(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774550
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】ピンホールアレイ並びにそれを用いた表示装置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/22 20060101AFI20150820BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20150820BHJP
G02B 17/06 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
G02B27/22
G02B5/00 B
G02B17/06
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-143689(P2012-143689)
(22)【出願日】2012年6月27日
(65)【公開番号】特開2014-6462(P2014-6462A)
(43)【公開日】2014年1月16日
【審査請求日】2014年7月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】日立マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
(72)【発明者】
【氏名】小堀 智生
(72)【発明者】
【氏名】瀬尾 欣穂
(72)【発明者】
【氏名】平田 浩二
(72)【発明者】
【氏名】池田 英博
(72)【発明者】
【氏名】大内 敏
【審査官】
瀬川 勝久
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2008/041314(WO,A1)
【文献】
特開2005−303966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 27/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光線を取り込む複数の入射ピンホールと、
光線を放射する複数の出射ピンホールと、
一対の入射ピンホールと出射ピンホールが対向するように形成され、前記入射ピンホールから入射した光線が少なくとも2回反射した後に前記出射ピンホールから出射する複数のピンホール反射体と、から成り、
複数の前記出射ピンホールからの光線により結像を生じる
ことを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項2】
請求項1に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホール反射体は、楕円半球面の凹反射面を向い合せてもち、該楕円半球面の天頂部にピンホールを設けたことを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項3】
請求項2に記載のピンホールアレイにおいて、
複数の前記ピンホール反射体の楕円半球面の向い合せ面は、ほぼ同一面となるように形成されることを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項4】
請求項1或いは2に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホール反射体は、片方のピンホールから所望の角度θinで入射した光線が,向かい合う楕円半球面間で少なくとも2回反射し,反対側のピンホールより入射角と面対称の角度θinで出射するよう形成することを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項5】
請求項1〜4に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホール反射手段は、楕円半球面の内側が中空かつ、内面に反射膜を形成するものであり、楕円半球面の天頂部分に穴を形成、或いは反射膜を除去して光を透過する様に形成することを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項6】
請求項1〜4に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホール反射手段は、楕円半球面を光が十分に透過する素材で形成し、外側を反射膜で覆い、さらに楕円半球面の天頂部分に穴を形成、或いは反射膜を除去して光を透過する様に形成することを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項7】
請求項1〜6に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホールアレイのピンホールに屈折レンズを付加して取り込む光線量や角度を増減させることを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項8】
請求項1〜6に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホールアレイのピンホールの周囲に、内側が反射面である所定の高さの遮蔽壁を設けたことを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項9】
請求項1〜6に記載のピンホールアレイにおいて、
前記ピンホールアレイを構成するピンホール反射手段の中心にピンホールの直径以下の遮光手段を設けたことを特徴とするピンホールアレイ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のピンホールアレイに配した物体或いは表示体を反射或いは発せられた光線を、該ピンホールアレイ手段と面対称の位置に結像することを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察者が立体像を認識可能な映像表示をおこなう光学素子とそれを使った表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、観察者が空間上に映像が表示しているように知覚可能な表示装置に関する技術が検討されている。
例えば、特許文献1には、観察者と直交する平面反射部との間の空中に,直交する平面反射部を介して観察者と反対側にある対象物の光線情報を導くようにして,実像(映像)を簡便に結像させる技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、光を直交する2つの鏡面要素を平面上に複数個形成した光学システムと鏡を用いて,光を屈曲させつつ透過させて面対称位置へ実像(映像)を結像させ,鏡にて実像(映像)を観察できる視点を自由に設定(表示)できる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開2009/131125号公報
【特許文献2】特開2010-262228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
観察者が立体像を認識可能な表示装置においては、何れの方向から観察しても,観察方向に応じた映像を解像度良く知覚できることが好ましい。
しかしながら、上記特許文献1に開示される従来技術では、対象物の光線情報を導く際に,光線の反射条件が一様で無い場合に,結像する実像(映像)の品質に影響を与える恐れがあり,観察者が高品位な空中映像を知覚する為には,平面反射部の高精度化が要求される。一方,上記特許文献2に開示される従来技術では、観察者が空中の映像を知覚できる観察範囲が限定される。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて為されたものであり、観察者が空中の映像を知覚する際、スクリーン等の反射物や拡散物の存在を意識せず,また,明暗の精悦度や解像度(映像密度)が良く,更には,何れの方向からも空中の映像を知覚できる範囲(知覚領域)を広くすることで,あたかも空中に映像が浮かび上がっている様に観察することが可能な技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は、光線を取り込む複数の入射ピンホールと、光線を放射する複数の出射ピンホールと、一対の入射ピンホールと出射ピンホールが対向するように形成され、前記入射ピンホールから入射した光線が少なくとも2回反射した後に前記出射ピンホールから出射する複数のピンホール反射体と、から成るピンホールアレイにより、複数の前記出射ピンホールからの光線により結像を生じるようにしたものである。
【0008】
また、前記ピンホール反射体は、楕円半球面の凹反射面を向い合せてもち、該楕円半球面の天頂部にピンホールを設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、観察者が空中の映像を知覚する際、スクリーン等の反射物や拡散物の存在を意識する必要がなくなり、また、明暗の精悦度や解像度(映像密度)が良く、更には何れの方向からも空中の映像を知覚できる範囲(知覚領域)を広くすることができるので、立体映像の性能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例に係るピンホールアレイ並びにそれを用いた表示装置の構成図である。
【
図2】本発明の実施例のピンホール反射体を補足する構成図である。
【
図3】本発明の他の実施例のピンホール反射体を補足する構成図である。
【
図4】本発明の他の実施例のピンホール反射体を補足する構成図である。
【
図5】本発明の他の実施例のピンホール反射体を補足する構成図である。
【
図6】本発明の他の実施例のピンホール反射体を補足する構成図である。
【
図7】本発明の実施例のピンホールアレイを説明する構成図である。
【
図8】本発明の実施例のピンホールアレイを説明する構成図である。
【
図9】本発明の実施例のピンホールアレイを説明する構成図である。
【
図10】本発明の実施例のピンホールアレイを説明する構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を用いて説明する。尚、各図または各実施例において、同一の構成、機能または作用を有する要素には同じ番号を付し、重複した説明を省略するものとする。
【0012】
図1〜8は、本発明の第1実施例に係るピンホールアレイ並びにそれを用いた表示装置を説明するものであり、浮遊体表示方法による平面(2D)や立体(3D)映像を表示可能な表示装置の構成を図で示している。
【0013】
図1〜8で,1はピンホール,2はピンホール反射部,3はピンホールアレイ,4は散乱光源,5,6,7,8,13,14は光線,9は結像光源,15,16は迷光である。尚,説明のため,
図1で実体像の一部を、散乱光源4で且つ3本の光線を挙げて現している。
図2は,ピンホール反射体の側面(断面図)で示す。詳細には、ピンホール反射部2は、紙面前後に円を成す立体構造をもつ構成である。
【0014】
(動作の説明)
図1に示す本実施例のピンホールアレイ(光学シート)3は、天頂にφPHのピンホールを形成し、且つ内側或いは外側を反射鏡とする楕円半球面の反射部2と、該楕円半球面の反射部2を2個それぞれ内側面で向合せた一対のピンホール反射部2と、ピンホール反射部2を平面状に複数個配置して構成する。
【0015】
図3により、ひとつのピンホール反射部2の構成を説明する。一対のピンホール反射部2で、片方のピンホール(例えば
図2の紙面下側)から所望の角度θinで入射した光線5が、向かい合う楕円半球面の反射部2間で少なくとも2回反射し、反対側のピンホール(同、紙面上側)より入射角と面対称(楕円半球面の合せ面を基準)の角度θinで出射するように、反射部2の反射形状を定める。
【0016】
尚、ピンホールアレイ3を構成する一対のピンホール反射部2のそれぞれは、楕円半球面の合せ面がほぼ同一面になるよう形成する。
つぎに、実体像がピンホールアレイ3の対向側に結像する様子を説明する。ピンホールアレイ3の片側(
図1の紙面下側)に配した物体或いは表示体を散乱光源4として反射或いは発せられた光線5、7、13は、ピンホールアレイ3と面対称の位置に結像9する。
【0017】
より詳細には、上述のとおり、光線5は、ピンホールアレイ3の片方のピンホールから入射して、ピンホールアレイ3の内部で2回反射し、入射側の反対側のピンホールから入射角度の同じ角度で出射される。同様に、光線7や光線13は異なるピンホール反射部の一方のピンホールに入射して反対側のピンホールから出射される。このとき、光線5、7、13の入射角と光線6、8、14の出射角が等しいため、光線6、8、14により結像9が生じる。
【0018】
つぎに、ピンホールの形状について説明する。ピンホールの直径φPHは、可視光の波長成分を有する光線が十分通過できる寸法であれば良く、所望の光線量を取り込めるよう定める物である。また、半球面大きさ形状(直径RMr、高さRMh/2)や曲率も上記の入射角θinが所望する入射角を満足するよう定める物である。
【0019】
例えば、φPH=20μm、RMr=100μm、RMh=33μmであれば、ピンホール反射部2の光の取込み効率は面積比から約4%、ピンホール中心部では約45度の入射角θinまで取り込めるよう曲率を定める。同じくφPHが40μmであれば光の取込み効率は約16%と増加する。
【0020】
しかしながら、ピンホールを抜ける光線は、出射角が入射角と異なるため結像に寄与しない。
図9で示す様に、反射部2に当たらず抜けてしまう無反射領域(
図9のNG領域の光線成分)が増大すると、結像する光線が少なくなるため、用途に応じて調整する。もちろん、構造を工夫して無反射領域を低減しても良く、
図3、4、5、6、10により後述する。
【0021】
また、上記した数値は、これに限る物では無く、用途により定めるものである。
【0022】
以下、ピンホール1や楕円半球面2の成形方法として一例を挙げる。
(製造方法1:中空)
まず、楕円半球面2の内側が中空である場合を示す。
【0023】
ナノメートル精度の微細加工が可能なプレス加工機にて、楕円半球面2の凹みを複数個で平面状に配列する様にカラスやプラスチック等の透明部材を成形し、ピンホールアレイ3の片面(ピンホールアレイシート)を得る。つぎに、内面の凹み面に光線を良く反射する反射膜を形成する。
【0024】
楕円半球面2の天頂部分のそれぞれに直径φPHの穴(ピンホール)は、上述のプレス加工時に打ち抜くか、切削しても良く、或いは上述の反射膜を形成する際、ピンホール部分をマスクし反射膜を形成しないようにして、光を透過する様にしても良い。
【0025】
さらに、
図3、4、5に示す様にピンホールにレンズ10、11や反射板を付加し、取り込む光線量や角度を増減させても良い。
【0026】
尚、ピンホールアレイの形状も、用途や製造能力により自在である。
【0027】
以上により成形したピンホールアレイ3(ピンホールアレイシート)を楕円半球面2の凹みが向かい合い、且つ、ピンホール間の間隙がRMhとなるよう貼り合わせる。この間隙調整は、シート間にスペーサを用いても良く、或いは、プレス加工時、楕円半球面の凹み量(奥行き量)を調整しても良い。
【0028】
ピンホールアレイ3の直径RMrの楕円半球面2の配列方法として、例えば
図8で示すようなRpich(Rpich≧RMr)間隔の千鳥配列が望ましいが、縦横整列配置、円周部分を6角形にし、蜂の巣(ハニカム)状に配置等、何れでも良い。
【0029】
ピンホール反射部2を透過した光が結像されるため、ピンホールアレイ3の単位面積あたりのピンホールの数が多い方が光量的には優位であるが、入射角度が狭くなるため、対象の実体像によりピンホールアレイ寸法や配列を適宜選択する。
【0030】
(製造方法2:一体)
次に、楕円半球面2の内側が透明物質で充填されている場合を示す。
加工機や反射膜の形成等は上記同様である。片面に楕円半球面2の凸とするピンホールアレイシートを貼り合わせ、或いは両面とも凸とるよう一体成形する。一体成形であれば、光軸やシート間隔を考慮して成形する為、調整が不要である。ピンホール1の処理は、プレス加工時の打ち抜き処理は施さず、削りだし或いは反射膜を形成しないことで成型する。さらに、
図3、4、5に示す様にピンホールにレンズ10、11や反射板を付加する場合も同様である。
【0031】
以上のようにして形成したピンホール反射部2が複数個配列されているピンホールアレイ3(ピンホールアレイシート)を貼り合わせる際には、ピンホールアレイ3(ピンホールアレイシート)を貼り合わする対向面をピンホール反射体2の楕円半球面を向合せる際の端面処理として、空洞としてもよい。また、前記空洞面を光線吸収材料でコーティングして迷光を低減しても良い。
【0032】
(光線取込と出射)
図2、3、4、5、6、10を用いて、ピンホール反射部2での光透過の状態を異なる構造をもつ実施例を説明する。
図2で、ピンホール反射体2の反射面の曲率は、ピンホール1の中心を通過するように斜め入射した光線が反射体の何れの面に当たっても向かい合うピンホール反射部2に直角で反射するよう設定する。散乱光源4を発した光線5は入射角θinでピンホール1を通過しピンホール反射体2を反射の後、向かい合うピンホール反射部2を反射し、光線6として出射角θinでピンホール1より出射する。
【0033】
図9はピンホール1の入射光線と出射光線の範囲を領域で示した図である。b−c間から入射する光線(縦線のハッチング域)は、ピンホール反射部2を介さず直接ピンホールから出射する。このため、結像に寄与せず、不感域となっている。同様に、aより左の領域とdより右の領域も不感域である。a−b間とc−d間から入射する光線(横線のハッチング域)は、ピンホール反射部2を2回反射してピンホールから出射し、他のピンホールから出射光線とで結増する光線の領域である。
【0034】
上記のとおり、
図2の実施例のピンホールアレイ3では、結像に寄与しない不感域が生じている。結像性能の点からは、この不感域はより少ないほうが望ましい。以下に、取り込む光線量や角度を増減して不感域を少なくする方法や、無反射領域の低減方法を説明する。
【0035】
図3は、ピンホール1にレンズ10を設けたピンホール反射部2の断面構成図である。レンズ10は、屈折レンズであり、入射角θinを増大>θinとする特性(縮小レンズ)を有する。出射側も入射側と同様に光線が屈折され、出射角が増大する。これによりa−b間とc−d間の領域を左右外側にシフトし、領域拡大を実現する。
【0036】
図4は、ピンホール1にレンズ11を設けたピンホール反射部2の断面構成図である。レンズ11は、屈折レンズであり、入射角θinを縮小<θinとする特性(拡大レンズ)を有する。出射側も入射側と同様に光線が屈折され、出射角が縮小する。これによりa−b間とc−d間の領域を左右内側にシフトし、領域拡大を実現する。
【0037】
図5は、ピンホール1の入射口と出射口の周囲に内側が反射面である所望の高さの遮蔽壁を付加したピンホール反射部2の断面構成図である。例えば、ピンホール1中央への入射光線の入射角θinが45度以上を除外する高さとする。
図5に示されるように、散乱光源4を発した光線5は、遮蔽壁で反射してピンホール反射体2の内部に入射し、ピンホール反射体2の内部で反射して、出射口の遮蔽壁で反射して、ピンホール1から出射する。出射光5は、他のピンホールからの出射光とにより結像する。これによりa−b間とc−d間の領域が縮小するが、光線の取込み角の拡大を実現する。
【0038】
図6は、ピンホール1の入射口と出射口の外にレンズ12を設けたピンホール反射部2の断面構成図である。レンズ12は、ピンホール1の中央がレンズ焦点位置になるように設けられている。これによりa−b間とc−d間の領域拡大を実現する。
【0039】
図7は、本実施例のピンホールアレイ3と散乱光源4と結像光源9の位置関係を示す図である。散乱光源4から放射される光線の内光線5、13は、先に説明したようにピンホール1に入射して、結像光源9を生じる。散乱光源4から放射される光線16は、ピンホール1に入射せず、迷光成分と成り、結像に寄与しない。また、
図9に示したように、ピンホール反射部2で反射せずに、直接ピンホールからすり抜けた光線15も結像に寄与しない。
【0040】
図10は、
図9のすり抜けた光線15を除外するためのピンホール外するためのピンホール反射部2の構造を示すものである。具体的には、ピンホール反射部2の向かいたった面の中央部にピンホール1の直径φPH以下の大きさの遮光板18を設置する。これにより、不感域b−c間の一部を除外でき、結像側の迷光を低減できる。
【0041】
上述したピンホールアレイ3と、散乱光源4として光線を再生する表示装置、例えば液晶ディスプレイ(LCD)からの光線(散乱光)やプロジェクタでスクリーンに結像した2D平面からの光線(散乱光)を用いることで、静止画や動画像の映像を表示することができる。
【0042】
また、上述したピンホールアレイ3と、散乱光源4として光線を再生する表示装置、例えば液晶ディスプレイ(LCD)からの光線(散乱光)やプロジェクタでスクリーンに結像して立体状の光線(散乱光)を再生させる場合、静止画や動画像の立体映像を表示することができる。もちろん、時分割で左右の映像表示と、同期して動作するシャッターメガネを用いた立体映像であっても良い。
【符号の説明】
【0043】
1…ピンホール、2…ピンホール反射体、3…ピンホールアレイ、4…散乱光源、5・6・7・8・13・14・15・16・17…光線、9…結像光源、10・11・12…レンズ、18…遮光板