(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
2つの切欠きが設けられており、第1の切欠きが、情報支持層に設けられた境界ライン上で上側から情報支持層及び接着層を貫通して接着剤はく離層にまで延びており、第2の切欠きが、前記第1の切欠きに対してほぼ平行に下側から接着剤はく離層のみを貫通して延びており、前記2つの切欠きが、所定の距離Aだけ互いに間隔をおかれており、上から延びた切欠きが、情報支持層に設けられた境界ライン上に延びているのに対し、下から延びた切欠きが、切り離したい表面領域エレメントの中央へ向かって距離Aだけずらされている、請求項1記載のシート状の情報担体。
【背景技術】
【0002】
小さな部品の比較的小さな量を分配するために、これらを小さなパックに包装することが、現在益々実用されつつある。この手段の利点は、消費者に、材料の明らかに目に見える供給を提供することができ、同時に、例えばセルフサービスを選択することによって販売プロセス自体を容易にすることができる。したがって、例えば、ねじ又は釘は、小さなパックにおいて、サイズ及び形状によって分類されている形式で小売されている。小さな技術的サブアセンブリ、例えば、小型変圧器、操作増幅器、プリンタカートリッジ又は模型飛行機用の小型エンジン等は、同様に、信頼性のよい搬送及び販売のために小さなパックに包装されて小売されている。一般的に、信頼性よく保護されて比較的小さな量でユーザ又は消費者に到達する物品及び材料は全て、有利には小さな容器にパックされていると言うことができる。このことは、特に、人間及び動物の医療処理のために提供される又は科学的目的のために使用され及び/又は特定の注意を持って取り扱われる材料に当てはまる。したがって、薬剤及び、例えば医療用試験薬が、パックされた物品の性質に適した安全なパックで使用者又は消費者に到達することが絶対的に重要である。
【0003】
問題は、消費者又はユーザに、パック内容についての情報が与えられることが望ましい又は与えられなければならない場合に生じる。特に、薬剤及び試験薬の場合、ユーザ又は消費者に、特性についての広範囲な詳細な情報、パック内容の使用時に行わなければならなくなる可能性のある取扱い及び予防手段を提供する必要がある。特に、薬剤及び試験製剤に関して、提供されるべき情報量に関する法的規制がしばしばあり、これらの法的規制は国ごとに異なる場合もあり、ひいては、世界的な流通のためには、消費者及びユーザに対して、所定の国に特定した情報を対応する言語で提供することが必要である。
【0004】
したがって、例えば、EC GMPの推奨及び指導並びに国の要求により、研究に関連したデータを有する医療試験試料のラベル貼付は、益々多様になっており、それにも拘わらず、できるだけ多くの国において薬剤の使用に関する最大限の融通性を有することが望まれている。
【0005】
現在までは、特に、小さな一次的及び二次的なパックは、単に実際のパック表面にラベルを貼付することが可能であったが、これは明らかにパックのサイズによって制限されていた。したがって、ラベル貼付、印刷、スタンプ捺印、打抜き、焼き付け又はその他のプロセスによって様々な法的に結合する詳細の情報及び安全及び取扱い情報の提供は、極めて制限されており、所要の程度にまで可能ではなかった。テキストのサイズを小さくすることによって、提供される情報の量をある程度まで増加させることができるが、読みやすさ及び明確さが損なわれる。
【0006】
前記パックの表面に提供することができる量よりも、多くの内容に関連した情報を有することができるようにパックを構成するためのアプローチは、既に知られている。欧州特許出願公開第833295号明細書は、容器のためのラベルを開示しており、この容器において、複数の折り畳まれた情報シートが、容器に接着された底部シートと、底部シートの上方に設けられたカバーとの間に挟まれている。カバーシートは、2つの端部において、接着面によって容器に固定されており、一方の接着面が、再び開閉することができる感圧接着剤面である。感圧接着剤面が開放されると、情報シートを取り外すことができる。情報が調査されると、情報シートは、底部シートとカバーシートとの間に再び配置され、カバーシートを、感圧接着剤面において閉鎖することができる。このラベルの著しい欠点は、情報シートが容器から分離され、紛失され、紛れる可能性があることである。
【0007】
カナダ特許出願公開第2216094号明細書は、薬剤についての情報をある個人に対して及びある目的のために提供できるようにする装置を開示している。薬剤パックに固定されてよい装置は、複数の情報シートを有しており、これらの情報シートは、縁部において切断可能な形式で、圧力敏感接着面を介して互いに結合されて、条片を形成しており、次いでジグザグ状に折り畳まれて、積層体を形成する。個々の情報シートは、意図されるように積層体から切断されて分配される。この装置は、パック内容の信頼性のよい恒久的なラベル貼付のためのラベルを構成していない。
【0008】
ブリスタパックに情報を提供する必要がある場合には、問題は一層重大となる。知られているように、これらのパックは、通常、熱成形によって平らなプラスチック材料に形成された多数のブリスタ状の凹所の規則的配列を有しており、さらに、シート材料の残りの平面に固定されたカバーを有している。ブリスタ状の凹所は、包装される対象物、例えば錠剤又はカプセルを収容するために働き、カバーは、対象物を、こぼれ落ちたりすることから及び有害な環境の影響から保護する。
【0009】
対象物を取り出すためには、ブリスタのベースがカバーの方向へ押し付けられ、これにより、パックされた対象物がカバーに押し付けられる。カバーは、パックされた対象物の圧力によって、すなわち、空にしたいブリスタの開口に亘って局所的に裂断し、対象物を露出させる。
【0010】
このようなパックのブリスタ側の凹凸により、比較的理解できる、内容物に関する情報は、カバー側、すなわちカバー自体にしか提供することができない。ここでは、しかしながら、利用できるスペースの量が極めて制限されているという欠点だけではない。このことに加え、情報を有するカバーシート材料は、物品が取り出されるときに破壊され、その結果、シートに印刷された情報を判読することが極めて困難又は全く不可能となる。
【0011】
もちろん、必要な情報はパック挿入物によってユーザ又は消費者へ提供されるが、情報を提供するこの方法は、特に医療試験製剤に対して情報及びラベル貼付がパック自体に永久的に提供されることを規定した、薬物条例の要求を満たさない。なぜならば、緩いパック挿入物の場合、パック挿入物を紛失する危険性が常に存在するからである。
【0012】
したがって、今や、可能であるならば、全体としてパック表面よりも著しく大きな情報面を備えたパックを提供する緊急の必要性がある。
【0013】
さらに、特に医療セクタにおいて、内容についての情報又は容器の内容のコード化を別の記事に転移させる必要があり、前記情報を個人のあるグループに伝える又は前記情報をドキュメンテーションの目的のために利用可能にすることが必要である。本発明は、可能であるならば、誤りの元が排除されるためのものである。
【0014】
この問題を解決するために、欧州特許出願公告第0463193号明細書は、パック、例えば円筒状ボトルのラベル貼付のために、帯状の粘着性ラベルの使用を提案している。この粘着性ラベルは、後部がカップリング剤でコーティングされており、ボトルの円周よりも長い。帯の重なり合う部分は、切断可能な区分として形成されている。前側において、ラベル帯の重なり合う部分には、接着剤はく離性の滑らかな層が設けられている。ラベルがボトルの周りに接着されると、切断可能な区分がスムーズな層に載置される。前記区分は、後側の粘着層と共にボトルから剥がされ、別の物品、例えばボトルから充填された注射器に貼付されてよい。
【0015】
以下の区分に示される本発明によるマルチパートラベルは、これらの要求を満たす。マルチパートラベルは、技術的に単純で費用効率よい形式で、パックに固定することができる又は固定される情報面を利用可能にし、多数回、ブリスタパック自体において利用可能な表面領域のサイズであり、ひいてはラベルはECガイドライン及び国内規制に適合する。したがって、マルチパートラベルは、種々異なる言語、国及び分類に従って、規定された形式で分離される、明確にレイアウトされた配列で、読みやすい情報をユーザ又は消費者に提供するという問題に信頼できる解決手段を提供する。必要ならば本発明によるマルチパートラベルにおける利用可能なスペースの量を延長する可能性は、フレキシブルなラベル概念を利用可能にし、このことは、顧客に特定の要求全てに適合し、ひいては、有利には貿易、商業及び工業における多数のビジネスセクタにおいて使用することができる。
【0016】
例えば、本発明によるマルチパートラベルは、医療及び化学工業のセクタにおいて、医療用製品(例えばペレット、タブレット、カプセル、アンプル、バイアル・使用する用意ができた注射器)又は植物保護剤(殺虫カプセル及び単純で信頼できる測定された規制のためのペレット又はタブレット形式の肥料等)を包装するために、化粧品セクタにおいて例えば歯クリーニングタブレットのために、食品工業において例えばビタミン製剤及びドリンクアンプル、金属工業において、工具製造及び機械的エンジニアリング及び自動車工業において小さな部品及びスペアのために、家庭用品工業において、例えば洗剤及び皿洗いタブのために、及び本発明によるマルチパートラベルによって本発明が、損失することができない、一次的又は二次的パックにおける理解できかつ明確な情報を提供しようとするその他の全てのセクタにおいて特に有利に使用されてよい。
【0017】
本発明によるマルチパートラベル、このマルチパートラベルの特徴及び機能は、以下に、特に、変形プロセスによって熱変形シート材料から製造されかつ充填された後にカバーシート材料によって閉鎖されるブリスタパックに関連して説明されている。しかしながら、もちろん本発明によるラベルは、その他のあらゆる所望の形式で製造されたブリスタパックをラベル付けすること及び、ブリスタパックの概念の機能的特徴を有する全てのタイプのパックにも適している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1a及び
図1bにおいてブリスタパック2に破線によって示された矩形は、カバーシート材料6の下側に位置するブリスタ開口を示している。
図1a及び
図1bには、所望ならば本発明によるラベルの有利な実施例において設けられるゾーン20も示されており、このゾーンには、ラベル番号及び/又は、パック内容又はパック内容のコードについての他の重要な情報を記載することができる。さらに、
図1bには、接着剤コーティング8が示されており、この接着剤コーティング8によってベースエレメントをブリスタパックのカバー側に接着することができる。さらに、下方を指した矢印によって示したように、
図1a及び
図1bには、ブリスタパック2へのラベル1の位置決め及び固定が示されている。
【0023】
ベースエレメントに設けられた貫通通路のために様々な可能な構成が存在する。
図1aに示したようにブリスタパックの1つのブリスタに配属した開放ホールとして、又は
図1bに示したように2つ以上のブリスタに配属した開放ホールとして構成することが可能である。この場合、物品をブリスタから取り出したい場合、必要なことは、薄いカバーシート材料に穴を開けることだけである。これにより、取出しはできるだけ力をかけずに行うことができ、物品の負荷は、ラベリングされていないブリスタパックからの取出し時のものと同一である。したがって、この形式は通常、圧迫に敏感な物品、例えば比較的柔らかいカプセルに対して有利である。
【0024】
貫通孔は、
図2a〜
図2cに実寸ではないが概略的に示したように十字形、蛇行形又は星形のスリット形状として形成されるか、その他の適切な形状、例えばジグザグ形に形成されてよい。
【0025】
図2aは、横断面矩形のブリスタに配属された、閉鎖された状態9aにおける1つの十字形貫通通路スリット形状と、ブリスタ内容物が取り出された場合の開放した状態10aにおける1つの十字形スリット形状とを備えたベースエレメント4の斜めの平面図を示している。
図2aにおける十字形の実線は、小さな表面領域エレメント11を仕切るスリットの経過を示しており、破線は、折り線を示しており、貫通通路が開放される場合にこの折り線に沿って表面領域エレメント11が屈曲されて開放する。
【0026】
図2bは、閉鎖された状態における、複数のブリスタに配属された1つの蛇行した貫通通路スリット形状9bと、ブリスタ内容物が取り出されて開放した状態の1つの貫通通路スリット形状10bとを備えたベースエレメント4の一部の斜めの平面図を示している。
図2bに示したように、蛇行する実線は、貫通通路9bのスリットの進行を示しており、破線は、折り線を示しており、貫通通路が開放される場合にはこの折り線に沿って表面領域エレメント11が屈曲されて開放する。
【0027】
図2cは、横断面が円形のブリスタに配属した星形の貫通通路スリット形状9cを備えたベースエレメント4の一部の鉛直方向平面図を示している。もちろん、星形の貫通通路スリット形状は、横断面が円形ではないブリスタに配属することも可能である。
【0028】
貫通通路スリット形状のスリットは、有利には、ベース材料を完全に貫通しており、一方の側では主たる面に依然として結合された、ベース材料の小さな表面領域エレメント11を仕切っている。
図2a及び
図2bに示したように、物品が取り出される場合、カバーシート材料が裂けるときに小さな表面領域エレメント11が上方へ屈曲し、これにより所要の貫通通路を露出させる。ベース材料を完全に貫通していないノッチング、パーフォレーション又は裂断して解放させることができる程度にのみベースエレメントの材料を弱めるその他の材料は、同様に機能する。これらの実施例は、貫通通路スリット形状という用語によっても理解される。
【0029】
開放した孔上の貫通通路スリット形状の利点は、ベース材料をブリスタパックの表面に結合するために利用できる表面領域を増大することである。
【0030】
パック自体の一部ではないベースエレメントをブリスタパックに取り付けるために、カップリング剤とも呼ばれる取付け手段が使用され、このカップリング剤は以下に接着層8によって図面に示されている。しかしながら、原則的には、適切なカップリング剤は、このような目的に適した全ての手段である。前記カップリング剤は、実地における要求に基づき、すなわち、耐久性の要求、カップリング結合の所要の強度、長期間の安定性、ラベルに対する許容可能な製造コスト、使用者による可能な取扱い及びパッケージングの設計に基づいて選択される。
【0031】
カップリング剤は、ベースエレメントのカップリング側に設けられるか、又は固定は、別個の商業上利用可能な取付け手段又はパックと一体的な取付け手段を使用して行われてよい。
【0032】
ベースエレメントを自体公知の形式でパックに取り付けることができるために使用する別個の商業上利用可能な取付け手段の例は、ステープル、リベット又は接着剤である。パックの構成部分であるカップリング剤は、溝の形式であってよく、これらの溝に剛性のベースエレメントを押し込むことができる。また、カップリング剤は、ベースエレメントの開口に係合及びスナップ結合することができる弾性的なアンカであってよい。また、カップリング剤は、パック表面に提供される接着剤層、例えば触圧接着剤層によって形成されていてよい。本発明によるラベルの構成部分であるカップリング剤の例は、同様に、接着剤層又は、パックの開口又は縁部にスナップ結合する弾性的なフック状のアンカによって形成されている。
【0033】
有利には、ベースエレメントのカップリング側には、表面領域の一部又は表面領域全体に亘って、ラベル付けしたいパックにラベルを信頼性よく固定するのに適した接着剤層が設けられている。可能な接着剤は、予備処理、例えば液体、水又は溶剤による湿潤化の後にのみ接着力を生じるものか、又は適切ならば、対応する形式で予備処理されたパック表面に容易に接着するものである。
【0034】
以下では触圧接着層と呼ぶ、すぐに接着する接着層は、有利には、ラベルが誤って機器及びその他の物品に粘着しないようにはく離用保護シート材料によって覆われている。
【0035】
ベースエレメントをパックの表面に固定する別の可能性は、前記表面及びベースエレメントが熱可塑性材料から成っている場合に生じる。この場合、ベースエレメントは、表面領域全体に亘って又は所定の箇所において前記パック表面に溶接することができる。
【0036】
ベースエレメントの表面領域サイズ及び形状は、パック上の利用可能な、ラベルを提供するのに適した表面の寸法に依存する。以下で説明する特定の理由によりベースエレメントが1つ又は2つのパック縁部においてオーバハングを形成することが望ましいならば(
図3,4b,5a,5b,6,12参照)、ベースエレメントは、提供しようとする表面を越えて突出しているのではなく、パックの縁部と同一平面になるように終わっているか又は表面領域に一部のみをカバーしていると有利である。ラベルがパック表面全体、特に最大表面領域をカバーしていると最大カップリング力を得ることができるが、部分的なカバーが十分であるか又は有利であるような特定の条件もある。
【0037】
しばしばベースエレメントのサイズ及び形状が、ラベル付けしようとするパック表面のサイズ及び形状に対応していると有利であるが、これらは異なっている方が有利な場合もある。したがって、ベースエレメントが、固定されるパック表面よりも突出し、オーバハング面12がプロセスにおいて形成されると有利である。以下に説明するように、また
図3,5a,5b,6a,6b,7に示したように、このようなオーバハングは、本発明によるラベルの特定の構成のために及び/又は情報担体をベースエレメントに取り付けるために有利である。
【0038】
ベースエレメントによって本発明によるラベルがブリスタパックに固定されるが、前記ベースエレメントは、
図1に示したように、ブリスタパックのカバーシート材料6に固定されてよいが、熱成形側、すなわちブリスタ側7に固定されてもよい。後者の場合、貫通通路は、ブリスタを貫通通路を貫通して案内することができるように配置及び寸法決めされる。次いで、貫通通路の間のウェブが、ブリスタの間に設けられた熱成形シート材料のほぼ平坦な表面領域に固定される。ベースエレメント4が例えば接着層8によってブリスタパック2の熱成形側7aに固定されるこのような配列は、
図3aと、
図3aの縁で囲まれた部分(K)を拡大して示す
図3bとに示されている。この典型的な図では、情報担体5が、円として示されたらせん状部材によってベースエレメント4のオーバハング12に固定されており(枢着されており)、スタックとしてカバーシート材料6の上に載置することができる。
図3bに示された拡大図は、この構成における層の連続(下部から上部へ)を示している:ベースエレメント4、カップリング層8、熱変形シート材料7及びカバーシート材料6。
【0039】
このような構成では、情報担体スタックが上方旋回させられ、パック内容の取出しは明らかにベースエレメントによって全く妨げられない。
【0040】
しかしながら、ベースエレメントがブリスタパックのカバー側に固定されている場合でさえも、パックされた対象物の取出しは可能でなければならない。したがって、貫通通路は、少なくとも対象物が貫通通路を通過できるようなサイズにまで開放しなければならない。球状の対象物の場合、これは、貫通通路が少なくとも対象物の直径のサイズにまで開放できることを意味する。非球状の対象物の場合、所要の貫通通路の開放は、カバーに対する対象物の位置に依存する。対象物の最適な位置は、対象物のカバーへの突出が、できるだけ小さな表面領域を形成するような位置である。また、原則的に、前記自由開口を有する又はこの自由開口を与えるように開放することができる、ベースエレメントにおける貫通通路は、ブリスタから対象物を除去するのに十分である。
【0041】
しかしながら、このことは、非球状の対象物(パックされた対象物の大部分を形成している)がまずブリスタ内で最適な取り出し位置へ回転させられることを前提とする。これにより、取り出しが困難になり、場合によっては不可能になる。
【0042】
パック内容の個々の対象物のほとんど妨害されない貫通通路を可能にしようとする場合、貫通通路を開放することができる横断面が、取り出したい物品の最大の横断面にほぼ相当すると有利である。
【0043】
この寸法でさえも、依然として対象物が貫通通路の縁部において捕捉又は傾斜する場合がある。これは、貫通通路の自由開口の横断面が、パックのブリスタの最大の内部横断面に相当するならば回避することができる。ベースエレメントは、貫通通路が、貫通可能なシート材料によってカバーされた1つ又は2つ以上のブリスタ開口と、パックされた物品の取り出しが可能であるような程度にまで合致するように、設けられている。
【0044】
旋回するようにベースに取り付けられた(枢着された)情報担体は、シート状のブランクであり、このブランクの、情報を保持するために設けられた表面領域は、形状及びサイズが、ラベル付けしたいパック表面の寸法に相当すると有利であり、また、ひいてはベースエレメントの寸法に相当すると有利である。情報担体5がベースエレメント4の縁部に取り付けられない場合、情報担体は、
図4a,4b,5a,5bに符号14で示された情報領域に加えて、15bで示された取り付け領域を有し、小さな円によって示されたフレキシブルな結合16が、必要ならば前記2つの領域に設けられる。
【0045】
情報担体の情報面は、望ましいならば、例えば書き込むことができ又は印刷することができるか、反射性又は磁化可能であるか又は他の形式でデータを保存及び/又は視覚化するのに適した表面を、対応する光電的な情報を支持するために製造することによって形成されてよい。又は、情報面は、情報保有ラベルを提供するために形成されてよい。最後に、情報面には、適切であれば、シート材料が保護されたカップリング層が設けられてよく、このカップリング層は、ガム又は触圧接着のいかなる適用をも有さないあらゆる所望の情報保持ラベルが、情報担体の情報面に固定されることを可能にする。
【0046】
貫通通路の間に残っているベースエレメントウェブが、情報を保持するために同じ形式で形成されることも可能である。
【0047】
ブリスタ開口の上に位置しておらず、ひいては、開放させたい又は開放している貫通通路を有する必要がない、ベースエレメントの縁部又はベースエレメントの部分面(sub surface)(以下固定面と呼ぶ)は、情報担体を取り付けるために働いてよい。
【0048】
ベースエレメントの固定面は、通常、ベースエレメント表面積の小さな区分のみを占有し、前記区分は、ベースエレメントの縁部、有利には短い縁部に対して平行に位置していると有利である。
【0049】
熱成形されるシート材料が、表面領域の一部に亘ってブリスタ状の凹所を提供するために変形させられたブリスタパックにおいて、ベースエレメントの固定領域は、熱成形されるシート材料の熱成形されていない表面領域に亘って配置されていてよい。このタイプのブリスタパックは、特定の場合、例えば、標準的な熱成形を使用するにも拘わらず、少数のブリスタしか望まれておらず、したがってシート材料の変形されない表面領域が残る場合に使用される。
図4aは、分解された図示の形式で、ブリスタパック2の概略的かつ実物大ではない側面図を示しており、ブリスタパック2は、熱成形されるシート材料7を有しており、このシート材料の部分面のみが、ブリスタを提供するために変形させられる。さらにブリスタパック2はカバーシート材料6を有しており、このカバーシート材料は、前記熱成形シート材料の上に取り付けられ、この実施例においては熱成形シート材料の全表面領域をカバーしているが、もちろんブリスタ領域の上にのみ設けることもできる。本発明によるラベルのベースエレメント4は、接着剤層8によってカバーシート材料6に固定されており、この典型的な図示におけるベースエレメントも同様に、熱成形シート材料の全表面領域をカバーしている。ベースエレメントの固定面15aは、熱成形シート材料7の変形されない部分の上に配置される。ここに示されたベースエレメントサイズは必須ではない。ベースエレメントは、その表面領域が、所要の情報を保持しかつパック上のラベルに安全なグリップを与えるのに十分である限り、熱成形シート材料の表面領域よりも小さく形成されることも可能である。
【0050】
ベースエレメントの上方に示された情報担体5は、矢印の方向に下降させられたときに固定面15bによって固定面15aと接触しかつ
図5にステープル17によって示された取付け手段によってそこでベースエレメントに取付けられることができるように位置決めされている。
【0051】
熱成形シート材料の全表面領域がブリスタ状の変形部を有するブリスタパックの場合、ラベルを取付けたいパック表面を越えて延びた、固定面をベースエレメントのオーバハングとして使用することができる。オーバハングはベースエレメントの連続部であると有利であり、ベースエレメントは、ベースエレメント表面領域の一部のみがブリスタパックに取付けるために働きかつ一部のみに貫通通路が設けられるようなサイズに切断されている。
図5aは、同様に分解された図示の形式で、ブリスタパック2の概略的で実物大ではない側面図を示しており、ブリスタパック2は、熱成形シート材料7を有しており、この熱成形シート材料の利用可能な表面領域全体は、ブリスタを提供するために変形させられている。さらにブリスタパック2は、カバーシート材料6を有しており、このカバーシート材料は、前記熱変形シート材料の上に取付けられている。本発明によるラベルのベースエレメント4は、接着剤層8によってカバーシート材料6に固定されており、ベースエレメントは、熱成形シート材料の表面を越えて延びたオーバハング12を有している。この場合、ベースエレメントの固定面15aはオーバハング12に配置されている。この実施例でも、図示されたベースエレメントのサイズは必須ではない。表面領域が、所要の情報を保持するために及びパック上のラベルに安全なグリップを提供するために十分である限り、熱成形シート材料の表面領域よりも小さくすることもできる。
【0052】
ベースエレメントの情報に示された情報担体5は、矢印の方向に下降させられたときに固定面15bによって固定面15aと接触しかつ
図5にステープル17によって示された取付け手段によってそこでベースエレメントに取付けられることができるように位置決めされる。
【0053】
図4a,4b,5a,5bは、情報担体の情報面14をも示している。これらと固定面15bとの間には、小さな円16によって示された、フレキシブルに形成された線形ゾーンが配置されており、この線形ゾーンは、情報担体を上方旋回させる。
【0054】
図4b及び5bは本発明によるラベル1を示しており、このラベルは、
図4a及び5aに示された情報担体5によって形成されており、これらの情報担体は、互いに結合されておりかつベースエレメント4に結合されている。
【0055】
もちろん、情報担体をベースエレメントに取り付ける様々な可能な方法は、パックの製造プロセスとは完全に無関係に、常にパックの設計を考慮して適切に選択される。
【0056】
情報担体をベースエレメントのオーバハング面に取り付ける別の様々な可能な方法がある。
図6aは、本発明によるラベルの実施例の側面図を概略的に示しており、この実施例の場合、情報担体5は本を綴じる形式でベースエレメント4のオーバハング12に固定されており、ベースエレメントには接着剤層8が設けられている。次いで、情報担体スタックが、中央で折り畳まれかつ互いに上下に位置した情報担体帯によって形成される。この取付け方法は、オーバハングの柔軟性のレベルが特に高い場合に特に有利である。なぜならば、情報担体シートを開くのが特に容易であるからである(
図6b参照)。
【0057】
また、場合によっては有利であるのが、
図7に側面図で概略的に示したように、情報担体5がブリスタパック2のブリスタ側に配置されており、ブリスタ側は、ベースエレメント4に結合された側とは反対側に位置していることである。この構造は、オーバハング面12がパックの高さと固定面15の幅との合計に相当するならば実施することができる。ベースエレメントの固定面は、パック表面から突出したオーバハング面の端部に配置されていると有利である。
【0058】
ベースエレメントと情報担体とは様々な形式で結合されてよい。情報担体の固定面を、
図4a,4b,5a,5bにステープル17によって示された、情報担体の固定面とベースエレメントの固定面との間に作用するあらゆる公知の取付け手段によって、ベースエレメントの固定面に固く結合することが可能である。または、情報担体の情報面を、旋回するように情報担体の固定面に枢着することも可能である。
【0059】
これは、情報担体をベースエレメントに取り付けるこの方法によって、情報担体の固定面15bと情報担体の情報面14との間にフレキシブルな結合16が提供されなければならないことを意味する。
【0060】
僅かな情報のみが必要である場合、1つの情報担体のみをベースエレメントに取り付けることが可能である。このような単一の情報担体は、フレキシブルな屈曲線において折り畳まれたベースエレメント延長部から、極めて単純な形式で形成されてもよい。
【0061】
しかしながら、本発明によるラベルの著しい利点は、通常、1つの情報担体に納めきれない極めて大量の情報を提供しなければならない場合に顕著となる。
【0062】
したがって、通常複数Nの情報担体がベースエレメントに結合される。通常5〜30個の情報担体がベースエレメントに固定される(N=5〜30)。しかしながら、その時に必要なスペースに応じて、Nはより小さくても大きくてもよい。N個の情報担体は、互いに上下に位置した固定面によってベースエレメントの取付け領域にスタックとして固定される。
【0063】
もちろん、ベースエレメントに取り付けられた情報担体の特徴は、最下部の情報担体のみがベースエレメントに直接に取り付けられ、その上に位置する全ての情報担体が、その間に位置する情報担体層を介して間接的にベースエレメントに固定されるような積み重ねられた情報担体をもカバーする。情報担体の特徴は、
図6aに示した本発明によるラベルの実施例をもカバーし、この場合、中央で折り畳まれた情報担体帯が、本を綴じる形式でベースエレメントのオーバハングに固定されている。情報担体スタックは、中央で折り畳まれかつ互いに上下に位置した情報担体帯によって形成される。
【0064】
情報担体の固定面とベースエレメントの固定面との間の取付けは、全ての公知の結合エレメントを使用して行うことができる。有利には、使用される公知の機械的な取付け手段は、1つ又は2つ以上のステープル又はリベットであり、これらによって、積み重ねられた情報担体の固定面が互いに及びベースエレメントに固定される。縫製は、別の有利な機械的固定方法であり、使用される縫製材料は、モノフィラメント又はマルチフィラメント糸又は金属ワイヤであることができる。しかしながら、使用される固定手段は接着剤、有利には触圧接着剤であることができ、これにより、積み重ねられた情報担体の固定面は、互いに及び固定エレメントに接着される。特に有利なのは、多々織部固定面に接着剤のコーティングが設けられ、適切ならばシート材料で保護された情報担体である。ラベル製造者の機械に応じて、このような材料は、ベースエレメントの取付け領域に情報担体スタックを製造する場合に利点を提供する。
【0065】
固定面の自由縁部は、付加的に、例えばステープル留めすることによってより高い強度を提供し、固定領域におけるシートの開きを最小限にするために、接着剤によって互いに接着されてよい。
【0066】
情報担体スタックは、ジグザグ状に折り畳まれた情報担体材料の帯によって形成されてもよく、前記材料は、ベースエレメントの縁部又は取付け領域に固定される。以下に説明するような特定の利点は、ジグザグ状に折り畳まれた帯が、ベースエレメントの折り畳まれた帯状延長部であると得られる。
【0067】
ベースエレメントの縁部又はベースエレメントのオーバハングの縁部への情報担体の旋回式取付けは、特に好都合であり、単純であり、有利である。オーバハングの幅がパックの厚さと等しく選択されているならば、情報担体スタックをブリスタパックのブリスタ側に配置するとことができるという前記利点が得られる。縁部への取付けは有利には次のように行われる。すなわち、第1の最下部の情報担体がベースエレメント4又はベースエレメントのオーバハングに直接に取り付けられ(枢着され)、前記情報担体の上方に位置するその他の各情報担体が、第1の情報担体に固定される(枢着される)。
図8及び9は、どのようにこのことが2つの異なる方法において達成されるかを側面図で示している:より高い位置の情報担体が、それぞれ、その下に位置する情報担体の縁部に、該情報担体をその前のもの(すぐ下に位置する情報担体)又はベースエレメントに取り付けた手段によって固定されるか(
図8)、より高い位置の情報担体が、それぞれ、前のものの自由縁部に枢着されてよい。フレキシブルな固定(枢着)は、
図8及び9に円16によって示されている。
【0068】
最も単純な場合、固定方法は、ベースエレメントと、十分な長さの適切なシート状材料の連続的な帯から切断された情報担体とによって実施される。この場合、帯の幅はパックの幅に相当し、長さは有利にはパック長さの整数倍と、望ましいならば、パック厚さの分の長さが付加されている。
図10aは、以下で説明するこのような帯及び帯取扱いの一部の鉛直方向平面図を示している。前記帯の区分、通常第1の区分には、例えば穿孔又は切欠きによって、ベースエレメントに必要な貫通通路3が設けられている。ベースエレメントの端部において、帯は、
図10aに破線18aによって示された、長手方向に対して横方向のラインに沿って適切な手段によってフレキシブルになっている。その結果、帯は、前記ラインに沿って、ベースエレメントに対して旋回することができる。フレキシブルな横方向ライン(破線18b)は、それぞれパック長さと等しい間隔を置いて連続的に形成されており、これにより、複数の情報担体面が形成されている。
図10bに示したように、パック厚さに等しい距離19を、ベースエレメントと情報担体スタックとの間に設けたいならば、帯は、ライン18aから前記間隔19を置いて、帯の長さに対して横方向に18cにおいて、付加的にフレキシブルにされ、この18cからフレキシブルな横方向ライン18bが前述のように続けて形成される。
【0069】
情報担体スタックを提供するように情報担体面をジグザグ状に折り畳むことが可能であり、これは、
図9の実施例を提供する。また、それぞれ2つの隣接する情報担体区分を、互いに向き合った面によって接着することができ、これは、
図8の実施例を提供する。
図8の実施例は、特に扱いやすく、それぞれ2つの材料層が互いに上下に積層されていることにより、特に頑丈でもある。パック厚さの長さに等しい区分が、ベースエレメントと第1の情報担体面との間に組み込まれているならば、情報担体スタックをブリスタ側に配置することができる(
図7)。さもなければ、情報担体スタックはカバー側に配置される。提供されるテキストは、対応して適応させられる。
【0070】
択一的に、技術的観点で著しくさらなる出費を伴うが、固定手段として、ベースエレメントに固定される又は組み込まれる1つ又は2つ以上のループを使用することも可能であり、このループは、情報担体の固定面に設けられた縁部ホールに係合し、この場合、情報担体は、リング式バインダページの形式でめくることができる。同様に固定手段として、ベースエレメントに取り付けられたらせん状部材を使用することができ、このらせん状部材は、情報担体の固定面に設けられた縁部ホールに係合し、この場合、情報担体は、らせん綴じページの形式でめくることができる。
【0071】
この固定方法を使用する場合、固定面と、情報担体の情報面との間にはいかなるフレキシブルな結合をも設ける必要がない。
【0072】
ベースエレメントは、ブリスタパック2自体の一部であってもよい。原理的には、ブリスタ状の凹所が形成される熱成形シート材料と、カバーシート材料とが、ベースエレメントの機能を引き受ける。情報担体を取り付けるために、熱成形シート材料とカバーシート材料とにシート状の延長部を提供することができ、この延長部は、ベースエレメントのオーバハングに相当し、延長部には、情報担体が、前記いずれか1つの形式における固定面によって固定される。
図11は、ブリスタパック2の熱成形シート材料7から形成されたベースエレメント4を概略的に示しており、ベースエレメントのオーバハング12には情報担体5が接着剤層8によって固定されている。ブリスタ開口はカバーシート材料6によって閉鎖されている。
【0073】
同様に、カバーシート材料6をベースエレメントとして、適切ならば固定面又はオーバハングの補強に続いて、使用することができる。この場合、ベースエレメントはあらゆる貫通通路を有していてはならないことは言うまでもない。
【0074】
情報担体は、熱成形シート材料又はカバーシート材料のオーバハングに設けられなくてもよい。これらは、シート材料の縁部に固定(枢着)することができる。縁部における使用は、別個のベースエレメントに対して既に前述したのと同じ形式行われてよい。また、情報担体が、熱成形シート材料又はカバーシート材料のシグザグ状に折り畳まれた連続から形成されていると特に有利である。情報担体の情報領域は、望ましいならば、別個のベースエレメントに対して前述したように、対応する情報を保持するように形成されるか、自己接着情報包含ラベルの提供のための接着剤親和性表面が設けられてよい。
【0075】
固定面として提供されたパック材料の一部は、前述したように、接着剤のコーティングによって、情報担体又は情報担体のスタックが固定面に接着されるように形成される。リベット留め、ステープル留め又は縫製等の、情報担体のための他の前記取付け方法も実施可能である。必要ならば、特にカバーソート材料をベースエレメントとして機能させたいならば、耐裂断、特に裂け目の発生、裂断、裂け目の伝播に対する抵抗が、例えば樹脂の塗布又は不織布、シート材料又は厚紙による裏打ちによって増大させられてよく、これにより、取付け領域と情報担体アセンブリとの間の結合強度を増大させる。
【0076】
ベースエレメントに関して、通常、情報担体の情報面のサイズが、本発明によるラベルが固定されるパック表面のサイズに相当すると有利である。例外的なケースでは、固定面は、固定方法と、ベースエレメントに設けられる固定面のサイズとに関して調整される。様々な可能な設計の選択は、これらのケースにおける有利性基準に基づき行われる。
【0077】
原理的に、ベースエレメント及び情報担体は、同じ又は種々異なる公知のシート状材料から成っていてよい。材料の選択は、ラベルの成分に配属した機能と、所要の機械的強度、例えば所要の引裂き抵抗及び耐老化性に依存する。ベースエレメントの材料が満たさねばならない特定の要求は、この材料が、パック材料への固定されかつ永久的な接着結合に適しており、しかし、貫通通路の間にテキストが設けられるのに適しているか又はその他の方法、例えば印刷、スタンプ押し、穿孔又は焼き付けによって情報を保存するのに適し、有利には、印刷が設けられるか又はテキスト保持ラベルが接着されるのに適しているということである。このことは、情報担体の材料にも当てはまる。これは、一方ではベースエレメントにおける満足できる取付けを許容し、他方では情報面の両側に情報を単純かつ永久的に保存するのに適していることが必要でもある。
【0078】
材料は、少なからず、単純な製造を許容することが望ましく、材料の価格は高くないことが望ましい。ベースエレメント及び情報担体を形成する材料の例は、紙、厚紙、特に合成樹脂で補強された厚紙、長い繊維、不織布、特に樹脂結合された又は自然に結合したばね結合された(sprungbonded)布、プラスチックシート材料、金属箔、又はこれらの材料のうちの1つ又は2つ以上から成る複合材料である。
【0079】
ベースエレメント及び/又は情報担体が単一層の材料から成っているならば、場合によっては、全ての要求、例えば、安定性及び情報保存能力に関する全ての要求を最大限に満足させるのではなく、個々の要求の間における妥協が必要である。しかしながら、通常は、本発明によるラベルが合理的に受ける要求は、単一層の材料を使用して満たされることができる。
【0080】
さらに強い要求がなされるならば、又は本発明によるラベルの特定の構成のために、ベースエレメント及び/又は情報担体が多層材料から成っていると有利である。支持層、保持層のために、カップリング層及び/又は保護層のために、種々異なる材料を組み合わせることによって、ラベルを製造及び使用するための特定の利点を得ることができる。
【0081】
言及されてよい例は、片側又は両側において自己接着性でありかつはく離用保護シート材料でコーティングされた材料から成る情報担体である。
【0082】
保護シート材料が情報面から取り外されると、テキスト支持ラベルをこのような情報担体に接着することができ、ラベル自体はあらゆる接着面を有している必要がある。固定領域における保護シート材料は、結合作業の前に取り外すことができ、情報担体を、スタックを提供するために接着することができる。このような材料は、本発明によるマルチパートラベルの費用効率よい製造を提供する。別の例は、オーバハングを有するベースエレメントであり、このオーバハングには、
図5aに示したように、多数の情報担体がステープル留めされており、カップリング及び情報領域において剛性化、例えば樹脂により剛性化されており、オーバハング領域においては極めてフレキシブルである。
図5bに示したような情報担体シートの開きが、このような材料の組合せによって著しく容易となる。
【0083】
図8に示された本発明によるラベルの有利な実施例を製造するのに特に適した材料は、例えば少なくとも1つの側において接着剤でコーティングされ、前記接着剤が触圧接着剤であるならばはく離用保護シート材料でカバーされた、紙、シート材料又は不織布から成るシート状の構造である。このような材料の帯には、ベースエレメントとして予定されている領域に貫通通路が設けられていてよく、残りの長さに亘って、情報担体長さに等しい距離において屈曲位置が設けられていてよい。次いで、保護シート材料が、情報担体のために設けられた帯長さに沿って接着剤から剥がされ、それぞれ、2つの連続的な情報担体が、接着面によって互いに接着される。これにより、
図8から本発明によるラベルが極めて費用効率よく製造される。
【0084】
情報は、その後に又は接着剤保護シート材料の取外し前に提供されてよい。択一的に、両側で接着剤によってコーティングされた材料を使用することもできる。一方の側において、作業は上に説明したようなものであり、他方の側から、情報を備えたラベルを情報担体に接着したい場合に、保護シート材料が剥がされるだけである。この場合、接着剤のいかなる適用をも有さないラベルを使用することができる。
【0085】
本発明によるラベルの重要な特徴は、情報担体が旋回するようにベースエレメントに固定されている(枢着されている)ことである。固定が、特に上に説明したように、情報担体の縁部とベースエレメントの縁部又は前の情報担体の縁部との間にフレキシブルな結合を介して、又は情報担体の取付け領域の対応する孔に係合するループ又はらせん状部材によって形成されていないならば、固定面と情報担体の情報面との間には、情報担体シートが開かれることを許容する、すなわち2つの面の間にあらゆる所望の小さな角度を形成することができる結合を有する必要がある。シートが開かれたときに情報担体の情報面領域全体を見ることができ、これにより、情報を難なく読むことができるように、この角度の変化はできるだけ短い距離で生じることが望ましい。最も単純な有利なケースでは、情報担体は、情報担体スタックのシートを本と同様に難なく開くことができるような柔軟性を有する材料、例えば紙又は不織布から成っている。固定面と情報担体の情報面との間の狭幅な領域において、情報担体スタックのシートが開かれたときに程度の差こそあれ鋭角の曲げ又は屈曲ラインが容易に生じ、前記曲げ又はラインは、情報面領域全体を見ることを可能にする。この場合、固定面と情報面との間に、情報担体スタックのシートが妨げなく開かれるのに必要な角度を形成することを可能にするいかなる特定の手段も必要ない。
【0086】
対照的に、情報担体スタックの情報担体が、本来的によりフレキシブルではない材料、例えば厚紙又は樹脂補強紙から成っているならば、このような単純な設計はもはや不可能である。なぜならば、情報担体スタックのシートを開こうとすると、過度に大きな曲率半径が情報面に生じ、前記曲率は情報を読むのを著しく困難又は不可能にするか、裂断又は破裂が情報担体に生じ、このことは同様に重要な情報の損失を生じる。この場合、材料の剛性にも拘わらず、情報担体スタックのシートを開くために必要な角度を、固定面と情報担体の情報面との間に形成することができるような設計手段を採用する必要があり、材料が、固定面と情報面との間のできるだけ短い帯状の区分に亘って湾曲するようになっている。
【0087】
要求は、原則的に、ヒンジのように機能するあらゆる公知の設計によって満たすことができる。有利な、実行可能な、財政上実行可能な解決手段は、相対的に傾斜させられなければならない面の間の直線的な境界線に設けられた、特に高いレベルの柔軟性を有する狭幅な領域であり、該狭幅な領域は、面の間の所要のフレキシブルな結合を保証する。このための前提条件は、フレキシブルな結合が、低い疲労レベルを有するフレキシブルな材料から成る固定エレメントによって形成される。
【0088】
例えば、面の間のフレキシブルな結合は、前記面の間に延びかつ前記面に固く組み込まれた繊維によって形成されてよい。これらは、繊維材料の繊維であってよく、前記繊維材料から情報担体及びベースエレメントが製造される。または、前記繊維は、シート状材料に少なくとも屈曲ラインの領域において解放不能に組み込まれた補強繊維であってよい。
【0089】
相対的に屈曲させたい表面が適切な材料の連続的な部品から成っているならば、フレキシブルな結合はラインによって材料のサブ領域の間に形成されてよく、このラインにおいて屈曲は低い疲労レベルで生じることができる。この予め計画された屈曲ラインは、材料構成における特定の変化によって達成されてよく、この変化は、狭幅な屈曲領域に制限され、柔軟性の増大を生ぜしめる。例えば、屈曲ラインは、計画されたラインに沿って材料が多数回屈曲されることによって形成されてよい。
【0090】
しかしながら、柔軟性の特定の増大は、例えば刻み目付け(scoring)によって材料厚さを線形に減少させることによって又は屈曲ラインに沿って材料質量を減じることによって実現されてもよい。材料質量の減少は、線形のパーフォレーションによって提供される。
【0091】
材料が、異なる柔軟性の2つ又は3つ以上の層から成っている場合、柔軟性の低い層が、想定された屈曲ラインに沿ってスリット又はパーフォレーションを設けられてよい。
【0092】
図12に示したように、情報は、本発明によるラベルの、ベースエレメント4の貫通通路3の間の十分に幅広のウェブ20と、情報担体5の情報領域14の2つの側とに提供されてよい。
【0093】
ラベル識別シンボルのためのゾーン20が、ベースエレメントと、最上部の情報担体の上側とに残っていると有利である。ラベル識別シンボルのためのゾーンが、各情報担体側に残されることも可能である。このようなシンボルは、同じ識別シンボルを有するパックの誤りのない自動的なラベル付けを可能にする。識別シンボルは、文字及び/又は数字の組合せ又は、適切であるならば自動的な機械によっても容易に識別可能なアイコンであってよい。
【0094】
可能であるならば、ラベル識別シンボルに加えて、パック内容についての重要な基本的情報及び安全情報、特に識別情報が、容易に読める世界言語でベースエレメントのウェブに提供される。
【0095】
この重要な基本情報は、ベースエレメントに固定(枢着)された最上部の情報担体の上側に設けられていても有利である。
【0096】
英語が広く使用されかつ読みやすいことを考慮すると、基本及び識別情報はこの言語で提供されると有利である。
【0097】
全ての所望の情報は、書込み、印刷、スタンプ、打抜き、又は焼き付けによって、プレーンテキストを使用して、又は、デジタル/光学情報、例えばバーコードの形式で、本発明によるマルチパートラベルの情報面に提供されてよい。又は、ベースエレメント及び情報担体は、ラベルを有していてよく、このラベルに前記情報が情報面に接着されて記録される。情報面が、シート材料によって保護された、接着剤でコーティングされた情報面を有している場合には、接着剤を有さないラベルを使用することができる。さもなければ接着剤を有するラベルが使用される。
【0098】
磁気的情報保存のために形成された面には、情報を磁気的に保存することもできる。担体材料を適切に選択することにより、情報担体において、情報の磁気的再生と印刷された再生とを同時に有することも可能である。
【0099】
本発明によるラベルにおいて利用可能な大きなスペースは、全ての所要の及び/又は所望の情報が、分離されて所望の形式で保存されることを可能にする。したがって、個々の情報担体には、その国に特定の基準に基づいて選択された情報を提供することができる。インデックス22が情報担体スタックの少なくとも1つの縁部に切り込まれていると、前記のように分類された情報の検索が特に容易になる。情報担体の別の縁部、特に第2の長手方向の縁部がインデックスを有することもできる。例えば、情報担体の前側が、その国に特定の基準に基づいて並べられた情報を有し、これに対して後側が、主題によって分類されたこの情報を有すると特に有利である。これにより、1つのインデックスにおいて国に関連した基準に基づき検索し、他方のインデックスにおいて主題によって検索することができる。種々異なる判断基準に従って、特定の基準に基づき検索する別の可能性は、前側及び後側に、種々異なる分類カテゴリに従って、様々に印刷されたインデックス帯を提供することである。
【0100】
インデックスは、種々異なる長さ又は幅の、種々異なる分類特徴に関連した情報担体によって製造されてもよいのに対し、同じ分類特徴に属する全ての情報担体は、ほぼ同じ寸法である。寸法の差異は、提供される等級付け(gradulation)がキーワード又は内容の詳細を提供するのに十分であるように選択される。
【0101】
情報担体の細部によって認められるならば、1つの分類特徴、例えばある言葉に属する情報担体が、再び長さで等級付けされるか、別の側にインデックスを支持することができ、これにより、ある分類特徴に配属する情報担体のスタック内に、別の正確な等級付けが提供される。この等級付け作業は、原則的に、提供される等級付けが、インデックス情報を認識可能に提供するためにもはや十分でなくなるまで繰り返すことができる。
【0102】
しかしながら、プレーンテキストにおいてインデックス付けを行うことは絶対に必要なわけではなく、他の可能なインデックス付け方法、例えば、カラーコードを提供したり、種々異なる色の情報担体を使用したりすることもできる。
【0103】
他の公知の検索補助手段、例えば、カバーシート又はベースエレメントに設けられたインデックスを備えた色づけされた縁部マーク、又はスタックに設けられた溝状縁部切欠きを情報担体スタックに適用することも可能である。前記溝状縁部切欠きは、上部を始点として、あるキーワードに属する情報担体において終わっており、そこに関連するキーワードを表示する。
【0104】
さらに、
図12は接着層8とステープル17との組合せを示しており、この組合せによって情報担体が取付け領域15においてベースエレメントに固定されている。もちろん、全ての公知の取付け手段、
図12に示された8及び17が個々に使用されることも、また有利であるならばこれらのあらゆる所望の組合せで使用されることもできる。
【0105】
図13は、本発明によるラベルの別の特に有利な実施の側面図を、例として、分解図で概略的に示している。ラベルは、十字形スリット貫通通路3が設けられていないベースエレメント4の部分面24に、ある重要な可変データ、例えば患者番号、バッチ符号、使用日時及び同様のものを有している。
【0106】
ベースエレメントの上には、
図13は、3つの情報担体スタック5a,5b,5cを示しており、これらの情報担体スタックは、矢印の方向にベースエレメントへ下降させられたときにインデックス帯を備えたスタックを形成する。3つのスタックのそれぞれは、それに割り当てられた言葉で情報を有する。全ての情報担体は窓状の開口23を有しており、この開口23は、スタックにおいて、ベースエレメントを通過する観察窓を形成しており、この観察窓を介してベースエレメントのデータゾーン24を見ることができる。3つのそれぞれのスタックのうち少なくとも最上部のシートは、窓状の開口23の近傍に、保管されたゾーン25を有しており、このゾーン25には、ゾーン24に示されたデータの意味が、前記スタックに割り当てられた言葉で示されている。本発明によるラベルを形成するために、部材5a,5b,5cがベースエレメント4へ下降させられ、アセンブリの構成部材が、固定面15a及び15bの領域において互いに固定される。
【0107】
この実施例は、決まった標準的な詳細が全ての情報担体のゾーン25に設けられ、可変の詳細(患者又はバッチ番号及び同様のもの)は一度ベースエレメントのゾーン24に記録されるだけでよいという利点を有する。この設計は、ラベルの製造を容易にするのみならず、誤りの原因をも回避する。また、このことは、例えば医学研究において薬剤の安全性にさらに著しく寄与する。
【0108】
図13に示した事例においては、ゾーン24は、ベースエレメント4の、貫通通路が設けられていない表面領域に配置されている。この図示は、この設計の原理を示すのに特に適している。このような実施例は、いかなる貫通通路も設けられていないベースエレメント表面領域の下に、ラベル付けしたいブリスタパックに設けられるブリスタ又は充填されたブリスタが存在しない場合に実現される。ベースエレメント全体に貫通通路が設けられているならば、情報ゾーン24は、望ましいならば、貫通通路の間又は貫通通路に沿って位置した表面領域、例えば
図12に示された情報ゾーン20の領域に提供される。情報担体スタックにおける窓状貫通通路は対応して位置決めされる。
【0109】
別の有利な実施例では、少なくとも1つの情報担体が、情報担体スタックから全体として又は部分的に、必要ならば多数のサブセクションとしても取り外すことができるように構成されている。スタックの最上部の情報担体がこの構成のために選択されると有利である。この場合、前記情報担体は、スタックから、不意にではなく特定の計画された取扱いによって全体的又は部分的に取り外すことができるように構成されている。この目的に適した構成は自体公知である。例えば、情報担体は、あるラインに沿ってパーフォレーション又は刻み目(切欠き)が設けられていてよい。これらのパーフォレーション又は刻み目は、波形に延びていても、その他の形式で、例えば切断のために設けられたラインに沿って、材料の耐裂断性の特定の減少によって、サブセクションを取り外すように提供されてもよい。情報担体全体をスタックから取り外したいならば、パーフォレーション又は刻み目のラインは、固定面に定着されたステープルを取り囲むように位置決めすることができる。これにより、情報担体を、ステープルによって固定されていない固定面の部分と共にスタックから取り外すことができ、ステープルによって保持された固定面の部分はスタック上に残る。同様に、互いに接着された構成部材を有するスタックにおいて、情報担体は、パーフォレーションが設けられた又は予備的に刻み目が設けられた分離ラインによって固定面と情報面とに分割することができる。もちろん、情報担体を全体的又は部分的に特にスタックから切断することができる手段を、互いに組み合わせて使用することもできる。
【0110】
この実施例の別の構成では、切断可能な情報担体又はこの情報担体の部分は、他の面に固定することができる性質のものである。したがって、前記情報担体は、例えば情報とは反対側の側において、はく離用シート材料によって保護された自己接着層を有しているか、水によって活性化することができるガムが提供されていることができる。
【0111】
本発明によるラベルのさらに別の構成では、スタックの1つ又は2つ以上の情報担体、有利には最上部の情報担体が次のように構成されている。すなわち、情報担体のあらゆる所望の位置に配置された又はあらゆる所望の形状の、前記情報担体の1つ又は2つ以上の部分面を、複合的な配列から切断することができる。切断可能な部分面は、境界ライン又は曲線によって仕切られており、この境界ライン又は曲線に沿って、情報担体の材料が公知の手段によって弱められている。これにより、部分面は、前記境界ラインに沿って、互いに及び/又は複合的なラベル配列に残る情報担体の残りの部分から切断することができる。又は、部分面は、情報担体の縁部によって仕切られている。境界ラインに沿って材料を弱めるために働く公知の手段は、切断したいセクションの境界及び形状に基づいて適切に選択される。適切な公知の手段の例は、刻み目付け(切欠き)又はパーフォレーションであり、パーフォレーション孔は、スロット(スリット)であることもでき、このスロットの間には、点状結合のみが、情報担体の切断可能な部分と、情報担体の、複合的ラベル配列に残る部分との間に残っている。切断したい表面領域エレメントの形状及び位置によって、認められるならば、例えば境界ラインに沿って屈曲することによって材料疲労を引き起こすことができる。前記疲労はセクションが前記ラインに沿って切断されることを可能にする。さらに、担体材料は、境界ラインの長さの一部に亘って、材料厚さ全体を貫通するように連続的に切り込まれることができ、境界の切り込まれていない部分のみが、引きちぎりのために説明した形式で提供される。切り込まれていない部分によって、切断可能なセクションは依然として、複合的な配列に残っている情報担体の部分に結合されている。
【0112】
シート状情報担体を有し、この情報担体から1つ又は2つ以上の情報担体部分面を切り離すことができ、部分面が情報担体のあらゆる所望の位置に配置されかつあらゆる所望の形状であり、切り離しの後に、別の面に接着されると有利である。情報担体は、少なくとも3つの層を有するシート状材料から成っており、底部の層はカップリング剤(接着剤)はく離層(シリコーン紙層)である。カップリング剤はく離若しくは接着剤はく離とは、ここでは、接着層が実際に付着する材料を示すが、カップリング結合は、層にいかなる顕著な損傷をも与えずに再び分離することができ、この場合、所定の範囲内の分離力が加えられる。カップリング剤はく離層はカップリング剤層に隣接しており、カップリング剤層の上には少なくとも1つの情報支持層が位置しており、この情報支持層は、カップリング剤と親和性である。この性質の情報担体は、切り離したい区分を、少なくとも1つの境界ラインに沿って、適切な二重切欠き形成によって提供することができ、これにより、前記区分が前記境界ラインに沿って情報担体から切り離される場合、自由な接着剤の帯が、切り離された区分に残る。
【0113】
このような二重切欠きを形成するために、情報担体は、間隔を置いた切欠きによって両側から切りこまれ、これにより、一方の切欠き28aは、上側から、提供された境界ラインに沿って、情報支持層及び接着剤層を通って、接着剤はく離層にまで延び、第2の切欠き28bは、下側から、有利には第1の切欠きに対してほぼ平行に、接着剤はく離層のみを貫通して延び、これにより、2つの切欠きは、互いに所定の距離だけ間隔を置かれている。この場合、上から延びた切欠きは、境界ラインに位置しており、これに対して、下から延びた切欠きは、前記距離Aだけ、切り離したい表面領域エレメントの中央に向かってずらされている。
図14aは、例として、実寸ではなく、このような2つの切欠きが設けられた3層情報担体30の区分の断面を示している。前記図面は、接着剤層8を介して接着剤はく離層28に結合された情報支持層26と、間隔を置いて配置された2つの切欠き28a,28bと、ステープル17とを示しており、このステープル17によって情報担体は、ラベル付けされるパックに固定される。
【0114】
このように形成された情報担体区分が
図14bに示されたように荷重を受けると、情報担体区分は切欠きにおいて2つの部分30a,30bに切り離され、これにより、切り離された区分30bには、2つの切欠きが設けられた分離縁部において、幅がAの自由接着剤帯29が提供され、この自由接着剤帯29によって、前記切り離された区分が、所望ならば別の表面に接着される。
【0115】
このような手段は、例えば臨床研究の安全性を増大するために、処置を行う医師のための資料管理を容易にしたり、患者に薬剤に関する信頼できる情報を提供することができる。
【0116】
もちろん、
図14a及び14bに示されたステープルを他の取付け手段に置き換えることもできる。説明した2つの切欠きが設けられたこのような情報担体を、自体公知の形式で、上に説明した本発明によるマルチパートラベルとは別の形式で、ラベル付けしたい容器に取り付けることもできる。これは、本質的に、本発明の発明要素を構成する。
【0117】
スタックの1つ又は2つ以上の情報担体、有利には最上部の情報担体に、全体的に又は部分的に情報担体から剥がすことができる1つ又は2つ以上の情報支持ラベルを設けることも可能である。このことは、自体公知の形式によって、少なくとも取外しのために設けられたラベルの部分が、接着剤コーティングが設けられた情報担体の表面領域に載置されることによって可能にすることができる。前記ラベルの部分は、適切ならば、パーフォレーションが設けられた又は予め刻み目が設けられた分離ラインによって、ラベルの残りの部分から切り離されてよい。次いで、ラベルは前記位置に接着され、これにより、不意に切断されず、ラベルは、小さすぎない力を加えることによって情報担体から特に剥がすことのみができる。剥がし作業は、ラベルの1つの側又は角隅又は取り外したいラベル部分に、接着剤が塗布されていない掴み帯部又はタブが設けられていると容易となる。例えば、ラベルは表面領域の一部に亘ってのみ情報担体に接着することも、1つ又は必要であれば2つ以上の裂断ラインを、接着される部分の間に設けることもでき、前記裂断ラインにより、接着されるラベル部分が、引き裂かれることができる。もちろん、所望の目的に適した他の公知の手段を使用することもできる。これらの手段の組み合わせが、本発明によるラベルの適切な構成のために使用されてもよい。引裂きラベルに設けられる情報が、引裂き作業の前に、引裂きラベルによって隠された表面領域上に設けることもできる。
【0118】
別の有利な実施例においては、本発明によるラベルは、旋回するように取り付けられた情報担体が開放旋回しないようにする閉鎖手段を有しており、すなわちこの閉鎖手段はラベルを閉鎖状態に保持することができる。このような閉鎖手段は様々な形式で実施することができる。
【0119】
最も単純な場合、最上部の情報担体はラベルから突出した連続部を有している。この情報担体の下側は完全に又は部分的に接着剤でコーティングされている。前記情報担体は、適切ならば、接着剤でコーティングされていない掴みタブを有している。ラベルの閉鎖状態では、前記連続部がパックの表面へ押し付けられることができ、最上部の情報担体とパックとの間に解放可能な結合を形成する。この結合は、ラベルが偶発的に開かないようにする。接着剤の結合力は、所要の接着力が提供されるが、接着結合が分離されるときにパック表面が損傷されないように、パック材料に適合させられると有利である。これにより、接着面は何度も開閉することができる。閉鎖を解放するために必要な力は、接着面のサイズによって設定することができる。例えば、連続部の幅は、最上部の担体の幅よりも小さいか、連続部は、接着表面のサイズを減じる、打抜き穴の配列を有していてよい。
【0120】
閉鎖手段を実施する別の可能な方法は、例えば、反転可能な延長可能なねじ山又はバンド(例えばゴムバンド)から成っていてよく、前記ねじ山又はバンドは、2箇所において、取付け領域から間隔を置きながらベースエレメントの2つの異なる縁部に取り付けられ、情報担体スタックに亘って引かれることができる。
【0121】
別の実施例においては、ベースエレメント、又はスタックの最下部の情報担体の内の1つ(有利には最下部の情報担体)から、取付け領域から間隔を置いた少なくとも1つの縁部位置(有利には取付け領域とは反対に位置した縁部)において、フレキシブルな連続部が延びており、この連続部は、曲げることによって最上部の情報担体又は適切に位置決めされた最上部の情報担体の連続部と重ねられることができる。重なり領域において、重なり合った領域は、相互作用して閉鎖手段を形成するように形成されている。
【0122】
このような閉鎖手段は純粋に機械的な構成であることもできる。例えば、閉鎖手段のエレメントのうちの1つは、タブ又はノブとして設計されているか、又は他の形式で、開口(例えば閉鎖手段の他方のエレメントに配属したスリット又は部分)に導入することができる差込み結合の雄部分として、また別の形式で、差込み結合の雌部分として設計されており、この場合、導入時に、差込み結合のエレメントは、程度の差こそあれ明白な弾性的な復元可能な変形を受け、エレメントが完全に統合されると復元して、これにより固定されているが解放可能な結合を生じる。
【0123】
閉鎖手段のエレメントは、少なくとも重なり合った領域において、カップリング面に当て付けられることもできる。カップリング面は、固定されているが解放可能な結合を提供するために相互作用する。カップリング面は、ベースエレメントから延びたフレキシブルな連続部又は底部情報担体のうちの1つが、最上部の情報担体又は該情報担体の連続部と接触させられたときに、互いに当て付けられるように位置決めされている。
【0124】
適切なカップリング面結合の例は、接着剤はく離層の滑らかな面と組み合わされた触圧接着剤面、又はタッチ・アンド・クローズファスナのエレメント、すなわち小さなフックが設けられた面と、ループが設けられた別の面とである。
【0125】
閉鎖が、接着剤はく離面と相互作用する触圧接着剤面によって提供されるならば、ベースエレメント又は底部の情報担体の内の1つ(有利には最下部の情報担体)及び適切ならば、最上部の情報担体の内の1つ(有利には最上部の情報担体)に連続部を設けると有利である。ベースエレメント又は底部の情報担体のうちの1つから延びた連続部は、情報へ屈曲されたときに、上部情報担体の内の1つ(有利には最上部の情報担体)と、又は最上部の情報担体の下方へ屈曲された連続部と重なり合うような長さである。重なり合う領域において、重なり合うエレメントのうちの一方には、他方のエレメントと接触させられる面に接着剤層が設けられており、他方のエレメントには、対応する位置に滑らかな接着剤はく離面が設けられている。復元可能な閉鎖のために、閉鎖エレメントは曲げ合わせられ、機能的な面と接触させられ、押し合わせられる。
【0126】
この具体化は、ラベル閉鎖の2つの可能な方法を許容する。連続部がベースエレメントから延びているならば、閉鎖時には、情報担体スタック全体がパックに固定される。これに対し、連続部が底部情報担体(有利には最下部の情報担体)から延びているならば、閉鎖が閉鎖されると、情報担体スタックは、組み立てられた形式になるように上方旋回されることができ、これにより、ベースエレメントがアクセス可能となる。このことは、例えば、物品、例えばタブレット、カプセル又は同様のものを、ラベルを開くことなくブリスタパックから取り出すことができる。
【0127】
単純な製造を許容する特定の実施例において、ベースエレメントから延びた閉鎖連続部は、次のように実施されてよい。一方の側がシリコーン紙又は同様の接着剤はく離材料でラミネートされたシート状構造が、所要の閉鎖連続部を有するベースエレメントの接着領域の大きさのブランクを形成するために使用される。次いで、前記ブランクの内部領域が、貫通通路が設けられたベースエレメント表面領域を露出させるために打ち抜かれ、これは、フレーム31を形成し、このフレーム上に閉鎖連続部32が載置される。前記フレームは、接着剤親和性表面によってベースエレメントに位置決めされ、このように固定される。接着剤で結合されたフレームは、ベースエレメントのカップリング面の大部分を露出させ、その結果、ベースエレメントは依然として信頼性よくパックに固定することができる。
【0128】
図15aは、本発明によるマルチパートラベルのこのような具体化を斜め下方から見た図を概略的に実寸でなく示している。
図15aは、ベースエレメント4に接着剤層8によって固定されたフレーム31と、図面に示された面にシリコーン紙の層を有する隣接する連続部32と、接着剤層34によって連続部32に位置決めされた連続部33とを示しており、前記接着剤層は、連続部32のシリコン側に当て付けられている。接着剤層8の下に配置された十字形に切り込まれた貫通通路が、図面に点で示されている。
【0129】
図15bは、本発明によるラベルの閉鎖可能な具体化の斜め下方から見た図を概略的に実寸でなく示しており、この場合、閉鎖連続部32は、ベースエレメントではなく最下部の情報担体5から延びている。
【0130】
前記多数の有利な特徴を有する本発明によるマルチパートラベルは特に有利である。
【0131】
本発明は、本発明によるマルチパートラベルを製造する方法にも関する。有利な製造方法では、ベースエレメント及び情報担体が、十分な強度を有する適切なシート状材料の連続的な帯材から切り抜かれる。この場合、帯材の幅はパックの幅に相当し、長さは、パック長さの整数倍、所望ならばパック厚さの大きさの加えられた長さであると有利である。
図10aは、このような帯材を示しており、以下に説明される帯材の取扱いを示している。前記帯材の区分、通常第1の区分には例えば打抜きによってベースエレメントのために必要な貫通通路が設けられている。ベースエレメントの端部では、帯材は、
図10a及び10bに破線18aで示したように長手方向に対して横方向のラインに沿って適切な手段によってフレキシブルにされており、これにより、帯材は前記ラインに沿ってベースエレメントに対して折り畳まれることができる。フレキシブルな横方向のライン(破線18b)は引き続きそれぞれパック長さに等しい距離をおいて形成され、これにより、多数の情報担体面が形成される。
図10bに示したようにベースエレメントと情報担体スタックとの体にパック厚さに等しい距離19を設けたい場合には、帯材は、まず、長さに対して横方向で18cにおいて、ライン18aから前記間隔をおいてフレキシブルにされ、次いで、前記のようにフレキシブルな横方向のライン18bが形成される。
【0132】
ベースエレメントがパックに固定されると、情報担体面が、情報担体スタックを提供するようにジグザグ状に折り畳まれ、これにより
図9の具体化を提供するか、それぞれ2つの連続する情報担体区分を、互いに隣接した面において接着することができ、これにより
図8の具体化を提供する。
【0133】
択一的な製造方法では、ベースエレメント及び情報担体は、前記材料の1つから所定のサイズに切り取られ、これにより、ベースエレメント及び情報担体のための材料は、同じ又は異なることができる。貫通通路スリット配列又は開放孔がベースエレメントのためのブランクから打ち抜かれ、これにより、前記貫通通路又は孔を、ラベル付けしたいブリスタパックの1つ又は2つ以上のブリスタそれぞれの形状又は位置によって配属することができ、前記貫通通路又は孔のサイズは、パックされる対象物を通過させることができる。情報担体のためのブランクには、情報を支持するための比較的大きな面(情報面)が設けられており、必要であれば、個々のエレメントを互いに固定するための比較的小さな面(固定面)が設けられており、前記面は、適切ならば、例えば固定面への接着剤の塗布により前記機能のために及び/又は情報を支持するのに適した、印刷することができかつ/又は接着を提供することができる、情報面における、表面領域の製造のために提供される。ヒンジのように機能するフレキシブルな屈曲位置が、情報担体の情報面と固定面との間に導入されており、情報担体及びベースエレメントは、前記公知の機械的手段又は接着剤固定手段によって固定面に互いに上下に固定される。
【0134】
この製造プロセスの変化実施例は、ブリスタパックのカバーシート材料又は熱成形シート材料にある。ブリスタ状の変形を有する前記熱成形シート材料は、ベースエレメントとして使用され、この機能のために形成される。
【0135】
自由接着剤層ははく離シート材料でカバー及び保護されていると百合である。情報は、作業条件に最も適した製造段階で情報面に提供されてよい。所望ならば、ラベルは、情報を有さずに、自分自身で情報を提供したい消費者に提供することもできる。この製造ステップ手順は、作業上の要求にできるだけ適応させられて良い。
【0136】
本発明は、一次的及び二次的なパック、特にブリスタパックにラベル付けするための、本発明によるマルチパートラベルの使用にも関する。
【0137】
以下の典型的な具体化は、本発明によるマルチパートラベルの製造を説明している。しかしながら、本発明は、説明された具体化に制限されない。
【0138】
例1
6.5×5.5cmのカバー表面と、0.75×1.75cmの上部開口及び1.0cmの深さを備えたブリスタ状凹所とを備え、該凹所が均一に2列に配置されており、その結果2つのブリスタ列の間に1cmの中央ウェブが存在し、1つのブリスタ列とカバー面の境界との間に0.5cm幅のフレームウェブが存在しているようなブリスタパックのために、本発明による適切なマルチパートラベルは以下のように製造される:72.6×5.5cmの矩形帯材が、単位面積あたりの重量100g/m
2の、熱接着されたポリエステル不織布から切り抜かれる。上側で、帯材は、二酸化チタン含有紙コーティングが提供される。乾燥後、下側に触圧接着剤コーティングが提供され、蒸発後、前記下側は、適切な、PTFEが注入されたはく離保護シート材料でカバーされる。
【0139】
この形式で形成された帯材の始端部に配置された6.5×5.5cmの表面領域は、ブリスタパックのブリスタ開口のサイズ及び配列に基づき、帯材から打ち抜かれた10個の孔を有している。
【0140】
次いで、触圧接着剤をカバーした保護シート材料は、6.5cmの距離と、7.5cmの距離とにおいて、その後は6.5cmごとに、切り込みが加えられる。帯材の端部から始まって、次いで、保護シート材料が、長さが6.5cmの区分のうちの2つそれぞれからはく離され、区分は、接着領域が互いに正確に重なり合うように折り畳まれ、次いで、区分は、短時間圧力を加えることにより互いに結合される。このプロセスは、5つの二重の面を提供するように、10の表面領域が結合されるまで継続される。次いで、長さが1.1cmの帯材領域と、打ち抜かれた配列が設けられた、帯材の開始領域とが残る。
【0141】
打ち抜かれた領域は、ブリスタパックのカバー面にラベルを取り付けるためのベースエレメントとして働き、長さが1.1cmの領域は、パックのブリスタ側に情報担体を配置するために働く。情報は、前記のラベルの製造に基づき、情報担体の自由な側に、例えば、情報担体に接着される、テキスト支持自己接着ラベルによって提供することも、紙コーティングが乾燥された後に所望の時点で印刷することもできる。
【0142】
情報支持面は、他の形式で保存されるデータ、例えば磁気データ又は光電データを支持するために、全体的に又は部分的に形成されてもよい。次いで、紙コーティングの適用は、別の対応する保存媒体を提供することによって全体的に又は部分的に交換される。
【0143】
本発明に従ってより小さなマルチパートラベル(例えば、ブリスタ間の中央ウェブの幅が約0.5cmしかなく、フレームウェブの幅が約0.3cmしかないようなラベル)を同様の形式で製造することもできる。
【0144】
例2
例1が繰り返され、唯一の差異は、不織布の帯材には、長さが6.5cmの開始区分において接着剤層が設けられるのみであり、保護シート材料でカバーされることである。残りの長さに亘って、帯材は両側において紙コーティングでコーティングされる。貫通通路を打ち抜いた後、帯材は、ジグザグ状のスタックを提供するように折り畳まれる。
【0145】
例3
例1と同じブリスタパックのために、本発明による適切なマルチパートラベルが以下のように製造される:
a) ベースエレメントの製造
7.5×5.5cmの矩形区分が、単位領域あたりの重量120g/m
2の、熱接着されたポリエステル繊維不織布から切り抜かれる。上側では、帯材には二酸化チタン含有紙コーティングが提供される。乾燥後、下側に触圧接着剤コーティングが塗布され、蒸発後、前記下側は、適切な、PTFEが注入されたはく離保護シート材料でカバーされる。区分の縁部から測定された6.5×5.5cmの表面領域は、ブリスタパックのブリスタ開口のサイズ及び配列に基づき、前記表面領域から打ち抜かれている。幅が1cmの、孔がないオーバハングが残る。次いで、ラベル付けしたいパックにおいて繰り返されるラベル番号が、孔の列の間に設けられた1cm幅のウェブに印刷される。
【0146】
b) 情報担体の製造
7.5×5.5cmの10個の矩形区分が、単位面積あたりの重量80g/m
2の、熱接着されたポリエステル繊維不織布から切り抜かれる。上側及び下側において、右側の縁部から計算された6.5cmの両面領域に、二酸化チタン含有紙コーティングが提供される。自由のままである1cm幅の帯材は、情報担体の固定面を形成する。その後、各情報担体は、スタックにおける情報担体の所定の位置に基づき切断されたインデックス帯材を有する。
【0147】
このように形成された情報キャリヤには、互いに相前後して、これらの情報担体のために意図された情報が提供される。インデックス帯にはキーワードコード、例えば国コードが提供される。最上部の情報キャリヤは、上側に、ベースエレメントの上方領域にも印刷された同じ重要な基本的情報を受け取り、ラベル付けしたいパック上に生じるラベル番号は、短い縁部に沿って保存された表面領域においてここにも印刷される。
【0148】
その後、情報担体は、所定の順序で平らにベースエレメント上に積み重ねられ、10個の情報担体とベースエレメントとから成るスタック全体は、ステープル留め機械を使用して線材ステープルによってステープル留めされる。
【0149】
紙コーティングの代わりに、充填されないメラミン樹脂を、ベースエレメントの情報領域と情報担体の情報面とにコーティングすることもできる。樹脂が降下した後、このように得られた滑らかで剛性の面は、該面に接着された、所要の情報を有するラベル、有利には自己接着ラベルを有することができる。
【0150】
例4
ベースエレメントは例2に説明したように製造され、唯一の差異は、乾燥後に、帯材の左側の縁部から計算された1cmの表面領域の両側に触圧接着剤が塗布され、蒸発後に、前記表面領域がはく離保護シート材料でカバーされるということである。情報キャリヤに印刷が提供されると、情報担体は、例2のように、平らにベースエレメント上に積み重ねられ、所定の位置に固く締め付けられる。次いで、保護シート材料は、ベースエレメントとの取付け領域及び情報キャリヤの固定面から相前後して取り外され、隣接する接着面に短時間明白に圧力を加えることによって接着される。
【0151】
例5
7.5×5.5cmの矩形区分が、単位領域あたりの重量120g/m
2の、熱接着されたポリエステル繊維不織布から切り取られる。上側において、帯材には二酸化チタン含有紙コーティングが設けられている。乾燥後に、下側に触圧接着剤コーティングが塗布され、蒸発後に、前記下側は、適切なPTFEが注入されたはく離保護シート材料でカバーされる。区分の縁部から測定された6.5×5.5cmの表面領域は、ブリスタパックのブリスタ開口のサイズ及び配列に基づき、区分から打ち抜かれる。1cm幅の、孔のないオーバハングが残る。次いで、ラベル付けしたいパックに生じるラベル番号が、孔の列の間に設けられた1cm幅のウェブに印刷される。
【0152】
b) 情報担体の製造
13×5.5cmの6つの矩形区分が、単位面積あたりの重量80g/m
2の、熱接着されたポリエステル繊維不織布から切り取られる。上側及び下側において、右側の縁部及び左側の縁部から計算された6.3cmの表面領域には、二酸化チタン含有紙コーティングが提供される。これにより、中央に位置した幅0.4cmの領域から間隔をおいた、両側に紙コーティングが提供された情報担体帯材が製造される。乾燥後、帯材は、紙コーティングが塗布されていない中央において折り畳まれる。その後、各情報担体は、スタックにおける情報担体の所定の位置に諸付き切断されたインデックス帯を有する。
【0153】
このように形成された情報担体には、各情報担体向けの情報が次々に提供される。情報帯には、キーワードコード、例えば国コードが提供される。最上部の情報担体の上側には重要な基本情報が提供され、ラベル付けしたいパックに生じるラベル番号は、x短い縁部に沿って保存された表面領域にここで印刷される。
【0154】
情報担体の帯1〜3は、互いに上下に位置決めされ、紙コーティングのない中央部で折り合わされ、折り畳まれた状態で、a)で製造されたベースエレメントのオーバハング領域に縫い付けられる。帯材4〜6に対する作業も全く同じである。その後、ベースエレメントのオーバハングに結合された帯材の束は、右側へ旋回させられ、これにより情報担体スタックが形成される。