特許第5774600号(P5774600)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴァレオ システム テルミクの特許一覧

特許5774600電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置
<>
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000002
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000003
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000004
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000005
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000006
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000007
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000008
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000009
  • 特許5774600-電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774600
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】電気回路基板コネクタならびに対応する電気回路基板および電気暖房装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/71 20110101AFI20150820BHJP
   H01R 13/46 20060101ALI20150820BHJP
   B60H 1/22 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   H01R12/71
   H01R13/46 301B
   B60H1/22 611C
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-545310(P2012-545310)
(86)(22)【出願日】2010年12月21日
(65)【公表番号】特表2013-516030(P2013-516030A)
(43)【公表日】2013年5月9日
(86)【国際出願番号】EP2010070437
(87)【国際公開番号】WO2011076816
(87)【国際公開日】20110630
【審査請求日】2013年12月13日
(31)【優先権主張番号】09/06304
(32)【優先日】2009年12月23日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】ローラン、テリエ
(72)【発明者】
【氏名】ベルトラン、プゼナ
(72)【発明者】
【氏名】ステファヌ、ド、スーザ
【審査官】 片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−213389(JP,A)
【文献】 特開2003−173848(JP,A)
【文献】 特開2008−059804(JP,A)
【文献】 特表2005−522826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71
B60H 1/22
H01R 13/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路基板(1)用の電気コネクタであって、
前記電気コネクタは、
− 前記電気回路基板(1)の関連する開口(9)に実装され、かつ、前記電気回路基板(1)の前面に対して突出するように構成された、電気絶縁材料のソケット(13)と、
− 少なくとも1つの電気接続ピン(15)と、を備え、
前記少なくとも1つの電気接続ピン(15)は、略U字形状であり、前記ソケット(13)内で終端する第1の側方ブランチ(15a)と、実装時に、前記電気回路基板(1)を貫通して前記電気回路基板(1)の前面に現れるように構成された、リフローはんだ付けによる接続用の第2の側方ブランチ(15c)とを有し、前記ソケット(13)の材料は、リフローはんだ付けの温度に対する耐熱性があるプラスチック材料であ
前記少なくとも1つの電気接続ピン(15)と実質的に同一の、前記電気回路基板(1)上の少なくとも1つの位置決めピン(15’)をさらに備え、前記少なくとも1つの位置決めピン(15’)における前記電気回路基板(1)を貫通して前記電気回路基板(1)の前面に現れるように構成された第2の側方ブランチ(15’c)は、リフローはんだ付けされない、
ことを特徴とする電気コネクタ。
【請求項2】
前記ソケット(13)の前記プラスチック材料は、熱安定性の熱可塑性ポリマーであることをと特徴とする、請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記熱安定性の熱可塑性ポリマーは、
− ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどの飽和ポリマーと、
− 好ましくは、最大30%の濃度のガラス繊維が充填された、ポリフタルアミドと、 − ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミドなどのアモルファス半芳香族ポリアミドと
を含むグループから選択されることを特徴とする、請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記ソケット(13)は、実装時に、その反対側、すなわち、前記電気回路基板(1)の開口(9)の周辺の前記電気回路基板(1)の背面に担持される、ベース(17)を備える、請求項1ないしの何れか1項に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
請求項1ないしの何れか1項に記載の少なくとも1つの電気コネクタ(11)であって、前記電気回路基板の関連する開口(9)に実装された電気コネクタ(11)を備える、電気回路基板。
【請求項6】
ケース本体(19b)と、蓋(19a)とを有するケース(19)に実装され、前記ケース本体(19b)および蓋(19a)が、それぞれ、前記電気回路基板のコネクタと係合コネクタとの接続および/または接続解除に際し、前記電気回路基板(1)の変形を制限するために、前記電気回路基板(1)の当接部を形成する突起(21)を有する、請求項5に記載の電気回路基板
【請求項7】
前記電気回路は、通過する空気の流れを暖めるように構成された電気暖房装置の電源回路である、請求項5または6に記載の電気回路基板
【請求項8】
− 前記電気回路基板は、前面(1a)に、表面実装コンポーネント(3)を保持し、かつ、前記前面と対向する背面(1b)に、前記電気暖房装置(25)の電源を切り換えるための少なくとも1つの電力コンポーネント(5)を保持し、
− 前記電気コネクタ(11)の前記少なくとも1つの接続ピン(15)の第2の側方ブランチ(15c)が、前記表面実装コンポーネント(3)を保持する前記電気回路基板(1)の前面(1a)に現れる、請求項7に記載の電気回路基板
【請求項9】
請求項7または8に記載の電気回路基板(1)を備える、空気流を暖めるための電気暖房装置、特に、自動車用の電気暖房装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路基板コネクタに関する。本発明は、特に、自動車の電気暖房装置用の電気回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
このような電気暖房装置は、電気ラジエータとしても知られ、一般に、熱交換器を通る空気流と液体、一般には、エンジン冷却液、との間で熱を交換することによって、自動車の車室の暖房用だけでなく、曇り止めおよび氷結防止用に、空気を暖める熱交換器の下流に位置し、暖められるべき空気を循環させるための管に搭載される。
【0003】
電気暖房装置は、熱交換器による加熱が不十分な場合に熱補給をほぼすぐに行うために、暖房装置を通過する空気に直接露出されるように設けられたヒータモジュールを含む。
【0004】
電気暖房装置は、熱交換器が要求に応じて独自に空気を暖めることができるようになるまで、一時的に動作する。
【0005】
暖房装置は、プリント基板上の電源回路によって制御される。この電源回路は、バスバーとしても知られている金属プレートなどの導体を介して、ヒータモジュールの端子に電力源を接続する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
基板上の電気コネクタが、この電源回路に、供給されるべき電力に関する情報を送信してもよい。したがって、この電気コネクタは、少なくとも部分的に、電気絶縁材料、一般には、プラスチック材料を含むものでなければならない。
【0007】
さらに、ヒータモジュールが基板の片側に存在する場合には、コネクタは、基板の反対側になければならない。したがって、このようなコネクタは貫通コネクタであり、かつ、ヒータモジュールの端子に接続された基板面上の接続ピンと、基板の反対面から突出するソケットとを有する。
【0008】
さらに、基板に実装されるコンポーネントは、従来、高温に耐えるように構成されているため、およそ250〜260℃の高温を生成するリフローはんだ付け炉を通過させることで、はんだ付けしてもよい。しかし、一般に、プラスチック材料を含むコネクタは、接続ピンを基板に、追加的に手動または自動ではんだ付けしている間に、支持体に固定されなければならないため、基板の製造コストが上がる。
【0009】
さらに、接続ピンを基板へはんだ付けした際の平坦度には、不良が生じる場合がある。平坦度に不良があると、接続不良が生じる可能性があり、具体的には、接続ピンの1つをはんだ付けできなくなり、作業をやり直す事態にもなり、基板の製造時間およびコストのさらなる増加につながる。
【0010】
したがって、本発明の目的は、要求された平坦度および良好な機械強度を保証しながら、簡単かつ低コストで電気回路基板へ集積可能な電気コネクタを提案することによって、従来技術の上述した欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するために、本発明は、電気回路基板用の電気コネクタを提供するものであって、前記電気コネクタは、前記基板の関連する開口に実装され、かつ、前記基板の前面に対して突出するように構成された電気絶縁材料のソケットと、少なくとも1つの電気接続ピンとを備え、前記少なくとも1つの電気接続ピンが、略U字状であり、ソケット内で終端する第1の側方ブランチと、実装時に、前記基板を貫通して前記基板の前面に現れるように構成された、リフローはんだ付けによる接続用の第2の側方ブランチとを有し、ソケットの前記材料が、リフローはんだ付け温度に耐えるように構成されたプラスチック材料である。
【0012】
したがって、コネクタは、基板がリフローはんだ付け炉を通過する際、いかなる追加のはんだ付けステップも必要とすることなく、リフローはんだ付けでき、かつ、第2の側方ブランチが基板を再度貫通するという事実によって最適化された機械強度を有する。
【0013】
さらに、基板を貫通する第2の側方ブランチは、ピンインペースト技法によってはんだ付けされるが、これにより、はんだペーストは、リフローはんだ付けのためのリフローはんだ付け炉に入る前に、第2の側方ブランチが貫通するオリフィス内に導入されることで、平坦度の欠陥を取り除くことができる。
【0014】
前記コネクタは、以下の特徴、すなわち、
− 前記コネクタが、前記少なくとも1つの電気接続ピンと略同一の、前記基板上の少なくとも1つの位置決めピンを含み、
− ソケットの前記プラスチック材料が、熱安定性の熱可塑性ポリマーであり、
− 熱安定性の熱可塑性ポリマーが、
− ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどの飽和ポリマーと、
− 好ましくは、最大30%の濃度のガラス繊維が充填された、好適には、10%および20%の濃度のガラス繊維が充填された、ポリフタルアミドと、
− ポリ(トリメチルヘキサメチレンテレフタラミド)などのアモルファス半芳香族ポリアミドとを含むグループから選択され、
− ソケットが、実装時に、前記基板にある開口の周辺の前記基板の対向する背面に担持される基部を含む、
という特徴のうちの1つ以上を、別々に、または組み合わせて、さらに含むものであってもよい。
【0015】
本発明は、前記基板の開口を通して実装された、上記の少なくとも1つのコネクタを含む電気回路基板をさらに提供する。
【0016】
前記基板は、以下の特徴、すなわち、
− 前記基板は、ケース本体および蓋を備えたケースに実装されるように構成され、前記ケース本体および前記蓋は、それぞれ、前記基板のコネクタと係合コネクタとの接続および/または接続解除に際し、前記基板の変形を制限するために、前記基板の当接部を形成する突起を有し、
− 電気回路が、通過する空気の流れを暖めるように構成された電気暖房装置の電源回路であり、
− 前記基板が、前面に、表面実装コンポーネントを保持し、前記前面と対向する背面に、前記暖房装置の電源を切り換えるための少なくとも1つの電力コンポーネントを保持し、前記コネクタの前記少なくとも1つの接続ピンの第2の側方ブランチが、表面実装コンポーネントを保持する前記基板の前面に現れる、
という特徴のうちの1つ以上を、別々にまたは組み合わせて、さらに有するものであってもよい。
【0017】
本発明は、通過する空気流を暖めるための電気暖房装置、特に、自動車用の電気暖房装置であって、このような電気回路基板を含む電気暖房装置をさらに提供する。
【0018】
本発明の他の特徴および利点は、例示的かつ非制限的な実施例によって与えられた以下の記載を読み、添付の図面を参照することでさらに明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明のコネクタを保持する電気回路基板の図。
図2図1の基板を収容するケースの縦断面図の部分図。
図3図2のケースの蓋の部分図。
図4a図2のケースの本体の部分図。
図4b図4aのケース本体に実装されたコネクタの図。
図5】自動車用のヒータの部分図。
図6図5のヒータの電気暖房装置を示す図。
図7図6の電気暖房装置のヒータモジュールの一実施形態を示す図。
図8図6の電気暖房装置に電力を供給するための電気回路基板を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面では、略同一の要素には、同一の参照番号が付されている。
【0021】
図1は、理解しやすいように簡潔な態様で、プリント回路基板(PCB)または集積回路カード(ICカード)1を表しており、このプリント回路基板(PCB)または集積回路カード(ICカード)1は、第1の面または前面1aと、第1の面と対向する第2の面または背面1bとを有する。
【0022】
例えば、基板1は、第1の面または前面1a上に、表面実装コンポーネント(CMS)3を保持し、かつ、第2の面または背面1b上に、トランジスタなどの少なくとも1つの電力コンポーネント5と、後述の電気暖房装置などの電気装置を制御するための自動車の電気配線ハーネスに接続される導体7とを保持しており、電気装置は、基板1の第2の面1bに接続されるので、第2の面1bと基板の同じ側面にある。コンポーネント5および7は、本実施形態では、基板にリフローはんだ付けされる。
【0023】
さらに、基板1は開口9を含み、かつ、リフローはんだ付けによって基板1に接続されるべき開口9を通して実装される電気コネクタ11を保持する。
【0024】
このコネクタ11は、ソケット13と、基板1上の導電トラック(図示せず)に電気的に接続されるべき少なくとも1つの電気接続ピン15とを含む。
【0025】
ソケット13の材料は、熱安定性の熱可塑性ポリマーなどの、リフローはんだ付けの高温に対する耐熱性がある電気絶縁プラスチック材料である。
【0026】
例示的に、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)などの飽和ポリマー、好ましくは、30%ガラス繊維が充填されたポリフタルアミド(PPA GF30)、またはポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(PA6 3T)などの半芳香族アモルファスポリアミドが挙げられる。
【0027】
コネクタ11のソケット13は、実質的に平行六面体の形状を有し、かつ、支持体1に垂直であり、係合コネクタ(図示せず)に接続されるべき基板1の第1の面または前面1aに対して突出する。図1に示す例では、ソケット13は垂直である。コネクタ11と係合コネクタとの接続は、制御された電気装置の反対側で実行されなければならず、その結果、ソケット13は、基板1の第2の面1bに対してではなく、第1の面1aに対してのみ突出することができる。
【0028】
このソケット13は、ベース17を含んでもよく、このベース17は、実装時に、コネクタ11を収容する基板1にある開口9の周辺の基板1の第2の面または背面1bに担持される。ベース17が当接部を形成することにより、コネクタ11を引き出す力に対する機械的耐性を強化することができる。
【0029】
さらに、接続ピン15は、一般に、第1および第2の側方ブランチ15a、15cと、2つの側方ブランチ15a、15cの間の接続ブランチ15bとを有する、U字状である。3つのブランチ15a〜15cは、一体部品で形成される。図示した例では、第1および第2の側方ブランチ15a、15cは平行であり、かつ、接続ブランチ15bは、2つの側方ブランチ15a、15cに対して略垂直である。
【0030】
第1の側方ブランチ15aは、ソケット13内に現れ、かつ、1つ以上の爪60によって機械的に保持されるが、一方で、この爪60により、第1の方向に接続ブランチ15をソケット13内に差し込むことができ、他方で、ソケット13に雄コネクタが実装されるときに、接続ブランチ15が外れるのを防止することができる。接続ブランチ15bおよび第2の側方ブランチ15cは、ソケット13の外側にある。
【0031】
コネクタ11が基板1に実装されている状態で、第2の側方ブランチ15cは、第2の面1bから基板1のオリフィス19を通って第1の面1aへと貫通し、例えば、SMC3を担持する第1の面1aに現れる。
【0032】
第2の側方ブランチ15cは、ピンインペースト技法、すなわち、第2の側方ブランチ15cが差し込まれるオリフィス19にはんだペーストを配置し、その後、基板1をリフローはんだ付け炉に通す技法、によって接続される。
【0033】
リフローはんだ付けによりコネクタ11の接続を行うことで、例えば、手動またはロボットによって行われる選択的ウェーブはんだ付けの再加工によるコネクタ11のはんだ付けを回避することで、作業数を制限することができる。
【0034】
このようにして、第2のリフローはんだ付け動作において、コンポーネント5、7およびコネクタ11が基板1にはんだ付けされる。例えば、2段式のリフローはんだ付けプロセスが採用されてもよく、この2段式のリフローはんだ付けプロセスは、基板1の第2の面1bにコンポーネント5、7およびコネクタ11をリフローはんだ付けする第1のステップと、基板1の第1の面1aにSMC3をリフローはんだ付けする第2のステップとを含む。図1に図示するように、SMC3は、この例では、小型であるので、第1のリフローはんだ付けステップの間に基板1が反転する際に、重力に抵抗しながら、支持体に付着したままである。
【0035】
コネクタ11は、また、接続ピン15と実質的に同一の少なくとも1つの位置決めピン15’を含んでもよい。
【0036】
より正確には、位置決めピン15’は、
− ソケット13内に現れる第1の側方ブランチ15’aと、
− 基板1にコネクタ11が実装されるときに、例えば、基板1に略平行である、ソケット13の外側にある接続ブランチ15’bと、
− 例えば、接続ブランチ15’bと略垂直である第2の側方ブランチ15’cと、
を有する。
【0037】
しかしながら、この場合には、第2の側方ブランチ15’cは、リフローはんだ付けされた接続ブランチではないので、はんだペースト内に差し込まれないが、基板1上にコネクタ11を位置付けるためのブランチである。
【0038】
さらに、図2に部分的に示すように、基板1は、制御された電気装置のケース19の開口に実装されてもよい。電気回路を外部環境から保護するために、開口を閉じるようにケース本体19bに適合する蓋19aが設けられてもよい。
【0039】
さらに、ケース19は、基板1上の電気コネクタ11と係合雄コネクタとを接続および接続解除する際の基板1の変形を制限するために、蓋19aおよびケース本体19bの両方に、突起21を含んでもよい。
【0040】
図3に示すように、蓋19aは、コネクタ11のソケット13が貫通する開口23を有し、突起21は、この開口23の近傍にある蓋19a上に形成され、かつ、実装時に、基板1と対面するように、蓋19aの底部に対して垂直である。したがって、電気コネクタ11から係合コネクタを取り外す際に、基板1は、蓋19aのこれらの突起21に担持されるようになることで、撓みによる基板1の変形が制限される。図示した例では、基板1の変形を制限するのに十分な接触面積を有するように、開口23の周辺の蓋19aに、3つの突起21が設けられる。
【0041】
図4aおよび図4bを参照すると、ケース本体19bの突起21は、実装時に、コネクタ11のベース17と対面するように、ケース本体19bの底部に対して同様に垂直である。したがって、係合コネクタを基板1上のコネクタ11内に差し込む際に、ベース17は、ケース本体19b上の突起21に担持されるようになることで、撓みによる基板1の変形も制限される。
【0042】
さらに、図示した例では、ケース本体19b上に形成される突起21は、略L字状であって、ケース本体19b内に差し込むためにコネクタ11がスライドする第1のブランチ21aと、基板1の変形を制限するための当接部を形成する第2のブランチ21bとを有する。さらにまた、図4aから分かるように、第1のブランチは、差し込み時にコネクタ11を損傷させないように、略丸い端部を有してもよい。
【0043】
ケース本体19bの底部にある突起21のサイズおよび数については、この例では、突起は2つであり、基板1の変形を制限するのに十分な接触面積を保証するように、適応される。
【0044】
さらに、基板1によって保持される電気回路によって制御される電気装置は、図5に部分的に示す自動車ヒータ27の電気暖房装置25であってもよい。
【0045】
このヒータ27は、暖められる空気流の通路31を画成するケース29を含む。通路31は、混合分配弁35の位置に応じて車室に選択的に分配されるように、暖房および曇り止め/氷結防止用の通気口33に空気を運ぶ。通路31内の空気流は、ファン37によって生成されるが、このファン37は、車室外または車室から空気を受けるパルサとしても知られている。空気は、必要に応じて、熱交換液としてのエンジン冷却液を使用する液体タイプのものでありうる熱交換器39によって、および電気ラジエータとしても知られる電気暖房装置25によって、暖められる。熱交換器39および電気暖房装置25は、通路31に配置されるが、熱交換器39は電気暖房装置25の上流にある。熱交換器39がない場合には、空気は、電気暖房装置25のみによって暖められる。
【0046】
図6を参照すると、このような電気暖房装置25は、略平行六面体の一般的形状のフレーム26を備えるが、このフレーム26には、通過する空気流を暖めるように適応されたヒータモジュール41が収容される。このフレーム26は、単純なフレームであってもよく、一体部品で形成される2つの対面壁から形成されてもよく、または固定される2つの対面壁から形成されてもよい。
【0047】
このような電気暖房装置25は、動作中、例えば、およそ150℃の高温に達し得るため、フレーム26は、動作中に達するこれらの高温に耐えられるような、例えば、プラスチック材料などの材料から作られる。
【0048】
これらのヒータモジュール41は、互いに平行に配置され、かつ、フレーム26の全長さに延伸し、電気暖房装置25を通る空気流に直接露出される。
【0049】
ヒータモジュール41は、正温度係数(PTC)タイプの抵抗要素を含んでもよい。これらの要素は、過熱または過電流から保護される。
【0050】
図7に示す変形例では、ヒータモジュール41が、2つの長手電極43を含み、各電極43は、例えば、屈曲形または波形の金属ストリップで形成され、かつ、PTC抵抗要素またはストーン47を担持する、脱熱材45を取り囲む。より明確にするために、図7では、脱熱材45は、全体が図示されているわけではない。脱熱材45が電極43の全長に延伸していることは、言うまでもない。
【0051】
ヒータモジュール41(図示せず)の別の変形例では、電極は、抵抗要素を挟み、かつ、金属ストリップによって形成された脱熱材は、前記電極の自由な外面に対して配置される。言い換えれば、ヒータモジュール41は、2つの電極を取り囲む2つの脱熱材から構成され、2つの電極の間には、PTCストーンまたは抵抗要素が配置される。
【0052】
ヒータモジュール41の2つの電極43は、2つの端子47によって2つの異なる電位、例えば、蓄電池電圧などの自動車で利用可能な第1の電位と、グラウンドなどの第2の電位とに接続される。
【0053】
図6に示す例のように、3つのヒータモジュール41が設けられる場合には、電気エネルギーが供給されるように、6つの端子47の列がある。
【0054】
電気暖房装置25、より正確に言えば、ヒータモジュール41は、このようにして、基板1に担持される電気回路によって制御される。
【0055】
次に、基板1は、ドライバとしても知られる制御モジュール49のフレーム26の片側に実装される。この制御モジュール49は、例えば、フレーム26に留められたケース19に実装され、かつ、電気暖房装置25の動作時に達する高温に耐えられる材料で作られる。
【0056】
図8を参照すると、基板1が、3つのヒータモジュール41を有する暖房装置25の場合には、3つのヒータモジュール41における電流の流れを許容または阻止するための3つのトランジスタ5を含み、かつ、電解コンデンサ51をさらに含んでもよい。
【0057】
自動車の電源に接続された第1の導体7が、「バッテリプラス」をトランジスタ5に与え、かつ、第2の電位にある第2の導体7’が、自動車のグラウンドに接続された電位を与える。関連するトランジスタ5に電流が流れると、導電バー53が、ヒータモジュール41の端子47に電流を流す。
【0058】
電気暖房装置25が3つのヒータモジュール41を含むことを示す例では、導電性バー53の6つの終端55が、例えば、はんだ付けまたはクリンプ接続を介して、ヒータモジュール41の対応する6つの端子47に電力を供給するために、設けられる。
【0059】
さらに、図8に示すように、基板1は、信号を基板1に与えるための追加の導電バー57を含んでもよい。
【0060】
さらに、バー53、57は、リフローはんだ付けによって基板1上の電気回路に接続されてもよい。この目的のために、バー53、57の端部は、基板1上の電気回路の関連する導電トラック(図示せず)にリフローはんだ付けするための湾曲形状を有する。
【0061】
最後に、電気回路は、例えば、上述したように、電気コネクタ11を介して送られる電力に関する情報を受け取る。
【0062】
さらに、例えば、ヒータモジュール41を含むケース19の領域からの埃または水はねから回路を保護し、かつ、それに伴い基板1によって保持された電気回路を損傷させる危険性から回路を保護するために、導電バーの終端にシール59が成形されてもよい。
【0063】
このような暖房装置25は、動作時に、例えば、およそ150℃の高温に達する傾向にあるため、このシール59は、このような温度に耐えられるプラスチック材料で成形される。
【0064】
さらに、シール59は、ケース19の長手軸(図示せず)に対して略垂直な方向に、ケース19内へ基板1を組み込むことができるように構成される。
【0065】
次に、シール59は、ケース19上の相補形リブ(図示せず)と協働する少なくとも1つの周辺溝61を含む。
【0066】
この場合には、ケース19は、例えば、ノッチおよび相補形クリップの機構によって互いに固定される第1および第2のハーフケース(図示せず)を含む。次に、2つのハーフケースの各々は、シール59の周辺溝21と協働するための相補形リブを含む。
【0067】
あるいは、ケース29の長手軸に対して略平行な方向にアセンブリが設けられてもよい。
【0068】
したがって、従来、電気回路基板1上に実装されるコンポーネントをはんだ付けするために、基板1をリフローはんだ付け炉に通過させていたが、本発明のコネクタ11は、基板1の製造プロセスを複雑にせず、製造コストを増大させることなく、特に、電気暖房装置25の電気回路基板1に実装可能であることは明らかである。
【0069】
さらに、コネクタ11の1つ以上の接続ピン15のU字形状と、基板1を貫通する第2の側方ブランチ15cのリフローはんだ付けとは、良好な機械強度、特に、自動車分野の需要を満たす良好な機械強度、をコネクタ11に与える。
【0070】
同様に、コネクタ11を位置決めするための1つ以上のピン15’のU字形状により、基板1上にコネクタ11を、迅速かつ正確に位置決めできる。
【0071】
最後に、電気コネクタは、好適には、収容ケースにカードが実装されると、カードを固定する機械的保持機能を果たす。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8