【実施例1】
【0018】
この実施例1の壁掛小型形状の水質自動監視装置は、
図1〜3に示すように、屋外壁掛型のキャビネット(700(W)×830(H)×300(D))1内を仕切り板1d、1eで上段1a 、中段1b、下段1cの三段に区分して上段1aには操作パネル2、画像処理装置3、CCDカラーカメラ4、リレータイマー5、端子台6、映像出力端子7を備える。
【0019】
また、中段1bには監視水槽8、自動給餌器9を設置し、下段1cにはドレン抜き弁10、給水調整弁11を備える。
また、上段1aの操作パネル2には、画像処理装置3のSENSスイッチ32、警戒スイッチ12、サーモスタット(加温器)13のスイッチ13a、漏電ブレーカー14を備える。
また、中段1bの監視水槽8には蛍光灯15、受水槽16、セラミックヒーター(加温器)17、給水管18、配水管19、オーバーフロー管20、換気ファン21、21を備える。
【0020】
キャビネット1の前面扉22には、運転中ランプ23と、警報ランプ24を備える。また、キャビネット1と前面扉22との間には、前面扉22の開閉を検知する扉スイッチを備える。
【0021】
さらに詳述すると、前記CCDカラーカメラ4は、監視水槽8内のヒメダカMの動きを監視する俯瞰映像を撮影して画像処理装置3に送る。
前記リレータイマー5は、監視時間の設定を行うもので、この実施例では300sec にセットされている。このリレータイマー5は1個のみ備え、アラームは1個のリレータイマー5で「異常時」のみ発するようにしている。
【0022】
前記端子台6には、外部電源(AC100V)と、前面扉22の警報ランプ24が接続される。
前記映像出力端子7には、図示を省略した外部モニターが接続され、モニターにCCDカラーカメラ4の映像が表示される。なお、小型のモニターであれば、キャビネット1内の、例えば、上段1aと中断1bとの間を仕切る仕切り板1d上に配備することができる。
【0023】
前記監視水槽8は、
図4〜6に示すように、アクリル板で平面視で横長の略長方形(310(W)×125(H)×210(D))に形成され、蛍光灯15の取り付け部分だけが透明になっている。
この監視水槽8は、奥行サイズのコンパクト化のために、キャビネット1の幅方向へ長く直線状に水が流れるように配置されている。
この監視水槽8内にはヒメダカMを常時15匹入れておく。
前記自動給餌器9は、監視水槽8内のヒメダカMに定期的に所定回数給餌するもので、単3電池1本で駆動する。
【0024】
前記受水槽16は、監視水槽8の給水側(
図1の右側)に仕切り板82を介して区画され、この受水槽16に給水管18が接続され、仕切り板82に形成された多数の小孔83を介して監視水槽8内に常時給水され、反対側の排水管19から排水される。
前記オーバーフロー管20は、監視水槽8内の水位を一定以上になるのを阻止する役目をなすもので、監視水槽8の上縁部分に接続されている。
また、監視水槽8の排水口、オーバーフロー口、及びドレン口には、それぞれヒメダカMの通過を阻止するネット81が設けられている。
【0025】
図1〜3に戻り、前記ドレン抜き弁10は、監視水槽8内に溜まったドレンを定期的に抜く役目をなす。
前記給水量調整弁11は、監視水槽8への給水量を調整することにより、監視水槽8内の水位を調整するもので、給水管18に設けられている。
【0026】
前記加温器を構成するセラミックヒーター17は、監視水槽7内の水温を一定の温度に維持させるために加温する役目をなすもので、この実施例では給水部に200Wのセラミックヒーターが2本用いられている。
前記サーモスタット(加温器)13は、水温を加温するセラミックヒーター(加温器)17による監視水槽8内の水温を所定温度に制御するもので、サーモスタットスイッチ13aによりセラミックヒーター(加温器)17のON/OFFを自動的に切り替えが行われる。
前記換気ファン21、21は、キャビネット1内の結露防止のため換気を行うもので、キャビネット1の左右両側壁の上部に設けられている。
【0027】
前記画像処理装置3は、CCDカラーカメラ4の俯瞰映像を監視水槽8全面に縦7個、横8個の合計56個のブロックを配置し、一つのブロックには縦8個、横8個の合計64個のセンサードットを具備し、監視水槽8内のヒメダカが動いてセンサードットに触れるとセンサードットが所属するブロックの数を解析する仕組みのアルゴリズムにおいて、予めブロックの数を少なく設定しておき、定めた時間内に設定したブロック以上が計数されないとき異常警報を出力して、警報ランプ24を点灯させる。この警報ランプ24は警戒スイッチ12を押すことで停止させることができる。
【0028】
なお、画像処理装置3はその本体部31からSENSスイッチ32等の操作スイッチ類を分離して操作パネル2に配置し、本体部31は操作パネル2の後方に立てた状態で配置されている。
【0029】
次に、監視制御内容を
図7のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、警戒スイッチ12をONにして前面扉22を閉じると、ステップS10に進んで運転中ランプ23が点灯すると同時に、ステップS11に進んでリレータイマー5がONになり、ステップS12に進む。
ステップS12では、1SEC 毎にリセットを入力し、タイムアップするとステップS13に進んでタイマーリセットしてステップS10に戻る。
また、タイムアップなしの場合は、ステップS14に進んでタイムアップした後、ステップS15で警報ランプ24を点灯させると同時に、ステップS16で警報を出力する。
【0030】
次に、実施例1の効果を説明する。
この実施例1の水質自動監視装置では、上述のように、画像処理装置3はその本体部31からSENSスイッチ32等の操作スイッチ類を分離して操作パネル2に配置し本体部31は操作パネル2の後方に立てた状態で配置させ、リレータイマー5は1個のみ備え、アラームは1個のリレータイマー5で異常時のみ発するような構成としたことで、部品点数の削減とキャビネット1の小型化が可能となり、これにより、コンパクトかつ安価で、小型の浄水場や小規模な取水場などへの採用が可能になるという効果が得られる。
【0031】
また、キャビネット1の側壁に換気ファンを21備えることで、屋外への設置が可能になる。
【0032】
また、監視水槽8はキャビネット1の幅方向へ長く直線状に水が流れるように配置することで、キャビネット1の奥行サイズのコンパクト化が可能となる。