特許第5773631号(P5773631)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5773631
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】針弁用リミットキャップ
(51)【国際特許分類】
   F02M 3/10 20060101AFI20150813BHJP
   F02M 17/40 20060101ALI20150813BHJP
   F02M 17/08 20060101ALI20150813BHJP
【FI】
   F02M3/10 A
   F02M17/40 A
   F02M17/08 B
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-274079(P2010-274079)
(22)【出願日】2010年12月8日
(65)【公開番号】特開2012-122417(P2012-122417A)
(43)【公開日】2012年6月28日
【審査請求日】2013年12月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】307043902
【氏名又は名称】ザマ・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098154
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 克彦
(74)【代理人】
【識別番号】100092864
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 京子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大佑
【審査官】 寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−115896(JP,A)
【文献】 実開平04−088603(JP,U)
【文献】 特開平08−312465(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 1/00 − 5/16
F02M 9/00 − 19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器の燃料流量を調整する針弁の頭部外周側に噛合部を噛み合わせながら装着され、工具係合部に調整用工具の先端を係合して回すことで前記針弁と一体となって回動し、外側に形成した回動制限構造によって前記針弁の回動範囲を制限するリミットキャップにおいて、少なくとも前記工具係合部および回動制限構造が金属製であるとともに少なくとも前記噛合部が合成樹脂製であることを特徴とする針弁用リミットキャップ。
【請求項2】
円筒状に形成されて基端側に前記工具係合部が設けられているとともに気化器ボディ側に設けた係合凸部が係合する係合部が前記回動制限構造として外周側に設けられてなる金属製の本体と、円筒状に形成されて前記本体内部で前記本体に対し同軸的且つ回動不能に配設され内周側に前記噛合部が設けられてなる合成樹脂製の噛合体とで構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載した針弁用リミットキャップ。
【請求項3】
前記係合部は、前記針弁への装着時に前記噛合部と前記針弁頭部とが噛み合う挿入位置まで前記係合凸部で挿入方向の動作を案内されながら回動方向の動きを規制する縦溝と、該縦溝末端側から連続して、前記噛合部と前記針弁頭部が噛み合った挿入位置にて前記係合凸部で回動方向の動作を案内されながら回動範囲を制限する横溝からなることを特徴とする請求項2に記載した針弁用リミットキャップ。
【請求項4】
前記係合凸部は、前記気化器ボディ側に形成したリミットキャップ挿入穴の内周面から中心方向に突出して挿入穴底部側から開口側方向少なくとも中間位置まで延設された突条であるとともに、前記係合部は、本体外周面から遠心方向に突出して先端から基端方向少なくとも中間位置まで延設された所定幅の突条であり、前記針弁への装着時に、前記係合部で突出方向に延びて形成された側面を前記係合凸部で突出方向に延びて形成された側面に当接・摺動させて挿入することにより前記噛合部と前記針弁頭部が噛み合う挿入位置まで挿入方向の動作を案内されながら回動方向の動きが制限され、前記噛合部と前記針弁頭部が噛み合った挿入位置において前記係合凸部の左右の側面と前記係合部の左右の側面とが当接することで回動範囲が制限されることを特徴とする請求項2に記載した針弁用リミットキャップ。
【請求項5】
前記噛合体または前記本体の少なくとも一方に形成された脱抜・回動阻止構造により、前記噛合体と前記本体とが互いに固定されていることを特徴とする請求項2,3または4に記載した針弁用リミットキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気化器における針弁の回動範囲を制限するための針弁用リミットキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
手持ち式エンジンのような小型で簡易な構成のエンジンに燃料を供給する気化器においては、気温・気圧・燃料の種類等の様々な条件に応じて最適な混合気を確保する目的で、燃料流量を簡易に調整するための針弁(ニードルバルブ)が設けられているのが一般的である。
【0003】
この針弁を用いた燃料流量の調節には技術・経験を要することから、一般のユーザーがこれを操作して混合気の状態を適正に管理することは困難である。そのため、例えば特開2001−115896号公報に記載されているように、針弁の頭部側に針弁と一体になって回動するとともに回動範囲を所定角度内に制限するリミットキャップを装着することが通常行われている。
【0004】
ところが、斯かるリミットキャップは樹脂単体又は金属単体からなることから、合成樹脂製のものでは調節時にドライバー等の調整工具の先端部分と係合して回動させる工具係合部(ドライバー溝)が容易に潰れやすく、金属製のものでは針弁の頭部側に打ち込む際に過大な荷重がかかることで充分に深く打ち込めなかったり打ち込む際に流量を変動させてしまったりするという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−115896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、気化器の針弁頭部側に装着するリミットキャップについて、工具係合部が潰れにくいものとしながら燃料流量を変動させずに容易に装着可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明は、気化器の燃料流量を調整する針弁の頭部外周側に噛合部を噛み合わせながら装着され、その工具係合部に調整用工具の先端を係合して回すことで針弁と一体となって回動し、外側に形成した回動制限構造によって針弁の回動範囲を制限するリミットキャップにおいて、少なくともその工具係合部および回動制限構造が金属製であるとともに少なくともその噛合部が合成樹脂製であることを特徴とするものとした。
【0008】
このように、針弁の頭部側に装着するリミットキャップについて、工具係合部を金属製とし噛合部を合成樹脂製としたことで、調整用工具を用いた燃料流量調整時に工具係合部が潰れにくくなることに加え、金属よりも柔らかく弾性変形能の高い合成樹脂製の噛合部により、針弁頭部に対し弱い力でもスムースに噛み合うことから、燃料流量を変動させることなく容易に装着できるものとなる。
【0009】
また、このリミットキャップにおいて、円筒状に形成されて基端側に工具係合部が設けられているとともに気化器ボディ側に設けた係合凸部が係合する係合溝が回動制限構造と
して外周側に設けられてなる金属製の本体と、円筒状に形成されて本体内部で本体に対し同軸的且つ回動不能に配設され内周側に噛合部が形成されてなる合成樹脂製の噛合体とで構成されていることにより、金属部分と樹脂部分の結合が容易になり、且つ、金属部分に係合溝を設けたことで耐久性を確保しやすいものとなる。
【0010】
この場合、その係合溝は、針弁への装着時に噛合部と針弁頭部とが噛み合う挿入位置まで係合凸部で挿入方向の動作を案内されながら回動方向の動きを規制する縦溝と、この縦溝末端側から連続して、噛合部と針弁頭部が噛み合った挿入位置にて係合凸部で回動方向の動作を案内されながら回動範囲を制限する横溝からなるものとすれば、挿入時にリミットキャップ及び針弁の向きを変えないことで燃料流量が変動してしまうことを回避しながら容易に装着できることに加え、装着後はリミットキャップの回動範囲を確実に制限できるものとなる。
【0011】
或いは、その係合凸部は、気化器ボディ側に形成したリミットキャップ挿入穴の内周面から中心方向に突出して挿入穴底部側から開口側方向少なくとも中間位置まで延設された突条であり、その係合部は、本体外周面から遠心方向に突出して先端から基端方向少なくとも中間位置まで延設された所定幅の突条であり、針弁への装着時に、係合部で突出方向に延びて形成された側面を係合凸部で突出方向に延びて形成された側面に当接・摺動させて挿入することにより噛合部と針弁頭部が噛み合う挿入位置まで挿入方向の動作を案内されながら回動方向の動きが制限され、噛合部と針弁頭部が噛み合った挿入位置にて係合凸部の左右の側面と係合部の左右の側面とが当接することで回動範囲が制限されるものとしても同様である。
【0012】
さらに、上述した本体と噛合体からなるリミットキャップにおいて、噛合体または本体の少なくとも一方に形成された脱抜・回動阻止構造により、噛合体と本体とが互いに固定されていることを特徴としたものとすれば、金属部品に対する樹脂部品の固定が容易且つ確実に行われて、組立て作業に手間を要しにくいものとなる。
【発明の効果】
【0013】
工具係合部を金属製とするとともに噛合部を合成樹脂製とした本発明によると、工具係合部が潰れにくいものとしながら燃料流量を変動させずに容易に装着できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明における実施の形態の斜視図である。
図2図1のリミットキャップを針弁に装着する前の状態を示す気化器の部分縦断面図(針弁は縦断せず)である。
図3図2の状態からリミットキャップを第1段階の深さまで針弁に装着した状態を示す部分縦断面図である。
図4図3の状態からリミットキャップを第2段階の深さまで針弁に装着した状態を示す部分縦断面図である。
図5】(A)は図4の状態において係合ピンの位置で縦断した部分縦断面図であり、(B)は(A)のX−X線に沿って切断した端面図である。
図6図1の応用例としてのリミットキャップの斜視図である。
図7】(A)はリミットキャップを取り付けた状態で気化器側の突条位置で縦断した部分縦断面図であり、(B)は(A)のX−X線に沿って切断した端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
【0016】
図1は本実施の形態であるリミットキャップ3の斜視図を示している。このリミットキ
ャップ3は、貫通孔3aが中心軸線に沿うように上下に貫通してほぼ円筒状に形成されてなる金属製の本体30と、この本体30の内側部分に同軸的且つ回動不能に配設・固定され、針弁2Aの頭部外周側に形成された噛合構造の一例としてのセレート部2cと噛み合ってリミットキャップ3を針弁2Aと一体的に回動させるための噛合部31aを内周側に有してほぼ円筒状に形成されてなる合成樹脂製の噛合体31との、2つの部品で構成されている点を特徴としている。
【0017】
その本体30は、基端(図中上端)側開口部寄りの内側部分に、ドライバー等の調整工具の先端を係合して回動させるための工具係合部(ドライバー溝)30aが形成され、その外周側所定位置には気化器1側に設けた係合凸部の一例としての係合ピン17(図5参照)が係合することによりリミットキャップ3の動作を案内しながら動作範囲を規制する係合溝としての縦溝30c,横溝30dが形成されている。
【0018】
その縦溝30cは、リミットキャップ3の長さ方向に形成され、係合ピン17が係合することで針弁2Aへの装着時に噛合体31の噛合部31aとローレットが形成された針弁頭部のセレート部2cとが噛み合う挿入位置まで回動方向の動きを規制しながらリミットキャップ3の挿入動作を案内するものであり(図2図4参照)、その横溝30dは、縦溝30c末端(図中上端)側から連続して周方向所定範囲に亘って形成され、係合ピン17が係合することで噛合部31aと針弁頭部のセレート部2cとが噛み合った挿入位置にてリミットキャップ3の回動方向の動作を案内しながら回動範囲を制限するものである。
【0019】
これにより、装着の際にリミットキャップ3の向きが変わらずにスムースな挿入を可能としながら、針弁2Aの向き(角度)を変動させないものとしており、装着後は横溝30dに係合している係合ピン17が左右端部側の壁に当接することで回動範囲が制限されるため、限度を超えた流量調整を防止できるようになっている。また、これらの係合溝を金属製の本体30に形成したことにより、高い耐久性を確保しやすくなっている。
【0020】
一方、金属製の本体30内部に固定される合成樹脂製の噛合体31は、外径が本体30の先端(図中下端)側開口部寄り内側部分の内径とほぼ一致しており、その内周側に周方向に亘って内歯歯車状に形成された噛合部31aを有しているとともに、その外周面から脱抜・回動阻止構造としてのラッチ31b,31bが外向きに突設され、且つ、上部開口部側には内向きの係合爪31cが設けられている(図2参照)。
【0021】
そのラッチ31b,31bが、本体30を構成する周壁を内周面から外周面まで貫通してなる脱抜・回動阻止構造としての窓部30bに内側から係合することで、噛合体31は本体30に対し同軸的且つ脱抜不能・回動不能に結合・固定されている。このような構成としたことで、異なる素材同士である本体30と噛合体31とが容易且つ確実に結合可能なものとなり、リミットキャップ3の組立て作業の容易化に貢献している。
【0022】
図2乃至図4は、リミットキャップ3を気化器1の針弁2Aに装着する状況を説明するためのものであり(針弁2A,2Bは縦断せず)、図2はリミットキャップ3を針弁2Aに装着する前段階の状態を示している。尚、この例では高速流量を調整するための針弁2Aのみにリミットキャップ3が装着する場合を説明するが、低速側の針弁2Bにも同様に装着して使用することもできる。
【0023】
気化器1のボディ外面から円筒状に突設した装着部の底面側に配設された針弁2Aは、先端(図中下端)側から順に、燃料の流量を調整するためのテーパー部2a、気化器1ボディ側に螺入しながら挿入深さを調整するためのねじ部2b、噛合体31の噛合部31aと噛み合うローレットを頭部外周側で周方向に連設してなるセレート部2c、第2ステップ溝2d、第1ステップ溝2eを備えており、基端(図中上端)側には多角形の穴や溝か
らなる調整工具を係合させるための係合構造2fが形成されている。
【0024】
図3は、リミットキャップ3を、針弁2Aに対し第1ステップ溝2eに係合爪31cが係合する第1段階の深さまで挿入した状態を示している。この状態では噛合体31の噛合部31aと針弁2A頭部外周側のセレート部2cとは噛み合っておらず、リミットキャップ3の上端側開口部分から貫通孔3aに挿入し先端を係合構造2fに係合させた調整工具を回すことにより、針弁2Aを制限なく自由に回動させることができ、エンジンメーカーでそれぞれのエンジンに合わせて最適な流量に調整しておくことを可能としている。
【0025】
図4は、リミットキャップ3を、針弁2Aに対し第2ステップ溝2dに係合爪31cが係合する第2段階の深さまで挿入した状態を示している。即ち、第1段階の深さにおいて最終的な燃料流量に針弁2Aを調整した後に、リミットキャップ3はこの最も深い位置まで押し込まれるが、樹脂からなる噛合体31の係合爪31cは針弁Aの第2ステップ溝2dに嵌って係合され、針弁2A頭部外周側のセレート部2cが噛合体31内周側の噛合部31aに噛み合うことにより、金属製の針弁2A、合成樹脂製の噛合体31、金属製の本体30は一体となって回動可能な状態になる。
【0026】
この第2段階の深さまでの装着作業において、噛合体31が合成樹脂製であることにより係合爪31cの第1ステップ溝2e、第2ステップ溝2dへの係合動作が各々スムースになることに加え、金属製のセレート部2cに対し、比較的柔らかく弾性変形能に富んだ合成樹脂製の噛合部31aが弱い力でもしなやかに変形しながら容易に噛み合うため、装着作業がスムース且つ容易であり、且つ、針弁2Aを不意に動かして設定した燃料流量を変動させる心配もない。
【0027】
図5は、本体30外周面に設けた係合溝としての縦溝30c,横溝30dの作用について説明するためのものであり、図5(A)の係合ピン17部分を通る面で切断した縦断面図に示すように、縦溝30cは係合ピン17と係合しながらリミットキャップ3の挿入方向を案内してリミットキャップ3及び針弁2が回動するのを防止する。
【0028】
そして、第2段階の深さまで挿入して係合ピン17が横溝30d内に入ると、図5(A)のX−X線に沿って切断した端面図である図5(B)に示すように、係合ピン17は横溝30dに沿って回動させるためのガイドになることに加え、横溝30d両端部の壁面に衝突することで回動範囲を制限するストッパとなる。尚、斯かる縦溝30c,横溝30dを金属製の本体30に形成したことで、係合ピン17との摺動部分の摩擦が軽減されて挿入・回動動作がスムースになるとともにこの摺動部分の耐久性を確保可能なものとしている。
【0029】
図6は、上述した実施の形態の応用例であって、図1において気化器1側の係合凸部である係合ピン17と係合する係合部としての縦溝30c,横溝30dの代わりに、気化器1B側の係合凸部である突条17Bと係合する係合部としての突条30hが、本体30B外周面から遠心方向に突出して先端から基端方向中央位置まで延設され外周の5分の1程度の幅で設けられている点を特徴としたリミットキャップ3Bを示している。
【0030】
前記突条30hが係合する突条17Bは、図7に示すように気化器1Bボディ側に形成したリミットキャップ挿入穴11の内周面から中心方向に突出してその底部側から開口側方向先端寄りの位置まで延設されたものであり、斯かるリミットキャップ3Bは、図7(B)に示すように、針弁2Aへの装着時に、突条30hの突出方向に延びて形成された側面301を突条17Bの突出方向に延びて形成された側面171に当接・摺動させて挿入することにより、噛合部31aと針弁2A頭部とが噛み合う挿入位置まで挿入方向の動作を案内されながら回動方向の動きが制限される。
【0031】
また、噛合部31aと針弁2A頭部が噛み合った挿入位置にて気化器1B側の突条17Bの左右の側面171,172とリミットキャップ3B側の突条30hの左右の側面301,302が当接することにより、回動範囲が制限されるようになっている。これにより、係合ピン17を省略することができるためコストを一層低廉に抑えることができる。尚、リミットキャップ3Bの突条30hの近くには、案内爪30jが弾性的に没入可能な状態で外周面から突出するように設けられており、リミットキャップ挿入穴11への挿入時に突条30hとの間で突条17Bを挟みながら挿入方向を案内する。
【0032】
以上、述べたように、気化器の針弁頭部側に装着するリミットキャップについて、本発明により、工具係合部が潰れにくくなることに加え燃料流量を変動させることなく容易に装着できるようになった。
【符号の説明】
【0033】
1,1B 気化器、2A 針弁、2c セレート部、2e 係合構造、3,3B リミットキャップ、3a 貫通孔、11 リミットキャップ挿入穴、17 係合ピン、17B,30h 突条、30 本体、30a 工具係合部、30c 縦溝、30d 横溝、31
噛合体、31a 噛合部、31b ラッチ、31c 係合爪、171,172,301,302 側面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7