(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ネットワーク通信インタフェースをさらに含み、前記第1の複数の調整可能な車両関連パラメータを前記車両に送信する機能は、前記第1の複数の調整可能な車両関連パラメータを、前記ネットワーク通信インタフェースを使用してデータネットワークを介して、前記車両に送信する機能を含む、請求項1に記載のデバイス。
前記機能は、第2の複数の調整可能な車両関連パラメータを受信するステップをさらに含み、前記第2の複数の調整可能な車両関連パラメータにおける少なくとも1つの調整可能な車両関連パラメータは、前記車両の調整可能なデバイスから受信され、さらに前記第2の複数の調整可能な車両関連パラメータは、前記調整可能なデバイスを調整した後に決定される、請求項1に記載のデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0011】
或る運転者に関して或る車両をカスタマイズするのに、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータが、この運転者に関する車両操縦者プロファイルと一緒に記憶される。調整可能な車両関連パラメータは、その車両における様々な調整可能なデバイスに関する設定を含むことが可能である。これらの調整可能なデバイスには、ミラー、座席、環境制御、ラジオなどのエンターテイメントデバイス、およびエアバッグなどの安全デバイスが含まれることが可能である。車両操縦者プロファイルは、人間工学データ、ID情報、財務情報、経路情報、通信情報、および車両内の同乗者についての情報などの、調整可能な車両関連パラメータを超えた運転者についての車両操縦者情報を含むことが可能である。
【0012】
運転者は、プロファイル入力デバイスの役割をするコンピュータを使用して、車両操縦者プロファイルを作成することができる。運転者は、前述した車両操縦者情報の中に、身長情報および体重情報などのデータを入力することができる。この車両操縦者情報は、車両操縦者プロファイルに記憶されることが可能である。プロファイル入力デバイスおよび/またはコンピュータが、プロファイル記憶デバイスの役割もして、この車両操縦者情報を処理することも可能である。この処理の一例は、それらの調整可能な車両関連パラメータを含む車両操縦者プロファイルをプロファイル入力デバイス上、および/またはプロファイル記憶デバイス上に記憶することなどによって、この車両操縦者情報をその運転者に関連付けることである。処理の別の例は、その運転者が、環境制御システムの空調装置(および/またはヒータ)が活性化されるべき温度を指示することができることである。その場合、プロファイル入力デバイスおよび/またはプロファイル記憶デバイスは、車両が位置している、空気温度などの環境条件を比較して、環境における空気温度が、指示された温度を超えた(または下回った)場合、空調装置(またはヒータ)を活性化するように(1つまたは複数の)調整可能な車両関連パラメータを生成することが可能である。
【0013】
処理の第3の例は、車両操縦者プロファイルの中の情報から調整可能な車両関連パラメータを生成することを含む。環境制御パラメータとしての所望される温度などの調整可能な車両関連パラメータは、車両操縦者プロファイルから直接に設定されることが可能である。代替として、調整可能な車両関連パラメータは、運転者の人間工学データに基づいて、調整可能なデバイスに関する設定を決定する(例えば、運転者の身長、体重、および/または四肢長に基づいて、運転者の座席位置を決定する)ことなどによって、車両操縦者プロファイルから間接的に設定されてもよい。調整可能な車両関連パラメータは、運転者が、車両における様々な調整可能なデバイスを調整することを可能にするシミュレーションなどの、シミュレーションを介して決定されてもよい。その場合、運転者が、そのシミュレーションが正確であることを示した後、調整可能な車両関連パラメータは、そのシミュレーション中に行われた、シミュレートされた調整に基づいて設定されることが可能である。
【0014】
プロファイル入力デバイスおよび/またはプロファイル記憶デバイスは、車両における1つまたは複数の調整可能なデバイスに直接に、または車両設定記憶デバイスに間接的に、それらの調整可能な車両関連パラメータを車両に送信することができる。車両設定記憶デバイスは、車両に取り付けられることが可能であり、あるいは運転者が車両内に、または車両近くに運ぶポータブルデバイスであることが可能である。その場合、車両設定記憶デバイスは、それらの調整可能な車両関連パラメータを車両の調整可能なデバイスに送信することができる。
【0015】
それらの調整可能な車両関連パラメータが、調整可能なデバイスに送信された後、調整可能なデバイスは、それらの調整可能な車両関連パラメータを使用して、車両の運転者および/または同乗者に適応されることが可能である。例えば、座席に取り付けられた座席モータが、前方に移動する、後方に移動する、または或る既定の位置に移動する要求として実現された1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを受信することができる。座席モータは、その受信された要求に応じて、座席を移動させることができる。
【0016】
車両が、ますます電子制御を受ける(例えば、ドライブ・バイ・ワイヤ制御され、さらにブレーキ・バイ・ワイヤ制御される)ようになるにつれ、さらなる調整可能なデバイスが、車両に追加される可能性がある。例えば、ドライブ・バイ・ワイヤ・システムにおいて、操舵感覚エミュレータが、道路条件に対する、さらにステアリングホイールに与えられた力に対するステアリングホイールの応答性を制御することが可能である。ブレーキ・バイ・ワイヤ・システムにおいて、ブレーキ感覚エミュレータが、道路条件に対する、さらにブレーキペダルに与えられた力に対するブレーキペダルの応答性を制御することが可能である。利用可能な馬力の量、サスペンション設定、トランスミッション・シフト・ポイント、およびブレーキ感覚などの、ただし、以上には限定されない他のパラメータが、様々な調整可能なデバイスの使用によって調整可能であり得る。
【0017】
平均的な健康な人が与えることが可能であるのと比べて、相当に少ない力を加えることしか要求しないように調整されることが可能な制御デバイス(例えば、ステアリングホイールおよびブレーキ)(例えば、骨折した腕で運転する人に関して、はるかに少ない力しか要求しないように調整されることが可能なステアリングホイール)などの、調整可能なデバイスは、運転者の人間工学的要因を考慮に入れる1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを有することが可能である。さらに、道路条件に対する、より大きい応答性、またはより小さい応答性を可能にする調整可能な車両関連パラメータを有する操舵感覚エミュレータまたはブレーキ感覚エミュレータなど、調整可能なデバイスは、外部条件を考慮に入れる1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを有することが可能である。
【0018】
車両内に入ると、運転者および/または同乗者は、車両における調整可能なデバイスをさらに調整することができる。これらの調整の後、運転者および/または同乗者は、これらのさらなる調整に基づいて、車両操縦者プロファイルを更新することができる。その場合、それぞれの調整可能なデバイスは、場合により、プロファイル設定デバイスを介して、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータをプロファイル記憶デバイスに通信することができる。これらの送信された1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータは、調整可能なデバイスに関する現在の設定(例えば、送信時における座席位置)を表すことが可能である。すると、プロファイル記憶デバイスは、これらの送信された調整可能な車両関連パラメータを、その運転者に関する車両操縦者プロファイルの中に記憶することができる。運転者(または同乗者)は、座席位置を更新するが、ラジオ局は更新しないことを選択することなど、調整可能なデバイスの現在の設定に基づいて、いくつかの、ただし、すべてではない調整可能な車両関連パラメータを更新することを選択することができる。
【0019】
車両操縦者プロファイルは、エンターテイメントについての情報(例えば、衛星ラジオ予約情報)、電話についての情報、他の車両内通信サービス(例えば、OnStar)についての情報、および運転者が使用することが可能な他の通信サービスについての情報などの、通信予約情報を含むことが可能である。一例として、通信予約情報には、運転者が、他者と通信する、および/または他の番号で受信された呼を車両内で使用可能な電話機に転送するのに使用することができる、セルラー電話番号を含む電話番号が含まれることが可能である。別の例として、賃貸用車両の運転者が、衛星ラジオ契約を有することが可能である。この運転者に関する車両操縦者プロファイルは、衛星ラジオ予約情報を記憶することが可能である。その場合、この衛星ラジオ予約情報が、賃貸用車両内の衛星ラジオ受信機に与えられて、その賃貸用車両内で衛星ラジオ受信を使用できるようになる。
【0020】
運転者に関連する記憶された車両操縦者プロファイルは、プロファイル記憶デバイスから取り出されることが可能である。記憶された車両操縦者プロファイルは、運転者の名前、または他のID情報を与える、その車両操縦者プロファイルに関する照会に応答して、取り出されることが可能である。運転者が、記憶された車両操縦者プロファイルの中で示される車両のタイプ以外のタイプの車両を使用する場合、記憶された車両操縦者プロファイルの調整可能な車両関連パラメータは、その新たなタイプの車両において使用されるように適応させられることが可能である。調整可能な車両関連パラメータは、ことによると、データ入力、または前述したシミュレーションを介する、ユーザ入力に基づいて、その新たな車両において使用されるように適応させられることが可能である。さらに、調整可能な車両関連パラメータは、その運転者、またはその新たなタイプの車両についての人間工学データに基づいて、適切な調整可能な車両関連パラメータを計算するなどして、人からの入力なしに、使用のために適応させられることが可能である。さらに、運転者が、通常、2つの(またはそれより多い)タイプの車両を使用する場合、通常に使用される車両の各タイプに関する調整可能な車両関連パラメータが、車両操縦者プロファイルの中に記憶されることが可能である。
【0021】
例えば、レンタカー会社が、或る車を賃借する各個人に関する車両操縦者プロファイルを記憶するものと想定されたい。車両操縦者プロファイルは、第1の車を賃借し、その後、運転した顧客についてのデータを有することが可能である。顧客に関する記憶された車両操縦者プロファイルの中の調整可能な車両関連パラメータのセットは、これらのパラメータが、第1の車にも関連付けられていることを示すことが可能である。この顧客が、後に、そのレンタカー会社から第2の車を賃借するものと想定されたい。この顧客に関する調整可能な車両関連パラメータのセットは、この顧客(または別の個人)からのデータ入力によって、第2の車をシミュレートすることによって、ならびに/またはこの顧客の人間工学データ、および第2の車についての情報(ステアリングホイールから座席の前部までの距離、ミラー設定などの)に基づいて、第2の車に関する調整可能な車両関連パラメータを計算することから、更新されることが可能である。
【0022】
調整可能な車両関連パラメータの更新されたセット(第2の車に関する)は、第1の車に関する調整可能な車両関連パラメータのセットに取って代わることが可能であり、あるいは第2の車に関する更新された調整可能な車両関連パラメータは、第1の車に関する調整可能な車両関連パラメータとは別に記憶されることが可能である。調整可能な車両関連パラメータの複数のセットが、車両操縦者プロファイルの中に記憶される場合、調整可能な車両関連パラメータの或る特定のセットの選択が、調整可能な車両関連パラメータのセットを車両にダウンロードする、またはアップロードするのに先立って、行われることが可能である。
【0023】
さらに、車両は、運転者がその車両を使用するのに先立って、その運転者用にカスタマイズされることが可能である。例えば、軍のモータプールが、車両使用に先立って、または車両使用の時点で、各運転者に関する調整可能な車両関連パラメータを決定することが可能である。その場合、運転者が、車両を受け取る前に、モータプールスタッフが、ことによると、車両集団計画ツールおよび/または車両展開計画システムを使用して、これらの調整可能な車両関連パラメータをその車両にダウンロードすることが可能である。車両集団計画ツールおよび車両展開計画システムは、参照により内容全体が本明細書に組み込まれている、2007年12月12日に出願された「Vehicle Deployment Planning System(車両展開計画システム)」という名称の米国特許出願第11/955,198号において説明されている。これらの調整可能な車両関連パラメータが、車両における調整可能なデバイスに通信されると、調整可能なデバイスは、ことによると、運転者が車両を初めて始動する前に、適応され、このため、運転者の使用のために車両をカスタマイズすることが可能である。このため、本発明は、運転者に、より快適で、より安全な車両を提供することができるとともに、運転者に、運転者の使用のために車両を調整する時間および不便さを省く。
【0024】
さらに、或る特定の車両が、利用可能でない場合、車両操縦者プロファイルからの情報を使用して、代替の車両が選択される、または示唆されることが可能である。例えば、運転者は、運転者の車両操縦者プロファイルの中で1つまたは複数の好みのタイプの車両を示すことができる。別の例として、運転者についての車両操縦者プロファイルの中に記憶された人間工学データを使用して、使いやすさの推定に基づいて、1つまたは複数の車両が示唆されることが可能である。この使いやすさの推定は、身長、体重、四肢長、およびその他の人間工学データを考慮に入れて、車両の、ドライバビリティおよびアクセシビリティ(例えば、その車両に出入りする容易さ)の相対的容易さを示すことが可能である。
【0025】
例示的な車両操縦者プロファイルシステム
図を参照すると、
図1は、プロファイル記憶デバイス110、プロファイル入力デバイス112、および車両120を有する例示的な車両操縦者プロファイルシステム100を示している。車両120は、車両設定記憶デバイス130と、パワー・シート・モータ140、ミラーモータ152、エンターテイメントデバイス160、およびステアリングホイール170を含む様々な調整可能なデバイスとを含む。車両の運転者は、プロファイル入力デバイス110および/またはプロファイル記憶デバイス112を使用して、運転者についての情報を入力することができる。プロファイル記憶デバイス110、プロファイル入力デバイス112、および車両設定記憶デバイス130は、データネットワーク180によって接続されているのが示されている。
【0026】
プロファイル記憶デバイス110は、1つまたは複数の車両操縦者プロファイル114を記憶することができる。1つまたは複数の車両操縦者プロファイル114が、プロファイル入力デバイス112上に記憶されることも可能である。プロファイル記憶デバイスおよび/またはプロファイル入力デバイス112は、車両操縦者プロファイルを或る特定の運転者および/または或る特定の車両に関連付けることを許し、さらに車両操縦者プロファイルを取り出すために照会を許すのにも適したデータ構造の中に、車両操縦者プロファイルを記憶することができる。このデータ構造は、リレーショナルデータベースまたは階層データベースなどのデータベース、トライ、ツリー、リスト、キュー、アレイ、その他の類似したデータ構造、および/またはこれらのデータ構造の組み合わせであることが可能である。
【0027】
車両120の運転者、または他のユーザは、車両120における様々なデバイスを調整することができる。パワー・シート・モータ140を使用して、座席142が移動されることが可能である。
図1に示される例示的な座席142は、2DOF(自由度)に沿って、すなわち、ステアリングホイール170に向かう、またはステアリングホイール170から離れる方向における自由度144に沿って、および垂直方向における自由度146に沿って移動されることが可能である。座席が暖められる場合、座席の加熱デバイスが、オンにされる、オフにされる、さらに/または適切な温度に調整されることが可能である。ミラー150が、ミラーモータ152を使用して動かされることが可能である。ステアリングホイール170が、ステアリングホイールモータ(図示せず)を使用して、座席142と同様に調整されて、伸縮させられること、および/または垂直方向でステアリングホイールを上げる、または下げることが可能である。
【0028】
エンターテイメントデバイス160は、ラジオを含むことが可能である。車両120の運転者または他のユーザが、エンターテイメントデバイス160上で流されるべきラジオ周波数を選択し、および/または事前設定された局情報やサウンド関連設定(例えば、音量、バランス、音質、低音域、および高音域)などの他のラジオ設定を変更することができる。エンターテイメントデバイス160は、テレビを含むことが可能である。車両120の運転者または他のユーザは、エンターテイメントデバイス160上で流されるべきテレビ周波数を選択し、ならびに/または事前設定された局情報やサウンド関連設定および/またはビデオ関連設定(例えば、色、明るさ、およびコントラスト)などの他のテレビ設定を変更することができる。
【0029】
さらに、エンターテイメントデバイス160は、CD(コンパクトディスク)プレーヤ、MP3プレーヤ、カセットテープ、または他の記憶型オーディオプレーヤを含むことが可能である。運転者は、この記憶型オーディオプレーヤ上で流されるべき記憶型オーディオデータ(例えば、1つまたは複数の記録された曲)を選択することができる。この記憶型オーディオプレーヤ、および/またはこの記憶型オーディオプレーヤによって読み取り可能なリムーバブルメディア(例えば、メモリカードまたはCD)は、記憶型オーディオデータを記憶することができる。記憶型オーディオデータは、データネットワーク(例えば、インターネット)からダウンロードされ、ことによると、その後、記憶型オーディオプレーヤ上に記憶されることが可能である。また、記憶型オーディオプレーヤは、サウンド関連設定を変更することを許すことも可能である。
【0030】
エンターテイメントデバイス160は、車両120の運転者または他のユーザが、流されるべき記憶型ビデオデータ(例えば、映画)を選択することができる、記憶型ビデオプレーヤを含むことが可能である。この記憶型ビデオデータは、記憶型ビデオプレーヤ内部に記憶される、この記憶型ビデオプレーヤによって読み取り可能なリムーバブルメディア(例えば、DVD)の中に記憶される、あるいはインターネットなどのデータネットワークから、この記憶型ビデオプレーヤにダウンロードされる(さらに、場合により、その後、記憶される)ことが可能である。さらに、このビデオプレーヤは、サウンド関連設定および/またはビデオ関連設定を変更することを許すことができる。
【0031】
1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータが、車両における様々なデバイスの調整を示すことが可能である。これらの調整可能な車両関連パラメータは、自由度144および/または自由度146に沿って座席142を移動するようパワー・シート・モータ140に要求するパラメータおよび/または他の情報を含むことが可能である。これらの調整可能な車両関連パラメータは、1つまたは複数の自由度に沿ってミラー150を動かすようミラーモータ152に要求するパラメータ、または他の情報を含むことも可能であり、エンターテイメントデバイス160を制御するパラメータ、および/または他の情報を含むことも可能である。これらの調整可能な車両関連パラメータは、座席ヒータ、遠隔エンジン始動器、およびウインドシールド・ワイパなどの、ただし、以上には限定されない、車両に存在する他の調整可能なデバイスを制御するパラメータ、および/または他の情報を含むことも可能である。
【0032】
1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータが、車両設定記憶デバイス130に、および/または車両120における(1つまたは複数の)調整可能なデバイスに直接に送信されることが可能である。
図1は、プロファイル入力デバイス112およびプロファイル記憶デバイス110から車両設定記憶デバイス130および/またはエンターテイメントデバイス160に至る通信パスを示す破線を示す。また、
図1は、パワー・シート・モータ140、ミラーモータ152、およびエンターテイメントデバイス160を含め、車両120における様々な調整可能なデバイスに接続された車両設定記憶デバイス130も示す。また、車両における調整可能なデバイスの1つまたは複数はそれぞれ、ことによると、要求されると、または定期的に、車両設定記憶デバイス130に、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを送信することができる。このようにして、車両設定記憶デバイス130は、車両における調整可能なデバイスに関する調整可能な車両関連パラメータの現在の値を決定し、通信することができる。
【0033】
プロファイル記憶デバイス110、プロファイル入力デバイス112、および/または車両設定記憶デバイス130は、データネットワーク180を介して接続されることが可能である。データネットワーク180は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)、プライベートデータネットワーク、および/またはインターネットなどの公共データネットワークであることが可能である。代替として、プロファイル記憶デバイス110、プロファイル入力デバイス112、および/または車両設定記憶デバイス130は、データネットワーク180を介して接続されるのではなく、直接に接続されてもよい。
【0034】
このため、プロファイル記憶デバイス110および/またはプロファイル入力デバイス112のユーザは、調整可能な車両関連パラメータを車両に遠隔で供給することができる。例えば、運転者は、インターネットを介して(例えば、プロファイル入力デバイス112などのホームコンピュータを使用して)、ホーム116において車を賃借することが可能である。
図1は、プロファイル入力デバイス112を有するホーム116を示すが、ホーム116は、職場、ホテル/モーテル、レンタカー代理店の場所、および/またはモータプールまたは保有車両オフィスなどの、ただし、以上には限定されない、車両から遠隔の任意の場所を表すことが可能であることを理解されたい。また、プロファイル記憶デバイス110が、プロファイル入力デバイス112とともに、またはデバイス112の代わりに、ホーム116に存在することが可能であることも理解されたい。
【0035】
プロファイル入力デバイス112、プロファイル記憶デバイス110、データネットワーク180、車両設定記憶デバイス130、および/または車両120における調整可能なデバイスの間の接続は、セキュリティで保護されることも、セキュリティで保護されないことも可能である。これらの接続が、セキュリティで保護される場合、これらの接続は、SSL(セキュアソケットレイヤ)、TLS(トランスポートレイヤセキュリティ)、SSH(セキュアシェル)、VPN(仮想プライベートネットワーク)、IPSec(IPセキュリティ)、TCSEC(Trusted Computer System Evaluation Criteria(信頼コンピュータシステム評価基準))/オレンジブック技術、ISO/IEC 15443技術、ISO/IEC 15408技術、および/またはISO/IEC 17799技術、RSAアルゴリズムなどの公開鍵/秘密鍵技術、ならびにその他の暗号アルゴリズムなどの、ただし、以上には限定されない通信セキュリティ技術を使用してセキュリティで保護されることが可能である。
【0036】
その時点で、または前もって、運転者は、ことによると、
図2Aおよび
図2Bにそれぞれ関連して後段で説明されるスクリーン200および/またはスクリーン250を使用して、賃借された車両に関して調整可能な車両関連パラメータを生成するのに使用される、車両操縦者プロファイルの中に記憶されるべき情報を指定することができる。プロファイル記憶デバイス110および/またはプロファイル入力デバイス112は、これらの調整可能な車両関連パラメータを含め、車両操縦者プロファイルを記憶することができる。プロファイル記憶デバイス110および/またはプロファイル入力デバイス112は、ことによると、後の時点で(例えば、運転者が車両を賃借する時点、またはそのような時点近くで)、これらの調整可能な車両関連パラメータを、データネットワーク108を介して送信することができる。
【0037】
賃借された車両が戻される際、プロファイル記憶デバイス110、プロファイル入力デバイス112、および/または車両設定記憶デバイス130は、調整可能な車両関連パラメータのデフォルトのセットからの値を有する1つまたは複数の要求を、その賃借された車両内の調整可能なデバイスに送信することができる。調整可能な車両関連パラメータの、このデフォルトのセットは、これらの調整可能なデバイスを、工場によって示唆される値のセット、および/または車両の所有者によって決定された値のセットに設定することが可能である。調整可能な車両関連パラメータの他のデフォルトのセットも、可能である。
【0038】
また、賃借された車両の運転者および/または同乗者に関する車両操縦者プロファイル(例えば、財務情報および/または通信予約情報)の中の任意の情報が、賃借された車両が戻された際に、車両および/または設定記憶デバイス130から削除されることが可能である。この車両操縦者プロファイル情報は、自動的に(例えば、調整可能な車両関連パラメータのデフォルトのセットが車両に送信されると同時に)取り除かれてもよく、または賃借された車両の運転者および/または同乗者が、車両操縦者プロファイルの中の情報が車両から削除されるべきことを示すことなどによって、手動で取り除かれてもよい。
【0039】
例示的な車両操縦者プロファイル入力スクリーン
図2Aは、本発明の実施形態による、運転者などの、車両のユーザが、ユーザについてのデータを入力することを可能にする例示的なスクリーン200を示す。
図2Bに関連して後段で説明されるスクリーン200および/またはプロファイル入力スクリーン250は、ウェブブラウザを使用してウェブページレンダリングすることによって(ことによると、インターネットなどのデータネットワークを介して)、標準のソフトウェアアプリケーションのスクリーンもしくはビューを表示することによって、またはスクリーン200および/またはプロファイル入力スクリーン250を表示することができる類似した技術の使用によって、生成されることが可能である。
【0040】
図2Aは、ユーザの名前210、ユーザの身長212、ユーザの体格214、ユーザの身体障害216、ラジオ局情報220、環境制御デバイス222に関する初期温度、および車両224の最大速度などの、下線が引かれた例示的なユーザデータを示す。データは、
図5に関連して説明される入力ユニットなどの入力デバイスを使用して、入力され、さらに/またはボタン選択されることが可能である。
【0041】
ユーザの身長212、ユーザの体格214、および/または身体障害216は、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを決定する人間工学データとして扱われることが可能である。例えば、ユーザの身長212に関して入力された値に基づいて、脚の長さ、または腕の長さなどの四肢長が、推定されることが可能である。次に、この(1つまたは複数の)四肢長、および/または人間工学データに基づいて、座席位置またはステアリングホイール位置などの1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータが、決定されることが可能である。ユーザの身体障害を使用して、調整可能な車両関連パラメータが決定されることも可能である。例えば、ユーザが、負傷した腕を有する場合、ステアリングホイールが、ユーザの腕が負傷していない場合と比べて、ユーザの、より近くに調整されることが可能である。
図2Aは、人間工学データに関するデータ入力フィールドとして、ユーザの身長212、ユーザの体格214、および身体障害216を示すが、ユーザの体重、および四肢(腕または脚)長などの、人間工学データに関する他のデータ入力フィールドが、これらのデータ入力フィールドを補足することも可能である。
【0042】
運転者についての車両操縦者プロファイルの中に記憶された人間工学データを使用して、1つまたは複数の車両が示唆されることも可能である。車両は、使いやすさ推定に基づいて示唆されることが可能である。使いやすさ推定は、身長、体重、四肢長、およびその他の人間工学データを考慮に入れて、車両の、ドライバビリティおよびアクセシビリティ(例えば、その車両に出入りする容易さ)の相対的容易さを示すことが可能である。例えば、或る人が、身長140cmである場合、使いやすさ推定は、比較的高い最低地上高を有する車両(例えば、トラック)は、比較的低い最低地上高を有する車両(例えば、セダンまたはスポーツカー)と比べて、その人が運転し、アクセスするのが、より困難であり得ることを示すことが可能である。
【0043】
プロファイル入力デバイス110および/またはプロファイル記憶デバイス112は、利用可能な車両リスト上の各車両を処理して、運転者のための示唆される車両を生成することができる。この利用可能な車両リストは、或る特定のレンタル場所において利用可能な車のリストなどの、現在、使用されることが可能な車両のリストであることが可能である。プロファイル入力デバイス110および/またはプロファイル記憶デバイス112は、運転者に関する車両操縦者プロファイルに基づいて、利用可能な車両リスト上の各車両に関する使いやすさ推定を生成することができる。次に、プロファイル入力デバイス110および/またはプロファイル記憶デバイス112は、この使いやすさ推定に基づいて、利用可能な車両リストからの1つまたは複数の車両を運転者に示唆することができる。例えば、利用可能な車両リストは、使いやすさ推定によって並べ替えられることが可能であり、さらにこの並べ替えられたリストの中の上位N(N>=1)個の車両が、示唆される車両リストとして運転者に提示されることが可能である。すると、運転者は、おそらくは、この示唆される車両リストから、使用するための車両を選択することができる。
【0044】
スクリーン200は、ユーザエンターテイメント設定および快適さ設定の入力を許すことができる。
図2Aは、AMラジオ局設定およびFMラジオ局設定を示すラジオ局情報220を示す。スクリーン200は、(a)他のラジオ設定、(b)CDプレーヤ、DVD(デジタルビデオディスク)プレーヤなどのエンターテイメントデバイスに関する設定、および(c)車両に搭載されたMP3プレーヤまたは他のエンターテイメントデバイスに音楽および/またはビデオがダウンロードされることを要求することなどの、ただし、以上には限定されない他のエンターテイメント設定を入力することを許すことができる。
【0045】
スクリーン200は、初期温度222、および/または車両内の座席の加熱デバイスに関するパラメータなどの、快適さ設定を入力することを許すことができる。スクリーン200は、車両224の最大速度の入力を許して、車両が、入力された最大速度を超えることを阻止することができる。
【0046】
様々なスクリーン制御ボタンが、スクリーン200に備えられることが可能である。
図2は、スクリーン200に入力されたデータを保存するための保存ボタン230、スクリーン200上のデータの編集を可能にする編集ボタン232、別の運転者、または別の同乗者についての情報を追加するための個人追加ボタン234、スクリーン200に入力されたデータをリセットし、および/またはクリアするとともに、一部の、またはすべての調整可能な車両関連パラメータをデフォルトの値に設定するリセットボタン236、およびスクリーン200を終了する終了ボタン238を示す。他のスクリーン制御ボタンも、可能である。保存ボタン230が押されると、スクリーン200を介して入力されたデータが、
図6に関連して説明されるような車両操縦者プロファイルの中に保存されることが可能である。このデータは、プロファイル入力デバイス112上、および/またはプロファイル記憶デバイス110上に保存されることが可能である。
【0047】
車両操縦者プロファイルの中に保存されたデータは、処理されることも可能である。データを処理することの一例は、プロファイルを、名前または他のID情報などの運転者情報と一緒に記憶して、運転者を車両操縦者プロファイルに関連付けることである。データを処理することの別の例は、空気温度および/または湿度に基づいて、環境制御システムに関する調整可能な車両関連パラメータを設定することなどの、環境条件に基づいて、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを決定することである。これらの環境条件は、車両におけるセンサに基づいて、ユーザデータから、あるいはインターネットから利用可能なデータ源などの外部のデータ源から環境条件についての情報を要求することから、決定されることが可能である。
【0048】
データを処理することの別の例は、人間工学データに基づいて調整可能な車両関連パラメータを決定することなどによって、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを決定することを含むことが可能である。例えば、車両が、既定の3つの位置を有する調整可能な座席を含むものと想定されたい。座席位置1において、調整可能な座席は、一般に、76.2cm(30インチ)以下の脚の長さを有する人に適しており、座席位置2において、調整可能な座席は、一般に、76.2cm(30インチ)から83.82cm(33インチ)までの脚の長さを有する人に適しており、さらに座席位置3は、一般に、83.82cm(33インチ)を超える脚の長さを有する人に適している。また、運転者が、177.8cm(5フィート10インチ)という身長を示す人間工学データを車両操縦者プロファイルの中に入力したものと想定されたい。さらに、その身長の平均的な人は、81.28cm(32インチ)の脚を有するものと想定されたい。次に、運転者に関するプロファイルデータを保存すると、プロファイル記憶デバイス110および/またはプロファイル112は、運転者に関する車両操縦者プロファイルを処理して、(a)運転者の入力された身長に基づいて、運転者の推定される脚の長さを決定し、(b)この推定される脚の長さに基づいて、座席位置2が運転者に適していることを決定し、さらに(c)運転者に関する車両操縦者プロファイルの中の調整可能な車両関連パラメータを更新して、運転者の座席が座席位置2に設定されるようパワー・シート・モータに示すことができる。
【0049】
図2Aは、ダウンロードボタン248を示す。ダウンロードボタンが押されると、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータが、スクリーン200を介して入力されたデータに基づいて、決定されることが可能である。次に、これらの調整可能な車両関連パラメータは、プロファイル入力デバイス112(またはプロファイル記憶デバイス110)から、車両120などの車両に送信されることが可能である。
【0050】
図2Bは、本発明の実施形態による、シミュレートされたダッシュボード260、シミュレートされた正面のビュー262、シミュレートされた左ミラーのビュー264、およびシミュレートされた右ミラーのビュー266を有する車両のシミュレーションを示す例示的なプロファイル入力スクリーン250を示す。このシミュレーションは、人間工学データに基づくことが可能である。例えば、初期座席位置が、ユーザの人間工学データに基づいて、決定されることが可能である。次に、この初期座席位置に基づいて、シミュレートされたビュー264および266が、ユーザが初期座席位置で座っている場合の視点から最初に描かれることが可能である。
【0051】
プロファイル入力スクリーン250は、実際の車両内で見られることが可能であるとおり、速度計、燃料計、およびサーモスタットなどの計器を有するシミュレートされた車両ダッシュボード260を示す。シミュレートされた正面のビュー262が、プロファイル入力スクリーン250のユーザに、運転者の視点からのビューを示すように与えられることが可能である。プロファイル入力スクリーン250は、左ミラーのシミュレートされた左ミラーのビュー264、および/または右ミラーのシミュレートされた右ミラーのビュー266を提示することもできる。プロファイル入力スクリーン250は、ユーザによって行われた調整に基づいて、シミュレートされたビュー262、264、および266を更新することができる。
【0052】
図2Bは、左ミラーコントロール270、ステアリングホイールコントロール272、座席調整コントロール274、環境制御276、ラジオコントロール278、同乗者エアバッグコントロール280、および右ミラーコントロール282を含む、様々な調整可能なデバイスコントロールを示す。左ミラーコントロール270および右ミラーコントロール282は、車両の左ミラーおよび右ミラーをそれぞれ制御する。スクリーン250のユーザが、左ミラーコントロール270または右ミラーコントロール282を使用して、左ミラーまたは右ミラーをそれぞれ調整すると、左ミラーのビュー264または右ミラーのビュー266が、ユーザのアクションに応じて、調整されることが可能である。さらに、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータが、ユーザのアクションに応じて、更新されることが可能である。座席調整コントロール274が、調整可能な座席で運転者または同乗者の座席位置を調整することが可能である。同様に、正面のビュー262、左ミラーのビュー264、および/または右ミラーのビュー266が、座席調整コントロール274が使用されると、座席位置が変化するにつれ、車両のユーザの視点が変化する可能性があり、このため、ユーザのビューも変化する可能性があるので、調整されることが可能である。さらに、スクリーン250は、いずれのユーザが、コントロールを調整しているかに基づいて、視点を変更することが可能である。例えば、スクリーン250は、運転者あるいは車両の前部座席または後部座席にいる同乗者の視点を表示することが可能である。
【0053】
ユーザが、或るコントロールを選択すると、1つまたは複数のさらなるスクリーンが、表示されることが可能である。ユーザは、
図5に関連して説明される入力ユニットなどの入力デバイスを使用して、或るコントロールを選択することができる。例えば、車両に装備されたとおりの環境制御デバイスを有するスクリーンは、ユーザが、環境制御276を選択することに応答して、表示されることが可能である。同様に、車両に装備されたとおりの例示的なラジオを示すスクリーンは、ユーザが、ラジオコントロール288を選択することに応答して、表示されることが可能である。代替的に、
図2Aのようなテキストデータ入力を可能にするさらなるスクリーンは、ユーザが、或るコントロールを選択することに応答して、表示されることが可能である。また、さらなるサブコントロールが、或るコントロールを選択することに応答して、表示されることも可能である。例えば、左ミラーコントロール270のために使用される矢印に類似した、座席の自由度を表すさらなるサブコントロールは、ユーザが、座席調整コントロール274を選択すると、表示されることが可能である。同乗者エアバッグコントロール280などの一部のコントロールは、選択されると、切り換わることが可能である。
【0054】
さらなる情報が、表示されることも可能である。
図2Bは、ユーザが環境制御276を設定するのを助けることが可能な、表示された温度284を示す。さらなる環境条件(例えば、湿度条件および風条件)および経路情報などの、ただし、以上には限定されない他の情報が、スクリーン250上に表示されることも可能である。
【0055】
様々な入力デバイスを使用して、ユーザフィードバックがもたらされることが可能である。例えば、ドライブ・バイ・ワイヤ・システムを装備した車両において、ステアリングホイールの「感覚」または応答性が、操舵感覚エミュレータなどの調整可能なデバイスによって制御されることが可能である。様々な調整可能な車両関連パラメータが、操舵感覚エミュレータに関して変更されるにつれ、コンピュータ・ステアリングホイール・デバイスを使用して、ステアリングホイールの感覚がシミュレートされることが可能である。同様に、ブレーキ・バイ・ワイヤ・システムにおいて、ブレーキ感覚エミュレータを調整する際、コンピュータ・ペダル・デバイスを使用して、ブレーキの感覚がシミュレートされることが可能である。
【0056】
スクリーン制御ボタンは、スクリーン250上に表示されることが可能である。保存ボタン290、個人追加ボタン294、終了ボタン296、およびダウンロードボタン298が、
図2Aに関連してそれぞれ前述される、保存ボタン230、個人追加ボタン234、終了ボタン238、およびダウンロードボタン248と同一の、または同様の機能を実行することが可能である。リセットボタン292は、スクリーン250に示されたシミュレーションをデフォルトの値のセットに復元することができるとともに、一部の、またはすべての調整可能な車両関連パラメータをデフォルトの値に設定する。
【0057】
例示的な車両設定記憶デバイス
図3は、ステアリングホイールモータ320、パワー・シート・モータ330、エンターテイメントデバイス340、ミラーモータ350、環境制御360、およびその他のデバイス370を含む、いくつかの調整可能なデバイスにエンジン・データ・バス310を介して接続された車両設定記憶デバイス130を示すブロック図である。また、
図3は、ECU(エンジン制御ユニット)380に接続された車両設定記憶デバイス130も示す。
【0058】
図3は、通信リンク302を介して調整可能なデバイス320〜370に接続された車両設定記憶デバイス130を示す。通信リンク302は、調整可能なデバイス320、330、340、350、360、および370、ならびにECU380への要求を通信し、さらに調整可能なデバイス320、330、340、350、360、および370、ならびにECU380からの応答を通信するように構成される。
図3は、エンジン・データ・バス310に接続され、次いで、調整可能なデバイス320〜370、およびECU380に接続された通信リンク302を示す。代替として、車両設定記憶デバイス130は、エンジン・データ・バス310に接続されることなしに、通信リンク302を介して調整可能なデバイス320〜370および/またはECU380の1つまたは複数に直接に接続されてもよい。
【0059】
通信リンク302は、有線であっても、無線であってもよい。通信リンク302が、有線接続である場合、通信リンク302は、配線、リボンコネクタ、電気ケーブル、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、および/またはコントローラエリアネットワークに関するISO11898標準に準拠する接続であることが可能である。通信リンク302が、無線接続である場合、車両設定記憶デバイス130は、好ましくは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4(「ZigBee
(登録商標)」)標準に準拠する1つまたは複数の無線インタフェースデバイスを利用する。より長距離の接続のためのIEEE802.11標準(「Wi−Fi
(登録商標)」)準拠、またはIEEE802.16標準(「WiMAX
(登録商標)」)準拠のデバイスなどの、他の無線インタフェースを使用して、通信リンク302が提供されてもよい。
【0060】
車両設定記憶デバイス130は、調整可能なデバイスのそれぞれに1つまたは複数の要求を送信するように構成されることが可能である。各要求は、その特定の調整可能なデバイスに関する1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータに基づく情報を含むことが可能である。例えば、ステアリングホイールモータ320を調整する要求は、ステアリングホイールの傾斜位置および伸縮位置を表すパラメータなどの、ステアリングホイールモータに関する1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを有する要求を含むことが可能である。
【0061】
要求を受信したことに応答して、調整可能なデバイス320、330、340、350、360、または370が、機能を変更することが可能である。例えば、所望される周波数が流されるべきことを表す1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを有する、エンターテイメントデバイス340への、ラジオを流す要求が、エンターテイメントデバイス340に、その所望される周波数でラジオを流すようにさせることが可能である。
【0062】
図3は、エンジン・データ・バス310に接続されたECU380を示す。ECU380は、車両の最大速度を制御することができる。例えば、ECU380は、車両のエンジンに供給される最大燃料レートを制御することによって、車両の最大速度を制御することができる。車両の最大速度を制御するための他の技術も、可能である。
【0063】
車両設定記憶デバイス130は、車両に関する最大速度を設定する1つまたは複数の要求をECU380に送信することが可能である。車両の最大速度は、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータの中で指定されることが可能である。この(1つまたは複数の)要求を受信したことに応答して、ECU380は、車両のエンジンは、指定された最大速度を超えないように車両のエンジンを制御することが可能であり、および/または応答を送信することが可能である。この応答は、最大速度が設定されたこと、または最大速度が設定されなかったことを示すことが可能であり、および/または実際の最大速度の値を示すことが可能である。例えば、毎時200kmの最大速度に車両の最大速度を設定する要求が送信されたが、ECU380は、毎時180kmの最大速度までしか許さないようにプログラミングされている場合、ECU380は、(i)この最大速度を設定する要求を拒否して、この最大速度が設定されなかったという応答を送信すること、または(ii)この要求を受け入れ、実際の最大速度は、毎時180kmに設定されたことを示すことが可能である。
【0064】
車両設定記憶デバイス130の機能は、参照により内容全体が本明細書に組み込まれている、2008年1月30日に出願された「Apparatus,System,and Method for Onboard Degraded and Deadlined Mechanical System Alerting(車載低下−期限付き機械系警報のための装置、システム、および方法)」という名称の米国特許出願第12/022,859号において詳細に説明されるMS警報装置のセンサインタフェースおよび/または他の構成要素に組み込まれることが可能である。
【0065】
例示的な車載ディスプレイ
図4は、本発明の実施形態による車両の運転者に関するプロファイル情報を有する例示的な車載ディスプレイ400を示す。車載ディスプレイ400は、コンピューティングデバイスによって生成され、車両設定記憶デバイス、プロファイル記憶デバイス、プロファイル入力デバイス、車両集団計画ツールおよび/または車両展開計画システムなどの、車両内のコンピューティングデバイスの出力ユニット上に表示されることが可能であり、車両集団計画ツールおよび/または車両展開計画システムは、米国特許出願第11/955,198において説明されている。車載ディスプレイ400は、ウェブブラウザを使用してウェブページをレンダリングすること、スタンドアロンのソフトウェアアプリケーションのスクリーンまたはビューを表示すること、または車載ディスプレイ400を表示することができる類似した技術の使用によって生成されることが可能である。さらに、車載ディスプレイ400は、保有車両管理場所または本部などの、車両の外で表示されて、移送中の車両についての情報を提供することが可能である。
【0066】
車載ディスプレイ400は、運転者情報410、インターネット情報420、ラジオ情報430、および経路情報440などの情報を提供することが可能である。運転者情報410は、運転者の名前などのID情報を含むことが可能である。従業員ID番号、運転者番号、または社会保障番号などの、運転者についての他の識別情報が、名前とともに、または名前の代わりに、車載ディスプレイ400上で提供されることも可能である。
【0067】
運転者情報410は、車両タイプ412などの車両情報を含むことも可能である。車両タイプ412は、車両によって輸送される貨物に基づくこと(例えば、「家畜輸送トラック」)、車両のサイズに基づくこと(例えば、「18輪トレーラ#1」)、車両のメーカーおよび/またはモデルに基づくこと、車両の色に基づくこと、VIN(車両ID番号)などの車両識別子に基づくこと、会社ID番号に基づくこと、ナンバープレートの番号に基づくこと、および/または車両に対する事前に割り当てられたコードに基づくこと(例えば、「BR−548」、「タンクローリー」、または「トラック#2」)、および/または以上の任意の組み合わせに基づくこと(例えば、「家畜輸送トラックBR−548」)が可能である。他の多くの車両タイプも可能である。メンテナンス情報(例えば、修理記録、モデル情報、部品情報、および/または修理に関する推定される時間/走行距離)および/または財務情報などの、ただし、以上には限定されない、車両についての他の情報も、車載ディスプレイ400の一部として提供されることが可能である。
【0068】
運転者情報410は、運転者の資格についての情報を有することが可能である。
図4は、運転者、サンプルズ軍曹は、冷蔵トラックを運転する資格があることを示す等級情報414を示す。等級情報414は、運転者資格(例えば、「運転者1資格リスト:自動車、バス、および商用トラック」)のリストの形態であることが可能である。運転者情報410は、運転者の労働時間についての情報を有することが可能である。
図4は、運転者が、現在、5.5時間にわたって運転していることを示す運転時間416を示す。従業員ID情報、運転免許証情報、および/または等級情報などの、ただし、以上には限定されない他の労働関連情報が、車載ディスプレイ400上で、代わりに、または同様に提供されてもよい。
【0069】
インターネット情報420は、車両に対するインターネット接続についての情報を含むことが可能である。車両は、LAN、WAN、プライベートデータネットワーク、またはインターネットなどの公共データネットワークなどのデータネットワークに接続されることが可能である。この接続は、途中通信方法を介して確立されて、維持されることが可能である。途中通信を提供するための例示的な方法は、構成認識パケットルーティング方法の使用による。2006年12月20日に出願され、2008年6月26日に米国特許出願公開第2008/0151793号として公開された「Voice−Over−Internet Protocol Intra−Vehicle Communications(ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル車両内通信)」という名称の米国特許出願第11/613,749号、2006年12月20日に出願され、2008年6月26日に米国特許出願公開第2008/0151889号として公開された「Distance Adaptive Route Protocol(距離適応ルートプロトコル)」という名称の米国特許出願第11/613,700号、および2006年12月20日に出願され、2008年6月26日に米国特許出願公開第2008/0151841号として公開された「Configuration Aware Packet Routing in an Ad−Hoc Network(アドホックネットワークにおける構成認識パケットルーティング)」という名称の米国特許出願第11/613,730号が、例示的な構成認識パケットルーティング方法を説明している。前述した3つの特許出願の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれている。車両は、Wi−Fi
(登録商標)プロトコルおよび/またはWiMAX
(登録商標)プロトコルを使用してネットワークデバイスに接続することなどの、他の途中通信方法を介してデータネットワークに接続されてもよい。
【0070】
インターネット情報420は、「ハブ1接続」ディスプレイなどの接続情報を示すデバイス情報422を含むことが可能である。また、インターネット情報420は、デバイスステータス情報、デバイスハードウェア情報、および/またはデバイスソフトウェア情報を含むことも可能である。インターネット情報420は、とりわけ、
図4に示されるIPアドレスなどの接続情報、MAC(メディアアクセス層)接続情報、イーサネット
(登録商標)情報、物理層接続情報を含むことが可能である。インターネット情報420は、
図4に示される電子メールアドレス、インスタントメッセージング情報、および/または様々なデータネットワークに関するアクセス情報(例えば、企業ネットワークなどのプライベートデータネットワークに接続するユーザID情報および/またはパスワード情報)などの、ただし、以上には限定されない、車両の運転者についての情報を含むことが可能である。
【0071】
無線情報430は、無線周波数についての情報を含むことが可能である。
図4に示されるとおり、無線情報430は、送信周波数および受信周波数についての情報を含む。無線周波数についての情報は、数値周波数情報(例えば、「193.1MHz」)をさらに、または代わりに含むことも可能であり、さらにその周波数の単信ステータスまたは複信ステータスについての情報を有することが可能である。無線情報430は、
図4に示される無線コールサインを含む、運転者についての情報を含むことが可能である。
【0072】
経路情報440は、地
図441を含むことが可能である。地
図441は、起点情報442、現在位置情報444、移動方向情報446、途中情報448、および目的地情報449を含む経路を表示することが可能である。起点情報(Src)442は、起点において利用可能なアメニティ、タイミング情報(例えば、0800に出発する)、および/または起点の名前などの、ただし、以上には限定されない、経路の起点の場所、および、場合により、他の特徴を示すことが可能である。現在位置情報444は、経路情報440上で表示されることが可能である。
図5に関連して後段で説明される位置特定デバイスが、現在位置情報444を特定することが可能である。移動方向情報446は、コンパスもしくは類似したデバイスの使用によって、および/または現在位置情報444と、車両の(1つまたは複数の)前の位置についての情報とに基づいて方向を特定することによって、特定されることが可能である。
【0073】
途中情報448は、経路上のアメニティについての情報を含むことが可能である。
図4は、経路上の「チェックポイント」に位置するサービス施設、レストラン、およびホテルについての途中情報448を示す。また、途中情報448は、チェックポイントや結集点などの車両集団関連情報などの、他の情報も示すことが可能である。他の多くのタイプの途中情報も、可能である。
【0074】
目的地情報449は、場所情報を含むことが可能である。
図4は、目的地の場所を示す、地
図441の上のホテルに位置する目的地情報449を示す。目的地情報449は、距離情報および/または移動時間情報も含むことが可能である。距離情報は、現在位置情報444および/または起点442に基づいて、特定されることが可能である。移動時間情報は、推定された移動時間である、
図4に示される「ETA:1時間」表示などの、ETA(推定される到着時間)の表示を与えることが可能であり、さらに数値として、またはカテゴリとして表されることが可能である。例示的なカテゴリとして、移動時間は、或るスケジュールを基準として、「定刻」、「スケジュールより早く」、または「スケジュールより遅れて」と分類されることが可能である。
図4は、「定刻」の移動時間カテゴリを有する目的地情報449を示す。他の移動時間カテゴリも、可能である。
【0075】
車載ディスプレイ400は、様々なコントロールを含むことも可能である。
図4は、運転者プロファイル保存ボタン450、運転者プロファイル読み込みボタン460、運転者プロファイルクリアボタン462、運転者変更ボタン470、車両集団情報ボタン480、および終了ボタン490を示す。運転者プロファイル保存ボタン450は、選択されると、調整可能な車両関連パラメータを、
図6に関連して説明されるような、車両操縦者プロファイルに保存することが可能である。調整可能な車両関連パラメータは、車両内の1つまたは複数の調整可能なデバイスの現在の設定に基づくことが可能である。例えば、車両の運転者が、車両を使用している間に運転者の座席を調整した場合、運転者の座席の設定は、運転者プロファイル保存ボタン450が選択されると、(車両における他の調整可能なデバイスについての情報と一緒に)1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータとして記憶されることが可能である。
【0076】
これらの調整可能な車両関連パラメータは、各調整可能なデバイスに、その調整可能なデバイスと関係する1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを供給するよう要求することによって特定されることが可能である。調整可能なデバイスが、この要求に、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータで応答すると、次に、それらの調整可能な車両関連パラメータが、記憶されることが可能である。記憶されるべき調整可能な車両関連パラメータを特定するための他の技術も、可能である。
【0077】
運転者プロファイル読み込みボタン460は、選択されると、車両のユーザが、運転者の車両操縦者プロファイルと一緒に記憶されている調整可能な車両関連パラメータを取り出すことを可能にする。次に、これらの取り出された調整可能な車両関連パラメータは、ことによると、調整可能なデバイスのパフォーマンスを変更する(1つまたは複数の)調整可能な車両関連パラメータを含む1つまたは複数の要求として、車両に送信されることが可能である。
【0078】
運転者プロファイルクリアボタン462は、選択されると、車両のユーザが、車両から運転者についての情報を削除することを可能にする。ユーザは、運転者プロファイルクリアボタン462を選択して、設定記憶デバイス130から、さらに/または車両の様々な調整可能なデバイスから車両操縦者プロファイルの中に記憶されていることが可能な財務情報または通信予約情報(例えば、衛星ラジオ予約情報)などの情報を取り除くことができる。運転者プロファイルクリアボタン462の使用は、車両のユーザが、同一の車両をその後に運転する人(例えば、レンタカーのその後の賃借人、または軍用車両のその後の別の運転者)から情報をセキュリティ保護することを可能にする。
【0079】
運転者変更ボタン470は、選択されると、現在の運転者から新たな運転者への運転者の変更を可能にする。最初に、新たな運転者についての情報が、入力されることが可能であり、さらにこの新たな運転者に関連する車両操縦者プロファイルが、取り出されることが可能である。現在の運転者についての情報は、運転者プロファイルクリアボタン462について前段の説明で示されるとおり、車両から取り除かれることが可能である。その後、車両における調整可能なデバイスは、新たな運転者の車両操縦者プロファイルの中の調整可能な車両関連パラメータに基づいて調整されることが可能である。
【0080】
調整可能なデバイスのいくつか、またはすべてが、この新たな運転者プロファイルに基づいて、調整されることが可能である。例えば、車載ディスプレイ400は、新たな運手者(または別の人)が、車両操縦者プロファイルに基づいて調整されるべき各調整可能なデバイスを選択することを可能にするサブスクリーンを表示することが可能である。例えば、サブスクリーンは、新たな運転者が、更新されるべき各調整可能なデバイスを選択することを可能にする一連の選択ボックスを表示することが可能である。これらの選択ボックスにおいて行われた選択は、選択された調整可能なデバイスの調整だけしか許さないことが可能である(例えば、新たな運転者の調整可能な車両関連パラメータに基づいて、運転者の座席を調整するが、エンターテイメントデバイスは調整しない)。
【0081】
例えば、或る車両が、現在、座席位置1にある調整可能な運転席を備えているものと想定されたい。この車両のユーザが、運転者プロファイル保存ボタン450を選択することによって、現在の運転席位置(他の調整可能な車両関連パラメータの中で)を、この運転者に関する車両操縦者プロファイルに保存することが可能である。運転席位置が後に、座席位置2に移動するものと想定されたい。この車両のユーザは、運転者プロファイル保存ボタン450を選択することによって、現在の運転席位置(座席位置2)を、この運転者の車両操縦者プロファイルに保存することを選択することが可能であり、あるいは運転者プロファイル読み込みボタン460を選択することによって、運転席を、運転席の以前に保存された位置(座席位置1)に復元することが可能である。後に、第2の人が、この車両を運転するものと想定されたい。第2の人は、運転席が座席位置3にあることを示す記憶された調整可能な車両関連パラメータを有する車両操縦者プロファイルを有するものとさらに想定されたい。この場合、運転者変更ボタン470を選択し、第2の運転者についての情報を入力することにより、運転席は、この新たな運転者の車両操縦者プロファイルの中に記憶されているとおり、座席位置3に調整されることが可能である。
【0082】
車両集団情報ボタン480は、選択されると、米国特許出願第11/955,198において説明される車両集団計画ツールおよび/または車両展開計画システムへのアクセスをもたらすことが可能である。終了ボタン490は、選択されると、車載ディスプレイ400を終了することが可能である。終了ボタン490が押されると、運転者プロファイルクリアボタン462について前段の説明で示されるとおり、現在の運転者についての情報が、車両から取り除かれることも可能である。
【0083】
例示的なコンピューティングデバイス
図5は、本発明の実施形態による、処理装置510と、データストレージ520と、ユーザインタフェース530と、ネットワーク通信インタフェース540と、デバイスインタフェース550と、位置特定デバイス560とを含む例示的なコンピューティングデバイス500のブロック図である。コンピューティングデバイス500は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータもしくはノートブックコンピュータ、PDA(パーソナル・データ・アシスタント)、移動電話機、組み込み型プロセッサ、あるいは本明細書で説明される
図7の方法700、
図8の方法800、ならびに/またはプロファイル記憶デバイス、プロファイル入力デバイス、車載ディスプレイ、および/もしくは車両設定記憶デバイスの本明細書で説明される機能の少なくとも一部を実施する機械語命令を実行することができる処理装置を備えた任意の類似したデバイスであることが可能である。
【0084】
処理装置510は、1つまたは複数の中央処理装置、コンピュータプロセッサ、移動プロセッサ、DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)、マイクロプロセッサ、コンピュータチップ、ならびに現在、知られている類似した処理装置、および後に開発される類似した処理装置を含むことが可能であり、また機械語命令を実行するとともに、データを処理することができる。
【0085】
データストレージ520は、1つまたは複数の記憶デバイスを含むことが可能である。データストレージ520は、ROM(読み取り専用メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)、リムーバブル・ディスク・ドライブ・メモリ、ハードディスク・メモリ、磁気テープメモリ、フラッシュメモリ、ならびに現在、知られている類似した記憶デバイス、および後に開発される類似した記憶デバイスを含むことが可能である。データストレージ520は、機械語命令522およびデータ構造524を含むのに少なくとも十分な記憶容量を含む。
【0086】
データストレージ520の中に含まれる機械語命令522およびデータ構造524には、処理装置510によって実行可能な命令、ならびにプロファイル記憶デバイス、プロファイル入力デバイス、および/または車両設定記憶デバイスの本明細書で説明される機能のいくつか、またはすべてを実行し、ならびに/あるいは方法700および/または方法800において説明される手続きのいくつか、またはすべてを実行するのにそれぞれ要求される任意のストレージが含まれる。特に、データ構造524は、
図6の車両操縦者プロファイル600などの、1つまたは複数の車両操縦者プロファイルを含むことが可能である。
【0087】
また、機械語命令522には、米国特許出願第11/955,198において説明される車両集団計画ツールおよび/または車両展開計画システムの機能の一部、またはすべてを実行するように処理装置510によって実行可能な命令が含まれることも可能である。
【0088】
ユーザインタフェース530は、入力ユニット532および/または出力ユニット534を含むことが可能である。入力ユニット532は、コンピューティングデバイス500のユーザからユーザ入力を受け取ることが可能である。入力ユニット532は、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン、コンピュータマウス、トラックボール、ジョイスティック、および/またはコンピューティングデバイス500のユーザからユーザ入力を受け取ることができる、現在、知られている類似した他のデバイス、または後に開発される類似した他のデバイスを含むことが可能である。
【0089】
出力ユニット534は、コンピューティングデバイス300のユーザに出力を与えることが可能である。出力ユニット534は、1つまたは複数のCRT(陰極線管)、LCD(液晶ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)、DLP(digital light processing(デジタル光処理))技術を使用するディスプレイ、プリンタ、電球などの可視出力デバイス、および/またはコンピューティングデバイス500のユーザにグラフィック情報、テキスト情報、および/または数値情報を表示することができる、現在、知られている類似した他のデバイス、または後に開発される類似した他のデバイスを含むことが可能である。出力ユニット534は、代替として、またはさらに、スピーカ、スピーカジャック、オーディオ出力ポート、オーディオ出力デバイス、イヤホンなどの1つまたは複数の聴覚出力デバイス、および/またはコンピューティングデバイス500のユーザにサウンド情報および/または可聴情報を伝えることができる、現在、知られている類似した他のデバイス、または後に開発される類似した他のデバイスを含むことが可能である。
【0090】
ネットワーク通信インタフェース540は、有線通信インタフェースおよび/または無線通信インタフェースを介してデータを送受信するように構成されることが可能である。有線通信インタフェースは、存在する場合、WAN(ワイドエリアネットワーク)、LAN(ローカルエリアネットワーク)などのデータネットワーク、インターネットなどの1つまたは複数の公共データネットワーク、1つまたは複数のプライベートデータネットワーク、および/またはそのようなネットワークの任意の組み合わせに対する配線リンク、ケーブルリンク、光ファイバリンク、または類似した物理的接続を含むことが可能である。無線通信インタフェースは、存在する場合、WAN、LANなどのデータネットワーク、1つまたは複数の公共データネットワーク(例えば、インターネット)、1つまたは複数のプライベートデータネットワーク、または公共データネットワークとプライベートデータネットワークの任意の組み合わせに対するZigBee
(登録商標)インタフェース、Wi−Fi
(登録商標)インタフェース、および/またはWiMAX
(登録商標)インタフェースなどの無線インタフェースを利用することが可能である。
【0091】
デバイスインタフェース550は、1つまたは複数の調整可能なデバイスと通信することが可能である。この1つまたは複数の調整可能なデバイスは、車両内に存在することが可能である。デバイスインタフェースは、有線通信デバイスインタフェースおよび/または無線通信デバイスインタフェースを含むことが可能である。有線通信デバイスインタフェースは、存在する場合、この1つまたは複数の調整可能なデバイスに対する配線リンク、ケーブルリンク、光ファイバリンク、または
図3に示されるエンジン・データ・バスを含む、類似した物理的接続を含むことが可能である。無線通信デバイスインタフェースは、存在する場合、ZigBee
(登録商標)インタフェース、Wi−Fi
(登録商標)インタフェース、WiMAX
(登録商標)インタフェース、および/またはRFID(無線周波数ID)インタフェースなどの無線インタフェースを利用して、この1つまたは複数の調整可能なデバイスと通信することが可能である。
【0092】
位置特定デバイス560は、コンピューティングデバイス500の現在位置についての情報を提供することが可能である。位置特定デバイス560は、コンピューティングデバイス500のその他の構成要素と同一の筐体内に存在することが可能であり、あるいは、ことによると、ZigBee
(登録商標)、WiMAX
(登録商標)、Wi−Fi
(登録商標)、Bluetooth
(登録商標)、配線、ケーブル、RS−232、イーサネット
(登録商標)、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association(パーソナル・コンピュータ・メモリ・カード・インターナショナル・アソシエーション))/PCカード、エクスプレスカード、または類似した接続技術などの、ただし、以上には限定されない有線技術または無線技術を使用して、コンピューティングデバイス500に接続された別個のデバイスであることが可能である。これらの接続技術は、コンピューティングデバイス500の構成要素(例えば、入力ユニット532のキーボード)の役割をする別個のデバイスに接続することも可能である。
【0093】
位置特定デバイス560は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)、ジャイロスコープ、推測航法技術、コンパスなどの磁気デバイス、目印比較プロセス、レーザ(距離計およびリングジャイロスコープを含む)、無線周波を含むが、以上には限定されない、現在位置を特定する1つまたは複数の技術および技法を利用することができる。位置特定デバイスの現在位置を特定するための他の技法および技術も、可能である。位置特定デバイス560は、特定された現在位置を処理装置510に報告し、さらに/またはその現在位置をデータストレージ520の中に記憶することができる。
【0094】
例示的な車両操縦者プロファイル
図6は、本発明の実施形態による、運転者情報610、調整可能な車両関連パラメータ630、経路情報650、通信情報670、および同乗者情報690を有する例示的な車両操縦者プロファイル600の概略図である。
【0095】
運転者情報610は、運転者名612、財務情報614、訓練/資格情報616、運転者ID情報618、および運転者人間工学データ620などの、運転者についての情報を含むことが可能である。財務情報614は、運転者についての口座情報、クレジットカード、デビットカード、直接料金請求、および/または銀行口座情報などの情報を含むことが可能であるが、以上には限定されない。訓練/資格情報616は、運転者が有する可能性がある(1つまたは複数の)運転免許証についての情報、所与の車両を操縦する運転者の能力を特定するのに使用される運転者認定および類似した情報を含むことが可能であるが、以上には限定されない。運転者ID情報618は、居住地、身体的特徴、アドレス、市民権、従業員番号、社会保障番号、(1つまたは複数の)運転免許証番号、および/または運転者を識別するのに使用される類似した情報を含むことが可能である。
【0096】
運転者人間工学データ620は、運転者身長622、運転者体重624、運転者四肢長626、運転者健康状態628、およびその他の人間工学データ629などの、運転者の身体的特徴についての情報を含むことが可能である。運転者身長622および/または運転者体重624は、特定の数値(例えば、177.8cm(5フィート10インチ)または80キログラム)で示されること、あるいは身長分類または体重分類(例えば、中肉中背または特別に背が高い)で示されることが可能である。四肢長626は、特定の数値(例えば、50cmの腕の長さ)で、または四肢長分類(例えば、平均的な脚の長さ)で、運転者の腕および/または脚の長さについての情報を含むことが可能である。運転者健康状態628は、「捻挫した足首」などの、運転者の健康についての情報を含むことが可能である。その他の人間工学データ629は、使いやすさ推定、運転者の性別、および/または統計的人間工学データなどの、運転者に関する他の人間工学パラメータについての情報を含むことが可能である。
【0097】
調整可能な車両関連パラメータ630のセットは、車両についてのメーカー/モデル情報632、座席位置634、ミラー位置636、ステアリングホイール位置638、エンターテイメント設定640、環境制御設定642、安全設定644、およびその他のパラメータ646などの、車両内の調整可能なデバイスについての情報を含むことが可能である。調整可能な車両関連パラメータ630の複数のセットが、車両操縦者プロファイルの中に記憶されることが可能であることを理解されたい。例えば、或る兵士が、通常、2つ(またはそれより多くの)車両を定期的に運転する場合、調整可能な車両関連パラメータ630の2つ(またはそれより多くの)セットが、この兵士に関する車両操縦者プロファイル600の中に記憶されることが可能である。
【0098】
メーカー/モデル情報632は、車両のメーカー(例えば、フォードまたはトヨタ)およびモデル(例えば、トーラスまたはカムリ)などの、ただし、以上には限定されない、車両についての情報を記憶することが可能である。座席位置634、ミラー位置636、およびステアリングホイール位置638は、車両において見られる、1つまたは複数の調整可能な座席、ミラー、またはステアリングホイールそれぞれについての1つまたは複数のパラメータなどの、ただし、以上には限定されない情報を含むことが可能である。
【0099】
エンターテイメント設定640は、車両における(1つまたは複数の)エンターテイメントデバイスについての情報を含むことが可能である。エンターテイメントデバイスには、ラジオ、MP3プレーヤ、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、およびテーププレーヤ(例えば、カセットおよび/または8トラック)が含まれることが可能であるが、以上には限定されない。エンターテイメント設定640は、ラジオ周波数、事前設定された局情報、サウンド関連設定、オーディオデータおよび/またはビデオデータに関するダウンロード情報、ビデオ関連設定、および記憶されたオーディオ情報および/またはビデオ情報を含むが、以上には限定されない、エンターテイメントデバイスについての情報を含むことが可能である。環境制御設定642は、環境制御デバイスを制御する1つまたは複数のパラメータ(例えば、温度設定またはファン速度設定)を含むことが可能であるが、以上には限定されない。安全設定644は、エアバッグ・オン/オフ・パラメータなどの、安全デバイスを制御する1つまたは複数のパラメータを含むことが可能であるが、以上には限定されない。他のパラメータ646には、調整可能なバックミラー、速度電力制御デバイス、ECUの制御値(例えば、最大速度値)、および暖められた座席などの、ただし、以上には限定されない、車両内の他の調整可能なデバイスに関するパラメータが含まれることが可能である。
【0100】
経路情報650は、開始場所652、開始時刻654、目的地656、中間点658、およびタイミング情報660などの、車両の経路についての情報を含むことが可能である。開始場所652は、車両の経路の最初の位置、つまり、起点を示すことが可能であり、さらにストリートアドレスとして、地図座標として、コンテキスト特有の情報(例えば、「チェックポイントA」)として、緯度/経度として、さらに/または開始場所を与えるのに適した他の情報の使用によって、表されることが可能である。また、開始場所652は、その場所におけるアメニティ、その場所における(1人または複数の)連絡人を含む連絡先情報(例えば、その開始場所における電話番号および/またはファックス番号)、営業時間などの、その場所自体についての情報を有することも可能である。
【0101】
開始時刻654は、車両が経路に沿って移動することを開始した時刻を示すことが可能であり、さらに時刻(例えば、「午後12時30分」または1345)および/または日付(例えば、2008年8月31日)として表されることが可能である。目的地656は、車両の経路の最終位置を示すことが可能であり、さらに開始場所を表すのに使用されたのと同一のタイプの情報(例えば、ストリートアドレスなどとして)を使用して表されることが可能であり、さらに開始場所654に関して前述したような目的地自体についての情報(例えば、アメニティなど)を有することも可能である。中間点658は、開始場所を表すのに使用されるのと同一のタイプの情報を使用してそれぞれが表されることが可能な、経路上の1つまたは複数の位置を示すことが可能である。また、中間点658は、開始場所654に関して前述したような、各中間点自体についての情報を有することも可能である。タイミング情報660は、スケジューリング情報、終了時刻情報、中間点に到着する時刻および/または中間点を離れる時刻などを示すことが可能である。タイミング情報660の中の各時刻は、分類される(例えば、「スケジュールされた目的地到着時刻」)ことが可能であり、さらに時刻および/または日付として表されることが可能である。
【0102】
通信情報670は、電子メールアドレス672、接続情報674、電話番号676、および通信予約情報678などの、車両の運転者と連絡をとることについての情報を含むことが可能である。電子メールアドレス672は、車両の運転者についての電子メールアドレス(例えば、address1@honeywell.com)または他の電子連絡先情報(例えば、インスタントメッセージングアドレス)を含むことが可能である。接続情報674は、IPアドレス情報、接続速度情報、および/またはより低いレベルのアドレス指定情報(例えば、MACアドレスまたはイーサネット
(登録商標)アドレス)などの、車両に関するデータ接続についての情報を含むことが可能である。電話番号676は、開始場所、目的地、および/または中間点の電話番号を含むことが可能な、運転者と連絡をとる1つまたは複数の電話番号をもたらすことが可能である。
【0103】
予約情報678は、車両操縦者プロファイル600に関連する運転者によって使用される様々な通信サービスについての情報を含むことが可能である。例示的な通信サービスは、電話サービス(例えば、セル電話情報、転送番号情報、および/または呼び出し音または「ご遠慮ください」指示などの電話カスタマイズ情報)、エンターテイメントサービス(例えば、衛星ラジオ予約情報)、およびその他の車両内通信サービスである。その他の通信サービスも、可能である。
【0104】
車両選択情報680は、好みの車両のリスト682、および/または受け入れられない車両684のリストを含むことが可能である。好みの車両のリスト682は、車両操縦者プロファイル600に関連する運転者が運転することを選好する1つまたは複数の車両を示すことが可能である。受け入れられない車両のリスト684は、車両操縦者プロファイル600に関連する運転者が、運転しないことを選好する1つまたは複数の車両を示すことが可能である。リスト682またはリスト684の中の1つまたは複数の車両は、メーカーおよびモデル、年、ナンバープレート、および/またはVIN情報などの、ただし、以上には限定されない様々なタイプの情報によって指定されることが可能である。受け入れられない車両684のリストは、車両操縦者プロファイル600に関連する運転者が、運転しないことを選好する1つまたは複数の車両を示すことが可能である。
【0105】
同乗者情報690は、運転者情報610と同様であるが、1名または複数名の同乗者に関する情報、1名または複数名の同乗者によって調整可能なデバイスに行われた調整に基づく調整可能な車両関連パラメータ630、および1名または複数名の同乗者に関する通信情報670などの、ただし、以上には限定されない、車両内の1名または複数名の同乗者についての情報を含むことが可能である。
【0106】
調整可能なデバイスを調整するための例示的な方法
図7は、本発明の実施形態による例示的な方法700を示す流れ図である。この流れ図、および本明細書で提示される他の流れ図における各ブロックは、プロセスにおける特定の論理的機能または論理的ステップを実施するための1つまたは複数の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、またはコンピュータプログラムコードの部分を表すことが可能であることを理解されたい。説明される実施形態の業者によって理解されるとおり、関与する機能に依存して、機能が、実質的に同時に実行される、または逆の順序で実行されることを含め、図示される、または説明される順序を外れて実行されることが可能な代替の実施形態も、例示的な実施形態の範囲内に含まれる。
【0107】
方法700は、車両操縦者プロファイルが決定されるブロック710で始まる。車両操縦者プロファイルが、ことによると、プロファイル入力デバイスおよび/またはプロファイル記憶デバイスを使用して、車両操縦者プロファイルを作成すること、または更新することによって、決定されることが可能である。作成された車両操縦者プロファイルは、運転者の名前、または他のIDを作成された車両操縦者プロファイルの一部として記憶することなどによって、運転者に関連付けられることが可能である。車両操縦者プロファイルは、第1の場所において作成される、または更新されることが可能である。
【0108】
さらに、車両操縦者プロファイルは、複数の車両操縦者プロファイルの中で運転者に関連付けられた車両操縦者プロファイルを見出すことによって決定されることが可能である。複数の車両操縦者プロファイルが、データベース、または類似したデータ構造の中に記憶されることが可能である。関連付けられた車両操縦者プロファイルは、運転者についての情報(例えば、運転者の名前、または他のID情報)を有する照会をデータベースに与えることによって、見出されることが可能である。データベースは、この照会を使用して、関連付けられた車両操縦者プロファイルを取り出すことができる。車両操縦者プロファイルは、
図6に関連して前述した例示的な車両操縦者プロファイルの中で示される情報の一部、すべて、またはより多くの情報を含むことが可能である。
【0109】
ブロック720で、複数の調整可能な車両関連パラメータが、この車両操縦者プロファイルに基づいて、特定される。この複数の調整可能な車両関連パラメータは、
図6に関連して前述した例示的な車両操縦者プロファイルの中で示されるとおり、車両操縦者プロファイルと一緒に記憶されることが可能である。調整可能な車両関連パラメータは、車両の場所における温度または湿度などの、環境条件についての情報を処理することによって、特定されることが可能である。また、調整可能な車両関連パラメータは、人間工学データおよび/または車両タイプ情報などの、車両操縦者プロファイルの中に記憶された情報を処理することによって、特定されることも可能である。
【0110】
ブロック730で、この複数の調整可能な車両関連パラメータが、車両設定記憶デバイスに通信される。調整可能な車両関連パラメータは、ことによると、データネットワークを介して、プロファイル入力デバイスおよび/またはプロファイル記憶デバイスから車両設定記憶デバイスに通信されることが可能である。データネットワークは、プライベートデータネットワークであっても、インターネットなどの公共データネットワークであってもよい。車両設定記憶デバイスは、車両内、または車両近くにあることが可能であり、さらに第1の場所とは異なる第2の場所に配置されてもよい。例えば、プロファイル入力デバイスは、車両レンタルオフィスまたはモータプールオフィスに存在することが可能であり、さらに車両設定記憶デバイスは、ことによると、数ブロック離れた、または数キロメートル(数マイル)さえ離れた駐車場に位置する車両内、またはそのような車両近くに存在することが可能である。このため、この複数の調整可能な車両関連パラメータは、車両から遠隔で特定されて、データネットワークを介して車両設定記憶デバイスに送信されることが可能である。
【0111】
この複数の調整可能な車両関連パラメータは、車両操縦者プロファイル全体を含め、車両操縦者プロファイルの中の他の情報と一緒に送信されることが可能である。通信は、有線通信技術および/または無線通信技術を使用して行われることが可能である。受信されると、車両設定記憶デバイスは、この複数の調整可能な車両関連パラメータを記憶することができる。
【0112】
ブロック740で、車両における調整可能なデバイスが、この複数の調整可能な車両関連パラメータに基づいて、或るアクションを実行する。車両設定記憶デバイスは、この複数の調整可能な車両関連パラメータの中の1つまたは複数のパラメータを調整可能なデバイスに送信することが可能である。この1つまたは複数のパラメータを送信するのに、車両設定記憶デバイスは、或るアクションを実行するよう、これらのパラメータを含む要求を調整可能なデバイスに送信することができる。このアクションは、受信されたパラメータに基づいて、調整可能なデバイスの機能を調整する、適応させる、またはそれ以外で変更することであることが可能である。これらのパラメータを受信したことに応答して、調整可能なデバイスは、その要求されたアクションを実行することができる。
【0113】
運転者プロファイルを記憶するための例示的な方法
図8は、本発明の実施形態による、別の例示的な方法800を示す流れ図である。方法800は、車両における調整可能なデバイスが調整されるブロック810で始まる。調整可能なデバイスは、車両内のエンターテイメントデバイスの音量コントロールを上げることなどの、車両のユーザの或るアクションに応答して、調整されることが可能である。
【0114】
ブロック820で、複数の調整可能な車両関連パラメータが、プロファイル記憶デバイスに通信される。この複数の調整可能な車両関連パラメータは、データネットワーク、車両設定記憶デバイス、および/またはプロファイル入力デバイスを介して、車両からプロファイル記憶デバイスに通信されることが可能である。データネットワークは、プライベートデータネットワークであっても、インターネットなどの公共データネットワークであってもよい。このため、プロファイル記憶デバイスは、車両から遠隔に配置されることが可能である。
【0115】
車両における各調整可能なデバイスは、(i)プロファイル記憶デバイスからの要求に応答して、(ii)調整可能な車両関連パラメータが変更されたという通知として、(iii)周期的に(毎分に、または毎時になど、ただし、それらには限定されない)、(iv)要求、変更されたパラメータの通知、および周期的通信の組み合わせの使用によって、または(v)他の何らかの通信戦略の使用によって、1つまたは複数の調整可能な車両関連パラメータを通信することができる。各調整可能なデバイスは、その調整可能なデバイスの現在の設定に基づいて、パラメータを通信することができる。例えば、ラジオに関する音量設定が、5から11に変更された場合、ラジオは、現在の音量設定が11であるというパラメータを通信することができる。
【0116】
この複数の調整可能な車両関連パラメータは、車両が途中にある際、あるいはレンタカー代理店、保有車両管理オフィス、またはモータプールに戻されるなどの、車両が目的地に到達した際に、プロファイル記憶デバイスに通信されることが可能である。ユーザは、座席位置パラメータを通信するが、ラジオ局パラメータは通信しない(またはラジオ局パラメータを通信するが、座席位置パラメータは通信しない)ことを選択するなど、いくつかの、ただし、すべてではない調整可能な車両関連パラメータをプロファイル記憶デバイスに通信することを選択することができる。車両が、目的地に到達すると、この複数の(選択された)調整可能な車両関連パラメータが、ことによると、車両チェックインプロセスの一環として、自動的に、またはユーザなどの人のアクションによって、プロファイル記憶デバイスに通信されることが可能である。
【0117】
ブロック830で、この複数の調整可能な車両関連パラメータが、車両の運転者に関連付けられる。プロファイル記憶デバイスが、運転者の名前、または運転者についての他のID情報などの、運転者についての情報に基づいて、この複数の調整可能な車両関連パラメータを運転者に関連付けることができる。この複数の調整可能な車両関連パラメータは、これらの調整可能な車両関連パラメータの源(すなわち、車両)に基づいて、運転者に関連付けられることが可能である。この関連付けは、レンタル記録、または他の車両記録(ことによると、車両ごとの記録の照会をサポートするようにデータベースの中に記憶され、車両別に索引付けされた)を探索して、車両の関連する運転者を特定することによるなど、これらの調整可能な車両関連パラメータの源と関係する運転者を特定することによって、実行されることが可能である。そして、この複数の調整可能な車両関連パラメータが、その関連する運転者に関連付けられることが可能である。
【0118】
ブロック840で、この複数の調整可能な車両関連パラメータが、その運転者に関する車両操縦者プロファイルの中に記憶される。プロファイル記憶デバイスが、記憶された複数の車両操縦者プロファイルを含むデータベース、または類似したデータ構造の中で、その運転者に関連付けられた車両操縦者プロファイルを見出すことに基づいて、車両操縦者プロファイルを特定することができる。この車両操縦者プロファイルは、運転者の名前、または他のID情報などの、運転者についての情報を使用して、データベースに照会を行って、関連付けられた車両操縦者プロファイルを取り出すことによって、見出されることが可能である。この車両操縦者プロファイルは、
図6に関連して前述した例示的な車両操縦者プロファイルの中で示される情報の一部、すべて、またはより多くの情報を含むことが可能である。その運転者に関する車両操縦者プロファイルが見出されると、次に、この複数の調整可能な車両関連パラメータは、その見出された車両操縦者プロファイルの中に記憶されることが可能である。
【0119】
方法700および800は、本発明の趣旨の範囲内で組み合わされ、実行されてもよいことに留意されたい。つまり、方法700の手続きがまず、実行されることが可能であり、次に、方法800の手続きが、実行されることが可能である。同様に、方法800の手続きがまず、実行されることが可能であり、次に、方法700の手続きが、実行されることが可能である。
【0120】
結論
本発明の例示的な実施形態を以上に説明してきた。しかし、特許請求の範囲によって規定される本発明の真の範囲および趣旨を逸脱することなく、説明される実施形態に変更および変形が行われることが可能であることが、当業者には理解されよう。しかし、本明細書で詳細に説明されるこの構成、および他の構成は、単に例として与えられていること、および本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲および趣旨に含まれるすべての変形形態および拡張形態を包含することを理解されたい。このため、他の構成、および他の要素(例えば、マシン、インタフェース、機能、順序、および機能のグループ化など)が、代わりに使用されることが可能であり、さらに一部の要素は、完全に省かれてもよいことが当業者には認識されよう。
【0121】
さらに、本明細書で説明される要素の多くは、個別の構成要素、もしくは分散された構成要素として、または他の構成要素と連携して、任意の適切な組み合わせおよび場所において、さらにハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアの任意の適切な組み合わせとして実施されることが可能な機能エンティティである。