(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0039】
(第1の形態)
以下、第1の形態を図面を参照しつつ説明する。
(スロットマシン10)
本形態に係るスロットマシン10は、遊技媒体として円板状の遊技メダルを使用するものである。
このスロットマシン10は、
図2に示すように、正面側(スロットマシン10から見て、スロットマシン10と対向する遊技者の方向)に開口する箱状の筐体20と、この筐体20の正面開口を開閉可能に塞ぐ前扉30とから構成されている。
【0040】
(筐体20)
筺体20には、特に図示していないが、スロットマシン10の作動を制御するための基板を備えたメイン基板ユニット、複数の回転リール25を備えたリールユニット21、スロットマシン10に備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置、遊技メダルを貯留するとともに役を構成する図柄51の組み合わせの停止表示時等に遊技メダルを払い出すためのホッパーユニット27等が設置されている。
メイン基板ユニットには、IC等の各種電子部品を搭載したメイン基板が収納されている。メイン基板は、スロットマシン10の作動を制御する制御装置100のうち、メイン制御装置101を構成するものであり、具体的には、スロットマシン10の遊技に関する制御を行うものとなっている。
【0041】
リールユニット21は、スロットマシン10の遊技に用いられるメインの装置であり、枠体に固定された3個のステッピングモーター26と、各ステッピングモーター26の回転軸に固定された3個の回転リール25とから構成されている。具体的には、この回転リール25は、
図2の向かって左側に位置する左リール22と、
図2の向かって右側に位置する右リール24と、この左リール22及び右リール24の間に位置する中リール23とからなるものである。また、各回転リール25の周囲には、それぞれ21個の図柄51が付されている(
図4参照)。また、これらの回転リール25は、前記ステッピングモーター26の回転軸を中心として、後述する表示窓34内を回転リール25の図柄51が上側から下側へ向けて通過するように、回転する。
【0042】
(前扉30)
前扉30の前面上部には、
図2に示すように、遊技状態に応じて点灯したり、消灯したりする演出装置50としてのランプ52や、各種演出や報知を行うための演出装置50としての液晶表示装置53などを備えた装飾部31が設けられている。
また、前扉30の下部中央には、筐体20に設けられたホッパーユニット27から遊技メダルを払い出すためのメダル払出口40が設けられ、メダル払出口40の両側には、音声を出力するための演出装置50としてのスピーカー54がそれぞれ1つずつ設けられている。
また、前扉30の裏面には、特に図示していないが、IC等の各種電子部品を搭載したサブ基板が収納されたサブ基板ユニットが設けられている。サブ基板は、スロットマシン10の作動を制御する制御装置100のうち、演出に関する制御を行うためのサブ制御装置102を構成するものである。
【0043】
また、前扉30の前面の略中央には、正面側に突出する操作部33が備えられている。
操作部33の上面右端部には、遊技を開始するにあたり遊技メダルをベットすべく、遊技メダルを投入するためのメダル投入口44が設けられている。また、操作部33の上面左端部には、スロットマシン10に電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを遊技メダルのベットに代えるためのベットスイッチが設けられている。ベットスイッチとしては、遊技メダル1枚のベットに代えることができるシングルベットスイッチ36a、及び、遊技を開始するためにベット可能な最大枚数である遊技メダル3枚のベットに代えることができるマックスベットスイッチ36bとを備えている。また、操作部33の前面左端部には、クレジットメダルを精算するための精算スイッチ39が設けられている。また、精算スイッチ39の右方には、ステッピングモーター26を駆動することにより、3個全ての回転リール25の回転を開始させるためのレバー状のスタートスイッチ37が設けられている。また、操作部33の前面中央には、各回転リール25に対応するとともに、ステッピングモーター26の駆動を停止することにより、各回転リール25の回転をそれぞれ別個に停止させるための3個のストップスイッチ38が設けられている。
【0044】
また、前扉30における装飾部31と操作部33との間には、筐体20に設けられた3個の回転リール25の図柄51を視認可能な表示窓34が形成されている。
表示窓34は、3個の回転リール25の前方に設けられており、3個全ての回転リール25の回転が停止した際に、各回転リール25の周囲に表示されている21個の図柄51のうちの3個を表示、すなわち、視認することができるものとなっている。すなわち、3個全ての回転リール25が停止すると、
図3に示すように、表示窓34内における、それぞれの回転リール25に対応する表示位置に、それぞれ3個の図柄51が縦並びに表示される。換言すれば、表示窓34内の上段、中段、及び下段にそれぞれ3個の図柄51が表示される。そして、表示窓34内に、縦3列横3行に配列した合計9個の図柄51が表示されることとなる。
【0045】
また、本形態に係るスロットマシン10は、
図3に示すように、左リール22、中リール23及び右リール24が停止した状態で、各回転リール25ごとの、表示窓34内における中段の停止位置を一直線に結んで構成される停止表示ライン90(中段ライン91)を有している。そして、1回の遊技を開始するために所定枚数の遊技メダルをベットすると、この中段ライン91が有効化される。そして、後述する役抽選手段140の抽選の結果、後述するいずれかの役に当選するとともに、有効化された中段ライン91に、当該役を構成する図柄51の組み合わせが停止すると、役に応じた利益(たとえば、所定枚数の遊技メダルの払い出しや特別遊技の実行など)が付与される。
【0046】
なお、停止表示ライン90としては、中段ライン91に限定されるものではなく、各回転リール25ごとのいずれか一の停止位置を一直線に結んで構成されるライン(上段ライン、下段ライン、右上りライン、右下りライン)や、各回転リール25ごとのいずれか一の停止位置を折れ線で結んで構成されるライン(L字ライン、V字ライン)等を設けてもよい。
また、
図2に示すように、前扉30の裏面における、メダル投入口44の下部に対応する位置には、このメダル投入口44から投入された遊技メダルの正偽を判断するためのメダルセレクター43、及び、このメダルセレクター43により適正な遊技メダルであると判断された遊技メダルを検知するためのメダルセンサー35が設けられている。
【0047】
(制御装置100)
制御装置100は、上述の如く、スロットマシン10の作動を制御するためのものであり、メイン制御装置101及びサブ制御装置102から構成されるものとなっている。
そして、メイン制御装置101を構成するメイン基板、サブ制御装置102を構成するサブ基板にはそれぞれ、CPU、ROM、RWM、及び、I/O等、種々の電子部品などが備えられている。なお、CPUは、1個のみ備えることもできるし、複数のCPUを備えることもできる。また、CPU、ROM、RWM、及び、I/O等は一体に構成されたワンチップ型とすることもできる。
【0048】
また、メイン制御装置101及びサブ制御装置102には、これらの装置に対して各種信号等を入力可能な入力手段、入力手段による入力等に基づいた制御の結果を出力可能な出力手段が備えられている。また、メイン制御装置101及びサブ制御装置102は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御手段として機能する。
具体的には、メイン制御装置101は、スタートスイッチ37、及び、ストップスイッチ38の操作により回転リール25の回転及び停止の制御、遊技に関する制御等を行い、また、サブ制御装置102は、遊技に関する演出の制御等を行う。
(制御装置100の入力手段)
制御装置100の入力手段としては、
図1に示すように、次のセンサーやスイッチが接続されている。
【0049】
(1)メダルセンサー35
(2)ベットスイッチ(シングルベットスイッチ36a、マックスベットスイッチ36b)
(3)スタートスイッチ37
(4)ストップスイッチ38
(5)精算スイッチ39
これら(1)から(5)までのスイッチ等は全て、メイン制御装置101に接続されている。なお、入力手段としては、これら(1)から(5)までのスイッチ等に限定されるものではない。また、サブ制御装置102に接続される入力手段を設けてもよい。
【0050】
(メダルセンサー35)
メダルセンサー35は、メダル投入口44から投入された遊技メダルのうち、前述のメダルセレクター43により適正な遊技メダルとして判断されたものを検知するためのセンサーである。
(ベットスイッチ)
ベットスイッチは、クレジットメダル数を減算して遊技メダルのベットに代えるスイッチであり、遊技メダル1枚のベットに代えることができるシングルベットスイッチ36a、及び、遊技を開始するためにベット可能な最大枚数である遊技メダル3枚のベットに代えることができるマックスベットスイッチ36bが設けられている。
【0051】
本形態に係るスロットマシン10は、メダル投入口44から遊技メダルを投入することで、1回の遊技につき、最大3枚の遊技メダルをベットすることができるように形成されている。また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、予め定められた規定枚数(たとえば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。そして、遊技メダルがクレジットされている場合には、メダル投入口44に遊技メダルを投入する代わりに、ベットスイッチを操作することにより遊技メダルのベットを行うことができ、スタートスイッチ37を操作可能状態にすることができる。
(スタートスイッチ37)
スタートスイッチ37は、遊技メダルがベットされることを条件に、又は、後述する再遊技役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示したことを条件に、リールユニット21の駆動を開始させることが可能なレバー形状のスイッチである。
【0052】
ここで、「再遊技役」とは、後述する役抽選手段140により抽選される役の一つである。そして、この役抽選手段140による抽選によって、再遊技役に当選し、再遊技役を構成する図柄51(たとえば、「リプレイA」「リプレイA」「リプレイA」)が、有効化された中段ライン91に停止すると、遊技メダルを新たにベットすることなく、再度、遊技を行うことができることとなっている。
また、本形態に係るスロットマシン10は、前回の遊技のスタートスイッチ37が操作されてから所定の時間(いわゆるウェイト時間、たとえば4.1秒)が経過するまでは、次遊技を開始するためにスタートスイッチ37を操作したとしても、回転リール25が回転を開始しないか、若しくは、回転リール25が回転を開始してもストップスイッチ38の操作が無効となるように形成されている。換言すれば、スタートスイッチ37が操作された際には、前記の遊技の前回の遊技のスタートスイッチ37が操作されてから所定の時間が経過したことを条件に、回転リール25が回転開始するか、若しくは、ストップスイッチ38の操作が有効となるように形成されている。
【0053】
(ストップスイッチ38)
ストップスイッチ38は、ステッピングモーター26の駆動を停止することで、回転リール25の回転を停止させるためのスイッチである。具体的には、ストップスイッチ38は、
図2に示すように、左リール22、中リール23、及び、右リール24のそれぞれに対応した3個のスイッチから構成されている。
そして、各回転リール25に対応したストップスイッチ38を操作することにより、対応した回転リール25が回転を停止するように形成されている。
また、ストップスイッチ38は、スタートスイッチ37が操作されることにより回転リール25が回転を開始してから、全ての回転リール25の回転速度が予め定められた一定速度に達することにより操作可能となるように形成されている。
【0054】
(精算スイッチ39)
精算スイッチ39は、クレジットされている遊技メダルを精算、すなわち、クレジットを解除して、クレジットメダルを払い出すためのスイッチである。
(制御装置100の出力手段)
制御装置100の出力手段としては、
図1に示すように、次のものが接続されている。
(1)リールユニット21(ステッピングモーター26)
(2)ホッパーユニット27
(3)演出装置50(ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54)
また、(1)及び(2)の出力手段はメイン制御装置101に接続されており、(3)の出力手段はサブ制御装置102に接続されている。なお、出力手段としては、これら(1)から(3)までに限定されるものではない。
【0055】
(リールユニット21(ステッピングモーター26))
リールユニット21は、所定の枠体に固定された3個のステッピングモーター26と、各ステッピングモーター26の回転軸にそれぞれ固定された計3個の回転リール25とから構成されている。
また、各回転リール25は、円筒状に形成された回転ドラム(図示しておらず)と、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ(図示しておらず)とを備えている。そして、各回転リール25におけるリールテープの外周面には、回転方向へ向けてほぼ等間隔に、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」「リプレイB」「リプレイC」という計10種類のうちの複数種類の図柄51が所定の配列で計21個表示されている。
【0056】
具体的には、
図4に示すように、左リール22には、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」「リプレイB」「リプレイC」という全10種類の図柄51が21個配列されている。また、中リール23には、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」という全8種類の図柄51が21個配列されている。また、右リール24には、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」という全10種類の図柄51が21個配列されている。
なお、各回転リール25の図柄配列における図柄51に対しては、説明の便宜上、
図4の上側から下側へ向けて順番に「0番」→「20番」→「19番」→・・・→「1番」までの図柄番号を付している。
【0057】
また、回転リール25は、ステッピングモーター26の回転軸を中心として、表示窓34内を、回転リール25に表示された図柄51が上側から下側へ向けて通過するように、回転するものとなっている。すなわち、回転リール25が回転すると、各図柄51が、
図4の向かって上側から下側へ向けて移動するように見える。
また、各回転リール25の所定箇所には、回転リール25の回転を検知するために用いられるインデックス(図示しておらず)が設けられるとともに、このインデックスの通過を検知する所定のセンサー(たとえば、フォトセンサー、磁気センサー、タッチセンサーなど)が設けられる。そして、各回転リール25が回転を開始し、インデックスを所定のセンサーが検知した後にステッピングモーター26から出力されるパルス信号に基づいて、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の図柄位置(回転位置)を検出し、所定の図柄位置で回転リール25を停止させることによって、停止制御が行われるものとなっている。
【0058】
具体的には、ステッピングモーター26は、特に図示していないが、メイン制御装置101から供給される駆動パルスにより励磁する4相のコイルを有している。そして、4相のコイルのうち同時に2つが励磁した状態となる2相励磁と、4相のコイルのうち1つが励磁した状態となる1相励磁とが交互に繰り返される1−2相励磁により、ローターが回転駆動するようになっている。
また、ステッピングモーター26には回転リール25の制御用に所定のステップ数が定められており、回転リール25の各図柄51に対してステップ数を割り当てることで、1図柄単位での停止を制御するようになっている。
【0059】
(ホッパーユニット27)
ホッパーユニット27は、所定の役を構成する図柄51の組み合わせが停止表示されるなどの遊技結果に基づいて、遊技者に遊技メダルの払い出しを行うためのものである。
(演出装置50)
演出装置50は、演出を実行するためのものであり、具体的には、サブ制御装置102から出力される所定の演出制御信号の入力を契機として、遊技者に対して当選等を報知するなど種々の演出を行うためのものである。
具体的には、演出装置50としては、ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54等を備えている。なお、演出装置50は、これらのものに限定されるわけではなく、CRT表示装置、ドットマトリクス表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等の画像表示装置を備えることもできる。
【0060】
また、ランプ52は、光源の点滅、点灯又は消灯により、遊技を盛り上げたり、所定の役が当選していることを報知したりするためのものである。また、液晶表示装置53は、文字や画像(静止画や動画)の表示により、遊技の演出や各種報知を行うためのものである。また、スピーカー54は、所定の効果音やBGMの出力により、遊技の演出や各種報知を行うためのものである。
具体的には、所定の遊技(たとえば、BBゲーム等)が開始されたり、所定の役に当選したりすると、後述する遊技制御手段120が、後述するサブ制御装置102の演出制御手段300にBBゲーム開始信号や当選信号を出力する。そして、演出制御手段300は、前記信号の入力を契機として、所定の演出データを選択し、この演出データに基づく制御信号を演出装置50に出力する。そして、演出装置50は、演出制御手段300により出力された制御信号の入力を契機として、前記演出データに基づく演出内容を出力する。
【0061】
(制御装置101の制御手段)
制御装置100は、メイン制御装置101及びサブ制御装置102から構成されており、上述の如く、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、
図1に示すように、大別して、次の(1)から(13)までの制御手段として機能する。
(1)遊技制御手段120
(2)役抽選手段140
(3)回転開始制御手段150
(4)リール図柄別組み合わせテーブル151
(5)検索テーブル152
(6)テーブル取得手段153
(7)図柄組み合わせ取得手段154
(8)停止テーブル161
(9)停止位置データ作成手段162
(10)回転位置検出手段170
(11)回転停止制御手段180
(12)停止態様判定手段200
(13)演出制御手段300
また、メイン制御装置101は(1)から(12)までの制御手段として機能し、サブ制御装置102は(13)の制御手段として機能する。なお、制御装置100としては、上記した(1)から(13)までの制御手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。
【0062】
(遊技制御手段120)
遊技制御手段120は、遊技の進行を制御するためのものである。
ここで、本形態に係るスロットマシン10は、遊技として、一般的な遊技である通常遊技、通常遊技と異なる遊技であって通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与する特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)を有している。
なお、遊技はこれらに限定されるものではなく、たとえば、通常遊技と異なり通常遊技中よりも再遊技役の当選確率が高くなるリプレイタイム遊技(RTゲーム)、役抽選手段140による抽選の結果に関する情報を報知するアシストタイム遊技(ATゲーム)、リプレイタイム遊技とアシストタイム遊技とが実行されるアシストリプレイタイム遊技(ARTゲーム)等、遊技者に対して所定の特典を付与可能な有利遊技を有していてもよい。
【0063】
そして、遊技制御手段120は、
図1に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)通常遊技制御手段121
(2)特別遊技制御手段122
また、遊技制御手段120としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではない。
(通常遊技制御手段121)
通常遊技制御手段121は、一般的な遊技である通常遊技を制御するためのものである。
具体的には、遊技メダルの投入又はベットスイッチが操作されることにより、遊技メダルがベットされたことを条件に、スタートスイッチ37が操作されると、後述の役抽選手段140により、予め定められた複数の役のうちいずれかの役の当選又は非当選を決定するための抽選が行われる。そして、これに伴って、3個全ての回転リール25が回転を開始する。その後、所定のストップスイッチ38を1つ操作すると、このストップスイッチ38に対応した回転リール25の回転が停止する。そして、ストップスイッチ38を3個全て操作し終わると、3個の回転リール25の回転が全て停止する。このとき、中段ライン91上に、役抽選手段140により当選した役を構成する図柄51の組み合わせが停止すると、役に応じた所定の利益が付与されるものとなっている。所定の利益の付与としては、たとえば、予め定められた枚数の遊技メダルの払い出しや、上述の特別遊技や有利遊技の実行等とすることができる。そして、通常遊技制御手段121は、1回の遊技における上記一連の処理を制御するものである。
【0064】
本形態に係るスロットマシン10では、
図5に示すように、役として、遊技メダルの払い出しは無いが遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、所定枚数の遊技メダルが払い出されることとなる小役と、小役及び再遊技役よりもさらに大きな利益を遊技者に付与可能な特別遊技に係る特別遊技役(BBゲーム役、RBゲーム役)と、を備えている。
また、小役としては、
図5に示すように、ベル役、チェリー役及びスイカ役を備えている。
具体的には、再遊技役としては、「リプレイA」「リプレイA」「リプレイA」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役A、「リプレイA」「リプレイA」「リプレイB」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役B、「リプレイA」「リプレイA」「リプレイC」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役C、「リプレイB」「リプレイA」「リプレイA」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役D、「リプレイB」「リプレイA」「リプレイB」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役E、「リプレイB」「リプレイA」「リプレイC」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役F、「リプレイC」「リプレイA」「リプレイA」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役G、「リプレイC」「リプレイA」「リプレイB」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役H、「リプレイC」「リプレイA」「リプレイC」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役I、及び、「BAR」「BAR」「BAR」という図柄51の組み合わせにより構成される再遊技役Jを有している。そして、中段ライン91上に、上述の図柄51の組み合わせのいずれかが停止すると、新たに遊技メダルを投入することなく、当該遊技と同じ条件で次遊技を行う(すなわち、再遊技を行う)ことができる。
【0065】
また、小役のうち、ベル役としては、「ベル」「ベル」「ベル」という図柄51の組み合わせにより構成されるベル役A、「リプレイA」「ベル」「チェリー」という図柄51の組み合わせにより構成されるベル役B、「リプレイB」「ベル」「チェリー」という図柄51の組み合わせにより構成されるベル役C、及び、「リプレイC」「ベル」「チェリー」という図柄51の組み合わせにより構成されるベル役Dを有している。そして、中段ライン91上に、上述の図柄51の組み合わせのいずれかが停止すると、所定枚数(本形態では9枚)の遊技メダルが払い出される。
また、小役のうち、チェリー役としては、「チェリー」「チェリー」「チェリー」という図柄51の組み合わせにより構成されるチェリー役A、「赤7」「ベル」「チェリー」という図柄51の組み合わせにより構成されるチェリー役B、及び、「青スイカ」「ベル」「チェリー」という図柄51の組み合わせにより構成されるチェリー役Cを有している。そして、中段ライン91上に、上述の図柄51の組み合わせのいずれかが停止すると、所定枚数(本形態では1枚)の遊技メダルが払い出される。
【0066】
また、小役のうち、スイカ役としては、「赤スイカ」「赤スイカ」「赤スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役A、「赤スイカ」「赤スイカ」「青スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役B、「赤スイカ」「青スイカ」「赤スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役C、「赤スイカ」「青スイカ」「青スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役D、「青スイカ」「赤スイカ」「赤スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役E、「青スイカ」「赤スイカ」「青スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役F、「青スイカ」「青スイカ」「赤スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役G、及び、「青スイカ」「青スイカ」「青スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるスイカ役Hを有している。そして、中段ライン91上に、上述の図柄51の組み合わせのいずれかが停止すると、所定枚数(本形態では9枚)の遊技メダルが払い出される。
【0067】
また、BBゲーム役としては、「金7」「金7」「金7」という図柄51の組み合わせにより構成されるBBゲーム役A、「赤7」「赤7」「赤7」という図柄51の組み合わせにより構成されるBBゲーム役B、及び、「リプレイC」「赤7」「青スイカ」という図柄51の組み合わせにより構成されるBBゲーム役Cを有している。そして、中段ライン91上に、上述の図柄51の組み合わせのいずれかが停止すると、BBゲームに移行する。
なお、本形態に係るスロットマシン10では、遊技メダルの払い出しを行うことなく、BBゲームに移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)の遊技メダルの払い出しを行った後に、BBゲームに移行するように設定してもよい。
【0068】
また、RBゲーム役としては、「金7」「金7」「BAR」という図柄51の組み合わせにより構成されるRBゲーム役A、及び、「赤7」「赤7」「BAR」という図柄51の組み合わせにより構成されるRBゲーム役Bを有している。そして、中段ライン91上に、上述の図柄51の組み合わせのいずれかが停止すると、RBゲームに移行する。なお、本形態に係るスロットマシン10では、遊技メダルの払い出しを行うことなく、RBゲームに移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)の遊技メダルの払い出しを行った後に、RBゲームに移行するように設定してもよい。
なお、役としては、上述の内容に限定されるものではなく、他にも多数の役を設定してもよい。
【0069】
また、本形態に係るスロットマシン10では、スイカ役A〜スイカ役H及びBBゲーム役Cについては、後述する役抽選手段140による1回の抽選で、いずれか一方の役の当選となるほか、これらの役が重複して当選することがあるようになっている。なお、重複して当選することとなる役は、これらに限定されるものではない。
(特別遊技制御手段122)
特別遊技制御手段122は、通常遊技よりも遊技者に大きな利益を付与可能な特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)を制御するためのものである。
RBゲームは、予め定められた特定の役(本形態ではベル役)が高確率で当選する遊技を一定条件下で行わせる遊技である。また、BBゲームは、通常遊技と同様の遊技(BBゲーム一般遊技)を実行可能であるとともに、この遊技中に一定条件下でRBゲームに移行できるようにした遊技である。
【0070】
具体的には、BBゲームに移行すると、通常遊技と同様に所定枚数の遊技メダルのベットによって遊技が開始される。そして、3つの回転リール25の回転を全て停止させた際に、中段ライン91上に役を構成する図柄51の組み合わせが停止しているか否かによって、遊技メダルの払い出しが行われる。
また、このBBゲーム中にRBゲームに移行するための特定の図柄51の組み合わせが中段ライン91上に停止した場合には、その後RBゲームに移行する。そして、RBゲームが終了した後は、また通常遊技と同様の抽選及び制御が行われる。なお、RBゲームへの移行は上述のような条件とすることなく、BBゲームが開始されるとすぐにRBゲームへ移行し、所定回数のRBゲームが終了するとすぐに再度RBゲームへ移行するように設定することもできる。すなわち、BBゲームが開始されたら常にRBゲーム状態での遊技が実行されるように設定することもできる。
【0071】
そして、BBゲーム中において払い出された遊技メダルが所定の枚数(たとえば314枚)を超えることにより、BBゲームは終了する。また、BBゲームの終了条件としては、上述のような遊技メダルの払い出し枚数の累計ではなく、他の条件を設定することもできる。
また、RBゲームに移行すると、予め定められた特定の役(本形態ではベル役)を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91上に停止した場合に遊技メダルの払い出しが行われる遊技が行われる。なお、RBゲームは、上述の如く、通常遊技中に「赤7」「赤7」「BAR」又は「金7」「金7」「BAR」という図柄51の組み合わせが中段ライン91に停止することで、当該通常遊技からも移行するものとなっている。
【0072】
(役抽選手段140)
役抽選手段140は、予め定められた複数の役のうちいずれかの役の当選又は非当選を抽選により決定するためのものであり、具体的には、予め定められた当選確率に基づいて、いずれの役に当たったか又はハズレたかの抽選を行うものである。
この役抽選手段140は、特に図示していないが、所定の数値範囲内(たとえば、0〜65535)で乱数を発生させるための乱数発生手段、乱数発生手段により発生した乱数をスタートスイッチ37の操作時に抽出するための乱数抽出手段、乱数発生手段により発生する乱数がとる数値領域の範囲内であって、前記役に対応した所定の数値領域を有する役当選領域を複数備えた抽選テーブル(通常遊技用抽選テーブル、BBゲーム用抽選テーブル、RBゲーム用抽選テーブル)、乱数抽出手段により抽出された乱数が抽選テーブルのいずれの役当選領域に属するか否かを判定するための当選判定手段、当選判定手段により所定の役に当選したと判定された場合に当該役に対応する当選フラグを成立させるためのフラグ成立手段等を備える。
【0073】
ここで、当選フラグの成立とは、所定のメモリに記憶されている数値が所定値になっている状態を意味するものである。たとえば、BBゲーム役に対応する所定メモリに記憶されている数値が「1」となっている場合、BBゲーム役の当選フラグが成立している状態であると設定することができる。これに対して、前記メモリに記憶されている数値が「0」となっている場合、BBゲーム役の当選フラグが成立していない状態であると設定することができる。
なお、この当選フラグとしては、役抽選手段140の抽選結果が小役の当選である場合に成立する小役当選フラグや、抽選結果がBBゲームなどの特別遊技役の当選である場合に成立する特別当選フラグ等がある。
【0074】
また、小役当選フラグは、当選フラグが成立した遊技においてのみ有効となるものとなっている。これに対して、前記特別当選フラグは、次の遊技へ持ち越すことができるものとなっている。
(回転開始制御手段150)
回転開始制御手段150は、回転リール25の回転の開始に関する制御を行うためのものであり、具体的には、回転開始制御手段150は、スタートスイッチ37の操作に基づいて出力されるスタート信号が入力されることで、各回転リール25に設けられているステッピングモーター26に回転開始信号を出力し、ステッピングモーター26を駆動させることにより全ての回転リール25の回転を開始させるものである。
【0075】
また、回転開始制御手段150は、スタートスイッチ37が操作されると、予め定められた所定の加速度で全ての回転リール25を回転させ、全ての回転リール25の回転速度が所定速度に達すると、この所定速度で定速回転を行わせるものとなっている。具体的には、回転開始制御手段150が、ステッピングモーター26に、所定の加速度での駆動を実行させるための制御信号を出力し、さらに、所定速度に達した後は当該速度での駆動を維持させるための制御信号を出力することで、ステッピングモーター26により、所定速度に達するまでの加速駆動処理が行われ、所定速度に達した後は当該速度での駆動を維持する定速駆動処理が行われる。これにより、上述のような回転リール25の加速回転及び定速回転が行われるようになっている。
【0076】
(リール図柄別組み合わせテーブル151)
リール図柄別組み合わせテーブル151は、各回転リール25に付された図柄51の種類ごとに別個に設けられたテーブルであって、役抽選手段140により抽選される役のうち、各テーブルに対応づけられた図柄51が役を構成する図柄51として含まれている役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせを定めたものであり、ROMの所定の記憶領域により構成されるものである。
すなわち、リール図柄別組み合わせテーブル151には、対応する図柄51が含まれる役についての図柄51の組み合わせが格納されるものとなっている。
【0077】
そして、本形態に係るスロットマシン10では、このリール図柄別組み合わせテーブル151に基づき、所定の図柄位置に付された図柄51について、役を構成する図柄51の組み合わせが取得され、この取得された図柄51の組み合わせを参照しながら、後述停止ポイント作成手段163が停止ポイントデータを作成する。
具体的には、上述の如く、本形態における左リール22には、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」「リプレイB」「リプレイC」という10種類の図柄51が付されており、中リール23には、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」という8種類の図柄51が付されており、また、右リール24には、「金7」「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「赤スイカ」「青スイカ」「リプレイA」という10種類の図柄51が付されている。
【0078】
そして、本形態に係るスロットマシン10には、
図6に示すように、左リール22の各種図柄に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として、左リール金7用テーブル、左リール赤7用テーブル、左リールBAR用テーブル、左リールチェリー用テーブル、左リールベル用テーブル、左リール赤スイカ用テーブル、左リール青スイカ用テーブル、左リールリプレイA用テーブル、左リールリプレイB用テーブル、及び、左リールリプレイC用テーブルが設けられている。
また、
図7に示すように、中リール23の各種図柄に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として、中リール金7用テーブル、中リール赤7用テーブル、中リールBAR用テーブル、中リールチェリー用テーブル、中リールベル用テーブル、中リール赤スイカ用テーブル、中リール青スイカ用テーブル、及び、中リールリプレイA用テーブルが設けられている。
【0079】
また、
図8に示すように、右リール24の各種図柄に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として、右リール金7用テーブル、右リール赤7用テーブル、右リールBAR用テーブル、右リールチェリー用テーブル、右リールベル用テーブル、右リール赤スイカ用テーブル、右リール青スイカ用テーブル、右リールリプレイA用テーブル、右リールリプレイB用テーブル、及び、右リールリプレイC用テーブルが設けられている。
そして、これらの各リール図柄別組み合わせテーブル151にはそれぞれ、各テーブルに対応する図柄51を含む役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせが格納されている。
【0080】
たとえば、左リールリプレイC用テーブルには、左リール22における「リプレイC」の図柄51が含まれる役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせが格納されている。具体的には、左リール22における「リプレイC」の図柄51が含まれる役としては、
図5に示すように、BBゲーム役C(「リプレイC」「赤7」「青スイカ」)、ベル役D(「リプレイC」「ベル」「チェリー」)、再遊技役G(「リプレイC」「リプレイA」「リプレイA」)、再遊技役H(「リプレイC」「リプレイA」「リプレイB」)、及び、再遊技役I(「リプレイC」「リプレイA」「リプレイC」)を有しており、左リールリプレイC用テーブルには、これらの役を構成する図柄51の組み合わせのみが格納されることとなる(
図6参照)。
【0081】
また、たとえば、中リールベル用テーブルには、中リール23における「ベル」の図柄51が含まれる役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせが格納されている。具体的には、中リール23における「ベル」の図柄51が含まれる役としては、
図5に示すように、ベル役A(「ベル」「ベル」「ベル」)、ベル役B(「リプレイA」「ベル」「チェリー」)、ベル役C(「リプレイB」「ベル」「チェリー」)、ベル役D(「リプレイC」「ベル」「チェリー」)、チェリー役B(「赤7」「ベル」「チェリー」)、及び、チェリー役C(「青スイカ」「ベル」「チェリー」)を有しており、中リールベル用テーブルには、これらの役を構成する図柄51の組み合わせのみが格納されることとなる(
図7参照)。
【0082】
また、たとえば、右リールチェリー用テーブルには、右リール24における「チェリー」の図柄51が含まれる役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせが格納されている。具体的には、中リール24における「チェリー」の図柄51が含まれる役としては、
図5に示すように、ベル役B(「リプレイA」「ベル」「チェリー」)、ベル役C(「リプレイB」「ベル」「チェリー」)、ベル役D(「リプレイC」「ベル」「チェリー」)、チェリー役A(「チェリー」「チェリー」「チェリー」)、チェリー役B(「赤7」「ベル」「チェリー」)、及び、チェリー役C(「青スイカ」「ベル」「チェリー」)を有しており、右リールチェリー用テーブルには、これらの役を構成する図柄51の組み合わせのみが格納されることとなる(
図8参照)。
【0083】
(検索テーブル152)
検索テーブル152は、回転リール25ごとに別個に設けられたテーブルであって、図柄51の種類に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151を定めたものであり、ROMの所定の記憶領域により構成されるものである。
すなわち、検索テーブル152には、図柄51の種類に対応付けられたリール図柄別組み合わせテーブル151が格納されており、この検索テーブル152に基づき、所定の回転リール25における所定の図柄51に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151を抽出することができる。
【0084】
なお、具体的には、この検索テーブル152には、各リール図柄別組み合わせテーブル151が格納されているROMの格納領域のアドレスが定められており、このアドレスを参照することで、対応するリール図柄別組み合わせテーブル151を取得することができる。
本形態に係るスロットマシン10には、上述の如く、左リール22、中リール23及び右リール24の3個の回転リール25が設置されているため、検索テーブル152として、左リール用検索テーブル、中リール用検索テーブル、及び、右リール用検索テーブルが設けられている(
図9参照)。
そして、各検索テーブル152には、対応する回転リール25に付された図柄51に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151が格納されている。
【0085】
具体的には、左リール用検索テーブルにおいては、
図9(a)に示すように、左リール22に付されている全10種類の図柄51について、それぞれ対応するリール図柄別組み合わせテーブル151が定められている。たとえば、「金7」に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として左リール金7用テーブルが定められ、「赤7」に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として左リール赤7用テーブルが定められている。
また同様に、中リール用検索テーブルにおいては、
図9(b)に示すように、中リール23に付されている全8種類の図柄51について、それぞれ対応するリール図柄別組み合わせテーブル151が定められている。たとえば、「BAR」に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として中リールBAR用テーブルが定められ、「ベル」に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として中リールベル用テーブルが定められている。
【0086】
また同様に、右リール用検索テーブルにおいては、
図9(c)に示すように、右リール24に付されている全10種類の図柄51について、それぞれ対応するリール図柄別組み合わせテーブル151が定められている。たとえば、「チェリー」に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として右リールチェリー用テーブルが定められ、「赤スイカ」に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151として右リール赤スイカ用テーブルが定められている。
(テーブル取得手段153)
テーブル取得手段153は、所定の回転リール25における所定の図柄位置(図柄番号)に付された図柄51(検索図柄)について、当該回転リール25に対応する検索テーブル152に基づき、対応するリール図柄別組み合わせテーブル151を取得するものである。
【0087】
具体的には、テーブル取得手段153は、検索テーブル152に基づき、検索図柄に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151の格納アドレスを取得し、この格納アドレスを参照することで、ROMの所定の格納位置に記憶されているリール図柄別組み合わせテーブル151を取得する。
たとえば、検索図柄が、左リール22の「13番」の図柄51、すなわち「赤7」であった場合には、テーブル取得手段153により、左リール用検索テーブルに基づき、当該検索図柄(左リール22の「赤7」)に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151である左リール赤7用テーブルが取得される。
【0088】
(図柄組み合わせ取得手段154)
図柄組み合わせ取得手段154は、テーブル取得手段153により取得されたリール図柄別組み合わせテーブル151に基づき、検索図柄が含まれている役を構成する図柄51の組み合わせを取得するものである。
そして、この図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせについては、RWMの所定の作業用記憶領域に格納されるようになっている。
たとえば、上述の場合(検索図柄が、左リール22の「赤7」であった場合)には、上述の如く、テーブル取得手段153により、リール図柄別組み合わせテーブル151として左リール赤7用テーブルが取得される。そして、この取得された左リール赤7用テーブルに基づき、図柄組み合わせ取得手段154により、検索図柄(左リール22の「赤7」)が含まれている役を構成する図柄51の組み合わせが取得される。すなわち、「赤7」「赤7」「赤7」(BBゲーム役B)、「赤7」「赤7」「BAR」(RBゲーム役B)、及び、「赤7」「ベル」「チェリー」(チェリー役A)が取得される。そして、この取得された図柄51の組み合わせが、RWMの所定の作業用記憶領域に格納される。
【0089】
(停止テーブル161)
停止テーブル161は、役抽選手段140による抽選の結果及び回転リール25の図柄位置に応じて、回転リール25の停止位置を定めたものであり、具体的には、ストップスイッチ38を操作した時点の回転リール25の図柄位置(すなわち、中段に表示されている図柄51の図柄番号)に応じて、当該回転リール25の図柄位置から移動可能な図柄数の範囲(5個の範囲)でいずれの図柄位置で回転リール25を停止させるのかを、回転リール25の図柄位置ごとに定めたものである。
具体的には、停止テーブル161においては、当選フラグが成立していない役を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91にも停止しないようにしつつ、当選フラグが成立している役を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91に停止するように、上述の移動可能な図柄数の範囲(5個の範囲)内で停止位置を決定している。
【0090】
また、本形態に係るスロットマシン10では、遊技状態ごと、及び、役抽選手段140による抽選の結果ごとに、停止テーブル161が設けられている。なお、この停止テーブル161は、遊技状態ごと、及び、役抽選手段140による抽選の結果ごとに、1つだけ設けることもできるし、複数個設けてもよい。
本形態に係るスロットマシン10は、通常遊技における停止テーブル161として、特別遊技役(BBゲーム役、RBゲーム役)に当選した場合の停止テーブル161、再遊技役に当選した場合の停止テーブル161、チェリー役に当選した場合の停止テーブル161、ベル役に当選した場合の停止テーブル161、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cに重複して当選した場合の停止テーブル161(
図10参照)、並びに、非当選の場合(すなわち、ハズレとなった場合)の停止テーブル161を備えている。
【0091】
具体的には、
図10は、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cに重複して当選した場合における、左リール22に対応する停止テーブル161である。この停止テーブル161においては、各図柄番号に対応する図柄51が左リール22の中段にあるときに、対応するストップスイッチ38が操作された場合の停止位置が定められている。たとえば、
図10に示すように、図柄番号「2番」に対応する停止位置として図柄番号「3番」が定められている。すなわち、この停止テーブル161によれば、図柄番号「2番」の「ベル」が左リール22の中段にあるときに、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作されると、左リール22は図柄1個分移動して、図柄番号「3番」の「スイカ」が中段となった位置で停止することとなる。
【0092】
また、停止テーブル161には、所定の図柄番号に対応する停止位置として1つの図柄番号の停止位置のみならず、複数の図柄番号の停止位置を定めておくこともでき、この場合には、停止テーブル161を参照した上で、プログラムにより予め定められている条件(たとえば、前記所定の図柄番号から近い方の図柄番号で停止する、前記所定の図柄番号から遠い方の図柄番号で停止する等の条件)に基づいて停止位置を決定するようにしてもよい。
また、本形態に係るスロットマシン10では、特別遊技(BBゲーム、RBゲーム)における停止テーブル161も備えている。また、停止テーブル161としては、特別遊技役の当選フラグが持ち越されている状態における、特別当選フラグ持ち越し中の停止テーブル161等も備えることができる。なお、停止テーブル161はこれらに限定されるものではない。
【0093】
また、停止テーブル161には、回転リール25の図柄位置に応じた直接的な停止位置を定めてもよいし、回転リール25の図柄位置からの移動図柄数を定めてもよい。
(停止位置データ作成手段162)
停止位置データ作成手段162は、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、ストップスイッチ38が操作された場合に回転リール25を停止させる停止位置を、回転リール25の図柄位置ごとに対応して定めた停止位置データを作成するためのものである。
この停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作されると、3個の回転リール25が全て定速回転状態となるまでの間に、3個の回転リール25の全図柄位置について、停止位置データを作成する。また、1個目のストップスイッチ38が操作された後)は、1個目のストップスイッチ38が操作されてから遅くとも2個目のストップスイッチ38が操作されるまで(すなわち、2個目のストップスイッチ38の操作を受け付けた時点まで)の間に、1個目のストップスイッチ38が操作された時点でストップスイッチ38の操作がいまだ行われていない2個の回転リール25(すなわち、1個目のストップスイッチ38が操作された時点で回転中の2個の回転リール25)の全図柄位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。また、2個目のストップスイッチ38が操作された後は、2個目のストップスイッチ38が操作されてから遅くとも3個目のストップスイッチ38が操作されるまで(すなわち、3個目のストップスイッチ38の操作を受け付けた時点まで)の間に、2個目のストップスイッチ38が操作された時点でストップスイッチ38の操作がいまだ行われていない1個の回転リール25(すなわち、2個目のストップスイッチ38が操作された時点で回転中の1個の回転リール25)の全図柄位置について、改めて停止位置データを作成しなおす。
【0094】
たとえば、スタートスイッチ37が操作された後、左リール22に対応するストップスイッチ38、中リール23に対応するストップスイッチ38、右リール24に対応するストップスイッチ38という順番で、ストップスイッチ38の操作が行われるものとする。この場合には、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作されると、3つ全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間に、全ての回転リール25の全図柄位置について停止位置データを作成する。そして、左リール22に対応するストップスイッチ38が操作されると、中リール23に対応するストップスイッチ38が操作されるまでの間に、回転中の中リール23及び右リール24の全図柄位置について停止位置データを作成しなおす。そして、中リール23に対応するストップスイッチ38が操作されると、右リール24に対応するストップスイッチ38が操作されるまでの間に、回転中の右リール24の全図柄位置について停止位置データを作成しなおす。
【0095】
なお、停止位置データ作成手段162は、スタートスイッチ37が操作されたときは、3つ全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの間ではなく、回転リール25が回転を開始するまでの間に、全ての回転リール25について、停止位置データを作成するように形成してもよい。
また、停止位置データ作成手段162は、前回のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38が操作される時点までの間に、停止位置データを作成しなおすのではなく、前回のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作が可能となる時点(すなわち、次のストップスイッチ38の操作を受付可能な状態となる時点)までの間に、停止位置データを作成しなおすように形成してもよい。
【0096】
なお、本形態に係るスロットマシン10では、スタートスイッチ37が操作されてから3つ全ての回転リール25の回転速度が定速となるまでの時間は、3つ全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データを作成するために十分なものとなっている。また、本形態に係るスロットマシン10では、一のストップスイッチ38が操作されてから次のストップスイッチ38が操作されるまでに、回転中の全ての回転リール25の全図柄位置についての停止位置データを作成できるようにすべく、一のストップスイッチ38が操作された後に、所定時間の間、次のストップスイッチ38の操作を受付不可とする受付不可期間を設けている。
【0097】
そして、停止位置データ作成手段162は、
図1に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)停止ポイントデータ作成手段163
(2)停止位置決定手段164
また、停止位置データ作成手段162としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではない。
(停止ポイントデータ作成手段163)
停止ポイントデータ作成手段163は、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせ、及び、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の各図柄位置が、回転リール25を停止させることができない停止不可位置であるか、又は、回転リール25を停止させることができる停止可能位置であるかを定め、停止可能位置について優先順位を定めた停止ポイントデータを作成するためのものである。
【0098】
以下、より具体的に、停止ポイントデータ作成手段163による停止ポイントデータの作成方法について説明する。
本形態に係るスロットマシン10においては、スタートスイッチ37又はストップスイッチ38が操作されると、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25の全図柄位置の図柄51について、図柄組み合わせ取得手段154により、当該図柄51を含む役の図柄51の組み合わせが取得され、RWMの所定の作業用記憶領域に格納される。
すると、この作業用記憶領域に格納された内容を参照することにより、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない回転リール25の全図柄位置における図柄51について、当該図柄51が中段に停止した場合に停止表示され得る役(図柄51の組み合わせ)を検索することができる。
【0099】
そして、停止ポイントデータ作成手段163は、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせを検索することにより、回転リール25の21個の図柄51がそれぞれ中段にあるときの位置が、停止不可位置であるか又は停止可能位置であるかを定める。また、停止可能位置については、停止の有効性の高低や予め定めた条件等に基づいて優先順位を定める。
具体的には、
図11(a)に示すように、RWMに、回転リール25の各図柄位置(図柄51)に対応してそれぞれ8ビットのデータ領域を設け、このデータ領域の各ビットを役抽選手段140により抽選される役と対応付けておく。
【0100】
より具体的には、各8ビットのデータ領域は、最上位ビット(左端のビット)を「再遊技役(再遊技役A〜J)」に対応させ、最上位ビットから1つ隣のビットを「ベル役(ベル役A〜D)」に対応させ、最上位ビットから2つ隣のビットを「スイカ役(スイカ役A〜H)」に対応させ、最上位ビットから3つ隣のビットを「チェリー役(チェリー役A〜C)」に対応させ、最上位ビットから4つ隣のビットを「BBゲーム役A」に対応させ、最上位ビットから5つ隣のビットを「BBゲーム役A以外のBBゲーム役(BBゲーム役B及びBBゲーム役C)」に対応させ、最上位ビットから6つ隣のビットを「RBゲーム役(RBゲーム役A及びRBゲーム役B)」に対応させておく。また、停止ポイントデータ作成開始の時点で初期化処理を行い、各データ領域の最下位ビット(最上位ビットから7つ隣のビット)を「1」とする。すなわち、当該データ領域は「00000001」となる。
【0101】
そして、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせ、及び、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、回転リール25の図柄位置が、停止させてはいけない停止不可位置(たとえば、いずれのチェリー役にも当選していないにもかかわらず、左リール22においていずれかのチェリー役を構成する図柄51が停止表示されてしまう位置)であると判断される場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域における最下位ビットを「0」とする。すなわち、当該データ領域は「00000000」となる。
これに対して、回転リール25の図柄位置が、当選した役を構成する図柄51の組み合わせを停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域における、前記当選した役が対応付けられたビットを「1」とする。
【0102】
たとえば、所定の回転リール24の所定の図柄位置について図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせに、ベルA役を構成するものが含まれており、かつ、ベル役Aに当選していた場合には、当該回転リール25の図柄位置はベル役Aを停止表示可能な位置であるため、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域は「01000001」となる。
また、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cが重複して当選しており、回転リール25の図柄位置が、スイカ役A〜Hを構成する図柄51を停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域は「00100001」となる。また、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cが重複して当選しており、回転リール25の図柄位置が、BBゲーム役Cを構成する図柄51を停止表示可能な位置である場合には、当該回転リール25の図柄位置に対応するデータ領域は「00000101」となる。
【0103】
このようにデータ領域のビットの値をセットすることで、データ領域にセットされた値の大小により優先順位が定められることとなる。上述の場合には、スイカ役A〜Hを構成する図柄51を停止表示可能な図柄位置に対応するデータ領域の値は「00100001」であり、BBゲーム役Cを構成する図柄51を停止表示可能な図柄位置に対応するデータ領域の値「00000101」よりも大きい値となる。そして、このデータ領域の値が最も大きくなる図柄位置が、最も優先順位の高い停止可能位置となる。すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cが重複して当選した場合には、スイカ役A〜Hを構成する図柄51が、BBゲーム役Cを構成する図柄51よりも優先して停止することとなる。
【0104】
(停止ポイントデータの具体例)
本形態に係るスロットマシン10において、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cが重複して当選した場合における、左リール22の停止ポイントデータは、
図11(b)に示す通りとなる。この停止ポイントデータは、各図柄番号に対応する図柄51が左リール22の中段にあるときのデータ領域の値がそれぞれ定められたものとなっている。
たとえば、18番の「赤スイカ」が中段に位置することとなる図柄位置については、図柄組み合わせ取得手段154により、「赤スイカ」「赤スイカ」「赤スイカ」(スイカ役A)、「赤スイカ」「赤スイカ」「青スイカ」(スイカ役B)、「赤スイカ」「青スイカ」「赤スイカ」(スイカ役C)、及び、「赤スイカ」「青スイカ」「青スイカ」(スイカ役D)という図柄51の組み合わせが取得される(
図6参照)。すなわち、取得された図柄51の組み合わせには、役抽選手段140による抽選で当選したスイカ役A〜Dを構成する図柄51の組み合わせが含まれており、この図柄位置はスイカ役A〜Dが停止可能な位置と判断されるため、データ領域の値は「00100001」となる。
【0105】
また、14番の「リプレイC」が中段に位置することとなる図柄位置については、図柄組み合わせ取得手段154により、「リプレイC」「赤7」「青スイカ」(BBゲーム役C)、「リプレイC」「ベル」「チェリー」(ベル役D)、「リプレイC」「リプレイA」「リプレイA」(再遊技役G)、「リプレイC」「リプレイA」「リプレイB」(再遊技役H)、及び、「リプレイC」「リプレイA」「リプレイC」(再遊技役I)という図柄51の組み合わせが取得される(
図6参照)。すなわち、取得された図柄51の組み合わせには、役抽選手段140による抽選で当選したBBゲーム役Cを構成する図柄51の組み合わせが含まれており、この図柄位置はBBゲーム役Cが停止可能な位置と判断されるため、データ領域の値は「00000101」となる。
【0106】
また、12番の「チェリー」が中段に位置することとなる図柄位置については、図柄組み合わせ取得手段154により、「チェリー」「チェリー」「チェリー」(チェリー役A)という図柄51の組み合わせが取得される(
図6参照)。すなわち、取得された図柄51の組み合わせには、役抽選手段140による抽選で当選していないチェリー役Aを構成する図柄51の組み合わせが含まれており、この図柄位置は当選していないチェリー役Aが停止表示される停止不可位置となるため、データ領域の値は「00000000」となる。
そして、この停止ポイントデータにおいては、スイカ役A〜Hが停止可能な図柄位置に対応するデータ領域の値「00100001」が最も大きい値となるため、データ領域の値が「00100001」となっている図柄位置(たとえば、18番の「赤スイカ」が中段となる左リール22の図柄位置、3番の「赤スイカ」が中段となる左リール22の図柄位置等)が、優先順位の最も高い停止可能位置となる。
【0107】
なお、特に図示していないが、本形態における停止ポイントデータ作成手段163は、回転中の全ての回転リール25について停止ポイントデータを作成する。したがって、停止ポイントデータ作成手段163は、中リール23、右リール24が回転中であれば、これらの回転リール25についても停止ポイントデータを作成する。
(停止位置決定手段164)
停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づいて、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を決定するものであり、換言すれば、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の一の図柄位置から当該回転リール25が停止するまでに移動可能な個数の図柄51の範囲内(5個の範囲内)におけるいずれかの図柄位置を、前記一の図柄位置に対応する停止位置として定めた停止位置データを作成するためのものである。
【0108】
具体的には、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータ作成手段163により作成された停止ポイントデータにおいて、回転リール25の各図柄位置について、当該図柄位置から5個の図柄51の範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が1つのみある場合には、その停止可能位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
また、停止位置決定手段164は、前記範囲内に、最も高い優先順位が定められた停止可能位置が複数ある場合には、停止テーブル161を検索し、この停止テーブル161に定められた停止位置を、停止位置として定めた停止位置データを作成する。
以下、停止位置決定手段164による停止位置データの作成方法について、
図10及び
図11(b)を用いて具体的に説明する。なお、ここでは、停止位置データの作成方法の例として、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cが重複して当選した場合に作成される左リール22の停止ポイントデータ(
図11(b)参照)から、5番の「ベル」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合の停止位置データの作成、及び、16番の「赤スイカ」が中段にあるときにストップスイッチ38が操作されるとした場合の停止位置データの作成について説明する。
【0109】
本形態に係るスロットマシン10では、5番の「ベル」が中段にあるときに左リール22に対応するストップスイッチ38が操作された場合には、5番の「ベル」が中段となる図柄位置(いわゆるビタ止まり位置)、6番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置(いわゆる1コマすべり位置)、7番の「金7」が中段となる図柄位置(いわゆる2コマすべり位置)、8番の「金7」が中段となる図柄位置(いわゆる3コマすべり位置)、又は、9番の「リプレイB」が中段となる図柄位置(いわゆる4コマすべり位置)のいずれかの図柄位置で、左リール22が停止することとなる。ここで、停止ポイントデータにおいては、
図11(b)に示すように、6番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置に対応するデータ領域の値のみが「00100001」となっているため、当該図柄位置のみが最も優先順位の高い停止可能位置となっている。したがって、停止位置決定手段164は、6番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
【0110】
また、16番の「赤スイカ」が中段にあるときに左リール22に対応するストップスイッチ38が操作されるとした場合には、16番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置(ビタ止まり位置)、17番の「BAR」が中段となる図柄位置(1コマすべり位置)、18番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置(2コマすべり位置)、19番の「リプレイA」が中段となる図柄位置(3コマすべり位置)、又は、20番の「ベル」が中段となる図柄位置(4コマすべり位置)のいずれかの図柄位置で停止することとなる。ここで、停止ポイントデータにおいては、
図11(b)に示すように、16番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置及び18番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置に対応するデータ領域の値がいずれも「00100001」となっており、最も優先順位の高い停止可能位置が複数ある。このときは、停止位置決定手段164は、
図10に示すように、スイカ役A〜H及びBBゲーム役Cが重複して当選した場合における左リール22の停止位置を定めた停止テーブル161に基づき、停止位置を定める。ここで、
図10に示す停止テーブル161においては、16番の「赤スイカ」が中段にあるときに左リール22に対応するストップスイッチ38が操作される場合には、18番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置で左リール22を停止させることが定められている。したがって、停止位置決定手段164は、18番の「赤スイカ」が中段となる図柄位置を停止位置として定めた停止位置データを作成する。
【0111】
なお、特に図示していないが、停止位置決定手段164は、停止ポイントデータに基づいて、上述以外の左リール22の各図柄位置についても全て、停止位置を定めた停止位置データを作成する。また、特に図示していないが、停止位置決定手段164は、回転中の回転リール25の全てについて、停止位置を定めた停止位置データを作成する。したがって、停止位置決定手段164は、中リール23、右リール24が回転中であれば、これらの回転リール25について作成された停止ポイントデータに基づき、これらの回転リール25についても停止位置データを作成する。
そして、本形態に係るスロットマシン10では、停止ポイントデータ作成手段163及び停止位置決定手段164により、各ストップスイッチ38が操作される前に、回転中の全ての回転リールについて、回転リール25の各図柄位置に応じた停止位置が決定されることとなる。
【0112】
(回転位置検出手段170)
回転位置検出手段170は、ストップスイッチ38が操作された時点における回転リール25の図柄位置(停止操作が受け付けられた時点の回転位置)を検出するためのものである。
具体的には、回転位置検出手段170は、特に図示していないが、ステッピングモーター26から出力されるパルス信号をカウントするためのカウント手段、カウント手段によるパルス信号のカウント値をリセットするためのリセット手段などを備えている。
より具体的には、各回転リール25が回転を開始し、全ての回転リール25が所定の速度で定速回転するようになった後、検知センサー(図示しておらず)によりインデックスの通過が検知されたことを契機として、前記カウント手段が、ステッピングモーター26から出力されるパルス信号のカウントを開始する。そして、ストップスイッチ38が操作された時点における前記カウント値に基づいて、インデックスの回転角度を算出し、これにより前記時点における回転リール25の図柄位置(停止操作が受け付けられた時点の回転位置)を検出することとなる。また、前記カウント手段によるパルス信号のカウント値は、検知センサー(図示しておらず)によりインデックスの通過が検知される都度、前記リセット手段によりリセットされ、この時点から新たにパルス信号のカウントが行われるものとなっている。
【0113】
(回転停止制御手段180)
回転停止制御手段180は、ストップスイッチ38の操作に基づき、停止位置データ作成手段162により作成された停止位置データにおいて当該ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(停止操作が受け付けられた時点の回転位置)に対応して定められた停止位置で、回転リール25を停止させるためのものである。すなわち、ストップスイッチ38が操作されると、このストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(停止操作が受け付けられた時点の回転位置)に対応して、停止位置データにおいて定められている停止位置で、回転リール25は停止することとなる。
【0114】
(停止態様判定手段200)
停止態様判定手段200は、役抽選手段140による抽選の結果、所定の役に当選し、かつ、回転リール25が停止した状態で表示される図柄51の停止表示態様が、役に応じて予め定められた図柄51の組み合わせになっているか否かを判定し、この判定結果に基づいた制御を行うためのものである。すなわち、所定の役を構成する図柄51の組み合わせが停止した場合に、この停止に係る役に応じた制御信号を出力するように形成されている。
停止態様判定手段200は、各種制御手段に前記制御信号を出力する。そして、たとえば、所定の制御信号が入力された遊技制御手段120は、ホッパーユニット27が所定枚数の遊技メダルを払い出すように制御する。また、制御信号が入力された後述の演出制御手段300は、演出装置50により所定の演出が行われるように制御する。また、再遊技役に係る制御信号が入力された遊技制御手段120は、再遊技を行う。また、特別遊技役に係る制御信号が入力された特別遊技制御手段122は、特別遊技を開始する。
【0115】
(演出制御手段300)
演出制御手段300は、各種制御手段から出力される信号が入力されることを契機として、遊技に関する演出を、ランプ52、液晶表示装置53、スピーカー54などの演出装置50により実行するためのものである。遊技に関する演出としては、たとえば、役抽選手段140により所定の役に当選した旨を報知するための当選報知演出、特別遊技(たとえば、BBゲーム)が開始した場合に、当該特別遊技を盛り上げるための演出などが挙げられる。
具体的には、演出制御手段300は、種々の演出データを記憶するための演出テーブル、入力された信号に基づいて、前記演出テーブルから所定の演出データを選択するための演出データ選択手段、演出データ選択手段により選択された演出データに基づいて、所定の演出装置50により演出を実行するための演出実行手段などを備えている。
【0116】
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、
図12から
図15までに示したフローを用いて説明する。
図12に示すステップ100において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ102に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ101に戻る。
【0117】
ステップ102において、ステップ101における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ104に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ101に戻る。
ステップ104において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ105に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ104に戻る。
【0118】
ステップ105において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ107に進む。
ステップ107において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、回転開始制御手段160により、全ての回転リール25が回転を開始する。そして、次のステップ109に進む。
【0119】
ステップ109において、各回転リール25の各図柄位置に付された図柄51について、当該図柄51が含まれる役を構成する図柄51の組み合わせを取得する図柄組み合わせ取得処理が行われる。そして、次のステップ110に進む。
ステップ110において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ111に進む。
ステップ111において、全ての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ112に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ111に戻る。
【0120】
ステップ112において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ113に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ112に戻る。
ステップ113において、作成された停止位置データから、操作されたストップスイッチ38に対応する回転リール25、及び、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(停止操作が受け付けられた時点の回転位置)に応じた停止位置、すなわち、中段で停止させるべき図柄51の図柄番号が取得される。そして、次のステップ114に進む。
【0121】
ステップ114において、停止位置として、ステップ113で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる図柄位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ115に進む。
ステップ115において、停止位置データを作成するための停止位置データ作成処理が行われる。そして、次のステップ116に進む。
ステップ116において、3個全ての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ117に進む。一方、全ての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ112に戻る。
【0122】
ステップ117において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ118に進む。
ステップ118において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ119に進む。
ステップ119において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
【0123】
次に上述したステップ109の図柄組み合わせ取得処理について、
図13のフローを用いて説明する。
ステップ200において、回転中の所定の回転リール25について、対応する検索テーブル152が取得される。そして、次のステップ201に進む。
ステップ201において、当該回転リール25における最初の図柄位置(図柄番号)の図柄51が取得される。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、テーブル取得手段153が、ステップ200において取得された検索テーブル152に基づき、取得された所定の回転リール25の図柄51に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151を取得する。そして、ステップ203に進む。
【0124】
ステップ203において、図柄組み合わせ取得手段154が、ステップ202において取得されたリール図柄別組み合わせテーブル151に格納されている、役を構成する図柄51の組み合わせを取得する。そして、ステップ204に進む。
ステップ204において、取得された図柄51の組み合わせが、RWMの所定の作業用記憶領域に記憶される。そして、ステップ205に進む。
ステップ205において、上述の回転リール25における次の図柄位置(図柄番号)の図柄51が取得される。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、上述の回転リール25における全ての図柄位置(図柄番号)の図柄51について、役を構成する図柄51の組み合わせの取得が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ207に進む。一方、終了していないと判定された場合、ステップ202に戻る。
【0125】
ステップ207において、回転中の全ての回転リール25について、役を構成する図柄51の組み合わせの取得が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、図柄組み合わせ取得処理が終了する。一方、終了していないと判定された場合、ステップ200に戻る。
次に、上述したステップ110及びステップ115の停止位置データ作成処理について、
図14のフローを用いて説明する。なお、この処理は、停止ポイントデータを作成した上で、停止位置データを作成するものとなっている。
ステップ300において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ301に進む。
【0126】
ステップ301において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ302に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ312に進む。
ステップ302において、停止ポイントデータを作成するために、計21個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、21個のデータ領域を初期化、すなわち、全てのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ305に進む。
【0127】
ステップ305において、セットされた図柄番号の図柄51について、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせ、及び、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、セットされた図柄番号の図柄51が中段に表示されることとなる図柄位置が停止不可位置であるか否か、すなわち、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、いずれのチェリー役にも当選していない場合における、いずれかのチェリー役を構成する図柄51等)が中段に表示されるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ306に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ307に進む。
【0128】
ステップ306において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする。すなわち、当該図柄番号が中段となる図柄位置を、停止不可位置と定める。そして、ステップ307に進む。
ステップ307において、セットされた図柄番号の図柄51が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否か、すなわち、当選した役を構成する図柄51の組み合わせが、セットされた図柄番号の図柄51について図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせに含まれているか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ308に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ309に進む。
【0129】
ステップ308において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、当選した役に対応付けられたビットを「1」とする。そして、次のステップ309に進む。
ステップ309において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ310に進む。
ステップ310において、21個分の図柄51の図柄位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ311に進む。終了していないと判定された場合、ステップ305に戻る。
【0130】
ステップ311において、作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を定めた停止位置データを作成する停止位置決定処理が行われる。そして、次のステップ312に進む。
ステップ312において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ313に進む。
ステップ313において、全ての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置データ作成処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ301に戻る。
【0131】
次に、上述したステップ311の停止位置決定処理について、
図15のフローを用いて説明する。
ステップ400において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ401に進む。
ステップ401において、停止位置データを作成する回転リール25の図柄位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ402に進む。
ステップ402において、停止位置データ作成用図柄番号としてセットされている番号の次の番号を、検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ403に進む。
【0132】
ステップ403において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ404に進む。
ステップ404において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ405に進む。
ステップ405において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ406に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ408に進む。
【0133】
ステップ406において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ407に進む。
ステップ407において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ408に進む。
ステップ408において、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ409に進む。一方、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ410に進む。
【0134】
ステップ409において、停止位置データ作成用図柄番号からセットされている検査用図柄番号までどの程度離れているか(図柄何個分離れているか)を判定し、この間隔に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする。そして、次のステップ410に進む。
ステップ410において、検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ411に進む。
ステップ411において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ412に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ405に戻る。
【0135】
ステップ412において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号の次の番号を、テーブル検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ413に進む。
ステップ413において、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ417に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ414に進む。
【0136】
ステップ414において、テーブル検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ415に進む。
ステップ415において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ416に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ413に戻る。
ステップ416において、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、停止位置データ作成用図柄番号から最も遠い停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ417に進む。
【0137】
ステップ417において、上記ステップ413で、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定された場合には、セットされているテーブル検査用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。一方、上記ステップ416で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。そして、次のステップ418に進む。
【0138】
ステップ418において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ419に進む。
ステップ419において、21図柄分の停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置決定処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ402に戻る。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においては、抽選される役のうち対応する図柄51が含まれている役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせを定めたリール図柄別組み合わせテーブル151が、各回転リール25に付された図柄51の種類ごとに別個に設けられている。また、図柄51の種類に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151を定めた検索テーブル152が、回転リール25ごとに別個に設けられている。
【0139】
そして、本形態に係るスロットマシン10では、テーブル取得手段153により、検索図柄について、当該回転リール25に対応する検索テーブル152に基づき、対応するリール図柄別組み合わせテーブル151が取得され、さらに、テーブル取得手段153により取得されたリール図柄別組み合わせテーブル151に基づき、図柄組み合わせ取得手段154により、検索図柄が含まれている役を構成する図柄51の組み合わせが取得される。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、検索テーブル152に基づき、検索図柄に対応するリール図柄別組み合わせテーブル151が直接取得されるため、ダイレクトにリール図柄別組み合わせテーブル151にアクセスすることができる。したがって、本形態に係るスロットマシン10によれば、検索図柄に対応する役を構成する図柄51の組み合わせが格納されている格納領域を迅速に検索することができるのである。
【0140】
さらに、上述の如く、リール図柄別組み合わせテーブル151には、対応する図柄51が含まれている役のみについて、当該役を構成する図柄51の組み合わせが格納されているため、格納されている全データを単に取得するだけで、当該役を構成する図柄51の組み合わせが全て取得されることとなる。したがって、本形態に係るスロットマシン10によれば、不要な判断処理等を行うことなく、役を構成する図柄51の組み合わせを迅速に取得することができるのである。
また、本形態に係るスロットマシン10において、図柄51の種類が回転リール25にごとに異なっているような場合には、各回転リール25に付された図柄51の種類に応じた数のリール図柄別組み合わせテーブル151が設けられることとなるため、ROMに記憶されるデータの量が無駄に増えてしまうのを防止することができるとともに、図柄51の組み合わせの取得や検索が行われる範囲が無駄に広がってしまうのを防止することもできるのである。
【0141】
また、本形態に係るスロットマシン10においては、図柄組み合わせ取得手段154により、停止ポイントデータ作成手段163が停止ポイントデータを作成するにあたり必要な回転リール25の図柄位置について、図柄51の組み合わせが取得される。そして、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせ、及び、役の抽選の結果に基づき、回転リール25の図柄位置について、停止不可位置又は停止可能位置を決定することにより、停止ポイントデータが作成される。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10においては、停止ポイントデータ作成手段163が停止ポイントデータを作成するにあたり、その前段階の処理として、図柄組み合わせ取得手段154による図柄51の組み合わせの取得が行われる。
【0142】
したがって、本形態に係るスロットマシン10によれば、回転リール25の停止位置決定の処理において行われる、役を構成する図柄51の組み合わせの検索、取得の処理をより迅速に実行することができるため、ストップスイッチ38が操作されてから所定の制限時間内に回転リール25が停止することを確実に遵守可能とすることができるのである。
(第2の形態)
第2の形態に係るスロットマシン10においては、各ストップスイッチ38が操作される前に、停止ポイント作成手段163により、回転中の全ての回転リール25の全図柄位置について停止ポイントデータが作成されるようになっている。そして、各ストップスイッチ38が操作されると、作成された停止ポイントデータに基づき、停止位置決定手段164により、停止位置を定めた停止位置データが作成され、この停止位置データに定められた停止位置で回転リール25を停止させるようになっている。
【0143】
すなわち、第2の形態に係るスロットマシン10は、停止位置決定手段164により停止位置データが作成されるタイミングが、第1の形態に係るスロットマシン10と異なるものとなっている。
したがって、第2の形態に係るスロットマシン10は、処理の流れのみ第1の形態に係るスロットマシン10と異なるため、以下、スロットマシン10の動作の概略についてのみ説明する。
(スロットマシン10の動作)
上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、
図16から
図18までに示したフローを用いて説明する。
【0144】
図16に示すステップ500において、未使用RWMの初期化や各種フラグのクリア等を行う遊技開始時処理が行われる。そして、次のステップ501に進む。
ステップ501において、遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作が行われたか否かが判定される。そして、前記投入又は前記操作が行われたと判定された場合、次のステップ502に進む。一方、前記投入又は前記操作が行われていないと判定された場合、ステップ501に戻る。
ステップ502において、ステップ501における遊技メダルの投入、又はベットスイッチの操作に基づいて、ベットされた遊技メダルの枚数を計数するカウンタの値が加算される。そして、次のステップ503に進む。
【0145】
ステップ503において、前記カウンタの値が、遊技を開始するに必要な遊技メダルの枚数(すなわち規定数)と一致したか否かが判定される。そして、規定数と一致したと判定された場合、次のステップ504に進む。一方、規定数と一致しないと判定された場合、ステップ501に戻る。
ステップ504において、スタートスイッチ37が操作されたか否かが判定される。そして、スタートスイッチ37が操作されたと判定された場合、次のステップ505に進む。一方、スタートスイッチ37が操作されていないと判定された場合、ステップ504に戻る。
ステップ505において、役抽選手段140により役の抽選が行われる。そして、次のステップ506に進む。
【0146】
ステップ506において、役の抽選の結果に基づき、当選フラグをセットする。そして、次のステップ507に進む。
ステップ507において、セットされた当選フラグに基づき、いわゆる引き込み等の制御を行う対象の図柄51をセットする。そして、次のステップ508に進む。
ステップ508において、回転開始制御手段160により、全ての回転リール25が回転を開始する。そして、次のステップ509に進む。
ステップ509において、各回転リール25の各図柄位置に付された図柄51について、当該図柄51が含まれる役を構成する図柄51の組み合わせを取得する図柄組み合わせ取得処理が行われる。なお、この図柄組み合わせ取得処理は、第1の形態と同様であるため、説明を割愛する。そして、次のステップ510に進む。
【0147】
ステップ510において、停止ポイントデータを作成するための停止ポイントデータ作成処理が行われる。そして、次のステップ511に進む。
ステップ511において、全ての回転リール25が定速回転状態となったか否かが判定される。そして、定速回転状態となったと判定された場合、次のステップ512に進む。一方、定速回転状態となっていないと判定された場合、ステップ511に戻る。
ステップ512において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ513に進む。一方、ストップスイッチ38が操作されていないと判定された場合、ステップ512に戻る。
【0148】
ステップ513において、停止位置を定めた停止位置データを作成するための停止位置決定処理が行われる。そして、次のステップ514に進む。
ステップ514において、停止位置として、ステップ513で取得した図柄番号をセットする。これにより、回転停止制御手段180が、セットされた図柄番号の図柄51が中段にあることとなる位置で、回転リール25を停止させる。そして、次のステップ515に進む。
ステップ515において、停止ポイントデータを作成するための停止ポイントデータ作成処理が行われる。そして、次のステップ516に進む。
【0149】
ステップ516において、3個全ての回転リール25が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール25が停止したと判定された場合、次のステップ517に進む。一方、全ての回転リール25が停止していないと判定された場合、ステップ512に戻る。
ステップ517において、停止態様判定手段200により、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91に停止したか否かが判定される。そして、次のステップ518に進む。
ステップ518において、いずれかの役を構成する図柄51の組み合わせが中段ライン91に停止したと判定された場合、あらかじめ定められた所定枚数の遊技メダルが払い出される。そして、次のステップ519に進む。
【0150】
ステップ519において、所定のランプを消灯する等の遊技終了時処理が行われる。そして、1回の遊技が終了する。
次に、上述したステップ510及びステップ515の停止ポイントデータ作成処理について、
図17のフローを用いて説明する。
ステップ600において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ601に進む。
ステップ601において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ602に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ611に進む。
【0151】
ステップ602において、停止ポイントデータを作成するために、計21個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ603に進む。
ステップ603において、21個のデータ領域を初期化、すなわち、全てのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ604に進む。
ステップ604において、停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ605に進む。
ステップ605において、セットされた図柄番号の図柄51について、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせ、及び、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、セットされた図柄番号の図柄51が中段に表示されることとなる図柄位置が停止不可位置であるか否か、すなわち、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、いずれのチェリー役にも当選していない場合における、いずれかのチェリー役を構成する図柄51等)が中段に表示されるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ606に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ607に進む。
【0152】
ステップ606において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする。すなわち、当該図柄番号が中段となる図柄位置を、停止不可位置と定める。そして、ステップ607に進む。
ステップ607において、セットされた図柄番号の図柄51が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否か、すなわち、当選した役を構成する図柄51の組み合わせが、セットされた図柄番号の図柄51について図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせに含まれているか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ608に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ609に進む。
【0153】
ステップ608において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、当選した役に対応付けられたビットを「1」とする。そして、次のステップ609に進む。
ステップ609において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ610に進む。
ステップ610において、21個分の図柄51の図柄位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ611に進む。終了していないと判定された場合、ステップ605に戻る。
【0154】
ステップ611において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ612に進む。
ステップ612において、全ての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置データ作成処理は終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ601に戻る。
次に、上述したステップ513の停止位置決定処理について、
図18のフローを用いて説明する。
【0155】
ステップ700において、停止位置データを作成する回転リール25の図柄位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(図柄番号)の次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ701に進む。
ステップ701において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ702に進む。
ステップ702において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ703に進む。
【0156】
ステップ703において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ704に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ706に進む。
ステップ704において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ705に進む。
【0157】
ステップ705において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ706に進む。
ステップ706において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ707に進む。一方、停止位置データ作成用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ708に進む。
【0158】
ステップ707において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号からセットされている停止位置データ作成用図柄番号までどの程度離れているか(図柄何個分離れているか)を判定し、この間隔に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする。そして、次のステップ708に進む。
ステップ708において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ709に進む。
ステップ709において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ710に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ703に戻る。
【0159】
ステップ710において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ711に進む。
ステップ711において、停止位置データ作成用図柄番号として、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(図柄番号)の次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ712に進む。
ステップ712において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号は、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ716に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ713に進む。
【0160】
ステップ713において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ714に進む。
ステップ714において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ715に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ712に戻る。
ステップ715において、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号から最も遠くの停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ716に進む。
【0161】
ステップ716において、上記ステップ712で、セットされている停止位置データ作成用図柄番号は、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定された場合には、セットされている停止位置データ作成用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。一方、上記ステップ715で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。そして、停止位置決定処理は終了する。
【0162】
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においても、第1の形態と同様に、停止ポイントデータ作成手段163が停止ポイントデータを作成するにあたり、その前段階の処理として、図柄組み合わせ取得手段154による図柄51の組み合わせの取得が行われるため、第1の形態と同様の作用・効果を奏する。
(第3の形態)
第3の形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された後も常に、いまだ操作が行われていないストップスイッチ38の操作を受け付けるように形成されている。すなわち、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38の操作後に、次のストップスイッチ38の操作を受け付けない受付不可期間が設けられていない。このため、極めて短い時間間隔での連続的なストップスイッチ38の操作や、複数のストップスイッチ38の同時操作等が可能になっている。
【0163】
そして、このように形成したことにより、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作の時点で、対象となる全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置データの作成が終了していない事態が発生することとなる。
そこで、本形態に係るスロットマシン10では、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(受付図柄位置)について、停止ポイントデータが作成されているか否か、又は、停止位置が決定されているか否か(すなわち、停止位置データが作成されているか否か)を判定できるようになっているとともに、停止ポイントデータが作成されていないと判定された場合には、受付図柄位置についての停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみを作成した上で、受付図柄位置についての停止位置のみを決定し、停止ポイントデータは作成されているものの停止位置が決定されていないと判定された場合には、受付図柄位置についての停止位置のみを決定するようになっている。
【0164】
以下、第1〜第2の形態に係るスロットマシン10との相違点を中心に説明する。
(停止ポイントデータ作成手段163、停止位置決定手段164)
本形態に係るスロットマシン10は、第1〜第2の形態に係るスロットマシン10と同様に、停止ポイントデータ作成手段163及び停止位置決定手段164を備えている(
図19参照)。
ここで、本形態に係るスロットマシン10では、停止位置を決定する(すなわち、停止位置データを作成する)にあたり、「停止ポイントデータの作成」→「停止位置の決定(停止位置データの作成)」という一連の処理を図柄位置ごとに繰り返して、図柄位置ごとに停止位置を決定していくのではなく、第1段階として、停止ポイントデータ作成手段163が、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置についてまとめて停止ポイントデータを作成し、この後に、第2段階として、停止位置決定手段164が、作成された停止ポイントデータに基づいて、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置についてまとめて停止位置を決定する(すなわち、停止位置データを作成する)ようになっている。
【0165】
(判定データ記憶手段210)
また、本形態に係るスロットマシン10は、
図19に示すように、メイン制御装置101の制御手段として、判定データ記憶手段210を備えている。
この判定データ記憶手段210は、回転リール25の図柄位置について、停止ポイントデータの作成が行われたか否か、又は、停止位置の決定が行われたか否か(すなわち、停止位置データの作成が行われたか否か)を判定可能な進行位置判定データを書き込むためのものであって、RWMにおける記憶領域の一部により構成される。
本形態に係るスロットマシン10では、進行位置判定データとして、各回転リール25の各図柄位置について、停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成されているか否かを示す第1状態フラグ、及び、各回転リール25の各図柄位置について、停止位置が決定されているか否か(すなわち、停止位置データが作成されているか否か)を示す第2状態フラグが、判定データ記憶手段210に記憶されるようになっている。
【0166】
具体的には、第1状態フラグは、「0」又は「1」のいずれかの値がセットされるように設定するとともに、「0」は停止ポイントデータが作成されていないことを示す値(初期値)、「1」は停止ポイントデータが作成されていることを示す値に設定する。また、同様に、第2状態フラグは、「0」又は「1」のいずれかの値がセットされるように設定するとともに、「0」は停止位置が決定されていないことを示す値(初期値)、「1」は停止位置が決定されていることを示す値に設定する。また、判定データ記憶手段210として、全回転リール25の全図柄位置についてそれぞれ別個に第1状態フラグを格納可能な記憶領域(たとえば、計63ビット(=3(回転リール25の数)×21(図柄51の数))と、全回転リール25の全図柄位置についてそれぞれ別個に第2状態フラグを格納可能な記憶領域(たとえば、計63ビット(=3(回転リール25の数)×21(図柄51の数))とを設け、各記憶領域に第1状態フラグ及び第2状態フラグを格納しておく。
【0167】
そして、停止ポイントデータの作成前においては、いずれの回転リール25のいずれの図柄位置についても停止ポイントデータの作成及び停止位置の決定が行われていないため、全記憶領域に初期値である「0」がセットされる。そして、回転リール25の図柄位置について停止ポイントデータが作成されるごとに、対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグが「0」から「1」に更新される。また、回転リール25の図柄位置について停止位置が決定されるごとに、対応する記憶領域に記憶されている第2状態フラグが「0」から「1」に更新される。
すなわち、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「0」の場合には、前記図柄位置について、停止ポイントデータの作成及び停止位置の決定のいずれも行われていないこととなる。また、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグが「1」、第2状態フラグが「0」の場合には、前記図柄位置について、停止ポイントデータの作成は行われているものの、停止位置の決定は行われていないこととなる。また、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「1」の場合には、前記図柄位置について、停止ポイントデータの作成及び停止位置の決定のいずれも行われていることとなる。
【0168】
なお、本形態に係るスロットマシン10においては、所定の回転リール25における所定の図柄位置に対応する記憶領域に記憶されている第1状態フラグが「0」、第2状態フラグが「1」となることはあり得ない。したがって、仮にこのような値となっていた場合には、何らかの原因により不適切な処理が行われたものと判定して、エラーとしてもよい。
(処理判定手段220)
また、本形態に係るスロットマシン10は、
図19に示すように、メイン制御装置101の制御手段として、処理判定手段220を備えている。
この処理判定手段220は、ストップスイッチ38の操作を契機として、判定データ記憶手段210に書き込まれている進行位置判定データに基づき、ストップスイッチ38が操作された時点の回転リール25の図柄位置(受付図柄位置)について、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が行われたか否かを判定するものである。
【0169】
そして、本形態に係るスロットマシン10においては、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成されていないと判定された場合には、停止ポイントデータ作成手段163が、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみ作成した後、停止位置決定手段164が、受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。また、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータは作成されているものの、受付図柄位置について停止位置が決定されていないと判定された場合には、停止位置決定手段164が、受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。
【0170】
たとえば、右リール24の12番の「リプレイB」が中段にあるときに、右リール24に対応するストップスイッチ38が操作された(すなわち、受付図柄位置が、右リール24の12番の「リプレイB」が中段に表示されることとなる位置であった)ものとする。
このとき、処理判定手段220は、この受付図柄位置に対応する、進行位置判定データとしての第1状態フラグ及び第2状態フラグを、判定データ記憶手段210から取得し、この値に基づいて、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が行われたか否かを判定する。
ここで、たとえば、上述の受付図柄位置に対応する第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「0」であった場合には、処理判定手段220は、上述の受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成が行われていないと判定する。したがって、停止ポイントデータ作成手段163が、上述の受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみを作成した後、停止位置決定手段164が、上述の受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。そして、回転停止制御手段180は、決定された停止位置で右リール24の回転を停止させる。
【0171】
また、たとえば、上述の受付図柄位置に対応する第1状態フラグが「1」、第2状態フラグが「0」であった場合には、処理判定手段220は、上述の受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成は行われているものの、停止位置の決定は行われていないと判定する。したがって、停止位置決定手段164が、既に作成されている停止ポイントデータに基づいて、上述の受付図柄位置についてのみ停止位置を決定する。そして、回転停止制御手段180は、決定された停止位置で右リール24の回転を停止させる。
また、上述の受付図柄位置に対応する第1状態フラグ及び第2状態フラグがいずれも「1」であった場合には、処理判定手段220は、上述の受付図柄位置について、停止位置の決定まで行われていると判定する。したがって、この場合は、停止位置の決定に係る処理は特に行われることなく、回転停止制御手段180が、既に決定されている停止位置で右リール24の回転を停止させる。
【0172】
(スロットマシン10の動作)
次に、上記構成を備えたスロットマシン10の動作の概略について、
図20から
図23までに示したフローを用いて説明する。
図20は、本形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理の概略を示したものであるが、本形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理は、1ヶ所の処理を除いて、第1の形態における遊技メイン処理と同内容であるため、異なる点のみ説明し、他については説明を割愛する。
具体的には、第1の形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理では、ステップ112において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定され、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ113に進み、このステップ113において、停止図柄番号が取得されるようになっている。
【0173】
これに対して、本形態に係るスロットマシン10の遊技メイン処理では、ステップ812(第1の形態ではステップ112に相当)と、ステップ814(第1の形態ではステップ113に相当)との間に、停止位置決定判定処理を実行するステップ813が追加されている。すなわち、ステップ812において、ストップスイッチ38が操作されたか否かが判定され、ストップスイッチ38が操作されたと判定された場合、次のステップ813に進み、このステップ813において、停止位置決定判定処理が実行される。そして、次のステップ814に進み、このステップ814において、停止図柄番号が取得されるようになっている。
【0174】
次に、
図20におけるステップ810及びステップ816の停止位置データ作成処理について、
図21のフローを用いて説明する。なお、この処理は、停止ポイントデータを作成した上で、停止位置データを作成するものとなっている。
ステップ900において、判定データ記憶手段210としての全記憶領域に記憶される第1状態フラグ及び第2状態フラグが初期化される。すなわち、全記憶領域に、第1状態フラグ及び第2状態フラグの初期値である「0」がセットされる。そして、次のステップ901に進む。
ステップ901において、最初に停止ポイントデータを作成する回転リール25(右リール24)に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ902に進む。
【0175】
ステップ902において、停止ポイントデータを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ903に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ913に進む。
ステップ903において、停止ポイントデータを作成するために、計21個の8ビットのデータ領域(配列データ)を取得する。そして、次のステップ904に進む。
ステップ904において、21個のデータ領域を初期化、すなわち、全てのデータ領域の値を「00000001」とする。そして、次のステップ905に進む。
ステップ905において、停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄位置、すなわち、図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ906に進む。
【0176】
ステップ906において、セットされた図柄番号の図柄51について、図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせ、及び、役抽選手段140による抽選の結果に基づき、セットされた図柄番号の図柄51が中段に表示されることとなる図柄位置が停止不可位置であるか否か、すなわち、いわゆる蹴飛ばし図柄(たとえば、いずれのチェリー役にも当選していない場合における、いずれかのチェリー役を構成する図柄51等)が中段に表示されるか否かが判定される。そして、蹴飛ばし図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ907に進む。一方、蹴飛ばし図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ908に進む。
【0177】
ステップ907において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域の値を「00000000」とする。すなわち、当該図柄番号が中段となる図柄位置を、停止不可位置と定める。そして、ステップ908に進む。
ステップ908において、セットされた図柄番号が中段に位置する場合に、役抽選手段140による抽選の結果に対応する役を構成する図柄51(いわゆる引き込み図柄)が停止表示されることとなるか否か、すなわち、当選した役を構成する図柄51の組み合わせが、セットされた図柄番号の図柄51について図柄組み合わせ取得手段154により取得された図柄51の組み合わせに含まれているか否かが判定される。そして、引き込み図柄が停止表示されると判定された場合、次のステップ909に進む。一方、引き込み図柄が停止表示されないと判定された場合、ステップ910に進む。
【0178】
ステップ909において、セットされた図柄番号に対応するデータ領域において、引き込み図柄に対応するビットを「1」とする。そして、次のステップ910に進む。
ステップ910において、現時点においてセットされている図柄番号に対応する第1状態フラグを「1」に更新する。そして、次のステップ911に進む。
ステップ911において、次に停止ポイントデータを作成する図柄51の図柄番号をセットする。そして、次のステップ912に進む。
ステップ912において、21個分の図柄51の図柄位置(図柄番号)について、停止ポイントデータの作成が終了したか否かが判定される。そして、終了したと判定された場合、次のステップ913に進む。終了していないと判定された場合、ステップ906に戻る。
【0179】
ステップ913において、次に停止ポイントデータを作成する回転リール25に対応する8ビットのデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ914に進む。
ステップ914において、全ての回転リール25について停止ポイントデータが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、次のステップ915に進む。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ902に戻る。
ステップ915において、作成された停止ポイントデータに基づき、回転リール25の各図柄位置に対応する停止位置を定めた停止位置データを作成する停止位置決定処理が行われる。そして、停止位置データ作成処理は終了する。
【0180】
次に、上述したステップ915の停止位置決定処理について、
図22のフローを用いて説明する。
ステップ1000において、最初に停止位置データを作成する回転リール25(右リール24)に対応するデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、停止テーブル161を参照するために、当該停止テーブル161が記憶されているアドレスをセットする。そして、次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、停止位置データを作成する回転リール25が回転中であるか否かが判定される。そして、回転中であると判定された場合、次のステップ1003に進む。一方、回転中でないと判定された場合、ステップ1023に進む。
【0181】
ステップ1003において、停止位置データを作成する回転リール25の図柄位置、すなわち、停止位置データ作成用図柄番号として0番をセットする。そして、次のステップ1004に進む。
ステップ1004において、停止位置データ作成用図柄番号としてセットされている番号の次の番号を、検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ1005に進む。
ステップ1005において、停止ポイントデータの最大値を記憶しておくための最大値記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、最大値記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ1006に進む。
【0182】
ステップ1006において、回転リール25を停止させることが可能な停止可能位置を記憶しておくための停止可能位置記憶データ領域(8ビット)の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ1007に進む。
ステップ1007において、作成された停止ポイントデータにおいて、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値よりも大きいか否かが判定される。そして、大きいと判定された場合、次のステップ1008に進む。一方、大きくないと判定された場合、すなわち、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、最大値記憶データ領域に記憶されている値以下であると判定された場合、ステップ1010に進む。
【0183】
ステップ1008において、記憶されている最大値データ記憶領域の値が、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値に更新される。そして、次のステップ1009に進む。
ステップ1009において、記憶されている停止可能位置記憶データ領域の値を初期化、すなわち、停止可能位置記憶データ領域の値を「00000000」とする。そして、次のステップ1010に進む。
ステップ1010において、セットされている検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が、記憶されている最大値データ記憶領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいか否かが判定される。そして、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しく、かつ、最大値データ記憶領域の値が0より大きいと判定された場合、次のステップ1011に進む。一方、検査用図柄番号に対応するデータ領域の値が最大値データ領域の値と等しくない、又は、最大値データ記憶領域の値が0である場合、ステップ1012に進む。
【0184】
ステップ1011において、停止位置データ作成用図柄番号からセットされている検査用図柄番号までどの程度離れているか(図柄何個分離れているか)を判定し、この間隔に対応した停止可能位置記憶データ領域のビットを「1」とする。そして、次のステップ1012に進む。
ステップ1012において、検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1013に進む。
ステップ1013において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記処理が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記処理が行われたと判定された場合、次のステップ1014に進む。一方、5図柄分について上記処理が行われていないと判定された場合、ステップ1007に戻る。
【0185】
ステップ1014において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号の次の番号を、テーブル検査用図柄番号としてセットする。そして、次のステップ1015に進む。
ステップ1015において、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているものか否かが判定される。そして、停止テーブル161において定められ、かつ、停止可能位置として記憶されていると判定された場合、ステップ1019に進む。一方、停止テーブル161において定められておらず、又は、停止可能位置として記憶されていないと判定された場合、次のステップ1016に進む。
【0186】
ステップ1016において、テーブル検査用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1017に進む。
ステップ1017において、セットされている停止位置データ作成用図柄番号から5図柄分について、上記の停止テーブル161における検索が行われたか否かが判定される。そして、5図柄分について上記検索が行われたと判定された場合、次のステップ1018に進む。一方、5図柄分について上記検索が行われていないと判定された場合、ステップ1015に戻る。
ステップ1018において、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されているもののうち、停止位置データ作成用図柄番号から最も遠い停止可能位置の図柄番号を取得する。そして、次のステップ1019に進む。
【0187】
ステップ1019において、上記ステップ1015で、セットされているテーブル検査用図柄番号は、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止位置として停止テーブル161において定められており、かつ、停止可能位置記憶データ領域において、停止位置データ作成用図柄番号に対応する停止可能位置として記憶されていると判定された場合には、セットされているテーブル検査用図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。一方、上記ステップ1018で図柄番号が取得された場合には、この取得された図柄番号を、停止位置と定めた停止位置データをRWMに記憶する。そして、次のステップ1020に進む。
【0188】
ステップ1020において、現時点においてセットされている停止位置データ作成用図柄番号に対応する第2状態フラグを「1」に更新する。そして、次のステップ1021に進む。
ステップ1021において、停止位置データ作成用図柄番号として次の図柄番号をセットする。そして、次のステップ1022に進む。
ステップ1022において、21図柄分の停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、次のステップ1023に進む。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ1004に戻る。
【0189】
ステップ1023において、次に停止位置データを作成する回転リール25に対応するデータ領域を設定するために、RWMのアドレスをセットする。そして、次のステップ1024に進む。
ステップ1024において、全ての回転リール25について停止位置データが作成されたか否かが判定される。そして、作成されたと判定された場合、停止位置決定処理が終了する。一方、作成されていないと判定された場合、ステップ1102に戻る。
次に、上述したステップ813の停止位置決定判定処理について、
図23のフローを用いて説明する。
【0190】
ステップ1100において、受付図柄位置(図柄番号)が取得される。そして、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、処理判定手段220により、判定データ記憶手段210に記憶されている受付図柄位置に対応する第1状態フラグが「1」であるか否か、すなわち、受付図柄位置に対応する停止ポイントデータが作成されているか否かが判定される。そして、第1状態フラグが「1」であると判定された場合、ステップ1103に進む。一方、第1状態フラグが「1」でない、すなわち、「0」であると判定された場合、次のステップ1102に進む。
【0191】
ステップ1102において、停止ポイントデータ作成手段163により、受付図柄位置に対応する停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成される。そして、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、処理判定手段220により、判定データ記憶手段210に記憶されている受付図柄位置に対応する第2状態フラグが「1」であるか否か、すなわち、受付図柄位置に対応する停止位置データが作成されているか否かが判定される。そして、第2状態フラグが「1」であると判定された場合、停止位置決定判定処理が終了する。一方、第2状態フラグが「1」でない、すなわち、「0」であると判定された場合、次のステップ1104に進む。
【0192】
ステップ1104において、停止位置決定手段164により、既に作成されている停止ポイントデータに基づいて、停止位置データが作成される(すなわち、停止位置が決定される)。そして、停止位置決定判定処理が終了する。
(まとめ)
本形態に係るスロットマシン10においても、第1又は第2の形態と同様に、停止ポイントデータ作成手段163が停止ポイントデータを作成するにあたり、その前段階の処理として、図柄組み合わせ取得手段154による図柄51の組み合わせの取得が行われるため、第1又は第2の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0193】
また、本形態に係るスロットマシン10においては、停止ポイントデータ作成手段163により、スタートスイッチ37又はストップスイッチ38の操作を契機として、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、停止ポイントデータが作成された後、停止位置決定手段164が、停止ポイントデータ作成手段163により停止ポイントデータが作成された全ての回転リール25の全図柄位置について、停止位置を決定する。
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、原則的には、各ストップスイッチ38が操作される前に、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25(すなわち、回転中の全ての回転リール25)の全図柄位置について停止位置が決定される。そのため、ストップスイッチ38が操作された後は、停止位置決定手段164により決定された停止位置で回転リール25を停止する処理を行えばよいこととなる。
【0194】
このように、本形態に係るスロットマシン10によれば、ストップスイッチ38が操作された後の停止制御に関する処理が少なくなるため、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでに実行される処理の負担を軽減することができるのである。そして、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間に余裕が生じるため、回転リール25の停止制御に関する処理の設計上の自由度を高めることができるのである。
さらに、ストップスイッチ38が操作されてから回転リール25が停止するまでの処理時間が短縮されることから、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することを確実に遵守することができるのである。
【0195】
また、本形態に係るスロットマシン10においては、たとえば、複数個のストップスイッチ38がほぼ同時に操作されることで、いずれのストップスイッチ38の操作も受け付けられてしまう等の事態が発生することにより、一のストップスイッチ38の操作後、次のストップスイッチ38の操作までの時間間隔が極めて短くなってしまった結果、対象となる図柄位置の停止位置が決定されていないようなことが起こり得る。このときには、所定の制限時間内に回転リールが停止することを遵守すべく、対象となる図柄位置の停止位置のみを決定するという必要最小限の処理を行うことが考えられる。
ここで、本形態に係るスロットマシン10においては、上述の如く、「停止ポイントデータの作成」→「停止位置の決定」という一連の処理を繰り返して、図柄位置ごとに停止位置を決定していくのではなく、第1段階として、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、まとめて停止ポイントデータを作成し、この後に、第2段階として、作成された停止ポイントデータに基づいて、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25の全図柄位置について、まとめて停止位置を決定する。したがって、対象となる図柄位置について、停止位置の決定までは終了していなくとも、停止ポイントデータの作成は終了している可能性が高い。そして、対象となる図柄位置について、停止ポイントデータの作成が終了していれば、この停止ポイントデータに基づいて停止位置の決定のみを行えばよいため、上述のような事態においても、所定の制限時間内で回転リールが停止することを、より確実に遵守することができるのである。
【0196】
また、本形態に係るスロットマシン10においては、処理判定手段220により、ストップスイッチ38の操作を契機として、判定データ記憶手段210に書き込まれている進行位置判定データとしての第1状態フラグ及び第2状態フラグに基づき、受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が行われたか否かが判定される。そして、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータが作成されていないと判定された場合には、停止ポイントデータ作成手段163により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータのみ作成された後、停止位置決定手段164により、受付図柄位置についてのみ停止位置が決定される。また、処理判定手段220により、受付図柄位置について停止位置を決定するために必要な停止ポイントデータは作成されているものの、受付図柄位置について停止位置が決定されていないと判定された場合には、停止位置決定手段164により、受付図柄位置についてのみ停止位置が決定される。
【0197】
すなわち、本形態に係るスロットマシン10によれば、受付図柄位置について、停止ポイントデータの作成が終了しているのか否か、又は、停止位置の決定が終了しているのか否かが把握できる。したがって、受付図柄位置についての上述の処理の終了状況に応じて、回転リール25の停止制御に必要な処理のみを実行すればよいため、ストップスイッチが操作されてから所定の制限時間内に回転リールが停止することをより確実に遵守することができるのである。
(本形態の変形例)
進行位置判定データとしては、停止ポイントデータの作成や停止位置の決定の処理ルーチンが繰り返された回数(処理プログラムが実行された回数)等を用いてもよい。すなわち、停止ポイントデータの作成や停止位置の決定は、上述の如く、いずれかの回転リール25のいずれかの図柄位置から予め定められた順番に従って実行されるため、上述の処理ルーチン(処理プログラム)が繰り返された回数により、所定の回転リール25の所定の図柄位置について、停止ポイントデータの作成又は停止位置の決定が終了しているかを判断することができる。
【0198】
また、受付図柄位置についての停止位置が決定されたものの、回転停止制御手段180が直ちに停止制御を行ったとしても、対応する回転リール25は決定された停止位置を越えて停止せざるをえない場合には、この決定された停止位置から所定ステップ数分回転方向にずれた位置で、対応する回転リール25を停止させてもよい。
(第1、第2又は第3の形態の変形例)
第1、第2又は第3の形態に係るスロットマシン10においては、スタートスイッチ37又はストップスイッチ38が操作されると、いまだストップスイッチ38の操作が行われていない全ての回転リール25について、停止ポイントデータを作成するように形成されていたが、これに限定されるものではなく、ストップスイッチ38の操作を契機として、当該操作時点における当該ストップスイッチ38に対応する回転リール25の図柄位置から、当該回転リール25が停止するまでに移動可能な範囲内(5コマの範囲内)についてのみ停止ポイントデータを作成するように形成してもよい。
【0199】
また、第1、第2又は第3の形態に係るスロットマシン10においては、リール図柄別組み合わせテーブル151は、各回転リール25に付された図柄51の種類ごとに別個に設けられていたが、格納される図柄51の組み合わせが共通する図柄51については、共通化した1のリール図柄別組み合わせテーブル151を設け、いずれの図柄51についても、この共通化されたリール図柄別組み合わせテーブル151に基づいて、図柄51の組み合わせを取得するように形成してもよい。
このように形成することで、上記形態の効果に加え、ROMに記憶されるデータ量を削減することができ、ひいては、ハードウェア資源の経済的な利用を図ることができるという効果も奏するのである。