(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力する段階は、グラフィックデータ、テキストデータ及びオーディオデータのうち少なくとも一つを利用して、前記情報を示すお知らせメッセージを出力する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報提供方法。
前記出力する段階は、前記動きの程度が臨界値以上である場合、前記動きが感知されたことを示す第1マーカーを表示する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報提供方法。
前記表示する段階は、前記プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、前記動きが感知されたパルス・シーケンスに対応する情報が表示される領域、及び前記動きが感知されたパルス・シーケンスを介して獲得されるMRI映像のうち少なくとも一つに、前記第1マーカーを表示する段階を含むことを特徴とする請求項3に記載の情報提供方法。
前記抽出する段階は、前記動きが感知されたことを示す第1マーカーが表示されたパルス・シーケンスを抽出する段階を含むことを特徴とする請求項5に記載の情報提供方法。
前記表示する段階は、前記感知された動きが前記臨界値以上であるパルス・シーケンスと、前記感知された動きが前記臨界値未満であるパルス・シーケンスとを区別して表示する段階を含むことを特徴とする請求項5に記載の情報提供方法。
前記出力部は、グラフィックデータ、テキストデータ及びオーディオデータのうち少なくとも一つを利用して、前記情報を示すお知らせメッセージを出力することを特徴とする請求項11に記載のMRI装置。
前記出力部は、前記プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、前記動きが感知されたパルス・シーケンスに対応する情報が表示される領域、及び前記動きが感知されたパルス・シーケンスを介して獲得されるMRI映像のうち少なくとも一つに、前記第1マーカーを表示することを特徴とする請求項13に記載のMRI装置。
前記プロトコル管理部は、前記プロトコルが終了すれば、前記プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスにおいて、前記動きが感知されたパルス・シーケンスを抽出し、
前記出力部は、前記抽出されたパルス・シーケンスの目録を画面上に表示することを特徴とする請求項11に記載のMRI装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、できる限り現在汎用される一般的な用語を選択したが、それらは、当業者の意図、判例、または新たな技術の出現などによって異なる意味合いになることがある。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分で、詳細にその意味を記載するものである。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されなければならない。
明細書全体で、ある部分が、ある構成要素を「含む」するとするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載した「…部」、「…モジュール」のような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの組合せとして具現されるものである。
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わる磁気共鳴映像(MRI:magnetic resonance imaging)装置100の構成を図示したブロック図である。一実施形態のMRI装置100は、プロトコル管理部110、センサ部120、ユーザ・インターフェース部130及び制御部140を含んでもよい。一方、MRI装置は、
図1に図示された構成以外にも、他の汎用的な構成をさらに含んでもよい。
MRI装置100は、マグネットシステム(magnet system)内に位置した被検者(object)から磁気共鳴信号を獲得し、MRI映像を生成する。被検者は、クレイドル(cradle)820(
図10A)に位置し、マグネットシステム内部に移動し、マグネットシステムは、ボア(bore)810(
図10B)、シムコイル(shim coil)、傾斜磁界コイル(gradient coil)及びRFコイル(radio frequency coil)を含んでもよい。
【0018】
一方、マグネットシステムは、外部RF信号が遮蔽されたシールドルーム(shield room)800(
図10A)内部に位置し、MRI装置100のユーザである放射線技師(radiation technician)は、別途のオペレーティングルーム(operating room)で、マグネットシステムを制御することもできる。ユーザは、MRI装置100の画面上に表示されるMRI映像を介して、被検者を診断することができる。
さらに、獲得されたMRI映像は、医療映像情報システム(picture archiving and communication system)を介して、病院内部のサーバまたは外部サーバに保存され、MRI装置100は、MRI映像を、ダイコム(DICOM:digital imaging and communications in medicine)標準によって保存することができる。もちろん、MRI装置100は、内部に含まれる保存部(図示せず)にMRI映像を保存することもできる。
【0019】
プロトコル管理部110について説明するに先立ち、プロトコル(protocol)及びプロトコルが含むパルス・シーケンス(pulse sequence)について説明する。パルス・シーケンスについて先に説明すれば、被検者から磁気共鳴信号を得るために、マグネットシステムから送出される所定のRF信号を意味する。すなわち、被検者の所定部位を撮影するために磁場が印加され、RF信号が被検者に送出されるが、パルス・シーケンスは、撮影しようとする部位及び方向に沿って、所定の順序、時間及びパターンを有するRF信号を意味する。
プロトコルは、少なくとも1つのパルス・シーケンスを含み、被検者の部位によって区別される概念である。頭プロトコル、首プロトコル、腰プロトコルなどを例に挙げれば、それぞれの部位に係わるプロトコルは、少なくとも1つのパルス・シーケンスを含んでもよい。頭プロトコルを例に挙げて具体的に説明すれば、頭プロトコルは、スカウトイメージを獲得するためのパルス・シーケンス、被検者の横軸方向断面であるアクシャルビュー(axial view)・イメージを獲得するためのパルス・シーケンス、及び解剖学的観察のためのT1強調イメージを獲得するためのパルス・シーケンスを含んでもよい。頭プロトコルが、前述のパルス・シーケンス以外にも、多種のパルス・シーケンスをさらに含んでもよいことは、当該技術分野で当業者であるならば、容易に分かるであろう。
【0020】
プロトコル管理部110は、被検者を撮影するためのプロトコルの実行を管理する。すなわち、プロトコル管理部110は、被検者の所定部位を撮影するためのプロトコルを開始したり、あるいは実行中であるプロトコルを中断(suspend)したり、あるいは中断されたプロトコルを再開(resume)することができる。一方、プロトコル管理部110は、MRI装置100のユーザから、撮影部位を選択する外部入力信号が受信されれば、当該部位に係わるプロトコルを決定し、プロトコルを実行することができる。
また、プロトコル管理部110は、プロトコルに含まれるパルス・シーケンスの情報を獲得することができる。すなわち、前述のように、プロトコルは、少なくとも1つのパルス・シーケンスを含むので、プロトコル管理部110は、撮影しようとする部位のプロトコルに含まれるパルス・シーケンスに係わる情報を獲得することもできる。これによって、プロトコル管理部110は、プロトコルに含まれるパルス・シーケンスの実行を制御することができる。詳細に説明すれば、プロトコル管理部110は、プロトコルに含まれたパルス・シーケンスの実行を制御し、いずれか1つのパルス・シーケンスを開始したり、あるいは中断したり、あるいは再開することができる。
【0021】
また、プロトコル管理部110は、所定の基準によって、プロトコルの実行(すなわち、パルス・シーケンスの実行)を制御することができる。例えば、プロトコル管理部110は、被検者の動きが感知された場合、プロトコルを中断することができ、感知された動きの程度が所定の臨界値以上である場合、プロトコルを中断することもできる。別の例を挙げれば、プロトコル管理部110は、感知された動きの程度が臨界値以下に変更されたり、あるいは外部入力信号によったりして、中断されたプロトコルを再開することもできる。本実施形態については、
図2ないし
図5で具体的に説明する。
一方、プロトコル管理部110は、プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスを順次に実行するだけではなく、いくつかのパルス・シーケンスを選択して実行することもできる。すなわち、プロトコル管理部110は、プロトコルに含まれたパルス・シーケンスのうち、一つ以上のパルス・シーケンスを任意の基準、または外部入力信号によって抽出されたパルス・シーケンスを実行することもできる。または、プロトコル管理部110は、撮影のためのパルス・シーケンスの順序及び目録を決定し、決定されたパルス・シーケンスを順次に実行することもできる。
【0022】
センサ部120は、被検者の動きを感知する。すなわち、センサ部120は、MRI映像の撮影中に(すなわち、プロトコルの実行中に)、クレイドル820(
図10A)上に位置した被検者の動きを感知することができる。
センサ部120は、被検者の動きを感知するための多種のセンサを含んでもよい。例えば、センサ部120は、ボア810(
図10A)の内部に設けられた赤外線(infrared)センサのような光センサ、クレイドルで被検者の位置、または圧力の変化を感知する傾斜(tilt)センサまたは圧力センサ、受信されるRF信号の周波数データを利用する周波数センサ、及び生成されるMRI映像を分析するイメージセンサのうち少なくとも一つを含んでもよい。センサ部120は、前述のさまざまな種類のセンサ以外にも、被検者の動きを感知するための、加速度センサ、ジャイロ(gyro)センサ及び磁場センサなど、さまざまな手段をさらに含んでもよい。
【0023】
また、センサ部120は、センサだけではなく、MRI映像に基づいて、被検者の動きを感知することもできる。すなわち、センサ部120は、パルス・シーケンスを介して獲得された複数個のMRI映像を比較することにより、映像特性値の差を獲得することができ、差値が臨界値以上である場合を、動きが発生した場合として決定することができる。
具体的には、撮影中に、ユーザの動きが発生する場合、MRI映像に、モーション・アーチファクトが発生し、センサ部120は、生成されたMRI映像のうち、最も最近に獲得されたMRI映像を、他の映像と比較することができる。例えば、センサ部120は、現在獲得されたMRI映像を、実行中であるパルス・シーケンスの基準MRI映像と比較したり、あるいは実行中であるパルス・シーケンスで、以前に獲得されたMRI映像と比較したりすることができる。基準MRI映像は、パルス・シーケンスを介して獲得された複数個のMRI映像の平均(average)映像であるか、あるいはパルス・シーケンスを介して獲得された複数個のMRI映像のうち、ユーザ入力によって選択された映像であってもよい。
【0024】
これによって、センサ部120は、現在生成されたMRI映像について、映像に表示される客体の境界近辺がぼやけるブラー(blurring)の発生や、MRI映像に発生するノイズを検出することができる。また、センサ部120は、MRI映像上に現れる被検者の撮影部位を比較したり、あるいは撮影部位のベクトル方向の変化を比較したりすることもできる。
すなわち、センサ部120は、MRI映像の明るさ、彩度、鮮明度、境目の位置などを含む映像特性値を、以前撮影されたMRI映像と比較することにより、その差値を計算することができ、差値が所定の臨界値以上である場合、モーション・アーチファクトが発生したと決定し、被検者の動き発生と判断することができる(すなわち、動きを感知することができる)。一方、センサ部120は、映像特性値の差が臨界値未満であるならば、動きが発生していないと判断することができる。
【0025】
最後に、センサ部120は、撮影装置を利用して被検者を直接観察し、被検者の動きを感知することもできる。すなわち、センサ部120は、赤外線カメラ、超高速カメラ、広視野角カメラなど多種の撮影装置を含み、前述の撮影装置を利用して、対象体を観察することができる。
一方、センサ部120が含む撮影装置は、MRI装置100が位置するシールドルーム800(
図10A)、またはMRI装置100のボア810(
図10A)内部に設けられたり、あるいはRFコイル及び被検者に直接付着したりする。センサ部120は、撮影装置を介して獲得された映像を分析し、プロトコルの実行中に、被検者が動くか否かを感知することができる。撮影装置に係わる実施形態については、
図10Aないし
図10Cで具体的に説明する。
【0026】
また、センサ部120は、動きの程度に係わる臨界値を決定することができる。すなわち、センサ部120は、感知された動きの程度を比較判断するための所定の臨界値を決定することができる。例えば、センサ部120は、MRI装置100の性能、プロトコルの種類、及びプロトコルに含まれるパルス・シーケンスの種類のうち少なくとも一つに基づいて、臨界値を決定することができる。すなわち、センサ部120は、プロトコルごとに異なる臨界値を決定することができ、プロトコルに含まれるパルス・シーケンスそれぞれについて、臨界値を決定することもできる。
さらに、センサ部120は、感知された動きの程度と、所定の臨界値とを比較することができる。すなわち、センサ部120は、被検者の動きが、実行中であるプロトコルを中断させるほどのものであるか否かを決定するため、感知された動きの程度と臨界値とを比較し、感知された動きが臨界値以上であるか否かを判断することができる。具体的な実施形態については、
図2、
図4及び
図5で説明する。
また、センサ部120がMRI映像を比較して動きを感知する場合、センサ部120は、センサを利用する場合とは異なる基準を有する臨界値を設定することができる。すなわち、臨界値は、センサ部120がいかなる方式で被検者の動きを感知するかによって異なるのである。
【0027】
ユーザ・インターフェース部130は、ユーザに、被検者の撮影に係わる多様な情報を提供し、ユーザから、MRI装置100を制御する入力を受信する。すなわち、ユーザ・インターフェース部130は、生成されたMRI映像を、MRI装置100の画面上に出力したり、あるいは出力されるMRI映像上に、マーカーを表示したり、あるいはユーザにお知らせメッセージを、グラフィック/テキストで出力するなど、ユーザにさまざまな種類の情報を提供することができる。それだけでなく、ユーザ・インターフェース部130は、画面上に実行中であるプロトコル及びパルス・シーケンスに係わる情報を出力し、ユーザに、撮影中である部位に係わる実行情報を提供することもできる。
ユーザ・インターフェース部130は、マウス(mouse)、キーボード(keyboard)、キーパッド(keypad)、タッチパッド(touch pad)、タッチスクリーン(touch screen)など、多様な入力手段を介して、ユーザからの外部入力信号を受信することができる。すなわち、ユーザ・インターフェース部130は、MRI装置の動作を制御するユーザ入力を受信することができ、例えば、ユーザ・インターフェース部130は、プロトコル及びパルス・シーケンスを中断させたり、あるいは再開したりするユーザ入力を受信することができる。
【0028】
制御部140は、一般的に、MRI装置100の全般的な動作を制御する。すなわち、制御部140は、プロトコル管理部110、センサ部120及びユーザ・インターフェース部130の動作を制御することができる。例えば、制御部140は、センサ部120で感知された被検者の動きによって、プロトコル管理部110が、実行中であるプロトコルを中断させるように制御することができる。また、制御部140は、プロトコル管理部110で中断されたプロトコル及びパルス・シーケンスに係わる情報が、画面上に出力されるように、ユーザ・インターフェース部130を制御することもできる。
【0029】
図2は、本発明のMRI装置100の構成に係わる他の実施形態を図示したブロック図である。
図2に図示されたMRI装置100は、
図1で説明したプロトコル管理部110、センサ部120、ユーザ・インターフェース部130及び制御部140以外にも、映像生成部150及び映像再構成部160をさらに含む。以下では、
図2に図示された実施形態に係わるMRI装置100の構成について具体的に説明し、
図1で説明した内容と重複する内容は省略する。
【0030】
プロトコル管理部110は、シーケンス管理モジュール112及びシーケンス抽出モジュール114を含んでもよい。シーケンス管理モジュール112は、先に
図1で、プロトコル管理部110について説明した内容のように、プロトコル及びプロトコルに含まれるパルス・シーケンスの実行を制御する。すなわち、シーケンス管理モジュール112は、被検者を撮影するためのプロトコルに含まれる一つ以上のパルス・シーケンスそれぞれを制御し、RF信号の送出を開始したり、あるいは中断したり、あるいは再開することができる。
一方、シーケンス管理モジュール112が実行するパルス・シーケンスの順序及び目録は、前述のように、プロトコル管理部110によって決定される。すなわち、プロトコル管理部110は、被検者の撮影部位に係わるプロトコル及びプロトコルに含まれるパルス・シーケンスを決定し、シーケンス管理モジュール112は、プロトコルに含まれるパルス・シーケンスそれぞれを順次に実行することができる。一方、シーケンス管理モジュール112が実行するパルス・シーケンスの順序及び目録は、プロトコル管理部110だけでなく、ユーザ入力によっても決定されもする。
【0031】
シーケンス抽出モジュール114は、プロトコルに含まれるパルス・シーケンスのうち、少なくとも1つのパルス・シーケンスを抽出する。すなわち、シーケンス抽出モジュール114は、所定の基準、または外部入力信号によって、複数個のパルス・シーケンスのうち、一つ以上のパルス・シーケンスを抽出することができる。一方、シーケンス抽出モジュール114がパルス・シーケンスを抽出する目録は、前述のように、複数個のパルス・シーケンスをも含み、あるいは1つのパルス・シーケンスのみを含むこともできる。すなわち、シーケンス抽出モジュール114が抽出するパルス・シーケンス、及び抽出されるプロトコルに含まれるパルス・シーケンスの個数は、説明した内容に限定されるものではない。また、シーケンス抽出モジュール114は、外部からユーザ・インターフェース部130を介して受信されるユーザ入力によって、パルス・シーケンスを抽出することもできる。
【0032】
シーケンス抽出モジュール114は、さまざまな種類の基準によって、パルス・シーケンスを抽出することができる。例えば、複数個のパルス・シーケンスを含むプロトコルの実行中に、被検者の動きが感知された場合、シーケンス抽出モジュール114は、被検者の動きが感知されたパルス・シーケンスを抽出することができる。または、シーケンス抽出モジュール114は、動きが感知されたパルス・シーケンスのうちでも、感知された動きの程度が臨界値以上であるパルス・シーケンスのみを抽出することもできる。
別の例を挙げれば、シーケンス抽出モジュール114は、画面上に表示されたマーカーを基準に、パルス・シーケンスを抽出することもできる。すなわち、被検者の動きが検出されたパルス・シーケンスにマーカーとして表示されれば、シーケンス抽出モジュール114は、マーカーが表示されたパルス・シーケンスを抽出し、別途の目録を生成することができる。また、シーケンス抽出モジュール114は、実行の中断を示す第1マーカーが表示されたパルス・シーケンスを抽出するだけではなく、MRI映像の自動補正を示す第2マーカーが表示されたパルス・シーケンスを抽出することもできる。
【0033】
センサ部120は、動き検出モジュール122及び動き分析モジュール124を含んでもよい。動き検出モジュール122は、先に
図1で、センサ部120について説明したように、撮影中に、被検者の動きを感知する。すなわち、動き検出モジュール122は、多種の方法、撮影装置及びセンサを利用して、被検者の動きを感知することができる。動き検出モジュール122は、
図1で、センサ部120について説明したように、いずれか1つのセンサや撮影装置を利用して、動きを感知するだけではなく、二つ以上のセンサや撮影装置を介して、被検者の動きを感知することもできる。また、動き検出モジュール122は、二つ以上のMRI映像を比較して動きを感知することもできる。
【0034】
動き分析モジュール124は、被検者の動きによって、プロトコルの実行を制御するための臨界値を決定する。また、動き分析モジュール124は、動き検出モジュール122によって感知された動きの程度を、臨界値と比較することもできる。
具体的に説明すれば、MRI映像の撮影中に、被検者が完璧に静止していることは困難である。すなわち、被検者は、撮影中に無意識に微細に動くだけではなく、被検者の身体的特徴、疾病状態及び年齢(特に、子供の場合)などによって、撮影実行が妨害されるほど動くこともある。撮影中に感知された動きが微細な程度に過ぎず、MRI映像に及ぼす影響が無視可能なほどである場合には、問題にならない。すなわち、微細な動きがMRI映像に及ぼす影響は、獲得された磁気共鳴信号を介して、MRI映像を再構成する過程で映像を補正することにより、除去されもする。
一方、MRI映像を介して被検者を診断することができないほどの動きが感知される場合(すなわち、モーション・アーチファクトが発生した場合)、モーション・アーチファクトが除去された新たなイメージを獲得する必要がある。
従って、動き分析モジュール124は、被検者の動きの程度によって、プロトコルの進行を制御するために、所定の臨界値を決定することができる。すなわち、動き分析モジュール124は、動きを無視して映像補正で処理するか(すなわち、プロトコルを続けて実行するか)、あるいは被検者の動きが終了してから撮影を続けるか否か(すなわち、プロトコルを中断させるか否か)、所定の臨界値を基準に決定することができる。
【0035】
一方、動き分析モジュール124は、先に
図1で、センサ部120について説明したように、MRI装置100の性能、プロトコルの種類、及びプロトコルに含まれるパルス・シーケンスの種類のうち少なくとも一つに基づいて、臨界値を決定することができる。すなわち、動き分析モジュール124は、MRI装置100の映像再構成性能によって、臨界値を決定することができ、動き分析モジュール124は、プロトコル及びプロトコルに含まれるそれぞれのパルス・シーケンスのモーション・アーチファクト発生可能性により、臨界値を決定することもできる。
さらに、動き分析モジュール124は、感知された被検者の動きの程度を、所定の臨界値と比較することができる。動きの程度は、動き検出モジュール122が、いかなる方式で被検者の動きを感知するかによって異なる。
【0036】
例えば、動き検出モジュール122がクレイドルに設けられた傾斜センサを利用して、被検者の動き程度を測定する場合、臨界値は、傾斜センサで検出される角度になる。すなわち、動き分析モジュール124は、感知された角度と臨界値角度とを比較することができ、比較の結果、感知された角度が臨界値角度より大きい場合、プロトコル管理部110は、プロトコルの実行を中断させることができる。具体的な例を挙げれば、動き分析モジュール124は、臨界値角度を1°に決定し、被検者の動きが1°以上傾くか否かを決定することができる。一方、感知された角度が臨界値角度より小さければ、プロトコル管理部110は、プロトコルを続けて進行させ、映像再構成段階で、MRI映像を補正することができる。
一方、前述の傾斜センサの角度に係わる内容は、実施形態について説明するための例示に過ぎず、臨界値の基準は、それに限定されるものではない。また、以上では、傾斜センサを例に挙げて説明したが、動き検出モジュール122は、多種のセンサを利用して動きを感知することができるということは、先に
図1で、センサ部120について説明した通りである。
また、前述のように、映像特性値を利用する実施形態によれば、動き分析モジュール124は、MRI映像間の映像特性値の差を所定の臨界値と比較することができ、比較結果によって、動き発生いかんを決定することができる。
【0037】
ユーザ・インターフェース部130は、入力部132及び出力部134を含む。すなわち、ユーザ・インターフェース部130は、ユーザ入力を受信する入力部132、及びユーザにさまざまな情報を提供する出力部134を含んでもよい。
入力部132は、MRI装置を制御するユーザ入力を受信する。入力部132は、先に
図1で、ユーザ・インターフェース部130について説明したように、マウス、キーボード、キーパッド、タッチパッド、タッチスクリーンなど、多様な入力手段を介して、ユーザ入力を受信することができる。入力部132が受信するユーザ入力は、身体の一部を利用したタッチ入力を含んでもよい。
出力部134は、プロトコルの実行に係わる多様な情報及びプロトコルによって獲得されたMRI映像を出力し、ユーザに提供する。出力部134は、映像信号を出力する映像出力部134、及び音響信号を出力する音響出力部134を含んでもよい。
【0038】
映像出力部134は、MRI装置100で処理される多様な情報を表示して出力する。例えば、映像出力部134は、MRI信号を処理して生成されたMRI映像、実行中であるプロトコル及びプロトコルに含まれるパルス・シーケンスに係わる情報、抽出されたパルス・シーケンスの目録、及び動きが感知されたことを示すマーカーなど、被検者の撮影に係わる多様な情報を出力することができる。前述の出力部134が画面に表示する情報は、例示に過ぎず、それ以外にも、多種の情報を画面上に出力することができる。
一実施形態によれば、映像出力部134は、感知された動きの程度によって異なるプロトコルの実行に係わる情報を示すお知らせメッセージを出力することもできる。映像出力部134は、テキストデータ及びグラフィックデータのうち少なくとも一つを利用して、お知らせメッセージを出力することができる。
【0039】
映像出力部134がタッチスクリーンで構成される場合、映像出力部134は、出力手段以外にも、入力手段として利用されもする。すなわち、映像出力部は、スタイラスペン(stylus pen)、または身体の一部を利用したタッチ入力を受信する入力手段であると同時に、情報を出力する出力手段として利用されもする。
一方、映像出力部134は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display)、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(thin film transistor-liquid crystal display)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode)、フレキシブル・ディスプレイ(flexible display)及び三次元ディスプレイ(3D display)のうち少なくとも一つを含んでもよい。また、MRI装置100は、その具現形態によって、映像出力部134を2個以上含んでもよい。
【0040】
音響出力部134は、ユーザに提供する情報をオーディオデータとして出力する。例えば、音響出力部134は、動きが感知されたことを示すお知らせメッセージ、及びプロトコルの実行や終了を示すメッセージなど、多様な情報を出力することができる。また、音響出力部134は、警告音や、あらかじめ保存された音声データを利用して、オーディオデータを出力することもできる。
映像生成部150は、被検者を撮影して磁気共鳴信号を獲得する。すなわち、映像生成部150は、被検者が位置するボア、及び磁場とRF信号とを印加するコイルを含むマグネットシステムを含んでもよい。映像生成部150は、被検者に磁場を印加し、所定のパルス・シーケンスによってRF信号を送出して生成される磁気共鳴信号を獲得することができる。
【0041】
映像再構成部160は、MRI映像を生成する。すなわち、映像再構成部160は、映像生成部150で獲得した磁気共鳴信号を処理し、MRI映像を生成することができる。一方、映像再構成部160は、MRI映像を生成しながら、所定の基準以下のモーション・アーチファクトを補正することができる。すなわち、センサ部120が、所定の臨界値未満の程度を有する被検者の動きを検出した場合、映像再構成部160は、モーション・アーチファクトが除去されたMRI映像を生成することもできる。映像再構成部160がMRI映像を補正した結果は、MRI装置100の磁場の強度、MRI装置100の性能、及びパルス・シーケンスの種類などによって異なる。
【0042】
以下では、MRI装置100が含む構成を利用して、MRI映像を獲得する方法及び情報を提供する方法について、
図3ないし
図8を参照して説明する。
図3ないし
図8に図示されたフローチャートは、
図1及び
図2に図示されたMRI装置100、プロトコル管理部110、センサ部120、ユーザ・インターフェース部130、制御部140、映像生成部150及び映像再構成部160で、時系列的に処理される段階によって構成される。従って、以下で省略された内容であるとしても、
図1及び
図2で図示された構成について、以上で記述された内容は、
図3ないし
図8に図示されたフローチャートにも適用されるということが分かる。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態係わるMRI映像獲得方法を図示したフローチャートである。
段階S210で、MRI装置100は、被検者の動きを感知する。すなわち、MRI装置100は、プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスの実行中に、被検者の動きを感知する。一方、MRI装置100は、先に
図1で、例として挙げたさまざまな種類のセンサを利用して、被検者の動きを感知することができる。
段階S220で、MRI装置100は、感知された動きの程度を判断する。すなわち、MRI装置100は、感知された動きの程度を所定の臨界値と比較し、臨界値以上であるか否かを判断することができる。臨界値は、
図1で説明したように、さまざまな基準によって決定され、実行中であるプロトコル及びパルス・シーケンスによって異なる。
【0044】
段階S230で、MRI装置100は、実行中であるプロトコルを選択的に中断する。すなわち、MRI装置100は、段階S220の判断結果に基づいて、実行中であるプロトコル及びパルス・シーケンスを中断させることができる。MRI装置100がプロトコルを選択的に中断するということは、段階S220の結果に基づいて、プロトコルを続けて実行したり、あるいはプロトコルの実行を中断させたりすることを意味することができる。MRI装置100がプロトコルを選択的に中断する具体的な実施形態については、
図4で説明する。
前述の段階S210ないし段階S230によれば、MRI装置100は、被検者の撮影中に感知された動きによって、プロトコルを選択的に中断することにより、MRI映像を獲得して確認した後、再撮影するところに消耗する時間を節約することができる。すなわち、臨界値以上の程度の動きが感知されれば、MRI装置100は、プロトコルを中断し、モーション・アーチファクトの発生を最小化することができる。
【0045】
図4は、本発明の一実施形態に係わるMRI映像獲得方法を図示したフローチャートである。
図4に図示されたフローチャートは、
図3に図示されたフローチャートについて具体的に説明する。
図4に図示された段階S210については、
図3で説明した内容と重複するので、具体的な説明は省略する。
段階S225で、MRI装置100は、感知された動きの程度が、所定の臨界値以上であるか否かを判断する。すなわち、MRI装置100は、
図3に図示された段階S220を遂行する。動き程度が臨界値以上である場合、段階S232に進み、動き程度が臨界値未満である場合、段階S236に進む。
段階S232で、MRI装置100は、実行中であるプロトコルを中断させる。一実施形態によれば、MRI装置100は、プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、動きが感知されたパルス・シーケンスを中断させる。すなわち、段階S232で、MRI装置100は、RF信号の送出を中断し、追加的な入力受信や条件が満足されるまで待機する。
【0046】
一方、段階S232で、第2の実施形態によれば、MRI装置100は、実行中であるプロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、動きが感知されたパルス・シーケンスの次の順序のパルス・シーケンス開始を中断させることもできる。すなわち、実行中であるパルス・シーケンスに動きが感知されれば、MRI装置100は、前述の実施形態のように、動きが感知されたパルス・シーケンスを中断せずに最後まで実行する。次に、MRI装置100は、動きが感知されたパルス・シーケンスの次の順序のパルス・シーケンスを開始せずに、追加的な入力受信や条件の満足を待機することができる。
段階S232において、MRI装置100がプロトコルを中断させる2つの実施形態は、動きが感知されたパルス・シーケンスがRF信号を送り出す方式、及びデータ収集方式のうちいずれか一つによって決定される。
すなわち、RF信号が被検者の所定部位に対して、決定された方向(例えば、被検者頭の上側から下側の方向)に順次に送出される場合、MRI装置100は、第1の実施形態によって動きが感知されたパルス・シーケンスを中断させることができる。一方、RF信号が被検者の所定部位に対して不規則的な方向に送出される場合(例えば、所定部位に対して疎らに送出され、間の間隔に対して、続いて送出される場合)、MRI装置100は、第2の実施形態によって、動きが感知されたパルス・シーケンスの次のパルス・シーケンスの開始を中断させることもできる。
【0047】
一方、本発明の一実施形態によれば、MRI装置100は、実行中であるプロトコルに係わる情報と、パルス・シーケンスに係わる情報とを画面上に出力することができる。これによって、段階S232で実行中であるプロトコルが中断されれば、MRI装置100は、画面上で動きが感知されたパルス・シーケンスに係わる情報が表示される領域に、所定の第1マーカーを表示することができる。これによって、MRI装置100のユーザは、段階S234でプロトコルが再開されても、いかなるパルス・シーケンスが中断されたかを容易に確認することができる。マーカーを表示する実施形態については、
図9で具体的に説明する。
【0048】
段階S234で、MRI装置100は、段階S232で中断されたプロトコルを再開する。すなわち、MRI装置100は、RF信号を再び送出し、磁気共鳴信号を獲得するプロセスを続けて遂行する。MRI装置100は、前述のように、外部入力信号、または所定の条件が満足されれば、中断されたプロトコルを再開することができ、具体的には、
図5で説明する。
段階S236で、MRI装置100は、プロトコルを続けて実行する。すなわち、動きが所定の臨界値未満である場合、モーション・アーチファクトがMRI映像に及ぼす影響を無視することができるほど小さい。従って、MRI装置100は、プロトコルを中断せずに続けて進行させる。すなわち、MRI装置100は、被検者が無意識に微細に動く場合、プロトコルを中断せずに続けて撮影を実行する。
段階S238で、MRI装置100は、獲得されたMRI映像を補正する。すなわち、MRI装置100は、段階S210で感知された動きの程度が、MRI映像を再撮影する必要があるほどではない場合であるので、MRI映像を獲得し、後処理(post-processing)過程を介して補正することができる。一方、MRI装置100は、所定の動き補正アルゴリズム(motion correction algorithm)を利用して、MRI映像を補正することができる。
図2で説明したように、MRI装置100は、磁気共鳴信号を獲得し、MRI映像を再構成(reconstruction)する過程で、MRI映像を補正することができる。
【0049】
一方、本発明の他の実施形態によれば、MRI装置100は、MRI装置の画面上で動きが感知されたパルス・シーケンスに係わる情報が表示される領域に、動きは感知されたが、自動補正に進んだことを示す第2マーカーを表示することができる。第2マーカーは、段階S232で説明した第1マーカーと区別される。すなわち、MRI装置100のユーザは、第1マーカーと第2マーカーとを介して、いかなるパルス・シーケンスが中断されたか、いかなるパルス・シーケンスの映像が自動補正されたかを容易に確認することができる。
【0050】
前述の
図4の内容によれば、MRI装置100は、感知された動きの程度によって、プロトコルを中断させるか否かを選択的に決定することができる。これによって、MRI装置100は、再撮影が不要なMRI映像については、プロトコルを中断しないので、モーション・アーチファクトが発生して再撮影の対象になるMRI映像を決定する時間を節約することができる。
【0051】
図5は、本発明の一実施形態に係わるMRI映像獲得方法を図示したフローチャートである。
図5に図示されたフローチャートは、
図4で説明した段階S234について具体的に説明するフローチャートである。段階S232については、
図4で説明したところと重複するので、省略する。
段階S240で、MRI装置100は、プロトコルの設定を確認する。すなわち、段階S232で、プロトコルが中断されれば、MRI装置100は、プロトコルを再開するに先立って、所定の設定値を確認する。すなわち、MRI装置100は、プロトコルの再開に係わる設定が「自動」であるか、「手動」であるかを確認することができる。プロトコルが「自動」で再開される場合、段階S242に進み、プロトコルが「手動」で再開される場合、段階S248に進む。
段階S242で、MRI装置100は、感知された動きの程度を判断する。すなわち、MRI装置100は、
図4の段階S210で感知された動きの程度を続けて判断する。換言すれば、MRI装置100は、臨界値以上に感知された動きが続けて存在するか、あるいは動きの程度が増大したか、低減したかを判断することができる。
【0052】
段階S244で、感知された動きの程度が、所定の臨界値以下に低減した場合、段階S246に進み、動きの程度が変化しないか、あるいは増大した場合、段階S242に戻る。段階S244で説明した臨界値は、
図4の段階S225で言及した臨界値と同じでもあり、異なっていてよい。
すなわち、段階S244で、MRI装置100は、動きの程度が、段階S225で説明した臨界値より小さく低減すれば、段階S246に進むことができる。一方、MRI装置100は、段階S225の臨界値よりさらに小さい程度の動きを意味する第2臨界値を基準と判断し、段階を実行することもできる。
段階S246で、MRI装置100は、中断されたプロトコルを再開する。すなわち、MRI装置100は、段階S244の基準が満足されれば、中断されたプロトコルを自動的に再開する。換言すれば、段階S242ないし段階S246で、MRI装置100は、被検者の動きの程度を基準に、中断されたプロトコルを自動的に再開することができる。
【0053】
段階S248で、MRI装置100は、感知された動きに係わる情報を出力する。すなわち、MRI装置100は、臨界値以上の動きが感知されてプロトコルが中断されたという情報を、画面上にグラフィック及びテキストで出力することができ、ビープ(beep)音のような警告音を介して、オーディオデータとして出力することもできる。
これによって、MRI装置100のユーザは、プロトコルが被検者の動きによって中断されたということを知らせる情報が出力されれば、被検者が動かないように措置することができる。例えば、MRI装置100のユーザは、マグネットシステムのスピーカーを介して、動かないようにというメッセージを伝達することができる。
【0054】
段階S250で、MRI装置100は、中断されたプロトコルに対するユーザ入力を受信する。すなわち、MRI装置100は、ユーザから、被検者の動きが解消されてプロトコルを再開する入力を受信することができる。MRI装置100は、タッチスクリーンを介したタッチ入力、キーボード及びマウスを介した入力など、さまざまな種類の入力を介して、プロトコルを再開するユーザ入力を受信することができる。
段階S252で、MRI装置100は、中断されたプロトコルを再開する。すなわち、MRI装置100は、段階S250で受信されたユーザ入力に基づいて、中断されたプロトコルを続けて実行することができる。段階S248ないし段階S252で、MRI装置100は、中断されたプロトコルを手動で再開することができる。
【0055】
一方、段階S246及び段階S252で、MRI装置100は、中断されたプロトコルをさまざまに互いに異なる地点で再開することができる。すなわち、MRI装置100は、プロトコルに含まれた複数個のパルス・シーケンスのうち、動きが感知されて中断されたパルス・シーケンスを、初めから再開することもでき、イメージデータが最後に獲得されたり、あるいはMRI映像が最後に生成されたりした地点から続けて再開することもできる。また、MRI装置100は、中断されたパルス・シーケンスを飛ばし、次の順序のパルス・シーケンスを再開することもできる。MRI装置100がプロトコルを再開する具体的な実施形態については、
図12及び
図13でさらに説明する。
【0056】
図3ないし
図5で説明したように、MRI装置100は、被検者の動きの程度によって、プロトコルを選択的に中断することができる。さらに、MRI装置100は、中断されたプロトコルを、自動的にまたは手動で再開することもできる。このように、MRI装置100は、被検者の動きによって、プロトコルの実行を制御することにより、効率的にMRI映像を獲得することができる。
【0057】
図6は、本発明の一実施形態に係わるMRI映像獲得方法を図示したフローチャートである。
段階S310で、MRI装置100は、被検者を撮影するためのプロトコルを実行する。すなわち、MRI装置100は、少なくとも1つのパルス・シーケンスを含むプロトコルを実行することができる。段階S320で、MRI装置100は、プロトコルの実行中に、被検者の動きを感知することができる。感知された被検者の動きによってプロトコルの実行を制御する内容は、
図3ないし
図5で説明した内容と同じである。
段階S320で、MRI装置100は、動きが検出されたパルス・シーケンスを抽出する。すなわち、MRI装置100は、段階S310で実行されたプロトコルが終了すれば、プロトコルに含まれる少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、動きが感知されたパルス・シーケンスを抽出する。動きが検出されたパルス・シーケンスは、プロトコルに含まれる少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、いずれか一つにもなり、あるいは複数個になってもよい。
【0058】
段階S320で、MRI装置100は、感知された動きの程度が臨界値以上であるパルス・シーケンスを抽出することができる。すなわち、MRI装置100は、動きの程度と臨界値との比較判断結果によって、実行が中断されたパルス・シーケンスを抽出することができる。一方、MRI装置100は、画面上に表示されたマーカーを基準に、パルス・シーケンスを抽出することもできる。すなわち、MRI装置100は、パルス・シーケンスに係わる情報が表示される画面上の領域に表示された第1マーカーまたは第2マーカーを基準に、パルス・シーケンスを抽出することもできる。
段階S330で、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンス目録を、画面上に表示する。すなわち、MRI装置100は、プロトコルに含まれる少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、抽出されたパルス・シーケンスを、目録でとして画面上に出力することができる。一実施形態によれば、MRI装置100は、終了したプロトコルに含まれるパルス・シーケンスの目録と、抽出されたパルス・シーケンスの目録とを画面上に共に表示することができる。
【0059】
別の実施形態によれば、MRI装置100は、動きが感知されて抽出されたパルス・シーケンスのうち、動きの程度が臨界値以上であり、実行が中断されたパルス・シーケンスと、動きの程度が臨界値未満であり、中断なしに実行されたパルス・シーケンスとを区分して表示することができる。本実施形態については、
図14で具体的に説明する。
図6で説明した内容によれば、MRI装置100は、実行されたプロトコルのうち、動きが感知されたパルス・シーケンスを別途に出力し、ユーザにおいて、いかなるパルス・シーケンスを再び進行させる必要があるかを容易に確認することが可能である。
【0060】
図7は、本発明の一実施形態に係わるMRI映像獲得方法を図示したフローチャートである。
図7に図示されたフローチャートは、
図6の段階S330で、画面上にパルス・シーケンス目録を表示した後の段階に係わる実施形態を図示した図面である。
段階S340で、MRI装置100は、プロトコルの設定値を確認する。段階S340で確認するプロトコルの設定値は、
図5の段階S240の設定値とは異なる設定値である。すなわち、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスを再実行するための設定値が「自動」であるか、「手動」であるかを確認する。設定が「自動」である場合、段階S342に進み、「手動」である場合、段階S344に進む。
【0061】
段階S342で、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスを実行する。すなわち、MRI装置100は、
図6の段階S310で終了したプロトコルに続き、抽出されたパルス・シーケンスを自動的に実行し、MRI映像を再撮影する。すなわち、MRI装置100は、臨界値以上の程度を有する動きが感知されたパルス・シーケンスの目録を再び実行し、モーション・アーチファクトが発生しないMRI映像を獲得することができる。
段階S344で、MRI装置100は、ユーザ入力を受信する。すなわち、MRI装置100は、段階S330で、画面上に表示されたパルス・シーケンス目録によって、抽出されたパルス・シーケンスを再撮影するユーザ入力を受信する。プロトコルの設定値が「手動」であるので、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスを実行するユーザ入力が受信されるまで待機することができる。
一方、一実施形態によれば、MRI装置100は、画面上に表示されたパルス・シーケンス目録のうち、いくつかを選択するユーザ入力を受信することもできる。すなわち、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスの全部ではなく、いくつかのパルス・シーケンスのみを実行しようとするユーザ入力を受信することができる。
【0062】
段階S346で、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスを実行する。すなわち、段階S342で説明したように、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスを実行し、MRI映像を再び獲得する。一方、一実施形態によれば、MRI装置100は、段階S344で、いくつかのパルス・シーケンスを選択する入力が受信された場合、選択されたパルス・シーケンスのみを実行することもできる。
段階S348で、MRI装置100は、獲得されたMRI映像の目録を画面上に表示する。すなわち、MRI装置100は、段階S342及び段階S344で実行された「抽出されたパルス・シーケンス」によって獲得されたMRI映像を、画面上に表示することができる。一実施形態によれば、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスによって獲得されたMRI映像を、段階S310(
図6)で終了したプロトコルで獲得されたMRI映像とは区別される別個の目録で表示することもできる。
【0063】
図7で説明した内容によれば、MRI装置100は、動きが感知されたパルス・シーケンスを選択的に再び実行し、モーション・アーチファクトがないMRI映像を獲得することができる。すなわち、MRI装置100は、全体プロトコルを全部再び実行する必要なしに、動きが感知されたパルス・シーケンスのみを実行することにより、再撮影に必要となる時間を節約すると同時に、再撮影に必要となる時間を予測することができる。
【0064】
図8は、本発明の一実施形態に係わって、MRI装置が情報を提供する方法を図示したフローチャートである。
段階S410で、MRI装置100は、プロトコルの実行中に被検者の動きを感知する。段階S410は、
図3の段階S210で説明した内容と重複するので、具体的な説明は省略する。
段階S420で、MRI装置100は、感知された動きの程度を判断する。すなわち、MRI装置100は、感知された動きの程度を所定の臨界値と比較し、臨界値以上であるか否かを判断することができる。臨界値は、
図1で説明したように、さまざまな基準によって決定され、実行中であるプロトコル及びパルス・シーケンスによって異なる。
【0065】
次に、段階S430で、MRI装置100は、第1マーカーまたは第2マーカーを画面上に表示する。すなわち、MRI装置100は、感知された動きの程度が、臨界値以上である場合、プロトコルが中断されたことを示す第1マーカーを表示することができる。また、MRI装置100は、動きの程度が臨界値未満である場合、プロトコルが中断されずにMRI映像が補正されたことを示す第2マーカーを表示することもできる。
また、段階S430で、MRI装置100は、第1マーカーまたは第2マーカーを画面上で、動きが感知されたパルス・シーケンスが表示される領域に表示することができる。すなわち、MRI装置100は、プロトコルの実行中に、いかなるパルス・シーケンスで動きが感知されたかを画面上に表示することができる。
【0066】
また、MRI装置100は、第1マーカーまたは第2マーカーを、獲得されるMRI映像の所定位置に表示することもできる。すなわち、MRI装置100は、中断されたプロトコルによるMRI映像、または補正されたMRI映像の上にマーカーを表示することができる。
図8で説明した方法によれば、MRI装置100は、動きが感知されたパルス・シーケンス及びMRI映像を、マーカーを利用して表示することにより、ユーザをして、動きが感知されないパルス・シーケンス及びMRI映像と容易に区分させる。これによって、MRI装置100のユーザは、動きが感知されたパルス・シーケンスを容易に確認し、再撮影いかんを決定することもできる。
【0067】
図9は、本発明の他の実施形態に係わって、MRI装置が情報を提供する方法を図示したフローチャートである。
段階S510で、MRI装置100は、プロトコルの実行中に、被検者の動きを感知する。段階S510は、
図3の段階S210で説明した内容と重複するので、具体的な説明は省略する。一実施形態によれば、MRI装置100は、一つ以上のセンサを利用して、動きを感知するだけではなく、獲得されたMRI映像に発生するブラー(blurring)やノイズに基づいて、動きを感知することもできる。
段階S520で、MRI装置100は、感知された動きの程度を判断する。段階S520で、MRI装置100は、
図8で説明した段階S420と類似した過程を介して判断するので、具体的説明を省略する。一方、段階S520での臨界値は、段階S420の臨界値とは異なる程度の臨界値になり、段階S530で具体的に説明する。
【0068】
段階S530で、MRI装置100は、動き発生を示す情報を出力する。すなわち、MRI装置100は、段階S510で感知した被検者の動きを示す情報を、段階S520で、動き程度を臨界値と比較して判断した結果に基づいて、出力することができる。
例えば、MRI装置100は、被検者の動き程度が臨界値以上であると判断されれば、段階S530で、動き発生を示す情報を出力することができる。一方、被検者の動き程度が臨界値未満であると判断されれば、MRI装置100は、無視してもよいほどの動きであると判断し、何の情報も表示しないこともある。
【0069】
一方、動き発生を示す情報を出力する基準になる臨界値は、
図3ないし
図8で説明した臨界値とは異なる程度を意味することができる。すなわち、以上で説明した内容によれば、臨界値は、MRI装置100がプロトコルを中断させたり、あるいは続けて実行したりする基準になる動き程度を意味した。ただし、臨界値は、
図1及び
図2で説明したように、ユーザの入力やシステム内部的なアルゴリズムによって異なる値でもあり、一実施形態による臨界値は、感知された動きが、無視することができるほどの動きであるか否かを決定する、すなわち、再撮影する必要がないほどの動きであるか否かを決定する基準になってもよい。
具体的に説明すれば、MRI装置100は、段階S520で、動き程度が臨界値以上であると判断した場合、プロトコルを中断させるか否かとは関係なく、段階S530で、情報を出力することができる。すなわち、以上で説明した実施形態とは異なり、MRI装置100は、プロトコルの中断なしに、単にユーザに動き発生に係わる情報を出力することもできる。
【0070】
もちろん、一実施形態によるMRI装置100は、臨界値以上の動きが感知されたパルス・シーケンスについて、動き発生を示す第1マーカーを表示することもできる。一方、本実施形態により、パルス・シーケンスが表示される領域上や、MRI映像上に表示されるマーカーは、以上で説明した第1マーカーとは異なる意味を有することができる。すなわち、
図3ないし
図9で説明した第1マーカーは、動きが感知されてプロトコルが中断されたことを示すマーカーであると説明したが、本実施形態による第1マーカーは、臨界値以上の動きが感知されたことを示すマーカーであってもよい。すなわち、「第1マーカー」または「第2マーカー」という用語は、単にマーカーの順序、マーカーが意味する内容などを区別するための用語であり、以上で説明した内容に限定されるものではない。
一方、動き程度が臨界値未満であると判断した場合、MRI装置100は、ユーザに何の情報も出力せずに、
図4の段階S236及び段階S238のように、MRI映像を補正することもできる。MRI装置100が、MRI映像を補正した場合、第2マーカーを表示することができるということは、前述の通りである。
【0071】
一実施形態によれば、MRI装置100は、段階S530で動き発生情報を出力し、
図6及び
図7で説明したように、動きが感知されたパルス・シーケンスを抽出して実行することもできる。また、MRI装置100は、プロトコルの終了後に抽出されたパルス・シーケンスを自動的に実行したり、あるいはユーザ入力に基づいて実行したりすることができる。
一方、MRI装置100は、グラフィックデータ、テキストデータ及びオーディオデータのうち少なくとも一つを利用して、前述の動き発生情報を示すお知らせメッセージを出力することができる。例えば、MRI装置100は、動きが感知されたことを示すポップアップ(pop-up)・ウィンドウに表示されるテキストデータまたはグラフィックデータを介して、お知らせメッセージを出力することができ、警告音やあらかじめ保存された音声データを介して、お知らせメッセージを出力することもできる。
【0072】
図10Aないし
図10Cは、プロトコルの実行中に、被検者の動きを感知する実施形態を図示した図面である。MRI装置100は、
図1及び
図2で説明したように、さまざまな種類のセンサを利用したり、あるいは撮影装置を利用したり、あるいはMRI映像を比較することにより、被検者の動きを感知することができる。
図10Aで、MRI装置100は、ボア810内部に移動するクレイドル820に位置した被検者830を撮影するプロトコルを実行する。一方、シールドルーム800の内部に位置した撮影装置840は、プロトコルの実行中に被検者830を撮影し、映像データを獲得する。次に、MRI装置100のセンサ部120(
図1)は、映像データを分析し、被検者が撮影中に動くか否かを感知することができる。
一方、MRI装置100のセンサ部120は、撮影装置840から獲得した映像データを分析し、被検者830の動きを感知することができる一方、MRI装置100は、ユーザが、被検者830の動きを確認するように、映像データをユーザにディスプレイすることもできる。
【0073】
図10Bで、ボア810の内部に位置した撮影装置850は、
図10Aの場合と同様に、プロトコルの実行中に、被検者830の動きを感知する。一方、
図10A及び
図10Bに図示された撮影装置840,850は、赤外線センサなどの光センサで代替されもし、
図1で説明したさまざまなセンサが活用されもする。
図10Cで、撮影装置860は、被検者830に付着することができる。すなわち、
図10Cでは、撮影装置860が被検者830を観察するのではなく、ボア810内部を観察する。ボア810内部の映像を区別することができる標識などが存在する場合、MRI装置100は、撮影装置860が獲得したボア810内部の映像を分析し、被検者が動くか否かを感知することができる。言い替えれば、被検者830に付着した撮影装置860は、被検者830の動きによって移動し、これは、ボア810内部の映像に振動や変化を発生させる。一方、
図10Cに図示された実施形態に加えて、撮影装置860は、RFコイルに付着し、ボア810内部を撮影することもできる。
【0074】
図11は、プロトコルの実行中に感知された被検者の動きを示すマーカーを表示する一実施形態を図示した図面である。
図11(a)は、MRI装置100が画面上に表示するプロトコル及びパルス・シーケンスに係わる情報を図示する。
図11(a)で、MRI装置100は、脳プロトコル(brain protocol)に含まれる8個のパルス・シーケンスを画面上に表示する。
図11(a)に図示された8個のパルス・シーケンスは、被検者の具体的な部位、撮影方向及び撮影方式を示すそれぞれのパラメータ(parameter)を介して、画面上に表示される。例えば、MRI装置100は、第1パルス・シーケンス及び第2パルス・シーケンスを特定するパラメータである「Preview scan」及び「t2_haste_tra_8mm free br」を画面上に表示することができる。
【0075】
一方、
図11(a)で、MRI装置100は、第2パルス・シーケンスの実行中に動きが感知されたことを示すマーカー910を、画面上に表示する。すなわち、第2パルス・シーケンスのパラメータの左側に表示されたマーカー910は、パルス・シーケンスの実行中に、被検者の動きが感知され、パルス・シーケンスが中断されたことを示すことができる。他の実施形態によれば、マーカー910は、プロトコル及びパルス・シーケンスが中断されたという意味以外に、臨界値以上の程度である動きが感知されたということを示すこともできる。
【0076】
また、
図11(a)で、MRI装置100は、第1パルス・シーケンス及び第2パルス・シーケンスの実行を終了し、第3パルス・シーケンスの実行中に動きが感知され、プロトコルが中断された状況を図示している。すなわち、第1パルス・シーケンス、第2パルス・シーケンスとは異なり、第3パルス・シーケンスが表示された領域は、暗く表示される領域と、明るく表示される領域とが区分されている。すなわち、MRI装置100は、第3パルス・シーケンスが実行されることにより、
図11(a)に図示された画面の左側から右側に、暗く表示される領域を拡大させることができ、
図11(a)は、第3パルス・シーケンスの実行が約80%完了した地点で、被検者の動きが感知された場合を図示する。明るく表示された第4パルス・シーケンスないし第8パルス・シーケンスは、まだ実行されていないということを示す。
【0077】
一方、MRI装置100が被検者の動きを感知することによって、MRI装置100は、動きに係わる情報を出力することができる。
図11(b)で、MRI装置100は、感知された動きに係わる情報を、画面上に、イメージとテキストとを利用して出力する。すなわち、
図11(b)に図示された実施形態によれば、MRI装置100は、プロトコルが中断された場合に係わる設定値が「自動」である場合、臨界値以上の動きが感知されたことを画面上に出力する。これによって、MRI装置100は、ユーザから、シーケンスを再開する入力が受信されれば、中断されたプロトコルを再開することができる。一方、MRI装置100は、ユーザから、シーケンスを再開する入力だけではなく、シーケンスを初めから再び開始したり、あるいは中断されたプロトコルを飛ばしたり(skip)、次のシーケンスから始めたりする入力を受信することもできる。
【0078】
図11(c)で、MRI装置100は、感知された動きに係わる情報を、オーディオデータを利用して出力する。すなわち、MRI装置100は、ユーザに、警告音などのお知らせメッセージを、音響信号を通じて出力することもできる。
また、
図1及び
図2で説明したように、MRI装置100は、動きが感知されたパルス・シーケンスを中断させるだけではなく、動きが感知されたパルス・シーケンスの次の順序のパルス・シーケンスを中断させることもできる。すなわち、
図11(a)に図示された第3パルス・シーケンスの実行中に、臨界値以上の動きが感知された場合、MRI装置100は、第3パルス・シーケンスを続けて実行した後、第4パルス・シーケンスの開始を待機させることもできる。
【0079】
図12Aないし
図12Dは、中断されたパルス・シーケンスを再開する具体的な実施形態について説明する図面である。
図12Aないし
図12Dに図示された4個のバー(bar)は、それぞれパルス・シーケンスを示す。また、
図12Aの矢印900は、パルス・シーケンスの実行方向が左側から右側であるということを意味する。
まず、
図12Aで、MRI装置100は、プロトコルの実行中に、位置901で、被検者の動きを感知し、プロトコルを中断させる。MRI装置100が、動きがそれ以上感知されないか、あるいはユーザ入力によって中断されたプロトコルを再開する場合、MRI装置100は、中断されたパルス・シーケンスを、初めから再撮影することができる。
すなわち、
図12Aで、被検者を撮影した映像データは、パルス・シーケンスがいずれも終了してこそ獲得される。これによって、MRI装置100は、パルス・シーケンスが実行されている最中に動きが感知されれば、パルス・シーケンスを初めから改めて始めることができる。
【0080】
次に、
図12Bで、MRI装置100は、パルス・シーケンスの実行中に、位置902で、被検者の動きを感知し、プロトコル(すなわち、パルス・シーケンス)を中断させる。MRI装置100は、中断されたパルス・シーケンスを、初めではない中間から再開することができる。
すなわち、
図12Bでは、4個のブロック(block)で構成されるパルス・シーケンスを図示し、被検者を撮影した映像データが、パルス・シーケンスの実行によって、それぞれのブロックで、全4回獲得される。MRI装置100は、位置902で、被検者の動きが感知されれば、MRI映像データの獲得が完了した地点から、中断されたパルス・シーケンスを再開させることができる。すなわち、MRI装置100は、パルス・シーケンスが中断される以前、最後に映像データが獲得された地点から、パルス・シーケンスを再開することができる。
【0081】
図12Cで、MRI装置100は、
図12Bと同様に、4回にわたって映像データを獲得し、映像データを1回獲得している最中に、2回のMRI映像を生成する。すなわち、MRI装置100は、
図12Cのパルス・シーケンスを介して、全8個のMRI映像を生成する。
位置903で、被検者の動きが感知されれば、MRI装置100は、中断されたパルス・シーケンスを、最後にMRI映像が生成された地点から再開することができる。
【0082】
最後に、
図12Dで、MRI装置100は、パルス・シーケンスを介して、複数個のMRI映像を順次に生成する。位置904で、被検者の動きが感知されれば、MRI装置100は、動きが感知されたMRI映像は省略し、次の順序のMRI映像を生成するために、パルス・シーケンスを再開することができる。
すなわち、
図12Dで、MRI装置100は、パルス・シーケンスの位置904で動きが感知されれば、位置904から、続けてパルス・シーケンスを再開することができる。これによって、位置904に該当するMRI映像は、モーション・アーチファクトが発生するか、あるいは不完全でもあるが、MRI装置100は、複数個のMRI映像から、他の完全なMRI映像を獲得することもできる。
【0083】
図12Aないし
図12Dに図示された実施形態によって、MRI装置100は、パルス・シーケンス及びプロトコルの種類によって、プロトコルを再開する方法及び位置を異ならせることができる。すなわち、MRI装置100は、実行中であるプロトコル及びパルス・シーケンスが映像データを獲得し、MRI映像を生成する方法が、順次的(series)方法であるか、並列的(parallel)方法であるかをあらかじめ知り、それに合わせて、中断されたプロトコル及びパルス・シーケンスを再開させることができる。例えば、
図12Aのように、並列的に被検者を撮影し、1回で映像データが獲得される場合、MRI装置100は、中断されたパルス・シーケンスを、初めから撮影することができる。
一方、MRI装置100は、
図12Aないし
図12Dで説明した方法以外にも、さまざまな方法を介して、パルス・シーケンスを中断して再開することができる。すなわち、MRI装置100がパルス・シーケンスを実行する過程は、以上で説明した内容に限定されるものではない。
【0084】
図13A及び
図13Bは、中断されたパルス・シーケンスを再開する他の実施形態について説明する図面である。
図13A及び
図13Bに図示されたブロック905は、プロトコルを示し、ブロック905を構成する複数個のバー906は、プロトコルに含まれたパルス・シーケンスをそれぞれ示している。
図13Aで、MRI装置100は、第3パルス・シーケンスの実行中に、位置907で、被検者の動きを感知する。MRI装置100は、
図12Aないし
図12Dで説明したさまざまな方法を介して、第3パルス・シーケンスを再び撮影することができる。
一方、
図13Bで、MRI装置100は、第3パルス・シーケンスの位置908で、被検者の動きを感知する。
図13Aとは異なり、MRI装置100は、動きが感知された第3パルス・シーケンスを省略し、第4パルス・シーケンスを開始させることができる。一方、MRI装置100は、動きが感知された第3パルス・シーケンスを、プロトコルの終了後に、続けて実行することができ、
図7で説明したように、自動的に、またはユーザ入力に基づいて、第3パルス・シーケンスを実行することができる。
図13Bに係わる具体的な実施形態について、
図14及び
図15で説明する。
【0085】
図14は、プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、中断されたパルス・シーケンスの目録を出力する一実施形態を図示した図面である。
図14(a)で、MRI装置100は、画面上に脳プロトコルに含まれた8個のパルス・シーケンスをいずれも暗く表示し、8個のパルス・シーケンスがいずれも実行されたことを表示する。一方、MRI装置100で、第2パルス・シーケンス、第4パルス・シーケンス及び第6パルス・シーケンスを表示するマーカー910は、それぞれのパルス・シーケンスの実行中に、臨界値以上の動きが感知され、パルス・シーケンスが中断されたということを示す。
【0086】
図14(b)で、MRI装置100は、8個のパルス・シーケンスのうち、臨界値以上の程度を有する動きが感知されたパルス・シーケンスを抽出し、画面上に表示する。すなわち、MRI装置100は、プロトコルに含まれた8個のパルス・シーケンスから、第2パルス・シーケンス、第4パルス・シーケンス及び第6パルス・シーケンスを抽出し、抽出されたパルス・シーケンスの目録を画面上に表示することができる。
図14(b)で、MRI装置100は、それぞれのパルス・シーケンスごとに感知された動きの程度を基準に、パルス・シーケンスを抽出することができる一方、マーカー910が表示されたパルス・シーケンスを抽出することもできる。
【0087】
図14に図示されていないが、MRI装置100は、
図14(b)に図示されたように、抽出されたパルス・シーケンスを画面上に出力し、自動的にまたは手動で抽出されたパルス・シーケンスを実行することができる。すなわち、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスに係わる設定値が「自動」である場合、抽出されたパルス・シーケンスを画面上に出力し、続けて抽出されたパルス・シーケンスをさらに実行し、MRI映像を新たに獲得することができる。一方、設定値が「手動」である場合、MRI装置100は、画面上にパルス・シーケンスを出力して待機しながら、抽出されたパルス・シーケンスを実行するユーザ入力を受信することができる。すなわち、MRI装置100は、抽出されたパルス・シーケンスを実行したり、あるいは無視してプロトコルを終了したり、あるいは抽出されたパルス・シーケンスのうち、いくつかを選択して実行するユーザ入力を受信し、受信された入力によって動作することができる。
【0088】
図15は、プロトコルに含まれた少なくとも1つのパルス・シーケンスのうち、中断されたパルス・シーケンスと、MRI映像が自動補正されたパルス・シーケンスとの目録を区分して出力する一実施形態を図示した図面である。
図15(a)で、MRI装置100は、第7パルス・シーケンスの実行中に、臨界値以下の動きを感知されたことを画面上に出力する。すなわち、第2パルス・シーケンス、第4パルス・シーケンス及び第6パルス・シーケンスに表示された黒枠のマーカー914は、パルス・シーケンスの実行中に、臨界値以上の動きが感知され、パルス・シーケンスが中断されたということを示す第1マーカーである一方、第7パルス・シーケンスに表示された白枠マーカー920は、臨界値未満の程度である動きが感知され、パルス・シーケンスが中断されずにイメージが自動補正されたということを示す第2マーカーになる。
図11で説明したように、黒枠のマーカー914は、パルス・シーケンスの中断を意味するだけではなく、臨界値以上の動きが感知されたということを示すこともできる。同様に、白枠のマーカー920は、無視しても差し支えないほどの動きが感知されたということを示すこともできる。
【0089】
図15(a)で、第1マーカー及び第2マーカーは、それぞれ色で区分されて表示されたが、2つのマーカーは、他のさまざまな方法を介して区分されもする。すなわち、MRI装置100は、マーカーの色、形態、大きさ及び透明度など、多様な視覚的効果を利用して、2種類のマーカーを区分して表示することができる。さらに、
図11(a)、
図14、及び
図15に図示されたマーカーは、感知された動きを表示するための一実施形態に過ぎず、MRI装置100は、多様な形態及び種類の表現方式を利用して、マーカーを画面上に出力することができる。例えば、MRI装置100は、任意の形態を有するマーカーを表示するだけではなく、画面上に動きが感知されたパルス・シーケンスが表示される領域の色を、他の領域と区別して表示することもできる。すなわち、MRI装置100は、追加的なマーカーを表示しないとしても、他のさまざまな方法を介して、動きが感知されたパルス・シーケンスを視覚的に区別して出力することができる。
【0090】
一方、
図15(b)で、MRI装置100は、画面上に動きが感知されたパルス・シーケンスの目録を抽出して表示する。
図15(b)に図示された実施形態によれば、
図14(b)とは異なり、MRI装置100は、動きの程度が臨界値以上である第2パルス・シーケンス、第4パルス・シーケンス及び第6パルス・シーケンス以外にも、動きの程度が臨界値未満である第7パルス・シーケンスを抽出して画面上に表示することができる。
すなわち、MRI装置100は、動きの程度が臨界値以上であるパルス・シーケンスと、臨界値未満であるパルス・シーケンスとを区分して画面上に出力することができる。これによって、抽出されたプロトコルの設定値が「手動」である場合、MRI装置100のユーザは、臨界値未満の動きが感知されたパルス・シーケンスについても、必要によって再び実行することができる。抽出されたプロトコルに係わる設定値が「自動」である場合、MRI装置100は、2種類のパルス・シーケンスを画面上にいずれも出力し、実行中に中断されたパルス・シーケンスについてのみ実行することもでき、イメージが補正されたパルス・シーケンスについても、共に再び実行することもできる。すなわち、MRI装置100は、動きが感知されたパルス・シーケンスをいずれも再び実行することができる。
【0091】
図16は、複数個のMRI映像のうち、被検者の動きが感知されたパルス・シーケンスを介して獲得されたMRI映像に、マーカーを表示する一実施形態を図示した図面である。
図16に図示された15個の映像は、被検者の頭をサジタルビュー(sagittal view)で撮影したMRI映像である。一方、MRI装置100は、パルス・シーケンスごとに違いはあるが、一般的に、1つのパルス・シーケンスについて、10個以上20個以下のMRI映像を撮影することができる。
【0092】
図16に図示された黒枠のマーカー930は、パルス・シーケンスの実行中に、臨界値以上の動きが感知されたことを示すか、あるいは動きによって、撮影が中断及び再開された映像であるということを示すことができる。また、白枠のマーカー940は、臨界値未満の動きが感知されて自動補正されたMRI映像であるということを示す。
すなわち、MRI装置100は、画面上に表示されたMRI映像の目録に、プロトコルの実行中に、被検者の動きが感知されたMRI映像をマーカーを利用して表示することができる。また、MRI装置100は、さまざまな種類のマーカーを利用して、感知された動きの程度によって、MRI映像がいかに処理されたかを区分して表示することができる。
これによって、MRI装置100のユーザは、獲得されたMRI映像のうち、いかなる映像をさらに撮影する必要があるか、または自動補正アルゴリズムによって補正された映像が、十分に判読可能であるか否かを容易に確認することができる。
【0093】
他の実施形態によれば、MRI装置100は、
図16に図示されたところとは異なり、獲得されたMRI映像のうち、動きが感知された映像のみを別途の目録として抽出し、画面上に表示することもできる。すなわち、
図15で、パルス・シーケンスを抽出したところと類似して、MRI装置100は、複数個のMRI映像のうち、臨界値以上の動きが感知されたMRI映像及び/または補正されたMRI映像を抽出し、画面上に表示することができる。これによって、MRI装置100のユーザは、動きが感知されたMRI映像を容易に確認することができる。
図15で説明したように、
図16に図示された2種類のマーカーは、単なる実施形態に過ぎず、さまざまな異なる種類のマーカー及び表示方法が活用されもする。例えば、MRI装置100は、画面上に表示されたMRI映像のうち、動きが感知された映像をフリッカさせたり、映像の枠に視覚的な効果(例えば、枠を太く表示したり、あるいは色相を変更して表示)を適用することができる。
【0094】
図17Aないし
図17Dは、画面上に表示されるマーカーの実施形態を図示した図面である。
図17Aないし
図17Dでは、
図16で説明したマーカーに係わるGUI(graphic user interface)の実施形態を図示する。
図17Aないし
図17Dに図示された4個の四角形は、それぞれMRI映像を示す。
図17Aないし
図17Dでは、MRI映像に係わるGUI実施形態のみを図示して説明するが、
図14及び
図15に図示されたように、パルス・シーケンスに対応する情報が表示される領域についても同一に適用されもする。
【0095】
MRI装置100は、以上で例として挙げて説明した内容のように、映像1050の一部領域に、所定の形態によるマーカーを表示することができる。また、MRI装置100は、映像1060の色相や明暗などを変更し、映像1060を、動きが感知されていない他のMRI映像と区別されるように表示することもできる。または、MRI装置100は、映像1060を点滅(blink)させ、動きが感知されたということを表示することもできる。
MRI装置100は、映像1070のように、MRI映像の枠に視覚的な効果を付け加えることもでき、映像1080のように、MRI映像上に、テキスト・メッセージを表示させることもできる。
図17Aないし
図17Dで説明した内容は、MRI装置100がマーカーを表示する実施形態について説明するための例示に過ぎず、説明した内容に限定されるものではない。
【0096】
図18は、被検者の動きによって、動きが感知されたことを示す情報を出力する実施形態を図示した図面である。MRI装置100は、プロトコル及びパルス・シーケンスの実行中に、被検者の動きが感知されれば、画面1000上に情報を出力することができる。
図18では、MRI装置100がポップアップ・ウィンドウ1005を利用したお知らせメッセージを表示することにより、情報を出力する実施形態を図示している。
一方、
図18では、感知された動きの程度が、
図9で説明した臨界値以上である場合について説明する。すなわち、MRI装置100は、一つ以上のセンサやMRI映像の映像特性値を比較することにより、被検者の動きが臨界値以上であるということが決定されれば、プロトコルの実行とは無関係に、動き発生情報を出力することができる。
次に、プロトコルが終了し、ユーザがMRI映像を確認して再撮影を選択すれば、MRI装置100は、動きが発生したパルス・シーケンスを再び撮影することもでき、MRI装置100は、自動的に再撮影を実行することもできる。
【0097】
一方、
図18に図示された内容は、動き情報を示すお知らせメッセージの一実施形態に過ぎず、MRI装置100は、多様なお知らせメッセージを出力し、ユーザに動き発生を示す情報を提供することができる。すなわち、MRI装置100は、「動きが感知されて再撮影します」または「マーカーが表示された映像を確認し、再撮影いかんを選択してください」のような多様なお知らせメッセージを出力することができる。MRI装置100が情報を提供する方法は、図示されたグラフィック・メッセージまたはテキスト・メッセージに限定されるものではなく、前述のように、あらかじめ保存されたオーディオデータを利用することもできる。
【0098】
図19は、被検者の動きによって、プロトコルの実行に係わるお知らせメッセージを出力する一実施形態を図示した図面である。MRI装置100は、画面1000上に、ポップアップ・ウィンドウ1010を表示することにより、お知らせメッセージを出力する。MRI装置100は、ポップアップ・ウィンドウ1010と共に、警告音や音声データを出力することができるということは、
図9で説明した通りである。
一方、
図19に図示された実施形態で、被検者の動きの程度が臨界値未満であると感知された場合を図示する。すなわち、MRI装置100は、プロトコルを中断せずに、獲得されるMRI映像を補正するようにプロトコルの実行を制御する。
MRI装置100は、パルス・シーケンスが表示される領域やMRI映像上に、マーカーを表示する過程以外に、感知された動きに係わる情報を表示することができる。すなわち、
図9で説明したように、MRI装置100は、グラフィックデータ、テキストデータ及びオーディオデータのうち少なくとも一つを利用して、プロトコルの実行に係わる情報を示すお知らせメッセージを出力することができる。
【0099】
一方、
図19に図示されたポップアップ・ウィンドウ1010は、出力されるお知らせメッセージを図示した一実施形態に過ぎず、MRI装置100は、さまざまな異なる形態のグラフィックデータ、テキストデータ及びオーディオデータのうち少なくとも一つを介して、お知らせメッセージを出力することができる。
一実施形態によれば、MRI装置100は、お知らせメッセージを出力し、ユーザから受信される確認入力(「確認」ボタンをタッチまたはクリックするなど)によって、中断されたプロトコルを実行することができる。プロトコルが中断されない場合には、MRI装置100は、確認入力によって、お知らせメッセージの出力を終了することができる。
【0100】
一方、前述の方法は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能であり、コンピュータ可読媒体を利用して、前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータで具現されもする。また、前述の方法で使用されたデータの構造は、コンピュータ可読媒体に多くの手段を介して記録されもする。本発明の多様な方法を遂行するための実行可能なコンピュータコードを含む保存デバイスについて説明するために使用されるプログラム保存デバイスは、搬送波(carrier waves)や信号のように、一時的な対象が含まれるということを理解せねばならない。前記コンピュータ可読媒体は、マグネティック記録媒体(例えば、ROM(read-only memory)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD(compact disc)−ROM、DVD(digital versatile disc)など)のような記録媒体を含む。
【0101】
以上で説明した内容によれば、MRI装置100は、MRI撮影中に、被検者の動きが感知されるによって、プロトコル及び/またはパルス・シーケンスの実行を制御することにより、獲得されるMRI映像に示されるモーション・アーチファクトを最小化させることができる。また、MRI装置100は、被検者の動きが感知されたことをユーザに知らせ、ユーザが、動き発生に係わる状況を即座に認知することができる。
【0102】
さらに、被検者の動きが感知されたパルス・シーケンス及びイメージに、マーカーを表示することにより、MRI装置のユーザが確認しなければならない必要があるパルス・シーケンス及びイメージを直観的に知らしめる。また、動きが感知されたパルス・シーケンスのみを抽出して実行することにより、MRI装置のユーザは、モーション・アーチファクトが発生したパルス・シーケンスの目録を容易に構成することができ、再撮影に必要となる時間を容易に予測することができるようになり、被検者を効率的に診断することができる。
【0103】
本発明の実施形態に係わる技術分野で当業者は、本発明が前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現されるということを理解することができるであろう。従って、開示された方法は、限定的な観点ではなくして、説明的観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明ではなくして、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明の範囲に含まれるものであると解釈されなければならない。