特許第5774653号(P5774653)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774653
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】プリンタ装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 15/04 20060101AFI20150820BHJP
   B65H 16/08 20060101ALI20150820BHJP
   B65H 23/185 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   B41J15/04
   B65H16/08
   B65H23/185
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-177956(P2013-177956)
(22)【出願日】2013年8月29日
(65)【公開番号】特開2015-44383(P2015-44383A)
(43)【公開日】2015年3月12日
【審査請求日】2014年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】眞田 強
(72)【発明者】
【氏名】関野 利治
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−137509(JP,A)
【文献】 特開2009−134144(JP,A)
【文献】 特開2001−136765(JP,A)
【文献】 特開平06−001506(JP,A)
【文献】 特開2003−171050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 15/04
B65H 16/08
B65H 23/185
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻回された用紙を引き出して搬送する用紙搬送路と、
前記用紙に対して印字をおこなう印字部と、
前記用紙の外周面に接触して前記用紙を回転させるローラと、
前記ローラに駆動力を付与する第1のモータと、
前記ローラに補助的な駆動力を付与することが可能な第2のモータと、
前記ローラの回転が定常状態にあるかどうかを検知する定常回転検知部と、
前記定常回転検知部により前記ローラの回転が定常状態にあることが検知されたとき、前記第2のモータに付与する電流値を減少させる第2モータ回転制御手段と
を有するプリンタ装置。
【請求項2】
前記定常回転検知部は、前記ローラのシャフトの回転を検知して前記ローラの回転が定常状態にあるかどうかを検知する請求項1記載のプリンタ装置。
【請求項3】
巻回された用紙を引き出して搬送する用紙搬送路と、
前記用紙に対して印字をおこなう印字部と、
前記用紙の外周面に接触して前記用紙を回転させるローラと、
前記ローラに駆動力を付与する第1のモータと、
前記ローラに補助的な駆動力を付与することが可能な第2のモータと、
前記用紙の残量を検知する用紙残量検知部と、
前記用紙残量検知部により前記用紙の残量が所定量より少ないことが検知されたとき、前記第2のモータに付与する電流値を減少させる第2モータ駆動制御手段と
を有するプリンタ装置。
【請求項4】
前記用紙残量検知部は、光を発する発光部とこの発光部の光を受ける受光部を有し、前記発光部の発した光を前記受光部が受けたことにより前記用紙の残量が前記所定量より少ないことを検知する請求項3記載のプリンタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、用紙に印字をおこない発行するプリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レシート等の発行装置として用いられるプリンタ装置では、ロール状に巻回された用紙から引き出された長尺状の用紙に所定事項を印刷した後、所定長の長さの紙片に切断して排出を行っている。
【0003】
これらプリンタ装置をスーパーマーケットなどで使用する場合は、プリンタ装置のオペレータが近くにいる為、用紙切れが発生しても用紙補給を容易にすることが可能である。この為プリンタ装置に装填するロール状に巻回された用紙の径はそれほど大きくしなくても良い。しかしながらATM等に使用されるプリンタ装置では、近くにオペレータがいない場合が多い。この為用紙切れの頻度を減らす為にプリンタ装置に装填するロール状に巻回された用紙の径は大きくする場合が多い。
【0004】
プリンタ装置への用紙の装填は、その用紙の装填の容易さから、投げ込み収容と呼ばれる、ロール状に巻回された用紙をそのまま用紙の受け部に乗せる方法が取られる。しかしロール状に巻回された用紙の外周がプリンタ装置の内部の壁に接触して搬送不良が発生するおそれがある。これはロール状に巻回された用紙の径が大きいほど発生しやすくなる。この為ロール状に巻回された用紙と接触するプリンタ装置の内部の壁や底面の摩擦係数を小さくすることが知られている。
【0005】
ロール状に巻回された用紙はその径が大きいと、用紙に印字をおこなう印字部等で引き出しても回転し難い場合もあり、ロール状に巻回された用紙の外周面をプリンタ装置の内部の壁や底面に直接接触させずに、駆動力を有したローラの上にロール状に巻回された用紙を載置することも知られている。しかしながらロール状に巻回された用紙の径が大きい場合では、重量が大きく、ロール状に巻回された用紙が回転を停止している状態から回転を開始させる際の起動時に大きな負荷がかかり用紙が正しく搬送されないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−143004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、用紙の径が大きなロール状に巻回された用紙における、回転開始の際の大きな負荷状態でも用紙を正しく搬送するプリンタ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、巻回された用紙を引き出して搬送する用紙搬送路と、前記用紙に対して印字をおこなう印字部と、前記用紙の外周面に接触して前記用紙を回転させるローラと、前記ローラに駆動力を付与する第1のモータと、前記ローラに補助的な駆動力を付与することが可能な第2のモータと、前記ローラの回転が定常状態にあるかどうかを検知する定常回転検知部と、前記定常回転検知部により前記ローラの回転が定常状態にあることが検知されたとき、前記第2のモータに付与する電流値を減少させる第2モータ回転制御手段とを有する
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係るプリンタ装置の要部構成図。
図2】第1の実施形態に係るプリンタ装置のセンサローラ部の要部構成図。
図3】第1の実施形態に係るプリンタ装置のセンサブロック部の要部構成図。
図4】第1の実施形態に係るプリンタ装置の制御回路構成を説明するブロック図。
図5】第1の実施形態に係る補助モータ駆動切替方法の流れを示す流れ図。
図6】第2の実施形態に係るプリンタ装置の要部構成図。
図7】第2の実施形態に係る補助モータ駆動切替方法の流れを示す流れ図。
図8】第3の実施形態に係るプリンタ装置の要部構成図。
図9】第3の実施形態に係る補助モータ付与電流変更の流れを示す流れ図。
図10】第4の実施形態に係るプリンタ装置の要部構成図。
図11】第4の実施形態に係る補助モータ付与電流変更の流れを示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
以下に、本実施形態に係る第1の実施形態のプリンタ装置を、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は第1の実施形態に係るプリンタ装置1の要部を示す構成図である。なお、このプリンタでは、図の下側から上側に向けて用紙が搬送されるので、以下の説明においては、図中下側を上流側、上側を下流側とする。
【0012】
図中符号2は巻回されたロール状の用紙である。用紙2は、プリンタ装置1に設けられている図示しないプリンタカバーを開放し、上方より用紙2をプリンタ装置1に装填する。
【0013】
装填の際、用紙2は、用紙ガイドA3および用紙ガイドB4にてその装填位置を規制され、センサローラ7および送り出しローラ12に接触する状態で載置される。
【0014】
用紙2は第1の用紙面5と、第1の用紙面5と反対の面である第2の用紙面6を有しており、第1の用紙面5にのみ、加熱すると発色する感熱層が設けられている。
【0015】
送り出しローラ12の下流側にはアイドラローラ13が回転自在に支持されている。
【0016】
また、プリンタ装置1のアイドラローラ13からプリンタ装置1の下流側に向かって、搬送ガイドA14と搬送ガイドB15が延伸して設けられており、搬送ガイドA14と搬送ガイドB15の間を用紙搬送路16として用紙2が搬送される。
【0017】
アイドラローラ13の下流側には、サーマル印字ヘッド17と、このサーマル印字ヘッド17に対して用紙搬送路16を挟んで、図示しないモータによって回転可能とされたプラテンローラ18が設けられており、サーマル印字ヘッド17とプラテンローラ18にて印字部19を構成しており、印字部19にて用紙2の第1の用紙面5に印字をおこなう。
【0018】
印字部19の下流側にはカッタ20が配置されている。カッタ20は、何れも図示しない固定刃と可動刃とを有しており、カッタ20に設けられている図示しないスリットに挿入されてきた用紙2を、固定刃に向け可動刃を図示しないカッタモータの駆動によりスライド移動させることで切断する。
【0019】
ここでカッタ20は固定刃に向け可動刃がスライド移動するいわゆるスライド式カッタで説明したがこれに限定されるものではなく、固定刃に対し可動刃が回転することで用紙を切断するいわゆるロータリー式カッタであってもよい。
【0020】
カッタ20の下流側には、図示しないモータによって回転可能とされた排出ローラ21と、この排出ローラ21に対して用紙搬送路16を挟んで排出アイドラローラ22が対向配置されている。またプリンタ装置1は排出ローラ21の下流側に用紙排出口23を有しており、印字が終了しカッタ20にて切断された用紙2を、排出ローラ21と排出アイドラローラ22の協働により用紙排出口23よりプリンタ装置1の外部に排出する。
【0021】
またプリンタ装置1には表示部24が設けられており、プリンタ装置1のエラー状況を含めた各種状態を表示する。
【0022】
またプリンタ装置1にはセンサローラ7、ペーパモータ8および補助モータ9が設けられている。
【0023】
センサローラ7、ペーパモータ8および補助モータ9のいずれにも、図示しないギアが設けられており、センサローラ7のギアとペーパモータ8のギアとが連結している。また補助モータ9のギアには伝達ギア11が連結し、また伝達ギア11とセンサローラ7のギアとの間にはワンウェイクラッチ10が設けられている。
【0024】
次に、図2および図3にてセンサローラ7および定常回転検知部を示す。センサローラ7は接触ローラ30−1とシャフト30−2で構成されており、またシャフト30−2の近傍には、略凹形状をしているセンサブロック26が設けられている。また、センサブロック26の対向する内面には発光部27と受光部28をそれぞれ設けてあり、これらセンサブロック26、発光部27および受光部28にて回転センサ25を構成している。
【0025】
また発光部27と受光部28の間にはセンサローラ7のシャフト30−2が位置する様に配置されている。またシャフト30−2には通し穴31が設けられており、この中を発光部27から受光部28に向け検知光29が通過する。
【0026】
そして前記回転センサ25、センサローラ7のシャフト30−2および通し穴31にてセンサローラ7が定常回転しているかを検知する定常回転検知部を構成している。
【0027】
センサローラ7が定常回転をしているかの判断を図2および図3を用いて説明する。
【0028】
センサローラ7は接触ローラ30−1とシャフト30−2を有しており、またこのシャフト30−2を側方ならびに下方より囲む様に略凹形状のセンサブロック26が設けられている。このセンサブロック26のシャフト30−2側の内面には発光部27が、発光部27の対向する内面には受光部28が設けられており、発光部27より発せられた検知光29は受光部28に入射する様になっている。またシャフト30−2において、発光部27から受光部28への検知光29の経路の部分には通し穴31が設けられている。すなわち発光部27より発せられた検知光29は、図3に示すシャフト30−2の状態では通し穴31を通過して受光部28に到達するが、それ以外の回転位置ではシャフト30−2に遮られて受光部28には到達しない。
【0029】
制御部51は回転センサ25の発光部27に対して、常時発光する様に指令を出し、また受光部28が検知光29を受光した際の信号を受け取る。
【0030】
センサローラ7は定常状態での回転数が予め決まっている。センサローラ7が定常状態で回転している場合は、受光部28は予め定めてある時間間隔で受光信号を出す。制御部51はこの信号を確認する事でセンサローラ7が定常状態で回転しているかどうかを判定する事が可能となる。
【0031】
センサローラ7には、接触ローラ30−1が複数設けられている。この接触ローラ30−1の表面はゴム等の材料で作られており、ロール状の用紙2の表面と接触している。従って、センサローラ7がX方向に回転すると、これに接触しているロール状の用紙2はY方向に回転する。センサローラ7の定常回転数は、用紙2の正常な搬送速度に対応する様に設定してある。よってセンサローラ7が定常状態で回転しているかの判断は用紙2を正常な搬送速度で搬送しているかの判断をしている事となる。
【0032】
図4に、本実施形態に係るプリンタ装置1の制御回路構成を説明するブロック図を示す。この制御部51は、用紙搬送、印字、用紙切断、用紙排出およびプリンタの状況表示の各制御をおこなう。
【0033】
制御部51は、ホストコンピュータ50との連係および各種の制御の実行をおこなう、例えば、マイクロコンピュータで構成されている。制御部51の中央処理装置(MPU)52は、プログラムに従って、用紙搬送制御、印字制御、用紙切断制御、用紙排出制御等の各種の制御や演算をおこなう。
【0034】
またこのMPU52は、時間設定および時間制御をおこなう手段としてタイマ53を備えている。
【0035】
また制御部51には、MPU52で実行する制御プログラムや制御または演算途上のデータ等を格納する主記憶手段としてROM54およびRAM55が設置されている。
ROM54は制御プログラムやテーブル等を持つ読出し専用メモリであり、RAM55は演算途上のデータ等を格納する随時書込みメモリである。
【0036】
また、制御部51には、ホストコンピュータ50からの各種の入力データの取込みや、ホストコンピュータ50への制御部51の制御出力の取出しをおこなう入出力ユニット(I/O)56が設けられている。このI/O56は、MPU52、ROM54およびRAM55とをバスを通じて接続されている。
【0037】
また、I/O56には制御出力を取り出すための手段として、第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7のドライバ57、58、59、60、61、62、63が接続されている。
【0038】
第1のドライバ57は印字部19へ必要な駆動出力を供給する。第2のドライバ58はペーパモータ8へ必要な駆動出力を供給する。第3のドライバ59は補助モータ9へ必要な駆動出力を供給する。第4のドライバ60はカッタ20への駆動出力を供給する。第5のドライバ61は排出ローラ21への駆動出力を供給する。第6のドライバ62は表示部24に各種表示を行わせる表示駆動出力を供給する。第7のドライバ63は回転センサ25へ駆動信号を供給する。
【0039】
用紙2に対して印字部19にて印字をおこなう際、プラテンローラ18は、MPU52の印字指令手段としての制御出力に基づき、モータにより印字動作と同期して回転駆動される。サーマル印字ヘッド17は、ホストコンピュータ50からの印字データに基づいて発熱し、用紙2の第1の面5に印字をおこなう。
【0040】
制御部51のMPU52は、ドライバ58を介して、ペーパモータ8の回転及び停止駆動をおこなう。
【0041】
制御部51のMPU52は、ドライバ59を介して、補助モータ9の回転及び停止駆動をおこなう。
【0042】
制御部51のMPU52は、ドライバ60を介して、カッタ20を駆動させ、用紙2を切断する。
【0043】
制御部51のMPU52は、ドライバ61を介して、排出ローラ21の回転及び停止駆動をおこなう。
【0044】
制御部51のMPU52は、ドライバ62を介して、表示部24に、プリンタ装置1の各種情報、エラー等を表示する。
【0045】
制御部51のMPU52は、ドライバ63を介して、回転センサ25を駆動させ、検知信号を受信する。
【0046】
以下に、プリンタ装置1の動作を、図1乃至図3および図5を用いて説明する。制御部51はROM54に記憶されているプログラムに従って用紙搬送ならびに印字動作をおこなう。
【0047】
オペレータは、まず、プリンタ装置1に設けられている図示しないプリンタカバーを開放し、巻回されたロール状の用紙2を上方よりプリンタ装置1に装填する。装填の際、用紙2は、用紙ガイドA3および用紙ガイドB4にてその装填位置を規制され、センサローラ7および送り出しローラ12に接触する状態で載置される。
【0048】
次に用紙2を引き出し、アイドラローラ13を経由後、用紙2の先端をサーマル印字ヘッド17とプラテンローラ18の間に位置するようにセットする。
【0049】
この状態で、ホストコンピュータ50からの印字データを受信すると(S1)、制御部51はセンサローラ7が定常回転をしているかを判断する(S2)。
【0050】
センサローラ7が定常回転をしていないと判断した場合(S2のN)、制御部51は補助モータ9に対して補助モータ9に駆動信号がONとなる様に駆動信号を送り、補助モータ9を回転させる(S3)。なお補助モータ9に駆動信号を送る際、既に駆動信号がONであった場合は、補助モータ9のON状態を継続する。
【0051】
補助モータ9およびセンサローラ7にはいずれも図示しないギアが設けられている。補助モータ9のギアには伝達ギア11が連結しており、また伝達ギア11とセンサローラ7のギアとの間にはワンウェイクラッチ10が設けられている。このワンウェイクラッチ10は、伝達ギア11の回転をセンサローラ7のギアに対して伝える方向のみ回転力を伝達する様になっている。従って補助モータ9が駆動信号を受けるとその回転は伝達ギア11、ワンウェイクラッチ10を経由してセンサローラ7に伝わり、センサローラ7を回転させる。
【0052】
巻回されたロール状の用紙2は、センサローラ7と、駆動力を有していない送り出しローラ12の上に載置されている。補助モータ9の回転力は、センサローラ7を図1のX方向に回転させる力となるので、センサローラ7の接触ローラ30−1との摩擦により、用紙2にはY方向の回転力が付与される。
【0053】
次に制御部51は、印字部19を駆動させ、ホストコンピュータ50より受信した印字データを用紙2の第1の用紙面5に対して印字を開始する(S4)。なお印字においては、プラテンローラ18を回転させるとともに、サーマル印字ヘッド17を駆動させる。またこれと同時にペーパモータ8を駆動させる。
【0054】
ペーパモータ8は、センサローラ7の図示しないギアに対して接続されており、図1のZ方向に回転するため、センサローラ7をX方向に回転させる。よって用紙2にはセンサローラ7の接触ローラ30−1との摩擦によりY方向の回転力が付与される。
【0055】
すなわちセンサローラ7には、補助モータ9の回転による駆動力と、ペーパモータ8の回転による駆動力との双方が伝達されている。用紙2のロール径が大きい状態においては、用紙2が停止した状態から回転を開始し、その後定常回転に達するには大きな負荷となり、ペーパモータ8のみではセンサローラ7を定常回転させる事が難しい場合がある。
【0056】
しかしながら前述の様に、センサローラ7が定常回転していない時には、補助モータ9を駆動させその駆動力もセンサローラ7に対して伝達させる。これにより用紙2のロール径が大きい状態における起動時の大きな負荷がかかった状態でも用紙2を正しく搬送させる事が可能となる。
【0057】
制御部51は、印字部19及び、ペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこない、その後予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認する(S5)。ここで印字が完了した場合(S5のY)、印字は終了となる(S6)。印字が完了していない場合(S5のN)、再び定常状態で回転しているかを判断する(S2)。
【0058】
この様に、定常状態で回転していると認識するまでペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によりセンサローラ7を駆動させて印字をおこなう。
【0059】
制御部51は、印字の途中において、予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認し(S5)、ここで印字が終了していない場合(S5のN)は再び定常状態で回転しているかを判断する(S2)が、ここで定常状態で回転していると判断した場合(S2のY)、補助モータ9への駆動信号の送信を止め、補助モータ9の駆動を停止する(S7)。なお定常状態で回転しているかの判断は、前述の様に受光部28が受光した際の信号が定常状態で回転した際の時間間隔で出ているかどうかで判断する。
【0060】
ロール状の用紙2は、そのロール径が大きい状態では、停止状態から動きだす起動時に大きな負荷がかかっている為に、ペーパモータ8の駆動力のみではセンサローラ7を定常回転させる事は難である場合がある。しかしながら、起動時に補助モータ9とペーパモータ8の双方の駆動によって定常回転させた後は、起動時程の負荷はかかっておらず、ペーパモータ8の駆動力のみでセンサローラ7を駆動させてもセンサローラ7の定常回転を維持する事は可能である。
【0061】
補助モータ9の駆動を停止すると、補助モータ9に設けられている図示しないギアと、それに連結している伝達ギア11も停止する。伝達ギア11とセンサローラ7とがただ単に連結をした状態での伝達ギア11の停止はセンサローラ7の回転への負荷となってしまう。しかしながら伝達ギア11とセンサローラ7との間にはワンウェイクラッチ10が設けられている。これにより伝達ギア11が停止してもペーパモータ8の駆動力を受けたセンサローラ7は引き続き回転をしているため、その後ワンウェイクラッチ10の働きによりセンサローラ7の回転力が停止している伝達ギア11に伝わる事はない。
【0062】
補助モータ9を停止させた為、制御部51は、印字部19及びペーパモータ8の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこなう(S8)。その後予め定めた時間経過後ごと若しくは予め定めたデータ量の印字後ごとに印字が完了したかを確認する(S9)。ここで印字が完了した場合(S9のY)、印字は終了となる(S10)。印字が完了していない場合(S9のN)、再び定常状態で回転しているかを判断する(S2)。
【0063】
以上の様に、センサローラ7が定常回転しているかを検知する事で用紙2が正しく搬送されているかを判断する。センサローラ7が定常回転をしていない場合は用紙2のロール径が大きく起動時の負荷が大きい時等であるので、補助モータ9を駆動させペーパモータ8との双方で駆動させる。センサローラ7が定常回転している場合は起動時程の負荷はかかっていないので補助モータ9は駆動させずペーパモータ8みでの駆動とする。補助モータ9を停止させる事で、プリンタ装置1の消費電力が低下する。また補助モータ9が回転していることに起因する騒音の低下にもなる。
【0064】
またワンウェイクラッチ10が、補助モータ9とセンサローラ7の駆動力伝達経路に介在しており、補助モータ9が停止した後は、補助モータ9からセンサローラ7の駆動力の伝達はワンウェイクラッチ10の働きにより遮断される。これにより補助モータ9がセンサローラ7の回転の負荷になる事はない。
【0065】
またロール状の用紙2が定常回転しているかを検知する定常回転検知部は、ロール状の用紙2の中心を通る鉛直線より用紙搬送方向上流側であるAの方向に設けられている。
【0066】
用紙2はセンサローラ7及び送り出しローラ12の上に載置されているのみである為、サーマル印字ヘッド17とプラテンローラ18にて引き出されると、ロール状の用紙2の中心を通る鉛直線より用紙搬送方向上流側であるAの方向に移動しやすくなる。図1のセンサローラ7の様に、移動する方向に定常回転検知部の検知位置が存在しているのであればロール状の用紙2とセンサローラ7との接触は維持されやすく検知の精度は高くなる。しかしながら、図1の送り出しローラ12の位置である、移動する方向と反対の方向に定常回転検知部の検知位置が存在していると、ロール状の用紙2が移動することでロール状の用紙2とセンサローラ7との接触が離れ検知の精度が落ちる可能性がある。この様に、ロール状の用紙2が定常回転しているかを検知するセンサローラ7および定常回転検知部は、ロール状の用紙2の中心を通る鉛直線より用紙搬送方向上流側に設けるのが望ましい。
【0067】
なお定常回転検知部は、前述の様にセンサローラ7の回転を検知する以外にも直接用紙の搬送状態を検知して用紙が正常に搬送されているかを判断してもよい。その場合は、例えば用紙の第2の用紙面6にブラックマークを設け、このブラックマークを図示しない反射型のセンサで読取り、その読取り結果によって用紙が正常に搬送されているか判断可能である。
【0068】
(第2の実施形態)
以下に、本実施形態に係る第2の実施形態のプリンタ装置1を、図6および図7を用いて説明する。なお第1の実施形態と同じ構成部分においては同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0069】
第2の実施形態においては、ロール状の用紙2の定常回転を検知し、その結果に基づいて補助モータ9の駆動の要否を決定するのではなく、ロール状の用紙2の用紙残量を検知し、その結果に基づいて補助モータ9の駆動の要否を決定するものである。
【0070】
プリンタ装置1の図示しないフレームに対して、用紙センサ32が固定設置されている。この用紙センサ32はいずれも図示しない発光部と受光部を有しており発光部から発せられた図示しない検知光は受光部にて検知される。その検知光の高さは、Hの高さとなっている。また発光部と受光部の間にロール状の用紙2が存在している。
【0071】
発光部から発せられた検知光は受光部に到達する際、ロール状の用紙2がその間に存在している場合は検知光の到達が遮られる。この為、ロール径が予め定めた大きさより小さくなったかを検知する事が可能となっている。例えば、ロール状の用紙2の径が装填時のサイズである2−Fの場合や、用紙2が使用され、ロール状の用紙2の径が装填時の半分程度となった場合である2−Mの場合においては、用紙2が発光部と受光部の間に存在している為発光部から発せられた検知光が受光部に到達するのを遮る。この為受光部からは受光信号が発せられない。
【0072】
しかしながら用紙2が使用され、ロール状の用紙2の径が装填時の4分の1程度となった場合である2−Eの場合においては、用紙2が発光部と受光部の間に存在しなくなる為発光部から発せられた検知光が受光部に到達する。この為受光部からは受光信号が発せられる。この発光部、受光部を有した用紙センサ32が、用紙残量検知部となる。
【0073】
なお用紙残量検知部の検知結果を用いて補助モータ9の駆動の要否を判断する為、第1の実施の形態において説明した定常回転検知部である回転センサ25および通し穴31は設けられていない。
【0074】
ROM54は、ロール状の用紙2の径が2−Eより小さい場合は補助モータ9への駆動信号を停止する様に設定されている。
【0075】
第2の実施形態の補助モータ9の駆動について図7を用いて説明する。
【0076】
第1の実施の形態と同様に、用紙2がプリンタ装置1にセットされた状態で、ホストコンピュータ50からの印字データを受信すると(S11)、制御部51はプリンタ装置1に装填されている用紙2の残量が多いかを判断する(S12)。
【0077】
用紙2の残量は前述の図6で示した様に、ロール状の用紙2の径が2−Eの径を下回ったかどうかで判断する。
【0078】
用紙2の残量が多いと判断した場合(S12のY)、用紙センサ32の受光部が検知光を受光せず受光信号が出ていないすなわちロール状の用紙2の径が2−Eより大きい時であるので、用紙2のロール径が大きく、起動時に大きな負荷がかかってペーパモータ8のみでは用紙2が正しく搬送出来ない恐れがある時であるので、制御部51は補助モータ9に対して補助モータ9がONとなる様に駆動信号を送り、補助モータ9を回転させる(S13)。なお補助モータ9に駆動信号を送る際、既に駆動信号がONであった場合は、補助モータ9のON状態を継続する。
【0079】
次に制御部51は、印字部19を駆動させ、ホストコンピュータ50より受信した印字データを用紙2の第1の用紙面5に対して印字を開始する(S14)。なお印字においては、プラテンローラ18を回転させるとともにサーマル印字ヘッド17を駆動させる。またこれと同時にペーパモータ8を駆動させる。
【0080】
ペーパモータ8は、センサローラ7の図示しないギアに対して接続されており、図6のZ方向に回転するため、センサローラ7をX方向に回転させる。よって用紙2にはセンサローラ7の接触ローラ30−1との摩擦によりY方向の回転力が付与される。
【0081】
すなわちセンサローラ7には、補助モータ9の回転による駆動力と、ペーパモータ8の回転による駆動力との双方が伝達されている。用紙2の残量が多い状態においては、用紙2が停止した状態から回転を開始し、その後定常回転に達するには大きな負荷となり、ペーパモータ8のみではセンサローラ7を定常回転させる事が難しい場合がある。
【0082】
しかしながら前述の様に、用紙2の残量が多い時には、補助モータ9を駆動させその駆動力もセンサローラ7に対して伝達させる。これにより用紙2のロール径が大きい状態における起動時の大きな負荷がかかった状態でも用紙2を正しく搬送させる事が可能となる。
【0083】
制御部51は、印字部19及び、ペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこない、その後予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認する(S15)。ここで印字が完了した場合(S15のY)、印字は終了となる(S16)。印字が完了していない場合(S15のN)、用紙2の残量が多いかを判断する(S12)。
【0084】
この様に、用紙2の残量が多くないと認識するまでペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によりセンサローラ7を駆動させて印字をおこなう。
【0085】
制御部51は、印字の途中において、予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認し(S15)、ここで印字が終了していない場合(S15のN)は再び用紙2の残量が多いかを判断する(S12)が、ここで用紙2の残量が多くないと判断した場合(S12のN)、補助モータ9への駆動信号の送信を止め、補助モータ9の駆動を停止する(S17)。なお用紙2の残量が多くないとの判断は、前述の様に予め定めたH点の位置より用紙2の径が小さくなったかどうかで判断する。
【0086】
ロール状の用紙2は、そのロール径が大きい状態では、停止状態から動きです起動時に大きな負荷がかかっている為に、ペーパモータ8の駆動力のみではセンサローラ7を定常回転させる事は難である場合がある。しかしながら、起動時に補助モータ9とペーパモータ8の双方の駆動によって定常回転させた後は、起動時程の負荷はかかっておらず、ペーパモータ8の駆動力のみでセンサローラ7を駆動させてもセンサローラ7の定常回転を維持する事は可能である。
【0087】
補助モータ9の駆動を停止すると、補助モータ9に設けられている図示しないギアと、それに連結している伝達ギア11も停止する。伝達ギア11とセンサローラ7とがただ単に連結をした状態での伝達ギア11の停止はセンサローラ7の回転への負荷となってしまう。しかしながら伝達ギア11とセンサローラ7との間にはワンウェイクラッチ10が設けられている。これにより伝達ギア11が停止してもペーパモータ8の駆動力を受けたセンサローラ7は引き続き回転をしているため、その後ワンウェイクラッチ10の働きによりセンサローラ7の回転力が停止している伝達ギア11に伝わる事はない。
【0088】
補助モータ9を停止させた為、制御部51は、印字部19及びペーパモータ8の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこなう(S18)。その後予め定めた時間経過後ごと若しくは予め定めたデータ量の印字後ごとに印字が完了したかを確認する(S19)。ここで印字が完了した場合(S19のY)、印字は終了となる(S20)。印字が完了していない場合(S19のN)、再び用紙2の残量が多いかを判断する(S12)。
【0089】
以上の様に、用紙2の残量が多いかを判断する。用紙2の残量が多い場合は起動時の負荷が大きい時等であるので、補助モータ9を駆動させペーパモータ8との双方で駆動させる。用紙2の残量が少ない場合は、用紙2の残量が少ない為に起動時であっても補助モータ9は駆動させずペーパモータ8みでの駆動でも用紙2を正常に搬送させることが可能である。補助モータ9を停止させる事で、プリンタ装置1の消費電力が低下する。また補助モータ9が回転していることに起因する騒音の低下にもなる。
【0090】
またワンウェイクラッチ10が、補助モータ9とセンサローラ7の駆動力伝達経路に介在しており、補助モータ9が停止した後は、補助モータ9からセンサローラ7の駆動力の伝達はワンウェイクラッチ10の働きにより遮断される。これにより補助モータ9がセンサローラ7の回転の負荷になる事はない。
【0091】
(第3の実施形態)
以下に、本実施形態に係る第3の実施形態のプリンタ装置1を、図8および図9を用いて説明する。なお第1の実施形態と同じ構成部分においては同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0092】
第3の実施形態においては、ロール状の用紙2の定常回転を検知し、その結果に基づいて補助モータ9の駆動の要否を決定するのではなく、その検知結果に基づいて補助モータ9に付与する電流値を変えるというものである。
【0093】
また電流値を変えるのみで、用紙2が定常回転しているかどうかの検知結果の何れの結果においても補助モータ9の駆動を停止させる事はない。この為、第1の実施形態にて設けてあった補助モータ9とセンサローラ7の間に介在させてあったワンウェイクラッチは設けていない。
【0094】
センサローラ7が定常状態であるかの検知方法については、第1の実施形態と同じである為、その詳細な説明は省略する。
【0095】
第3の実施形態の補助モータ9の駆動について図9を用いて説明する。
【0096】
第1の実施の形態と同様に、用紙2がプリンタ装置1にセットされた状態で、ホストコンピュータ50からの印字データを受信すると(S21)、制御部51はセンサローラ7が定常回転しているかを判断する(S22)。
【0097】
用紙2の残量は前述の図6で示した様に、ロール状の用紙2の径が2−Eの径を下回ったかどうかで判断する。
【0098】
センサローラ7が定常回転していないと判断した場合(S22のN)、用紙2のロール径が大きく、起動時に大きな負荷がかかってペーパモータ8のみでは用紙2が正しく搬送出来ない恐れがある時であるので、制御部51は補助モータ9に対して補助モータ9がONとなる様に駆動信号を送り、補助モータ9を回転させる(S23)。
【0099】
なおこの際、補助モータ9に付与される電流は、補助モータ9の最大トルクが得られる電流値となっている。また補助モータ9に駆動信号を送る際、既に駆動信号がONであった場合は、補助モータ9へ付与する電流も変更せずON状態を継続する。
【0100】
次に制御部51は、印字部19を駆動させ、ホストコンピュータ50より受信した印字データを用紙2の第1の用紙面5に対して印字を開始する(S24)。なお印字においては、プラテンローラ18を回転させるとともにサーマル印字ヘッド17を駆動させる。またこれと同時にペーパモータ8を駆動させる。
【0101】
ペーパモータ8は、センサローラ7の図示しないギアに対して接続されており、図8のZ方向に回転するため、センサローラ7をX方向に回転させる。よって用紙2にはセンサローラ7の接触ローラ30−1との摩擦によりY方向の回転力が付与される。
【0102】
すなわちセンサローラ7には、補助モータ9の回転による駆動力と、ペーパモータ8の回転による駆動力との双方が伝達されている。用紙2の残量が多い状態においては、用紙2が停止した状態から回転を開始し、その後定常回転に達するには大きな負荷となり、ペーパモータ8のみではセンサローラ7を定常回転させる事が難しい場合がある。
【0103】
しかしながら前述の様に、センサローラ7が定常回転していない時には、補助モータ9を駆動させその駆動力もセンサローラ7に対して伝達させる。これにより用紙2のロール径が大きい状態における起動時の大きな負荷がかかった状態でも用紙2を正しく搬送させる事が可能となる。
【0104】
制御部51は、印字部19及び、ペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこない、その後予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認する(S25)。ここで印字が完了した場合(S25のY)、印字は終了となる(S26)。印字が完了していない場合(S15のN)、再びセンサローラ7が定常回転しているかを判断する(S22)。
【0105】
この様に、センサローラ7が定常回転していると認識するまでペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によりセンサローラ7を駆動させて印字をおこなう。
【0106】
制御部51は、印字の途中において、予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認し(S25)、ここで印字が終了していない場合(S25のN)は再びセンサローラ7が定常回転しているかを判断する(S22)が、ここでセンサローラ7が定常回転していると判断した場合(S22のY)、補助モータ9への駆動信号の送信は行うものの、補助モータ9が最大トルクにて回転する電流より低い電流を補助モータ9に付与する(S27)。
【0107】
ロール状の用紙2は、そのロール径が大きい状態では、停止状態から動きだす起動時に大きな負荷がかかっている為に、ペーパモータ8の駆動力のみではセンサローラ7を定常回転させる事は難である場合がある。しかしながら、起動時に補助モータ9とペーパモータ8の双方の駆動によって定常回転させた後は、起動時程の負荷はかかっておらず、補助モータ9を最大トルクで駆動させて補助はしなくともセンサローラ7の定常回転を維持する事は可能である。
【0108】
補助モータ9を最大トルクにて駆動させる電流より低い電流にて駆動させながら、制御部51は、印字部19及びペーパモータ8の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこなう(S28)。その後予め定めた時間経過後ごと若しくは予め定めたデータ量の印字後ごとに印字が完了したかを確認する(S29)。ここで印字が完了した場合(S29のY)、印字は終了となる(S30)。印字が完了していない場合(S29のN)、再びセンサローラ7が定常回転しているかを判断する(S22)。
【0109】
以上の様に、センサローラ7が定常回転をしているかを判断し、定常回転していない場合は起動時の負荷が大きい時等であるので、補助モータ9を最大トルクにて駆動させペーパモータ8との双方でセンサローラ7を駆動させる。センサローラ7が定常状態で回転している場合は補助モータ9を最大トルクにては駆動させて補助しなくとも用紙2を正常に搬送させることが可能である。補助モータ9を最大トルクで駆動させる電流値より低い電流値で駆動させる事で、プリンタ装置1の消費電力が低下する。
【0110】
なお本実施形態において、センサローラ7が定常回転していない場合は補助モータ9が最大トルクとなる電流を補助モータ9に付与した。しかしながら付与する電流は必ずしも補助モータ9が最大トルクとなる電流を付与する必要はなく、使用する用紙2が最大時において、ペーパモータ8の駆動を補助し、ペーパモータ8との協働にてセンサローラ7を定常回転させる事の出来るトルクを得られる電流値であれば良い。また定常回転到達後に補助モータ9に付与される電流はこの電流より低ければ良い。
【0111】
(第4の実施形態)
以下に、本実施形態に係る第4の実施形態のプリンタ装置1を、図10および図11を用いて説明する。なお第2の実施形態と同じ構成部分においては同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0112】
第4の実施形態においては、ロール状の用紙2の定常回転を検知し、その結果に基づいて補助モータ9の駆動の要否を決定するのではなく、ロール状の用紙2の用紙残量を検知し、その検知結果に基づいて補助モータ9に付与する電流値を変えるというものである。
【0113】
また電流値を変えるのみで、用紙残量検知部の検知の何れの結果においても補助モータ9の駆動を停止させる事はない。この為、第2の実施形態にて設けてあった補助モータ9とセンサローラ7の間に介在させてあったワンウェイクラッチは設けていない。またセンサローラ7が定常回転しているかの検知結果を使用しない。この為定常回転検知部である回転センサ25および通し穴31は設けられていない。
【0114】
用紙2の残量の検知方法については、第2の実施形態と同じである為、その詳細な説明は省略する。
【0115】
第4の実施形態の補助モータ9の駆動について図11を用いて説明する。
【0116】
第2の実施の形態と同様に、用紙2がプリンタ装置1にセットされた状態で、ホストコンピュータ50からの印字データを受信すると(S31)、制御部51はプリンタ装置1に装填されている用紙2の残量が多いかを判断する(S32)。
【0117】
用紙2の残量が多いと判断した場合(S32のY)、用紙2のロール径が大きく、起動時に大きな負荷がかかってペーパモータ8のみでは用紙2が正しく搬送出来ない恐れがある時であるので、制御部51は補助モータ9に対して補助モータ9がONとなる様に駆動信号を送り、補助モータ9を回転させる(S33)。
【0118】
なおこの際、補助モータ9に付与される電流は、補助モータ9の最大トルクが得られる電流値となっている。また補助モータ9に駆動信号を送る際、既に駆動信号がONであった場合は、補助モータ9へ付与する電流も変更せずON状態を継続する。
【0119】
次に制御部51は、印字部19を駆動させ、ホストコンピュータ50より受信した印字データを用紙2の第1の用紙面5に対して印字を開始する(S34)。なお印字においては、プラテンローラ18を回転させるとともにサーマル印字ヘッド17を駆動させる。またこれと同時にペーパモータ8を駆動させる。
【0120】
ペーパモータ8は、センサローラ7の図示しないギアに対して接続されており、図10のZ方向に回転するため、センサローラ7をX方向に回転させる。よって用紙2にはセンサローラ7の接触ローラ30−1との摩擦によりY方向の回転力が付与される。
【0121】
すなわちセンサローラ7には、補助モータ9の回転による駆動力と、ペーパモータ8の回転による駆動力との双方が伝達されている。用紙2の残量が多い状態においては、用紙2が停止した状態から回転を開始し、その後定常回転に達するには大きな負荷となり、ペーパモータ8のみではセンサローラ7を定常回転させる事が難しい場合がある。
【0122】
しかしながら前述の様に、用紙2の残量が多い時には、補助モータ9を駆動させその駆動力もセンサローラ7に対して伝達させる。これにより用紙2のロール径が大きい状態における起動時の大きな負荷がかかった状態でも用紙2を正しく搬送させる事が可能となる。
【0123】
制御部51は、印字部19及び、ペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこない、その後予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認する(S35)。ここで印字が完了した場合(S35のY)、印字は終了となる(S36)。印字が完了していない場合(S35のN)、用紙2の残量が多いかを判断する(S32)。
【0124】
この様に、用紙2の残量が多くないと認識するまでペーパモータ8と補助モータ9の双方の駆動によりセンサローラ7を駆動させて印字をおこなう。
【0125】
制御部51は、印字の途中において、予め定めた時間経過ごともしくは予め定めたデータ量の印字ごとに印字が完了したかを確認し(S35)、ここで印字が終了していない場合(S35のN)は再び用紙2の残量が多いかを判断する(S32)が、ここで用紙2の残量が多くないと判断した場合(S32のN)、補助モータ9への駆動信号の送信は行うものの、補助モータ9が最大トルクにて回転する電流より低い電流を補助モータ9に付与する
(S37)。
【0126】
ロール状の用紙2は、そのロール径が大きい状態では、停止状態から動きだす起動時に大きな負荷がかかっている為に、ペーパモータ8の駆動力のみではセンサローラ7を定常回転させる事は難である場合がある。しかしながら、起動時に補助モータ9とペーパモータ8の双方の駆動によって定常回転させた後は、起動時程の負荷はかかっておらず、補助モータ9を最大トルクで駆動させて補助はしなくともセンサローラ7の定常回転を維持する事は可能である。
【0127】
補助モータ9を最大トルクにて駆動させる電流より低い電流にて駆動させながら、制御部51は、印字部19及びペーパモータ8の駆動によるセンサローラ7の回転により印字をおこなう(S38)。その後予め定めた時間経過後ごと若しくは予め定めたデータ量の印字後ごとに印字が完了したかを確認する(S39)。ここで印字が完了した場合(S39のY)、印字は終了となる(S40)。印字が完了していない場合(S39のN)、再び用紙2の残量が多いかを判断する(S32)。
【0128】
以上の様に、用紙2の残量が多いかを判断する。用紙2の残量が多い場合は起動時の負荷が大きい時等であるので、補助モータ9を最大トルクにて駆動させペーパモータ8との双方でセンサローラ7を駆動させる。用紙2の残量が少ない場合は、用紙2の残量が少ない為に起動時であっても補助モータ9を最大トルクにて駆動させて補助しなくとも最大トルクで駆動させる電流値より低い電流値で駆動させる事で、用紙2を正常に搬送させることが可能である。補助モータ9を停止させる事で、プリンタ装置1の消費電力が低下する。
【0129】
なお本実施形態において、用紙2の残量が多い場合は補助モータ9が最大トルクとなる電流を補助モータ9に付与した。しかしながら付与する電流は必ずしも補助モータ9が最大トルクとなる電流を付与する必要はなく、使用する用紙2が最大時において、ペーパモータ8の駆動を補助し、ペーパモータ8との協働にてセンサローラ7を定常回転させる事の出来るトルクを得られる電流値であれば良い。また用紙2の残量が少なくなった場合に補助モータ9に付与される電流はこの電流より低ければ良い。
【0130】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更をおこなうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0131】
1:プリンタ装置
2:用紙
7:センサローラ
8:ペーパローラ
9:補助モータ
10:ワンウェイクラッチ
11:伝達ギア
12:送り出しローラ
17:サーマル印字ヘッド
18:プラテンローラ
20:カッタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11