特許第5774955号(P5774955)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774955
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】歯間ブラシ体収納ケース
(51)【国際特許分類】
   A61C 15/00 20060101AFI20150820BHJP
   A46B 17/08 20060101ALI20150820BHJP
   B65D 83/02 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   A61C15/00
   A46B17/08
   B65D83/02 Z
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-217759(P2011-217759)
(22)【出願日】2011年9月30日
(65)【公開番号】特開2013-75093(P2013-75093A)
(43)【公開日】2013年4月25日
【審査請求日】2014年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000181217
【氏名又は名称】株式会社ジーシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100070105
【弁理士】
【氏名又は名称】野間 忠之
(74)【代理人】
【識別番号】100159396
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 孝浩
(72)【発明者】
【氏名】横沼 久美子
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 茂
(72)【発明者】
【氏名】徳井 香
(72)【発明者】
【氏名】高橋 克実
(72)【発明者】
【氏名】幾原 武志
(72)【発明者】
【氏名】徳村 篤志
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 あづさ
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−054526(JP,A)
【文献】 国際公開第01/012012(WO,A1)
【文献】 米国特許第5127415(US,A)
【文献】 特開2000−350612(JP,A)
【文献】 実開平01−105526(JP,U)
【文献】 特開平11−290132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 15/00
A46B 17/08
B65D 83/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯間ブラシ用スリーブ(S)の先細りの先端に形成された係合部(Sa)に着脱自在に挿入係合されるための係合用突起部(Ba)が一端に突設されており、外周に突起部(Bba)が形成されている歯間ブラシ本体部(Bb)の他端に該歯間ブラシ本体部(Bb)の軸心方向から傾斜してブラシが植設されたブラシ部(Bc)が設けられている歯間ブラシ体(B)を、複数種類収納するためのケース本体(1)と該ケース本体(1)にヒンジ部(2)で開閉自在に接続され係止部(3)によって閉鎖される蓋体(4)とから成る歯間ブラシ体収納ケースであって、
歯間ブラシ体(B)の歯間ブラシ本体部(Bb)を挟持する保持部(1a)と、歯間ブラシ本体部(Bb)の突起部(Bba)が挿入されて歯間ブラシ本体部(Bb)の軸心方向の移動を防止するための凹状部(1b)とがケース本体(1)に設けられており、
該ケース本体(1)の保持部(1a)で挟持された歯間ブラシ体(B)の歯間ブラシ本体部(Bb)を閉鎖時に該ケース本体(1)に押し付ける突起部(4a)が、蓋体(4)の天板の内面(4b)に設けられており、
該ケース本体(1)の保持部(1a)で歯間ブラシ本体部(Bb)を挟持された歯間ブラシ体(B)の係合用突起部(Ba)に歯間ブラシ用スリーブ(S)の先端の係合部(Sa)を挿入係合させることができる開口部(5)が、該ケース本体(1)の側面(1c)と該蓋体(4)の側面(4c)とを跨ぐように形成されていることを特徴とする歯間ブラシ体収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯間ブラシ用スリーブに装着する複数種類の歯間ブラシ体を、挿入する歯間の部位に応じて、簡便に取り替えることができる歯間ブラシ体収納ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯間や、歯と歯肉との間における歯垢、食物残渣等は、歯ブラシだけで取り除くことは難しいため、現在では歯ブラシによる清掃と、歯間ブラシやデンタルフロス等による歯間の清掃とを組み合わせて行うことが多い。
【0003】
このようにして使用される歯間ブラシは、歯間ブラシ用スリーブ(柄)の一端に、植毛されたブラシ部分が一体に形成されていたり又は独立した歯間ブラシ体(交換可能なブラシ部分)が着脱自在に取り付けられたりしていて、歯間ブラシ用スリーブを握って片手で使用することができるため使い勝手がよく広く利用されている。
【0004】
また一般にはこのような歯間ブラシは使用期間が短く、大量の使用済みの歯間ブラシを廃棄しなければならなくなる。そのため、歯間ブラシ用スリーブとこれに着脱自在に取り付けられる歯間ブラシ体とから構成されている歯間ブラシの方が、再利用が可能な歯間ブラシ用スリーブを残して、劣化した歯間ブラシ体のみを取り替えることにより廃棄物の量を減らすことができて望ましいのである。
【0005】
このような歯間ブラシが実際に挿入される歯間のすき間は、個人差があるだけでなく、同一人においても歯間の部位によってそのすき間に大きな差があるため、通常は一種類だけではなく、ブラシの太さや長さが異なる複数種類の歯間ブラシが使用されることが望ましい。即ち一種類の歯間ブラシだけを使用して、狭いすき間の歯間に無理に挿入すると歯肉を傷つけたり歯牙を削ったりすることがあり、また広いすき間の歯間に挿入すると歯垢等を十分に取り除くことができないという問題が生ずるのである。
【0006】
そのため、歯間ブラシ用スリーブと、複数種類の歯間ブラシ体とから構成されている歯間ブラシを使用すれば、歯間等の歯垢、食物残渣等を確実に取り除くことができると共に、廃棄物の量も少なくすることができるのである。
【0007】
このような歯間ブラシ体と歯間ブラシ用スリーブとが別体として構成されている歯間ブラシでは、その使用時に歯間ブラシ体が歯間ブラシ用スリーブから外れないように強く係合させなけばならない。そのため、このように強く結合された歯間ブラシ体を繰り返し着脱することは容易ではないという問題がある。またこのような複数種類の歯間ブラシ体を劣化するまで衛生的に管理することが難しいという問題もある。
【0008】
これらの問題に対して、複数の交換用ブラシ部を首部挿入溝で首部を支持して収納するブラシ収納室とブラシ離脱室とから成るブラシ収納容器がある(例えば、特許文献1、請求項2参照。)。このようなブラシ収納容器に交換用ブラシ部(歯間ブラシ体)を収納させれば衛生的に取り扱うことができ、またブラシ収納室に収納された交換用ブラシ部(歯間ブラシ体)は手を触れることなく柄部(歯間ブラシ用スリーブ)に簡便に取り付けることができる(特許文献1 効果(段落番号0020)参照。)。
【0009】
しかしながら、このブラシ収納容器は劣化したブラシ部(歯間ブラシ体)を新しいブラシ部(歯間ブラシ体)に取り替える際の交換用のブラシ部(歯間ブラシ体)を収納するためのものであり、使用済みの劣化したブラシ部(歯間ブラシ体)は廃棄するために柄部(歯間ブラシ用スリーブ)から引き離してブラシ離脱室に集められるだけである(特許文献1 段落番号0017参照。)。
【0010】
即ち、この特許文献1に係るブラシ収納容器では、ブラシの太さや長さが異なる複数種類のブラシ部(歯間ブラシ体)を繰り返し収納させることは考慮されていないため、柄部(歯間ブラシ用スリーブ)に強く係合されたブラシ部(歯間ブラシ体)は離脱溝に引っ掛けて強引に引き離し、ブラシ離脱室に集めておくだけで、ブラシ部(歯間ブラシ体)をブラシ収納室に戻して必要に応じて再度装着するような構成とはなっていないのである。
【0011】
従って、特許文献1に係るブラシ収納容器では、ブラシ部(歯間ブラシ体)を離脱溝に引っ掛けて柄部から強引に引き離し、そして取り外したブラシ部(歯間ブラシ体)を手でブラシ収納室に収納し直すなどの方法をとらないと、強く係合されたブラシ部(歯間ブラシ体)を元の収納位置に戻すことはできないのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001−54526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は前記の問題に鑑み、歯間ブラシ用スリーブに装着する複数種類の歯間ブラシ体を、挿入する歯間の部位に応じて、簡便に取り替えることができ、水洗い等された使用後の歯間ブラシ体を衛生的に保管することができる歯間ブラシ体収納ケースを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、歯間ブラシ体収納ケースを、歯間ブラシ体を複数種類収納するためのケース本体と、このケース本体にヒンジ部で開閉自在に接続され係止部によって閉鎖される蓋体とから構成させれば、構造が簡単で容易に製造することができると共に開閉が簡単で使い勝手が良く、
また一般に歯間ブラシ用スリーブに歯間ブラシ体を着脱する際には歯間ブラシ用スリーブに大きな力を加えて歯間ブラシ体を着脱する必要があり、その際に歯間ブラシ体の位置がずれると着脱が難しくなるが、歯間ブラシ体の歯間ブラシ本体部を挟持する保持部と、歯間ブラシ本体部の突起部が挿入されて歯間ブラシ本体部の軸心方向の移動を防止するための凹状部とをケース本体に設けると共に、ケース本体の保持部で挟持された歯間ブラシ体の歯間ブラシ本体部を閉鎖時にケース本体に押し付ける突起部を蓋体の天板の内面に設ければ、ケース本体を蓋体で閉鎖することにより、歯間ブラシ体は歯間ブラシ本体部の軸心方向の移動が確実に防止された状態となるので、歯間ブラシ用スリーブによって歯間ブラシ体に強い力が加わっても動かないようにしっかりと位置固定することができ、
またケース本体の保持部で歯間ブラシ本体部が挟持された歯間ブラシ体の係合用突起部に歯間ブラシ用スリーブの係合部を挿入係合させることができる開口部を、ケース本体の側面と蓋体の側面とを跨ぐように形成させれば、ケース本体が蓋体で閉鎖された状態であるにも拘わらず、歯間ブラシ用スリーブの先端を内部に挿入して歯間ブラシ体に係合させたり取り外したりすることが容易にできることを究明して本発明を完成したのである。
【0015】
即ち本発明は、歯間ブラシ用スリーブの先細りの先端に形成された係合部に着脱自在に挿入係合されるための係合用突起部が一端に突設されており、外周に突起部が形成されている歯間ブラシ本体部の他端に歯間ブラシ本体部の軸心方向から傾斜してブラシが植設されたブラシ部が設けられている歯間ブラシ体を、複数種類収納するためのケース本体とケース本体にヒンジ部で開閉自在に接続され係止部によって閉鎖される蓋体とから成る歯間ブラシ体収納ケースであって、
歯間ブラシ体の歯間ブラシ本体部を挟持する保持部と、歯間ブラシ本体部の突起部が挿入されて歯間ブラシ本体部の軸心方向の移動を防止するための凹状部とがケース本体に設けられており、
ケース本体の保持部で挟持された歯間ブラシ体の歯間ブラシ本体部を閉鎖時にケース本体に押し付ける突起部が、蓋体の天板の内面に設けられており、
ケース本体の保持部で歯間ブラシ本体部を挟持された歯間ブラシ体の係合用突起部に歯間ブラシ用スリーブの先端の係合部を挿入係合させることができる開口部が、ケース本体の側面と蓋体の側面とを跨ぐように形成されていることを特徴とする歯間ブラシ体収納ケースである。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースは、歯間ブラシ用スリーブの先細りの先端に形成された係合部に着脱自在に挿入係合されるための係合用突起部が一端に突設されており、外周に突起部が形成されている歯間ブラシ本体部の他端に歯間ブラシ本体部の軸心方向から傾斜してブラシが植設されたブラシ部が設けられている歯間ブラシ体を、複数種類収納するためのケース本体とこのケース本体にヒンジ部で開閉自在に接続され係止部によって閉鎖される蓋体とから構成されているから、構造が簡単で容易に製造することができると共に開閉が簡単で使い勝手が良く、
また歯間ブラシ体の歯間ブラシ本体部を挟持する保持部と、歯間ブラシ本体部の突起部が挿入されて歯間ブラシ本体部の軸心方向の移動を防止するための凹状部とがケース本体に設けられていると共に、ケース本体の保持部で挟持された歯間ブラシ体の歯間ブラシ本体部を閉鎖時にケース本体に押し付ける突起部が蓋体の天板の内面に設けられているから、ケース本体を蓋体で閉鎖することにより、歯間ブラシ体は歯間ブラシ本体部の軸心方向の移動が確実に防止された状態となるので、歯間ブラシ用スリーブによって歯間ブラシ体に強い力が加わっても動かないようにしっかりと位置固定することができ、
更にケース本体の保持部で歯間ブラシ本体部を挟持された歯間ブラシ体の係合用突起部に歯間ブラシ用スリーブの係合部を挿入係合させることができる開口部が、ケース本体の側面と蓋体の側面とを跨ぐように形成されているから、ケース本体が蓋体で閉鎖された状態であるにも拘わらず、歯間ブラシ用スリーブの先端を内部に挿入して歯間ブラシ体に係合させたり取り外したりすることが容易にできるのである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースの一実施例であって蓋体を開いた状態をを示す正面図である。
図2図1に示す歯間ブラシ体収納ケースの底面図である。
図3図2に示す歯間ブラシ体収納ケースの蓋体を閉鎖した状態を示す底面図である。
図4図3の状態の歯間ブラシ体収納ケース内の歯間ブラシ体に、歯間ブラシ用スリーブを装着する様子を示す説明用斜視図であって、歯間ブラシ体収納ケースの側方の開口部に歯間ブラシ用スリーブを近づける様子を示す斜視図である。
図5図4の状態から、歯間ブラシ体収納ケースの側方の開口部に歯間ブラシ用スリーブの先端の係合部を挿入して、歯間ブラシ体の係合用突起部に係合させた様子を示す斜視図である。
図6図5の状態から、蓋体を開いた様子を示す斜視図である。
図7図6の状態から、歯間ブラシを本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースから取り外す様子を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を用いて本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースについて詳細に説明する。
【0019】
Sは先細りの先端に係合部Saが形成された歯間ブラシ用スリーブであり、Bはこの歯間ブラシ用スリーブSの先細りの先端に形成された係合部Saに着脱自在に挿入係合されるための係合用突起部Baが一端に突設されており、外周に突起部Bbaが形成されている歯間ブラシ本体部Bbの他端に歯間ブラシ本体部Bbの軸心方向から傾斜してブラシが植設されたブラシ部Bcが設けられている歯間ブラシ体である。そして、この歯間ブラシ体Bの突起部Bbaが、図1において係合用突起部Baと反対側の位置に形成された比較的大きな卵状の突起部Bbaであると、後述するケース本体1の中央側に形成されている凹状部1bと、蓋体4の突起部4aとでしっかりと保持して、確実に位置固定することができ、歯間ブラシ本体部Bbの軸心方向の移動を防止することができる。また歯間ブラシ本体部Bbの中央部にリング状に形成された突起部Bbaが更に設けられている場合には、後述するケース本体1の保持部1aの近傍に形成された溝状の凹状部1bに挿入されて、より確実に位置固定して、歯間ブラシ本体部Bbの軸心方向の移動を防止することができるのである。
【0020】
本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースは、このような歯間ブラシ体Bを複数種類収納するための歯間ブラシ体収納ケースである。なお1つの歯間ブラシ用スリーブSで複数種類の歯間ブラシ体Bを使い分けるには、歯間ブラシ用スリーブSの係合部Saに挿入係合される各歯間ブラシ体Bの係合用突起部Baが同一形状となっている必要がある。
【0021】
1は前記歯間ブラシ体Bを複数種類収納するためのケース本体であって、歯間ブラシ体Bの歯間ブラシ本体部Bbを挟持する保持部1aと、歯間ブラシ本体部Bbの突起部Bbaが挿入されて歯間ブラシ本体部Bbの軸心方向の移動を防止するための凹状部1bとが設けられているケース本体である。
なお図1〜7の態様では歯間ブラシ体Bが収納される部位は二つずつ二列に分けて設けられているが、多数個を一列に設けてもよく、収納された歯間ブラシ体Bの係合用突起部Baを、後述する開口部5に位置させるように並べることができればよい。
【0022】
4はケース本体1にヒンジ部2で開閉自在に接続され係止部3によって閉鎖される蓋体であって、ケース本体1の保持部1aで挟持された歯間ブラシ体Bの歯間ブラシ本体部Bbを閉鎖時にケース本体1、即ちケース本体1の歯間ブラシ本体部Bbが収納される部位に押し付ける突起部4aが、天板の内面4bに設けられている蓋体である。また5はケース本体1の保持部1aで歯間ブラシ本体部Bbを挟持された歯間ブラシ体Bの係合用突起部Baに歯間ブラシ用スリーブSの係合部Saを挿入係合させることができる開口部であり、図2及び図3の如く、この開口部5はケース本体1の側面1cと蓋体4の側面4cとを跨ぐように形成されている。
【0023】
このような本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースは、衛生面から、金属製又は樹脂製であるとよい。また実際の使用時にはケース本体1を蓋体4で閉鎖した状態で、図4及び図5のように、ケース本体1と蓋体4との外面をそれぞれ指で押さえて、内部の歯間ブラシ体B(歯間ブラシ本体部Bb)をケース本体1の保持部1aと蓋体4の突起部4aとでしっかりと押さえるようにして使用されるものであるため、樹脂製である場合には、内部の歯間ブラシ本体部Bbの位置が確認できるように透明又は半透明であるとよい。また金属製又は不透明な樹脂製等である場合には、ケース本体1や蓋体4の外面に歯間ブラシ本体部Bbの位置を示すものが印刷等されていると指で押さえ易いので好ましい。
【0024】
このような本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースを実際に使用するには、先ず図1のように複数種類の歯間ブラシ体Bが収納された歯間ブラシ体収納ケースを、図3のように蓋体2を閉鎖した状態にして、図4の如く片手で保持する。
【0025】
その際に、例えば、図1において、右下に位置する歯間ブラシ体Bに歯間ブラシ用スリーブSを装着する場合には、図4の如く、ケース本体1及び蓋体4の外面から指で押さえることにより歯間ブラシ体Bに直接手を触れることなく、その装着したい歯間ブラシ体Bの歯間ブラシ本体部Bbをケース本体1の保持部1aと蓋体4の突起部4aとで衛生的にしっかりと保持して、確実に位置固定することができるのである。また図1の如く、ケース本体1には凹状部1bが設けられていて、歯間ブラシ本体部Bbの突起部Bbaを挿入することによって、歯間ブラシ本体部Bbの軸心方向の移動が防止されているのである。
【0026】
このようなケース本体1の凹状部1bとしては、ケース本体1の中央側に形成されていて、図1の如く比較的大きな卵状に形成された突起部Bbaが挿入される凹状部1bであると、この凹状部1bと蓋体4の突起部4aとで歯間ブラシ本体部Bbの突起部Bbaをしっかりと保持して、確実に位置固定することができ、歯間ブラシ本体部Bbの軸心方向の移動を防止することができるのである。なお、歯間ブラシ本体部Bbの中央部にリング状の突起部Bbaが形成されているような場合には、図1のように更にケース本体1の保持部1aの近傍に溝状の凹状部1bを形成させて挿入させることもできる。
【0027】
このようにしっかりと位置固定された歯間ブラシ体Bに対して、図2及び図3のように側面1c,4cに跨って形成された開口部5から歯間ブラシ用スリーブSを挿入することによって、図5の如く、歯間ブラシ用スリーブSの先端の係合部Saに歯間ブラシ体Bの係合用突起部Baを強く挿入係合させることができるのである。
【0028】
そして、図6のように蓋体4を開き、図7のように歯間ブラシ用スリーブSを把持した状態で上方へと引き上げ、歯間ブラシ体Bをケース本体1の保持部1aから取り外せばよいのである。
【0029】
次に、歯間ブラシ体Bをブラシ部Bcの太さや長さの異なる別の歯間ブラシ体Bに交換するには、使用後の歯間ブラシ体B等を洗浄等した後に、その歯間ブラシ体Bを本発明に係る歯間ブラシ体収納ケースに戻して収納し、新たな歯間ブラシ体Bを上述の図4〜7の手順に従って、新たに装着する必要がある。
【0030】
この際、使用後の歯間ブラシ体Bを歯間ブラシ体収納ケースに戻す手順は、前述のような歯間ブラシ体Bを歯間ブラシ用スリーブSに装着する方法と反対の手順、即ち図4図5図6図7の順に行った手順を反対に行うだけで簡単に歯間ブラシ体収納ケースに戻すことができるのである。
【0031】
具体的には、先ず歯間ブラシ用スリーブSを把持して、図7のような状態から、歯間ブラシ用スリーブSの先端に装着された歯間ブラシ体Bを、ケース本体1の保持部1aに上方から押し付けるようにしてはめ込んで、図6のような状態にする。そして、図5のように蓋体4を閉鎖してケース本体1及び蓋体4の外面から指で押さえることにより、歯間ブラシ体Bをケース本体1と蓋体4の突起部4aとでしっかりと保持して、歯間ブラシ体Bを動かないように位置固定する。そしてこの状態から、歯間ブラシ用スリーブSを強く引っ張れば、歯間ブラシ体Bを歯間ブラシ体収納ケース内に収納させた状態で両者の強い係合を解くことが簡単にできるのである。
【符号の説明】
【0032】
S 歯間ブラシ用スリーブ
Sa 係合部
B 歯間ブラシ体
Ba 係合用突起部
Bb 歯間ブラシ本体部
Bba 突起部
Bc ブラシ部
1 ケース本体
1a 保持部
1b 凹状部
1c 側面
2 ヒンジ部
3 係止部
4 蓋体
4a 突起部
4b 天板の内面
4c 側面
5 開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7