特許第5774717号(P5774717)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774717
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】一回使用シリンジ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/28 20060101AFI20150820BHJP
   A61M 5/315 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   A61M5/28
   A61M5/315 510
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-539306(P2013-539306)
(86)(22)【出願日】2010年11月18日
(65)【公表番号】特表2013-543768(P2013-543768A)
(43)【公表日】2013年12月9日
(86)【国際出願番号】ES2010000469
(87)【国際公開番号】WO2012066151
(87)【国際公開日】20120524
【審査請求日】2013年10月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】513125773
【氏名又は名称】グラマゲ ピーニャ マ ルルドス
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】グラマゲ ピーニャ マ ルルドス
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/084124(WO,A1)
【文献】 特表平07−501960(JP,A)
【文献】 特開2010−017938(JP,A)
【文献】 特表2000−514335(JP,A)
【文献】 特開昭54−129793(JP,A)
【文献】 特表2007−500543(JP,A)
【文献】 特開2008−194317(JP,A)
【文献】 特開2005−204798(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/28
A61M 5/315
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を保持するチャンバを画定する内側表面を有するバレルと、複数の長手方向のフィンを有する細長い本体により構成されるプランジャと、針に近接する前記プランジャの端部に接続された任意のピストンとを有する一回使用シリンジであって、前記ピストンの又はピストンを有しない場合の前記プランジャの前記端部の外側表面が前記バレルの前記内側表面と漏れ防止接続状態にある、一回使用シリンジであり:
前記バレルは、前記バレルの長手方向に対して垂直な横断面でみてベース形状として一定半径の円形を有する外側形状と、前記長手方向に対して垂直な横断面でみて可変の内側形状と、を有する全体的な筒形状であって、前記外側形状と前記内側形状との間の前記バレルの壁は前記長手方向に対して垂直な横断面でみて可変の厚さを有し、前記筒形状が、チャンバの内部を複数のフィンが組み込まれたプランジャがスライドする、該チャンバを生成する、筒形状を有し;
前記プランジャの長手方向の前記複数のフィンの各々は、前記プランジャの全体の長さ方向に沿って一定の高さを有するが、他のフィンの少なくとも一のフィンの高さとは異なり、フィンの高さは各々、前記プランジャが前記バレルの前記可変の内側形状により画定される空間を介して前記プランジャ自体に関して回転する能力を有しないで密着させて挿入することが可能であるように、適合され;
前記複数のフィンの少なくとも一のフィンの長さは、前記針に近接する前記プランジャの前記端部において孔の形で弱体化領域を有するように、他のフィンの少なくとも一のフィンの長さと異なり;
前記バレルは、前記バレルの内側面において少なくとも2つの溝をさらに有し、前記針に対して、少なくとも一の溝は遠位端に位置し、少なくとも一の溝は前記バレルの近位端に位置している;
ことを特徴とする一回使用シリンジ。
【請求項2】
前記バレルの前記内側形状はベース形状が楕円形状であることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項3】
前記バレルの前記内側形状の長手方向の中心軸は前記外側形状のベース形状の長手方向の中心軸と共通でないことを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項4】
前記バレルの前記内側形状は、前記外側形状より小さい直径を有する前記外側形状の円形をベース形状として有する筒形状であり、前記バレルと中心軸が共通でないことを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項5】
前記バレルの前記内側形状は、前記バレルの面の1つ又は複数において互いに対して位置付けられ1つ又は複数筒形状区域を有する平行六面体が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項6】
前記バレルの前記内側形状はベース形状が角柱形状であることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項7】
前記バレルの前記内側形状はベース形状が非円形であることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項8】
前記プランジャは、前記プランジャ自体の一部を構成するコネクタにより前記針に最近接の端部においてピストンに取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項9】
前記溝の少なくともは閉じたリングではなく、前記バレルの前記内側表面を完全には囲んでいないことを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項10】
前記溝の少なくともは前記バレルの前記中心軸に対して垂直であることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項11】
前記溝の少なくともは連続的でなく、間欠的部分により形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項12】
前記溝の少なくともは、直角三角形の形状を有する略三角形部分を有し、辺のうちの一の辺は前記バレルの内側壁に隣接して位置し、第2の辺は前記内側壁に対して垂直に位置、それら両方の辺の間の斜辺は前記プランジャの前方方向に傾いた面を構成することを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【請求項13】
前記溝の少なくともは、直角三角形の形の一般三角形部分を有し、斜辺は曲線的であることを特徴とする、請求項1に記載の一回使用シリンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己不能または自己ロッキング一回使用受動スピンドルに関し、すなわち、スピンドルが、ユーザの要求に拘わらず、シリンジの初めての使用後にロックされることに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の目的は、再使用を防止するためのプランジャロッキング及び遮断システムを有する一回使用スピンドルを構成することにある。
【0003】
一回使用の後にロックされ、その再使用が実質的に不可能であるスピンドルは、麻薬中毒者及び発展途上国で生じる問題であって、同じスピンドルが30人の患者に使用される問題のためばかりでなく、発展途上国の病院での所謂臨床上存在する誤りであって、年間0.3%存在するそのような誤りのために、今日の社会で必要なものである。
【0004】
WHO、赤十字社、赤新月社、アンチエイズ基金及びユニセフは、今日の社会が受動行為自己ロッキング又は自己不能シリンジを提供することを、すなわち、そのシリンジが、ユーザの意図の有無に拘わらず、最初の使用後に遮断又はロックされなければならないことを、2003年の終わりに訴えている。そのような製品の多国籍企業は、従来のシリンジの有利点すべてを備え、且つその短所すべてを取り除いたシリンジの製造に取り組んでいる。このことは、かなりの数のロッキング又は遮断シリンジが従来技術として登録される結果に繋がっている。
【0005】
それらのすべてにおいては、再使用の不可能性を組み込んで、従来のシリンジの有利点すべてを組み合わせることができたものが何ら存在しないことが理解されている。本願発明と同じ出願人によるPCT国際出願の西国特許出願公開第2007/070001号明細書に、従来のシリンジの短所を克服したシリンジであって、同時に、最初の使用後に自己ロッキングの特徴を維持し、ユーザがロッキングシステムを操作する可能性を除去し、ロッキングシステムの構成を簡単化したシリンジについて開示されている。しかしながら、その文献は、本願発明で解決した製造の課題を有している。
【0006】
この新規なシリンジにおいては、上記の有利点すべてに加えて、次のことが含まれる必要がある。
【0007】
そのシリンジは、従来使用している複数のシリンジにおける複数のミリメートルオーダーの容積すべてにおいて製造されることが可能である。
【0008】
そのシリンジは、2つ又は3つの本体において不明確に製造されることが可能であり、故に、個人市場及び一般市場を網羅することが可能であり、後者はかなり重要であり、そのことについては従来技術においては検討されていない。
【0009】
そのシリンジは、同心円錐及び偏心円錐両方のすべての円錐モデル(円錐は、針が位置付けられる又は挿入されるシリンジの本体から伸びている付属品である)において製造されることが可能である。
【0010】
この新規な自己ロッキング又は自己不能シリンジモデルを用いる場合、従来のシリンジの有利点すべてが組み合わされ、従来技術の短所すべてが取り除かれ、すべてが従来のシリンジのコストと同じ製造コストであり、グローバルな一般市場及び個人市場のシリンジすべてを網羅することができるが、従来技術はそれら両方を網羅していない。
【0011】
本発明の一回使用シリンジは、複数の部分の一部において厚み出しされたシリンジのバレル又は本体を有し、ロッキング手段は、バレル全体が一様な厚さを有し且つバレル内部の厚み出し部、突部またはリングを位置付けることに代えて、厚み出しされた部分において溝の形の環状形状に形成される。
【0012】
本発明の一回使用シリンジは、各々のフィンが異なる高さを有するプランジャを組み込んでいて、故に、そのプランジャは、シリンジのバレル又は本体の内側でそれ自体に関して回転せず、それにより、プランジャが引き出されているときの回転により、フィン(7)又はロッキング“ウィング”が曲げられないようにされ、そのプランジャが取り外しされないようにされ、遮断が回避される。
【0013】
本発明の一回使用シリンジは、プランジャがそれ自体に関して回転しないための、改善されたリーク厚さ(leak−thickness)と、プランジャがそれ自体に関して回転しないための、プランジャを押す又は引くときのより良好な及びより高い容易さ及び精度とをもたらす。
【0014】
この新規な形状はさらに、麻薬中毒についてのシリンジを含む、使用後にロック又は遮断しない現状の従来のシリンジにより提供される構成及びサービスすべてに適合することが可能であるように、その形状が、2つ又は3つの本体に(個人健康管理及び一般健康管理)おいて、及びすべてのミリメートルオーダーの容量において、製造されるようにする。
【0015】
最後に、その製造コストは、使用後にロック又は遮断しない、今日製造されている従来のシリンジの製造コストと同程度である。
【0016】
本発明の最も近いバックグラウンドは、同じ出願人によるPCT国際出願の西国特許出願公開第2007/070001号明細書であって、その特許文献においては、本発明の設計図であると考えられる一回使用スピンドルが請求されている。その特許文献においては、シリンジのバレル又は本体からその中に突き出た固定リングは製造するのが困難である。しかしながら、バレルが円筒形であり且つ一様な厚さの壁である従来のスピンドルにおいては、その壁において有孔固定リングを備えることは壁を弱めることを意味し、そのことは好ましくない。本発明は上記の問題点及び他の問題点を解決する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】西国特許出願公開第2007/070001号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、製造前の技術的調査で見つけ出され、この優先的な目的を念頭に考案され、デザインされたスピンドルの短所を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の図(3)及び(7)の参照番号(8)及び(9)で示されている溝のような溝を形成することは、従来技術を表している本明細書の図1の参照番号(8)及び(9)で表されている厚み出しのような厚み出しに比べて、シリンジ要素を製造するためにはかなり有利である。したがって、ベース形状として一定半径の円形を有する回転シリンダの外側形状を有するスピンドルのバレル又は本体が存在する。しかしながら、前記バレルは、可変内側形状を有し、その形状について下で詳細に述べるチャンバを構成する。この構成される内側チャンバは1つ又は複数のリング形状の溝(好適には、2つ)を有し、その溝の目的は、プランジャの“フィン”(7)がそれらのリングに適合したまま維持されるものであり、前記プランジャを再使用することを試みてユーザがそのプランジャに苦労することにおいて、“フィン”(7)の直後に位置付けられる弱い領域(5)で前記プランジャが遮断されることである。従来技術においては、バレルは、外側半径と、外側形状と同軸であるがより小さい半径を有する内側半径とを有する筒形状により構成される全体的に筒形状の形状を有し、それにより、要するに、一様な厚さを有するシリンダが両方のシリンダ間で得られるものである。シリンダに(長手方向軸の方に)投影される1つ又は複数のリング(可変半径の)が前記シリンダの内側に加えられていた。本発明の構成においては、シリンジの本体は、可変厚さを有するシリンダが生成されるような、固定された一定の外側半径と可変の内側半径とを有し、それは、本体の外側シリンダと同軸の有孔リング形状溝を有するシリンダの壁であり、その内側半径は全体的に可変であり、その外側半径は固定され、シリンジのバレル又は本体の外側半径より僅かに小さい。
【0020】
本発明の記載を補足し、本発明の形式的な、構造的な及び機能的な特徴の解釈を容易にするように、本発明の目的を達成する一回使用シリンジの異なる側面を模式的に示す図を添付している。
【0021】
単に例示として且つ本発明の範囲を限定するというのではなく提供される本発明の好適な実施形態について、以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来技術であって、PCT国際出願の西国特許出願公開第2007/070001号明細書の図3に対応する図であり、シリンジの外側本体又はバレルを示している。
図2】本発明の第1の好適な実施形態の三次元斜視図であって、シリンジの外側本体又はバレル及び内側プランジャが同図に示されていて、各々の部分は、互いに隣り合って位置し、組み合わされていない。この場合、それらは3ピースシリンジ、すなわち、バレル、プランジャ及びピストンの形をとり、ここでは、ピストンはプランジャに組み込まれている。
図3】本発明の第1の好適な実施形態に対応するシリンジの外側本体又はバレルであって、シリンジの前記外側本体は90°ずらされた4つの側面図に示され、故に、本発明は、一瞥して深さ方向について理解できる。各々の側面図についての4つの平面図も示されている。
図4】バレルの内側を通って移動する、本発明の第1の好適な実施形態に対応するシリンジのプランジャ又はシリンジの内側部分であって、この場合、3ピースシリンジ、すなわち、針に最近接のプランジャの端部におけるゴム製ピストンなどを組み込んだシリンジを示す図である。90°ずらされた4つの位置における同じプランジャに対応する4つのビューが示されている。
図5】バレルの内側を通って移動する、本発明の第1の好適な実施形態に対応するシリンジのプランジャ又は内側部分であって、この場合、3つの本体を有するシリンジについてのものである図4の場合に代えて、2ピースシリンジ、すなわち、“ピストンを伴わない”バレル及びプランジャについてのものを示す図である。
図6】本発明の第2の好適な実施形態の三次元斜視図であって、シリンジの外側本体又はバレル及び内側プランジャが同図に示されていて、各々の部分は、互いに隣り合って位置し、組み合わされていない。この場合、それらは3ピースシリンジ、すなわち、バレル、プランジャ及びピストンの形をとり、ここでは、ピストンはプランジャに組み込まれている。
図7】本発明の第2の好適な実施形態に対応するシリンジの外側本体又はバレルであって、シリンジの前記外側本体は90°ずらされた4つの側面図に示され、故に、本発明は、一瞥して深さ方向について理解できる。各々の側面図についての4つの平面図も示されている。
図8】バレルの内側を通って移動する、シリンジ又は内側部分の第2の好適な実施形態のプランジャであって、この場合、3ピースシリンジ、すなわち、針に最近接のプランジャの端部におけるゴム製ピストンなどを組み込んだシリンジを示す図である。90°ずらされた4つの位置における同じプランジャに対応する4つのビューが示されている。
図9】シリンジ、又はバレルの内側を通って移動する部分の、第2の好適な実施形態のプランジャであって、3つの本体を有するシリンジについてのものである図8の場合に代えて、2つの本体を有するシリンジ、すなわち、“ピストンを伴わない”バレル及びプランジャについてのものを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
好適な実施形態1
本発明の第1の好適な実施形態においては、シリンジはバレルを有する。
【0024】
シリンジのバレルが図2及び3に詳細に示されている。図2は、第1の好適な実施形態の装置の三次元ビューである。図3においては、90°の移動間隔でみる本発明の一回使用シリンジで用いられるバレルの形状が組み込まれている。前記バレルは、ベース形状として円形を有する、すなわち一定の半径を有する実質的に筒形状の外形を有する。ベース形状として四角形を有する概して平行六面体又は直方体角柱の形状を有するチャンバが前記バレルの内側に画定され、その対角線は、同じ高さの2つの筒形状区域が取り付けられ、その半径(角柱の中心軸から測定された)はバレルの内側の理論的な半径に等しい。理論的半径は、同じ容積及び同じ外側半径を有する従来のスピンドルが有する半径とみなされる。したがって、バレルは90°が4つの区域に分割される場合に、それらの2つ(尖端により互いに対向している)において、固定された一定の半径を有する外側形状と、また固定された一定の半径を有する内側形状との間に形成された四分の一リング形状をベース形状として有する概して筒形状区域の形状があり、故に、今日使用されている従来のシリンジの何れのものより小さい一定の厚さの四分の一の筒形状が画定される。他の2つの区域は、ベース形状として円形区域を有する四分の一の筒形状を有し、故に、外側部分は、他の上記の区域と同じ半径を有する筒形状に一致し、内側部分は、図2、3、4及び5に示す外側形状の四分の一の端部間に描かれている“コード”又は直線に一致している。それは、バレルにしっかりと入っているために、プランジャに一致し且つバレルに一致せずに、ピストンの形状に、図4に驚くほど良好に示されていて、ここでは、ピストンの外側形状はバレルの内側形状である必要がある。針(8)から最も遠い部分に且つバレルの内側の針(9)に最も近い部分に位置付けられた実質的に三角形の断面及び可変半径を有する2つの円弧状溝が、内側に厚み出しされた壁に一致するバレルの内側部分に見ることができ、その円弧は実質的に三角形断面と、可変内側半径を有する概して円冠形状とを有し、故に、各々のリングの外側半径は常に、バレルの理論的内側半径であり(内側が筒形状である場合には)、各々のリングの内側半径は可変であり、故に、それらは好適には、両方の端部を有し、内側半径はバレルの内側半径に等しい(0°におけるビューを参照されたい)一方、各々の円形セクタの中央における内側半径は最小である(90°及び270°におけるビューを参照されたい)。2つの溝の形状は概して楔形状又は三角形状であり、一般に、直角三角形形状であり、故に、プランジャはバレル内に挿入可能であるが、容易には抜き出せない。
【0025】
本発明のこの好適な実施形態の代替の実施形態においては、バレルにおいて内側に厚み出しされた2つの壁の領域の代わりに1つ、3つ又はそれ以上の壁の領域が存在し得る。
【0026】
円形セクタ形状溝から針に最も近いバレルの端部までの距離は、繰り返して注入される及び/又はポンピングされることが可能である液体容積の量が、プランジャがロックされる前に選択されることが可能である。したがって、針の位置から最も遠いリングが、有効な容積を最大化する目的で針に対してバレルの遠位端に近接するようにすることは都合がよい一方、針の位置に最も近いリングは、針に対してバレルの近位端からより近い又はより遠い位置に位置付けられ、より大きい又は小さい距離だけ前記端部から離され、より大きい又はより小さいサイズを有するチャンバを生成することが可能であるが、何れの場合も、針に対してバレルの長さの最初の三分の一以内である。したがって、下方リングが針の端部に対してバレルから遠い位置に位置付けられる場合、プランジャは、より小さい液体容積がユーザに注入されるときには、ロックされる。他方、溝(9)が、針に対してバレルの近位端に近接した位置に位置付けられる場合、プランジャがロックされる前により大きい有効な注入可能な液体容積が存在するが、それは、麻薬中毒ユーザがプランジャのロック位置に達することなく、何回もシリンジを再使用するように使用することが可能であったものである。針が位置している端部に最も近い溝は好適には、針に近い端部に対してバレルの長さの始めの三分の一の端部に近い位置に位置付けられる。
【0027】
シリンジの軸に対して溝により形成される角度はまた、可変であることが可能であり、故に、溝は、筒形状の軸に対して垂直である必要はないが、それらの溝は、90°以外の軸に対する角度を有して、対角線上に位置付けられることが可能である。
【0028】
プランジャ
本発明の第1の好適な実施形態のプランジャが、図4及び5に詳細に示されている。それらの図は、プランジャが長手方向軸を画定する細長い本体を有し、前記細長い本体は、実質的にプランジャの全長に沿って動作する複数の長手方向のフィン(2)を有し、プランジャの長手方向のフィン(2)の各々は、その全長に沿っているが、他のフィンの高さとは異なる、プランジャー(1)がバレルの内側により画定される空間を介して密着させて挿入されることができるように適切な、一定の高さを有することを示している。フィンの数は好適には、4つであり、それは、その数が従来のスピンドルに存在するフィンの数であるためである。しかしながら、本発明は、フィンのその数に限定されるものではなく、プランジャがバレルの壁により画定される空間を介して密着させて挿入されることが可能であり、また、可変内側半径を有することも可能であるように、フィンの数及び高さが可変である場合に、このフィンの何れの数も許容可能である。他方、必ずしもすべてでないフィンが、残りのものと異なる高さを有する必要があり、それらの幾つかは、高さが等しいことが可能である、または一部は、同じ高さを有し、残りのものは異なる高さを有することが可能である。プランジャは、プランジャの本体の針に近接する端部に好適に位置している弱体化領域(5)をさらに有し、何れの形状も有することが可能であり、好適には、形状又は多角形状の孔であり、一般に、三角形又は四角形形状の孔であることが可能である。
【0029】
図4は、バレルの内側を通って移動するシリンジ又は内側部分の第1の好適な実施形態のプランジャであって、この場合には、3ピースシリンジを、すなわち、プランジャの端部にゴム製“ピストン”などが組み込まれたシリンジについてのものを示している。4つの側面図及び平面図が、90°移動させた4つの位置における同じプランジャに一致して見え、ピストンの側面図及び平面図も、同じ4つの位置に示されている。
【0030】
図4は、ピストン(3)であって、典型的には、ゴム製部品が、コネクタ(4)によりプランジャから離れて位置している端部の方にプランジャに沿って長手方向に動作する複数のフィン(2)であって、好適には4つのフィンをプランジャがどのように有するかを示している。一般に、可変形状であって、好適には、多角形の角によりその容易な遮断をもたらす目的で多角形形状(5)を有する、針に近接するプランジャの端部における孔の形で弱体化領域が存在する。それらのフィンの各々は異なる高さを有し、その高さは、プランジャが可変内側半径を有するバレルにより画定される空間を介して密着させて挿入されることが可能であるように、各々の場合に、適切である。この特定の場合には、同じ高さのフィンが存在し、他の2つのフィンはまた、互いに対して同じ高さを有するが、第1の2つの高さとは異なる高さを有する。プランジャのフィンの長さはまた、好適には、異なり、針の方へのフィンの投影が予め画定された好適な多角形の内側の孔を備えるプランジャの部分をもたらす場合に、より長くなる(図4の0°及び180°におけるビューを参照されたい)。
【0031】
図5は、バレルの内側を通って移動するシリンジ又は内側部分の第1の好適な実施形態のプランジャであって、図4の場合に代えて2つの本体(“ピストン”を伴わない、バレル及びプランジャ)を有するシリンジの場合について示している。図5は、90°移動された4つの側面図でシリンジのプランジャを示し、故に、本発明は、一瞥して深さを理解することができる。各々の側面図について1つである、合わせて4つの平面図も示されている。この図は、端部の方にプランジャに沿って長手方向に動作する複数のフィン(2)であって、好適には4つのフィンをプランジャがどのように有するかを示している。一般に可変形状であって、好適には、多角形の角によりその容易な遮断をもたらす目的で、多角形状を有する針に近接するプランジャの端部に孔の形で弱体化領域が存在する。図5に示す実施形態においては、前記孔は四角形形状である。フィンの一部は、他のものと異なる高さを有する又は有することが可能であり、その高さは、可変内側半径を有する、バレルにより画定される空間を介してプランジャが密着させて挿入されることが可能であるように、各々の場合に適合可能である。この具体的な場合、同じ高さのフィンが存在し、他の2つのフィンは、互いに対して同じ高さを有するが、第1の2つのフィンの高さとは異なる。プランジャのフィンの長さはまた、好適には、異なり、針の方のフィンの投影が、予め画定された好適な多角形の内側の孔を備えるプランジャの部分をもたらす場合に、より長くなる(図5の0°及び180°におけるビューを参照されたい)。
【0032】
好適な実施形態2
本発明の第2の好適な実施形態が図6、7、8及び9に示されている。図6は、別個の組み立てられていないバレル及びプランジャを伴う、シリンジの三次元図である。シリンジの外側本体又はバレル及び内側のプランジャが同じ図に示され、各々の部分が、隣り合って組み立てられずに置かれている。この場合、それらは3ピースシリンジの、すなわち、バレル、プランジャ及びピストンの形を取り、ピストンはプランジャに組み立てられている。
【0033】
第2の好適な実施形態にしたがったシリンジはバレルを有する。
【0034】
シリンジのバレルは図7に詳細に示されている。図7は、90°間隔でのビューにおいて本発明の一回使用シリンジで使用されるバレルを示している。前記バレルは、円形ベース、すなわち、固定された半径を有する実質的に筒形状の外側形状を有する。前記筒形状の内側表面は、外側形状の半径より小さい半径を有、同軸ではない第2の筒形状により構成され、その軸は外側形状の軸に対して平行である。得られた形状が分析される場合、壁の厚さが最小であり、現在のシリンジの厚さと同じである点が存在し、前記厚さは、直径的に対向する端部において最大の厚さを有するまで両方の方向に増加する。実質的に三角形断面と、針(8)から遠位に且つバレルの内側の針に近位に位置している可変半径とを有する2つの円形断面形状の溝が、厚み出しされた壁に一致するバレルの内側部分に見ることができ、溝は、可変内側半径を伴い、バレルの外側形状の軸から常に測定され、各々のリングの外側半径が常に、バレルの理論的な内側半径であり(内側が同軸の筒形状であり、壁の厚さが最小である点での半径と一致する場合に)、各々のリングの内側半径が内側形状の壁に一致して可変であるように、実質的な三角形断面及び概して円冠形状を有する。
【0035】
溝から針に最近接のバレルの端部までの距離は、繰り返して注入される及び/又はポンピングされることが可能である液体容積量が、プランジャがロックされる前に選択されることが可能であるように、可変であることが可能である。したがって、針の位置から最も遠いリングが有効な容積を最大化する目的で針に対してバレルの近位端に近接することは都合がよい一方、針の位置に最近接のリングは、針に対してバレルの近位端に近い又はその近位端から遠い位置に、より大きい又は小さい距離だけ前記端部から離れて、より大きい又は小さいサイズを有するチャンバを生成するが、何れの場合も好適には、針に対してバレルの長さの最初の三分の一以内に位置付けられることが可能である。したがって、下方リングが針の端部に対してバレルから遠い位置に位置付けられる場合、プランジャは、より小さい液体容積がユーザに注入されるときには、ロックされる。他方、溝(9)が、針に対してバレルの近位端に近接した位置に位置付けられる場合、プランジャがロックされる前により大きい有効な注入可能な液体容積が存在するが、それは、麻薬中毒ユーザがプランジャのロック位置に達することなく、何回もシリンジを再使用するように使用することが可能であったものである。針が位置している端部に最も近い溝は好適には、針に近い端部に対してバレルの長さの始めの三分の一の端部に近い位置に位置付けられる。
【0036】
シリンジの軸に対して溝により形成される角度はまた、可変であることが可能であり、故に、溝は、筒形状の軸に対して垂直である必要はないが、それらの溝は、90°以外の軸に対する角度を有して、対角線上に位置付けられることが可能である。
【0037】
プランジャが図8及び9に詳細に示されている。それらの図は、プランジャが、シリンジのバレル又は本体の外側形状の軸に一致する長手方向軸を画定する細長い本体を有し、前記細長い本体は、実質的にプランジャの全長に沿って動作する複数の長手方向のフィン(2)を有し、プランジャの長手方向のフィン(2)の各々は、その全長に沿っているが、他のフィンの高さとは異なる、プランジャー(1)がバレルの内側により画定される空間を介して密着させて挿入されることができるように適切な、一定の高さを有することを示している。フィンの数は好適には、4つであり、それは、その数が従来のスピンドルに存在するフィンの数であるためである。しかしながら、本発明は、フィンのその数に限定されるものではなく、プランジャがバレルの壁により画定される空間を介して密着させて挿入されることが可能であり、また、可変内側半径を有することも可能であるように、フィンの数及び高さが可変である場合に、このフィンの何れの数も許容可能である。プランジャは、プランジャの本体の針に近接する端部に好適に位置している弱体化領域(5)をさらに有し、何れの形状も有することが可能であり、好適には、多角形状であり、一般に、三角形又は四角形形状であることが可能である。
【0038】
この特定の場合、最大の高さを有するフィン(2)、中位の高さを有する2つの等しいフィン(2)及び最小の高さを有するフィン(2)が存在する。
【0039】
図8の3ピーススピンドルの構成においては、常にゴム製部分であるピストン(3)をプランジャに取り付けたコネクタが存在し、バレルの内側表面と及びその端部に対して漏れ防止接続状態にあるそのコネクタの外側表面はそのバレルの形状を有する。
【0040】
図9は、上記構成と同じ構成を有するが、ピストンを伴っていない2ピースシリンジである、図8のプランジャに対する代替の実施形態を示している。
【0041】
本発明の性質及び機能範囲並びに実施する好適な形態について上で説明しているが、特許請求の範囲に記載している本発明の本質的な性質を変更しない、変えない又は修正しない材料、形状、寸法副次的な二次的な特徴すべてが変更可能であることを述べておく。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9