特許第5774092号(P5774092)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774092
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】直接製錬法
(51)【国際特許分類】
   C21B 11/00 20060101AFI20150813BHJP
   C22B 5/10 20060101ALI20150813BHJP
   C22B 34/12 20060101ALI20150813BHJP
【FI】
   C21B11/00
   C22B5/10
   C22B34/12 102
【請求項の数】17
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-510448(P2013-510448)
(86)(22)【出願日】2011年5月18日
(65)【公表番号】特表2013-527322(P2013-527322A)
(43)【公表日】2013年6月27日
(86)【国際出願番号】AU2011000580
(87)【国際公開番号】WO2011143703
(87)【国際公開日】20111124
【審査請求日】2014年5月9日
(31)【優先権主張番号】2010904167
(32)【優先日】2010年9月15日
(33)【優先権主張国】AU
(31)【優先権主張番号】2010902162
(32)【優先日】2010年5月18日
(33)【優先権主張国】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】507123202
【氏名又は名称】テクノロジカル リソーシーズ プロプライエタリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドライ、ロドニー ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ピロート、ジャック
【審査官】 越本 秀幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−131753(JP,A)
【文献】 特開2007−177295(JP,A)
【文献】 特開昭58−077548(JP,A)
【文献】 特開平05−239521(JP,A)
【文献】 特開昭48−038221(JP,A)
【文献】 特表2009−507134(JP,A)
【文献】 特表2006−516676(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/125814(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C21B 11/00−11/10
C21B 13/00−13/14
C22B 5/10
C22B 34/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)酸化鉄及び少なくとも3質量%の酸化チタンを含有する金属含有供給材料、(b)固体炭素質供給材料、及び(c)酸素含有ガスを、鉄及びスラグの溶融浴を収容する直接製錬容器に供給する段階と、
前記直接製錬容器で前記金属含有供給材料を直接製錬し、溶融鉄、酸化チタンを含有する溶融スラグ、及び排ガスのプロセス生成物を生成する段階と
を含む直接製錬方法において、
前記溶融スラグが固体材料と液相とのスラリーであり、前記固体材料が、前記直接製錬法のスラグ温度で固体酸化物相であり、前記直接製錬容器の前記溶融浴内でスラグ温度が1400〜1550℃の範囲にあるときに前記溶融スラグが0.5〜5ポアズの範囲の粘度を有するように、プロセス条件を制御することを特徴と前記プロセス条件が、
(a)温度及び圧力、固体供給材料及び酸素含有ガスの容器内への注入速度を含む直接製錬容器内の動作条件、
(b)スラグ組成を含む溶融浴の組成、及び
(c)溶融浴の特性
を含む、直接製錬法。
【請求項2】
前記固体酸化物相が前記液相から析出し、それによって前記スラグの粘度が制御されるように、スラグの組成を制御し、前記溶融浴の温度を前記スラグの液相線温度よりも低くなるように制御することによって、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項に記載された直接製錬法。
【請求項3】
前記溶融スラグ中の前記固体材料が前記溶融スラグの少なくとも5質量%であるように、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項又は請求項に記載された直接製錬法。
【請求項4】
前記溶融スラグ中の前記固体材料が前記溶融スラグの少なくとも10質量%であるように、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項から請求項までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項5】
前記溶融スラグ中の固体材料が前記溶融スラグの30質量%未満であるように、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項から請求項までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項6】
前記溶融スラグ中の固体材料が前記溶融スラグの15〜25質量%であるように、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項から請求項までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項7】
前記金属含有供給材料が、チタノマグネタイト及びイルメナイトのいずれか1種又は両方を含む、請求項1から請求項までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項8】
前記金属含有供給材料がチタノマグネタイトのみを含むとき、前記酸化チタンが前記金属含有供給材料の40質量%未満である、請求項に記載された直接製錬法。
【請求項9】
前記金属含有供給材料がチタノマグネタイトのみを含むとき、前記酸化チタンが前記金属含有供給材料の30質量%未満である、請求項又は請求項に記載された直接製錬法。
【請求項10】
前記金属含有供給材料がチタノマグネタイト及びイルメナイトを含むとき、前記酸化チタンが前記金属含有供給材料の50質量%未満である、請求項に記載された直接製錬法。
【請求項11】
前記金属含有供給材料が、その他の金属酸化物も含む、請求項1から請求項までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項12】
前記金属含有供給材料が酸化バナジウムを含有する場合、前記直接製錬法が、溶融鉄及びバナジウム、酸化チタン及び酸化バナジウムを含有する溶融スラグ、及び排ガスのプロセス生成物を生成することを含む、請求項11に記載された直接製錬法。
【請求項13】
前記スラグ中の鉄と前記溶融鉄中の炭素との質量濃度の比が2:1未満になるように制御することによって、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項14】
前記スラグ中の鉄と前記溶融鉄中の炭素との質量濃度の比が1.5:1未満になるように制御することによって、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項15】
前記スラグ中の鉄と前記溶融鉄中の炭素との質量濃度の比が1:1〜1.3:1になるように制御することによって、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項16】
前記溶融スラグが高炉スラグよりも高い酸素ポテンシャルを有するように、前記プロセス条件を制御することを含む、請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載された直接製錬法。
【請求項17】
溶融浴を有する直接製錬法により、酸化鉄及び少なくとも3質量%の酸化チタンを含有する金属含有供給材料を製錬するために使用される直接製錬容器であって、前記直接製錬容器は、金属及びスラグの溶融浴を収容し、前記溶融スラグが固体材料と液相とのスラリーであり、前記固体材料が、前記直接製錬法のスラグ温度で固体酸化物相であり、前記溶融スラグは、前記溶融浴内でスラグ温度が1400〜1550℃の温度範囲にあるときに0.5〜5ポアズの範囲の粘度を有する、直接製錬容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直接製錬容器で、酸化鉄及び酸化チタンを含有する金属含有供給材料から溶融金属を生成するための、溶融浴による直接製錬法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属含有供給材料は、酸化鉄及び酸化チタンを含有する任意の材料であってよい。適切な供給材料の1つの例は、チタン磁鉄鉱である。これはチタノマグネタイト又は「砂鉄」としても知られている。別の例はイルメナイトである。チタン磁鉄鉱の適切な供給源は、スウェーデン、中国及びニュージーランドで見出される。イルメナイトの適切な供給源は、西オーストラリア及びマダガスカルで見出される。本発明は、チタン磁鉄鉱及びイルメナイトに限定するものではなく、これら供給源から得られるチタン磁鉄鉱及びイルメナイトに限定されるものではない。
【0003】
金属含有供給材料は、酸化鉄及び酸化チタンと、酸化バナジウムなどのその他の金属酸化物とを含有する任意の材料であることができる。適切な供給材料の1つの例は、スウェーデン、中国及びニュージーランドで見出されるような、又はTiO顔料供給プロセス(Becher法)での残渣としての、チタン−バナジウム磁鉄鉱である。
【0004】
公知の溶融浴による直接製錬法を、一般にハイスメルト(HIsmelt)法と呼び、出願人によりかなりの数の特許及び特許出願に記載されている。
【0005】
ハイスメルト法は、鉄鉱から溶融鉄を生成することに特に関連するものである。
【0006】
溶融鉄を生成するという状況において、ハイスメルト法は、
(a)直接製錬容器に溶融鉄及びスラグの浴を形成するステップ、
(b)この浴に、(i)通常は粒子形態の鉄鉱、及び(ii)鉄鉱供給材料の還元剤及びエネルギー供給源として作用する通常は石炭である固体炭素質材料を注入するステップ、
(c)浴内で鉄鉱を鉄に製錬するステップ
を含む。
【0007】
本明細書において、「製錬」という用語は、金属酸化物を還元する化学反応が生じて溶融金属が生成される熱処理を意味すると理解される。
【0008】
ハイスメルト法では、金属含有材料の形態の固体供給材料及び固体炭素質材料がキャリア・ガスと共に、直接製錬容器の側壁を経て下向き及び内向きに延びるように鉛直に対して傾斜したいくつかのランスによって溶融浴内に注入され、且つ固体供給材料の少なくとも一部が容器の底部の金属層に到達するようにこの容器の下部領域に注入される。固体供給材料及びキャリア・ガスは、溶融浴に侵入して、溶融金属及び/又はスラグを浴の表面の上方にある空間に突出させて、遷移領域を形成する。酸素含有ガス、通常は酸素に富む空気又は純粋な酸素の噴射を、下向きに延びるランスにより容器の上部領域に注入して、容器の上部領域にある溶融浴から放出された反応ガスを二次燃焼させる。遷移領域では、好ましい量の、上昇しその後下降する溶融金属及び/又はスラグの液滴又は飛沫又は流れが存在し、浴の上方で反応ガスを二次燃焼させることによって発生した熱エネルギーを浴に移動させるのに有効な媒体が提供される。
【0009】
通常は、溶融鉄を生成する場合、酸素に富む空気を使用する際には、その空気は1200℃程度の温度で供給され、熱風炉で発生させられる。技術的に純粋な冷酸素が使用される場合、この酸素は通常は周囲温度又は周囲温度付近で供給される。
【0010】
直接製錬容器での反応ガスの二次燃焼から生じる排ガスは、排ガス・ダクトを通して容器の上部領域から除去される。
【0011】
直接製錬容器は、下方の炉床に耐火物裏打ち部を、容器の側壁及び屋根に水冷却パネルを含み、連続回路でパネルを通して水を連続的に循環させる。
【0012】
ハイスメルト法は、通常は少なくとも0.5Mt/aの大量の溶融鉄を、単一の小さな容器で直接製錬することによって製造することを可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第6,440,195号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、この時点までの出願人の見方は、チタノマグネタイト及びイルメナイトなどの酸化鉄及び酸化チタンを含有し且つ任意選択で酸化バナジウムなどのその他の金属酸化物も含有する金属含有供給材料を製錬するには、ハイスメルト法は適切ではないということであった。出願人は次に、ハイスメルト法に関して研究及び開発を、特にこのハイスメルト法におけるスラグの特徴を調査する作業を実施し、プロセス条件の適切な制御によって、ハイスメルト法において酸化鉄及び酸化チタンと任意選択で酸化バナジウムとを含有する金属含有供給材料を製錬することが可能になることを示す。この発見は、ハイスメルト法に類似した特徴を有し又はハイスメルト法を採用するその他の溶融浴による方法にも当てはまる。
【0015】
上記考察は、オーストラリア及びその他の地域において共通する一般的な知識であることを認めるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、直接製錬容器内でプロセス条件を制御することにより、この容器内の金属及びスラグの溶融浴内にある溶融スラグが、容器内の溶融浴におけるスラグ温度が1400〜1550℃の範囲にあるときに0.5〜5ポアズの範囲の粘度を有するようにすることを含む、溶融浴による直接製錬法を提供する。
【0017】
本発明は、(a)酸化鉄及び少なくとも3重量%の酸化チタンを含有する金属含有供給材料、(b)固体炭素質供給材料、及び(c)酸素含有ガスを、鉄及びスラグの溶融浴を収容する直接製錬容器に供給する段階と、及び容器で金属含有供給材料を直接製錬し、溶融鉄、酸化チタンを含有する溶融スラグ、及び排ガスのプロセス製造物を生成する段階とを含む直接製錬法において、スラグ温度が直接製錬容器の溶融浴内で1400〜1550℃の範囲にあるときに溶融スラグが0.5〜5ポアズの範囲の粘度を有するように、本明細書に記載のようにプロセス条件を制御することを特徴とする、直接製錬法を提供する。
【0018】
本明細書では、「溶融スラグ」という用語は、完全に液体であるスラグを意味すると理解される。
【0019】
本明細書では、「溶融スラグ」という用語は、固体材料及び液相のスラリーを含むスラグも意味すると理解される。
【0020】
溶融スラグ中の固体材料は、この直接製錬法のスラグ温度で固体酸化物相であってもよく、スラグは、液体スラグ相中に固体酸化物相があるスラリーである。
【0021】
本明細書では「プロセス条件」という用語は広い意味を有するものとし、例えば(a)温度及び圧力、固体供給材料及び酸素含有ガスの容器内への注入速度などの直接製錬容器内の動作条件、(b)溶融浴の組成、特にスラグ組成、及び(c)溶融浴の特性に及ぶことが意図されている。溶融浴の組成は、溶融浴の温度が1400〜1550℃の範囲で本明細書に記述されるようにスラグが溶融スラグになるように、スラグの構成成分の選択を含むことができる。上述の「溶融スラグ」の定義に示されるように、溶融スラグは、この直接製錬法の動作温度範囲で固体酸化物相及び液体スラグ相を含むことができる。溶融スラグの特性には、例として、上述の溶融スラグの粘度及び/又は酸素ポテンシャルが含まれる。特性には、例として、溶融スラグの塩基度及びスラグの乱流も含まれる。これらの特性は、動作条件及びスラグ組成に依存する。
【0022】
本発明は、上述の研究及び開発の結果としての出願人の認識に基づいている。
(a)ハイスメルト法と、ハイスメルト法に類似した特徴を有し又はハイスメルト法を採用するその他の溶融浴による方法では、酸化鉄、酸化チタン、及び任意選択で酸化バナジウムを含有する金属含有供給材料を直接製錬するための動作の窓がある。
(b)この窓内で動作する溶融浴による方法は、これらチタン含有材料を製錬して、酸化バナジウムを含有するチタノマグネタイトを含むチタノマグネタイトを製錬するのに現在使用されている高炉よりも効果的に、溶融鉄を生成する機会を提供する。
【0023】
特に、出願人は、本発明が、ハイスメルト型の方法の溶融浴をベースとする製錬法から、2種の価値ある生成物、即ち(a)バナジウム金属を含有できる溶融鉄生成物と、(b)顔料用チタニアを生成するための硫酸塩法の供給材料として使用できるTiO形の酸化チタンを少なくとも50%などの高濃度の有するスラグ生成物とを生成する機会を提供することに気付いた。特に、出願人は、溶融浴を有する方法で、この方法から放出された溶融スラグの冷却速度を制御することにより、硫酸塩法での処理に適したミクロ構造を優先的に形成する機会があることに気付いた。
【0024】
この方法は、スラグの組成を制御し、且つ溶融浴の温度をスラグの液相線温度よりも低く、通常は僅かに低く制御して、固体酸化物相が溶融スラグの液相から析出するようにし、それによってスラグの粘度を制御することによって、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0025】
本明細書で使用される「粘度」及び「液相線温度」という用語は、FactSageソフトウェア(液相線温度の場合はFactSage 6.1以降、及び粘度の場合は「FactSage Viscosity 6.0以降」)により計算された粘度及び液相線温度を意味すると理解される。種々の測定及び計算技法から得られる非標準的結果の可能性を考えれば、FactSage計算による合理的説明は、これらの用語の意味において暗黙的であるように定義される。その計算は、実行される場合、FactSageソフトウェアを使用するための指針に完全に一致し、必要なら、FactSageソフトウェアの所有者によって見直し及び認可がなされる。特に、ある可能性のある化学種の組合せを(故意に又はそれ以外の理由で)省略する計算は、本明細書で使用される「粘度」及び「液相線温度」に一致しているとは見なされないことになる。
【0026】
この直接精錬法は、溶融スラグ中の固体材料がこの溶融スラグの少なくとも5%であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0027】
溶融スラグ中の固体材料は、溶融スラグの少なくとも10%であることができる。
【0028】
溶融スラグ中の固体材料は、溶融スラグの30%未満であることができる。
【0029】
溶融スラグ中の固体材料は、溶融スラグの15〜25%を構成できる。
【0030】
金属含有供給材料は、酸化鉄及び酸化チタンを含有する任意の材料であることができる。適切な供給材料の実例は、チタン磁鉄鉱、チタノマグネタイト及びイルメナイトである。
【0031】
金属含有供給材料がチタノマグネタイトのみを含む状況では、酸化チタンは、金属含有供給材料の40重量%未満であることができる。
【0032】
金属含有供給材料がチタノマグネタイトのみを含む状況では、酸化チタンは、金属含有供給材料の30重量%未満であることができる。
【0033】
金属含有供給材料がチタノマグネタイト及びイルメナイトを含む状況では、酸化チタンは、金属含有供給材料の50重量%未満であることができる。
【0034】
金属含有供給材料は、酸化鉄及び酸化チタンと、酸化バナジウムなどのその他の金属酸化物を含有する任意の材料であることができる。適切な供給材料の1つの実例は、チタン−バナジウム磁鉄鉱である。
【0035】
金属含有材料が酸化バナジウムを含有する状況では、この直接精錬法は、溶融鉄及びバナジウム、酸化チタン及び酸化バナジウムを含有する溶融スラグ、及び排ガスのプロセス生産物を生成することを含む。
【0036】
プロセス条件に応じてこの直接精錬法での金属とスラグ生成物との間のバナジウムの分配は、金属生成物に対して少なくとも50%、通常は少なくとも65%、より典型的には少なくとも80%であることができる。
【0037】
一般論として、金属含有材料が酸化バナジウムを含有する状況のみならず、この直接精錬法は、スラグ中の鉄と金属中の炭素との濃度の比を2:1未満、典型的には1.5:1未満、より典型的には1:1から1.3:1に制御することによってプロセス条件を制御することを含むことができる。
【0038】
この直接精錬法は、溶融スラグが高い酸素ポテンシャルを有するように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0039】
本明細書では、「酸素ポテンシャル」の文脈における「高い」という用語は、高炉スラグに対して高いことを意味すると理解される。
【0040】
この直接精錬法は、スラグ中の酸化チタンが+4価の状態からより低い原子価状態に還元されることを最小限に抑えるため、溶融スラグの酸素ポテンシャルが十分高くなるようにプロセス条件を制御することを含むことができる。原子価のより低い状態は、スラグ粘度を低減させ、泡沫状のスラグが形成されるリスクが増大する。泡沫状のスラグは、プロセス制御に関する問題をもたらすので望ましくない。
【0041】
この直接精錬法は、溶融スラグが高い酸素ポテンシャルを有するように溶融スラグのFeO含量が少なくとも3重量%であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0042】
この直接精錬法は、溶融スラグが高い酸素ポテンシャルを有するように溶融スラグのFeO含量が少なくとも4重量%であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0043】
この直接精錬法は、溶融スラグが高い酸素ポテンシャルを有するように溶融スラグのFeO含量が少なくとも5重量%であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0044】
この直接精錬法は、溶融スラグのFeO含量が6重量%未満であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0045】
この直接精錬法は、溶融スラグのFeO含量が10重量%未満であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0046】
この直接精錬法は、溶融スラグの炭素含量が少なくとも3重量%であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0047】
この直接精錬法は、溶融スラグの炭素含量が少なくとも4重量%であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0048】
この直接精錬法は、溶融スラグの炭素含量が5重量%未満であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0049】
この直接精錬法は、溶融スラグの粘度が0.5〜4ポアズの範囲にあるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0050】
この直接精錬法は、溶融スラグの粘度が0.5〜3ポアズの範囲にあるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0051】
この直接精錬法は、溶融スラグの粘度が2.5ポアズ超であるように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
【0052】
この直接精錬法は、溶融浴において、溶融スラグの特性、例えばスラグ組成及び/又はスラグ粘度の制御を容易にするために、1種又は複数の添加剤を添加することを含むことができる。
【0053】
例として、添加剤は、スラグの粘度を低下させ泡沫状スラグのリスクを最小限に抑えるため、例えばCaOによって溶融スラグの塩基度を制御するように選択できる。
【0054】
この直接精錬法は、溶融スラグが下記の構成成分を、表示される範囲内で有するように、プロセス条件を制御することを含むことができる。
TiO:少なくとも15重量%、
SiO:少なくとも15重量%、
CaO:少なくとも15重量%、
Al:少なくとも10重量%、及び
FeO:少なくとも3重量%
【0055】
溶融スラグは、少なくとも20重量%のTiOを含むことができる。
【0056】
溶融スラグは、少なくとも50重量%のTiOを含むことができる。
【0057】
溶融スラグは、15〜20重量%のSiOを含むことができる。
【0058】
溶融スラグは、15〜30重量%のCaOを含むことができる。
【0059】
溶融スラグは、10〜20重量%のAlを含むことができる。
【0060】
溶融スラグは、4〜10重量%のFeOを含むことができる。
【0061】
スラグ組成物は、MnOなどのその他の構成成分を含むことができる。
【0062】
本発明によるスラグ組成物の特定の実例は、下記の通りである。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
化学成分A及びBは、中国産チタノマグネタイトの形をした100%の供給材料の使用に基づき、化学成分Cは、ニュージーランド産チタノマグネタイトの形をした100%の供給材料の使用に基づく。
【0067】
この直接精錬法は、この方法を、直接製錬容器内で大気圧よりも高い圧力で操作することを含むことができる。
【0068】
酸素含有ガスは、酸素に富む空気又は工業用酸素であることができる。
【0069】
この直接精錬法は、固体供給材料が溶融浴の溶融鉄層に少なくとも部分的に侵入するように、容器の側壁を経て下向き及び内向きに延びる固体材料注入ランスを介して、溶融浴内に金属含有供給材料及び固体炭素質材料及びキャリア・ガスを注入することにより、固体供給材料を容器内に供給することを含むことができる。
【0070】
この直接精錬法は、溶融浴の実質的な撹拌をもたらすために、固体供給材料及びキャリア・ガスの注入を制御することを含めてこの方法を制御することを含むことができる。
【0071】
溶融浴の撹拌の程度は、浴内が実質的に均一な温度であるようなものであってもよい。
【0072】
この直接精錬法は、個別のプロセス流として、この直接精錬法の溶融金属及び溶融スラグ生成物を放出することを含むことができる。
【0073】
この直接精錬法は、硫酸塩法での処理に適したミクロ構造を優先的に形成するように、工程で放出される溶融スラグの冷却速度を制御することを含むことができる。
【0074】
この直接精錬法は、上述のようなハイスメルト法であることができる。
【0075】
この直接精錬法は、(a)米国特許第6,440,195号に記載されているような直接製錬容器上の製錬サイクロン及び(b)供給材料を直接製錬容器に供給する前の金属含有供給材料の前還元、と併せてハイスメルト容器を必要とする、ハイスメルト法の変形例であってもよい。
【0076】
本発明は、溶融浴を有する直接製錬法によって、酸化鉄及び少なくとも3重量%の酸化チタンを含有する金属含有供給材料を製錬するために使用する直接製錬容器も提供し、この容器は、金属及びスラグの溶融浴を収容し、溶融スラグは1400〜1550℃の温度範囲及び0.5〜5ポアズの範囲の粘度を有する。
【0077】
本発明は、上述の直接製錬法により生成されたバナジウム金属を含有できる溶融鉄生成物も提供する。
【0078】
本発明は、上述の直接製錬法により生成された、少なくとも50%などのTiOの形の酸化チタンを高濃度で有するスラグ生成物も提供する。
【0079】
本発明は、上述の直接製錬法により生成された、顔料用チタニアを生成するための硫酸塩法に用いられる供給材料も提供する。
【0080】
本発明について、以下、添付図面を参照しながらより詳細に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】本発明の直接製錬法の一実施例により動作する直接製錬容器の概略図。
図2】本発明の直接製錬法の一実施例におけるスラグのカルシア、アルミナ及びシリカの三元系状態図。
図3】本発明の直接製錬法の一実施例における高酸化チタン供給材料に関するスラグの擬似三元系状態図と、この状態図の2つのマークされた部分に関する個別のスラグの液相線プロット。
【発明を実施するための形態】
【0082】
以下の記述は、ハイスメルト法を介して溶融鉄を生成するためのチタノマグネタイトの製錬に関するものである。本発明は、チタノマグネタイトの製錬に限定されるものではなく、酸化鉄及び酸化チタンを含有する任意の適切な金属含有供給材料の製錬に及ぶ。例えば、本発明は、チタン−バナジウム磁鉄鉱の製錬にまで及ぶ。さらに、本発明はハイスメルト法に限定されるものではなく、必要なプロセス条件を発生させることのできるハイスメルト型の方法の、任意の溶融浴を有する方法に及ぶ。特に、例として、本発明は、(a)米国特許第6,440,195号に記載されているような直接製錬容器上の製錬サイクロンと、(b)供給材料を直接製錬容器に供給する前の金属含有供給材料の前還元とを含むハイスメルト法の変形例にまで及ぶ。
【0083】
上述のように、ハイスメルト法は、出願人の名の下に、かなりの数の特許及び特許出願に記載されている。例として、ハイスメルト法は、出願人の名の下に国際出願PCT/AU96/00197に記載されている。国際出願で提出された特許明細書の開示は、相互参照により本明細書に援用する。
【0084】
この直接精錬法は、直接製錬容器3の使用に基づいている。
【0085】
容器3は、出願人の名の下に、国際出願PCT/AU2004/000472及びPCT/AU2004/000473に詳述されたタイプのものである。これら出願で提出された特許明細書の開示は、相互参照により本明細書に援用する。
【0086】
容器3は、耐火レンガから形成された基部及び側部を含む炉床51と、炉床の側部から上向きに延びる通常は略円筒状のバレルを形成し且つ上部バレル領域及び下部バレル領域を含む側壁53と、屋根55と、容器3の上部領域にある排ガス・ダクト9と、容器3から連続的に溶融金属を放出するための前炉床67と、容器3から周期的に溶融スラグを放出するためのタップ・ホール(図示せず)とを有する。
【0087】
使用中、容器は、溶融金属の層15とこの金属層15上にある溶融スラグの層16とを含む、鉄及びスラグの溶融浴を収容する。符号17が付された矢印は、金属層15の名目上の静止面の位置を示し、符号19が付された矢印は、スラグ層16の名目上の静止面の位置を示す。「静止面」という用語は、容器内へのガス及び固体材料の注入がない場合の表面を意味すると理解される。通常は、溶融浴の温度は1400〜1550℃の範囲にある。
【0088】
容器3は、容器3の上部空間内を延びる、下向きに延びた水冷式高温空気ブラスト(「HAB」)ランス7と、側壁を経てスラグ内に下向き及び内向きに延びる、複数の水冷式固形分注入ランス5とを備える。ランス5は、側壁を経て鉛直に対して30〜60°の角度で下向き及び内向きに、且つ溶融浴のスラグ層16内へと延びる。ランス5の位置は、下端が溶融浴の金属層15の静止面17の上方にあるように選択される。
【0089】
使用中、キャリア・ガス(通常はN)に取り込まれたチタノマグネタイト及び石炭及びスラグ添加剤は、固形分注入ランス5を介して浴に直接注入される。
【0090】
注入された固体材料/キャリア・ガスの運動量は、固体材料及びガスを金属層15に侵入させる。石炭からは揮発分が除去され、それによってかなりの体積のガスが金属層15内で生成される。炭素は、金属に部分的に溶解し、固体炭素が部分的に残される。チタノマグネタイト内の酸化鉄を製錬して溶融金属にし、製錬反応によって一酸化炭素ガスが発生する。金属層15に輸送され、揮発分除去及び製錬によって発生したガスは、溶融金属、固体炭素、チタノマグネタイト中の未反応の固体材料(主にTiO)、及びスラグ(固体/ガス/注入の結果として金属層15に引き出される)に著しい金属層15からの浮力上昇をもたらし、それが、溶融金属及びスラグと取り込まれた未反応のチタノマグネタイトの飛沫、液滴及び流れの上向きの運動を発生させ、これらの飛沫、液滴及び流れは、スラグ層16内を移動する際にスラグを取り込む。
【0091】
上述の材料の浮力上昇により、金属層15及びスラグ層16にかなりの撹拌が引き起こされ、その結果、スラグ層16はその体積を膨張させ、矢印30により示される表面を有する。撹拌の程度は、金属及びスラグ領域が適度に均一な温度になる程度であり、通常は1400〜1550℃であり、その温度変化は各領域で30°程度である。
【0092】
さらに、上述の材料の上向きの運動は、容器の溶融浴の上方にある容器3の上部空間31内に及び、
(a)遷移領域23を形成し、且つ
(b)一部の溶融材料(主にスラグ)が、遷移領域を越えて、遷移領域23の上方にある容器3の側壁領域上に突出する。
【0093】
一般論として、スラグ層16は、固体材料及び気泡を含む液体連続体積体であり、遷移領域23は、溶融金属及びスラグの飛沫、液滴及び流れを含むガスの連続体積体である。或いは、スラグ層16は、気泡の分散体を液相中に含む、液相中の固体材料のスラリーと記述できる。
【0094】
酸素含有ガスのランス7の位置及びこのランス7を通るガス流量は、酸素含有ガスが遷移領域23の中心領域に侵入し且つ本質的に金属/スラグを含まない空間(図示せず)をランス7の端部の周りに維持するように選択される。ランス7は、酸素含有ガスを渦巻き状態で容器内に注入させる組立体を含む。
【0095】
ランス7を介した酸素含有ガスの注入によって、反応ガスCO及びHが遷移領域23内及びランス7の端部の周りの自由空間内で二次燃焼し、2000℃程度又はそれ以上の高温をガス空間内に発生させる。熱は、金属層から、上昇し下降する材料の飛沫、液滴及び流れに移動し、次いで材料が金属層15へと下向きに落下するときに、金属層15に熱が部分的に移動する。
【0096】
本発明の方法で記述される実施例は、溶融スラグが、(a)本明細書に記述されるように、スラグが溶融スラグであるよう選択された組成範囲内にあり、(b)高い酸素ポテンシャルを有し、且つ(c)スラグ温度が容器3の溶融浴内で1400〜1550℃の範囲内にある場合、1〜5ポアズの範囲の粘度を有するように、プロセス条件を制御することを含む。
【0097】
プロセス条件の必要な制御は、必要とされる高い酸素ポテンシャルが実現されるように溶融スラグのFeO含量を制御すること、及びスラグ温度が容器3の溶融浴内で1400〜1550℃の範囲にある場合、1〜5ポアズの範囲で必要とされる粘度が実現されるように溶融スラグのCaO含量を制御することを含むがこれらに限定することのなく、一連の選択肢の1つ又は複数によって実現することができる。
【0098】
より具体的には、記述される実施例において、プロセス条件の必要な制御は、溶融スラグが下記の構成成分を、溶融浴の1400〜1550℃の記述される範囲内で有するように、供給材料及び動作条件を選択することを含む。
TiO:少なくとも15重量%、
SiO:少なくとも15重量%、
CaO:少なくとも15重量%、
Al:少なくとも10重量%、及び
FeO:少なくとも3重量%。
【0099】
より具体的には、記述される実施例において、プロセス条件の必要な制御は、溶融スラグが、溶融浴の1400〜1550℃の記述される範囲でスラグ組成に関して部分液相線(サブ液相線)にあり、好ましくは僅かにサブ液相線にあるようにスラグ組成を制御し、その結果、固体酸化物相が、スラグの5〜25体積%の量で液体スラグから析出させることを含む。得られた溶融スラグは、液体スラグ相中に固体酸化物相があるスラリーである。析出した固体酸化物相は、この直接製錬法の記述される実施例に必要とされるように、溶融スラグの粘度の制御に寄与する。さらに、粘性溶融スラグは、スラグに接触している容器の耐火物質表面に保護コーティングを形成するのに十分適している。
【0100】
図2は、本発明の直接製錬法の一実施例における、カルシア、アルミナ及びシリカの3種の主なスラグ成分に関する三元系状態図である。より具体的にはこの状態図は、アルミナ及びシリカの2種の主な脈石成分と、フラックス添加剤、即ちカルシアに焦点を当てている。状態図は、FactSage 6.1によるものである。状態図は、スラグの相にスラグ組成が及ぼす影響を示す。特に、図2からは、粘度のより高いスラグ(即ち、少なくとも2.5ポアズの粘度を有するスラグ)が必要であると決定でき、これは、スラグ組成を制御することによって、例えばカルシアの添加を調節することによって、及び溶融スラグからメリライト固相が析出するようにその他のプロセス条件を制御することによって実現することができる。
【0101】
図3は、本発明の直接製錬法の一実施例における、高酸化チタン供給材料に関するスラグの擬似三元系状態図と、この状態図の2つのマークされた部分に関する個別のスラグの液相線プロットである。状態図は、(a)3種の主な脈石成分、即ちアルミナ、マグネシア及びシリカ、(b)フラックス添加剤、即ちカルシア、及び(c)チタニアに焦点を当てている。状態図は、Queensland大学の研究者によるものである。状態図は、方法で必要とされる1〜5ポアズのスラグ粘度を提供する、スラグ組成に関する動作窓を定義する。図は、状態図の2つの部分を強調しており、これらの部分は、選択された組成全体を通して液相線温度の著しい変化を示している。これらの部分から、かなりの範囲で固相を析出し、それによって、溶融浴の1400〜1550℃の温度範囲内でスラグの粘度が変化することが特に明らかである。
【0102】
さらなる一般論として、下記の方法の特徴は、個別に又は組み合わせて、方法の適切な制御パラメータとなる。
【0103】
(a)スラグの残量、即ちスラグ層の深さ、及び/又はスラグ/金属の比(通常は、3:1から1:1までになる金属:スラグの重量比)を制御して、遷移領域23内の金属が熱移動に及ぼす良い影響と、遷移領域23における逆反応に起因して遷移領域23内の金属が二次燃焼に及ぼす悪影響とのバランスをとること。スラグの残量が少なすぎると、酸素に対する金属の曝露は非常に高く、二次燃焼の可能性が低くなる。一方、スラグの残量が多すぎると、ランス7は遷移領域23に埋め込まれることになり、自由空間25内へのガスの取込みが減り、二次燃焼の可能性が低くなる。
【0104】
(b)ランス7の位置を選択すること、及びランス7及びランス5を介した酸素含有ガス及び固形分の注入速度を制御して、本質的に金属/スラグを含まない領域をランス7の端部の周りに維持し、ランス7の下部領域の周りに遷移領域23を形成すること。
【0105】
(c)(i)スラグの残量、及び
(ii)ランス7及びランス5を通る注入流量
のうちの1つ又は複数を調節することによって、遷移領域23に接触している又は遷移領域23の上方にある容器3の側壁領域にスラグをはねかけることにより、容器からの熱損失を制御すること。
【0106】
本発明の原理及び範囲から逸脱することなく、上述の本発明の実施例に、多くの修正を行うことができる。
図1
図2
図3