特許第5774763号(P5774763)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5774763
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】層状食品製造装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A23P 1/08 20060101AFI20150820BHJP
   A21D 8/06 20060101ALI20150820BHJP
   A21D 13/08 20060101ALI20150820BHJP
   A21B 5/00 20060101ALI20150820BHJP
   A21C 11/00 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   A23P1/08
   A21D8/06
   A21D13/08
   A21B5/00
   A21C11/00 H
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-235065(P2014-235065)
(22)【出願日】2014年11月19日
【審査請求日】2014年11月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390013941
【氏名又は名称】株式会社コバード
(74)【代理人】
【識別番号】100111855
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 好昭
(72)【発明者】
【氏名】小林 将男
(72)【発明者】
【氏名】小林 博紀
(72)【発明者】
【氏名】吹上 透
【審査官】 大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−115087(JP,A)
【文献】 特開2012−165670(JP,A)
【文献】 特開昭56−082045(JP,A)
【文献】 特開昭61−293336(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23P 1/08
A21B 5/00
A21C 11/00
A21D 8/06
A21D 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方が開口した成形用容器と、前記成形用容器を供給開始位置から供給終了位置に移動させながら前記成形用容器の上方から液状生地を供給して前記成形用容器内の露出面全体に液状生地を層状形成する生地供給部と、前記供給終了位置と前記供給開始位置との間に設定された往復経路に沿って配列された複数の加熱手段を備える生地焼成部と、前記供給終了位置側から前記成形用容器を前記生地焼成部に搬入し前記加熱手段に対応する複数の焼成位置に順次配置して前記成形用容器を前記生地焼成部から前記供給開始位置側に搬出する搬送部と、前記加熱手段を前記往復経路の前記搬送部とともに収容する断熱性を有する筐体と、前記焼成位置にそれぞれ前記成形用容器が配置された状態で所定時間毎に順送りに前記成形用容器を移送して層位置に応じて加熱制御しながら液状生地を焼成するように前記搬送部を制御するとともに前記生地焼成部から前記供給開始位置に搬出された前記成形用容器に次の層となる液状生地を供給するように前記生地供給部を制御する制御部とを備えている層状食品製造装置。
【請求項2】
前記生地焼成部は、往路側の前記加熱手段及び復路側の前記加熱手段が隣接して配置されており、前記搬送部は、往路側から復路側に移行する移行手段を備えているとともに往路と復路との間に移行領域が設定されている請求項1に記載の層状食品製造装置。
【請求項3】
前記生地供給部は、往復経路の搬送方向の両側にそれぞれ配置されている請求項1に記載の層状食品製造装置。
【請求項4】
前記生地供給部の前記供給終了位置側と前記生地焼成部との間には、層状形成された液状生地の上面に固形状の食材を供給する食材供給手段が配置されている請求項1から3のいずれかに記載の層状食品製造装置。
【請求項5】
上方が開口した成形用容器を供給開始位置から供給終了位置に移動させながら成形用容器の上方から液状生地を供給して成形用容器内の露出面全体に液状生地を層状形成する生地供給工程と、供給終了位置側から断熱性を有する筐体内に成形用容器を搬入し供給終了位置と供給開始位置との間に設定された往復経路に配列された複数の加熱手段に対応する焼成位置に成形用容器を順次配置して液状生地を焼成しながら成形用容器を当該筐体内から供給開始位置側に搬出する生地焼成工程と、焼成位置にそれぞれ成形用容器が配置された状態で所定時間毎に順送りに成形用容器を移送して層位置に応じて加熱制御しながら液状生地を焼成するとともに供給開始位置に搬出された成形用容器に次の層となる液状生地を供給することで前記生地供給工程及び前記生地焼成工程を交互に複数回繰り返して成形用容器内に焼成した生地を積層するように成形する成形工程とを備えている層状食品製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄板状の生地を複数積層した層状食品の製造装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、バウムクーヘン、ロールケーキ等の層状食品が製造販売されている。バウムクーヘンは、芯棒の周囲に液状の生地を均等に付着させて、芯棒を回転させながらガスや電気による熱源により生地を焼成させ、焼成した生地の周囲に新たに液状の生地を均等に付着させて焼成を行う、というように、液状の生地の付着工程及びその焼成工程を繰り返すことで、円筒状の多層食品であるバウムクーヘンを製造している。また、ロールケーキは、板状の生地を焼成した後、焼成した生地の上面に生クリーム等の食材を付与して生地を巻き取るように丸めて円柱状に形成することで製造している。
【0003】
本発明者らは、成形用容器内の露出面全体に液状生地を層状形成するように生地を供給して層状形成した生地を焼成し、成形用容器を搬送して生地の供給動作及び焼成動作を交互に繰り返して、焼成した生地を薄板状に複数積層した層状食品を製造することを提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4455674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された製造装置は、生地の供給動作の際に成形用容器を供給位置まで往復動させる時間、成形用容器を供給装置から焼成装置まで移動させる時間、焼成装置内において成形用容器を焼成位置まで上下動させる時間及び焼成装置に出入りさせる時間といった成形用容器の移動時間が長くなり、生地の焼成時間とほぼ同程度の時間がかかるため、複数層積層する場合に生産効率が低下して実用化の観点からみて課題を有している。
【0006】
そこで、本発明は、層状食品を効率よく製造することができる層状食品製造装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る層状食品成形装置は、上方が開口した成形用容器と、前記成形用容器を供給開始位置から供給終了位置に移動させながら前記成形用容器の上方から液状生地を供給して前記成形用容器内の露出面全体に液状生地を層状形成する生地供給部と、前記供給終了位置と前記供給開始位置との間に設定された往復経路に沿って配列された複数の加熱手段を備える生地焼成部と、前記供給終了位置側から前記成形用容器を前記生地焼成部に搬入し前記加熱手段に対応する複数の焼成位置に順次配置して前記成形用容器を前記生地焼成部から前記供給開始位置側に搬出する搬送部と、前記加熱手段を前記往復経路の前記搬送部とともに収容する断熱性を有する筐体と、前記焼成位置にそれぞれ前記成形用容器が配置された状態で所定時間毎に順送りに前記成形用容器を移送して層位置に応じて加熱制御しながら液状生地を焼成するように前記搬送部を制御するとともに前記生地焼成部から前記供給開始位置に搬出された前記成形用容器に次の層となる液状生地を供給するように前記生地供給部を制御する制御部とを備えている。さらに、前記生地焼成部は、往路側の前記加熱手段及び復路側の前記加熱手段が隣接して配置されており、前記搬送部は、往路側から復路側に移行する移行手段を備えているとともに往路と復路との間に移行領域が設定されている。さらに、前記生地供給部は、往復経路の搬送方向の両側にそれぞれ配置されている。さらに、前記生地供給部の前記供給終了位置側と前記生地焼成部との間には、層状形成された液状生地の上面に固形状の食材を供給する食材供給手段が配置されている。
【0008】
本発明に係る層状食品成形方法は、上方が開口した成形用容器を供給開始位置から供給終了位置に移動させながら成形用容器の上方から液状生地を供給して成形用容器内の露出面全体に液状生地を層状形成する生地供給工程と、供給終了位置側から断熱性を有する筐体内に成形用容器を搬入し供給終了位置と供給開始位置との間に設定された往復経路に配列された複数の加熱手段に対応する焼成位置に成形用容器を順次配置して液状生地を焼成しながら成形用容器を当該筐体内から供給開始位置側に搬出する生地焼成工程と、焼成位置にそれぞれ成形用容器が配置された状態で所定時間毎に順送りに成形用容器を移送して層位置に応じて加熱制御しながら液状生地を焼成するとともに供給開始位置に搬出された成形用容器に次の層となる液状生地を供給することで前記生地供給工程及び前記生地焼成工程を交互に複数回繰り返して成形用容器内に焼成した生地を積層するように成形する成形工程とを備えている。
【発明の効果】
【0009】
上記のような構成を有することで、成形用容器の供給終了位置と供給開始位置との間に設定された往復経路に複数の加熱手段を配列して成形用容器を順次移送させながら生地を焼成するようにしているので、生地供給部において成形用容器を供給終了位置から供給開始位置に戻す間に生地を焼成することができ、生地の供給及び焼成以外の移動時間を極力短縮することが可能となって生産効率を高めることができる。また、複数の加熱手段に対応する焼成位置にそれぞれ成形用容器を配置して同時に焼成処理を行うことが可能となり、各加熱手段の加熱温度を調整して成形用容器を順次移送しながら焼成処理することで、従来のように1つの加熱手段で焼成処理を行う場合と同様に焼成処理を行うことができる。
【0010】
また、往路側の加熱手段及び復路側の加熱手段を隣接して配置することで生地焼成部のコンパクト化を図るとともに加熱効率を高めることができる。そして、往路側から復路側に移行する移行手段を備えているとともに往路と復路との間に移行領域を設定することで、往路側の成形用容器の移送と復路側の成形用容器の移送を並行して行うことができ、成形用容器の移送時間を短縮することが可能となる。また、往復経路の搬送方向の両側にそれぞれ生地供給部を配置することで、往路側から復路側へ移動する際に生地供給を並行して行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る実施形態に関する概略平面図である。
図2】生地供給部に関する概略正面図である。
図3図1のA−A方向からみた往路側の概略断面図である。
図4図1のB−B方向からみた復路側の概略断面図である。
図5図1のC−C方向からみた移行路側の概略断面図である。
図6】生地供給部、生地焼成部及び搬送部を動作制御する概略ブロック構成図である。
図7A】生地供給動作及び生地焼成動作を交互に行う動作説明図である。
図7B】生地供給動作及び生地焼成動作を交互に行う動作説明図である。
図8】製造された層状食品を示す斜視図である。
図9】粒状の固形食材を含む層状食品を示す斜視図である。
図10】本実施形態の変形例に関する概略平面図である。
図11】本実施形態の別の変形例に関する概略平面図である。
図12】本実施形態の別の変形例に関する概略平面図である。
図13】本実施形態の別の変形例に関する概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
【0013】
図1は、本発明に係る実施形態に関する概略平面図である。層状食品製造装置は、生地供給部1及び生地焼成部2を備えている。生地供給部1では、9枚のトレイ状の成形用容器3a〜3iを供給開始位置P1に順次配置して搬送しながら液状生地を供給し、液状生地が供給された成形用容器3a〜3iを供給終了位置P2に順次配置する。成形用容器3a〜3iは、金属材料等の耐熱性材料からなる板材により成形されており、平面視矩形状で層状食品を収容するために所定の深さを有する構造を備えている。図1では、成形用容器を一点鎖線で示している。
【0014】
供給終了位置P2に配置された成形用容器3a〜3iは、搬入側搬送部4により生地焼成部2に順次搬入される。生地焼成部2は、供給終了位置P2と供給開始位置P1との間に設定された往復経路に6個の加熱手段を配列して構成されている。搬入側搬送部4により搬入された成形用容器3a〜3iは、往路側搬送部5に順次移送されて生地焼成部2内において往路側の2個の加熱手段に対応する焼成位置を通過した後、往路側搬送部5から移行部6により復路側搬送部7に順次移行し、復路側搬送部7により順次移送されながら生地焼成部2内において復路側の4個の加熱手段に対応する焼成位置を通過して焼成される。生地焼成部2内を通過して生地が順次焼成された成形用容器3a〜3iは、搬出側搬送部8により生地供給部1の供給開始位置P1に順次戻されて再度生地供給が行われる。こうして、複数の成形用容器を順次生地供給部1及び生地焼成部2に交互に移動させることで、生地の供給動作及び焼成動作を繰り返して層状食品が製造されるようになる。
【0015】
この例では、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6、復路側搬送部7及び搬出側搬送部8が、供給終了位置P2側から成形用容器を生地焼成部2に搬入し加熱手段に対応する複数の焼成位置に順次配置して成形用容器を生地焼成部2から供給開始位置P1側に搬出する搬送部に相当する。そして、これらの搬送部により供給終了位置P2と供給開始位置P1との間に設定された往復経路に成形用容器を搬送するようになっている。すなわち、供給終了位置P2からの往路では、搬入側搬送部4及び往路側搬送部5により成形用容器の搬送が行われる。往路における移行位置P4に到達した成形用容器は移行部6により復路側に移送され、供給開始位置P1までの復路では、復路側搬送部7及び搬出側搬送部8により成形用容器の搬送が行われる。
【0016】
また、図1では、成形用容器3aは、供給終了位置P2に配置され、成形用容器3bは、搬入側搬送部4上の搬入位置P3に配置され、成形用容器3c〜3hは、それぞれ焼成位置に配置され、成形用容器3iは、搬出側搬送部8上の搬出位置P6に配置されており、これら複数の成形用容器を順次反時計方向に巡回搬送させながら供給動作及び焼成動作を複数回繰り返し、複数積層された層状食品を形成するようになっている。
【0017】
図2は、生地供給部1に関する概略正面図である。生地供給部1は、機体10の上部に、液状生地を収容するホッパ11、ホッパ11内の液状生地を圧送する送給ポンプ12、送給ポンプ12から圧送される液状生地を供給又は停止させる開閉弁13及び開閉弁13を通過した液状生地を下方に吐出する細幅ノズル14が設けられている。細幅ノズル14は、成形用容器3a〜3iの移動方向と直交する方向に設けられており、細幅ノズル14の吐出口は、成形用容器3a〜3iの移動領域の幅方向の全幅にわたって細幅でライン状に開口している。
【0018】
また、細幅ノズル14の下方には、成形用容器3a〜3iを供給開始位置から供給終了位置に移動させる搬送コンベヤ15が支持棒16を介して機体10に取り付けられている。そして、図1に示すように、細幅ノズル14の左右両側にそれぞれ供給開始位置P1及び供給終了位置P2が設定されている。
【0019】
搬送コンベヤ15は、両端部に一対の搬送プーリ15aを取り付けた回転軸15cを左右両側に固定し、両側の搬送プーリ15aの間にそれぞれ無端状の搬送チェーン15bが張設されており、一対の搬送チェーン15bは、平行配置されている。搬送モータ15dにより一方の回転軸15cを回転駆動することで、一対の搬送チェーン15bが同期して左右方向に搬送動作するようになっている。そして、図1に示すように、一対の搬送チェーン15b上に成形用容器3a〜3iの両側部を載置することで、成形用容器3a〜3iを供給開始位置から供給終了位置に移送する。また、一対の搬送チェーン15bの間には、供給開始位置P1に搬出側搬送部8の搬送ローラが取り付けられており、供給終了位置P2に搬入側搬送部4の搬送ローラが取り付けられている。
【0020】
搬送コンベヤ15を支持する支持棒16は、機体10内に配置されたサーボモータ等の駆動装置により上下動するように設定されており、支持棒16を上下動することで搬送コンベヤ15の上下位置を調整することができる。搬送コンベヤ15を下方の待機位置に設定することで、搬入側搬送部4及び搬出側搬送部8の搬送ローラの搬送面が搬送チェーン15bの搬送面より上方に配置されるようになる。そのため、搬出側搬送部8から成形用容器3a〜3iをスムーズに供給開始位置に移送することができる。そして、成形用容器3a〜3iを供給開始位置に配置した状態で搬送コンベヤ15を上昇させて搬送チェーン15bの搬送面が搬出側搬送部8の搬送ローラの搬送面よりも上方に位置する動作位置に設定することで、搬送チェーン15bに成形用容器3a〜3iが載置された搬送可能状態となる。
【0021】
成形用容器3a〜3i内に細幅ノズル14から液状生地を吐出して供給する場合、まず、搬送コンベヤ15を搬送制御して、成形用容器3a〜3i内の露出面の一方の端部が細幅ノズル14に対向配置されるように位置決めする。次に、搬送コンベヤ15を上昇させて、成形用容器3a〜3i内の積層された焼成生地の表面と細幅ノズル14の吐出口との間を所定の間隔に設定する。そして、細幅ノズル14から成形用容器3a〜3i内の全幅にわたってライン状に液状生地を吐出しながら所定の速度で搬送コンベヤ15を搬送制御することで、成形用容器3a〜3i内の露出面全体に液状生地を層状に形成することができる。
【0022】
次に、成形用容器3a〜3i内の露出面の他方の端部まで細幅ノズル14が到達した状態で搬送コンベヤ15を下降させて、細幅ノズル14に成形用容器3a〜3iが接触しない位置に設定した後、成形用容器3a〜3iを供給終了位置に移動させるように搬送コンベヤ15を搬送制御する。そして、成形用容器3a〜3iを供給終了位置に設定した後搬送コンベヤ15を待機位置に下降させることで、成形用容器3a〜3iは搬入側搬送部4の搬送ローラに載置された搬入可能な状態となる。
【0023】
以上説明したように、生地供給部1では、成形用容器3a〜3iを供給開始位置から供給終了位置に移動させながら成形用容器3a〜3iの上方から液状生地を供給して成形用容器3a〜3i内の露出面全体に液状生地を層状形成する。
【0024】
図3は、図1のA−A方向からみた往路側の概略断面図であり、図4は、図1のB−B方向からみた復路側の概略断面図であり、図5は、図1のC−C方向からみた移行路側の概略断面図である。生地焼成部2は、6個の加熱手段20a〜20fを備えており、往路側搬送部5の搬送方向に沿って2個の加熱手段20a及び20bが配列され、復路側搬送部7の搬送方向に沿って4個の加熱手段20c〜20fが配列されている。各加熱手段は、それぞれ上部加熱装置21a〜21f及び下部加熱装置22a〜22fを備えており、上部加熱装置21a〜21fの下方には、矩形状の遠赤外線プレート23a〜23fが取り付けられている。なお、加熱手段としては、層状形成された液状生地が焼成可能であれば、こうした構成以外の構成とすることも可能で、遠赤外線プレートについても別の加熱部材を用いることもできる。
【0025】
加熱手段20a及び20bは、往路側搬送部5の搬送面の上方に上部加熱装置21a及び21b並びに遠赤外線プレート23a及び23bが配置され、搬送面の下方に下部加熱装置22a及び22bが遠赤外線プレート23a及び23bと対向する位置に配置されている。そのため、往路側搬送部5により搬送される成形用容器は、加熱手段20aの焼成位置において上側から遠赤外線プレート23aにより加熱されるとともに下側から下部加熱装置21aにより加熱されるようになる。そして、加熱手段20aにより加熱された成形用容器は加熱手段20bに搬送されて、加熱手段20bの焼成位置において同様に加熱されるようになる。
【0026】
加熱手段20c〜20fは、復路側搬送部7の搬送面の上方に上部加熱装置21c〜21f並びに遠赤外線プレート23c〜23fが配置され、搬送面の下方に下部加熱装置22c〜22fが遠赤外線プレート23c〜23fと対向する位置に配置されている。そのため、復路側搬送部7により搬送される成形用容器は、加熱手段20cの焼成位置において上側から遠赤外線プレート23cにより加熱されるとともに下側から下部加熱装置21cにより加熱されるようになる。そして、加熱手段20cにより加熱された成形用容器は加熱手段20d〜20fに順次搬送されて、各加熱手段の焼成位置において同様に加熱されるようになる。
【0027】
加熱手段に用いる遠赤外線プレートは、成形用容器の開口部とほぼ同じ矩形状に形成されており、搬送される成形用容器の開口部とほぼ平行になるように配置されている。そのため、成形用容器内に層状に形成された生地表面全体をほぼ均等に加熱することができるようになる。
【0028】
往路側の加熱手段20a及び20bは、往路側搬送部5とともに断熱性を有する筐体24内に収容されており、筐体24の搬入側搬送部4側の側面には、成形用容器が通過可能な開口部が形成されており、筐体24の上部には開口部を開閉する扉体を上下動させる駆動装置25が取り付けられている。また、復路側の加熱手段20c〜20fは、復路側搬送部7とともに断熱性を有する筐体26内に収容されており、筐体26の搬出側搬送部8側の側面には、成形用容器が通過可能な開口部が形成されており、筐体26の上部には開口部を開閉する扉体を上下動させる駆動装置27が取り付けられている。筐体24及び26は、対向する側面が密着固定されており、移行部6が配置された部分には、成形用容器が通過可能な開口が形成されている。
【0029】
筐体24及び26には、内部の加熱温度を検知する温度検知センサ(図示せず)が設置されており、温度検知センサからの検知信号に基づいて各加熱手段の加熱制御を行うようになっている。また、遠赤外線プレート23a〜23fは、上下方向に位置調整可能に取り付けられており、加熱手段毎に遠赤外線プレートの上下位置を調整することで、各焼成位置において成形用容器内の生地を加熱する温度をきめ細かく調整するようになっている。したがって、各加熱手段の加熱制御及び遠赤外線プレートの上下位置の調整により、各焼成位置において成形用容器内の生地が順次加熱されていき、最終的に搬出側搬送部8に搬出されるタイミングで最適な焼成状態になるように設定される。
【0030】
搬入側搬送部4は、生地供給部1の搬送チェーン15bの間において供給終了位置P2に対応して配置された搬送ローラ40及び供給終了位置P2と筐体24の開口部との間に配置された搬送ローラ41を備えている。搬送ローラ40及び41は、回転軸の両端部に成形用容器の底面の幅に対応して取り付けられたローラ対を備えている。搬送ローラ40は、機体10に立設する支持フレームに回転可能に軸支されており、搬送ローラ41は、搬入側搬送部4の搬送方向に沿って平行配置された一対の側面フレームに回転可能に軸支されている。
【0031】
搬送ローラ40及び41の回転軸は、搬送方向に直交する方向に沿って取り付けられており、中央部分にそれぞれ従動プーリが固定されている。搬送ローラ40及び41に固定された各従動プーリは、駆動モータ42の駆動軸に固定された駆動プーリとの間に伝動チェーンが張架されて互いに連結されており、駆動モータ42の回転駆動により各従動プーリが回転して搬送ローラ40及び41が同期して回動するようになっている。そして、搬送チェーン15により供給終了位置P2に配置された成形用容器は、搬送コンベヤ15が下降することで、搬送ローラ40に支持された状態となり、駆動モータ42を駆動することで、搬送ローラ40及び41の回動により成形用容器が筐体24の開口部に向かって搬送されるようになる。
【0032】
往路側搬送部5は、筐体24内においてその開口部から移行位置P4まで設置されており、両端部に一対の搬送プーリ50を取り付けた回転軸51を両側に固定し、両側の搬送プーリ50の間にそれぞれ無端状の搬送チェーン52が張設されており、一対の搬送チェーン52は、平行配置されている。搬送モータ53により一方の回転軸51を回転駆動することで、一対の搬送チェーン52が同期して往路に沿って搬送動作するようになっている。
【0033】
搬送チェーン52には、外方に向かって係合突起52aが所定間隔を置いて設けられており、成形用容器を搬送する際には、搬送チェーン52に載置された成形用容器の側面に係合突起52aが当接して成形用容器を搬送するようになっている。そのため、成形用容器は、係合突起52aが押し当てられた状態で搬送チェーン52とともにずれることなく搬送されるようになる。そして、係合突起52aの間隔を焼成位置に対応して設定することで、複数の成形用容器を搬送チェーン52に載置して搬送する場合に各成形用容器を焼成位置に対応する位置に確実に位置決めすることができる。
【0034】
搬送チェーン52の筐体24の開口部側の端部は、搬入側搬送部4の開口部側の搬送ローラ41に隣接配置されており、それぞれの搬送面はほぼ同じ高さに設定されている。そのため、搬送ローラ41により搬送された成形用容器は、そのまま搬送チェーン52上に移送されるようになる。そして、搬送チェーン52を搬送ローラ41と同期して搬送制御することで、搬送チェーン52上に成形用容器全体が移送されたタイミングで係合突起52aが成形用容器に押し当てられてスムーズに移送動作が行われるようになる。
【0035】
移行部6は、搬送チェーン52の間において移行位置P4に対応して配置された搬送ローラ60、筐体24及び26の間に配置された搬送ローラ61及び復路側搬送部7の搬送チェーン72の間において焼成位置に対応して配置された搬送ローラ62を備えている。搬送ローラ60〜62は、回転軸の両端部に成形用容器の底面の幅に対応して取り付けられたローラ対を備えており、それぞれ支持枠体63に回転可能に軸支されている。支持枠体63は、駆動モータ64が載置された支持フレーム65に取り付けられており、支持フレーム65は、筐体24及び26の底面に取り付けられた駆動装置66により上下動されるように連結されている。そのため、駆動装置66の駆動動作により支持フレーム65が上下動することで、搬送ローラ60〜62が上下動するように設定されている。
【0036】
搬送ローラ60〜62の回転軸は、移送方向に直交する方向に沿って取り付けられており、中央部分にそれぞれ従動プーリが固定されている。搬送ローラ60〜62に固定された各従動プーリは、駆動モータ64の駆動軸に固定された駆動プーリとの間に伝動チェーンが張架されて互いに連結されており、駆動モータ64の回転駆動により各従動プーリが回転して搬送ローラ60〜62が同期して回動するようになっている。そして、搬送チェーン52により移行位置P4に配置された成形用容器は、支持フレーム65が上昇することで、搬送ローラ60に支持された状態となり、駆動モータ64を駆動することで、搬送ローラ60〜62が回動して成形用容器を復路側搬送部7の焼成位置に向かって搬送するようになる。
【0037】
復路側搬送部7は、筐体26内において移行部6により移送された焼成位置から筐体26の開口部まで設置されており、両端部に一対の搬送プーリ70を取り付けた回転軸71を支持フレームの両側に固定し、両側の搬送プーリ70の間にそれぞれ無端状の搬送チェーン72が張設されており、一対の搬送チェーン72は、平行配置されている。搬送モータ73により一方の回転軸71を回転駆動することで、一対の搬送チェーン72が同期して復路に沿って搬送動作するようになっている。
【0038】
搬送チェーン72には、搬送チェーン52の係合突起52aと同様に係合突起72aが所定間隔を置いて設けられており、複数の成形用容器を搬送チェーン52に載置して搬送する場合に各成形用容器を焼成位置に対応する位置に確実に位置決めするようになっている。搬送チェーン72の筐体26の開口部側の端部は、搬出側搬送部8の開口部側の搬送ローラ81に隣接配置されており、それぞれの搬送面はほぼ同じ高さに設定されている。そのため、搬送チェーン72により搬送された成形用容器は、開口部を通過してそのまま搬送ローラ81上に移送されるようになる。
【0039】
搬出側搬送部8は、生地供給部1の搬送チェーン15bの間において供給開始位置P1に対応して配置された搬送ローラ80及び供給開始位置P1と筐体26の開口部との間に配置された搬送ローラ81を備えている。搬送ローラ80及び81は、回転軸の両端部に成形用容器の底面の幅に対応して取り付けられたローラ対を備えている。搬送ローラ80は、機体10に立設する支持フレームに回転可能に軸支されており、搬送ローラ81は、搬送方向に沿って平行配置された一対の側面フレームに回転可能に軸支されている。
【0040】
搬送ローラ80及び81の回転軸は、搬送ローラ40及び41と同様に、搬送方向に直交する方向に沿って取り付けられており、中央部分にそれぞれ従動プーリが固定されている。各従動プーリは、駆動モータ82の駆動軸に固定された駆動プーリとの間に伝動チェーンが張架されて互いに連結されており、駆動モータ82の回転駆動により各従動プーリが回転して搬送ローラ80及び81が同期して回動するようになっている。そして、搬送チェーン72により筐体26の開口部を通過して搬出された成形用容器は、搬送ローラ81に移送されて搬出位置P6に配置される。搬出位置P6に配置された成形用容器に生地を供給する場合には、搬送コンベヤ15を下降させて、駆動モータ82を駆動することで、搬送ローラ80及び81の回動により搬送ローラ81から搬送ローラ80に成形用容器を移送させて搬送ローラ80に支持された状態とし、搬送コンベヤ15を上昇させて成形用容器を供給開始位置P1に位置決めする。
【0041】
以上説明したように、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6、復路側搬送部7及び搬出側搬送部8により、供給終了位置P2側から成形用容器を順次生地焼成部2に搬入して往復経路を搬送しながら加熱して生地の焼成を行った後、成形用容器を生地焼成部2から順次供給開始位置P1側に搬出するようになっている。生地の供給を受けた成形用容器は、搬送経路を巡回搬送されながら生地の焼成を行って複数積層された層状食品を形成することができる。
【0042】
また、上述した例では、生地供給部1の供給終了位置P2と生地焼成部2との間に固形食材を供給する食材供給部(図示せず)を設けることができる。食材供給部は、例えば、固形食材を貯留するホッパ及び所定量の固形食材を成形用容器の移動に合わせて落下させる公知の供給機構を備えているものを用いるとよい。液状生地を層状形成した成形用容器内に食材供給部から固形食材を液状生地の上面全体にほぼ均等に分布するように落下させれば、固形食材を含む層状食品を簡単に製造することができる。
【0043】
固形食材としては、小豆、甘納豆、果物の果肉、ドライフルーツ、ナッツ、アーモンド、チョコチップ、チーズ、栗そぼろ、ゴマ、ワカメ、桜の花等食材として使用されるもので加熱しても問題ないものはすべて用いることができ、様々な食材を含むバラエティに富んだ層状食品を製造することが可能となる。
【0044】
また、生地供給部1において、生地を投入するホッパ11、ポンプ12、開閉弁13及び細幅ノズル14を複数セット設けておき、異なる種類の液状生地を各ホッパに投入して、異なる種類の生地を積層した層状食品を製造することもできる。例えば、抹茶、コーヒー、チョコレート等をそれぞれ混合した液状生地を用いて、生地の種類を変えながら順次積層していけば、一種類の生地を用いた場合に比べて色々な味わいを楽しめる層状食品を製造することが可能となる。
【0045】
図6は、上述した生地供給部1、生地焼成部2及び搬送部(搬入側搬送部4〜搬出側搬送部8)を動作制御する概略ブロック構成図である。制御部100は、生地供給制御部101、生地焼成制御部102及び搬送制御部103を備えている。温度検知センサ201は、生地焼成部2内に配置されて加熱温度を検知し、位置検知センサ202は、成形用容器の搬送経路に配置されて成形用容器が所定位置に到達したことを検知する。例えば、供給開始位置P1、供給終了位置P2、搬入位置P3及び搬出位置P6に成形用容器がセットされたことを検知する。
【0046】
生地供給制御部101は、成形用容器を載置した搬送コンベヤ15を搬送制御して細幅ノズル14に対してその下方を移動させながら、開閉弁13を制御して細幅ノズル14から液状生地を吐出させ、成形用容器内の底面又は焼成した生地の露出面全体に液状生地をほぼ均等な厚さで層状形成する。その際に、搬送コンベヤ15を上昇させて細幅ノズル14の吐出口と液状生地を層状形成する露出面との間の間隔が所定の間隔となるように上下位置の調整を行う。
【0047】
成形用容器内に最初に液状生地を層状形成する場合には、成形用容器の底面との間の間隔が所定の間隔となるように搬送コンベヤ15を上昇させて位置決めし、焼成した生地の層数が増加するに従い生地の露出面の高さに応じて搬送コンベヤ15の上昇位置が低くなるように位置決めして、細幅ノズル14の吐出口と露出面との間の間隔が常に一定となるように制御する。搬送コンベヤ15の上昇位置の位置決め制御は、予め生地の層数に対応した位置データを設定しておき、設定された位置データに基づいてサーボモータ等の駆動装置を制御して搬送コンベヤ15の位置決めを行えばよい。
【0048】
こうした搬送コンベヤ15の上下方向の位置制御を行うことで、液状生地を露出面全体にほぼ均等に層状形成して安定した層構造を形成することができる。
【0049】
生地焼成制御部102は、温度検知センサ201で検知された加熱温度に基づいて各加熱手段の上部加熱装置及び下部加熱装置の加熱制御を行い、各加熱手段の焼成位置に配置された成形用容器内の生地を焼成する。また、成形用容器の筐体24への搬入タイミングに合わせて筐体24の開口部に設けられた扉体の開閉制御を行うとともに成形用容器の筐体26からの搬出タイミングに合わせて筐体26の開口部に設けられた扉体の開閉制御を行う。
【0050】
搬送制御部103は、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6、復路側搬送部7及び搬出側搬送部8を連携して搬送制御を行い、供給終了位置から供給開始位置までの往復経路に沿って成形用容器を搬送して生地焼成部2内の焼成位置を移送しながら焼成を行う。
【0051】
そして、焼成する生地の層位置に応じて加熱制御及び搬送制御を行うことで、各層の焼成処理を調整することもできる。例えば、1層目よりも2層目及び3層目の焼成処理では、加熱温度を低下させるとともに搬送速度を速めるといったように、温度調整及び速度調整を層位置に応じて行うようにする。
【0052】
図7A及び図7Bは、生地供給動作及び生地焼成動作を交互に行う動作説明図である。まず、生地焼成部2内を予備加熱しておき、所定の加熱温度に設定しておく。そして、生地供給部1の供給開始位置に成形用容器3aを配置して(図7A(a))搬送しながら液状生地を供給して成形用容器3a内に層状に形成する。液状生地を供給した成形用容器3aは供給終了位置に配置されるとともに供給開始位置に次の成形用容器3bが配置される(図7A(b))。
【0053】
次に、搬入側搬送部4により成形用容器3aを搬入位置に搬送した後食材供給部から固形食材を成形用容器3a内に投入するとともに生地供給部1では成形用容器3bを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3cを供給開始位置に配置する(図7A(c))。次に、搬入側搬送部4及び往路側搬送部5を連携して搬送制御し、成形用容器3aを筐体24内に搬入して焼成位置に配置するとともに成形用容器3bを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3cを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3dを供給開始位置に配置する(図7A(d))。
【0054】
成形用容器3aの焼成処理を所定時間行った後、搬入側搬送部4及び往路側搬送部5を連携して搬送制御し、成形用容器3aを移送して次の焼成位置に配置するとともに成形用容器3bを筐体24内に搬入して焼成位置に配置し、成形用容器3cを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3dを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3eを供給開始位置に配置する(図7A(e))。
【0055】
成形用容器3a及び3bの焼成処理を所定時間行った後、搬入側搬送部4、往路側搬送部5及び移行部6を連携して搬送制御し、成形用容器3aを移送して移行位置に配置した後移行位置から復路側の焼成位置に配置し、成形用容器3bを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3cを筐体24内に搬入して焼成位置に配置し、成形用容器3dを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3eを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3fを供給開始位置に配置する(図7B(f))。
【0056】
成形用容器3a〜3cの焼成処理を所定時間行った後、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6及び復路側搬送部7を連携して搬送制御し、成形用容器3aを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3bを移送して移行位置に配置した後移行位置から復路側の焼成位置に配置し、成形用容器3cを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3dを筐体24内に搬入して焼成位置に配置し、成形用容器3eを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3fを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3gを供給開始位置に配置する(図7B(g))。
【0057】
成形用容器3a〜3dの焼成処理を所定時間行った後、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6及び復路側搬送部7を連携して搬送制御し、成形用容器3a及び3bを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3cを移送して移行位置に配置した後移行位置から復路側の焼成位置に配置し、成形用容器3dを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3eを筐体24内に搬入して焼成位置に配置し、成形用容器3fを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3gを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3hを供給開始位置に配置する(図7B(h))。
【0058】
成形用容器3a〜3eの焼成処理を所定時間行った後、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6及び復路側搬送部7を連携して搬送制御し、成形用容器3a〜3cを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3dを移送して移行位置に配置した後移行位置から復路側の焼成位置に配置し、成形用容器3eを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3fを筐体24内に搬入して焼成位置に配置し、成形用容器3gを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3hを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置し次の成形用容器3iを供給開始位置に配置する(図7B(i))。
【0059】
成形用容器3a〜3fの焼成処理を所定時間行った後、搬入側搬送部4、往路側搬送部5、移行部6、復路側搬送部7及び搬出側搬送部8を連携して搬送制御し、成形用容器3aを筐体26の開口部から搬出して搬出位置に配置し、成形用容器3b〜3dを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3eを移送して移行位置に配置した後移行位置から復路側の焼成位置に配置し、成形用容器3fを移送して次の焼成位置に配置し、成形用容器3gを筐体24内に搬入して焼成位置に配置し、成形用容器3hを搬入位置に配置して固形食材を投入する。それと並行して、生地供給部1では成形用容器3iを搬送しながら液状生地を供給して供給終了位置に配置する(図7B(j))。
【0060】
そして、搬出位置に配置された成形用容器3aでは、生地が焼成された状態となっており、供給開始位置に移送して次の層を焼成するために生地の供給動作が行われ、成形用容器3b〜3iも順送りで移送されて生地の焼成及び固形食材の供給がそれぞれ行われる。
【0061】
以上説明したように、制御部100は、生地供給部、生地焼成部及び搬送部を連携して制御することで、焼成位置にそれぞれ成形用容器が配置された状態で所定時間毎に順送りに成形用容器を移送して液状生地を焼成するように搬送制御するとともに生地焼成部から供給開始位置に搬出された成形用容器に次の層となる液状生地を供給するように生地供給部を制御する。
【0062】
このように、成形用容器を搬送経路に巡回搬送させながら、生地供給動作及び生地焼成動作を繰り返して複数積層した層状食品を形成するようにしているので、成形用容器の移動と並行して生地の焼成が行われるようになり、従来の装置に比べて生産効率を格段に向上させることができる。
【0063】
図8は、製造された層状食品Mを示す斜視図である。層状食品Mは複数の焼成生地M1が薄層で積層されている。各層は、途切れることなく厚さがほぼ揃った状態に仕上げられている。図9は、粒状の固形食材Nを含む層状食品M’を示す斜視図である。固形食材Nを層状食品M’全体に偏ることなくほぼ均等に分布させることができるので、切断した場合でもほぼ同じ量の固形食材Nを切断された層状食品内に含ませることが可能となる。
【0064】
図10は、本実施形態の変形例に関する概略平面図である。図10(a)では、生地焼成部2’は、往路側に1個の加熱手段を設けるとともに復路側に3個の加熱手段を設け、往路側搬送部5’及び復路側搬送部7’は、加熱手段の個数に対応して長さが短くなっており、生地焼成時間が短い場合にも対応することが容易で装置構成のコンパクト化を図ることができる。図10(b)では、生地焼成部2”は、往路側に1個の加熱手段を設けるとともに復路側に2個の加熱手段を設け、往路側搬送部5’及び復路側搬送部7”は、加熱手段の個数に対応して長さが短く設定され、搬出側搬送部8’は長く設定されている。この場合にも、生地焼成時間が短い場合にも対応することが容易で装置構成のコンパクト化を図ることができる。
【0065】
また、生地焼成部において、加熱手段、往路側搬送部及び復路側搬送部を上下2段に設け、成形用容器を昇降手段により上段側の往復経路に移送して搬送しながら焼成処理した後、昇降手段により下段側の往復経路に移送して搬送しながら焼成処理するように構成することも可能で、装置の設置スペースが狭い場合でも多くの成形用容器を用いて焼成処理を行うことができる。
【0066】
図11及び図12は、本実施形態の別の変形例に関する概略平面図である。図11では、往路側搬送部5”及び復路側搬送部7'”を長く設定して、配列する成形用容器の数を増加させるようにしており、そのため生産効率の向上を図ることができる。
【0067】
図12では、往路側搬送部5'”及び復路側搬送部7""の搬送方向の両側に生地供給部1及び1’を配置している。生地供給部1において生地を供給された成形用容器は、搬入側搬送部4から往路側搬送部5'”に移送されて生地焼成部2""において搬送されながら生地が焼成されていき、搬出側搬送部8’に移送される。そして、生地供給部1’において生地が供給されて、搬入側搬送部4’から復路側搬送部7""に移送されて生地焼成部2""において搬送されながら生地が焼成されていき、搬出側搬送部8に移送される。この例では、往路側搬送部5'”から復路側搬送部7""への移行部に代えて生地供給部1’が配置されており、移行の段階で生地供給が行われるようになるので、巡回搬送される成形用容器の一周の移動で生地供給及び生地焼成が2回行われるようになり、生産効率のさらなる向上を図ることができる。
【0068】
図13は、本実施形態の別の変形例に関する概略平面図である。この例では、往路側搬送部及び復路側搬送部を、複数の並行する搬送経路をジグザグに搬送するように設定している。図13(a)では、往路側搬送部及び復路側搬送部をそれぞれ並行する2つの搬送経路で構成し、成形用容器を矢印で示すようにジグザクに搬送するようにしている。そのため、成形用容器の数を増加させた場合でも装置スペースの搬送方向の幅を小さくすることができ、装置のコンパクト化を図ることができる。また、図13(b)は、図12に示す例と同様に、搬送方向に両側に生地供給部1及び1’を配置して、往路側搬送部を並行する3つの搬送経路で構成し、成形用容器を矢印で示すようにジグザグに搬送するようにしている。
【符号の説明】
【0069】
1・・・生地供給部、2・・・生地焼成部、3a〜3i・・・成形用容器、4・・・搬入側搬送部、5・・・往路側搬送部、6・・・移行部、7・・・復路側搬送部、8・・・搬出側搬送部
【要約】
【課題】本発明は、層状食品を効率よく製造することができる層状食品製造装置及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】層状食品製造装置は、上方が開口した成形用容器3a〜3iと、成形用容器を供給開始位置P1から供給終了位置P2に移動させながら液状生地を供給して成形用容器内に層状形成する生地供給部1と、供給終了位置P2と供給開始位置P1との間に設定された往復経路に沿って配列された複数の加熱手段を備える生地焼成部2と、供給終了位置P2側から成形用容器を生地焼成部2に搬入し複数の焼成位置に順次配置して生地焼成部2から供給開始位置P1側に搬出する搬送部4〜8とを備え、各焼成位置で所定時間毎に順送りに移送して液状生地を焼成するとともに生地焼成部から供給開始位置に搬出された成形用容器に次の層となる液状生地を供給する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13