特許第5774984号(P5774984)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5774984ヘテロ環リンカーを有するカルビノール化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5774984
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】ヘテロ環リンカーを有するカルビノール化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 233/76 20060101AFI20150820BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20150820BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20150820BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20150820BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20150820BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20150820BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20150820BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 491/056 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 491/048 20060101ALI20150820BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 405/04 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20150820BHJP
   C07D 403/06 20060101ALI20150820BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   C07D233/76CSP
   A61P9/10
   A61P3/06
   A61P29/00
   A61P17/00
   A61P3/10
   A61P25/28
   A61P43/00 111
   C07D491/056
   C07D491/048
   A61K31/496
   C07D401/12
   C07D401/14
   C07D405/14
   C07D405/04
   C07D401/04
   C07D403/06
   A61K31/551
【請求項の数】5
【全頁数】106
(21)【出願番号】特願2011-511315(P2011-511315)
(86)(22)【出願日】2010年4月28日
(86)【国際出願番号】JP2010003039
(87)【国際公開番号】WO2010125811
(87)【国際公開日】20101104
【審査請求日】2013年2月7日
(31)【優先権主張番号】61/173,690
(32)【優先日】2009年4月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000163006
【氏名又は名称】興和株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【弁理士】
【氏名又は名称】東海 裕作
(72)【発明者】
【氏名】小浦 稔
(72)【発明者】
【氏名】住田 寿史
(72)【発明者】
【氏名】黒渕 さや佳
(72)【発明者】
【氏名】松田 隆行
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】榎本 敬
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 公幸
【審査官】 砂原 一公
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/065754(WO,A1)
【文献】 国際公開第2004/011448(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/024550(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式(I)
【化1】
〔式中、
V、Wは、それぞれ独立して、N又はC−Rを示し、
X、Yは、それぞれ独立して、CH、CH(C1−8アルキル)、C(C1−8アルキル)、C=O又はSOを示し、
Zは、CH又はNを示し、
、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−8アルキル基又はC2−8アルケニル基を示し、
は、C1−8アルキル基を示し、
は、C1−8アルコキシ基、C3−8シクロアルコキシ基及びC3−8シクロアルキルチオ基から選ばれる少なくとも1個の置換基を有してもよいC6−10アリール基又は、C1−8アルキル基、C1−8アルコキシ基及びC3−8シクロアルコキシ基から選ばれる少なくとも1個の置換基を有してもよい、窒素原子及び酸素原子から選ばれる1〜2個の複素原子を含む5乃至7員の芳香族複素環、不飽和複素環又はこれらの複素環とベンゼン環又はピリジン環が縮合した縮合複素環である5−11員ヘテロ環基を示し、
は、水素原子又はC1−8アルキル基を示し、
は水素原子、C1−8アルコキシC1−8アルキル基又はC6−10アリールC1−8アルキル基を示し、
Lはオキソ基で置換してもよいC1−8アルキル鎖を示し、
nは0〜2のいずれかの整数を示す。〕
で表されるカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物。
【請求項2】
請求項1に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬。
【請求項3】
アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、皮膚疾患、糖尿病又はアルツハイマー病の予防及び/又は治療剤である請求項2記載の医薬。
【請求項4】
請求項1に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする肝臓X受容体(LXR)調節剤。
【請求項5】
請求項1に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体からなる医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症等の動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、アレルギー性皮膚疾患等の皮膚疾患、糖尿病又はアルツハイマー病の予防及び/又は治療剤として有用な新規なLXRβアゴニストであるヘテロ環リンカーを有するカルビノール化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
肝臓X受容体(LXR)は、リガンド及び機能がともに不明なオーファンレセプターとしてクローニングされ、その後の研究から22−R−ヒドロキシコレステロールをはじめとするオキシステロール類の一部がリガンドとして作用することが報告された核内受容体である(非特許文献1〜3)。LXRは他の核内受容体であるレチノイドX受容体(RXR)とヘテロ二量体を形成し、標的遺伝子の転写をリガンド依存的に調節する。
【0003】
LXRのサブタイプとして、哺乳類では二種のLXR遺伝子(α及びβ)の存在が知られている。LXRα及びLXRβは、DNA上の同様の配列を認識し、付近の標的遺伝子の転写を活性化するが、その発現分布は両遺伝子間で大きく異なり、LXRαは肝臓、小腸、脂肪組織などのコレステロール代謝に関わる組織に特異的に発現しているのに対して、LXRβは調べられたほぼ全ての組織で普遍的に発現している(非特許文献4、5)。
【0004】
LXRの標的遺伝子として同定された遺伝子群のうちの多くは、ABCトランスポーター(ABCA1,ABCG1,ABCG5,ABCG8)をはじめとするコレステロール逆輸送(RCT)に関わる遺伝子(ApoE,CETP,及びLPL)である。従って、LXRの活性化はこれらの遺伝子発現を上昇させ、コレステロール逆輸送経路を活性化して、それにより末梢からのコレステロール流出を増加させ、HDLコレステロールを増加させるとともに、動脈硬化病変部位のコレステロール含量を減少させるものと期待されている(非特許文献6)。
さらに、LXRはNF−κBの抑制を介して、NO合成酵素、シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)、インターロイキン−6(IL−6)のような炎症性メディエーターの発現調節において重要な役割を果たしていることが報告されている(非特許文献7)。動脈硬化病変において炎症が非常に重要であることはよく知られており、病変部位におけるマクロファージ炎症性メディエーターの発現による動脈硬化の悪化をLXRリガンド又はLXRアゴニストにより抑えられることが期待される(非特許文献6、8)。
【0005】
また、LXRα及びβ欠損マウスに高コレステロール食を与えると、正常マウスに高コレステロール食を与えた場合と比較して、脂肪肝、血中のLDLコレステロール濃度上昇、HDLコレステロール濃度低下などの症状を示すことが報告されている(非特許文献9、10)。すなわち、LXRがコレステロール代謝において重要な役割を果たしていることが強く示唆されている。さらに、肝臓及び小腸等では正常なLXRα及びβの機能を持ち、マクロファージではLXRα及びβが欠損している動脈硬化モデルマウスの症状を解析することによりマクロファージにおけるLXRα及びβの活性が動脈硬化の罹患率に強い影響を及ぼすことが明らかにされている(非特許文献11)。従って、特にマクロファージにおいてLXR活性化によりコレステロール逆輸送を活性化することが、動脈硬化の治療に重要であるとされている。
【0006】
先行技術に開示されたLXR調節剤又はLXRアゴニストの用途として、高コレステロール血症やアテローム性動脈硬化症等の疾患への適用が報告されている(特許文献1、2)。また、LXRリガンドを投与した高脂肪食負荷LDL受容体欠損マウスにおいてHDLコレステロール上昇、VLDL及びLDLコレステロール低下並びに動脈硬化病変部位面積の減少が報告されている(非特許文献12)。
また、LXRリガンド又はLXRアゴニストは肝臓、脂肪組織において糖代謝を制御し、糖尿病を改善することが期待される(非特許文献6、8)。近年、LXRアゴニストを糖尿病モデル動物に投与することにより、インスリン感受性や血糖値が改善されることが報告されている(非特許文献13、14)。また、アルツハイマー病、炎症性疾患、皮膚疾患治療薬としての可能性も指摘されている(非特許文献15)。
【0007】
しかし、LXRアゴニストは、コレステロールエステル転送タンパク(CETP)を有する動物種に於いてはLDLコレステロールの増加をきたす事が報告されている(非特許文献16)。また、動物実験では、LXRアゴニスト投与により肝臓のLXRを活性化すると、脂肪酸合成に重要な酵素、例えば脂肪酸シンターゼ(FAS)又はステアリル−CoA不飽和化酵素(SCD−1)の転写活性化を介して脂肪酸及びトリグリセライドの合成亢進がおこることが観察される(非特許文献17)。なお、先行技術に開示されたLXR調節剤、LXRリガンド、LXRアゴニスト等に関しては、LXRα/βの選択性については何ら開示されていない。
【0008】
従って、ABCトランスポーターによるコレステロール逆輸送の活性化及びマクロファージ由来コレステロール流出の増加に対するアゴニスト活性を保持しつつ、脂肪酸及びトリグリセライド合成の亢進を介して作動する脂質異常症増悪作用をもたない、理想的な合成LXR結合性化合物が求められている。問題を解決する手法の1つとして、LXRβを選択的に活性化する化合物は、先行技術に開示されているLXR調節剤と比較して肝臓に高発現しているLXRαの活性化を抑えられることが期待でき、副作用として懸念される脂肪酸及びトリグリセライドの合成亢進が抑制されるという、理想的なプロファイルを有するものと考えられる(非特許文献6、8、15、18、19)。しかし、LXRαとβのリガンド結合部位の相同性が高いため、LXRαとβに対する作用に差がある化合物の創製は容易ではないと考えられている。
【0009】
実際、ベンゾフラン−5−酢酸誘導体(特許文献3)、2−アミノキナゾリン−4−オン誘導体(特許文献4)、テトラヒドロキノリン誘導体(特許文献5)、テトラヒドロカルバゾール誘導体(特許文献6)、イソキノリノン誘導体(特許文献7)、及びナフタレン誘導体(特許文献8)、芳香族アミノアルコール誘導体であるGW3965(特許文献9記載の実施例16)、ベンゼンスルホンアミド誘導体であるT0901317(特許文献10記載の実施例12)などLXRアゴニスト作用を有する化合物が報告されているが、LXRβに選択性の高いアゴニストはこれまでに報告されておらず、LXRβに高選択的な化合物が求められている。
【0010】
一方、キノリン骨格を有するLXRアゴニストが報告されている(特許文献11、非特許文献20−22)。例えばキノリン誘導体であるWAY-254011(非特許文献22の化合物4)はLXRβに選択的な結合能(binding affinity)を有することが報告されており(α/β比は5倍)、さらに、非特許文献22には結合能のα/β比が最大50倍である化合物の報告もある。しかしながら、アゴニスト作用についてGal4転写促進活性を測定しても、α/β比で最大で2.7倍程度の選択性が確認されているに過ぎず、LXRβに選択的に結合しているのにもかかわらず、LXRの標的遺伝子を発現する作用が弱いことが判る。したがって、LXRβ選択的に標的遺伝子を発現する作用を持つ化合物が依然として強く求められている。
【0011】
【特許文献1】特表2002-539155号公報
【特許文献2】特表2004-509161号公報
【特許文献3】国際公開WO2003/82192パンフレット
【特許文献4】国際公開WO2004/24161パンフレット
【特許文献5】国際公開WO2004/72046パンフレット
【特許文献6】米国特許公開2005/215577号公報
【特許文献7】国際公開WO2004/58717パンフレット
【特許文献8】国際公開WO2005/23188パンフレット
【特許文献9】国際公開WO2002/24632パンフレット
【特許文献10】国際公開WO2000/54759パンフレット
【特許文献11】国際公開WO2005/58834パンフレット
【非特許文献1】Janowskiら、Nature ,383, pp.728-731, 1996
【非特許文献2】Lehmannら、J. Biol. Chem., 272, pp.3137-3140, 1997
【非特許文献3】Fuら、J. Biol. Chem., 276, pp.38378-38387, 2001
【非特許文献4】Auboeufら、Diabetes, 46, pp.1319-1327, 1997
【非特許文献5】Luら、J. Biol. Chem., 276, pp.37735-37738, 2001
【非特許文献6】Zelcerら、J. Clin. Invest., 116, pp.607-614, 2006
【非特許文献7】Mangelsdorfら、 Nat. Med., 9, pp.213-219, 2003
【非特許文献8】Geyereggerら、Cell. Mol. Life Sci. 63, pp.524-539, 2006
【非特許文献9】Peetら、Cell, 93, pp.693-704, 1998
【非特許文献10】Albertiら、J. Clin. Invest., 107, pp.565-573, 2001
【非特許文献11】Tangiralaら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99, pp.11896-11901, 2002
【非特許文献12】Terasakaら、FEBS Lett., 536, pp.6-11, 2003
【非特許文献13】Caoら、J. Biol. Chem., 278, pp.1131-1136, 2003
【非特許文献14】Laffitteら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 100, pp.5419-5424, 2003
【非特許文献15】Lalaら、Curr. Opin. Investig. Drugs, 6, pp.934-943, 2005
【非特許文献16】Pieterら、J.Lipid Res., 46, pp.2182-2191, 2005
【非特許文献17】Schultzら、Genes Dev., 14, pp.2831-2838, 2000
【非特許文献18】Lundら、 Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol., 23, pp.1169-1177, 2003
【非特許文献19】Bradleyら、Drug Discov. Today Ther. Strateg. 2, pp.97-103, 2005
【非特許文献20】Huら、J. Med. Chem., 49, pp.6151-6154, 2006
【非特許文献21】Huら、Bioorg. Med. Chem., 15, pp.3321-3333, 2007
【非特許文献22】Huら、Bioorg. Med. Chem. Lett., 18, pp.54-59, 2008
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明は、LXRβに選択性の高いアゴニスト活性を示す新規な化合物の創製を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を続けた結果、カルビノール骨格とイミダゾリジン−2,4−ジオン骨格とがヘテロ環リンカーを介して結合した構造を有する化合物、すなわち後記一般式(I)で表される化合物がLXRβに選択性の高いアゴニスト活性を有することを見出し、本発明に至った。
【0014】
すなわち、本発明は、
[1]次の一般式(I)
【0015】
【化1】
〔式中、V、Wは、それぞれ独立して、N又はC−Rを示し、
X、Yは、それぞれ独立して、CH、CH(C1−8アルキル)、C(C1−8アルキル)、C=O又はSOを示し、
Zは、CH又はNを示し、
、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいC1−8アルキル基又はC2−8アルケニル基を示し、
は、C1−8アルキル基を示し、
は、置換基を有してもよいC6−10アリール基又は置換基を有してもよい5−11員ヘテロ環基を示し、
は、水素原子又はC1−8アルキル基を示し、
は水素原子、C1−8アルコキシC1−8アルキル基又は置換基を有してもよいC6−10アリールC1−8アルキル基を示し、
Lはオキソ基で置換してもよいC1−8アルキル鎖を示し、
nは0〜2のいずれかの整数を示す。〕
で表されるカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、
[2]前記[1]に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬、
[3]アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、皮膚疾患、糖尿病又はアルツハイマー病の予防及び/又は治療剤である前記[2]に記載の医薬、
[4]前記[1]に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物を有効成分とするLXR調節剤、
[5]前記[1]に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体からなる医薬組成物、
[6]治療を必要としている患者に、前記[1]に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、皮膚疾患、糖尿病又はアルツハイマー病の予防及び/又は治療方法、
[7]アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、皮膚疾患、糖尿病又はアルツハイマー病の予防及び/又は治療のための製剤を製造するための、前記[1]に記載のカルビノール化合物、若しくはその塩又はそれらの溶媒和物の使用、に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明における用語の定義は以下の通りである。
【0017】
本発明において、「ハロゲン」原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0018】
本発明において、「C1−8アルキル基」とは、直鎖、又は分岐鎖の炭素数1−8のアルキル基を意味する。例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
【0019】
本発明において、「C2−8アルケニル基」とは、アルキル鎖上のいずれか1カ所以上に炭素−炭素二重結合を有する炭素数2〜8の直鎖、又は分岐鎖のアルケニル基を意味する。例えば、エテニル基、プロパ−1−エン−1−イル基、プロパ−2−エン−1−イル基、プロパ−1−エン−2−イル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、ブタ−1−エン−2−イル基、ブタ−3−エン−2−イル基、ペンタ−1−エン−1−イル基、ペンタ−4−エン−1−イル基、ペンタ−1−エン−2−イル基、ペンタ−4−エン−2−イル基、3−メチル−ブタ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−5−エン−1−イル基、ヘプタ−1−エン−1−イル基、ヘプタ−6−エン−1−イル基、オクタ−1−エン−1−イル基、オクタ−7−エン−1−イル基等が挙げられる。
【0020】
本発明の「C1−8アルコキシ基」としては、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、1−メチルエトキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基、1−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、3−メチルペントキシ基、2−メチルペントキシ基、1−メチルペントキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、1−エチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基等が挙げられる。また、「C1−8アルコキシC1−8アルキル基」とは、「C1−8アルコキシ基」が前記C1−8アルキル基に結合した基を示し、例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。
【0021】
本発明において、「C3−8シクロアルコキシ基」としては、例えばシクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペントキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基等が挙げられる。
【0022】
本発明において、「C1−8アシル基」としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基等のアルキルカルボニル基、アクリロイル基等のアルケニルカルボニル基、ベンゾイル基等のアリールカルボニル基等が挙げられる。また、「C1−8アシルオキシ基」としては、例えばホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基等のアルケニルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールカルボニルオキシ基等が挙げられる。
【0023】
本発明において、「C6−10アリール基」とは、単環又は多環の炭素数6〜10のアリール基を意味する。ここで、多環アリール基の場合は、完全不飽和に加え、部分飽和の基も包含する。例えばフェニル基、ナフチル基、アズレニル基、インデニル基、インダニル基、テトラリニル基等が挙げられる。
【0024】
本発明において、「C6−10アリールC1−8アルキル基」とは、前記C6−10アリール基と上記C1−8アルキル基とが結合した基を意味する。例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニル−n−プロピル基、4−フェニル−n−ブチル基、5−フェニル−n−ペンチル基、8−フェニル−n−オクチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
【0025】
本発明において、「5−11員ヘテロ環基」とは、環を構成する原子として炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至4個の複素原子を含む5乃至7員の芳香族複素環、飽和複素環、不飽和複素環又はこれらの複素環とベンゼン環が縮合した縮合複素環を意味する。例えば、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、ピロール−1−イル基、ピロール−2−イル基、ピロール−3−イル基、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、ピラジン−2−イル基、ピラジン−3−イル基、ピリミジン−2−イル基、ピリミジン−4−イル基、ピリミジン−5−イル基、ピリミジン−6−イル基、ピリダジン−3−イル基、ピリダジン−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル基、1,4−ベンゾジオキシン−5−イル基、1,4−ベンゾジオキシン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル基、ベンゾフラン−2−イル基、ベンゾフラン−3−イル基、ベンゾフラン−4−イル基、ベンゾフラン−5−イル基、ベンゾフラン−6−イル基、ベンゾフラン−7−イル基、ベンゾチオフェン−2−イル基、ベンゾチオフェン−3−イル基、ベンゾチオフェン−4−イル基、ベンゾチオフェン−5−イル基、ベンゾチオフェン−6−イル基、ベンゾチオフェン−7−イル基、キノキサリン−2−イル基、キノキサリン−5−イル基、キノキサリン−6−イル基、インドール−1−イル基、インドール−2−イル基、インドール−3−イル基、インドール−4−イル基、インドール−5−イル基、インドール−6−イル基、インドール−7−イル基、イソインドール−1−イル基、イソインドール−2−イル基、イソインドール−4−イル基、イソインドール−5−イル基、イソインドール−6−イル基、イソインドール−7−イル基、イソベンゾフラン−1−イル基、イソベンゾフラン−4−イル基、イソベンゾフラン−5−イル基、イソベンゾフラン−6−イル基、イソベンゾフラン−7−イル基、クロメン−2−イル基、クロメン−3−イル基、クロメン−4−イル基、クロメン−5−イル基、クロメン−6−イル基、クロメン−7−イル基、クロメン−8−イル基、イミダゾール−1−イル基、イミダゾール−2−イル基、イミダゾール−4−イル基、イミダゾール−5−イル基、ピラゾール−1−イル基、ピラゾール−3−イル基、ピラゾール−4−イル基、ピラゾール−5−イル基、チアゾール−2−イル基、チアゾール−4−イル基、チアゾール−5−イル基、オキサゾール−2−イル基、オキサゾール−4−イル基、オキサゾール−5−イル基、イソオキサゾール−3−イル基、イソオキサゾール−4−イル基、イソオキサゾール−5−イル基、ピロリジン−2−イル基、ピロリジン−3−イル基、ベンゾイミダゾール−1−イル基、ベンゾイミダゾール−2−イル基、ベンゾイミダゾール−4−イル基、ベンゾイミダゾール−5−イル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、ベンゾチアゾール−4−イル基、ベンゾチアゾール−5−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−4−イル基、ベンゾオキサゾール−5−イル基、キノリン−2−イル基、キノリン−3−イル基、キノリン−4−イル基、キノリン−5−イル基、キノリン−6−イル基、キノリン−7−イル基、キノリン−8−イル基、イソキノリン−1−イル基、イソキノリン−3−イル基、イソキノリン−4−イル基、イソキノリン−5−イル基、イソキノリン−6−イル基、イソキノリン−7−イル基、イソキノリン−8−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、モルホリノ基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1,2,3−トリアゾール−5−イル基、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、1,2,4−トリアゾール−5−イル基、テトラゾール−1−イル基、テトラゾール−2−イル基、インドリン−4−イル基、インドリン−5−イル基、インドリン−6−イル基、インドリン−7−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−5−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−7−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−8−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−5−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル基、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル基等が挙げられる。
【0026】
本発明において、「C1−8アルキル鎖」とは、炭素数1〜8の直鎖又は分岐を有する2価の炭化水素鎖を意味し、例えば、メチレン鎖、エチレン鎖、トリメチレン鎖、メチルエチレン鎖、テトラメチレン鎖、1,2−ジメチルエチレン鎖、ペンタメチレン鎖、1−メチルテトラメチレン鎖、2−メチルテトラメチレン鎖、ヘキサメチレン鎖、へプタメチレン鎖、オクタメチレン鎖等が挙げられる。
【0027】
本発明において、「置換基を有してもよいC1−8アルキル基」、「置換基を有してもよいC6−10アリール基」、「置換基を有してもよい5−11員ヘテロ環基」「置換基を有してもよいC6−10アリールC1−8アルキル基」における「置換基」として、以下の基が挙げられる。
ハロゲン原子、C1−8アルキル基、ハロC1−8アルキル基、C2−8アルケニル基、C2−8アルキニル基、C3−8シクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、モノC1−8アルキルアミノ基、ジC1−8アルキルアミノ基、C1−8アルコキシ基、ハロC1−8アルコキシ基、C1−8アシル基、カルボキシル基、C1−8アシルオキシ基、C1−8アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、C6−10アリール基、5−11員ヘテロアリール基、C6−10アリールC1−8アルコキシ基、C1−8アルキルチオ基、、C1−8アルキルスルフィニル基、C1−8アルキルスルホニル基、C6−10アリールチオ基、C6−10アリールスルフィニル基、C6−10アリールスルホニル基、C3−8シクロアルキルチオ基、C3−8シクロアルコキシ基等。
【0028】
上記置換基のうち、「ハロゲン原子」、「C1−8アルキル基」、「C2−8アルケニル基」、「C1−8アルコキシ基」、「C1−8アシル基」及び「C6−10アリール基」は、前記と同様の定義である。
【0029】
上記置換基のうち、「ハロC1−8アルキル基」とは、C1−8アルキル基にハロゲン原子が好ましくは1〜9個結合した基を意味し、例えば、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基等が挙げられる。
【0030】
上記置換基のうち、「ハロC1−8アルコキシ基」とは、前記ハロC1−8アルキル基が酸素原子に結合した基を意味し、例えば、トリフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、3−フルオロプロポキシ基、3−クロロプロポキシ基、4−フルオロブトキシ基、4−クロロブトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エトキシ基等が挙げられる。
【0031】
上記置換基のうち、「C2−8アルキニル基」とは、アルキル鎖上のいずれか1カ所以上に炭素-炭素三重結合を有する炭素数2〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキニル基を意味し、例えば、エチニル基、プロパ-1-イン-1-イル基、プロパ-2-イン-1-イル基、ブタ-1-イン-1-イル基、ブタ-3-イン-1-イル基、1-メチルプロパ-2-イン-1-イル基、ペンタ-1-イン-1-イル基、ペンタ-4-イン-1-イル基、ヘキサ-1-イン-1-イル基、ヘキサ-5-イン-1-イル基等が挙げられる。
【0032】
上記置換基のうち、「C3−8シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
【0033】
上記置換基のうち、「モノC1−8アルキルアミノ基」としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、1−メチルブチルアミノ基、1−エチルプロピルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基、3−メチルペンチルアミノ基、2−メチルペンチルアミノ基、1−メチルペンチルアミノ基、3,3−ジメチルブチルアミノ基、2,2−ジメチルブチルアミノ基、1,1−ジメチルブチルアミノ基、1,2−ジメチルブチルアミノ基、1,3−ジメチルブチルアミノ基、2,3−ジメチルブチルアミノ基、1−エチルブチルアミノ基、2−エチルブチルアミノ基等が挙げられる。
【0034】
上記置換基のうち、「ジC1−8アルキルアミノ基」としては、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチル−n−プロピルアミノ基、エチル−n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、メチルイソプロピルアミノ基、エチルイソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、メチル−n−ブチルアミノ基、エチル−n−ブチルアミノ基、n−プロピル−n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基等である。
【0035】
上記置換基のうち、「C1−8アシルオキシ基」としては、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基等が挙げられる。
【0036】
上記置換基のうち、「C1−8アルコキシカルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−ペントキシカルボニル基、イソペントキシカルボニル基、ネオペントキシカルボニル基、1−メチルブトキシカルボニル基、1−エチルプロポキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルオキシカルボニル基、3−メチルペントキシカルボニル基、2−メチルペントキシカルボニル基、1−メチルペントキシカルボニル基、3,3−ジメチルブトキシカルボニル基、2,2−ジメチルブトキシカルボニル基、1,1−ジメチルブトキシカルボニル基、1,2−ジメチルブトキシカルボニル基、1,3−ジメチルブトキシカルボニル基、2,3−ジメチルブトキシカルボニル基、1−エチルブトキシカルボニル基、2−エチルブトキシカルボニル基等が挙げられる。
【0037】
上記置換基のうち、「5−11員ヘテロアリール基」とは、環を構成する原子として炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至4個の複素原子を含む5乃至7員の芳香族複素環、飽和複素環、不飽和複素環又はこれらの複素環とベンゼン環が縮合した縮合複素環を意味する。例えば、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、ピロ−ル−1−イル基、ピロ−ル−2−イル基、ピロ−ル−3−イル基、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、ピラジン−2−イル基、ピラジン−3−イル基、ピリミジン−2−イル基、ピリミジン−4−イル基、ピリミジン−5−イル基、ピリミジン−6−イル基、ピリダジン−3−イル基、ピリダジン−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イル基、1,4−ジヒドロベンゾジオキシン−5−イル基、1,4−ジヒドロベンゾジオキシン−6−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル基、ベンゾフラン−2−イル基、ベンゾフラン−3−イル基、ベンゾフラン−4−イル基、ベンゾフラン−5−イル基、ベンゾフラン−6−イル基、ベンゾフラン−7−イル基、ベンゾチオフェン−2−イル基、ベンゾチオフェン−3−イル基、ベンゾチオフェン−4−イル基、ベンゾチオフェン−5−イル基、ベンゾチオフェン−6−イル基、ベンゾチオフェン−7−イル基、キノキサリン−2−イル基、フロピリジン−2−イル基、フロピリジン−3−イル基、フロピリジン−4−イル基、フロピリジン−5−イル基、フロピリジン−6−イル基、フロピリジン−7−イル基、2,3−ジヒドロフロピリジン−2−イル基、2,3−ジヒドロフロピリジン−3−イル基、2,3−ジヒドロフロピリジン−4−イル基、2,3−ジヒドロフロピリジン−5−イル基、2,3−ジヒドロフロピリジン−6−イル基、2,3−ジヒドロフロピリジン−7−イル基、2,3−ジヒドロ1,4−ジオキシノピリジン−5−イル基、2,3−ジヒドロ1,4−ジオキシノピリジン−6−イル基、2,3−ジヒドロ1,4−ジオキシノピリジン−7−イル基、2,3−ジヒドロ1,4−ジオキシノピリジン−8−イル基等が挙げられる。
【0038】
上記置換基のうち、「C6−10アリールC1−8アルコキシ基」とは、前記「C6−10アリールC1−8アルキル基」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、ナフチルメチルオキシ基等が挙げられる。
【0039】
上記置換基のうち、「C1−8アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、1−メチルブチルチオ基、1−エチルプロピルチオ基、n−ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基、3−メチルペンチルチオ基、2−メチルペンチルチオ基、1−メチルペンチルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2,2−ジメチルブチルチオ基、1,1−ジメチルブチルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、1,3−ジメチルブチルチオ基、2,3−ジメチルブチルチオ基、1−エチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基等が挙げられる。
【0040】
上記置換基のうち、「C1−8アルキルスルフィニル基」としては、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n−プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、n−ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec−ブチルスルフィニル基、tert−ブチルスルフィニル基、n−ペンチルスルフィニル基、イソペンチルスルフィニル基、ネオペンチルスルフィニル基、1−メチルブチルスルフィニル基、1−エチルプロピルスルフィニル基、n−ヘキシルスルフィニル基、イソヘキシルスルフィニル基、3−メチルペンチルスルフィニル基、2−メチルペンチルスルフィニル基、1−メチルペンチルスルフィニル基、3,3−ジメチルブチルスルフィニル基、2,2−ジメチルブチルスルフィニル基、1,1−ジメチルブチルスルフィニル基、1,2−ジメチルブチルスルフィニル基、1,3−ジメチルブチルスルフィニル基、2,3−ジメチルブチルスルフィニル基、1−エチルブチルスルフィニル基、2−エチルブチルスルフィニル基等が挙げられる。
【0041】
上記置換基のうち、「C1−8アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、イソペンチルスルホニル基、ネオペンチルスルホニル基、1−メチルブチルスルホニル基、1−エチルプロピルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基、イソヘキシルスルホニル基、3−メチルペンチルスルホニル基、2−メチルペンチルスルホニル基、1−メチルペンチルスルホニル基、3,3−ジメチルブチルスルホニル基、2,2−ジメチルブチルスルホニル基、1,1−ジメチルブチルスルホニル基、1,2−ジメチルブチルスルホニル基、1,3−ジメチルブチルスルホニル基、2,3−ジメチルブチルスルホニル基、1−エチルブチルスルホニル基、2−エチルブチルスルホニル基等が挙げられる。
【0042】
上記置換基のうち、「C6−10アリールチオ基」としては、例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基、アズレニルチオ基等が挙げられる。
【0043】
上記置換基のうち、「C6−10アリールスルフィニル基」としては、例えば、ベンゼンスルフィニル基、p−トルエンスルフィニル基、p−クロロベンゼンスルフィニル基、ナフタレン−1−イルスルフィニル基、ナフタレン−2−イルスルフィニル基等が挙げられる。
【0044】
上記置換基のうち、「C6−10アリールスルホニル基」としては、例えば、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、p−クロロベンゼンスルホニル基、ナフタレン−1−イルスルホニル基、ナフタレン−2−イルスルホニル基等が挙げられる。
【0045】
上記置換基のうち、「C3−8シクロアルキルチオ基」としては、例えばシクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロへキシルチオ基、シクロヘプチルチオ基、シクロオクチルチオ基等が挙げられる。
【0046】
上記置換基のうち、「C3−8シクロアルコキシ基」としては、例えばシクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペントキシ基、シクロへキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基等が挙げられる。
【0047】
その他、ここに定義のない基は、通常の定義に従う。
【0048】
本発明の好ましい様態として、以下のものを挙げることができる。
【0049】
一般式(I)中、R、R、Rにおける、置換基を有してもよいC1−8アルキル基としては、C1−4アルキル基が好ましく、n−プロピル基がより好ましい。
【0050】
一般式(I)中、R、R、Rにおける、C2−8アルケニル基としては、C2−4アルケニル基が好ましく、プロパ−2−エン−1−イル基がより好ましい。
【0051】
一般式(I)中、RのC1−8アルキル基としては、C1−4アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0052】
一般式(I)中、RのC6−10アリール基としては、フェニル基が好ましい。このフェニル基は置換基を有するものが好ましく、置換基としては、1−メチルエトキシ基等のC1−8アルコキシ基、シクロプロポキシ基等のC3−8シクロアルコキシ基、シクロプロピルチオ基等のC3−8シクロアルキルチオ基等が好ましい。
【0053】
一般式(I)中、Rの5−11員ヘテロ環基としては、環を構成する原子として炭素原子以外に窒素原子及び酸素原子から選ばれる1〜2個の複素原子を含む5乃至7員の芳香族複素環、不飽和複素環又はこれらの複素環とベンゼン環又はピリジン環が縮合した縮合複素環が好ましく、ピリジル基、1,3−ベンゾジオキソニル基、1,4−ジヒドロベンゾジオキシニル基、2,3−ジヒドロベンゾフラニル基、ベンゾフラニル基、フロピリジニル基、2,3−ジヒドロフロピリジニル基、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキシノピリジニル基がより好ましい。これらの5−11員ヘテロ環基は1〜置換可能な最大数の置換基を有してもよく、置換基としてはメチル基等のC1−8アルキル基、メトキシ基、1−メチルエトキシ基等のC1−8アルコキシ基、シクロプロポキシ等のC3−8シクロアルコキシ基が好ましい。
【0054】
一般式(I)中、Rは好ましくは水素原子である。
【0055】
一般式(I)中、RにおけるC1−8アルコキシC1−8アルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基等が好ましい。
【0056】
一般式(I)中、Rにおける置換基を有してもよいC6−10アリールC1−8アルキル基としては、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等が好ましい。
【0057】
一般式(I)中、X、YのCH(C1−8アルキル)、C(C1−8アルキル)における「アルキル」部としては、メチル、エチルが好ましい。
【0058】
一般式(I)中、Lにおける、オキソ基で置換してもよいC1−8アルキル鎖としては、1,2−エチレン鎖、1−オキソ−1,2−エチレン鎖、1,2−プロピレン鎖が好ましい。
【0060】
一般式(I)中、nとしては、0〜2のいずれかの整数が好ましく、整数1又は2がより好ましい。
【0061】
一般式(I)で表されるカルビノール化合物の付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリアルキルアミン塩等の有機塩基塩、塩酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩等の有機酸塩等が挙げられるが、薬学上許容される塩であれば特に制限されない。
【0062】
一般式(I)で表されるカルビノール化合物の溶媒和物としては、水和物等が挙げられる。
本発明化合物に幾何異性体又は光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。
【0063】
化合物(I)は種々の公知の方法で製造することができ、特に制限されるものではなく、例えば、次の反応工程に従い製造することができる。すなわち一般式(II)で示される誘導体に、一般式(III)で示されるイミダゾリジン−2,4−ジオン化合物を反応させると、化合物(I)を製造することができる。この反応経路を化学反応式で示すと次の通りである。
【0064】
【化2】
【0065】
(式中、R、R、R、R4、R5、R6、X、Y、Z、V、W、L及びnは前記と同じものを示し、Mはハロゲン原子、水酸基等の脱離性残基を示す。)
【0066】
Mがハロゲン原子の場合、一般式(II)で示される誘導体を、溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、イミダゾリジン−2,4−ジオン化合物(III)と反応させることにより目的物(I)を製造することができる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は、特に制限はないが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等のアルコールの金属塩類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃にて、1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物が得られる。
【0067】
Mが水酸基の場合、一般式(II)で示される誘導体、一般式(III)で示されるイミダゾリジン−2,4−ジオン化合物、ホスフィン試薬を反応溶媒に溶解し、これにアゾ系試薬、又は、エチレンジカルボン酸試薬を加えて、アルゴン、又は、窒素雰囲気下、0℃〜100℃、好ましくは、室温〜80℃で、2時間〜1日間反応させる光延反応を適用することにより化合物(I)を製造することができる。本反応で用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、アセトン、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化メチレン等を用いることができ、中でもN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリルが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランが特に好ましい。ホスフィン試薬としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリシクロへキシルホスフィン等のトリアルキルホスフィン及びトリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィノポリスチレン等のトリアリールホスフィンが挙げられ、このうちトリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンが好ましい。アゾ系試薬としては、例えばアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)、アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(DBAD)、1,1’−アゾビス(N,N−ジメチルホルムアミド)(TMAD)、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(ADDP)、1,1’−アゾビス(N,N−ジイソプロピルホルムアミド)(TIPA)、1,6−ジメチル−1,5,7−ヘキサヒドロ−1,4,6,7−テトラゾシン−2,5−ジオン(DHTD)等が挙げられ、特にアゾジカルボン酸ジエチルが好ましい。
【0068】
また、一般式(III)で示されるイミダゾリジン−2,4−ジオン化合物と反応する官能基が他にある場合、一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)で保護した後、適当な時点で脱保護することで、目的の化合物を得ることができる。
【0069】
一般式(II)で示される誘導体は、次の反応経路で製造することができる。
【0070】
【化3】
【0071】
(式中、R、R、R、X、Y、Z、V、W、L、M及びnは前記と同じものを示し、Rはカルボキシル基に変換可能な基を示し、Rはハロゲン原子又は脱離性残基を示す。)
【0072】
一般式(IV)から一般式(V)への反応は、置換基Rをカルボキシル基に変換する工程であり、例えば、メチル基、ヒドロキシメチル基又はアルデヒドの酸化、エステル、アミド、ニトリルの加水分解、ハロゲノ基をグリニヤール試薬に変換した後炭酸ガスと反応する方法など種々の公知カルボキシル基生成反応を適用すればよい。
【0073】
上記方法で得られたカルボン酸化合物(V)からヘキサフルオロカルビノール化合物(VII)への誘導は、公知の文献(Tetrahedron, 61 (2005) 1813-1819)、すなわち、カルボン酸化合物(V)を一般に用いられる方法(Comprehensive Organic Transformations Second Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考に、酸ハロゲン化物、酸無水物又はエステル(VI)に変換した後、(トリフルオロメチル)トリメチルシランとテトラメチルアンモニウムフルオリドを用いて、ヘキサフルオロカルビノール化合物(VII)へ誘導する方法を用いて製造することが出来る。
文献では、トリフルオロメチル源として、(トリフルオロメチル)トリメチルシランを用いているが、これに限定されるものでなく、トリエチル(トリフルオロメチル)シラン、トリイソプロピル(トリフルオロメチル)シラン、メチルジフェニル(トリフルオロメチル)シラン、ジメチル(ジフェニル)トリフルオロメチルシラン等を使用しても良い。また(ペンタフルオロエチル)トリメチルシランや(ヘプタフルオロプロピル)トリメチルシラン等のペルフルオロアルキルシラン類を用いれば、ペルフルオロアルキル化することも出来る。また、フッ素化合物として、テトラメチルアンモニウムフルオリドを用いているが、これに限定されるものでなく、テトラエチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムフルオリド等のテトラアルキルアンモニウム塩や、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等の金属塩を用いても良い。溶媒はジメトキシエタンの他に、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン等を単独又は組み合わせて使用することができる。エステルとしては、メタノール等の脂肪族アルコールとのエステル、ペンタフルオロフェノール等の芳香族アルコールとのエステル等が挙げられる。酸無水物としては、酢酸等の脂肪族カルボン酸との酸無水物、安息香酸等の芳香族カルボン酸との酸無水物等が挙げられる。
【0074】
得られたヘキサフルオロカルビノール化合物(VII)に溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、Rのハロゲン化物を反応させることにより目的物(II)を製造することができる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は、特に制限は無いが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等のアルコールの金属塩類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の有機金属類を使用することができる。
【0075】
Mが水酸基の場合、副反応を回避するために当該水酸基を保護して各反応を行ってもよい。保護、脱保護条件としては一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
【0076】
一般式(IV)で示される誘導体は、次の反応経路で製造することができる。
【0077】
【化4】
【0078】
(式中、R、R、R、X、Y、Z、V、W、Z、L、M及びnは前記と同じものを示し、R10はアルデヒド基、アルデヒド基に変換可能な官能基又はハロゲン原子を示し、R11はハロゲン原子又は水酸基を示す。)
【0079】
11がハロゲン原子の場合、一般式(VIII)で示される誘導体を、溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下又は非存在下、一般式(IX)と反応させることにより目的物(XII)を製造することができる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は、特に制限はないが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等のアルコールの金属塩類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。金属触媒としては特に制限はないが、パラジウム触媒、ニッケル触媒、銅酸化物や銅塩等を使用することができる。好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃にて、1分〜5日間、好ましくは30分〜3日間反応させることによって目的物が得られる。また、必要に応じてマイクロ波照射下で反応を行ってもよい。
【0080】
11が水酸基の場合、スルホニル基等の脱離基へ誘導し、一般式(VIII)で示される誘導体を、溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下又は非存在下、一般式(IX)と反応させることにより目的物(XII)を製造することができる。スルホニル基等の脱離基へ誘導する反応を行う溶媒としては、特に制限は無いが、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は、特に制限はないが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等のアルコールの金属塩類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。金属触媒としては特に制限はないが、パラジウム触媒、ニッケル触媒、銅酸化物や銅塩等を使用することができる。好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃にて、1分〜5日間、好ましくは30分〜3日間反応させることによって目的物が得られる。また、R11の水酸基をハロゲン原子に変換し、前記反応を経て目的物(XII)を製造することもできる。
【0081】
10がハロゲン原子の場合、上記方法で得られた一般式(XII)で示される誘導体を、塩基の存在下、金属触媒存在下でボロン酸誘導体と溶媒中で反応させることによって目的物である一般式(IV)の誘導体が得られる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は特に制限は無いが、例えばピリジン、トリエチレンアミン等の有機アミン類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、フッ化セシウム等を使用することができる。金属触媒としては特に制限はないが、パラジウム触媒、ニッケル触媒、銅酸化物や銅塩等を使用することができる。好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃にて、1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物である一般式(IV)の誘導体が得られる。
【0082】
10がアルデヒド基又はアルデヒド基に変換可能な官能基の場合は、上記方法で得られた一般式(XII)で示される誘導体を、塩基の存在下又は非存在下、Wittig 試薬又はHorner-Wadsworth-Emmons 試薬を溶媒中で反応させることによって目的物である一般式(IV)の誘導体が得られる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は特に制限は無いが、例えばピリジン、トリエチレンアミン等の有機アミン類、ブチルリチウム等のアルキルリチウム類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、フッ化セシウム等を使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃にて、1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物である一般式(IV)の誘導体が得られる。
【0083】
また、一般式(VIII)で示される誘導体のうち、V又はWの何れか一つがNの場合は例えば、次の反応工程に従い製造することができる。
【0084】
【化5】
【0085】
(式中、R、R、R10、R11、V、及びWは前記と同じものを示す。R12はハロゲン原子又は水酸基を示す。)
【0086】
一般式(XIV)で示される誘導体に、例えばChichibabin反応として知られるアミノ基への置換反応を用いることにより一般式(XV)で示される誘導体が得られる。本工程は、アルカリ金属アミド存在下、溶媒中で反応させる反応であり、ここで溶媒としては特に制限はないが、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル等を単独又は組み合わせて使用することができる。アルカリ金属アミドとしては特に制限はないが、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド等が使用できる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜120℃にて、1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物である一般式(XV)の誘導体が得られる。
【0087】
上記方法で得られた一般式(XV)をハロゲン化剤と溶媒中で反応させる事によって、一般式(XVI)の誘導体が得られる。ここで使用するハロゲン化剤は特に制限はないが、例えば塩素、臭素、ヨウ素、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨージド、N−クロロこはく酸イミド、N−ブロモこはく酸イミド、N−ヨードこはく酸イミド、四臭化炭素等を使用することができる。また、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム等のハロゲン化物塩を過酸化水素水や次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の酸化剤で酸化して系内でハロゲン化剤を発生させ反応することもできる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜120℃にて、1分〜5日間、好ましくは1分〜1日間反応させることによって目的物である一般式(XVI)の誘導体が得られる。
【0088】
化合物(XVI)をジアゾ化して得られるジアゾニウム塩を酸性水溶液中で熱分解して、ハロゲン化芳香環化合物(XVII)に誘導できる。ここで使用する酸としては、特に制限はないが、例えばp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、ギ酸、塩酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸等を使用することができるがこの限りではない。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチルウレア、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。
【0089】
上記方法で得られた一般式(XVII)のハロゲン原子又は水酸基をカルボキシル基に変換可能な基に変換する方法は、一般に用いられる方法(Comprehensive Organic Transformations Second Edition, John Wiley& Sons, Inc)を参考に行うことが出来る。すなわち、一般式(XVII)を溶媒中塩基性条件下、一酸化炭素、N,N-ジメチルホルムアミド等と反応させることにより一般式(VIII)へ誘導することができる。また一般式(XVII)を溶媒中、金属試薬存在下又は非存在下ニトリル化剤と反応させることにより一般式(VIII)へ誘導することができる。
【0090】
さらに一般式(II)で示される誘導体は、次の反応経路で製造することができる。
【0091】
【化6】
【0092】
(式中、R、R、R、X、Y、Z、V、W、L、M及びnは前記と同じものを示し、R13は保護基を示し、R14はハロゲン原子又は水酸基を示す。)
【0093】
R13で示される保護基は、一般的に用いられるものであればよく、一般式(XVIII)から一般式(XIX)への脱保護条件としては、例えば文献(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
【0094】
14がハロゲン原子の場合、一般式(XIX)で示される誘導体を、溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、一般式(XX)と反応させることにより目的物(II)を製造することができる。溶媒としては、特に制限は無いが、例えばテトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は、特に制限はないが、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム等のアルコールの金属塩類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。反応条件は、−80〜150℃、好ましくは0〜100℃にて、1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物が得られる。
【0095】
14が水酸基の場合、一般式(XIX)で示される誘導体と一般式(XX)で示される誘導体を反応溶媒に溶解し、これにアゾ系試薬、又は、エチレンジカルボン酸試薬を加えて、アルゴン、又は、窒素雰囲気下、0℃〜100℃、好ましくは、室温〜80℃で、2時間〜1日間反応させる光延反応を適用することにより化合物(II)を製造することができる。本反応で用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、アセトン、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化メチレン等を用いることができ、中でもN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリルが好ましく、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランが特に好ましい。ホスフィン試薬としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリシクロへキシルホスフィン等のトリアルキルホスフィン及びトリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィノポリスチレン等のトリアリールホスフィンが挙げられ、このうちトリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンが好ましい。アゾ系試薬としては、例えばアゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)、1,1’−アゾビス(N,N−ジメチルホルムアミド)(TMAD)、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(ADDP)、1,1’−アゾビス(N,N−ジイソプロピルホルムアミド)(TIPA)、1,6−ジメチル−1,5,7−ヘキサヒドロ−1,4,6,7−テトラゾシン−2,5−ジオン(DHTD)等が挙げられ、特にアゾジカルボン酸ジエチルが好ましい。
【0096】
L−R14がカルボン酸の場合、一般式(XIX)で示される誘導体と一般式(XX)で示される誘導体を反応溶媒に溶解し、これに一般的に用いられる縮合剤を加えて、アルゴン、又は、窒素雰囲気下、0℃〜100℃、好ましくは、室温〜80℃で、2時間〜1日間反応させることにより化合物(II)を製造することができる。本反応で用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ニトロメタン、アセトン、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化メチレン等を用いることができ、中でも酢酸エチル、トルエン、クロロホルム、塩化メチレンが好ましく、クロロホルム、塩化メチレンが特に好ましい。縮合試薬としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCDI)等のカルボジイミド系試薬、(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシドテトラフルオロボラート(TBTU)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HCTU)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシドテトラフルオロボラート(TCTU)等のホスホニウム塩型あるいはグアニジウム塩型試薬が挙げられ、このうちジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、が好ましい。添加剤としては、例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBt)、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ―1,2,3―ベンゾトリアジン(HOOBt)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)等が挙げられる。
【0097】
また、一般式(XVIII)で示される誘導体は、上記方法で得られた一般式(XXI)で示される誘導体を、前記した一般式(XII)から(IV)への製造工程に従って反応させることにより、次の反応経路で製造することができる。
【0098】
【化7】
【0099】
(式中、R、R、R、R10、R13、X、Y、Z、V、W、及びnは前記と同じものを示す。)
【0100】
また、一般式(XXI)で示される誘導体は、次の反応経路で製造することができる。
【0101】
【化8】
【0102】
(式中、R、R、R、R、R10、R11、R13、X、Y、Z、V、W、及びnは前記と同じものを示す。)
【0103】
一般式(XXII)から(XXIII)、(XXIV)を経て一般式(XXV)を得る反応は、前記した一般式(IV)から(V)、(VI)を経て一般式(VII)を製造する工程に従って行うことができる。
【0104】
一般式(XXV)から一般式(XXVII)を得る反応は、前記した一般式(VIII)から一般式(XII)を製造する工程に従って行うことができる。
【0105】
一般式(XXVII)から一般式(XXI)を得る反応は、前記した一般式(VII)から一般式(II)を製造する工程に従って行うことができる。
【0106】
イミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体(III)の製造法は、ドイツ特許335993号に記載されており、この特許を参考に種々のイミダゾリジン−2,4−ジオン誘導体を製造することができる。
【0107】
本発明の一般式(I)で表されるカルビノール化合物は、上記の方法によって得られるが、さらに必要に応じて再結晶法、カラムクロマトグラフィー等の通常の精製手段を用いて精製することができる。また必要に応じて、常法によって前記した所望の塩又は溶媒和物にすることもできる。
【0108】
かくして得られる一般式(I)で表されるカルビノール化合物、その塩又はそれらの溶媒和物(以下、あわせて「一般式(I)で表される化合物」と記載することがある)は、後記試験例に示すように優れたLXRβアゴニスト作用を示し、ヒトを含む動物のコレステロール代謝異常に起因する疾患、例えばアテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症等の動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、アレルギー性皮膚疾患等の皮膚疾患、糖尿病又はアルツハイマー病等の予防及び/又は治療剤の有効成分として有用である。
【0109】
本発明の医薬組成物は、一般式(I)で表されるカルビノール化合物、その塩又はそれらの溶媒和物を含有するものであって、単独で用いてよいが、通常は薬学的に許容される担体、添加物等を配合して使用される。医薬組成物の投与形態は、特に限定されず、治療目的に応じて適宜選択できる。例えば、経口剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、吸入剤、点眼剤、点鼻剤、貼付剤等のいずれでもよい。これらの投与形態に適した医薬組成物は、公知の製剤方法により製造できる。
【0110】
経口用固形製剤を調製する場合は、一般式(I)で表されるカルビノール化合物に賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。添加剤は、当該分野で一般的に使用されているものでよい。例えば、賦形剤としては、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸等が挙げられる。結合剤としては水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としては乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。滑沢剤としては精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。矯味剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
【0111】
経口用液体製剤を調製する場合は、一般式(I)で表されるカルビノール化合物に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。矯味剤としては上記に挙げられたものでよく、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等が、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
【0112】
注射剤を調製する場合は、一般式(I)で表されるカルビノール化合物にpH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下、筋肉及び静脈内注射剤を製造することができる。pH調製剤及び緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤としてはピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。局所麻酔剤としては塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖等が挙げられる。
【0113】
坐剤を調製する場合は、一般式(I)で表されるカルビノール化合物に公知の坐剤用担体、例えば、ポリエチレングリコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセライド等、更に必要に応じてツイーン(登録商標)等の界面活性剤等を加えた後、常法により製造することができる。
【0114】
軟膏剤を調製する場合は、一般式(I)で表されるカルビノール化合物に通常使用される基剤、安定化剤、湿潤剤、保存剤等が必要に応じて配合され、常法により混合、製剤化される。基剤としては、流動パラフィン、白色ワセリン、サラシミツロウ、オクチルドデシルアルコール、パラフィン等が挙げられる。保存剤としては、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル等が挙げられる。
【0115】
一般式(I)で表されるカルビノール化合物は、上記以外に、常法により吸入剤、点眼剤、点鼻剤とすることもできる。
【0116】
一般式(I)で表されるカルビノール化合物の投与量は年齢、体重、症状、投与形態及び投与回数等によって異なるが、通常は成人に対して一般式(I)で表わされるカルビノール化合物として1日1〜1000mgを、1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与するのが好ましい。
【実施例】
【0117】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0118】
実施例1:3-(2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0119】
【化9】
【0120】
a) 6-クロロ-N-メチルニコチンアミドの製造:
2−クロロニコチン酸クロライド(5.65g, 32.1mol)をテトラヒドロフラン(64mL)に溶解させ、氷冷下トリエチルアミン(5.59mL, 40.1mol)、メチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(20.1mL, 40.1mol)を順に加え、室温にて3時間30分撹拌した。反応液を減圧濃縮し、再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)を行い、表題化合物5.06g(収率92%)を淡褐色結晶として得た。
【0121】
1H-NMR (CDCl3) δ:3.05 (3H, d, J =4.6 Hz), 6.14 (1H, brs), 7.42 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.09 (1H, dd, J= 2.4, 8.3 Hz), 8.72 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0122】
b) 6-クロロ-N-メチル-4-プロピルニコチンアミドの製造:
6-クロロ-N-メチルニコチンアミド(2.00g, 11.7mol)をテトラヒドロフラン(59mL)に溶解させ、氷冷下プロピルマグネシウムブロマイド(46.9mL, 46.9mol)を加え、室温にて4時間30分攪拌した。その後、氷冷下プロピルマグネシウムブロマイド(46.9mL, 46.9mol)を加え、さらに室温にて9時間攪拌した。反応液に氷冷下メタノール(140mL)、塩化アンモニウム(7.5g)を加え、室温にて30分間攪拌した。反応液に氷冷下DDQ(3.19g, 14.1mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液にtert-ブチルメチルエーテルを加えセライト濾過を行い減圧濃縮した。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、表題化合物1.88g(収率75%)を淡褐色結晶として得た。
【0123】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.64 (2H, qt, J = 7.3, 7.8 Hz), 2.76 (2H, t, J = 7.8 Hz), 3.01 (3H, d, J = 4.9 Hz), 6.14 (1H, brs), 7.21 (1H, s), 8.30 (1H, s).
【0124】
c) 6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-N-メチル-4-プロピルニコチンアミドの製造:
6-クロロ-N-メチル-4-プロピルニコチンアミド(123mg, 0.578mol)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解させ、室温下1−ピペラジンエタノール(355μL, 2.89mol)を加え、100℃にて18時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、表題化合物177mg(収率>99%)を黄色結晶として得た。
【0125】
1H-NMR (CD3OD) δ:0.93 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.59 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.58 (2H, t, J = 5.8 Hz), 2.63 (4H, t, J = 4.9 Hz), 2.74 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.86 (3H, s), 3.60 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.72 (2H, t, J = 5.8 Hz), 6.65 (1H, s), 8.09 (1H, s).
【0126】
d) 6-[4-(2-アセトキシエチル)ピペラジン-1-イル]-N-メチル-4-プロピルニコチンアミドの製造:
6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-N-メチル-4-プロピルニコチンアミド(477mg, 1.56mol)に無水酢酸(1.5mL)に溶解させ、氷冷下硫酸(50μL)を加え、室温にて10分攪拌した。反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、表題化合物496mg(収率91%)を黄色油状物として得た。
【0127】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.61 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.08 (3H, s), 2.60 (4H, t, J= 4.9 Hz), 2.68 (2H, t, J = 5.7 Hz), 2.76 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.97 (3H, d, J = 4.9 Hz), 3.60 (4H, t, J = 4.9 Hz),4.24 (2H, t, J= 5.7 Hz), 5.73 (1H, brs), 6.44 (1H, s), 8.18 (1H, s).
【0128】
e) 6-[4-(2-アセトキシエチル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルニコチノイル(メチル)カルバミン酸 tert-ブチルの製造:
6-[4-(2-アセトキシエチル)ピペラジン-1-イル]-N-メチル-4-プロピルニコチンアミド(496mg, 1.42mol)をアセトニトリル(7.0mL)に溶解させ、氷冷下N, N’−ジメチルアミノピリジン(35mg, 0.284mmol)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(Boc2O)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、表題化合物754mgを粗生成物として得た。
【0129】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.23 (9H, s), 1.48 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.09 (3H, s), 2.60 (4H, t, J = 4.9 Hz), 2.66-2.71 (4H, m), 3.29 (3H, s), 3.61 (4H, t, J= 4.9 Hz),4.24 (2H, t, J = 5.7 Hz), 6.45 (1H, s), 8.03 (1H, s).
【0130】
f)6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルニコチン酸メチルの製造:
メタノール(7.5mL)に氷冷下水素化ナトリウム(341mg, 7.10mmol)を加え、室温にて、6-[4-(2-アセトキシエチル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルニコチノイル(メチル)カルバミン酸 tert-ブチル(754mg)のメタノール(1.5mL)溶液を加え、室温にて1時間30分攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、表題化合物441mg(収率>99%)を黄色油状物として得た。
【0131】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.59 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.59-2.63 (6H, m), 2.89 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.65-3.69 (7H, m), 3.84 (3H, s), 6.39 (1H, s), 8.74 (1H, s).
【0132】
g)1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}プロパン-2-オールの製造:
6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルニコチン酸メチル(441mg, 1.43mmol)を真空ポンプ下乾燥し、エチレングリコールジメチルエーテル(7.2mL)に溶解させた。−78℃下、トリフルオロメチルトリメチルシラン (2.11mL, 14.3mmol)、テトラメチルアンモニウムフルオライド(1.20g, 12.9mmol)を順に加え、徐々に室温に上温し、終夜撹拌した。反応液に氷冷下、5%塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、表題化合物296mg(収率50%)を褐色結晶として得た。
【0133】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.64 (2H, qt, J = 7.3, 7.8 Hz), 2.59-2.65 (6H, m), 2.67 (1H, s), 2.84 (2H, t, J = 7.8 Hz), 3.60 (4H, t, J = 5.1 Hz), 3.64 (1H, s), 3.67 (2H, t, J = 5.4 Hz), 6.48 (1H, s), 8.30 (1H, s).
【0134】
h) 酢酸 2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチルの製造:
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}プロパン-2-オール(208mg, 0.501mol)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解させ、氷冷下ピリジン(121μL, 1.50mmol)、無水酢酸(142μL, 1.50mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液にメタノールを加え、室温にて30分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、表題化合物247mgを赤褐色油状物として得た。
【0135】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.64 (2H, qt, J = 7.3, 7.8 Hz), 2.08 (3H, s), 2.64 (4H, t, J= 4.6 Hz), 2.71 (2H, t, J = 5.7 Hz), 2.84 (2H, t, J = 7.8 Hz), 3.61 (4H, t, J = 4.6 Hz), 3.62 (1H, s), 4.25 (2H, t, J = 5.7 Hz), 6.47 (1H, s), 8.30 (1H, s).
【0136】
i)酢酸 2-(4-{5-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-メトキシベンジルオキシ)プロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-2-イル}ピペラジン-1-イル)エチルの製造:
酢酸 2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル(211mg, 0.461mol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2.3mL)に溶解させ、室温下炭酸カリウム(191mg, 1.38mmol)を加えた。氷冷下塩化メトキシベンジル(125μL, 0.923mmol)を加え、室温にて終夜時間攪拌した。その後さらに室温下炭酸カリウム(96mg, 0.690mmol)を加え、氷冷下塩化メトキシベンジル(63μL, 0.462 mmol)を加え、室温にて8時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、表題化合物479mgを赤褐色油状物として得た。
【0137】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.54 (2H, qt, J = 7.3, 8.3 Hz), 2.08 (3H, s), 2.62 (4H, t, J= 4.9 Hz), 2.69 (2H, t, J = 5.8 Hz), 2.77 (2H, t, J = 8.3 Hz), 3.62 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.81 (3H, s), 4.24 (2H, t, J = 5.8 Hz), 4.53 (2H, s), 6.57 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.27 (2H, d, J= 8.6 Hz), 8.30 (1H, s).
【0138】
j)2-(4-{5-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-メトキシベンジルオキシ)プロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-2-イル}ピペラジン-1-イル)エタノールの製造:
酢酸 2-(4-{5-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-メトキシベンジルオキシ)プロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-2-イル}ピペラジン-1-イル)エチル(479mg)をメタノール(2.3mL)に溶解させ、炭酸カリウム(127mg, 0.722mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、表題化合物117mg(収率47%)を黄色油状物として得た。
【0139】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.54 (2H, qt, J = 7.3, 8.3 Hz), 2.62 (2H, t, J = 5.2 Hz), 2.66 (4H, t, J = 5.1 Hz), 2.77 (2H, t, J = 8.3 Hz), 3.11 (1H, s), 3.65 (4H, t, J = 5.1 Hz), 3.70 (2H, t, J = 5.2 Hz), 3.82 (3H, s), 4.53 (2H, s), 6.58 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.27 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.31 (1H, s).
【0140】
k)1-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]エタノンの製造:
1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(15.0g、110mmol)をアセトン(125mL)に溶解させ、炭酸カリウム(30.4g, 220mmol)、ヨウ化1−メチルエチル(16.5mL, 165mmol)を順に加え、70℃にて8時間撹拌した。反応液をろ過し、アセトンで洗浄し減圧濃縮した。得られた残渣に水、酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を1N−水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、1-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]エタノン 18.2g(収率93%)を白色結晶として得た。
【0141】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.37 (6H, d, J = 5.9 Hz), 2.56 (3H, s), 4.65 (1H, quint, J = 5.9 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8.9 Hz). 7.92 (2H, d, J = 8.9 Hz).
【0142】
l) 5-メチル-5-(4-(1-メチルエトキシ)フェニル)イミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]エタノン(35.2g, 196mmol)をエタノール(200mL)、水(200mL)に溶解させ、シアン化ナトリウム(14.4g, 294mmol)、炭酸アンモ二ウム(226g, 9.41mol)を加え、70℃にて13時間撹拌した。反応液をろ過し水、ヘキサン/酢酸エチルで洗浄し、乾燥し、表題化合物35.1g (収率72%)を白色結晶として得た。
【0143】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.28 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.72 (3H, s), 4.59 (1H, quint, J = 5.9 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.38 (2H, d, J = 8.6 Hz).
【0144】
m) 3-[2-(4-{5-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-メトキシベンジルオキシ)プロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-2-イル}ピペラジン-1-イル)エチル]-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
2-(4-{5-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-メトキシベンジルオキシ)プロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-2-イル}ピペラジン-1-イル)エタノール(20mg, 0.0373mmol)、5-メチル-5-(4-(1-メチルエトキシ)フェニル)イミダゾリジン-2,4-ジオン(34.3mg, 0.138mmol)、トリフェニルホスフィン(34.5mg, 0.132mmol)を真空ポンプ化乾燥させた後、N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解させ、氷冷下DEAD(51μL, 0.111mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。氷冷下、反応液に水(1.0mL)、2N塩酸水溶液(1.0mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物30mg(収率99%)を黄色油状物として得た。
【0145】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.26 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.53 (2H, qt, J = 7.3, 8.3 Hz), 1.81 (3H, s), 2.55-2.60 (4H, m), 2.64 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.76 (2H, t, J = 8.3 Hz), 3.45-3.49 (4H, m), 3.69 (2H, t, J = 6.1 Hz), 3.81 (3H, s), 4.49 (1H, q, J = 6.1 Hz), 4.52 (2H, s), 6.02 (1H, brs), 6.53 (1H, s), 6.85 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.27 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.40 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.29 (1H, s).
【0146】
n)3-(2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
3-[2-(4-{5-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-メトキシベンジルオキシ)プロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-2-イル}ピペラジン-1-イル)エチル]-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(10mg, 0.0131mmol)を酢酸エチル(2mL)に溶解させ、パラジウム炭素(1.0mg)を加え、水素添加し室温にて6時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮し、表題化合物7.3mg(収率86%)を黄色油状物として得た。
【0147】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.27 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.8 Hz), 1.81 (3H, s), 2.52-2.59 (4H, m), 2.64 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.80 (2H, t, J = 7.8 Hz), 3.42-3.46 (5H, m), 3.68 (2H, t, J = 6.1 Hz), 4.48 (1H, q, J = 6.1 Hz), 5.82 (1H, brs), 6.42 (1H, s), 6.85 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.28 (1H, s).
【0148】
実施例2:3-(2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0149】
【化10】
【0150】
a)5-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(6-メトキシピリジン-3-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0151】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.74 (3H, s), 3.90 (3H, s), 6.81 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.81 (1H, dd, J = 2.7, 8.6 Hz), 8.23 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0152】
b)3-(2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-(6-メトキシピリジン-3-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0153】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.91 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.55 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.76 (3H, s), 2.50-2.58 (6H, m), 2.74 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.31-3.42 (5H, m), 3.61-3.65 (2H, m), 3.77 (3H, s), 5.89 (1H, brs), 6.36 (1H, s), 6.65 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 2.2, 8.8 Hz), 8.21 (1H, s), 8.24 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0154】
実施例3: 5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0155】
【化11】
【0156】
a)5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
2,3-ジヒドロベンゾフラン(10g, 83.2mmol)をジクロロメタン(400mL)に溶解させ、−10℃にてアセチルクロライド(11.8mL, 167mmol)、塩化アルミニウム(33.3g, 250mmol)を順に加え、−10℃にて30分間撹拌した。反応液に5%塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エタノン 13.4g(収率99%)を無色油状物として得た。
【0157】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.55 (3H, s), 3.25 (2H, t, J = 8.6 Hz), 4.67 (2H, t, J = 8.6 Hz), 6.80 (1H, d, J= 8.1 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 1.9, 8.1 Hz), 7.85 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0158】
1-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0159】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.62 (3H, s), 3.32 (2H, t, J = 8.6 Hz), 4.74 (2H, t, J = 8.6 Hz), 6.87 (1H, d, J= 8.8 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.2, 8.8 Hz), 7.34 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0160】
b)5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[5-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-2-イル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0161】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.63 (2H, qt, J = 7.3, 8.0 Hz), 1.81 (3H, s), 2.53-2.59 (4H, m), 2.64 (2H, t, J = 6.1 Hz), 2.81 (2H, t, J = 8.0 Hz), 3.14 (2H, t, J = 8.8 Hz), 3.41-3.44 (4H, m), 3.46 (1H, s), 3.69 (2H, t, J = 6.1 Hz), 4.49 (2H, t, J = 8.8 Hz), 5.57 (1H, s), 6.42 (1H, s), 6.74 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.0. 8.6 Hz), 7.33 (1H, d, J= 2.0 Hz), 8.28 (1H, s).
【0162】
実施例4: 3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0163】
【化12】
【0164】
a) 3-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチルの製造:
3−ブロモ−4−フルオロ安息香酸(3.33g, 15.2mmol)をメタノール(30mL)に溶解させ、氷冷下アセチルクロライド(4.3mL, 60.8mmol)を加え、室温にて20時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物3.2g (収率90%)を無色油状物として得た。
【0165】
1H-NMR (CDCl3) δ:3.92 (3H, s), 7.18 (1H, dd, J = 8.0, 8.2 Hz), 7.99 (1H, ddd, J = 1.9, 4.9, 8.0 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 1.9, 6.5 Hz).
【0166】
b) 3-ブロモ-4-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]安息香酸メチルの製造:
3-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチル(1.39g, 5.96mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(12mL)に溶解させ、1-ピペラジンエタノール(3.88g, 29.8mmol)、炭酸カリウム(2.47g, 17.9mmol)を加え、マイクロ波照射下100℃にて30分間撹拌した。反応液に室温下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物730mg(収率36%)を黄色油状物として得た。
【0167】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.64 (2H, t, J= 5.1 Hz), 2.71-2.75 (5H, m), 3.15-3.19 (4H, m), 3.67 (2H, t, J = 5.1 Hz), 3.89 (3H, s), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.94 (1H, dd, J = 1.6, 8.6 Hz), 8.22 (1H, d, J = 1.6 Hz).
【0168】
c)4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-ブロモ安息香酸メチルの製造:
3-ブロモ-4-[4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル]安息香酸メチル(100mg, 0.291mmol)を真空ポンプ下乾燥し、N,N-ジメチルホルムアミド(2.9mL)に溶解させた。氷冷下、水素化ナトリウム (15.2mg, 0.350mmol)、臭化ベンジル(38μL, 0.320mmol)を順に加え、室温にて15時間撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物43mg(収率34.3%)を黄色油状物として得た。
【0169】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.70-2.73 (6H, m), 3.11-3.65 (4H, m), 3.63 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.86 (3H, s), 4.56 (2H, s), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.28-7.42 (5H, m), 7.93 (1H, dd, J = 1.9, 8.6 Hz), 8.22 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0170】
d)(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸メチルの製造:
4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-ブロモ安息香酸メチル(78mg, 0.180mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド:水=3:1(1.8mL)に溶解させた。室温下、(Z)-プロペニルボロン酸(約10%のE体を含む。以下全て同じものを使用) (37mg, 0.433mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg, 0.00902mmol)、炭酸ナトリウム (76mg, 0.722mmol) を順に加え、マイクロ波照射下80℃にて1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物61mg(収率86%)を黄色油状物として得た。
【0171】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.89 (3H, dd, J= 1.7, 7.1 Hz), 2.63-2.65 (4H, m), 2.69 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.09-3.11 (4H, m), 3.62 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.88 (3H, s), 4.56 (2H, s), 5.80 (1H, qd, J = 7.1, 11.4 Hz), 6.41 (1H, dd, J = 1.7, 11.4 Hz), 6.95 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.27-7.44 (5H, m), 7.87 (1H, dd, J = 1.9, 8.5 Hz), 7.92 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0172】
e)(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸の製造:
(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸メチル(20mg, 0.0507mmol)をメタノール(1.0mL)に溶解させた。氷冷下、4N-水酸化ナトリウム水溶液(50μL)を加え、50℃にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下4N-塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物13mg(収率65%)を黄色油状物として得た。
【0173】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.89 (3H, dd, J= 1.4, 7.1 Hz), 2.75-2.83 (6H, m), 3.14-3.17 (4H, m), 3.71 (2H, t, J = 5.4 Hz), 4.54 (2H, s), 4.71 (1H, s), 5.81 (1H, qd, J = 7.1, 11.4 Hz), 6.41 (1H, dd, J = 1.4, 11.4 Hz), 6.96 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.27-7.38 (5H, m), 7.91 (1H, dd, J = 2.0, 8.5 Hz), 7.96 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0174】
f)(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸ペルフルオロフェニルの製造:
(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸(13mg, 0.0331mmol)を酢酸エチル(3.3mL)に溶解させた。室温下、ペンタフルオロフェノール(7.3mg, 0.0397mmol)、N, N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(8.2mg, 0.0397mmol)を順に加え、室温にて14時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物16mg(収率86%)を淡黄色結晶として得た。
【0175】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.91 (3H, dd, J= 1.7, 7.1 Hz), 2.66-2.68 (4H, m), 2.71 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.17-3.19 (4H, m), 3.63 (2H, t, J = 5.6 Hz), 4.56 (2H, s), 5.86 (1H, qd, J= 7.1, 11.4 Hz), 6.40 (1H, dd, J = 1.7, 11.4 Hz), 7.02 (1H, d, J= 9.3 Hz), 7.27-7.38 (5H, m), 8.01-8.04 (2H, m).
【0176】
g)(Z)-2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オールの製造:
(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸ペルフルオロフェニル(60mg, 0.110mmol)を真空ポンプ下乾燥し、エチレングリコールジメチルエーテル(2.2mL)に溶解させた。-78℃下、トリフルオロメチルトリメチルシラン (162μL, 1.10mmol)、テトラメチルアンモニウムフルオライド(102mg, 1.10mmol)を順に加え、徐々に室温に上温し、12時間撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物40mg(収率73%)を橙色油状物として得た。
【0177】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.83 (3H, dd, J= 1.7, 7.1 Hz), 2.68-2.71 (4H, m), 2.74 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.02-3.05 (4H, m), 3.65 (2H, t, J = 5.6 Hz), 4.07 (1H, brs), 4.54 (2H, s), 5.80 (1H, qd, J = 7.1, 11.4 Hz), 6.44 (1H, dd, J = 1.7, 11.4 Hz), 6.99 (1H, d, J = 9.3 Hz), 7.27-7.37 (5H, m), 7.54-7.56 (2H, m).
【0178】
h) (Z)-1-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジンの製造:
(Z)-2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン-1-イル}-3-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オール(40mg, 0.0796mmol)を真空ポンプ下乾燥し、ジクロロメタン(796μL)に溶解させた。氷冷下、ジイソプロピルエチルアミン (42μL, 0.239mmol)、クロロメチルメチルエーテル(6.6μL , 0.0876mmol)を順に加え、室温にて20時間撹拌した。さらに氷冷下、ジイソプロピルエチルアミン (84μL, 0.478mmol)、クロロメチルメチルエーテル(26μL, 0.350mmol)を順に加え、室温にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物32mg(収率73%)を淡黄色油状物として得た。
【0179】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.84 (3H, dd, J= 1.7, 7.1 Hz), 2.67-2.69 (4H, m), 2.72 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.07-3.09 (4H, m), 3.54 (3H, s), 3.64 (2H, t, J = 5.6 Hz), 4.54 (2H, s), 4.85 (2H, s), 5.81 (1H, qd, J = 7.1, 11.4 Hz), 6.45 (1H, dd, J = 1.7, 11.4 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.27-7.37 (5H, m), 7.43 (1H, dd, J= 2.0, 8.5 Hz), 7.47 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0180】
i) 2-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}ピペラジン-1-イル)エタノールの製造:
(Z)-1-[2-(ベンジルオキシ)エチル]-4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン(33mg, 0.0604mmol)をメタノール(4mL)に溶解させ、パラジウム炭素(3.3mg)を加え、水素添加し室温にて12時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物7.8mg(収率24%)を黄色油状物として得た。
【0181】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.65 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.62-2.71 (9H, m), 2.96 (4H, t, J = 4.6 Hz), 3.55 (3H, s), 3.67 (2H, t, J = 5.4 Hz), 4.83 (2H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.37-7.41 (2H, m).
【0182】
j) 3-[2-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}ピペラジン-1-イル)エチル]-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
2-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}ピペラジン-1-イル)エタノール(7.8mg, 0.0170 mmol)、5-メチル-5-(4-(1-メチルエトキシ)フェニル)イミダゾリジン-2,4-ジオン(15.6mg, 0.0631mmol)、トリフェニルホスフィン(15.8mg, 0.0601mmol)を真空ポンプ下乾燥させた後、N,N-ジメチルホルムアミド(284μL)に溶解させ、氷冷下DEAD(23μL, 0.0167mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。氷冷下、反応液に水(1.0mL)、2N塩酸水溶液(1.0mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物3.1mg(収率26%)を黄色油状物として得た。
【0183】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.94 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.30 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.83 (3H, s), 2.58-2.71 (8H, m), 2.78-2.80 (4H, m), 3.55 (3H, s), 3.65-3.73 (2H, m), 4.51 (1H, q, J = 6.1 Hz), 4.82 (2H, s), 4.57 (1H, s), 6.87 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (1H, dd, J = 8.3 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 2.2, 8.3 Hz), 7.38 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.42 (2H, d, J= 8.8 Hz).
【0184】
k) 3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-[4-(1-メチルエトキシフェニル)]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
3-[2-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}ピペラジン-1-イル)エチル]-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(3.1mg, 0.00450mmol)をメタノール(1mL)に溶解させ、4N-塩酸水溶液(50μL)を加え、50℃にて1時間30分撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルを加え、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物3.0mg(収率99%)を黄色油状物として得た。
【0185】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.29 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.64 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.83 (3H, s), 2.59-2.72 (8H, m), 2.76-2.82 (4H, m), 3.39 (1H, s), 3.64-3.71 (2H, m), 4.51 (1H, q, J = 6.1 Hz), 5.56 (1H, s), 6.87 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.00 (1H, dd, J = 8.6 Hz), 7.42 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.44 (1H, dd, J = 2.2, 8.6 Hz), 7.48 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0186】
実施例5: 5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0187】
【化13】
【0188】
a)5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0189】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.83 (3H, s), 5.99 (2H, s), 6.81 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.95 (1H, dd, J = 2.2, 8.3 Hz), 6.99 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0190】
b)5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}エチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例4と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0191】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.94 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.64 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.81 (3H, s), 2.59-2.73 (8H, m), 2.77-2.79 (4H, m), 3.62-3.76 (3H, m), 5.66 (1H, s), 5.89 (2H, s), 6.80 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.98 (1H, dd, J = 1.9, 8.0 Hz), 7.01 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.05 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.44 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 7.48 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0192】
実施例6:3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0193】
【化14】
【0194】
a) 4-フルオロ-3-ニトロ安息香酸メチルの製造:
3-ニトロ-4-フルオロ安息香酸(25.6g, 138mmol)をメタノール(300mL)に溶解させ、-78℃下塩化チオニル(18.4mL, 258mmol)を加え、-78℃にて10分間攪拌した後、室温にて終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物29.6g (収率>99%)を白色結晶として得た。
【0195】
1H-NMR (CDCl3) δ:3.98 (3H, s), 7.39 (1H, dd, J = 8.8, 10.3 Hz), 8.32 (1H, ddd, J = 2.4, 4.3, 8.8 Hz), 8.75 (1H, dd, J = 2.4, 7.2 Hz).
【0196】
b) 4-[4-(メトキシカルボニル)-2-ニトロフェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
4-フルオロ-3-ニトロ安息香酸メチル(2.50g, 12.6mmol)のテトラヒドロフラン(75mL)溶液に、氷冷下にてピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(4.67g, 25.2mmol)、炭酸カリウム(4.34g, 25.2mmol)を順に加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に氷冷下水を加えて、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物4.83g (収率100%)を黄色結晶として得た。
【0197】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 3.15 (4H, t, J = 4.3 Hz), 3.61 (4H, t, J = 4.3 Hz), 3.92 (3H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.09 (1H, dd, J = 2.2, 8.6 Hz), 8.47 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0198】
c) 4-[2-アミノ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
4-[4-(メトキシカルボニル)-2-ニトロフェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(200mg, 0.547mmol)の1,4-ジオキサン−水(2:1)(6.0mL)溶液に、氷冷下にて鉄粉末(76mg, 1.37mmol)、酢酸(1mL)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に氷冷下水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトろ過し、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物83mg(収率45%)を黄色油状物として得た。
【0199】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.49 (9H, s), 2.91 (4H, t, J = 4.6 Hz), 3.58 (4H, t, J = 4.6 Hz), 3.87 (3H, s), 4.42 (2H, brs), 6.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.41 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.45 (1H, dd, J = 1.9, 7.8 Hz).
【0200】
d) 4-[2-ヨード-4-(メトキシカルボニル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
4-[2-アミノ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(231mg, 0.657mmol)のアセトニトリル(6.6mL)溶液に、氷冷下にてパラトルエンスルホン酸一水和物(375mg, 1.97mmol)を加えた後、亜硝酸ナトリウム(91mg, 1.31mmol)とヨウ化カリウム(273mg, 1.64mmol)の混合溶液を氷冷下加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に氷冷下水、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物127mg(収率43%)を白色結晶として得た。
【0201】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.49 (9H, s), 3.01 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.64 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.89 (3H, s),6.98 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.79 (1H, dd, J = 2.0, 8.4 Hz), 8.51 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0202】
e) (Z)-4-[4-(メトキシカルボニル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
4-(2-ヨード-4-(メトキシカルボニル)フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(127mg, 0.285mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド:水 = 3:1(2.8mL)に溶解させた。室温下、(Z)-プロペニルボロン酸(59mg, 0.684mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(16mg, 0.0143mmol)、炭酸ナトリウム (121mg, 1.14 mmol) を順に加え、マイクロ波照射下80℃にて1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物96mg(収率94%)を黄色結晶として得た。
【0203】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 1.89 (3H, dd, J = 1.9, 7.2 Hz), 2.99 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.54 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.89 (3H, s), 5.84 (1H, qd, J = 7.2, 11.6 Hz), 6.43 (1H, dd, J = 1.9, 11.6 Hz), 6.94 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.88 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.93 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0204】
f) (Z)-4-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸の製造:
(Z)-4-[4-(メトキシカルボニル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(96mg, 0.267mmol)をメタノール(3.0mL)に溶解させた。氷冷下、4N-水酸化ナトリウム水溶液(334μL)を加え、50℃にて終夜撹拌した。その後、さらに氷冷下、4N-水酸化ナトリウム水溶液(668μL)を加え、50℃にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下4N-塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物108mg(収率>99%)を白色結晶として得た。
【0205】
1H-NMR (CD3OD) δ:1.47 (9H, s), 1.87 (3H, dd, J = 2.0, 7.1 Hz), 2.98 (4H, t, J = 4.6 Hz), 3.55 (4H, t, J = 4.6 Hz), 5.85 (1H, qd, J = 7.1, 11.6 Hz), 6.50 (1H, dd, J= 2.0, 11.6 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz) , 7.90 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0206】
g) (Z)-4-{4-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
(Z)-4-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸(108mg, 0.267mmol)を酢酸エチル:アセトン = 4:1(5.7mL)に溶解させた。室温下、ペンタフルオロフェノール(59mg, 0.320mmol)、N, N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(66mg, 0.320mmol)を順に加え、室温にて10時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物129mg(収率95%)を白色結晶として得た。
【0207】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.49 (9H, s), 1.91 (3H, dd, J = 2.0, 7.1 Hz), 3.07 (4H, t, J = 4.6 Hz), 3.57 (4H, t, J = 4.6 Hz), 5.89 (1H, qd, J = 7.1, 11.6 Hz), 6.43 (1H, dd, J= 2.0, 11.6 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.03-8.06 (2H, m).
【0208】
h) (Z)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
(Z)-4-{4-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(129mg, 0.252mmol)を真空ポンプ下乾燥し、エチレングリコールジメチルエーテル(5.0mL)に溶解させた。-78℃下、トリフルオロメチルトリメチルシラン (186μL, 1.26mmol)、テトラメチルアンモニウムフルオライド(118mg, 1.26mmol)を順に加え、徐々に室温に上温し、14時間撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物85mg(収率72%)を黄色結晶として得た。
【0209】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 1.86 (3H, dd, J = 1.7, 7.1 Hz), 2.95 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.54 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.55 (1H, s), 5.84 (1H, qd, J = 7.11, 11.3 Hz), 6.49 (1H, dd, J = 1.7, 11.3 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.54 (1H, dd, J = 1.7, 8.4 Hz), 7.58 (1H, d, J = 1.7 Hz).
【0210】
i) (Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
(Z)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(85mg, 0.181mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(1.8mL)に溶解させ、氷冷下にて水素化ナトリウム(9.5mg, 217mmol)、臭化ベンジル(23μL, 0.190mmol)を加え、室温にて終夜時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物67mgを黄色油状物として得た。
【0211】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 1.73 (3H, dd, J = 1.7, 7.1 Hz), 2.96 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.54 (4H, t, J = 4.9 Hz), 4.67 (2H, s), 5.80 (1H, qd, J = 7.1, 11.6 Hz), 6.47 (1H, dd, J = 1.7, 11.6 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.31-7.39 (5H, m), 7.44 (1H, dd, J = 1.7, 8.6 Hz), 7.50 (1H, d, J = 1.7 Hz).
【0212】
j) (Z)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジンの製造:
(Z)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(67mg, 0.119mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解させた。氷冷下、トリフルオロ酢酸 (200μL)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応液に氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)を用いて精製し、表題化合物77mg(収率>99%)を白桃色油状物として得た。
【0213】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.70 (3H, dd, J= 2.0, 7.1 Hz), 3.30 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.78 (4H, t, J = 4.9 Hz), 4.67 (2H, s), 5.88 (1H, qd, J = 7.1, 11.1 Hz), 6.43 (1H, dd, J= 2.0, 11.1 Hz), 7.05 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.34-7.40 (5H, m), 7.49 (1H, dd, J = 1.7, 8.3 Hz), 7.53 (1H, d, J = 1.7 Hz).
【0214】
k) (Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンの製造:
(Z)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン(38mg, 0.0595mmol)をジクロロメタン(1.0mL)に溶解させた。氷冷下、N,N’-ジメチルアニリン (9.0μL, 0.0714mmol)、ブロモアセチルブロマイド (5.5μL, 0.0625mmol)を加え、氷冷下30分間撹拌した。その後、氷冷下、N,N’-ジメチルアニリン (9.0μL, 0.0714mmol)、ブロモアセチルブロマイド (5.5μL, 0.0625mmol)を加え、氷冷下30分間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物16mg(収率47%)を黄色油状物として得た。
【0215】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.74 (3H, dd, J = 1.7, 7.1 Hz), 3.02 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.09 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.64 (2H, t, J= 4.6 Hz), 3.76 (2H, t, J = 4.6 Hz), 5.84 (1H, qd, J = 7.1, 11.13 Hz), 6.84 (1H, dd, J = 1.7, 11.7 Hz), 7.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 2.0, 8.8 Hz), 7.52 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0216】
l) 5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-ヒドロキシ-2-メチルピリジン(11.0g, 100mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解させ、氷冷下水素化ナトリウム(7.2g, 150mmol)、ヨウ化1−メチルエタン(12mL, 121mmol)を加え、室温にて終夜撹拌した。その後ヨウ化1−メチルエタン(4mL) を加え、60℃にて4時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、5-(1-メチルエトキシ)-2-メチルピリジン 12.7g (収率84%)を黄色油状物として得た。
【0217】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.34 (6H, d, J = 6.0 Hz), 2.48 (3H, s), 4.52 (1H, quint, J = 6.0 Hz), 7.03-7.10 (2H, m), 8.17 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0218】
5-(1-メチルエトキシ)-2-メチルピリジン(227mg, 0.661mmol)をジクロロメタン(7.5mL)に溶解させ、氷冷下3−クロロパーオキシ安息香酸(408mg, 0.733mmol)を加え、0℃にて45分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、飽和メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製し、5-(1-メチルエトキシ)-2-メチルピリジン 1-酸化物240mg(収率6%)を無色油状物として得た。
【0219】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.35 (6H, d, J = 6.2 Hz), 2.46 (3H, s), 4.47 (1H, quint, J = 6.2 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 2.2, 8.9 Hz), 7.11 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.05 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0220】
5-(1-メチルエトキシ)-2-メチルピリジン 1-酸化物(234mg, 1.40mmol)を酢酸無水物(3.0mL)に溶解させ、140℃にて1時間撹拌した。室温にて反応液にメタノールを加え攪拌後減圧濃縮した。酢酸エチルで抽出し、有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、酢酸 [5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]メチル209mg(収率71%)を黄色油状物として得た。
【0221】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.36 (6H, d, J = 6.2 Hz), 2.13 (3H, s), 4.58 (1H, quint, J = 6.2 Hz), 5.13 (2H, s), 7.17 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 7.26-7.30 (1H, m), 8.27 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0222】
酢酸 [5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]メチル(209mg)をメタノール(2.0mL)に溶解させ、炭酸カリウム(276mg, 2.0mmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]メタノール137mg(収率83%)を黄色油状物として得た。
【0223】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.36 (6H, d, J = 6.0 Hz), 4.57 (1H, quint, J = 6.0 Hz), 4.69 (2H, s), 7.15-7.22 (2H, m), 8.23 (1H, s).
【0224】
[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]メタノール(30mg, 0.198mmol)をアセトン(2.0mL)に溶解させ、氷冷下2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル(3.1mg, 0.020mmol)、トリクロロイソシアヌル酸(50mg, 0.218mmol)を加え、0℃にて5分間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、5-(1-メチルエトキシ)ピコリンアルデヒド25mg(収率85%)を黄色油状物として得た。
【0225】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.41 (6H, d, J = 6.4 Hz), 4.71 (1H, quint, J = 6.4 Hz), 7.25-7.27 (1H, m), 7.95 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.39 (1H, d, J = 2.8 Hz), 9.98 (1H, s).
【0226】
5-(1-メチルエトキシ)ピコリンアルデヒド(24mg, 0.145mmol)をテトラヒドロフラン(1.5mL)に溶解させ、氷冷下メチルマグネシウムブロマイド(230μL, 0.218mmol)を加え、0℃にて30分間撹拌した。さらに室温にて30分間攪拌した。反応液に1N-塩酸水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、1-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]エタノール 27mg(収率98%)を茶色油状物として得た。
【0227】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.36 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.48 (3H, d, J = 6.4 Hz), 4.57 (1H, quint, J = 6.0 Hz), 4.85 (1H, q, 6.4 Hz), 7.17-7.21 (2H, m), 8.19-8.20 (1H, m).
【0228】
1-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]エタノール(22mg, 0.119mmol)をアセトン(1.2mL)に溶解させ、氷冷下2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル(2.0mg, 0.012mmol)、トリクロロイソシアヌル酸(30mg, 0.131mmol)を加え、0℃にて10分間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、1-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]エタノン 20mg(収率94%)を黄色油状物として得た。
【0229】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.40 (6H, d, J = 6.2 Hz), 2.68 (3H, s), 4.68 (1H, quint, J = 6.2 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.7, 8.6 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.28 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0230】
1-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0231】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.33 (6H, d, J = 6.2 Hz), 1.79 (3H, s), 4.67 (1H, quint, J = 6.2 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 2.7, 8.9 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.18 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0232】
m) (Z)-3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-メチル-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2,4-ジオン(7.7mg, 0.0309mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(2.8mL)に溶解させ、氷冷下炭酸カリウム(9.3mg, 0.0674 mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。その後、氷冷下で1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノン(16mg, 0.0281mmol)を加え、室温にて終夜時間攪拌した。その後、60℃にて10時間攪拌した。氷冷下、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物17mg(収率80%)を黄色油状物として得た。
【0233】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.35 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.73 (3H, dd, J = 1.7, 7.1 Hz), 1.86 (3H, s), 3.00 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.07 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.59 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.73 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.36 (2H, s), 4.56 (1H, q , J = 6.1 Hz), 4.67 (2H, s), 5.84 (1H, qd, J= 7.1, 11.13 Hz), 4.33 (1H, s), 6.47 (1H, dd, J = 1.7, 7.1 Hz), 6.99 (1H, dd, J = 2.4,8.8 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 2.4, 8.8 Hz), 7.31-7.39 (5H, m), 7.46 (1H, dd, J = 2.0, 8.6 Hz), 7.52 (1H, d, J= 2.0 Hz), 7.62 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.20 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0234】
n) 3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造
(Z)-3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(17 mg, 0.0225mmol)をメタノール(2.0mL)に溶解させ、水酸化パラジウム(6.0mg)を加え、水素添加し室温にて12時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)を用いて精製し、表題化合物10mg(収率67%)を淡黄色油状物として得た。
【0235】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.35 (6H, d, J = 5.6 Hz), 1.67 (2H, qt, J = 7.3, 7.8 Hz), 1.87 (3H, s), 2.66 (2H, t, J = 7.8 Hz), 2.89 (2H, t, J = 4.6 Hz), 2.96 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.58 (1H, s), 3.62 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.75 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.38 (2H, s), 4.56 (1H, q, J = 5.6 Hz), 6.41 (1H, brs), 7.07 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 2.4, 8.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 7.54 (1H, d, J = 2.0 Hz), 87.63 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.20 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0236】
実施例7:3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造
【0237】
【化15】

【0238】
5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例6と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0239】
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.32 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.66 (2H, qt, J = 7.3, 8.0 Hz), 1.90 (3H, s), 2.66 (2H, t,J = 8.0 Hz), 2.88 (2H, t, J = 4.6 Hz), 2.96 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.60 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.74 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.75 (1H, s), 4.31-4.40 (2H, m), 4.54 (1H, q, J = 6.1 Hz), 5.84 (1H, brs), 6.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.45 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 2.0, 8.8 Hz), 7.53 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0240】
実施例8: 5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0241】
【化16】
【0242】
5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例6と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0243】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.66 (2H, qt, J = 7.3, 8.0 Hz), 1.89 (3H, s), 2.65 (2H, t, J= 8.0 Hz), 2.87 (2H, t, J = 4.6 Hz), 2.96 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.21 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.48 (1H, s), 3.60 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.74 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.35 (2H, dd, J = 4.4, 20.5 Hz), 4.57 (2H, t, J = 8.6 Hz), 5.99 (1H, brs), 6.78 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.05 (1H, J = 8.5 Hz), 7.29 (1H, dd, J = 4.9, 8.5 Hz), 7.41 (1H, d, J = 4.9 Hz ), 7.50 (1H, dd, J = 2.0, 8.5 Hz), 7.99 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0244】
実施例9: 5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造
【0245】
【化17】
【0246】
5-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例6と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0247】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.67 (2H, qt, J = 7.3, 7.8 Hz), 1.89 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.8 Hz), 2.89 (2H, t, J = 4.6 Hz), 2.96 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.61 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.65 (1H, s), 3.76 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.31-4.40 (2H, m), 5.73 (1H, s), 5.97 (2H, s), 6.82 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 7.06-7.09 (2H, m), 7.49-7.53 (2H, m).
【0248】
実施例10:5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[6-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0249】
【化18】
【0250】
a) 4-プロピルピリジン-2-アミンの製造:
4-プロピルピリジン(10.0g, 82.5mmol)のトルエン(170mL)の溶液に、室温下、ナトリウムアミド(6.4g, 165mmol)を加え、140℃にて2日間攪拌した。氷冷下、反応液に6N-塩酸水溶液(30mL)を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/1%トリエチルアミン)を用いて精製し、表題化合物5.70g (収率51%)を赤褐色固体として得た。
【0251】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.94 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.57-1.66 (2H, m), 2.46 (2H, J = 7.8 Hz), 4.32 (2H, br), 6.32 (1H, s), 6.49 (1H, d, J = 4.2 Hz), 7.95 (1H, d, J =, 4.2 Hz).
【0252】
b) 5-ブロモ-4-プロピルピリジン-2-アミンの製造:
4-プロピルピリジン-2-アミン(5.70g, 41.8mmol)のエタノール(210mL)の溶液に、氷冷下、臭素のエタノール溶液(臭素2.38mL/エタノール50mL)を加え、氷冷下30分間攪拌した。氷冷下、反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、減圧濃縮した。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物4.34g (収率48%)を褐色油状物として得た。
【0253】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.99 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.58-1.70 (2H, m), 2.54-2.60 (2H, m), 4.36 (2H, br), 6.38 (1H, s), 8.08 (1H, s).
【0254】
c) 2,5-ジブロモ-4-プロピルピリジンの製造:
5-ブロモ-4-プロピルピリジン-2-アミン(5.67g, 26.3mmol)に10℃にて48%臭化水素(21mL)を加えた。氷冷下、臭素(4.0mL)を加え、-10℃にて亜硝酸ナトリウム(4.54g)の水溶液(4.5mL)を滴下した。-10℃にて30分間攪拌した後、1N-水酸化ナトリウム水溶液(10mL)加え、室温下2時間攪拌した。反応液に水を加えた。ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル)を用いて精製し、表題化合物6.96g (収率95%)を褐色油状物として得た。
【0255】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.01 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62-1.69 (2H, m), 2.66 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.33 (1H, s), 8.40 (1H, s).
【0256】
d) 5-ブロモ-4-プロピルピコリノニトリルの製造:
2,5-ジブロモ-4-プロピルピリジン(100mg, 0.444mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.9mL)の溶液に、室温下ジニトリル亜鉛(57mg, 0.449mmol), テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(25mg, 0.0222mmol)を加え、マイクロ波照射下100℃にて20分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ヘキサン/酢酸エチル(4/1)で抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物60mg(収率60%)を無色結晶として得た。
【0257】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.02 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.66-1.72 (2H, m), 2.75 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.53 (1H, s), 8.74 (1H, s).
【0258】
e) 5-ブロモ-4-プロピルピコリン酸メチルの製造:
5-ブロモ-4-プロピルピコリノニトリル(15mg, 0.0670mmol)のメタノール(1.3mL)の溶液に、氷冷下硫酸(180μL, 0.0670mmol)を加え、80℃にて終夜攪拌した。反応液に氷冷下1N-水酸化ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、メタノールを減圧濃縮した。酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物11mg(収率62%)を褐色結晶として得た。
【0259】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.02 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.66-1.75 (2H, m), 2.74-2.80 (2H, m), 4.01 (3H, s), 8.00 (1H, s), 8.75 (1H, s).
【0260】
f) 4-[6-(メトキシカルボニル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
5-ブロモ-4-プロピルピコリン酸メチル(100mg, 0.387mmol)のトルエン(1.94mL)の溶液に、1-tert-ブチトキシカルボニルピペラジン(84mg, 0.453mmol), トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(8.3mg, 0.00902mmol)、BINAP(11.2mg, 0.0180mmol)、炭酸セシウム(295mg, 0.906mmol)を加え、110℃にて14時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物70mg(収率49%)を淡黄色結晶として得た。
【0261】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.99 (3H, t, J= 7.0 Hz), 1.49 (9H, s), 1.73 (2H, qt, J = 7.0, 7.6 Hz), 2.66 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.99 (4H, t, J = 5.1 Hz), 3.60 (4H, t, J = 5.1 Hz), 3.98 (3H, s), 7.99 (1H, s), 8.33 (1H, s).
【0262】
g) 5-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルピコリン酸の製造:
4-[6-(メトキシカルボニル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(111mg, 0.307mmol)のメタノール(3.0mL)の溶液に、氷冷下、4N-水酸化ナトリウム水溶液(383μL, 1.53mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に氷冷下4N-塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)を用いて精製し、表題化合物134mg(収率>99%)を黄色結晶として得た。
【0263】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.01 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.49 (9H, s), 1.77 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.79 (2H, t, J= 7.6 Hz), 3.03 (4H, t, J = 5.1 Hz), 3.61 (4H, t, J = 5.1 Hz), 4.90 (1H, brs), 8.06 (1H, s), 8.28 (1H, s).
【0264】
h) 4-{6-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
5-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]-4-プロピルピコリン酸(134mg, 0.307mmol)を酢酸エチル(6.2mL)に溶液させた。室温下、ペンタフルオロフェノール(68mg, 0.368mmol)、N, N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(76mg, 0.368mmol)を順に加え、室温にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物189mg(収率>99%)を黄褐色結晶として得た。
【0265】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.03 (3H, t, J= 7.2 Hz), 1.50 (9H, s), 1.78 (2H, qt, J = 7.2, 8.0 Hz), 2.71 (2H, t, J= 8.0 Hz), 3.06 (4H, t, J = 5.2 Hz), 3.63 (4H, t, J = 5.2 Hz), 8.13 (1H, s), 8.42 (1H, s).
【0266】
i) 4-[6-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
4-{6-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(189mg, 0.307mmol)を真空ポンプ化乾燥し、エチレングリコールジメチルエーテル(6.2mL)に溶解させた。-78℃下、トリフルオロメチルトリメチルシラン (227μL, 1.53mmol)、テトラメチルアンモニウムフルオライド(143mg, 1.53mmol)を順に加え、徐々に室温に上温し、終夜撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物60mg(収率41%)を黄色油状物として得た。
【0267】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.00 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.50 (9H, s), 1.71 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.70 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.97 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.60 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.90 (1H, brs), 7.53 (1H, s), 8.25 (1H, s).
【0268】
j) 4-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
4-[6-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(60mg, 0.126mmol)を真空ポンプ化乾燥し、N,N-ジメチルホルムアミド(2.5mL)に溶解させた。氷冷下、水素化ナトリウム (7.3mg, 0.152mmol)、臭化ベンジル(17μL, 0.139mmol)を順に加え、室温にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物54mg(収率76%)を黄色油状物として得た。
【0269】
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.91 (3H, t, J= 7.2 Hz), 1.49 (9H, s), 1.56 (2H, qt, J = 7.2, 7.6 Hz), 2.61 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.96 (4H, t, J = 4.8 Hz), 3.58 (4H, t, J = 4.8 Hz), 4.68 (2H, s), 7.32-7.41 (5H, m), 7.46 (1H, s), 8.39 (1H, s).
【0270】
k) 1-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジンの製造:
4-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチル(32mg, 0.0563mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解させた。氷冷下、トリフルオロ酢酸 (43μL , 0.563mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応液に氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)を用いて精製し、表題化合物27mg(収率>99%)を黄色油状物として得た。
【0271】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.91 (3H, t, J= 7.2 Hz), 1.56 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.61 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.99-3.05 (8H, m), 3.58 (1H, s), 4.68 (2H, s), 7.32-7.41 (5H, m), 7.46 (1H, s), 8.41 (1H, s).
【0272】
l) 1-(4-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンの製造:
1-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン(27mg, 0.0563mmol)をジクロロメタン(1.0mL)に溶解させた。氷冷下、N,N-ジメチルアニリン (15μL, 0.118mmol)、ブロモアセチルブロマイド (5.1μL, 0.0591mmol)を加え、氷冷下20分間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物25mg(収率78%)を黄色油状物として得た。
【0273】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.92 (3H, t, J= 7.2 Hz), 1.57 (2H, qt, J = 7.2, 7.6 Hz), 2.63 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.02 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.10 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.69 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.80 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.92 (2H, s), 4.69 (2H, s), 7.33-7.41 (5H, m), 7.48 (1H, s), 8.41 (1H, s).
【0274】
m) 3-[2-(4-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(5.6mg, 0.0240mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(500μL)に溶解させ、氷冷下炭酸カリウム(7.5mg, 0.0545mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。その後、氷冷下1-(4-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノン(13mg, 0.0218mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。氷冷下、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物13mg(収率78%)を黄色油状物として得た。
【0275】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.91 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.56 (2H, qt, J = 7.3, 8.0 Hz), 1.90 (3H, s), 2.62 (2H, t, J= 8.0 Hz), 3.00 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.08 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.22 (2H, t, J = 8.8 Hz), 3.63 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.77 (2H, t, J= 4.8 Hz), 4.31-4.41 (2H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.8 Hz), 4.68 (2H, s), 5.75 (1H, s), 6.78 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.29 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 7.33-7.41 (6H, m), 7.48 (1H, s), 8.40 (1H, s).
【0276】
n) 5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[6-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
3-[2-(4-{6-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-4-プロピルピリジン-3-イル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(13 mg, 0.0170mmol)をメタノール(1.5mL)に溶解させ、パラジウム炭素(2.0mg)を加え、水素添加し室温にて2時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)を用いて精製し、表題化合物7.3mg(収率80%)を黄色油状物として得た。
【0277】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.00 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.72 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.71 (2H, t, J= 7.6 Hz), 3.01 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.09 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.22 (2H, t, J = 8.8 Hz), 3.65 (2H, t, J = 4.6 Hz), 3.76 (1H, s), 3.80 (2H, t, J = 4.6 Hz), 4.32-4.41 (2H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.8 Hz), 5.59 (1H, s), 6.79 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.30 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 7.40 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.55 (1H, s), 8.27 (1H, s).
【0278】
実施例11: 3-(2-{4-[6-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-プロピルピリジン-3-イル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0279】
【化19】
【0280】
5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例10と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0281】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.00 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.33 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.72 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.91 (3H, s), 2.71 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.01 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.09 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.65 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.75 (1H, s), 3.79 (2H, t, J = 4.9 Hz), 4.32-4.41 (2H, m), 4.54 (1H, t, J= 6.1 Hz), 5.70 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.45 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.54 (1H, s), 8.27 (1H, s).
【0282】
実施例12: (R)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0283】
【化20】
【0284】
a) (R)-4-[4-(メトキシカルボニル)-2-ニトロフェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルの製造:
1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(R)-3-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、その他は実施例6−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0285】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.04 (3H, d, J= 6.8 Hz), 1.48 (9H, s), 2.83-2.92 (1H, m), 3.34-3.51 (6H, m), 3.92 (3H, s), 7.14 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.10 (1H, dd, J = 1.9, 8.6 Hz), 8.39 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0286】
b) (R)-4-[2-アミノ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
実施例6−c)と同様に反応・処理し、表題化合物7.3mg(収率80%)を黄色油状物として得た。
【0287】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.86 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.49 (9H, s), 2.56-2.66 (1H, m), 2.82-3.2 (6H, m), 3.87 (3H, s), 4.18 (2H, brs), 7.02 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.39-7.42 (2H, m).
【0288】
c)(R)-4-[2-ヨード-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
実施例6−d)と同様に反応・処理し、表題化合物7.3mg(収率80%)を黄色油状物として得た。
【0289】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.00 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.33 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.72 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.91 (3H, s), 2.71 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.01 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.09 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.65 (2H, t, J = 4.9 Hz).
【0290】
d) (R,Z)-4-[4-(メトキシカルボニル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
実施例6−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0291】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.91 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.48 (9H, s), 1.88 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.70-2.78 (1H, m), 3.10-3.55 (6H, m), 3.89 (3H, s), 5.76-5.88 (1H, m), 6.49 (1H, d, J = 11.6 Hz), 6.96 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.87 (1H, dd, J = 1.9, 8.6 Hz), 7.94 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0292】
e) (R,Z)-4-[4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-メチルピペラジン-1-イル]-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸の製造
実施例6−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0293】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.93 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.48 (9H, s), 1.89 (3H, d, J = 6.2 Hz), 2.72-2.80 (1H, m), 3.19-3.57 (6H, m), 5.75-5.90 (1H, m), 6.47 (1H, d, J = 10.8 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.00 (1H, s).
【0294】
f) (R,Z)-3-メチル-4-{4-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
実施例6−g)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0295】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.49 (9H, s), 1.90 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.80-2.90 (1H, m), 3.20-3.70 (6H, m), 5.81-5.93 (1H, m), 6.46 (1H, d, J = 11.0 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.04 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.06 (1H, s).
【0296】
g) (R,Z)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
実施例6−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0297】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.90 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.48 (9H, s), 1.83 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.65-2.73 (1H, m), 3.08-3.18 (1H, m), 3.25-3.68 (5H, m), 5.76-5.88 (1H, m), 6.56 (1H, d, J= 13.2 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, s).
【0298】
h) (R,Z)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-[4-(2-メチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]プロパン-2-オールの製造
実施例6−j)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0299】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.81 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.76-2.85 (2H, m), 3.08-3.29 (4H, m), 3.45-3.55 (1H, m), 5.78-5.90 (1H, m), 6.59 (1H, d, J = 13.2 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.61 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.62 (1H, s).
【0300】
i) (R,Z)-1-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-2-メチルピペラジンの製造
臭化ベンジルの代わりに塩化メトキシメチルエーテルを用い、その他は実施例6−i)と同様に反応・処理し、表題化合物7.3mg(収率90%)を黄色油状物として得た。
【0301】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.94 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.82 (3H, d, J = 6.5 Hz), 2.70-2.76 (3H, m), 2.95-3.18 (3H, m), 3.35-3.49 (1H, m), 3.55 (3H, s), 4.87 (2H, s), 5.76-5.89 (1H, m), 6.58 (1H, d, J = 11.3 Hz), 7.08 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.44 (1H, d, J= 8.4 Hz), 7.51 (1H, s).
【0302】
j) (R,Z)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)エタノンの製造
実施例6−k)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0303】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.94 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.82 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.75-2.87 (2H, m), 3.11-3.39 (2H, m), 3.49-3.81 (3H, m), 3.55 (3H, s), 3.89 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.92 (1H, d, J = 10.0 Hz), 4.87 (2H, s), 5.79-5.82 (1H, m), 6.56 (1H, d, J= 11.9 Hz), 7.03 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.45 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.52 (1H, s).
【0304】
k) (R)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造
【0305】
5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(7.7mg, 0.0311mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(500μL)に溶解させ、氷冷下炭酸カリウム(8.6mg, 0.0622mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。その後、氷冷下、(R,Z)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)エタノン(17 mg, 0.0311mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。氷冷下、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチル(1.0mL)に溶解させ、4N−塩酸-酢酸エチル溶液(1.0mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。氷冷下、反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、(R,Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)- 2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン 17.4mg(収率83%)を黄色油状物として得た。
【0306】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.87-0.96 (3H, m), 1.32 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.83 (3H, dd, J = 6.5, 7.3 Hz), 1.90 (3H, s). 2.67-2.80 (1H, m), 3.08-4.05 (7H, m), 4.25-4.42 (2H, m), 4.53 (1H, q, J= 5.9 Hz), 5.84 (1H, qd, J = 7.3, 11.5 Hz), 5.96 (1H, brs), 6.67 (1H, dd, J = 6.5, 11.5 Hz), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.02 (1H, d, J= 8.1 Hz), 7.45 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 2.0, 8.1 Hz), 7.61 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0307】
(R,Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)- 2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用い、実施例6−m)、n)と同様に反応・処理することにより、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0308】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79-0.86 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.32 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.62 (2H, qt, J= 7.3, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.70-2.80 (2H, m), 2.89-3.46 (3H, m), 3.63-3.70 (2H, m), 3.95-4.05 (2H, m), 4.26-4.43 (2H, m), 4.54 (1H, q, J = 5.9 Hz), 5.94 (1H, s), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10-7.15 (1H, m), 7.46 (2H, d, J= 8.6 Hz), 7.49-7.53 (1H, m), 7.53 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0309】
実施例13:(S)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0310】
【化21】
【0311】
(R)-3-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-3-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、その他は実施例12と同様に反応処理することにより、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0312】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79-0.86 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.32 (6H, d, J = 6.2 Hz), 1.62 (2H, qt, J= 7.3, 7.6 Hz), 1.91 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 2.90-3.49 (3H, m), 3.63-3.70 (2H, m), 4.20-4.25 (2H, m), 4.25-4.43 (2H, m), 4.54 (1H, q, J = 6.2 Hz), 5.86 (1H, s), 6.99 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10-7.14 (1H, m), 7.46 (2H, d, J= 8.6 Hz), 7.49-7.53 (1H, m), 7.53 (1H, d, J 2.0 Hz).
【0313】
実施例14−1:(2R, 5S, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0314】
【化22】
【0315】
a-1)Trans-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
Trans-2,5-ジメチルピペラジン(100mg, 0.876mmol)のジクロロメタン(3mL)の溶液に、氷冷下トリエチルアミン(245μL, 1.75mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(201μL, 0.876mmol)を順に加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に氷冷下水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、表題化合物111mg(収率59%)を無色油状物として得た。
【0316】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.16 (3H, d, J= 6.6 Hz), 1.21 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.46 (9H, s), 2.48 (1H, d, J= 12.8 Hz), 3.09-3.16 (1H, m), 3.18-3.24 (2H, m), 3.54 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.15-4.30 (1H, m), 5.68 (1H, brs).
【0317】
a-2-1) 2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R, 5S)-tert-ブチルの製造:
a-2-1-1) 2-(ベンジルアミノ)プロパン酸 (S)-メチルの製造:
L-アラニンメチルエステル塩酸塩(15.0g, 107mmol)をN, N’−ジメチルホルムアミド(150mL)に溶解させ、炭酸カリウム(32.5g, 235mmol)、臭化ベンジル(18.4g, 107mmol)を加え、80℃にて終夜攪拌した。その後、室温に戻し、反応溶液をセライトろ過し、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物(12.7g, 61%)を無色油状物として得た。
【0318】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.32 (3H, d, J = 7.1 Hz), 3.40 (1H, q, J = 7.1 Hz), 3.69 (1H, d, J = 12.7 Hz), 3.73 (3H, s), 3.80 (1H, d, J = 12.7 Hz), 7.25-7.36 (5H, m).
【0319】
a-2-1-2) 2-{(R)-N-ベンジル-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパンアミド}プロパン酸 (S)-メチルの製造:
2-(ベンジルアミノ)プロパン酸 (S)-メチル(9.28g, 48.1mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液にBoc−D−アラニン(10g, 52.9mmol)を加えた後、氷冷下、4−ジメチルアミノピリジン(587mg, 4.81mmol)、EDCI(11g, 57.7mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応溶液をクロロホルムにて抽出し、5%クエン酸水溶液、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物(9.34g, 53%)を無色油状物として得た。
【0320】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.24 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.38 (3H, d, J= 7.1 Hz), 1.43 (9H, s), 3.67 (3H, s), 4.20 (1H, q, J = 7.1 Hz), 4.59 (1H, d, J = 16.8 Hz), 4.61-4.73 (1H, m), 4.77 (1H, d, J= 16.8 Hz), 5.31 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.22-7.39 (5H, m).
【0321】
a-2-1-3) (3R,6S)-1-ベンジル-3,6-ジメチルピペラジン-2,5-ジオンの製造:
2-{(R)-N-ベンジル-2-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパンアミド}プロパン酸 (S)-メチル(9.34g, 25.6mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、トリフルオロ酢酸(14.6g, 128mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応溶液を減圧濃縮した後、メタノール(40mL)を加え、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(pH=8 になるまで加えた)を加えた後、80℃にて終夜攪拌した。反応溶液を減圧濃縮した後、酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、表題化合物(4.05g, 68%)を無色油状物として得た。
【0322】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.42 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.54 (3H, d, J = 6.8 Hz), 3.87 (1H, q, J = 7.1 Hz), 4.09 (1H, d, J= 14.9 Hz), 4.16 (1H, q, J = 6.8 Hz), 5.17 (1H, d, J = 14.9 Hz), 6.51 (1H, s), 7.23-7.36 (5H, m).
【0323】
a-2-1-4) (2R,5S)-1-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジンの製造:
アルゴン雰囲気下、(3R,6S)-1-ベンジル-3,6-ジメチルピペラジン-2,5-ジオン(4.05g, 17.4mmol)のテトラヒドロフラン(70mL)溶液に氷冷下、リチウムアルミニウムハイドライド(993mg, 26.2mmol)を加え、室温にて10分間攪拌し、その後、80℃にて4時間攪拌した。その後、反応溶液に氷冷下、リチウムアルミニウムハイドライド(331mg, 8,72mmol)を加え、80℃にて1時間30分攪拌した。その後、反応溶液に氷冷下、テトラヒドロフラン、水を加え、室温にて終夜攪拌した。
反応溶液をセライトろ過し、酢酸エチル、水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物(3.52g, 99%)を黄色油状物として得た。
【0324】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.93 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.14 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.63 (1H, dd, J = 10.2, 11.2 Hz), 2.18-2.26 (1H, m), 2.63 (1H, dd, J = 10.5, 12.2 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 2.7, 11.2 Hz), 2.75-2.83 (1H, m), 2.91 (1H, dd, J = 2.9, 12.2 Hz), 3.09 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.10 (1H, d, J = 13.4 Hz), 7.22-7.32 (5H, m).
【0325】
a-2-1-5) 4-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R,5S)-tert-ブチルの製造:
(2R,5S)-1-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン(3.52g, 17.2mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に氷冷下、トリメチルアミン(2.12g, 20.9mmol)、ジ-tert-ブチルカルボネート(4.56g, 20.9mmol)を加え、15分間攪拌した。その後、室温にて5時間30分攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物(3.16g, 60%)を淡黄色油状物として得た。
【0326】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.23 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.46 (9H, s), 2.19 (1H, d, J = 12.2 Hz), 2.70 (1H, dd, J = 4.4, 12,2 Hz), 2.91-2.98 (1H, m), 3.31 (1H, dd, J= 3.6, 12.9 Hz), 3.46 (1H, d, J = 13.5 Hz), 3.62 (1H, d, J = 13.5 Hz), 3.65 (1H, d, J = 12.9 Hz), 4.17-4.25 (1H, m), 7.22-7.37 (5H, m).
【0327】
a-2-1-6) 2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R,5S)-tert-ブチルの製造:
アルゴン雰囲気下、4-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R,5S)-tert-ブチル(2.0g, 6.57mmol)をメタノール(60mL)に溶解させ、10%パラジウム炭素(670mg)、ギ酸(1.5g, 32.9mmol)を加えた。室温にて2時間攪拌した。その後、反応溶液をセライトろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルム、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにて抽出し、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮し、表題化合物(1.56g, >100%)を黄色油状物として得た。
【0328】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.17 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.21 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.46 (9H, s), 2.48 (1H, dd, J = 2.9, 13.0 Hz), 3.03-3.15 (1H, m), 3.18-3.23 (2H, m), 3.54 (1H, dd, J = 2.0, 13.4 Hz), 4.08-4.14 (1H, m).
【0329】
a-2-2) 2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)-tert-ブチルの製造:
L-アラニンメチルエステル塩酸塩の代わりにD-アラニンメチルエステル塩酸塩を用いて、実施例14−1-a-2-1-1)から同a-2-1-6)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0330】
a-3-1) 2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)-tert-ブチルの製造:
a-3-1-1) racemic trans-1-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジンの製造:
trans-2,5-ジメチルピペラジン (25g, 219mmol)をシクロヘキサン(250mL)−水(35mL)に溶解させ、室温にてtetra-ブチルアンモニウムクロライド (2.2g, 15.5mmol)、水酸化ナトリム水溶液(23mL)、ベンジルクロライド (26.5g, 208mmol)を加えた。40℃にて18時間撹拌した。その後、室温に戻し、反応液をシクロヘキサンで抽出した。有機層に37%塩酸水溶液を加え、攪拌した。抽出操作により得た水層に2-メチルテトラヒドロフラン、50%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、2-メチルテトラヒドロフランにて抽出した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物34g(収率76%) を無色油状物として得た。
【0331】
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.14 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.63 (1H, dd, J = 10.2, 11.2 Hz), 2.18-2.26 (1H, m), 2.63 (1H, dd, J = 10.5, 12.2 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 2.7, 11.2 Hz), 2.75-2.83 (1H, m), 2.91 (1H, dd, J = 2.9, 12.2 Hz), 3.09 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.10 (1H, d, J = 13.4 Hz), 7.22-7.32 (5H, m).
【0332】
a-3-1-2) (2S, 5R)-1-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン-2-酒石酸塩の製造:
racemic trans-1-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン (2.35g, 11.5mmol)をメタノール(14mL)に溶解させ、D-(−)-酒石酸 (3.45g, 23.0mmol)を加え、5℃にて20時間静置した。メタノールにてろ取し、減圧下乾燥し、表題化合物2.66g (収率44%) を白色結晶として得た。更に得られた白色結晶をメタノール(27mL)に溶解させ、再結晶を行い、表題化合物1.7g (収率28%, 99.9% ee) を白色結晶として得た。
【0333】
1H-NMR (D2O) δ:1.18 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.51 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.92 (1H, bs), 2.89 (1H, t, J = 12.9 Hz), 3.18 (1H, t, J = 13.8 Hz), 3.29 (1H, dd. J = 3.0, 13.8 Hz), 3.47 (1H, m), 3.53 (1H, m), 3.62 (1H, dd, J = 3.0, 12.9 Hz), 3.98 (1H, d, J = 13.1 Hz), 4.41 (4H, s), 4.71 (1H, d, J = 13.1 Hz), 7.39-7.48 (5H, m).
【0334】
a-3-1-3) 4-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)-tert-ブチルの製造:
(2S, 5R)- 1-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン-2-酒石酸塩(5.0g, 9.91mmol)を2-メチルテトラヒドロフラン(30mL)に溶解させ、氷冷下にて水酸化ナトリウム水溶液 (水酸化ナトリウム:2.62g, 65.4mmol、水:18mL)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.2g, 9.91mmol)の2-メチルテトラヒドロフラン溶液を加え、室温下にて終夜撹拌した。その後、反応液を2-メチルテトラヒドロフランにて抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物3.11g (収率>100%) を白色結晶として得た。
【0335】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, d, J = 6.2 Hz), 1.23 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.46 (9H, s), 2.19 (1H, dd, J = 1.6, 11.9 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 4.3, 11.9 Hz), 2.92-3.00 (1H, m), 3.31 (1H, dd, J = 3.5, 12.4 Hz), 3.46 (1H, d, J= 13.5 Hz), 3.62 (1H, d, J = 13.5 Hz), 3.66 (1H, dd, J = 2.4, 12.4 Hz), 4.15-4.23 (1H, m), 7.20-7.37 (5H, m).
【0336】
a-3-1-4) 2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)-tert-ブチルの製造:
4-ベンジル-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)- tert-ブチル (3.11g, 10.2mmol)をメタノール(19mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気下、パラジウム炭素(156mg)を加え、氷冷下ギ酸 (2.4g, 51.1mmol)を加えた。室温に戻し、終夜攪拌した。その後、反応液をセライトろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣に水、ヘキサンを加えて抽出し、水層に水酸化ナトリウム水溶液を加え、2-メチルテトラヒドロフランにて抽出し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物2.21g(収率>100%) を無色油状物として得た。
【0337】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.16 (3H, d, J= 6.6 Hz), 1.21 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.46 (9H, s), 2.48 (1H, d, J= 12.8 Hz), 3.09-3.16 (1H, m), 3.18-3.24 (2H, m), 3.54 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.15-4.30 (1H, m), 5.68 (1H, brs).
【0338】
a-3-2) 2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R, 5S)-tert-ブチルの製造:
D-(−)-酒石酸の代わりにL-(+)-酒石酸を用いて、実施例14−1-a-3-1-2)以下と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0339】
b) (2R, 5S)-4-[4-(メトキシカルボニル)-2-ニトロフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの代わりに2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R, 5S)-tert-ブチルを用いて、実施例6−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0340】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.09 (3H, d, J= 6.3 Hz), 1.26 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.48 (9H, s), 2.75 (1H, d, J= 11.7 Hz), 3.54-3.68 (4H, m), 3.91 (3H, s), 4.35-4.42 (1H, m), 7.03 (1H, d, J= 8.6 Hz), 8.06 (1H, dd, J = 1.9, 8.6 Hz), 8.45 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0341】
c) (2R, 5S)- 4-[2-アミノ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造:
(2R, 5S)-4-[4-(メトキシカルボニル)-2-ニトロフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルを用いて実施例6−c)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0342】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.92 (3H, d, J= 6.6 Hz), 1.30 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.49 (9H, s), 2.55 (1H, d, J= 11.9 Hz), 3.41-3.45 (1H, m), 3.59-3.63 (2H, m), 3.78 (1H, d, J = 13.4 Hz), 3.87 (3H, s), 3.93 (1H, brs), 4.40-4.47 (1H, m), 6.84 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 1.9, 8.3 Hz), 7.43 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0343】
d) (2R, 5S)- 4-[2-ヨード-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
(2R, 5S)- 4-[2-アミノ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルを用いて実施例6−d)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0344】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.93 (3H, d, J= 6.6 Hz), 1.35 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.49 (9H, s), 2.56 (1H, d, J= 11.2 Hz), 3.61-3.65 (2H, m), 3.77-3.80 (2H, m), 3.89 (3H, s), 4.41-4.46 (1H, m), 6.86 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.96 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 8.50 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0345】
e) (2R, 5S, Z)- 4-[4-(メトキシカルボニル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
(2R, 5S)- 4-[2-ヨード-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルを用いて実施例6−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0346】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.90 (3H, d, J= 6.3 Hz), 1.28 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.48 (9H, s), 1.90-1.92 (3H, m), 2.73 (1H, d, J = 11.7 Hz), 3.41-3.44 (1H, m), 3.53-3.58 (1H, m), 3.69-3.72 (2H, m), 3.89 (3H, s), 4.41-4.46 (1H, m), 5.79-5.88 (1H, m), 6.45 (1H, d, J = 11.5 Hz), 6.84 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.86 (1H, dd, J= 2.0, 8.6 Hz), 7.93 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0347】
f) (2R, 5S, Z)- 4-[4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸の製造
(2R, 5S, Z)- 4-[4-(メトキシカルボニル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを用いて実施例6−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0348】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.92 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.27 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.48 (9H, s), 1.91-1.93 (3H, m), 2.77 (1H, d, J = 11.7 Hz), 3.43-3.76 (4H, m), 4.12-4.21 (1H, m), 4.42-4.49 (1H, m), 5.81-5.89 (1H, m), 6.44 (1H, d, J = 10.5 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.93 (1H, dd, J = 2.0, 8.5 Hz), 7.99 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0349】
g) (2R, 5S, Z)- 2,5-ジメチル-4-{4-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの製造
(2R, 5S, Z)- 4-[4-(tert-ブトキシカルボニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル]-3-(プロパ-1-エン−1−イル)安息香酸を用いて実施例6−g)と同様に反応・処理し、表題化合物7.3mg(収率80%)を黄色油状物として得た。
【0350】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, d, J= 6.6 Hz), 1.29 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.49 (9H, s), 1.92-1.94 (3H, m), 2.82 (1H, d, J = 11.0 Hz), 3.43-3.87 (4H, m), 4.42-4.49 (1H, m), 5.85-5.93 (1H, m), 6.44 (1H, d, J = 11.7 Hz), 6.92 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.03 (1H, dd, J = 2.0, 8.5 Hz), 8.05 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0351】
h) 4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-((Z)- プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R, 5S)-tert-ブチルの製造
(2R, 5S, Z)- 2,5-ジメチル-4-{4-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルを用いて実施例6−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0352】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.89 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.29 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.48 (9H, s), 1.87 (3H, dd, J= 1.6, 7.0 Hz), 2.67 (1H, d, J = 11.6 Hz), 3.38-3.74 (4H, m), 4.37-4.46 (1H, m), 5.77-5.90 (1H, m), 6.51 (1H, dd, J = 1.6, 11.7 Hz), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.37 (1H, dd, J = 2.0, 8.6 Hz), 7.57 (1H, d, J= 2.0 Hz).
【0353】
i) (2R, 5S, Z)- 2-[4-(2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オールの製造
4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-((Z)- プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R, 5S)-tert-ブチルを用いて実施例6−j)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0354】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.85 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.07 (3H, d, J = 6.2 Hz), 1.82 (3H, dd, J = 1.6, 7.3 Hz), 2.26-3.20 (8H, m), 5.82 (1H, qd, J = 7.3, 11.6 Hz), 6.69 (1H, dd, J= 1.6, 11.6 Hz), 7.19 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.61-7.66 (2H, m).
【0355】
j) (2R, 5S, Z)- 1-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジンの製造
(2R, 5S, Z)- 2-[4-(2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オールを用いて実施例12−i)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0356】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.88 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.14 (3H, d, J = 6.2 Hz), 1.81 (3H, dd, J = 1.6, 7.2 Hz), 2.32-2.45 (1H, m), 2.67-2.96 (2H, m), 3.05-3.29 (4H, m), 3.55 (3H, s), 4.87 (2H, s), 5.77-5.90 (1H, m), 6.66 (1H, dd, J = 1.6, 11.9 Hz), 7.18 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 2.0, 8.4 Hz), 7.55 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0357】
k) (2R, 5S, Z)- 2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)エタノンの製造
(2R, 5S, Z)- 1-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジンを用いて実施例6−k)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0358】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.89-0.99 (3H, m), 1.31-1.50 (3H, m), 1.87 (3H, dd, 1.6, 7.2 Hz), 2.74-2.81 (1H, m), 3.28-3.46 (2H, m), 3.55 (3H, s), 3.67-3.98 (4H, m), 4.16-4.28 (1H, m), 4.86 (2H, s), 5.86 (1H, qd, J = 7.2, 11.3 Hz), 6.50 (1H, dd, J = 1.6, 11.3 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.43 (1H, dd, J = 2.0, 8.6 Hz), 7.49 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0359】
l) (2R, 5S, Z)- 3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(7.7mg, 0.0311mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(500μL)に溶解させ、氷冷下炭酸カリウム(8.6mg, 0.0622mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。その後、氷冷下、(2R,5S,Z)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)エタノン(17mg, 0.0311mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。氷冷下、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(1.0mL)に溶解させ、4N−塩酸-酢酸エチル溶液(1.0mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。氷冷下、反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物17.4mg(収率83%)を黄色油状物として得た。
【0360】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.88-1.05 (3H, m), 1.26-1.34 (9H, m), 1.83-1.90 (6H, m), 2.68-2.80 (1H, m), 3.30-3.85 (4H, m), 4.05-4.34 (3H, m), 4.54 (1H, q, J = 6.1 Hz), 4.87 (1H, s), 5.83-5.96 (2H, m), 6.53-6.58 (1H, m), 6.86-6.91 (3H, m), 7.36-7.59 (4H, m).
【0361】
実施例14−2:(2S, 5R, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2R, 5S)-tert-ブチルの代わりに2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)-tert-ブチルを用いて、実施例14−1の(2R, 5S, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0362】
実施例15−1:(2R, 5S)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0363】
【化23】
【0364】
(2R, 5S, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(実施例14−1) (6.0mg, 0.0088mmol)をメタノール(1.0mL)に溶解させ、パラジウム炭素(5.0mg)を加え、水素添加し室温にて1時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、表題化合物4.7mg(収率78%)を黄色油状物として得た。
【0365】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95-1.00 (6H, m), 1.26-1.33 (9H, m), 1.68 (2H, qt, J = 7.0, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.46-2.64 (2H, m), 2.77-2.89 (1H, m), 3.39-3.90 (5H, m), 4.20-4.30 (2H, m), 4.54 (1H, q, J = 5.9 Hz), 4.84 (1H, s), 5.99 (1H, s), 6.88-6.94 (3H, m), 7.36-7.52 (4H, m).
【0366】
実施例15−2:(2S, 5R)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
(2R, 5S, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(実施例14−1)の代わりに(2S, 5R, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン(実施例14−2)を用いて、実施例15−1の製造と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0367】
実施例16: (R)-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0368】
【化24】
【0369】
5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0370】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79-0.86 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.96 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 2.94-3.49 (3H, m), 3.22 (2H, t, J = 8.4 Hz), 3.63-3.70 (2H, m), 3.91-3.95 (2H, m), 4.27-4.46 (2H, m), 4.58 (2H, t, J= 8.4 Hz), 5.90 (1H, s), 6.78 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.10-7.15 (1H, m), 7.26-7.31 (1H, m), 7.41 (1H, s), 7.49-7.54 (1H, m), 7.54 (1H, s).
【0371】
実施例17:(S)-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0372】
【化25】
【0373】
(R)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いてその他は実施例12と同様に反応処理することにより、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0374】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79-0.86 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 2.90-3.48 (3H, m), 3.22 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.64-3.74 (2H, m), 3.97-4.00 (2H, m), 4.27-4.44 (2H, m), 4.58 (2H, t, J= 8.6 Hz), 5.90 (1H, s), 6.79 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.10-7.15 (1H, m), 7.26-7.30 (1H, m), 7.41 (1H, s), 7.49-7.54 (1H, m), 7.54 (1H, s).
【0375】
実施例18−1: (2R, 5S, Z)-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0376】
【化26】
【0377】
5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0378】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.88-1.01 (3H, m), 1.49-1.71 (3H, m), 1.86-1.95 (6H, m), 3.22 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.28-3.84 (6H, m), 4.08-4.24 (2H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.6 Hz),4.88 (1H, s), 5.75-5.90 (2H, m), 6.49-6.53 (1H, m), 6.78 (1H, dd, J = 4.9, 8.2 Hz), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.41 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 2.0, 8.6 Hz), 7.58 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0379】
実施例18−2: (2S, 5R, Z)-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例18−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0380】
実施例19−1:(2R, 5S)-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0381】
【化27】
【0382】
5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1、15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0383】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95-1.00 (6H, m), 1.35-1.50 (3H, m), 1.64-1.75 (2H, m), 1.90 (3H, s), 2.46-2.63 (2H, m), 2.74-2.89 (1H, m), 3.22 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.38-3.95 (5H, m), 4.20-4.34 (2H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.6 Hz), 4.86 (1H, s), 5.81 (1H, s), 6.78 (1H, dd, J = 2.2, 8.6 Hz), 6.92 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.28-7.31 (1H, m), 7.40-7.48 (2H, m), 7.52 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0384】
実施例19−2:(2S, 5R)-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例19−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0385】
実施例20: (R)-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0386】
【化28】
【0387】
a) 5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0388】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.69 (3H, s), 4.21 (4H, s), 6.81 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.93 (1H, dd, J = 2.2, 8.1 Hz), 6.95 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0389】
b) 5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0390】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79-0.85 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.88 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 2.89-3.50 (3H, m), 3.63-3.70 (2H, m), 4.00-4.02 (2H, m), 4.24 (4H, s), 4.30-4.45 (2H, m), 5.96 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 2.2, 8.6 Hz), 7.08 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.10-7.15 (1H, m), 7.49-7.53 (1H, m), 7.53 (1H, s).
【0391】
実施例21: (S)-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0392】
【化29】
【0393】
(R)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いてその他は実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0394】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.79-0.86 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.88 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 2.89-3.47 (3H, m), 3.63-3.70 (2H, m), 3.90-3.95 (2H, m), 4.24 (4H, s), 4.24-4.40 (2H, m), 5.86 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 2.4, 8.6 Hz), 7.08 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.10-7.14 (1H, m), 7.49-7.54 (1H, m), 7.54 (1H, s).
【0395】
実施例22:(R)-5-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0396】
【化30】
【0397】
a) 5-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(1.36g、10mmol)をアセトン(50mL)に溶解させ、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(370mg, 1.0mmol)、炭酸カリウム(2.76g, 20mmol)、3−クロロ−2−メチル−1−プロペン(1.5mL, 15mmol)を順に加え、70℃にて終夜撹拌した。反応液をろ過し、アセトンで洗浄し減圧濃縮した。得られた残渣に水、酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を1N−水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、1-(4-(2-メチルアリルオキシ)フェニル)エタノン 1.71g(収率90%)を無色油状物として得た。
【0398】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.84 (3H, s), 2.56 (3H., s), 4.50 (2H, s), 5.06 (2H, d, J= 20.8 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.93 (2H, d, J = 8.9 Hz).
【0399】
1-(4-(2-メチルアリルオキシ)フェニル)エタノン(85mg, 0.450mmol)をPEG400(0.3mL)に溶解させ、マイクロ波照射下250℃にて2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エタノン 42mg(収率50%)を黄色油状物として得た。
【0400】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.50 (6H, s), 2.54 (3H, s), 3.04 (2H, s), 6.74 (1H, d, J= 9.2 Hz), 7.78-7.81 (2H, m).
【0401】
1-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0402】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.43 (6H, s), 1.72 (3H, s), 3.02 (2H, s), 6.64 (1H, d, J= 8.4 Hz), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.28 (1H, s).
【0403】
b)5-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0404】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.80-0.87 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.46 (6H, s), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.60-2.80 (2H, m), 2.90-3.48 (3H, m), 3.02 (2H, s), 3.64-3.70 (2H, m), 3.90-3.94 (2H, m), 4.27-4.44 (2H, m), 5.86 (1H, s), 6.72 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.10-7.15 (1H, m), 7.26-7.30 (1H, m), 7.34 (1H, s), 7.49-7.54 (1H, m), 7.54 (1H, s).
【0405】
実施例23:(S)-5-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0406】
【化31】
【0407】
(R)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、5-(2,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いてその他は実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0408】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.80-0.87 (3H, m), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.46 (6H, s), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.96 (3H, s), 2.68-2.76 (2H, m), 2.95-3.48 (3H, m), 3.02 (2H, s), 3.64-3.70 (2H, m), 3.90-4.00 (2H, m), 4.27-4.40 (2H, m), 5.85 (1H, s), 6.72 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.10-7.15 (1H, m), 7.29-7.32 (1H, m), 7.34 (1H, s), 7.49-7.54 (1H, m), 7.54 (1H, s).
【0409】
実施例24−1:(2R, 5S, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0410】
【化32】
【0411】
5-(5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0412】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.89-1.00 (3H, m), 1.34-1.36 (9H, m), 1.82-1.93 (6H, m), 2.68-2.80 (1H, m), 3.28-3.85 (5H, m), 4.08-4.33 (2H, m), 4.57 (1H, q, J = 5.9 Hz), 4.86 (1H, s), 5.83-5.90 (1H, m), 6.33 (1H, s), 6.49-6.65 (1H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 3.0, 8.6 Hz), 7.52-7.70 (3H, m), 8.19 (1H, d, J = 3.0 Hz).
【0413】
実施例24−2:(2S, 5R, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例24−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0414】
実施例25−1:(2R, 5S)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0415】
【化33】
【0416】
5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0417】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95-1.00 (6H, m), 1.34-1.50 (9H, m), 1.68 (2H, qt, J = 7.0, 7.3 Hz), 1.93 (3H, s), 2.47-2.60 (2H, m), 2.77-2.89 (1H, m), 3.29-3.95 (5H, m), 4.27-4.33 (2H, m), 4.57 (1H, q, J = 5.9 Hz), 5.86 (1H, s), 6.43 (1H, s), 6.93 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.20 (1H, dt, J = 2.7, 6.2 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 2.0, 8.6 Hz), 7.53 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.64 (1H, dd , J = 5.9, 8.8 Hz), 8.19 (1H, d, J= 2.7 Hz).
【0418】
実施例25−2:(2S, 5R)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例25−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0419】
実施例26−1: (2R, 5S, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[3-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0420】
【化34】
【0421】
a) 5-[3-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(3-ヒドロキシフェニル)エタノン(1.36g、10mmol)をアセトン(50mL)に溶解させ、炭酸カリウム(2.76g, 20mmol)、ヨウ化1−メチルエチル(1.5mL, 15mmol)を順に加え、70℃にて終夜撹拌した。反応液をろ過し、アセトンで洗浄し減圧濃縮した。得られた残渣に水、酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を1N−水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、1-(3-(1-メチルエトキシ)フェニル)エタノン 1.67g(収率94%)を黄色油状物として得た。
【0422】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.35 (6H, d, J = 6.0 Hz), 2.55 (3H, s), 4.63 (1H, quint, J = 6.0 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.4, 8.3 Hz). 7.35 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.48-7.52 (2H, m).
【0423】
1-[3-(1-メチルエトキシ)フェニル]エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0424】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.30 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.73 (3H, s), 4.60 (1H, quint, J = 6.0 Hz), 6.85 (1H, dd, J = 1.6, 8.3 Hz), 7.03-7.10 (2H, m), 7.27 (1H, t, J = 8.3 Hz).
【0425】
b) 5-(3-(1-メチルエトキシ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0426】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.85-0.99 (3H, m), 1.31-1.34 (9H, m), 1.86-1.95 (6H, m), 2.68-2.82 (1H, m), 3.28-3.85 (5H, m), 4.16-4.31 (2H, m), 4.59 (1H, q, J = 5.9 Hz), 4.85 (1H, s), 5.79-5.90 (2H, m), 6.48-6.66 (1H, m), 6.84-6.89 (2H, m), 7.08-7.12 (2H, m), 7.26-7.33 (1H, m), 7.52-7.58 (2H, m).
【0427】
実施例26−2:(2S, 5R, Z)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[3-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例26−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0428】
実施例27−1:(2R, 5S)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[3-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0429】
【化35】
【0430】
5-(3-(1-メチルエトキシ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0431】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95-1.00 (6H, m), 1.31-1.45 (9H, m), 1.68 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.91 (3H, s), 2.46-2.61 (3H, m), 2.77-2.88 (1H, m), 3.36-3.43 (2H, m), 3.58-3.62 (2H, m), 4.24-4.32 (2H, m), 4.59 (1H, q, J = 6.5 Hz), 5.83 (1H, s), 5.79 (1H, s), 6.85 (1H, d, J = 7.0 Hz), 6.92 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.10 (2H, dd, J = 5.0, 5.4 Hz), 7.27-7.33 (1H, m), 7.45 (1H, dd, J= 2.0, 7.8 Hz), 7.52 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0432】
実施例27−2: (2S, 5R)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[3-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例27−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0433】
実施例28−1: (2R, 5S, Z)- 5-[4-(シクロプロピルチオ)フェニル]-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン の製造:
【0434】
【化36】
【0435】
a) 5-(4-(シクロプロピルチオ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
ジクロロメタン(6.7mL)に0℃にてアセチルクロライド(189μL, 2.66mmol)、塩化アルミニウム(267mg, 2.0mmol)を順に加え、0℃にて10分間撹拌した。その後、シクロプロピル(フェニル)スルファン(200mg, 1.33mmol)のジクロロメタン(890μL)溶液を加え、0℃にて30分間撹拌した。反応液に5%塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)を用いて精製し、1-(4-(シクロプロピルチオ)フェニル)エタノン 181mg(収率71%)を無色油状物として得た。
【0436】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.69-0.75 (2H, m), 1.12-1.19 (2H, m), 2.16-2.25 (1H, m), 2.58 (3H, s), 7.41 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.87 (2H, d, J = 8.9 Hz).
【0437】
1-(4-(シクロプロピルチオ)フェニル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0438】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.56-0.62 (2H, m), 1.05-1.12 (2H, m), 1.74 (1H, m), 2.18-2.26 (1H, m), 7.34-7.44 (4H, m).
【0439】
b) 5-(4-(シクロプロピルチオ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0440】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.65-0.70 (3H, m), 0.88-1.45 (7H, m), 1.86-1.95 (6H, m), 2.14-2.21 (1H, m), 2.67-2.82 (1H, m), 3.28-3.86 (5H, m), 4.23-4.29 (2H, m), 4.86 (1H, s), 5.84-5.96 (2H, m), 6.49-6.65 (1H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.36-7.58 (6H, m).
【0441】
実施例28−2: (2S, 5R, Z)- 5-[4-(シクロプロピルチオ)フェニル]-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン の製造:
実施例28−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0442】
実施例29: 3-(2-{(R)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0443】
【化37】
【0444】
a) (R)- 4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)-3-ニトロ安息香酸メチルエステルの製造
ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの代わりに(R)-2-メチル-1-ベンジルピペラジンを用い、その他は実施例6−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0445】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.20 (3H, d, J= 5.9 Hz), 2.28-2.37 (1H, m), 2.67-2.80 (2H, m), 2.89-2.97 (1H, m), 3.03-3.25 (3H, m), 3.23 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.90 (3H, s), 4.07 (1H, d, J= 13.2 Hz), 7.04 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.26-7.34 (5H, m), 8.04 (1H, dd, J= 2.2, 8.9 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0446】
b) (R)-3-アミノ-4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)安息香酸メチルエステルの製造
実施例6−c)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0447】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.23 (3H, d, J= 5.7 Hz), 2.28-2.38 (1H, m), 2.59-2.71 (2H, m), 2.77-2.86 (2H, m), 2.99-3.11 (2H, m), 3.26 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.86 (3H, s), 3.94 (2H, s), 4.19 (1H, d, J = 13.2 Hz), 6.95 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.26-7.35 (5H, m), 7.38 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.43 (1H, dd, J = 1.9, 8.1 Hz).
【0448】
c) (R)- 4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)-3-ヨード安息香酸メチルエステルの製造
実施例6−d)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0449】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.23 (3H, d, J= 6.1 Hz), 2.39-2.45 (1H, m), 2.66-2.92 (4H, m), 3.13-3.16 (1H, m), 3.22-3.29 (2H, m), 3.88 (3H, s), 4.11 (1H, d, J = 13.7 Hz), 6.98 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.24-7.37 (5H, m), 7.96 (1H, dd, J = 2.0, 8.3 Hz), 8.49 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0450】
d) (R)-4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン-1-イル)安息香酸メチルエステルの製造
実施例6−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0451】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.21 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.88 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.27-2.34 (1H, m), 2.63-2.88 (4H, m), 3.15-3.25 (2H, m), 3.23 (1H, d, J = 12.4 Hz), 3.88 (3H, s), 4.09 (1H, d, J = 12.4 Hz), 5.79 (1H, qd, J= 7.0, 9.7 Hz), 6.41 (1H, d, J = 9.7 Hz), 6.92 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.29-7.35 (5H, m), 7.86 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 7.90 (1H, d, J= 2.4 Hz).
【0452】
e) (R)-4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン-1-イル)安息香酸の製造
実施例6−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0453】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.22 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.89 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.25-2.40 (1H, m), 2.60-2.90 (4H, m), 3.17-3.27 (2H, m), 3.25 (1H, d, J = 13.0 Hz), 4.10 (1H, d, J= 13.0 Hz), 5.80 (1H, qd, J = 7.0, 12.2 Hz), 6.40 (1H, d, J = 12.2 Hz), 6.94 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.29-7.35 (5H, m), 7.91 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.94 (1H, s).
【0454】
f) (R)-4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン-1-イル)安息香酸ペンタフルオロフェニルエステルの製造
実施例6−g)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0455】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.23 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.89 (3H, dd, J = 1.9, 7.3 Hz), 2.26-2.39 (1H, m), 2.61-2.96 (4H, m), 3.23-3.33 (3H, m), 3.25 (1H, d, J = 13.2 Hz), 5.80-5.91 (1H, m), 6.37-6.44 (1H, m), 6.98 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.32-7.36 (5H, m), 8.00-8.03 (2H, m).
【0456】
g) (R)-2-[4-(4-ベンジル-3-メチルピペラジン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オールの製造
実施例6−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0457】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.22 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.84 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.25-2.36 (1H, m), 2.61-2.87 (4H, m), 3.07-3.28 (3H, m), 4.09 (1H, d, J = 11.6 Hz), 5.75-5.85 (1H, m), 6.43-6.48 (1H, m), 6.98 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.27-7.35 (5H, m), 7.51 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.54 (1H, s).
【0458】
h) (R)-1-ベンジル-4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2-メチルピペラジンの製造
臭化ベンジルの代わりに塩化メトキシメチルエーテルを用い、その他は実施例6−i)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0459】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.21 (3H, d, J= 5.7 Hz), 1.83 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.26-2.35 (1H, m), 2.62-2.88 (4H, m), 3.08-3.21 (2H, m), 3.23 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.54 (3H, s), 4.08 (1H, d, J = 13.2 Hz), 4.85 (2H, s), 5.80 (1H, qd, J = 7.0, 11.3 Hz), 6.46 (1H, d, J = 11.3 Hz), 6.96 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.26-7.34 (5H, m), 7.41 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.45 (1H, s).
【0460】
i) (R)-1-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-3-メチルピペラジンの製造
実施例6−j)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0461】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.10 (3H, d, J = 6.2 Hz), 1.65 (2H, qt, J = 7.6, 7.8 Hz), 2.36-2.44 (1H, m), 2.64 (2H, t, J = 7.8 Hz), 2.71-2.78 (1H, m), 2.96-3.09 (5H, m), 3.55 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.39 (1H, s).
【0462】
j) (R)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノンの製造
実施例6−k)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0463】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.42 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.59-1.73 (2H, m), 2.70 (2H, t, J= 7.3 Hz), 2.86-3.10 (4H, m), 3.55 (3H, s), 3.65-3.75 (1H, m), 3.89 (2H, s), 4.10-4.20 (1H, m), 4.45-4.55 (1H, m), 4.83 (2H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.41 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.43 (1H, s).
【0464】
なお、本実施例の工程a)において、(R)-2-メチル-1-ベンジルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-ベンジルピペラジンを用いることで、(S)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノンを黄色油状物として得た。
【0465】
k) (R)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-(3-(1-メチルエトキシ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0466】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.32 (6H, d, J = 6.2 Hz), 1.59-1.73 (5H, m), 1.91 (3H, s), 2.70 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.80-3.05 (4H, m), 3.55-3.65 (1H, m), 4.00-4.80 (4H, m), 4.47-4.60 (1H, m), 5.68 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.44-7.48 (2H, m), 7.50 (1H, d, J= 8.4 Hz), 7.52 (1H, s).
【0467】
実施例30:5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(2-{(R)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0468】
【化38】
【0469】
(R)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0470】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.60-1.73 (5H, m), 1.88 (3H, s), 2.69 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.89-3.05 (4H, m), 3.53-3.70 (1H, m), 4.00-4.80 (4H, m), 4.25 (4H, s), 5.73 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.00-7.09 (3H, m), 7.50 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.52 (1H, s).
【0471】
実施例31:5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-[(R)-4-{4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル]-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0472】
【化39】
【0473】
(R)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0474】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.58-1.71 (5H, m), 1.90 (3H, s), 2.69 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.89-3.05 (4H, m), 3.22 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.55-3.65 (1H, m), 4.05-4.77 (4H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.6 Hz), 5.79 (1H, s), 6.78 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.25-7.32 (1H, m), 7.41 (1H, s), 7.50 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.52 (1H, s).
【0475】
実施例32:3-(2-[(R)-4-{4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル]-2-オキソエチル)-5-[5- (1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0476】
【化40】
【0477】
(R)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0478】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.35 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.60-1.71 (5H, m), 1.87 (3H, s), 2.70 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.89-3.05 (4H, m), 3.62-3.69 (1H, m), 4.05-4.75 (4H, m), 4.52-4.61 (1H, m), 6.33 (1H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 2.7, 8.6 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.52 (1H, s), 7.61-7.65 (1H, m), 8.19 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0479】
実施例33:3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0480】
【化41】
【0481】
(S)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-(3-(1-メチルエトキシ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0482】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.32 (6H, d, J = 6.2 Hz), 1.59-1.73 (5H, m), 1.91 (3H, s), 2.70 (2H, t, J = 7.3 Hz), 2.80-3.05 (4H, m), 3.55-3.65 (1H, m), 4.00-4.80 (4H, m), 4.47-4.60 (1H, m), 5.69 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.44-7.48 (2H, m), 7.50 (1H, d, J= 8.1 Hz), 7.52 (1H, s).
【0483】
実施例34:5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0484】
【化42】
【0485】
(S)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0486】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.60-1.73 (5H, m), 1.88 (3H, s), 2.69 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.89-3.05 (4H, m), 3.53-3.70 (1H, m), 4.00-4.80 (4H, m), 4.25 (4H, s), 5.71 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.00-7.09 (3H, m), 7.50 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.52 (1H, s).
【0487】
実施例35:5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0488】
【化43】
【0489】
(S)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0490】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.58-1.71 (5H, m), 1.91 (3H, s), 2.69 (2H, t, J = 7.6 Hz), 2.89-3.05 (4H, m), 3.22 (2H, t, J = 8.9 Hz), 3.55-3.65 (1H, m), 4.05-4.77 (4H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.9 Hz), 5.73 (1H, s), 6.78 (1H, d, J= 8.1 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.25-7.32 (1H, m), 7.41 (1H, s), 7.50 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.52 (1H, s).
【0491】
実施例36:3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-2-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0492】
【化44】
【0493】
(S)-2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-2-メチルピペラジン-1-イル)エタノン及び5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0494】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.35 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.60-1.71 (5H, m), 1.87 (3H, s), 2.70 (2H, t, J = 7.8 Hz), 2.89-3.05 (4H, m), 3.62-3.69 (1H, m), 4.05-4.75 (4H, m), 4.52-4.61 (1H, m), 6.31 (1H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 2.7, 8.6 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.52 (1H, s), 7.61-7.65 (1H, m), 8.19 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0495】
実施例37:3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[4-(1-メチルエトキシ)フェニル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0496】
【化45】
【0497】
a) 4-[4-(メトキシカルボニル)-2-ニトロフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルの製造:
ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルの代わりに1-tert-ブチル-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸を用い、その他は実施例6−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0498】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.30 (9H, s), 1.95-2.01 (2H, m), 3.24-3.28 (1H, m), 3.41-3.65 (7H, m), 3.90 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.36 (1H, s).
【0499】
b) 4-[2-アミノ-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル の製造:
実施例6−c)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0500】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 1.87-2.01 (2H, m), 3.04-3.14 (4H, m), 3.52-3.64 (4H, m), 3.86 (3H, s), 4.00 (2H, s), 6.99 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.38-7.42 (2H, m).
【0501】
c) 4-[2-ヨード-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
実施例6−d)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0502】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.49 (9H, s), 2.04-2.13 (2H, m), 3.12-3.20 (4H, m), 3.57-3.71 (4H, m), 3.89 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.94 (1H, dd, J = 1.9, 8.6 Hz), 8.50 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0503】
d) 4-[4-(メトキシカルボニル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルの製造:
実施例6−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0504】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.47 (9H, s), 1.85 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.90-2.00 (2H, m), 3.21-3.35 (4H, m), 3.47-3.61 (4H, m), 3.88 (3H, s), 5.81 (1H, qd, J = 7.0, 10.5 Hz), 6.40 (1H, d, J = 10.5 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.83 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.85 (1H, s).
【0505】
e) 4-[4-カルボキシ-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルの製造:
実施例6−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0506】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.22 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.89 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.25-2.40 (1H, m), 2.60-2.90 (4H, m), 3.17-3.27 (2H, m), 3.25 (1H, d, J = 13.0 Hz), 4.10 (1H, d, J= 13.0 Hz), 5.80 (1H, dq, J = 7.0, 12.2 Hz), 6.40 (1H, d, J = 12.2 Hz), 6.94 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.29-7.35 (5H, m), 7.91 (1H, d, J= 8.1 Hz), 7.94 (1H, s).
【0507】
f) 4-{4-[(ペルフルオロフェノキシ)カルボニル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
実施例6−g)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0508】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.47 (9H, s), 1.86 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.90-2.05 (2H, m), 3.38-3.62 (8H, m), 5.85 (1H, qd, J = 7.0, 10.5 Hz), 6.39 (1H, d, J = 10.5 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.95 (1H, s), 7.97 (1H, d, J = 8.9 Hz).
【0509】
g) 4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-1,4-ジアゼパン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
実施例6−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0510】
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.47 (9H, s), 1.82 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.88-1.98 (2H, m), 3.14-3.25 (4H, m), 3.50-3.61 (4H, m), 5.82 (1H, qd, J = 7.0, 11.1 Hz), 6.46 (1H, d, J = 11.1 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.48 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.51 (1H, s).
【0511】
h) 2-[4-(1,4-ジアゼパン-1-イル)-3-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-オールの製造:
実施例12−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0512】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.79 (3H, d, J= 7.0 Hz), 2.12-2.22 (2H, m), 3.28-3.40 (8H, m), 5.86 (1H, qd, J = 7.0, 11.4 Hz), 6.47 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.06 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.55 (1H, s).
【0513】
i) 1-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-1,4-ジアゼパンの製造:
実施例12−i)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0514】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.79 (3H, d, J= 7.3 Hz), 2.19-2.29 (2H, m), 3.29-3.48 (8H, m), 3.55 (3H, s), 4.85 (2H, s), 5.87 (1H, qd, J = 7.3, 11.1 Hz), 6.48 (1H, d, J = 11.1 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.43 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.45 (1H, s).
【0515】
j) 1-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパンの製造:
実施例6−j)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0516】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, d, J= 7.3 Hz), 1.61 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 2.13-2.33 (2H, m), 2.66 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.17-3.21 (2H, m), 3.37-3.52 (6H, m), 3.55 (3H, s), 4.83 (2H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.41 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.42 (1H, s).
【0517】
k) 2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノンの製造:
実施例6−k)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0518】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, d, J= 7.6 Hz), 1.64 (2H, qt, J = 7.6, 7.6 Hz), 2.05-2.15 (2H, m), 2.65 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.06-3.28 (4H, m), 3.55 (3H, s), 3.69-3.85 (4H, m), 3.93 (2H, s), 4.83 (2H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.39 (1H, s).
【0519】
l) 2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノン及び5-(3-(1-メチルエトキシ)フェニル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0520】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.32 (6H, d, J = 6.2 Hz), 1.60-1.70 (2H, m), 1.90 (3H, s), 2.01-2.10 (2H, m), 2.65 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.08-3.15 (2H, m), 3.29-3.37 (1H, m), 3.53-3.78 (5H, m), 4.30-4.40 (2H, m), 4.49-4.58 (1H, m), 5.75 (1H, s), 6.89 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.08 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.40-7.47 (4H, m).
【0521】
実施例38:5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0522】
【化46】
【0523】
2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0524】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.60-1.70 (2H, m), 1.88 (3H, s), 2.00-2.15 (2H, m), 2.65 (2H, t, J= 7.6 Hz), 3.10-3.15 (2H, m), 3.28-3.35 (1H, m), 3.53-3.78 (5H, m), 4.24 (4H, s), 4.25-4.40 (2H, m), 5.70 (1H, s), 6.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.99-7.13 (3H, m), 7.45 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.48 (1H, s).
【0525】
実施例39:5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0526】
【化47】
【0527】
2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0528】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.57-1.70 (2H, m), 1.90 (3H, s), 2.05-2.15 (2H, m), 2.65 (2H, t, J= 7.8 Hz), 3.08-3.14 (2H, m), 3.21 (2H, t, J = 8.4 Hz), 3.28-3.35 (1H, m), 3.55-3.80 (5H, m), 4.25-4.42 (2H, m), 4.57 (2H, t, J = 8.4 Hz), 5.75 (1H, s), 6.78 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.08 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.40-7.48 (3H, m), 7.48 (1H, s).
【0529】
実施例40:3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0530】
【化48】
【0531】
2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノン及び5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0532】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.35 (6H, d, J = 6.5 Hz), 1.60-1.71 (2H, m), 1.87 (3H, s), 2.02-2.15 (2H, m), 2.65 (2H, t, J = 7.6 Hz), 3.08-3.18 (2H, m), 3.30-3.40 (1H, m), 3.53-3.78 (5H, m), 4.35-4.45 (2H,m), 4.52-4.60 (1H, m), 6.30 (1H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.16 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 7.45 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.48 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.19 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0533】
実施例41:5-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0534】
【化49】

【0535】
a)2-メチル-5-[1-(フェニルチオ)シクロプロポキシ]ピリジンの製造:
シクロプロピルフェニルチオエーテル( 5.0g, 33.3mmol) をテトラヒドロフラン (50mL) に溶解し、アルゴン雰囲気下0℃にてn-ブチルリチウム (25.1mL, 39.9mmol) を5分間にて滴下した。その後―78℃にてN−ヨウ化スクシンイミド(8.99g, 39.9mmol)のテトラヒドロフラン (100mL)溶液を滴下した。終夜攪拌し、室温まで徐々に昇温させた。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ヘキサンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン) で精製し、粗生成物5.64g ((1-ヨードシクロプロピル)(フェニル)スルファン:シクロプロピルフェニルチオエーテル=2.4:1) を得た。
次に、5−ヒドロキシ−2−メチルピリジン(1.82g, 16.7mmol) をトルエン (150mL) に溶解し、炭酸銀(9.19g, 33.3mmol)、(1-ヨードシクロプロピル)(フェニル)スルファン:シクロプロピルフェニルチオエーテル(=2.4:1)混合物 (5.64g, 16.7mmol(*1-ヨードシクロプロピル)(フェニル)スルファンの量で換算)) を加え、室温にて終夜攪拌した。その後、酢酸(200mL)を加え、10分間攪拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル) で精製し、表題化合物1.88g (収率44%) を黄色油状物として得た。
【0536】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.34-1.37 (2H, m), 1.44-1.50 (2H, m), 2.51 (3H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.22-7.35 (4H, m), 7.46-7.52 (2H, m), 8.31 (1H, d, J = 2.9 Hz).
【0537】
c)2-メチル-5-[1-(フェニルスルホニル)シクロプロポキシ]ピリジンの製造:
2-メチル-5-[1-(フェニルチオ)シクロプロポキシ]ピリジン(2.04g, 7.93mmol) をクロロホルム (15mL) に溶解し、アルミナ(5.0g)、オクソン (3.79g, 6.18mmol) を加え、80℃にて1時間攪拌した。その後、さらにオクソン (1.36g, 2.22mmol) を加え、1時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル) で精製し、表題化合物542mg(収率24%) を黄色油状物として得た。
【0538】
1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ:1.42-1.46 (2H, m), 1.91-1.94 (2H, m), 2.47 (3H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.55 (1H, dd, J = 2.8, 8.6 Hz), 7.64 (2H, tt, J = 1.7, 7.0 Hz), 7.76 (1H, tt, J = 1.7, 7.0 Hz), 7.88 (2H, td, J = 1.7, 7.0 Hz), 8.16 (1H, d, J = 2.8 Hz).
【0539】
d)5-シクロプロポキシ-2-メチルピリジンの製造:
2-メチル-5-[1-(フェニルスルホニル)シクロプロポキシ]ピリジン(540mg, 1.87mmol)をメタノール (5.5mL) に溶解し、亜リン酸ナトリウム(671mg, 5.598mmol)、氷冷下ナトリウムアマルガム(3.58g, 7.47mmol)を加え、同温にて30分間攪拌した後、室温にて3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣を蒸留精製し、表題化合物240 mg (収率86%) を黄色油状物として得た。
【0540】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:0.77-0.83 (4H, m), 2.49 (3H, s), 3.76 (1H, tt, J = 3.0, 5.7 Hz), 7.06 (1H, d, J= 8.3 Hz), 7.25 (1H, dd, J = 2.9, 8.6 Hz), 8.31 (1H, d, J = 2.9 Hz).
【0541】
e)5-シクロプロポキシ-2-メチルピリジン 1-酸化物の製造:
5-シクロプロポキシ-2-メチルピリジンを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0542】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:0.77-0.86 (4H, m), 2.47 (3H, s), 3.74 (1H, tt, J = 3.0, 5.7 Hz), 6.91 (1H, dd, J= 2.2, 8.8 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.27 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0543】
f)(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)メタノール の製造:
5-シクロプロポキシ-2-メチルピリジン 1-酸化物を用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0544】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:0.80-0.83 (4H, m), 3.39 (1H, br s), 3.80 (1H, tt, J = 3.0, 5.9 Hz), 4.71 (2H, s), 7.18 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 2.7, 8.5 Hz), 8.37 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0545】
g)5-シクロプロポキシピコリンアルデヒド の製造:
(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)メタノールを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0546】
1H-NMR (270 MHz, CDCl3) δ:0.82-0.92 (4H, m), 3.89 (1H, tt, J = 3.0, 5.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 2.8, 8.8 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.53 (1H, d, J = 2.8 Hz), 10.00 (1H, s).
【0547】
h)1-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)エタノールの製造:
5-シクロプロポキシピコリンアルデヒドを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0548】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:0.79-0.83 (4H, m), 1.49 (3H, d, J = 6.6 Hz), 3.79 (1H, tt, J = 3.0, 5.6 Hz), 3.94 (1H, d, J = 4.4 Hz), 4.85 (1H, dq, J = 4.4, 6.6 Hz), 7.20 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 2.8, 8.6 Hz), 8.34 (1H, d, J = 2.8 Hz).
【0549】
i)1-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)エタノンの製造:
1-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)エタノールを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0550】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:0.81-0.91 (4H, m), 2.68 (3H, s), 3.86 (1H, tt, J = 3.0, 6.0 Hz), 7.44 (1H, dd, J= 2.7, 8.8 Hz), 8.05 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.7 Hz).
【0551】
j)5-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0552】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:0.79-0.84 (4H, m), 1.80 (3H, s), 3.80 (1H, tt, J = 3.0, 5.9 Hz), 6.27 (1H, br s), 7.38 (1H, dd, J = 2.9, 8.8 Hz), 7.51 (1H, br s), 7.58 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.35 (1H, d, J = 2.9 Hz).
【0553】
2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノン及び5-(5-シクロプロポキシピリジン-2-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0554】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.78-1.00 (7H, m), 1.60-1.70 (2H, m), 1.87 (3H, s), 2.00-2.11 (2H, m), 2.65 (2H, t, J = 7.8 Hz), 3.07-3.16 (2H, m), 3.28-3.40 (1H, m), 3.54-3.81 (6H, m), 4.35-4.42 (2H, m), 6.34 (1H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.48 (1H, s), 7.66 (1H, d, J= 8.9 Hz), 8.33 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0555】
実施例42:5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-1,4-ジアゼパン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0556】
【化50】
【0557】
a) 1-ブロモ-3-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼンの製造:
3−ブロモフェノール(1.68g, 9.77mmol)のN,N’−ジメチルホルムアミド (32mL)溶液に、氷冷下水素化ナトリウム(純度50%) (516mg, 10.7mmol)、0℃にて臭化アセトアルデヒドジエチルアセタール(1.76mL, 11.7mmol) を加え、120℃にて終夜撹拌した。室温にて反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン) で精製し、表題化合物2.69g (収率>100%) を黄色油状物として得た。
【0558】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.25 (6H, t, J = 7.2 Hz), 3.57-3.70 (2H, m), 3.72-3.80 (2H, m), 3.98 (2H, d, J = 5.2 Hz), 4.82 (1H, t, J = 5.2 Hz), 6.84-6.87 (1H, m), 7.07-7.15 (3H, m).
【0559】
b) 6-ブロモベンゾフランの製造:
1-ブロモ-3-(2,2-ジエトキシエトキシ)ベンゼン(2.3g, 8.35mmol)のトルエン(28mL)溶液に、PPA (5.0mL)を加え、加熱還流下終夜攪拌した。室温にて反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン) で精製し、表題化合物1.2g(収率68%、7-ブロモベンゾフランとの混合物)を黄色油状物として得た。
【0560】
1H-NMR (CDCl3) δ:6.75 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.36 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.60 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.68 (1H, s).
【0561】
c) 1-(ベンゾフラン-6-イル)エタノンの製造:
6-ブロモベンゾフランと7-ブロモベンゾフランの混合物(1.12g, 5.68mmol)のトルエン(19mL)溶液に、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (650mg, 0.57mmol)、トリブチル(1−エトキシビニル)スズ (2.11mL, 6.25mmol)を加え100℃にて終夜攪拌した。室温にて反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン) で精製し、表題化合物(280mg)を黄色結晶として得た。
【0562】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.67 (3H, s), 6.83 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.65 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.78 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.89 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.12 (1H, s).
【0563】
d) 5-(ベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(ベンゾフラン-6-イル)エタノンを用いて実施例1- l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0564】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.82 (3H, s), 6.83 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.63 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.67 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0565】
e) 5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
5-(ベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例1- l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0566】
1H-NMR (CD3OD) δ:1.75 (3H, s), 3.18 (2H, t, J = 8.6 Hz), 4.57 (2H, t, J = 8.6 Hz), 7.00 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz).
【0567】
2-ブロモ-1-(4-{4-[1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(メトキシメトキシ)プロパン-2-イル]-2-プロピルフェニル}-1,4-ジアゼパン-1-イル)エタノン及び5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1,15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0568】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.58-1.70 (2H, m), 1.90 (3H, s), 2.00-2.11 (2H, m), 2.65 (2H, t, J= 7.3 Hz), 3.07-3.15 (2H, m), 3.18 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.28-3.38 (1H, m), 3.53-3.80 (5H, m), 4.28-4.40 (2H, m), 4.57 (2H, t, J = 8.6 Hz), 5.74 (1H, s), 6.96-7.05 (2H, m), 7.08 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.20 (1H, d, J= 7.3 Hz), 7.45 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.48 (1H, s).
【0569】
実施例43: 3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0570】
【化51】

【0571】
a) 1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)プロパン-2-オール の製造:
4-フルオロ-3-ニトロ安息香酸 (1.5g, 8.10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.0mL)に溶解させ、塩化チオニル(16.6mL)を加え、2時間加熱還流した。その後、反応液を減圧濃縮し、粗生成物(3.57g)を得た。次にアルゴン雰囲気下、粗生成物(3.57g)のエチレングリコールジメチルエーテル(81mL)溶液に、氷冷下にてトリメチルシリルトリフルオロメタン(3.0mL. 20.26mmol)、テトラメチルアンモニウムフルオライド(1.89g. 20.26mmol)を加え、同温にて20分間攪拌した。その後、さらに室温にて12時間攪拌した。氷冷下にて反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン) で精製し、表題化合物2.99g(収率>100%) を黄色油状物として得た。
【0572】
1H-NMR (CDCl3) δ:7.42 (1H, dd, J= 8.6, 10.3 Hz), 8.37 (1H, ddd, J = 2.4, 4.3, 8.6 Hz), 8.81 (1H, dd, J= 2.4, 7.3 Hz).
【0573】
b) 4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-ニトロフェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)プロパン-2-オールとピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルを用いて、実施例6−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0574】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 3.07-3.12 (4H, m), 3.58-3.61 (4H, m), 3.87 (1H, brs), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.77 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 8.18 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0575】
c) 4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ニトロフェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-ニトロフェニル]ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例6−i)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0576】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 3.10-3.13 (4H, m), 3.59-3.62 (4H, m), 4.64 (2H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.36-7.43 (5H, m), 7.69 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 8.07 (1H, d, J= 2.4 Hz).
【0577】
d) 4-{2-アミノ-4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ニトロフェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例6−c)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0578】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.49 (9H, s), 2.88-2.90 (4H, m), 3.54-3.60 (4H, m), 4.65 (2H, s), 6.94-7.00 (3H, m), 7.33-7.41 (5H, m).
【0579】
e) 4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ヨードフェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
4-{2-アミノ-4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例6−d)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0580】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.49 (9H, s), 2.98-3.02 (4H, m), 3.62-3.66 (4H, m), 4.62 (2H, s), 7.03 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.34-7.45 (5H, m), 7.56 (1H, dd, J = 1.6, 8.4 Hz), 8.07 (1H, d, J= 1.6 Hz).
【0581】
f) 4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ヨードフェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例6−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0582】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.48 (9H, s), 1.73 (3H, dd, J = 1.6, 6.8 Hz), 2.94-2.98 (4H, m), 3.52-3.56 (4H, m), 4.67 (2H, s), 5.80 (1H, qd, J = 6.8, 11.1 Hz), 6.46 (1H, qd, J = 1.6, 11.1 Hz), 6.98 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.32-7.46 (6H, m), 7.50 (1H, s).
【0583】
g) (Z)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジンの製造:
4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例6-j)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0584】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.70 (3H, dd, J= 2.0, 7.1 Hz), 3.30 (4H, t, J = 4.9 Hz), 3.78 (4H, t, J = 4.9 Hz), 4.67 (2H, s), 5.88 (1H, qd, J = 7.1, 11.1 Hz), 6.43 (1H, dd, J= 2.0, 11.1 Hz), 7.05 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.34-7.40 (5H, m), 7.49 (1H, dd, J = 1.7, 8.3 Hz), 7.53 (1H, d, J = 1.7 Hz).
【0585】
h) (Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンの製造:
(Z)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジンを用いて、実施例6-k) と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0586】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.74 (3H, dd, J = 1.6, 7.0 Hz), 3.00-3.11 (4H, m), 3.63-3.78 (4H, m), 3.90 (2H, s), 4.67 (2H, s), 5.84 (1H, qd, J = 2.0, 11.6 Hz), 6.48 (1H, qd, J = 1.6, 11.6 Hz), 7.00 (1H, d, J= 8.4 Hz), 7.31-7.39 (5H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.52 (1H, s).
【0587】
i) 3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
(Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンと5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0588】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.73 (3H, dd, J= 1.7, 7.1 Hz), 1.90 (3H, s), 2.98-3.07 (4H, m), 3.18 (2H, t, J = 8.6 Hz), 3.57-3.74 (4H, m), 4.32 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.34 (1H, d, J= 16.1 Hz), 4.57 (2H, t, J = 8.6 Hz), 4.67 (2H, s), 5.81 (1H, s), 5.83 (1H, qd, J = 7.1, 11.7 Hz), 6.47 (1H, qd, J = 1.7, 11.7 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.00 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.04 (1H, dd, J= 1.7, 7.8 Hz), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.32-7.42 (5H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.51 (1H, s).
【0589】
実施例44: 5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0590】
【化52】
【0591】
3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0592】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.65 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.87-2.97 (4H, m), 3.17 (2H, t, J = 8.8 Hz), 3.59-3.76 (4H, m), 4.34 (1H, d, J = 15.9 Hz), 4.36 (1H, d, J = 15.9 Hz), 4.58 (2H, t, J = 8.8 Hz), 5.81 (1H, brs), 6.99 (1H, s), 7.04 (1H, d, J= 8.8 Hz), 7.07 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.53 (1H, s).
【0593】
実施例45: 3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0594】
【化53】
【0595】
a) 7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジンの製造:
2,3-ヒドロキシ-5-ブロモピリジン (100mg, 0.53mmol)をN,N’-ジメチルホルムアミド (5mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気中氷冷下にて水素化ナトリム (30mg, 0.63mmol)を加えた。5分後、同温にて1,2-ジブロモエタン(50μL, 0.58mmol) のN,N’-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液を加え、110℃にて14時間撹拌した。反応液を室温に戻し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、分取薄層クロマトグラフィー (n-ヘキサン/ 酢酸エチル=2/1) で精製し、表題化合物20mg(収率17%) を白色固体として得た。
【0596】
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.25-4.27 (2H, m), 4.42-4.44 (2H, m), 7.33 (1H, d J = 2.4 Hz), 7.87 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0597】
b) 1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)エタノンの製造:
アルゴン雰囲気下、7-ブロモ-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン(65mg, 0.30mmol) をトルエン (1.5mL) に溶解し、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (35mg, 0.03mmol)、1-エトキシエテニルトリn-ブチルスズ(112μL, 0.33mmol) を加え、100℃にて一晩中撹拌した。反応液を室温に戻し、1N 塩酸を加えた。反応液をセライトろ過し、反応液に酢酸エチルを加えて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、分取薄層クロマトグラフィー (n-ヘキサン/ 酢酸エチル=1/1) で精製し、表題化合物37mg(収率69%) を白色固体として得た。
【0598】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.57 (3H, s), 4.27-4.31 (2H, m), 4.50-4.52 (2H, m), 7.44 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.44 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0599】
c) 5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0600】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.73 (3H, s), 4.26-4.29 (2H, m), 4.43-4.46 (2H, m), 7.43 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.83 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0601】
d) 3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
(Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンと5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0602】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.73 (3H, dd, J= 2.2, 7.1 Hz), 1.90 (3H, s), 2.99-3.08 (4H, m), 3.57-3.74 (4H, m), 4.24-4.26 (2H, m), 4.34 (1H, d, J = 15.8 Hz), 4.35 (1H, d, J = 15.8 Hz), 4.42-4.43 (2H, m), 4.67 (2H, s), 5.84 (1H, qd, J = 7.1, 12.0 Hz), 6.23 (1H, s), 6.47 (1H, qd, J = 2.2, 12.0 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.31-7.43 (5H, m), 7.46 (1H, d, J= 8.8 Hz), 7.47 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.51 (1H, s), 7.98 (1H, d, J= 2.2 Hz).
【0603】
実施例46:5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0604】
【化54】
【0605】
3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0606】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.66 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.90 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.87-2.97 (4H, m), 3.61-3.75 (4H, m), 4.23-4.25 (2H, m), 4.35 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.37 (1H, d, J = 16.4 Hz), 4.41-4.43 (2H, m), 6.30 (1H, brs), 7.07 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.47 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.54 (1H, s), 7.96 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0607】
実施例47:3-[2-((S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0608】
【化55】
【0609】
a) (S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-3-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、その他は実施例6−b)と同様に反応・処理した後、実施例12−b)からg)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0610】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.90 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.48 (9H, s), 1.83 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.65-2.73 (1H, m), 3.08-3.18 (1H, m), 3.25-3.68 (5H, m), 5.76-5.88 (1H, m), 6.56 (1H, d, J= 13.2 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, s).
【0611】
b) (S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルの製造:
(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて実施例6−i)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0612】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.91 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.48 (9H, s), 1.71 (3H, dd, J = 1.6, 7.0 Hz), 2.64-2.73 (1H, m), 3.09-3.78 (6H, m), 4.67 (2H, s), 5.72-5.86 (1H, m), 6.47-6.52 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.31-7.44 (6H, m), 7.52 (1H, s).
【0613】
c) (S)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2-メチルピペラジンの製造:
(S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルを用いて実施例6−j)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0614】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, d, J= 5.9 Hz), 1.71 (3H, d, J = 7.0 Hz), 2.78-2.87 (1H, m), 3.19-3.29 (1H, m), 3.48-3.99 (5H, m), 4.68 (2H, s), 5.77-5.89 (1H, m), 6.51-6.57 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.33-7.39 (5H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.54 (1H, s).
【0615】
d) (S)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンの製造:
(S)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2-メチルピペラジンを用いて実施例6−k)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0616】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.99 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.72 (3H, dd, J = 1.6, 7.0 Hz), 2.75-2.84 (1H, m), 3.11-3.79 (6H, m), 3.92 (2H, s), 4.67 (2H, s), 5.76-5.88 (1H, m), 6.53-6.57 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.32-7.43 (6H, m), 7.54 (1H, s).
【0617】
e) 3-[2-((S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
(S)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンと5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0618】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98 (3H, d, J = 6.1 Hz), 1.71 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.90 (3H, s), 2.71-2.82 (1H, m), 3.19 (2H, t, J = 8.8 Hz), 3.28-3.90 (6H, m), 4.29-4.34 (2H, m), 4.58 (2H, t, J = 8.8 Hz), 4.68 (2H, s), 5.67 (1H, s), 5.77-5.87 (1H, m), 6.53-6.58 (1H, m), 6.99 (1H, s), 7.03-7.05 (2H, m), 7.21 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.33-7.40 (5H, m), 7.45 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.54 (1H, s).
【0619】
実施例48:5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-3-(2-((S)-4-(4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0620】
【化56】
【0621】
3-[2-((S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0622】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.84-0.96 (6H, m), 1.56-1.59 (2H, m), 1.91 (3H, s), 2.61-3.41 (8H, m), 3.19 (2H, t, J = 5.1 Hz), 3.62-3.73 (1H, m), 4.30-4.40 (2H, m), 4.58 (2H, t, J = 5.1 Hz), 5.84 (1H, s), 7.00-7.05 (2H, m), 7.15-7.21 (2H, m), 7.37-7.45 (2H, m).
【0623】
実施例49:3-[2-((S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0624】
【化57】
【0625】
(S)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンと5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0626】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.99 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.71 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.91 (3H, s), 2.73-2.82 (1H, m), 3.17-3.89 (6H, m), 4.24-4.26 (2H, m), 4.31-4.37 (2H, m), 4.42-4.44 (2H, m), 4.67 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.69 (1H, d, J= 11.0 Hz), 5.78-5.86 (1H, m), 6.07 (1H, s), 6.52-6.58 (1H, m), 7.00-7.05 (1H, m), 7.30-7.47 (7H, m), 7.54 (1H, s), 7.98 (1H, s).
【0627】
実施例50:5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0628】
【化58】
【0629】
3-[2-((S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0630】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.87 (3H, d, J = 6.1 Hz), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.3 Hz), 1.90 (3H, s), 2.63-3.21 (8H, m), 3.64-3.71 (1H, m), 4.23-4.26 (2H, m), 4.32-4.39 (2H, m), 4.41-4.45 (2H, m), 6.36 (1H, brs), 7.11-7.16 (1H, m), 7.48 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.52 (1H, d, J= 9.0 Hz), 7.55 (1H, s), 7.97 (1H, d, J = 2.0 Hz).
【0631】
実施例51:3-[2-((S)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0632】
【化59】
【0633】
(S)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンと5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0634】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.99 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.35 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.71 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.86 (3H, s), 2.72-2.85 (1H, m), 3.13-3.91 (6H, m), 4.37 (2H, s), 4.50-4.63 (1H, m), 4.68 (2H, s), 5.76-5.87 (1H, m), 6.28 (1H, s), 6.52-6.60 (1H, m), 7.01 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.19 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.31-7.39 (5H, m), 7.45 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.53 (1H, s), 7.62 (1H, dd, J = 2.4, 8.9 Hz), 8.19 (1H, d, J = 2.4 Hz).
【0635】
実施例52:3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-[5- (1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0636】
【化60】
【0637】
3-(2-((S)-4-(4-(2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル)-3-メチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル]-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0638】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.35 (6H, d, J = 5.9 Hz), 1.63 (2H, qt, J = 7.3, 7.3 Hz), 1.87 (3H, s), 2.64-3.20 (7H, m), 3.45-3.72 (2H, m), 4.36-4.42 (2H, m), 4.52-4.61 (1H, m), 6.30 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 2.2, 8.9 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.54 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.19 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0639】
実施例53:3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0640】
【化61】
【0641】
a) 5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジンの製造:
2−メチル−5−ヒドロキシピリジンを用いて実施例4−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0642】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.50 (3H, s), 3.48 (3H, s), 5.17 (2H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.27 (1H, dd, J = 3.0, 8.4 Hz), 8.29 (1H, d, J = 3.0 Hz).
【0643】
b) 5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4-イルボロン酸の製造:
5−メトキシメトキシ−2−メチルピリジン(3.0g, 19.6mmol)のテトラヒドロフラン (100mL) 溶液に、−78℃にてn-ブチルリチウム (18.4mL, 29.4mmol)を加え、−78℃にて40分間攪拌した。その後、イソプロポキシボラン酸エステル(6.8mL, 29.4mmol)を加え、−78℃にて45分間攪拌した。反応液に1N 塩酸水溶液を加えた後、昇温させた。反応液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄ろ過し、表題化合物2.08g (収率54%) を白色結晶として得た。
【0644】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.53 (3H, s), 3.52 (3H, s), 5.31 (2H, s), 5.80 (2H, s), 7.54 (1H, s), 8.41 (1H, s).
【0645】
c) 5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4(1H)-オンの製造:
5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4-イルボロン酸(500mg, 2.54mmol)のテトラヒドロフラン (12.7mL) 溶液に、室温にて過酸化水素水溶液(純度30%) (2.9mL, 25.4mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液に飽和過硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、減圧濃縮した。得られた残渣をクロロホルム/メタノールで洗浄ろ過し、表題化合物440mg(収率>100%) を黄色アモルファスとして得た。
【0646】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.37 (3H, s), 3.44 (3H, s), 5.11 (2H, s), 6.40 (1H, s), 7.66 (1H, s).
【0647】
d) 2-(5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4-イルオキシ)エタノールの製造:
【0648】
5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4(1H)-オン(1.28g, 7.56mmol)のN,N’-ジメチルホルムアミド(19mL)溶液に炭酸カリウム(2.10g, 15.1mmol)、2-ブロモエタノール(804μL, 11.3mmol)を順に加え、90℃にて終夜攪拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮した。得られた残渣をクロロホルム/メタノールに溶解させ、固形物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン)にて精製し、2-(5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4-イルオキシ)エタノール(900mg, 収率56%)を橙色油状物として得た。
【0649】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.48 (3H, s), 3.54 (3H, s), 3.99 (2H, t, J = 4.4 Hz), 4.16 (2H, t, J = 4.4 Hz), 5.16 (2H, s), 6.70 (1H, s), 8.21 (1H, s).
【0650】
e) 4-(2-ヒドロキシエトキシ)-6-メチルピリジン-3-オールの製造:
2-(5-(メトキシメトキシ)-2-メチルピリジン-4-イルオキシ)エタノール(900mg, 4.22mmol)を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、4N 塩酸−酢酸エチル溶液(10mL)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応終了後、氷冷下4N 水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH=8 にした。反応溶液を減圧濃縮した。得られた残渣をクロロホルム/メタノールにて洗浄し、乾燥し、粗生成物として4-(2-ヒドロキシエトキシ)-6-メチルピリジン-3-オール(1.2g)を白色固形物として得た。
【0651】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.96 (1H, s), 2.44 (3H, s), 3.93 (2H, t, J = 4.4 Hz), 4.18 (2H, s), 6.95 (1H, s), 7.76 (1H, s).
【0652】
f) 7-メチル-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジンの製造:
4-(2-ヒドロキシエトキシ)-6-メチルピリジン-3-オール(714mg, 4.22mmol)、トリフェニルホスフィン(1.66g, 6.33mmol)を真空ポンプ化乾燥させた後、テトラヒドロフラン(42mL)に溶解させ、氷冷下アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(DBAD)(1.46g, 6.33mmol)を加え、室温にて終夜撹拌した。氷冷下、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン、クロロホルム/メタノール)を用いて精製し、粗生成物として表題化合物1.74g(収率>100%)を白色固体として得た。
【0653】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.42 (3H, s), 4.23-4.31 (4H, m), 6.64 (1H, s), 8.04 (1H, s).
【0654】
g) 7-メチル-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン 6-酸化物の製造:
7-メチル-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジンを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0655】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.45 (3H, s), 4.28-4.35 (4H, m), 6.75 (1H, s), 8.09 (1H, s).
【0656】
h) 酢酸 (2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)メチルの製造:
7-メチル-2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン 6-酸化物を用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0657】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.14 (3H, s), 4.29-4.35 (4H, m), 5.09 (2H, s), 6.88 (1H, s), 8.16 (1H, s).
【0658】
i) (2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)メタノールの製造:
酢酸 (2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)メチルを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0659】
1H-NMR (CDCl3) δ:4.29-4.35 (4H, m), 4.62 (2H, s), 6.76 (1H, s), 8.12 (1H, s).
【0660】
j) 2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-カルバルデヒドの製造:
(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)メタノールを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0661】
1H-NMR (CDCl3) δ:4.39 (4H, s), 7.51 (1H, s), 8.31 (1H, s), 9.93 (1H, s).
【0662】
k) 1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)エタノールの製造:
2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-カルバルデヒドを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0663】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.45 (3H, d, J = 6.2 Hz), 4.28-4.35 (4H, m), 4.77 (1H, q, 6.2 Hz), 6.77 (1H, s), 8.09 (1H, s).
【0664】
l) 1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)エタノンの製造:
1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)エタノールを用いて実施例6−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0665】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.66 (3H, s), 4.36 (4H, s), 7.60 (1H, s), 8.20 (1H, s).
【0666】
m)5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)エタノンを用いて実施例1−l)と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
【0667】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.73 (3H, s), 4.29-4.37 (4H, m), 7.06 (1H, s), 8.05 (1H, s).
【0668】
n) (Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノン及び5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0669】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.73 (3H, dd, J= 1.9, 7.0 Hz), 1.83 (3H, s), 2.96-3.08 (4H, m), 3.57-3.75 (4H, m), 4.26-4.37 (6H, m), 4.67 (2H, s), 5.84 (1H, qd, J = 7.0, 11.3 Hz), 6.41 (1H, s), 6.47 (1H, qd, J = 1.9, 11.3 Hz), 6.99 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.33-7.47 (6H, m), 7.51 (1H, s), 8.09 (1H, s).
【0670】
実施例54:5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0671】
【化62】
【0672】
3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-c]ピリジン-7-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0673】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97 (3H, t, J= 7.0 Hz), 1.67 (2H, qt, J = 7.0, 7.3 Hz), 1.83 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.3 Hz), 2.94-2.98 (4H, m), 3.59-3.77 (4H, m), 4.26-4.37 (6H, m), 6.41 (1H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.53 (1H, s), 8.09 (1H, s).
【0674】
実施例55:3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0675】
【化63】
【0676】
a) 5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
a-1) 2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジンの製造:
2,3-ジヒドロキシピリジン (2.22g, 20.0mmol)をN,N’-ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解させ、室温にて炭酸カリウム (5.52g, 40.0mmol)を加えた。5分後、同温にて1,2-ジブロモエタン(2.6mL, 30.0mmol)を加え、90℃にて終夜撹拌した。反応液を室温に戻し、ろ過後、得られたろ液を減圧濃縮した。その後、得られた残渣に酢酸エチルを加えた。この懸濁液をろ取、酢酸エチルで洗浄し、減圧乾燥し、表題化合物157mg(収率5.7%) を無色油状物として得た。
【0677】
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.26-4.28 (2H, m), 4.42-4.44 (2H, m), 6.94 (1H, dd, J = 5.6, 7.6 Hz), 7.28 (1H, dd, J = 1.2, 7.6 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 1.2, 5.6 Hz).
【0678】
a-2) 2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン 5-酸化物の製造:
2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン(121mg, 790 μmol) をジクロロメタン (4.0mL)に溶解し、3−クロロ過安息香酸(234mg, 950μmol)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (クロロホルム/メタノール) で精製し、表題化合物102mg(収率84%) を白色固体として得た。
【0679】
1H-NMR (CDCl3) δ:4.33-4.36 (2H, m), 4.59-4.62 (2H, m), 6.81 (1H, dd, J = 6.8, 8.4 Hz), 6.95 (1H, dd, J = 1.4, 8.4 Hz), 7.95 (1H, dd, J = 1.4, 6.8 Hz).
【0680】
a-3) 2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-カルボニトリルの製造:
アルゴン雰囲気下、2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン 5-酸化物 (102mg, 666μmol)をアセトニトリル(700μL)に溶解させ、室温にてトリエチルアミン (202mg, 2.00mmol)、トリメチルシリルニトリル (529mg, 5.33mmol)を加え、100℃にて終夜撹拌した。氷冷下にて水を加え、反応溶液を酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)にて精製し、表題化合物105mg(収率97%) を茶色固体として得た。
【0681】
1H-NMR (CDCl3) δ: 4.33-4.36 (2H, m), 4.48-4.51 (2H, m), 7.24 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.1 Hz).
【0682】
a-4) 1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)エタノンの製造:
アルゴン雰囲気下、2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-カルボニトリル(16mg, 99μmol) をテトラヒドロフラン (500μL)に溶解し、氷冷下にてメチルリチウム(150μL(1.04M in THF溶液), 148μmol)を加え、同温にて5分間攪拌した。反応溶液に1M-硫酸(2.0mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。氷冷下にて、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた(pH=8を確認した)。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル) で精製し、表題化合物8.3mg(収率47%) を黄色油状物として得た。
【0683】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.64 (3H, s), 4.33-4.35 (2H, m), 4.49-4.51 (2H, m), 7.27 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.21 (1H, d, J= 8.4 Hz).
【0684】
a-5) 5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0685】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.75 (3H, s), 4.24-4.26 (2H, m), 4.41-4.43 (2H, m), 7.09 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.25 (1H, d, J= 8.0 Hz).
【0686】
b) 3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル]ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
(Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン−1−イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノン及び5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0687】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.73 (3H, dd, J= 1.6, 7.0 Hz), 1.84 (3H, s), 2.99-3.08 (4H, m), 3.57-3.75 (4H, m), 4.24-4.27 (2H, m), 4.36 (2H, s), 4.43-4.46 (2H, m), 4.67 (2H, s), 5.84 (1H, qd, J= 7.0, 11.3 Hz), 6.20 (1H, s), 6.47 (1H, qd, J = 1.6, 11.3 Hz), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.26-7.51 (9H, m).
【0688】
実施例56:5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0689】
【化64】
【0690】
3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}ピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0691】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.66 (2H, qt, J = 7.6, 7.6 Hz), 1.85 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.86-2.98 (4H, m), 3.59-3.76 (4H, m), 4.25-4.27 (2H, m), 4.38 (2H, s), 4.43-4.46 (2H, m), 6.25 (1H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.28 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.53 (1H, s).
【0692】
実施例57:5-(ベンゾフラン-6-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0693】
【化65】
【0694】
実施例6において、5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル] 5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの代わりに5-(ベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0695】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.66 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.99 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.88-2.96 (4H, m), 3.60-3.75 (4H, m), 4.13 (1H, brs), 4.36 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.38 (1H, d, J = 16.1 Hz), 6.02 (1H, brs), 6.76 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.06 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 2.2, 8.3 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.54 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.65 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.00 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0696】
実施例58:5-(ベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0697】
【化66】

【0698】
a) 5-(ベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
a-1) 1-(4-(2,2-ジエトキシエトキシ)フェニル)エタノンの製造:
1-(4-ヒドロキシフェニル)エタノン(1.00g, 7.34mmol)のN,N’−ジメチルホルムアミド (24mL)溶液に、氷冷下水素化ナトリウム(純度50%) (380mg, 8.07mmol)、臭化アセトアルデヒドジエチルアセタール(1.30mL, 8.81mmol) を加え、120℃にて終夜撹拌した。氷冷下にて反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル) で精製し、表題化合物2.47g (収率>100%) を黄色油状物として得た。
【0699】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.24 (6H, t, J = 7.3 Hz), 2.56 (3H, s), 3.56-3.81 (4H, m), 4.06 (2H, d, J = 5.1 Hz), 4.85 (1H, t, J = 5.1 Hz), 6.95 (2H, d, J = 7.0 Hz), 7.92 (2H, d, J = 7.0 Hz).
【0700】
a-2)1-(ベンゾフラン-5-イル)エタノンの製造:
1-(4-(2,2-ジエトキシエトキシ)フェニル)エタノン(2.46g, 7.34mmol)のトルエン(25mL)溶液に、PPA(2.50g)、加熱還流下にて1時間攪拌した。氷冷下にて反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル) で精製し、表題化合物44mg(収率3.7%) を白色固体として得た。
【0701】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.68 (3H, s), 6.86-6.87 (1H, m), 7.54 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.70 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.97 (1H, dd, J = 2.4, 8.6 Hz), 8.26 (1H, d, J = 1.6 Hz).
【0702】
a-3) 5-(ベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(ベンゾフラン-5-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0703】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.82 (3H, s), 6.86 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 2.0, 8.4 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.77 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.78 (1H, d, J = 1.2 Hz).
【0704】
b) 5-(ベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオン
実施例6において、5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル] 5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの代わりに5-(ベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0705】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.6 Hz), 1.66 (2H, qt, J = 7.6, 7.6 Hz), 1.99 (3H, s), 2.65 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.88-2.95 (4H, m), 3.60-3.74 (4H, m), 4.36 (1H, d, J = 16.1 Hz), 4.38 (1H, d, J = 16.1 Hz), 6.79 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.05 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.46-7.54 (4H, m), 7.64 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.82 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0706】
実施例59:5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0707】
【化66】
【0708】
a) 5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
a-1) 2-(ヒドロキシメチル)-5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4H-ピラン-4-オンの製造:
5−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−4H−4−ピラノン (5.0g, 35.2mmol)をN,N’-ジメチルホルムアミド(70mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気中氷冷下にてtert-ブトキシカリウム (4.0g, 35.2mmol)を加えた。5分後、同温にて4−メトキシベンジルクロライド (6.06g, 38.7mmol)を加え、50℃にて21時間撹拌した。その後、反応液を減圧濃縮した。水、1N−水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加えて再結晶にて精製し、表題化合物4.80g(収率52%) を茶色粉末状結晶として得た。
【0709】
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.76 (3H, s), 4.28 (2H, s), 4.86 (2H, s), 6.31 (1H, s), 6.94 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.4 Hz), 8.14 (1H, s).
【0710】
a-2) 2-(ヒドロキシメチル)-5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]ピリジン-4(1H)-オンの製造:
2-(ヒドロキシメチル)-5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4H-ピラン-4-オン(1.2g, 4.56mmol)をエタノール(3.0mL)に溶解させ、アンモニア水溶液(9.0mL)を加え、密封し、100℃にて6時間撹拌した。この操作を4ロット分行い、まとめて引き続く処理を行った。反応液を減圧濃縮した。ジエチルエーテルを加えた後、反応溶液を氷冷した。析出した固体をろ取、ジエチルエーテルで洗浄後、減圧下乾燥し、表題化合物4.0g (収率84%) を茶色粉末状結晶として得た。
【0711】
1H-NMR (CDCl3) δ:3.78 (3H, s), 4.56 (2H, s), 5.01 (2H, s), 6.42 (1H, s), 6.90 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.36 (2H, d, J= 8.4 Hz), 7.41 (1H, s).
【0712】
a-3) 酢酸 {5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-イル}メチルの製造:
2-(ヒドロキシメチル)-5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]ピリジン-4(1H)-オン(3.21g, 12.2mmol)をピリジン(60mL)に溶解させ、氷冷下にてアセチルクロライド(1.44g, 18.3mmol)を加え、60℃にて終夜撹拌した。その後、反応液を減圧濃縮した。氷冷下にて水を加えた後、室温にて30分間攪拌した。析出した固体をろ取、氷水、ジエチルエーテルで洗浄後、減圧下乾燥し、表題化合物3.56g (収率96%) を茶色粉末状結晶として得た。
【0713】
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.11 (3H, s), 4.99 (2H, s), 3.78 (3H, s), 5.01 (2H, s), 6.52 (1H, s), 6.89 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.35 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.49 (1H, s).
【0714】
a-4) 酢酸 (5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4-{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン-2-イル)メチルの製造:
酢酸 {5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4-オキソ-1,4-ジヒドロピリジン-2-イル}メチル (3.56g, 11.7mmol)をジクロロメタン(60mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気中氷冷下にてトリエチルアミン (3.55g, 35.1mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸無水物 (6.60g, 23.4mmol)を加え、0℃にて15分間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物4.84g(収率95%) を黄色油状物として得た。
【0715】
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.15 (3H, s), 3.82 (3H, s), 5.16 (2H, s), 5.20 (2H, s), 6.92 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.25 (1H, s), 7.36 (2H, d, J = 8.9 Hz), 8.45 (1H, s).
【0716】
a-5) 酢酸 {5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4-[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン-2-イル}メチルの製造:
酢酸 (5-[(4-メトキシベンジル)オキシ]-4-{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ピリジン-2-イル)メチル (1.2g, 2.78mmol)をアセトニトリル(9.3mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気中氷冷下にてヨウ化銅 (53mg, 278μmol)、ジトリフェニルホスフィンパラジウム(II)ジクロライド (98mg, 139 μmol)、トリエチルアミン(8.0mL)、トリメチルシリルアセチレン(819mg, 8.34mmol)を加え、45℃にて終夜撹拌した。この操作を4ロット分行い、まとめて引き続く処理を行った。反応液に水を加えた後、セライトろ過を行った。得られたろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、表題化合物の粗生成物 (5.38g)を黄色油状物として得た。
【0717】
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.26 (9H, s), 2.14 (3H, s), 3.82 (3H, s), 5.11 (2H, s), 5.18 (2H, s), 6.91 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.36-7.41 (3H, m), 8.28 (1H, s).
【0718】
a-6) 酢酸 {5-ヒドロキシ-4-[(トリメチルシリル)エチニル]ピリジン-2-イル}メチルの製造:
粗生成物の酢酸 (5-((4-メトキシベンジル)オキシ)-4-((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン-2-イル)メチル (5.38g, 11.1mmol)をジクロロメタン (55mL)に溶解させ、室温にてトリメチルシラン (1.9mL, 35.1mmol)、トリフルオロ酢酸 (5.5mL)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え(pH=8 を確認)、反応溶液をセライトろ過した。得られたろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物1.54g(収率53%) を黄色油状物として得た。
【0719】
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.26 (9H, s), 2.14 (3H, s), 5.11 (2H, s), 7.29 (1H, s), 8.35 (1H, s).
【0720】
a-7) 酢酸フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメチルの製造:
酢酸 (5-ヒドロキシ-4-((トリメチルシリル)エチニル)ピリジン-2-イル)メチル (1.47g, 5.59mmol)をピリジン(28mL)に溶解させ、室温にてヨウ化銅 (1.28g, 6.71mmol)を加え、加熱還流にて5時間撹拌した。反応液を室温に戻し、減圧濃縮後、反応溶液をセライトろ過した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物345mg(収率32%) を橙色油状物として得た。
【0721】
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.16 (3H, s), 5.31 (2H, s), 6.81 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.63 (1H, s), 7.78 (1H, d, J= 2.4 Hz), 8.87 (1H, s).
【0722】
a-8) フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメタノールの製造:
酢酸フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメチル(722mg, 3.78mmol)をメタノール(19mL)に溶解させ、室温にて炭酸カリウム(1.04g, 7.56mmol)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液に氷冷下にて1N−塩酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物521mg(収率92%) を黄色油状物として得た。
【0723】
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.68 (1H, s), 4.85 (2H, s), 6.79 (1H, s), 7.54 (1H, s), 7.79 (1H, s), 8.83 (1H, s).
【0724】
a-9) フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒドの製造:
フロ[2,3-c]ピリジン-5-イルメタノール(521mg, 3.49mmol)をアセトン(17mL)に溶解させ、室温にて2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル (27mg, 170 μmol)を加えた。その後、反応液に氷冷下にて1,3,5-トリクロロ-2,4,6-トリアジントリオン(892mg, 3.84mmol)を加え、同温にて5分間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、氷冷下にて水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物488mg(収率95%) を黄色固体として得た。
【0725】
1H-NMR (CDCl3) δ: 6.98 (1H, dd, J = 0.8, 2.2 Hz), 7.88 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.32 (1H, d, J = 0.8 Hz), 9.03 (1H, s), 10.18 (1H, s).
【0726】
a-10) 1-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)エタノールの製造:
アルゴン雰囲気下、フロ[2,3-c]ピリジン-5-カルバルデヒド (488mg, 3.31mmol)をテトラヒドロフラン(11mL)に溶解させ、氷冷下にてメチルマグネシウムブロマイド (5.5mL(1.0M in THF 溶液), 4.97mmol)を加えた。その後、室温にて1時間30分攪拌した。反応液に氷冷下にて1N−塩酸水溶液を加え、その後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物356mg(収率66%) を黄色固体として得た。
【0727】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.56 (3H, d, J = 6.2 Hz), 5.00 (1H, q, J = 6.2 Hz), 6.80 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.53 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.80 (1H, s).
【0728】
a-11) 1-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)エタノンの製造:
1-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)エタノール (356mg, 2.19mmol)をアセトン(11mL)に溶解させ、室温にて2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル(34mg, 220μmol)を加えた。その後、反応液に氷冷下にて1,3,5-トリクロロ-2,4,6-トリアジントリオン(560mg, 2.41mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した。反応溶液を減圧濃縮し、氷冷下にて水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製し、表題化合物119mg(収率34%)を黄色固体として得た。
【0729】
1H-NMR (CDCl3) δ:2.79 (3H, s), 6.93-6.94 (1H, m), 7.83 (1H, d, J= 2.0 Hz), 8.39 (1H, d, J = 0.8 Hz), 8.91 (1H, s).
【0730】
a-12) 5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)エタノンを用いて実施例1-l)と同様に反応・処理し、表題化合物を白色結晶として得た。
【0731】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.88 (3H, s), 6.99-7.00 (1H, m), 7.89 (1H, d, J= 1.2 Hz), 8.02 (1H, d, J = 2.0 Hz), 8.82 (1H, s).
【0732】
b) 5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-3-(2-{4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]ピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
実施例6において、5-[5-(1-メチルエトキシ)ピリジン-2-イル] 5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの代わりに5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0733】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, t, J= 7.3 Hz), 1.67 (2H, qt, J = 7.3, 7.6 Hz), 1.93 (3H, s), 2.66 (2H, t, J= 7.6 Hz), 2.89-2.96 (4H, m), 3.62-3.75 (4H, m), 4.19 (1H, s), 4.41 (2H, s), 6.57 (1H, s), 6.83 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.54 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.01 (1H, d, J = 1.0 Hz), 8.81 (1H, d, J= 1.0 Hz).
【0734】
実施例60:5-(ベンゾフラン-6-イル)-3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0735】
【化67】
【0736】
(R)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、5-(ベンゾフラン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0737】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.85 (3H, d, J= 6.0 Hz), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.3 Hz), 2.00 (3H, s), 2.62-3.23 (6H, m), 3.47-3.79 (3H, m), 4.35 (1H, d, J= 16.3 Hz), 4.37 (1H, d, J = 16.3 Hz), 5.98 (1H, s), 6.76 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.54 (1H, s), 7.63 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.65 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.75 (1H, s).
【0738】
実施例61:5-(ベンゾフラン-5-イル)-3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0739】
【化68】
【0740】
(R)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、5-(ベンゾフラン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0741】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.85 (3H, d, J= 6.3 Hz), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.3 Hz), 2.00 (3H, s), 2.62-3.20 (6H, m), 3.44-3.81 (3H, m), 4.36 (1H, d, J= 15.6 Hz), 4.40 (1H, d, J = 15.6 Hz), 5.98 (1H, s), 6.80 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.46-7.54 (4H, m), 7.65 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.82 (1H, s).
【0742】
実施例62:5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-3-(2-{(S)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル]-3-メチルピペラジン-1-イル}-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0743】
【化69】
【0744】
(R)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンの代わりに(S)-2-メチル-1-tert-ブトキシカルボニルピペラジンを用い、5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0745】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.87 (3H, d, J= 6.1 Hz), 0.95 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.62 (2H, qt, J = 7.3, 7.3 Hz), 1.93 (3H, s), 2.62-3.18 (6H, m), 3.46-3.96 (3H, m), 4.37 (1H, d, J= 15.8 Hz), 4.42 (1H, d, J = 15.8 Hz), 6.56 (1H, s), 6.83 (1H, d, J= 2.2 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.55 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.02 (1H, s), 8.81 (1H, s).
【0746】
実施例63:(2S, 5R, Z)-3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0747】
【化70】
【0748】
a) (2S,5R)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-ニトロフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
実施例43−a)で得た1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)プロパン-2-オールとピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルの代わりに実施例14−1−a−2−2)で得た2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 (2S, 5R)-tert-ブチルを用い、その他は実施例43−b)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0749】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.07 (3H, d, J= 6.8 Hz), 1.28 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.48 (9H, s), 2.70-2.74 (1H, m), 3.52-3.70 (4H, m), 4.35-4.44 (1H, m), 7.07 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.73 (1H, dd, J = 1.9, 9.2 Hz), 8.15 (1H, d, J = 1.9 Hz).
【0750】
b) (2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ニトロフェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
(2S,5R)-4-[4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-ニトロフェニル]-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例43−c)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0751】
1H-NMR (CDCl3) δ:1.09 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.29 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.48 (9H, s), 2.70-2.75 (1H, m), 3.52-3.70 (4H, m), 4.37-4.46 (1H, m), 4.66 (2H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.31-7.45 (5H, m), 7.65 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.04 (1H, s).
【0752】
c) (2S,5R)-4-{2-アミノ-4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
(2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ニトロフェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例43−d)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0753】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95 (3H, d, J= 6.2 Hz), 1.31 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.48 (9H, s), 2.52 (1H, d, J= 11.6 Hz), 3.39-3.96 (4H, m), 4.40-4.50 (1H, m), 4.66 (2H, s), 6.86 (1H, d, J= 8.6 Hz), 6.94-6.98 (2H, m), 7.30-7.41 (5H, m).
【0754】
d) (2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ヨードフェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
(2S,5R)-4-{2-アミノ-4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例43−e)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0755】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.95 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.36 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.49 (9H, s), 2.53 (1H, d, J= 10.8 Hz), 3.59-3.82 (4H, m), 4.40-4.50 (1H, m), 4.63 (2H, s), 6.91 (1H, d, J= 8.4 Hz), 7.36-7.43 (5H, m), 7.54 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.06 (1H, s).
【0756】
e) (2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの製造:
(2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-ヨードフェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例43−f)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0757】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.91 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.29 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.48 (9H, s), 1.74 (3H, dd, J= 1.9, 7.0 Hz), 2.68 (1H, d, J = 11.1 Hz), 3.39-3.73 (4H, m), 4.36-4.46 (1H, m), 4.68 (2H, s), 5.80 (1H, qd, J = 7.0, 11.3 Hz), 6.48 (1H, qd, J= 1.9, 11.3 Hz), 6.88 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.30-7.42 (6H, m), 7.49 (1H, s).
【0758】
f) (2S,5R)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン の製造:
(2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて、実施例43−g)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0759】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96 (3H, d, J = 5.9 Hz), 1.45 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.69 (3H, d, J= 6.9 Hz), 3.03-2.82 (3H, m), 3.41-3.47 (2H, m), 3.58-3.69 (1H, m), 4.67 (2H, s), 5.83 (1H, qd, J = 6.9, 11.4 Hz), 6.60 (1H, d, J = 11.4 Hz), 7.25 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.31-7.41 (5H, m), 7.49 (1H, dd, J = 2.2, 9.1 Hz), 7.59 (1H, d, J = 2.2 Hz).
【0760】
g) 1-((2S,5R)-4-(4-(2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンの製造:
(2S,5R)-1-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジンを用いて、実施例43−h)と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0761】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.99 (3H, d, J= 6.5 Hz), 1.50 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.75 (3H, dd, J = 1.9, 7.0 Hz), 2.74-2.81 (1H, m), 3.29-4.27 (6H, m), 4.68 (2H, s), 4.83-4.92 (1H, m), 5.84 (1H, qd, J = 7.0, 11.3 Hz), 6.50 (1H, qd, J = 1.9, 11.3 Hz), 6.91 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.30-7.45 (6H, m), 7.51 (1H, s).
【0762】
h) (2R, 5S, Z)-3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
1-((2S,5R)-4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-ブロモエタノンと5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0763】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.88-1.00 (3H, m), 1.32-1.49 (3H, m), 1.74 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.87 (3H, s), 2.70-2.80 (1H, m), 3.29-3.82 (4H, m), 4.06-4.83 (6H, m), 4.65 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.69 (1H, d, J = 11.0 Hz), 4.82-4.90 (1H, m), 5.83 (1H, qd, J= 7.1, 11.7 Hz), 6.49 (1H, d, J = 11.7 Hz), 6.86-6.89 (2H, m), 7.01-7.09 (2H, m), 7.33-7.44 (6H, m), 7.51 (1H, s).
【0764】
実施例64:(2S, 5R)-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-3-(2-(-4-(4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0765】
【化71】
【0766】
(2S, 5R, Z)-3-[2-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル]-5-(2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン-6-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0767】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.90-1.10 (9H, m), 1.60-1.75 (2H, m), 1.88 (3H, s), 2.54-3.41 (7H, m), 4.04-4.25 (7H, m), 6.89-7.10 (4H, m), 7.47-7.53 (1H, m), 7.53 (1H, s).
【0768】
実施例65:(2S, 5R, Z)-3-(2-(4-(4-(2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0769】
【化72】
【0770】
[(2S, 5R, Z)-1-(4-{4-[2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル]-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル}-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)]-2-ブロモエタノンと5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例14−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0771】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.90-1.02 (3H, m), 1.34-1.50 (3H, m), 1.74 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.92 (3H, s), 2.70-2.73 (1H, m), 3.33-3.85 (4H, m), 4.29-4.34 (2H, m), 4.66 (1H, d, J = 12.7 Hz), 4.69 (1H, d, J = 12.7 Hz), 4.85-4.91 (1H, m), 5.84 (1H, qd, J= 2.1, 12.4 Hz), 6.49 (1H, s), 6.49 (1H, d, J = 12.4 Hz), 6.83 (1H, d, J= 2.2 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.30-7.44 (6H, m), 7.51 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.00 (1H, s), 8.81 (1H, s).
【0772】
実施例66:(2S, 5R)-5-(2,3-ジヒドロフロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-3-(2-(4-(4-(1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-プロピルフェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンの製造:
【0773】
【化73】
【0774】
(2S, 5R, Z)-3-(2-(4-(4-(2-(ベンジルオキシ)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン-2-イル)-2-(プロパ-1-エン-1-イル)フェニル)-2,5-ジメチルピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-5-(フロ[2,3-c]ピリジン-5-イル)-5-メチルイミダゾリジン-2,4-ジオンを用いて実施例15−1と同様に反応・処理し、表題化合物を黄色油状物として得た。
【0775】
1H-NMR (CDCl3) δ:0.88-0.99 (9H, m), 1.63-1.72 (2H, m), 1.92 (3H, s), 2.51-2.89 (3H, m), 3.20-3.89 (8H, m), 4.25-4.83 (3H, m), 6.91-6.95 (1H, m), 7.29-7.37 (2H, m), 7.72-7.76 (1H, m), 8.03-8.13 (1H, m).
【0776】
試験例1:転写促進アッセイ
<プラスミドの構築>
ヒトLXRα及びLXRβ cDNAのリガンド結合ドメイン(LBD)を哺乳類発現ベクターpBIND(Promega)の酵母GAL4転写因子DNA結合ドメイン(DBD)に隣接して挿入することによって発現構築物を調製し、それぞれpBIND−LXRα/GAL4及びpBIND−LXRβ/GAL4を作製した。GAL4応答性リポーター構築物、pG5lucは、Promega社から入手できる公知のベクターであり、プロモーターに隣接して位置する5コピーのGAL4応答エレメントとルシフェラーゼリポーター遺伝子を含む。
【0777】
<アッセイ>
LXRα/GAL4又はLXRβ/GAL4ハイブリッド及びGAL4応答性リポーターベクターpG5luc安定発現CHOK−1細胞を、5%COの湿潤雰囲気下、37℃で、10%非働化処理ウシ胎児血清、100単位/mlペニシリンG及び100μg/ml硫酸ストレプトマイシンを含有するHAM−F12培地を入れた96ウェルプレートに20,000細胞/ウェルで播種した。24時間後、被検化合物を試験濃度範囲(0.01μM、0.1μM、1μM、10μM)にわたって溶解した培地を添加し、細胞とともに24時間インキュベーションした。ルシフェラーゼアッセイ基質としてBright−Glo(Promega)を用い、発光強度をルミノメーターLB960(Berthold Technologies)で測定することにより、試験化合物がLXRα又はβのLBDを介してルシフェラーゼ転写の活性化に及ぼす作用を測定した。比較化合物としてT0901317(国際公開WO2000/54759パンフレットの実施例12の化合物)を同時に評価した。ルシフェラーゼ活性の結果はT0901317の10μMにおける発光強度を100とした時の試験化合物の各濃度における活性値(%eff)として表1に示した。なお、ジメチルピペラジン構造を有する化合物の活性データは、(2R,5S)体と(2S,5R)体との混合物を用いた結果である。
【0778】
<結果>
表1に示す通り、本発明のカルビノール化合物は対照薬であるT0901317よりもLXRβに高い選択性を有するLXRアゴニストであることが実験的に確認された。
【0779】
【表1】
【0780】
【表2】
【産業上の利用可能性】
【0781】
本発明の一般式(I)で表されるカルビノール化合物は、LXRβアゴニスト作用を有し、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症等の動脈硬化症;脂質異常症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;関節リウマチ、骨関節炎、アレルギー性疾患、喘息、敗血症、乾癬、骨粗鬆症等のような、炎症性サイトカインにより引き起こされる炎症性疾患;全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病等の自己免疫疾患;虚血性心疾患、心不全等のような心血管性疾患;脳血管性疾患;腎疾患;糖尿病;網膜症、腎症、神経症、冠動脈疾患等の糖尿病合併症;アレルギー性皮膚疾患等の皮膚疾患;肥満;腎炎;肝炎;癌;又は、アルツハイマー病の予防及び/又は治療剤;より好適には、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症等の動脈硬化症;脂質異常症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;アレルギー性皮膚疾患等の皮膚疾患;糖尿病;又は、アルツハイマー病の予防及び/又は治療剤等として有用である。