特許第5774174号(P5774174)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5774174
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月2日
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、及び、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/35 20140101AFI20150813BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20150813BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20150813BHJP
【FI】
   A63F13/35
   A63F13/533
   A63F13/69 510
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-169075(P2014-169075)
(22)【出願日】2014年8月22日
【審査請求日】2014年9月25日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】友成 琢
【審査官】 柴田 和雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−091041(JP,A)
【文献】 特許第5563712(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 − 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューターに、
第2デッキの構成を要求するための操作がプレイヤーによって行われた際に、前記プレイヤーに対応付けられた第1デッキの中から抽選によって、前記第1デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数よりも少ない個数分だけ選出されたゲームコンテンツを用いて、前記プレイヤーに対応付けられた第2デッキを構成するデッキ構成処理であって、前記第2デッキの再構成を要求するための操作が前記プレイヤーによって行われる度に、前記第1デッキの中から再び抽選によって、前記第1デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数よりも少ない個数分だけ選出されたゲームコンテンツを、その構成された前記第2デッキに追加することにより、前記第2デッキを再構成するデッキ構成処理と、
前記第1デッキの中から抽選によって選出されたことによって前記第2デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数が、前記第1デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数よりも少ないほど、前記第2デッキを用いた第2抽選時に消費されるゲームポイントの第2数量が、前記第1デッキを用いた第1抽選時に消費されるゲームポイントの第1数量よりも多くなるように設定するゲームポイント設定処理と、
前記第1デッキを用いた第1抽選を要求する操作が前記プレイヤーによって行われた際に、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを第1数量だけ減少させることにより、前記第1デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与し、かつ、
前記第2デッキを用いた第2抽選を要求する操作が前記プレイヤーによって行われた際に、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを、前記ゲームポイント設定処理において設定された第2数量だけ減少させることにより、前記第2デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与する抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームプログラムであって、
前記抽選処理は、希少価値に応じて複数クラスに分類されたレアリティが設定された前記ゲームコンテンツを前記プレイヤーに対して付与し、
前記ゲームポイント設定処理は、前記第2デッキ内に高いレアリティのゲームコンテンツの個数が多いほど、前記第2デッキを用いた第2抽選時に消費されるゲームポイントの第2数量が多くなるように設定する、
ことを特徴とするゲームプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記第2デッキに収容されるゲームコンテンツの総個数を前記プレイヤーに提示するデッキ構成表示領域と、提示された前記第2デッキを用いた抽選を行なうか、又は提示された前記第2デッキの再構成を行なうかを前記プレイヤーに選択させる操作領域と、を含むゲーム画面を生成する画面生成処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームプログラムであって、
前記デッキ構成処理は、
前記第2デッキの再構成を行なう選択操作が前記プレイヤーによって行われた際に、所定条件の成立後に限り、前記第2デッキの再構成を行なう、
ことを特徴とするゲームプログラム。
【請求項5】
第2デッキの構成を要求するための操作がプレイヤーによって行われた際に、前記プレイヤーに対応付けられた第1デッキの中から抽選によって、前記第1デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数よりも少ない個数分だけ選出されたゲームコンテンツを用いて、前記プレイヤーに対応付けられた第2デッキを構成するデッキ構成処理であって、前記第2デッキの再構成を要求するための操作が前記プレイヤーによって行われる度に、前記第1デッキの中から再び抽選によって、前記第1デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数よりも少ない個数分だけ選出されたゲームコンテンツを、その構成された前記第2デッキに追加することにより、前記第2デッキを再構成するデッキ構成処理部と、
前記第1デッキの中から抽選によって選出されたことによって前記第2デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数が、前記第1デッキに収容されたゲームコンテンツの総個数よりも少ないほど、前記第2デッキを用いた第2抽選時に消費されるゲームポイントの第2数量が、前記第1デッキを用いた第1抽選時に消費されるゲームポイントの第1数量よりも多くなるように設定するゲームポイント設定処理部と、
前記第1デッキを用いた第1抽選を要求する操作が前記プレイヤーによって行われた際に、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを第1数量だけ減少させることにより、前記第1デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与し、かつ、
前記第2デッキを用いた第2抽選を要求する操作が前記プレイヤーによって行われた際に、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを、前記ゲームポイント設定処理において設定された第2数量だけ減少させることにより、前記第2デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与する抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、及び、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤーの所有するゲームポイントを消費することによってゲーム開始し、複数のゲームコンテンツを収容するデッキ内からランダムに選出したゲームコンテンツを、前記プレイヤーに対して付与する抽選ゲームに関するプログラムが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5335969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームプログラムでは、かかる抽選ゲームが繰り返し行われ、プレイヤーに対して次々とゲームコンテンツが付与されると、デッキ内のゲームコンテンツが徐々に減って行くように構成されている。そして、デッキ内のゲームコンテンツが全て無くなった場合には、プレイヤーは希望のゲームコンテンツを確実に手に入れることができる。
しかしながら、抽選によってゲームコンテンツの選出が行なわれるため、初回にデッキ内からゲームコンテンツが選出されたときに、希望のゲームコンテンツを獲得できるプレイヤーもいれば、デッキ内のゲームコンテンツが全て無くなったときに、希望のゲームコンテンツを獲得できるプレイヤーもいる。その結果、希望のゲームコンテンツを獲得するまでに消費されるゲームポイントの数量に、大きな差が生じてしまう場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、プレイヤー間に生じる不公平感を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
コンピューターに、
複数のゲームコンテンツを収容する第1デッキのうちの一部のゲームコンテンツを用いて第2デッキを構成するデッキ構成処理と、
前記第2デッキに収容されるゲームコンテンツの総個数が少ないほど、ゲームポイントの消費量が多くなるように設定するゲームポイント設定処理と、
プレイヤーの操作に応答して、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを、前記ゲームポイント設定処理において設定された消費量だけ減少させることにより、前記第2デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与する抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】ゲームシステム1の全体構成例を示す図である。
図2】サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。
図3】キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。
図4】プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。
図5】所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。
図6】第1デッキ情報のデータ構造例を示す図である。
図7】第2デッキ情報のデータ構造例を示す図である。
図8】プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。
図9】ゲームシステム1の動作例を説明するフローチャートである。
図10】第2抽選に関するゲーム画面50の一例を示す図である。
図11】遷移後のゲーム画面50の一例を示す図である。
図12】第2抽選の結果を示すゲーム画面60の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、コンピューターに、
複数のゲームコンテンツを収容する第1デッキのうちの一部のゲームコンテンツを用いて第2デッキを構成するデッキ構成処理と、
前記第2デッキに収容されるゲームコンテンツの総個数が少ないほど、ゲームポイントの消費量が多くなるように設定するゲームポイント設定処理と、
プレイヤーの操作に応答して、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを、前記ゲームポイント設定処理において設定された消費量だけ減少させることにより、前記第2デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与する抽選処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、第1デッキよりも少ない個数のゲームコンテンツを収容した第2デッキが構成されると、その第2デッキ内におけるゲームコンテンツの総個数が少ないほど、抽選にて消費されるゲームポイントの量が多く設定されることになるため、抽選によるゲームコンテンツの獲得し易さとゲームポイントの消費量とのバランスが調整されることになり、プレイヤー間に生じる不公平感を軽減することが可能となる。
【0008】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記抽選処理は、希少価値に応じて複数クラスに分類されたレアリティが設定された前記ゲームコンテンツを前記プレイヤーに対して付与し、
前記ゲームポイント設定処理は、前記第2デッキ内に高いレアリティのゲームコンテンツの個数が多いほど、ゲームポイントの消費量が多くなるように設定する、こととしても良い。
このようなゲームプログラムによれば、第2デッキの構成がレアリティの高いゲームコンテンツを獲得し易い構成であるほど、ゲームポイントの消費量が多くなるため、公平性を高めることができる。
【0009】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記デッキ構成処理は、前記第1デッキの中から一部のゲームコンテンツを抽選によって選出し、その選出された一部の前記ゲームコンテンツを用いて前記第2デッキを構成する、こととしても良い。
このようなゲームプログラムによれば、抽選によって、プレイヤーが有利になるように第2デッキが構成されたり、プレイヤーが不利になるように第2デッキが構成されたりするため、抽選で得られるゲームコンテンツに対するプレイヤーの期待感を高めることが可能となる。
【0010】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記コンピューターに、
前記第2デッキに収容されるゲームコンテンツの総個数を前記プレイヤーに提示するデッキ構成表示領域と、提示された前記第2デッキを用いた抽選を行なうか、又は提示された前記第2デッキの再構成を行なうかを前記プレイヤーに選択させる操作領域と、を含むゲーム画面を生成する画面生成処理と、を実行させることとしても良い。
このようなゲームプログラムによれば、プレイヤーは第2デッキに収容されるゲームコンテンツの状態を見ながら選択操作を行なうことができるため、抽選ゲームの戦略性を高めることが可能となる。
【0011】
また、かかるゲームプログラムであって、
前記デッキ構成処理は、
前記第2デッキの再構成を行なう選択操作が前記プレイヤーによって行われた際に、所定条件の成立後に限り、前記第2デッキの再構成を行なう、こととしても良い。
このようなゲームプログラムによれば、プレイヤーが過剰に有利にならないように抑制することができる。
【0012】
次に、複数のゲームコンテンツを収容する第1デッキのうちの一部のゲームコンテンツを用いて第2デッキを構成するデッキ構成処理部と、
前記第2デッキに収容されるゲームコンテンツの総個数が少ないほど、ゲームポイントの消費量が多くなるように設定するゲームポイント設定処理部と、
プレイヤーの操作に応答して、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを、前記ゲームポイント設定処理において設定された消費量だけ減少させることにより、前記第2デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与する抽選処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、プレイヤー間に生じる不公平感を軽減することが可能となる。
【0013】
===実施形態===
<<ゲームシステム1の構成>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と、複数のプレイヤー端末20と、を含んで構成される。
【0014】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターカード(以下、単に「キャラクター」とも呼ぶ)の獲得を目的とする抽選ゲームをプレイヤーに提供することができる。本実施形態の抽選ゲームでは、プレイヤーの選択によって第1抽選又は第2抽選が行なわれる。
【0015】
第1抽選が開始されると、複数のキャラクターを収容する第1の収容デッキ(単に「第1デッキ」とも呼ぶ)の中から、抽選により選出されたキャラクターがプレイヤーに対して付与される。第1抽選が繰り返し行われ、プレイヤーに対して次々とキャラクターが付与されると、第1デッキに収容されたキャラクターが徐々に減って行き、最終的に第1デッキ内のキャラクターが全て無くなった場合には、プレイヤーは希望のキャラクターを確実に獲得することができる。
【0016】
一方で、第2抽選が開始されると、第1デッキに収容される複数のキャラクターのうちの一部のキャラクターを収容する第2の収容デッキ(単に「第2デッキ」とも呼ぶ)の中から、抽選により選出されたキャラクターがプレイヤーに対して付与される。第2抽選が繰り返し行われ、プレイヤーに対して次々とキャラクターが付与されると、第2デッキに収容されたキャラクターが徐々に減って行き、これに伴って第1デッキに収容されたキャラクターも徐々に減って行くことになる。そして、最終的に第2デッキ内のキャラクターが全て無くなった場合には、プレイヤーは希望のキャラクターを確実に獲得することができる。
【0017】
本実施形態では、第2デッキに収容されるキャラクターの総個数が、第1デッキに収容されるキャラクターの総個数よりも少なくなるように設定される。そのため、第2抽選の方が第1抽選よりも希望のキャラクターを獲得し易い。
【0018】
また、第1抽選が開始される際には、プレイヤーが所有するゲームポイント(例えば、メダル等)が、第1数量だけ消費される。第2抽選が開始される際にも、プレイヤーが所有するゲームポイントが、第2数量だけ消費される。ただし第2数量は、第2デッキに収容されるキャラクターの状態(例えば、第2デッキに収容されるキャラクターの総個数等)に基づいて、第1数量から変動させた数量に設定される。
【0019】
本実施形態では、第2デッキに収容されるキャラクターの総個数が少ないほど、第2数量が第1数量に対して大きく変動するように設定される。そのため、第2デッキの構成がキャラクターを獲得し易い構成であるほど、第2抽選で消費されるゲームポイントの数量が多くなる。
【0020】
<<サーバー装置10の構成>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データや、プレイヤー端末20の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ(ゲーム画面等)を送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、を有する。
【0021】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態における制御部11は、少なくとも、抽選処理部110、デッキ構成処理部113、ゲームポイント設定処理部114、画面生成処理部115を備える。
【0022】
抽選処理部110は、抽選に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における抽選処理部110は、第1抽選処理部111と、第2抽選処理部112を備えている。第1抽選処理部111は、第1抽選に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における第1抽選処理部111は、プレイヤーの操作に応答して第1抽選を行なうことにより、第1デッキの中から抽選で選出したキャラクターを、プレイヤーに対して付与する。第2抽選処理部112は、第2抽選に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態における第2抽選処理部112は、プレイヤーの操作に応答して第2抽選を行なうことにより、第2デッキの中から抽選で選出したキャラクターを、プレイヤーに対して付与する。
【0023】
デッキ構成処理部113は、デッキの構成・再構成に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるデッキ構成処理部113は、第1デッキに収容される複数のキャラクターのうちの一部のキャラクターを用いて第2デッキを構成する。
【0024】
ゲームポイント設定処理部114は、ゲームポイントの決定に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲームポイント設定処理部114は、第2デッキに収容されるゲームコンテンツの状態に基づき、第2抽選で消費させるゲームポイントの消費量を設定する。
【0025】
画面生成処理部115は、ゲーム画面をプレイヤー端末20に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面生成処理部115は、ゲーム画面に対応する画面データとしてHTMLデータを生成する。
【0026】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態における記憶部12は、キャラクター情報、プレイヤー情報等の各種データが記憶されている。
【0027】
入力部13は、システム管理者等が各種データ(例えば、キャラクター情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0028】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0029】
通信部15は、ネットワーク2を介してプレイヤー端末20との間で各種情報の送受信を行うための送受信部として機能するものであり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現されるものである。
【0030】
図3は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくとも、キャラクター名、キャラクター画像、6段階のクラスに分類されたレアリティ(R1「コモン」→R2「アンコモン」→R3「レア」→R4「スーパーレア」→R5「特スーパーレア」→R6「ウルトラレア」)、そして初期攻撃力、最大攻撃力、初期防御力、最大防御力、初期体力、最大体力等の各種パラメーターの初期値及び最大値が設定されている。
【0031】
図4は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくとも、プレイヤー名、ゲームポイント(例えば、ゲーム内で使用可能な仮想通貨やメダル)、抽選回数、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」とも呼ぶ)に関する情報である所有キャラクター情報、各プレイヤーに対して割り当てられた第1デッキに関する情報である第1デッキ情報、各プレイヤーに対して割り当てられた第2デッキに関する情報である第2デッキ情報が設定されている。ゲームポイントは、プレイヤーが所有しているゲームポイントの量を示す情報である。プレイヤーは、電子マネー等で購入したり、対戦ゲームで獲得したりすることで、ゲームポイントを所有することができる。抽選回数は、後述するデッキ構成処理において抽選(第2デッキの構成を決定するための抽選)が行われた回数を示す情報である。
【0032】
図5は、所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。この所有キャラクター情報には、所有キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、少なくとも、レベル、攻撃力、防御力、体力の各種パラメーターの現在値が設定されている。
【0033】
図6は、第1デッキ情報のデータ構造例を示す図である。この第1デッキ情報は、プレイヤーに付与され得るキャラクターを所定数毎に1つのセットにまとめた第1デッキを定義する情報である。第1デッキ情報は、キャラクターIDに対応付けて、レアリティ、総収容個数、収容個数が設定されている。総収容個数は、初期状態の第1デッキに収容されている各キャラクターの個数を示す情報である。収容個数は、キャラクターがプレイヤーに付与された後にデッキ内に残存している他のキャラクターの個数を示す情報である。本実施形態における第1デッキ情報は、レアリティのクラスが高いキャラクターであるほど、第1デッキに収容されている当該キャラクターの総収容個数が少なくなるように設定されている。このため、第1デッキを用いる第1抽選では、レアリティのクラスが高いキャラクターほど選択されにくくなる。
【0034】
図7は、第2デッキ情報のデータ構造例を示す図である。この第2デッキ情報は、第1デッキに収容される複数キャラクターのうちの一部のキャラクターを所定数毎に1つのセットにまとめた第2デッキを定義する情報である。第2デッキ情報は、キャラクターIDに対応付けて、レアリティ、総収容個数、収容個数が設定されている。なお、この第2デッキ情報は、第2デッキが再構成される度に更新される。
【0035】
<<プレイヤー端末20の構成>>
図8は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。プレイヤー端末20は、プレイヤーが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、タブレット端末、携帯電話端末、スマートフォン等)である。プレイヤー端末20は、Webブラウザ機能を有しているため、サーバー装置10から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。プレイヤー端末20は、プレイヤー端末20全体の制御を行う端末制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する端末記憶部22と、プレイヤーが操作入力を行うための端末操作部23と、ゲーム画面・操作画面を表示する端末表示部24と、サーバー装置10との間で情報通信を行う端末通信部25を有している。
【0036】
<<ゲームシステム1の動作>>
図9は、ゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。以下では、第1抽選及び第2抽選のうちの第2抽選に関する動作について、具体的に説明する。
【0037】
先ず、プレイヤー端末20は、プレイヤーからの操作入力を受け付けると、第2抽選で利用される第2デッキの構成を要求するコマンド(デッキ構成要求)を、サーバー装置10に送信する。そして、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたデッキ構成要求を受け付けると、デッキ構成処理を実行する(ステップS101)。
【0038】
具体的には、デッキ構成処理部113は、デッキ構成要求に設定されたプレイヤーIDを取得して、図4に示すプレイヤー情報を参照することにより、プレイヤーの第1デッキ情報を特定する。そして、デッキ構成処理部113は、図6に示す第1デッキ情報を参照することにより、プレイヤーの第1デッキに収容される複数のキャラクターのうちの一部のキャラクターを用いて、第2デッキを構成する。本実施形態においては、デッキ構成処理部113が、抽選を行なうことにより、第1デッキの中から第2デッキを構成する5体のキャラクターを選出したものとする。その後、デッキ構成処理部113は、かかる抽選結果に基づき選出されたキャラクターによってプレイヤーの第2デッキが構成されるように、図7に示す第2デッキ情報を更新すると共に、抽選回数が1回分だけ増加するように、図4に示すプレイヤー情報を更新する。
【0039】
次いで、サーバー装置10は、このようにして第2デッキを構成するキャラクターが選出されると、ゲームポイント設定処理を実行する(ステップS102)。すなわち、ゲームポイント設定処理部114は、デッキ構成処理にて構成された第2デッキに収容されるキャラクターの状態に基づいて、第2抽選で消費されるゲームポイント第2数量を設定する。本実施形態においては、第2デッキに収容されるキャラクターの総個数に基づき、第2抽選で消費されるゲームポイントの第2数量が設定される。例えば、ゲームポイント設定処理部114は、第1抽選で消費されるゲームポイントの第1数量が50ポイントである場合に、第2デッキを構成するキャラクターが5体であるときには、第2抽選で消費されるゲームポイントの第2数量を200ポイントに設定し、第2デッキを構成するキャラクターが10体であるときには、第2抽選で消費されるゲームポイントの第2数量を150ポイントに設定し、第2デッキを構成するキャラクターが20体であるときには、第2抽選で消費されるゲームポイントの第2数量を100ポイントに設定する。このように、ゲームポイント設定処理部114は、デッキ構成処理にて構成された第2デッキに収容されるキャラクターの総個数が少ないほど、第2数量を第1数量に対して大きく変動させる。
【0040】
次いで、サーバー装置10は、このようにして第2抽選で消費されるゲームポイントの第2数量が設定されると、画面生成処理を実行する(ステップS103)。すなわち、画面生成処理部115は、上述したデッキ構成処理及びゲームポイント設定処理の結果に基づき、プレイヤー端末20に表示させるためのゲーム画面を生成する。その後、サーバー装置10は、このようにして生成されたゲーム画面に対応する画面データを、ネットワーク2を介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することによって、先ずは図10に示すゲーム画面50を端末表示部24に表示させる。
【0041】
図10は、第2抽選に関するゲーム画面50の一例を示す図である。このゲーム画面50は、デッキ構成表示領域51と、操作ボタン52(操作領域)を含んで構成されている。デッキ構成表示領域51は、第2デッキの構成をプレイヤーに示すエリアである。ここでは、選択候補となる各キャラクターカードが、カードの裏面を表にした状態でそれぞれ表示されている。つまり、選択候補となる各キャラクターカードは、どの種類のキャラクターであるかをプレイヤーに知られないように隠された状態で表示されている。そして、デッキ構成表示領域51の中からいずれかのキャラクターカードがプレイヤーによって選択されると、キャラクターカード51Aのように強調表示がなされる。ここでは、プレイヤーによって5枚のキャラクターカードが選択されている。このようにして5枚のキャラクターカードが選択された後に、プレイヤーによって操作ボタン52が選択されると、図11に示すゲーム画面50に遷移する。
【0042】
図11は、遷移後のゲーム画面50の一例を示す図である。この遷移後のゲーム画面50は、デッキ構成表示領域51、操作ボタン53、操作ボタン54、及び操作ボタン55(操作領域)を含んで構成されている。このデッキ構成表示領域51には、図10に示すゲーム画面50においてプレイヤーに選択された5枚のキャラクターカードが、カード表面が見えるように裏返された状態で表示されている。つまり、各キャラクターカードは、それぞれに対応するキャラクターの種類が明らかになった状態で表示されている。なお、これら5体のキャラクターは、上述したデッキ構成処理にて予め選出された5体のキャラクターと一致している。また、操作ボタン54には、「200P消費して開始」の文字表示がなされている。このゲームポイント「200P」は、上述したゲームポイント設定処理にて予め設定された数量と一致している。
【0043】
プレイヤーは、図11に示す遷移後のゲーム画面50を見ることで、獲得を希望するキャラクターが存在するか否かを確認した上で、選択操作を行うことができる。例えば、デッキ構成表示領域51に表示されるキャラクターのレアリティやレベルを見て、希望のキャラクターが存在している場合には、操作ボタン54(「200P消費して開始」)を選択し、第2抽選ゲームを開始すれば良い。逆に、希望のキャラクターが存在しない場合には、操作ボタン53(「再構成」)を選択し、希望のキャラクターが改めて抽選されることを期待しつつ第2デッキの再構成を行っても良い。また、操作ボタン55(「終了」)を選択し、第2抽選を終了して、第1抽選を開始しても良い。
【0044】
次いで、プレイヤー端末20は、図11に示す遷移後のゲーム画面50が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン55(「終了」)が選択されたか否かを判定する(ステップS104)。そして、プレイヤー端末20は、かかる判定が肯定された場合に(ステップS104:YES)、この処理を終了する。その一方で、かかる判定が否定された場合に(ステップS104:NO)、ステップ105に進む。
【0045】
次に、プレイヤー端末20は、図11に示す遷移後のゲーム画面50が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン53(「再構成」)が選択されたか否かを判定する(ステップS105)。そして、プレイヤー端末20は、かかる判定が否定された場合に(ステップS105:NO)、ステップ107に進む。
【0046】
その一方で、プレイヤー端末20は、かかる判定が肯定された場合に(ステップS105:YES)、第2デッキの再構成を要求するコマンド(デッキ再構成要求)を、サーバー装置10に送信する。そして、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたデッキ再構成要求を受け付けると、ステップS101におけるデッキ構成処理にて行われる抽選が上限回数に到達したか否かを判定する(ステップS106)。すなわち、デッキ構成処理部113は、デッキ再構成要求に設定されたプレイヤーIDを取得して、図4に示すプレイヤー情報を参照することにより、プレイヤーの抽選回数が予め設定された上限回数(例えば、5回)に一致しているか否かを判定する。かかる判定が肯定された場合に(ステップS106:YES)、この処理を終了する。その一方で、かかる判定が否定された場合に(ステップS106:NO)、ステップS101に戻って再びデッキ構成処理が実行される。この際、デッキ構成処理部113は、再び抽選を行なうことによって第1デッキの中からキャラクターをさらに選出し、現在の第2デッキを構成している5体のキャラクターに追加する。
【0047】
そして、プレイヤー端末20は、図11に示す遷移後のゲーム画面50が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン54(「200P消費して開始」)が選択されたか否かを判定する(ステップS107)。かかる判定が否定された場合に(ステップS107:NO)、ステップS104に戻り、以降の各種処理が繰り返し行なわれる。その一方で、プレイヤー端末20は、かかる判定が肯定された場合に(ステップS107:YES)、第2抽選の開始を要求するコマンド(第2抽選開始要求)を、サーバー装置10に送信する。そして、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された第2抽選開始要求を受け付けると、第2抽選処理を実行する(ステップS108)。
【0048】
具体的には、第2抽選処理部112は、第2抽選開始要求に設定されたプレイヤーIDを取得して、図4に示すプレイヤー情報を参照することにより、プレイヤーの所有するゲームポイントを第2数量だけ消費させる(ここでは、200ポイントが消費される)。その後、第2抽選処理部112は、図7に示す第2デッキ情報を参照することにより、プレイヤーに割り当てられた第2デッキを構成する複数のキャラクターの中からいずれかのキャラクターを選択し、選択された当該キャラクターをプレイヤーに対して付与する。この際、第2抽選処理部112は、第2抽選によって付与されたキャラクターが、プレイヤーの所有キャラクターとなるように、プレイヤーの所有キャラクター情報(図5参照)を更新する。また、第2抽選処理部112は、このようにして付与されたキャラクターが第2デッキ内から削除されるように、プレイヤーの第2デッキ情報(図7参照)を更新すると共に、その付与されたキャラクターが第1デッキ内からも削除されるように、プレイヤーの第1デッキ情報(図6参照)を更新する。
【0049】
次いで、サーバー装置10は、このようにして第2抽選によって選出されたキャラクターがプレイヤーに付与されると、画面生成処理を実行する(ステップS109)。すなわち、画面生成処理部115は、上述した第2抽選処理の結果に基づき、プレイヤー端末20に表示させるためのゲーム画面を生成する。その後、サーバー装置10は、このようにして生成されたゲーム画面に対応する画面データを、ネットワーク2を介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することによって、図12に示すゲーム画面60を端末表示部24に表示させる。
【0050】
図12は、第2抽選の結果を示すゲーム画面60の一例を示す図である。このゲーム画面60は、獲得キャラクター表示領域61、デッキ構成表示領域62、操作ボタン63、及び操作ボタン64(操作領域)を含んで構成されている。獲得キャラクター表示領域61は、第2抽選の結果、プレイヤーに付与されたキャラクターが表示されるエリアである。デッキ構成表示領域62は、第2抽選後における第2デッキの構成をプレイヤーに示すエリアである。
【0051】
そして、プレイヤー端末20は、図12に示すゲーム画面60が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン63(「200P消費して開始」)が選択されたか否かを判定する(ステップS110)。そして、プレイヤー端末20は、かかる判定が肯定された場合に(ステップS110:YES)、ステップS108に戻り、引き続き第2抽選処理が実行される。その一方で、かかる判定が否定された場合に(ステップS110:NO)、ステップ111に進む。
【0052】
次いで、プレイヤー端末20は、図12に示すゲーム画面60が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタン64(「終了」)が選択されたか否かを判定する(ステップS111)。そして、プレイヤー端末20は、かかる判定が否定された場合に(ステップS111:NO)、ステップ110に戻り、以降の各種処理が繰り返し行なわれる。その一方で、かかる判定が肯定された場合に(ステップS111:YES)、この処理を終了する。
【0053】
以上のとおり、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、プレイヤーの操作に応答して、プレイヤーが所有するゲームポイントを第2数量だけ消費することにより、第2抽選が行われる。第2抽選では、プレイヤーの第2デッキ内から選択されたキャラクターがプレイヤーに付与される。第2デッキに収容されるキャラクターの総個数は、第1抽選に用いられる第1デッキに収容されるキャラクターの総個数よりも少なくなるように設定される。また、第2抽選で消費されるゲームポイントの第2数量は、第2デッキに収容されるキャラクターの総個数が少ないほど、第1抽選で消費されるゲームポイントの第1数量よりも多くなるように設定される。
【0054】
例えば、第1抽選では、第1デッキに100体のキャラクターが収容されていて、初回に50ポイントのみを消費し、希望のキャラクターを獲得できた場合と、最終的に5000ポイントを消費し、第1デッキを空状態にすることにより希望のキャラクターを獲得できた場合とでは、希望のキャラクターを獲得するまでに消費されるゲームポイントの第1数量の差は、4950ポイントとなる。これに対して、第2抽選では、第2デッキに5体のキャラクターが収容されていて、初回に200ポイントのみを消費し、希望のキャラクターを獲得できた場合と、最終的に1000ポイントを消費し、第2デッキを空状態にすることにより希望のキャラクターを獲得できた場合とでは、希望のキャラクターを獲得するまでに消費されるゲームポイントの第2数量の差は、800ポイントとなる。
【0055】
すなわち、第2抽選では、最初に第2デッキ内からキャラクターが選出されたときに、希望のキャラクターを獲得できた場合と、第2デッキ内のキャラクターが全て無くなったときに、希望のキャラクターを獲得できた場合とで、希望のキャラクターを獲得するまでに消費されるゲームポイントの数量の差を、第1デッキを用いて第1抽選を行なう場合よりも小さくすることができる。その結果、第1抽選に比べて第2抽選においては、プレイヤー間に生じる不公平感を軽減することが可能となる。
【0056】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0057】
<抽選ゲーム>
上記の本実施形態では、プレイヤーの選択によって第1抽選又は第2抽選のいずれかが実行される抽選ゲームを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2抽選のみが実行される抽選ゲームであっても良い。具体的には、以下のような処理を行っても良い。
【0058】
先ず、プレイヤー端末20は、プレイヤーからの操作入力を受け付けると、デッキ構成要求をサーバー装置10に送信する。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたデッキ構成要求を受け付けると、デッキ構成処理を実行する。すなわち、デッキ構成処理部113は、図4に示すプレイヤー情報を参照することにより、プレイヤーの第1デッキ情報を特定する。そして、デッキ構成処理部113は、図6に示す第1デッキ情報を参照することにより、プレイヤーの第1デッキ内の一部のキャラクターを用いて、第2デッキを構成する。この際、デッキ構成処理部113は、図7に示す第2デッキ情報を更新する。
【0059】
次いで、サーバー装置10は、第2デッキが構成されると、ゲームポイント設定処理を実行する。すなわち、ゲームポイント設定処理部114は、デッキ構成処理にて構成された第2デッキに収容されるキャラクターの総個数が少ないほど、抽選ゲームで消費されるゲームポイントの量が多くなるように設定する。例えば、ゲームポイント設定処理部114は、第2デッキを構成するキャラクターが5体であるときには、抽選ゲームで消費されるゲームポイントの量を200ポイントに設定し、第2デッキを構成するキャラクターが10体であるときには、抽選ゲームで消費されるゲームポイントの量を150ポイントに設定し、第2デッキを構成するキャラクターが20体であるときには、抽選ゲームで消費されるゲームポイントの量を100ポイントに設定する。
【0060】
次いで、抽選処理部110は、図4に示すプレイヤー情報を参照することにより、プレイヤーの所有するゲームポイントを、ゲームポイント設定処理部114によって設定された数量だけ消費させる。その後、抽選処理部110、図7に示す第2デッキ情報を参照することにより、プレイヤーに割り当てられた第2デッキの中から選択されたキャラクターを、プレイヤーに対して付与する。この際、抽選処理部110は、付与されたキャラクターが、プレイヤーの所有キャラクターとなるように、プレイヤーの所有キャラクター情報(図5参照)を更新する。また、抽選処理部110は、付与されたキャラクターが第2デッキ内から削除されるように、プレイヤーの第2デッキ情報(図7参照)を更新すると共に、その付与されたキャラクターが第1デッキ内からも削除されるように、プレイヤーの第1デッキ情報(図6参照)を更新する。
【0061】
<デッキ構成処理>
上記の本実施形態では、プレイヤーが特権を得た場合(例えば、特別チケットを獲得した場合)に限り、デッキ構成処理を実行できるようにしても良い。
【0062】
また、上記の本実施形態では、デッキ構成処理にて抽選が行なわれる度に、第1デッキ内から常に同数のキャラクターを選出し(例えば、常に5体のキャラクターを選出する等)、第2デッキを構成するキャラクターを一定の個数ずつ増加させても良い。
【0063】
また、上記の本実施形態では、デッキ構成処理にて抽選が行なわれる度に、第1デッキ内から予め設定された個数のキャラクターを順次選出し(例えば、初回は5体のキャラクターを選出し、2回目は10体のキャラクターを選出する等)、第2デッキを構成するキャラクターを徐々に増加させても良い。
【0064】
また、上記の本実施形態では、第1デッキの中から抽選で選出されたキャラクターによって第2デッキが構成される場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1デッキの中から、必ず1体はレアリティのクラスが「スーパーレア」のキャラクターを選出し、残りのキャラクターについては抽選で選出しても良い。また例えば、抽選回数が上限である場合に限り、第1デッキの中から必ず「スーパーレア」のキャラクターを選出しても良い。
【0065】
また上記の本実施形態では、デッキ構成処理部113は、図11に示す遷移後のゲーム画面50にて、第2デッキの再構成を行なう選択操作がプレイヤーによって行われた際に、所定条件の成立後に限り、第2デッキの再構成を行なっても良い。例えば、前回に第2デッキの再構成が行なわれてから予め設定された時間が経過した後に限り、今回の第2デッキの再構成を行なっても良い。また例えば、前回に第2デッキの再構成が行なわれ、日付が変わった後に限り、今回の第2デッキの再構成を行なっても良い。
【0066】
<ゲームポイント設定処理>
上記の本実施形態では、第2デッキの構成が、高いレアリティのキャラクターが多く含まれている構成であるほど、第2数量を第1数量に対して大きく変動させても良い。例えば、第1数量が50ポイントであるときに、通常では第2数量が200ポイントに設定される場合に、第2デッキ内にウルトラレアのキャラクターが存在しているときは、1体につき50ポイントを第2数量に加算し、スーパーレアのキャラクターが存在しているときは、1体につき20ポイントを第2数量に加算しても良い。具体的には、第2デッキ内にウルトラレア及びスーパーレアのキャラクターがそれぞれ1体ずつ含まれている場合には、例外的に第2数量を270ポイントに設定しても良い。
【0067】
また、上記の本実施形態では、第2デッキに最も高いレアリティのキャラクターが含まれている場合には、第2数量を少なく変動させても良い。例えば、例えば、第1数量が50ポイントであるときに、通常では第2数量が200ポイントに設定される場合に、第2デッキ内にウルトラレアのキャラクターが存在しているときは、例外的に第2数量を180ポイントに設定しても良い。
【0068】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、サーバー装置の一例として1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、サーバー装置の一例として複数台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1としても良い。すなわち、複数台のサーバー装置10がネットワーク2を介して接続され、各サーバー装置10が各種処理を分散して行うようにしても良い。
【0069】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びプレイヤー端末20を協働させて各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理装置としてのプレイヤー端末20単体、または、サーバー装置10単体が、ゲームプログラムに基づき上記の各種情報処理を実行するようにしても良い。
また、情報処理装置としての機能の一部をプレイヤー端末20が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。
なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。
【符号の説明】
【0070】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10 サーバー装置、11 制御部、12 記憶部、13 入力部、14 表示部、15 通信部、20 プレイヤー端末、21 端末制御部、22 端末記憶部、23 端末入力部、24 端末表示部、25 端末通信部、50 ゲーム画面、51 デッキ構成表示領域、51A キャラクターカード、52 操作ボタン、53 操作ボタン、54 操作ボタン、55 操作ボタン、60 ゲーム画面、61 獲得キャラクター表示領域、62 デッキ構成表示領域、63 操作ボタン、64 操作ボタン、110 抽選処理部、111 第1抽選処理部、112 第2抽選処理部、113 デッキ構成処理部、114 ゲームポイント設定処理部、115 画面生成処理部
【要約】
【課題】プレイヤー間に生じる不公平感を軽減する。
【解決手段】本発明に係るゲームプログラムは、複数のゲームコンテンツを収容する第1デッキのうちの一部のゲームコンテンツを用いて第2デッキを構成するデッキ構成処理と、前記第2デッキに収容されるゲームコンテンツの総個数が少ないほど、ゲームポイントの消費量が多くなるように設定するゲームポイント設定処理と、プレイヤーの操作に応答して、前記プレイヤーに対応付けられたゲームポイントを、前記ゲームポイント設定処理において設定された消費量だけ減少させることにより、前記第2デッキの中から抽選によって選出されたゲームコンテンツを、前記プレイヤーに付与する抽選処理と、をコンピューターに実行させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12