(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774110
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】フロントガラス用ワイパー装置を保持するホルダを備える包装システム
(51)【国際特許分類】
B60S 1/38 20060101AFI20150813BHJP
【FI】
B60S1/38 Z
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-530587(P2013-530587)
(86)(22)【出願日】2010年9月30日
(65)【公表番号】特表2013-538738(P2013-538738A)
(43)【公表日】2013年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2010064603
(87)【国際公開番号】WO2012041384
(87)【国際公開日】20120405
【審査請求日】2013年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】507412128
【氏名又は名称】フェデラル−モグル エス.エー.
【氏名又は名称原語表記】FEDERAL−MOGUL.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】グザヴィエ・ボラン
【審査官】
柳元 八大
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−534270(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第01512593(EP,A1)
【文献】
仏国特許出願公開第02918024(FR,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第02008889(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
−拭取対象とするフロントガラスに隣接して配置可能な細長い可撓性材料のワイパーブレード(2)と、弾性力を有する細長いキャリア要素と、を備え、前記ワイパーブレード(2)が、少なくとも1の長溝(3)を含み、前記長溝(3)の中に前記キャリア要素の長片部材(4)が配置されており、前記ワイパーブレード(2)及び/又は前記長片部材(4)の端部(5)がそれぞれ連結部品(6)により相互接続されている、フロントガラス用ワイパー装置(1)であって、前記キャリア要素が、湾曲位置で前記ワイパーブレード(2)を付勢し、振動ワイパーアーム(8)を枢動可能に接続するための連結器具(7)をその一端付近に備えた前記フロントガラス用ワイパー装置(1)と、
−フロントガラス用ワイパー装置(1)を保持するためのホルダと、
を備えるシステムであって、
前記ホルダが、前記フロントガラス用ワイパー装置(1)を締め付け、且つ前記フロントガラス用ワイパー装置(1)と係合するための硬締め付け形状体(9)を備え、
前記硬締め付け形状体(9)が、前記連結部品(6)を支持するとともに、前記連結器具(7)の長手方向に沿った連結器具(7)の両側面上にある前記連結器具(7)の係合位置(10、11)で前記連結器具(7)の外側から前記連結器具(7)と係合し、
前記硬締め付け形状体(9)と前記連結器具(7)とが、スナッピング操作によって前記係合位置(10、11)に相互接続されることを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記締め付け形状体(9)が、前記係合位置(10、11)で前記連結器具(7)と係合させる、上方へ伸長するアーム(13)を備え、
前記アーム(13)が、前記締め付け形状体(9)と前記連結器具(7)とをスナップ式に相互接続するために、弾性的又は組成的に変形可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記締め付け形状体(9)が、前記連結器具(7)の底部及び各連結部品(6)の底部を支持するための支持部(12)を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記締め付け形状体(9)が、前記ワイパーブレード(2)の拭き取り縁(15)をその内部で受けるための長手方向に延伸する空洞室(14)を備え、前記拭き取り縁(15)が、前記空洞室(14)を定義する前記締め付け形状体(9)の壁面(16)から離間して配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記ホルダが、前記フロントガラス用ワイパー装置(1)を係合する2つの締め付け形状体(9)を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記2つのフロントガラス用ワイパー装置(1)が、互いに異なる長さを有することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記締め付け形状体(9)が、押出成形又は射出成形によって単一部材で形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステムによって定義されたホルダ。
【請求項9】
−拭取対象とするフロントガラスに隣接して配置可能な細長い可撓性材料のワイパーブレード(2)と、弾性力を有する細長いキャリア要素と、を備え、前記ワイパーブレード(2)が、少なくとも1の長溝(3)を含み、前記長溝(3)の中に前記キャリア要素の長片部材(4)が配置されており、前記ワイパーブレード(2)及び/又は前記長片部材(4)の端部(5)がそれぞれ連結部品(6)により相互接続されている、フロントガラス用ワイパー装置(1)であって、前記キャリア要素が、湾曲位置でワイパーブレードを付勢し、振動ワイパーアーム(8)をその一端付近で枢動可能に接続するための連結器具(7)を備える前記フロントガラス用ワイパー装置(1)を、外部に運搬、保管及び/又は展示のために一緒に保持する方法において、
−フロントガラス用ワイパー装置(1)を保持するために、ホルダを使用し、
前記ホルダが、前記フロントガラス用ワイパー装置(1)を締め付け、且つ前記フロントガラス用ワイパー装置(1)と係合するための硬締め付け形状体(9)を備え、
前記硬締め付け形状体(9)が、前記連結部品(6)を支持するとともに、前記連結器具(7)の長手方向に沿った連結器具(7)の両側面上にある前記連結器具(7)の係合位置(10、11)で前記連結器具(7)の外側から前記連結器具(7)と係合し、
前記硬締め付け形状体(9)と前記連結器具(7)とが、スナッピング操作によって前記係合位置(10、11)に相互接続されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
−拭取対象とするフロントガラスに隣接して配置可能な細長い可撓性材料のワイパーブレードと、弾性力を有する細長いキャリア要素とを備え、ワイパーブレードが少なくとも1の長溝を含み、この長溝の中にキャリア要素の長片部材が配置されており、前記ワイパーブレード及び/又は前記長片部材の端部が、それぞれの連結部品により相互接続されている、フロントガラス用ワイパー装置であって、前記キャリア要素が湾曲位置でワイパーブレードを付勢し、フロントガラス用ワイパー装置が、振動ワイパーアームをその一端付近で枢動可能に接続するための連結器具を備えたフロントガラス用ワイパー装置と、
−前記フロントガラス用ワイパー装置を保持するためのホルダと
を備えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
かかるシステムは広く知られている。先行技術に係る既知のフロントガラス用ワイパー装置は、具体的にはいわゆる「ヨークレス」装置として設計されているものであり、ここではもはや互いに枢動可能に接続される複数のヨークは使用せずに、キャリア要素により付勢されたワイパーブレードが結果として特有の湾曲を示すというものである。既知のシステムは、先行技術に係るフロントガラス用ワイパー装置を運搬中に保持するためのボール紙製の運搬パッケージ形態のホルダを更に備えている。
【0003】
この既知のシステムの1の難点は、フロントガラス用ワイパー装置の特有の湾曲により前記ボール紙製の運搬パッケージ内に容易に挿入することができないことであり、一旦前記フロントガラス用ワイパー装置が、例えば展示目的のために外へ出す等によって、ボール紙製の運搬パッケージ内から取り外されると、容易に取り扱うことができなくなることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国実用新案第20 2007 005987U1号明細書
【特許文献2】仏国特許出願第2 918 024A1号明細書
【特許文献3】欧州特許出願第2 008 889A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述した先行技術の難点を解決するものであり、具体的には、フロントガラス用ワイパー装置を運搬、保管及び展示する際に効率的に保持可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その目的を達成するために、イントロダクションで述べたシステムは、ホルダが、フロントガラス用ワイパー装置を連結器具上の係合位置に係合させ、湾曲の小さい位置で前記フロントガラス用ワイパー装置を締め付ける(固定する)連結部品を支持するための硬締め付け形状体を備えることを特徴とする。言い換えれば、フロントガラス用ワイパーブレードの全長に沿って少なくとも延伸する分離構造の細長い要素としての硬締め付け形状体が、連結器具上だけでワイパーブレードを把持し、同様に、例えば長片部材に損傷を与えることなく連結部品を支持するものである。具体的には、締め付け形状体が外側から側面に沿った係合位置に連結器具を係合させる。更に具体的には、締め付け形状体が、外側から長手方向両側面上の係合位置で連結器具を係合させるものである。締め付け形状体は、押出又は射出成形により単一部材で形成される。
【0007】
硬締め付け形状体は、ボール紙製のパッケージと組み合わせて使用できることに注意すべきである。例えば、パッケージが締め付け形状体を装備したフロントガラス用ワイパー装置を包装する。或いは、本硬締め付け形状体は、そのようなパッケージを使用することなく、運搬、保管及び/又は展示中のホルダとして単体で役割を果たすこともある。
【0008】
本発明に係るシステムの1の好ましい実施形態では、締め付け形状体と連結器具とが、スナッピング又はクリッピング操作により係合位置で相互接続される。好ましくは、締め付け形状体は、係合位置で連結器具を係合させる、上方へ伸長するアームを備え、アームが締め付け形状体と連結器具とをスナップ式に(パチンと音をたてて)相互接続するために、弾性的又は組成的に変形可能である。
【0009】
本発明に係るシステムの他の好ましい実施形態では、締め付け形状体が、連結器具の底部及び各連結部品の底部を支持するための支持部を備える。その結果、ワイパーブレードは、これにより湾曲の小さい(好ましくは平坦な)位置へ引き延ばされる。
【0010】
本発明に係るシステムの他の好ましい実施形態では、締め付け形状体が、ワイパーブレードの拭き取り縁をその内部で受けるための長手方向に延伸する空洞室を備え、拭き取り縁が、前記空洞室を定義する締め付け形状体の壁面から離間して配置されている。そのため、拭き取り縁は、締め付け形状体のどの部分とも接触することなく、空洞室内で「懸架自由」となり、これにより、拭き取り縁は、運搬、保管及び/又は展示中において常に損傷を受けることはない。
【0011】
本発明に係るシステムの他の好ましい実施形態では、ホルダが、2つの締め付け形状体を備え、それぞれがフロントガラス用ワイパー装置を係合する。具体的には、2つのフロントガラス用ワイパー装置はお互いに異なる長さを有する。
【0012】
本発明は、本発明に係るシステムによって定義されたホルダについて参照する。
【0013】
本発明は、
−拭取対象とするフロントガラスに隣接して配置可能な細長い可撓性材料のワイパーブレードと、弾性力を有する細長いキャリア要素とを備え、ワイパーブレードが少なくとも1の長溝を含み、この長溝の中にキャリア要素の長片部材が配置されており、前記ワイパーブレード及び/又は前記長片部材の端部が、それぞれの連結部品により相互接続されている、フロントガラス用ワイパー装置であって、前記キャリア要素が湾曲位置でワイパーブレードを付勢し、フロントガラス用ワイパー装置が、振動ワイパーアームをその一端付近で枢動可能に接続するための連結器具を備えたフロントガラス用ワイパー装置を外部で運搬、保管及び/又は展示のために一緒に保持するための方法に関し、
−前記フロントガラス用ワイパー装置を保持するためにホルダを使用し、
ホルダが、フロントガラス用ワイパー装置を湾曲の小さい位置で締め付ける連結部品上の係合位置にフロントガラス用ワイパー装置を係合させる硬締め付け形状体を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の好ましい実施の形態に係るフロントガラス用ワイパー装置及び分離した硬締め付け形状体の概略側面図を示す。
【
図2】
図2は、
図1のフロントガラス用ワイパー装置及び硬締め付け形状体を組み立てた位置での断面図を示す。
【
図3】
図3は、
図1のフロントガラス用ワイパー装置を1つ又は2つ保持するように配置された本発明に係る単一の硬締め付け形状体の概略斜視図を示す。
【
図4】
図4は、
図3の硬締め付け形状体を装備した
図1のフロントガラス用ワイパー装置の概略斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に図面を参照しながら本発明についてより詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係るフロントガラス用ワイパー装置1の好ましい形態(変形例)を示す。前記フロントガラス用ワイパー装置は、その長手方向の側面に対向する長溝3が形成された弾性を有するワイパーブレード2と、その長溝3にフィット(適合)するバネ帯鋼製の複数の長片部材4により構築されている。前記長片部材4は、ゴム製ワイパーブレード2のために可撓性のキャリア要素を形成しており、言うなれば湾曲位置(拭き取り対象であるフロントガラスの操作位置にある湾曲)において付勢される。長片部材4の隣接する端部5は、連結部品6を用いてフロントガラス用ワイパー装置1のいずれかの側面に相互接続されている。フロントガラス用ワイパー装置1は、振動アーム(図示せず)及びスポイラ8のための連結器具7を更に装備している。
【0017】
図2〜
図5に参照されるように、プラスチックの単一部材で形成され、ワイパーブレード2の全長に沿って延伸する硬締め付け形状体9は、連結器具7の長手方向側面上の係合位置10、11に連結器具7を係合させる。同時に、連結器具7及び両連結部品6は、それらの底部の位置で、締め付け形状体9の表面12を支持することによって支持される。その結果、締め付け形状体9は、湾曲の小さい位置(例えば平坦な長手方向平面で)にフロントガラス用ワイパー装置1を締め付ける。
【0018】
実際、1のフロントガラス用ワイパー装置1(
図3a及び4a参照)を支持するように配置された硬締め付け形状体9は、断面U字形状を有しており、断面U字形状の各アーム13が、連結器具7を係合位置10、11で係合させ、連結器具7と締め付け形状体9との間におけるスナップ留め又はクリップ留めを実現するために弾性的に変形可能であるための係合手段としての役割を果たす。硬締め付け形状体9が、2つのフロントガラス用ワイパー装置1(
図3b及び
図4b参照)に対して配置される場合は、硬締め付け形状体9がW字断面の複数のアーム13を有し、各フロントガラス用ワイパー装置1の連結器具7が係合位置10、11で2つの対向するアーム13によって把持される。繰り返しになるが、弾性的な変形性は、連結器具7と締め付け形状体9との間を確実にスナッピング接合することになる。
【0019】
締め付け形状体9は、その全長に渡り、ワイパーブレード2の拭き取り縁15を収容するための空洞室又はコア14を備える。示されるように、拭き取り縁15は、空洞室14を定義する締め付け形状体9の壁面から距離を有して配置されており、これにより、拭き取り縁15は、空洞室14内で「懸架自由」である。拭き取り縁15に損傷を与えることのない、安全な運搬、保管及び/又は展示が常に保証される。
【0020】
本発明は開示した実施の形態に制限されるものではなく、添付の特許請求の範囲の技術的範囲内において他の実施形態にも拡張される。
【符号の説明】
【0021】
1…フロントガラス用ワイパー装置
2…ワイパーブレード
3…長溝
4…長片部材
5…端部
6…連結部品
7…連結器具
9…形状体
10…係合位置
12…表面
13…アーム
14…空洞室(コア)
15…縁