(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項3に記載の溶媒;陰イオン性、非イオン性及び両性から選択される1種以上の界面活性剤;及び水を含むマイクロエマルション又はプロトマイクロエマルション組成物。
前記1種以上の界面活性剤が、アルキルエトキシル化サルフェート界面活性剤、アミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項4および5のいずれか一項に記載のマイクロエマルション又はプロトマイクロエマルション組成物。
前記組成物が、フォーム生成ディスペンサを備える容器内に収容される、請求項4〜8のいずれか一項に記載のマイクロエマルション又はプロトマイクロエマルション組成物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書における全てのパーセント、比率及び割合は、特に指定しない限り、最終高濃度界面活性剤組成物の重量による。特に指定のない限り、温度はすべて摂氏(℃)である。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「含む」は、最終結果に影響を与えないその他の工程、成分、要素等を加えることができることを意味する。この用語は、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語を包含する。
【0014】
本明細書において使用する用語「食器」とは、食物と接触する前又は後に洗われ、調理過程及び/又は料理給仕の際に使用されるいかなる食器、食卓用器具、調理器具、ガラス食器、金属製食事器具、まな板、調理設備などをも意味する。
【0015】
用語「泡」及び「石鹸泡」は、本明細書において使用する時、互換的に使用され、液相で境界を定められて液相に浮遊する、分離性のガス気泡を表わす。
【0016】
フォーム特性又はフォーム寿命は、本明細書において使用する時、以下に記載する方法により生成された泡の体積の変化、又はその消失を指す。
【0017】
用語「マイクロエマルション」は、本明細書で使用する時、水中油型エマルションを意味し、油を目に見えない液滴に乳化する性能を有する。そのような目に見えない液滴は、波長880nmで濁度を測定するISO 7027等の当該技術分野において既知の方法による測定で典型的に約100オングストローム(Å)未満、好ましくは50Å未満の最大直径を有する。濁度測定機器は、例えば、オメガ・エンジニアリング社(Omega Engineering, Inc.)(米国コネチカット州スタンフォード)から容易に入手可能である。
【0018】
用語「プロトマイクロエマルション」は、本明細書において使用する時、水で希釈されてマイクロエマルションを形成可能な組成物を意味する。
【0019】
溶媒系
本明細書で使用する溶媒は、以下で論じるようなハンセンパラメータ(δp−極性、δd−分散、δH−水素結合)を有する。更にまた、溶媒の選択は、選択の可能性を狭めることが多い、揮発性、安全性、及び臭気などの溶媒に対する制限を反映させるべきである。溶媒は、標準気圧及び室温(25℃)で蒸発するような、揮発性であることができない。溶媒は、溶媒と接触する人の健康に対して安全上の問題をもたらすことはできない。最後に、有効であっても、一部の溶媒は、ユーザーに対して好ましくない匂いを有する。このような溶媒もまた、避けるべきである。
【0020】
ハンセンパラメータは、単一の溶媒、又は溶媒の混合物から算出することができる。任意の単一の溶媒は、δd(分散)が約15〜18、δp(極性)が0〜約10、δH(水素結合)が0〜約12のハンセンパラメータを有することができる。
【0021】
溶媒の混合物を用いる場合、そのモル分率により、δd(分散)が約15〜18、δp(極性)が約2〜約8、δH(水素結合)が約5〜約12のハンセンパラメータを生じなければならない。
【0022】
使用できる溶媒は、デカン二酸ジメチルエステル(d=16.6、p=2.9、H=6.7);ジイソプロピルアジペート(推定、d=16.9、p=2.5、H=6.3);ジイソブチルアジペート(d=16.7、p=2.5、H=6.3);
【0023】
【化2】
[式中、nが3〜5であるペルメチル]を含むペルメチル及び
(1)ジプロピレングリコールメチルエーテル、(2)プロピレングリコールモノプロピルエーテル、又は(3)1−フェノキシ−2−プロパノールのうちの1つ以上の組み合わせ、から選択することができる。
【0024】
1つの実施形態では、溶媒系は、nが3〜5であるペルメチル及び1−フェノキシ−2−プロパノールの組み合わせを1:3〜3:1の比で含む。
【0025】
1つの実施形態では、マイクロエマルション又はプロトマイクロエマルション(protomicroemulsioin)組成物は、約3重量%〜約6重量%のnが3〜5であるペルメチル及び約3重量%〜約6重量%の1−フェノキシ−2−プロパノールを含み、ペルメチル及び1−フェノキシ−2−プロパノールの合計重量パーセントは、組成物重量の約9重量%である。
【0026】
任意の低水溶性化合物
任意の低水溶性化合物は、典型的には組成物の約0.1重量%〜約50重量%、好ましくは約0.3重量%〜約40重量%、より好ましくは約0.4重量%〜約35重量%、更により好ましくは約0.5重量%〜約10重量%のレベルで存在する。本明細書における低水溶性化合物は、溶液の約5重量%〜約0.1重量%(50,000ppm〜1000ppm)の水への溶解度を有する。
【0027】
低水溶性化合物は、前述の溶解度を有する、カルビトール、C
2〜6アルキルグリコールエーテル、アリールC
2〜6アルキルグリコールエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。C
2〜6アルキルグリコールエーテルから選択される低水溶性化合物としては、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ);ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール);トリエチレングリコールモノブチルエーテル;モノ−、ジ−、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル;テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、モノ−、ジ−、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテル;エチレングリコールモノヘキシルエーテル;ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル;プロピレングリコール三級ブチルエーテル;エチレングリコールモノエチルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテル;エチレングリコールモノプロピルエーテル;エチレングリコールモノペンチルエーテル;ジエチレングリコールモノメチルエーテル;ジエチレングリコールモノエチルエーテル;ジエチレングリコールモノプロピルエーテル;ジエチレングリコールモノペンチルエーテル;トリエチレングリコールモノメチルエーテル;トリエチレングリコールモノエチルエーテル(triethylene glycol monethyl ether);トリエチレングリコールモノプロピルエーテル;トリエチレングリコールモノペンチルエーテル;トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル;モノ−、ジ−、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル;モノ−、ジ−、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル;モノ−、ジ−、トリプロピレングリコールモノペンチルエーテル;モノ−、ジ−、トリプロピレングリコールモノヘキシルエーテル;モノ−、ジ−、トリブチレングリコールモノメチルエーテル;モノ−、ジ−、トリブチレングリコールモノエチルエーテル;モノ−、ジ−、トリブチレングリコールモノプロピルエーテル;モノ−、ジ−、トリブチレングリコールモノブチルエーテル;モノ−、ジ−、トリブチレングリコールモノペンチルエーテル、及び、モノ−、ジ−、トリブチレングリコールモノヘキシルエーテルが挙げられる。好ましいグリコールエーテルマイクロエマルション形成界面活性剤としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DOWANOL(登録商標)DPM)が挙げられる。
【0028】
任意の低水溶性化合物は従来の油であってよく、又はマイクロエマルション形成溶媒であってよい。好ましい油は、a)6〜15個の炭素原子を有する環状炭化水素か、b)炭素2〜6個のアルコールのエーテルで、分子の合計炭素数がC
6〜10であるもの、又は、C)炭素2〜6個の脂肪酸の炭素2〜6個のアルコールを伴うモノエステルで、分子の合計炭素数がC
6〜10であるもの、のいずれかである。更に含まれるのは香料又は精油であり、任意の非水溶性芳香性物質、又は天然発香性物質(すなわち、草花、香草、果樹の花、又は植物の抽出により得られる)、人工発香性物質(すなわち、天然油又は油成分の混合物)、及び合成発香性物質(すなわち、単一又は混合の合成的に製造された物質)を含む物質の混合物を指し、これらのものが挙げられる。典型的には、香料は、アルコール、アルデヒド、エーテル、芳香族化合物などの種々の有機化合物、及び、例えば約0重量%〜約80重量%、通常は約10重量%〜70重量%の様々な量の精油(例えばテルペン)のブレンドの複雑な混合物であり、精油自体は揮発性発香性化合物であり、香料の他の構成成分を溶解する働きもしている。
【0029】
任意の水溶性化合物
任意の水溶性化合物は、本明細書の組成物に、一般には約2%〜約10%の範囲で存在する。より好ましくは、任意の水溶性化合物は、本明細書の組成物の約3%〜7%含まれる。
【0030】
本明細書で有用な任意の水溶性化合物は、典型的には、アルコール、グリセリン、グリコール、及びこれらの混合物からなる群から、更により好ましくは、エタノール、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール、グリセリン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本明細書の任意の水溶性化合物は、好ましくは、溶液の少なくとも約12重量%、より好ましくは少なくとも約50重量%の水に対する溶解度を有する。
【0031】
グリセロールは、水溶性化合物として存在するとき、界面活性剤系に対して約1:1〜約1:35の比で、好ましくは約1:2〜約1:20、より好ましくは約1:3〜約1:15、更により好ましくは約1:3〜約1:10の比で存在する。
【0032】
本明細書に記載する溶媒系を含有する洗浄組成物は、陰イオン性、非イオン性、及び両性から選択される1種以上の界面活性剤を更に含んでもよい。界面活性剤系は、カチオン電荷を有する崩壊性界面活性剤を更に含んでもよい。
【0033】
陰イオン性界面活性剤
C
10〜14アルキル又はヒドロキシアルキルのスルフェート又はスルホネート
C
10〜14アルキル若しくはヒドロキシアルキルスルフェート又はスルホネート界面活性剤は、液体洗剤組成物の少なくとも10重量%、より好ましくは20重量%〜40重量%、最も好ましくは20重量%〜30重量%のレベルで存在する。
【0034】
本明細書の組成物で使用するのに好適なC
10〜14アルキル若しくはヒドロキシアルキルスルフェート又はスルホネート界面活性剤は、C
10〜C
14アルキル若しくはヒドロキシアルキルスルフェート又はヒドロキシアルキルスルホネートの水溶性塩又は水溶性酸が挙げられる。好適な対イオンとしては、水素、アルカリ金属カチオン又はアンモニウム又は置換アンモニウムが挙げられるが、好ましくはナトリウムである。
【0035】
アルキル若しくはヒドロキシアルキルスルフェート界面活性剤又はヒドロキシアルキルスルホネート界面活性剤は、C
11〜C
18アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C
10〜C
20第一級ランダムアルキルスルフェート(AS)、C
10〜C
18第二級(2,3)アルキルスルフェート、C
10〜C
18アルキルアルコキシスルフェート(AE
xS)[式中、好ましくはxは1〜30]、好ましくは1〜5個のエトキシ単位を含むC
10〜C
18アルキルアルコキシカルボキシレート、メチルエステルスルホネート(MES)、及びα−オレフィンスルホネート(AOS)から選択されてよい。
【0036】
非イオン性界面活性剤
任意に応じて、非イオン性界面活性剤は、組成物に含有させる場合、より好ましくは液体洗剤組成物の0.1重量%〜20重量%、更により好ましくは0.1重量%〜15重量%、更によりいっそう好ましくは0.5重量%〜10重量%の有効量に含有させる。
【0037】
好適な非イオン性界面活性剤としては、脂肪族アルコールと1〜25モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、線状又は分岐鎖状の、一級又は二級でよく、一般的に炭素数が8〜22である。特に好ましいものは、10〜20の炭素を含むアルキル基を有するアルコールとアルコール1モルあたり2〜18モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。式R
2O(C
nH
2nO)
t(グリコシル)
x(式(I))を有するアルキルポリグリコシドも好適であり、式中、式(I)のR
2は、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、このアルキル基は、10〜18個、好ましくは12〜14個の炭素原子を含有し、式(I)のnは2又は3、好ましくは2であり、式(I)のtは0〜10、好ましくは0であり、式(I)のxは1.3〜10、好ましくは1.3〜3、最も好ましくは1.3〜2.7である。グリコシルは、好ましくはグルコースから誘導される。それらの化合物を調製するには、初めにアルコール又はアルキルポリエトキシ(polyethoy)アルコールを形成し、次いでグルコース又はグルコース源と反応させて、グルコシドを形成する(1位で結合)。これで、追加のグリコシル単位が、それらの1位と先行のグリコシル単位の2、3、4及び/又は6位、好ましくは主に2位との間で結合できる。
【0038】
また好適なものは、式(II)を有する脂肪酸アミド界面活性剤であり、
【0039】
【化3】
式中、式(II)のR
6は、7〜21個、好ましくは9〜17個の炭素原子を含有するアルキル基であり、式(II)のR
7はそれぞれ、水素、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4ヒドロキシアルキル、及び−(C
2H
4O)
xHからなる群から選択され、式(II)のxは、1〜3まで幅がある。好ましいアミドは、C
8〜C
20アンモニアアミド、モノエタノールアミド、ジエタノールアミド、及びイソプロパノールアミドである。
【0040】
両性界面活性剤
両性界面活性剤には、1つの直鎖C
8〜18アルキル部分及び、C
1〜3アルキル基及びC
1〜3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される2つの部分を含有するアミンオキシド、1つの直鎖C
10〜18アルキル部分、C
1〜3アルキル基及びC
1〜3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される2つの部分を含有する水溶性ホスフィンオキシド、並びに、1つの直鎖C
10〜18アルキル部分、及びC
1〜3アルキル部分及びC
1〜3ヒドロキシアルキル部分からなる群から選択される1つの部分を含有する水溶性スルホキシドを挙げることができる。
【0041】
好ましいアミンオキシド界面活性剤は、式(III)を有し、
【0042】
【化4】
式中、式(III)のR
3は、直鎖C
8〜22アルキル、直鎖C
8〜22ヒドロキシアルキル、C
8〜22アルキルフェニル基、及びこれらの混合物であり、式(III)のR
4は、C
2〜3アルキレン若しくはC
2〜3ヒドロキシアルキレン基又はこれらの混合物であり、xは0〜約3であり、式(III)のR
5はそれぞれ、C
1〜3アルキル若しくはC
1〜3ヒドロキシアルキル基、又は平均で約1〜約3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基である。式(III)のR
5基は、例えば酸素又は窒素原子を介して互いに結合して、環状構造を形成してもよい。
【0043】
これらのアミンオキシド界面活性剤としては、特に、C
10〜C
18アルキルジメチルアミンオキシド、及びC
8〜C
12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドが挙げられる。好ましいアミンオキシドとしては、C
10、C
10〜C
12、及びC
12〜C
14アルキルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0044】
存在する場合、少なくとも1つのアミンオキシドは、組成物の約0.1重量%〜約15重量%、より好ましくは少なくとも約0.2重量%〜約12重量%で液体洗剤組成物に存在する。ある実施形態においては、液体洗剤組成物にはアミンオキシドが組成物の約5重量%〜約12重量%含まれている。別の実施形態においては、液体洗剤組成物にアミンオキシドが組成物の約3重量%〜約8重量%含まれている。
【0045】
本発明において任意であるその他の好適な両性洗剤界面活性剤の非限定例としては、アミドプロピルベタイン及び脂肪族又は複素環式二級及び三級(ternary)アミンの誘導体が挙げられ、脂肪族部分は直鎖又は分岐鎖であることができ、脂肪族置換基の1つは、8〜24個の炭素を含有し、少なくとも1つの脂肪族置換基にはアニオン性水溶性基が含まれている。
【0046】
典型的には、両性界面活性剤は、存在する場合、前記液体洗剤組成物の約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%含ませる。
【0047】
崩壊性界面活性剤
崩壊性補助界面活性剤の目的は、1種以上の界面活性剤のミセル構造に関与可能な崩壊構造を提供することである。崩壊性界面活性剤に選択された構造は、充填構造を緩め、1種以上の界面活性剤の運動を増加させると考えられている。この増加した運動は、硬質表面からの油脂洗浄速度の増加に対応すると考えられている。崩壊性補助界面活性剤は、疎水性末端基及び疎水性頭部基を有し、崩壊性界面活性剤は、かかる1種以上の界面活性剤とは異なる。
【0048】
1つの実施形態における崩壊性界面活性剤は、頭部基のカチオン電荷及び2つの疎水性末端を含むものとして選択される。別の実施形態では、崩壊性界面活性剤は頭部基のカチオン電荷及び2つの疎水性末端を含むものとして選択され、その際、少なくとも1つの疎水性末端は分枝状である。
【0049】
1つの実施形態における崩壊性界面活性剤は、下式、
【0050】
【化5】
[式中、式(IV)のR
1及びR
2は、C
1〜C
4直鎖アルキル部分からなる群から独立して選択され、式(IV)のXは水溶性アニオンであり、(1)式(IV)のR
3及びR
4は、それぞれC
6〜C
14アルキル部分である]を含むものとして選択される。本発明において好ましい非対称性第四級化合物は、式(IV)のR
3及びR
4が同一ではなく、好ましくは一方が分枝状で、もう一方が直鎖状の化合物である。
【0051】
対称性第四級化合物の実施形態は、式(IV)のXが炭酸塩及び重炭酸塩であり、式(IV)のR
1及びR
2がメチル基であり、式(IV)のR
3及びR
4がC
10アルキル基である、UNIQUAT 2250である。UNIQUAT 2250は、北アメリカのLonzaの登録商標であり、ニュージャージー州AllendaleのLonza Incorporatedから入手できる。
【0052】
非対称性第四級化合物の実施形態は、Xがメチルサルフェートイオンであり、式(IV)のR
1及びR
2がメチル基であり、式(IV)のR
3が、モノ不飽和が<5%の水素添加タロー基であり、式(IV)のR
4が2−エチルヘキシル基である、ARQUAD HTL8−MSである。ARQUAD HTL8−MSは、オランダのArnhemのAkzo Nobel Chemicalから入手できる。
【0053】
1つの実施形態における崩壊性界面活性剤は、下式、
【0054】
【化6】
[式中、式(V)のR
5は、C
12〜C
18直鎖アルキル部分から選択され、式(V)のR
6は、C
1〜C
4直鎖アルキル部分から選択される]を含むもとのして選択される。
【0055】
この構造の好適な実施形態は、Lonzaから入手できるBARQUAT CME−35であり、以下の構造を有する。
【0057】
試験方法
本明細書で油可溶化は、吸収速度、並びに可溶化能の両方が測定される。可溶化能を測定するために、試験される製品10.0g(特定の希釈率にて行われる場合、この量は水を含む)を、25mLのシンチレーションバイアル瓶に入れる。例えば、85%濃度の溶液の試験では、8.50gの製品と1.50gの水を含む。これに、0.045%のPylakrome RED−LX1903(米国アリゾナ州TempeのPylam Productsから入手可能なSOLVENT RED 24(CAS# 85−83−6)及びSOLVENT RED 26(CAS# 4477−79−6)の混合物)で着色された食品グレードの植物油0.1gを加え、バイアル瓶のふたをする。試験は室温(20℃)で実施する。ボルテックス機、例えば#8に設定したVortex Genie 2を用い、バイアル瓶を30秒間撹拌する。次に、そのサンプルをSonicator Branson 2210で10秒間、又は、(泡立てるというよりも)液体が少なくとも3mm(1/8インチ)になるまで、超音波処理する必要がある。次いで、サンプルを透明になるまで放置し、その時間(秒)を記録する。本明細書で用いるとき、「透明」とは、Times New Romanの1mm(1/16インチ)(6pt)〜3mm(1/8インチ)(10pt)の大きさの文字列がサンプル溶液を通して読めるとき、そのサンプルは「透明」であることを意味する。
【0058】
バイアル瓶が透明になった場合、240秒以内に透明に戻らなくなるまで、油を更に0.1gずつ追加する。この油の溶解%を、10.0gの製品により可溶化できた(すなわち、バイアル瓶が透明である)油の最大量として記録する。
【0059】
吸収速度を測定するために、10.0gの製品を用いる代わりに、0.1g(すなわち1%)の着色植物油を可溶化するのに必要な時間(静止時に測定するとき)を記録して、上記試験を実施する。好ましくは、本明細書における発明では、75%製品濃度で試験するとき、2%の着色キャノーラ油を約15分以内に、より好ましくは約5分以内に、更により好ましくは約60秒以内に可溶化する。
【0060】
フォーム特性:フォーム寿命
エアスプレイ・インターナショナル(Airspray International, Inc.)からのWR−F3シリーズ泡発生器などのフォーム生成ディスペンサが取り付けられている容器に、製品を充填する。製品は、413kPa(60psi)の定圧、並びに0.5秒の定速で、フォーム生成ディスペンサを介して容器から分配される。
【0061】
得られたフォームの設置面積を測定し、おおよその体積は得られたフォームの高さを測定することで測定する。2分間待った後、測定を繰り返す。フォームの体積変化は、元の体積の50%未満、好ましくは40%未満でなければならない。
【0063】
上記表1は、合計炭素数が20(上記式中、nが4)の1−フェノキシ−2−プロパノール及びペルメチルの組み合わせにおいて、溶液濃度が100%、及び85%のときの油可溶化(GAT)、並びにこの組み合わせが予想外の相乗効果をいかに実証するかについて示す。
【0064】
以下の表2は、いくつかの例示された洗浄組成物の実施形態を示す。
【0065】
【表2】
1崩壊性界面活性剤は、上記で詳述したもののうち任意のものであってよい。
2ペルメチルは、上記で詳述された任意のものから選択してよい。
【0066】
処方Aは、組成物に必要な溶媒系を含まない比較処方である。
【0067】
使用方法
本明細書の組成物は、洗浄組成物として、より好ましくは食器洗浄組成物として、及び更により好ましくは手洗い用食器洗浄組成物として使用するのに特に好適である。本明細書の発明は、プロトマイクロエマルションが基材、例えば、スポンジ、ワイプ基材、スクラブ基材、不織材(nonwovern material)などに直接適用される状況で特に有用である。通常は、次いで基材に水を加え、プロトマイクロエマルションを希釈し、その場で、マイクロエマルションは、例えばシンクや洗面器内でも形成することができるが、好ましくは基材自体の中又は上でマイクロエマルションを形成する。次に、マイクロエマルションを、直接的又は間接的に洗浄される表面、例えば食器、グラス、カトラリーなどに適用し、好ましくは約2秒〜約1時間浸す。その表面をすすぎ、ゴミ、汚れ、及びマイクロエマルションを取り除き、次いで好ましくは乾燥させる。このような方法は、食器、グラス、及びカトラリーを効果的に洗浄するだけではなく、調理台、タイル、浴室、堅木の床、及びその他硬質表面も洗浄することができる。
【0068】
本明細書のプロトマイクロエマルションの物理的形状は、典型的には、液体、ゲル、ペースト、又は更に固体であり、それ自体が水性であっても非水性であってもよい。プロトマイクロエマルションを水で希釈し、所望のマイクロエマルションを形成できる限りにおいては、他の形状も本明細書で有用である。更に、本明細書のプロトマイクロエマルションは、個別の製品として、あるいは、アプリケータ、例えば、小出し容器、洗浄用具、及び/又は、ワイプ若しくはスクラブ基材と共に、提供されてよい。好ましい小出し容器は当該技術分野において既知であり、典型的には、外観的に望ましい、及び/又は人間工学的な形状、小出し口、トリガー噴霧器、又はスプレーノズルとを有する手持ち式のボトルを含む。
【0069】
本明細書で有用な好ましいフォーム生成ディスペンサとしては、米国特許出願公開第2004/0254253 A1号に記載される、フォーム生成ディスペンサが、重量に対して泡が約2mL/gを超えるフォームを生成するものが挙げられ、オランダのHelmondのAfa−PolytekからのT8900、OpAd FO、8203、及び7512シリーズ泡発生器、オランダのAlkmaar、又は米国フロリダ州North Pompano BeachのAirspray International,Inc.からのT1、F2、及びWR−F3シリーズ泡発生器、米国カリフォルニア州City of IndustryのSaint−Gobain Calmar,Inc.からのTS−800及びMixorシリーズ泡発生器、日本の東京のDaiwa Can Companyのポンプ式泡発生器及びスクイズ式泡発生器、米国ニュージャージー州HillsboroughのGuala Dispensing USA,Inc.からのTS1及びTS2シリーズ泡発生器、並びに、日本の東京のYoshino Kogyosho Co.,Ltd.からのYT−87L−FP、YT−87L−FX、及びYT−97シリーズ泡発生器が挙げられる。日本語の出版物である、Food & Package,(2001)vol.42,no.10,pp 609〜13;Food & Package,(2001)vol.42,no.11,pp 676〜79;及びFood & Package,(2001)vol.42,no.12,pp 732〜35にて議論されているフォーム生成ディスペンサもまた参照のこと。特に、空気ピストン(製品ピストン体積比、メッシュ/ネット寸法、吹き付け角度など)の修正、並びに、シリンダー、ロッド、ディップチューブ、ノズルなどのサイズ及び寸法の最適化による既存のフォーム生成ディスペンサの変形及び修正は、本明細書で特に有用である。
【0070】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0071】
本明細書で引用される、相互参照付きの、又は関連する、特許及び出願を含むいずれの文献も、明白に排除されない限り、また別の方法で制限されない限り、本明細書にその全体が参照によって組み入れられる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本明細書中で開示又は特許請求の範囲に記載されるいずれかの発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他のあらゆる参照文献との組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、援用文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義を優先するものとする。
【0072】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の書類名特許請求の範囲で扱うものとする。