特許第5774337号(P5774337)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774337
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】電気機器
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20150820BHJP
【FI】
   H01R13/64
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-62658(P2011-62658)
(22)【出願日】2011年3月22日
(65)【公開番号】特開2012-199085(P2012-199085A)
(43)【公開日】2012年10月18日
【審査請求日】2014年3月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】秋葉 明大
【審査官】 塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−326031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の電気機器又はデバイス側におけるコネクタの挿入を受け入れて前記他の電気機器又はデバイスと電気的に接続するとともに、前記コネクタの挿抜方向にスライド可能に設けられたコネクタ部と、
前記コネクタが前記コネクタ部に挿入される際、前記コネクタが挿入方向と逆の方向に押し出されるように所定の力で前記コネクタ部を付勢する付勢手段と、
を有し、
前記コネクタ部に前記所定の力以上の力が加わったとき前記挿入方向に前記コネクタ部がスライドするとともに、前記コネクタ部に加わる力がなくなったとき前記挿入方向と逆方向にスライドするように構成されており、
前記コネクタ部は、前記コネクタの挿抜方向に沿って段差が設けられた段差部を有し、
前記付勢手段は、前記段差部の段差に当接するように位置するストッパ部を有し、
前記段差部は、第1の段差と前記第1の段差より機器外側に位置する第2の段差とを有するとともに、前記第2の段差から前記第1の段差にかけて先細りとなるような傾斜面が形成されていることを特徴とする電気機器。
【請求項2】
前記コネクタ部に前記所定の力以上の力が加わったとき前記ストッパ部と前記第1の段差との当接が解除されることを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
前記付勢手段は、前記ストッパ部と前記第1の段差との当接が解除され前記ストッパ部が前記傾斜面に位置しているとき、前記段差部を前記挿抜方向に垂直な方向に付勢することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器に関し、特に、PC、サーバ、デジタルテレビ、ビデオレコーダ等、機能を拡張するための周辺機器やデバイスを接続するためのコネクタを備えた電気機器に好ましく適用される技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、PC等の情報処理装置は、文書作成機能や表計算機能を代表とする事務処理機能に加えて、画像、音楽、通信関係の機能が追加されてきた。通常、情報処理装置では、これらの機能を拡張するために、周辺機器を接続するコネクタを実装するが、そのほとんどは実装的な制約あるいは接続ケーブルの引き回しを考慮して、その筐体背面や筐体側面に実装されている。
【0003】
そして、このようなコネクタとして、断面形状(あるいは外形)が上下非対称(あるいは左右非対称)のもののほか、USB(Universal Serial Bus)コネクタやS−Video(Separate Video)コネクタのように上下や左右が対称のものもある。また一般に、上下逆挿入を防止するための対策として、相対する二側面にその側面高さ中心に対して非対称形状の挿入ガイドを有している。
【0004】
また、上述したような情報処理装置においては、周辺装置側からのコネクタを奥まで挿入し、周辺装置と情報処理装置のお互いの接続端子による電気的接続がなされる直前の状態にならないと、ユーザは挿入の正逆が分からない構造となっている。他方で、コネクタが筐体背面に配置されている場合、コネクタ面を視認しながら挿入するのはユーザにとって面倒で、コネクタ向きを手探りで確認しながらの挿入となることが多い。つまり、多くの場合、ユーザは、手探りでコネクタ向きを確認しながら奥まで挿入してはじめて、コネクタを正しい向きに差し込んだのか逆向きに差し込んだのかが分かることになる。
【0005】
しかしながら、正しい向きにコネクタを差し込んだのであれば問題はないが、逆向きに奥まで差し込むと、正常に挿入する際の力以上の力が加えられてコネクタが破損してしまうことも十分に考えられる。特に、USBのような、挿入部分の外形形状が上下対称のコネクタの場合、手探りで正しい向きに挿入することは困難といえる。
【0006】
なお、上記事情は、PC等の情報処理装置に限らず、デジタルテレビやビデオレコーダ等にも同様であり、機能を拡張するための周辺機器やデバイスを接続するためのコネクタを備えた電気機器に共通の問題である。
【0007】
例えば特許文献1には、カードの誤挿入を防止するようにしたカードコネクタの誤挿入防止装置において、誤挿入されたカードが強く押し込まれてもその誤挿入防止機能が容易に損なわれないようにする構造が開示されている。当該誤挿入防止装置では、挿入状態のカード厚さ方向に上下に移動可能に設けられた誤挿入検知部材が、カードの上下逆挿入時に奥まで差し込むことを防止し、正挿入時にはカード厚さ方向下側にスライドしてカードが奥まで差し込まれることを許容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−240871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1の発明は、誤挿入検知部材がカードの上下逆挿入時にはカード厚さ方向下側にスライドせず奥まで差し込むことを防止するが、正常に挿入する際の力以上の力が加えられた場合に誤挿入検知部材が破損してしまい、コネクタ全体の交換が必要になってしまうことも十分に考えられる。つまり、誤挿入時におけるコネクタの破損防止まで想定したものではない。
【0010】
そこで、本発明は、機能を拡張するための周辺機器やデバイスを接続するためのコネクタを備えた電気機器において、上下や左右を逆向きに誤挿入した場合でもコネクタが破損することを防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電気機器は、他の電気機器又はデバイス側におけるコネクタの挿入を受け入れて前記他の電気機器又はデバイスと電気的に接続するとともに、コネクタの挿抜方向にスライド可能に設けられたコネクタ部と、該コネクタがコネクタ部に挿入される際、前記コネクタが挿入方向と逆の方向に押し出されるように所定の力でコネクタ部を付勢する付勢手段と、を有し、コネクタ部に所定の力以上の力が加わったとき挿入方向にコネクタ部がスライドするとともに、コネクタ部に加わる力がなくなったとき挿入方向と逆方向にスライドするように構成されており、コネクタ部が、該コネクタの挿抜方向に沿って段差が設けられた段差部を有し、付勢手段が、段差部の段差に当接するように位置するストッパ部を有し、段差部が、第1の段差と該第1の段差より機器外側に位置する第2の段差とを有するとともに、第2の段差から第1の段差にかけて先細りとなるような傾斜面が形成されているように構成されたものである。
【0012】
また、上記の電気機器において、コネクタ部に所定の力以上の力が加わったときストッパ部と第1の段差との当接が解除されるものであってもよい。
【0013】
また、上記の電気機器において、付勢手段が、ストッパ部と第1の段差との当接が解除されストッパ部が傾斜面に位置しているとき、段差部を挿抜方向に垂直な方向に付勢するものであってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、機能を拡張するための周辺機器やデバイスを接続するためのコネクタを備えた電気機器において、上下や左右を逆向きに誤挿入した場合でもコネクタが破損することを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態(第1)における電気機器側及びケーブル側のコネクタ構造を示した図である。
図2】本発明の実施形態(第1)においてコネクタの正常挿入状態を説明する図である。
図3】本発明の実施形態(第1)においてコネクタの誤挿入状態を説明する図である。
図4】本発明の実施形態(第2)における電気機器側のコネクタ構造を示した図である。
図5】本発明の実施形態(第3)における電気機器側のコネクタ構造を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明では、他の電気機器やデバイスと電気的に接続するためにケーブル側のコネクタの挿入を受け入れるコネクタ部が、ケーブル側のコネクタの挿抜方向にスライド可能に設けられ、上下逆方向の挿入等、無理な力が加わったときに機器側のコネクタを破損しないようにスライドするように構成している。また、ケーブル側のコネクタが機器側のコネクタに挿入される際、機器側のコネクタを挿入方向と逆の方向に所定の力で付勢する付勢手段を有しており、誤挿入状態が解消されたときに初期状態に戻るように構成されている。これらの構成の実現例としてはいくつか挙げられるが、以下、それらについて図面を参照して本発明の実施形態として説明する。
【0019】
[実施形態1]
図1は、本発明の第1の実施形態における電気機器側及びケーブル側のコネクタ構造を示した図で、図1(a)は電気機器側のコネクタ構造を表し、図1(b)はケーブル側のコネクタ構造を表す。図1(a)、図1(b)とも、左側の図が側面図、右側の図が正面図である。
【0020】
電気機器側のコネクタは、図1(a)に示すように、機器筐体におけるコネクタ収容部1内に機器コネクタ部2及びストッパリカバ部3が収容されて構成されている。コネクタ収容部1は、機器コネクタ部2を収容でき、かつ、機器コネクタ部2がケーブル側コネクタの挿入方向に所定の距離だけスライドできる空間を持つ、中空状の形状をなしている。また、コネクタ収容部1は、ケーブル側コネクタの挿入方向と垂直な方向の1つ面の一部領域が切り取られている(図では、下側一部が切り取られ、断面が略C字形状となっている)。そして、該1つの面における残っている領域により、機器コネクタ部2が重力方向に落ちずに支持され、機器コネクタ部2の一部が機器外に露出した状態でスライドできるようになっている。
【0021】
機器コネクタ部2は、本体部21、ケーブル側のコネクタの端子(後述する端子部52)の挿入を受け入れて電気的に接続する端子接続部22を有する。端子接続部22は、本体部21に端子部52と嵌合する孔が形成され、その孔の奥に機器側の端子が設けられている。本体部21は、断面(挿入方向と直交する面)が略凸形状の多角柱から一部領域を切り取った形状となっている(図では、下側一部がケーブル側コネクタの挿入方向に向かって略斜めに切り取られた形状となっている)。また、本体部21の1つの面(図では下側の面)において、第1の段差23、第2の段差25、両段差を結ぶ斜面24が形成されている。
【0022】
ストッパリカバ部3は、突起部31及び板片部32を有する。突起部31は、第1の段差23や第2の段差25と当接して、機器コネクタ部2のケーブル側コネクタの挿入方向へのスライドを係止する。板片部32は、ケーブル側コネクタの挿入方向と垂直な方向(図では上下方向)に弾性を持つ。
【0023】
ケーブル側のコネクタは、図1(b)に示すように、ケーブル4の一端にケーブルコネクタ部5が取り付けられて構成されている。ケーブルコネクタ部5は、本体部51、電気機器側における端子接続部22に差し込まれて電気的に接続する端子部52を有する。
【0024】
図2は、本実施形態におけるコネクタの正常挿入状態を説明する図である。図2(a)に示すように、ケーブル側のコネクタが正常な向きで電気機器側のコネクタに差し込まれると、図2(b)に示すように、ケーブル側コネクタの端子部52が電気機器側コネクタの端子接続部22の孔に嵌合して奥まで挿入され、端子同士が接触して電気的に接続される。
【0025】
電気機器側のコネクタでは、ストッパリカバ部3の突起部31が機器コネクタ部2の第1の段差23と当接し、正常な向きでの挿入に必要な力がかかるまで初期状態(図2(a)の機器コネクタ部2の状態)を維持する。図2では正常な向きで挿入しているため、機器コネクタ部2が挿入方向にスライドすることなく、初期状態を維持したままコネクタが奥まで差し込まれる。
【0026】
図3は、本実施形態におけるコネクタの誤挿入状態を説明する図である。図3(a)に示すように、ケーブル側のコネクタが上下逆向きで電気機器側のコネクタに差し込まれると、図3(b)に示すように、ケーブル側コネクタの端子部52は電気機器側コネクタの端子接続部22の孔に嵌合せず奥まで挿入されないため、端子同士は接触せず電気的に接続されない。また、規定以上の力(正常な向きでの挿入に必要な力)でケーブル側のコネクタが差し込まれた場合、機器コネクタ部2が挿入方向に所定の距離だけスライドする。
【0027】
電気機器側のコネクタでは、先に述べたように、初期状態においてストッパリカバ部3の突起部31が機器コネクタ部2の第1の段差23と当接しているが、正常な向きでの挿入に必要な力以上の力が挿入方向にかかると第1の段差23における当接が解除される。そして、機器コネクタ部2は、差し込まれる力に従って、突起部31が第2の段差25と当接するまで挿入方向にスライドする。突起部31が第2の段差25に当接した後、正常な向きでの挿入に必要な力を超える力がいくらかかっても該当接は維持され、これ以上のケーブル側コネクタの挿入ができない状態となる。
【0028】
一方、図3(c)に示すように、逆向きに挿入したケーブル側コネクタが抜かれたとき、図3(d)に示すように、機器コネクタ部2は、板片部32の付勢力により、図3(c)の状態の位置から初期状態の位置への徐々にスライドして戻る。
【0029】
ストッパリカバ部3は、初期状態では図3(a)のような位置にあるが、挿入方向にスライドした場合(例えば図3(c))には、突起部31が初期状態の位置と比べて挿入方向と垂直な方向(図では下方向)に位置する。そして、突起部31は、板片部32の弾性により初期状態に戻ろうとするため、斜面24を押し付ける。斜面24は挿入方向に下がっていくような傾斜が形成されていることから、斜面24を押し付ける力が挿入方向と反対の方向に分散し、機器コネクタ部2が挿入方向と反対の方向にスライドして初期状態の位置に戻る。
【0030】
[実施形態2]
図4は、本発明の第2の実施形態における電気機器側のコネクタ構造を示した図で、図4(a)はコネクタの正常挿入状態(あるいは初期状態)を表し、図4(b)はコネクタの誤挿入状態を表す。本発明の第2の実施形態は、ストッパリカバ部が機器コネクタ部の一部として設けられるとともに、2つの段差及び斜面を有する係止部材が機器筐体内の奥(機器コネクタ部の位置より内側)に設置されている。
【0031】
電気機器側のコネクタは、図4(a)に示すように、機器筐体におけるコネクタ収容部1内に機器コネクタ部6、係止部材7が収容されて構成されている。コネクタ収容部1は実施形態1と同様であるため説明を省略する。
【0032】
機器コネクタ部6は、本体部、端子接続部を有し(図示は省略している)、機器内部側の端部で挿入方向と垂直な方向の両端(図では上下両端)において、突起部63及び板片部64からなるストッパリカバ部が形成されている。当該ストッパリカバ部は、実施形態1のストッパリカバ部3に相当するものである。突起部63は、後述する第1の段差71や第2の段差73と当接して、機器コネクタ部6のケーブル側コネクタの挿入方向へのスライドを係止する。板片部64は、ケーブル側コネクタの挿入方向と垂直な方向(図では上下方向)に弾性を持つ。
【0033】
係止部材7は、四角柱から筐体側面と対向する側面を一部領域切り取った形状となっている(図では、機器コネクタ部6に対向する方向に向かって略斜めに切り取られた形状となっている)。また、本体部21の両方の側面(図では上下の面)において、第1の段差7、第2の段差7、両段差を結ぶ斜面7が形成されている。
【0034】
本実施形態においても、コネクタの正常挿入時や誤挿入時の動作は実施形態1と同様である。ケーブル側のコネクタが正常な向きで電気機器側のコネクタに差し込まれると、機器コネクタ部6が挿入方向にスライドすることなくケーブル側コネクタの端子部が電気機器側コネクタの端子接続部の孔に挿入する。他方、ケーブル側のコネクタが上下逆向きで電気機器側のコネクタに差し込まれると、機器コネクタ部6が挿入方向に所定の距離だけスライドし、逆向きに挿入したケーブル側コネクタが抜かれたとき、機器コネクタ部6が板片部64の付勢力により初期状態の位置への徐々にスライドして戻る。
【0035】
[実施形態3]
図5は、本発明の第3の実施形態における電気機器側のコネクタ構造を示した図で、図5(a)はコネクタの正常挿入状態(あるいは初期状態)を表し、図5(b)はコネクタの誤挿入状態を表す。本発明の第3の実施形態は、ストッパリカバ部や係止部材を用いずに、バネ等の付勢手段を用いて、無理な力が加わったときに機器側のコネクタを破損させない構成や、誤挿入状態が解消されたときに初期状態に戻す構成を実現している。
【0036】
電気機器側のコネクタは、図5(a)に示すように、機器筐体におけるコネクタ収容部1内に機器コネクタ部8、バネ9、バネ支持部材10が収容されて構成されている。コネクタ収容部1は実施形態1と同様であるため説明を省略する。
【0037】
機器コネクタ部8は、本体部、端子接続部を有する(図示は省略している)。機器内部側の端部において、3つのバネ9a、9b、9cが取り付けられている。
【0038】
弾性を有するバネ9は、両端が機器コネクタ部8とバネ支持部材10に取り付けられており、ケーブル側コネクタの挿入方向と反対の方向に付勢力を持つ。バネ9の付勢力は、正常な向きでの挿入に必要な力が機器コネクタ部8にかかっても初期状態を維持するだけの力である。
【0039】
ケーブル側のコネクタが正常な向きで電気機器側のコネクタに差し込まれると、機器コネクタ部6が挿入方向にスライドすることなくケーブル側コネクタの端子部が電気機器側コネクタの端子接続部の孔に挿入する。他方、ケーブル側のコネクタが上下逆向きで電気機器側のコネクタに差し込まれると、バネ9が押され圧縮して機器コネクタ部6が挿入方向に所定の距離だけスライドし、逆向きに挿入したケーブル側コネクタが抜かれたとき、機器コネクタ部6がバネ9の付勢力により初期状態の位置への徐々にスライドして戻る。
【0040】
機器コネクタ部8は、逆向きに挿入したケーブル側コネクタが抜かれたとき、バネ9の付勢力により挿入逆方向に所定の勢いでスライドするが、例えばコネクタ収容部1内に係止部が設けられ、該係止部により、初期状態から機器外側にはスライドしないようになっている。当該係止部は、機器コネクタ部8側に設けてもよいし、双方に設けてもよい。実施形態1や2についても同様である。
【0041】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0042】
例えば、本発明は、機能を拡張するための周辺機器やデバイスを接続するためのコネクタを備えた電気機器に適用することができ、このような電気機器としては、PCやサーバ等の情報処理装置、ビデオレコーダ等の映像再生記録装置、またテレビ受信装置等が挙げられる。
【0043】
また、上記の実施形態では、断面が略凸形状のコネクタで説明したが、これに限られず、USBコネクタ、ieee 1394コネクタ、シリアル・ポート、パラレル・ポートといった種々のコネクタに適用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 コネクタ収容部
2,6,8 機器コネクタ部
3 ストッパリカバ部
4 ケーブル
5 ケーブルコネクタ部
7 係止部材
9 バネ
10 バネ支持部材
21,51 本体部
22 端子接続部
23,71 第1の段差
24,72 斜面
25,73 第2の段差
31,63 突起部
32,64 板片部
52 端子部
図1
図2
図3
図4
図5