(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハンドルに作動可能に接続又は連結され、且つ前記ハンドルの変位を計測するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備えている、請求項1に記載の入力装置。
前記ハンドルの回転に応答する第1のセンサと、前記ハンドルの長手方向の変位に応答する第2のセンサと、スイッチの変位に応答する第3のセンサとを備えている、請求項2〜5のいずれか一項に記載の入力装置。
前記制御ボックスは、前記ハンドルの動作に応答して1以上の電子信号を発生し、前記1以上の電子信号を電子制御ユニットに送信するように構成されている、請求項8または9に記載の入力装置。
前記ハンドルが、カテーテル、シース、又はカテーテル及びシースの双方のいずれを制御するように構成されているかを示すための1つ又は複数のインジケータをさらに備えている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の入力装置。
前記ハンドルを変位後に初期位置又は中心となる位置に復帰させるように構成された少なくとも1つのサーボモータをさらに備えている、請求項1〜16のいずれか一項に記載の入力装置。
前記デッドマンスイッチは、前記ハンドルの少なくとも一部分と接触している手の一部の存在又は不在を検出するように構成された光学的スイッチ又は容量性スイッチである、請求項19に記載の入力装置。
第1のタイプの偏向制御要素を有する第1のハンドルが、選択的に取り外され、第2のタイプの偏向制御要素を有する第2のハンドルと交換されてもよい、請求項8〜11のいずれか一項に記載の入力装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、様々な図面において同様の参照符号が同様の構成要素を特定して用いられる図面を参照して、「システム」とも称されるロボットカテーテルシステム10(本明細書によって全体として参照により本明細書に援用される「Robotic Catheter System」と題される同時係属中の出願に詳細に説明される)の実施形態を示す。システム10は、例えば、心腔内又は別の体腔内などの処置範囲においてカテーテル及びシースの位置及び向きを操作することに使用されてもよい。概して
図1に示されるとおり、システム10は入力制御システム100を含んでもよい。入力制御システム100は、電気生理学専門医(EP)などのユーザが対話してもよいジョイスティックなどの入力装置及び関連制御部(以下にさらに説明される)を含んでいてもよい。入力制御システム100は、入力装置におけるユーザの動作を、それにより生じるカテーテル先端の動きに変換する電子制御システム200に連結されていてもよい。視覚化システム12が、カテーテル先端に関するリアルタイム又は近リアルタイム位置情報をユーザに提供してもよい。システム10は、閉ループフィードバックシステム14、例えば、SJM社のEnSite NavX(商標)インピーダンスベースシステム又はMediGuideシステム(又はバイオセンスウェブスター社のCartoシステム)(このうちの後者2つは、磁気的な位置決定システムである)、及び/又は前述のいずれかと同等の光学力トランスデューサをさらに含んでいてもよい。システム10は、加えて、ロボットカテーテル装置カートリッジ400を操作するためのロボットカテーテルマニピュレータアセンブリ300と、マニピュレータ支持構造1100とを含んでいてもよい。システム10は、従来の手動システムによって提供される制御と同様の制御をユーザに提供しながら、再現性があり、正確且つダイナミックな動きを可能とする。一実施形態では、システム10に関連して既に説明された特定の要素が省略されてもよく、又は組み合わされてもよい。例えば、電子制御システム200はスタンドアロン型ユニットとして示されるが、マニピュレータ支持構造1100などの別の装置に組み込まれてもよいことが理解される。
【0014】
入力制御システム100により、ユーザはカテーテル及びシースの双方の動き及び前進を制御することが可能となってもよい。概して、数種の入力装置が用いられていてもよい。本教示の主題となる入力装置は、従来のカテーテル制御部に概して類似する1つ又は複数のジョイスティックを含んでもよい機器搭載型カテーテルハンドル制御部を含む。1つ又は複数のジョイスティックに加えて又は代えて、1つ又は複数のジョイスティックと、多機能ハンドルなどの従来のカテーテル制御部との組み合わせを、手技中又は訓練セッション中に、単独で、又は組み合わせて使用することができる。実施形態において、限定されないが、例えば、入力装置は、中心位置からの任意の動きによって実際のカテーテル先端が漸進的に動くようなセルフセンタリング式であってもよい。或いは、入力装置は絶対的な基準で機能してもよい。また、接触に随伴する物理的指示(例えば、接触が起こったときにそれを示すもの)をユーザに提供するように、入力装置又は入力制御システム100に接続する触覚フィードバックが用いられてもよい。限定されないが、触覚フィードバックとしては、例として、電極温度に関する指示をユーザに提供する入力装置のハンドルの昇温又は降温、例えば組織との接触を示すハンドルの振動、及び入力装置の動きに対する抵抗の提供を挙げることができる。接触を示すことに加え、触覚フィードバックはまた、装置の物理的限界を表すために用いられてもよい。例えば、触覚フィードバックは、カテーテル又はシースが可能な並進の末端に到達したり、最大限度の偏向に達したりしたことを示すため、又は関連する医療装置の別の物理的特性を示すために提供されてもよい。一実施形態では、ハンドルの振動、又は動きに対する抵抗の提供は、ハンドルと連結された1つ又は複数のモータを使用して実現されていてもよい。
【0015】
システム10では、例えばシステムの精度及び/又は有効性を向上させるため、多くのさらなる機能が含まれていてもよい。かかる機能としては、視覚化システム12を用いた、又は対応する磁気的な位置決定システムを利用した(例えば、心室の幾何構造又はモデルを作成するための)フィードバックの提供、不整脈を特定するための起動タイミング及び電圧データの表示、及び正確なカテーテルの動きの案内、及び/又は光学力トランスデューサを挙げることができる。さらなる機能としては、システム応答時間を短縮するための「受動的」操縦ワイヤの能動的張力調整;電極先端が前後のアイロン掛け運動に従う間の蓄積的アブレーション;及び/又は反応性/抵抗性インピーダンス監視を挙げることができる。
【0016】
システム10は、カテーテル先端に関するリアルタイム又は近リアルタイム位置情報をユーザに提供し得る視覚化システム12を含んでいてもよい。例示的な一実施形態において、システム12は、心室の幾何構造又はモデルを表示し、不整脈を特定するために起動タイミング及び電圧データを表示し、そして、カテーテルの動き及びカテーテル又はシャフト用の制御機器(例えば、比較的従来型の又は公知のハンドルの形状、適合性、機能又は修正された機能(form,fit and function or modified functions of same)の動作上の特性の表示を修正すると同様に、カテーテルの動きの案内を促進するためのモニタ16を含んでいてもよい。リアルタイムX線像を表示して医師がカテーテルを動かすのを補助するための蛍光透視モニタ18が提供されてもよい。さらなる例示的なディスプレイとしては、心内エコー(「ICE」)20及びEP Prukaディスプレイ22を挙げることができる。
【0017】
図1を参照して、システム14を簡単に説明する。
【0018】
システム14(「Method and Apparatus for Catheter Navigation and Location and Mapping in the Heart」と題される米国特許第7,263,397号明細書に詳細に説明される)が、現実的な心室の幾何構造又はモデルを作成し、不整脈を特定するため起動タイミング及び電圧データを表示し、及び正確なカテーテルの動きを案内するために提供されてもよい。システム14は、カテーテルから電気的データを収集してもよく、その情報を使用してカテーテルの動きを追跡又は誘導し、室腔の三次元(3−D)モデルを構築してもよい。
【0019】
概して
図1に示されるとおり、ロボットカテーテルシステム10は、例えばカテーテル及びシースカートリッジを操作するための、1つ又は複数のロボットカテーテルマニピュレータアセンブリ300を含んでいてもよい。マニピュレータアセンブリ300は、カテーテル及びシースカートリッジ用の相互接続式/インターロック式操作ベースを含んでいてもよい。各インターロック式ベースは、カテーテル/シースの長手方向(それぞれD
1、D
2)に動くことが可能であってもよい。一実施形態では、D
1及びD
2は、各々、最高8リニアインチ又はそれ以上の並進を表していてもよい。各インターロック式ベースは、高精度の駆動機構によって並進が行われてもよい。かかる駆動機構としては、限定されないが、例えば、モータ駆動式リードねじ又はボールねじを挙げることができる。
【0020】
ロボットカテーテルマニピュレータアセンブリ300は、ロボットカテーテル回転可能装置カートリッジと共に使用可能であってもよい。マニピュレータベースは、ロボットカテーテル回転可能駆動ヘッド及びロボットカテーテル回転可能駆動機構に替えられてもよい。
【0021】
上記で簡単に考察したとおり、ロボットカテーテルシステム10は、少なくとも2つのカートリッジを含むマニピュレータ300に、1つ又は複数のカートリッジ400を含んでいてもよく、その各々のカートリッジが、カテーテル又はシースのいずれかの遠位の動きを制御するように構成されていてもよい。カテーテルカートリッジに関しては、カテーテルはカートリッジに実質的に接続又は固着されており、従って、カートリッジが前進すると対応してカテーテルが前進するとともに、カートリッジが後退するとカテーテルは後退してもよい。各カートリッジは、例えば、各操縦ワイヤの独立した張力調整が可能な方法で複数のカテーテル操縦ワイヤのうちの1本に強固かつ独立に連結されたスライダブロックを含みんでいてもよい。カートリッジは、アセンブリ全体において所定位置に容易に位置決め(例えば、スナップ嵌め)可能な使い捨て物品として提供されてもよい。一実施形態では、カートリッジは、システム10がカートリッジを(例えば、タイプ及び/又は正しい配置/位置決めにより)正しく識別できるようにするための電気的「ハンドシェーク」装置又は部品を含んでいてもよい。シースカートリッジはカテーテルカートリッジと同様に設計されていてもよいが、カテーテルの通路を提供するように構成されていてもよい。アセンブリは、複数の(例えば、10個又はそれ以上の)独立した駆動機構(例えばモータ駆動式ボールねじ)を含んでもよい。
【0022】
ロボットカテーテルシステム10は、様々な手技に有用であるとともに、様々な用具及び/又はカテーテルと接続されていてもよい。限定されないが、かかる用具及び/又はカテーテルとしては、スパイラルカテーテル、アブレーションカテーテル、マッピングカテーテル、バルーンカテーテル、経中隔カテーテル、ニードル/拡張器用具、切断用具、焼灼用具、及び/又は把持用具を挙げることができる。システム10は、加えて、使用のために導入されるカテーテル/用具カートリッジの性質及び/又はタイプ、及び/又は位置若しくは接続に関連する情報を識別する手段を含んでいてもよい。また、システム10が、カートリッジに関する追加の情報、限定されないが、例えば、その製造日、シリアル番号、滅菌日、前回の使用等に自動的にアクセスし/それを取得することが望ましいこともある。
【0023】
図2は、入力装置101の実施形態を示す。入力装置101は、ユーザがカテーテル、シース、又はカテーテル及びシースの双方を選択的に制御できるように構成されていてもよい。入力装置101は、スプライン106を介して制御ボックス104に接続された少なくとも1つのハンドル102[
図2に数字102を追加]を含んでもよい。以下にさらに詳細に説明するとおり、制御ボックス104は、ハンドル102を操作するユーザからのユーザ入力などのハンドル102からの入力を受け取るように構成されていてもよい。制御ボックス104は、ユーザ入力を電気信号などの出力に変換してもよく、それをロボットカテーテルシステム10が用いて、例えばシース及び/又はカテーテルを制御してもよい。制御ボックス104は1つ又は複数のスイッチ108を含んでもよい。スイッチ108は、1つ又は複数の作動パラメータ、プリセット機能、又は他の機能:ホームなどのプリセット位置、又は中心位置への復帰;カテーテル又はシースの張力解除;直前の動きの取り消し、アブレーションエネルギーの起動/停止等の機能の選択を可能にするように構成されてもよい。ハンドル102は、制御ボックス104に対する相対的な動作を行うように構成されていてもよい。一実施形態では、ハンドル102の制御ボックス104に対する相対的な動作は、従来のカテーテルハンドルの動作と同様であってもよい。例えば、ハンドル102は、方向Rに回転し、且つ矢印Dの方向に横に変位可能又は並進可能であるように構成されていてもよい。これに関して、上記の発明の概要のセクションで説明したとおり、ハンドル102は、制御ボックス104に対して内側のソケット(図示せず)と、スプライン(又はソケット)106とハンドル102のソケットとの間に介在して連結される移行部品とを含むことができる。或いは、移行部品は、ハンドル102とスプライン(又はソケット)106との間に介在して配置することもできる。ハンドル102は、以下で
図3を参照してさらに説明するとおり、スイッチ110、112などの1つ又は複数のスイッチを含んでいてもよい。制御ボックス104は、ハンドル102の動作を検出し、それに応答して1つ又は複数の電気信号又は制御信号を生成するように構成されていてもよい。1つ又は複数の制御信号はロボットカテーテルシステム10に送られ、従って、従来のカテーテルシステムと同じように、ハンドル102を操作する結果としてカテーテル及び/又はシースを動かすことができる。上記は、特定のEPの好みに応じて、多様な新規の又は従来のハンドル構成を、容易に取り外したり、取り換えたりすることができる点で、ハンドル102と制御ボックス104との組み合わせに対して(及び全体としてのシステム10に対して)一定のモジュール性を提供する。この開示に係る真正の「フライ・バイ・ワイヤ」の一実施形態において、ハンドル102の回転は電子的に検出され、制御ボックス104に中継することができる(例えば、ハンドルの回転部分及び隣接する固定構造に連結された、又はそれらの間に配置された、回転ポテンショメータ、ラジアル光学エンコーダ又はホール効果センサなどの公知の構成要素を使用して)。同様に既に指摘したとおり、ハンドルは、制御システム104に係合し、それによりシステムがエミュレートするハンドルを識別する1つ又は複数の電子チップ又は特性電気タブ若しくはトレースを含むことができる。さらに指摘したとおり、所与のハンドルの特性は、特定のEPの好み、訓練セッションに合わせて、又はこれまで同じように較正されていたハンドルを変えるため修正することができる。かかる修正は、自動的に、又は手動で(例えば、チップから、又は1回限りの及び動的変更を含むGUI入力、キーボード、マウス若しくはスイッチを介して)与えられる入力によってもたらされ得る。
【0024】
図3Aは、一実施形態に係るハンドル102の等角図である。ハンドル102は、上部分118aと下部分118bとを含むハウジング118を含む。ハンドル102はまた、スライダスイッチ110も含む。スライダスイッチ110は、中心位置から概して矢印Dの方向に選択的に変位可能であるように構成されていてもよい。他の実施形態において(図示せず)、スライダスイッチ110は、ハンドルに対して回転可能なデフレクションダイヤル、サムホイール、トグルスイッチ、又は任意の他の適当なスイッチなどの別のスイッチに替えられてもよい。一実施形態では、スライダスイッチ110は、カテーテル及び/又はシースの先端の所望の偏向を表す入力を提供するように構成されていてもよい。
【0025】
ハンドル102はまた、3ポジションスイッチであってもよいスイッチ112を含んでいてもよい。スイッチ112は、所望の制御スキームを表す入力を提供するように構成されていてもよい。例えば、スイッチ112は、ハンドル102を操作した結果、対応してカテーテルが操作される第1の位置を有していてもよい。スイッチ112は、ハンドル102を操作した結果、対応してシースが操作される第2の位置を有していてもよい。スイッチ112はまた、ハンドル102を操作した結果、対応してカテーテル及びシースの双方が操作される第3の位置も有していてもよい。カテーテル及びシースの各々の選択的な制御、又は個別の制御は、カテーテル及びシースの遠位先端の複合的な動き及び屈曲が可能となり得る点で有益である。組み合わされた制御は、カテーテル及びシースを、例えば共通の方向に、又は共通の平面に沿って動かすことが望ましい場合に有益であり得る。
【0026】
例示される実施形態において、上部分118aは一対の開口を画定し、そこを通じてライト116が見える。ライト116は、例えば発光ダイオード(LED)であってもよい。第1のライト116aは、ハンドル102がシースを制御する位置にスイッチ112が置かれると点灯するように構成されていてもよい。第2のライト116bは、ハンドル102がカテーテルを制御する位置にスイッチ112が置かれると点灯するように構成されていてもよい。ハンドル102がシース及びカテーテルの双方を制御する位置にスイッチ112が置かれると、双方のライト116a、116bが点灯するように構成されていてもよい。ライト116a、116bは同じ色であってもよく、又は異なる色であってもよい。異なる色のライトは、制御のために選択された装置の対照的な指示をユーザに提供するのに有用であり得る。
【0027】
ハンドル102は、ボタン114などの、スライダスイッチ110に埋設され得る別のスイッチを含んでいてもよい。ボタン114は、作動中、制御ボックス104に1つ又は複数の入力を提供するように構成されていてもよい。一実施形態では、ボタン114は、デッドマンスイッチなどの装置制御スイッチとして働くように構成されていてもよい。例えば、かかる実施形態では、ボタン114が押されない限り、ハンドル102を操作しても関連するカテーテル又はシースは操作されない。別の実施形態において、ボタン114は、関連するアブレーション電極用の「オン」信号を提供するなど、別の機能を実行するように構成されていてもよい。ハンドル102はまた、1つ又は複数の他のスイッチ(図示せず)を含んでいてもよいことが理解される。装置制御スイッチ、又はデッドマンスイッチはまた、被覆されると、関連するカテーテル又はシースを操作しようとするユーザの意図が示される光学リレー又は容量性スイッチによるなど、別の形で実現されてもよい。
【0028】
図3Bは、ハンドル102の一実施形態の部分分解図である。
図3Bは、下部分118bに取り付けられたスイッチ110、112、並びにライト116a及び116bを示している。また、制御ロッド130の変位を補助するように構成され得る軸受ハウジング120も示している(
図4Cについてさらに詳細に説明するとおり)。
【0029】
図3Cはハンドル102の一実施形態の上面図であり、スイッチ110、112、並びにライト116a及び116bを示している。
図3Dは、
図3Cの線3D−3Dに沿った断面図であり、スイッチ110、並びに軸受ハウジング120をさらに示している。軸受ハウジング120は、制御ロッドが挿通し得る開口を画定していてもよい(
図4Cについてさらに詳細に説明するとおり)。
【0030】
図4Aは、
図2の入力装置101の等角図であり、制御ボックス104のカバーは除いてある。
図4Aは、概して、スプライン106により制御ボックス104と連結されたハンドル102を示している。
図4Aに示される他の要素を、以下で
図4B及び
図4Cについてさらに詳細に説明する。
【0031】
図4Bは、
図4Aの入力装置101の上面図を示し、スイッチ108は除いてある。例示される実施形態において、入力装置101は、ハウジング118に連結されたスイッチ110、112、及びライト116a、116bを含む
図3A−
図3Dに示されるハンドル102などのハンドルを含む。ハンドル102は、スプライン106を介してハウジング104に連結される。一実施形態では、ハンドル102を操作すると、スプライン106の同様の操作が生じるように、スプライン106はハンドル102に固定的に連結されていてもよい。例えば、ハンドル102を制御ボックス104に対して回転させると、スプライン106が回転し、その回転が制御ボックス104に伝達されてもよい。同様に、ハンドル102を制御ボックス104に対して並進させると(すなわち、矢印Dの方向に、横に前進又は後退させると)、スプライン106も同様に並進し、それによりその並進が制御ボックス104に伝達されてもよい。別の実施形態において(図示せず)、スプライン106は固定的であってもよく、ハンドル102がスプライン106に対して回転及び並進するように構成されていてもよい。かかる実施形態において、ハンドル102は回転センサ及び並進センサを含んでいてもよく、回転センサは、ハンドル102のスプライン106に対する回転を計測するように構成することができ、そして、並進センサは、ハンドルのスプライン106に対する並進を計測するように構成することができる。
【0032】
制御ボックス104は、概して、ハンドル102から入力を受け取り、それらの入力を電気信号、又は出力として出力するように構成された多数の機構を含む。従って、制御ボックス104は、概して、回転機構122、偏向機構124、及び並進機構126を含む。回転機構122は、ハンドル102の回転する動きを検出及び/又は計測するように構成される。偏向機構124は、スライダスイッチ110の動きを検出及び/又は計測するように構成される。並進機構126は、ハンドル102の並進する動きを検出及び/又は計測するように構成される。制御ボックス104はまた、インタフェース機構128を含んでもよく、インタフェース機構128は、1つ又は複数の電気信号を伝送及び/又は受信し、及び/又は、回転機構122、偏向機構124、及び並進機構126の1つ又は複数に電力を供給するように構成されていてもよい。別の実施形態において(図示せず)、スライダスイッチ110は、ハンドル102に対して回転するように構成された偏向ダイヤル(deflection dial)に替えることもできる。ロータリーポテンショメータ、又は他の回転センサが、ダイヤルの回転を検出し、回転を表す信号を伝送してもよい。
【0033】
ここで
図4A−
図4Fを参照して、入力装置101をさらに詳細に説明する。
図4Cに示されるとおり、スプライン106は、その中に開口を画定する中空であってもよい。スイッチ制御ロッド(又は単に「制御ロッド」)130がスライダスイッチ110に連結されていてもよく、それによりスライダスイッチ110の動作が制御ボックス104に伝えられる。制御ロッド130は、中空ロッドであっても、又は中実ロッドであってもよく、スプライン106の内径、及び軸受ハウジング120に緊密に適合し、制御ロッド130をスプライン106内で動かすことが可能であるように構成されていてもよい。軸受ハウジング120は、その中に配置された1つ又は複数のリニア軸受を含んでいてもよく、それにより軸受ハウジング120内での制御ロッド130の変位が促進される。
【0034】
図4Dに示されるとおりの回転機構122は、ハンドル102の、例えば矢印Rによって示される方向の回転する動きを検出及び/又は計測するように構成されていてもよい。回転機構122は、概して、モータ132と、スプライン106に連結された回転ポテンショメータ136とを含む。モータ132は回転ポテンショメータ136に連結されていてもよい。回転ポテンショメータ136はハブ137に接続され、ハブ137が、ベルト134を使用してスプライン106に接続されていてもよい。スプライン106は、スプライン106が回転することにより対応する回転ポテンショメータ136の回転がベルト134の回転を介して生じるように構成されてもよい。一実施形態では、スプライン106、ハブ137及び回転ポテンショメータ136は、スプライン106を、スプライン106及び回転ポテンショメータ136の回転とは独立して、回転ポテンショメータ136に対して横に(例えば、矢印Dの方向に)変位させ得るように構成されていてもよい。すなわち、スプライン106は、回転ポテンショメータ136にいかなる実質的な影響も及ぼすことなく矢印Dに沿って並進してもよい。別の実施形態において(図示せず)、回転ポテンショメータ136は、スプライン106の横向きの変位と一致する形で横向きに変位するように構成されていてもよい。
【0035】
モータ132は、スプライン106の回転に応答して回転するように構成されていてもよい。モータ132の回転は、いかなる介在歯車装置又は動力若しくは速度の低減もなしに、直接駆動方式で駆動されてもよい。すなわち、モータ132の回転は、スプライン106の回転の直接的な結果としてもたらされてもよい。或いは、モータ132の回転は、ベルト134、回転ポテンショメータ136(又はラジアル光学エンコーダ又はホール効果センサなど)、及び/又はハブ137を介するなど、間接的であってもよい。この実施形態の一形態において、ハブ137は、スプライン106を受け入れ、且つさらには、いくつかの新規又は公知のハンドル102のいずれか一つに特異的に適合する変換部品137’に連結される「万能ソケット」を含むことができる。回転ポテンショメータ136又は他の回転エンコーダは、回転時、例えば制御器(図示せず)又はインタフェース機構128などの電子インタフェースに信号を送るように構成されていてもよい。制御器、又はインタフェース機構128は回転ポテンショメータ136から信号を受け取ってもよく、及び1つ又は複数の回転特性を決定してもよい。例えば、制御器が受け取ったカウント数、又はポテンショメータの電圧変化に基づき回転角が決定されてもよく、計算された位置の時間微分を計算することにより回転速度を決定してもよい。
【0036】
一実施形態では、モータ132は、スプライン106の回転する動きを生じさせるように構成されていてもよい。例えば、システムはセルフセンタリング機能を含んでもよく、ここでスプライン106、及びハンドル102は、トーションばねに接続されているかのようにホームポジションに復帰してもよい。モータ132は、インタフェース機構128などの制御器から、モータ132によりスプライン106をホームポジションに復帰させ得る信号を受け取るように構成されていてもよい。
【0037】
図4Eに示されるとおり、偏向機構124は、概して、スライダスイッチ110などのスイッチの、矢印Dに従うような方向の直線変位を検出及び/又は計測するように構成される。既述のとおり、スライダスイッチ110は制御ロッド130に連結されていてもよく、制御ロッド130がスプライン106内に画定された開口を通じてスライダスイッチ110の横向きの動きを制御ボックス104に伝えてもよい。一実施形態では、制御ロッド130は、遠位端でリニアポテンショメータ138Aに連結されていてもよい。リニアポテンショメータ138Aは、制御ロッド130の直線変位を検出及び/又は計測するように構成されていてもよく、従ってスライダスイッチ110の直線変位を検出及び/又は計測し得る。リニアポテンショメータ138Aは制御器(図示せず)に電気的に接続されていてもよく、及び/又はインタフェース機構128などのインタフェースに接続されていてもよい。リニアポテンショメータ138Aは、制御ロッド130の直線的な動きに応答して出力信号を提供するように構成されていてもよく、その出力信号をインタフェース機構128などの制御器が使用してもよい。受信信号を使用して、変位の速度、方向、力、及び大きさのうちの1つ又は複数が決定されてもよい。
【0038】
図4Fに示されるとおり、並進機構126は、概して、ハンドル102の、矢印Dに従うなどする方向の直線変位を検出及び/又は計測するように構成される。一実施形態では、ハンドル102はスプライン106の近位端に連結されていてもよい。スプライン106は、遠位端でリニアポテンショメータ138Bに連結されていてもよい。リニアポテンショメータ138Bは、スプライン106の直線変位を検出及び/又は計測するように構成されていてもよく、従ってハンドル102の直線変位を検出及び/又は計測してもよい。リニアポテンショメータ138Bは制御器(図示せず)に電気的に接続されていてもよく、及び/又はインタフェース機構128などのインタフェースに接続されていてもよい。リニアポテンショメータ138Bは、ハンドル102の直線的な動きに応答して出力信号を提供するように構成されてもよく、その出力信号をインタフェース機構128などの制御器が受け取ってもよい。受信信号を使用して、変位の速度、方向、力、及び大きさのうちの1つ又は複数が決定されてもよい。
【0039】
偏向機構124及び並進機構126は、それぞれのベース140、142に取り付けられてもよい。一実施形態では、偏向ベース140は、以下にさらに説明するとおり、並進ベース142と相互作用するように構成されていてもよい。
図4Eに示されるとおり、偏向ベース140の一実施形態は偏向レール144を含んでいてもよく、それに沿って偏向本体146が横に並進してもよい。偏向本体146は、制御ロッド130に、及びリニアポテンショメータ138Aのプランジャに連結されていてもよい。偏向本体146はまた、ベルト150Aに固定的に連結されるように構成されるベルトクランプ148Aに連結されていてもよい。制御ロッド130が変位すると、偏向本体146もまた変位してもよく、それによりリニアポテンショメータ138Aのプランジャがリニアポテンショメータ138Aの外側シリンダの中に押し込まれてもよい。以下にさらに説明するとおり、制御ロッド130の遠位への変位、及び偏向機構124の変位本体146の対応する変位により、ベルト150Aの回転が生じてもよい。
【0040】
一実施形態では、
図4Fに示されるとおり、並進ベース142は、ハンドル102の並進に応答して並進レール154に沿って並進するように構成された並進本体152を含んでいてもよい。並進レール154は、例えば制御ボックス104の下側内面に固定されていてもよい。並進本体152は、スプライン106を支持するように構成された近位ライザ156を含んでいてもよい。ライザ154はスプライン106を直接、又は例えば回転可能なハブ158を使用して支持してもよい。回転可能なハブ158により、ライザ156に大きいトルクを付与することなくハンドル102の回転、及び関連するスプライン106の回転を起こすことが可能となってもよい。ライザ156はまた、リニアポテンショメータ138Bのプランジャに連結されていてもよい。ハンドル102が、矢印Dに従うように並進すると、スプライン106が同様に並進してもよく、それによりハブ158に横向きの力が付与されてもよい。ハブ158に対する力によりライザ156が横に動かされ、リニアポテンショメータ138Bのプランジャがリニアポテンショメータ138Bのシリンダの中に押し込まれてもよい。ライザ154が並進すると、並進本体152がレール154に沿って横に動いてもよい。並進本体152はまた、ベルト150Bに連結されたベルトクランプ148B(図示せず)を含んでいてもよい。並進本体152が動くと、それによってベルト150Bが動かされてもよい。
【0041】
例えば
図4A及び
図4Cに示されるとおり、偏向機構124は並進機構126に取り付けられていてもよい。一実施形態では、並進本体152が、そこに画定された溝160を含んでいてもよい。偏向レール144が溝160に連結されるように構成されていてもよい。かかる一実施形態において、リニアポテンショメータ138Aは、遠位端で並進本体152に連結されていてもよい。偏向機構124は、矢印Dの方向に沿った変位のような並進機構126の直線変位が偏向機構124に影響しないように構成されていてもよい。すなわち、偏向機構124は、偏向機構124の正味の変化をもたらすことなく全体として横に動いてもよい。従って、ハンドル102を並進させる能力を損なうことなく偏向が維持されてもよい。
【0042】
ベルト150A、150Bの各々は、偏向機構124及び並進機構126をそれぞれのモータ162A、162Bに連結するように構成されていてもよい。モータ162A、162Bは、関連する制御器と連結されていてもよく、及び/又はインタフェース機構128に接続されていてもよい。モータ162A、162Bは、誘導機構124又は並進機構126によるなどしてモータに生じた動きを表す信号を伝送してもよい。それに加えて又は代えて、モータ162A及び162Bは、それぞれの機構124、126の動きを生じさせるように構成されていてもよい。例えば、システムはセルフセンタリング機能を装備していてもよい。モータ162Aは、インタフェース機構128などのインタフェースから信号を受け取り、偏向機構124に動きを生じさせて偏向機構124を初期状態又は中心となる状態に復帰させるように構成されていてもよい。「中心となる状態」とは、偏向スライダスイッチ110の可能な動きのなかでの幾何学的中心を指していてもよい。「中心となる状態」は、それに加えて又は代えて、手技の前に、又はその最中にプログラム可能なプリセット状態を指していてもよい。同様に、モータ162Bは、位置信号を受け取り、並進機構126、及び関連するスプライン106を中心となる状態に復帰させるように構成されていてもよい。
【0043】
図5は、例示的入力システム100を概して示している。入力システム100は、入力装置101から制御信号を受け取り、入力制御システム100に関連する情報を1つ又は複数のディスプレイ103に表示するように構成されたコンピューティングシステム102を含む。ディスプレイ103は、患者の健康状態、機器の状態、カテーテルの位置、アブレーション関連情報、又はカテーテル手技に関連する任意の他の情報に関する視覚的指示を提供するように構成されていてもよい。コンピューティングシステム102は、入力装置101から信号を受け取り、それらの信号を処理するように構成されていてもよい。例えば、コンピューティングシステム102は、患者体内でのカテーテルの所望の動作を示す信号を受け取ってもよく、それらの信号をフォーマットし、信号をマニピュレータシステム300などのマニピュレータシステムに伝送してもよい。マニピュレータシステムは信号を受け取り、カテーテルの対応する動作を生じさせてもよい。関連するカテーテル又はシースの状態、位置、及び動きが、電気生理学専門医などのユーザに対してディスプレイ103上に表示されてもよい。入力装置101の動きと、関連するカテーテル及び/又はシースとの間の関係は、部分的に、コンピューティングシステム102に関連する1つ又は複数の制御パラメータ又は設定により影響を受けてもよい。制御パラメータ又は設定は、EPなどのユーザにより、コンピューティング装置102に関連するソフトウェアの操作を介して、入力(例えば入力108)などの1つ又は複数の入力を介して、又は様々な他の従来の制御手段を用いて、提供されてもよい。制御パラメータ又は設定は、限定されないが、関連するカテーテル又はシースが所与のユーザ入力に応答して変位する大きさ又は速度に影響してもよいスケーリング値を含んでいてもよい。例えば、スケーリング値を2とすると、結果としてカテーテル又はシースは、1のスケーリング値に関してカテーテル又はシースが動くであろう距離の2倍の距離を動いてもよい。
【0044】
図6Aは、さらなる一実施形態に係る入力装置101’の等角図である。例示される実施形態において、入力装置101’は第1のハンドル102aと第2のハンドル102bとを含む。第1のスプライン106aがハンドル102bの近位端を通じて延在しており、ハンドル102aと連結されていることが示されている。第2のスプライン106bがハンドル102bの遠位端に、及び制御ボックス104’と連結されている。ハンドル110a及び110bの各々は、スライダスイッチ112a、112bを含む。
【0045】
一実施形態では、ハンドル102aがカテーテルを制御するように構成されていてもよく、及びハンドル102bがシースを制御するように構成されていてもよい。かかる一実施形態において、ハンドル102a、102bは独立して動くように構成されていてもよい。スライダスイッチ110aが関連するカテーテルの偏向を制御するように構成されていてもよく、及びスライダスイッチ110bが関連するシースの偏向を制御するように構成されていてもよい。
【0046】
図6Bは、
図6Aの入力装置101’の等角図であり、制御ボックス104’内に格納される機構をさらに示す。入力装置101’は、概して、第1の回転機構122aと、第1の偏向機構124aと、第1の並進機構126aと、並びに第2の回転機構122bと、第2の偏向機構124bと、第2の並進機構126bとを含む。この機構の働きは、既に前述の図面についてさらに詳細に説明した働きと同様であってもよい。機構122a、124a、及び126aは第1のハンドル102aと連結され、それぞれハンドル102aの回転、偏向、及び並進を検出するとともに、それを表す信号を関連する制御器に送るように構成される。同様に第2のハンドル102bと連結されるとおりの機構122b、124b、及び126bは、それぞれハンドル102bの回転、偏向、及び並進を検出し、それを表す信号を関連する制御器に送るように構成される。
【0047】
一実施形態では、ハンドル102、102a、102bなどのハンドルは、着脱可能及び交換可能であるように構成されていてもよい。例えば、第1のユーザは、偏向を制御するためスライダスイッチ110を有するハンドル102を好むであろう。第2のユーザは、偏向を制御するためダイヤルスイッチ(図示せず)を有するハンドル102を好むであろう。ハンドル102は、容易に取り外され、様々な入力提供方法を含むハンドルと交換されるように構成されていてもよい。先述のとおり、ハンドル102、102a、102bなどのいずれについても、その入力からの機械的な応答は、ハンドルそれ自体が様々であるのと同じく、様々であり得る。
【0048】
図7A−
図7Bは、入力装置101と共に使用されるハンドル102のさらなる一実施形態を示す。ハンドル102は、例えばカテーテル及び/又はシースの遠位端の偏向を制御するように構成されたトリガスイッチ110を含む。スイッチ112により、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することが可能である。回転入力113を使用してカテーテル及び/又はシースの回転を制御してもよい。下側ハウジング118bは、より快適な把持性をもたらすように軟質であってもよい。カテーテル及び/又はシースの並進は、ハンドル102をスプライン106に沿って、概して矢印Dの方向に押したり、又は引いたりすることにより制御されてもよい。ライト116a、116bを使用してスイッチ112の位置を指示してもよく、それにより制御のために選択された1つ又は複数の医療器具の指示が提供されてもよい。
【0049】
図7C−
図7Dは、入力装置101と共に使用されるハンドル102の別の実施形態を示す。ハンドル102は、矢印Dの方向に変位可能なロータリスイッチ110を含む。スイッチ110を矢印Dの方向に変位させると、例えばカテーテル及び/又はシースの遠位端の偏向が制御されてもよい。スイッチ110は、スイッチ110を回転させるとカテーテル及び/又はシースの回転が制御され得るように構成されていてもよい。ロータリスイッチ112により、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することが可能である。下側ハウジング118bは、より快適な把持性をもたらすように軟質であってもよい。カテーテル及び/又はシースの並進は、ハンドル102をスプライン106に沿って、概して矢印Dの方向に押したり、又は引いたりすることにより制御されてもよい。環状のライト116が提供されてもよく、及びスイッチ112の位置を示してもよく、それにより制御のために選択された1つ又は複数の医療器具の指示が提供されてもよい。
【0050】
図7E−
図7Fは、入力装置101と共に使用されるハンドル102のさらなる実施形態を示す。ハンドル102は、ハンドル102を上下に、概して矢印Xの方向に動かすと、関連するカテーテル及び/又はシースの遠位端の偏向が制御され得るように構成されていてもよい。ハンドル102は、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することを可能にし得るスイッチ112を含んでいてもよい。回転入力113を使用してカテーテル及び/又はシースの回転を制御してもよい。下側ハウジング118bは、より快適な把持性をもたらすように軟質であってもよい。カテーテル及び/又はシースの並進は、ハンドル102をスプライン106に沿って、概して矢印Dの方向に押したり、又は引いたりすることにより制御されてもよい。ライト116a、116bを使用してスイッチ112の位置を指示してもよく、それにより制御のために選択された1つ又は複数の医療器具の指示が提供されてもよい。
【0051】
図7G−
図7Iは、入力装置101と共に使用されるハンドル102のさらに別の実施形態を示す。ハンドル102は、ハンドル102を上下に、概して矢印X(
図7G)の方向に動かすと、関連するカテーテル及び/又はシースの遠位端の並進が制御され得るように構成されていてもよい。ハンドル102は、ハンドル102をいずれか一方の側に、概して矢印Y(
図7H)の方向に動かすと、関連するカテーテル及び/又はシースの遠位端の偏向が制御され得るようにさらに構成されていてもよい。ハンドル102は、ハンドル102を例えば矢印R(
図7I)の方向に回転させると、関連するカテーテル及び/又はシースの回転が制御され得るようにさらに構成されていてもよい。ハンドル102は、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することを可能にし得るセレクタスイッチ112を含んでいてもよい。
【0052】
図8Aは、スプライン106を介して制御ボックス104に連結されてもよいハンドル102を含む入力装置101を示す。ハンドル102は、関連するカテーテル及び/又はシースの偏向を制御するように構成されていてもよいスイッチ110を含んでいてもよい。ハンドル102はまた、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することを可能にし得るように構成されていてもよいトグルスイッチ112を含んでいてもよい。ロータリスイッチ113は、スイッチ113を矢印Rの方向に回転させることによるなどして関連するカテーテル及び/又はシースの回転を制御し得るように構成されていてもよい。ハンドル102は、関連するカテーテル及び/又はシースの並進を制御するように構成されていてもよい並進スイッチ115をさらに含んでいてもよい。ハンドル102のハウジング118は、快適性を向上させるため、シリコーングリップなどのテクスチャ付きグリップを含んでいてもよい。制御ボックス104は、デッドマンスイッチとして機能するように構成されていてもよいスイッチ114を含んでいてもよい。制御ボックス104はまた、1つ又は複数のディスプレイ及びインジケータを含んでいてもよい。例えば、アクリルディスプレイを使用して機能を表示してもよい。1つ又は複数のライト116が提供されてもよく、及びスイッチ112の位置を指示してもよく、それにより制御のために選択された1つ又は複数の医療器具の指示が提供されてもよい。
【0053】
図8Bは、
図8Aの入力装置と同様の入力装置101の別の実施形態を示す。
図8Cは、
図8Bの入力装置101のハンドル102の拡大図である。ハンドル102は、スプライン106を介して制御ボックス104に連結されていてもよい。スプライン106は剛性であってもよく、又は可撓性であってもよい。スプライン106は、ハンドル102と制御ボックス104との間で1つ又は複数の電気信号を伝送するように構成されていてもよい。ハンドル102は、関連するカテーテル及び/又はシースの偏向を制御するように構成されていてもよいトリガスイッチ110を含んでいてもよい。トリガスイッチ110が動き得る量は調整可能であってもよい。ハンドル102はまた、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することを可能にするように構成されていてもよいトグルスイッチ112を含んでもよい。ロータリスイッチ113は、スイッチ113を矢印Rの方向に回転させることによるなどして関連するカテーテル及び/又はシースの回転を制御するように構成されていてもよい。ハンドル102は、関連するカテーテル及び/又はシースの並進を制御するように構成されていてもよい並進スイッチ115をさらに含んでいてもよい。ハンドル102のハウジング118は、快適性を向上させるため、シリコーングリップなどのテクスチャ付きグリップを含んでいてもよい。制御ボックス104はまた、1つ又は複数のディスプレイ及びインジケータを含んでいてもよい。例えば、ディスプレイを使用して機能を表示してもよい。1つ又は複数のライト116が提供されてもよく、及びスイッチ112の位置を指示してもよく、それにより制御のために選択された1つ又は複数の医療器具の指示が提供されてもよい。制御ボックス104は、台、装置、又は他の取り付け場所に選択的に配設するように構成されていてもよい保持ラック119をさらに含んでもよい。
【0054】
図9A及び
図9Bは、スプライン106を介して制御ボックス104に連結されたハンドル102を含む入力装置101の別の実施形態を示す。ハンドル102は、スイッチ110を回転させるとカテーテル及び/又はシースの回転が制御され得るように構成されていてもよい。ハンドル102は、スイッチ110を回転させると、例えばカテーテル及び/又はシースの遠位端の偏向が制御され得るように構成されていてもよいロータリスイッチ110を含んでいてもよく、又はそれと連結されていてもよい。トグルスイッチ112により、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することが可能であってもよい。ハンドル102は、デッドマンスイッチ114として機能するように構成されていてもよいスイッチ114をさらに含んでいてもよい。
図9A及び
図9Bには図示されないが、ソケット及びプラグの組み合わせ並びに先述のとおりのそのあらゆる機能性及び多用途性を、システム101に、制御ボックス104内に及び/又はハンドル102に連結される構造と共に組み込むことができる。
【0055】
制御ボックス104は、回転結合器123を介してベース121に連結されてもよい。回転結合器123は、支持表面(又はベース121)に対する制御ボックス104の角度を変更することができるように、選択的に調整可能であってもよい。ベース121は、例えば、カテーテル及び/又はシースを後退させたり、又はアブレーションカテーテルからアブレーションエネルギーを取り除いたりするように構成されていてもよい非常停止ボタン125を含んでいてもよい。ベース121は、ユーザによって選択的に割り当てられてもよい1つ又は複数のスイッチ127をさらに含んでいてもよい。
【0056】
図10は、入力装置用のハンドル102を示す。ハンドル102は、例えばユーザの手に適合するように付形されていてもよい。ハンドル102は、右手又は左手のいずれかに適合するように設計されていてもよい。入力は、トラックボール129及び1つ又は複数の割り当て可能なボタン131を使用して入力制御システム100に提供されてもよい。ボタン131は、カテーテル及びシースの1つ又は複数を制御のために選択するように構成されていてもよい。加えて、ボタン131は、ユーザがトラックボール129を使用して制御され得る機能を選択できるように構成されていてもよい。例えば、ボタン131aは、ボタン131aを選択することによってトラックボール129にカテーテル又はシースの遠位端の偏向を制御させるように構成されていてもよい。ボタン131bは、ボタン131bを選択することによりトラックボール129がカテーテル又はシースの並進を制御することができるように構成されていてもよい。ハンドル102は、例えば、機械、台、又は別の医療装置にハンドル102を取り付け可能にする1つ又は複数の取り付け穴を含んでいてもよい。
【0057】
図11Aは、一実施形態に係る入力装置101の側面等角図である。
図11Bは、入力装置101と共に使用されるように構成されていてもよいハンドル102の等角図である。入力装置101は、Novint Technoologies,Inc.により商品化されているFalcon制御器などの空間的な入力装置であってもよい。ハンドル102は、複数の制御アーム133を介して制御ボックス104に連結されていてもよい。制御アーム133は、ハンドル102が動くための枢動点を提供するいくつかのセクション135a〜135dを含んでいてもよい。
図11Aは2本の制御アーム133を示すが、入力装置101は任意の数の制御アーム133を含んでいてもよいことが理解されるべきである。一実施形態では、入力装置101は3本の制御アーム133を含む。セクション135の1つ又は複数が、そこにモータ、センサ、又は制御器141を含んでいてもよい。ハンドル102は、1つ又は複数の取り付け点を含んでいてもよい基部139において、制御アーム133に連結されていてもよい。ハンドル102は、関連するカテーテル及び/又はシースの遠位端の偏向を制御するように構成することのできるロータリスイッチ110を含んでいてもよい。トグルスイッチ112により、カテーテル及びシースの一方又は双方を制御のために選択することが可能となってもよい。ハンドル102は、デッドマンスイッチ114として機能するように構成されていてもよいスイッチ114をさらに含んでいてもよい。
【0058】
入力装置101は、制御アーム133の1本又は複数を選択的にロック可能であり得るように構成されていてもよい。例えば、入力装置141は、モータ141の1つ又は複数を選択的に動力供給し、又はロックして、ハンドルの動作102を制限してもよい。一実施形態では、これにより入力装置101は、ハンドル102の動作をx−y平面などのある平面内に制限しながら、ハンドル102を並進させたり、Z軸などのある軸の周りに回転させたりすることが可能となってもよい。別の実施形態において、入力装置101は、Z軸などのある軸に従う回転はロックしながら、それ以外は制限のないハンドル102の動きを可能にするように構成されていてもよい。
【0059】
本発明の幾つかの実施形態をある程度の特殊性と共に上記において説明してきたが、当業者は、本発明の範囲を逸脱すること無く、開示される実施形態に多くの変更を加えることができるであろう。例えば、実施形態ではポテンショメータを使用しているが、追加の実施形態が、特に限定されないが、絶対位置エンコーダ、相対位置エンコーダ、光学エンコーダ、直線エンコーダ、直線アクチュエータ、直線可変差動トランスを含む、他のタイプのセンサおよびエンコーダを含み得ることが理解される。全ての方向に関する指示は(例えば上部、下部、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、最上部、底部、より上方に、より下方に、垂直の、水平の、時計回り、反時計回り)、読者の本発明についての理解を助けるべく、識別する目的で使用されているに過ぎず、特に本発明の位置、方向又は使用に関して制限を与えるものではない。結合に関する指示は(例えば取り付けられる、連結される、接続されるなど)、広義に解釈されるべきであり、要素の接続部と、要素の間の相対的な機構部分と、の間の中間部材を含んでいる場合がある。その様に、結合に関する指示は、2つの要素が直接的に接続されている及び互いに固定した関係にあることを必ずしも推定しているものではない。上記の説明に含まれる又は添付図面に示される全ての内容は、制限的なものとしてではなく、単に例示的なものとして解釈されるべきである。添付の特許請求の範囲で定義されている本発明から逸脱すること無く、細部又は構造に変更を加えることができる。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
医療器具を含むロボット医療システム用の入力装置であって、
前記入力装置は、
中心軸の周りに回転可能であり、且つ前記中心軸に沿って長手方向に変位可能であるように構成されたハンドルと、
前記ハンドル又はその周りに配置され、且つ医療器具の遠位端の偏向平面内での偏向を選択的に制御するように構成された偏向制御要素と、を備えており、
前記ハンドルを長手方向に変位させると、前記医療器具の対応する長手方向の動きが生じ、又は結果としてもたらされ、
前記ハンドルを回転させると、前記偏向平面の対応する回転が生じ、又は結果としてもたらされ、
前記ハンドルの長手方向変位及び回転が電子的に検出又は検知される、入力装置。
(項目2)
前記医療器具が、カテーテル、シース、又はカテーテル及びシースの双方を備えており、
前記入力装置が、前記カテーテル、シース、又はカテーテル及びシースの選択的な制御を可能にするように構成された選択スイッチを備えている、項目1に記載の入力装置。
(項目3)
前記ハンドルが、カテーテル、シース、又はカテーテル及びシースの双方のいずれを制御するように構成されているかを示すための1つ又は複数のインジケータをさらに備えている、項目1に記載の入力装置。
(項目4)
変位した後に初期位置又は中心となる位置に復帰するように構成される、項目1に記載の入力装置。
(項目5)
前記ハンドルに作動可能に接続又は連結され、且つ前記ハンドルの変位を計測するように構成された少なくとも1つのセンサをさらに備えている、項目1に記載の入力装置。
(項目6)
前記ハンドルの回転に応答する第1のセンサと、前記ハンドルの長手方向の変位に応答する第2のセンサと、スイッチの変位に応答する第3のセンサとを備えている、項目5に記載の入力装置。
(項目7)
前記少なくとも1つのセンサは、前記センサの起動時又は変位時に制御システムに信号を提供するように構成されている、項目5に記載の入力装置。
(項目8)
前記制御システムは、医療器具の対応する変位を生じさせ、又は結果としてもたらすように構成されている、項目7に記載の入力装置。
(項目9)
前記医療器具の変位の速度は、前記少なくとも1つのセンサの変位の大きさに比例する、項目8に記載の入力装置。
(項目10)
前記少なくとも1つのセンサは、ポテンショメータ又はエンコーダである、項目5に記載の入力装置。
(項目11)
前記少なくとも1つのセンサは、モータ及びエンコーダである、項目5に記載の入力装置。
(項目12)
前記ハンドルを変位後に初期位置又は中心となる位置に復帰させるように構成された少なくとも1つのサーボモータをさらに備えている、項目5に記載の入力装置。
(項目13)
前記少なくとも1つのサーボモータは、直接駆動構成で前記ハンドルに連結される、項目12に記載の入力装置。
(項目14)
医療器具の意図的でない制御を防止するように構成されたデッドマンスイッチをさらに備えている、項目1に記載の入力装置。
(項目15)
前記デッドマンスイッチは、前記ハンドルの少なくとも一部分と接触している手の一部の存在又は不在を検出するように構成された光学的スイッチ又は容量性スイッチである、項目14に記載の入力装置。
(項目16)
前記ハンドルが選択的に着脱可能であってもよい、項目1に記載の入力装置。
(項目17)
第1のタイプの偏向制御要素を有する第1のハンドルが、選択的に取り外され、第2のタイプの偏向制御要素を有する第2のハンドルと交換されてもよい、項目16に記載の入力装置。
(項目18)
ユーザに触覚フィードバックを提供するようにさらに構成されている、項目1に記載の入力装置。
(項目19)
前記入力装置が、前記ハンドルを介してユーザに昇温、降温、振動又は力のうちの少なくとも1つを提供するように構成されている、項目18に記載の入力装置。
(項目20)
触覚フィードバックが、処置範囲内の組織とのカテーテル又はシースの遠位の接触を示す、項目18に記載の入力装置。
(項目21)
触覚フィードバックが、前記入力装置又は関連するカテーテル若しくはシースの物理的特性を示す、項目18に記載の入力装置。
(項目22)
ジョイスティック入力装置と、制御システムとを備えている、カテーテル入力装置であって、
前記制御システムは、前記ジョイスティック入力装置の動きに応答して制御信号を受け取り、且つ対応する動作関連コマンドをカテーテルに送るように構成されており、
前記ジョイスティック入力装置は、前記ジョイスティック入力装置を第1の軸に沿って変位させた結果、カテーテル及びシースの少なくとも一方の対応する前進又は後退がもたらされ、且つ、前記ジョイスティック入力装置を第2の軸に沿って変位させた結果、カテーテル及びシースの少なくとも一方の遠位端の偏向平面に沿った対応する偏向がもたらされるように構成されている、入力装置。
(項目23)
少なくとも1つの回転入力装置をさらに備えており、
前記回転入力装置を起動した結果、前記偏向平面の対応する回転がもたらされる、項目22に記載の入力装置。
(項目24)
前記偏向平面を回転させた結果、カテーテル及びシースの少なくとも一方の遠位端の対応する回転がもたらされる、項目23に記載の入力装置。
(項目25)
前記回転入力装置は、ポテンショメータ、モータ、及びエンコーダのうちの少なくとも1つである、項目22に記載の入力装置。
(項目26)
前記ジョイスティック入力装置を動かすと変位し、且つ前記ジョイスティック入力装置の動きを示す制御信号を前記制御システムに提供するように構成された複数の精密センサをさらに備えている、項目22に記載の入力装置。
(項目27)
前記複数の精密センサが少なくとも1つのポテンショメータを含んでいる、項目26に記載の入力装置。
(項目28)
前記複数の精密センサが少なくとも1つのモータ及びエンコーダを含んでいる、項目26に記載の入力装置。
(項目29)
前記ジョイスティック入力装置を変位後に初期位置又はニュートラル位置に復帰させるように構成された少なくとも1つのセンタリング機構をさらに備えている、項目22に記載の入力装置。
(項目30)
前記センタリング機構が、前記ジョイスティック入力装置を変位後に初期位置又はニュートラル位置に復帰させるように構成された少なくとも1つの精密モータを含む、項目29に記載の入力装置。
(項目31)
第1のタイプの偏向制御要素を有する前記第1のハンドルが、手動で回転させることが可能な機能を備えており、第2のタイプの偏向制御要素を有する第2のハンドルが枢動可能部材を有している、項目17に記載の入力装置。
(項目32)
前記第1のハンドル及び前記第2のハンドルの一方に連結された手動起動式解除機構をさらに備えている、項目31に記載の入力装置。
(項目33)
前記第1のハンドル及び前記第2のハンドルの一方に連結されたメモリ構造をさらに備えており、
前記メモリ構造は、前記ハンドルの働きに関連する記憶情報を含んでいる、項目17に記載の入力装置。
(項目34)
前記記憶情報は、予め設定された操作者の好みの設定及び訓練モード設定の少なくとも一方により選択的に修正可能である、項目33に記載の入力装置。