特許第5774615号(P5774615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774615
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】消去装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20150820BHJP
   B41J 2/475 20060101ALI20150820BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   G03G21/00 578
   B41J2/475 E
   H04N1/00 C
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-7709(P2013-7709)
(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公開番号】特開2014-137578(P2014-137578A)
(43)【公開日】2014年7月28日
【審査請求日】2013年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(72)【発明者】
【氏名】梅津 敏之
【審査官】 三橋 健二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−074769(JP,A)
【文献】 特開平07−239632(JP,A)
【文献】 特開平07−020750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
B41J 2/475
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿情報とカレンダー情報および前記原稿情報を印刷するユーザを識別するユーザコードを有する消去制御情報の画像を消去可能な色材で印字した印刷済みシートを消去処理対象とし、消去部で原稿情報と少なくともカレンダー情報を含む消去制御情報を消去する消去装置であって、
読取位置に搬送された前記印刷済みシートの前記消去制御情報を読み取る制御情報読取部と、
前記消去制御情報のユーザコードと消色装置にアクセスするユーザが一致するかどうかを判定するユーザ認証部と、
前記ユーザ認証部がユーザコードと消色装置にアクセスするユーザが一致すると判定すると、前記制御情報読取部で読み取った前記消去制御情報のカレンダー情報に基づいて、当該印刷済みシートに印字された画像を消去するかどうかを判定する判定処理を行う消去可否判定部と、
を備えた消去装置。
【請求項2】
前記消去可否判定部は、前記消去制御情報として示される保存期間が現在日を経過しているかどうかにより画像の消去可否を判定することを特徴とする請求項1に記載の消去装置。
【請求項3】
前記消去可否判定部は、前記消去制御情報として示される印字年月日が指定された期間の範囲内又は範囲外によって画像の消去可否を判定することを特徴とする請求項1に記載の消去装置。
【請求項4】
前記消去可否判定部は、前記消去制御情報が印刷されているかどうかを判定し、印刷されていない場合、前記判定処理を行わずに前記印刷済みシートに印字された画像を消去しないと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の消去装置。
【請求項5】
消去済みのシートが排紙される第1排紙部と、前記消去可否判定部において消去否と判定されたシートが排紙される第2排紙部とを備えた請求項1から4のいずれかに記載の消去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書に記載の実施形態は、記録媒体に印字した消去可能な画像の消去可否の判断技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、シート等の記録媒体に印字した文字や絵等の画像を消去可能な色材により形成する技術が提案されている。このような消去可能な色材によりシートに画像を形成し、その後当該画像を消去するというサイクルを繰り返すことにより、一枚のシートを複数回にわたり再利用できるという省資源化に寄与することができる。
【0003】
このような画像の形成と消去のサイクルを繰り返し行うことは、記録媒体に印字した画像の消去を前提としている。消去可能な画像を消去する場合には、予め消去可能な画像を印字した複数枚の用紙を一度に消去処理することが通常行われると考えられる。この場合、複数枚の用紙を所定の給紙部にセットし、消去処理のスタートスイッチをオンすれば、自動的に消去処理することが効率的である。
【0004】
一方、文書管理において、消去可能な画像であっても、所定の保存期間が経過後でなければ消去できないとする管理方法が存在する場合、消去処理のためにストックしている大量の用紙の中に、誤って保存期間内の用紙が紛れ込むことが考えられる。
【0005】
このような場合に、消去処理のためにストックする大量の用紙について、一枚ずつ記載内容を確認し、保存期間内の書面であるかどうかの判断を行うことは非現実的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、消去のために給紙されるシート上の画像の消去可否判定を年月日を基準にして行うことができる消去装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この明細書に記載の実施形態は、原稿情報と消去制御情報の画像を消去可能な色材で印字した印刷済みシートを消去処理対象とし、消去部で原稿情報と少なくともカレンダー情報を含む消去制御情報を消去する消去装置である。
【0008】
実施形態の消去装置は、原稿情報とカレンダー情報および原稿情報を印刷するユーザを識別するユーザコードを有する消去制御情報の画像を消去可能な色材で印字した印刷済みシートを消去処理対象とし、消去部で原稿情報と少なくともカレンダー情報を含む消去制御情報を消去する消去装置であって、制御情報読取部と、ユーザ認証部と、消去可否判定部とを有する。制御情報読取部は、読取位置に搬送された印刷済みシートの消去制御情報を読み取る。ユーザ認証部は、消去制御情報のユーザコードと消色装置にアクセスするユーザが一致するかどうかを判定する。消去可否判定部は、ユーザ認証部がユーザコードと消色装置にアクセスするユーザが一致すると判定すると、制御情報読取部で読み取った消去制御情報のカレンダー情報に基づいて、当該印刷済みシートに印字された画像を消去するかどうかを判定する判定処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像形成装置による用紙への印刷から消去(消色)装置による画像消去の流れの一実施形態を説明する概略図。
図2】消色装置の実施形態を示す概略図。
図3図2に示す制御装置のハードウェア構成を説明するブロック図。
図4】消色可否判定処理の流れを説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態の消色装置を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は画像形成装置による用紙への印刷から消去(消色)装置による画像消去の流れの一実施形態を説明する概略図である。
【0012】
図1において、画像形成装置10は、例えば複合機(MFP)により構成され、消色可能トナーや消色可能インク等の「消色可能色材(消去可能色材)」により画像をシートSに形成する。
【0013】
画像形成装置10は、給紙カセット11内に画像消去済みのリサイクルシートまたは新しいシートが収納され印刷に供される。ここではリサイクルシート(再利用シート)RSを例にして説明する。画像形成装置10は、制御部12、操作部13、表示部14、画像形成プロセス部15、定着部16、排紙部17等を有する。画像形成装置10は、ネットワーク30を介してパーソナルコンピュータ(PC)31から印刷データが送信される。PC31から送信される印刷データには、原稿情報32と、印刷年月日と保存期間の消去(消色)と当該原稿情報を印刷するユーザを識別するユーザコード等の制御情報33が含まれる。制御情報33はバーコードあるいはQRコード(登録商標)によりリサイクルシートRSの所定位置に印刷される。画像形成装置10はユーザ認証部を有し、ユーザが画像形成装置10にアクセスする際に前記認証部で認証される際にユーザコードが取得される。
【0014】
画像形成プロセス部15では、消去可能色材として、例えば消色トナーにより印刷データをリサイクルシートRSに形成する。そして、未定着の消色トナー画像が定着部16によりリサイクルシートRSに定着され、排紙部17に排出される。印刷済みのシートPSには、原稿情報32と制御情報33とが印刷される。
【0015】
パーソナルコンピュータ31において、制御情報33の保存期間は、保存期間設定画面34において設定される。保存期間設定画面34には、保存期間を設定しない第1設定部341、保存期間を例えば印刷日から1週間とする第2設定部342、保存期間を任意に設定できる第3設定部343を有する。ここで、第1設定部341を設定した場合、「保存期間なし」とする保存期間の消色制御情報33が印刷される。ここでは第3設定部343で保存期間を任意に設定した場合の年月日を「20YY/MM/DD」とする。なお、画像形成装置10の表示部14に保存期間設定画面34と同様の画面内容を表示させ、画像形成装置10において保存期間の設定を行えるようにしてもよい。
【0016】
画像形成装置10の排紙部17に排紙された印刷済みシートPSは、例えば読み終わると消去シート積載部40に積載され、消去装置100による消色処理を待つ。
【0017】
消色装置100は、画像消去のために印刷済みシートPSが消去部に搬送される途中において、消色制御情報33を読取部106で読み取る。制御部200は読取部106の読取結果に基づいて、制御情報33に基づく消色可否判定処理(以下、単に消色可否判定処理とする)を行う。消色可否判定処理は、現在日を基準として保存期間を経過している画像を消色する第1期間モードと、消色できる印刷年月日を所定の範囲で指定する第2期間モードを有する。第2期間モードで指定する印刷年月日の所定の範囲としては、特定の年月日、○年×月△日〜×年○月△日、特定の年月日以前または以降が例示できる。なお、第1期間モードおよび第2期間モードの設定については後述する。
【0018】
また、消色装置100は、ユーザ認証部を有し、消色装置100にアクセスするユーザと、消色しようとする印刷済みシートPSの制御情報33に記録されているユーザコードが一致するかどうかを判定し、不一致の場合には、消色処理を行わず、第2トレイ112に排紙する。
【0019】
第1期間モードを選択した場合、保存期間を経過していれば当該印刷済みシートPSを消去部108に搬送して画像の消色処理を行い、再び読取部106において読み取った情報に基づいて消色残りの有無が判断される。消色残りが無ければ当該シートPSは第1トレイ110に排紙され、消色残りが有ると第2トレイ112に排紙される。
【0020】
また、シートに制御情報33が印刷されていない場合、本実施形態では消去しないとしているが、当該シートを消去するかどうか設定できるようにしてもよい。
【0021】
一方、制御部200は印刷済みシートPSが保存期間内と判断すると、当該印刷済みシートPSを消去部108に搬送されずに第2トレイ112に搬送される。
【0022】
さらに、第2期間モードを選択した場合には、指定した印刷年月日の範囲に該当する画像が消去され、当該指定範囲に該当しない画像の印刷済みシートPSが消色処理されずに第2トレイ112に排紙される。なお、ユーザの不一致のシート、保存期間内のシートおよび指定範囲外のシートのみを排紙する第3トレイを設けてもよい。
【0023】
次に、この消色装置100の詳細を図2に基づいて説明する。
【0024】
図2は、消色装置(消去装置)100の構成を説明する概略図である。消色装置100は、消色可能トナーや消色可能インク等の「消色可能色材(消去可能色材)」により画像を形成されたシートに対して、消色可能な色材による画像の色を消す「消色処理(消去処理)」を施す。消色可能な色材は、呈色性化合物、顕色剤、消色剤を含む。呈色性化合物は、例えばロイコ染料が挙げられる。顕色剤は、例えばフェノール類が挙げられる。消色剤は、加熱されると呈色性化合物と相溶し、顕色剤と親和性を有さない物質が挙げられる。消色可能な色材は、呈色性化合物と顕色剤との相互作用により発色し、消色温度以上の加熱により呈色性化合物と顕色剤との相互作用が絶たれるため、消色する。以下、消色可能な色材を単に記録材料と呼ぶ。
【0025】
消色装置100は、給紙トレイ102、給紙部材104、読取部106、消去部108、第1トレイ110、第2トレイ112、排出部材114、116、第1搬送路118、第2搬送路120、第3搬送路122、第1分岐部材124、第2分岐部材126および操作部128を備える。また、消色装置100は、ユーザの認証のためのユーザ認証部224を有する。ユーザ認証部224としては、例えばユーザの顔を認識する顔認証ユニット、ユーザの手のひらあるいは指などの生体的特徴を認証する生ユーザニットあるいはIDカード等に付属する識別情報を用いるカードリーダなどを含む。
【0026】
給紙トレイ102は、再利用するための用紙(印刷済みシート)PSを積載する。給紙トレイ102は、A4、A3、B5等、様々なサイズのシートを積載する。給紙トレイ102が積載するシートは、例えば、所定温度以上に加熱することにより消色する記録材料で画像形成されたシートである。給紙部材104は、ピックアップローラ、シート供給ローラ、およびシート供給ローラに対向配置される分離ローラ等を有し、給紙トレイ102上に積載された最上位置のシートからシートを1枚ずつ消色装置100内部の第1搬送路118に供給する。
【0027】
また、給紙トレイ102は、給紙トレイ102上のシートの有無を検知する検知センサ103(以下、給紙開始検知センサと称す)を有する。給紙開始検知センサ103は、例えば、マイクロセンサやマイクロアクチュエータであっても良い。給紙開始検知センサ103がシートの積載を検知すると、積載されたシートは設定された給紙モードに従って給紙される。後述する制御部200による給紙制御については後述する。
【0028】
第1搬送路118は、給紙トレイ102から第1トレイ110へ向かう搬送路を形成する。第1搬送路118は、給紙されたシートを読取部106または第1トレイ110へ搬送する。
【0029】
読取部106は、給紙トレイ102に対し、シート搬送方向下流において第1搬送路118に沿って配置される。読取部106は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)スキャナあるいはCMOSセンサ等の読取ユニットを有する。本実施形態では、読取部106は、搬送されるシートの第1面および第2面のそれぞれの画像を読み取る。すなわち、読取部106は、第1搬送路118に沿ってかつ搬送路を挟んで配置される第1の読み取りユニット1061および第2の読み取りユニット1062からなり、搬送されるシートの画像の両面読取を可能とする。読取部106の読取ユニットがシートの画像を読み取る位置を読取位置と呼ぶ。読取部106が読み取った画像は、後述する記憶部210(図2参照)へ保存される。例えば、消色処理する前に読取部106が読み取ったシート上の画像を電子化して記憶部へ保存することにより、後で消色された画像のデータが必要となった場合に、画像データを取得することができる。その際、給紙トレイ102に積載された複数枚のシートは、最上位置のシートから順に給紙されるため、給紙の途中からシートを継ぎ足し難くしており、一度積載した複数枚のシートを消色処理の1単位として消色する。
【0030】
また、後述する制御部200は、読取部106が読み取った制御情報33に基づいて、消色可否判定処理を行う。また消色可能なシートか否か、あるいは、再利用可能なシートか否かを判断する。
【0031】
読取部106の下流には、切り替え部としての第1分岐部材124がある。第1分岐部材124は、搬送されるシートの搬送方向を切り替える。第1分岐部材124は、第1搬送路118を搬送されるシートを第2搬送路120または第1トレイ110へ搬送する。第2搬送路120は、第1分岐部材124が配置される分岐点において第1搬送路118より分岐する。分岐点より分岐した第2搬送路120は、シートを消去部108へ搬送する。また、第2搬送路120は、読取部106よりもシート搬送方向上流における合流点121において、第1搬送路118に合流する。すなわち、第2搬送路120は、給紙トレイ102と読取部106の間における合流点121で第1搬送路118に合流する。したがって、第2搬送路120は、読取部106から搬送されてきたシートを、消去部108を経由して、再び、読取部106へ搬送することを可能とする。言い換えれば、消色装置100は、給紙部材104から供給されたシートを、第1分岐部材124を制御して、読取部106、消去部108、読取部106の順に搬送することができる。
【0032】
第1搬送路118は、第1分岐部材124の下流に第2分岐部材126を有する。第2分岐部材126は、第1分岐部材124から搬送されたシートを第1トレイ110または第3搬送路122へ案内する。第3搬送路122は、シートを第2トレイ112へ搬送する。
【0033】
消去部108は、搬送されるシートの画像の色を消す。例えば、消去部108は、搬送されるシートへ接触した状態で、シートを所定の消色温度まで加熱することにより、記録材料によりシート上に形成された画像の色を消色する。例えば、本実施形態の消色装置100の消去部108は、シートの第1面消色用および第2面消色用の2つの消色ユニット1081、1082を有する。消色ユニット1081および1082は、第2搬送路120を挟んで対向配置される。消色ユニット1081は、シートの一方の面側からシートへ当接して加熱する。消色ユニット1082は、シートの他方の面側からシートへ当接して加熱する。すなわち、消去部108は、搬送されるシート両面の画像を一度の搬送で消色する。消色ユニット1081および1082がシートを加熱する位置、すなわち、消色ユニット108aおよび108bが有する加熱部(不図示)が、搬送されるシートに対して熱を与えて画像の色を消す位置を消色位置と呼ぶ。消去部108は、消色ユニット1081および1082の加熱部の温度を検知する温度センサ1091、1092をそれぞれ有する。温度センサ1091、1092は、接触式であっても非接触式であっても良い。
【0034】
消色装置100の装置本体に配置された操作部128は、タッチパネル式の表示部1281と各種の操作キーとを有し、例えば消色装置本体の上部に配置される。操作キーは、例えばテンキー、ストップキー、スタートキー等を有する。
【0035】
本実施形態において、給紙トレイ102積載された印刷済みシートPSを設定した後述する給紙モードに従って給紙する。ユーザは、印刷済みシートPSに消色制御情報33が印刷されていない場合に画像を消去するか、消去しないかを設定することができる。ユーザは、図2に示すように、操作部128を操作し、表示部1281に、消色制御情報33が印刷されていない場合の消色可否を設定する消色可否設定画面1282を表示させる。消色可否設定画面1282に表示される第1スイッチ部1283をオンすれば消色を選択し、第2スイッチ部1284をオンすると消色しないことを選択することができる。
【0036】
また、消色可否判定モードを第1期間モードとするか、第2期間モードとするかを設定する場合、ユーザは操作部128を操作し、表示部1281に消色可否判定の設定画面1285を表示させる。第1期間モードスイッチ1286または第2期間モードスイッチ1287をオンすることによりいずれかのモードが設定される。
【0037】
また、操作部128により前述した給紙モードの設定操作に加え、消色の開始あるいは消色するシートの画像の読み込み等の消色装置100の機能動作を指示する。操作部128は、消色装置100の設定情報や動作ステータス、ログ情報、あるいはユーザへのメッセージを表示する。
【0038】
なお、操作部128は、消色装置100の本体に配置されるものに限定されない。例えばネットワークを介して消色装置100と接続される外部装置の操作部から操作できる構成であっても良い。あるいは、操作部は、消色装置本体から独立した形態であり、有線あるいは無線通信によって消色装置100を操作する構成であっても良い。本実施形態の操作部は、消色装置100に対して処理の指示や情報の閲覧等ができるものであれば良い。
【0039】
排出部材114、116は、シートを、本体の下部に上下に配置された第1トレイ110、第2トレイ112へ排出する。例えば、第1トレイ110は、シート上の画像が消色され、再利用可能となったリサイクルシートRSを積載する。
【0040】
第2トレイ112には、上述のように、保存期間内と判断された印刷済みシートPSを積載し、また再利用不可と判断されたシートを積載する。以下、第1トレイ110をリユーストレイ、第2トレイ112をリジェクトトレイと呼ぶ。なお、リユーストレイ110とリジェクトトレイ112は、受け入れる対象とするシートを入れ替えることも可能である。それぞれのトレイがどのようなシートを積載するかの設定、すなわち、シートの搬送先の設定は、例えば、操作部128から設定すればよい。この設定により、第2分岐部材126は、搬送路を切り替えて、搬送されたシートを第1トレイ110または第3搬送路122へ案内する。
【0041】
消色装置100は、第1乃至第3搬送路118、120、122を搬送されるシートを検知する複数のシート検知センサ130、131、132、133および134を有する。シート検知センサは、例えば、マイクロセンサやマイクロアクチュエータであって良い。シート検知センサは、搬送路の適切な位置に配置される。
【0042】
図3は、消色装置100のハードウェア構成を説明するブロック図である。消色装置100は、制御部200と、記憶部210と、検知センサ103を含む検知部212と、通信インターフェース(通信I/F)214と、給紙部材104を含む搬送部216と、読取部106と、消去部108と、操作部128と、表示部1281と、排紙部220と、ユーザ認証部224、現在の年月日および時間を出力するカレンダー部226を有する。
【0043】
制御部(コントローラ)200は、CPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit)からなるプロセッサ202、メモリ204を有する。制御部200は、読取部106、消去部108、操作部128、表示部1281、搬送部216、排紙部220を制御する。
【0044】
メモリ204は、例えば、半導体メモリであり、各種制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)206と、プロセッサ202に一時的な作業領域を提供するRAM(Random Access Memory)208とを有する。例えば、ROM206は、再利用可否の閾値とする用紙の印字率、画像が消色されたか否かを判断するための濃度閾値等を格納する。RAM208は、読取部106で読み取った画像を一時的に保存しても良い。消色装置100の各コンポーネントは、バス218を介して接続される。
【0045】
消色装置100は、例えば、消色可否判定処理、給紙処理、読取処理、消色処理、分別処理、事前分別処理を有する。消色装置100の制御部200は、設定された処理に応じて、搬送部216、読取部106、消去部108、およびその他の構成を制御する。給紙処理については後述する。
【0046】
読取処理では、制御部200は、読取部106が読み取った原稿情報32と消色制御情報33を記憶部210(図3参照)へ保存する。
【0047】
消色可否判定処理では、第1期間モードが設定されていると、カレンダー部226から現在の年月日と、消色制御情報33の保存期間年月日を比較し、消色制御情報33に記録されている保存期間が現在(消色時)の年月日を経過している場合に、消色可と判定し、消色処理を実行する。一方、保存期間が現在の年月日内の場合には、消色処理を行わず、第1分岐部材124と第2分岐部材126を操作して、印刷済みシートPSを第1搬送路118から第3搬送路122に搬送し、リジェクトトレイ112に積載する。
【0048】
図1において、消色時の日時を2000年1月1日とした場合、下から1番目のシートPS1の保存期間は2111年4月4日であるから消去できないと判定され、その上の2番目のシートPS2の保存期間は1999年3月3日であるから消去できると判定され、その上の3番目のシートPS3の保存期間は1990年2月2日であるから消去できると判定される。
【0049】
また、下から4番目のシートPS4は、消色制御情報33が印刷されていない。この場合、消去しないと設定しているので、消去できないと判定される。しかし、一番上のシートPS5は、消色制御情報33として保存期間なしと設定しているので、消去できると判定される。
【0050】
第2期間モードが設定されると、消色年月日範囲を設定する範囲設定部1288に範囲を示す年月日を操作部128の操作で表示させる。
【0051】
図4は、消色可否判定処理の流れを示すフローチャートである。なお、消色制御情報33が印刷されていない場合には消色しない第2スイッチ部1284をオンした状態で説明する。
【0052】
Act1において、読取部106で印刷済みシートPSの画像情報32と消色制御情報33を読み取り、Act2に進む。
【0053】
Act2において、消色制御情報33の有無を判定し、消色制御情報33が有ればAct3に進み、消色否と判定するAct10に進んで消色処理を行わない。
【0054】
Actにおいて、消色装置100のユーザ認証部224で認証したユーザと印刷済みシートPSのユーザが一致するかどうかを判定し、一致していればAct5に進み、不一致であれば消色否と判定するAct10に進んで消色処理を行わない。なお、このユーザが一致するかどうかの判定を不要とすることもできる。


【0055】
Act5において、消色可否判定モードが第1期間モードかどうかを判定し、第1期間モードであればAct6に進み、第1期間モードでなければAct8に進む。
【0056】
Act6において、消色制御情報33中の保存期間が現在日を経過しているかどうかを判定し、経過していればAct7に進み、経過していなければ消色否と判定するAct10に進んで消色処理を行わない。
【0057】
Act7において、消色可と判定し、消色処理を行う。
【0058】
一方、Act5において第1期間モードではない場合、第2期間モードと判定し、Act8において範囲設定部1288で設定した消色年月日範囲を読み出し、Act9に進む。
【0059】
Act9において、消色制御情報33中の印刷年月日が消色年月日範囲内かどうかを判定し、消色年月日範囲内であればAct7に進んで消色可と判定する。また、消色年月日範囲外であればAct10に進んで消色否と判定される。
【0060】
次に、Act7で消色可と判定された印刷済みシートPSは消去部108によってシートの画像が消される。なお、消色処理された再利用シートRSについて、読取部106が読み取った画像に基づき、制御部200はシートが再利用可能か否かを判断する。例えば、分別処理では、制御部200は、読取部106が読み取ったデータに基づいて、シート上に画像があるか否かを判断し、画像がある場合には、再利用不可能とする。例えば、消去部108で消色処理された後のシートを読み取った場合に、消去されずに残っている画像がある場合には、制御部200は、消色残りがあるとして、再利用不可と判断する。また、分別処理では、制御部200は、読取部106が読み取ったデータに基づいて、しわ深さや、折れ、破れの有無を判断する。しわ深さが規定値以上の場合や、折れ、破れあるいは穴がある場合には、消色装置100は、シートを再利用不可能と判断する。
【0061】
事前分別処理では、制御部200は、消色処理をする前に読取部106が読み取ったデータに基づいて、シート上の画像の印字率を判断する。印字率が所定の値以上である場合には、制御部200は、消色処理を実行せず、シートを再利用不可能とする。制御部200は、再利用不可能と判断したシートをリジェクトトレイ112へ排紙する。あるいは、制御部200は、読取部106が読み取ったシート画像のデータ中に機密データ等の消色を禁止すべき禁止データが含まれているか否かを判定してもよい。消色を禁止すべきデータが含まれる場合には、制御部200は、シートをリジェクトトレイ112へ搬送する。
【0062】
消色処理の前に読取部106によるイメージの読み取りを実行するか否か、消色処理を実行するか否か、分別処理を実行するか否か、および自動給紙処理を実行するか否かは選択可能である。
【0063】
各処理の選択は、消色装置100の操作部128で設定できる。なお、実行する処理の選択は、消色装置100の操作部128に限らず、外部の端末から設定しても良い。上述した消色可否判定処理、給紙処理、読取処理、消色処理、分別処理、あるいは事前分別処理は、操作部128等を介して、適宜組み合わせて選択が可能となる。なお、本実施形態の消色装置100では、上記処理を組み合わせる場合、一例として、給紙処理、読取処理、消色可否判定処理、消色処理、分別処理の順で優先して実行される。また、読取処理と事前分別処理の優先度は等しいとする。
【0064】
例えば、読取処理、消色処理、分別処理が選択された場合には、消色装置100は、読取部106による読取処理、消去部108による消色処理、読取部106による分別処理の順に処理する。
【0065】
すなわち、消去部108がシートの画像を消色する前に、読取部106でシートの画像を読み取り、消去部108がシートの画像を消色した後に、消色されたシートの画像を読取部106が読み取る。
【0066】
事前分別処理、消色処理、分別処理が選択された場合には、消色装置100は、読取部106による事前分別処理、消去部108による消色処理、読取部106による分別処理の順に実施する。
【0067】
読取処理と事前分別処理が選択された場合には、消色装置100は、読取部106で読み取ったデータに基づいて、読取処理と、印字率に基づく事前分別処理を同時に行う。
【0068】
なお、消色装置100は、上記処理をユーザが適宜選択するものに限定されない。例えば、消色装置100は、事前に組み合わせが決められた処理モードを有し、ユーザがその処理モードを選択する構成であっても良い。消色装置100の制御部200は、選択された処理に基づいて、シートの搬送経路を適宜変更する。
【0069】
制御部200は、検知部212からの信号に基づいて、装置内部の各構成を制御する。検知部212は、図1に示す給紙開始検知センサ103、温度センサ1091、1092、およびシート検知センサ130、131、132、133、134等がある。制御部200は、検知センサ103からの信号に基づいて給紙トレイ102上のシートの有無を判断する。また、制御部200は、温度センサ1091、1092を用いて消色ユニット1081および1082の加熱部の温度を検知するとともに、消色ユニット1081および1082の加熱部の温度を制御する。また、制御部200は、シート検知センサ130、131、132、133、134を用いて、第1乃至第3搬送路118、120、122内のシートの位置を把握する。例えば、制御部200は、読取部106下流近傍のシート検知センサ130を用いて、読取部106を通過したシートを検知する。
【0070】
記憶部210は、アプリケーションプログラムおよびOSを記憶する。アプリケーションプログラムは、読取部106による読取機能、消去部の消色機能といった消色装置が有する機能を実行するプログラムを含む。アプリケーションプログラムは、更には、Webクライアント用のアプリケーション(Webブラウザ)やその他のアプリケーションを有する。記憶部210は、読取部106で読み取った画像を保存する。また、記憶部210は、消色装置100で処理したシートの処理枚数を記憶する。記憶部210としては、例えば、ハードディスクドライブやその他の磁気記憶装置、光学式記憶装置、フラッシュ・メモリ等の半導体記憶装置またはこれらの任意の組合せであってよい。
【0071】
通信I/F214は、外部の機器と接続するインターフェースである。通信I/F214は、例えば、Bluetooth(登録商標)、赤外線接続、光接続といったIEEE802.15、IEEE802.11、IEEE802.3、IEEE3304等の適切な無線または有線を介してネットワーク上の外部装置と通信する。通信I/F214は、更に、USB規格の接続端子が接続されるUSB接続部やパラレルインタフェース等を含んでも良い。制御部200は、通信I/F214を介して複合機、その他外部機器と通信する。例えば、読取部106が読み取った画像は、消色装置100の記憶部210が記憶するとしたが、これに限定されなくともよい。例えば、外部機器であるユーザ端末(Personal Computer)や複合機、あるいはサーバと通信I/F214を介して通信し、これら外部機器の記憶部へ保存するようにしても良い。外部機器へ保存された画像データは、複合機の操作部やユーザ端末から読みだすようにすればよい。
【0072】
制御部200は、使用者を個人認証するユーザ認証部224によりユーザが特定されると、そのユーザの使用履歴に基づいて、前回実行した処理を設定する。また、ユーザ認証部224がログイン、ログアウト機能を備える場合には、消色装置100のログアウト時に、消色装置100のRAM208あるいは記憶部210に保存された画像のデータを外部装置に送信し、保存するようにしても良い。
【0073】
搬送部216は、第1搬送路118、第2搬送路120および第3搬送路122に配置される給紙部材104を含む複数の搬送ローラと、搬送ローラを駆動する搬送モータとをする。制御部200は、搬送部216の搬送モータの駆動を制御することによって、シートの搬送速度を制御する。
【0074】
なお、図1では、画像形成装置10と消色装置100を別の装置として説明しているが、一台の装置に画像形成と消色の両機能を備えた機構を設けた構成の画像形成(画像消去)装置としてもよい。例えば、消去可能な色材を備えた画像形成部と、前記画像形成部に印字用のシートを給紙する給紙部と、消去可能な色材で印字された印刷済みシートPSを積載する積載部と、前記積載部の印刷済みシートPSの画像を消去する消去部とを備えた構成を例示できる。要するに、画像読取部を備えた消去装置において消去可能な色材で印字できる画像形成部を備えてもよく、逆に消去可能な色材で画像を形成する画像形成装置において消去可能な色材を消去できる消去部と画像読取部を備えてもよい。
【符号の説明】
【0075】
PS 印刷済みシート
RS 再利用シート
1 画像形成装置
31 パーソナルコンピュータ(PC)
32 原稿情報
33 消色制御情報
100 消色装置
106 読取部
108 消色部
110 第1トレイ(第1排紙部)
112 第2トレイ(第2排紙部)
200 制御部

図1
図2
図3
図4