特許第5774015号(P5774015)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5774015編集可能な3次元モデルを作成するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774015
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】編集可能な3次元モデルを作成するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/50 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
   G06F17/50 606F
   G06F17/50 614A
   G06F17/50 626A
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-535284(P2012-535284)
(86)(22)【出願日】2010年10月19日
(65)【公表番号】特表2013-508860(P2013-508860A)
(43)【公表日】2013年3月7日
(86)【国際出願番号】US2010053099
(87)【国際公開番号】WO2011049889
(87)【国際公開日】20110428
【審査請求日】2013年6月27日
(31)【優先権主張番号】12/604,530
(32)【優先日】2009年10月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504438288
【氏名又は名称】シーメンス プロダクト ライフサイクル マネージメント ソフトウェアー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Siemens Product Lifecycle Management Software Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル シー. ステイプルズ
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィカンス ヴォートゥクリ
【審査官】 松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】 特表2005−502111(JP,A)
【文献】 国際公開第03/021394(WO,A1)
【文献】 特開2007−079952(JP,A)
【文献】 特開平07−334534(JP,A)
【文献】 特開平07−049960(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
CADシステムが、寸法決定されたオブジェクトモデルを作成する方法において、
CADシステム(100)が、寸法情報(215,...,225)を含んでいる2D CADデータを受信するステップ(605)と、
前記CADシステム(100)がユーザから前記2D CADデータと3Dモデルとの間のキーマッピング点を受信するステップと、
前記CADシステム(100)が、前記2D CADデータに対応する3Dモデルを作成するステップ(615)であって、前記3Dモデル(450)を、前記CADデータにおける2D表現の複数の面を折り曲げる(610)ことによって作成するステップと、
前記CADシステム(100)が、3D寸法を作成するステップ(620)と、
前記CADシステム(100)が、前記3Dモデルの特徴に前記寸法情報を関連付けるステップ(630)と、但し、当該ステップは、前記寸法情報の各寸法を関連づけるために、頂点およびエッジに関して3Dモデルを探索するステップを含み、
前記CADシステム(100)が、前記3Dモデル(550)及び前記関連付けられた寸法情報を前記CADシステム(100)に記憶するステップ(630)とを備えており、前記寸法情報は前記記憶後に、前記3Dモデルにおける相応の変更を自動的に生じさせるために編集可能である
ことを特徴とする、オブジェクトモデルを作成する方法。
【請求項2】
前記2D CADデータは、2D図面で表されているオブジェクトの複数のサイドビューである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記3Dモデルは3Dワイヤフレームジオメトリである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
2D図面及び寸法情報に対応するソリッドジオメトリの特徴を識別することによって、前記寸法情報を前記3Dモデルの特徴に関連付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記3Dデルの図面ビューを作成するための隠線処理を実行し、前記2D CADデータおよび前記寸法情報を置換するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記3Dモデルを直接的に編集し、関連づけられた前記寸法情報における相応の変更を自動的に生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
寸法決定されたオブジェクトモデルを作成するCADシステムにおいて、
寸法情報(215,...,225)を含んでいる2D CADデータが受信され(605)、
ユーザから前記2D CADデータと3Dモデルとの間のキーマッピング点が受信され、
前記CADデータにおける2D表現の複数の面を折り曲げる(610)ことによって前記2D CADデータに対応する3Dモデルが作成され(615)、
3D寸法が作成され(620)、
前記3Dモデルの特徴に前記寸法情報が関連付けられ(630)、この際、前記寸法情報の各寸法を関連づけるために、頂点およびエッジに関して3Dモデルが探索され、
前記3Dモデル(550)及び前記関連付けられた寸法情報が記憶され(630)、前記寸法情報は前記記憶後に、前記3Dモデルにおける相応の変更を自動的に生じさせるために編集可能である
ことを特徴とする、CADシステム。
【請求項8】
前記2D CADデータは、2D図面で表されているオブジェクトの複数のサイドビューである、請求項に記載のCADシステム。
【請求項9】
前記3Dモデルは3Dワイヤフレームジオメトリである、請求項に記載のCADシステム。
【請求項10】
2D図面及び寸法情報に対応するソリッドジオメトリの特徴を識別することによって、前記寸法情報が前記3Dモデルの特徴に関連付けられる、請求項に記載のCADシステム。
【請求項11】
前記3Dデルの図面ビューを作成するための隠線処理を実行し、前記2D CADデータおよび前記寸法情報を置換する、請求項に記載のCADシステム。
【請求項12】
前記3Dモデルを直接的に編集し、関連づけられた前記寸法情報における相応の変更を自動的に生成する、請求項に記載のCADシステム。
【請求項13】
寸法決定されたオブジェクトモデルを作成するCADシステムのコンピュータのためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは前記コンピュータに下記ステップを実行させる、すなわち、
寸法情報(215,...,225)を含んでいる2D CADデータを受信するステップ(605)と、
前記コンピュータにユーザから前記2D CADデータと3Dモデルとの間のキーマッピング点を受信するステップと
前記2D CADデータに対応する3Dモデルを作成するステップ(615)であって、前記3Dモデル(450)を、前記CADデータにおける2D表現の複数の面を折り曲げる(610)ことによって作成するステップと、
3D寸法を作成するステップ(620)と、
前記3Dモデルの特徴に前記寸法情報を関連付けるステップ(630)と、但し、当該ステップは、前記寸法情報の各寸法を関連づけるために、頂点およびエッジに関して3Dモデルを探索するステップを含み、
前記3Dモデル(550)及び前記関連付けられた寸法情報を前記CADシステム(100)に記憶するステップ(630)とを
実行させる、ただし、前記寸法情報は前記記憶後に、前記3Dモデルにおける相応の変更を自動的に生じさせるために編集可能であることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【請求項14】
前記2D CADデータは、2D図面で表されているオブジェクトの複数のサイドビューである、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記3Dモデルは3Dワイヤフレームジオメトリである、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
2D図面及び寸法情報に対応するソリッドジオメトリの特徴を識別することによって、前記寸法情報を前記3Dモデルの特徴に関連付ける、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記3Dデルの図面ビューを作成するための隠線処理を実行し、前記2D CADデータおよび前記寸法情報を置換するステップを含む、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記3Dモデルを直接的に編集し、関連づけられた前記寸法情報における相応の変更を自動的に生成するステップを含む、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体的に、コンピュータ支援による設計、製図、製造及び視覚化のシステム(個別的、集合的には「CADシステム」)に関する。
【背景技術】
【0002】
CADシステムは2次元(2D)表現及び3次元(3D)表現の両方を処理することが頻繁に要求される。
【0003】
発明の概要
本発明の実施の形態は、CADシステムにおけるオブジェクトモデルへの編集可能な寸法の自動的な関連付けを含めた、寸法決定されたオブジェクトモデルをCADシステムにおいて作成するための方法、関連するCADシステム及びコンピュータ読み出し可能媒体を含む。本方法は、寸法情報を含んでいる2D CADデータを受信するステップと、この2D CADデータに対応する3Dモデルを作成するステップとを備えている。また本方法は、寸法情報を3Dモデルの特徴に関連付けるステップと、3Dモデル及び関連付けられた寸法情報をCADシステムに記憶するステップとを備えている。その後は、3Dモデルにおける相応の変更を自動的に生じさせるために、寸法情報を編集することができる。
【0004】
種々の実施の形態は、別の方法、関連するCADシステム及びコンピュータ読み出し可能媒体も含む。本方法は、CADシステムにおいて、寸法決定されたオブジェクトモデルを自動的に作成することができる。本方法は、3D CADモデルと、寸法情報を含んでいる、対応する2D CADデータとを受信するステップと、CADシステムによって、寸法情報を3D CADモデルにマッピングするステップとを備えている。本方法は、マッピングされた寸法情報を3D CADモデルの特徴に関連付けるステップと、3D CADモデル及び関連付けられた寸法情報をCADシステムに記憶するステップとを備えている。その後は、3Dモデルにおける相応の変更を自動的に生じさせるために、寸法情報を編集することができる。
【0005】
他の実施の形態、変形の形態及び特徴も開示される。
【0006】
上記は、当業者が以下の詳細な説明をより良く理解できるように本発明の特徴および技術的な利点をかなり大雑把に述べたものである。特許請求の範囲の対象を成す本発明の付加的な特徴及び利点を以下において説明する。当業者であれば、本発明の変更又は本発明と同一の目的を達成するための構造を設計するための基礎として、開示された着想及び特定の実施の形態を容易に使用することができるであろう。また、当業者であれば、そのような等価物はその最も広い形態においても、本発明の精神及び範囲から逸脱するものではないことが分かるであろう。
【0007】
以下の詳細な説明の前に、本明細書にわたり使用される幾つかの用語又は語句の定義を明確にすることは有利であると思われる。「含む」及び「有する」という語、またそれらから派生した語は限定的でない包含を意味する。「又は」という語は包含的な語であり、すなわち「及び/又は」を意味する。「関連した」及び「それと関連した」ならびにそれらから派生した語は「含む」、「中に含まれる」、「相互に接続されている」、「有する」、「中に有する」、「〜に、又は〜と接続する」、「〜に、又は〜と結合する」、「〜と通信可能である」、「〜と協働する」、「交互配置する」、「近接して並置する」、「〜に近接している」、「〜に、又は〜と結び付けられている」、「持つ」、「〜の性質を有する」等を意味する。また「コントローラ」という語は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらのうちの少なくとも2つの組合せによって実施されていようと、少なくとも1つの動作を制御する任意のデバイス、システム又はその一部を意味する。任意の特定のコントローラに関連した機能は中央に集中していてもよいし、局所的であれ遠隔的であれ分散していても良いことを言及しておく。本願明細書全体にわたり幾つかの語及び語句の定義が示されるが、当業者であれば、そのような定義は、殆どではないにしろ、多くの場合、このように定義された語及び語句の以前の用法及び将来の用法にも当てはまることを理解するであろう。幾つかの語は多様な実施の形態を含んでいるが、添付の特許請求の範囲における記載はこれらの語を特定の実施の形態に明示的に限定している。
【0008】
本明細書及び本発明の利点をより完璧に理解するために、以下では、添付の図面を参照しながら本発明を説明する。図面において、同一の参照番号は同一の対象を表している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】1つの実施の形態を実現することができるデータ処理システムのブロック図を示す。
図2】種々の実施の形態による、単一の部品の2D図面の二つの側面を示す。
図3】種々の実施の形態による、部品の3D表現を示す。
図4】種々の実施の形態により作成された3Dオブジェクトを示す。
図5】種々の実施の形態による、3Dソリッドモデルを示す。
図6】種々の実施の形態による処理のフローチャートを示す。
図7】種々の実施の形態による、3Dソリッドモデル入力に関して、システムによって実行されるプロセスのフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
下記において説明する図1から図7、また本明細書に開示されている原理を説明するために用いられる種々の実施の形態は単に説明を目的としたものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものと解するべきではない。当業者であれば、本発明の原理は適切に構成されたあらゆる装置によって実現できることが分かるであろう。以下では、限定を意図したものではない実施例を参照しながら、本発明の多くの革新的な教示について説明する。
【0011】
多くのユーザが、前世代の2D CADシステムから3D CADシステムに移行してきている。幾つかの3D CADシステムは、3Dソリッドモデルのベースを形成するために、部品の2Dジオメトリを「折り曲げる(folding up)」方法を使用している。しかしながら、ジオメトリを押し出すか、又は回転させるためにユーザによる介入操作が行なわれた後でも、結果として得られるモデルは「通常なら備わっている特性が欠けている」ソリッドモデルである。何故ならば、そのようなモデルはジオメトリから作成されたモデルに過ぎないからである。モデルに自動的に適用される不変の寸法情報は存在せず、また、事前に実施された寸法設計計画の「設計意図」も存在しない。これは2Dジオメトリからの3Dモデルの作成の有用性を制限する。何故ならば、寸法に関する値を追加するために付加的なステップが要求され、また修正を行なうためにモデルを編集する能力を提供することが要求されるからである。
【0012】
幾つかのCADシステムの付加的な問題は、ユーザがある3Dシステムから別の3Dシステムに移行する際に生じる。ユーザは「通常なら備わっている特性が欠けている」ソリッドジオメトリをボディとして二つのシステム間で移行させることはできるが、編集可能なインテリジェントなボディを移行させることはできない。更には、2Dの図面は移行中に部品から分離されたものとなる。従って、モデルと図面との間の結合的な関連性はもはや存在しない。本明細書において説明するCADシステム及び方法は、2Dモデルデータから編集可能な寸法決定された3Dモデルを作成することができ、また、システム間でソリッドモデルを移行させ、且つ、完全に関連性のある図面を有する、完全に編集可能なソリッドを形成することができる。
【0013】
図1は、一つの実施の形態を実施することができる、例えばCADシステムとしてのデータ処理システムのブロック回路図を示す。図示されているデータ処理システムはプロセッサ102を含んでおり、このプロセッサ102は2次キャッシュ/ブリッジ104に接続されている。2次キャッシュ/ブリッジ104はさらにローカルシステムバス106に接続されている。ローカルバスシステム106として、例えば、PCI(peripheral component interconnect)アーキテクチャバスが考えられる。図示されている実施例におけるローカルバスシステムには、メインメモリ108及びグラフィックアダプタ110も接続されている。グラフィックアダプタ110をディスプレイ111に接続することもできる。
【0014】
他の周辺装置、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)/ワイドエリアネットワーク/ワイヤレス(例えばWiFi)アダプタ112もローカルバスシステム106に接続することができる。拡張バスインタフェース114は、ローカルバスシステム106を入力/出力(I/O)バス116に接続させる。I/Oバス116にはキーボード/マウスアダプタ118、ディスクコントローラ120及びI/Oアダプタ122が接続されている。ディスクコントローラ120を記憶装置126に接続することができ、この記憶装置126は機械使用可能又は機械読み出し可能なあらゆる適切な記憶媒体で良く、不揮発性のハードコーディングタイプの媒体、例えば読み出し専用メモリ(ROM)又は電気的に消去及びプログラミング可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気タイプの記憶装置及びユーザ記録可能なタイプの媒体、例えばフロッピーディスク、ハードディスクドライブ及びコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)又はディジタル多目的ディスク(DVD)及び他の公知の光学的、電気的又は磁気的な記憶装置がこれに含まれるが、記憶媒体はこれらの例に限定されるものではない。
【0015】
図示されている例におけるI/Oバス116にはオーディオアダプタ124も接続されており、このオーディオアダプタ124には音声を再生するためにスピーカ(図示せず)を接続することができる。キーボード/マウスアダプタ118は、例えばマウス、トラックボール、トラックポインタ等のポインティングデバイス(図示せず)のためのコネクションを提供する。
【0016】
当業者には、図1に図示されているハードウェアを特定の実施の形態のために変更できることは明らかである。例えば、他の周辺装置、例えば光学ディスクドライブ等も付加的に使用することができるか、又は、図示されているハードウェアの代わりに使用することができる。図示されている実施例は説明を目的としたものに過ぎず、本発明に関する構造的な制限を暗示することを意図したものではない。
【0017】
本発明の実施の形態によるデータ処理システムは、グラフィカルユーザインタフェースを使用するオペレーティングシステムを含んでいる。オペレーティングシステムは複数のディスプレイウィンドウをグラフィカルユーザインタフェースにおいて同時に表示することができ、各ディスプレイウィンドウは種々のアプリケーションへのインタフェース又は同一のアプリケーションの種々のインスタンスへのインタフェースを提供する。ユーザはポインティングデバイスを介してグラフィカルユーザインタフェースにおけるカーソルを操作することができる。カーソルの位置を変更することができる、及び/又は、カーソルの位置として所望のレスポンスを起動させるために行なわれたイベント、例えばマウスボタンのクリックが考えられる。
【0018】
商用の種々のオペレーティングシステムの内の一つ、例えばMicrosoft Windows(TM)のバージョン(Redmond, Washに位置するMicrosoft社の製品)を、適切に変更されている場合には使用することができる。オペレーティングシステムは、本明細書において説明する本発明に従い修正又は作成されている。
【0019】
LAN/WAN/ワイヤレスアダプタ112を(データ処理システム100の一部ではない)ネットワーク130に接続することができ、このネットワーク130として、当業者には周知であるような、公共又は私用のあらゆるデータ処理システムネットワーク、又は、ネットワークの組み合わせが考えられ、例えばインターネットが含まれる。データ処理システム100はネットワーク130を介してサーバシステム140と通信することができ、このサーバシステム140もまたデータ処理システム100の一部ではないが、例えば、別個のデータ処理システム100として実施することができる。
【0020】
図2は、単一の部品の2D図面の二つの側面がサイドビュー205及びトップビュー210で示されている。2D図面には寸法が付されており、この実施例においては、部品の長さを表す第1の寸法215と、部品のメインボディの厚さを表す第2の寸法220と、部品内に示唆されている孔の直径を表す第3の寸法225とが付されている。勿論実際には、数十又は数百の適切な寸法が付されている、より洗練された図面を使用することができる。当業者はここで使用するようなそれらの図面を必ずしも、又は、一貫して「2D図面」とは称さないが、「2D図面」はCADソリッドオブジェクトではないオブジェクト又は関連するデータのあらゆる表現を参照することを意図したものである。
【0021】
図3は、図2に示した部品の3D表現を示す。ここでは、二つの面によって3D部品350を表現するために、サイドビュー205及びトップビュー210が「折り曲げられて」いる。サイドビュー205は折り曲げられた面305になり、またトップビュー210はそれに直交する折り曲げられた面310になっている。一般的なシステムにおいては、「折り曲げられた」図面に由来する寸法がイメージ内に依然として示されていることが考えられるが、それらの寸法は「デタッチ」されている。即ち、それらの寸法は面に関連付けられておらず、また、CADオブジェクトのいずれの寸法も実際に確定又は規定するものではない。
【0022】
図4は、本発明により作成された3Dオブジェクトを示す。CADシステム及び方法は、図2の2D図面に対応する、完全に編集可能な寸法がアタッチされた、即ち付与された完全なソリッドモデル450を作成する。寸法の数値はソリッドモデル450に関連付けられており、またそれらの数値を、例えば完全なパラメータ3Dオブジェクトとして編集することができる。ここで使用されている「アタッチされた」寸法とは、寸法の数値が、特徴の関連する大きさを正確に反映させるために、それぞれの面、エッジ又は他の特徴と関連付けられており、また、大きさについての変更が寸法の数値についての変更に反映されていること、又は、寸法の数値についての変更がサイズについての変更に反映されていることを意味している。「図面」及び「モデル」とい術語がここでは使用されているが、当業者であれば、これが図面又はモデルのグラフィック表現又は視覚的な表現を意味しているだけでなく、図面又はモデルを表すためにシステムにおいて使用される基礎CADデータも意味していることが分かる。
【0023】
図5は、ソリッドモデル450に対応する3Dソリッドモデル550を示し、このソリッドモデルにおいては、部品の大きさを変更するために寸法が編集されている。これは従来のシステムでは不可能であり、また、本発明のシステム及び方法の明確な技術的な利点を表している。
【0024】
勿論図2から図5は、本発明のシステム及び方法によって使用又は作成することができる図面及びモデルの単なる例に過ぎず、本発明の実施の形態を制限するものではない。別の実施の形態においては、処理についての入力は、上記において説明したような、関連付けられた寸法を有していない3Dモデルであり、またその入力を、以下において説明するような編集可能な寸法を有する3Dソリッドモデルを作成するために使用することができる。
【0025】
2Dの使用から3Dの使用に移行する場合には、3Dに移行させるためのデータ量は数十万の図面になる可能性があり、このデータから編集可能な寸法決定された3Dモデルを作成することに関する時間の節約及び生産性の増加は、既存の顧客データを効果的に強化できることから、商業的な事情における節約の意味では数万ドル又は数十万ドルの価値がある。3Dの使用から3Dの使用に移行する場合には、本発明の実施の形態はシステム間でソリッドモデルを交換し、完全に関連性の有る図面を有する、完全に編集可能なソリッドを生成することができる。
【0026】
図6は、2Dジオメトリを入力として想定している、種々の実施の形態による処理のフローチャートを示す。先ず、2D図面としてのCAD入力がCADシステムによって受信され、複数の面又はビューを含む2D図面フォーマットでCADシステムに記憶され、それにより少なくとも一つの3Dワイヤフレームをモデリングすることができる(ステップ605)。大抵の場合、2D図面は寸法を含んでいるが、勿論、寸法データを別個に受信することもできる。一般的に、このモデルは作成システムに由来するCADシステムによって作成される。ここで使用されているような、このコンテキストにおける「受信する」とは、別のシステムからの適切なデータの受信、記憶装置からの適切なデータのロード、ユーザ入力、又は、上述した処理のためにデータを取得するための他の処理を含む。
【0027】
次に、種々の実施の形態によれば、システムは、当業者には公知の技術を使用して、2D図面を「折り曲げて」3Dワイヤフレームジオメトリを作成し、CADシステムに記憶する(ステップ610)。続いてシステムは、例えばユーザインタラクションを介して、対応する3Dソリッドモデルを作成し(ステップ615)、その3DソリッドモデルをCADシステムに記憶する。
【0028】
本発明によるシステム及び方法は、2D図面に由来する寸法も同様に「折り返し」、対応する3D CADを作成するか、又は3Dワイヤフレームに対応する製品製造情報(PMI)の寸法又はソリッドジオメトリを作成し(ステップ620)、また3Dモデルにおけるこのデータを記憶する。ここで説明したように、このステップを処理における異なる時点において実施することができ、また特に、上述したようなステップ610と同時に実施することができる。寸法が3Dモデル内の適切な位置にあれば、それらの寸法は「デタッチされた」状態にある。
【0029】
CADシステムは続いて、2D図面に対応するソリッドジオメトリの特徴及び寸法情報を識別することによって、寸法を関連付けさせることができるソリッドジオメトリを探索するプロセスを実行する(ステップ625)。線形の寸法の各端部の拡張線に関する「目標点」、又は、半径方向もしくは直径の寸法に関する「矢印点」において、システムは寸法を関連付けるための3Dエッジ又は頂点を探索する。発見されない場合には、寸法はデタッチされたままであるが、特徴モデリング演算が実行されと、システムは探索を行なう。このようにして、システムが寸法を関連付けるための適切なジオメトリを最初に発見できない場合であっても、探索プロセスを進行させることができ、例えば、ユーザが特徴を追加又は変更することによって適切なジオメトリが正しい位置に現われたならば、システムは寸法を適切なジオメトリに自動的に関連付けることができるか、又は、「アタッチする」ことができる。
【0030】
対応するジオメトリが発見されると、システムは、3Dワイヤフレームジオメトリ又は3Dソリッドモデルにおいて発見された3Dジオメトリに寸法を関連付け(ステップ630)、この関連性を3Dモデルの一部としてCADシステムに記憶する。寸法が特定のジオメトリ関連付けられると、寸法は、その値が変更されたときにソリッドモデルの大きさ及び形状を編集することができる、「変動する」寸法になる。その逆も種々の実施の形態においては当てはまる。つまり、ジオメトリが直接的に編集されると、関連付けられた寸法も相応に更新される。
【0031】
図7は、種々の実施の形態による、3Dソリッドモデル入力に関して、システムによって実行されるプロセスのフローチャートを示す。先ず、ソリッドモデルとしてのCAD入力がCADシステムによって受信され、ソリッドモデルフォーマットでCADシステムに記憶される(ステップ705)。一般的に、このモデルは作成システムによって、CADシステムによって受信できるようにするために翻訳される。
【0032】
CADシステムは、受信したソリッドモデルに対応する、例えば図面のような2D CADデータを受信し、またその2D CADデータを記憶する(ステップ710)。一般的にこの図面は、作成システムにおいてソリッドモデルから作成された図面であり、またCADシステム図面フォーマットに変換される。この図面は2Dで良く、2D寸法データを含んでいる。
【0033】
CADシステムは、例えばユーザから、2D図面と3Dソリッドモデルとの間のキーマッピング点を受信し、それをCADシステムに記憶する。
【0034】
CADシステムは、3Dモデルの対応する特徴への各寸法の関連付けも含めて、2D寸法データを3Dモデルにマッピングし(ステップ720)、このマッピングを記憶する。ソリッドモデルは既に存在しており、また、(作成システムにおいてソリッドモデルから導出されたものであることから)図面は正確にこのソリッドモデルに対応しているので、寸法を既存のソリッドの対応する特徴に関連付けることができる。
【0035】
幾つかの実施の形態においては、システムは、ソリッドモデルの図面ビューを作成するための隠線処理を実施し、(ステップ725)、結果を記憶する。このステップの一部として、システムは図面におけるビュー内のジオメトリを新たな図面ビューに置換し、寸法を新たなビューにアタッチすることができる、及び/又は、新たな図面を作成し、ステップ720に由来する3D CAD寸法を図面において探索することができる。
【0036】
種々の実施の形態は、表面又はソリッドモデルの形状又は位置を変更することができる寸法を形成するための、CADシステム及び対応する方法を含んでいる。そのような方法は入力として、ジオメトリ及び寸法を有する図面を受信するステップと、ジオメトリ及び寸法を3D空間にマッピングするステップと、3D空間におけるジオメトリから表面又はソリッドを作成するステップと、寸法を表面又はソリッドモデルの特徴に関連付けるステップとを備えている。
【0037】
種々の実施の形態は、寸法が変更された表面又はソリッドモデルを作成するためのCADシステム及び対応する方法を含んでいる。そのような方法は、3次元表面又はソリッドモデルと、その対応する図面を入力として受信するステップと、前述の図面に由来する寸法を前述の表面又はソリッドモデルの3D空間にマッピングするステップと、寸法を前述のソリッドモデルの特徴に関連付けるステップとを含む。
【0038】
種々の実施の形態は、既存のソリッドモデル及び先行して関連付けられた図面から、関連性のある図面を作成するCADシステム及び対応する方法を含んでいる。そのような方法は、3次元表面又はソリッドモデル、また先行の対応する図面を入力として受信するステップと、寸法データを含む既存の図面ジオメトリと3D表面又はソリッドモデルとの間のマッピングを作成するステップと、図面における表面又はソリッドモデルに類似する、表面又はソリッドモデルのビューを導出するステップと、先行して計算されたマッピングを使用して、図面ジオメトリをモデルのビューに置換するステップと、既存の寸法に表面又はソリッドモデルの新たなビューをアタッチするステップとを備えている。
【0039】
種々の実施の形態は、既存のソリッドモデル及び先行して関連付けられた図面から完全に関連性のある図面を作成するCADシステム及び対応する方法を含んでいる。そのような方法は、3次元表面又はソリッドモデルと、対応する図面を入力として受信するステップと、前述の図面に由来する寸法を前述の表面又はソリッドモデルの3D空間にマッピングするステップと、前述の寸法を前述の表面又はソリッドモデルにアタッチするステップと、図面を作成し、この図面上の表面又はソリッドモデルの図面ビューを導出するステップと、前述の3D空間に由来する対応する寸法を前述の図面において作成するステップとを含む。
【0040】
当業者であれば、データの操作が演算の特定の順序を必ず要求する場合を除き、上記において説明した種々のプロセスのステップを異なる順序で実施することができるか、又は、種々のステップを同時に実施することができる。更には、必要であることが別個に記載されていない限り、又は、以下において別個に指定されていない限り、種々のステップを種々の実施の形態において省略することができる。
【0041】
CADに関連する種々の機能を実効する他のシステムは、例えば、アメリカ合衆国特許第4,912,657号、第5,745,117号、第6,308,144号、第5,649,076号及び第5,668,939号に開示されており、それらは参照により本願に含まれるものとする。
【0042】
本発明による種々の実施の形態はCAD産業における技術的に重要な利点及び進歩を提供するものである。本発明の実施の形態により、ユーザ及びシステムは、既存の2D図面から完全に編集可能な3Dソリッドモデルを作成することができ、また、モデルの編集可能性又は図面の関連性が失われることなく、ある3Dシステムから別の3Dシステムに移行することができる。
【0043】
当業者であれば、単純且つ明確にするために、本発明を用いた使用に適した全てのデータ処理システムの完全な構造及び動作は本明細書において図示又は説明していないことが分かる。その代わりに、本発明に固有のデータ処理システム又は本発明の理解のために必要なデータ処理システムのみを図示及び説明している。データ処理システム100のその他の部分の構造及び動作は、当業者には公知である現行の種々の任意の実施の形態に従うもので良い。
【0044】
本明細書には完全に機能的なシステムの文脈での記述が含まれているが、当業者であれば、本発明のメカニズムの少なくとも一部は種々の任意の形態の機械使用可能、コンピュータ使用可能又はコンピュータ読み出し可読な媒体に記録された命令の形態で配布できること、また本発明はその配布物を実際に実行するために使用される特定のタイプの命令又は信号が記録されている媒体又は記憶媒体に関係なく同様に適用されることを理解するであろうということを言及することは重要である。それらの命令は、実行されれば、データ処理システムに本明細書において説明した方法を実施させることができる。機械使用可能/機械読み出し可能又はコンピュータ使用可能/コンピュータ読み出し可能な媒体の例には、不揮発のハードコーディングタイプの媒体、例えば読み出し専用メモリ(ROM)又は電気的に消去及びプログラミング可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)及びユーザ記録可能なタイプの媒体、例えばフロッピーディスク、ハードディスクドライブ及びコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)又はディジタル多目的ディスク(DVD)が含まれる。
【0045】
本発明の実施例を詳細に説明してきたが、当業者であれば、本明細書に記載した実施例の種々の変更、置換、バリエーション及び改良はその最も広い形態においても本発明の精神及び範囲から逸脱することなく可能であることが分かるであろう。
【0046】
本明細書における説明は、いずれかの特定の要素、ステップ又は機能も特許請求の範囲に含まれていなければならない不可欠の要素であることを意図したものではないと解するべきである。すなわち、本発明が対象とする範囲は明示された特許請求の範囲の記載によってのみ定義される。さらには、いずれの請求項も、「〜のための手段(means for)」という語の後に分詞が続かないかぎり、35USC§112の第6パラグラフに訴えることを意図するものではない。
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