(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
筒体の一般部の外径をDs、底板の外径をDb、上記フレームの開放口の内径をDfとしたとき、Ds<Df<Dbに設定し、上記底板を上記リブ間から挿入して上記支承リングの支承面に装着可能に上記リブを設けたことを特徴とする請求項2記載のストレーナ用スクリーン。
上記網状部材の筒体と底板とを、夫々、多数の小孔を有した金属製パンチ板で形成された外側部材と、該外側部材の内側に溶接により付設され金属製ネットで形成された内側部材とを備えて構成したことを特徴とする請求項2または3記載のストレーナ用スクリーン。
【背景技術】
【0002】
従来、ストレーナとしては、例えば、本願出願人が先に提案したものが知られている(特許第4272907号公報に掲載)。
図9に示すように、このストレーナSaは、流入口201及び流出口202を有した流路を有した本体200と、本体200の流路内に着脱可能に装着され流体が流入する流入開口211を有したカップ状のスクリーン210とを備えて構成されている。スクリーン210は、前後一対のリング状のフレーム210aに、筒状の網状部材210bを溶接により一体形成したものである。本体200は、その流路を直線状とする管体で形成されており、側壁にはスクリーン210の出し入れを行なうための出入用孔203が形成され、流入口201側の流路を形成する側壁内周にはスクリーン210の装着時にスクリーン210の流入開口端面212が押圧されて密着する受面204を有した受部205が形成され、流路を形成する内壁には、本体200の軸線と挿入時のスクリーン210の軸線とが同軸になるようにスクリーン210を支持してガイドするガイド突起206が設けられている。このガイド突起206のスクリーン210と当接する当接面はスクリーン210の外側に沿うように円周面に形成されている。
【0003】
また、このストレーナSaは、出入用孔203を開閉する蓋207を備え、スクリーン210の流入開口端面212を本体200の受面204に押圧する押圧手段220を備えている。この押圧手段220は、本体200の流路を形成する内壁であってスクリーン210の底部213よりも流出口202側に設けられる雌ネジ部221と、一端側224aに雌ネジ部221に螺合される雄ネジ部222を有するとともに他端側224bに締め付け具により回転させられるボルト頭223を有したボルト224と、ボルト224に同軸に設けられボルト224の他端側224bに向けて末広がりの円錐台部225と、円錐台部225の円錐面225aに当接するテーパ面226aを有しボルト224の雌ネジ部221に対するねじ込みによりスクリーン210の流入開口端面212を本体200の受面204に押圧する押圧部材226とを備えて構成されている。
【0004】
スクリーン210を本体200に装着するときは、蓋207を取り外して出入用孔203を開にし、スクリーン210を出入用孔203から本体200内に入れてガイド突起206に載置し、スクリーン210の流入開口端面212を本体200の受面204に対峙させる。それから、押圧手段220によりスクリーン210の流入開口端面212を本体200の受面204に押圧する。詳しくは、ボルト224の雄ネジ部222を本体200の雌ネジ部221に螺合し、ボルト224のボルト頭223を締め付け具で回転させてボルト224を本体200にねじ込む。この際、円錐台部225の円錐面225aが、押圧部材226に設けられるテーパ面226aを徐々に押し下げ、押圧部材226はスクリーン210の底部213に固着され、またスクリーン210はガイド突起206に載置されていることからボルト224の軸方向に移動せず、ガイド突起206の円周面に沿って流入口201側に進み、スクリーン210の流入開口端面212が本体200の受部205の受面204に密着する。その後、蓋207を出入用孔203に被せて出入用孔203を閉にする。
このようにスクリーン210が装着されたストレーナSaに流入口201から流体が流入すると、この流体に混在する異物がスクリーン210で濾過されて流出口202から流出するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来のストレーナ用スクリーン210は、ストレーナSaの使用に伴い、しばしば損傷したり破損したりすることがあり、この場合には交換を行うが、フレーム210aと網状部材210bとが一体に形成されているので、全部を交換することになることから、それだけ、コスト高になっているという問題があった。そのため、フレーム210aと網状部材210bとを別体に作成し、網状部材210bをフレーム210aに対して挿入して組み付けるようにし、交換の際には、網状部材210bのみを交換することで対処できるようにすることが考えられるが、網状部材210bとフレーム210aとの間に隙間が生じやすくなり、濾過精度が低下する懸念がある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、網状部材とフレームとを別体にして、交換の際には網状部材のみを交換できるようにしてコストダウンを図るとともに、網状部材の流入開口端部の外周とフレームの開放口の内周との間に隙間が生じないようにして、濾過精度の向上を図ったストレーナ用スクリーン及びストレーナを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明のストレーナ
用スクリーンは、ストレーナの流路内に着脱可能に装着され、流体が流入する流入開口を有したカップ状のストレーナ用スクリーンにおいて、
上記スクリーンを、一端側の開口を上記流入開口として構成する筒体及び該筒体の他端側の開口を塞ぐ底板からなる網状部材と、該網状部材の流入開口端部の外周を囲繞する開放口を有し該網状部材を挿脱可能に保持する筒状のフレームとから構成し、
上記網状部材の流入開口端部の外周が上記フレームの開放口の内周に接合若しくは近接するように該網状部材の流入開口端部の外径を該網状部材の一般部の外径よりも拡径した構成としている。
【0009】
これにより、網状部材とフレームとを別体に形成したので、フレームを例えば金属の鋳物製にすることができ、製造を容易にすることができる。また、フレームに網状部材を組付けるときは、フレーム
に網状部材を挿入していく。そして、最後に網状部材の流入開口端部をフレームの開放口に挿入する。この網状部材の流入開口端部をフレームの開放口に押し込む際には、流入開口端部が開放口に接合若しくは近接するように拡径しているので、流入開口端部の外周がフレームの開放口に押されて縮径することなく挿入され、あるいは、流入開口端部の外周がフレームの開放口に押されて多少縮径して、フレームの開放口に挿入されていく。流入開口端部の外周がフレームの開放口の内周に接合する場合には、フレームの開放口に押されて多少の抵抗はあるが、流入開口端部の挿入は最後の僅かな挿入なので、挿入作業に支障を与えることはない。そのため、網状部材をフレームに挿入するだけの簡単な操作でよいので組付けが容易に行われる。また、網状部材がフレームに挿入された状態では、流入開口端部が開放口に接合若しくは近接する。
【0010】
このように組付けられたスクリーンをストレーナに装着して用いると、ストレーナに流体が流入すると、網状部材の流入開口端部から流体が流入してこの流体に混在する異物が網状部材で濾過されて流出していく。この場合、網状部材の流入開口端部の外周がフレームの開放口の内周に接合若しくは近接しているので、この流入開口端部と開放口との間に隙間が生じることがなく、また、生じても網状部材の網目の開口幅よりも小さくすることができることから、ゴミ等の異物がスクリーンに濾過されずに通過してしまう事態を防止することができ、濾過精度を向上させることができる。
また、ストレーナの使用に伴い、網状部材がしばしば損傷したり破損したりすることがあり、この場合には交換を行うが、フレームと網状部材とが別体に形成されているので、フレームはそのまま残し、網状部材のみを交換することで対処できるようになり、それだけ、コストダウンを図ることができる。
【0011】
そして、より具体的には、上記筒体の一般部の外径をDs、上記筒体の流入開口端部の外径をDa、上記フレームの開放口の内径をDf、網状部材の目の開口幅をMとしたとき、Ds<(Df−M)≦Daにした構成としている。Ds<Df≦Daにすることでも良い。スクリーンの大きさや、網状部材の目の開口幅Mによっても異なるが、寸法単位をmmとしたとき、Ds=Df−(0.3〜0.8mm)、Da=Df+(−M〜0.5mm)が良い。望ましくは、Da=Df+(0〜0.2mm)、より望ましくは、Da=Df+(0〜0.1mm)である。網状部材の目の開口幅Mとしては、例えば、20メッシュのもので、M=1mm、40メッシュのもので、M=0.5mm、60メッシュのもので、M=0.3mm、80メッシュのもので、M=0.2mm、100メッシュのもので、M=0.15mm、200メッシュのもので、M=0.08mmになる。網状部材としては、ストレーナの使用条件に応じこれらの種々のメッシュのもの、例えば、M≦0.5mmのものが選択される。
網状部材の一般部は小径なのでこれを容易かつ確実にフレームの開放口から挿入することができるとともに、最後に網状部材の流入開口端部をフレームの開放口に挿入する際の抵抗が低減されるので、網状部材をフレームに容易に挿入することができる。また、筒体の流入開口端部の外径Daがフレームの開放口の内径Dfより小さい場合でも、クリアランスが網状部材の目の開口幅Mより大きくなることはないので、ろ過精度を損なうことがない。
【0012】
また、必要に応じ、上記流入開口端部を上記筒体の他端側から一端側に向けてテーパ状に拡径した構成としている。テーパ状なので、網状部材の流入開口端部をフレームの開放口に押し込む際の抵抗がより一層低減され、網状部材をフレームに容易に挿入することができる。
【0013】
更に、必要に応じ、上記網状部材の筒体と底板とを分離可能にし、
上記フレームを、上記底板を支承する支承面を有したリング状の支承リングと、上記筒体の流入開口端部を囲繞する開放口を有したリング状の開口リングと、上記支承リング及び開口リングを連結し上記筒体を抱持する空間を形成する複数のリブとで構成している。
これにより、網状部材を筒体と底板とを分離可能にしたので、網状部材の掃除が極めて容易になる。また、フレームを開口リング,支承リング及び複数のリブで構成しているので、網状部材がフレームから露出する面積が大きくなり、そのため、スクリーンで濾過した流体を円滑に流出させることができる。
【0014】
更にまた、必要に応じ、筒体の一般部の外径をDs、底板の外径をDb、上記フレームの開放口の内径をDfとしたとき、Ds<Df<Dbに設定し、上記底板を上記リブ間から挿入して上記支承リングの支承面に装着可能に上記リブを設けた構成としている。
網状部材をフレームに挿入するときは、底板をリブとリブの間からフレーム内に挿入して支承リングの支承面に装着させ、その後、筒体を開口リングの開放口からフレーム内に挿入して底板に接するまで押し込むことにより行なう。
これにより、底板の外径が筒体の外径よりも大きく形成されているので、筒体で底板を押さえることができ、そのため、底板を筒体と支承リングとで挾持することができるので、底板を確実に保持することができる。
【0015】
また、必要に応じ、上記網状部材の筒体と底板とを、夫々、多数の小孔を有した金属製パンチ板で形成された外側部材と、該外側部材の内側に溶接により付設され金属製ネットで形成された内側部材とを備えて構成している。網状部材は、金属製パンチ板と金属製ネットとの2層構造なので、強度が高く、また、上記の拡径加工も容易に行うことができる。
【0016】
そしてまた、上記の目的を達成するため、本発明のストレーナは、上記のストレーナ用スクリーンを装着したストレーナにある。これにより、ストレーナに流体が流入すると、網状部材の流入開口端部から流体が流入してこの流体に混在する異物が網状部材で濾過されて流出していく。この場合、網状部材の流入開口端部の外周がフレームの開放口の内周に接合若しくは近接しているので、この流入開口端部と開放口との間に隙間が生じることがなく、また、生じても網状部材の網目の開口幅よりも小さくすることができることから、ゴミ等の異物がスクリーンに濾過されずに通過してしまう事態を防止することができ、濾過精度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、網状部材とフレームとを別体に形成したので、フレームを例えば金属の鋳物製にすることができ、製造を容易にすることができる。また、フレームに網状部材を組付けるときは、網状部材をフレームに挿入するだけの簡単な操作でよいので組付けを容易に行うことができ、組付け性を向上させることができる。また、このスクリーンを用いたストレーナにおいては、ストレーナに流体が流入すると、網状部材の流入開口端部から流体が流入してこの流体に混在する異物が網状部材で濾過されて流出していくが、この場合、網状部材の流入開口端部の外周がフレームの開放口の内周に接合若しくは近接しているので、この流入開口端部と開放口との間に隙間が生じることがなく、また、生じても網状部材の網目の開口幅よりも小さくすることができることから、ゴミ等の異物がスクリーンに濾過されずに通過してしまう事態を防止することができ、濾過精度を向上させることができる。
更に、ストレーナの使用に伴い、網状部材がしばしば損傷したり破損したりすることがあり、この場合には交換を行うが、フレームと網状部材とが別体に形成されているので、フレームはそのまま残し、網状部材のみを交換することで対処できるようになり、それだけ、コストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係るストレーナ用スクリーン及びこれを用いたストレーナについて詳細に説明する。
図1乃至
図6には、本発明の実施の形態に係るストレーナ用スクリーン及びこれを用いたストレーナを示している。ストレーナSの基本的構成は、流入口2及び流出口3を有した流路を有した本体1と、本体1の流路内に着脱可能に装着され流体が流入する流入開口61aを有したカップ状のスクリーン50とを備えてなる。このスクリーン50の流入開口縁部50aは、外側に突出したリング状のフランジ73を有して形成されている。
【0020】
本体1は、その流路を直線状とする管体であって鋳物で形成されている。この本体1の流入口2及び流出口3の内縁には、夫々、流体が流れる他の管体に本体1を取り付けるための雌ネジ4が形成されている。また、この本体1の側壁には、スクリーン50の出し入れを行なうための出入用孔10が設けられている。この出入用孔10は円形状に形成されており、この出入用孔の内周に雌ネジ11が形成されている。
【0021】
出入用孔10にはこれを開閉する蓋5が設けられる。この蓋5は、本体1と同様の鋳物で中心軸Pを有した柱状に形成されており、出入用孔11に対応して形成されている。詳しくは、蓋5の外周には出入用孔10の雌ネジ11に螺合する雄ネジ6が形成されており、蓋5の雄ネジ6を出入用孔11の雌ネジ11にねじ込むことにより、蓋5を出入用孔11に取り付けるようにしている。また、蓋5の上面には中心軸Pを軸心としスパナ等の工具が係合する六角柱状の頭部7が突設されている。一方、蓋5の内側下面には後述の板バネ91の外径より小さい外径の円柱状の突起8が突設されている。また、蓋5の雄ネジ6の基端には出入用孔10とのシールを行うリング状のパッキン9が備えられている。
【0022】
また、本体1の流入口2側の流路を形成する側壁内周には、スクリーン50の装着時にスクリーン50の流入開口端面74cが押圧されて密着する受面21を有した受部20が形成されている。更に、本体1の出入用孔10側の受部20であって受面21の外側には、後述する舌片80が押圧されて対峙する対峙面30が形成されている。この対峙面30は、受部20の受面21の外側を切欠いて形成され、本体1の流出口3側に向けて傾斜形成されている。また、対峙面30の両側には、対峙面30に対峙した舌片80の側面に対面して舌片80の両側方への移動を規制するストッパ30aが設けられている。ストッパ30aは対峙面30を形成するために受部20を切欠いた部分の両側壁面で構成されている。
【0023】
更に、本体1の出入用孔10に対向する側壁側には、本体1の受部20の受面21に対峙し受面21と共同してスクリーン50のフランジ73が挿入される溝41を形成する突起部40が形成されている。この突起部40は、その受面21側の内壁面40aが、フランジ73が溝41に挿入されたときフランジ73の裏側外周縁73aが当接するとともに、受面21と内壁面40aとの間隔がフランジ73の挿入方向に沿って漸次小さくなるように傾斜形成されている。また、この突起部40は、対峙面30に対して対称位置に一対設けられている。
【0024】
スクリーン50は、
図1乃至
図3,
図5及び
図6に示すように、一端側の開口を流入開口61aとして構成する筒体61及び筒体61の他端側の開口を塞ぐ底板62からなる網状部材60と、網状部材60の流入開口端部61bの外周を囲繞する開放口74aを有したフランジ73を有し網状部材60を挿脱可能に保持する筒状のフレーム70とから構成されている。
【0025】
網状部材60は、例えば、ステンレス等の金属で形成されており、円筒状の筒体61と円板状の底板62とが分離可能に形成されている。網状部材60を筒体61と底板62とを分離可能にしたので、網状部材60の掃除が極めて容易になる。
また、網状部材60の筒体61と底板62とは、夫々、多数の小孔63を有した金属製パンチ板で形成された外側部材64と、外側部材64の内側に溶接により付設され金属製ネットで形成された内側部材65とを備えて構成されている。
図2中、符号66は、筒体61の継ぎ目をシールする溶着されたシール板である。内側部材65を構成する金属製ネットの目の開口幅M(
図3)としては、例えば、20メッシュのもので、M=1mm、40メッシュのもので、M=0.5mm、60メッシュのもので、M=0.3mm、80メッシュのもので、M=0.2mm、100メッシュのもので、M=0.15mm、200メッシュのもので、M=0.08mmになる。そして、内側部材65の金属製ネットとしては、ストレーナSの使用条件に応じこれらの種々のメッシュのもの、例えば、M≦0.5mmのものが選択される。実施の形態においては、内側部材65を構成する金属製ネットは、例えば、100メッシュ(1インチ四方に、1×10
4個の目を持つもの)以上で目の開口幅Mが0.15mm以下のものが使用される。網状部材60は、金属製パンチ板と金属製ネットとの2層構造なので、強度が高くなる。
【0026】
また、網状部材60において、網状部材60の流入開口端部61bの外周がフレームの開放口74aの内周に接合若しくは近接するように、網状部材60の流入開口端部61bの外径を、網状部材60の一般部の外径よりも拡径している。流入開口端部61bは、筒体61の他端側から一端側に向けてテーパ状に拡径されている。拡径は、例えば、筒体61をテーパ状の冶具にプレスなどで押圧して成形することにより行う。この場合、網状部材60は、金属製パンチ板と金属製ネットとの2層構造なので、強度が高く、拡径加工を容易かつ確実に行うことができる。
【0027】
更に、筒体61においては、
図1乃至
図3に示すように、筒体61の一般部の外径をDs、筒体61の流入開口端部61bの外径をDa、フレーム70の開放口74aの内径をDf、網状部材60の目の開口幅をMとしたとき、Ds<(Df−M)≦Daにしている。Ds<Df≦Daにすることでも良い。スクリーンの大きさや、網状部材60の目の開口幅Mによっても異なるが、寸法単位をmmとしたとき、Ds=Df−(0.3〜0.8mm)、Da=Df+(−M〜0.5mm)が良い。望ましくは、Da=Df+(0〜0.2mm)、より望ましくは、Da=Df+(0〜0.1mm)である。
例えば、M≦0.15mm(100メッシュ)のものを選択したときにおいて、Df=45.0mmの場合、Ds=44.7mm、Da=45.0mmになるようにしている。
【0028】
フレーム70は、底板62を支承する支承面71を有したリング状の支承リング72と、フランジ73を構成し筒体61の流入開口端部61bが挿通される開放口74aを有したリング状の開口リング74と、支承リング72及び開口リング74を連結し筒体61を包持する空間を形成する複数のリブ75(実施の形態では4本)とを備えて構成されている。この支承リング72,開口リング74及び複数のリブ75はステンレス製の鋳物で一体形成されている。網状部材60とフレーム70とを別体に形成し、フレーム70にフランジ73を形成したので、フランジ73を金属の鋳物製とすることでフランジ73の形成が容易になり、そのため、スクリーン50の製造が極めて容易になる。
また、筒体61の一般部の外径をDs、底板62の外径をDb、フレームの開放口74aの内径をDfとしたとき、Ds<Df<Dbに設定し、底板62をリブ75間から挿入して支承リング72の支承面71に装着可能になるように、リブ75を設けている。
【0029】
そしてまた、開口リング74には、その外側面74bの一部に、対峙面30に対応して外側面74bから本体1の流出口3側に向けて傾斜する舌片80が突設されている。舌片80が後述の押圧手段90により押圧されて対峙面30に対峙した状態では、対峙面30と舌片80との間には僅かな隙間が生じるようにしている。この隙間により、舌片80は撓むことができるので、押圧が確実に行われる。また、舌片80が対峙面30に対峙した状態では、舌片80の側面はストッパ30aに対面する。
【0030】
更に、本実施の形態に係るストレーナSは、フランジ73が溝41に挿入された状態で、フランジ73を本体1の出入用孔10側から出入用孔10に対向する側壁側に押圧してフランジ73の裏側外周縁73aを突起部40の内壁面40aに摺接させ、内壁面40aによりフランジ73の流入開口端面74cを受面21に押圧させる押圧手段90が設けられている。
【0031】
この押圧手段90は、
図1,
図4及び
図5に示すように、舌片80を押圧するように構成されている。押圧手段90は、蓋5の内側裏面に設けられ、出入用孔10の閉時に舌片80を対峙面30に対して押圧する弾性部材で構成されている。弾性部材は、円盤状の板バネ91で形成されており、板バネ91の外周縁部91aが舌片80の上面に弾接するように、板バネ91の中心が蓋5の中心に取り付けられている。蓋5の内側裏面には、板バネ91の外径より小さい外径の突起8が突設されているが、この突起8の先端部(端面)に、板バネ91の中心が取り付けられている。詳しくは、板バネ91の中心には挿通孔92が形成されており、一方、蓋5の突起8にはボルト93の雄ネジ部94が螺合する雌ネジ部95が形成され、ボルト93の雄ネジ部94を板バネ91の挿通孔92に挿通して雌ネジ部95にねじ込むことにより、板バネ91は突起8に取り付けられる。符号96はボルト頭と板バネ91との間に介装されるワッシャである。板バネ91をボルト93で取り付けるので、取り付けが容易に行われる。
【0032】
従って、この実施の形態に係るストレーナSにおいて、スクリーン50を本体1に装着するときは、
図1乃至
図3に示すように、先ず、網状部材60をフレーム70に挿入してスクリーン50を形成する。詳しくは、筒体61の一般部の外径をDs、底板62の外径をDb、フレームの開放口74aの内径をDfとしたとき、Ds<Df<Dbに設定しているので、先ず、底板62をリブ75とリブ75の間からフレーム70内に挿入して支承リング72の支承面71に装着させ、その後、筒体61を開口リング74の開放口74aからフレーム70内に挿入して底板62に接するまで押し込む。これにより、底板62の外径が筒体61の外径よりも大きく形成されているので、筒体61で底板62を押さえることができ、そのため、底板62を筒体61と支承リング72とで挾持することができるので、底板62を確実に保持することができる。
【0033】
この場合、筒体61の一般部の外径をDs、筒体61の流入開口端部61bの外径をDa、フレーム70の開放口74aの内径をDf、網状部材60の目の開口幅をMとしたとき、Ds<(Df−M)≦Daにした構成としていることから、網状部材60の一般部は小径なのでこれを容易かつ確実にフレーム70の開放口74aから挿入することができるとともに、最後に網状部材60の流入開口端部61bをフレーム70の開放口74aに挿入する際の抵抗が低減されるので、網状部材60をフレーム70に容易に挿入することができる。
【0034】
特に、
図3及び
図6に示すように、最後に網状部材60の流入開口端部61bをフレーム70の開放口74aに押し込む際には、流入開口端部61bが開放口74aに接合若しくは近接するように拡径しているので、流入開口端部61bの外周がフレーム70の開放口74aに押されて縮径することなく挿入され、あるいは、流入開口端部61bの外周がフレーム70の開放口74aに押されて多少縮径して、フレーム70の開放口74aに挿入されていく。このとき、流入開口端部61bの外周がフレーム70の開放口74aの内周に接合する場合には、フレーム70の開放口74aに押されて多少の抵抗はあるが、流入開口端部61bの挿入は最後の僅かな挿入なので、挿入作業に支障を与えることはない。そのため、網状部材60をフレーム70に挿入するだけの簡単な操作でよいので組付けが容易に行われる。また、流入開口端部61bは筒体61の他端側から一端側に向けてテーパ状に拡径しているので、網状部材60の流入開口端部61bをフレーム70の開放口74aに押し込む際の抵抗がより一層低減され、網状部材60をフレーム70に容易に挿入することができる。網状部材60がフレーム70に挿入された状態では、流入開口端部61bが開放口74aに接合若しくは近接する。
【0035】
このようにして形成されたスクリーン50を本体1に装着するときは、
図4に示すように、本体1の蓋5を取り外して出入用孔10を開にし、スクリーン50を出入用孔10から流路内に入れ、スクリーン50の舌片80のある側を本体1の出入用孔10側に位置させて、スクリーン50の舌片80のある側とは反対側のフランジ73を溝41に挿入しながら、この舌片80を対峙面30に対峙させる。
【0036】
その後、蓋5の雄ネジ6を出入用孔10の雌ネジ11にねじ込み、蓋5を出入用孔10に取り付ける。これにより、押圧手段90としての板バネ91が舌片80を押圧していき、フランジ73を本体1の出入用孔10側から出入用孔10に対向する側壁側に押圧することができる。この場合、蓋5をねじ込みにより取り付けるので、別途ボルトで取り付ける場合に比較して、取り付けを容易に行うことができる。特に、この蓋5においては、蓋5の回転によって、蓋5の停止位置が異なるが、板バネ91は、円盤状に形成され、板バネ91の中心が蓋5の中心に取り付けられているので、蓋5の回転によって、蓋5の停止位置が異なっても、即ち、蓋5の本体1に対する締め付け回転位置がどの向きになっても、板バネ91による押さえが行われる。
また、この場合、蓋5が回転するので、板バネ91が舌片80に対して弾接しながら摺接し、その摩擦力により、舌片80を介してスクリーン50が移動し、押圧される舌片80の位置がずれようとするが、対峙面30の両側にストッパ30aを設けたので、舌片80はストッパ30aに衝止して移動を規制されることになる。そのため、舌片80が対峙面30からずれることがなく、舌片80が対峙面30からずれて押圧が不十分になったり押圧が行われなくなる等の不具合が防止され、板バネ91による舌片80の押さえを確実に行わせることができる。
【0037】
そして、
図5に示すように、この舌片80の押圧力Wにより、舌片80は開口リング74の外側面74bから本体1の流出口3側に向けて傾斜しているので、開口リング74の流入開口端面74cの出入用孔10側を受面21に押圧する軸方向の分力Waと、開口リング74を本体1の出入用孔10側から出入用孔10に対向する側壁側に押圧する軸方向を直交する分力Wbとが生じ、この軸方向に直交する分力Wbによってフランジ73の裏側外周縁73aを突起部40の内壁面40aに摺接させ、この内壁面40aにより開口リング74の流入開口端面74cの出入用孔10側とは反対側を受面21に押圧することができる。また、板バネ91は、この外径より小さい外径の突起8に取り付けられているので、板バネ91の外周縁部91aが突起8の外側に突出するので、良く撓むことができ、それだけ、舌片80の押さえを確実にすることができる。
【0038】
これにより、フランジ73の裏側外周縁73aが突起部40の内壁面40aを摺接して溝41に食い込んでいき、この内壁面40aにより開口リング74の流入開口端面74cを受面21に押圧することができるので、即ち、フランジ73をその円周の両側から受面21に押圧することができるので、押圧力が均等に作用し、そのため、フランジ73の押さえが確実に行なわれる。また、フランジ73を舌片80のある部位を含むその円周の3箇所から受面21に押圧し、しかも、突起部40は対峙面30に対して対称位置に位置することから、より一層、押圧力が均等に作用することになり、フランジ73の押さえが確実に行なわれる。
【0039】
この場合、突起部40の内壁面40aを利用してフランジ73の出入用孔10側を押圧してスクリーン50を装着でき、また、押圧手段90を板バネ91という簡易な要素で構成できるので、従来のように押圧手段をスクリーンの底部を押すような複雑で大型の構造にしなくても済み、押圧手段90の構造を簡単に且つ小型にすることができ、ストレーナSを小型化することができる。言い換えれば、スクリーン50の装着を確実にする押圧手段90を小型のストレーナSに容易に適用することができ、そのため、汎用性を大幅に向上させることができる。
【0040】
このようにスクリーン50が装着されたストレーナSに流入口2から流体が流入すると、この流体に混在する異物がスクリーン50で濾過されて流出口3から流出するようになる。この場合、
図6(a)に示すように、網状部材60の流入開口端部61bの外周がフレーム70の開放口74aの内周に接合若しくは近接しているので、この流入開口端部61bと開放口74aとの間に隙間が生じることがなく、また、生じても網状部材60の網目の開口幅Mよりも小さくすることができることから、ゴミ等の異物がスクリーンに濾過されずに通過してしまう事態を防止することができ、濾過精度を向上させることができる。実施の形態では、Ds<(Df−M)≦Daにしているので、筒体61の流入開口端部61bの外径Daがフレーム70の開放口74aの内径Dfより小さい場合でも、クリアランスが網状部材60の目の開口幅Mより大きくなることはないので、ろ過精度を損なうことがない。
【0041】
即ち、
図6(b)に示すように、スクリーン50の流入開口端面74cを受部20の受面21に押圧しても、網状部材60の流入開口端部61bがストレートでその外周とフレーム70の開放口74aの内周との間に網状部材60の目の開口幅Mより大きな隙間があると、この隙間から流体が流れて、この隙間を流れる流体に含まれるゴミ等の異物がスクリーン50の網状部材60に濾過されずに通過してしまうことがあり、このため、網状部材60に目の細かいネットを設けても、実質的に濾過精度を上げることができないことがあるが、本実施の形態に係るスクリーン50では、これを防止することができる。
また、この場合、フレーム70を支承リング72,開口リング74及び複数のリブ75で構成しているので、網状部材60がフレーム70から露出する面積が大きくなり、そのため、スクリーン50で濾過した流体を円滑に流出させることができる。
【0042】
そして、ストレーナSの使用に伴い、網状部材60がしばしば損傷したり破損したりすることがあり、この場合には交換を行うが、フレーム70と網状部材60とが別体に形成されているので、フレーム70はそのまま残し、網状部材60のみを交換することで対処できるようになり、それだけ、コストダウンを図ることができる。
【0043】
図7には、本発明の実施の形態に係るストレーナ用スクリーン50を別のストレーナSに装着した状態を示している。これは、上記のストレーナと異なって、蓋5が本体1に対して複数のボルト100で押さえつけて固定されるタイプのものである。この場合にも、上記と同様の作用,効果を奏する。
【0044】
図8には、本発明の別の実施の形態に係るストレーナ用スクリーン50及びストレーナSを示している。これは上記と押圧手段90が異なっている。押圧手段90は、舌片80にボルト挿通孔81を設ける一方、対峙面30に雌ネジ82を形成し、ボルト83を舌片80のボルト挿通口81に挿通させて対峙面30の雌ネジ部82にねじ込んでボルト83により舌片80を対峙面30に向けて押圧するように構成されている。また、蓋5が本体5に対して複数のボルト100で押さえつけて固定されるタイプのものである。この場合にも、網状部材60の流入開口端部61bの外周がフレーム70の開放口74aの内周に接合しているので、この流入開口端部61bと開放口74aとの間に隙間が生じることがなく、また、生じても網状部材60の網目の開口幅Mよりも小さくすることができることから、ゴミ等の異物がスクリーンに濾過されずに通過してしまう事態を防止することができ、濾過精度を向上させることができる等、上記と同様の作用,効果を奏する。
【0045】
尚、上記実施の形態において、スクリーン50のストレーナSの本体1に対する装着は、上述したものに限定されるものではなく、例えば、従来のようにスクリーンの底板62側から押さえるタイプのものでも良く、適宜変更して差し支えない。
また、上記実施の形態において、網状部材60を筒体61と底板62とに分離したが必ずしもこれに限定されるものではなく、一体でも良い。更に、上記実施の形態においては、網状部材60の筒体61と底板62とを、夫々、外側部材64と内側部材65との2重構造にしたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、単体で構成しても良く適宜変更して差し支えない。
尚また、上記実施の形態において、網状部材60のネットを100メッシュ以上で目の開口幅Mが0.15mm以下のものを使用したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、流路を流れる流体に含まれるゴミ等の異物を濾過して分離できれば良く、適宜変更して差支えない。