(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記外部の電源の電気エネルギを前記バッテリおよび前記蓄電手段のうちの前記蓄電手段に限って充電すべく、前記外部電源用接続手段によって前記回転機のコイルに車両の外部の電源が接続された状況下、前記外部の電源の一方の端子および他方の端子間の接続経路を、前記コイルおよび前記直流交流変換回路を介した経路とすべく、前記回転機のコイルを備えて且つ前記直流交流変換回路を経由しない経路の遮断機能を有する選択遮断手段(MR8,MR9)を備えることを特徴とする請求項1または2記載のバッテリ充電装置。
前記外部電源用接続手段は、前記外部の電源の一方の端子および前記中性点間を開閉する機能と、前記外部の電源の他方の端子および前記直流交流変換回路または前記コイル間を開閉する機能との一対の機能について、それらのうちの少なくとも一方を有する外部電源用開閉手段(MR5,MR6)を備えることを特徴とする請求項4記載のバッテリ充電装置。
前記外部電源用接続手段は、前記外部の電源の端子および前記回転機の端子の一部間を開閉する機能と、前記外部の電源の別の端子および前記回転機の別の端子の一部に接続される前記直流交流変換回路の出力端子間を開閉する機能との一対の機能のうち、少なくとも一方を有する外部電源用開閉手段(MR5,MR6)を備えることを特徴とする請求項6記載のバッテリ充電装置。
前記外部電源用接続手段は、前記外部の電源の端子および前記直流交流変換回路の出力端子の一部間を接続する手段と、前記外部の電源の別の端子および前記直流交流変換回路の出力端子の別の一部間を接続する手段とを有し、
前記外部の電源の端子および前記直流交流変換回路の出力端子の一部ならびに前記回転機の対応する端子間を開閉する機能と、前記外部の電源の別の端子および前記直流交流変換回路の出力端子の別の一部ならびに前記回転機の対応する端子間を開閉する機能との一対の機能について、それらの少なくとも一方を有するコイル通電禁止手段(MR3,MR4)を備える
ことを特徴とする請求項1記載のバッテリ充電装置。
前記外部電源用接続手段は、前記外部の電源の端子および前記直流交流変換回路の出力端子の一部間を開閉する機能と、前記外部の電源の別の端子および前記直流交流変換回路の出力端子の別の一部間を開閉する機能との一対の機能のうち、少なくとも一方を有する外部電源用開閉手段(MR5,MR6)を備えることを特徴とする請求項8記載のバッテリ充電装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかるバッテリ充電装置を車載主機に接続されるバッテリ充電装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1に示すモータジェネレータ20は、車載主機としての多相回転機であり、ロータ20rが駆動輪に機械的に連結されている。本実施形態では、モータジェネレータ20として、U相のステータコイルwu、V相のステータコイルwvおよびW相のステータコイルwwが中性点で連結された3相回転機を例示している。
【0017】
モータジェネレータ20の各端子(ステータコイルwu,wv,wwのうち中性点側ではない端部)は、インバータINVを介して高電圧バッテリ10に接続可能とされている。高電圧バッテリ10は、モータジェネレータ20のエネルギ貯蔵手段である。特に、高電圧バッテリ10は、電池セルC1〜Cnの直列接続体としての組電池である
ここで、電池セルC1〜Cnとしては、たとえばリチウムイオン2次電池等とすればよい。なお、本実施形態では、高電圧バッテリ10として、正常時の開放端電圧が100V以下のものを想定しており、その負極電位を車体電位としている。
【0018】
インバータINVは、高電位側のスイッチング素子S¥p(¥=u,v,w)および低電位側のスイッチング素子S¥nの直列接続体を3組備えており、これらが互いに並列接続されたものである。これら高電位側のスイッチング素子S¥pおよび低電位側のスイッチング素子S¥nの接続点は、モータジェネレータ20のU相、V相およびW相の端子(ステータコイルwu、wv、wwの端部)に接続される。
【0019】
上記スイッチング素子S¥#(¥=u,v,w;#=p,n)として、本実施形態では、IGBTを例示しており、スイッチング素子S¥#には、ダイオードD¥#が逆並列に接続されている。ダイオードD¥#は、スイッチング素子S¥#を保護する機能のみならず、低電位側から高電位側への電流のみを許容する整流手段としての機能を有している。そして、スイッチング素子S¥#およびダイオードD¥#によって、高電位側および低電位側のいずれか一方から他方と他方から一方との双方向の電流の流通経路となる流通規制要素を構成する。
【0020】
インバータINVの高電位側の入力端子には、リレーMR1を介して高電圧バッテリ10の正極が接続されている。また、インバータINVの高電位側の入力端子および低電位側の入力端子間には、平滑コンデンサ12が接続されている。
【0021】
上記高電圧バッテリ10の正極は、リレーMR2を介して高電位側のスイッチング素子Supと低電位側のスイッチング素子Sunとの接続点に接続されている。ここで、本実施形態では、リレーMR1,MR2として、いずれも可動接点形の電磁形リレーを想定している。
【0022】
インバータINVのV相の出力端子とモータジェネレータ20のV相のステータコイルwvとの間には、リレーMR3が接続されている。また、インバータINVのW相の出力端子とモータジェネレータ20のW相のステータコイルwwとの間には、リレーMR4が接続されている。
【0023】
さらに、インバータINVのW相の出力端子には、充電用配線Lc1およびリレーMR5を介して商用電源40の一方の端子が接続されている。また、インバータINVのV相の出力端子には、充電用配線Lc2およびリレーMR6を介して商用電源40の他方の端子が接続されている。本実施形態では、これらリレーMR3〜MR6として、いずれも可動接点形の電磁形リレーを想定している。
【0024】
上記スイッチング素子S¥#は、制御装置30からの操作信号g¥#によって電子操作される。また、リレーMR1〜MR6は、制御装置30からの操作信号m1〜m6によって電子操作される。
【0025】
制御装置30は、インバータINVを操作することで、モータジェネレータ20の制御量を制御する装置である。さらに、制御装置30は、商用電源40の電気エネルギを高電圧バッテリ10に充電する処理を行なう。充電制御は、電圧センサ32によって検出される商用電源40の出力電圧Vcsや、監視装置34によって検出される高電圧バッテリ10の各電池セルCi(i=1〜n)の電圧(セル電圧Vi)に基づき行われる。
【0026】
ここで、本実施形態では、商用電源40の出力電圧の最大値Vaが高電圧バッテリ10の開放端電圧Vbよりも高いものを想定している。この場合、たとえば商用電源40の出力電圧VcsがダイオードD¥#を介して高電圧バッテリ10に直接印加されるようにする場合には、過度に大きい電流が流れるおそれがある。
【0027】
そこで本実施形態では、商用電源40からの電気エネルギを、平滑コンデンサ12に一旦充電し、平滑コンデンサ12の電気エネルギを高電圧バッテリ10に充電する処理を行なう。
【0028】
すなわち、商用電源40の電気エネルギを平滑コンデンサ12に充電する場合には、リレーMR1〜MR4を開操作し、リレーMR5,MR6を閉操作する。これにより、
図2の上方に示すように、商用電源40の端子のうち、インバータINVのV相の出力端子側が正の場合、商用電源40、ダイオードDvp,平滑コンデンサ12、およびダイオードDwnを備えるループ経路に電流が流れ、平滑コンデンサ12が充電される。また、
図2の下方に示すように、商用電源40の端子のうち、インバータINVのW相の出力端子側が正の場合、商用電源40、ダイオードDwp,平滑コンデンサ12、およびダイオードDvnを備えるループ経路に電流が流れ、平滑コンデンサ12が充電される。なお、リレーMR3,MR4を開状態とするのは、商用電源40の電気エネルギを平滑コンデンサ12に充電するに際し、商用電源40からモータジェネレータ20のステータコイルwu,wv,wwに電流が流れることを回避するための設定である。すなわち、リレーMR3,MR4は、コイル通電禁止手段を構成する。
【0029】
その後、
図3に示すように、リレーMR2〜MR4を閉操作し、リレーMR5,MR6wを開操作することで、次のようにして、平滑コンデンサ12の電気エネルギを高電圧バッテリ10に充電する。すなわち、まず
図3の上方に示すように、リレーMR2によって高電圧バッテリ10に接続されないレッグであるV相およびW相について、上側アームのスイッチング素子Svp,Swpをオン操作する。これにより、平滑コンデンサ12、スイッチング素子Svp,Swp、モータジェネレータ20、リレーMR2、高電圧バッテリ10を備えるループ経路に電流が流れ、モータジェネレータ20に電気エネルギが蓄えられる。次に、
図3の下方に示すように、スイッチング素子Svp,Swpをオフ操作することで、モータジェネレータ20、リレーMR2,高電圧バッテリ10、ダイオードDvn,Dwnを備えるループ経路に電流が流れる。
【0030】
図4に、本実施形態にかかる高電圧バッテリ10の充電制御の処理手順を示す。この処理は、制御装置30によって、たとえば所定周期でくり返し実行される。
【0031】
この一連の処理では、まずステップS10において、高電圧バッテリ10の充電要求があるか否かを判断する。そして、充電要求があると判断される場合、ステップS12において、リレーMR1〜MR4を開状態とし、カウンタTの計時動作を開始する。なお、高電圧バッテリ10の充電処理は、モータジェネレータ20の停止時において行うものであり、通常、リレーMR1〜MR4は開状態となっている。このため、ここでは、リレーMR1〜MR4を電子操作によって開操作することを必ずしも意味しない。
【0032】
続くステップS14においては、電圧センサ32によって検出される商用電源40の出力電圧Vcsが規定電圧Vth以下であるか否かを判断する。この処理は、商用電源40の出力電圧のゼロクロスタイミングを検出するためのものである。
【0033】
そして、ステップS14において肯定判断される場合、ゼロクロスタイミングであるとして、ステップS16において、リレーMR5,MR6を閉操作する。すなわち、本実施形態では、リレーMR5,MR6の閉操作タイミングを、商用電源40の出力電圧のゼロクロスタイミングに同期させる。換言すれば、商用電源40とインバータINVとの電気的な接続タイミングを、商用電源40の出力電圧のゼロクロスタイミングに同期させる。
【0034】
これは、商用電源40から平滑コンデンサ12に過度に大きい電流が流れる事態を回避するための設定である。すなわち、商用電源40を用いた充電処理の開始に際しては、平滑コンデンサ12の充電電圧がゼロであると考えられる。このため、商用電源40の出力電圧のピークのタイミングでリレーMR5,MR6を閉操作する場合には、商用電源40の出力電圧と平滑コンデンサ12の充電電圧との差圧が過度に大きくなる。そしてこれにより、平滑コンデンサ12に過度に大きい電流が流れるおそれがある。なお、ステップS14,S16の処理は、本実施形態において、外部接続制御手段を構成する。
【0035】
続くステップS18では、「1/2・fd」の時間が経過するまで待機する。ここで、充電周波数fdは、先の
図2および
図3に示した処理の一周期の逆数である。そして、「1/2fd」の時間が経過すると、ステップS20において、リレーMR5,MR6を開操作し、リレーMR2,MR3,MR4を閉操作する。そして、ステップS22において、スイッチング素子Svp,Swpをオン・オフ操作する。ここでのオン・オフの一周期の逆数であるスイッチング周波数は、充電周波数fdの2倍と比較して十分に高周波とする。また、一度のオン時間は、スイッチング素子Svp,Swpを流れる電流が許容最大電流を超えないように設定される。この処理は、「1/2・fd」の間継続される(カウンタTが「fd」となるまで継続される:S24)。
【0036】
そして、「1/2・fd」の時間継続されると、ステップS26においてカウンタTを初期化し、ステップS10に戻る。なお、ステップS10において否定判断される場合、この一連の処理を一旦終了する。
【0037】
図5に、本実施形態にかかる充電処理を例示する。ここでは、充電周波数fdを「10Hz」としており、また、スイッチング周波数を、「5kHz」としている。
【0038】
上述したように、本実施形態では、商用電源40の出力電圧が高電圧バッテリ10の端子電圧よりも高い場合であっても、高電圧バッテリ10に過度に大きな電流を流すことなく充電することができる。これは、平滑コンデンサ12の電圧をステータコイルwv,ww等を用いた降圧チョッパ回路によって降圧して高電圧バッテリ10に充電することで実現したものである。
【0039】
ちなみに、商用電源40とインバータINVとの接続タイミングを商用電源40の出力電圧のゼロクロスタイミングに同期させたとしても、商用電源40から高電圧バッテリ10に直接充電する場合には、高電圧バッテリ10に過度に大きい電流が流れるおそれがある。これは、単位エネルギ量の充電による高電圧バッテリ10の電圧上昇量が、平滑コンデンサ12の充電電圧の上昇量と比較して、非常に小さいからである。これは、高電圧バッテリ10の充電率が規定値(たとえば、80%)以上のある値であるときの充電電荷量が、平滑コンデンサ12の充電電圧が上記ある値に等しいときの充電エネルギ総量と比較して非常に大きいためである。このため、商用電源40の出力電圧の一周期の間に高電圧バッテリ10の開放端電圧がほとんど変化せず、リレーMR5,MR6の閉操作タイミングを選択する効果を得ることが困難である。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
【0040】
図6に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、
図6において、先の
図1に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
【0041】
本実施形態では、高電圧バッテリ10として、その正常時の開放端電圧が100Vを越えるものを想定する。そして、本実施形態では、高電圧バッテリ10と車体とを絶縁する。詳しくは、高電圧バッテリ10の負極電位を車体電位とは相違させる。これは、たとえば高電圧バッテリ10に並列に複数の抵抗体の直列接続体を接続し、その接続点を車体に接続することで実現することができる。ここで、抵抗体の抵抗値は、高電圧バッテリ10と車体との間に要求される絶縁レベルに応じて設定されるものである。
【0042】
こうした構成の場合、商用電源40と高電圧バッテリ10とを絶縁した状態で商用電源40の電気エネルギを高電圧バッテリ10に充電する要求が生じることがある。そこで本実施形態では、高電圧バッテリ10の充電に際し、平滑コンデンサ12をフライングキャパシタとして利用する。これを実現するための第1の実施形態からの変更点は以下のものである。
【0043】
まず、インバータINVの低電位側の入力端子と高電圧バッテリ10の負極との間を開閉するリレーMR7を備える。また、商用電源40の端子の一方を、充電用配線Lc1を介してモータジェネレータ20の中性点に接続するとともに、他方を、充電用配線Lc2を介してステータコイルwwに接続する。そして、ステータコイルwuと中性点との間にリレーMR8を設けるとともに、ステータコイルwwと中性点との間にリレーMR9を設ける。
【0044】
なお、リレーMR7〜MR9は、可動鉄心形の電磁形リレーである。また、制御装置30は、車体電位を基準電位とするものである。このため、操作信号g¥#をスイッチング素子S¥#に出力するに際しては、フォトカプラ等、入力側と出力側とを絶縁しつつ信号を伝播させる絶縁通信手段が用いられる。
【0045】
上記構成により、高電圧バッテリ10に商用電源40の電気エネルギを充電するに際しては、まず、リレーMR1,MR2,MR7を開操作し、高電圧バッテリ10と平滑コンデンサ12との間を絶縁する。そして、リレーMR5,MR6を閉操作して且つリレーMR8,MR9を開操作し、スイッチング素子Svn,Swnをオン・オフ操作することで、平滑コンデンサ12を充電する。ここで、リレーMR8,MR9は、商用電源40の一方の端子と他方の端子との接続経路として、モータジェネレータ20を介して且つ、インバータINVを経由しない経路を遮断する選択遮断手段である。これは、
図7、
図8に示す態様で行われる。
【0046】
すなわち、
図7に示すように、商用電源40の端子のうちステータコイルww側の端子が正である場合、スイッチング素子Svn,Swnをオン操作することで、商用電源40、ステータコイルww、スイッチング素子Swn,ダイオードDvn、ステータコイルwvを備えるループ経路に電流が流れ、ステータコイルwv,wwに電気エネルギが蓄えられる。ここで、スイッチング素子Svn,Swnは、商用電源40の一対の端子を接続する経路を構成するものであるのに対し、スイッチング素子Sunは、これを構成しないものである。次に、スイッチング素子Svn,Swnをオフ操作することで、ステータコイルww、ダイオードDwp,平滑コンデンサ12、ダイオードDvn、ステータコイルwv、および商用電源40を備えるループ経路に電流が流れ、平滑コンデンサ12が充電される。
【0047】
一方、
図8に示すように、商用電源40の端子のうちステータコイルwv側の端子が正である場合、スイッチング素子Svn,Swnをオン操作することで、商用電源40、ステータコイルwv、スイッチング素子Svn,ダイオードDwn、ステータコイルwwを備えるループ経路に電流が流れ、ステータコイルwv,wwに電気エネルギが蓄えられる。次に、スイッチング素子Svn,Swnをオフ操作することで、ステータコイルwv、ダイオードDvp,平滑コンデンサ12、ダイオードDwn、ステータコイルww、および商用電源40を備えるループ経路に電流が流れ、平滑コンデンサ12が充電される。
【0048】
こうして平滑コンデンサ12が充電された後、先の
図3に示した要領で、平滑コンデンサ12から高電圧バッテリ10に電気エネルギを移動させることで、商用電源40と高電圧バッテリ10との絶縁を維持しつつ、商用電源40の電気エネルギを高電圧バッテリ10に充電することができる。
【0049】
図9に、本実施形態にかかる高電圧バッテリ10の充電制御の処理手順を示す。この処理は、制御装置30によって、たとえば所定周期でくり返し実行される。なお、
図9に示す一連の処理において、先の
図4に示した処理に対応するものについては、便宜上同一のステップ番号を付している。
【0050】
この一連の処理では、ステップS10において肯定判断される場合、ステップS12aにおいて、リレーMR1,MR2,MR7,MR8,MR9を開状態に準備して且つ、リレーMR5,MR6を閉操作するとともに、カウンタTの計時動作を開始する。
【0051】
なお、高電圧バッテリ10の充電処理は、モータジェネレータ20の停止時において行うものであり、通常、リレーMR1,MR2,MR7〜MR9は開状態となっている。このため、ここでは、リレーMR1,MR2,MR7〜MR9を電子操作によって開操作することを必ずしも意味しない。このため、平滑コンデンサ12の充電処理に先だって、リレーMR1,MR7を開状態に準備する手段が本実施形態にかかる絶縁制御手段である。すなわち、リレーMR1,MR7がノーマリーオープン式のものである場合、絶縁制御手段は、平滑コンデンサ12の充電に先だって、リレーMR1,MR7に通電してこれを閉操作する処理を行わない設定によって構成される。
【0052】
続くステップS17では、スイッチング素子Svn,Swnをオン・オフ操作する。ここで、スイッチング素子Svn,Swnのオン時間は、スイッチング素子Svn,Swnを流れる電流が許容最大値を超えないように設定される。なお、本実施形態では、オン・オフ操作の一周期の逆数であるスイッチング周波数や一周期に対するオン時間の時比率を、固定とする。
【0053】
そして、ステップS18において肯定判断されることで、ステップS20aにおいて、リレーMR5,MR6を開操作するとともに、リレーMR2,MR7〜MR9を閉操作する。これにより、先の
図3に示した要領で、平滑コンデンサ12から高電圧バッテリ10に電気エネルギを充電することができる。
【0054】
図10に、本実施形態にかかる高電圧バッテリ10の充電処理を示す。ここでは、充電周波数fdを「10Hz」として且つ、スイッチング周波数を「5kHz」としている。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
【0055】
図11に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、
図11において、先の
図6に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
【0056】
本実施形態では、選択遮断手段(リレーMR8,MR9)の配置箇所を、モータジェネレータ20とインバータINVとの間とする。これは、選択遮断手段を備えることを容易にするための設定である。すなわち、インバータINVとモータジェネレータ20との間の電気経路を加工することは、モータジェネレータ20のステータコイルwu,wv,ww同士の接続を遮断する手段を構成するよりも容易である傾向がある。
【0057】
詳しくは、リレーMR8を、インバータINVのV相の出力端子とモータジェネレータ20のステータコイルwvとの間に接続し、リレーMR9を、インバータINVのW相の出力端子とモータジェネレータ20のステータコイルwwとの間に接続する。そして、充電用配線Lc1をリレーMR9とステータコイルwwとの間に接続して且つ、充電用配線Lc2をリレーMR8とインバータINVのV相の出力端子との間に接続する。これにより、リレーMR8,MR9を開状態とすることで、商用電源40の一対の端子を接続する経路は、インバータINVを備える経路となる。そしてこれにより、上記第2の実施形態の要領で、平滑コンデンサ12に商用電源40の電気エネルギを充電することができる。
【0058】
すなわち、たとえば、
図12に示すように、商用電源40の端子のうちステータコイルww側の端子が正である場合、スイッチング素子Sun,Svnをオン操作することで、商用電源40、ステータコイルww,wu、スイッチング素子Sun,ダイオードDvnを備えるループ経路に電流が流れ、ステータコイルwu,wwに電気エネルギが蓄えられる。ここで、スイッチング素子Sun,Svnは、商用電源40の一対の端子を接続する経路を構成するものであるのに対し、スイッチング素子Swnは、これを構成しないものである。次に、スイッチング素子Sun,Svnをオフ操作することで、ステータコイルwu,ww、ダイオードDup,平滑コンデンサ12、ダイオードDvn、および商用電源40を備えるループ経路に電流が流れ、平滑コンデンサ12が充電される。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
【0059】
図13に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、
図13において、先の
図1に示した部材に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
【0060】
図示されるように、本実施形態では、高電圧バッテリ10の正極との接続対象を、インバータINVの高電位側の入力端子とするか、モータジェネレータ20の中性点とするかを切替可能とする。ここで、モータジェネレータ20の中性点との接続を可能とするのが、リレーMR2aである。リレーMR2aは、可動鉄心形の電磁形リレーである。
【0061】
こうした構成において、平滑コンデンサ12から高電圧バッテリ10への電気エネルギの移動処理に際して、高電圧バッテリ10の正極との接続対象を、モータジェネレータ20の中性点とする。
【0062】
これにより、
図14に示すように、まず、上側アームのスイッチング素子Sup,Svp,Swpをオン操作する。これにより、平滑コンデンサ12、スイッチング素子Sup,Svp,Swp、モータジェネレータ20、リレーMR2a、高電圧バッテリ10を備えるループ経路に電流が流れ、モータジェネレータ20に電気エネルギが蓄えられる。次に、スイッチング素子Sup,Svp,Swpをオフ操作することで、モータジェネレータ20、リレーMR2a,高電圧バッテリ10、ダイオードDun,Dvn,Dwnを備えるループ経路に電流が流れる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
【0063】
「バッテリ用開閉手段(MR1,MR7)について」
電磁形リレーに限らない。たとえば、MOS電界効果トランジスタ等を用いた半導体リレーであってもよい。ただし、この場合、たとえばソース同士を短絡させた一対のMOS電界効果トランジスタを用いる等、寄生ダイオードの順方向が互いに逆となるように接続した一対のMOS電界効果トランジスタとするなどする。これは、電子操作によって開操作されている場合に、いずれか一方から他方、および他方から一方の一対の方向の双方の電流を遮断可能とするための設定である。
【0064】
「外部電源用接続手段(Lc1,Lc2,MR5,MR6)について」
上記第1の実施形態(
図1)において、商用電源40の一方の端子(リレーMR6側)を、インバータINVのU相の出力端子とV相の出力端子とに接続してもよい。
【0065】
商用電源40の一方の端子にモータジェネレータ20の中性点を接続する手法としては、上記第2の実施形態(
図6)に例示したものに限らない。たとえば
図15(a)に示されるように、中性点の端子と、モータジェネレータ20のうちの1相分の端子との間に商用電源40を接続する手段としてもよい。またたとえば、
図15(b)に示されるように、中性点の端子と、モータジェネレータ20のうちの2相分の端子との間に商用電源40を接続する手段としてもよい。ここでは、商用電源40の端子のうち中性点側ではない方の端子に接続される相数が全相とならないようにする。
【0066】
商用電源40と1つの回転機とを接続する手段に限らない。たとえば、
図16に示すように、一対のモータジェネレータ20a,20bの中性点間に商用電源40を接続するものであってもよい。
図16では、モータジェネレータ20aに接続されるインバータINVaおよびモータジェネレータ20bに接続されるインバータINVbのそれぞれの高電位側入力端子および高電圧バッテリ10間をリレーMR1が開閉する。また、モータジェネレータ20aに接続されるインバータINVaおよびモータジェネレータ20bに接続されるインバータINVbのそれぞれの低電位側入力端子および高電圧バッテリ10間をリレーMR7が開閉する。また、インバータINVaのスイッチング素子Supおよびスイッチング素子Svn間と高電圧バッテリ10の正極との間を、リレーMR2が開閉する。さらに、モータジェネレータ20aの中性点と商用電源40の一方の端子との間を、リレーMR5が開閉し、モータジェネレータ20bの中性点と商用電源40の他方の端子との間を、リレーMR6が開閉する。
【0067】
この場合、インバータINVa,INVbの下側アームのスイッチング素子S¥nをオン操作することで、
図17に示されるようにモータジェネレータ20a側に接続される端子が正の場合、インバータINVaの下側アームのスイッチング素子S¥n、インバータINVbのダイオードD¥nを電流が流れ、モータジェネレータ20a,20bのコイルにエネルギが蓄積される。その後、下側アームのスイッチング素子S¥nをオフ操作することで、インバータINVaのダイオードD¥p、平滑コンデンサ12、およびインバータINVbのダイオードD¥nを電流が流れ、平滑コンデンサ12が充電される。
【0068】
「選択遮断手段について」
上記実施形態に例示したものに限らないことについては、「外部電源用接続手段について」の欄や
図15等に記載した通りである。
【0069】
「切替回路について」
(a)第2状態を実現する直流交流変換回路の数
第2状態を実現する直流交流変換回路が単一であるものに限らない。たとえば
図18に示すものであってもよい。
図18では、モータジェネレータ20aに接続されるインバータINVaおよびモータジェネレータ20bに接続されるインバータINVbのそれぞれの高電位側入力端子および低電位側入力端子間に各別の平滑コンデンサ12a,12bが接続されている。また、モータジェネレータ20aに接続されるインバータINVaおよびモータジェネレータ20bに接続されるインバータINVbのそれぞれの高電位側入力端子および高電圧バッテリ10間をリレーMR1が開閉する。また、インバータINVaの高電位側入力端子および平滑コンデンサ12a間を、リレーMR10が開閉する。また、インバータINVaの高電位側入力端子およびインバータINVbの高電位側入力端子間を、リレーMR11が開閉する。また、モータジェネレータ20aに接続されるインバータINVaおよびモータジェネレータ20bに接続されるインバータINVbのそれぞれの低電位側入力端子および高電圧バッテリ10間をリレーMR7が開閉する。また、モータジェネレータ20aの中性点と商用電源40の一方の端子との間を、リレーMR5が開閉し、モータジェネレータ20bの中性点と商用電源40の他方の端子との間を、リレーMR6が開閉する。さらに、モータジェネレータ20aの中性点およびモータジェネレータ20bの中性点を、リレーMR12が開閉する。
【0070】
この構成において、平滑コンデンサ12の充電処理は、先の
図17と同様にして行なうことができる。
【0071】
また、第2状態は、リレーMR7,MR10,MR5,MR6を開状態とし、リレーMR12を閉状態とすることで実現される。この場合、平滑コンデンサ12から高電圧バッテリ10への電気エネルギの移動処理は、
図19に示すものとなる。すなわちまず、インバータINVbの上側アームのスイッチング素子S¥pとインバータINVaの下側アームのスイッチング素子S¥nとをオン操作する。これにより、平滑コンデンサ12b、インバータINVbのスイッチング素子S¥p、モータジェネレータ20b,20a、インバータINVaのスイッチング素子S¥nを備える経路に電流が流れ、モータジェネレータ20a,20bにエネルギが蓄えられる。その後、インバータINVbの上側アームのスイッチング素子S¥pとインバータINVaの下側アームのスイッチング素子S¥nとをオフ操作する。これにより、インバータINVbのダイオードD¥n、モータジェネレータ20b,20a、インバータINVaのダイオードD¥pを備える経路に電流が流れ、高電圧バッテリ10が充電される。
【0072】
なお、この処理では、高電圧バッテリ10の端子電圧よりも平滑コンデンサ12bの充電電圧が低い場合であっても、平滑コンデンサ12bの充電エネルギを高電圧バッテリ10に充電可能である。
【0073】
(b)上下アームの接続点に接続する高電圧バッテリの電極
上記第1の実施形態(
図1)において例示したものに限らず、たとえば
図20に示されるものであってもよい。
図20に示す例では、高電圧バッテリ10の負極およびインバータINVの低電位側の入力端子間を開閉するリレーMR1と、U相の高電位側のスイッチング素子Supおよび低電位側のスイッチング素子Sunの接続点および高電圧バッテリ10の負極間を開閉するリレーMR2とを備える。この場合、リレーMR1が開且つリレーMR2が閉となる第2状態において、スイッチング素子Svn,Swnをオン状態とすることで、平滑コンデンサ12、高電圧バッテリ10、リレーMR2、ステータコイルwu,wv,ww、スイッチング素子Svn,Swnを備えるループ経路に電流が流れ、モータジェネレータ20にエネルギが蓄積される。その後、スイッチング素子Svn,Swnをオフ状態とすることで、モータジェネレータ20、ダイオードDvp,Dwp、高電圧バッテリ10、リレーMR2を備えるループ経路に電流が流れる。
【0074】
(c)中性点と接続される高電圧バッテリ10の電極
上記第4の実施形態(
図13)において例示したものに限らず、たとえば
図21において例示したものであってもよい。ここでは、高電圧バッテリ10の負極が、リレーMR2aを介して、モータジェネレータ20の中性点に接続可能とされている。こうした構成によれば、下側アームのスイッチング素子S¥nをオン・オフ操作することで、平滑コンデンサ12の充電電圧を降圧して高電圧バッテリ10に充電する降圧処理を行なうことができる。
【0075】
「バッテリ充電制御手段について」
上記第1の実施形態(
図3)において、スイッチング素子Supをオン・オフ操作することで、平滑コンデンサ12から高電圧バッテリ10への電気エネルギの移動処理を行ってもよい。この場合、スイッチング素子Supのオン時間は、スイッチング素子Supを流れる電流が許容最大値を上回らないように制御するための操作量となる。
【0076】
また、蓄電手段の電圧を降圧して高電圧バッテリ10に充電する制御を行なうものに限らないことについては、「切替回路について」の欄(
図18、
図19)にも記載してある。
【0077】
「外部電源用開閉手段(MR5,MR6)について」
電磁形リレーに限らない。たとえば、MOS電界効果トランジスタ等を用いた半導体リレーであってもよい。ただし、商用電源40と高電圧バッテリ10との絶縁を保ちつつ高電圧バッテリ10を充電する上では、たとえばソース同士を短絡させた一対のMOS電界効果トランジスタを用いる等、寄生ダイオードの順方向が互いに逆となるように接続した一対のMOS電界効果トランジスタ等によって構成する。これは、電子操作によって開操作されている場合に、いずれか一方から他方、および他方から一方の一対の方向の双方の電流を遮断可能とするための設定である。
【0078】
たとえば、上記第1の実施形態(
図1)において、リレーMR5,MR6のいずれか一方を削除してもよい。これは、いずれか一方を開状態とすることで、商用電源40、インバータINV、および平滑コンデンサ12を備えるループ経路を開状態とすることができるためである。
【0079】
同様に、上記第2の実施形態(
図6)等において、リレーMR5,MR6のいずれか一方を削除したとしても、商用電源40の電気エネルギを平滑コンデンサ12を介して高電圧バッテリ10に充電することは可能である。
【0080】
また、外部電源用開閉手段を車両内に備えること自体、必須ではない。すなわち、たとえば先の
図1に示したリレーMR5,MR6が車両の外部に設けられる場合であっても、商用電源40を備える外部電源装置と車両との通信が可能であるなら、上記第1の実施形態(
図4)に示したタイミングでリレーMR5,MR6を開閉操作することが可能となる。これは、上記第2の実施形態(
図6)等についても該当する。
【0081】
「コイル通電禁止手段(MR3,MR4)について」
上記第1の実施形態(
図1)において、リレーMR3,MR4のいずれか一方を削除してもよい。たとえばリレーMR3を削除する場合、先の
図2に示した状態において、ダイオードDunを介してモータジェネレータ20に向かう経路も存在するものの、先の
図2に示した経路と比較してインピーダンスが大きいため、この経路に電流が流れることはないと考えられる。
【0082】
「外部接続制御手段について」
たとえば、平滑コンデンサ12の容量が小さい場合等にあっては、商用電源40の電気エネルギが充電されることで充電電圧が急上昇するため、必ずしもこの手段(
図4のステップS14,S16)を備えなくてもよい。またたとえば、周知のプリチャージ技術によって、高電圧バッテリ10の電気エネルギを平滑コンデンサ12に充電した状態でリレーMR5,MR6を閉操作する場合には、閉操作に伴って商用電源40の出力電圧と平滑コンデンサ12の充電電圧との差圧の最大値を制限することができ、この場合であっても、外部接続制御手段を省くことが可能となり得る。
【0083】
「流通規制要素について」
IGBTとこれに逆並列接続されたダイオード(スイッチング素子S¥#およびダイオードD¥#)に限らない。たとえば、MOS電界効果トランジスタであってもよい。この場合、その流通経路の両端(ソースおよびドレイン)の一方から他方と他方から一方との双方に電流を流すことができるため、必ずしもダイオードの機能を備えることは必須ではない。
【0084】
またこの場合、たとえば先の
図7において、スイッチング素子Svn,Swnをオフ操作するとともにスイッチング素子Svp,Swpをオン操作することで、モータジェネレータ10に蓄えられたエネルギをスイッチング素子Svp,Swpを介して放出することもできる。
【0085】
「直流交流変換回路について」
たとえば、回転機が5相回転機であるなら、直流交流変換回路としても、5相のものを用いればよい。
【0086】
「バッテリ充電による回転機の回転について」
たとえば、上記第2の実施形態において、充電周波数fdを、先の
図3、
図7、および
図8に示した処理によってモータジェネレータ20が回転しない高周波に設定することが一法である。もっとも、モータジェネレータ20が回転しないとしては、充電周波数fdを高周波とするものに限らない。たとえば、モータジェネレータ20が駆動輪に常時連結された構成の場合、ブレーキの制動力よりもモータジェネレータ20のトルクの方が小さくなるように充放電電流の絶対値を制限するようにしてもよい。
【0087】
また、モータジェネレータ20が回転しない設定は必須ではない。たとえばモータジェネレータ20の極対数が大きい場合、先の
図7、
図8の平滑コンデンサ12の充電処理によって固定される回転角度と先の
図3の高電圧バッテリ10の充電処理によって固定される回転角度との機械角の差は非常に小さくなる。このため、たとえば、モータジェネレータ20が駆動輪に常時連結されている構成であっても、機械的な遊びによってこの回転変動が吸収されると考えられる。また、たとえば、モータジェネレータ20と駆動輪との機械的な連結を遮断するクラッチを備える構成にあっては、極対数に無関係にクラッチを遮断状態として充放電処理をすることで、モータジェネレータ20のロータの変動を許容することも可能である。
【0088】
「平滑コンデンサを介在させないバッテリの直接充電について」
たとえば、
図15(a)に例示する構成において、リレーMR1,MR7を閉状態として、上記第2の実施形態(
図7〜
図9)の要領で、下側アームのスイッチング素子S¥nをオン・オフ操作(直接充電制御手段)しても、高電圧バッテリ10を充電することができる(
図22)。しかも、この場合、商用電源40とインバータINVおよびモータジェネレータ20間に整流手段を備える必要もない。
【0089】
また、たとえば、上記第3の実施形態(
図11)に例示する構成において、リレーMR1,MR7を閉状態として、上記第3の実施形態(
図12)の要領で、下側アームのスイッチング素子S¥nをオン・オフ操作(直接充電制御手段)しても、高電圧バッテリ10を充電することができる(
図23)。しかも、この場合、商用電源40とインバータINVおよびモータジェネレータ20間に整流手段を備える必要もない。
【0090】
なお、これら
図22、
図23に例示するものは、外部の商用電源と車両とを充電用配線Lc1,Lc2で接続することなく、商用電源の電気エネルギを高電圧バッテリ10に充電する場合(商用電源を非接触給電装置とする場合)にあっては、絶縁の問題も生じない。特に、非接触給電を行なう場合にあっては、電気エネルギの伝送効率を制御すべく、車両内に昇圧コンバータ等を備えることが提案されており、これをインバータINVおよびモータジェネレータ20を流用して実現するうえで
図22,
図23に例示した技術は有効である。なお、この場合、
図22,
図23に記載された充電用配線Lc1,Lc2は、商用電源40との接続手段ではなく、商用電源の電気エネルギの入力端子との接続手段となる。