特許第5774706号(P5774706)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5774706アルキルセルロースを含む水性化粧料組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774706
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】アルキルセルロースを含む水性化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20150820BHJP
   A61K 8/891 20060101ALI20150820BHJP
   A61K 8/897 20060101ALI20150820BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20150820BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20150820BHJP
   A61Q 1/04 20060101ALI20150820BHJP
   A61Q 1/02 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   A61K8/73
   A61K8/891
   A61K8/897
   A61K8/34
   A61K8/06
   A61Q1/04
   A61Q1/02
【請求項の数】13
【全頁数】76
(21)【出願番号】特願2013-528824(P2013-528824)
(86)(22)【出願日】2011年9月19日
(65)【公表番号】特表2013-537220(P2013-537220A)
(43)【公表日】2013年9月30日
(86)【国際出願番号】IB2011054087
(87)【国際公開番号】WO2012038879
(87)【国際公開日】20120329
【審査請求日】2014年8月8日
(31)【優先権主張番号】61/425,273
(32)【優先日】2010年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/425,263
(32)【優先日】2010年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/425,272
(32)【優先日】2010年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】1060600
(32)【優先日】2010年12月16日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1060652
(32)【優先日】2010年12月16日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1060650
(32)【優先日】2010年12月16日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】61/385,695
(32)【優先日】2010年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/385,713
(32)【優先日】2010年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】1057528
(32)【優先日】2010年9月20日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1057526
(32)【優先日】2010年9月20日
(33)【優先権主張国】FR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595100370
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】カヴァジユッチ,ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ジュフェロイ−ハイランド,ナタリー
(72)【発明者】
【氏名】グエン−ヘニン,エミリー
【審査官】 團野 克也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−067624(JP,A)
【文献】 米国特許第04699779(US,A)
【文献】 特開2009−024012(JP,A)
【文献】 特開平11−012119(JP,A)
【文献】 特開2000−219617(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC A61K8/00−8/99
A61Q1/00−90/00
DB Thomson Innovation
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理学的に許容される媒体中に
− 少なくとも5重量%の水;
− アルキル残基が1〜6の炭素原子を含むところの少なくともアルキルセルロース、該アルキルセルロースは、該組成物の総重量に対して1重量%〜60重量%の含有量で存在する;
− シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された少なくとも1の第一の非揮発性オイル;並びに
− 室温、すなわち25℃、及び大気圧、すなわち760mmHg、において液状である、少なくとも1の第二の、炭化水素をベースとする非揮発性オイルであって、C10〜C26モノアルコールから選択されるもの;
を含む、水中油型エマルジョンの形態にある化粧料組成物。
【請求項2】
該アルキルセルロースが、メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
該第一の非揮発性オイルが、フェニルシリコーンオイル及びフルオロオイルから選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
該第一の非揮発性オイルが、フェニルシリコーンオイルから選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
該非揮発性の、炭化水素をベースとする第二のオイルである10〜C26モノアルコールが、ラウリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、イソセチルアルコール、及びオクチルドデカノール、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
該非揮発性の、炭化水素をベースとする第二のオイルがオクチルドデカノールである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
該非揮発性の、炭化水素をベースとする第二のオイル及びアルキルセルロースが、1〜20の、非揮発性の、炭化水素をベースとする第二のオイル/アルキルセルロースの重量比で本発明に従う組成物において使用されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも1の染料を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
フィラー、ワックス、ペースト状脂肪、半結晶性ポリマー及び/又は親油性ゲル化剤、シリコーンガム、オルガノポリシロキサンエラストマー及びシリコーン樹脂及びこれらの混合物から選択された少なくとも1の化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
皮膚及び/又は口唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧的方法において、皮膚及び/又は口唇に請求項1〜9のいずれか1項に記載の少なくとも1の組成物を施与することからなる少なくとも1の段階を含む、上記方法。
【請求項11】
口唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧的方法において、
生理学的に許容される媒体中に、
− 少なくとも水;
− アルキル残基が1〜6の炭素原子を含むところの少なくともアルキルセルロース;
− シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された少なくとも1の第一の非揮発性オイル;並びに
− 少なくとも1の第二の、炭化水素をベースとする非揮発性のオイルであって、C10〜C26モノアルコールから選択されるもの;
を含む、水中油型エマルジョンの形態にある少なくとも1の化粧料組成物を口唇に施与することからなる少なくとも1の段階を含む、上記方法。
【請求項12】
第二の、炭化水素をベースとする非揮発性のオイルであるC10〜C26モノアルコールが、ラウリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、イソセチルアルコール、及びオクチルドデカノール、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の化粧的方法。
【請求項13】
該アルキルセルロースが安定な水性分散物の形態で該組成物において使用されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を製造する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に光沢、快適さ及び粘着性の無さの点において良好な化粧料の性質を示す堆積物、特にメイクアップ堆積物を作ることができる、口唇又は皮膚、特に口唇、を特にメイクアップする及び/又はケアすることを意図されている、アルキルセルロースを含む化粧料組成物を提案することに向けられる。
【0002】
本発明に従って目的とされる組成物は、より特に水性組成物であり、該組成物は水溶性染料を配合することで特に評価されている。
【0003】
一般的に、化粧料組成物は、皮膚及び/又は口唇に施与されたとき、審美的効果を与えること及びこの審美的効果を経時的に保つことが必要である。
【0004】
実際、化粧料組成物を施与した後の審美的効果の創出は、メイクアップ性能、化粧的性質例えば施与における快適さ、メイクアップの正確さ、メイクアップの均一性、光沢及び/又は光沢の経時的持続性、で表現される該組成物に固有の性質の集合から生じる。
【0005】
特に、皮膚又は口唇に施与されたときに、経時的に安定である均一な組成物を製造すること及び化粧料製品の光沢及び/又は経時的な持続性を改良することは、口唇のための棒状の又はグロスの形態の口紅の分野において働く配合者の現在進行中の関心事である。
【0006】
エチルセルロースは、化粧料及び/又は治療用組成物に十分な量で溶解されたとき、得られるフィルムの接着性及び持続性を改良するその能力で既に公知である。組成物に十分な量で溶解されたエチルセルロースは、フィルム形成性剤としてのその性質により、皮膚及び/又は口唇上にフィルムの形成を促進すること及びこのフィルムの耐水性を改良することも示されている。
【背景技術】
【0007】
不幸なことに、エチルセルロース及び一般的に(1〜6の炭素原子を含むアルキル基を有する)アルキルセルロースは、化粧料及び/又は皮膚科学配合物において一般的に使用される溶媒の大部分において、限られた溶解度を有する。一般的に、2〜8の炭素原子を含むモノアルコール、例えばエタノール、ブタノール、メタノール、又はイソプロパノール、は、化粧料又は医薬組成物において十分な量のエチルセルロースを溶解するために好ましい。C〜Cモノアルコールの蒸発は、皮膚又は口唇への該当する化粧料組成物の施与後、まず堆積物の濃縮を、第二に皮膚又は口唇の表面に非常に良好な持続性を有する被覆の形成をもたらす。例えば、国際公開第96/36310号パンフレットは、エチルアルコールに溶解されたエチルセルロースを特に含む化粧料組成物を提案している(SDA38B−190又はSDA40B−190溶媒)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、これらの揮発性モノアルコールは、皮膚及び/又は口唇に潜在的に刺激性であるという欠点を有しており、従って、皮膚上で繰り返し使用される場合、有害であり得る。
【0009】
この問題を克服するために、米国特許第5908631号において、C〜Cモノアルコールの代替物として、エチルセルロースのためのある数の溶媒、例えばラノリンオイル、ある種のトリグリセリド、ある種のプロピレングリコール又はネオペンチルグリコールエステル、乳酸イソステアリル、及びこれらの混合物を使用することが提案されている。
【0010】
不幸なことに、揮発性化合物であるこれらのC〜Cモノアルコールをこれらの非揮発性溶媒で置換することは、他方で、快適さ及び得られる堆積物の粘着性の観点で有害であり得る。
【0011】
従って、十分な光沢及び快適性を有し、粘着性でない堆積物を皮膚及び/又は口唇の上に形成することのできる十分な量のアルキルセルロースを含み、C〜Cモノアルコールを含まない化粧料組成物に対する需要がまだある。
【0012】
口唇をケアすることの文脈において、例えば口唇に潤いを与えることに寄与するために又は堆積物の付け心地のために、活性剤例えばモイスチャライザーを口紅組成物に導入することがより特に所望される。しかし、口紅配合物(固体であるか又は液体であるにかかわらず)は、一般的に無水であり、活性剤例えばグリセロール、の導入は、例えば組成物の安定性問題の原因である(滲出)。標準的な構造への水の導入は、組成物の経時的な不安定性の問題を起こす(すなわち、それらは相分離又は滲出現象を示す)。
【0013】
(顆粒を形成せず、相分離を起こさない)経時的に均一でありかつ安定であり、施与しやすく、乏しく粘着性又は非粘着性であり、ある実施態様においては、満足できるレベルの持続性を有する、薄く、軽く、均一であり、光沢があり、快適な堆積物の製造を許す、十分な量のアルキルセルロースを含む、皮膚及び/又は口唇をメイクアップする及び/又はケアするための組成物への需要がより特にある。
【0014】
本発明の目的は、正確には、これらの需要を満たすことである。
【0015】
以下に示される例からわかるように、本発明者らはC〜Cモノアルコール以外の特定のオイルの混合物を用いて水中の分散物の形でのアルキルセルロースを配合することにより上記の期待が満足されることができることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0016】
すなわち、その特徴の第一に従うと、本発明の課題は、生理学的に許容される媒体中に
− 少なくとも5重量%の水;
− アルキル残基が1〜6の炭素原子を含むところの少なくともアルキルセルロース、該アルキルセルロースは、該組成物の総重量に対して1重量%〜60重量%の含有量で存在する;
− シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された少なくとも1の第一の非揮発性オイル;並びに
− 室温、すなわち25℃、及び大気圧、すなわち760mmHg、において液状である、少なくとも1の第二の、炭化水素をベースとする非揮発性オイルであって、C10〜C26モノアルコールから選択されるもの;
を含む、水中油型エマルジョンの形態にある化粧料組成物である。
【0017】
特定の実施態様において、本発明の課題は、生理学的に許容される媒体中に、
− 少なくとも水、特に少なくとも5重量%の水;
− アルキル残基が1〜6の炭素原子、好ましくは1〜3の炭素原子、を含むところの少なくともアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース;
− シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された少なくとも1の第一の非揮発性オイル;
− 少なくとも1の第二の、炭化水素をベースとする非揮発性オイルであって
− C10〜C26アルコール、好ましくはモノアルコール、
− C〜Cモノカルボン酸又はポリカルボン酸とC〜Cアルコールとの、任意的にヒドロキシル化されていてもよいモノエステル、ジエステル、又はトリエステル、及び
− C〜Cポリオールと1以上のC〜Cカルボン酸とのエステル
から選択されるもの;並びに
− 少なくとも1のラウリル硫酸ナトリウム;及び任意的に追加のノニオン性又はアニオン性界面活性剤;
を含む化粧料組成物である。
【0018】
本発明の一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う化粧料組成物は、少なくとも1のシリコーンガムをもまた含む。
【0019】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う化粧料組成物は、少なくとも1のオルガノポリシロキサンエラストマーをもまた含む。
【0020】
さらに別の特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、少なくとも1のシリコーン樹脂をもまた含む。
【0021】
さらに別の特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、モイスチャライザー、瘢痕化剤、及び抗老化剤から選択された少なくとも1の活性剤をもまた含む。
【0022】
有利には、本発明に従う化粧料組成物は、経時的(特に室温において1月後に)に均一、安定であり(滲出又は相分離しない)、皮膚及び/又は口唇に施与しやすく、光沢、快適さ(堆積物が薄くかつ軽い)の観点において良好な性質を示す均一な堆積物を作り、非粘着性又は乏しく粘着性であって、ある実施態様では口唇をケアすることに貢献する。
【0023】
特に、口唇をケアする組成物の文脈においては、本発明に従う組成物は水を含むので、この水が、特に組成物及び/又は活性剤の安定性の問題なしに、該組成物への親水性の活性剤の導入に特に役立つ。
【0024】
さらに、本発明に従う組成物の口唇上の堆積物は、良好なレベルの持続性を示し、これは口唇上の活性剤の残留を保証し、すなわち口唇上のケアの効率(湿潤化、痕跡化、及び/又は抗老化効果)を改善する。
【0025】
有利には、本発明に従う組成物は、施与しやすく、口唇の輪郭にメイクアップの正確な施与をもたらすことができる。
【0026】
本発明に従う組成物は、水溶性染料の使用に特に適する。
【0027】
下記の実施例からわかるように、本発明に従って考慮下のオイルの組み合わせは、アルキルセルロース、好ましくは例えばエチルセルロース、を該組成物に配合するのに特に有利である。
【0028】
本発明に従う組成物は、有利には、有効量のアルキルセルロースの使用を許す。本発明の目的のために、用語「有効量」は、上記の期待される効果を得るのに十分である量を意味する。
【0029】
特に、本発明に従う組成物は、組成物の総重量に対して、少なくとも1重量%、特に好ましくは少なくとも4重量%のアルキルセルロース(優先的にはエルセルロース)の固体を含む。
【0030】
特に好ましくは、本発明に従う組成物は、組成物の総重量に対して4重量%〜60重量%のアルキルセルロース(好ましくはエチルセルロース)の固体、より好ましくは5重量%〜30重量%、より好ましくは5重量%〜20重量%を含む。
【0031】
用語「生理学的に許容される媒体」は、皮膚及び/又は口唇への本発明に従う組成物の施与に特に適する媒体を意味する。
【0032】
好ましくは、本発明に従う組成物は液体である。
【0033】
用語「液体」は、「固体」組成物と反対に、その自重下で、室温(20℃)及び大気圧(760mmHg)において流動することのできる組成物を意味する。
【0034】
本発明に従う組成物は、好ましくは、水性相における油のエマルジョンの形である。
【0035】
好ましくは、本発明に従う組成物は、液状の口紅、好ましくはグロス、である。
【0036】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明の組成物は、5重量%未満、特に4重量%未満、特に3重量%未満、より特に2重量%未満、特に1重量%未満のシリコーン界面活性剤を含むか又はシリコーン界面活性剤を完全に含まない。
【0037】
その特徴の一つに従うと、本願の課題は、口唇及び/又は皮膚、特に口唇、をメイクアップする及び/又はケアするための化粧的方法において、口唇及び/又は皮膚に上で定義された少なくとも1つの組成物を施与することからなる少なくとも1の段階を含む該方法である。
【0038】
特に、本願の課題は、口唇をメイクアップする及び/又はケアするための化粧的方法において、
生理学的に許容される媒体中に
− 少なくとも水;
− アルキル残基が1〜6の炭素原子、好ましくは1〜3の炭素原子、を含むところの少なくともアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース;
− シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された少なくとも1の第一の非揮発性オイル;並びに
− 少なくとも1の第二の、炭化水素をベースとする非揮発性オイルであって、
− C10〜C26アルコール、好ましくはモノアルコール、
− C〜Cモノカルボン酸又はポリカルボン酸とC〜Cアルコールとの、任意的にヒドロキシル化されていてもよいモノエステル、ジエステル、又はトリエステル、及び
− C〜Cポリオールと1以上のC〜Cカルボン酸とのエステル、
から選択されるもの;
を含む少なくとも1の化粧料組成物を、口唇に施与することからなる少なくとも1の段階を含む該方法である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
エチルセルロース
本発明に従う組成物は、アルキル残基が1〜6の炭素原子、好ましくは1〜3の炭素原子、を含むところの少なくともアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロースを含む。
【0040】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、アルキルセルロース(優先的にはエチルセルロース)は、本発明に従う組成物中に1重量%〜60重量%の範囲、特に4重量%以上の範囲の(固形分)含有量で存在する。
【0041】
特に好ましくは、本発明に従う組成物は、組成物の総重量に対して4重量%〜60重量%のアルキルセルロース固体、より好ましくは5重量%〜30重量%、さらにより好ましくは5重量%〜20重量%を含む。
【0042】
アルキルセルロースは、アセタール結合を介して一緒に結合されたβ―無水グルコース単位から形成された鎖を含むセルロースのアルキルエーテルである。各無水グルコース単位は3つの置換可能な水酸基を含み、これらの水酸基の全部または一部は以下の反応式に従って反応することができる。
ここでRはセルロース基を表す。
【0043】
有利には、アルキルセルロースはメチルセルロース、エチルセルロース、及びプロピルセルロースから選択される。
【0044】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、アルキルセルロースはエチルセルロースである。
【0045】
それはセルロースエチルエーテルである。
【0046】
3つの水酸基の総置換は、各無水グルコース単位について、3の置換度、言い換えると、54.88%のアルコキシ基の含有量、をもたらす。
【0047】
本発明に従う化粧料組成物において使用されるエチルセルロースポリマーは、優先的に、無水グルコース単位ごとに2.5〜2.6の範囲のエトキシ基での置換度を有するポリマー、言い換えると44%〜50%の範囲のエトキシ基の含有量を含む。
【0048】
好ましい態様に従うと、アルキルセルロース(好ましくはエチルセルロース)は、ラテックス又は疑似ラテックスタイプの分散物のように、水性相に分散された粒子の形で本発明の組成物において使用される。これらのラテックス分散物を製造する技術は当業者に周知である。
【0049】
水中において26.2重量%の割合でのエチルセルロースの分散物からなり、ラウリル硫酸ナトリウムおよびセチルアルコールで安定化されている、FMC Biopolymer社によりAquacoat ECD−30の名前で販売されている製品が、エチルセルロースの水性分散物としての使用に最も特に適切である。
【0050】
一つの特定の実施態様に従うと、エチルセルロースの水性分散物、特に製品Aquacoat ECDは、組成物の総重量に対して3重量%〜90重量%、特に10重量%〜60重量%、好ましくは20重量〜50重量%のエチルセルロースの分散物の割合で使用され得る。
【0051】
一つの特定の好ましい実施態様に従うと、本発明の組成物は、すなわち、アニオン性及びノニオン性界面活性剤から選択される少なくとも1の界面活性剤、特に以下においてより詳細に記載されるもの、特にアニオン性界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、を含む。
【0052】
これらの界面活性剤は、より特に、少なくも部分的に、本発明の組成物の製造において使用されるアルキルセルロースの水性分散物により導入され得る。
【0053】
すなわち、別のその特徴に従うと、本発明は、本発明の組成物を製造するための方法において、アルキルセルロースが、アルキルセルロースの安定な水性分散物の形で該組成物において使用され、該分散物はアニオン性及びノニオン性界面活性剤から選択される少なくとも1の界面活性剤を特に含むことを特徴とする該方法にもまた関する。
【0054】
上記のように、アルキルセルロース、好ましくは安定な水性分散物の形のもの、が、より特に下記において説明されるオイルの混合物と組み合わせて本発明に従って使用される。
【0055】
生理学的に許容される媒体
上 記の化合物以外に、本発明に従う組成物は、生理学的に許容される媒体を含む。
【0056】
用語「生理学的に許容される媒体」は、皮膚及び/又は口唇に本発明の組成物を施与するために特に適切である媒体、例えば水、又は、化粧料組成物において一般的に使用されるオイル又は有機溶媒を意味する。
【0057】
生理学的に許容される媒体(許容される範囲、毒性及び感触)は、一般的に、その上に該組成物が施与されるべき基体の性質及び該組成物が用意される形にもまた適合される。
【0058】
脂肪相
本発明に従う組成物は、少なくとも1の第一の非揮発性のシリコーンオイル及び/又はフルオロオイル並びに少なくとも1の第二の、特定の炭化水素をベースとする非揮発性オイルを含む少なくとも1の脂肪相特に液状脂肪相を含む。
【0059】
用語「オイル」は、室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)において液状である、水と非混和性の非水性化合物を意味する。
【0060】
第一の非揮発性シリコーン及び/又はフルオロオイル
その特徴の一つに従うと、本発明に従う組成物は、シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された少なくとも1の第一の非揮発性オイルを含む。
【0061】
用語「非揮発性」は、室温及び大気圧におけるその蒸気圧がゼロではなく、0.02mmHg(2.66Pa)未満、よりよくは10−3mmHg(0.13Pa)未満であるオイルを意味する。
【0062】
好ましくは、該非揮発性オイルは、該組成物の総重量に対して5重量%〜75重量%、好ましくは10重量%〜40重量%、又は15重量%〜30重量%の範囲の総含有量で存在する。
【0063】
非揮発性シリコーンオイル
第一の好ましい実施態様に従うと、非揮発性オイルはシリコーンオイルである。
【0064】
用語「シリコーンオイル」は、少なくとも1のケイ素原子を含むオイルを意味する。
【0065】
本発明において使用され得る非揮発性シリコーンオイルは、9センチストーク(cSt)(9×10−6/秒)以上かつ800000cSt未満、好ましくは50〜600000cSt、好ましくは100〜500000cStの25℃における粘度を特に有するシリコーンから選択され得る。このシリコーンの粘度は標準ASTMD−445に従って測定され得る。
【0066】
第一の実施態様に従うと、非揮発性のシリコーンオイルは、非フェニルのシリコーンオイルである。
【0067】
非揮発性非フェニルシリコーンオイルは
− 非揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、
− アルキル又はアルコキシ基を含むPDMS、該基はシリコーン鎖のペンダント状であるか及び/又は末端にあり、これらの各基は2〜24の炭素原子を含む、
− 脂肪族及び/又は芳香族基、又は官能基、例えばヒドロキシ、チオール、及び/又はアミン基、を含むPDMS
− 任意的にフルオロ基で置換されていてもよいポリアルキルメチルシロキサン、例えばポリメチルトリフルオロプロピルジメチルシロキサン、
− 官能基、例えばヒドロキシル、チオール、及び/又はアミン基で置換されているポリアルキルメチルシロキサン、
− 脂肪酸、脂肪族アルコール又はポリオキシアルキレン及びこれらの混合物で修飾されたポリシロキサン、
から選択され得る。
【0068】
一つの実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、少なくとも1の非フェニルシリコーンオイル、特に例えば直鎖(つまり非環状)オイルを含む。
【0069】
挙げられ得るこれらの非揮発性非フェニル直鎖シリコーンオイルの代表的な例は、ポリジメチルシロキサン;アルキルジメチコーン;ビニルメチルメチコーン;を含み、任意的にフッ素化されていてもよい脂肪族基又は官能基例えばヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基で修飾されたシリコーンをもまた含む。
【0070】
非揮発性シリコーンオイルがジメチコーンであるとき、それは、該組成物の総重量に対して5重量%以上の含有量でより特に存在する。
【0071】
そのような含有量は、特に、所望される光沢効果を得ることを可能にする。
【0072】
非フェニルシリコーンオイルは、式(I)のシリコーンから特に選択され得る。

ここで、
1、2、及びRは、一緒になって又は独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基であり、
及びRは、一緒になって又は独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基、ビニル基、アミン基又はヒドロキシル基であり、
Xは、1〜6の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基、又はアミン基であり、
n及びpは、特に、25℃におけるその粘度が9センチストーク(cSt)(9×10−6/秒)〜800000cStである流動体化合物を有するように選択される整数である。
【0073】
本発明に従って使用され得る非揮発性シリコーンオイルとして、式(I)の化合物であって該式において
− 置換基R〜R及びXは、メチル基を表し、p及びnは粘度が500000cStであるようなもの、例えばGeneral Electric社により名前SE30で販売されている製品、Wacker社により名前AK500000で販売されている製品、Bluestar社により名前Mirasil DM 500000で販売されている製品、及びDow Corning社により名前Dow Corning200Fluid500000cStで販売されている製品、
− 置換基R〜R及びXは、メチル基を表し、p及びnは粘度が60000cStであるようなもの、Dow Corning社により名前Dow Corning 200 Fluid 60000 CSで販売されている製品、及びWacker社により名前Wacker Belsil DM 60000で販売されている製品、
− 置換基R〜R及びXは、メチル基を表し、p及びnは粘度が350cStであるようなもの、例えば、Dow Corning社により名前Dow Corning 200 Fluid 350 CSで販売されている製品、又はWacker社により名前Wacker−Belsil DM 350で販売されている製品、
− 置換基R〜Rは、メチル基を表し、基Xはヒドロキシル基を表し、n及びpは粘度が700cStであるようなもの、例えば、Momentive社により名前Baysilone Fluid T0.7で販売されている製品
が挙げられ得る。
【0074】
第二の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、少なくとも1の非揮発性フェニルシリコーンオイルを第一の非揮発性オイルとして含む。
【0075】
挙げられ得るこれらの非揮発性フェニルシリコーンオイルの例は
− 下記式に相当するフェニルシリコーンオイル

ここで、基Rは、互いに独立して、メチル又はフェニルを表す、ただし少なくとも1の基Rはフェニルを表す、
を含む。好ましくは、この式において、フェニルシリコーンオイルは少なくとも3のフェニル基、例えば少なくとも4、少なくとも5又は少なくとも6のフェニル基を含む。
− 以下の式に該当するフェニルシリコーンオイル:
ここで、基Rは、互いに独立して、メチル又はフェニルを表す、ただし、少なくとも1のRはフェニルである。
【0076】
好ましくは、この式において、該オルガノポリシロキサンは、少なくとも3のフェニル基、例えば少なくとも4又は少なくとも5のフェニル基を含む。前に記載されたフェニルオルガノポリシロキサンの混合物が使用され得る。挙げられ得る例は、トリフェニル、テトラフェニル又はペンタフェニルオルガノポリシロキサンの混合物を含む。
− 下記式に該当するフェニルシリコーン

ここでMeはメチルを表し、Phはフェニルを表す。このようなフェニルシリコーンは、特に、参照PH−1555 HRI又はDow Corning 555 Cosmetic Fluid(化学名:1,3,5−トリメチル−1,1,3,5,5−ペンタフェニルトリシロキサン;INCI名:トリメチルペンタフェニルトリシロキサン)でDow Corningにより製造されている。参照Dow Corning 554 Cosmetic Fluidもまた使用され得る。
− 下記式に該当するフェニルシリコーンオイル:

ここでMeはメチルを表し、yは1〜1000であり、XはCH−CH(CH)(Ph)を表す。
− 下記の式(V)に該当するフェニルシリコーンオイル:

ここでMeはメチルでありPhはフェニルであり、OR’は、基−OSiMeを表し、yはOであり、又は1〜1000の範囲であり、zは1〜1000の範囲であり、その結果、化合物(V)は非揮発性のオイルである。
【0077】
第一の実施態様に従うと、yは1〜1000の範囲である。Wacker社により参照Belsil PDM 1000で特に販売されている、例えばトリメチルシロキシフェニルジメチコーンが使用され得る。
【0078】
第二に実施態様に従うと、yはOに等しい。例えば特に参照Dow Corning 556 Cosmetic Grade Fluidで販売されているフェニルトリメチルシロキシトリシロキサンが使用され得る。
− 下記式(VI)に該当するフェニルシリコーンオイル、及びこれらの混合物。

ここで、
− R〜R10は、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖、環状又は分岐状のC〜C30炭化水素をベースとする基であり、
− m、n、p及びqは互いに独立して、0〜900の整数である、ただし、合計m+n+qは0以外である。
【0079】
好ましくは合計m+n+qは1〜100である。好ましくは、合計m+n+p+qは1〜900、よりよくは1〜800である。好ましくはqは0に等しい。
− 下記式(VII)に該当するフェニルシリコーンオイル及びその混合物:

ここで、
− R〜Rは、互いに独立して、飽和又は不飽和、直鎖、環状、又は分岐状のC〜C30炭化水素をベースとする基であり、
− m、n及びpは、互いに独立して、0〜100の整数である、ただし、合計n+mは1〜100である。
【0080】
好ましくは、R〜Rは、互いに独立して、飽和、直鎖又は分岐状のC〜C30、特にC〜C12の炭化水素をベースとする基を表し、特にメチル、エチル、プロピル、又はブチル基である。
【0081】
〜Rは特に同じであってもよく、追加的にメチル基であってもよい。
【0082】
好ましくはm=1又は2又は3、及び/又はn=0及び/又はp=0又は1が式(VII)において適用され得る。
− 下記式(VIII)に該当するフェニルシリコーンオイル及びこれらの混合物:

ここで、
− Rは、C〜C30のアルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、
− nは、0〜100の整数であり、
− mは0〜100の整数である、ただし、合計n+mは1〜100である。
【0083】
特に、式(VIII)の基R、及び上で定義されたR〜R10は、それぞれ、特にC〜C20、特にC〜C16、より特にC〜C10の直鎖又は分岐状、飽和又は不飽和のアルキル基、又はそのアリール及びアルキル残基が上で定義された通りである、単環式又は多環式のC〜C14、特にC10〜C13のアリール基又はアラルキル基を表す。
【0084】
好ましくは、式(VIII)のR及びR〜R10のそれぞれは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、デシル、ドデシル、又はオクタデシル基、又はフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表し得る。
【0085】
一つの実施態様に従うと、5〜1500mm/秒(すなわち5〜1500cSt)の粘度、好ましくは5〜1000mm/秒(すなわち5〜1000cSt)の25℃における粘度を有する式(VIII)のフェニルシリコーンオイルが使用され得る。
【0086】
式(VIII)のフェニルシリコーンオイルとして、フェニルトリメチコーン例えばDow Corning製のDC 556(22.5cSt)、Rhone−Poulenc製の油、Silbione 70663 V30(28cSt)、又はジフェニルジメチコーン例えばBelsilオイル、特にWacker製のBelsil PDM 1000(1000cSt)、Belsil PDM 200(200cSt)及びBelsil PDM20(20cSt)を使用することが特に可能である。括弧内の値は25℃における粘度を表す。
− 下記式に該当するフェニルシリコーンオイル及びこれらの混合物:

ここで、
1、2、及びRは、一緒になって又は独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基であり、
及びRは、一緒になって又は独立して、1〜6の炭素原子を含むアルキル基又はアリール基であり、
Xは、1〜6の炭素原子を含むアルキル基、ヒドロキシル基、又はビニル基であり、
n及びpは、該オイルに200000g/モル未満、好ましくは150000g/モル未満、より好ましくは100000g/モル未満の重量平均分子量を与えるように選択される。
【0087】
フェニルシリコーンはより特にフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリスシロキサン及び2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、及びこれらの混合物から選択される。
【0088】
より特に、フェニルシリコーンは、フェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリスシロキサン及び2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、及びこれらの混合物から選択される。
【0089】
好ましくは、本発明に従う非揮発性フェニルシリコーンオイルの重量平均分子量は、500〜10000g/モルの範囲である。
【0090】
好ましい非揮発性シリコーンオイルとして、挙げられ得る例はシリコーンオイル、例えば
− フェニルシリコーン(フェニルシリコーンオイルとしても公知である)、例えばトリメチルシロキシフェニルジメチコーン(例えばWacker社製のBelsil PDM 1000(MW=9000g/モル)(上記の式(V)参照)、フェニルトリメチコーン(例えばDow Corningにより商標名DC 556で販売されているフェニルトリメチコーン)、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリスシロキサン、2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン(例えばDow Corning社により名称Dow Corning PH−1555HRI Cosmetic fluidで販売されている製品)(上記の式(III)参照)、
− 非揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、アルキル又はアルコキシ基を含むポリジメチルシロキサン、該基はシリコーン鎖のペンダント状であるか又は末端にあり、これらの各基は2〜24の炭素原子を含む、
− 及びこれらの混合物
を含む。
【0091】
好ましくは、第一の非揮発性オイルはフェニルシリコーンオイルである。
【0092】
好ましくは、フェニルシリコーンが使用される。一つの好ましい実施態様に従うと、フェニルシリコーンオイルはトリメチルシロキシフェニルジメチコーンから選択される。
【0093】
一つの好ましい実施態様に従うと、非揮発性シリコーンオイルは、該組成物の総重量に対して5重量%〜75重量%、特に10重量%〜40重量%、好ましくは15重量%〜30重量%の範囲の総含有量で存在する。
【0094】
非揮発性フルオロオイル
第二の実施態様に従うと、第一の非揮発性オイルはフルオロオイルである。
【0095】
用語「フルオロオイル」は、少なくとも1のフッ素原子を含むオイルを意味する。
【0096】
本発明において使用され得る該フルオロオイルは、欧州特許出願公開第847752号明細書に記載されたフルオロシリコーンオイル、フルオロポリエーテル及びフルオロシリコーンから選択され得る。
【0097】
本発明に従うと、用語「パーフルオロ化合物」は、すべての水素原子がフッ素原子で置換された化合物を意味する。
【0098】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、本発明に従うフルオロオイルはパーフルオロオイルから選択される。
【0099】
本発明において使用され得るパーフルオロオイルの例として、パーフルオロデカリン及びパーフルオロパーヒドロフェナントレンが挙げられ得る。
【0100】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、フルオロオイルは、パーフルオロパーヒドロフェナントレン、特にCreations Couleurs社により販売されているFiflow(商標)製品、から選択される。特に、F2 Chemicals社により参照Fiflow 220で販売されている、そのINCI名がパーフルオロパーヒドロフェナントレンであるフルオロオイルが使用され得る。
【0101】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、1以上の非揮発性シリコーンオイル(好ましくはフェニルシリコーンオイル)及び/又は非揮発性フルオロオイルを組成物の総重量に対して少なくとも5重量%、特に5重量%〜75重量%、特に好ましくは10重量%〜45重量%の割合で含む。
【0102】
一つの特定の実施態様に従うと、該第一の非揮発性オイルは、フェニルシリコーンオイル及びフルオロオイル、特にトリメチルシロキシフェニルジメチコーン及びパーフルオロパーヒドロフェナントレンから選択される。
【0103】
特異的な第二の、炭化水素をベースとする非揮発性オイル
本発明に従う組成物は、シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択された非揮発性オイルの他に、本発明に従って「第二のオイル」と呼ばれる炭化水素をベースとする、1以上の非揮発性のオイルであって、
− C10〜C26アルコール、好ましくはモノアルコール、特に分岐状のC16〜C26モノアルコール;
− C〜Cモノカルボン酸又はポリカルボン酸とC〜Cアルコールとの任意的にヒドロキシル化されていてもよいモノエステル、ジエステル、又はトリエステル;及び
− C〜Cポリオールと1以上のC〜Cカルボン酸とのエステル、
から選択されるものを含む。
【0104】
好ましくは、該「第二のオイル」は、
− C10〜C26モノアルコール、好ましくは分岐状C16〜C26モノアルコール;
− C〜Cカルボン酸とC〜Cアルコールとの任意的にヒドロキシル化されていてもよいモノエステル;
− C〜Cジカルボン酸とC〜Cアルコールとの任意的にヒドロキシル化されていてもよいジエステル;
− C〜Cトリカルボン酸とC〜Cアルコールとの任意的にヒドロキシル化されていてもよいトリエステル;
− C〜Cポリオールと1以上のC〜Cカルボン酸とのエステル、
から選択される。
【0105】
用語「炭化水素をベースとするオイル」は、炭素及び水素原子、任意的に酸素原子から基本的に形成されているオイル又はそれらから構成されてなるオイルであって、ヘテロ原子例えばN、Si、F及びPを含まないものを意味する。即ち、炭化水素をベースとするオイルは、シリコーンオイル又はフルオロオイルとは異なる。
【0106】
この場合、該第二のオイルは少なくとも1の酸素原子を含む。
【0107】
特に、第二の非揮発性の、炭化水素をベースとするオイルは、少なくとも1のアルコール官能基(そうすると、「アルコールオイル」である)及び/又は少なくとも1のエステル官能基(そうすると「エステルオイル」である)を含む。
【0108】
本発明に従う組成物において使用され得るエステルオイルは、特にヒドロキシル化されていてもよい。
【0109】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、1以上の第二の非揮発性の、炭化水素をベースとするオイルを、その総重量に対して5重量%〜75重量%、特に10重量%〜50重量%、好ましくは20重量%〜45重量%の範囲の含有量で含む。
【0110】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、非揮発性の、炭化水素をベースとするオイル及びアルキルセルロース(特にエチルセルロース)は、1〜20、好ましくは2〜15の「非揮発性の、炭化水素をベースとする第二のオイル/アルキルセルロース」の重量比で使用される。特に好ましくは、「非揮発性の、炭化水素をベースとするオイル/アルキルセルロース」の重量比は3〜10である。
【0111】
より特に、本発明に従う組成物において使用される非揮発性の、炭化水素をベースとするオイルは、特に可塑性を有し、即ち、それは本発明に従う組成物で形成される堆積物に柔軟性と快適さを与えることができる。
【0112】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、該第二のオイルはC10〜C26のアルコール、好ましくはモノアルコールである。
【0113】
好ましくは、該C10〜C26アルコールは飽和又は不飽和であり、かつ分岐状又は非分岐状であり、C1026の炭素原子を含む。好ましくはC10〜C26アルコールは脂肪族アルコールである。
【0114】
本発明に従って使用され得る脂肪族アルコールの例として、合成起源又は天然起源の、直鎖又は分岐状の脂肪族アルコール、例えば植物材料から誘導されるアルコール(ココナツ、パーム種、パーム等)又は動物材料から誘導されるアルコール(獣脂等)が挙げられ得る。言うまでもなく、他の長鎖のアルコール、例えばエーテルアルコール又はゲルベアルコール、もまた使用され得る。最後に、天然起源のある種の多かれ少なかれ長い画分のアルコール、例えばココナツ(C12〜C16)又は獣脂(C16〜C18)又はジオール又はコレステロールタイプの化合物もまた使用され得る。
【0115】
好ましくは、脂肪族アルコール、好ましくは10〜24の炭素原子を、より優先的には12〜22の炭素原子を含むモノアルコールが使用される。
【0116】
本発明の文脈において使用され得る脂肪族アルコールの特定の例として、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、パルミチルアルコール、オレイルアルコール、セタリールアルコール(セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物)、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、アラキジルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、イソセチルアルコール、及びオクチルドデカノール、及びこれらの混合物が特に挙げられ得る。
【0117】
好ましくは、該第二のオイルはオクチルドデカノールである。
【0118】
第二の実施態様に従うと、該第二のオイルは、
− C〜Cカルボン酸とC〜Cアルコールとの、任意的にヒドロキシル化されていてもよいモノエステル;
− C〜Cジカルボン酸とC〜Cアルコールとの、任意的にヒドロキシル化されていてもよいジエステル、例えばアジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸2−ジエチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、又はアジピン酸ジイソステアリル;
− C〜Cトリカルボン酸とC〜Cアルコールとの、任意的にヒドロキシル化されていてもよいトリエステル、例えばクエン酸エステル、例えばクエン酸トリオクチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリブチル又はクエン酸アセチルトリブチル;
− C〜Cポリオールと1以上のC〜Cカルボン酸とのエステル、例えばモノ酸のグリコールジエステル、例えば、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、又はモノ酸のグリコールトリエステル、例えばトリアセチン
から選択されるエステルオイルである。
【0119】
有利には、本組成物は、10重量%未満、好ましくは、5重量%未満の1〜5の炭素原子を含むモノアルコールを含む。
【0120】
一つの特定の実施態様に従うと、本組成物は、1〜5の炭素原子を含むモノアルコールを含まなくてもよい。
【0121】
一つの特定の好ましい実施態様に従うと、本組成物は、該組成物の総重量に対して40重量%〜80重量%、好ましくは45重量%〜75重量%の非揮発性オイル(即ち、その性質にかかわらず該組成物のすべての非揮発性オイル)の総含有量を含む。
【0122】
特に好ましい実施態様に従うと、非揮発性オイル(即ち、その性質にかかわらず、該組成物の全ての非揮発性オイル)及びアルキルセルロースは、1〜20、好ましくは4〜15の非揮発性オイル/アルキルセルロースの重量比で本発明に従う組成物において使用される。
【0123】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、
− 4重量%〜30重量%のアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース、
− 15重量%〜50重量%の水、及び
− 45重量%〜75重量%の非揮発性オイル
を含む。
【0124】
追加のオイル
本発明に従う組成物は、シリコーンオイル及び/又はフルオロオイルから選択される非揮発性の「第一の」オイル及び非揮発性の、炭化水素をベースとする「第二のオイル」以外にこれらのオイル以外の少なくとも1の追加のオイルを含み得る。
【0125】
特に、該追加のオイルは、非揮発性の非極性の炭化水素をベースとするオイル及び/又は揮発性のオイル、特に揮発性の、炭化水素をベースとするオイル、揮発性のシリコーンオイル及び/又は揮発性のフルオロオイルから選択され得る。
【0126】
第一の実施態様に従うと、追加のオイルは非揮発性の非極性の炭化水素をベースとするオイルである。
【0127】
本発明の目的のために、用語「非極性オイル」は、25℃におけるその溶解度パラメーターδaが0(J/cm1/2に等しいオイルを意味する。
【0128】
ハンセン3次元溶解度空間(three dimensional solubility space)における溶解度パラメーターの定義及び計算は、C.M.Hansenによる論文:「3次元溶解度パラメーター(The three dimensional solubility parameters)」,J.Paint Technol.39,105(1967)中に記載されている。
【0129】
ハンセン空間に従うと:
− δは、分子衝突の間に誘発される双極子の形成から誘導されるロンドン斥力を特徴づける;
− δは、永久双極子間のデバイ(Debye)相互作用の力、及びまた、誘導された双極子と永久双極子久との間のケーソム(Keesom)相互作用の力を特徴付ける。
− δは、(水素結合、酸/塩基、供与体/受容体、など)特定の相互作用の力を特徴付ける;及び
− δは、式:δa=(δ+δ1/2により決定される。
【0130】
パラメーターδ、δ、δ及びδは、(J/cm1/2で表される。
【0131】
好ましくは、非揮発性の非極性の炭化水素をベースとするオイルは酸素原子を含まない。
【0132】
好ましくは、非揮発性の非極性の、炭化水素をベースとするオイルは、鉱物又は合成起源の直鎖又は分岐状炭化水素、例えば
− 液状パラフィン又はその誘導体、
− 液状石油ゼリー、
− ナフタレンオイル、
− ポリブチレン例えば、Amoco社により販売又は製造されているIndopol H−100(モル質量又はMW=965g/モル)、Indopol H−300(MW=1340g/モル)及びIndopol H−1500(MW=2160g/モル)、
− 水素化ポリイソブチレン例えば日本油脂により販売されているParleam(商標)Amoco社により販売又は製造されているPanalane H300 E(MW=1340g/モル)、Synteal社により販売又は製造されているViseal 20000(MW=6000g/モル)及びWitco社により販売又は製造されているRewopal PIB 1000(MW=1000g/モル)、
− デセン/ブテンコポリマー、ポリブテン/ポリイソブテンコポリマー、特にIndopolL−14
− ポリデセン及び水素化ポリデセン、例えば:Mobil Chemicals社により販売又は製造されているPuresyn 10(MW=723g/モル)及びPuresyn 150(MW=9200g/モル)
− 及びこれらの混合物、
から選択され得る。
【0133】
第二の実施態様に従うと、該追加のオイルは、該「第二のオイル」とは異なる非揮発性の極性の、炭化水素をベースとするオイルである。
【0134】
特に、該第二のオイルとは異なる該追加の極性の非揮発性のオイルは、エステルオイル、特に18〜70の炭素原子を含むもの、であり得る。
【0135】
挙げられ得る例は、モノエステル、ジエステル又はトリエステルを含む。
【0136】
エステルオイルは、特にヒドロキシル化されていてもよい。
【0137】
非揮発性オイルは好ましくは、
− 合計で18〜40の炭素原子を含むモノエステル、特に式RCOORのモノエステル、ここでRは、4〜40の炭素原子を含む直鎖又は分岐の脂肪酸残基を表し、Rは特に、4〜40の炭素原子を含む分岐状の炭化水素をベースとする鎖を表し、ただしR+R≧18であり、例えばプルセリンオイル(オクタン酸セトステアリル)、イソノナン酸イソステアリル、安息香酸のC12〜C15のアルキルエステル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ステアリン酸2−オクチルドデシル、エルカ酸2−オクチルドデシル、イソステアリン酸イソステアリル、安息香酸2−オクチルドデシル、オクタン酸、デカン酸又はリシノール酸のアルコール又はポリアルコールエステル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルデシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、又はコハク酸2−ジエチルヘキシル。好ましくは、それらは式RCOOR、ここでR、4〜40の炭素原子を含む直鎖又は分岐の脂肪酸残基を表し、Rは炭化水素をベースとする鎖を表し、それは特に、4〜40の炭素原子を含む分岐状であり、ただしR+R≧18である、のエステルである。好ましくは、該エステルは合計で18〜40の炭素原子を含む。挙げられ得る好ましいモノエステルは、イソノナン酸イソノニル、エルカ酸オレイル、及び/又はネオペンタン酸2−オクチルドデシルを含む;
− ジエステル、特に合計で18〜60、特に合計で18〜50、の炭素原子を含むジエステル。ジカルボン酸とモノアルコールとのジエステル、好ましくは、例えばリンゴ酸ジイソステアリル又はモノカルボン酸のグリコールジエステル、例えばジヘプタン酸ネオペンチルグルコール又はジイソステアリン酸ポリ(2)グリセリル(特にAlzo社により商業参照Dermol DGDISで販売されている化合物);
− トリエステル、特に、合計で35〜70の炭素原子を含むトリエステル、特に例えばトリカルボン酸のトリエステル、例えばクエン酸トリイソステアリル又はトリメリット酸トリデシル、又はモノカルボン酸のグリコールトリエステル例えばトリイソステアリン酸ポリ(2)グリセリル;
− テトラエステル、特に、35〜70の範囲の合計炭素数を有するテトラエステル、例えばモノカルボン酸のペンタエリスリトール又はポリグリセロールテトラエステル、例えばテトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル、グリセリルトリス(2−デシル)テトラデカノエート、テトライソステアリン酸ポリ(2)グリセリル又はペンタエリスリチルテトラキス(2−デシル)テトラデカノエート;
− 不飽和酸ダイマー及び/又はトリマーとジオール、例えばFR08530,853,634に記載されているもの、特に例えばジリノール酸と1,4−ブタンジオール、との縮合により得られるポリエステル。この点に関して、BiosynthisによりViscoplast14436Hの名前で販売されているポリマー(INCI名:ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー)又はポリオールと二酸ダイマーとのコポリマー及びそれらのエステル、例えばHailuscent ISDAが特に挙げられ得る;
− ジオールダイマーとモノカルボン酸又はジカルボン酸とのエステル及びポリエステル、例えばジオールダイマーと脂肪酸とのエステル及びジオールダイマーとジカルボン酸ダイマーとのエステル、特にC〜C34、特にC12〜C22、特にC16〜C20、より特にC18、の不飽和脂肪酸の二量化から特に誘導されたジカルボン酸ダイマーから得られ得るもの、例えばジリノール酸とジリノールジオールダイマーのエステル、例えば日本精化株式会社によりLusplan DD−DA5(商標)及びDD−DA7(商標)の商標で販売されているもの;
− ビニルピロリドン/1−ヘキサデセンコポリマー、例えばISP社によりAntaron V−216(Ganex V216としてもまた公知である)の名前で販売されている製品(MW=7300g/モル);
− 炭化水素をベースとする植物オイル、例えば脂肪酸トリグセリド(室温において液状である)、特に7〜40の炭素原子を含む脂肪酸、例えばヘプタン酸又はオクタン酸トリグリセリド又はホホバオイル;特に、飽和トリグリセリド、例えばカプリル/カプリントリグリセリド、トリヘプタン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、及びC18〜36酸のトリグリセリド、例えばStearineries Dubois社により参照Dub TGI 24で販売されているもの;
− 及び不飽和トリグリセリド、例えばひまし油、オリーブオイル、キシメニアオイル及びパラカシオイル;
− 及び/又はこれらの混合物;
から選択される。
【0138】
一つの好ましい実施態様に従うと、該組成物は、該第二オイルとは異なる追加の非揮発性の、炭化水素をベースとするオイルを含まない。
【0139】
第三の実施態様に従うと、該追加のオイルは揮発性オイルである。
【0140】
該追加の揮発性オイルは、特にシリコーンオイル、炭化水素をベースとするオイルであり得、好ましくは非極性であるか又はフルオロオイルである。
【0141】
一つの実施態様に従うと、該追加の揮発性オイルは、シリコーンオイルであり、特に40℃〜102℃の範囲の引火点、好ましくは55℃超かつ95℃以下、優先的には65℃〜95℃の範囲の引火点を有するシリコーンオイルから特に選択され得る。
【0142】
本発明において使用され得る追加の揮発性シリコーンオイルとして、室温において8センチストーク(cSt)(8×10−6/秒)未満の粘度を有し、特に2〜10の珪素原子、特に2〜7の珪素原子、を含む直鎖又は環状シリコーン、これらのシリコーンは1〜10の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシ基を任意的に含んでいてもよい、が挙げられ得る。また本発明において使用され得る揮発性オイルとして特に5及び6cStの粘度を有するジメチコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、及びドデカメチルペンタシロキサン、及びこれらの混合物が特に挙げられる。
【0143】
第二の実施態様に従うと、追加の揮発性オイルはフルオロオイル、例えばノナフルオロメトキシブタン又はパーフルオロメチルシクロペンタン及びこれらの混合物である。
【0144】
第三の実施態様に従うと、追加の揮発性オイルは、好ましくは非極性である炭化水素をベースとするオイルである。
【0145】
該追加の非極性の揮発性の、炭化水素をベースとするオイルは、40℃〜102℃、好ましくは40℃〜55℃、優先的には40℃〜50℃の範囲の引火点を有し得る。
【0146】
該追加の炭化水素をベースとする揮発性オイルは特に8〜16の炭素原子を含む炭化水素をベースとするオイル及びこれらの混合物、特に
− 分岐状のC〜C16アルカン、例えばC〜C16のイソアルカン(イソパラフィンとしてもまた公知である)、イソドデカン、イソデカン、イソヘキサデカン、そして例えば商標名Isopar(商標)又はPermetyls(商標)の下で販売されているオイル、
− 直鎖のアルカン、例えばSasolによりそれぞれ参照Parafol 12−97及びParafol 14−97で販売されているn−ドデカン(C12)及びn−テトラデカン(C14)及びこれらの混合物、ウンデカン−トリデカン混合物(Cetiol UT),Cognis社による特許出願、国際公開第2008/155059号パンフレットの実施例1及び2において得られるn−ウンデカン(C11)とn−トリデカン(C13)との混合物、及びこれらの混合物
から選択される。
【0147】
一つの特定の実施態様に従うと、該追加の揮発性オイルは、該組成物の総重量に対して、0.1重量%〜30重量%、特に0.5重量%〜20重量%の範囲の含有量で存在し得る。
【0148】
好ましい実施態様に従うと、該組成物は追加の揮発性オイルを含まない。
【0149】
好ましい実施態様において、本組成物は、4〜30重量%のアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース、15〜50重量%の水、及び45〜75重量%の非揮発性オイルを含む。
【0150】
他の脂肪性物質
前記のオイル以外に、本発明に従う考慮下の本組成物はワックス及びペースト状の脂肪性物質及びこれらの混合物から選択される少なくとも1の固体脂肪性物質をもまた含み得る。
【0151】
ワックス
本発明に従う組成物は、少なくとも1のワックスを含み得る。
本発明の目的のため、用語“ワックス”は室温(25℃)において固体であり、可逆的な固体/液体の状態の変化を有し、30℃以上であり、120℃までであり得る融点を有する親油性化合物を意味する。
【0152】
本発明に従う組成物において使用され得るワックスは、動物、植物、鉱物又は合成起源の室温において変形可能であり得る、またはあり得ない固体状ワックス及びこれらの混合物から選択される。
【0153】
炭化水素をベースとするワックス、例えば蜜ロウ、ラノリンワックス又は支邦蝋;米ぬかワックス、カルナウバロウ、キャンデリラワックス、オウリキュリーワックス、エスパルトワックス、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、ハゼロウ、及びウルシワックス;モンタンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィン及びオゾケライト;ポリエチレンワックス;Fisher−Tropsch合成により得られるワックス及びワックス状コポリマー及びそれらのエステルが特に使用され得る。
【0154】
直鎖又は分岐状のC〜C32脂肪鎖を含む動物又は植物油の触媒的水素化により得られるワックスもまた挙げられ得る。
【0155】
これらの中で特に挙げられ得るワックスは、水素化ホホバオイル、水素化ヒマワリ油、水素化ひまし油、水素化ココナッツ油、水素化ラノリンオイル、Heterene社によりHest 2T−4Sの名前で販売されているビス(1,1,1−トリメチロールプロパン)テトラステアレート、及びHeterene社によりHest 2T−4Bの名前で販売されているビス(1,1,1−トリメチロールプロパン)テトラベヘネートである。
【0156】
植物オイル、例えばひまし油又はオリーブオイルのトランスエステル化及び水素化により得られるワックス、例えばSophim社によりPhytowax ricin 16L64(商標)及び22L73(商標)並びにPhytowax Olive 18L57 の名前で販売されているワックスもまた使用され得る。そのようなワックスは、フランス国特許出願公開第2792190号明細書に記載されている。
【0157】
シリコーンワックス、有利には置換されたポリシロキサン、好ましくは低い融点のもの、を使用することもまた可能である。
【0158】
このタイプの市販のシリコーンワックスの中で、名前Abilwax 9800,9801又は9810(Goldschmidt),KF910及びKF7002(信越),又は176−1118−3及び176−11481(General Electric)で販売されているものが特に挙げられ得る。
【0159】
使用され得るシリコーンワックスは、アルキル又はアルコキシジメチコーン例えば以下の市販製品:Abilwax2428,2434及び2440(Goldschmidt),又はVP1622及びVP1621(Wacker),及び(C20〜C60)アルキルジメチコーンも,特に(C30〜C45)アルキルジメチコーン、例えばGE−Bayer Silicones社により名前SF−1642で販売されているシリコーンワックスである。
【0160】
シリコーン又はフルオロ基で修飾された炭化水素をベースとするワックス、例えばKoster Keunen社製のシリコニルキャンデリラ、シリコニルビーズワックス、及びフルオロビーズワックスを使用することもまた可能である。
【0161】
該ワックスはフルオロワックスから選択されてもよい。
【0162】
一つの実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、ワックスを含まない。
【0163】
ペースト状脂肪物質
本発明に従って考慮下の組成物は、少なくとも1のペースト状脂肪物質をもまた含み得る。
【0164】
本発明の目的のために、用語“ペースト状脂肪物質”とは、可逆的な固体/液体の状態変化をし、固体状態において異方性のある結晶配列を示し、23℃の温度において液体画分と固体画分を含む、親油性の脂肪質化合物を意味することが意図される。
【0165】
言い換えると、該ペースト状化合物の出発融点は、23℃未満であることができる。23℃において測定された該ペースト状化合物の液体画分は、該化合物の9重量%〜97重量%を占めることができる。23℃におけるこの液体画分は好ましくは15重量%〜85重量%、より好ましくは40重量%〜85重量%を占める。
【0166】
本発明の目的のために、融点は、ISO標準11357−3:1999に記載されるように、熱分析(DSC)で観察される最も発熱的なピークの温度に相当する。ペースト状物質又はワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)例えばTA Instrumentsにより名前MDSC 2920で販売されている熱量計を使用して測定され得る。
【0167】
測定プロトコルは以下の通りである:
【0168】
ルツボに入れられた5mgの(場合によって)ペースト又はワックスの試料は、加熱速度10℃/分において−20℃から100℃にわたる第一昇温に付され、次に10℃/分の冷却速度で100℃から−20℃まで冷却され、最終的に5℃/分の加熱速度において−20℃から100℃にわたる第2昇温に付される。第2昇温の間に、空のルツボ及びペースト又はワックスの試料を含むルツボにより吸収されたエネルギーの差の変動が温度の関数として測定される。化合物の融点は、温度の関数としての吸収されたエネルギーの差の変動を表す曲線のピークの頂上に対応する温度値である。
【0169】
23℃におけるペースト状化合物の重量による液体画分は、23℃において消費された融解の熱:ペースト状化合物の融解エンタルピーの比に等しい。
【0170】
ペースト状化合物の融解の熱は、固体状態から液体状態になるために該化合物により消費されるエンタルピーである。ペースト状化合物はその質量全体が結晶性固体の形態をとるとき、固体状態にあると言われる。ペースト状化合物は、その質量全体が液体の形態をとるとき、液体状態にあると言われる。
【0171】
ペースト状化合物の融解の熱は示差走査熱量計(DSC)、例えば、ISO標準11357−3:1999に従って毎分5又は10℃の昇温を有する、TA Instrumentにより名前MDSC2920で販売されている熱量計を用いて得られるサーモグラムの曲線の下の面積に等しい。ペースト状化合物の融解の熱は該化合物を固体状態から液体状態に変えるために必要とされるエネルギーの量である。それはJ/gで表される。
【0172】
23℃において消費される融解の熱は固体状態から、それが23℃において有するところの、液体画分と固体画分とからできている状態へ変化するために試料により吸収されるエネルギーの量である。
【0173】
32℃において測定されたペースト状の化合物の液体画分は、好ましくは該化合物の30〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%を占める。32℃において測定されたペースト状化合物の液体画分は100%に等しいとき、ペースト状化合物の融解範囲の端の温度は32℃以下である。
【0174】
32℃において測定されるペースト状化合物の液体画分は、32℃において消費される融解の熱:ペースト状化合物の融解の熱の比に等しい。32℃において消費される融解の熱は23℃において消費される融解エンタルピーと同じ方法において計算される。
【0175】
該ペースト状脂肪物質は、好ましくは合成化合物及び植物起源の化合物から選択される。ペースト状脂肪物質は植物起源の出発物質から合成により得られ得る。
【0176】
該ペースト状脂肪物質は有利には
− ラノリン及びその誘導体、ラノリンアルコール、オキシエチレン化ラノリン、アセチル化ラノリン、ラノリンエステル例えばラノリン酸イソプロピル及びオキシプロピレン化ラノリン、
− ポリマー状又は非ポリマー状シリコーン化合物、例えば高分子量のポリジメチルシロキサン、8〜24の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシタイプの側鎖を含むポリジメチルシロキサン、特にステアリルジメチコーン、
− ポリマー状又は非ポリマー状のフルオロ化合物、
− ビニルポリマー、特に:
− オレフィンホモポリマー、
− オレフィンコポリマー、
− 水素化ジエンホモポリマー及びコポリマー、
− 好ましくはC〜C30アルキル基を含むアルキル(メタ)アクリレートの直鎖又は分岐状のオリゴマー、ホモポリマー、又はコポリマー、
− C〜C30アルキル基を含むビニルエステルのオリゴマー、ホモポリマー、又はコポリマー、
− C〜C30アルキル基を含むビニルエーテルのオリゴマー、ホモポリマー、又はコポリマー、
− 1以上のC〜C100、好ましくはC〜C50ジオールのポリエーテル化から生じる脂溶性ポリエーテル、
− エステル及びポリエステル、
− 及びこれらの混合物
から選択される。
【0177】
該ペースト状脂肪物質はポリマー、特に炭化水素をベースとするポリマーである。
【0178】
好ましいシリコーン及びフルオロペースト状脂肪物質は、信越によりX22−1088の名前で製造されているポリメチルトリフルオロプロピルメチルアルキルジメチルシロキサンである。
【0179】
ペースト状脂肪物質がシリコーン及び/又はフルオロポリマーであるとき、該組成物は有利に相溶化剤例えば短い鎖のエステル、例えばネオペンタン酸イソデシルを含む。
【0180】
脂溶性ポリエーテルの中では、C〜C30のアルキレンオキサイドを有するエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのコポリマーが特に挙げられ得る。好ましくは、コポリマーにおけるエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの重量比は5/95〜70/30である。この同族体において、1000〜10000の範囲の分子量を有するC〜C30アルキレンオキサイドブロックを含むブロックコポリマー、例えばポリオキシエチレン/ポリドデシレングリコールブロックコポリマー例えば、Akzo NobelによりElfacos ST9の商標名で販売されているドデカンジオール(22モル)とポリエチレングリコール(45オキシエチレン又はOE単位)のエーテルが挙げられ得る。
【0181】
エステルの中では、以下のものが特に好ましい。
− グリセロールオリゴマー、特にジグリセロールエステル、特にアジピン酸とグリセロールの縮合物であって、該グリセロールのヒドロキシル基の一部は脂肪酸、例えばステアリン酸、カプリン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、の混合物と反応されているもの、特に、例えばSasol社により商標名Softisan 649で販売されているもの;
− フィトステロールエステル;
− ペンタエリスリトールエステル;
− 以下から形成されるエステル:
− 少なくとも1のC16〜40アルコール、該アルコールの少なくとも1はゲルベアルコールである、と
少なくとも1の不飽和C18〜40脂肪酸から形成された二酸ダイマーとから形成されたエステル、
例えば脂肪酸のダイマーと
36の炭素原子を含むトールオイル及び
i)32の炭素原子を含むゲルベアルコールとii)ベヘニルアルコールとの混合物
とのエステル;リノール酸のダイマーと2つのゲルベアルコール、2−テトラデシルオクタデカノール(32の炭素原子)及び2−ヘキサデシルエイコサノール(36の炭素原子)の混合物とのエステル、
− 直鎖又は分岐状のC〜C50ジカルボン酸又はポリカルボン酸とC〜C50のジオール又はポリオールとの重縮合から生じる非架橋のポリエステル、
− ポリカルボン酸と脂肪族ヒドロキシル化カルボン酸とのエステル化から生じるポリエステル、例えば日本の高級アルコール工業により販売されているRisocast DA−L及びRisocast DA−H、該エステルは水素化されたひまし油のジリノール酸又はイソステアリン酸とのエステル化反応から生じる、
及び
− 脂肪族ヒドロキシカルボン酸のエステルと脂肪族カルボン酸との間のエステル化から生じるエステルの脂肪族エステル、例えば日清オイル社によりSalacos HCIS (V)−Lの名前で販売されている製品。
【0182】
ゲルベアルコールは、当業者に周知であるゲルベ反応の反応生成物である。それは、1当量の水の喪失を伴って一級の脂肪族アルコールをそのβ‐アルキルダイマー状アルコールに変化させる反応である。
【0183】
上記の脂肪族カルボン酸は、一般的に4〜30、好ましくは8〜30の炭素原子を含む。それらは好ましくはヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、イソステアリン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、イソアラキジン酸、オクチルドデカン酸、ヘンエイコサン酸及びドコサン酸及びこれらの混合物から選択される。
【0184】
脂肪族カルボン酸は好ましくは分岐状である。
【0185】
脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは、有利には、2〜40の炭素原子、好ましくは10〜34の炭素原子、よりよくは12〜28の炭素原子、及び1〜20のヒドロキシル基、好ましくは1〜10のヒドロキシル基、よりよくは1〜6のヒドロキシル基を含む脂肪族ヒドロキシカルボン酸から誘導される。脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステルは特に
a) 飽和直鎖モノヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸の一部又は全部のエステル;
b) 不飽和モノヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸の一部又は全部のエステル;
c) 飽和モノヒドロキシル化脂肪族ポリカルボン酸の一部又は全部のエステル;
d) 飽和ポリヒドロキシル化脂肪族ポリカルボン酸の一部又は全部のエステル;
e) モノヒドロキシル化又はポリヒドロキシル化脂肪族モノカルボン酸又はポリカルボン酸と反応されたC〜C16脂肪族ポリオールの一部又は全部のエステル
f) 及びこれらの混合物
から選択される。
エステルの脂肪族エステルは有利に
− 1:1(1/1)の割合における水素化ひまし油のイソステアリン酸によるエステル化から生じるエステル、水素化されたひまし油モノイソステアレートとして公知である、
− 1:2(1/2)の割合における水素化ひまし油のイソステアリン酸によるエステル化から生じるエステル、水素化されたひまし油ジイソステアレートとして公知である、
− 1:3(1/3)の割合における水素化ひまし油のイソステアリン酸によるエステル化から生じるエステル、水素化されたひまし油トリイソステアレートとして公知である、
− 及びこれらの混合物
から選択される。
【0186】
ペースト状脂肪物質は、該組成物の総重量に対して0.5重量%〜30重量%、特に1重量%〜20重量%の範囲の量で存在し得る。
【0187】
本発明に従って使用される組成物は、上記の化合物以外に、半結晶性ポリマー及びこれらの混合物から選択される少なくとも1の構造化剤を含み得る。
【0188】
半結晶性ポリマー
本発明に従う組成物は、少なくとも1の半結晶性ポリマー、特にその融点が30℃以上である半結晶性ポリマーを含み得る。
【0189】
好ましくは、半結晶性ポリマーの総量は、該組成物の総重量の2重量%〜20重量%、例えば3重量%〜15重量%、よりよくは4重量%〜10重量%を占める。
【0190】
本発明の目的のために、用語「ポリマー」は、少なくとも2の繰り返し単位、好ましくは少なくとも3の繰り返し単位、及びより特に少なくとも10の繰り返し単位を含む化合物を意味する。
【0191】
本発明の目的のために、用語「半結晶性ポリマー」は、結晶化可能な部分及び非晶質の部分を含みかつ、相温度、特に溶融(固体−液体遷移)、の第一次の可逆変化を有するポリマーを意味する。該結晶化可能な部分は、側鎖(又はペンダント鎖)又は骨格中のブロックのいずれかである。
【0192】
半結晶性ポリマーの結晶化可能な部分がポリマー骨格のブロックであるとき、この結晶可能なブロックは非晶質ブロックとは異なる化学的性質を有する;この場合該半結晶性ポリマーがブロックコポリマー、例えばジブロック、トリブロック、又はマルチブロックタイプである。結晶化可能部分が骨格にぶら下がっている鎖であるとき、該半結晶性ポリマーはホモポリマー又はコポリマーであり得る。
【0193】
用語「有機化合物」及び「有機構造を有する」は、炭素原子及び水素原子を含み、任意的にヘテロ原子、例えばS、O、N又はPを単独で又は組み合わせて含んでいてもよい化合物を意味する。
【0194】
半結晶ポリマーの融点は、好ましくは150℃未満である。
【0195】
半結晶性ポリマーの融点は好ましくは30℃以上かつ100℃未満である。より好ましくは、半結晶性ポリマーの融点は好ましくは30℃以上かつ70℃未満である。
【0196】
本発明に従う半結晶性ポリマーは室温(25℃)及び大気圧(760mmHg)において固体であり、30℃以上の融点を有する。融点の値は、示差走査熱量計(DSC)、例えばMettler社により名前DSC30で販売されている熱量計を使用して、毎分5又は10℃の温度上昇で測定された融点に相当する(考慮下の融点は、サーモグラムの最も発熱的ピークの温度に該当する点である)。
【0197】
本発明に従う半結晶性ポリマーは、該組成物を受け取ることを意図されたケラチン性の基体、特に皮膚又は口唇、の温度より高い融点を好ましくは有する。
【0198】
本発明に従うと、半結晶性ポリマーは、有利には脂肪相に可溶性であり、特にその融点より高い温度において少なくとも1重量%まで可溶性である。結晶可能な鎖又はブロック以外は、該ポリマーのブロックは非晶質である。
【0199】
本発明の目的のために、表現「結晶可能な鎖又はブロック」は、もし単独で得られたならば、それが融点より上であるか下であるかに依存して、可逆的に非晶質状態から結晶状態へ変化する鎖又はブロックを意味する。本発明の目的のために、「鎖」は、原子の群であり、ポリマーの骨格に対してぶら下がっている又は横方向である群である。「ブロック」は骨格に属する原子の群であり、この群は、ポリマーの繰り返し単位の一つを構成する。
【0200】
一つの好ましい実施態様に従うと、半結晶性ポリマーは以下:
− 結晶化可能な疎水性の側鎖を有する1以上のモノマーの重合化から生じる単位を含むホモポリマー及びコポリマー、
− 少なくとも1の結晶化可能なブロックを骨格に有するポリマー、
− 脂肪族又は芳香族又は脂肪族/芳香族ポリエステルタイプの重縮合物、
− メタロセン触媒により製造されたエチレン及びプロピレンのコポリマー。
本発明において使用され得る該半結晶性ポリマーは特に以下から選択される。
− 制御された結晶化のポリオレフィンのブロックコポリマー、そのモノマーは欧州特許出願公開第0951897号明細書に記載されている、
− 特に脂肪族又は芳香族ポリエステルタイプの又は脂肪族/芳香族ポリエステルタイプの重縮合物、
− メタロセン触媒により製造されたエチレン及びプロピレンのコポリマー、
− 少なくとも1の結晶性側鎖を有するホモポリマー又はコポリマー及び骨格に少なくとも1の結晶性ブロックを有するホモポリマー又はコポリマー、例えば米国特許第5156911号明細書に記載のもの、
− 少なくとも1の結晶性側鎖、特にフルオロ基を有するホモポリマー又はコポリマー、例えば国際公開第01/19333号パンフレットに記載されているもの、
及びこれらの混合物、
から選択される。
【0201】
挙げられ得る半結晶性ポリマーの例は、国際公開第2010/010301号パンフレットに記載されたものを含み、該公報の内容は参照することにより取り込まれる。
【0202】
水性相
上記のように、本発明に従う組成物は、水を含む。
【0203】
好ましくは、本発明に従う組成物は該組成物の総重量に対して少なくとも2重量%の水、好ましくは少なくとも5重量%の水、好ましくは少なくとも10重量%の水を含む。
【0204】
該水は該組成物の総重量に対して2重量%〜80重量%の範囲の総含有量で存在し得る。好ましくは、水は該組成物の総重量に対して15重量%〜50重量%の範囲の総含有量で存在する。
【0205】
本発明に従う組成物は、水以外に少なくとも1の水溶性溶媒を含み得る。
【0206】
水性相は本組成物の連続層を構成し得る。
【0207】
用語「水性連続相を有する組成物」は、該組成物が25℃において測定されて、23μS/cm(マイクロシーメンス/cm)以上の伝導度を有することを意味し、該伝導度は、例えばMettler Toledo製のMPC227伝導計及びInlab730伝導度測定セルを使用して測定される。測定セルは、セルの2つの電極間に形成されるおそれのある空気の泡を除くために該組成物に浸される。伝導度の読みは、伝導計の値が安定したら読み取られる。少なくとも3回の連続した測定で平均が決定される。
【0208】
本発明において、用語「水溶性溶媒」は、室温において液状であり、かつ水と混和性である化合物を意味する(25℃及び大気圧において50%超の水との混和性)。
【0209】
本発明に従う組成物において使用され得る水溶性溶媒は揮発性であってもよい。
【0210】
本発明に従う組成物において使用され得る水溶性溶媒の中で、特に、1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、2〜8の炭素原子を含むグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール及びジプロピレングリコール、C〜Cケトン及びC〜Cアルデヒドが特に挙げられ得る。
【0211】
水性相(水及び任意的に水と混和性の溶媒)は、本組成物の総重量に対して2重量%〜95重量%、好ましくは5重量%〜80重量%の範囲の含有量で本組成物中に存在し得る。
【0212】
特に好ましい態様において、水性相(水及び任意的に水と混和性の溶媒)は、本組成物の総重量に対して10重量%〜60重量%、好ましくは15重量%〜50重量%、好ましくは20重量%〜40重量%の含有量で本組成物中に存在する。
【0213】
本発明に従う水性相は、少なくとも1の親水性フィルム形成性ポリマー及び/又は少なくとも1の親水性増粘剤及び/又は少なくとも1の界面活性剤をもまた含み得る。しかし、上記の水性相の含有量は上記化合物のそれぞれの含有量を含まない。
【0214】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、水中油型エマルジョンである。
【0215】
安定化剤
本発明に従う組成物は、界面活性剤及び/又は親水性ゲル化剤から選択される、好ましくは会合性ポリマーから選択される少なくとも1の安定化剤を含む。
【0216】
好ましくは、該組成物は、該界面活性剤が、もし存在するとすれば、組成物の総重量に対して0.1重量%〜20重量%の範囲の含有量であるようなものである。
【0217】
好ましくは、該組成物は、該親水性ゲル化剤(好ましくは会合性ポリマー)が、もし存在するとすれば、該組成物の総重量に対して0.1〜10重量%の範囲の含有量であるようなものである。
【0218】
界面活性剤
本発明に従う組成物は、1以上の界面活性剤を含む乳化系を含み得、該界面活性剤は該組成物の総重量に対して0.1重量%〜20重量%、又は0.5重量%〜15重量%、好ましくは1重量%〜10重量%の範囲の含有量で特に存在する。
【0219】
有利には、該組成物が界面活性剤を含むとき、この界面活性剤は、非揮発性オイルの総含有量/界面活性剤の含有量の重量比が1〜40、好ましくは5〜35であるような含有量で存在する。
【0220】
好ましくは、それらは、8〜25の非揮発性オイルの総含有量/界面活性剤の含有量の重量比で存在する。
【0221】
水中油型エマルジョンを得るために適切に選択される乳化性界面活性剤が、好ましく使用される。
【0222】
特に、25℃において、Griffinの意味内で8以上のHLBバランス(親水性−疎水性バランス)を有する乳化性界面活性剤が使用され得る。
【0223】
25℃において、Griffinの意味内で8未満のHLBバランス(親水性−疎水性バランス)を有する乳化性界面活性剤もまた使用され得る。
【0224】
GriffinのHLB値は、J.Soc.Cosm.Chem.1954(第5巻)、249〜256頁において定義されている。
【0225】
これらの界面活性剤は、ノニオン性、アニオン性、カチオン性及び両親媒性界面活性剤及びこれらの混合物から選択され得る。界面活性剤の乳化性及び機能の定義については、Kirk−Othmerの「化学技術の百科事典」、第22巻、333〜432ページ、第3版、1979年、ワイリーを参照されたい。アニオン性、両親媒性、及びノニオン性界面活性剤については、この参考文献の347〜377ページを特に参照されたい。
【0226】
第一の実施態様に従うと、該組成物は少なくとも1の炭化水素をベースとする界面活性剤を含む。
【0227】
本発明における使用に適切である炭化水素をベースとする界面活性剤の例は、以下に記載される。
【0228】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、上記の通り、本発明の組成物は、アニオン性及びノニオン性界面活性剤から選択される少なくとも1の界面活性剤を含み、該界面活性剤は、本発明の組成物の製造中に使用されるアルキルセルロースの水性分散物により少なくとも部分的に導入される。
【0229】
ノニオン性界面活性剤
ノニオン性界面活性剤は、特に、ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエステル、オキシアルキレン化アルコール、ポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエーテル、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエステル、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエーテル、アルキル及びポリアルキルグリコシド又はポリグリコシド、特にアルキル及びポリアルキルグルコシド又はポリグルコシド、ショ糖のアルキル及びポリアルキルエステル、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエステル、及び任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエーテル、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0230】
1)好ましく使用されるポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエステルは、2〜200の範囲のエチレンオキサイド(EO)の数を有するものを含む。挙げられ得る例は、ステアリン酸エステル40EO、ステアリン酸エステル50EO、ステアリン酸エステル100EO、ラウリン酸エステル20EO、ラウリン酸エステル40EO、及びジステアリン酸エステル150EOを含む。
【0231】
2)好ましく使用されるポリ(エチレンオキサイド)のアルキル及びポリアルキルエーテルは、2〜200の範囲のエチレンオキサイド(EO)の数を有するものを含む。挙げられ得る例は、セチルエーテル23EO、オレイルエーテル50EO、フィトステロール30EO、steareth 40、steareth 100及びbeheneth 100を含む。
【0232】
3)特にオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化されたオキシアルキレン化アルコールとして、好ましくは1〜150のオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン単位、特に20〜100のオキシエチレン単位、を含むもの、特にエトキシ化(ethoxylated)された脂肪族アルコール、特にC〜C24、好ましくはC12〜C18の脂肪族アルコール、例えば20のオキシエチレン単位でエトキシ化されたステアリルアルコール(CTFA名Steareth−20)、例えばUniqema社により販売されているBrij 78、30のオキシエチレン単位でエトキシ化されたセタリールアルコール(CTFA名:Ceteareth 30)、及び7のオキシエチレン単位を含むC12〜C15の脂肪族アルコール(CTFA名C12〜C15 Pareth−7)、例えばShell ChemicalsによりNeodol 25−7(商標)の名前で販売されている製品;又は特に、1〜15のオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン単位を含むオキシアルキレン化(オキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化された)アルコール、特にエトキシ化されたC〜C24、好ましくはC12〜C18の脂肪族アルコール、例えば2つのオキシエチレン単位でエトキシ化されたステアリルアルコール(CTFA名Steareth−2)、例えばUniqema社により販売されているBrij 72が使用される;
【0233】
4)好ましく使用される、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエステルは、0〜100の範囲のエチレンオキサイド(EO)単位の数を有するものを含む。挙げられ得る例は、ラウリン酸ソルビタン4又は20EO、特にポリソルベート20(又はポリオキシエチレン(20)モノラウリン酸ソルビタン)、例えばUniqema社により販売されている製品Tween20、パルミチン酸ソルビタン20EO、ステアリン酸ソルビタン20EO、オレイン酸ソルビタン20EO、又はBASF製のCremophor製品(RH 40、RH 60、等)を含む。
【0234】
5)好ましく使用される、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、ソルビタンのアルキル及びポリアルキルエーテルは、0〜100の範囲のエチレンオキサイド(EO)単位の数を有するものを含む。
【0235】
6)好ましく使用されるアルキル及びポリアルキルグルコシド又はポリグルコシドは、6〜30の炭素原子、好ましくは6〜18、又は8〜16さえの炭素原子を含むアルキル基を含むもの、及び好ましくは1〜5、特に1,2又は3のグルコシド単位を含むグルコシド基を含むものを含む。アルキルポリグルコシドは、例えばデシルグルコシド(アルキル−C/C11−ポリグルコシド(1.4))、例えば花王化成社により名前Mydol 10(商標)で販売されている製品又はHenkel社により名前Plantacare 2000 UP(商標)で販売されている製品、及びSEPPIC社により名前Oramix NS 10(商標)で販売されている製品;カプリリル/カプリルグルコシド例えばCognis社により名前Plantacare KE 3711(商標)で又はSEPPIC社によりOramix CG 110(商標)で販売されている製品;ラウリルグルコシド、例えばHenkel社により名前Plantacare 1200 UP(商標)で又はHenkel社によりPlantaren 1200 N(商標)で販売されている製品;ココグルコシド、例えばHenkel社により名前Plantacare 818 UP(商標)で販売されている製品;カプリリルグルコシド、例えばCognis社により名前Plantacare 810 UP(商標)で販売されている製品;及びこれらの混合物を含む。
【0236】
より一般的には、アルキルポリグリコシドタイプの界面活性剤は下記においてより具体的に定義される。
【0237】
7)挙げられ得るショ糖のアルキル及びポリアルキルエステルの例は、Crodesta F150、Crodesta SL 40の名前で販売されているモノラウリン酸スクロース、及びRyoto Sugar Esterにより販売されている製品、例えば参照Ryoto Sugar Ester P1670、Ryoto Sugar Ester LWA1695 又はRyoto Sugar Ester 01570で販売されているパルミチン酸スクロースを含む。
【0238】
8)好ましく使用される、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエステルは、0〜100の範囲のエチレンオキサイド(EO)単位の数及び1〜30の範囲のグリセロール単位の数を有するものを含む。挙げられ得る例は、モノラウリン酸ヘキサグリセリル及びステアリン酸PEG−30グリセリルを含む。
【0239】
9)好ましく使用される、任意的にポリオキシエチレン化されていてもよい、グリセロールのアルキル及びポリアルキルエーテルは、0〜100の範囲のエチレンオキサイド(EO)単位の数及び1〜30の範囲のグリセロール単位の数を有するものを含む。挙げられ得る例は、Nikkolバチルアルコール100及びNikkolキミルアルコール100を含む。
【0240】
アニオン性界面活性剤
アニオン性界面活性剤は、アルキルエーテルサルフェート、カルボキシレート、アミノ酸誘導体、スルホネート、イセチオネート、タウレート、スルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、ホスフェート、及びアルキルホスフェート、ポリペプチド、C10〜C30、特にC12〜C20脂肪酸の金属塩、特にステアリン酸金属塩及びこれらの混合物から選択され得る。
【0241】
1)挙げられ得るアルキルエーテルサルフェートの例は、Henkel社により名前Sipon AOS225又はTexapon N702で販売されているラウリルエーテル硫酸ナトリウム(70/30 C12−14)(2.2 EO)、Henkel社により名前Sipon LEA 370で販売されているラウリルエーテル硫酸アンモニウム(70/30 C12−14)(3 EO)、Rhodia Chimie社により名前Rhodapex AB/20で販売されている(C12〜C14)アルキルエーテル(9EO)硫酸アンモニウム、及びAlbright & Wilson社により名前Empicol BSD 52で販売されているラウリルオレイルエーテル硫酸ナトリウムマグネシウムの混合物を含む。
【0242】
2)挙げられ得るカルボキシレートの例はN−アシルアミノ酸の塩(例えばアルカリ金属塩)、グリコールカルボキシレート、アミドエーテルカルボキシレート(AEC)及びポリオキシエチレン化されたカルボン酸の塩を含む。
【0243】
グリコールカルボキシレートタイプの界面活性剤は、アルキルグリコールカルボキシリック類(alkyl glycol carboxylics)又は2−(2−ヒドロキシアルキルオキシアセテート)、これらの塩及びこれらの混合物から選択され得る。これらのアルキルグリコールカルボキシリック類は、直鎖又は分岐状、飽和又は不飽和の8〜18の炭素原子を含む脂肪族及び/又は芳香族アルキル鎖を含む。これらのカルボキシリック類は鉱物の塩基、例えば水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムで中和され得る。
【0244】
挙げられ得るグリコールカルボキシリックタイプの界面活性剤の例は、ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム又は2−(2−ヒドロキシアルキルオキシ酢酸)ナトリウム、例えばSanyo社により名前Beaulight Shaa(商標)で販売されている製品、Beaulight LCA−25N(商標)又は対応する酸の形のBeaulight Shaa(酸型)(商標)を含む。
【0245】
挙げられ得るアミドエーテルカルボキシレート(AEC)の例は、花王ケミカル社により名前Akypo Foam 30(商標)で販売されているラウリルアミドエーテルカルボン酸ナトリウム(3EO)を含む。
【0246】
挙げられ得るポリオキシエチレン化カルボン酸塩の例は、花王ケミカルにより名前Akypo Soft 45 NV(商標)で販売されているオキシエチレン化(6EO)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム(65/25/10 C12−14−16)、Biologia e Tecnologia社により名前Olivem 400(商標)で販売されているポリオキシエチレン化されかつカルボキシメチル化されたオリーブオイル起源の脂肪酸、及びNikkol社により名前Nikkol ECTD−6 NEX(商標)で販売されているオキシエチレン化されたトリデシルエーテルカルボン酸ナトリウムを含む。
【0247】
3)特に挙げられ得るアミノ酸誘導体は、アミノ酸のアルカリ金属塩、例えば:
− サルコシネート、例えばCiba社により名前Sarkosyl NL 97(商標)で販売されている又はSEPPIC社により名前Oramix L30(商標)で販売されているラウロイルサルコシン酸ナトリウム、Nikkol社により名前Nikkol Sarcosinate MN(商標)で販売されているミリストイルサルコシン酸ナトリウム、及びNikkol社により名前Nikkol Sarcosinate PN(商標)で販売されているパルミトイルサルコシン酸ナトリウム;
− アラニネート、例えばNikkol社により名前Sodium Nikkol Alaninate LN30(商標)で販売されている又はKawaken社により名前Alanone ALE(商標)で販売されているN−ラウロイル−N−メチルアミドプロピオネート、及びKawaken社により名前Alanone Alta(商標)で販売されているトリエタノールアミンN−ラウロイルN−メチルアラニン;
− グルタメート、例えば味の素社により名前Acylglutamate CT−12(商標)で販売されているトリエタノールアミンモノココイルグルタメート又は味の素社により名前Acylglutamate LT−12(商標)で販売されているトリエタノールアミンラウロイルグルタメート;
を含む。
【0248】
グルタミン酸塩及び/又は誘導体が以下により具体的に記載される。
− アスパルテート類、例えば三菱社により名前Asparack(商標)で販売されている、トリエタノールアミンNラウロイルアスパルテートとトリエタノールアミンN−ミリストイルアスパルテートとの混合物;
− グリシン誘導体(グリシネート)、例えば味の素社により名前Amilite GCS−12(商標)及びAmilite GCK 12で販売されている、N−ココイルグリシネートナトリウム;
− クエン酸エステル、例えばGoldschmidt社により名前Witconol EC 1129で販売されている、オキシエチレン化(9モル)された、ココイルアルコールのクエン酸モノエステル;
− ガラクトロネート、例えばSoliance社により販売されているドデシル−D−ガラクトシドウロン酸ナトリウム。
【0249】
4)挙げられ得るスルホネートの例は、− オレフィンスルホネートを含む。例えば、Stepan社により名前Bio−Terge AS 40(商標)で、Witco社によりWitconate AOS Protege(商標)及びSulframine AOS PH 12(商標)で、又はStepan社により名前Bio−Terge AS 40 CG(商標)で販売されている、オレフィンスルホン酸ナトリウム(C14〜16)、Clariant社により名前Hostapur SAS 30(商標)で販売されている二次オレフィンスルホン酸ナトリウムである。
【0250】
5)挙げられ得るイセチオネートはアシルイセチオネート、例えばココイルイセチオネート、例えばJordan社により名前Jordapon CI P(商標)で販売されている製品を含む。
【0251】
6)挙げられ得るタウレートは、Clariant社により名前Hostapon CT Pate(商標)で販売されているパーム種子オイルメチルタウレートのナトリウム塩;N−アシルN−メチルタウレート、例えばClariant社により名前Hostapon LT−SF(商標)で販売されている又はNikkol社により名前Nikkol CMT−30−T(商標)で販売されているN−ココイルN−メチルタウリン酸ナトリウム及びNikkol社により名前Nikkol PMT(商標)で販売されているパルミトイルメチルタウリン酸ナトリウムを含む。
【0252】
7)挙げられ得るスルホスクシネートの例は、Witco社により名前Setacin 103 Special(商標)及びRewopol SB−FA 30 K 4(商標)で販売されているオキシエチレン化(3EO)ラウリルモノスルホスクシネート、Zschimmer Schwarz社により名前Setacin F Special Paste(商標)で販売されているC12〜C14アルキルヘミスルホコハク酸の2ナトリウム塩、Henkel社により名前Standapol SH 135(商標)で販売されているオキシエチレン化(2EO)されたオレアミドスルホスクシネート2ナトリウム塩、Sanyo社により名前Lebon A− 5000(商標)で販売されているオキシエチレン化された(5EO)ラウリルアミドモノスルホスクシネート、Witco社により名前Rewopol SB CS 50(商標)で販売されているラウリルサイトレートモノスルホスクシネートのオキシエチレン化(10EO)2ナトリウム塩、及びWitco社により名前Rewoderm S 1333(商標)で販売されているリシノールモノエタノールアミドモノスルホスクシネートを含む。ポリジメチルシロキサンスルホスクシネート、例えばMaclntyre社により名前Mackanate−DC30で販売されているPEG−12ジメチコーンスルホスクシネート2ナトリウム、もまた使用され得る。
【0253】
8)挙げられ得るアルキルスルホアセテートの例は、Stepan社により名前Stepan Mild LSBで販売されているラウリルスルホ酢酸ナトリウムとラウリルエーテルスルホコハク酸2ナトリウムの混合物を含む。
【0254】
9)挙げられるホスフェート及びアルキルホスフェートの例は、モノアルキルホスフェート及びジアルキルホスフェート、例えば花王ケミカル社により名前MAP 20(商標)で販売されているラウリルモノホスフェート、ドデシルリン酸のカリウム塩、Cognis社により名前Crafol AP−31(商標)で販売されているモノエステル及びジエステルの混合物(主にジエステル)、Cognis社により名前Crafol AP−20(商標)で販売されているオクチルリン酸モノエステル及びジエステルの混合物、Condea社により名前Isofol 12 7 EO−Phosphate Esterで販売されている、2−ブチルオクタノールの、エトキシ化された(7モルのEO)リン酸ジエステル及びモノエステルの混合物、Uniqema社により参照Arlatone MAP 230K−40(商標)及びArlatone MAP 230T−60(商標)で販売されているモノ(C12〜C13)アルキルホスフェートのカリウム又はトリエタノールアミン塩、Rhodia Chimie社により名前Dermalcare MAP XC−99/09(商標)で販売されているラウリルリン酸カリウム、及びUniqema社により名前Arlatone MAP 160Kで販売されているセチルリン酸カリウム塩を含む。
【0255】
10)ポリペプチドは、例えば穀物、特に小麦及び大麦からのアミノ酸への脂肪酸の縮合により得られる。挙げられ得るポリペプチドの例は、Croda社により名前Amino foam W ORで販売されている加水分解されたラウロイル小麦タンパク質のカリウム塩、Maybrook社により名前May−Tein SYで販売されている加水分解されたココイル大豆たんぱくのトリエタノールアミン塩、SEPPIC社により名前Proteol Oatで販売されているラウロイル大麦アミノ酸のナトリウム塩、Deutsche Gelatine社により名前Geliderm 3000で販売されているココナツ脂肪酸のグラフトされたコラーゲン加水分解物、及びSEPPIC社により名前Proteol VS 22で販売されている水素化されたココナツ酸でアシル化された大豆たんぱくを含む。
【0256】
11)C10〜C30、特にC12〜C20脂肪酸の金属塩として、特にステアリン酸金属、例えばステアリン酸ナトリウム及びステアリン酸カリウムが、ポリヒドロキシステアリン酸塩もまた、特に挙げられ得る。
【0257】
カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤は、
− アルキルイミダゾリジニウム例えばイソステアリルエチルイミドニウムエトサルフェート、
− アンモニウム塩例えば(C12〜30アルキル)トリ(C1〜4アルキル)アンモニウムハロゲン化物、例えばN,N,N−トリメチル−l−ドコサナミニウム塩化物(又はベヘントリモニウム塩化物)
から選択され得る。
【0258】
本発明に従う組成物は、1以上の両親媒性界面活性剤、例えばN−アシルアミノ酸、例えばN−アルキルアミノアセテート及びココアンホ二酢酸2ナトリウム、及びアミンオキサイド、例えばステアラミンオキサイド又はシリコーン界面活性剤、例えばジメチコーンコポリオールホスフェート例えばPhoenix Chemical社により名前Pecosil PS 100(商標)で販売されている製品をもまた含み得る。
【0259】
第二の実施態様に従うと、該組成物は、少なくとも1のシリコーン界面活性剤を含む。挙げられ得る例は、以下を含む。
a)単独で又は組み合わせて使用される、25℃において8以上のHLBを有するノニオン性界面活性剤、以下のものが特に挙げられ得る。
− ジメチコーンコポリオール、例えばDow Corning社により名前Q2−5220(商標)で販売されている製品;
− ジメチコーンコポリオール安息香酸、例えばFinetex;社により名前Finsolv SLB 101(商標) 及び201(商標)で販売されている製品。
b)単独で又は組み合わせて使用される、25℃において8未満のHLBを有するノニオン性界面活性剤、特に以下のものが挙げられ得る。
− Dow Corning社により名前Q2−3225C(商標)で販売されるシクロメチコーン/ジメチコーンコポリオールの混合物。
【0260】
親水性ゲル化ポリマー
【0261】
本特許出願の目的のために、用語「水性相をゲル化させるためのポリマー」は、本発明に従う組成物の水性相をゲル化することができるポリマーを意味する。
【0262】
本発明に従って使用され得るゲル化ポリマーは、特に、水においてある濃度Cを超えると、少なくとも10Paに等しい流動閾値(τ)で、振動性のレオロジー(μ=1Hz)を特徴とするゲルを形成することのできるその能力を特徴とし得る。この濃度Cは、考慮下のゲル化ポリマーの性質に従って広く変動し得る。
【0263】
例えば、この濃度は、ポリソルベート80/I−C16、例えばSEPPIC社により名前Simulgel600で販売されている製品、中、40%における逆エマルジョンとしてのアクリルアミド/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムの場合、1重量%〜2重量%であり、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)のタイプ、例えばAristoflex HMSで架橋されたAMPS/エトキシ化された(25EO)セタリールメタクリレートコポリマーの場合、約0.5重量%である。
【0264】
ゲル化ポリマーは、該組成物の剛性係数G(1Hz、25℃)を10000Pa以上の値、特に10000Pa〜100000Paの範囲の値、に調節するのに十分である量において該組成物中に存在する。
【0265】
該組成物の剛性係数G(1Hz、25℃)を測定する方法は以下においてより詳細に述べられる。
【0266】
ゲル化ポリマーは、親水性ポリマーであり、即ち該組成物の水性相に存在する。
【0267】
より特に、このゲル化ポリマーは以下から選択され得る:
− アクリル又はメタクリル酸ホモポリマー又はコポリマー又はそれらの塩及びエステル、特にAllied Colloid社により名前Versicol F又はVersicol Kで、Ciba−Geigy社によりUltrahold 8で販売されている製品、及びSynthalen K タイプのポリアクリル酸、及びポリアクリル酸の塩、特にナトリウム塩(INCI名アクリル酸ナトリウムコポリマーに該当する)及びより特に、該会社により名前Luvigel EMで販売されている架橋されたポリアクリル酸ナトリウム(INCI名アクリル酸ナトリウムコポリマー(及び)カプリリル/カプリルトリグリセリドに相当する)、
− Hercules社によって名前Retenでそのナトリウム塩の形態で販売されているアクリル酸とアクリルアミドのコポリマー、Vanderbilt社により名前Darvan No.7で販売されているポリメタクリル酸ナトリウム、及びHenkel社によって名前Hydagen Fで販売されているポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、
− ポリアクリル酸/アルキルアクリレートコポリマー、好ましくは修飾又は非修飾のカルボキシビニルポリマー;本発明に従って最も特に好まれているコポリマーは、アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートコポリマー(INCI名:アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)例えば商標名Pemulen TR1,Pemulen TR2,Carbopol 1382及びCarbopol EDT 2020,より優先的にはPemulen TR−2さえでLubrizol社により販売されている製品である;
− Clariant社によって販売されている、AMPS(水性アンモニアで部分的に中和され、高度に架橋されたポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸)、
− Seppicによって販売されている、SepigelまたはSimulgelタイプのAMPS/アクリルアミドコポリマー、及び
− ポリオキシアルキレン化されたAMPS/アルキルメタクリレートの(架橋または非架橋されている)コポリマーのタイプ、例えばClariant社により販売されているAristoflex HMS、
− 及びそれらの混合物。
【0268】
挙げられ得る親水性ゲル化ポリマーの他の例は、
− アニオン性、カチオン性、両親媒性、又はノニオン性のキチン又はキトサンポリマー;
− アルキルセルロース以外のセルロースポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース及び4級化されたセルロース誘導体;
− ビニルポリマー、例えばポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテルとリンゴ酸無水物とのコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー;ビニルピロリドンとカプロラクタムとのコポリマー;ポリビニルアルコール;
− 任意的に修飾されていてもよい天然起源のポリマー:例えば
ガラクトマンナン及びその誘導体、例えばコンニャクガム、ゲランガム、ローカストビーンガム、フェヌグリークガム、カラヤガム、ガムトラガント、アラビアガム、アカシアガム、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアー、メチルカルボン酸ナトリウム基で修飾されたヒドロキシプロピルグアー(Jaguar XC97−1,Rhodia)、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアー塩化物及びキサンタン誘導体;
− アルギネート及びカラギーナン;
− グリコアミングリカン、ヒアルロン酸及びその誘導体;
− デオキシリボ核酸;
− ムコ多糖類例えばヒアルロン酸及びコンドロイチンサルフェート、及びこれらの混合物
を含む。
【0269】
一つの好ましい実施態様に従うと、ゲル化ポリマーは任意的に修飾されていてもよい、天然起源のポリマー、特にグアーガムから選択される。
【0270】
一つの好ましい実施態様に従うと、ゲル化ポリマーは、アクリル又はメタクリル酸ホモポリマー又はコポリマー又はこれらの塩及びエステル、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸の塩又はこれらの混合物から選択される。
【0271】
一つの好ましい実施態様に従うと、ゲル化ポリマーは、ポリアクリル酸のナトリウム塩、特に架橋されたポリアクリル酸ナトリウムである。
【0272】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、ゲル化剤は、会合性ポリマーから選択される。
【0273】
本発明の目的のために、用語「会合性ポリマー」はその構造中に少なくとも1の脂肪鎖と少なくとも1の親水性部分とを含む任意の両親媒性ポリマーを意味する。本発明に従う会合性ポリマーはアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性であり得る。
【0274】
会合性アニオン性ポリマー
挙げられ得る会合性アニオン性ポリマーの中に、少なくとも1の親水性単位及び少なくとも1の脂肪鎖アルキルエーテル単位を含むもの、より特にその親水性単位が不飽和エチレン性アニオン性モノマー、有利にはビニルカルボン酸、最も特にアクリル酸若しくはメタクリル酸又はこれらの混合物により形成されているもの及びその脂肪鎖アリルエーテル単位が下記の式(I)のモノマーに対応するものがある。

CH=C(R’)CHOBR (I)

ここでR’は、H又はCHを意味し、Bはエチレンオキシ基を意味し、nはゼロであるか又は1〜100の整数を意味し、Rは炭化水素をベースとする基であって、8〜30の炭素原子、好ましくは10〜24、より好ましくは12〜18の炭素原子を含むアルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール、及びシクロアルキル基を意味する。
【0275】
このタイプのアニオン性両親媒性ポリマーは、欧州特許第0216479号明細書においてエマルジョン重合法に従って記載され製造される。
【0276】
挙げられ得る会合性アニオン性ポリマーの中には、マレイン酸無水物/C30〜C38αオレフィン/マレイン酸アルキルエステルのタ−ポリマー、例えばNewphase Technologies社により名前Performa V 1608で販売されている製品(マレイン酸無水物/C30〜C38αオレフィン/マレイン酸イソプロピルコポリマー)がある。
【0277】
会合性アニオン性ポリマーの中で、一つの好ましい実施態様に従うと、それらのモノマー中にα、β−モノエチレン性不飽和カルボン酸及びα、β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とオキシアルキレン化脂肪族アルコールのエステルを含むコポリマーを使用することが可能である。
【0278】
優先的には、これらの化合物は、α、β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とC〜Cアルコールのエステルをもまたモノマーとして含む。
【0279】
挙げられ得るこのタイプの化合物の例は、メタクリル酸/エチルアクリレート/オキシアルキレン化ステアリルメタクリレート(20EOを含む)ターポリマーターポリマーである、Rohm & Haas社により販売されているAculyn 22(商標)又はAculyn 28(メタクリル酸/エチルアクリレート/オキシエチレン化ベヘニルメタクリレート(25EO)を含む。
【0280】
挙げられ得る会合性アニオン性ポリマーの例は、不飽和オレフィンカルボン酸タイプの少なくとも1の親水性単位及びタイプ例えば不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステル以外の少なくとも1の疎水性単位を含むアニオン性ポリマーを含む。挙げられ得る例は、米国特許第3915921号明細書及び第4509949号明細書に従って記載かつ製造されたアニオン性ポリマーを含む。
【0281】
カチオン性会合性ポリマー
挙げられ得るカチオン性会合性ポリマーは、4級化されたセルロース誘導体及びアミン側鎖基を有するポリアクリレートを含む。
【0282】
4級化されたセルロース誘導体は特に
− 少なくとも1の脂肪鎖、例えば少なくとも8の炭素原子を含むアルキル、アリールアルキル又はアルキルアリール基又はこれらの混合物を含む基で修飾された4級化されたセルロース
− 少なくとも1の脂肪鎖、例えば少なくとも8の炭素原子を含むアルキル、アリールアルキル又はアルキルアリール基又はこれらの混合物を含む基で修飾された4級化されたヒドロキシエチルセルロースである。
【0283】
4級化された又は非4級化されたアミン側鎖基を有するポリアクリレートは、例えば、疎水性基のタイプ、例えばsteareth−20(ポリオキシエチレン化(20)ステアリルアルコール)を含む。
【0284】
上記の4級化されたセルロース又はヒドロキシエチルセルロースにより保持されたアルキル基は、好ましくは8〜30の炭素原子を含む。アリール基は、好ましくはフェニル、ベンジル、ナフチル又はアンスリル基を意味する。
【0285】
〜C30に脂肪鎖を含む、4級化されたアルキルヒドロキシエチルセルロースの示され得る例は、Amerchol社により販売されている製品、Quatrisoft LM 200,Quatrisoft LM− X529−18−A,Quatrisoft LM−X529−18B(C12アルキル)及びQuatrisoft LM−X529−8(C18アルキル)及びCroda社により販売されているCrodacel QM,Crodacel QL(C12アルキル)及びCrodacel QS(C18アルキル)を包含する。
【0286】
挙げられ得る、アミノ側鎖を有するポリアクリレートの例は、National Starch 社製のポリマー8781−121B又は9492−103である。
【0287】
ノニオン性会合性ポリマー
ノニオン性会合性ポリマーは、
− 少なくとも1の脂肪鎖を含む基で修飾されたセルロース、例えば少なくとも1の脂肪鎖、例えばアルキル基、特にC〜C22、アリールアルキル、及びアルキルアリール基、を含む基で修飾されたヒドロキシエチルセルロース、例えばAqualon社により販売されているNatrosol Plus Grade 330 CS (C16アルキル)、
− アルキルフェニルポリアルキレングリコールエーテル基で修飾されたセルロース、例えばAmerchol社により販売されている製品Amercell Polymer HM1500(ノニルフェニルポリエチレングリコール(15)エーテル)、
− 少なくとも1の脂肪鎖例えばアルキル鎖を含む基で修飾されているグアー、例えばヒドロキシプロピルグアー、
− ビニルピロリドンと脂肪鎖の疎水性モノマーとのコポリマー、
− C〜Cアルキルメタクリレート又はアクリレートと少なくとも1の脂肪鎖を含む両性モノマーとのコポリマー、
− 親水性メタクリレート又はアクリレートと、少なくとも1の脂肪鎖を含む疎水性モノマーとのコポリマー、例えばポリエチレングリコールメタクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー、
− 会合性ポリウレタン
から選択される。
【0288】
会合性ポリウレタンは、通常、ポリオキシエチレンの性質を有する親水性ブロック(ポリウレタンポリエーテルと呼ぶ)と脂肪族配列のみ及び/又は環状脂肪族及び/又は芳香族配列であり得る疎水性ブロックの両方を鎖に含むノニオン性コポリマーである。
【0289】
特に、これらのポリマーは6〜30の炭素原子を含む少なくとも2の、炭化水素をベースとする親油性鎖であって、親水性ブロックにより分離されている鎖を含み、
該炭化水素をベースとする鎖は、おそらく親水性ブロックのペンダント鎖又は親水性ブロックの末端にある。特に、1以上のペンダント状鎖が含まれていることが可能である。さらに、該ポリマーは親水性ブロックの一つの末端又は両方の末端に炭化水素をベースとする鎖を含み得る。
【0290】
会合性ポリウレタンは、トリブロック又はマルチブロックの形のブロックポリマーであり得る。疎水性ブロックが、即ち鎖のそれぞれの末端にある(例えば、トリブロックコポリマーは親水性の中央ブロックを含む)か、又は両末端及び鎖に分布している(例えば:マルチブロックコポリマー)。ポリマーはグラフトポリマー又は星型ポリマーであってもよい。好ましくは、会合性ポリウレタンは、親水性ブロックが50〜1000のオキシエチレン基を含むポリオキシエチレン鎖であるトリブロックコポリマーである。一般的に、会合性ポリウレタンは親水性ブロックの間にウレタン結合を含み、そこから名前が発生している。
【0291】
一つの好ましい実施態様に従うと、ポリウレタンタイプのノニオン性の会合性ポリマーがゲル化剤として使用される。
【0292】
本発明において使用され得ないポリウレタンポリエーテルの例として、Servo Delden社製の(ウレタン官能基を含みかつ1300の重量平均分子量を有する、名前SER AD FX1100の)ポリマーC16−OE120−C16が挙げられ得、OEはオキシエチレン単位である。
【0293】
Rheox社によって販売されている尿素官能基を含有するRheolate205、またはRheolate208または204、あるいは代わりにElementisからのRheolate FX1100もまた、会合性ポリウレタンポリマーとして使用され得る。これらの会合性ポリウレタンは、純粋な形態で販売されている。C20アルキル鎖及びウレタン結合を含有し、水中で20%の固形分含有量において販売されているRohm & Haasからの製品DW1206Bもまた使用され得る。
【0294】
特に水または水性−アルコール性媒体中のこれらのポリマーの溶液または分散物を使用することもまた可能である。挙げられ得るこのようなポリマーの例は、Servo Delden社製のSER AD FX1010、SER AD FX1035およびSER AD1070、ならびにRheox社によって販売されているRheolate255、Rheolate278およびRheolate244を含む。Rohm & Haasからの製品Aculyn46、DW1206FおよびDW1206J、ならびにまたAcrysol RM184またはAcrysol44、あるいは代わりにBorchersからのBorchigel LW44、ならびにこれらの混合物を使用することもまた可能である。
【0295】
一つの好ましい実施態様に従うと、親水性ゲル化剤は、
− 任意的に修飾されていてもよいヒドロキシプロピルグアー、特にメチルカルボキシレートナトリウムで修飾されたヒドロキシプロピルグアー(Jaguar XC97−1,Rhodia)又はヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアー塩化物、
− ビニルポリマー、例えばポリビニルアルコール
− (メタ)アクリル酸から誘導されたアニオン性会合性ポリマー、例えば、メタクリル酸及びsteareth−20メタクリレートから得られた非架橋されたコポリマー、Rohm & Haasにより名前Aculyn 22で販売されている、
− ポリウレタンポリエーテルタイプのノニオン性会合性ポリマー、例えばElementisにより名前Rheolate FX 1100で販売されているSteareth−100/PEG−136/HDIコポリマー
から選択される。
【0296】
別の好ましい変形に従うと、親水性ゲル化剤は、
− 任意的に修飾されていてもよいヒドロキシプロピルグアー、特にメチルカルボキシレートナトリウムで修飾されたヒドロキシプロピルグアー(Jaguar XC97−1,Rhodia)又はヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアー塩化物、
− (メタ)アクリル酸から誘導されたアニオン性会合性ポリマー、例えば、メタクリル酸及びsteareth−20メタクリレートから得られた非架橋されたコポリマー、Rohm & Haasにより名前Aculyn 22で販売されている、
− ポリウレタンポリエーテルタイプのノニオン性会合性ポリマー、例えばElementisにより名前Rheolate FX 1100で販売されているSteareth−100/PEG−136/HDIコポリマー
から選択される。
【0297】
両性の会合性ポリマー
【0298】
本発明の会合性両性ポリマーの中で、
1)式(IVa)又は(IVb)の少なくとも1のモノマーと

ここでR及びRは同一又は異なり、水素原子またはメチル基を表し、
6、及びRは同一又は異なり、1〜30の炭素原子を含む直鎖又は分岐状のアルキル基を表し、
Zは基NH又は酸素原子を表し、
nは2〜5の整数であり、
は、鉱酸又は有機酸から誘導されたアニオン、例えばメトサルフェートアニオン又はハライド例えばクロライド又はブロマイドを意味する、

ここでR及びR10は同一又は異なり、水素原子またはメチル基を表し;
は基OH又は基NHC(CHCHSOHを表す、
3)式(VI)の少なくとも1のモノマーと

ここでR及びR10は同一又は異なり、水素原子またはメチル基を表し、Xは酸素又は窒素原子を意味し、及びR11は1〜30の炭素原子を含む直鎖又は分岐状のアルキル基を意味する;
4)任意的な、少なくとも1の架橋剤又は分岐剤
との共重合により得られ得る架橋された又は非架橋された、分岐状又は非分岐状の両性ポリマーが挙げられ得、ただし、式(IVa)、(IVb)又は(VI)のモノマーの少なくとも1は8〜30の炭素原子を含む少なくとも1の脂肪鎖を含み、式(IVa)、(IVb)、(V)及び(VI)のモノマーの該化合物は、例えばC〜Cのアルキルハロゲン化物又はC〜Cジアルキルサルフェートで4級化されていてもよい。
【0299】
本発明の式(IVa)及び(IVb)のモノマーは、好ましくは、
− ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、
− ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、
− ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、
− ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド又はジメチルアミノプロピルアクリルアミド、により形成される群から好ましくは選択され、任意的に例えばC〜Cのアルキルハロゲン化物又はC〜Cジアルキルサルフェートで4級化されてもよい。
【0300】
より特に、式(IVa)のモノマーはアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド及びメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドから選択される。
【0301】
本発明の式(V)の化合物は、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2―メチルクロトン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸により形成される群から選択される。より特に、式(V)のモノマーはアクリル酸である。
【0302】
本発明の式(VI)のモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸の好ましくはC12〜C22、より好ましくはC16〜C18のアルキルエステルから形成される群から選択される。
【0303】
架橋剤又は分岐剤は、好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミド、トリアリルメチルアンモニウムクロライド、アリルメタクリレート、n−メチロールアクリルアミド、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート及びアリルスクロースから選択される。
【0304】
本発明に従うポリマーは、他のモノマー例えばノニオン性モノマー及びアクリル酸又はメタクリル酸の特にC〜Cのアルキルエステルをもまた含み得る。
【0305】
これらの両性ポリマーにおけるカチオン性の電荷(charge)/アニオン性の電荷の数の比は、好ましくは約1に等しい。
【0306】
会合性の両性ポリマーの重量平均分子量は、500超、好ましくは10000〜10000000、より優先的には、100000〜8000000の重量平均分子量を示す。
【0307】
好ましくは、本発明の会合性の両性ポリマーは、1モル%〜99モル%、より優先的には20モル%〜95モル%、さらにより優先的には25モル%〜75モル%の式(IVa)又は(Ivb)の化合物を含む。それらは好ましくは、1モル%〜80モル%、より優先的には5モル%〜80モル%及びさらにより優先的には25モル%〜75モル%の式(V)の化合物をもまた含む。式(VI)の化合物の含有量は、優先的には0.1モル%〜70モル%、より優先的には1モル%及び50モル%、さらにより優先的には1モル%〜10モル%である。架橋剤又は分岐剤は、存在するときには、優先的には0.0001モル%〜1モル%、より優先的には0.0001モル%〜0.1モル%である。
【0308】
好ましくは、式(IVa)又は(IVb)の化合物と式(V)の化合物とのモル比は、20/80〜95/5、より優先的には25/75〜75/25の範囲である。
【0309】
本発明に従う会合性の両性ポリマー、例えば国際公開第98/44012号パンフレットに記載されている。
【0310】
本発明に従う特に好ましい両性ポリマーは、アクリル酸/アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド/ステアリルメタクリレートコポリマーから選択される。
【0311】
水性相のためのゲル化ポリマー、特に会合性ポリマーは、該組成物の総重量に対して0.1重量%〜10%好ましくは0.5重量%〜5重量%の範囲の総活性物質含有量で本発明に従う組成物中に存在する。
【0312】
この量は、その上、該ポリマーが、それ自身もまた該組成物の粘度に作用することができるイオン性及び/又はノニオン性界面活性剤及び/又はフィルム形成剤(アルキルセルロース、特にエチルセルロース以外のもの)と混合されるかされないかに依存して変化しやすいことが理解される。
【0313】
シリコーンガム
一つの特定の実施態様に従うと、本発明の組成物は少なくとも1のシリコーンガム、好ましくは、25℃で800000〜10000000cStの粘度を有するシリコーンガムをもまた含み得る。
【0314】
好ましくは、該シリコーンガムは、1000000〜5000000cSt、優先的には1000000〜2500000cStの25℃における粘度を有するシリコーンガムから選択される。このシリコーン化合物の粘度は、ASTM D−445標準に従って測定することができる。
【0315】
該シリコーンガムの分子量は、一般に350000g/モルを超え、350000〜800000g/モル、好ましくは450000〜700000g/モルである。
【0316】
該シリコーンガムは、特に次式のシリコーンから選択することができる:
ここで、
、R、RおよびRは、一緒にまたは別個に、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基であり、
およびRは、一緒にまたは別個に、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基、ビニル基、アミン基またはヒドロキシル基であり、
Xは、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基、ヒドロキシル基またはアミン基であり、
nおよびpは、化合物の粘度が800000cStを超えるように選択される整数である。
【0317】
本発明に従って使用され得るシリコーンガムとして、以下を挙げることができる:
− Bluestar社から名称Mirasil C−DPDMで販売されている製品などの、置換基R〜Rがメチル基を表し、基Xがメトキシ基を表し、nおよびpが、ポリマーの分子量が600000g/モルになるような数であるもの、
− Dow Corning社から名称SGM 36で販売されている製品などの、置換基R〜Rがメチル基を表し、基Xがヒドロキシル基を表し、nおよびpが、ポリマーの分子量が600000g/モルになるような数であるもの、
−GE Bayer Siliconesから販売されているSE63などの、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)タイプのジメチコーン、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニル)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ならびにその混合物。
【0318】
有利には、本発明に従う組成物は、該組成物の総重量に対して0.1重量%〜20重量%の本発明に従うシリコーンガムを含み得る。
【0319】
特に、それは該組成物の総重量に対して0.2重量%〜15重量%の本発明に従うシリコーンガムを含み得る。
【0320】
有利には、本発明に従う組成物は少なくとも1のシリコーンガム及び少なくとも1のアルキルセルロースを0.1〜15、より特に0.5〜10のシリコーンガム/アルキルセルロースポリマーの重量比において含む。好ましくは、シリコーンガム/アルキルセルロースポリマーの重量比は0.5〜5である。
【0321】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明の組成物は、
− 4重量%〜30%重量%のアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース、
− 15重量%〜50重量%の水、
− 45重量%〜75重量%の非揮発性オイル、及び
− 0.5重量%〜12重量%のシリコーンガム
を含む。
【0322】
オルガノポリシロキサンエラストマー
別の特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、少なくとも1のオルガノポリシロキサンエラストマーを含む。
【0323】
これらの特定のエラストマーは、本発明に従う組成物中に存在するとき、それらの含む組成物から口唇又は皮膚上に形成される堆積物のために、非粘着性でありかつ快適な性質(堆積物の柔軟性)を得ることを可能にする。
【0324】
用語「オルガノポリシロキサンエラストマー」は、粘弾性、特に、スポンジ又は柔軟な球の堅さ(consistency)を有する、柔軟であり、変形可能であるオルガノポリシロキサンを意味する。弾力性のその係数は、この物質が変形に耐え、制限された伸性及び収縮性を有するようなものである。この物質は、伸ばした後に、元の形状を取り戻すことができる。
【0325】
それはより特に架橋されたオルガノポリシロキサンエラストマーである。
【0326】
即ち、オルガノポリシロキサンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも1つの水素を含有するジオルガノポリシロキサンとケイ素に結合したエチレン性不飽和基を含有するジオルガノポリシロキサンとの、特に白金触媒の存在下における、架橋付加反応;又はヒドロキシル末端基を含有するジオルガノポリシロキサンとケイ素に結合した少なくとも1つの水素を含有するジオルガノポリシロキサンとの間の、特に有機スズの存在下における、脱水素架橋縮合反応;又はヒドロキシル末端基を含有するジオルガノポリシロキサンと加水分解可能なオルガノポリシランとの架橋縮合反応;又は特に有機過酸化物触媒の存在下におけるオルガノポリシロキサンの熱架橋;又はガンマ線、紫外線、又は電子線などの高エネルギー放射線によるオルガノポリシロキサンの架橋によって得られ得る。
【0327】
好ましくは、オルガノポリシロキサンエラストマーは、例えば欧州特許出願公開第295886号明細書に開示されているように、(A)一つのケイ素に各々結合した少なくとも2つの水素を含有するジオルガノポリシロキサンと(B)ケイ素に結合した少なくとも2つのエチレン性不飽和基を含有するジオルガノポリシロキサンとの、特に(C)白金触媒の存在下における、架橋付加反応によって得られる。
【0328】
特に、オルガノポリシロキサンエラストマーは、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルポリシロキサンとトリメチルシロキシ末端基を含有するメチルヒドロゲノポリシロキサンとの、白金触媒の存在下における反応によって得ることができる。
【0329】
化合物(A)は、オルガノポリシロキサンエラストマーの形成のための基礎となる反応物であり、化合物(A)を化合物(B)と触媒(C)の存在下で付加反応させることによって架橋が実施される。
【0330】
化合物(A)は、特に、各分子において異なるケイ素原子に結合された少なくとも2の水素原子を含むオルガノポリシロキサンである。
【0331】
化合物(A)は、任意の分子構造、特に直鎖又は分岐状鎖構造又は環状構造、を有していてもよい。
【0332】
化合物(A)は、化合物(B)と混和性であるために1〜50000センチストークの範囲に25℃における粘度を有していてもよい。
【0333】
化合物(A)のケイ素原子に結合された有機基は、アルキル基、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,オクチル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル,2−フェニルプロピル又は3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル,トリル,キシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された1価の炭化水素をベースとする基、例えばエポキシ基,カルボン酸エステル基又はメルカプト基であり得る。
【0334】
即ち、化合物(A)は、トリメチルシロキシ末端基を含むメチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端基を含むジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー及びジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン環状コポリマーから選択され得る。
【0335】
化合物(B)は、有利には、少なくとも2つの低級アルケニル基(例えば、C〜C)を含有するジオルガノポリシロキサンであり;該低級アルケニル基は、ビニル、アリル、及びプロペニル基から選択されてよい。これらの低級アルケニル基は、オルガノポリシロキサン分子の任意の位置に配置されてよいが、好ましくは、オルガノポリシロキサン分子の末端に配置される。オルガノポリシロキサン(B)は、分枝鎖、直鎖、環状、又は網目状の構造を有してよいが、直鎖の構造が好ましい。化合物(B)は、液体状態からガム状態の範囲の粘度を有してよい。好ましくは、化合物(B)は、25℃で少なくとも100センチストークの粘度を有する。
【0336】
上記のアルケニル基以外に、化合物(B)においてケイ素原子に結合された他の有機基は、アルキル基、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル又はオクチル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル,2−フェニルプロピル又は3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル,トリル又はキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された1価の炭化水素をベースとする基、例えばエポキシ基,カルボン酸エステル基又はメルカプト基であり得る。
【0337】
オルガノポリシロキサン(B)は、メチルビニルポリシロキサン、メチルビニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサンのコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサン−メチルビニルシロキサンのコポリマー、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンのコポリマー、トリメチルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン−メチルビニルシロキサンのコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端基を含有するジメチルシロキサン−メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサンのコポリマーから選択されてよい。
【0338】
特に、該オルガノポリシロキサンエラストマーは、プラチナ触媒の存在下における、ジメチルビニルシロキシ末端基を含むジメチルポリシロキサンとトリメチルシロキシ末端基を含むメチルハイドロジェンポリシロキサンとの反応により得られ得る。
【0339】
有利には、化合物(B)の1分子あたりのエチレン性の基の数と化合物(A)の1分子あたりのケイ素に結合した水素原子の数の合計が少なくとも5である。
【0340】
化合物(A)は、好ましくは、化合物(A)のケイ素に結合した水素原子の合計量と化合物(B)の全てのエチレン性不飽和基の合計量の間の分子比が1.5/1から20/1の範囲にあるような量で添加される。
【0341】
化合物(C)は、架橋反応触媒であり、特に、塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィン錯体、塩化白金酸−アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸−ジケトン錯体、白金黒、又は支持体上の白金である。
【0342】
触媒(C)は、好ましくは、化合物(A)と化合物(B)との合計量の1000重量部あたり、純粋な白金金属として0.1から1000重量部、良好には1から100重量部の量で添加される。
【0343】
エラストマーは有利には、非乳化性エラストマーである。
【0344】
用語「非乳化性」は、親水性鎖を含まないオルガノポリシロキサンエラストマーを、特にポリオキシアルキレン単位(特にポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)又はポリグリセリル単位を含まないオルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。
【0345】
オルガノポリシロキサンエラストマー粒子は、少なくとも1つの炭化水素をベースとするオイル及び/又は1つのシリコーンオイルに含まれたエラストマー性オルガノポリシロキサンから形成されたゲルの形で運ばれる。これらのゲルでは、オルガノポリシロキサン粒子は、しばしば、非球状粒子である。
【0346】
非乳化性エラストマーは、特に欧州特許第242219号明細書、欧州特許第285886号明細書及び欧州特許第765656号明細書及び特開昭61−194009号明細書に記載されており、該公報の内容は参照することより取り込まれる。
【0347】
使用され得る非乳化性エラストマーは、信越社によって名前KSG−6、KSG−15、KSG−16、KSG−18、KSG−41、KSG−42、KSG−43、及びKSG−44、で市販されているもの、Dow Corning社によって名前DC 9040及びDC 9041で市販されているもの、並びにGeneral Electric社によってSFE 839の名称で市販されているものを含む。
【0348】
使用され得る球状の非乳化性エラストマーはDow Corning 社により名前DC 9040,DC 9041,DC 9509,DC 9505及びDC 9506で販売されているものを含む。
【0349】
該エラストマーは、乳化性エラストマーであってもよい。
【0350】
用語「乳化性オルガノポリシロキサンエラストマー」は、少なくとも1の親水性鎖、例えばポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンエラストマー及びポリグリセロール化シリコーンエラストマーを含むオルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。
【0351】
該乳化性オルガノポリシロキサンエラストマーは、ポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンエラストマーから選択され得る。
【0352】
ポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンエラストマーは、ケイ素に結合した少なくとも1つの水素を含有するジオルガノポリシロキサンと少なくとも2のエチレン性不飽和基を含有するポリオキシアルキレンとの架橋付加反応により得られ得る架橋されたオルガノポリシロキサンエラストマーである。
【0353】
好ましくは、オルガノポリシロキサンエラストマーは、例えば米国特許第5236986号明細書、米国特許第5412004号明細書に記載されている白金触媒(CI)の存在化において特に、それぞれがケイ素に結合した少なくとも2つの水素を含有するジオルガノポリシロキサン(A1)と少なくとも2のエチレン性不飽和基を含有するポリオキシアルキレン(B1)との架橋付加反応により得られる。
【0354】
特に、オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下で、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するポリオキシアルキレン(特にポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン)とトリメチルシロキシ末端基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサンとの反応により得られ得る。
【0355】
化合物(A1)のケイ素原子に結合された有機基は、1〜18の炭素原子を含むアルキル基、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,オクチル,デシル,ドデシル(即ちラウリル),ミリスチル,セチル又はステアリル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル,2−フェニルプロピル又は3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された1価の炭化水素をベースとする基例えばエポキシ基,カルボン酸エステル基又はメルカプト基であり得る。
【0356】
即ち化合物(A1)は、トリメチルシロキシ末端基を含むメチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシ末端基を含む、ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー、ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン環状コポリマー,トリメチルシロキシ末端基を含むジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン−ラウリルメチルシロキサンコポリマーから選択され得る。
【0357】
化合物(C1)は、架橋反応触媒であり、特に、塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィン錯体、塩化白金酸−アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸−ジケトン錯体、白金黒、又は支持体上の白金である。
【0358】
有利に、該ポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンエラストマーは、ジビニル化合物、特にポリシロキサンのSi−H結合と反応する、少なくとも2のビニル基を含むポリオキシアルキレンから形成され得る。
【0359】
ポリオキシアルキレン化エラストマーは、特に米国特許第5236986号明細書、米国特許第5412004号明細書、米国特許第5837793号明細書及び米国特許第5811487号明細書に記載されており、該公報の内容は参照することにより取り込まれる。
【0360】
使用され得るポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンエラストマーは、信越社により名前KSG−21,KSG−20,KSG−30,KSG−31,KSG−32,KSG−33,KSG−210,KSG−310,KSG−320,KSG−330及びKSG−340並びにDow Corning社により名前DC 9010及びDC 9011で販売されているものを含む。
【0361】
乳化性オルガノポリシロキサンエラストマーは、ポリグリセロール化オルガノポリシロキサンエラストマーからもまた選択され得る。
【0362】
本発明に従うポリグリセロール化オルガノポリシロキサンエラストマーは、特に白金触媒の存在下で、ケイ素に結合した少なくとも1つの水素を含有するジオルガノポリシロキサンとエチレン性不飽和基を含有するポリグリセロール化化合物との架橋付加反応により得られるオルガノポリシロキサンエラストマーである。
【0363】
好ましくは、オルガノポリシロキサンエラストマーは、白金触媒(C2)の存在化において特に、それぞれがケイ素に結合した少なくとも2つの水素を含有するジオルガノポリシロキサン(A2)と、少なくとも2のエチレン性不飽和基を含有するグリセロール化された化合物の(B2)との架橋付加反応により得られる。
【0364】
特に、オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下、ジメチルビニルシロキシ末端基を有するポリグリセロール化化合物とトリメチルシロキシ末端基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサンとの反応により得られ得る。
【0365】
化合物(A2)は、オルガノポリシロキサンエラストマーの形成のための基礎試薬であり、架橋は、触媒(C2)の存在下における化合物(A2)と化合物(B2)との付加反応により行われる。
【0366】
化合物(A2)は、特に、各分子において異なるケイ素原子に結合された少なくとも2つの水素原子を含むオルガノポリシロキサンである。
【0367】
化合物(A2)は、任意の分子構造、特に直鎖又は分岐状鎖構造又は環状構造、を有していてもよい。
【0368】
化合物(A2)は、化合物(B2)と混和性であるために1〜50000センチストークの範囲の25℃における粘度を有していてもよい。
【0369】
化合物(A2)のケイ素原子に結合された有機基は、1〜18の炭素原子を含むアルキル、例えばメチル,エチル,プロピル,ブチル,オクチル,デシル,ドデシル(即ちラウリル),ミリスチル,セチル又はステアリル;置換されたアルキル基、例えば2−フェニルエチル,2−フェニルプロピル又は3,3,3−トリフルオロプロピル;アリール基、例えばフェニル,トリル又はキシリル;置換されたアリール基、例えばフェニルエチル;及び置換された1価の炭化水素をベースとする基例えばエポキシ基,カルボン酸エステル基又はメルカプト基であり得る。好ましくは、該有機基は、メチル,フェニル及びラウリル基から選択され得る。
【0370】
即ち、化合物(A2)は、トリメチルシロキシ末端基を含むメチルハイドロジェンポリシロキサン,トリメチルシロキシ末端基を含むジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー,ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン環状コポリマー、及びトリメチルシロキシ末端基を含む、ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン−ラウリルメチルシロキサンコポリマーから選択され得る。
【0371】
化合物(B2)は下記式(B´)に該当するポリグリセロール化化合物であり得る。
2m−1−O−[Gly]−C2m−1(B´)
ここでmは2〜6の整数であり、nは2〜200、好ましくは2〜100、好ましくは2〜50、好ましくは2〜20、好ましくは2〜10、優先的には2〜5の範囲の整数であり、特にnは3に等しい;Glyは
−CH−CH(OH)−CH−O−又は−CH−CH(CHOH)−O−
を意味する。
【0372】
有利には、化合物(B2)における1分子あたりのエチレン性の基の数と化合物(A2)の1分子あたりのケイ素に結合した水素原子の数の合計は少なくとも4である。
【0373】
化合物(A2)は、有利には、化合物(A2)のケイ素原子に結合した水素原子の合計量と化合物(B2)のエチレン性不飽和基の合計量の間の分子比が1/1から20/1の範囲にあるような量で添加される。
【0374】
化合物(C2)は、架橋反応触媒であり、特に、塩化白金酸、塩化白金酸−オレフィン錯体、塩化白金酸−アルケニルシロキサン錯体、塩化白金酸−ジケトン錯体、白金黒、又は支持体上の白金である。
【0375】
触媒(C2)は、好ましくは、化合物(A2)と化合物(B2)との合計量の1000重量部あたり、純粋な白金金属として0.1から1000重量部、良好には1から100重量部の量で添加される。
【0376】
本発明に従うポリグリセロール化オルガノポリシロキサンエラストマーは、少なくとも1つの炭化水素をベースとするオイル及び/又は1つのシリコーンオイルにおけるゲルの形で運ばれる。これらのゲルでは、ポリグリセロール化エラストマーは、しばしば、非球状粒子である。
【0377】
使用され得るポリグリセロール化オルガノポリシロキサンエラストマーは信越社によって名前KSG−710,KSG−810,KSG−820,KSG−830及びKSG−840で販売されているものを含む。
【0378】
有利には、本発明に従って考慮下のオルガノポリシロキサンエラストマーは球状の非乳化性オルガノポリシロキサンエラストマー,ポリグリセロール化オルガノポリシロキサンエラストマー及びポリオキシアルキレン化オルガノポリシロキサンエラストマーから選択される。
【0379】
使用され得る乳化性エラストマー特に、信越社により名前KSG−31,KSG−32,KSG−33,KSG−210及びKSG−710で販売されているものを含む。
【0380】
使用され得る非乳化性エラストマーは、信越社によって名前KSG−6、KSG−15、KSG−16、KSG−18、KSG−41、KSG−42、KSG−43、及びKSG−44、で市販されているもの、Dow Corning社によって名前DC 9040及びDC 9041で市販されているもの、並びにGeneral Electric社によってSFE 839の名称で市販されているものを含む。
【0381】
好ましくは、該シリコーンエラストマーは、例えば口紅組成物の場合、特に無水組成物の場合、非乳化性である。
【0382】
本発明に従う組成物は、オルガノポリシロキサンエラストマーを単独で又は混合物で、0.1重量%〜20重量%、好ましくは0.2重量%〜15重量%さらにより好ましくは0.5重量%〜12重量%の範囲の含有量で含む。
【0383】
本発明の文脈において、化合物の重量百分率は、常に、問題の化合物の固体の重量として表される。
【0384】
有利に、本発明に従うアルキルセルロースポリマーとオルガノポリシロキサンエラストマーとは、0.1〜15、より特に0.5〜10の範囲のオルガノポリシロキサンエラストマー/アルキルセルロース重量比で使用される。好ましくはオルガノポリシロキサンエラストマー/アルキルセルロース重量比は、0.5〜5である。
【0385】
上記のように、該エラストマーは、一般的に脂肪相とともに使用される。
【0386】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明の組成物は、
− 4重量%〜30%重量%のアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース、
− 15重量%〜50重量%の水、
− 45重量%〜75重量%の非揮発性オイル、及び
− 0.5重量%〜12重量%のオルガノポリシロキサンエラストマー
を含む。
【0387】
シリコーン樹脂
別の特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、少なくとも1のシリコーン樹脂を含む。
【0388】
より一般的には、用語「樹脂」は、その構造が3次元である化合物を意味する。「シリコーン樹脂」は、「シロキサン樹脂」ともまた呼ばれる。即ち、本発明の目的のために、ポリジメチルシロキサンはシリコーン樹脂ではない。
【0389】
シリコーン樹脂(シロキサン樹脂としてもまた公知である)の名称は、名称「MDTQ」として公知であり、該樹脂は、それが含む種々のシロキサンモノマーのユニットの関数として記載され、文字「MDTQ」のそれぞれは、ユニットのタイプを特徴づける。
【0390】
文字Mは、式R1R2R3SiO1/2の1官能性ユニットを意味する。ケイ素原子は、この単位を含むポリマーの1つの酸素原子にのみ結合されている。
【0391】
文字Dは、式R1R2SiO2/2の2官能性ユニットを意味し、ここで該ケイ素原子は、2つの酸素原子に結合されている。
【0392】
文字Tは、式R1SiO3/2の3官能性ユニットを意味する。
【0393】
このような樹脂は、例えば「ポリマーの科学と工学の百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)」,第15巻,John Wiley & Sons,ニューヨーク,(1989),265〜270頁、及び米国特許第2676182号明細書、米国特許第3627851号明細書、米国特許第3772247号明細書、米国特許第5248739号明細書又は米国特許第5082706号明細書、米国特許第5319040号明細書、米国特許第5302685号明細書及び米国特許第4935484号明細書に記載されている。
【0394】
上で定義されたユニットM、D及びTにおいて、R、つまりR1及びR2は、1〜10の炭素原子、フェニル基、フェニルアルキル基、又はヒドロキシル基を含む炭化水素をベースとする基(特にアルキル)を表す。
【0395】
最後に、文字Qはケイ素原子が4つの水素原子に結合されている4官能性ユニットSiO4/2を意味し、該原子自身はポリマーの残りと結合している。
【0396】
種々の性質を有する種々のシリコーン樹脂が、これらの種々のユニットから得られ得、これらのポリマーの性質はモノマーのタイプ、基Rの性質及び数、ポリマー鎖の長さ、分岐度及びペンダント鎖のサイズの関数として変化する。
【0397】
本発明に従う組成物において使用され得るシリコーン樹脂として、例えばMQタイプ、Tタイプ、又はMQTタイプのシリコーン樹脂が使用され得る。
【0398】
一つの好ましい実施態様に従うと、MQ樹脂が使用される。
【0399】
MQ樹脂
MQタイプのシリコーン樹脂の例として、式[(R1)SiO1/2(SiO4/2(MQユニット)のアルキルシリケートが挙げられ得、ここでx及びyは50〜80の範囲の整数であり、R1は上で定義された基を表し、好ましくは1〜8の炭素原子を含むアルキル基又はヒドロキシル基、好ましくはメチル基である。
− トリメチルシロキシシリケートタイプのMQタイプの固体シリコーン樹脂の例として、General Electric社により参照SRI000で販売されているもの、Wacker社により参照TMS 803で販売されているもの、又は信越社により名前KF−7312Jで販売されているもの、又はDow Corning社によりDC 749又はDC 593で販売されているものが挙げられ得る。
− MQシロキシシリケートユニットを含むシリコーン樹脂として、フェニルアルキルシロキシシリケート樹脂、例えばフェニルプロピルジメチルシロキシシリケート(General Electric社により販売されているSilshine 151)もあげられ得る。そのような樹脂の製造は特に米国特許第5817302号明細書に記載されている。
【0400】
T樹脂:
挙げられ得るタイプTのシリコーン樹脂の例は、式(RSiO3/2(ユニットT)のポリシルセスキオサンを含み、ここでxは100超であり、基Rは1〜10の炭素原子を含むアルキル基であり、該ポリシルセスキオサンはSi−OH末端基をもまた含み得る。
【0401】
好ましく使用され得るポリメチルシルセスキオサン樹脂は、Rがメチル基である物であり、例えば
− Wacker社により参照名Resin MK、例えばBelsil PMS MK、で販売されているもの:CHSiO3/2の繰返し単位を含むポリマー(ユニットT)であり、該ポリマーは、最大1重量%の(CHSiO2/2ユニット(ユニットD)も含んでよく、かつ、該ポリマーは約10000g/モルの平均分子量を有する。
− 信越社により参照名KR−220Lで販売されているものであって、式CHSiO3/2のユニットTから構成され、かつ、SiOH(シラノール)末端基を有するもの、KR−242Aの参照名で販売されているものであって、98%のユニットTおよび2%のジメチルユニットDを含み、SiOH末端基を有するもの、または、KR−251の参照名で販売されているものであって、88%のユニットTおよび12%のジメチルユニットDを含み、SiOH末端基を有するもの
である。
【0402】
MQT樹脂:
特に公知であるMQTユニットを含む樹脂は、米国特許第5110890号明細書に挙げられているものである。
【0403】
MQTタイプの樹脂の好ましい形は、MQT−プロピル(MQTprとしてもまた公知である)樹脂である。本発明に従う組成物において使用され得るそのような樹脂は、特に国際公開第2005/075542号パンフレットにおいて記載されかつ製造されている樹脂であり、該公報の内容は参照することにより本明細書に取り込まれる。
【0404】
MQ−T−プロピル樹脂は、好ましくは以下のユニットを含む。
(i)(R1SiO1/2
(ii)(R2SiO2/2
(iii)(R3SiO3/2及び
(iv)(SiO4/2
ここで、
R1、R2及びR3は独立して、炭化水素をベースとする基、特に1〜10の炭素原子を含むアルキル、フェニル基、フェニルアルキル基、又はヒドロキシル基、及び好ましくは1〜8の炭素原子を含むアルキル基又はフェニル基を表し、
aは0.05〜0.5であり、
bは0〜0.3であり、
cは0超であり、
dは0.05〜0.6であり、
a+b+c+d=1であり、a、b、c及びdはモル画分である、
ただし、シロキサン樹脂の基R3の40モル%超はプロピル基である。
【0405】
好ましくは、シロキサン樹脂は以下のユニットを含む:
(i)(R1SiO1/2
(iii)(R3SiO3/2及び
(iv)(SiO4/2
ここで、
R1及びR3は独立して、1〜8の炭素原子を含むアルキル基を表し、R1は好ましくはメチル基であり、R3は好ましくはプロピル基であり、
aは0.05〜0.5、優先的には0.15〜0.4であり、
cは0超、優先的には0.15〜0.4であり、
dは0.05〜0.6、好ましくは0.2〜0.6又は0.2〜0.55であり
a+b+c+d=1であり、a、b、c及びdはモル画分である、
ただし、シロキサン樹脂の基R3の40モル%超はプロピル基である。
【0406】
本発明に従って使用され得るシロキサン樹脂は、以下の反応を含む方法により得られ得る:
A)少なくとも80モル%のユニット(R1SiO1/2及び(SiO4/2を含むMQ樹脂、
R1は1〜8の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、カルビノール基又はアミノ基を表し、
a及びdは0超であり、
a/dの比は0.5〜1.5である、
及び
B)少なくとも80モル%のユニット(R3SiO3/2を含むT−プロピル樹脂、
R3は1〜8の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、カルビノール基、又はアミノ基を表し、
cは0超である、
ただし、基R3の少なくとも40モル%はプロピル基であり、質量比A/Bは95/5〜15/85であり、好ましくは質量比A/Bは30/70である。
【0407】
有利には、質量比A/Bは、95/5〜15/85である。好ましくは、比A/Bは70/30以下である。これらの好ましい比は堆積物におけるMQ樹脂の堅い粒子のろ過(percolation)の不存在のために快適な堆積を許すことが分かった。
【0408】
即ち、好ましくは、シリコーン樹脂は以下を含む群から選択される。
a)特に(i)式[(R1)SiO1/2(SiO4/2のアルキルシロキシシリケート、該シリケートはトリメチルシロキシシリケートであってもよく、該式においてx及びyは50〜80の範囲の整数であり、基R1は1〜10の炭素原子を含む炭化水素をベースとする基、フェニル基、フェニルアルキル基又はヒドロキシル基、好ましくは1〜8の炭素原子を含むアルキル基、好ましくはメチル基、を表すようなものである、及び(ii)フェニルアルキルシロキシシリケート樹脂、例えばフェニルプロピルジメチルシロキシシリケートから選択されるMQタイプの樹脂、及び/又は
b)特に、式(RSiO3/2のポリシルセスキオサンから選択されるTタイプの樹脂、ここで、xは100超であり、基Rは1〜10の炭素原子を含むアルキル基、例えばメチル基であり、該ポリシルセスキオサンはSi−OH末端基を含んでいてもよい、及び/又は
c)MQTタイプの樹脂、特にMQT−プロピルタイプの樹脂、該樹脂はユニット(i)(R1SiO1/2(ii)(R2SiO2/2b、(iii)(R3SiO3/2及び(iv)(SiO4/2を含み得、ここで、R1、R2及びR3は独立して、炭化水素をベースとする基、特に1〜10の炭素原子を含むアルキル、フェニル基、フェニルアルキル基、又はヒドロキシル基、及び好ましくは1〜8の炭素原子を含むアルキル基又はフェニル基を表し、
aは0.05〜0.5であり、
bは0〜0.3であり、
cは0超であり、
dは0.05〜0.6であり、
a+b+c+d=1であり、a、b、c及びdはモル画分である、
ただし、シロキサン樹脂の基R3の40モル%超はプロピル基である。
【0409】
好ましくは、シリコーン樹脂は、該組成物の総重量に対して0.5重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜10重量%の範囲の樹脂の固体の総含有量で本発明に従う第一の組成物中に存在する。
【0410】
有利には、本発明に従う組成物は、少なくとも1のシリコーン樹脂及び少なくとも1のアルキルセルロースポリマーを、0.05〜15より特に0.1〜10のシリコーン樹脂/アルキルセルロースポリマーの重量比で含む。好ましくはシリコーン樹脂/アルキルセルロースポリマーの重量比は0.3〜5である。
【0411】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明の組成物は、
− 4重量%〜30%重量%のアルキルセルロース、好ましくはエチルセルロース、
− 15重量%〜50重量%の水、
− 45重量%〜75重量%の非揮発性オイル、及び
− 1重量%〜10重量%のシリコーン樹脂
を含む。
【0412】
活性剤
本組成物は、皮膚及び/又は口唇、特に口唇のための、モイスチャライザー、瘢痕化剤、及び/又は抗老化剤から選択される少なくとも1の活性剤をもまた含み得る。
【0413】
この実施態様に従うと、本発明は、皮膚及び/又は口唇、特に口唇、をケアする方法において、皮膚及び/又は口唇への本発明に従う組成物の施与を含む該方法にもまた関する。
【0414】
その別の特徴に従うと、本発明は、本発明に従う組成物から形成されたリップバーム(液体又は固体)又は口紅において、モイスチャライザー、瘢痕化剤及び/又は抗老化剤から選択された少なくとも1の活性剤をもまた含むものに関する。
【0415】
本発明に従う組成物で作られる堆積物は良好なレベルの持続性を有するので、これは皮膚及び/又は口唇上における活性剤の残留を保証し、このようにして、皮膚及び/又は口唇のケアの効率(湿潤化、瘢痕化、及び/又は抗老化効果)を改善する。
【0416】
モイスチャライザー
第一の実施態様に従うと、該組成物は、少なくとも1のモイスチャライザー(湿潤剤としてもまた公知である)をもまた含む。
【0417】
特に挙げることができるモイスチャライザーまたは湿潤剤は、ソルビトール、好ましくはC〜C8、より好ましくはC〜Cのポリ水素アルコール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びジグリセロール、およびその混合物、グリセロール及びその誘導体、尿素およびその誘導体、特にNational Starchにより販売されているHydrovance(登録商標)(2−ヒドロキシエチル尿素)、乳酸、ヒアルロン酸、AHA類、BHA類、ピドリン酸ナトリウム、キシリトール、セリン、乳酸ナトリウム、エクトインおよびその誘導体、キトサンおよびその誘導体、コラーゲン、プランクトン、Sederma社によりMoist 24(登録商標)の名称で販売されているイムペラタ・シリンダ(Imperata cylindra)のエキス、アクリル酸ホモポリマー、例えば、NOF CorporationからのLipidure−HM(登録商標)、Mibelle−AG−Biochemistryからのβ−グルカン、特にカルボキシメチル−β−グルカンナトリウム;NestleによりNutraLipids(登録商標)の名称で販売されているトケイソウ油、アプリコット油、トウモロコシ油および米糠油の混合物、特許出願国際公開第02/051828号パンフレットに記載されているようなC−グリコシド誘導体および特に、ChimexによりMexoryl SBB(登録商標)の商品名で製造されている製品のような水/プロピレングリコール混合物(60/40重量%)中30重量%の活性物質を含む溶液の形のC−β−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン;Nestleにより販売されているジャコウバラ油;VincienceによりAlgualane Zinc(登録商標)の名称で販売されている亜鉛で強化された微小藻類プロフィリジウム・クルエンタム(Prophyridium cruentum)のエキス、Engelhard Lyon社によりMarine Filling Spheresの名称で販売されている海洋起源のコラーゲンおよびコンドロイチン硫酸のスフィア(アテロコラーゲン);Engelhard Lyon社により販売されているようなヒアルロン酸スフィア、ならびにアルギニンを含む。
【0418】
用いることが好ましいモイスチャライザーは、グリセロール、尿素およびその誘導体、特にNational Starchにより販売されているHydrovance(登録商標)、ヒアルロン酸、AHA類、BHA類、アクリル酸ホモポリマー、例えば、NOF CorporationからのLipidure−HM(登録商標)、Mibelle−AG−Biochemistryからのβ−グルカン、特にカルボキシメチル−β−グルカンナトリウム;NestleによりNutraLipids(登録商標)の名称で販売されているトケイソウ油;アプリコット油、トウモロコシ油および米糠油の混合物;特許出願国際公開第02/051828号パンフレットに記載されているようなC−グリコシド誘導体および特に、ChimexによりMexoryl SBB(登録商標)の商品名で製造されている製品のような水/プロピレングリコール混合物(60/40重量%)中30重量%の活性物質を含む溶液の形のC−β−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン;Nestleにより販売されているジャコウバラ油;VincienceによりAlgualane Zinc(登録商標)の名称で販売されている亜鉛で富化された微小藻類プロフィリジウム・クルエンタム(Prophyridium cruentum)のエキス;Engelhard Lyon社によりMarine Filling Spheresの名称で販売されている海洋起源のコラーゲンおよびコンドロイチン硫酸のスフィア(アテロコラーゲン);Engelhard Lyon社により販売されているようなヒアルロン酸スフィア;ならびにアルギニンから選択される。
【0419】
瘢痕化剤
該活性剤は、瘢痕化剤からもまた選択され得る。
【0420】
特に挙げられ得る瘢痕化剤の例は、アラントイン、尿素、特定のアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、アルギニンおよびセリン、また白ユリのエキス(例えば、IndenaからのPhytelene Lys 37EG 16295)、酵母エキス、例えば、Laboratoires Serobiologiques(Cognis)からの瘢痕化剤LS LO/7225B、タマヌ油、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のエキス、例えば、Arch ChemicalからのBiodynes(登録商標)TRF(登録商標)、オートムギエキス、キトサンおよび誘導体、例えば、グルタミン酸キトサン、ニンジンエキス、アルテミアエキス、例えば、VincienceからのGP4G(登録商標)、アセキサム酸ナトリウム、ラバンジン(lavandin)エキス、プロポリスエキス、キシメニン酸およびその塩、ローズヒップオイル、マリーゴールドエキス、例えば、Alban MullerからのSouci Ami(登録商標)Liposolible、スギナエキス、レモン果皮エキス、例えば、CosmetochemからのHerbasol(登録商標)シトロン、ヘリクリサムエキス、コモンヤロウエキス、葉酸、ベータグルカン誘導体、シアバター及びその精製された画分、修飾されたエキソ多糖類、及びアルキルスルホンポリアミノ糖を含む。
【0421】
抗老化剤:
活性剤は、抗老化剤、即ち、特に、皮膚バリヤー上で再構築効果を有する剤、抗グリケーション剤、細胞のエネルギー代謝を刺激する剤、及びこれらの混合物からもまた選択され得る。
【0422】
皮膚バリア上で再構築効果を有する剤は、SedermaからのVenuceane(登録商標)のようなサーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)のエキス、Active OrganicsからのActigen Y(登録商標)のようなヤセイヤマノイモ(Dioscorea villosa)の根茎のエキス、プランクトンエキス、例えば、SecmaからのOmega Plankton(登録商標)、酵母エキス、例えば、ColeticaからのRelipidium(登録商標)、SilabからのRecoverine(登録商標)のようなクリの実のエキス、GattefosseからのGatuline Zen(登録商標)のようなヒマラヤスギの芽のエキス、スフィンゴシン、例えば、Degussa社によりPhytosphingosine(登録商標)SLCの名称で販売されているサリチロイルスフィンゴシン、キシリトール、ポリキシリチルグリコシドおよびキシリタンの混合物、例えば、SEPPICからのAquaxyl(登録商標)、ナス科植物のエキス、例えば、ColeticaからのLipidessence(登録商標)、ならびにこれらの混合物を含む。
【0423】
セラミド、スフィンゴイドに基づく化合物、グリコスフィンゴ脂質、リン脂質、コレステロールおよびその誘導体、フィトステロール、必須脂肪酸、ジアシルグリセロール、4−クロマノンおよびクロモン誘導体、及びこれらの混合物も特に挙げることができる。
【0424】
皮膚バリア上で再構築効果を有する好ましい物質として、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)のエキス、ヤセイヤマノイモ(Dioscorea villosa)の根茎のエキス、酵母エキス、クリの実のエキス、ヒマラヤスギの芽のエキス、ならびにこれらの混合物が挙げられるであろう。
【0425】
用語「抗グリケーション剤」は、皮膚タンパク質、特にコラーゲンなどの皮膚タンパク質のグリケーションを予防および/または減少させる化合物を意味する。
【0426】
特に挙げることができる抗グリケーション剤は、ブルーベリー(Vaccinium angustifolium)などのエキスのようなツツジ科の植物のエキス、例えば、Cosmetochem社によりBlueberry Herbasol Extract PGという名称で販売されている製品、エルゴチオネインおよびその誘導体、レスベラトロールおよび3,3’,5,5’−テトラヒドロキシスチルベンなどのヒドロキシスチルベンおよびその誘導体(これらの抗グリケーション剤はそれぞれフランス国特許出願公開第2802425号明細書、フランス国特許出願公開第2810548号明細書、フランス国特許出願公開第2796278号明細書およびフランス国特許出願公開第2802420号明細書に記載されている)、ジヒドロキシスチルベンおよびその誘導体、Solabia社によりAmadorine(登録商標)の名称で販売されている製品のようなアルギニンおよびリシンのポリペプチド、カルシニン塩酸塩(Alistin(登録商標)の名称でExsymolにより販売されている)、ヒマワリ(Helianthus annuus)のエキス、例えば、SilabからのAntiglyskin(登録商標)、Givaudan社によりVin blanc deshydrate 2Fの名称で販売されているマルトデキストリン担体上の粉末状白ワインのエキスなどのワインエキス、チオクト酸(またはα−リポ酸)、ウワウルシおよびマリングリコーゲンのエキスの混合物、例えば、Laboratoires SerobiologiquesからのAglycal LS 8777(登録商標)、ならびに紅茶のエキス、例えば、SedermaからのKombuchka(登録商標)、ならびにこれらの混合物を含む。
【0427】
細胞のエネルギー代謝を刺激するための剤は、例えば、ビオチン、SedermaからのPhosphovital(登録商標)のようなサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)のエキス、ピロリドンカルボン酸のナトリウム、マンガン、亜鉛およびマグネシウム塩の混合物、例えば、SolabiaからのPhysiogenyl(登録商標)、SEPPICからのSepitonic M3(登録商標)のような、グルコン酸亜鉛、銅およびマグネシウムの混合物ならびにこれらの混合物から選択することができる。
【0428】
本発明に従う組成物において使用される活性剤は、親水性又は親油性であり得る。
【0429】
好ましくは、該組成物は、モイスチャライザー、瘢痕化剤及び抗老化剤から選択された少なくとも1の親水性活性剤を含む。
【0430】
特に、本発明に従う組成物は水を含むので、この水がそれ自身を該組成物へと、特に、組成物及び/又は活性剤の安定性の問題なしに、水を導入するのに役に立つ。これは特に口唇ケアの文脈において特に興味深い。特に、先行技術において公知の標準的な口紅組成物は、固体であるか液体であるかにかかわらず、滅多に水を含んでおらず、もし水を含むとしても、一般的に経時的に不安定である(即ち、そのような口紅は相分離又は浸出を起こす)。
【0431】
好ましくは、活性剤は、C〜C8、より好ましくはC〜Cのポリ水素アルコール、好ましくは例えばグリセロール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、及びジグリセロール、およびこれらの混合物、ヒアルロン酸、AHA類、BHA類、セリン、コラーゲン、C−グリコシド誘導体、特に、水/プロピレングリコール混合物(60/40重量%)中30重量%の活性物質を含む溶液の形のC−β−D−キシロピラノシド−2−ヒドロキシプロパン;海洋起源の、コラーゲン及び硫酸コンドロイチンのスフィア(アテロコラーゲン)、ヒアルロン酸スフィア;セラミド、好ましくは例えばセラミドVから選択される。
【0432】
好ましくは、本組成物の活性物質の含有量は、該組成物の総重量に対して0.001重量%〜30重量%、好ましくは0.01重量%〜20重量%,よりよくは0.01重量%〜10重量%、よりよくは0.01重量%〜5重量%さらによりよくは0.05重量%〜1重量%の範囲である。
【0433】
本発明に従う組成物は、化粧料において通常使用される任意の追加の成分、例えば染料、フィラー又は化粧的活性剤をもまた含み得る。
【0434】
言うまでもなく、当業者は、本発明に従って使用される組成物の有利な性質が想定される添加により悪影響を受けない又は実施的に受けないように、追加化合物及び/又はその量を配慮する。
【0435】
染料(dyestuff)
本発明に従う組成物は、少なくとも1の染料を含み得る。該染料は、水溶性又は非水溶性、脂溶性又は非脂溶性、有機又は鉱物の染料、及び光学効果を有する物質、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0436】
本発明の目的のために、用語「染料」は、適切な化粧料媒体に十分な量で配合されたとき、着色された光学効果を生み出すことのできる化合物を意味する。
【0437】
一つの好ましい実施態様に従うと、本発明に従う組成物は少なくとも1の水溶性染料を含む。
【0438】
本発明に従って使用される水溶性染料はより特に水溶性染料である。
【0439】
本発明の目的のために用語「水溶性染料」は、水性相又は水混和性溶媒に可溶であり、かつ着色することのできる、任意の天然又は合成の、一般的には有機化合物、を意味する。特に、用語「水溶性」はある化合物が、25℃において、少なくとも0.1g/lの濃度まで水に溶解されることのできる能力を特徴とする(巨視的に等方性、透明であり着色された又は無色の溶液の製造)。この溶解度は、特に1g/l以上である。
【0440】
本発明における使用に適する水溶性染料として、合成又は天然の水溶性染料、例えばFDCレッド4(CI:14700),DCレッド6(Lithol Rubine Na;CI:15850),DCレッド22(CI:45380),DCレッド28(CI:45410 Na塩),DCレッド30(CI:73360),DCレッド33(CI:17200),DCオレンジ4(CI:15510),FDCイエロー5(CI:19140),FDCイエロー6(CI:15985),FDCイエロー8(CI:45350Na塩),FDCグリーン3(CI:42053),DCグリーン5(CI:61570),FDCブルー1(CI:42090)が特に挙げられ得る。
【0441】
本発明の文脈において使用され得る水溶性染料の源の非制限的な例として、天然起源のもの、例えばコチニールカーマイン、ビートルート、ブドウ、人参、トマト、アナート、パプリカ、ヘンナ、カラメル、及びクルクミンの抽出物が特に挙げられ得る。
【0442】
即ち、本発明における使用に適する水溶性染料は、特にカルミン酸、ベタイン、アントシアン、エノシアニン、リコペン、ベータカロテン、ビキシン、ノルビキシン、カプキサンチン、カプソルビン、フラボキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ルビキサンチン、ヴィオラキサンチン、リボフラビン、ロードキサンチン、カンタキサンチン、及びクロロフィル、及びこれらの混合物である。
【0443】
それらは硫酸銅、硫酸鉄、水溶性スルホポリエステル、ローダミン、ベタイン、メチレンブルー、タートラジンの2ナトリウム塩、及びフクシンの2ナトリウム塩でもあり得る。
【0444】
これらの水溶性染料の一部は、特に食用の使用が許されている。より特に挙げられ得るこれらの染料の代表は、食品コードE120,E162,E163,E160a−g,E150a,E101.E100,E140及びE141で参照されているカロテノイド属の染料を含む。
【0445】
一つの好ましい変形に従うと、メイクアップされることが意図された皮膚及び/又は口唇へ移動されるべき水溶性染料は、基体への含浸と両立するように生理学的に許容される媒体において配合される。
【0446】
水溶性染料は、該組成物の総重量に対して0.01重量%〜8重量%、好ましくは0.1重量%〜6重量%の範囲の含有量で存在し得る。
【0447】
特に好ましい実施態様に従うと、水溶性染料は、名前DCイエロー6でLCW社により販売されている明るい黄色のFCFの2ナトリウム塩、名前DCレッド33でLCW社により販売されているフクシン酸Dの2ナトリウム塩、及び名前FD&Cレッド40でLCW社により販売されているRouge Alluraの3ナトリウム塩から選択される。
【0448】
本発明の一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、染料として水溶性染料だけを含む。
【0449】
別の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、上記の水溶性染料以外に、1以上の追加の染料、特に、化粧料組成物において慣用的に使用されている例えば顔料又は真珠層を含み得る。
【0450】
用語「顔料」は、白または着色された、無機(鉱物の)又は有機の粒子であって、液状有機相に不溶であって、組成物又は該組成物で製造された堆積物を着色する及び/又は不透明化することを意図されたものを意味すると理解されるべきである。
【0451】
該顔料は、鉱物の顔料、有機顔料、及びコンポジット顔料(即ち鉱物及び/又は有機物質に基づく顔料)から選択され得る。
【0452】
顔料は、単色顔料、レーキ、真珠層、及び光学効果を有する顔料、例えば反射性顔料及びゴニオクロマチック顔料から選択され得る。
【0453】
鉱物顔料は、金属酸化物顔料、酸化クロム、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化亜鉛、マンガンバイオレット、プルシアンブルー、ウルトラマリンブルー、及びフェリックブルー、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0454】
有機顔料は例えば
− コチニールカーマイン、
− アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、キサンテン染料、ピレン染料、キノリン染料、トリフェニルメタン染料及びフルオラン染料の有機顔料;
− 酸性染料例えばアゾ、アントラキノン、インジゴイド、キサンテン、ピレン、キノリン、トリフェニルメタン又はフルオラン染料、これらの染料は、一般的には少なくとも1のカルボン酸又はスルホン酸基を含む、の有機レーキ又は不溶性のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、ストロンチウム塩又はチタン塩;
− メラニンをベースとする顔料
であり得る。
【0455】
有機顔料の中では、D&CブルーNo.4,D&CブラウンNo.1,D&CグリーンNo.5,D&CグリーンNo.6,D&CオレンジNo.4,D&CオレンジNo.5,D&CオレンジNo.10,D&CオレンジNo.11,D&CレッドNo.6,D&CレッドNo.7,D&CレッドNo.17,D&CレッドNo.21,D&CレッドNo.22,D&CレッドNo.27,D&CレッドNo.28,D&CレッドNo.30,D&CレッドNo.31,D&CレッドNo.33,D&CレッドNo.34,D&CレッドNo.36,D&CバイオレットNo.2,D&CイエローNo.7,D&CイエローNo.8,D&CイエローNo.10,D&CイエローNo.11,FD&CブルーNo.1,FD&CグリーンNo.3,FD&CレッドNo.40,FD&CイエローNo.5及びFD&CイエローNo.6が挙げられ得る。
【0456】
疎水処理剤は、シリコーン、例えばメチコーン、ジメチコーン、及びパーフルオロアルキルシラン;脂肪酸例えばステアリン酸;金属石鹸例えばジミリスチン酸アルミニウム、水素化されたタローグルタメートのアルミニウム塩、パーフルオロアルキルホスフェート、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルシラザン、ポリヘキサフルオロプロピレンオキサイド、パーフルオロアルキルパーフルオロポリエーテル基を含むポリオルガノシロキサン、アミノ酸、N−アシルアミノ酸又はその塩;レシチン、イソプロピルトリイソステアリルチタネート、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0457】
N−アシルアミノ酸は8〜22の炭素原子を含むアシル基、例えば2−エチルヘキサノイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル又はココイル基を含み得る。これらの化合物の塩は、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ジルコニウム、亜鉛、ナトリウム、又はカリウム塩であり得る。アミノ酸は、例えばリシン、グルタミン酸又はアラニンであり得る。
【0458】
上で引用された化合物において述べられた用語「アルキル」は、1〜30の炭素原子、好ましくは5〜16の炭素原子を含むアルキル基を特に意味する。
【0459】
疎水処理顔料は特に欧州特許出願公開第1086683号明細書に記載されている。
【0460】
本発明の目的のために、用語「真珠層」は、虹色であってもなくてもよく、特に、ある種の軟体動物によりその殻の中で生産され又は合成され、光学干渉による着色効果を有する任意の形の着色された粒子を意味すると理解されるべきである。
【0461】
挙げられ得る真珠層の例は、真珠層顔料、例えば酸化鉄で被覆されたチタンマイカ、オキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、酸化クロムで被覆されたチタンマイカ、特に上記のタイプの有機染料で被覆されたチタンマイカ、及びオキシ塩化ビスマスに基づく真珠層顔料をもまた含む。それらは、その表面において金属酸化物及び/又は有機染料の少なくとも2の連続層が重ねられているマイカ粒子であり得る。
【0462】
該真珠層は、より特に、黄色、ピンク、赤、ブロンズ、オレンジ、茶、金及び/又は銅の色又は色合い(tint)を有し得る。
【0463】
干渉顔料として第一の組成物に導入され得る真珠層の例として、特にはEngelhardにより特には名称Brilliant gold 212G(Timica)、Gold 222C(Cloisonne)、Sparkle gold(Timica)、Gold 4504(Chromalite)及びMonarch gold 233X(Cloisonne)下で販売される金色の真珠層;特にはMerckにより名称Bronze fine(17384)(Colorona)及びBronze(17353)(Colorona)下で並びにEngelhardにより名称Super bronze(Cloisonne)下で販売されるブロンズの真珠層;特にはEngelhardにより名称Orange 363C(Cloisonne)及びOrange MCR 101(Cosmica)下で並びにMerckにより名称Passion orange(Colorona)及びMatt orange(17449)(Microna)下で販売されるオレンジの真珠層;特にはEngelhardにより名称Nu−antique copper 340XB(Cloisonne)及びBrown CL4509(Chromalite)下で販売される茶色の真珠層;特にはEngelhardにより名称Copper 340A(Timica)下で販売される銅の色合いの真珠層;特にはMerckにより名称Sienne fine(17386)(Colorona)下で販売される赤の色合いの真珠層;特にはEngelhardにより名称Yellow(4502)(Chromalite)下で販売される黄の色合いの真珠層;Engelhardにより名称Sunstone G012(Gemtone)下で販売される金の色合いを有する赤の真珠層;特にはEngelhardにより名称Tan opal G005(Gemtone)下で販売されるピンクの真珠層;特にはEngelhardにより名称Nu antique bronze 240 AB(Timica)下で販売される金の色合いの黒い真珠層、特にはMerckにより名称Matt blue(17433)(Microna)下で販売される青の真珠層、特にはMerckにより名称Xirona Silver下で販売される銀の色合いを有する白い真珠層、並びに特にはMerckにより名称Indian summer(Xirona)下で販売される緑−金色のピンクがかったオレンジの真珠層、並びにこれらの混合物が挙げられ得る。
【0464】
一つの特定の実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、染料を含まない。この実施態様に従うと、該組成物は、有利には、無色の口唇ケアバームであり、それは液体又は固体の形、好ましくは液体の形であり得る。
【0465】
フィラー
本発明に従って使用される化粧料組成物は、有機性又は鉱物性の少なくとも1のフィラーをもまた含み得る。
【0466】
用語「フィラー」は、任意の形の無色又は白い固体の粒子を意味すると理解されるべきであり、これは該組成物の媒体に不溶性の形にあり、且つ該組成物の媒体に分散されている。鉱物的又は有機的であるこれらの粒子は、該組成物に対して不透明さ(body)又は堅さを与え、及び/又はメイクアップに対して柔軟性及び均一性を与える。それらは染料とは異なる。
【0467】
フィラーは、鉱物性又は有機性かつ結晶系にかかわらず、任意の形、小板状、球状、又は細長い形(例えばラメラ、立方体、六方晶系、斜方晶系等)であることができる。特に、フィラーは、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ベントン、任意的に親水処理又は疎水処理されていてもよいフュームドシリカ粒子、ポリアミド(ナイロン(登録商標))粉末(Atochem社製のOrgasol(商標))、ポリ−β−アラニン粉末及びポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー(Teflon(商標))粉末、ラウロイルリジン、澱粉、窒化ホウ素、中空微小球、例えば塩化ポリビニリデン/アクリロニトリルの微小球、例えばExpancel(商標)(Nobel Industries社製)、アクリル酸コポリマー微小球(Dow Corning製Polytrap(商標))、及びシリコーン樹脂ミクロビーズ(例えば東芝製のTospearls(商標))、沈殿した炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸水素マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、中空シリカ微小球(Maprecos製シリカビーズ(商標))、エラストマー状ポリオルガノシロキサン粒子、ガラス又はセラミックのマイクロカプセル、及び8〜22の炭素原子、好ましくは12〜18の炭素原子を含む有機カルボン酸から誘導される金属石鹸、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、又はステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛又はミリスチン酸マグネシウム、及びこれらの混合物から選択され得る。
【0468】
好ましくは、該フィラーは、シリカ、カオリン、ベントン、澱粉、ラウロイルリジン、及び任意的に親水性処理又は疎水処理されていてもよいフュームドシリカ粒子、及びこれらの混合物から選択される。
【0469】
本発明に従って使用される組成物は、1以上のフィラーを、該組成物の総重量に対して0.1重量%〜15重量%、特に該組成物の総重量に対して1重量%〜10重量%の範囲の含有量で含み得る。
【0470】
好ましくは、本発明に従う組成物は、フィラー、ワックス、ペースト状脂肪物質、半結晶性ポリマー及び/又は親油性ゲル化剤及びこれらの混合物から選択された少なくとも1の化合物を含む。
【0471】
通常の追加的化粧料成分
本発明に従って使用される組成物は、任意の一般的な化粧料成分をもまた含み、該成分は、特に抗酸化剤、アルキルセルロース以外、特にエチルセルロース以外の追加のフィルム形成性ポリマー(親油性又は親水性)、香料、保存剤、中和剤、サンスクリーン、甘味料、ビタミン、フリーラジカル捕捉剤及び封止剤及びこれらの混合物から選択され得る。
【0472】
言うまでもなく、当業者は、本発明に従う組成物の有利な性質が想定される添加により悪影響を受けない又は実施的に受けないように、任意的な追加化合物及び/又はその量を配慮する。
【0473】
本発明に従う組成物は、より特に皮膚及び/又は口唇、特に口唇をメイクアップする及び/又はケアするための組成物であり得る。
【0474】
本発明に従う組成物は、口唇のための液状口紅、ボディーメイクアップ製品、顔又はボディのケア製品又は日焼け止め製品を構成し得る。
【0475】
一つの好ましい実施態様に従うと、本発明の組成物は液体の形にある。液状配合物の例としてリップグロスが特に挙げられ得る。
【0476】
一つの特に好ましい実施態様に従うと、本発明に従う組成物は、水中油型エマルジョンである。
【0477】
本発明に従う組成物は、化粧料又は皮膚科学において一般的に使用される公知の方法により製造され得る。
【0478】
上記のように、本発明に従う組成物は均一であり、特に光沢、快適さ(薄く、軽い堆積物)及び粘着性のなさの観点において良好な化粧性を有する堆積物へのアクセスを与える。
【0479】
用語「〜」及び「〜の範囲」は、限界を含むと理解されるべきである。
【0480】
発明は、以下の実施例によりより明確に理解される。
【0481】
これらの実施例は本発明の例として与えられ、その範囲を制限すると解釈されることはできない。
【0482】
実施例1及び2
液状口唇配合物
【0483】
製造プロトコル
1)エチルセルロースの水性分散物が撹拌しながら非揮発性オイルと混合され、混合物は55℃において1〜2時間加熱される。
2)界面活性剤が添加され(実施例1の場合)、混合物は均一になるまで55℃において撹拌される。
3)ポリビニルアルコールが均一な混合物が得られるまで添加され、得られた混合物は放置されて室温にまで冷却する。
4)次に、非揮発性シリコーンオイルは撹拌を続けながら添加される。
5)次に、前もって水に溶解された染料/顔料が添加される。
6)最後に、アルコール及びフェノキシエタノールが撹拌しながら添加される。
【0484】
化粧性:光沢、耐移動性の評価
光沢及び移動がフランス国特許出願公開第2829344号明細書に記載されたChromasphere SEI−M−02232−CHRO−0により生体内で評価される。
【0485】
光沢は配合物の施与直後及び次に施与後1時間後に評価される。
【0486】
配合物は、肉付きが良くかつ明るい口唇を有する6人のパネルの口唇に施与される。
【0487】
粘着性を評価するためのプロトコル
該配合物で作られた堆積物の粘着性の特徴もまた以下のプロトコルに従って評価された。均一な厚さの堆積物を形成するように、各組成物の試料が口唇に施与された。
【0488】
室温(25℃)において2分後、配合物の乾燥の間に指の上での粘着性が評価された。これを行うために、特定された乾燥時間後に、該施与された配合物の上に指が施与され、該施与された配合物から指を離すときにその人により粘着性が評価された。
【0489】
得られた結果は、下記の表1において照合される。
【0490】

【0491】
結果
実施例1及び2の組成物は口唇に施与される。それらは、施与のとき快適であり(施与しやすい)、べたつき感を与えず、非常に少ししか移動しない。
【0492】
得られたメイクアップフィルムは均一であり、薄くかつ軽く、非常に良好な光沢を有し口唇の上に光沢の残留を有し、満足できる、色の持続性を有する。
【0493】
実施例2の組成物を着けることは口唇に湿潤化の感覚を与える。
【0494】
実施例3〜5
液状口唇配合物
【0495】
【0496】
製造プロトコル
1)エチルセルロースの水性分散物が撹拌しながら非揮発性オイルと混合され、混合物は55℃において1〜2時間加熱される。
2)界面活性剤が添加され、混合物は均一になるまで55℃において撹拌される。
3)ポリビニルアルコールが均一な混合物が得られるまで添加され、得られた混合物は放置されて室温にまで冷却する。
4)次に、非揮発性シリコーンオイル(実施例3)又はフルオロオイル(実施例4)又はトリグリセリド混合物(実施例5)が、撹拌を続けながら添加される。
5)次に、前もって水に溶解された染料が添加される。
6)最後に、アルコール及びフェノキシエタノールが撹拌しながら添加される。
【0497】
結果
得られた結果は下記の表2において照合される:
【0498】
【0499】
実施例3〜5の組成物が口唇に施与される。
【0500】
本発明に従う実施例3及び4の組成物の施与は容易かつ快適である。堆積物は柔軟さの感覚を与える。本発明に従う組成物3で製造された堆積物は非粘着性である。組成物4で製造された堆積物は少し粘着性である。
【0501】
実施例3及び4の組成物は、口唇の上に光沢のある均一なメイクアップを作り、色の満足できるレベルの持続性を有する。
【0502】
他方、本発明に従わない実施例5の組成物は、均一ではなく施与するのが困難であり、均一なメイクアップ堆積物をもたらさない。さらに、組成物5で口唇の上に作られた堆積物は少し粘着性である。
【0503】
実施例6
液状口唇配合物
【0504】
【0505】
製造プロトコル
1)エチルセルロースの水性分散物が撹拌しながら非揮発性オイルと混合され、混合物は55℃において1〜2時間加熱される。
2)界面活性剤が添加され、混合物は均一になるまで55℃において撹拌される。
3)グアーガムが均一な混合物が得られるまで添加され、得られた混合物は放置されて室温にまで冷却する。
4)次に、非揮発性シリコーンオイルが、撹拌を続けながら添加される。
5)次に、前もって水に溶解された染料が添加される。
6)最後に、アルコール及びフェノキシエタノールが撹拌しながら添加される。
【0506】
結果
24時間後、実施例6の組成物は非常に流動性のある均一なクリームの外見を有する。顕微鏡下の観察では、該組成物は、きれいな均一な分散物の特徴を有する。口唇の上への実施例6の組成物の施与は容易かつ快適である。実施例6の組成物は光沢のある均一なメイクアップを口唇の上に作り、色の満足できるレベルの持続性を有する。
【0507】
実施例7及び8
液状口唇配合物
【0508】
【0509】
製造プロトコル
1)エチルセルロースの水性分散物が撹拌しながら非揮発性極性オイルと混合され、混合物は55℃において1〜2時間加熱される。
2)界面活性剤が添加され、混合物は均一になるまで55℃において撹拌される。
3)ジメチコーン(Bluestar製Mirasil 500000)及びポリフェニルトリメチルシロキシジメチルシロキサン(Wacker製のWacker−Belsil PDM 1000)(実施例7)又はジメチコーン(Wacker製Belsil DM 350)(実施例8)が室温において均一化される。
4)このようにして得られた混合物が次にエチルセルロースを含む混合物に、撹拌を続けながら添加される。
5)次に、前もって水に溶解された染料/顔料が添加される。
6)最後に、アルコール及びフェノキシエタノールが撹拌しながら添加される。
【0510】
配合物の評価
このようにして得られた配合物のそれぞれの粘着性の特徴は下記のプロトコルに従って評価された。
【0511】
粘着性を評価するためのプロトコル
各組成物の試料は、150μmの厚さのフィルムを形成するようにコントラストカードに熱いうちに広げられた。
【0512】
室温(25℃)において1時間後及び24時間後に、配合物の乾燥の間に、指の上での粘着性が評価された。これを行うために、特定された乾燥時間後に、該施与された配合物の上に指が施与され、該施与された配合物から指を離すときにその人により粘着性が評価された。
【0513】
組成物の特徴及び堆積物の特徴、及び堆積物の光沢性もまた評価された。
【0514】
結果
実施例7及び8の組成物では、流動性がありふんわりとした混合物が得られた。
【0515】
実施例7及び8の組成物が口唇に施与された。それらは施与において快適であり(施与しやすく施与するとき滑る)、得られた堆積物は少し粘着性であった。
【0516】
実施例7及び8の組成物のそれぞれについて、得られたメイクアップ堆積物は、薄くかつ軽く、非常に良好な光沢及び口唇上での光沢の残留(特に1時間)を有し、満足できる、色の持続性を有する。
【0517】
実施例7の組成物の場合、得られた混合物は実施例8の場合より、より均一であり、実施例8の場合、触感は少しざらざらしている。
【0518】
実施例9及び10
液状口唇配合物
【0519】
【0520】
製造プロトコル
1)エチルセルロースの水性分散物が撹拌しながら非揮発性極性オイルと混合され、混合物は55℃において1〜2時間加熱される。
2)界面活性剤が添加され、混合物は均一になるまで55℃において撹拌される。
3)オルガノポリシロキサンエラストマーとポリフェニルトリメチルシロキシジメチルシロキサン(Wacker製のWacker−Belsil PDM 1000)(実施例9)又はジメチコーン(Wacker製Belsil DM 350)(実施例10)とが室温において均一化される。
4)このようにして得られた混合物が次にエチルセルロースを含む混合物に、撹拌を続けながら添加される。
5)次に、前もって水に溶解された染料/顔料が添加される。
6)最後に、アルコール及びフェノキシエタノールが撹拌しながら添加される。
【0521】
配合物の評価
このようにして得られた配合物のそれぞれについて粘着性の特徴、組成物の特徴、堆積物の特徴、及び堆積物の光沢性が、実施例7及び8に記載されたプロトコルに従って評価された。
【0522】
結果
流動性の、均一な混合物が実施例9及び10の組成物の場合、得られた。
【0523】
実施例9及び10の組成物が口唇に施与される。それらは施与において快適であり(施与しやすく施与するとき滑る)、得られた堆積物は少し粘着性である。
【0524】
実施例9及び10の組成物のそれぞれについて、得られたメイクアップ堆積物は、均一であり、薄くかつ軽く、非常に良好な光沢及び口唇上での光沢の残留(特に1時間)を有し、満足できる、色の持続性をもまた有する。
【0525】
実施例11〜13
MQTprシロキサン樹脂の製造
以下の樹脂が使用される:
MQ樹脂=70.8重量%の固体の割合までキシレンに溶解された式M0.430.57かつMn=3230のMQ樹脂。該MQ樹脂は、Daudtによる米国特許第2676182号明細書に記載された技術に従って製造された。
【0526】
Tプロピル樹脂=トルエン中の74.8重量%のプロピルシルセスキオサン樹脂。プロピルシルセスキオサン樹脂はプロピルトリクロロシランの加水分解により得られた。
【0527】
MQTpr樹脂の製造
表1に示された割合で、MQ樹脂、Tプロピル樹脂、キシレン及び水中の1M KOHが、撹拌機、温度プローブ、及びコンデンサーを搭載されたDean−Stark装置を備えられた三口フラスコに導入される。反応器における50%の固形分のレベルの維持を保証するように、Dean−Stark装置にキシレンが予備導入される。反応器における混合物は少なくとも3時間、還流される(100〜140℃)。反応混合物において形成される水は連続的に除かれ、Dean−Stark装置において共沸混合物の形で捕捉される。3時間還流した後、水が該装置から除去され、加熱はさらに30分間続けられる。混合物を冷却した後、過剰の酢酸が添加されて、混合物中のKOHを中和する。次に混合物はろ過されて、圧力下で該混合物をフィルターを通過させることにより、形成された塩を除去する。溶媒交換は、減圧下、回転式エバポレーターで該混合物を加熱することにより行われる。キシレンの大部分を除去した後、残留芳香族溶媒を除去するために続けている間、デカメチルシクロペンタシロキサン(又はイソドデカン)が添加される。得られたシロキサン樹脂の構造は、29SiNMR分光学及びGPCにより特定され、結果が下記の表2にまとめられる。
【0528】
【0529】
【0530】
液状口唇配合物の実施例

【0531】
製造プロトコル
1)エチルセルロースの水性分散物が撹拌しながら非揮発性極性オイルと混合され、混合物は55℃において1〜2時間加熱される。
2)界面活性剤が添加され、混合物は均一になるまで55℃において撹拌される。
3)シリコーン樹脂が、ポリフェニルトリメチルシロキシジメチルシロキサン(Wacker製のWacker−Belsil PDM 1000)(実施例11)又はジメチコーン(Wacker製Belsil DM 350)(実施例12及び13)に室温において分散される。
4)このようにして得られた混合物が次にエチルセルロースを含む混合物に、撹拌を続けながら添加される。
5)次に、前もって水に溶解された染料/顔料が添加される。
6)最後に、アルコール及びフェノキシエタノールが撹拌しながら添加される。
【0532】
配合物の評価
このようにして得られた各配合物について、粘着性の特徴、組成物の特徴、堆積物の特徴、及び堆積物の光沢性が、実施例7及び8に記載されたプロトコルに従って評価された。
【0533】
結果
流動性があり、均一な混合物が実施例11、12及び13の組成物について得られた。
【0534】
実施例11、12及び13の組成物が口唇に施与される。それらは施与において快適であり(施与しやすく施与するとき滑る)、得られた堆積物は粘着性ではない。
【0535】
実施例11、12及び13の組成物のそれぞれについて、得られたメイクアップ堆積物は、均一であり、薄くかつ軽く、非常に良好な光沢及び口唇上での光沢の残留(特に1時間)を有し、満足できる、色の持続性をもまた有する。