特許第5773471号(P5773471)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5773471販売サーバ、販売支援方法、記録媒体、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5773471
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】販売サーバ、販売支援方法、記録媒体、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20150813BHJP
【FI】
   G06Q50/10 170
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-520033(P2015-520033)
(86)(22)【出願日】2014年6月20日
(86)【国際出願番号】JP2014066442
【審査請求日】2015年4月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(72)【発明者】
【氏名】木目田 雄一
(72)【発明者】
【氏名】姜 雪花
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−61454(JP,A)
【文献】 特開2014−86010(JP,A)
【文献】 特開2009−211238(JP,A)
【文献】 特開2014−109887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売する販売サーバであって、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計部と、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定部と、
現在販売されているくじの試合に対応して、試合で対戦する一組の対戦主体の一方について選定された第1の最良予想者による第1の予想内容ならびに他方について選定された第2の最良予想者による第2の予想内容を、ユーザが操作可能なボタン画像にてそれぞれ提示する提示部と
前記提示部が提示した前記ボタン画像に対する操作に応じて、ユーザの予想を受け付ける受付部と、を備え、
前記提示部は、前記第1及び前記第2の最良予想者の的中率に応じて、前記ボタン画像の大きさをそれぞれ変化させて提示する、
ことを特徴とする販売サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の販売サーバであって、
前記選定部は、現在販売されているくじを購入したユーザのうちから、前記最良予想者を選定する、
ことを特徴とする販売サーバ。
【請求項3】
請求項に記載の販売サーバであって、
前記提示部は、前記第1の予想内容と前記第2の予想内容とが一致していれば前記ボタン画像をつにまとめて提示する、
ことを特徴とする販売サーバ。
【請求項4】
請求項に記載の販売サーバであって、
記受付部は、前記ボタン画像の操作により、全ての試合に対応した予想が選択されると、当該選択された予想に沿ったくじの購入を受け付ける、
ことを特徴とする販売サーバ。
【請求項5】
請求項に記載の販売サーバであって、
記受付部は、前記ボタン画像の操作とは異なる別操作に応じたユーザの予想を更に受け付け可能であり、任意の試合について前記別操作により、残りの試合について前記ボタン画像の操作による予想が選択されると、当該選択された予想に沿ったくじの購入を受け付ける、
ことを特徴とする販売サーバ。
【請求項6】
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売する販売サーバの販売支援方法であって、
前記販売サーバが、過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計ステップと、
前記販売サーバが、前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定ステップと、
前記販売サーバが、現在販売されているくじの試合に対応して、試合で対戦する一組の対戦主体の一方について選定された第1の最良予想者による第1の予想内容ならびに他方について選定された第2の最良予想者による第2の予想内容を、ユーザが操作可能なボタン画像にてそれぞれ提示する提示ステップと
前記販売サーバが、前記提示ステップにて提示した前記ボタン画像に対する操作に応じて、ユーザの予想を受け付ける受付ステップと、を備え、
前記提示ステップでは、前記第1及び前記第2の最良予想者の的中率に応じて、前記ボタン画像の大きさをそれぞれ変化させて提示する、
ことを特徴とする販売支援方法。
【請求項7】
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売するコンピュータを、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計部、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定部、
現在販売されているくじの試合に対応して、試合で対戦する一組の対戦主体の一方について選定された第1の最良予想者による第1の予想内容ならびに他方について選定された第2の最良予想者による第2の予想内容を、ユーザが操作可能なボタン画像にてそれぞれ提示する提示部
前記提示部が提示した前記ボタン画像に対する操作に応じて、ユーザの予想を受け付ける受付部、として機能させ、
前記提示部は、前記第1及び前記第2の最良予想者の的中率に応じて、前記ボタン画像の大きさをそれぞれ変化させて提示する、
ように機能させることを特徴とするプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売するコンピュータを、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計部、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定部、
現在販売されているくじの試合に対応して、試合で対戦する一組の対戦主体の一方について選定された第1の最良予想者による第1の予想内容ならびに他方について選定された第2の最良予想者による第2の予想内容を、ユーザが操作可能なボタン画像にてそれぞれ提示する提示部
前記提示部が提示した前記ボタン画像に対する操作に応じて、ユーザの予想を受け付ける受付部、として機能させ、
前記提示部は、前記第1及び前記第2の最良予想者の的中率に応じて、前記ボタン画像の大きさをそれぞれ変化させて提示する、
ように機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売サーバ、販売支援方法、記録媒体、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スポーツ振興くじ(所謂、サッカーくじ)が、販売され人気を博している。このスポーツ振興くじには、例えば、同節に開催されるサッカー(Jリーグ)の試合のうち、指定された所定数の試合について、ユーザがその結果(勝敗等)を予想するtoto(登録商標)と呼ばれるくじも含まれている。
このようなスポーツ振興くじは、最寄りの販売窓口だけでなく、インターネット等のネットワークを介しても購入可能となっている。例えば、ユーザは、自己の端末(パソコンやスマートフォン等)から、ネットワークを介して販売サーバにアクセスし、予想した内容でtoto(登録商標)を購入することができる。
【0003】
このようなスポーツ振興くじの先行技術として、例えば、特許文献1には、ユーザが購入条件を設定でき、その購入条件に基づいて自動的にくじを購入するくじ自動購入システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−250653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のシステムは、コンピュータがランダムに予想するくじを、金額や口数などの購入条件に基づいて自動購入する技術であり、ユーザが予想する内容は何ら反映されない。そのため、特許文献1のようなシステムでは、試合やチーム等に対する関心が薄れてしまうと感じるユーザも多かった。
一方、くじの対象となる全ての試合をユーザが予想するためには、Jリーグ全般に渡る広い知識の蓄積とその活用等が必要であり、ユーザの負担が極めて大きかった。そのため、多くのユーザは、応援するチームや関心のあるチームの試合ならば予想できるものの、他のチーム同士の試合では、ほとんど予想できないというのが実情であった。
【0006】
なお、現状でも、試合結果やリーグ内の順位といった基礎的な情報は、ユーザに提供されている。それでも、そのような情報を基に全ての試合をユーザが予想するのは、大変困難であった。そのため、くじを購入するユーザに、より有用な情報を提示できるようにする技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、くじを購入するユーザに、より有用な情報を提示できる販売サーバ、販売支援方法、記録媒体、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る販売サーバは、
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売する販売サーバであって、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計部と、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定部と、
現在販売されているくじの試合に対応して、各対戦主体について選定された前記最良予想者の情報を提示する提示部と、を備える、
ことを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係る販売サーバにおいて、
前記選定部は、現在販売されているくじを購入したユーザのうちから、前記最良予想者を選定する、
ことを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係る販売サーバにおいて、
前記提示部は、各対戦主体についての前記最良予想者の情報に、当該最良予想者による対象試合の予想を含めて提示する、
ことを特徴とする。
【0011】
また、上記観点に係る販売サーバにおいて、
前記提示部は、前記各最良予想者による対象試合の予想が一致している場合に、1つの予想にまとめて提示する、
ことを特徴とする。
【0012】
また、上記観点に係る販売サーバにおいて、
前記提示部が情報を提示したユーザからの指示入力を受け付ける受付部を更に備え、
前記受付部は、提示した前記各最良予想者の予想の中から、全ての試合に対応した予想が選択されると、当該選択された予想に沿ったくじの購入を受け付ける、
ことを特徴とする。
【0013】
また、上記観点に係る販売サーバにおいて、
前記提示部が情報を提示したユーザからの指示入力を受け付ける受付部を更に備え、
前記受付部は、任意の試合についてユーザの予想が入力され、残りの試合について提示した前記各最良予想者の予想の中から予想が選択されると、当該入力された予想及び選択された予想に沿ったくじの購入を受け付ける、
ことを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の観点に係る販売支援方法は、
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売する販売サーバの販売支援方法であって、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計ステップと、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定ステップと、
現在販売されているくじの試合に対応して、各対戦主体について選定された前記最良予想者の情報を提示する提示ステップと、を備える、
ことを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の観点に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売するコンピュータを、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計部、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定部、
現在販売されているくじの試合に対応して、各対戦主体について選定された前記最良予想者の情報を提示する提示部、
として機能させることを特徴とするプログラムを記録する。
【0016】
上記記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であってよく、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【0017】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、
複数の対戦主体による複数の試合の対戦結果を予想させるくじを販売するコンピュータを、
過去に販売されたくじにおける対戦主体毎のユーザの的中率を集計する集計部、
前記集計された的中率に基づいて、各対戦主体についての最良予想者をそれぞれ選定する選定部、
現在販売されているくじの試合に対応して、各対戦主体について選定された前記最良予想者の情報を提示する提示部、
として機能させることを特徴とする。
【0018】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、くじを購入するユーザに、より有用な情報を提示できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態に係るくじ販売システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】販売サーバ、ユーザ端末、及び、運営サーバが実現される典型的な情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る販売サーバの概要構成の一例を示すブロック図である。
図4】購入履歴の一例を示す模式図である。
図5】的中率テーブルの一例を説明するための模式図である。
図6】最良予想者テーブルの一例を説明するための模式図である。
図7】くじの販売画面の一例を説明するための模式図である。
図8】本実施形態に係る販売支援処理を説明するためのフローチャートである。
図9】他の販売画面の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、スポーツ振興くじにおけるtoto(登録商標)を販売する場合を一例として説明するが、後述するように、他のくじにおいても適宜適用可能である。
また、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0022】
(全体構成)
本発明の実施形態に係るくじ販売システム100は、図1に示すように、販売サーバ200と各ユーザ端末300とがインターネット800を介して接続され、また、運営サーバ400と販売サーバ200とが専用線900を介して接続されて構成される。なお、図中では簡略化しているが、ユーザ端末300は、利用するユーザに応じて、多数存在しているものとする。
【0023】
販売サーバ200は、例えば、サーバコンピュータ等からなり、運営サーバ400と連携して、ユーザ端末300にくじに関する情報を提供すると共に、ユーザ端末300からの指示に従ったくじを販売する。
一例として、販売サーバ200で販売するくじは、toto(登録商標)と呼ばれ、指定されたJリーグ主催の13試合について、延長戦等を含まない90分間における試合結果(ホームチームの勝ち、ホームチームの負け、又は、引き分け)をそれぞれ予想するものである。
【0024】
ユーザ端末300は、例えば、パソコンやスマートフォン等からなり、インターネット800を介して販売サーバ200にアクセスし、くじに関する情報を取得すると共に、ユーザの操作を受け付け、販売サーバ200から所望のくじの購入を行う。
【0025】
運営サーバ400は、例えば、くじの運営母体が管理するサーバコンピュータ等からなり、くじ全般の情報を管理する。一例として、運営サーバ400は、販売サーバ200を通じて販売されたくじの情報の原本を管理すると共に、試合の結果に応じた当選くじの確定情報等を管理する。
【0026】
(情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係る販売サーバ200、ユーザ端末300、及び、運営サーバ400が実現される典型的な情報処理装置500について説明する。
【0027】
情報処理装置500は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、NIC(Network Interface Card)504と、画像処理部505と、音声処理部506と、DVD−ROM(Digital Versatile Disc ROM)ドライブ507と、インターフェース508と、外部メモリ509と、コントローラ510と、モニタ511と、スピーカ512と、を備える。
【0028】
CPU 501は、情報処理装置500全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0029】
ROM 502には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、所定のプログラムをRAM 503に読み出してCPU 501による当該プログラムの実行が開始される。また、ROM 502には、情報処理装置500全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0030】
RAM 503は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0031】
NIC 504は、情報処理装置500をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 501との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)等により構成される。
【0032】
画像処理部505は、DVD−ROM等から読み出されたデータをCPU 501や画像処理部505が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部505が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、モニタ511に出力される。これにより、各種のページ表示が可能となる。
【0033】
音声処理部506は、DVD−ROM等から読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ512から出力させる。また、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で発生させるべき音を生成し、これに対応した音声をスピーカ512から出力させる。
【0034】
DVD−ROMドライブ507に装着されるDVD−ROMには、例えば、本実施形態に係る販売サーバ200等を実現するためのプログラムが記憶される。CPU 501の制御によって、DVD−ROMドライブ507は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 503等に一時的に記憶される。
【0035】
インターフェース508には、外部メモリ509、コントローラ510、モニタ511、及びスピーカ512が、着脱可能に接続される。
【0036】
外部メモリ509には、ユーザの個人情報に関するデータなどが書き換え可能に記憶される。
【0037】
コントローラ510は、情報処理装置500の各種の設定時などに行われる操作入力を受け付ける。情報処理装置500のユーザは、コントローラ510を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ509に記録することができる。
【0038】
モニタ511は、画像処理部505により出力されたデータを情報処理装置500のユーザに提示する。
【0039】
スピーカ512は、音声処理部506により出力された音声データを情報処理装置500のユーザに提示する。
【0040】
この他、情報処理装置500は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 502、RAM 503、外部メモリ509、DVD−ROMドライブ507に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
【0041】
以下、上記情報処理装置500において実現される販売サーバ200の構成等について、図3図7を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入され、例えば、ユーザ端末300からのアクセスを受け付けると、本実施形態に係る販売サーバ200として機能させるそれぞれのプログラムが実行され、本実施形態に係る販売サーバ200が実現される。
なお、ユーザ端末300及び運営サーバ400も同様に情報処理装置500において実現されるが、これらの構成については省略し、本実施形態において最も特徴的な販売サーバ200について、以下説明する。
【0042】
(販売サーバの概要構成)
図3は、本実施形態に係る販売サーバ200の概要構成の一例を示すブロック図である。図示するように、販売サーバ200は、受付部210と、記憶部220と、制御部230と、提示部240と、要求部250と、取得部260とを備える。
【0043】
受付部210は、インターネット800を介して各ユーザ端末300から送られる種々の情報を受け付ける。
例えば、受付部210は、くじの販売画面への遷移指示や、販売画面中における種々の操作指示(後述するチェック操作やボタン操作等)を、ユーザ端末300から受け付ける。この他にも受付部210は、ユーザ情報や決済口座情報又はクレジット情報などの、くじの購入に先立って登録が必要となる情報もユーザ端末300から受け付ける。
上述したNIC 504等が、このような受付部210として機能しうる。
【0044】
記憶部220は、ユーザに関する種々の情報や、くじに関する種々の情報を記憶する。
例えば、記憶部220は、受付部210から入力されたユーザ情報(一例として、ユーザIDやパスワード等)や決済口座情報又はクレジット情報等を記憶する。
また、記憶部220は、例えば、図4に示すような、各ユーザが購入したくじの購入履歴221を記憶する。この購入履歴221には、一例として、開催回221a、ユーザID221b、購入くじ221c、及び、口数221dが含まれている。
なお、購入くじ221cの値は、ユーザが購入したくじの内容(投票内容)を示しており、くじの対象となる13試合分の選択肢(1、2、又は、0)を羅列したものである。なお、選択肢の「1」は、ホームのチームが勝つことを示しており、また、選択肢の「2」は、ホームのチームが負ける(アウェイのチームが勝つ)ことを示しており、そして、選択肢の「0」は、引き分ける(延長になる)ことを示している。
【0045】
また、記憶部220は、図5に示すような的中率テーブル222を記憶する(後述するように、適宜更新される)。なお、この的中率テーブル222は、上記図4の購入履歴221とくじの結果(後述する運営サーバ400から取得した確定情報)とを基に、チーム毎のユーザの的中率を集計したテーブルである。
この的中率テーブル222には、一例として、チーム名222a、ユーザID222b、予想回数222c、的中回数222d、及び、的中率222eが含まれている。
【0046】
また、記憶部220は、図6に示すような最良予想者テーブル223を記憶する(後述するように、適宜更新される)。この最良予想者テーブル223は、上記図5の的中率テーブル222を基に、的中率の最も高い最良予想者をチーム毎に選定したテーブルである。
この最良予想者テーブル223には、一例として、チーム名223a、ユーザID223b、及び、的中率223cが含まれている。
【0047】
この他にも記憶部220は、運営サーバ400から取得した、くじの開催情報(一例として、開催回やその開催日等)、くじの対象となる試合情報(一例として、対戦カードやどちらがホームか等)、及び、くじの確定情報(一例として、当選くじの値、当選口数や当選金額等)を記憶する。
上述したRAM 503や外部メモリ509等が、このような記憶部220として機能しうる。
【0048】
図3に戻って、制御部230は、販売サーバ200全体を制御する。この制御部230は、集計部231、選定部232、及び、生成部233を含んでおり、ユーザのくじの購入を支援する。
【0049】
集計部231は、過去に販売されたくじにおけるチーム毎のユーザの的中率を集計する。すなわち、集計部231は、上記図4の購入履歴221とくじの結果(運営サーバ400から取得した確定情報)とを基に、上述した図5に示すような的中率テーブル222を生成する。
なお、上記図5の的中率テーブル222では、集計部231が、一例として、直近の20回前までに開催された試合を対象として的中率222e等を集計している場合を示している。つまり、この図5では、予想回数222cを最大20までとし、その中での的中回数222dの割合から、的中率222eを求めている。それでも、的中率222e等の集計手法は、これに限られず適宜変更可能である。例えば、同年度内に開催された試合を全て対象として、的中率222e等を集計してもよい。
【0050】
選定部232は、集計部231によって集計された的中率に基づいて、各チームについての最良予想者をそれぞれ選定する。すなわち、選定部232は、上記図5の的中率テーブル222を基に、上述した図6に示すような的中率の最も高い最良予想者をチーム毎に選定する。
なお、選定部232は、的中率テーブル222から単純に的中率の最も高い最良予想者を選定するのではなく、例えば、現在販売されているくじを既に購入しているユーザの中から的中率の最も高い最良予想者を選定する。つまり、現在販売されているくじの予想を活用できるユーザの中から最良予想者を選定する。
この他にも、最良予想者を選定する際に他の条件を加えてもよい。例えば、上記図5の的中率テーブル222における予想回数222cが基準値以上(一例として、10以上)のユーザに絞り込んで、その中から最良予想者を選定してもよい。
【0051】
生成部233は、ユーザ端末300に表示するためのくじの販売画面等を生成する。例えば、生成部233は、図7に示すような販売画面600を生成する。この販売画面600には、各対戦カード(くじの対象となる各試合)に対応して、達人予想601と、投票内容602とが設けられている。また、購入決定ボタン603等も設けられている。
達人予想601は、上記図6の最良予想者テーブル223等に基づいて生成される。つまり、達人予想601は、選定部232に選定された各チームの最良予想者(つまり、ホームとアウェイそれぞれのチームについての達人)の予想と、目安となる的中率とからなる。なお、達人予想601の予想は、上述した選択肢の値(1、2、又は、0)がボタン上に表示されている。そして、ユーザ端末300にて、このボタンが操作(押下)されると、その値に応じて投票内容602の対応するチェックボックスがチェックされるようになっている。
また、達人予想601において、対戦する両チームについて、選定された各最良予想者の予想が一致した場合や、同じ最良予想者が選定されている場合には、予想のボタンは1つにまとめて表示されるようになっている。
【0052】
投票内容602には、各試合の選択肢を選ぶためのチェックボックスが配置されている。このチェックボックスは、ユーザが任意にチェック操作可能であり、また、上述したように、達人予想601における予想のボタンが押下(ボタン操作)されると、そのボタンに表示された値に応じて、投票内容602における対応するチェックボックスがチェックされるようになっている。
そのため、例えば、全試合の予想を自分で行いたいというベテランユーザは、投票内容602のチェック操作だけで、くじの内容を選ぶことができる。また逆に、達人の予想を参考に全試合の予想を行いたいというビギナーユーザは、達人予想601のボタン操作だけで、くじの内容を選ぶことができる。また、これらの中間とも言える中堅ユーザは、自分で予想を行いたいチームの試合だけは、投票内容602のチェック操作を行い、残りの試合は、達人予想601のボタン操作を行って、くじの内容を選ぶことができる。
【0053】
購入決定ボタン603は、ユーザがくじの購入の決定を指示するためのボタンである。なお、購入決定ボタン603は、例えば、投票内容602において全試合分のチェックボックスがチェックされた場合に限り、押下(ボタン操作)可能に表示されてもよい。
【0054】
制御部230は、上記購入決定ボタン603がユーザに押下されると、要求部250を制御し、投票内容を運営サーバ400に送信して、そのくじの販売を確定させる。そして、くじの販売が確定されると、制御部230は、上述した図4に示すような購入履歴221を更新する。
また、制御部230は、例えば、開催日翌日の所定時刻になると、取得部260を制御して、今回販売されたくじの結果を示す確定情報を運営サーバ400から取得する。
上述したCPU 501等が、このような構成からなる制御部230として機能しうる。
【0055】
提示部240は、インターネット800を介してユーザ端末300に種々の情報を提示する。例えば、提示部240は、上述した図7に示す販売画面600をユーザ端末300に提示する。すなわち、提示部240は、制御部230(生成部233)と協働して、現在販売されているくじの試合に対応して、各チームについて選定された最良予想者の予想を、ユーザ端末300に提示する。
上述したCPU 501及びNIC 504等が、このような提示部240として機能しうる。
【0056】
要求部250は、専用線900を介して、種々の要求情報を運営サーバ400に送信する。例えば、要求部250は、くじに関する情報の返信を運営サーバ400に要求したり、また、ユーザ端末300にて購入されたくじ(投票内容)の確定処理を、運営サーバ400に要求する。
上述したNIC 504等が、このような要求部250として機能しうる。
【0057】
取得部260は、専用線900を介して運営サーバ400から送られる種々の情報を取得する。例えば、取得部260は、要求部250から運営サーバ400に要求した情報を取得したり、くじの結果を示す確定情報を運営サーバ400から取得する。
上述したNIC 504等が、このような取得部260として機能しうる。
【0058】
(販売サーバの動作)
以下、このような構成の販売サーバ200の動作について図面を参照して説明する。図8は、販売サーバ200が実行する販売支援処理の流れを示すフローチャートである。この販売支援処理は、ユーザ端末300からくじの購入が要求された際に開始される。なお、ユーザ端末300は、くじを購入するに際して必要となるログイン認証等の処理を既に終えているものとして説明する。
【0059】
まず、販売サーバ200は、ユーザ端末300からくじの購入が要求されると、チーム毎のユーザの的中率を集計する(ステップS11)。
すなわち、制御部230(集計部231)は、上述した図4の購入履歴221とくじの結果(運営サーバ400から取得した確定情報)とを基に、上述した図5に示すような的中率テーブル222を生成する。
【0060】
販売サーバ200は、各チームについての最良予想者をそれぞれ選定する(ステップS12)。
すなわち、制御部230(選定部232)は、上述した図5の的中率テーブル222を基に、上述した図6に示すような的中率の最も高い最良予想者をチーム毎に選定する。
【0061】
販売サーバ200は、販売画面を生成して、ユーザ端末300に提示する(ステップS13)。
すなわち、制御部230(生成部233)は、上述した図7に示すような販売画面600を生成する。そして、提示部240は、この図7に示す販売画面600をユーザ端末300に提示する。
【0062】
販売サーバ200は、くじの投票内容について、ユーザによるチェック操作やボタン操作を受け付ける(ステップS14)。
すなわち、上述した図7に示すような販売画面600がユーザ端末300に表示された状態で、受付部210は、ユーザによる投票内容602内のチェックボックスへのチェック操作や、達人予想601内の予想のボタンへのボタン操作を受け付ける。なお、販売画面600の投票内容602は、上述したように、チェックボックスへのチェック操作に応じて、そのチェックボックスがチェックされ、また、達人予想601における予想のボタンが押下されると、そのボタンに表示された値に応じて、対応するチェックボックスがチェックされる。
【0063】
販売サーバ200は、ユーザによりくじの購入が決定されたか否かを判別する(ステップS15)。
すなわち、制御部230は、上述した図7の販売画面600において、購入決定ボタン603が押下されたかどうかを判別する。
販売サーバ200は、くじの購入が決定されていないと判別すると(ステップS15;No)、上述したステップS14の処理を繰り返す。
【0064】
一方、くじの購入が決定されたと判別した場合に(ステップS15;Yes)、制御部230は、運営サーバにくじの販売を確定させる(ステップS16)。
すなわち、制御部230は、要求部250を制御し、投票内容を運営サーバ400に送信して、そのくじの販売を確定させる。
【0065】
販売サーバ200は、購入履歴を更新する(ステップS17)。
すなわち、制御部230は、上述した図4に示すような購入履歴221を更新する。
【0066】
このような販売支援処理によって、過去に販売されたくじにおけるチーム毎のユーザの的中率が集計され、集計された的中率に基づいて、各チームについての最良予想者(つまり、達人)がそれぞれ選定される。そして、各達人による対象チームの予想を併記した販売画面がユーザに提示される。
このため、ユーザは、精度の高い予想を参照しつつ、容易にくじを購入することができる。例えば、ビギナーユーザであれば、達人の予想を採用(選択)していくだけで、全試合の予想を容易に行うことができる。また、中堅ユーザであれば、自分の応援するチームや関心のあるチームの試合だけは自信があるので自分で予想し、残りの試合は、達人の予想を採用していくことで、全試合の予想を容易に行うことができる。
この結果、くじを購入するユーザに、より有用な情報を提示できる。
【0067】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、販売サーバ200の集計部231が、上述した図4に示すような購入履歴221から、チーム毎のユーザの的中率を集計する場合について説明したが、購入を伴わずに予想だけを行った予想履歴等も含めて、チーム毎のユーザの的中率を集計してもよい。
例えば、サッカー関係者等、実際の購入が行えないような専門家の予想も含めて集計することで、より精度の高い予想を提供することができる。
【0068】
上記の実施形態では、販売サーバ200の生成部233が、上述した図7に示すような販売画面600を生成する場合について説明したが、このような画面は一例であり、適宜変更可能である。
例えば、生成部233は、達人予想601の内容を、よりユーザに分かり易いものに変更して生成してもよい。一例として、生成部233は、図9に示すような販売画面610を生成する。つまり、この販売画面610の場合、達人予想611の的中率の高低を、星シンボルの数で表している。また、その星シンボルの数(的中率の高低)に応じて、予想のボタンの大きさを変化させている。
すなわち、星シンボルの数が多い(的中率が高い)達人の予想は、大きなボタンで表示され、逆に、星シンボルの数が少ない(的中率が低い)達人の予想は、小さなボタンで表示されている。
このため、ユーザは、達人予想611の星シンボルの数や予想のボタンの大きさから、その予想を採用すべきかどうかを直感的に判断し易くなる。
なお、このような図9の販売画面610に限られず、達人予想611の星シンボルの代わりに、別のシンボルを表示したり、予想のボタンの大きさを変える代わりに、表示色等を変更するなど、適宜変更可能である。
【0069】
上記の実施形態では、所謂サッカーくじを一例とし、チーム同士が対戦する試合のくじを販売する場合について説明したが、対戦主体は、このようなサッカーチームに限られず、他の競技であってもよい。例えば、野球、バスケット等の他の団体競技のくじに適用してもよく、また、競馬や競輪等の個人競技のくじに適用してもよい。すなわち、対戦主体は、チームや個人(個体)など、競技に応じて変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上説明したように、本発明によれば、くじを購入するユーザに、より有用な情報を提示できる販売サーバ、販売支援方法、記録媒体、および、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0071】
100 くじ販売システム
200 販売サーバ
210 受付部
220 記憶部
230 制御部
231 集計部
232 選定部
233 生成部
240 提示部
250 要求部
260 取得部
300 ユーザ端末
400 運営サーバ
500 情報処理装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 NIC
505 画像処理部
506 音声処理部
507 DVD−ROMドライブ
508 インターフェース
509 外部メモリ
510 コントローラ
511 モニタ
512 スピーカ
800 インターネット
900 専用線
【要約】
ユーザ端末からくじの購入が要求されると、集計部(231)は、記憶部(220)に記憶された購入履歴とくじの結果(運営サーバから取得した確定情報)とを基に、チーム毎のユーザの的中率を集計する。選定部(232)は、集計した的中率を基に、的中率の最も高い最良予想者をチーム毎に選定する。生成部(233)は、くじの対象となる試合に対応して、各チームについて選定された最良予想者の予想を併記した販売画面を生成する。提示部(240)は、生成部(233)が生成した販売画面をユーザ端末に提示する。そして、受付部(210)は、ユーザの操作に応じて購入するくじの投票内容を受け付ける。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9