基づいて、部品の交換通知時期を決定する通知時期決定部103と、交換通知時期に、部品の交換を通知する通知制御部104と、を備える。なお、以下の説明では、有寿命部品、及び消耗品を部品と呼ぶ。有寿命部品とは、使用頻度、経過時間、使用環境に応じて、劣化速度が異なる部品を意味する。また、消耗品とは、使用頻度、使用量に応じて、消耗速度が異なる部品を意味する。また、以下の説明では、管理者とは、部品の交換の際に、部品の発注等の作業を行う担当者を含む。
【0021】
まず、管理サーバ100は、管理対象機器から、機器稼動情報を受信する。管理対象機器とは、管理対象の機器である。また、機器稼動情報とは、管理対象機器の稼動状態に関する情報である。例えば、機器稼動情報は、管理対象機器の稼動頻度、稼働時間等の情報であっても良い。なお、以下の説明では、管理対象機器の部品であって、消耗品、有寿命部品を、管理対象部品と呼ぶ。
【0022】
また、管理サーバ100は、管理対象機器から、管理対象部品の初期寿命値を含む部品情報を取得する。ここで、初期寿命値とは、管理対象部品の仕様に基づいて決定される、管理対象部品の寿命を表す値である。また、管理対象部品の寿命とは、適切に部品を使用可能な期間を意味する。さらに、部品情報は、部品名等を含む情報である。
【0023】
そして、管理サーバ100は、初期寿命値、機器稼動情報に基づいて、実質的な管理対象部品の寿命(以下、実質寿命値と呼ぶ)を推定する。上述の通り、管理対象機器の稼動状態に応じて、部品の劣化速度は異なる。しかし、管理サーバ100は、部品の劣化速度に応じた、実質的な部品の寿命を推定できる。
【0024】
そして、管理サーバ100は、実質寿命値に基づいて、管理者に、管理対象部品の交換を通知する時期(以下、交換通知時期と呼ぶ)を決定する。そして、管理サーバ100は、交換通知時期に、管理者に管理対象部品の交換を通知する。そのため、管理者は、適切な時期に、部品の発注等を行うことができる。以上より、管理サーバ100は、機器の稼動状態に応じて、適切に、部品の交換時期を通知することに貢献する。
【0025】
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0026】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0027】
図2は、本実施形態に係る管理システム1の全体構成の一例を示す図である。管理システム1は、管理対象機器2と、管理サーバ3と、を含んで構成される。
【0028】
管理対象機器2は、管理対象部品で構成されて、動作する機器を意味する。管理対象機器2は、公共設備、小売製品等を含み、その詳細は問わない。
【0029】
管理サーバ3は、ネットワーク4を介して、1又は2以上の管理対象機器2と接続する。ネットワーク4は、電話回線、インターネット、LAN(Local Area Network)等のネットワークを含む。
【0030】
管理サーバ3は、管理対象部品の交換時期を管理する。そこで、管理サーバ3は、管理対象部品の寿命等に関する情報を管理する。
【0031】
また、管理サーバ3は、管理対象機器2の管理者に、部品の交換を通知する時期を管理する。さらに、管理サーバ3は管理対象機器2の管理者の連絡先を管理する。
【0032】
また、管理対象機器2は、管理サーバ3へ管理対象機器2の型番等の情報、及び機器稼動情報を送信する。そして、管理サーバ3は、受信した機器稼動情報等を記憶する。なお、以下の説明では、管理対象機器2の型番等の情報を、機器固有情報と呼ぶ。
【0033】
図3は、管理対象機器2の内部構成の一例を示す図である。管理対象機器2は、機器制御部201と、機器記憶部202と、機器通信部203と、を含んで構成される。
図3は、簡単のため、本実施形態に係る管理対象機器2に関係するモジュールを主に記載する。
【0034】
機器制御部201は、管理対象機器2の機器稼動情報を取得する。機器稼動情報とは、管理対象機器の稼動状態に関する情報である。具体的には、機器稼動情報は、管理対象機器2の稼動頻度、及び稼働時間に関する情報を含むことが好ましい。稼動頻度は、例えば、ハードディスクへのアクセス頻度、メモリへのアクセス頻度、CPU(Central Processing Unit)の稼働率等の情報を含んでも良い。また、稼動時間は、例えば、ハードディクスへのアクセス時間、メモリへのアクセス時間、CPUの稼働時間等を含んでも良い。
【0035】
また、機器制御部201は、管理対象機器の機器固有情報を取得する。機器固有情報とは、管理対象機器2を識別する情報である。例えば、機器固有情報は、管理対象機器2の型番、管理対象機器2の識別番号、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス等であっても良い。なお、管理対象機器2の識別番号とは、管理対象機器2の管理者が、管理対象機器2を識別するために割り当てる番号を意味する。
【0036】
ここで、機器制御部201は、所定の時間(例えば、一日)毎に、機器稼動情報を取得することが好ましい。つまり、機器制御部201は、所定の時間毎に、稼動頻度、稼働時間等を算出することが好ましい。
【0037】
機器記憶部202は、機器固有情報、機器稼動情報、部品交換履歴情報等を記憶する。部品交換履歴情報とは、管理対象機器2の部品の交換履歴に関する情報である。例えば、部品交換履歴情報は、部品名、部品の型番、部品を交換した日等の情報を含むことが好ましい。なお、管理者は、管理対象機器2の操作部(図示せず)を用いて、部品名、部品の型番、部品を交換した日等の情報を入力しても良い。また、機器記憶部202は、機器通信部203が管理サーバ3に機器稼動情報等を送信した日時を記憶しても良い。
【0038】
機器通信部203は、機器稼動情報、機器固有情報、部品交換履歴情報等を管理サーバ3に送信する。
【0039】
図4は、管理サーバ3の内部構成の一例を示す図である。管理サーバ3は、サーバ通信部301と、寿命推定部302と、部品情報管理部303と、部品情報データベース304と、通知時期決定部305と、機器管理情報制御部306と、機器管理情報データベース307と、通知制御部308と、管理者情報データベース309と、通知情報データベース310と、を含んで構成される。
図4は、簡単のため、本実施形態に係る管理サーバ3に関係するモジュールを主に記載する。
【0040】
サーバ通信部301は、ネットワークを介して、管理対象機器2と通信する。具体的には、サーバ通信部301は、管理対象機器2から、部品の初期寿命値を含む部品情報、及び機器稼動情報を受信する。さらに、サーバ通信部301は、管理対象機器2から、機器固有情報、交換履歴情報等を受信する。
【0041】
また、サーバ通信部301は、管理対象部品名、管理対象部品の型番、初期寿命値を含む情報を、部品情報として受信しても良い。さらに、サーバ通信部301は、管理対象部品の価格を部品情報として受信しても良い。
【0042】
例えば、管理者は、管理対象機器2の操作部を用いて、部品名、部品の型番、初期寿命値等を、部品情報として入力しても良い。そして、サーバ通信部301は、ネットワークを介して、入力された部品情報を受信しても良い。
【0043】
寿命推定部302は、機器稼動情報、及び初期寿命値に基づいて、実質寿命値を推定する。具体的には、寿命推定部302は、機器稼動情報に基づいて、初期寿命値に対する重みを算出して、実質寿命値を推定する。そのため、寿命推定部302は、予め、稼動頻度、稼働時間等に基づいて、重みを算出する関数を定義することが好ましい。そして、寿命推定部302は、定義された関数を用いて、稼動頻度、稼働時間等に基づいて重みを算出する。そして、寿命推定部302は、算出された重みを、初期寿命値に重み付けし、実質寿命値を算出しても良い。
【0044】
例えば、管理対象機器2の稼動頻度が高いほど、管理対象部品は、早く消耗、又は劣化等する。そのため、寿命推定部302は、管理対象機器2の稼動頻度が高いほど、実質寿命値を短くするように、初期寿命値に重み付けして、実質寿命値を推定しても良い。
【0045】
また、例えば、管理対象機器2の稼働時間が長いほど、管理対象部品は、早く消耗、又は劣化等する。そのため、寿命推定部302は、管理対象機器2の稼働時間が長いほど、実質寿命値を短くするように、初期寿命値に重み付けして、実質寿命値を推定しても良い。
【0046】
部品情報管理部303は、部品情報を管理する。具体的には、まず、部品情報管理部303は、実質寿命値に基づいて、部品交換を通知すべき周期(以下、通知周期と呼ぶ)を決定する。または、部品情報管理部303は、実質寿命値、及び部品を手配するための所要期間(以下、手配リードタイムと呼ぶ)に基づいて、通知周期を決定しても良い。その場合、部品情報管理部303は、実質寿命値から手配リードタイムを差し引いた期間より短い期間を、通知周期として決定することが好ましい。
【0047】
そして、部品情報管理部303は、部品情報と、通知周期と、を対応付けた部品情報テーブルを生成する。具体的には、部品情報管理部303は、管理対象部品名、管理対象部品の型番、初期寿命値、通知周期の対応関係を示すテーブルを、部品情報テーブルとして生成する。また、部品情報管理部303は、手配リードタイムを部品情報テーブルに含めても良い。さらに、部品情報管理部303は、管理対象部品の価格を、部品情報テーブルに含めても良い。
【0048】
部品情報データベース304は、部品情報テーブルを記憶する。
【0049】
通知時期決定部305は、実質寿命値に基づいて、部品の交換通知時期を決定する。
【0050】
また、サーバ通信部301が交換履歴情報を受信した場合、通知時期決定部305は、交換履歴情報に基づいて、交換通知時期を更新する。具体的には、通知時期決定部305は、部品の交換日から通知周期が経過した日以降を、交換通知時期として決定する。
【0051】
図5、
図6は、部品情報テーブルの一例を示す図である。
図5は、消耗品に関する部品情報テーブルの一例を示す図である。また、
図6は、有寿命部品に関する部品情報テーブルの一例を示す図である。なお、
図5、
図6は、部品情報テーブルを
図5、
図6で示す情報に限定する趣旨ではない。
【0052】
図5は、「内蔵バッテリーパック」、「拡張バッテリーパック」、「エアフィルター」に関する部品情報テーブルを示す。具体的には、
図5の場合、部品情報テーブルは、「部品名」、「部品の型番」、「初期寿命値」、「実質寿命値」、「手配リードタイム」、「通知周期」、「価格」の対応関係を示す。なお、
図5は、部品情報テーブルを
図5に示す情報に限定する趣旨ではない。
【0053】
例えば、
図5に示す内蔵バッテリーパックの初期寿命値は2年である。ここで、
図5の場合、通知時期決定部305は、機器稼動情報に基づいて、内蔵バッテリーパックの実質寿命値を1年6ヶ月と推定している。ところで、管理者が管理対象部品を手配した際に、管理対象部品が在庫切れである場合がある。そのため、部品情報管理部303は、手配リードタイムに対して、余裕を持って、通知周期を決定することが好ましい。そこで、
図5の場合、部品情報管理部303は、実質寿命値に対して、手配リードタイムと、さらに1ヶ月の余裕を持って、通知周期を1年2ヶ月と決定している。
【0054】
図6は、「AC電源」、「冷却ファン」、「内蔵HDD(Hard Disk Drive)」、「DVD(Digital Versatile Disk)ドライブ」、「リチウム電池」に関する部品情報テーブルを示す。具体的には、
図6の場合、部品情報テーブルは、「部品名」、「部品の型番」、「初期寿命値」、「実質寿命値」、「手配リードタイム」、「通知周期」、「価格」の対応関係を示す。
【0055】
ここで、有寿命部品は、消耗品より寿命が長い場合が多い。そのため、
図6に示す有寿命部品は、
図5に示す消耗品より初期寿命値が長い。そこで、
図6に示す有寿命部品の通知周期は、
図5に示す消耗品の通知周期より長く設定されている。
【0056】
機器管理情報制御部306は、機器管理情報を制御する。機器管理情報とは、機器固有情報、部品交換履歴情報、交換通知時期を含む情報である。
【0057】
そして、機器管理情報制御部306は、機器固有情報と、部品交換履歴情報と、交換通知時期と、を対応付けた機器管理情報テーブルを生成する。また、機器管理情報制御部306は、各管理対象機器2の管理者を識別するための情報を、機器管理情報テーブルに含めても良い。
【0058】
機器管理情報データベース307は、機器管理情報テーブルを記憶する。
【0059】
図7は、機器管理情報テーブルの一例を示す図である。具体的には、
図7は、機器の型番が「AAAA−AA」、「BBBB−BB」、「CCCC−CC」、「DDDD−DD」の管理対象機器2に関する機器管理情報テーブルを示す。そして、
図7の場合、機器管理情報テーブルは、機器固有情報と、「管理者ID」、「部品名」、「部品の型番」、「前回交換日」、「交換通知時期」と、の対応関係を示す。ここで、
図7の場合、機器固有情報は、「機器の型番」、「機器の識別番号」、「IPアドレス」、「MACアドレス」である。なお、
図7は、機器管理情報テーブルを
図7に示す情報に限定する趣旨ではない。
【0060】
図7に示すように、機器管理情報テーブルは、複数の管理対象機器2について、管理対象部品の交換通知時期等の情報を含んでも良い。また、
図7に示すように、機器管理情報テーブルは、各管理対象機器2に対して、複数の管理対象部品を含んでも良い。
【0061】
通知制御部308は、管理対象部品について、交換通知時期を管理者に通知する処理を制御する。具体的には、まず、通知制御部308は、機器管理情報テーブルに基づいて、交換通知時期を過ぎている管理対象部品(以下、交換対象部品と呼ぶ)を抽出する。そして、通知制御部308は、機器管理情報テーブルに基づいて、交換対象部品の通知対象の管理者(以下、通知対象管理者と呼ぶ)を抽出する。さらに、通知制御部308は、部品情報テーブルに基づいて、交換対象部品の部品情報を取得する。
【0062】
また、通知制御部308は、管理者情報テーブルを生成する。管理者情報テーブルは、管理者に関する情報に、通知対象管理者フラグを対応付けたテーブルである。ここで、通知対象管理者フラグは、通知対象管理者であるか否か、を示すフラグである。そして、通知制御部308は、機器管理情報テーブルに基づいて、通知対象管理者を判別する。以下の説明では、通知対象管理者フラグがオンの場合、通知対象管理者であることを意味する。一方、通知対象管理者フラグがオフの場合、通知対象管理者でないことを意味する。なお、通知制御部308は、通知対象管理者フラグとして、所定の数字、文字等を管理者情報データベースに設定しても良い。
【0063】
また、通知制御部308は、通知情報テーブルを生成する。通知情報テーブルは、通知対象部品の部品情報と、管理対象機器2の機器固有情報と、を対応付けたテーブルである。さらに、通知情報テーブルは、交換対象部品に関する通知状態を管理するフラグ(以下、交換部品通知フラグと呼ぶ)を含んでも良い。具体的には、交換部品通知フラグは、通知処理を終了した交換対象部品であるか否か、を示すフラグである。つまり、通知制御部308は、通知情報テーブルに基づいて、通知対象管理者に通知済みである交換対象部品を判別できる。以下の説明では、交換部品通知フラグがオンの場合、通知処理を終了した交換対象部品であることを意味する。一方、交換部品通知フラグがオフの場合、通知処理を終了していない交換対象部品であることを示す。なお、通知制御部308は、交換部品通知フラグとして、所定の数字、文字等を通知情報テーブルに設定しても良い。
【0064】
そして、通知制御部308は、管理対象部品を交換するように、通知対象管理者に通知する。例えば、通知制御部308は、サーバ通信部301を介して、部品交換が必要である旨の電子メールを、通知対象管理者に送信しても良い。なお、通知制御部308は、交換対象部品の部品名、部品の型番、実質交換時期等を、通知対象管理者に通知することが好ましい。さらに、通知制御部308は、交換対象部品の手配リードタイム、価格等の情報を、通知対象管理者に通知しても良い。
【0065】
例えば、まず、通知制御部308は、通知対象管理者について、通知対象管理者フラグをオンにする。さらに、通知制御部308は、未通知の交換対象部品について、交換部品通知フラグをオフにする。そして、通知制御部308は、部品の交換時期を通知する電子メール等を、通知対象管理者に送信する。その場合、通知制御部308は、通知対象管理者に電子メールを送信終了後、その通知対象管理者について、通知対象管理者フラグをオフにする。さらに、通知制御部308は、通知した交換対象部品について、交換部品通知フラグをオンにする。
【0066】
管理者情報データベース309は、管理者情報テーブルを記憶する。また、通知情報データベース310は、通知情報テーブルを記憶する。
【0067】
図8は、管理者情報テーブルの一例を示す図である。具体的には、
図8は、管理者IDが、「P1111111」、「P2222222」、「P3333333」、「P4444444」の通知対象管理者に関する管理者情報テーブルを示す。そして、
図8の場合、管理者情報テーブルは、「管理者ID」、「管理者名」、「メールアドレス」、「通知対象管理者フラグ」の対応関係を示す。なお、
図8は、管理者情報テーブルを
図8に示す情報に限定する趣旨ではない。
【0068】
例えば、
図8の場合、通知対象管理者フラグが「1」の場合、通知対象管理者であることを示す。つまり、通知制御部308は、管理者「日電 太郎」と「日電 志郎」に部品交換を通知する必要があることを示す。一方、
図8の場合、通知対象管理者フラグが「0」の場合、通知対象管理者でないことを示す。
【0069】
図9は、通知情報テーブルの一例を示す図である。具体的には、
図9は、機器の型番が「AAAA−AA」、「DDDD−DD」の交換対象部品に関する通知情報テーブルを示す。そして、
図9の場合、通知情報テーブルは、機器固有情報、部品情報、手配数量、「交換部品通知フラグ」の対応関係を示す。なお、
図9の場合、機器固有情報は、「機器の型番」、「機器の識別番号」、「IPアドレス」を含む情報である。また、
図9の場合、部品情報は、「部品の型番」、「実質交換時期」、「手配リードタイム」、価格を含む情報である。なお、
図9は、通知情報テーブルを
図9に示す情報に限定する趣旨ではない。
【0070】
例えば、
図9の場合、交換部品通知フラグが「1」の場合、通知対象管理者に通知済みの交換対象部品であることを示す。つまり、機器の型番が「AAAA−AA」の管理対象機器に備わる「エアフィルター」は、通知対象管理者に通知済みの交換対象部品であることを示す。一方、
図9の場合、交換部品通知フラグが「0」の場合、通知対象管理者に未通知の交換対象部品であることを示す。つまり、機器の型番が「DDDD−DD」の管理対象機器に備わる「エアフィルター」は、通知対象管理者に未通知の交換対象部品であることを示す。
【0071】
図10は、通知対象管理者への通知メッセージの一例を示す図である。
図10の場合、通知メッセージは、部品交換依頼のメッセージ、交換対象部品の部品情報等を含む。そして、通知制御部308は、電子メール等を用いて、
図10に示すような情報を通知対象管理者に通知しても良い。
【0072】
次に、本実施形態に係る管理システム1の動作について説明する。
【0073】
図11は、管理対象機器2から管理サーバ3へ機器稼動情報等を送信する処理の一例を示すフローチャートである。
【0074】
ステップS1において、サーバ通信部301は、管理対象機器2に通信確認信号を送信する。例えば、サーバ通信部301は、管理対象機器2に、通信確認信号として、所謂、PING信号を送信しても良い。なお、サーバ通信部301は、PING信号を送信する際、ブロードキャストアドレスを送信先としても良い。
【0075】
そして、機器通信部203は通信確認信号を受信した場合、管理サーバ3に応答信号を送信する(ステップS2)。なお、サーバ通信部301、及び機器通信部203は、PINGプログラムを用いて、通信確認信号の送受信を行っても良い。
【0076】
そして、サーバ通信部301は応答信号を受信した場合、応答信号の送信元の管理対象機器2と通信可能であると判断する。そして、サーバ通信部301は管理対象機器2に、管理プログラムの起動指示信号を送信する(ステップS3)。ここで、管理プログラムとは、機器稼動情報等を取得する処理等を、機器制御部201に実行させるプログラムを意味する。なお、管理プログラムは、管理対象機器2にインストールされているものとする。
【0077】
機器通信部203が管理プログラムの起動指示信号を受信した場合、機器制御部201は、管理プログラムを起動する(ステップS4)。
【0078】
ステップS5において、機器制御部201は、機器固有情報、及び機器稼動情報を取得する。なお、機器制御部201は、所定の時間(例えば、1日)毎に機器稼動情報等を取得しても良い。つまり、機器制御部201は、機器稼動情報を前回取得してから、所定の時間経過後である場合に、機器稼動情報を取得しても良い。
【0079】
ステップS6において、機器制御部201は、部品の交換履歴情報のうち、管理サーバ3に未送信の交換履歴情報を取得する。
【0080】
ステップS7において、機器通信部203は、未送信の交換履歴情報、及び機器稼動情報を、管理サーバ3に送信する。そして、
図12に示すステップS101に遷移する。
【0081】
図12は、実質交換時期を推定する処理の一例を示すフローチャートである。
【0082】
ステップS101において、機器稼動情報等の送信元の管理対象機器2が、機器管理情報テーブルに登録されているか否かを、機器管理情報制御部306は判断する。管理対象機器2が機器管理情報テーブルに登録されている場合(ステップS101のYes分岐)には、ステップS103に遷移する。一方、管理対象機器2が機器管理情報テーブルに登録されていない場合(ステップS101のNo分岐)には、ステップS102に遷移する。
【0083】
ステップS102において、機器管理情報制御部306は、管理対象機器2を新規登録する。具体的には、サーバ通信部301は、新規登録する管理対象機器2の管理対象部品の部品情報を受信する。そして、部品情報管理部303は、取得した部品情報に関する部品情報テーブルを生成する。そして、機器管理情報制御部306は、機器管理情報テーブルに、部品情報テーブル、機器固有情報等を追加する。ここで、部品情報管理部303は、消耗品の部品情報テーブルと、有寿命部品の部品情報テーブルを生成しても良い。つまり、部品情報管理部303は、消耗品の部品情報と、有寿命部品の部品情報を、異なる部品情報テーブルに登録しても良い。
【0084】
ステップS103において、機器管理情報制御部306は、機器管理情報テーブルを更新する。例えば、機器管理情報制御部306は、交換履歴情報に基づいて、管理対象部品の前回交換日等を更新する。また、機器固有情報が更新された場合、機器管理情報制御部306は、更新後の機器固有情報を、機器管理情報テーブルに登録する。
【0085】
ステップS104において、寿命推定部302は、初期寿命値、及び機器稼動情報に基づいて、実質交換時期を推定する。そして、部品情報管理部303は、推定された実質交換時期に基づいて、部品情報テーブルを更新する。
【0086】
ステップS105において、交換対象部品の有無を、前回確認してから、所定の時間(例えば、1日)が経過したか否かを、通知制御部308は判断する。所定の時間が経過した場合(ステップS105のYes分岐)には、
図13に示すステップS201に遷移する。一方、所定の時間が経過していない場合(ステップS105のNo分岐)には、ステップS105に戻り、処理を継続する。
【0087】
図13は、部品交換を通知する処理の一例を示す図である。
【0088】
ステップS201において、通知制御部308は、機器管理情報テーブルに基づいて、交換対象部品を抽出する。つまり、通知制御部308は、機器管理情報テーブルに基づいて、交換対象部品の有無を確認する。なお、通知制御部308は、交換対象部品の有無を確認した日時を、通知情報データベース310に記憶することが好ましい。
【0089】
ステップS202において、交換対象部品が抽出されたか否かを、通知制御部308は判断する。交換対象部品が抽出された場合(ステップS202のYes分岐)には、通知制御部308は、通知対象管理者を抽出する。そして、通知制御部308は、抽出された通知対象管理者に基づいて、管理者情報テーブルを生成する。そして、ステップS203に遷移する。一方、交換対象部品が抽出されない場合(ステップS202のNo分岐)には、
図11に示すステップS1に遷移する。
【0090】
ステップS203において、通知制御部308は、通知対象管理者の通知対象管理者フラグをオンにする。
【0091】
ステップS204において、通知制御部308は、部品情報テーブル、機器管理情報テーブルに基づいて、通知情報テーブルを生成する。その際に、通知制御部308は、交換部品通知フラグをオフにして、通知情報テーブルを生成する。
【0092】
ステップS205において、通知制御部308は、交換部品通知フラグがオフの交換対象部品を抽出する。具体的には、通知制御部308は、通知情報テーブルに基づいて、交換部品通知フラグがオフである、交換対象部品を抽出する。上述の通り、交換通知フラグがオフである交換対象部品は、通知対象管理者に未通知の交換対象部品を意味する。
【0093】
ステップS206において、通知制御部308は、通知対象管理者フラグがオンのメールアドレスにメールを送信する。
【0094】
ステップS207において、通知制御部308は、通知対象管理者フラグをオフにする。具体的には、通知制御部308は、通知処理を終了した通知対象管理者に対応する、通知対象管理者フラグをオフにする。
【0095】
ステップS208において、通知制御部308は、交換部品通知フラグをオンにする。具体的には、通知制御部308は、通知処理を終了した交換対象部品に対応する、交換部品通知フラグをオンにする。
【0096】
ステップS209において、全ての交換対象部品について、交換通知フラグがオンであるか否かを、通知制御部308は判断する。つまり、全ての交換対象部品について、通知対象管理者に交換を通知したか否かを、通知制御部308は判断する。全ての交換対象部品について、交換通知フラグがオンである場合(ステップS209のYes分岐)には、
図11に示すステップS1に遷移する。一方、全ての交換対象部品について、交換通知フラグがオンでない場合(ステップS209のNo分岐)には、ステップS205に遷移し、処理を継続する。
【0097】
以上のように、本実施形態に係る管理システム1では、管理対象機器の稼動状態に基づいて、管理対象機器の部品の寿命を推定する。そして、本実施形態に係る管理システム1では、寿命が近づいた部品に関して、部品の交換時期を管理者に通知する。従って、本実施形態に係る管理システム1は、機器の稼動状態に応じて、適切に、部品の交換時期を通知することに貢献する。
【0098】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について、詳細に説明する。
【0099】
本実施形態は、管理対象機器の周辺機器の稼動状態に応じて、周辺機器に含まれる部品の交換に関する情報を通知する形態である。なお、本実施形態における説明では、第1の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、第1の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0100】
機器制御部201は、管理対象機器2の周辺機器に対するアクセス情報を、機器稼動情報として取得する。ここで、周辺機器に対するアクセス情報は、管理対象機器2から周辺機器に対するアクセス頻度、管理対象機器2から周辺機器に対するアクセス時間、管理対象機器2から周辺機器に対する処理内容の少なくともいずれかの情報を含むことが好ましい。また、機器稼動情報は、周辺機器の稼動頻度、周辺機器の稼働時間を含んでも良い。
【0101】
寿命推定部302は、管理対象部品と、その部品を含む周辺機器と、を対応付けて、実質寿命値を推定する。具体的には、寿命推定部302は、管理対象部品を含む周辺機器に対するアクセス情報に応じて、その管理対象部品の実質寿命値を推定する。
【0102】
以上のように、本実施形態に係る管理システム1では、管理対象機器の周辺機器に対するアクセス情報に基づいて、その周辺機器に含まれる管理対象部品の実質寿命値を推定する。従って、本実施形態に係る管理システム1では、より一層、適切に、部品の交換時期を通知することに貢献する。
【0103】
なお、上記した実施形態においては、管理サーバ3の内部に、各データベースを配置する構成について説明した。しかし、各データベースは、管理サーバ3とは異なる装置に配置されても良い。なお、その場合、管理サーバ3は、ネットワークを介して、各データベースにアクセスしても良い。
【0104】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも開示され得るが、以下には限られない。
【0105】
(付記1)上記第1の視点に係る管理サーバの通りである。
【0106】
(付記2)前記寿命推定部は、前記機器稼動情報に基づいて、前記初期寿命値に対する重みを算出して、前記実質寿命値を推定する付記1に記載の管理サーバ。
【0107】
(付記3)前記機器稼動情報は、前記管理対象機器の稼動頻度、又は稼働時間に関する情報の少なくともいずれかを含む付記1又は2に記載の管理サーバ。
【0108】
(付記4)前記寿命推定部は、前記稼動頻度が高いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する付記3に記載の管理サーバ。
【0109】
(付記5)前記寿命推定部は、前記稼働時間が長いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する付記3又は4に記載の管理サーバ。
【0110】
(付記6)前記機器稼動情報は、前記管理対象機器の周辺機器に対するアクセス情報を含む付記1乃至5のいずれか一に記載の管理サーバ。
【0111】
(付記7)前記機器稼動情報は、前記管理対象機器のハードディスクに対するアクセス頻度、又はハードディスクに対するアクセス時間の少なくともいずれかの情報を含む付記1乃至6のいずれか一に記載の管理サーバ。
【0112】
(付記8)前記周辺機器に対するアクセス情報は、前記管理対象機器から当該周辺機器に対するアクセス頻度、前記管理対象機器から当該周辺機器に対するアクセス時間、前記管理対象機器から当該周辺機器に対する処理内容の少なくともいずれかの情報を含む請求項6又は7に記載の管理サーバ。
【0113】
(付記9)上記第2の視点に係る管理システムの通りである。
【0114】
(付記10)前記管理対象機器は、所定の時間毎に、前記管理サーバへ前記機器稼動情報を送信する機器通信部を備える付記9に記載の管理システム。
【0115】
(付記11)上記第3の視点に係る部品管理方法の通りである。
【0116】
(付記12)前記寿命推定工程において、前記機器稼動情報に基づいて、前記初期寿命値に対する重みを算出して、前記実質寿命値を推定する付記11に記載の部品管理方法。
【0117】
(付記13)前記寿命推定工程において、前記管理対象機器の稼動頻度が高いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する付記11又は12に記載の部品管理方法。
【0118】
(付記14)前記寿命推定工程において、前記管理対象機器の稼動時間が長いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する付記11乃至13のいずれか一に記載の部品管理方法。
【0119】
(付記15)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
【0120】
(付記16)前記寿命推定処理において、前記機器稼動情報に基づいて、前記初期寿命値に対する重みを算出して、前記実質寿命値を推定する付記15に記載のプログラム。
【0121】
(付記17)前記寿命推定処理において、前記管理対象機器の稼動頻度が高いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する付記15又は16に記載のプログラム。
【0122】
(付記18)前記寿命推定処理において、前記管理対象機器の稼動時間が長いほど、前記実質寿命値を短くするように、前記初期寿命値に重み付けして、前記実質寿命値を推定する付記15乃至17のいずれか一に記載のプログラム。