特許第5774792号(P5774792)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトの特許一覧

特許5774792シラノールのアルカリ塩から固体を製造する方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774792
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】シラノールのアルカリ塩から固体を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   C07F 7/18 20060101AFI20150820BHJP
   C08G 77/14 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   C07F7/18 Y
   C08G77/14
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-541619(P2014-541619)
(86)(22)【出願日】2012年11月13日
(65)【公表番号】特表2015-504428(P2015-504428A)
(43)【公表日】2015年2月12日
(86)【国際出願番号】EP2012072432
(87)【国際公開番号】WO2013075969
(87)【国際公開日】20130530
【審査請求日】2014年5月20日
(31)【優先権主張番号】102011086812.7
(32)【優先日】2011年11月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390008969
【氏名又は名称】ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100176094
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 満
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル、シュテップ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル、ミューラー
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー、バデビッツ
【審査官】 前田 憲彦
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−530196(JP,A)
【文献】 特表2013−532639(JP,A)
【文献】 特表2004−511068(JP,A)
【文献】 特開平11−279183(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00650968(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02273221(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07F 7/00
C08G 77/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シラノール、シラノールの加水分解/縮合生成物、又はシラノール及びシラノールの加水分解/縮合生成物と、アルカリ金属イオンから選択された陽イオンとの塩であって、陽イオンとケイ素のモル比が0.1〜3である塩、から固体(S)を製造する方法であって、
第一工程で、アルコキシ基がメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ及び2−プロポキシ基から選択される、アルコキシシラン、アルコキシシランの加水分解/縮合生成物、又はアルコキシシラン及びアルコキシシランの加水分解/縮合生成物を、アルカリ金属水酸化物及び水により加水分解し、
第二工程で、前記加水分解物中に存在する前記水及び存在する前記アルコールを、前記第一工程で製造された前記加水分解物から、固定床において蒸発させ、固体(S)を得る、方法であって、
前記第一工程で、一般式1:
【化1】
[式中、
、Rが、一価のSi−C−結合した1〜30個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、該基は置換されていないか、又はハロゲン原子、アミノ基、C1−6−アルキル若しくはC1−6−アルコキシ若しくはシリル基により置換されており、一個以上の隣接していない−CH−単位を−O−、−S−又は−NR−基により置き換えることができ、一個以上の隣接していない=CH−単位を−N=基により置き換えることができ、
が、水素、一価の1〜8個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、該基は置換されていないか、又はハロゲン原子若しくはNH基により置換されており、
が、メトキシ、エトキシ、1−プロポキシ又は2−プロポキシ基を表し、
aが、1、2又は3の値を表し、
b、c、dが、0、1、2又は3の値を表すが、但し、b+c≧1及びa+b+d=4である]
のオルガノアルコキシシラン又はオルガノアルコキシシランの加水分解/縮合生成物、又は一般式1のオルガノシラン及びオルガノシランの加水分解/縮合生成物、を使用し、
前記固定床が、粉体状又は顆粒化された材料からなり、かつ、建設材料、即使用可能な建設材料混合物、即使用可能な建設材料混合物用の混和剤、不活性固体及び乾燥したシリコネートから選択される、方法。
【請求項2】
固体(S)が前記固定床として使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
使用する前記固定床の粒子径が1μm〜1mmである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
及びRが、1〜6個の炭素原子を有する炭化水素基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
dが、一般式1の化合物の20mol%以下において1、2又は3の値を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第二工程における前記固定床の温度が70℃〜200℃である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第二工程における圧力が1hPa〜200hPaである、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルコキシシラン、アルカリ金属水酸化物及び水からシラノール塩の固体を製造し、水及びアルコールを固定床で除去する方法に関する。
【0002】
アルカリ金属オルガノシリコネート、例えばカリウムメチルシリコネート、は、特に鉱物建設材料の疎水化に、すでに何十年にもわたって使用されている。アルカリ金属オルガノシリコネートは、水に対する良好な溶解性のために、水溶液の形態で固体に適用し、水を蒸発させた後、堅く密着した永久的に撥水性の表面を、二酸化炭素の影響下で形成する。アルカリ金属オルガノシリコネートは、加水分解により開裂し得る有機基を事実上全く含まないので、有利なことに、好ましくない揮発性の二次的な有機生成物を放出せずに硬化が起こる。
【0003】
アルカリ金属オルガノシリコネート、特にカリウム及びナトリウムメチルシリコネート、の製造は、数多く記載されている。ほとんどの場合、即使用でき、貯蔵安定性のある水溶液に関心が向けられている。例えば、独国特許第4336600号は、オルガノトリクロロシランから出発し、中間体オルガノトリアルコキシシランを経由する連続的な方法を特許権請求している。この方法の優位性は、形成される二次生成物である塩化水素及びアルコールが回収され、形成されたシリコネート溶液が事実上塩素を含まないことである。
【0004】
即使用可能な建設材料混合物、例えばセメント又はセッコウ下塗り及び充填剤又はタイル接着剤は、主として、建設現場に、袋又はサイロに入った粉体の形態で供給され、現場で混合水と混合される。
【0005】
その目的には、即使用可能な乾燥混合物に加えることができ、その場で、例えば建設現場で塗布する際に、水を加えるだけで、その疎水性付与作用を短時間で発揮することができる固体の疎水性付与剤が必要である。これは、乾燥混合物用途と呼ばれている。固体形態にあるオルガノシリコネートは、その目的に非常に有効な疎水化添加剤であることが立証されている。その用途は、例えば下記の明細書に記載されている、即ち国際出願PCT/EP2011/061766は、アルカリ金属含有量を下げた固体オルガノシリコネートを特許権請求している。それらの製造は、アルコキシ−又はハロシランと水性アルカリ金属水酸化物溶液の加水分解、及び得られた、アルコール性−水性シリコネート溶液の、所望によりエントレイナーとして不活性溶媒の助けによる、共沸乾燥により行われる。米国特許第2567110号は、アルカリ金属シラ(オキシ)ノレート及びクロロシランから出発し、中性(ポリ)シロキサンへの到達を記載している。例1は、モノメチルシロキサン加水分解物と、モル当量の水酸化ナトリウム溶液の、エタノールの存在下における反応による、ナトリウムメチルシリコネートの製造を記載している。溶媒を蒸留により除去することにより固体を単離し、次いで170℃で一定重量に乾燥させる。固体を単離するためのそのような方法は、反応容器の壁に堆積物が形成され、蒸発による濃縮の際に固く密着するので、工業的規模で行うことはできない。
【0006】
これまでに記載されている、固体の単離で蒸発により濃縮する方法のさらなる欠点は、アルカリ金属シリコネートが熱的に分解し、反応の安全上の問題を引き起こすことである。例えばカリウムメチルシリコネート(K:Si=1:1)は、メチル基の損失で643J/gの高度の発熱反応で、120℃を超える温度で分解する。断熱条件下では、温度は300℃を超える。従って、水性シリコネート溶液を350〜400℃で、回転ホットプレート上で乾燥させる、独国特許第1176137号で特許権請求されている方法では、熱分解が起こると推定される。それとは関係なく、そのような高い温度は、特に可燃性溶媒が存在する場合、特殊な、高価な材料及び複雑な安全対策を必要とする。その上、主として、又は純粋にアルカリ金属シリコネートの水溶液から出発して、溶媒の水を蒸発させるために非常に大量のエネルギーを必要とし、これがプロセスの経済性を損なうか、又は工業的規模に転換するための装置が複雑になりすぎる。
【0007】
米国特許第2438055号は、固体形態にある水和物としてのシリコネートの製造を記載している。この文書では、モノオルガノポリシロキサントリアルコキシシラン又はモノオルガノトリクロロシランの加水分解物が、1〜3モル当量のアルカリ金属水酸化物と、アルコールの存在下で反応する。水和物として形成されたシリコネートは、アルコールを蒸発させるか、又は対応する非極性溶媒を加えることにより、結晶化される。例1では、固体のナトリウムメチルシリコネート水和物の製造が記載されており、これには、1モル当量のメチルトリエトキシシランが、1モル当量の、水酸化ナトリウムの飽和溶液(すなわち50重量%)の形態にある水酸化ナトリウムと、反応する。シリコネートを結晶化させるために、メタノールが溶液に加えられる。明らかに、これによってシリコネートの一部だけが沈殿する。事実、母液を蒸発により濃縮することにより、さらなる固体が単離されるが、この個体は、140℃でPにより乾燥させることにより、21%の重量損失を示す。相対的な比率に関してしては、何も記載されていない。
【0008】
米国特許第2803561号では、アルキルトリクロロシランが対応するアルキルケイ酸に加水分解され、これを続いてアルカリ金属水酸化物と反応させ、アルカリ金属シリコネートの水溶液を形成し、これを、10%までのアルコール又はケトンを加えることにより、安定化させている。シリコネートの乾燥をどのようにしているかは、記載されていない。乾燥させたシリコネートを使用する、セッコウの疎水化が記載されている。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、シラノール、シラノールの加水分解/縮合生成物、又はシラノール及びシラノールの加水分解/縮合生成物と、アルカリ金属イオンから選択された陽イオンとの塩であって、陽イオンとケイ素のモル比が0.1〜3である塩、から固体(S)を製造する方法であって、第一工程で、アルコキシ基がメトキシ、エトキシ、1−プロポキシ及び2−プロポキシ基から選択される、アルコキシシラン、アルコキシシランの加水分解/縮合生成物、又はアルコキシシラン及びアルコキシシランの加水分解/縮合生成物を、アルカリ金属水酸化物及び水により加水分解し、第二工程で、加水分解物中に存在する水及び存在するアルコールを、第一工程で製造された加水分解物から、固定床において蒸発させ、固体(S)を得る、方法を提供する。
【0010】
本方法は、乾燥に固定床を使用する点で、先行技術とは異なっている。結果として達成される表面積の増加は、揮発性成分、特にアルコール及び水、の急速な蒸発を可能にするため、装置壁に付着する材料及び凝集効果が大きく回避される。
【0011】
固定床は、好ましくは、後における使用を、あるにしても、大きく損なわない粉体又は顆粒の材料からなる。本発明により製造される固体(S)は、好ましくは建設材料の疎水化に使用できるため、使用する固定床は、好ましくは、粉体又は顆粒の建設材料、即使用可能な建設材料混合物、即使用可能な建設材料混合物用に典型的な混合物、製造及び貯蔵条件下で不活性な固体、又はすでに乾燥したシリコネート、特に固体(S)、を含み、その際、初期に装填したシリコネートの組成は、乾燥させるべきシリコネートとは異なっていてよく、その溶液は、本発明の方法の工程1で製造されている。固定床として様々な固体の混合物も使用できる。
【0012】
固定床材料の例は、カリウムメチルシリコネート、ナトリウムメチルシリコネート、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)、ケイ酸カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸カルシウムアルミニウム、リン酸カルシウム、セッコウ(硫酸カルシウム二水和物)、例えばアラバスターセッコウ、α−半水セッコウ、β−半水セッコウ、硬セッコウI、硬セッコウII、硬セッコウII、硬セッコウIII、アナリン、即使用可能なセッコウプラスター、即使用可能なセッコウスパックリングコンパウンド、例えば継目充填剤、ポルトランドセメント、トラスセメント、ホワイトセメント、鉄粉、酸化鉄、アルミニウム粉、酸化アルミニウム、石英砂、ガラスビーズ、ガラス粉、アルミナ、花こう岩砂、玄武岩粉、斑岩顆粒、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸カルシウム、チョーク、ドロマイト粉、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、マイカ粉、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、細かく分割したシリカ、沈殿シリカ、二酸化ケイ素、メチルシリカ、ベントナイト、シリカゲル、ポリ酢酸ビニル、部分的に加水分解したポリ酢酸ビニル、エチレン及び/又は塩化ビニル及び/又はブテン及び/又はラウリン酸ビニル及び/又は(メタ)アクリル酸メチルとのポリ酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、セルロース、デンプン、スクロース、グルコース、クエン酸三カリウム、酒石酸カリウム及び固体(S)である。
【0013】
乾燥開始時に最初に装填する一次固定床材料の選択は、これは、無論、少なくとも最初に装填された固定床成分を含むので、最終製品の用途分野により異なる。例えば、セッコウを含む建設材料の疎水化用には、セッコウ、即使用可能なセッコウ混合物又は不活性材料、例えば石英、ケイ酸塩又はチョークを一次固定床材料として使用するのが好ましい。
【0014】
使用する固定床が、すでに乾燥されてシリコネート固体、特に固体(S)、を形成している工程1からの、例えば以前の製造キャンペーンからの、加水分解物、ではなく、異なった組成のシリコネート固体又は別の固体である場合、乾燥すべきシリコネートに使用された一次固定床の質量比が、最終製品の効力を決定する。最大疎水性付与効力を達成するには、工程1からの乾燥したシリコネート、特に固体(S)、の最大比率を、固定床材料として使用すべきである。乾燥した固体(S)中の、工程1からの乾燥した加水分解物の比率は、固体(S)の質量に対して、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも80%、特に少なくとも95%である。
【0015】
使用する固定床の粒子径は、好ましくは2cm以下、より好ましくは1mm以下、特に0.5mm以下、好ましくは少なくとも0.1μm、より好ましくは少なくとも1μm、特に少なくとも10μmである。
【0016】
この場合、例えば国際出願PCT/EP2011/061766及び独国特許第4336600号にその製造が記載されているオルガノシリコネートの水性アルコール溶液であって、アルコキシシランの、アルカリ金属水酸化物溶液で加水分解反応により得られる、オルガノシリコネートの水性アルコール溶液は、第二工程で、揮発成分の非常に急速な蒸発が起こる条件下で固定床と接触する。驚くべきことに、この手順で、高粘度の、ほとんど撹拌することができない固まり、そのため分散することが困難な、大きな固体粒子への凝集物の中間形成が回避されるので、簡単な撹拌装置又はパドル乾燥機で急速に、穏やかに乾燥させることができる。この方法は、共沸溶媒を必要とせず、必要な最小量の水だけを蒸発させるので、エネルギー効率が非常に良く、環境に優しい。留出物は、アルコール及び水だけを含み、再使用可能な材料の簡単な循環使用が可能である。
【0017】
オルガノシラノールの塩は、好ましくは、第一工程で、一般式1:
【化1】
[式中、
、Rは、一価のSi−C結合した1〜30個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、この基は置換されていないか、又はハロゲン原子、アミノ基、C1−6−アルキル又はC1−6−アルコキシ若しくはシリル基により置換されており、一個以上の隣接していない−CH−単位は−O−、−S−又は−NR−基によって置き換えることができ、一個以上の隣接していない=CH−単位は−N=基によって置き換えることができ、
は、水素、一価の1〜8個の炭素原子を有する炭化水素基を表し、この基は置換されていないか、又はハロゲン原子若しくはNH基により置換されており、
は、メトキシ、エトキシ、1−プロポキシ又は2−プロポキシ基を表し、
aは、1、2又は3の値を表し、
b、c、dは、0、1、2又は3の値を表すが、但し、b+c≧1及びa+b+d=4である。]
のオルガノアルコキシシラン又はオルガノアルコキシシランの加水分解/縮合生成物、又は一般式1のオルガノシラン及びオルガノシランの加水分解/縮合生成物、を使用する方法で製造する。
【0018】
一般式1の化合物の混合オリゴマー、又はこれらの混合オリゴマー状シロキサンと、一般式1の単量体状シランの混合物も使用できる。一般式1の化合物又はそれらのオリゴマー中に存在する、加水分解により形成されたどのシラノール基も厄介ではない。
【0019】
、Rは、直鎖状、分岐鎖状、環状、芳香族、飽和又は不飽和でよい。R、Rにおけるアミノ基の例は、−NR基であり、式中、R及びRは、水素又はC〜C−アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール基でよく、−ORにより置換されていてよく、式中、Rは、C〜C−アルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリールでよい。R、Rがアルキル基である場合、それらの中にある非隣接CH単位は、−O−、−S−、又は−NR−基により置き換えることができる。R及びRは、環も表わすことができる。Rは、好ましくは水素又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基である。
【0020】
一般式1におけるR、Rは、好ましくは一価の、1〜18個の炭素原子を有する炭化水素基を表わし、この基は、置換されていないか、又はハロゲン原子により、若しくはアミノ、アルコキシ若しくはシリル基により置換されている。置換されていないアルキル基、シクロアルキル基、アルキルアリール基、アリールアルキル基及びフェニル基が特に好ましい。炭化水素基R、Rは、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する。メチル、エチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、ビニル及びフェニル基が特に好ましく、メチル基が最も好ましい。
【0021】
、R基のさらなる例は、n−プロピル、2−プロピル、3−クロロプロピル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメトキシシリル)−エチル、2−(トリエトキシシリル)−エチル、2−(ジメトキシメチルシリル)−エチル、2−(ジエトキシメチルシリル)−エチル、n−ブチル、2−ブチル−、2−メチルプロピル、tert−ブチル−、n−ペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、10−ウンデセニル、n−ドデシル、イソトリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、ビニル、アリル、ベンジル、p−クロロフェニル、o−(フェニル)フェニル、m−(フェニル)フェニル、p−(フェニル)フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、3−(2−アミノエチル)アミノプロピル、3−アミノプロピル、N−モルホリノメチル、N−ピロリジノメチル、3−(N−シクロヘキシル)アミノプロピル、1−N−イミダゾリジノプロピル基である。R、Rのさらなる例は、−(CHO)−R基、−(CHCHO)−R基および−(CHCHNH)oH基であり、式中、n、m及びoは、1〜10の値を表わし、特に1、2、3であり、R、Rは、R、Rの意味を有する。
【0022】
は、水素又は1〜6個の炭素原子を有する、置換されていないか、又はハロゲン原子により置換されたアルキル基を表わす。Rの例は、Rに関して先に挙げた通りである。
【0023】
dは、好ましくは0の値を表わす。dは、好ましくは一般式1の化合物の20mol%以下、特に5mol%以下において、1、2又は3の値を表わす。
【0024】
a=1である一般式1の化合物の例は、
MeSi(OMe)、 MeSi(OEt)、 MeSi(OMe)(OEt)、 MeSi(OMe)(OEt)、 MeSi(OCHCHOCH、 HC−CH−CH−Si(OMe)、 (HC)CH−Si(OMe)、 CHCHCHCH−Si(OMe)、 (HC)CHCH−Si(OMe)、 tBu−Si(OMe)、 PhSi(OMe)、 PhSi(OEt)、 FC−CH−CH−Si(OMe)、 HC=CH−Si(OMe)
C=CH−Si(OEt)、 HC=CH−CH−Si(OMe)、 Cl−CHCHCH−Si(OMe)、 n−hexyl−Si(OMe)、 cy−Hex−Si(OEt)、 cy−Hex−CH−CH−Si(OMe)、 HC=CH−(CH−Si(OMe)、 CHCHCHCHCH(CHCH)−CH−Si(OMe)、 ヘキサデシル−Si(OMe)、Cl−CH−Si(OMe)、 HN−(CH−Si(OEt)、 cyHex−NH−(CH−Si(OMe)、 HN−(CH−NH−(CH−Si(OMe)、 O(CHCHN−CH−Si(OEt)、 PhNH−CH−Si(OMe)、 hexadecyl−SiH、 (MeO)Si−CHCH−Si(OMe)、 (EtO)Si−CHCH−Si(OEt)、 (MeO)SiSi(OMe)Me、 MeSi(OEt)Si(OEt)である。
【0025】
好ましくは、MeSi(OMe)、 MeSi(OEt)、(HC)CHCH−Si(OMe)及びPhSi(OMe)であり、メチルトリメトキシシラン及びその加水分解/縮合生成物が特に好ましい。
【0026】
a=2である一般式1の化合物の例は、
MeSi(OMe)、 MeSi(OEt)、 MeSi(OCH(CH、 MeSi(OMe)CHCHCH、 EtSi(OMe)、 MeSi(OCHCHOCH、 MeSi(OMe)Et、 (HC)CH−Si(OMe)Me、 Ph−Si(OMe)Me、 t−Bu−Si(OMe)Me、 PhSi(OMe)、 PhMeSi(OEt)、 MeEtSi(OMe)
C−CH−CH−Si(OMe)Me、 HC=CH−Si(OMe)Me、 HC=CH−CH−Si(OMe)Me、 Cl−CHCHCH−Si(OMe)Me、 cy−Hex−Si(OMe)Me、cy−Hex−CH−CH−Si(OMe)Me、 HC=CH−(CH−Si(OMe)Me、 Cl−CH−SiMe(OMe)、 HN−(CH−SiMe(OEt)、 cyHex−NH−(CH−SiMe(OMe)、 HN−(CH−NH−(CH−SiMe(OMe)、 O(CHCHN−CH−SiMe(OMe)、 PhNH−CH−SiMe(OMe)、 (MeO)MeSi−CHCH−SiMe(OMe)、 (EtO)MeSi−CHCH−SiMe(OEt)、 (MeO)MeSiSi(OMe)Me、 MeSi(OEt)SiMe(OEt)、 MeClSiSiMeCl、 MeSi(OMe)Si(OMe)、 MeSi(OMe)Si(OMe)Me、 MeSi(OMe)SiMe、 MeSi(OMe)SiMe(OMe)である。
【0027】
MeSi(OMe)、 MeSi(OEt)、 MeSi(OMe)CHCHCH及びPh−Si(OMe)Meが好ましく、MeSi(OMe)及びMeSi(OMe)CHCHCHが特に好ましい。
【0028】
Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Phはフェニル基を表し、t−Buは2,2−ジメチルプロピル基を表し、cy−Hexはシクロヘキシル基を表し、ヘキサデシルはn−ヘキサデシル基を表す。
【0029】
好ましくは、a=1又は2である。
【0030】
特に、一般式1の化合物又はそれらの加水分解/縮合生成物中にある全てのR基の少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、特に好ましくは少なくとも70%、及び100%以下、好ましくは90%以下、特に好ましくは80%以下が、メチル基、エチル基又はプロピル基である。
【0031】
使用するアルカリ金属水酸化物は、好ましくは水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムから選択する。
【0032】
第一工程で使用するアルカリ金属水酸化物の量は、陽イオンとケイ素のモル比が少なくとも0.2、好ましくは少なくとも0.4、特に好ましくは少なくとも0.5、最も好ましくは少なくとも0.6、及び3.0以下、好ましくは1.0以下、特に好ましくは0.8以下、最も好ましくは0.7以下になるように選択する。
【0033】
第一工程で形成される加水分解物は、溶液、及び/又はシラノレート塩が溶解していない形態で存在する懸濁液の形態で存在することができる。第一工程で形成される加水分解物は、第二工程で使用する前に、蒸発により懸濁液に濃縮することもできる。様々なシラノレート塩のアルコール性−水性混合物の混合物も第二工程で使用することができ、その場合、一種以上のアルコールが存在し得る。
【0034】
工程2の目的は、揮発性成分(主として乾燥工程で存在するアルコール及び水又は縮合プロセスで形成された全ての水)を、粘着する粘性中間体が生じないように、急速に除去することである。従って、固定床における乾燥条件は、最も高い沸点を有する揮発性成分が、固定床と接触した時に、直ちに、又は非常に急速に蒸発するように選択するのが好ましい。これを確実に行うために、温度及び所望により圧力を、乾燥の際にそれに応じて設定する。
【0035】
一般式1のオルガノアルコキシシランを第一工程で使用する場合、固定床又は壁の温度、即ち乾燥させるべき混合物が接触する最高温度、は、反応混合物の熱分解が、工程2における総乾燥時間内に大部分回避されるように選択する。そのために、断熱条件下での熱分解の最大速度に達する時間(=最大速度に達する時間=TMRad)は、従来、加水分解物の混合物に対するDSC測定により、異なった温度で決定され、所望により安全性の間隔を観察しながら、乾燥中の熱負荷の期間内に、制御できない発熱分解の危険性が無い、最大温度を選択する。固定床又は壁の温度は、TMRadが、乾燥時間の少なくとも200%、好ましくは少なくとも150%、特に好ましくは少なくとも100%になるように選択する。従って、高い空時収量を達成するために、工程2でできるだけ高い温度が求められる。工程2における固定床又は壁の温度は、好ましくは少なくとも70℃、特に好ましくは少なくとも90℃、特に少なくとも100℃、及び好ましくは200℃以下、特に好ましくは160℃以下、特に140℃以下であるが、但し、これらの温度で破壊的な熱分解が起きてはならない。温度は、工程2の際に一定のままでよいか、又は上昇もしくは下降勾配に従うことができるが、一定操作モードが好ましい。熱分解を回避するために、工程2における乾燥の際の圧力を、周囲雰囲気の圧力と比較して下げるのが有利である。好ましくは800hPa以下、より好ましくは200hPa以下、特に20hPa以下、好ましくは少なくとも0.01hPa、より好ましくは少なくとも1hPa、特に少なくとも5hPaの圧力を確立する。最大空時収量を達成するために、乾燥時間中に重大な熱分解が予想されない最高固定床温度を選択するとともに、乾燥プロセスの際の圧力を技術的に、及び経済的に達成できる最小値に設定するのが好ましい。工程1から固定床への加水分解物の供給量は、好ましくは、凝集物の形成が実質的に回避されるように選択する。工程1及び固定床から来る加水分解物溶液から懸濁液を先ず形成し、次いでこれを下流の工程で乾燥させる2段階又は多段階プロセスも可能であるが、好ましくはない。
【0036】
固体(S)中の120℃で測定した残留含水量を、出発重量に対して、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下、特に0.5重量%以下に下げることが好ましい。好ましくは、乾燥を、酸素を排除し、特に不活性ガス雰囲気、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム下で行う。
【0037】
乾燥プロセスを促進するために、ガス、例えば不活性ガス、例えば窒素、又は蒸気、例えばスチーム、を使用して、固定床を流動化する(極端な場合、流動床を形成する)ことができる。
【0038】
本方法は、バッチモードで、従来の多目的装置におけるように、例えば撹拌タンク又は蒸留ヘッドを有するパドル乾燥機を使用して、行うことができる。この場合、固定床に最初に望ましい乾燥条件下で(好ましくは室温より高い温度に加熱し、減圧下で)装填し、工程1から来る加水分解物溶液を固定床上に計量する。計量添加は、簡単な滴下式添加又はスプレーにより、例えばノズルを使用し、所望により不活性ガスを平行注入して、行うことができる。非常に均質な分布を達成し、固定床の表面を常に新しくするために、固定床は、好ましくは乾燥操作の際に一定撹拌により運動状態に維持する。所望の量が乾燥された後(例えば装置の最大充填レベルに達した時)、固体(S)を、特に顆粒又は粉体の形態で、例えば浸漬したチューブを通して追い出すか、又はベースバルブを通して排出することにより、回収する。
【0039】
例えば電気抵抗加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱、火炎/高温ガス加熱による直接加熱と対照的に、熱移動媒体、例えばスチーム、水、熱移動油、による間接的熱移動の場合に、プロセスの観点から、及び時間の理由から、工程2が一定温度で進行する場合に、有利である。
【0040】
汚染が低レベルのため、製造キャンペーンの際に、通常、反応器から、個々のバッチ間で固体残留物を清掃する必要が無い。それにも関わらず、例えばキャンペーンの最後で、清掃が必要な場合、簡単にすすぐことにより、又は所望により装置を水でフラッシングすることにより、経費がかからず、有害な汚染物無しに、容易に行うことができる。管状反応器又は混合/搬送装置、例えばニーダーあるいは単軸スクリュー又は二軸スクリュー押出機もしくは水平パドル乾燥機における連続方法も同様に可能であり、大規模生産に有利である。乾燥を減圧下で行う場合、固定床材料の再装填及び分配又は貯蔵容器中への排出は、好ましくはプレッシャーロックを経由してして行う。好ましくは、生成物を外界温度に、又は排出区域の上流又はその区域の温度より僅かに上に冷却する。好ましくは、連続製法は、所望の最終乾燥レベルが、単一プロセス工程で達成されるように行う。さらに、幾つかの直列に接続した連続的又は半バッチ式プロセス工程による、多段階乾燥プロセスを行うことができる。例えば、第一工程で固定床により部分的に乾燥させたシリコネートを先ず造粒し、次いでパン乾燥機で所望の乾燥レベルに乾燥させ、固体(S)を形成することができる。一定製品品質及び組成物を、例えば固定床に乾燥後の固体(S)、又はその前駆物質、の副流を循環して再装填することにより達成することができる。
【0041】
さらに、さらなる添加剤、例えば流動性調整剤、アンチケーキング剤、を、本発明による方法の前、最中又は後に加えることができる。これは、例えば第二工程で固定床に計量添加することにより行う。
【0042】
所望により、本発明の方法により得られる固体(S)は、粉砕又は圧縮し、より粗い粒子又は成形物体、例えば顆粒、ペレット、ブリケット、を形成し、次いでスクリーニングし、等級付けする。アンダーサイズ又はオーバーサイズとして分離された画分は、例えば固定床材料として循環使用される。好ましくは、固体(S)は、粉体又は顆粒の形態で製造される。
【0043】
上記式の全ての上記記号は、それぞれの場合に互いに独立した意味を有する。全ての式で、ケイ素原子は四価である。
【0044】
下記の例及び比較例で、全ての量及び百分率は、他に指示が無い限り、重量に基づいており、全ての反応は、1000hPa(絶対)の圧力で行う。
【0045】
例1 本発明の方法によるカリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)の乾燥
工程1で、加水分解物H1を、独国特許第4336600号の例1と同様に、メチルトリメトキシシラン(メチルトリクロロシラン1モル当量及びメタノール2*1.5モル当量から調製)1モル当量、水酸化カリウム0.65モル当量及び水3.5モル当量(37%水酸化カリウム溶液)から調製する。
固体含有量=39重量%(160℃で、Mettler Tledo製の固体含有量天秤HR73 Halogen Moisture Analyzerを使用し、NMRによりメタノール46.5重量%及び水14.5重量%を含む)。
【0046】
乾燥プロセスの際の、熱安定性の変動を決定するために、その混合物の試料を、連続的に先ず常圧下で120℃、次いで5hPaに減圧して液化させる。DSC測定用の試料をプロセスの様々な段階で採取する。これらの測定によれば、湿っているが、すでに固体の蒸留残留物は、最低開始温度(約174℃)及び最高分解エネルギー(約806kJ/kg)を有している。断熱条件下における熱分解の最大速度に達する時間(TMRad)を求めるために、その残留物のDSC測定を、様々な加熱速度、耐圧ステンレス鋼るつぼ中、窒素下で、室温〜400℃の温度範囲で行った。評価を、いわゆる「イソコンバージョン」法により、転化に依存する活性化エネルギーによる、「S. Vyzovkin, C.A. Wright, Model−free and model−fitting approaches to kinetic analysis of isothermal and nonisothermal Data, Thermochim. Acta, 1999, 340−341, 53−68」に従って行った。この評価は、「B. Roduit, Ch. Borgeat, B. Berger, P. Folly, B. Alonso, J.N. Aebischer, F. Stoessel, Advanced Kinetic Tools for the Evaluation of Decomposition Reactions, J. Thermal Anal. and Calor. 2005, 80, 229−236」によるプログラムAKTS、Thermal Kinetics、 Version 3.24を使用して行った。TMRadは、転化に依存する活性化エネルギーを使用して様々な温度に対して計算した。
【0047】
これによって、118℃で>24h、120℃で>20h、130℃で>8hのTMRadが得られる。これらのデータに基づいて、壁及び固定床温度120℃以下が乾燥プロセスに対して確立した。
【0048】
カリウムメチルシリコネート溶液の乾燥
窒素で不活性化した、滴下漏斗、パドル攪拌機、温度計および蒸留システムを備えた500mlの5つ口ガラスフラスコに、上記のDSC分析用に乾燥させたシリコネート粉体50gを装填し、油浴中で撹拌しながら120℃に加熱し、この間に真空ポンプにより圧力を5hPaに下げる。続いて、113gの加水分解物H1を滴下漏斗から1時間以内に供給する。高温の固定床に滴下して加えている間に、揮発性成分が瞬時に蒸発し、フラスコ中に粉塵が大量に形成される。この間に、透明な無色の留出物69.3gが受け器に集められる。秤量した固体の量は約90gである。従って、シリコネート溶液H1中に存在する固体含有量の91%が乾燥粉体に変換された。その固体含有量は、99.8%(Mettler Tledo製の固体含有量天秤HR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定した)であり、水に溶解して50%溶液を形成する。
【0049】
例2 本発明の方法による、カリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)の、シリカの存在下における乾燥
窒素で不活性化した、滴下漏斗、パドル攪拌機、温度計および蒸留システムを備えた500mlの5つ口ガラスフラスコに、上記のDSC分析用に乾燥させたシリコネート粉体25g、及び残留物焼却システムのフィルターから単離したシリカ2.5gを装填し、油浴中で撹拌しながら120℃に加熱し、この間に真空ポンプにより圧力を5hPaに下げる。続いて、56gの加水分解物H1を滴下漏斗から25分間以内に供給する。高温の固定床に滴下して加えている間に、揮発性成分が瞬時に蒸発し、フラスコ中に粉塵が大量に形成される。この間に、透明な無色の留出物34gが受け器に集められる。計量供給が終了してから10分後、回収された粉体試料の固体含有量は98.4%(Mettler Tledo製の固体含有量天秤HR73 Halogen Moisture Analyzerを用いて160℃で測定した)である。さらに10分後、回収された粉体試料の固体含有量は99.5%である。秤量した固体の量は約46gである。従って、シリコネート溶液H1中に存在する固体含有量の85%が乾燥粉体に変換された。これは、水に溶解して50%溶液を形成する。
【0050】
例3〜6 本発明の方法による、カリウムメチルシリコネート(K:Si=0.65:1)の、各種固定床材料の存在下における乾燥
固定床として乾燥したシリコネート粉体ではなく、それぞれの場合に同じ比率のアラバスターセッコウ(3)、けいそう土(Celite 545)(4)、酸化アルミニウム(5)及びチロース(メチルセルロース)(6)を最初に装填した以外は、例1における乾燥工程を繰り返した。全ての場合で、自由流動性の固体が得られ、これらのそれぞれを、市販のセッコウプラスター(KNAUF Maschinenputz MP75、水/セッコウファクター0.60、KNAUF Goldband、水/セッコウファクター0.67)に、0.4重量%で混合した。それらで製造したセッコウ試料のDIN EN 520により測定した吸水量は、それぞれの場合に3重量%よりはるかに低かった。従って、効力は、例1から得た固体の範囲内にあり、固定床の不活性成分により損なわれなかったことを意味している。