(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の一実施の形態を示す照合装置のブロック構成図である。同図において、10は第1のCCDカメラ、11は第2のCCDカメラ、12は液晶表示装置(LCD)、20は処理部であり、処理部20は、CPUを有する制御部20−1と、ROM20−2と、RAM20−3と、ハードディスク(HD)20−4と、フレームメモリ(FM)20−5と、外部接続部(I/F)20−6と、フーリエ変換部(FFT)20−7とを備えており、ROM20−2には登録プログラムと照合プログラムが格納されている。また、CCDカメラ10,11は、所定の距離Lを隔てて設置されている。すなわち、CCDカメラ10,11は、そのレンズ10−1,11−1間の距離をLとして、横方向に並んで配置されている。図では分かり易いように、照合装置は上方向から見た図とし、対象物(人間の顔)は横方向から見た図としている。
【0030】
〔対象物の登録〕
この照合装置において、対象物を人間の顔M1とした場合、この対象物(登録対象物)M1の登録は次のようにして行われる。運用する前に、利用者は、CCDカメラ10,11に顔M1を向け、登録スタートスイッチ(図示せず)を押す。
【0031】
〔画像キャプチャ〕
制御部20−1は、登録スタートスイッチが押されると(
図2:ステップS101のYES)、フレームメモリ20−5を介して、CCDカメラ10からの登録対象物M1を捉えた画像を左カメラの画像として取り込み、CCDカメラ11からの登録対象物M1を捉えた画像を右カメラの画像として取り込む(ステップS102)。
【0032】
〔顔領域の検出〕
そして、制御部20−1は、取り込んだ左カメラの画像および右カメラの画像から画像処理によって顔領域を検出する(ステップS103)。なお、この際、顔領域の輝度が一定範囲でなければ、ゲインコントロールし、左カメラの画像および右カメラの画像の取り込みを再度行う。また、この例では、左右の顔領域を検出するようにしたが、左か右の何れか一方の顔領域を検出するようにしてもよい。
【0033】
〔瞳領域の検出および顔画像の正規化〕
そして、制御部20−1は、検出した左右の顔領域の画像(左右の顔画像)から画像処理によって瞳領域を検出し(ステップS104)、3D計測によってカメラから登録対象物M1までの距離Rを算出し(ステップS105)、この算出した距離Rに基づいて右の顔画像のサイズを正規化する(ステップS106)。
【0034】
〔階層画像の作成〕
そして、制御部20−1は、ステップS106で正規化した顔画像を登録画像の原画像として、その原画像(128×128の画素の画像)を最上層(第0層)の高解像度画像とし、この高解像度画像の下層(第1層)に64×64の画素の画像(第1の低解像度画像)を作成し、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に32×32の画素の画像(第2の低解像度画像)を作成する(ステップS107)。
【0035】
そして、制御部20−1は、この原画像を含む階層画像(高解像度画像、第1の低解像度画像、第2の低解像度画像)を利用者の登録画像としてHD20−4に保存する(ステップS108)。以下、同様にして、全ての利用者について、その利用者の登録画像(原画像を含む階層画像)をHD20−4に保存して行く。この実施の形態では、利用者の数を数千人規模とし、これら利用者の登録画像をHD20−4に保存させる。
【0036】
なお、この例では、右の顔画像を登録するようにしたが、左の顔画像を登録するようにしてもよく、左右の顔画像を登録するようにしてもよい。この実施の形態では、説明上、右の顔画像を登録するものとした。
【0037】
〔対象物の照合〕
この照合装置において、照合対象物を人間の顔M1とした場合、この顔M1の照合は次のようにして行われる。
図3に制御部20−1がROM20−2に格納されている照合プログラムに従って実行する照合処理のフローチャートを示す。
【0038】
〔画像キャプチャ〕
利用者は、CCDカメラ10,11の前に立つ。すると、制御部20−1は、CCDカメラ10,11の撮像領域に顔M1が入ったことを認識し、フレームメモリ20−5を介して、CCDカメラ10からの顔M1を捉えた画像を左カメラの画像として取り込み、CCDカメラ11からの顔M1を捉えた画像を右カメラの画像として取り込む(ステップS201)。
【0039】
〔顔領域の検出〕
そして、制御部20−1は、取り込んだ左カメラの画像および右カメラの画像から画像処理によって顔領域を検出する(ステップS202)。なお、この際、顔領域の輝度が一定範囲でなければ、ゲインコントロールし、左カメラの画像および右カメラの画像の取り込みを再度行う。また、この例では、左右の顔領域を検出するようにしたが、左か右の何れか一方の顔領域を検出するようにしてもよい。
【0040】
〔瞳領域の検出および顔画像の正規化〕
そして、制御部20−1は、検出した左右の顔領域の画像(左右の顔画像)から画像処理によって瞳領域を検出し(ステップS203)、3D計測によってカメラから照合対象物M1までの距離Rを算出し(ステップS204)、この算出した距離Rに基づいて右の顔画像のサイズを正規化する(ステップS205)。
【0041】
〔登録画像候補の選択:登録画像候補の選択処理1(実施の形態1)〕
そして、制御部20−1は、ステップS205で正規化した顔画像を参照画像の原画像とし、この参照画像と照合する登録画像候補の選択処理を開始する(ステップS206)。
図4にこの登録画像候補の選択処理の第1例(登録画像候補の選択処理1)のフローチャートを実施の形態1として示す。
【0042】
この登録画像候補の選択処理1において、制御部20−1は、ステップS205で得た参照画像の原画像(128×128の画素の画像)を最上層(第0層)の高解像度画像とし、この高解像度画像の下層(第1層)に64×64の画素の画像(第1の低解像度画像)を作成し、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に32×32の画素の画像(第2の低解像度画像)を作成する(ステップS301)。
【0043】
そして、制御部20−1は、HD20−4に保存されている第1番目の登録画像(原画像を含む階層画像)を読み出す(ステップS302)。すなわち、第1番目の登録画像について、最上層(第0層)に位置する高解像度画像(128×128の画素の画像)と、この高解像度画像の下層(第1層)に位置する第1の低解像度画像(64×64の画素の画像)と、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に位置する第2の低解像度画像(32×32の画素の画像)とを読み出す。
【0044】
図5(a),(b)にステップS301で作成された参照画像の階層画像とステップS302で読み出された登録画像の階層画像を例示する。
図5(a)において、J0は登録画像の第0層に位置する階層画像(高解像度画像(128×128の画素の画像))、J1は登録画像の第1層に位置する階層画像(第1の低解像度画像(64×64の画素の画像))、J2は登録画像の第2層に位置する階層画像(第2の低解像度画像(32×32の画素の画像))であり、
図5(b)において、I0は参照画像の第0層に位置する階層画像(高解像度画像(128×128の画素の画像))、I1は参照画像の第1層に位置する階層画像(第1の低解像度画像(64×64の画素の画像))、I2は参照画像の第2層に位置する階層画像(第2の低解像度画像(32×32の画素の画像))である。
【0045】
制御部20−1は、このような参照画像の階層画像I0,I1,I2および登録画像の階層画像J0,J1,J2を得た後、N=2とし(ステップS303)、参照画像の第N層の階層画像と登録画像の第N層の階層画像との類似度を算出する(ステップS304)。この場合、N=2であるので、参照画像の第2層の階層画像I2と登録画像の第2層の階層画像J2との類似度を算出する。
【0046】
そして、予め定められている第2層の基準値THを読み出し(ステップS305)、算出した類似度と読み出した第2層の基準値THとを比較する(ステップS306)。ここで、第2層の基準値THは、その階層の解像度に応じて定められている。
【0047】
算出した類似度が第2層の基準値TH以上であれば(ステップS306のYES)、ステップS302で読み出した登録画像を登録画像候補として選択し(ステップS307)、選択された登録画像候補の数M(初期値0)をM=M+1とする(ステップS308)。
【0048】
そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS309のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS312のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS302)、ステップS303以下の処理を繰り返す。
【0049】
算出した類似度が第2層の基準値TH以上でなければ(ステップS306のNO)、より解像度の高い階層画像があることを確認のうえ(ステップS310のYES)、N=N−1とし(ステップS311)、ステップS304へ戻る。この場合、N=1とされるので、制御部20−1は、参照画像の第1層の階層画像I1と登録画像の第1層の階層画像J1との類似度を算出する。
【0050】
そして、予め定められている第1層の基準値THを読み出し(ステップS305)、算出した類似度と読み出した第1層の基準値THとを比較する(ステップS306)。ここで、第1層の基準値THは、その階層の解像度に応じて定められている。
【0051】
算出した類似度が第1層の基準値TH以上であれば(ステップS306のYES)、ステップS302で読み出した登録画像を登録画像候補として選択し(ステップS307)、選択された登録画像候補の数MをM=M+1とする(ステップS308)。
【0052】
そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS309のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS312のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS302)、ステップS303以下の処理を繰り返す。
【0053】
算出した類似度が第1層の基準値TH以上でなければ(ステップS306のNO)、より解像度の高い階層画像があることを確認のうえ(ステップS310のYES)、N=N−1とし(ステップS311)、ステップS304へ戻る。この場合、N=0とされるので、制御部20−1は、参照画像の第0層の階層画像I0と登録画像の第0層の階層画像J0との類似度を算出する。
【0054】
そして、予め定められている第0層の基準値THを読み出し(ステップS305)、算出した類似度と読み出した第0層の基準値THとを比較する(ステップS306)。ここで、第0層の基準値THは、その階層の解像度に応じて定められている。
【0055】
算出した類似度が第0層の基準値TH以上であれば(ステップS306のYES)、ステップS302で読み出した登録画像を登録画像候補として選択し(ステップS307)、選択された登録画像候補の数MをM=M+1とする(ステップS308)。
【0056】
そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS309のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS312のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS302)、ステップS303以下の処理を繰り返す。
【0057】
算出した類似度が第0層の基準値TH以上でなければ(ステップS306のNO)、制御部20−1は、より解像度の高い階層画像があるか否かをチェックする(ステップS310のYES)。この場合、第0層よりも解像度の高い階層画像はないので(ステップS310のNO)、HD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS312のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS302)、ステップS303以下の処理を繰り返す。
【0058】
これにより、次々に登録画像の階層画像がHD20−4から読み出され、解像度が低い順に登録画像の階層画像と参照画像の階層画像との類似度が算出され、算出された類似度とその階層の基準値THとが比較され、何れかの階層で類似度が基準値TH以上であることが確認された登録画像が登録画像候補として選択されて行く。
【0059】
そして、制御部20−1は、この処理の繰り返し中、選択された登録画像候補の数Mが100となれば(ステップS309のYES)、登録画像候補の選択処理を終了し、
図3に示したステップS207への処理へと進む。
【0060】
なお、この処理の繰り返し中、選択された登録画像候補の数Mが100に達する前に、他の登録画像がなくなれば(ステップS313のNO)、制御部20−1は、選択された登録画像候補が存在するか否かをチェックする(ステップS313)。ここで、選択された登録画像候補が存在すれば(ステップS313のYES)、登録画像候補の選択処理を終了し、
図3に示したステップS207への処理へと進む。
【0061】
これに対して、選択された登録画像候補が存在しなければ(ステップS313のNO)、すなわちHD20−4から登録画像を全て読み出したにも拘わらず、選択された登録画像候補の数が0であれば、参照画像と登録画像との照合結果を不一致として(ステップS314)、処理を終了する。この場合の照合結果は液晶表示装置12に表示される。
【0062】
〔参照画像と登録画像候補との照合〕
制御部20−1は、上述した登録画像候補の選択処理後(ステップS206)、この選択処理によって選択された第1番目の登録画像候補をHD20−4から読み出す(ステップS207)。そして、ステップS205で得られた参照画像とステップS207で読み出した登録画像候補とを階層POCで照合する(ステップS208)。階層POCについては前述したのでここでの詳しい説明は省略する。
【0063】
そして、この階層POCで得た相関値を閾値と比較し(ステップS209)、相関値が閾値以上であれば(ステップS209のYES)、参照画像と登録画像との照合結果を一致として(ステップS210)、処理を終了する。この場合の照合結果は液晶表示装置12に表示される。また、外部接続部20−6を介して、解錠指令などとして出力される。
【0064】
相関値が閾値以上でなければ(ステップS209のNO)、制御部20−1は、他の登録画像候補がHD20−4に保存されていることを確認のうえ(ステップS211のYES)、HD20−4から次の登録画像候補を読み出し(ステップS207)、ステップS208以下の処理を繰り返す。
【0065】
これにより、一致するという照合結果が得られるまで、次々にHD20−4から登録画像候補が読み出され、この読み出された登録画像候補と参照画像との階層POCでの照合が繰り返される。
【0066】
この階層POCでの照合の繰り返し中、他の登録画像候補がなくなれば(ステップS211のNO)、制御部20−1は、参照画像と登録画像との照合結果を不一致として(ステップS212)、処理を終了する。この場合の照合結果は液晶表示装置12に表示される。
【0067】
なお、この実施の形態1では、ステップS303においてN=2とし、第2層(最下層)の階層画像から登録画像と参照画像との類似の算出を開始するようにしたが、ステップS303においてN=1とし、第1層の階層画像から登録画像と参照画像との類似の算出を開始するようにしてもよい。
【0068】
このようにして、本実施の形態では、参照画像と登録画像との照合を行う前に、参照画像と照合する登録画像が絞り込まれるものとなり、1:N照合における照合回数を減らし、高精度と高速処理が両立されるものとなる。
【0069】
なお、この例では、登録画像候補と参照画像との照合を階層POCで行うようにしたが、必ずしも階層POCで行わなくてもよく、原画像のみを用いる一般的な照合手法を採用するようにしてもよい。
【0070】
また、この例では、2次元の画像を照合するものとしたが、3次元の画像を照合するようにしてもよい。3次元の画像を照合する場合、ICP(Iterative Closest Point)アルゴリズムによる照合手法を適用することが考えられる。
【0071】
〔実施の形態2:登録画像候補の選択処理2〕
図6に
図3に示したフローチャートにおけるステップ206での登録画像候補の選択処理の別の例(登録画像候補の選択処理2)を実施の形態2として示す。
【0072】
この登録画像候補の選択処理2において、制御部20−1は、ステップS205で得た参照画像の原画像(128×128の画素の画像)を最上層(第0層)の高解像度画像とし、この高解像度画像の下層(第1層)に64×64の画素の画像(第1の低解像度画像)を作成し、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に32×32の画素の画像(第2の低解像度画像)を作成する(ステップS401、
図5(b)参照)。
【0073】
そして、制御部20−1は、N=2とし(ステップS402)、HD20−4に保存されている第1番目の登録画像(原画像を含む階層画像)を読み出す(ステップS403)。すなわち、第1番目の登録画像について、最上層(第0層)に位置する高解像度画像(128×128の画素の画像)と、この高解像度画像の下層(第1層)に位置する第1の低解像度画像(64×64の画素の画像)と、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に位置する第2の低解像度画像(32×32の画素の画像)とを読み出す(
図5(a)参照)。
【0074】
次に、制御部20−1は、参照画像の第N層の階層画像と登録画像の第N層の階層画像との類似度を算出する(ステップS404)。この場合、N=2であるので、参照画像の第2層の階層画像I2と登録画像の第2層の階層画像J2との類似度を算出する。
【0075】
そして、予め定められている第2層の基準値THを読み出し(ステップS405)、算出した類似度と読み出した第2層の基準値THとを比較する(ステップS406)。ここで、第2層の基準値THは、その階層の解像度に応じて定められている。
【0076】
算出した類似度が第2層の基準値TH以上であれば(ステップS406のYES)、ステップS302で読み出した登録画像を登録画像候補として選択し(ステップS407)、選択された登録画像候補の数M(初期値0)をM=M+1とする(ステップS408)。
【0077】
そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS409のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS410のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0078】
算出した類似度が第2層の基準値TH以上でなければ(ステップS406のNO)、HD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS410のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0079】
これにより、次々に登録画像の階層画像がHD20−4から読み出され、その登録画像の第2層の階層画像と参照画像の第2層の階層画像との類似度が算出され、算出された類似度と第2層の基準値THとが比較され、算出された類似度が基準値TH以上であることが確認された登録画像が登録画像候補として選択されて行く。
【0080】
そして、この処理中、HD20−4から全ての登録画像が読み出され、他の登録画像がなくなった場合(ステップS410のNO)、制御部20−1は、より解像度の高い階層画像があることを確認し(ステップS411のYES)、N=N−1とし(ステップS412)、ステップS403へ戻る。
【0081】
これにより、制御部20−1は、HD20−4に保存されている第1番目の登録画像(原画像を含む階層画像)を再度読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0082】
この場合、N=1であるので、登録画像の第1層の階層画像と参照画像の第1層の階層画像との類似度を算出し(ステップS404)、予め定められている第1層の基準値THを読み出し(ステップS405)、算出した類似度と読み出した第1層の基準値THとを比較する(ステップS406)。ここで、第1層の基準値THは、その階層の解像度に応じて定められている。
【0083】
算出した類似度が第1層の基準値TH以上であれば(ステップS406のYES)、ステップS403で読み出した登録画像を登録画像候補として選択し(ステップS407)、選択された登録画像候補の数MをM=M+1とする(ステップS408)。
【0084】
そして、登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS409のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS410のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0085】
算出した類似度が第1層の基準値TH以上でなければ(ステップS406のNO)、HD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS410)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0086】
これにより、次々に登録画像の階層画像がHD20−4から読み出され、その登録画像の第1層の階層画像と参照画像の第1層の階層画像との類似度が算出され、算出された類似度と第1層の基準値THとが比較され、算出された類似度が第1層の基準値TH以上であることが確認された登録画像が登録画像候補として選択されて行く。
【0087】
そして、この処理中、HD20−4から全ての登録画像が読み出され、他の登録画像がなくなった場合(ステップS410のNO)、制御部20−1は、より解像度の高い階層画像があることを確認し(ステップS411のYES)、N=N−1とし(ステップS412)、ステップS403へ戻る。
【0088】
これにより、制御部20−1は、HD20−4に保存されている第1番目の登録画像(原画像を含む階層画像)を再度読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0089】
この場合、N=0であるので、登録画像の第0層の階層画像J0と参照画像の第0層の階層画像I0との類似度を算出し(ステップS404)、予め定められている第0層の基準値THを読み出し(ステップS405)、算出した類似度と読み出した第0層の基準値THとを比較する(ステップS406)。ここで、第0層の基準値THは、その階層の解像度に応じて定められている。
【0090】
算出した類似度が第0層の基準値TH以上であれば(ステップ406のYES)、ステップS403で読み出した登録画像を登録画像候補として選択し(ステップS407)、選択された登録画像候補の数MをM=M+1とする(ステップS408)。
【0091】
そして、登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS409のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS410のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0092】
算出した類似度が第0層の基準値TH以上でなければ(ステップS406のNO)、HD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS410)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS403)、ステップS404以下の処理を繰り返す。
【0093】
これにより、次々に登録画像の階層画像がHD20−4から読み出され、その登録画像の第0層の階層画像と参照画像の第0層の階層画像との類似度が算出され、算出された類似度と第0層の基準値THとが比較され、算出された類似度が第0層の基準値TH以上であることが確認された登録画像が登録画像候補として選択されて行く。
【0094】
なお、制御部20−1は、この処理の繰り返し中、選択された登録画像候補の数Mが100となれば(ステップS409のYES)、登録画像候補の選択処理を終了し、
図3に示したステップS207への処理へと進む。
【0095】
また、この処理の繰り返し中、選択された登録画像候補の数Mが100に達する前に、より解像度の高い階層画像がなくなった場合(ステップS411のNO)、制御部20−1は、選択された登録画像候補が存在するか否かをチェックする(ステップS413)。ここで、選択された登録画像候補が存在すれば(ステップS413のYES)、登録画像候補の選択処理を終了し、
図3に示したステップS207への処理へと進む。
【0096】
これに対して、選択された登録画像候補が存在しなければ(ステップS413のNO)、すなわち第1層、第2層、第0層の全階層について、HD20−4から登録画像を全て読み出したにも拘わらず、選択された登録画像候補の数が0であれば、参照画像と登録画像との照合結果を不一致として(ステップS414)、処理を終了する。この場合の照合結果は液晶表示装置12に表示される。
【0097】
なお、この実施の形態2では、ステップS402においてN=2とし、第2層(最下層)の階層画像から登録画像と参照画像との類似の算出を開始するようにしたが、ステップS402においてN=1とし、第1層の階層画像から登録画像と参照画像との類似の算出を開始するようにしてもよい。
【0098】
〔実施の形態3:登録画像候補の選択処理3〕
図7に登録画像候補の選択処理3のフローチャートを示す。実施の形態3では、この登録画像候補の選択処理3を登録画像候補の選択処理1,2と組み合わせて、最終的な登録画像候補を得るようにする。なお、この実施の形態3では、登録画像候補の選択処理1,2で選択される登録画像候補を第1の登録画像候補とし、登録画像候補の選択処理3で選択される登録画像候補を第2の登録画像候補とする。
【0099】
登録画像候補の選択処理3において、制御部20−1は、ステップS205で得られた参照画像から計測情報として瞳間距離を算出し(ステップS501)、この算出された瞳間距離が属する登録画像の瞳間距離グループをHD20−4から選択する(ステップS502)。そして、この瞳間距離グループの登録画像を第2の登録画像候補として選択する(ステップS503)。
【0100】
そして、制御部20−1は、登録画像候補の選択処理4で選択した第2の登録画像候補と登録画像候補の選択処理1,2で選択した第1の登録画像候補とを組み合わせて、最終的な登録画像候補を得る。
【0101】
例えば、実施の形態3の第1例として、登録画像候補の選択処理3で選択された第2の登録画像候補について、登録画像候補の選択処理1又は2を行って、最終的な登録画像候補を得るようにする。
【0102】
例えば、実施の形態3の第2例として、登録画像候補の選択処理1又は2で選択された第1の登録画像候補と登録画像候補の選択処理3で選択された第2の登録画像候補とのANDをとって、最終的な登録画像候補を得るようにする。
【0103】
例えば、実施の形態3の第3例として、登録画像候補の選択処理1又は2で選択された第1の登録画像候補と登録画像候補の選択処理3で選択された第2の登録画像候補とのORをとって、最終的な登録画像候補を得るようにする。
【0104】
なお、この実施の形態3では、参照画像から計測情報として瞳間距離を取得するようにしたが、顔サイズ、瞳サイズ、顔曲率などを取得し、この取得した計測情報に基づいて第1の登録画像候補を選択するようにしてもよい。
【0105】
〔実施の形態4:登録画像候補の選択処理4〕
図8に登録画像候補の選択処理4のフローチャートを示す。実施の形態4では、この登録画像候補の選択処理4を登録画像候補の選択処理1,2と組み合わせて、最終的な登録画像候補を得るようにする。なお、この実施の形態4では、登録画像候補の選択処理1,2で選択される登録画像候補を第1の登録画像候補とし、登録画像候補の選択処理4で選択される登録画像候補を第3の登録画像候補とする。
【0106】
この登録画像候補の選択処理4において、制御部20−1は、ステップS205で得た参照画像の原画像(128×128の画素の画像)を最上層(第0層)の高解像度画像とし、この高解像度画像の下層(第1層)に64×64の画素の画像(第1の低解像度画像)を作成し、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に32×32の画素の画像(第2の低解像度画像)を作成する(ステップS601、
図9(b)参照)。
【0107】
そして、制御部20−1は、HD20−4に保存されている第1番目の登録画像(原画像を含む階層画像)を読み出す(ステップS602)。すなわち、第1番目の登録画像について、最上層(第0層)に位置する高解像度画像(128×128の画素の画像)と、この高解像度画像の下層(第1層)に位置する第1の低解像度画像(64×64の画素の画像)と、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に位置する第2の低解像度画像(32×32の画素の画像)とを読み出す(
図9(a)参照)。
【0108】
制御部20−1は、このような参照画像の階層画像I0,I1,I2および登録画像の階層画像J0,J1,J2を得た後、予め定められた基準点を読み込んで、対応領域探索のための特徴領域を登録画像の階層画像J0,J1,J2に設定する(ステップS603)。
【0109】
この例では、登録画像の原画像に対して設定されている
図10(a)に示すような基準点プレートPLから、特徴領域を規定する点として予め定められた基準点P1を読み込み、この基準点P1を中心とする32×32の画素の領域を特徴領域S0として登録画像の階層画像J0に設定する。この例において、基準点P1は、階層画像J0において、特徴領域S0のゾーン内に特徴的な部分として右目が入るような点として定められている。
【0110】
同様にして、登録画像の階層画像J1に対して、基準点P1に対応する点を中心とする32×32の画素の領域を特徴領域S1として設定し、登録画像の階層画像J2に対して、基準点P1に対応する点を中心とする32×32の画素の領域を特徴領域S2として設定する。なお、階層画像J2は32×32の画素の画像であるので、階層画像J2の全領域が特徴領域S2として設定される。
【0111】
そして、制御部20−1は、N=2とし(ステップS604)、登録画像の第N層の階層画像の特徴領域に対応する参照画像の第N層の階層画像の対応領域の探索を行う(ステップS605)。この場合、N=2であるので、登録画像の第2層の階層画像J2の特徴領域S2に対応する参照画像の第2層の階層画像I2の対応領域S2’の探索をPOC照合によって行う。
【0112】
そして、制御部20−1は、この探索した登録画像の第2層の階層画像J2における特徴領域S2と参照画像の第2層の階層画像I2における対応領域S2’との類似度を算出し(ステップS606)、予め定められている第2層の基準値THを読み出し(ステップS607)、算出した類似度と読み出した第2層の基準値THとを比較する(ステップS608)。ここで、第2層の基準値THは、その階層の解像度と特徴領域S2の位置とに応じて定められている。
【0113】
算出した類似度が第2層の基準値TH以上であれば(ステップS608のYES)、ステップS602で読み出した登録画像を登録画像候補(第3の登録画像候補)として選択し(ステップS609)、選択された登録画像候補の数M(初期値0)をM=M+1とする(ステップS610)。
【0114】
そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS611のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS613のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS602)、ステップS603以下の処理を繰り返す。
【0115】
算出した類似度が第2層の基準値TH以上でなければ(ステップS608のNO)、より解像度の高い階層画像があることを確認のうえ(ステップS612のYES)、N=N−1とし(ステップS614)、ステップS605へ戻る。この場合、N=1とされるので、制御部20−1は、第2層の階層での探索結果を反映させて、登録画像の第1層の階層画像J1の特徴領域S1に対応する参照画像の第1層の階層画像I1の対応領域S1’の探索をPOC照合によって行う(ステップS605)。
【0116】
そして、制御部20−1は、この探索した登録画像の第1層の階層画像J1における特徴領域S1と参照画像の第1層の階層画像I1における対応領域S1’との類似度を算出し(ステップS606)、予め定められている第1層の基準値THを読み出し(ステップS607)、算出した類似度と読み出した第1層の基準値THとを比較する(ステップS608)。ここで、第1層の基準値THは、その階層の解像度と特徴領域S1の位置とに応じて定められている。
【0117】
算出した類似度が第1層の基準値TH以上であれば(ステップS608のYES)、ステップS602で読み出した登録画像を登録画像候補(第3の登録画像候補)として選択し(ステップS609)、選択された登録画像候補の数MをM=M+1とする(ステップS610)。そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS611のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS613のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS602)、ステップS603以下の処理を繰り返す。
【0118】
算出した類似度が第1層の基準値TH以上でなければ(ステップS608のNO)、より解像度の高い階層画像があることを確認のうえ(ステップS612のYES)、N=N−1とし(ステップS614)、ステップS605へ戻る。この場合、N=0とされるので、制御部20−1は、第1層の階層での探索結果を反映させて、登録画像の第0層の階層画像J0の特徴領域S0に対応する参照画像の第0層の階層画像I0の対応領域S0’の探索をPOC照合によって行う(ステップS605)。
【0119】
そして、制御部20−1は、この探索した登録画像の第0層の階層画像J0における特徴領域S0と参照画像の第0層の階層画像I0における対応領域S0’との類似度を算出し(ステップS606)、予め定められている第0層の基準値THを読み出し(ステップS607)、算出した類似度と読み出した第0層の基準値THとを比較する(ステップS608)。ここで、第0層の基準値THは、その階層の解像度と特徴領域S0の位置とに応じて定められている。
【0120】
算出した類似度が第0層の基準値TH以上であれば(ステップS608のYES)、ステップS602で読み出した登録画像を登録画像候補(第3の登録画像候補)として選択し(ステップS609)、選択された登録画像候補の数MをM=M+1とする(ステップS610)。そして、選択された登録画像候補の数Mが100に達していないことを確認のうえ(ステップS611のNO)、またHD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS613のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS602)、ステップS603以下の処理を繰り返す。
【0121】
算出した類似度が第0層の基準値TH以上でなければ(ステップS608のNO)、制御部20−1は、より解像度の高い階層画像があるか否かをチェックする(ステップS612)。この場合、第0層よりも解像度の高い階層画像はないので(ステップS612のNO)、HD20−4に他の登録画像が保存されていることを確認のうえ(ステップS613のYES)、HD20−4から次の登録画像を読み出し(ステップS602)、ステップS603以下の処理を繰り返す。
【0122】
これにより、次々に登録画像の階層画像がHD20−4から読み出され、解像度が低い順に登録画像の階層画像の特徴領域と参照画像の階層画像の対応領域との類似度が算出され、算出された類似度とその階層の基準値THとが比較され、何れかの階層で類似度が基準値TH以上であることが確認された登録画像が第3の登録画像候補として選択されて行く。
【0123】
そして、制御部20−1は、この処理の繰り返し中、選択された登録画像候補の数Mが100となれば(ステップS611のYES)、登録画像候補の選択処理を終了する。また、この処理の繰り返し中、選択された登録画像候補の数Mが100に達する前に、他の登録画像がなくなった場合にも(ステップS613のNO)、登録画像候補の選択処理を終了する。
【0124】
そして、制御部20−1は、登録画像候補の選択処理4で選択した第3の登録画像候補と登録画像候補の選択処理1,2で選択した第1の登録画像候補とを組み合わせて、最終的な登録画像候補を得る。
【0125】
例えば、実施の形態4の第1例として、登録画像候補の選択処理4で選択された第3の登録画像候補について、登録画像候補の選択処理1又は2を行って、最終的な登録画像候補を得るようにする。
【0126】
例えば、実施の形態4の第2例として、登録画像候補の選択処理1又は2で選択された第1の登録画像候補と登録画像候補の選択処理4で選択された第3の登録画像候補とのANDをとって、最終的な登録画像候補を得るようにする。
【0127】
例えば、実施の形態4の第3例として、登録画像候補の選択処理1又は2で選択された第1の登録画像候補と登録画像候補の選択処理4で選択された第3の登録画像候補とのORをとって、最終的な登録画像候補を得るようにする。
【0128】
なお、この実施の形態4では、ステップS604においてN=2とし、第2層(最下層)の階層画像から特徴領域に対応する対応領域の探索(類似度の算出)を開始するようにしたが、ステップS604においてN=1とし、第1層の階層画像から特徴領域に対応する対応領域の探索および類似度の算出を開始するようにしてもよい。
【0129】
また、上述した実施の形態4では、登録画像の階層画像J0,J1,J2に特徴領域S0,S1,S2を定めるようにしたが、参照画像の階層画像I0,I1,I2に特徴領域S0,S1,S2を定め、登録画像の階層画像J0,J1,J2から対応領域S0’,S1’,S2’を探索するようにしてもよい。
【0130】
また、この実施の形態4では、登録画像候補の選択処理4を登録画像候補の選択処理1,2と組み合わせて、最終的な登録画像候補を得るようにしたが、登録画像候補の選択処理3および4を登録画像候補の選択処理1,2と組み合わせて、最終的な登録画像候補を得るようにしてもよい。
【0131】
また、上述した実施の形態1,2では、M=100に達するまで登録画像候補の選択を行うようにしたが、類似度が非常に高い場合には登録画像候補の選択をそこで終了するようにしてもよい。例えば、実施の形態1(
図4)で言えば、ステップS306で類似度が基準値THよりも遙かに大きな所定値THmax以上であった場合、そこで登録画像候補の選択を終了するようにする。実施の形態4(
図8)でも同様に、ステップS608で類似度が基準値THよりも遙かに大きな所定値THmax以上であった場合、そこで第3の登録画像候補の選択を終了するようにしてもよい。これにより、高速化を達成することができる。
【0132】
また、上述した実施の形態1,2では、M=100に達するまで登録画像候補の選択を行うようにしたが、全ての登録画像と分類のための照合処理をして、類似度(スコア)が高いものの上位M個を登録画像候補として選択するようにしてもよい。例えば、実施の形態1(
図4)で言えば、HD20−4に保存されている登録画像の全てについて分類のための照合処理をして類似度を求め、その類似度が高い上位M個の登録画像を登録画像候補として選択するようにする。実施の形態4(
図8)でも同様に、HD20−4に保存されている登録画像の全てについて分類のための照合処理をして類似度を求め、その類似度が高い上位M個の登録画像を第3の登録画像候補として選択するようにしてもよい。
【0133】
また、上述した実施の形態1〜4において、類似度の計算方法(例えば、ステップS208(
図3)、ステップS304(
図4)、ステップS404(
図6)、ステップS606(
図8)などでの類似度の計算方法)についてはその詳細を述べなかったが、この場合の類似度の計算方法として次のような方法が考えられる。
【0134】
〔特定の顔データ、特定の階層、特定のエリアで類似度を算出する方法〕
案1.対応点毎の相関値の平均値を類似度にする。
案2.閾値Tより高い対応点の数を類似度にする。
⇒ 特定エリアの外乱(着用物など)に影響をうけにくくなる。
案3.上下左右全体などエリア毎に閾値 "T_high" より高い対応点の数を類似度にする。閾値 "T_high" はエリア毎に変えても良い。
⇒ サングラス、メガネ、ひげの発生、傷、眼帯などの影響を受けにくい照合が実現できる。
案4.上下左右全体などエリア毎に閾値 "T_high" より高い対応点の数を類似度にする。このとき、いずれかのエリア毎に閾値 "T_low" より低い対応点の数が多い場合、後段の類似度判定処理でNGとする。閾値 "T_high"、"T_low" はエリア毎に変えても良い。
⇒ 同一の着用物による他人誤認を防ぐことができる。例えば、フレームの太い眼鏡による誤認がなくなる。
【0135】
なお、例えば実施の形態1(
図4)では、ステップS304で類似度の算出を行い、ステップS306で類似度と基準値との比較を行うようにしているが、類似度の算出と基準値との比較を1ステップで行うようにしてもよい。他の実施の形態でも同様。
【0136】
また、上述した実施の形態1〜4では、登録画像の階層画像を登録画像としてHD20−4に記憶させるようにしたが、登録画像の原画像のみを記憶させるようにしてもよい。登録画像の原画像のみを記憶させる場合には、登録画像(原画像)の読み出しを行った後、この読み出した登録画像の原画像を最上層(第0層)の高解像度画像とし、この高解像度画像の下層(第1層)に第1の低解像度画像を作成し、この第1の低解像度画像の下層(第2層)に第2の低解像度画像を作成するようにする。
【0137】
図11に登録画像候補の選択処理1において、登録画像(原画像)の読み出しを行った後、登録画像の階層画像を作成するようにした場合のフローチャートを示す。この場合、ステップS302で登録画像の原画像を読み出すようにし、このステップS302の後に、登録画像の階層画像を作成するステップS315を設けるようにする。
【0138】
図12に登録画像候補の選択処理2において、登録画像(原画像)の読み出しを行った後、登録画像の階層画像を作成するようにした場合のフローチャートを示す。この場合、ステップS403で登録画像の原画像を読み出すようにし、ステップS403の後に、登録画像の階層画像を作成するステップS415を設けるようにする。
【0139】
図13に登録画像候補の選択処理4において、登録画像(原画像)の読み出しを行った後、登録画像の階層画像を作成するようにした場合のフローチャートを示す。この場合、ステップS602で登録画像の原画像を読み出すようにし、ステップS602の後に、登録画像の階層画像を作成するステップS615を設けるようにする。