特許第5774622号(P5774622)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5774622ビーム時空間符号化および送信ダイバーシティ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774622
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】ビーム時空間符号化および送信ダイバーシティ
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/02 20060101AFI20150820BHJP
   H04J 99/00 20090101ALI20150820BHJP
   H04B 7/10 20060101ALI20150820BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20150820BHJP
【FI】
   H04B7/02 Z
   H04J15/00
   H04B7/10 A
   H04W16/28 151
【請求項の数】26
【外国語出願】
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-39824(P2013-39824)
(22)【出願日】2013年2月28日
(62)【分割の表示】特願2009-543146(P2009-543146)の分割
【原出願日】2007年12月18日
(65)【公開番号】特開2013-153473(P2013-153473A)
(43)【公開日】2013年8月8日
【審査請求日】2013年4月1日
(31)【優先権主張番号】60/870,653
(32)【優先日】2006年12月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11/684,527
(32)【優先日】2007年3月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100119976
【弁理士】
【氏名又は名称】幸長 保次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(74)【代理人】
【識別番号】100134290
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 将訓
(72)【発明者】
【氏名】アイマン・フォージー・ナギブ
【審査官】 石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−111464(JP,A)
【文献】 特開昭58−009441(JP,A)
【文献】 特開2006−196978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02− 7/12
H04W 4/00−99/00
H04J 1/00−15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信シグナルストリームを生成するように構成されたジェネレータと、
前記送信シグナルストリームを受信するように構成され、前記送信シグナルストリームからの複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成するように構成された送信ダイバーシティ符号器と、および、
複数のビームフォーミング符号器と、前記複数のビームフォーミング符号器のそれぞれが前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの1つを受信するように、および、前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの前記1つをビームフォーミングするために複数、Kのウェイトされたサブストリームを生成するように構成され、前記複数のウェイトされたサブストリームは、振幅および位相要素が変化する、
複数のウェイトベクトルを生成するように構成されたウェイト行列ジェネレータをさらに備え、前記複数のビームフォーミング符号器のそれぞれは、対応するウェイトベクトルによって、前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの前記1つをウェイトすることで前記複数のウェイトされたサブストリームを生成し、前記ウェイト行列ジェネレータは、少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成し、前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、送信機によって使用されたコーディングレートを示す、または、コーディングレートの変化を示す前記ウェイト行列ジェネレータについてのインディケータまたはメッセージに基づいて決定されたウェイトベクトルを備える、
を含む送信機。
【請求項2】
前記送信機は、前記複数のビームフォーミング符号器と結合された複数のアンテナのグループと結合され、前記複数のアンテナのグループのそれぞれは、Kアンテナを有し、前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームからのビームフォーミングされ符号化された送信ストリームを同報通信するように構成された請求項1の送信機。
【請求項3】
前記複数のアンテナのグループは、N=G×Kアンテナを含む請求項2の送信機。
【請求項4】
前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、時間変動ウェイトベクトルを備えた請求項1に記載の送信機。
【請求項5】
前記ウェイト行列ジェネレータは、ウェイトベクトルのウェイト要素を時間経過とともに変化させるように構成された請求項1の送信機。
【請求項6】
前記ウェイト行列ジェネレータは、複数のアクセスターミナルのそれぞれについて別個にウェイトベクトルのウェイト要素を時間経過とともに変化させるように構成された請求項1の送信機。
【請求項7】
前記複数のビームフォーミング符号器の少なくとも1つは、受信され符号化された送信ストリームをKサブストリームに分割するように、及びKサブストリームの少なくとも1つをウェイトベクトルのウェイト要素を時間経過とともに変化されるウェイトベクトルによってウェイトするように構成された請求項1の送信機。
【請求項8】
前記送信ストリームは、動作周波数に変換された直交周波数分割多重(OFDM)シンボル周波数を備えた請求項1の送信機。
【請求項9】
前記送信ダイバーシティ符号器は、送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを前記生成する処理の少なくとも一部として前記送信ストリームのバージョンを遅延させるように構成された請求項1の送信機。
【請求項10】
前記送信ダイバーシティ符号器は、送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを前記生成する処理の少なくとも一部として前記送信ストリームのバージョンを複素共役させるように構成された請求項1の送信機。
【請求項11】
前記送信ダイバーシティ符号器は、送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを前記生成する処理の少なくとも一部として前記送信ストリームのバージョンを位相回転させるように構成された請求項1の送信機。
【請求項12】
送信ダイバーシティを導入するための方法であって、
送信シグナルストリームを生成することと、
前記送信シグナルストリームから、複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成することと、
複数、Kのウェイトされたサブストリームを生成するために、前記送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのそれぞれをビームフォーミングすることと、なお、前記複数のウェイトされたサブストリームは、振幅および位相要素が変化する、
複数のウェイトベクトルを生成することと、なお、前記複数のウェイトベクトルを生成することは、少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成することを備え、前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、送信機によって使用されたコーディングレートを示す、または、コーディングレートの変化を示すウェイト行列ジェネレータについてのインディケータまたはメッセージに基づいて決定されたウェイトベクトルを備える、
Kの各ウェイトされたビームフォーミングされたシグナルを送信することと、
を備えた方法。
【請求項13】
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することは、前記Gシグナルストリームの第1のものに関して前記Gシグナルの少なくとも1つを時間遅延させることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することは、前記Gシグナルストリームの第1のものに関して前記Gシグナルの少なくとも1つを複素共役させることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することは、前記Gシグナルストリームの第1のものに関して前記Gシグナルの少なくとも1つを位相回転させることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記GシグナルストリームのそれぞれをKアンテナによってビームフォーミングすることは、変動ビームフォーミングベクトルを用いて前記Gシグナルストリームの少なくとも1つをウェイトすることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記変動ビームフォーミングベクトルは、所定の時間変動ビームフォーミングベクトルを備えた請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記GシグナルストリームのそれぞれをKアンテナによってビームフォーミングすることは、
前記GシグナルストリームのそれぞれをKサブストリームに分割することと、
対応するウェイトベクトルからの要素によって前記Kサブストリームのそれぞれをウェイトすることと、
を備えた請求項12の方法。
【請求項19】
前記Kサブストリームのそれぞれをウェイトすることは、サブストリームにウェイトベクトルのウェイト要素を時間経過とともに変化されるウェイトベクトルを掛けることを含む請求項18の方法。
【請求項20】
前記Kサブストリームのそれぞれをウェイトすることは、変動ウェイトを用いて少なくとも1つのサブストリームをウェイトすることを含む請求項18の方法。
【請求項21】
送信機であって、システムは、
送信シグナルストリームを生成するための手段と、
前記送信シグナルストリームから、複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成するための手段と、
複数、Kのウェイトされたサブストリームを生成するために、前記送信ダイバーシティ/時間符号化された送信ストリームをビームフォーミングするための手段と、
複数のウェイトベクトルを生成するための手段と、なお、前記複数のウェイトベクトルを生成するための手段は、少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成するための手段を備え、前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、送信機によって使用されたコーディングレートを示す、または、コーディングレートの変化を示す前記複数のウェイトベクトルを前記生成するための手段についてのインディケータまたはメッセージに基づいて決定されたウェイトベクトルを備える、
Kの各ウェイトされたストリームを送信するための複数、Kのアンテナと、
を備え、前記複数のウェイトされたサブストリームは、振幅および位相要素が変化する、
る送信機。
【請求項22】
前記送信ストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化する前記手段は、前記送信ストリームからの遅延された、複素共役された、位相回転された、または無効にされたシグナルストリームの少なくとも1つを生成するように構成された要素を含む請求項21の送信機。
【請求項23】
少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを有するウェイト行列を生成するための手段をさらに備え、前記G符号化された送信ストリームのそれぞれをビームフォーミングするための手段は前記G符号化された送信ストリームの少なくとも1つに、前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルの第1のものを掛けるための手段を含む請求項21の送信機。
【請求項24】
少なくとも1つの前記変動ウェイトベクトルを変動させるために前記ウェイト行列を生成するための手段によって使用される少なくとも1つのウェイトベクトルを変化させるように構成されたタイミングおよび同期するための手段をさらに備えた請求項23の送信機。
【請求項25】
装置に送信ダイバーシティを提供させるように構成された命令をその上に含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
送信シグナルストリームを生成するための命令と、
前記送信シグナルストリームから、複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成するための命令と、
複数、Kのウェイトされたサブストリームを生成するために、前記送信ダイバーシティ/時間符号化された送信ストリームをビームフォーミングするための命令と、なお、前記複数のウェイトされたサブストリームは、振幅および位相要素が変化する、
複数のウェイトベクトルを生成するための命令と、なお、前記複数のウェイトベクトルを生成するための命令は、少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成するための命令を備える、前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、送信機によって使用されたコーディングレートを示す、または、コーディングレートの変化を示す前記複数のウェイトベクトルを前記生成するための命令についてのインディケータまたはメッセージに基づいて決定されたウェイトベクトルを備える、
Kの各ウェイトされたストリームを送信するための命令と
を含む非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項26】
少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成するための命令をさらに備えた請求項25の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35U.S.C§119に基づく優先権の主張
本出願は、2006年12月19日に出願された「BEAM SPACE TIME CODING AND TRANSMIT DIVERSITY」という名称の仮特許出願第60/870,653号に基づく優先権を主張し、本譲受人に譲渡され、ここで参照により本明細書に明示的に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
無線通信装置は、様々な動作状況および動作環境において動作するように構成されている。移動無線装置は、送信シグナルソースに関するその位置に基づいたシグナル品質における劇的な変化を体験することができる。シグナル品質における変化は、送信機を無線受信機にリンクする無線チャネルの変化によって特徴付けることができる。
【0003】
無線チャネルに寄与する多くの要因がある。例えば、受信されたシグナルの強度は、送信機と受信機との間の距離が増加するにつれて減少する。さらに、地域、障害および反射面があることにおける変化は、多重パスに寄与する。受信機から送信機までの多重シグナルパスを横断するシグナルは、構造的に、または、破壊的に組み合わせることができる。
【0004】
例えば、多重パスシグナル要素における位相回転による破壊的なシグナルの組み合わせは、受信機で本質的に縮小されたシグナルの品質に帰着することができる。縮小されたシグナル品質は、よくシグナルフェード、または、単に、フェードと呼ばれる。
【0005】
無線通信システムは、深いフェードにおいて動作する確率を補うための様々な技術を実行することができる。無線通信システムは、フェードについて補うことに役立つためにシグナルダイバーシティを実行することができる。ダイバーシティは、一般的に、独立したシグナルパスを提供または解決するためのあるタイプのリダンダンシーを実行することを意味する。
【0006】
送信機は別個の分解可能なシグナルを導入することによってダイバーシティを提供することができ、受信機は増加した送信されたシグナルを受信および解決する確率を有するようなものである。送信機は、複数の送信アンテナ、複数の送信周期、複数の送信時間、または、それらの組み合わせを使用してダイバーシティを導入することができる。
【0007】
例えば、送信ダイバーシティは、1つのアンテナからオリジナルの情報を送信すること、および、次のアンテナからそのシンボルの修正されたバージョンを送信することによって達成することができる。オリジナルのシンボルの修正されたバージョンは、遅延され、複素共役され、無効にされ、回転されたなど、または、あるまたは全ての組み合わせをされたオリジナルのシンボルのバージョンと意味することができる。回転されたシグナルは、基準と関連するシグナルフェーズの複合回転を意味する。受信機は、送信されたシンボルを回復するために1つ以上のシンボル周期で全ての受信されたシグナルを処理する。
【0008】
同様に、受信機は、空間的に多数の受信アンテナの使用を通じて限定されたある量のダイバーシティを提供することができる。好ましくは、多数の受信アンテナは、各アンテナが他の受信アンテナよって形成されたチャネルから独立したチャネル特性を体験することを可能にする距離で間隔をもっている。
【発明の概要】
【0009】
送信ダイバーシティ時空間コード化されたシグナルにビームフォーミングを適用することによって、受信機におけるダイバーシティ利得を増加させる方法および装置である。送信ダイバーシティは、シグナルを時空間符号化することによってシグナルソースで提供されることができる。送信シグナルは、特定の時空間コードに関連した各時空間アンテナグループとともに複数の時空間アンテナグループで時空間符号化される。各時空間アンテナグループにおけるシグナルは、時空間アンテナグループにおける複数のアンテナでビームフォーミングされる。時空間アンテナグループにおける複数のアンテナのそれぞれは、時空間グループにおける他のアンテナと関連する別個のウェイトとともにウェイトされる。各ウェイトは、別個の振幅、フェーズ、または振幅およびフェーズの組み合わせを有することができる。ウェイトは、静的または動的になり得る。動的なウェイトは、時間に伴って各ウェイトの振幅、フェーズ、または、振幅およびフェーズの組み合わせを変更することができる。
【0010】
開示の態様は、送信シグナルストリームを生成するように構成された送信機と、送信シグナルストリームを受信するように構成され、および、送信シグナルストリームからの複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成するように構成された送信ダイバーシティ符号器と、複数のビームフォーミング符号器と、複数のビームフォーミング符号器のそれぞれは複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの1つを受信するように、および、複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化送信ストリームのうちの1つをビームフォーミングするために複数、Gのウェイトされたサブストリームを生成するように構成された、を有する送信システムを含む。
【0011】
開示の態様は、送信ダイバーシティを導入する方法を含む。方法は、送信ストリームを生成すること、送信ストリームを複数のGシグナルストリームに分割すること、Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することと、KアンテナでGシグナルストリームのそれぞれをビームフォーミングすることと、Gビームフォーミングされたシグナルを送信することと、含む。
【0012】
開示の態様は、送信ストリームを生成するための手段と、G符号化された送信ストリームを生成するために送信ストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化するための手段と、Gビームフォーミングされたグループを生成するためにG符号化された送信ストリームのそれぞれをビームフォーミングするための手段と、Gビームフォーミングされたグループを送信するための複数のアンテナと、を有する送信システムを含む。
【0013】
開示の態様は、送信ストリームを受信することと、Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化すること、各Gシグナルストリームをビームフォーミングするために対応する複合ウェイトベクトルとともに各Gシグナルストリームをウェイトすることと、を有するステップを実行するためにコンピュータプログラムとともに符号化されたコンピュータ可読媒体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
開示の実施形態の特徴、目的および利点は、要素が参照番号と同等に記載されているような図面ととともにも用いられるときに、次の下記の詳細な説明からさらに明確になるだろう。
図1図1は、無線通信システムの実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。
図2図2は、多元アクセス無線通信システムにおける送信機および受信機の実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。
図3図3は、ビームフォーミングされた時空間符号化送信デイバーシティを有する送信システムの実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。
図4図4は、ビームフォーミングされた時空間符号化送信デイバーシティを有する送信システムの実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。
図5図5は、ビームフォーミングされた送信ダイバーシティ/時空間符号化を使用して送信ダイバーシティを提供する方法の実施形態の簡略化されたフロー図である。
図6図6は、ビームフォーミングされた時空間符号化送信ダイバーシティを有する送信システムの実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
方法および装置は、送信ダイバーシティ/時空間符号化およびビームフォーミングの利点を組み合わせる無線シグナルを生成および送信するために記載される。送信機は、N送信アンテナを装備している。その後、N送信アンテナは、Gグループのアンテナに分割される、ここで、G≦Nである。各グループのアンテナにおいて、アンテナは、ビームを形成するためにウェイトベクトル
【数1】
【0016】
によってウェイトされる。
【0017】
送信される必要がある情報ストリームは、最初、Gサブストリームに送信ダイバーシティ/時空間符号化される。各サブストリームは、アンテナのグループの1つを使用してビームフォーミングおよび送信される。
【0018】
図1は、多元アクセス無線通信システム100の実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。多元アクセス無線通信システム100は、多数のセル、例えばセル102、104および106を含む。図1の実施形態において、セル102、104および106のそれぞれは、多数のセクタを有するアクセスポイント150を含むことできる。
【0019】
多数のセクタは、セルの一部におけるアクセスターミナルとの通信に責任のあるそれぞれのアンテナのグループによって形成される。セル102において、アンテナグループ112、114および116のそれぞれは、異なるセクタに対応する。例えば、セル102は、3つのセクタ、102a〜102cに分割される。第1のアンテナ112は第1のセクタ102aをサーブし、第2のアンテナ114は第2のセクタ102bをサーブし、第3のアンテナ116は第3のセクタ102cをサーブする。セル104において、アンテナグループ118、120および122のそれぞれは、異なるセクタに対応する。セル106において、アンテナグループ124、126および128のそれぞれは異なるセクタに対応する。
【0020】
各セルは、対応するアクセスポイントの1つ以上のセクタと通信するいくつかのアクセスターミナルを支持する、または、そうでなければサーブするように構成される。例えば
アクセスターミナル130および132はアクセルポイント142と通信し、アクセスターミナル134および136はアクセスポイント144と通信し、アクセスターミナル138および140はアクセスポイント146と通信する。アクセスポイント142、144および146のそれぞれが2つのアクセスターミナルと通信されることが示されているが、アクセスポイント142、144および146のそれぞれは2つのアクセスターミナルと通信することに制限されていなく、物理的限定、または、通信基準によって課される限定であることがある、ある限定までの任意の数のアクセスターミナルを支持することができる。
【0021】
ここに使用されるように、アクセスポイントは、ターミナルとの通信のために使用される固定ステーションであることがあり、さらに、基地局、ノードB、または他のある用語を意味することがあり、いくらか、または、全ての機能性を含む。アクセスターミナル(AT)も、ユーザ設備(UE)、ユーザターミナル、無線通信装置、ターミナル、移動ターミナルあるいは他のある用語を意味することがあり、いくらか、または全ての機能性を含む。
【0022】
各アクセスターミナル130、132、134、136、138および140は、同じセルにおける他のアクセスターミナルと比較して、それぞれのセルの異なる部分に位置することが図1から見ることができる。さらに、各アクセスターミナルは、それが通信しているアクセスポイントに対応当するアンテナグループから異なる距離であることがある。これらの要因の両方は、各アクセスターミナルと、通信しているアクセスポイントに対応するアンテナグループとの間に異なるチャネル条件を存在させるために、セル内の環境および他の条件に加えて、状況を提供する。
【0023】
各アクセスターミナル、例えば130は、変化するチャネル条件であるため他のアクセスターミナルによって体験されない典型的にユニークなチャネル特性を体験する。さらに、チャネル特性は、時間とともに変わり、位置の変化により変わる。アクセスポイント、例えば142、144および146は、アクセスターミナル130、132、134、136、138および140で体験されたシグナルダイバーシティを改善するために各アンテナグループにおけるダイナミックに変化するアンテナの、アンテナのウェイトをインプリメントするように構成されることができる。
【0024】
図2に示されるように、上記の実施形態は、送信(TX)プロセッサ220または260、プロセッサ230または270、およびメモリ232または272を使用してインプリメントすることができる。プロセスは、任意のプロセッサ、コントローラ、または他の処理装置によって実行されることがあり、ソースコード、オブジェクトコードまたはその他としてコンピュータ可読媒体においてコンピュータ可読媒体命令として記憶されることがある。
【0025】
図2は、多元アクセス無線通信システム200における送信機および受信機の実施形態の簡略的な機能的なブロック図である。送信機システム210において、多くのデータストリームのトラフィックデータは、データソース212から送信(TX)データプロセッサ214に提供される。実施形態において、各データストリームは、それぞれの送信アンテナによって送信される。TXデータプロセッサ214は、コード化されたデータを提供するためにそのデータストリームに選択された特定のコーディングスキームに基づいた各データストリームのトラフィックデータをフォーマットし、コード化し、インタリーブする。いくつかの実施形態において、TXデータプロセッサ214は、シンボルが送信されているユーザ、および、シンボルが送信されているアンテナに基づいたデータストリームのシンボルにビームフォーミングウェイトを利用する。いくつかの実施形態において、ビームフォーミングウェイトは、アクセスポイントとアクセスターミナルとの間の送信パスの条件を示すチャネル応答情報に基づいて生成されることがある。さらに、スケジュールされた送信のそれらの場合において、TXデータプロセッサ214は、ユーザから送信されたランク情報に基づいてパケットフォーマットを選択することができる。
【0026】
各データストリームのコード化されたデータは、OFDM技術を使用してパイロットデータとともに多重化されることがある。パイロットデータは、知られているやり方で処理され、チャネル応答を予測するために受信機システムにおいて使用されることがある典型的に知られているデータパターンである。その後、各データストリームの多重化パイロットおよびコード化されたデータは、変調シンボルを提供するためにデータストリームについて選択された特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QPSK、M−PSK,またはM−QAM)に基づいて変調される。各データストリームのデータレート、コーディング、および変調は、プロセッサ230によって提供される命令によって決定されることがある。いくつかの実施形態において、並列の空間ストリームの数は、ユーザから送信されるランク情報によって変化されることがある。
【0027】
その後、全てのデータストリームの変調シンボルは、さらに変調シンボル(例えばOFDMについての)を処理することができるTX MIMOプロセッサ220に提供される。その後、TX MIMOプロセッサ220は、NシンボルストリームをN送信機(TMTR)222aから222tに提供する。TX MIMOプロセッサ220は、シンボルが送信されているユーザ、および、シンボルがそのユーザチャネル応答情報から送信されているアンテナに基づいたデータストリームのシンボルにビームフォーミングウェイトを利用する。
【0028】
送信機222aから222tのそれぞれは、1つ以上のアナログシグナルを提供するためにそれぞれのシンボルストリームを受信および処理し、さらにMIMOチャンネルによる送信に適した変調されたシグナルを提供するためにアナログシグナルを条件付ける(例えば増幅し、フィルターし、アップコンバート(upconvert)する)。その後、送信機222aから222t、からのN変調シグナルは、Nアンテナ224aから224t、からそれぞれ送信される。
【0029】
受信機システム250において、送信された変調されたシグナルは、Nアンテナ252aから252rまで、によって受信され、各アンテナ252からの受信されたシグナルは、それぞれの受信機(RCVR)254に提供される。各受信機254は、それぞれの受信されたシグナルを条件付け(例えばフィルター、増幅、ダウンコンバート(downconvert))し、サンプルを提供するために条件付けられたシグナルをデジタル化し、さらに対応する「受信された」シンボルストリームを提供するためにサンプルを処理する。
【0030】
その後、RXデータプロセッサ260は、「検知された」シンボルストリームのランク数を提供するための技術を処理する特定の受信機に基づいたN受信機254からのN受信されたシンボルストリームを受信し、処理する。RXデータプロセッサ260による処理は、さらに、下記に詳細に説明される。各検知されたシンボルストリームは、対応するデータストリームについて送信される変調シンボルを予測するシンボルを含む。その後、RXデータプロセッサ260は、データストリームについてのトラフィックデータを回復するために各検知されたシンボルストリームを復調し、非インターリーブ(deinterleave)し、復号する。RXデータプロセッサ260による処理は、TX MIMOプロセッサ220および送信機システム210におけるTXデータプロセッサ214によって実行されたものに相補的である。
【0031】
RXプロセッサ260によって生成されたチャネル応答予測は、受信機において処理される空間、空間/時間実行、パワーレベルを調整、変調レートまたはスキームを変更、または他のアクションのために使用されることがある。RXプロセッサ260は、さらに、検知されたシンボルストリームのシグナル対雑音(SN)比(SNRs)、および、ことによると他のチャネル特性を予測することができ、これらの量をプロセッサ270に提供する。
【0032】
受信機において、様々な処理技術は、N送信されたシンボルストリームを検知するためにN受信されたシグナルを処理するために使用されることがある。これらの受信機処理技術は、2つの主要なカテゴリ(i)空間および時空間受信機処理技術(等化技術とも意味する)および(ii) 「連続的な無効化/等化および妨害取り消し」受信機処理技術(「連続的な妨害取り消し」または「連続的な取り消し」受信機処理技術とも意味する)にグループ化されることがある。
【0033】
送信およびN受信アンテナによって形成されたMIMOチャネルは、
【数2】
【0034】
で、N独立チャネルに分解されることがある。N独立チャネルのそれぞれは、MIMOチャネルの空間的サブチャネル(または送信チャネル)と意味することもあり、次元に対応する。
【0035】
図3は、時空間符号化されたシグナルのビームフォーミングをインプリメントする送信機システム300の実施形態の簡略的に示された機能的なブロック図である。図3の簡略化された機能的なブロック図は、時空間符号化されたシグナルをビームフォーミングすることと関連する送信機システムの部分に限定される。送信機システムの他の部分は、簡潔さと明瞭さの目的で省略される。送信機システム300は、例えば図1の通信システムの基地局と一体的にすることができ、図2の送信機システムの実施形態になり得る。
【0036】
送信機システム300は、その有効範囲にある全てのアクセスターミナルについての時空間符号化されたシグナルのビームフォーミングをインプリメントするように構成されることがある。あるいは、送信機システム300は、その有効範囲にある複数のアクセスターミナルがあるときに、時空間符号化されたシグナルの複数の別個のビームフォーミングをインプリメントするように構成されることがある。例えば、送信機システム300は、有効範囲にある各アクセスターミナルについてのアンテナに別個のウェイトを利用することができる。他の実施形態において、送信機システム300は、有効範囲にあるアクセスターミナルの、各グループがその有効範囲の全体の部分集合となり得るグループについてのアンテナに別個のウェイトを利用することができる。
【0037】
送信機システム300は、送信ダイバーシティ/時空間符号器320と結合された送信機310を含む。送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、複数の符号化されたシグナルを複数のビームフォーミング符号器330〜330に結合する。ビームフォーミング符号器330〜330は、ビームフォーミングされたシグナルを複数のアンテナ340〜340GKGKに結合する。タイミングおよび同期モジュール350は、複数のビームフォーミング符号器330〜330と結合されたウェイト行列ジェネレータ360と結合される。
【0038】
送信機310は、変調されたシグナルストリームを生成するためのサンプルを処理するように構成される。例えば、送信機310は、複数の情報ビットからの複数の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのサンプルを生成するように構成されることがある。送信機310は、情報ビットをOFDMシンボルの様々のサブキャリアにマップするように、および、所定の変調フォーマットによって情報ビットをサブキャリアへ変調するように構成されることがある。送信機310は、頻繁にOFDMシンボルを望ましいRF送信周波数に変換することができる。そのような実施形態における送信機310の出力は、望ましい送信RF周波数におけるOFDMシンボルのサンプルの連続するシグナルストリームである。
【0039】
送信機310の出力は、時間ダイバーシティ/時空間符号器320に結合される。時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、送信機310からのシグナルストリームを複数、Gのシグナルストリームに分割するように構成される。時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、シグナルストリームの変調されたバージョンを生成するために複数のシグナルストリームで動作する。例えば、時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、1つの本質的な変調されていないシグナルストリームをパスするように構成することができ、残るG−1シグナルストリームのそれぞれを変調するように構成されることがある。一般に、1つのシグナルストリームは、全てのシグナルストリームを特定のシグナルストリームに標準化することができるので変調されないと考慮されることがある。
【0040】
時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、各G−1シグナルストリームを、例えば、遅延させ、無効にさせ、複素共役させ、回転させるなど、またはそれらのある組み合わせをさせるように構成することがある。時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、変動遅延、遅延ライン、タップされた遅延ライン、デジタル遅延など、または、遅延要素のある組み合わせを使用することによって特定のシグナルストリームに遅延を導入することができる。時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、例えば反転増幅器を使用してシグナルストリームを無効にするように構成されることがある。時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、例えば回転機、直交フェーズシグナル要素に結合したインバータなどまたは、それらのある組み合わせを使用してシグナルストリームを結合するように構成されることがある。さらに、時間ダイバーシティ/時空間符号器320は、同相で動作する1つ以上の乗算器、直交シグナル要素、フェーズ要素をウェイトする1つ以上の乗算器、遅延要素など、または、それらのある組み合わせを使用してシグナルストリームを回転するように構成されることがある。
【0041】
典型的に、時間ダイバーシティ/時空符号器320は、複数、Gの別個のアンテナでシグナルストリームを送信することによって送信ダイバーシティが達成することができるような各シグナルストリームで別個の変調を実行する。典型的な時間ダイバーシティ/時空間符号化されたシステムにおいて、複数のGアンテナは、空間的に分離することができる。図3の実施形態において、各Gの別個の時間ダイバーシティ/時空間符号化されたシグナルストリームは、更なる処理をさせられる。
【0042】
受信機において他のダイバーシティ利得を提供する方法は、実質的に同じ情報シンボルが多数のアンテナから送信される場合の送信ビームフォーミングを使用することによる。複数のアンテナのそれぞれからのシグナルは、受信機におけるシグナル対雑音比の合計が最大限にできるように、異なるようにウェイトされることがある。この異なるシグナルウェイトすることは、異なるアンテナ利得を使用することによって、または、各アンテナに結合された個々のシグナルをウェイトすることによって、追行されることがある。
【0043】
図3の実施形態において、各Gシグナルストリームは、複数のアンテナを使用して別個にビームフォーミングされる。時間ダイバーシティ/時空間符号器320からの別個のシグナルストリームのそれぞれは、複数のビームフォーミング符号器330〜330の1つに結合される。ビームフォーミング符号器330〜330の数は、時間ダイバーシティ/時空間符号器320によって生成された送信ダイバーシティシグナルストリームの数に対応する。
【0044】
各ビームフォーミング符号器、例えば330は、複数のウェイトされたシグナルストリームを生成するように構成され、それぞれが対応するアンテナに適用される。各ビームフォーミング符号器、例えば330は、送信ダイバーシティ/時空間符号器320から複数のシグナルストリームの1つを受信する。ビームフォーミング符号器330は、シグナルを複数、K、の重複シグナルストリームに分割し、関連したビームフォーミングウェイトとともにK重複シグナルストリームのそれぞれをウェイトする。ビームフォーミング符号器330は、ウェイトされたシグナルストリームを特定のビームフォーミングする符号器330に関連する複数、K、のアンテナ330〜3300Kに結合する。
【0045】
したがって、アンテナの数の総数は、時間ダイバーシティ/時空符号化グループ、Gの数に、時間ダイバーシティ/時空間符号化されたグループのそれぞれに生成されたビームフォーミングシグナルストリーム、Kが掛けられたものに等しい。図3の実施形態において、N=G×Kアンテナの合計がある。送信機システム300、図3の実施形態は、時間ダイバーシティ/時空間シグナルのそれぞれについての等しい数のビームフォーミングシグナルストリームを図示する。しかしながら、他の実施形態は、異なる時間ダイバーシティ/時空間シグナルについて異なるビームフォーミング次元を有することがある。
【0046】
ウェイト行列ジェネレータ360は、ビームフォーミング符号器330〜330のそれぞれによって使用されたウェイトベクトルを生成するように構成される。ウェイト行列における各ベクトルは、1つのビームフォーミング符号器、例えば330に対応することがある。典型的に、各ウェイトベクトルは、別個であるが、ウェイトベクトルが別個であるという要求はない。
【0047】
ウェイトベクトルにおいて各ウェイト、wは、関連する振幅、A、および位相回転ψを有することができる。ウェイト行列ジェネレータ360は、固定されたウェイト行列を生成するように構成されることがあり、変動ウェイト行列を生成するように構成されることがある。いくつかの実施形態において、ウェイト行列ジェネレータ360は、固定されたウェイトベクトルおよび変動ウェイトベクトルの組み合わせを生成するように構成されることがある。ウェイト行列ジェネレータ360は、例えば時間、事象、または、時間および事象の組み合わせに基づいたウェイトを変化するように構成されることがある。
【0048】
送信機で送信アンテナから受信機までのチャネルの予測が可能である場合、ウェイト行列ジェネレータ360は、シグナル対雑音(SN)比(SNR)を最大限にする各ウェイトベクトルにおけるウェイトの最適な値を決定することができる。しかしながら、典型的に、送信機システム300、および、すなわちウェイト行列ジェネレータ360は、チャネルの予測の認識を有していない。受信機が連続的にダイバーシティ利益を認識するだろうということを確実にするように、ウェイト行列ジェネレータ360は、各ビームにおける有効なチャネルも時間がとともに変化するように、ウェイトを時間とともに変化するように構成されることがある、ここで有効チャネルは時間変動ビームフォーミングの影響と組み合わせられた実際のチャネルを含む。ウェイト行列ジェネレータ360によって生成されたウェイトベクトルにおける変化は、速いフェーディングの効果をシミュレーションする変動ビームフォーミングを導入する。
【0049】
ウェイトベクトルにおいて、例えば
【数3】
【0050】
、各ウェイトは、振幅要素および位相要素、を含むことができる、例えば
【数4】
【0051】
。ウェイト行列ジェネレータ360は、多くの方法でベクトルウェイトにおける作為の一時的な変化を導入するように構成されることがある。ウェイト行列ジェネレータ360は、振幅要素、位相要素、または、それらの組み合わせが変化するように構成されることがある。さらに、ウェイト行列ジェネレータ360は、任意のウェイトベクトルにおけるウェイトを独立して変化するように、または、ウェイトの1つに基づいた、または、ウェイトの1つの関数としてウェイトが変化するように、構成されることがある。
【0052】
例として、ウェイト行列ジェネレータ360は、実質的に一定の振幅要素を維持するように、および、時間の関数として位相要素を変化するように、構成されることがある。例えば、ウェイト行列ジェネレータ360は、時間の関数、
【数5】
【0053】
、および、
【数6】
【0054】
として第1および第2位相要素を変化させることができる。ウェイト行列ジェネレータ360は、個々のウェイトの位相要素を独立して変化させることができ、または、第1位相要素に基づいた第2位相要素の位相要素を変化させることができる、例えば、
【数7】
【0055】
別の例として、ウェイト行列ジェネレータ360は、実質的に一定の位相要素を維持するように、および、時間の関数として様々なウェイトの振幅要素が変化するように構成されることがある。例えば、ウェイト行列ジェネレータ360は、φおよびφを一定に保つことができ、時間の関数、
【数8】
【0056】
、および、
【数9】
【0057】
として第1および第2振幅要素を変化させることができる。ウェイト行列ジェネレータ360は、個々のウェイトの振幅要素を独立して変化させることができ、または、第1位相要素に基づく第2振幅要素の振幅要素を変化させることができる、例えば、
【数10】
【0058】
。他の実施形態において、ウェイト行列ジェネレータ360は、少なくともビームフォーミングするウェイトのうちいくつかの振幅および位相要素の両方を変化するように構成されることがある。
【0059】
ウェイト行列ジェネレータ360が望まれたウェイト要素を変化するレートは、固定されることがあり、または、変化することがある。ウェイト行列ジェネレータ360は、時間、事象、またはそれらの組み合わせに基づいて要素を変化するように構成されることがある。ウェイト行列ジェネレータ360は、多数のウェイト要素を変化させるときに変動された要素のそれぞれについて独立したレートを使用するように構成されることがある。あるいは、または、さらに、ウェイト行列ジェネレータ360は、ウェイト行列におけるベクトルのそれぞれについて同じレートまたは独立したレートを使用するように構成されることがある。一般的に、ウェイト行列ジェネレータ360は、個々のウェイト要素および各要素またはレートについての完全に独立した関数を使用して個々のウェイト要素が変化されたレートが変化するように構成されることがある。
【0060】
ウェイト行列ジェネレータ360は、OFDMシンボルレートに基づくレートで更新する一時的な変化をインプリメントすることができる。例えば、ウェイト行列ジェネレータ360は、ウェイト行列におけるウェイトをOFDMシンボルの所定の数の各フレームで、変化させることができる。他の実施形態において、ウェイト行列ジェネレータ360は、各シンボル周期でウェイトを更新することができる、または、各スーパーフレームの始動でウェイトを更新することができる、ここでスーパーフレームは複数のフレームを含む。
【0061】
例えば、ウェイト行列ジェネレータ360は、使用されたチャネルコードに一致するようにウェイトのそれぞれの振幅および位相の両方の一時的な変動レートを選択するように構成されることがある。したがって、ウェイト行列ジェネレータ360は、ウェイト要素を一時的に変化させ、可変されたウェイトにおけるレートは、事象、チャネルコードの選択に依存する。別の実施形態において、ウェイト行列ジェネレータ360は、2つの異なるウェイトwおよびwに対応する所定の関数の2つの異なるセットによる振幅および位相の両方について使用された一時的な変化のレートを選択するように構成されることがある。まだ別の実施形態において、ウェイト行列ジェネレータ360は、機能を選択するように、または、受信機からのフィードバックに基づいてレートを変化させるように構成されることがある。
【0062】
タイミングおよび同期モジュール350は、ウェイト行列ジェネレータのタイミングを送信機310において使用されたタイミングと同期するように構成されている。例えば、タイミングおよび同期モジュール350は、送信ストリームを生成するときに送信機310によって使用されたシステム時間と同期されるクロックを含むことができる。1つの実施形態において、タイミングおよび同期モジュールは、ウェイト行列ジェネレータ360がシンボル境界で変化する時間変動ウェイト生成できるような送信ストリームのOFDMシンボルタイミングと同期することができる。
【0063】
タイミングおよび同期モジュール350は、さらにウェイト行列ジェネレータ360によるトリガーとして使用されることができる1つ以上の事象の発生についての送信機310をモニターすることができる。例えば、タイミングおよび同期モジュール350は、送信機310によって使用されたコーディングレートをモニターすることができ、コーディングレートを示す、または、コーディングレートの変化を示すウェイト行列ジェネレータ360についてのインディケータまたはメッセージを生成することができる。
【0064】
図4は、ビームフォーミングするために構成された送信機システム300の実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。図4の実施形態において、送信機システム300は、4つのアンテナの合計で構成され、2つの別個のグループによって送信ダイバーシティ/時空間符号化を生成するように構成される。図4の実施形態は、生成されたシステムの特定の実施形態を図示する。
【0065】
図4の実施形態において、送信機310は、例えば、複数の送信RF周期に変換されたOFDMシンボル周期のストリームになり得る送信ストリームを生成するように構成される。送信機310は、送信ストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号器320に結合する。
【0066】
送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、送信ストリームの入力からの2つの符号化された送信ストリームのグループを生成するように構成される。送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、例えば、入力送信ストリームを2つの実質的に複写物に分割することができる。送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、第1の2つの実施的な複写物を第1符号化された送信ストリームとして出力することができ、さらに、第2符号化された送信ストリームとして出力される前に第2の2つの本質的な複写物に処理することができる。送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、シグナルストリームを例えば、遅延させ、複素共役させ、無効にさせ、回転させるなど、またはそれらのある組み合わせをさせることによって第2の2つの本質的な複製物を処理することができる。
【0067】
送信システム300は、送信ダイバーシティ/時空間符号化されたシグナルストリームのグループのそれぞれをビームフォーミングする。第1のアンテナのグループはアンテナ34000および34001を含む、一方で、第2のグループはアンテナ34010および34011を含む。送信機システム300は、第1のグループのアンテナ34000および34001を使用して第1送信ダイバーシティ/時空間符号化されたシグナルストリームをビームフォーミングし、第2グループのアンテナ34010および34011を使用して第2送信ダイバーシティ/時空間符号化されたシグナルストリームをビームフォーミングする。
【0068】
送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、第1符号化された送信ストリームを第1ビームフォーミング符号器330に結合させる。第1ビーム形フォーミング符号器330は、第1符号化された送信ストリームを2つの本質的な複製物に分割するように構成されたシグナルスプリッタ410を含む。第1ビームフォーミング符号器300は、スプリッタ410からの第1出力に、送信ダイバーシティグループに関連する第1アンテナ34000を結合する。第1ビームフォーミング符号器330は、スプリッタ410からの第2出力に、ウェイト行列ジェネレータ360から受信された複合ウェイトともにシグナルストリームをウェイトするように構成された乗算器420に結合する。第1ビームフォーミング符号器330は、ウェイトされた送信ストリームを送信ダイバーシティグループに関連する第2アンテナ34001に結合する。
【0069】
送信システム300は、第2符号化された送信ストリームを同様の方法でビームフォーミングする。送信ダイバーシティ/時空間符号器320は、第2符号化された送信ストリームを第2ビームフォーミング符号器330に結合させる。第2ビームフォーミング符号器330は、第2符号化された送信ストリームを2つの本質的な複製物に分割するように構成されたシグナルスプリッタ410を含む。第2ビームフォーミング符号器330は、スプリッタ410からの第1出力を第1アンテナ34010に結合する。第2ビームフォーミングする符号器330は、スプリッタ410からの第2出力を、ウェイト行列ジェネレータ360から受信された複合ウェイトとともにシグナルストリームをウェイトするように構成された乗算器420に結合する。第2ビームフォーミング符号器330は、ウェイトされた送信ストリームを第2アンテナ34011に結合する。
【0070】
タイミングと同期モジュール350は、送信ストリームを生成するときに送信機310によって使用されるシステム時間と同期するように構成される。さらに、タイミングおよび同期モジュール350は、送信機310の所定の事象または状態をモニターするように構成することがある。タイミングおよび同期モジュール350は、タイミングおよび事象状態情報をウェイト行列ジェネレータ360に結合する。
【0071】
ウェイト行列ジェネレータ360は、各送信ダイバーシティグループが2つの別個のアンテナによってビームフォーミングされるため、2×2ウェイト行列ジェネレータとして図示されている。一般的な場合において、ウェイト行列ジェネレータ360は、2つの送信外バーシティグループのそれぞれについて1×2ベクトルを生成し、2×2ウェイト行列となる。しかしながら、ビームフォーミング符号器330および330がアンテナに転送された2つのシグナルのうちただ1つをウェイトするため、ウェイト行列ジェネレータ360は、各送信ダイバーシティグループについてただ1つの複合ウェイトの生成を必要とする。
【0072】
ウェイト行列ジェネレータ360は、第1エントリが単一になるように予め決定された各送信ダイバーシティグループについて1×2ベクトルを有効に生成する。したがって、各送信ダイバーシティグループについてただ1つの変動複合ウェイトがある。ウェイトは、第1ウェイトに標準化されとみなすことができる。
【0073】
図5は、ビームフォーミングされた送信ダイバーシティ/時空間符号化を使用して送信ダイバーシティを提供する方法500の簡略化されたフローチャートである。方法500は、例えば図1の基地局で、または、図3あるいは図4において示される送信機システムによって、実行されることがある。方法500は、説明の目的のため、送信機システムによって実行されていると説明される。
【0074】
方法500は、送信機システムが送信ストリームを生成するブロック510で始まる。例えば、送信機システムは、頻繁に望ましいRF動作周期に変換されるOFDMシンボルの送信ストリームを生成することができる。送信機システムは、ブロック520へ進み、送信ストリームをGグループに分割する、ここでGは1より大きい整数を表す。例として、送信機システムは、スプリッタを使用して送信ストリームをGグループに分割するように構成されることがある。
【0075】
送信機システムは、ブロック530に進み、Gシグナルストリームを時間ダイバーシティ/時空間符号化する。Gシグナルストリームの1つ以上は、送信ダイバーシティを送信ストリームに導入するために処理されることがある。1つの実施形態において、送信機システムは、シグナルストリームを遅延させ、複素共役させ、無効にさせ、回転させ、または、そうでなければ処理することによってシグナルストリームを処理するように、または、変調するように構成されることがある。さらに、送信機システムは、送信ダイバーシティを導入するときに複数の処理技術の組み合わせをインプリメントすることができる。
【0076】
送信ダイバーシティを導入した後、送信機システムは、ブロック540に進み、G符号化されたシグナルストリームからの符号化された送信シグナルのそれぞれをKシグナルのグループに分割する。送信機システムは、例えば1:Kシグナルスプリッタを使用して符号化された送信ストリームのそれぞれをKシグナルに分割するように構成されることがある。したがって、各Gシグナルにおける分割に続く送信機システムは、N=G×Kシグナルを支持するように構成される。
【0077】
方法500は、説明の明瞭さおよび容易さの目的のため、各GシグナルストリームをKシグナルのグループに分割することとしてとして説明される。しかしながら、方法500は、各グループにおいて等しい数のアンテナを有していることに限定されていない。したがって、他の実施形態において、送信機システムは、シグナルストリームの第1サブセットのそれぞれをK1シグナルのグループに分割することができ、一方で、シグナルの第2サブセットのそれぞれをK2シグナルのグループに分割することができる、ここでK1はK2と等しくない。他の実施形態において、送信機システムは、各Gシグナルストリームを異なる数のサブストリームに分割することができる。
【0078】
一度送信機システムが各Gシグナルストリームをサブストリームのグループに分割すると、送信機システムはブロック550に進み、各Gグループについてのウェイトベクトルを生成する。フローチャートに図示された実施形態において、送信機システムは、長さKのGウェイトベクトルを生成する。送信機システムは、各Gグループについて別個のウェイトベクトルを生成することができる、または、複数のグループについて同じウェイトベクトルを使用することができる。各ウェイトベクトルは、Kシグナルストリームのグループをビームフォーミングするためにしようされるウェイトを表す。
【0079】
送信機システムは、静的ウェイトベクトルまたは動的、変動ウェイトベクトル、または静的および動的の組み合わせのウェイトベクトルを生成するように構成されることがある。送信機システムは、時間、事象、時間および事象の組み合わせに基づくビームフォーミングウェイトベクトルを変化させるように構成されることがある。変化の一時的なレートは、例えばOFDMシンボルレート、フレームレート、スーパーフレームレート、または他のある一時的な変動レートに基づくことがある。
【0080】
送信機システムは、開ループ方法において、受信機からのフィードバックなしで、または、1つ以上の受信機からの直接的あるいは間接的なフィードバックに基づいた閉ループ方法において、1つ以上の動的ビームフォーミングウェイトベクトルを変化させることができる。送信機システムは、例えばチャネルレート、コーディングタイプ、または受信機によって直接的あるいは間接的に影響を受けることがある他のあるパラメータに基づいてビームフォーミングウェイトベクトルを変化させることができる。例えば、送信機システムは、部分的に選択されたチャネルコードに基づいた1つ以上のウェイトベクトルを変化させることができる。
【0081】
送信機システムは、ブロック560に進み、関連するウェイトベクトルに基づいた各Gグループにおいて各Kシグナルストリームをウェイトする。送信機システムは、ブロック570に進み、N=G×Kアンテナによってシグナルを送信する。各Kアンテナのグループは、ビームフォーミングされた、G時間ダイバーシティ/時空間符号化されたシグナルストリームのグループからの対応するシグナルストリームの表現を送信する。送信機システムは、すべての送信された情報についての方法500の実行を続けることができ、選択的にビームフォーミングを活性化および非活性化するように構成されることがある。
【0082】
図6は、ビームフォーミングするために構成された送信機システム600の実施形態の簡略化された機能的なブロック図である。送信機システム600は、送信ストリームを生成するように構成された610を生成するための1つ以上のプロセッサを含む。610を生成するための1つ以上のプロセッサは、例えばシグナルソース、変調器、周波数コンバータなどを含むことができる。1つの実施形態において、610を生成するための1つ以上のプロセッサは、送信中は周波数に変換されたOFDMシンボル周波数の送信ストリームを生成するように構成される。
【0083】
610を生成するための1つ以上のプロセッサは、送信ストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化620についての1つ以上のプロセッサに結合する。送信ダイバーシティ/時空間符号化620についての1つ以上のプロセッサは、入力送信ストリームからの複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化されたシグナルストリームを生成するように構成されている。送信ダイバーシティ/時空間符号化620についての1つ以上のプロセッサは、入力送信ストリームからの複数のシグナルストリームを生成し、送信ダイバーシティを導入するために各Gシグナルストリームを符号化する。
【0084】
送信ダイバーシティ/時空間符号化620についての1つ以上のプロセッサは、例えばシグナルストリームを遅延させ、複素共役させ、無効にさせ、回転させ、そうでなければ処理するように構成された1つ以上の要素含むことができる。
【0085】
送信ダイバーシティ/時空間符号化620についての1つ以上のプロセッサは、複数の符号化された送信ストリームのそれぞれを、ビームフォーミング、630〜630するための相当する複数の1つ以上のプロセッサに結合する。送信機システム600は、各符号化された送信システムを別個にビームフォーミングし、したがって、ビームフォーミング、例えば、630するための1つ以上のプロセッサを各符号化された送信ストリームについてインプリメントする。
【0086】
ビームフォーミング、例えば630するためのプロセッサのそれぞれは、その対応する符号化された送信ストリームを複数のKビームフォーミングされたサブストリームに分離する。ビームフォーミング、例えば630するための1つ以上のプロセッサは、ウェイト行列660を生成するための手段によって提供された対応するビームフォーミングされたウェイトベクトルからのウェイトとともにKビームフォーミングするサブストリームをウェイトする。
【0087】
ビームフォーミング、例えば630のための1つ以上のプロセッサは、Kウェイトされたビームフォーミングするサブストリームを、複数の相当するアンテナ例えば64000〜6400Kに結合する、ここでビームフォーミングされたシグナルは1つ以上の受信機に送信される。
【0088】
ウェイトマトリックス660を生成するための1つ以上のプロセッサは、ビームフォーミング、630〜630するための1つ以上のプロセッサのそれぞれについてウェイトベクトルを生成する。一般的に、ウェイト行列660を生成するための1つ以上のプロセッサは、各アンテナについてウェイトを生成し、したがって、ビームフォーミング、630〜630するための1つ以上のプロセッサのそれぞれにについて次元Kのベクトルを生成する。ウェイト行列660を生成するための1つ以上のプロセッサは、ビームフォーミング、630〜630する手段のそれぞれについて別個のウェイトベクトルを生成することができ、または、同じウェイトベクトルをビームフォーミングするための2つ以上の手段に供給することができる。
【0089】
ウェイト行列660を生成するための1つ以上のプロセッサは、固定されたウェイトベクトルまたは変動ウェイトベクトルを生成するために構成されることがある。ウェイト行列660を生成するための1つ以上のプロセッサは、変動ウェイトベクトルにおいて各ウェイトを変化させることができる、または、変動ウェイトベクトルにおいてウェイトのサブセットを変化させることができる。
【0090】
ウェイト行列660を生成するための1つ以上のプロセッサは、事象に基づいた、または、事象および時間の組み合わせに基づいたウェイトベクトルを一時的に変化させることができる。タイミングおよび同期650のための1つ以上のプロセッサは、事象の発生または発生の欠如について生成するための1つ以上のプロセッサをモニターするように構成されることがあり、時間を、610を生成するための1以上のプロセッサによって使用される時間参照と同期するように構成されることがある。例えば、タイミングおよび同期650についての1つ以上のプロセッサは、システム時間またはシンボル時間とともに同期するよう構成されることがある。
【0091】
タイミングおよび同期650についての1つ以上のプロセッサは、事象およびタイミング同期に関連する情報を、ウェイト行列660を生成するための手段と結合する。ウェイト行列660を生成するための1つ以上のプロセッサは、例えば、タイミングおよび同期650のために1つ以上のプロセッサによって提供された情報に関連する所定の機能、テーブル、機能およびテーブルの組み合わせを使用して、1つ以上のウェイトベクトルを変化させるように構成されることがある。
【0092】
本明細書で説明された方法および装置を使用することによって、通信システムが時間ダイバーシティ/時空間符号化およびビームフォーミングの両方から利益を得ることを可能にする。送信機システムは、送信ダイバーシティ/時空間符号化シグナルのグループのそれぞれを別個にビームフォーミングするように動作することができる。送信機システムは、送信ダイバーシティ/時空間符号化シグナルのグループからの各符号化されたシグナルストリームについてビームフォーミングを変化させることができる。送信機システムは、各シグナルストリームについて、一時的にビームフォーミングを変化させることができる。送信機システムは、受信器におけるチャネル特性のシグナルの質に依存した開ループの方法において、ビームフォーミングを変化させることができる。
【0093】
明細書に使用されたように、結合されたまたは接続された用語は、間接的な結合、ならびに直接的な結合および接続を意味する。2つ以上のブロック、モジュール、装置、または、機器が結合されたとき、1つ以上の変換ブロックが2つ結合されたブロックの間にあることがある。
【0094】
本明細書に開示された実施形態と関連して説明された様々な図示された論理的なブロック、モジュール、および回路は、
汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小縮小命令型コンピュータ(RISC)プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラミング可能なロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア要素、または、本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせ、とともに実装され、実行されることがある。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであることがあるが、代替として、プロセッサは、任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または、定常マシンであることがある。プロセッサは、計算デバイスの組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPのコアと接続された1つ以上のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成の組み合わせとして実施されることもある。
【0095】
1つ以上の典型的な実施形態において記述された方法、プロセス、またはアルゴリズムは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または任意の組み合わせにおいてインプリメントされていることがある。ソフトウェイにインプリメントされている場合、機能は、または1つ以上の命令またはコードのようにコンピュータ可読媒体に記憶または送信されることがある。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読媒体は、一方から他方へコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含むコンピュータ可読媒体および通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の利用可能な媒体であってもよい。例として、また限定でなく、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置(optical disk storage)、磁気ディスク記憶装置(magnetic disk storage)または他の磁気記憶装置(magnetic storage device)、または命令の形状あるいはデータ構成における望ましいプログラム搬送または記憶するために使用されることができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を備えることができる。また、任意の接続は、正確にはコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、
ウェブサイト、サーバ、または同軸のケーブル(coaxial cable)を使用している他のリモートソース(remote source)、光ファイバケーブル(fiber optic cable)、ツイストペア線(twisted pair)、デジタル加入者線(digital subscriber line)(DSL)または赤外線(infrared)、電波(radio)、マイクロ波(microwave)などの無線技術から転送された場合、そのとき、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、または赤外線、電波、マイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されているように、ディスク(Disk)とディスク(Disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル汎用ディスク(digital versatile disc)DVD,フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ディスク(Disk)はデータを磁気的に再生し、一方、ディスク(Disc)はレーザーを用いて光学的に再生する。上記の組み合わせは、コンピュータ可読媒体の範囲にも含まれるべきである。
【0096】
開示された実施形態の上記の説明は、任意の当業者が開示を築き、または、使用することを可能にするために提供される。これらの実施形態の様々な変形例は、当業者にとっては明らかであり、本明細書で定められた一般的な原理は、開示の意図または範囲からはずれることなく他の構成に適用されることがでる。したがって、この開示は、本明細書に示された実施形体に限定されることを意図しないが、本明細書に開示された原理および斬新な特徴と一致する最も広い範囲を与えられることになっている。
なお、以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
送信シグナルストリームを生成するように構成されたジェネレータと、
前記送信シグナルストリームを受信するように構成され、前記送信シグナルストリームからの複数、Gの送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成するように構成された送信ダイバーシティ符号器と、および、
複数のビームフォーミング符号器と、前記複数のビームフォーミング符号器のそれぞれが前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの1つを受信するように、および、前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの前記1つをビームフォーミングするために複数、Kのウェイトされたサブストリームを生成するように構成される、
を含む送信機。
[C2]
前記送信機は、前記複数のビームフォーミング符号器と結合された複数のアンテナのグループと結合され、前記複数のアンテナのグループのそれぞれは、Kアンテナを有し、前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームからのビームフォーミングされ符号化された送信ストリームを同報通信するように構成された[C1]の送信機。
[C3]
前記複数のアンテナのグループは、N=G×Kアンテナを含む[C2]の送信機。
[C4]
複数のウェイトベクトルを生成するように構成されたウェイト行列ジェネレータをさらに備え、前記複数のビームフォーミング符号器のそれぞれは、対応するウェイトベクトルによって、前記複数の送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームのうちの前記1つをウェイトすることで前記複数のウェイトされたサブストリームを生成する[C1]の送信機。
[C5]
前記ウェイト行列ジェネレータは、少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成するように構成された[C4]の送信機。
[C6]
前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、時間変動ウェイトベクトルを備えた[C5]に記載の送信機。
[C7]
前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルは、送信機の事象に基づいて決定されたウェイトベクトルを備えた[C5]の送信機。
[C8]
前記ウェイト行列ジェネレータは、少なくとも1つの複合ウェイトベクトルを生成するように構成された[C4]の送信機。
[C9]
前記ウェイト行列ジェネレータは、複数のアクセスターミナルのそれぞれについて別個の複合ウェイトベクトルを生成するように構成された[C4]の送信機。
[C10]
前記複数のビームフォーミング符号器の少なくとも1つは、受信され符号化された送信ストリームをKサブストリームに分割するように、及びKサブストリームの少なくとも1つを複合ウェイトベクトルからの要素によってウェイトするように構成された[C1]の送信機。
[C11]
前記送信ストリームは、動作周波数に変換された直交周波数分割多重(OFDM)シンボル周波数を備えた[C1]の発信機。
[C12]
前記送信ダイバーシティ符号器は、送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成する前記処理の少なくとも一部として前記送信ストリームのバージョンを遅延させるように構成された[C1]の送信機。
[C13]
前記送信ダイバーシティ符号器は、送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成する前記処理の少なくとも一部として前記送信ストリームのバージョンを複素共役させるように構成された[C1]の送信機。
[C14]
前記送信ダイバーシティ符号器は、送信ダイバーシティ/時空間符号化された送信ストリームを生成する前記処理の少なくとも一部として前記送信ストリームのバージョンを回転させるように構成された[C1]の送信機。
[C15]
送信ダイバーシティを導入するための方法であって、
送信ストリームを生成することと、
前記送信ストリームを複数のGシグナルストリームに分割することと、
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することと、
前記GシグナルストリームのそれぞれをKアンテナによってビームフォーミングすることと、
前記Gビームフォーミングされたシグナルを送信することと、
を備えた方法。
[C16]
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することは、前記Gシグナルストリームの第1のものに関して前記Gシグナルの少なくとも1つを時間遅延させることを含む[C15]に記載の送信機。
[C17]
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することは、前記Gシグナルストリームの第1のものに関して前記Gシグナルの少なくとも1つを複素共役させることを含む[C15]に記載の送信機。
[C18]
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化することは、前記Gシグナルストリームの第1のものに関して前記Gシグナルの少なくとも1つを回転させることを含む[C15]に記載の送信機。
[C19]
前記GシグナルストリームのそれぞれをKアンテナによってビームフォーミングすることは、変動ビームフォーミングベクトルを用いて前記Gシグナルストリームの少なくとも1つをウェイトすることを含む[C15]に記載の方法。
[C20]
前記変動ビームフォーミングベクトルは、所定の時間変動ビームフォーミングベクトルを備えた[C19]に記載の方法。
[C21]
前記GシグナルストリームのそれぞれをKアンテナによってビームフォーミングすることは、
前記GシグナルストリームのそれぞれをKサブストリームに分割することと、
対応するウェイトベクトルからの要素によって前記Kサブストリームのそれぞれをウェイトすることと、
を備えた[C15]の方法。
[C22]
前記Kサブストリームのそれぞれをウェイトすることは、サブストリームに前記対応するウェイトベクトルからの複合ウェイトを掛けることを含む[C21]の方法。
[C23]
前記Kサブストリームのそれぞれをウェイトすることは、変動ウェイトを用いて少なくとも1つのサブストリームをウェイトすることを含む[C21]の方法。
[C24]
送信機であって、システムは、
送信ストリームを生成するための手段と、
前記送信ストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化するための手段と、
Gビームフォーミングされたグループを生成するために前記G符号化された送信ストリームのそれぞれをビームフォーミングするための手段と、
前記Gビームフォーミングされたグループを送信するための複数のアンテナと、
を備える送信機。
[C25]
前記送信ストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化する前記手段は、前記送信ストリームからの遅延された、複素共役された、回転された、または無効にされたシグナルストリームの少なくとも1つを生成するように構成された要素を含む。
[C26]
少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを有するウェイト行列を生成するための手段をさらに備え、前記G符号化された送信ストリームのそれぞれをビームフォーミングするための手段は前記G符号化された送信ストリームの少なくとも1つに、前記少なくとも1つの変動ウェイトベクトルの第1のものを掛けるための手段を含む[C24]の送信機。
[C27]
少なくとも1つの前記変動ウェイトベクトルを変動させるために前記ウェイト行列を生成するための手段によって使用される時間参照を生成するように構成されたタイミングおよび同期するための手段をさらに備えた[C26]の送信機。
[C28]
装置に送信ダイバーシティを提供させるように構成された命令をその上に含むコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
Gシグナルストリームを送信するための命令と、
前記Gシグナルストリームを送信ダイバーシティ/時空間符号化するための命令と、
前記Gシグナルストリームのそれぞれをビームフォーミングするための複合ウェイトベクトルに対応する前記Gシグナルストリームのそれぞれをウェイトするための命令と、
を含むコンピュータ可読媒体。
[C29]
少なくとも1つの変動ウェイトベクトルを生成するための命令をさらに備えた[C28]のコンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6