(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774019
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】冗長な閉鎖機構を有するエンドエフェクタ
(51)【国際特許分類】
A61B 19/00 20060101AFI20150813BHJP
A61B 17/072 20060101ALI20150813BHJP
B25J 3/00 20060101ALI20150813BHJP
B25J 15/08 20060101ALI20150813BHJP
【FI】
A61B19/00 502
A61B17/10 310
B25J3/00 Z
B25J15/08 B
【請求項の数】17
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2012-539033(P2012-539033)
(86)(22)【出願日】2010年11月12日
(65)【公表番号】特表2013-510682(P2013-510682A)
(43)【公表日】2013年3月28日
(86)【国際出願番号】US2010056601
(87)【国際公開番号】WO2011060311
(87)【国際公開日】20110519
【審査請求日】2013年9月11日
(31)【優先権主張番号】61/260,907
(32)【優先日】2009年11月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510253996
【氏名又は名称】インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100062409
【弁理士】
【氏名又は名称】安村 高明
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】バーバンク, ウィリアム エー.
【審査官】
毛利 大輔
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2003/0114851(US,A1)
【文献】
特開2009−178230(JP,A)
【文献】
特表2009−502352(JP,A)
【文献】
特表2005−505309(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 19/00
A61B 17/072
B25J 3/00
B25J 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手術ツールであって、
該手術ツールは、
近位端および遠位端を有する細長いシャフトと、
該シャフトの該遠位端に配置されるツール本体と、
クランプ構成と開放構成との間で該ツール本体に対して可動なジョーと、
該ジョーに連結され、該クランプ構成と該開放構成との間で該ツール本体に対する該ジョーの位置を変化させるように操作可能な第1の作動機構であって、該第1の作動機構は、該ジョーに操作可能に連結される少なくとも1つのケーブルセグメントを備え、該少なくとも1つのケーブルセグメントに張力を印加することは、該ジョーを移動させる、第1の作動機構と、
該ジョーに連結される第2の作動機構であって、該第2の作動機構は、該ジョーのカム嵌合面と接触して該ジョーの移動可能な限度を決定するように構成される駆動式カムを備え、該第2の作動機構は、該ジョーが該クランプ構成に制限される第1の構成と、該ジョーの該ツール本体に対する移動が該第2の作動機構によって制限されない第2の構成とを有し、その結果、該ジョーは、該クランプ構成と該開放構成との間で移動可能である、第2の作動機構と
を備え、
該ジョーは、ジョー枢動部の遠位側で開放および閉鎖し、該第1の作動機構は、該ジョー枢動部の近位側で該ジョーに力を印加して該ジョーの位置を変化させ、該第2の作動機構は、該ジョー枢動部の近位側で該ジョーに力を印加して該ジョーを該クランプ構成に制限する、手術ツール。
【請求項2】
前記第1の作動機構は、逆駆動可能である、請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記第1の作動機構の第1のケーブルセグメントの牽引運動は、前記開放構成へと前記ジョーを移動させ、
該第1の作動機構の第2のケーブルセグメントの牽引運動は、前記クランプ構成へと該ジョーを移動させる、請求項1に記載のツール。
【請求項4】
前記第1の作動機構は、
前記第1のケーブルセグメントを前記ジョーおよび前記ツール本体に連結する第1の連結部と、
前記第2のケーブルセグメントを該ジョーおよび該ツール本体に連結する第2の連結部と
をさらに備えている、請求項3に記載のツール。
【請求項5】
前記ジョーに対する外力の印加は、前記駆動式カムを移動させることができない、請求項1に記載のツール。
【請求項6】
前記第2の作動機構は、前記ジョーと前記ツール本体との間に少なくとも89Nのクランプ力を生成するように操作可能である、請求項1に記載のツール。
【請求項7】
前記第2の作動機構は、前記駆動式カムと操作可能に連結される親ねじを備える、請求項1に記載のツール。
【請求項8】
作動デバイスをさらに備える、請求項1に記載のツール。
【請求項9】
第1の駆動部を有するマニピュレータに装着するためのロボットツールであって、
該マニピュレータに解放可能に装着可能な近位ツール筐体と、
該ツール筐体に連結され、該ツール筐体に隣接して配置される駆動モータと、
可動なジョーを備える遠位エンドエフェクタと、
該筐体に隣接する近位端と、該エンドエフェクタに隣接する遠位端とを有する、器具シャフトと、
該エンドエフェクタを開放構成とクランプ構成との間で移動させるように、該筐体が該マニピュレータに装着されるときに、該第1の駆動部を該エンドエフェクタに連結する、少なくとも1つのケーブルセグメントを備える第1の作動機構であって、該少なくとも1つのケーブルセグメントに張力を印加することは、該可動なジョーを移動させる、第1の作動機構と、
該エンドエフェクタを該開放構成から該クランプ構成に移動させるように、該駆動モータを該エンドエフェクタに連結する、第2の作動機構であって、該第2の作動機構は、該可動なジョーのカム嵌合面と接触して該可動なジョーの移動可能な限度を決定するように構成される駆動式カムを備える、第2の作動機構と
を備え、
該可動なジョーは、ジョー枢動部の遠位側で開放および閉鎖し、該第1の作動機構は、該ジョー枢動部の近位側で該ジョーに力を印加して該可動なジョーの位置を変化させ、該第2の作動機構は、該ジョー枢動部の近位側で該可動なジョーに力を印加して該可動なジョーを該クランプ構成に保持する、ロボットツール。
【請求項10】
前記第1の作動機構は、逆駆動可能である、請求項9に記載のツール。
【請求項11】
前記可動なジョーに対する外力の印加は、前記駆動式カムを移動させることができない、請求項9に記載のツール。
【請求項12】
前記第2の作動機構は、
前記ジョーが前記クランプ構成に保持される第1の構成と、
該ジョーの前記ツール本体に対する移動が該第2の作動機構によって制限されない第2の構成と
を有し、その結果、該ジョーは、該クランプ構成と該開放構成との間で移動可能である、請求項9に記載のツール。
【請求項13】
前記第2の作動機構は、前記器具シャフトの孔の中で回転するように装着され、前記エンドエフェクタを前記駆動モータに操作可能に連結する駆動シャフトを備える、請求項9に記載のツール。
【請求項14】
手術器具であって、
該手術器具は、
可動なジョーを備えるエンドエフェクタと、
該可動なジョーに連結される第1のジョー作動機構と、
該可動なジョーに連結される第2のジョー作動機構と
を備え、
該第1のジョー作動機構は、該第2のジョー作動機構とは独立して該ジョーを開放位置から閉鎖位置に移動させ、該第1のジョー作動機構は、該可動なジョーに操作可能に連結される少なくとも1つのケーブルセグメントを備え、該少なくとも1つのケーブルセグメントに張力を印加することは、該可動なジョーを移動させ、
該第2のジョー作動機構は、該第1のジョー作動機構とは独立して該ジョーを該開放位置から該閉鎖位置に移動させ、該第2のジョー作動機構は、該可動なジョーのカム嵌合面と接触して該可動なジョーの移動可能な限度を決定するように構成される駆動式カムを備え、
該可動なジョーは、ジョー枢動部の遠位側で開放および閉鎖し、該第1のジョー作動機構は、該ジョー枢動部の近位側で該可動なジョーに力を印加して該可動なジョーの位置を変化させ、該第2のジョー作動機構は、該ジョー枢動部の近位側で該可動なジョーに力を印加して該可動なジョーを該閉鎖位置に保持する、手術器具。
【請求項15】
第1の構成にある前記第2のジョー作動機構は、前記第1のジョー作動機構が前記可動なジョーを移動させるのを防止する前記閉鎖位置に該可動なジョーを保持する、請求項14に記載の手術器具。
【請求項16】
前記第2のジョー作動機構によって提供される前記可動なジョーの最大クランプ力は、前記第1のジョー作動機構によって提供される該可動なジョーの最大クランプ力よりも大きい、請求項15に記載の手術器具。
【請求項17】
前記ジョーを前記開放位置から前記閉鎖位置に移動させるために前記第1のジョー作動機構によって使用される力は、線形の力を含み、
該ジョーを該開放位置から該閉鎖位置に移動させるために前記第2のジョー作動機構によって使用される力は、トルクを含む、請求項14に記載の手術器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許法第119(e)のもとで米国特許出願番号61/260,907(2009年11月13日出願;名称「End Effector with Redundant Closing Mechanisms」)の利益を主張する。この米国出願は、本明細書中に参考として援用される。本願は、また、米国特許出願番号xx/xxx,xxx(同日に出願;名称「Wrist Articulation By Linked Pull Rods」)[代理人事件番号ISRG 02320/US]、米国特許出願番号xx/xxx,xxx(同日に出願;名称「Double Universal Joint」)[代理人事件番号ISRG 02340/US]、米国特許出願番号xx/xxx,xxx(同日に出願;名称「Surgical Tool Containing Two Degree of Freedom Wrist」)[代理人事件番号ISRG 02350/US]および米国特許出願番号xx/xxx,xxx(同日に出願;名称「Motor Interface For Parallel Drive Shafts Within an Independently Rotating Member」)[代理人事件番号ISRG 02360/US]に関連し、これらの全ては、本明細書中に参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
低侵襲手術技法は、診断または外科的手技中に損傷される外部組織の量を低減し、それにより、患者の回復時間、不快感、および有害な副作用を低減することを目的としている。結果として、低侵襲手術技法を使用して、標準的な手術の入院の平均的長さが有意に短縮されてもよい。また、患者の回復時間、患者の不快感、手術の副作用、および仕事を休む時間も、低侵襲手術で低減されてもよい。
【0003】
内視鏡検査が、低侵襲手術の一般的な形態であり、内視鏡検査の一般的な形態は、腹腔の内側の低侵襲検査および手術である、腹腔鏡検査である。標準的な腹腔鏡手術では、患者の腹部がガスで吹送され、腹腔鏡器具用の進入ポートを提供するように、カニューレスリーブが小(約1/2インチ以下)切開を通過させられる。
【0004】
腹腔鏡手術器具は、概して、手術野を視認するための内視鏡(腹腔鏡)と、手術部位で作業するためのツールとを含む。作業ツールは、各ツールの作業端またはエンドエフェクタが、延長チューブ(例えば、器具シャフトまたは主シャフトとしても知られる)によってそのハンドルから分離されることを除いて、従来の(切開)手術で使用されるものと典型的には同様である。エンドエフェクタは、例えば、クランプ、把持装置、鋏、吻合器、焼灼ツール、線形カッター、または針ホルダを含むことができる。
【0005】
外科的手技を行うために、外科医は、作業ツールまたは器具を、内部手術部位までカニューレスリーブに通過させ、腹部の外側からそれらを操作する。外科医は、内視鏡から得られる手術部位の画像を表示するモニタを用いて、手技を視認する。同様の内視鏡技法が、例えば、関節鏡検査、後腹膜鏡検査、骨盤鏡検査、腎盂鏡検査、膀胱鏡検査、脳槽鏡検査、洞房鏡検査、子宮鏡検査、尿道鏡検査、および同等物で採用される。
【0006】
低侵襲遠隔手術ロボットシステムは、内部手術部位で作業する時に外科医の器用さを増大させるように、および外科医が遠隔場所(滅菌野の外側)から患者に手術をすることを可能にするように、開発されている。遠隔手術システムでは、外科医にはしばしば、制御コンソールにおいて手術部位の画像が提供される。好適なビューアまたはディスプレイ上で手術部位の3次元画像を視認しながら、外科医は、制御コンソールのマスタ入力または制御デバイスを操作することによって、患者に外科的手技を行う。マスタ入力デバイスのそれぞれは、サーボ機械的に作動/関節動作する手術器具の運動を制御する。外科的手技中に、遠隔手術システムは、マスタ入力デバイスの操作に応じて、外科医にとって種々の機能、例えば、針を保持または駆動すること、血管を把持すること、組織を解離すること等を果たす、エンドエフェクタを有する種々の手術器具またはツールの機械的作動および制御を提供することができる。
【0007】
非ロボット式の線形クランプ、切断、および吻合デバイスは、多くの異なる外科的手技において採用されてきた。例えば、そのようなデバイスは、消化管から癌性または異常な組織を切除するために使用することができる。残念ながら、既知の線形クランプ、切断、および吻合デバイスを含む多くの手術デバイスは、所望のクランプ力には満たない力を生成し得る対向するジョーを有しており、それが手術デバイスの有効性を低減し得る。代替デバイスは、利用可能な外科的手技(例えば、組織吻合)のために所望レベルのクランプ力を生成するのに十分な機械的利点を提供し得るが、遠隔手術による組織操作のための望ましい作動応答速度を満たさないかもしれない。さらに、そのような強力なジョー作動機構を有するツールを交換することは、理想的であるというよりも、より複雑であり得る(潜在的に、グリッチがより生じ易い)。
【0008】
したがって、改良型エンドエフェクタを有するツールの必要性が存在すると考えられる。十分なクランプ力を提供し、迅速応答/微力関節動作モードを提供し、少なくとも部分的に逆駆動可能である、改良型エンドエフェクタもまた、望ましいかもしれない。そのようなツールは、外科的用途、特に低侵襲手術用途において有益であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
改良型エンドエフェクタ、関連するツール、および関連する方法を提供する。多くの外科的用途、例えば、多くの低侵襲手術用途において、手術ツールであるエンドエフェクタのサイズは、利用可能な空間の制約によって実質的に制約される。そのようなサイズの制約は、1つの作動機構に有利となるように緩和される一方で、多くの実施形態において、開示されるエンドエフェクタは、エンドエフェクタのジョーを関節動作させるために2つの独立した機構を使用する。多くの実施形態では、第1の作動機構は、クランプ構成と開放構成との間で関節動作ジョーの位置を変化させる迅速応答/微力モードを提供する。多くの実施形態では、第1の作動機構は逆駆動可能である。多くの実施形態では、第2の作動機構は、関節動作ジョーがクランプ構成に保持される第1の構成と、関節動作ジョーが第2の作動機構によって制約されない第2の構成とを有する、高クランプ力モードを提供する。多くの実施形態では、第2の作動機構は逆駆動不可能である。
【0010】
そのようなエンドエフェクタ、ツール、および方法は、特に低侵襲手術用途に関する多数の利益を提供する。例えば、多くの実施形態では、高クランプ力作動モードは、適切な組織の圧縮を可能にし、例えば、ステープルを発射する間に、ジョーの運動に抵抗する。多くの実施形態では、迅速応答/微力モードは、組織を操作するために有用であり、より最適な組織把持部を探すのに有用であり、関節動作ジョーのより応答性の高い関節動作を提供する。多くの実施形態では、逆駆動可能な第1の作動機構は、患者の組織と密接に接触したときに関節動作ジョーが移動することを可能にして、患者の組織を損傷することを避けるのに役立ち得、および/またはカニューレスリーブと接触したときに関節動作ジョーが閉じることを可能にして、患者から手術ツールを除去する際に補助となり得る。また、冗長作動機構は、分析のために追加のフィードバックデータを提供し得るため、開示されるエンドエフェクタは、組織の間隙および/または組織の圧縮の検知の向上を提供し得、多くの実施形態では、第1の作動機構は、低摩擦損失高効率で機能するように作製することができ、感知能力を向上させ得る。本明細書に開示される種々の実施形態は、主として外科的用途に関連して記載されるが、これらの外科的用途は単なる例示的用途に過ぎず、開示されるエンドエフェクタ、ツール、および方法は、人体の内側および外側の両方ならびに非外科的用途等の、他の好適な用途において使用することができる。
【0011】
第1の態様において、低侵襲性の外科的方法が提供される。方法は、低侵襲開口または天然開口を通して、患者の内部手術部位にツールのジョーを導入するステップと、第1の作動機構でジョーを関節動作させることによって、把持力を用いて内部手術部位で組織を操作するステップと、第2の作動機構でツールのジョーを関節動作させることによって、クランプ力を使用して内部手術部位で標的組織を治療するステップとを含む。第1および第2の作動機構は、患者の外側からジョーまでシャフトに沿って延在する。クランプ力は、把持力よりも大きい。
【0012】
多くの実施形態では、第1の作動機構はケーブルセグメントを備え、第2の作動機構は駆動シャフトを備える。多くの実施形態では、組織の操作は、第1のケーブルセグメントの張力を使用してジョーを閉じること、および第2のケーブルセグメントの張力を使用してジョーを開くことによって行われる。多くの実施形態では、組織の治療は、ツールのシャフト内で、駆動シャフトの回転を使用してジョーを閉じることによって行われる。多くの実施形態では、第2の作動機構は、ジョーを閉じるための第2の作動機構の関節動作が、閉鎖ジョー構成へとケーブルセグメントを駆動するように第1の機構を逆駆動し、開放ジョー構成への第2の作動機構の関節動作は、第1の機構を逆駆動しないか、またはケーブルセグメントが閉鎖ジョー構成のままである場合、ジョーを開放する。
【0013】
別の態様において、手術ツールが提供される。ツールは、近位端および遠位端を有する細長いシャフトと、シャフトの遠位端に配置されるツール本体と、クランプ構成と開放構成との間でツール本体に対して可動ジョーと、ジョーに連結される第1の作動機構と、ジョーに連結される第2の作動機構とを含む。第1の作動機構は、クランプ構成と開放構成との間でツール本体に対するジョーの位置を変化させるように操作可能である。第2の作動機構は、ジョーがクランプ構成に保持される第1の構成と、ツール本体に対するジョーの位置が、第2の作動機構によって制約されない第2の構成とを有する。
【0014】
第1の作動機構は、1つ以上の追加の構成要素を含むことができ、および/または1つ以上の追加の特徴を有することができる。例えば、多くの実施形態では、第1の作動機構は逆駆動可能である。多くの実施形態では、第1の作動機構はケーブルを含む。多くの実施形態では、第1の作動機構の第1のケーブルセグメントの牽引運動は、開放構成へとジョーを移動させ、第1の作動機構の第2のケーブルセグメントの牽引運動は、クランプ構成へとジョーを移動させる。第1の作動機構は、第1のケーブルセグメントをジョーおよびツール本体に連結する第1の連結部を含むことができる。第1の作動機構は、第2のケーブルセグメントをジョーおよびツール本体に連結する第2の連結部を含むことができる。
【0015】
第2の作動機構は、1つ以上の追加の構成要素を含むことができ、および/または1つ以上の追加の特徴を有することができる。例えば、多くの実施形態では、第2の作動機構は逆駆動不可能である。第2の作動機構は、ジョーとツール本体との間に少なくとも20lbのクランプ力を生成するように操作可能である。多くの実施形態では、第2の作動機構は、親ねじを含む。第2の作動機構は、操作可能に親ねじと連結される親ねじ駆動式カムを含むことができ、ジョーは、親ねじ駆動式カムと接触するための接合カム面を含むことができる。
【0016】
手術ツールは、1つ以上の追加の構成要素を含むことができる。例えば、手術ツールは、作動デバイスをさらに含むことができる。例えば、作動デバイスは、切断デバイス、吻合デバイス、または切断および吻合デバイスであってもよい。
【0017】
別の態様において、第1の駆動部を有するマニピュレータに装着するためのロボットツールが提供される。ロボットツールは、マニピュレータに解放可能に装着可能な近位ツール筐体と、ツール筐体に連結され、ツール筐体に隣接して配置される、駆動モータと、可動ジョーを備える遠位エンドエフェクタと、筐体に隣接する近位端と、エンドエフェクタに隣接する遠位端とを有する、器具シャフトと、エンドエフェクタを開放構成とクランプ構成との間で関節動作させるように、筐体がマニピュレータに装着されるときに、第1の駆動部をエンドエフェクタに連結する、第1の作動機構と、エンドエフェクタを開放構成からクランプ構成に関節動作させるように、駆動モータをエンドエフェクタに連結する、第2の作動機構とを含む。
【0018】
第1の作動機構は、1つ以上の追加の構成要素を含むことができ、および/または1つ以上の追加の特徴を有することができる。例えば、多くの実施形態では、第1の作動機構は逆駆動可能である。第1の作動機構は、エンドエフェクタを第1の駆動部に操作可能に連結する器具シャフトの孔の中に、筐体から遠位に延在するケーブルを含むことができる。
【0019】
第2の作動機構は、1つ以上の追加の構成要素を含むことができ、および/または1つ以上の追加の特徴を有することができる。例えば、多くの実施形態では、第2の作動機構は逆駆動不可能である。第2の作動機構は、親ねじ駆動式カムを含むことができる。第2の作動機構は、ジョーがクランプ構成に保持される第1の構成と、ツール本体に対するジョーの位置が、第2の作動機構によって制約されない第2の構成とを有することができる。第2の作動機構は、器具シャフトの孔の中で回転するように装着され、エンドエフェクタを駆動モータに操作可能に連結する、駆動シャフトを含むことができる。
【0020】
別の態様において、手術器具が提供される。手術器具は、可動ジョーを備えるエンドエフェクタと、可動ジョーに連結される第1のジョー作動機構と、可動ジョーに連結される第2のジョー作動機構とを含む。第1のジョー作動機構は、第2のジョー作動機構とは独立してジョーを開放位置から閉鎖位置に移動させる。第2のジョー作動機構は、第1のジョー作動機構とは独立してジョーを開放位置から閉鎖位置に移動させる。
【0021】
第2のジョー機構は、第1の作動機構がジョーを移動させることができる可動域を制約することができる。例えば、第2の作動機構は、可動ジョーがクランプ位置に保持され、第1の作動機構が可動ジョーを移動させるのを防止する、第1の構成を有することができる。
【0022】
第1の作動機構は、迅速応答/微力関節動作モードを提供することができ、第2の作動機構は、高クランプ力モードを提供することができる。例えば、多くの実施形態では、第2の作動機構によって提供される可動ジョーの最大クランプ力は、第1の作動機構によって提供される最大クランプ力よりも大きい。
【0023】
第1および第2の作動機構は、異なる力伝達機構を採用することができる。例えば、ジョーを開放位置から閉鎖位置に移動させるために第1のジョー作動機構によって使用される力は、直線力を含むことができ、ジョーを開放位置から閉鎖位置に移動させるために第2のジョー作動機構によって使用される力は、トルクを含むことができる。多くの実施形態では、第1のジョー作動機構はケーブル駆動型機構を含む。多くの実施形態では、第2のジョー作動機構は親ねじ駆動型機構を含む。
【0024】
本発明の性質および利点をより完全に理解するために、次の詳細な説明および添付の図面について言及するべきである。本発明の他の態様、目的、および利点は、以下の図面および詳細な説明から明らかになるであろう。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
低侵襲性の外科手術方法であって、
低侵襲開口または天然のオリフィスを通して、患者内の内部手術部位にツールのジョーを導入することと、
第1の作動機構で該ジョーを関節動作させることによって、把持力を用いて該内部手術部位で組織を操作することであって、該第1の作動機構は、該患者の外側から該ジョーまでシャフトに沿って延在する、ことと、
第2の作動機構で該ツールの該ジョーを関節動作させることによって、クランプ力を使用して該内部手術部位で標的組織を治療することであって、該第2の作動機構は、該患者の外側から該ジョーまで該シャフトに沿って延在し、該クランプ力は、該把持力よりも大きい、ことと
を含む、方法。
(項目2)
上記組織の操作は、第1のケーブルセグメントの張力を使用して上記ジョーを閉じることと、第2のケーブルセグメントの張力を使用して該ジョーを開くこととによって行われ、上記第1の作動機構は、該ケーブルセグメントを含み、該組織の治療は、上記ツールの上記シャフト内で、駆動シャフトの回転を使用して該ジョーを閉じることによって行われ、上記第2の作動機構は、該駆動シャフトを備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
第2の機構は、上記ジョーを閉じる上記第2の作動機構の関節動作が、閉鎖ジョー構成へと上記ケーブルセグメントを駆動するように上記第1の機構を逆駆動し、開放ジョー構成への該第2の作動機構の関節動作は、該第1の機構を逆駆動しないか、または、該ケーブルセグメントが閉鎖ジョー構成のままである場合、該ジョーを開放する、項目2に記載の方法。
(項目4)
近位端および遠位端を有する細長いシャフトと、
該シャフトの該遠位端に配置されるツール本体と、
クランプ構成と開放構成との間で該ツール本体に対して可動なジョーと、
該ジョーに連結され、該クランプ構成と該開放構成との間で該ツール本体に対する該ジョーの位置を変化させるように操作可能な第1の作動機構と、
該ジョーに連結される第2の作動機構であって、該ジョーが該クランプ構成に保持される第1の構成と、該ツール本体に対する該ジョーの位置が該第2の作動機構によって制約されない第2の構成とを有する、第2の作動機構と
を備えている、手術ツール。
(項目5)
上記第1の作動機構は、逆駆動可能である、項目4に記載のツール。
(項目6)
上記第1の作動機構は、ケーブルを備える、項目4に記載のツール。
(項目7)
上記第1の作動機構の第1のケーブルセグメントの牽引運動は、上記開放構成へと上記ジョーを移動させ、
該第1の作動機構の第2のケーブルセグメントの牽引運動は、上記クランプ構成へと該ジョーを移動させる、項目6に記載のツール。
(項目8)
上記第1の作動機構は、
上記第1のケーブルセグメントを上記ジョーおよび上記ツール本体に連結する第1の連結部と、
上記第2のケーブルセグメントを該ジョーおよび該ツール本体に連結する第2の連結部と
をさらに備えている、項目7に記載のツール。
(項目9)
上記第2の作動機構は、逆駆動不可能である、項目4に記載のツール。
(項目10)
上記第2の作動機構は、上記ジョーと上記ツール本体との間に少なくとも20ポンドのクランプ力を生成するように操作可能である、項目4に記載のツール。
(項目11)
上記第2の作動機構は、親ねじを備える、項目4に記載のツール。
(項目12)
上記第2の作動機構は、上記親ねじと操作可能に連結される親ねじ駆動式カムをさらに備えており、
上記ジョーは、該親ねじ駆動式カムと接触するための接合カム面を備えている、項目11に記載のツール。
(項目13)
作動デバイスをさらに備える、項目4に記載のツール。
(項目14)
第1の駆動部を有するマニピュレータに装着するためのロボットツールであって、
該マニピュレータに解放可能に装着可能な近位ツール筐体と、
該ツール筐体に連結され、該ツール筐体に隣接して配置される駆動モータと、
可動なジョーを備える遠位エンドエフェクタと、
該筐体に隣接する近位端と、該エンドエフェクタに隣接する遠位端とを有する、器具シャフトと、
該エンドエフェクタを開放構成とクランプ構成との間で関節動作させるように、該筐体が該マニピュレータに装着されるときに、該第1の駆動部を該エンドエフェクタに連結する、第1の作動機構と、
該エンドエフェクタを該開放構成から該クランプ構成に関節動作させるように、該駆動モータを該エンドエフェクタに連結する、第2の作動機構と
を備えている、ロボットツール。
(項目15)
上記第1の作動機構は、逆駆動可能である、項目14に記載のツール。
(項目16)
上記第1の作動機構は、上記エンドエフェクタを上記第1の駆動部に操作可能に連結する上記器具シャフトの孔の中に、上記筐体から遠位に延在するケーブルを備える、項目14に記載のツール。
(項目17)
上記第2の作動機構は、逆駆動不可能である、項目14に記載のツール。
(項目18)
上記第2の作動機構は、親ねじ駆動式カムを備える、項目14に記載のツール。
(項目19)
上記第2の作動機構は、
上記ジョーが上記クランプ構成に保持される第1の構成と、
上記ツール本体に対する該ジョーの位置が該第2の作動機構によって制約されない第2の構成と
を有する、項目14に記載のツール。
(項目20)
上記第2の作動機構は、上記器具シャフトの孔の中で回転するように装着され、上記エンドエフェクタを上記駆動モータに操作可能に連結する駆動シャフトを備える、項目14に記載のツール。
(項目21)
可動なジョーを備えるエンドエフェクタと、
該可動なジョーに連結される第1のジョー作動機構と、
該可動なジョーに連結される第2のジョー作動機構と
を備え、
該第1のジョー作動機構は、該第2のジョー作動機構とは独立して該ジョーを開放位置から閉鎖位置に移動させ、
該第2のジョー作動機構は、該第1のジョー作動機構とは独立して該ジョーを該開放位置から該閉鎖位置に移動させる、手術器具。
(項目22)
第1の構成にある上記第2のジョー作動機構は、上記第1のジョー作動機構が上記可動なジョーを移動させるのを防止するクランプ位置に該可動なジョーを保持する、項目21に記載の手術器具。
(項目23)
上記第2のジョー作動機構によって提供される上記可動なジョーの最大クランプ力は、上記第1のジョー作動機構によって提供される該可動なジョーの最大クランプ力よりも大きい、項目22に記載の手術器具。
(項目24)
上記ジョーを上記開放位置から上記閉鎖位置に移動させるために上記第1のジョー作動機構によって使用される力は、線形の力を含み、
該ジョーを該開放位置から該閉鎖位置に移動させるために上記第2のジョー作動機構によって使用される力は、トルクを含む、項目21に記載の手術器具。
(項目25)
上記第1のジョー作動機構は、ケーブル駆動式機構を備え、
上記第2のジョー作動機構は、親ねじ駆動式機構を備える、項目21に記載の手術器具。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、多くの実施形態による、手術を行うために使用されている低侵襲ロボット手術システムの平面図である。
【
図2】
図2は、多くの実施形態による、ロボット手術システムのための外科医の制御コンソールの斜視図である。
【
図3】
図3は、多くの実施形態による、ロボット手術システムの電子カートの斜視図である。
【
図4】
図4は、多くの実施形態による、ロボット手術システムを図式的に図示する。
【
図5A】
図5Aは、多くの実施形態による、ロボット手術システムの患者側カート(手術ロボット)の正面図である。
【
図6A】
図6Aは、多くの実施形態による、関節動作ジョーを有するエンドエフェクタの斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、多くの実施形態による、
図6Aのエンドエフェクタの斜視図である(親ねじ作動機構の構成要素をより分かり易く図示するために関節動作ジョーを除去してある)。
【
図7A】
図7Aおよび7Bは、多くの実施形態による、親ねじ作動機構の構成要素を図示する。
【
図7B】
図7Aおよび7Bは、多くの実施形態による、親ねじ作動機構の構成要素を図示する。
【
図8A】
図8Aは、多くの実施形態による、ケーブル作動機構の構成要素を図示する。
【
図8B】
図8Bは、多くの実施形態による、関節動作ジョーの後方に配置されるケーブル作動機構の構成要素を示すために、関節動作ジョーの一部を除去した、
図8Aのエンドエフェクタの斜視図である。
【
図9A】
図9Aは、多くの実施形態による、ジョーをクランプ構成に関節動作させるために使用されるケーブルを示す、ケーブル作動機構を図示する斜視図である。
【
図9B】
図9Bは、ジョーを開放構成に関節動作させるために使用されるケーブルを示す、
図9Aのケーブル作動機構を図示する斜視図である。
【
図10】
図10は、多くの実施形態による、親ねじ作動機構の構成要素を図示する断面図である。
【
図11】
図11は、多くの実施形態による、ツールアセンブリの簡素化した図式図である。
【
図12】
図12は、多くの実施形態による、ロボットツールマニピュレータに装着されるロボットツールの簡素化した図式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
改良型エンドエフェクタ、関連ツール、および関連方法を提供する。多くの実施形態では、開示されるエンドエフェクタは、エンドエフェクタのジョーを作動させるために2つの独立した機構を使用する。多くの実施形態では、第1の作動機構は、クランプ構成と開放構成との間で関節動作ジョーの位置を変化させる迅速応答/微力モードを提供する。多くの実施形態では、第1の作動機構は逆駆動可能である。第1の作動機構は、エンドエフェクタの関節動作ジョーの先端で、例えば、5lbのクランプ力を提供するように設計することができる。多くの実施形態では、第2の作動機構は、関節動作ジョーがクランプ構成に保持される第1の構成と、関節動作ジョーが第2の作動機構によって制約される第2の構成とを有する、高クランプ力モードを提供する。多くの実施形態では、第2の作動機構は逆駆動不可能である。多くの実施形態では、第2の作動機構は、比較的弱い(しかし、大きな変位が得られる)力またはトルクを、エンドエフェクタのジョーを回転させる比較的高いトルクに変換する。第2の作動機構は、エンドエフェクタの関節動作ジョーの先端で、例えば、50ポンドのクランプ力を提供するように設計することができる。開示されるエンドエフェクタ、ツール、および方法は、様々な用途において使用することができ、低侵襲手術用途において使用されると特に有益であり得る。本明細書に開示される種々の実施形態は、主として外科的用途に関連して記載されるが、これらの外科的用途は単なる例示的用途に過ぎず、開示されるエンドエフェクタ、ツール、および方法は、人体の内側および外側の両方ならびに非外科的用途等の、他の好適な用途において使用することができる。
【0027】
低侵襲ロボット手術
ここで図面(いくつかの図にわたり、同様の参照番号は同様の部分を表す)を参照すると、
図1は、低侵襲ロボット手術(MIRS)システム10の平面図である。システム10は、典型的には、手術台14に横たわっている患者12に低侵襲診断または外科的手技を行うために使用される。システムは、手技中に外科医18による使用のための外科医のコンソール16を含む。1人以上の助手20も、手技に参加してもよい。MIRSシステム10はさらに、患者側カート22(手術ロボット)と、電子カート24とを含むことができる。患者側カート22は、外科医18がコンソール16を通して手術部位を視認している間に、患者12の身体の低侵襲切開を通して、少なくとも1つの可撤性に連結された器具またはツールアセンブリ26(以降では単に「ツール」と呼ばれる)を操作することができる。手術部位の画像は、内視鏡28を配向するように、患者側カート22によって操作することができる、立体内視鏡等の内視鏡28によって取得することができる。電子カート24は、外科医のコンソール16を通して後に外科医18に表示するために、手術部位の画像を処理するために使用することができる。一度に使用される手術ツール26の数は、概して、いくつかある要因の中でも、診断または外科的手技、および手術室内の空間的制約に依存する。手技中に使用されているツール26のうちの1つ以上を交換することが必要な場合、助手20は、患者側カート22からツール26を除去し、それを手術室内のトレイ30からの別のツール26と置換してもよい。
【0028】
図2は、外科医のコンソール16の斜視図である。外科医のコンソール16は、奥行き知覚を可能にする、手術部位の協調立体像を外科医18に提示するための左眼ディスプレイ32および右眼ディスプレイ34を含む。コンソール16はさらに、1つ以上の入力制御デバイス36を含み、それは順に、患者側カート22(
図1に示される)に1つ以上のツールを操作させる。入力制御デバイス36は、テレプレゼンス、つまり、外科医がツール26を直接制御する強い感覚を有するように、制御デバイス36がツール26と一体であるという知覚を外科医に提供するように、関連ツール26(
図1に示される)と同じ自由度を提供する。この目的を達成するために、位置、力、および触覚フィードバックセンサ(図示せず)が、入力制御デバイス36を通して外科医の手にツール26からの位置、力、および触感を返送するために採用されてもよい。
【0029】
外科医が、手技を直接監視し、必要であれば物理的に存在し、電話または他の通信媒体よりもむしろ直接助手に話し掛けてもよいように、外科医のコンソール16は通常、患者と同じ部屋の中に位置する。しかしながら、外科医は、患者とは異なる部屋、全く異なる建物、または他の遠隔場所に位置することができ、遠隔手術手技(すなわち、滅菌野の外から操作すること)を可能にすることができる。
【0030】
図3は、電子カート24の斜視図である。電子カート24は、内視鏡28と連結することができ、外科医のコンソール上で、あるいは局所および/または遠隔に位置する任意の他の好適なディスプレイ上で、外科医等に後に表示するために、捕捉された画像を処理するプロセッサを含むことができる。例えば、立体内視鏡が使用される場合、電子カート24は、手術部位の協調立体画像を外科医に提示するように、捕捉された画像を処理することができる。そのような協調は、対向画像間の整合を含むことができ、立体内視鏡の立体作業距離を調整するステップを含むことができる。別の実施例として、画像処理は、光学収差等の画像捕捉デバイスの撮像誤差を補うように、以前に判定されたカメラ較正パラメータの使用を含むことができる。
【0031】
図4は、ロボット手術システム50(
図1のMIRSシステム10等)を図式的に図示する。上述のように、外科医のコンソール52(
図1の外科医のコンソール16等)は、低侵襲手技中に患者側カート(手術ロボット)54(
図1の患者側カート22等)を制御するために外科医によって使用することができる。患者側カート54は、手技部位の画像を捕捉し、捕捉された画像を電子カート56(
図1の電子カート24等)に出力するために、立体内視鏡等の撮像デバイスを使用することができる。上述のように、電子カート56は、後続の表示前に、種々の方法で捕捉された画像を処理することができる。例えば、電子カート56は、外科医のコンソール52を介して組み合わせた画像を外科医に表示する前に、捕捉された画像を仮想コントロールパネルインターフェースと重ね合わせることができる。患者側カート54は、電子カート56の外側で処理するために捕捉された画像を出力することができる。例えば、患者側カート54は、捕捉された画像を処理するために使用することができるプロセッサ58に、捕捉された画像を出力することができる。画像はまた、合同で、連続して、および/またはそれらの組み合わせで、捕捉された画像を処理するように、ともに連結することができる、電子カート56およびプロセッサ58の組み合わせによって処理することもできる。1つ以上の別個のディスプレイ60も、手技部位の画像、または任意の他の関連画像等の画像の局所および/または遠隔表示のために、プロセッサ58および/または電子カート56と連結することができる。
【0032】
図5Aおよび5Bは、それぞれ、患者側カート22および手術ツール62を示す。手術ツール62は、手術ツール26の実施例である。示された患者側カート22は、3つの手術ツール26、および手技の部位の画像の捕捉に使用される立体内視鏡等の撮像デバイス28の操作を提供する。操作は、いくつかのロボット関節を有するロボット機構によって提供される。撮像デバイス28および手術ツール26は、切開のサイズを最小限化するよう、運動学的遠隔中心が切開で維持されるように、患者の切開を通して位置付け、操作することができる。手術部位の画像は、撮像デバイス28の視野内に位置付けられる時に、手術ツール26の遠位端の画像を含むことができる。
【0033】
独立した作動機構によるエンドエフェクタジョーの関節動作
多くの実施形態では、エンドエフェクタの関節動作ジョーの関節動作を制御するために、2つの独立した作動機構が使用される。第1の作動機構は、迅速応答/微力モードを提供するために使用することができ、第2の作動機構は、高クランプ力モードを提供するために使用することができる。多くの実施形態では、迅速応答/微力モードを提供するために使用される第1の作動機構は、逆駆動可能である。多くの実施形態では、高クランプ力関節動作モードを提供するために使用される第2の作動機構は、逆駆動不可能である。そのような2つの独立した作動機構の使用は、いくつかの外科的用途において、例えば、手術ツールのタスクを実行するために強力なジョーのクランピングが用いられる前に、ジョーを配置するための複数の微力なクランピングを必要とし得る、電気焼灼による封鎖、吻合等において、有益であり得る。
【0034】
多くの実施形態では、迅速応答/微力モードは、一対の牽引ケーブルを含むケーブル作動機構によって提供される。多くの実施形態では、該対のうちの第1のケーブルの牽引運動が、関節動作ジョーを閉鎖(クランプされた)構成へと関節動作させ、該対のうちの第2のケーブルの牽引運動が、関節動作ジョーを開放構成へと関節動作させる。多くの実施形態では、ケーブル作動機構は逆駆動可能である。
【0035】
多くの実施形態では、高クランプ力モードは、親ねじ駆動式カムを含む親ねじ作動機構によって提供される。駆動式カムは、親ねじ駆動式カムがその可動域の第1の末端にあるときに関節動作ジョーをクランプ構成に保持するように、関節動作ジョー上の嵌合カム面と接合する。また、駆動式カムは、親ねじ駆動式カムがその可動域の第2の末端(反対側の末端)にあるときに、関節動作ジョーの運動を制約しない。換言すると、嵌合カム面は、親ねじ駆動式カムの一方向への運動が関節動作ジョーを閉じさせ、親ねじ駆動式カムの逆方向への運動が、カム面によってもたらされる限度まで関節動作ジョーが開くことを(付勢するのではなく)可能にするように配置される。多くの実施形態では、親ねじ作動機構は逆駆動不可能である。
【0036】
図6Aは、多くの実施形態による、2つの独立した作動機構によって関節動作されるジョー72を有するエンドエフェクタ70の斜視図である。エンドエフェクタ70は、エンドエフェクタ基部74、関節動作ジョー72、および取り外し可能な静的ジョー76を含む。エンドエフェクタ70は、第1の駆動シャフト78、第2の駆動シャフト80、および2つの作動ケーブル(図示せず)によって作動される。第1の駆動シャフト78は、親ねじ作動機構の親ねじ82を回転させる。第2の駆動シャフト80は、取り外し可能な静的ジョー76の別の親ねじ(図示せず)を回転させる。
【0037】
多くの実施形態では、第1の駆動シャフト78および/または第2の駆動シャフト80は、器具シャフトによってエンドエフェクタ70が連結される近位ツール筐体に位置する駆動機能によって駆動される。多くの実施形態では、近位ツール筐体は、ロボットツールマニピュレータに解放可能に装着可能であるように構成される。多くの実施形態では、第1の駆動シャフト78および第2の駆動シャフト80は、近位ツール筐体に位置するそれぞれの駆動機能によって作動される。多くの実施形態では、そのような駆動機能は、近位ツール筐体に位置するモータによって駆動される。
【0038】
図6Bは、多くの実施形態による、(親ねじ作動機構の構成要素をより分かり易く図示するために関節動作ジョー72を除去した)
図6Aのエンドエフェクタ70の斜視図である。親ねじ82は、エンドエフェクタ基部74に対して回転するように装着される。親ねじ駆動式カム84は、親ねじ82の選択的な回転を使用して、エンドエフェクタ基部74のカムスロット86に沿って親ねじ駆動式カム84を選択的に平行移動させることができるように、親ねじ82に連結される。エンドエフェクタ70は、関節動作ジョー72をエンドエフェクタ基部74に回転可能に連結するために使用される枢動ピン88を含む。
【0039】
図7Aおよび7Bは、
図6Aおよび6Bの親ねじ作動機構を図示する。親ねじ82は、遠位ジャーナル面96と、近位ベアリング98と接合する近位ジャーナル面とを有する。多くの実施形態では、遠位ジャーナル面96は、カムスロット86の遠位端に位置する円筒状受容器内に受容される。親ねじ82のためのそのような遠位支持部は、親ねじ82が過度に動揺しないように、また遠位ジャーナル面96と円筒状受容器との間に比較的大きなクリアランス(複数可)を有するように構成することができる。近位ベアリング98は、親ねじ82の近位端を支持するようにエンドエフェクタ基部74によって支持される。近位ベアリング98は、摩擦および磨耗を減少させるのに役立ち得るボールベアリングであってもよい。遠位ベアリング(図示せず)は、親ねじ82の遠位端を支持するようにエンドエフェクタ基部74によって支持されてもよく、また遠位ベアリングはボールベアリングであってもよい。親ねじ駆動式カム84は、親ねじ82の雄ねじと嵌合するように構成されるねじ山付きの孔を含む。親ねじ駆動式カム84は、カムスロット86の対応する上面および下面と相互作用するように構成される上面および下面を含む。親ねじ駆動式カム84とカムスロット86との間の相互作用は、親ねじの回転に応じて、カムスロット86に沿って親ねじ駆動式カム84を平行移動させる原因となる、親ねじ駆動式カム84のカムスロット86に対する回転を防止する。
【0040】
関節動作ジョー72は、カムスロット86に沿った親ねじ駆動式カム84の位置が、親ねじ駆動式カム84によって枢動ピン88の周囲における関節動作ジョー72の回転運動が制約される程度を決定するように構成される嵌合カム面94を含む。関節動作ジョー72は、中心スロットによって分離される第1の近位側100および第2の近位側102を含む。関節動作ジョー72が枢動ピン88によってエンドエフェクタ基部74に連結されると、第1および第2の近位側は、エンドエフェクタ基部74の反対側に配置される。第1および第2の近位側100、102のそれぞれは、嵌合カム面94を画定し、かつ親ねじ駆動式カム84と近位側100、102との間にクリアランスを提供する、凹領域を含む。親ねじ駆動式カム84がカムスロット86の近位端またはその近く(
図7Aおよび7Bに図示される位置の近く)に位置付けられると、親ねじ駆動式カム84と関節動作ジョー72の嵌合カム面94との間の接触が、関節動作ジョーをクランプ構成に保持する。親ねじ駆動式カム84がカムスロット86の遠位端に位置付けられると、枢動ピン88の周囲における関節動作ジョーの回転位置は、クランプ構成(親ねじ駆動式カム84と関節動作ジョー72の嵌合カム面94との間に間隙がある)と開放構成(親ねじ駆動式カム84と関節動作ジョー72の嵌合カム面94との間に間隙があり得るかまたはあり得ない)との間の回転位置の範囲については、親ねじ駆動式カム84によって制約されない。カムスロット86の近位端と遠位端との間における親ねじ駆動式カム84の位置について制約されない可動域が、使用されるカム面によって変化し得る。
【0041】
関節動作ジョー72の嵌合カム面94を画定するための近位側100、102のそれぞれの凹部の使用は、多数の利益を提供する。例えば、近位側を通って延在する横スロットとは対照的に、凹部の使用は、関節動作ジョーの近位側100、102に、横スロット開口と比べて患者の組織に引っかかりにくい連続的な外側表面を提供する。横スロットが存在しないことによって、横スロットを有する近位側と比較して近位側100、102を強化するのに役立ち、したがってクランプ剛性の増加をもたらす。そのような近位側100、102は、外力の存在下で関節動作ジョー72の整合を維持するのに役立ち得る、2つの平面における増加した剛性を有し得る。そのような2つの平面における剛性の増加は、いくつかの外科的用途、例えば、ステープルとステープルを形成するアンビルポケットとの間の整合を維持することが有益である組織吻合において、有益であり得る。さらに、横スロットの代わりに凹部を使用することは、開放横スロットのある近位側を有する作動機構と比較して、異物による詰まりが起こりにくい作動機構も提供する。
【0042】
親ねじ作動機構は、エンドエフェクタの関節動作ジョーと対向するジョーとの間に所望のクランプ力を提供するように構成することができる。例えば、多くの実施形態では、親ねじ作動機構は、関節動作ジョー72の先端(枢動ピン88から約2インチ)で少なくとも20lbのクランプ力を提供するように構成される。多くの実施形態では、親ねじ作動機構は、関節動作ジョー72の先端で少なくとも50lbのクランプ力を提供するように構成される。多くの実施形態では、関節動作ジョー72の先端で50lbのクランプ力を生成するために、親ねじ82に対する入力トルクは約0.2Nmであり、親ねじ82は29回転する。
【0043】
親ねじ作動機構は、入手可能な材料および構成要素を使用して製造することができる。例えば、親ねじ作動機構の多くの構成要素は、入手可能なステンレススチール(複数可)から製造することができる。親ねじ駆動式カム84は、擦れる表面に対する摩擦を減少させるために被覆(例えば、TiN)することができる(例えば、親ねじ82、エンドエフェクタ基部74、関節動作ジョー72の近位側100、102)。標準的なケーブルを使用して、第1の作動機構を駆動することができる。
【0044】
図8A〜8Fは、多くの実施形態による、ケーブル作動機構110の構成要素を図示する。上述のように、親ねじ駆動式カム84は、カムスロット86の遠位端(すなわち、枢動ピン88の近く)に位置付けることができる。上述のように、親ねじ駆動式カム84のそのような遠位位置に関して、関節動作ジョー72の回転位置の範囲については、枢動ピン88の周囲における関節動作ジョー72の回転位置は制約されない。したがって、枢動ピン88の周囲における関節動作ジョー72の回転位置は、ケーブル作動機構110によって制御することができる。ケーブル作動機構110は、クランプ構成と開放構成との間で関節動作ジョーの回転位置を変化させるように操作可能である。ケーブル作動機構110は、一対の牽引ケーブル112、114を含む。ケーブル作動機構110はまた、関節動作ジョー72を枢動ピン88の周囲でクランプ構成へと回転させるために使用される第1の連結部116と、関節動作ジョー72を枢動ピン88の周囲で開放構成へと回転させるために使用される、類似した第2の連結部118とを含む。第1の連結部116(
図8Aおよび8Bに示される)は、エンドエフェクタ基部74に対して回転するように枢動ピン122によって装着される回転リンク120を含む。接続リンク124は、枢動ピン126および枢動ピン128によって回転リンク120を関節動作ジョー72に連結する。第1の連結部116は、牽引ケーブル112の牽引運動によって関節動作される。操作において、牽引ケーブル112の牽引運動は、回転リンク120を枢動ピン122の周囲で時計回りの方向に回転させる。結果として生じる接続リンク124の運動は、関節動作ジョー72を枢動ピン88の周囲でクランプ構成へと反時計回り方向に回転させる。
【0045】
ケーブル作動機構110の第2の連結部118(
図8C〜8Fに示される)は、第1の連結部116と類似した構成要素を含み、例えば、エンドエフェクタ基部74に対して回転するように枢動ピン132によって装着される回転リンク130、および、枢動ピン136、138によって回転リンク130を関節動作ジョー72に連結する接続リンク134を含む。第2の連結部118は、牽引ケーブル114の牽引運動によって関節動作される。第2の連結部118は、牽引ケーブル114の牽引運動が、関節動作ジョー72を枢動ピン88の周囲で開放構成へと回転させるように構成される。多くの実施形態では、第2の連結部118の接続リンク134と回転リンク130との間の枢動ピン136は、第1の連結部116の接続リンク124と回転リンク120との間の枢動ピン126と180度位相がずれている。ケーブル作動機構110の牽引ケーブル112、114の協調的な牽引および伸長は、関節動作ジョー72を開放構成とクランプ構成との間で関節動作させるために使用される。等しくかつ反対のケーブル運動を提供するために(また、それによって、後に記載するキャプスタン駆動システムにおいてケーブルの張力を維持するために)、枢動ピン122、132の共通回転軸は、関節動作ジョー72が閉じているとき(またはほぼ閉じているとき)、また同様に関節動作ジョー72が開いているとき(またはほぼ開いているとき)に、枢動ピン128、138の回転軸を含む平面上に存在するように構成される。第1および第2の連結部116、118については、接続リンク124、134は、この同じ平面の対称的な反対側に組み立てられる。枢動ピン122、126の間の距離と、枢動ピン132、136の間の距離は、第1および第2の連結部116、118の両方について同じであり、枢動ピン126、128との間の距離と、枢動ピン136、138との間の距離は、第1および第2の連結部116、118の両方について同じである。
【0046】
図9Aおよび9Bは、多くの実施形態による、別のケーブル作動機構140による関節動作ジョー72の関節動作を図示する。ケーブル作動機構の実施形態140では、第1の牽引ケーブル142および第2の牽引ケーブル144は、関節動作ジョー72の近位端に直接連結される。第1の牽引ケーブル142の牽引運動が、関節動作ジョー72を枢動ピン88の周囲でクランプ構成へと回転させるように、第1の牽引ケーブル142は、第1の滑車146に巻き付く。第2の牽引ケーブル144の牽引運動が、関節動作ジョー72を枢動ピン88の周囲で開放構成へと回転させるように、第2の牽引ケーブル144は、第2の滑車148に巻き付く。したがって、ケーブル作動機構140の第1および第2の牽引ケーブルの協調的な牽引および伸長は、関節動作ジョー72を開放構成とクランプ構成との間で関節動作させるために使用される。等しくかつ反対のケーブル運動を最適に提供するために(また、それによって、後に記載するキャプスタン駆動システムにおいてケーブルの張力を維持するために)旋回軸88の周囲でケーブル142によって既定される弧の半径は、旋回軸88の周囲でケーブル144によって規定される弧の半径と実質的に同じである。
【0047】
多くの実施形態では、ケーブル(すなわち、微力)作動機構は、近位ツール筐体に配置された作動機能によって作動される一対の牽引ケーブルを備える。近位ツール筐体は、操作可能に作動機能と連結する駆動機構を有するロボットツールマニピュレータに解放可能に装着可能であるように構成することができる。例えば、一対の牽引ケーブルは、近位ツール筐体に位置するキャプスタンに巻き付けることができる。近位ツール筐体がロボットツールマニピュレータに装着されると、キャプスタンをロボットツールマニピュレータのキャプスタン駆動サーボモータと操作可能に連結することができる。キャプスタン駆動モータの選択的な回転は、対応するキャプスタンの回転を生成するために使用することができる。キャプスタンの回転は、牽引ケーブルの協調的な伸長および後退をもたらすために使用することができる。上述のように、牽引ケーブルの協調的な作動は、エンドエフェクタの関節動作ジョーの対応する関節動作をもたらすために使用することができる。
【0048】
多くの実施形態では、迅速応答/微力モードは、逆駆動可能なケーブル作動機構によって提供される。例えば、関節動作ジョーに印加される外力は、関節動作ジョーをクランプ構成へと回転させるため、およびケーブル作動機構を逆駆動させるために使用することができる。キャプスタンに巻き付いた一対の牽引ケーブルを備えるケーブル作動機構を用いて、関節動作ジョーをクランプ構成へと回転させる外力は、牽引ケーブルのうちの一方に張力の増加をもたらし、他方の牽引ケーブルに張力の減少をもたらし、それに応じてキャプスタンを回転させる。既知のように、そのようなケーブル駆動システムは、逆駆動性に十分な効率を有するように構成することができる。同様に、関節動作ジョーに印加される外力は、関節動作ジョーを開放構成へと回転させるために、およびケーブル作動機構を逆駆動させるために使用することができる。上述のように、逆駆動可能な迅速応答/微力作動機構は、多数の利益を提供する。
【0049】
迅速応答/微力関節動作モードを提供するために、代替の機構を使用することもできる。例えば、押引ロッドを備える作動機構を使用することができる。
【0050】
図10は、上述の親ねじ作動機構の構成要素を図示する断面図である。図示される構成要素は、親ねじ82、親ねじ駆動式カム84、エンドエフェクタ基部74のカムスロット86、遠位ジャーナル面96、エンドエフェクタ基部の円筒状受容器154、およびエンドエフェクタ基部74によって支持される近位ベアリング98を含む。
【0051】
図11は、多くの実施形態による、ツールアセンブリ170の簡素化した斜視図の図式図である。ツールアセンブリ170は、近位作動機構172、近位端および遠位端を有する細長いシャフト174、シャフトの遠位端に配置されるツール本体176、クランプ構成と開放構成との間でツール本体176に対して可動ジョー178、ジョーに連結される第1の作動機構、およびジョーに連結される第2の作動機構を含む。第1の作動機構は、クランプ構成と開放構成との間でツール本体に対するジョーの位置をジョーの位置を変化させるように操作可能である。第2の作動機構は、ジョーがクランプ構成に保持される第1の構成と、ツール本体に対するジョーの位置が、第2の作動機構によって制約されない第2の構成とを有する。第1の作動機構は、近位作動機構と操作可能に連結される。多くの実施形態では、第1の作動機構は、近位作動機構によって作動される一対の牽引ケーブルを備える。第2の作動機構は、近位作動機構と操作可能に連結される。多くの実施形態では、第2の作動機構は、近位作動機構から細長いシャフト174164を通って延在する駆動シャフトを介して近位作動機構によって駆動されるツール本体に位置する親ねじ駆動式カムを含む。
【0052】
ツールアセンブリ170は、様々な用途において使用するために構成することができる。例えば、ツールアセンブリ170は、近位作動機構において使用される手動および/または自動作動による携帯型デバイスとして構成することができる。ツールアセンブリ170はまた、外科適用途、例えば、電気焼灼による封鎖、吻合等における使用のために構成することもできる。ツールアセンブリ170は、低侵襲ロボット手術を超える用途、例えば、非ロボット低侵襲手術、非低侵襲ロボット手術、非ロボット非低侵襲手術、および開示される冗長ジョー作動が有益である他の用途を有することができる。
【0053】
冗長ジョー作動は、ロボットツールのエンドエフェクタのジョーを関節動作させるために使用することができる。例えば、
図12は、冗長ジョー作動を採用するロボットツール180を図式的に図示する。ロボットツール180は、近位ツール筐体182、駆動モータ184、器具シャフト186、遠位エンドエフェクタ188、第1の作動機構部分190、および第2の作動機構192を含む。遠位エンドエフェクタ188は、関節動作ジョー194を備える。近位ツール筐体182は、第1の駆動部198を有するロボットツールマニピュレータ196と、近位ツール筐体182がロボットツールマニピュレータ196に装着されたときに、ロボットツール180の第1の作動機構部分190と操作可能に連結する第1の作動機構部分200と、に解放可能に装着される。器具シャフト186は、ツール筐体182に隣接する近位端と、エンドエフェクタ188に隣接する遠位端とを有する。第1の作動機構(部分200および部分190を備える)は、ツール筐体182がツールマニピュレータ196に装着されると、エンドエフェクタ188を開放構成とクランプ構成との間で関節動作させるために、第1の駆動部198を関節動作ジョー194に連結する。第2の作動機構192は、エンドエフェクタを開放構成からクランプ構成に関節動作させるために、駆動モータ184を関節動作ジョー194に連結する。第1の作動機構は、ケーブル作動機構、例えば、上述の迅速応答/微力モードを提供するケーブル作動機構であってもよい。多くの実施形態において、第1の作動機構は逆駆動可能である。第2の作動機構は、駆動モータ184を親ねじ作動機構、例えば、上述の高クランプ力モードを提供する親ねじ作動機構に連結する駆動シャフトを含むことができる。多くの実施形態では、第2の作動機構は逆駆動不可能である。
【0054】
本明細書に記載される実施例および実施形態は例示目的のためであって、それらを考慮して種々の修正および変更が、当業者に提案され、本出願の範囲の主旨および範囲、および添付の特許請求の範囲内に含まれることを理解されたい。多数の異なる組み合わせが可能であり、そのような組み合わせは、本発明の一部であると見なされる。