特許第5775055号(P5775055)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5775055
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】水導入パイプ
(51)【国際特許分類】
   A01K 63/00 20060101AFI20150820BHJP
   A01K 63/04 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   A01K63/00 B
   A01K63/04 A
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-241241(P2012-241241)
(22)【出願日】2012年10月31日
(65)【公開番号】特開2014-90673(P2014-90673A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2013年5月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】593069130
【氏名又は名称】株式会社アクアデザインアマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】天野 尚
【審査官】 坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開平7−31329(JP,A)
【文献】 国際公開第01/097958(WO,A1)
【文献】 特開2003−145190(JP,A)
【文献】 特開2002−59186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 63/00 − 63/04
B01D 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧送水を水槽内に導入するための水導入パイプであって、基端開口部を有する管状本体部の先端に左右両側に開口部を有する円筒形状部が設けられ、更に、この円筒形状部は前記水槽内の所定深さ位置において水平に配設されるものであり、この円筒形状部の周面部に前記管状本体部が立設され、また、この円筒形状部の内周面に前記管状本体部の先端開口部が開口し、前記管状本体部から圧送水が供給された際、この圧送水は前記円筒形状部の内周面に沿って回転流となりながら該円筒形状部の長さ方向に移動し左右両側の開口部から水平に送出されるように構成されていることを特徴とする水導入パイプ。
【請求項2】
請求項記載の水導入パイプにおいて、前記円筒形状部の内周面は長さ方向中央が最大凹部となる凹湾曲面に設定されていることを特徴とする水導入パイプ。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の水導入パイプにおいて、前記管状本体部の先端開口部の開口は、前記円筒形状部の内周面の長さ方向中央であることを特徴とする水導入パイプ。
【請求項4】
請求項1〜いずれか1項に記載の水導入パイプにおいて、前記管状本体部は、水圧送部から延設される送水管に接続される第一管状部と、この第一管状部の先端部に折り返し部を介して連設され、先端部に前記先端開口部が設けられた第二管状部とから構成され、この第二管状部の先端部が前記円筒形状部に設けられていることを特徴とする水導入パイプ。
【請求項5】
請求項記載の水導入パイプにおいて、前記水槽の上縁部に前記折り返し部を掛け止め状態とした際、前記第二管状部の前記先端開口部は下方向きとなるように構成されていることを特徴とする水導入パイプ。
【請求項6】
請求項1〜いずれか1項に記載の水導入パイプにおいて、前記管状本体部及び前記円筒形状部は適宜な透明部材で構成されていることを特徴とする水導入パイプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば水槽内の水を浄化する水浄化装置で浄化された浄化水を水槽内に導入するための水導入パイプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば水槽内で魚を飼育したり水草を育成したりする際の当該水槽内の水を浄化する水浄化システムが提案されている。
【0003】
この水浄化システムは、水槽内に配される吸水部(吸水パイプ)と、この吸水部で吸水した水を浄化し浄化水を圧送する水浄化圧送部(フィルターを具備したポンプ)と、この浄化水を水槽内に戻す水導入部(水導入パイプ)とを具備した水循環式浄化構造である。
【0004】
ところで、この水浄化圧送部から圧送される浄化水は、そのままの勢いで水導入部から水槽内に導入すると、勢いが強すぎることにより魚の飼育や水草の育成に支障が生じる場合があるため、この水導入部から導入する水の勢いを低減したいという要求がある。尚、水導入部から導入する水の勢いを低減する方法として、ポンプの出力を弱めることも考えられるが、実際には、水槽内の水量に合った時間当たりの循環水量が決まる為、ポンプの出力を弱めることはできない。
【0005】
そこで、従来においては、水の勢いを低減する工夫を具備した水導入部として、例えば特開2006−271254号に提案されるような水導入パイプ(以下、従来例)が提案されている。
【0006】
具体的には、この従来例は、水浄化圧送部から圧送される浄化水の送水管に接続されるもので、ストレート状の管状本体の周面に複数の導水孔を並設した構造であり、この従来例を水槽の上部開口部に水平状態に配し、各導水孔から水をシャワー状に導出することで、浄化水の勢いを低減するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−271254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来例は、その構造上、水槽上部に水平方向に長く突出することになるため広い設置スペースが必要であり、例えば水槽上部に照明装置を設置する際の邪魔となる場合がある。
【0009】
また、従来例は、水槽上部に水平方向に長く突出する為、水槽内の洗浄や水草の手入れなどのメンテナンスする際の邪魔となる場合もある。
【0010】
本発明は、前述した問題点を解消する、極めて商品価値の高い画期的な水導入パイプを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0012】
圧送水W2を水槽1内に導入するための水導入パイプであって、基端開口部4bを有する管状本体部4の先端に左右両側に開口部5bを有する円筒形状部5が設けられ、更に、この円筒形状部5は前記水槽1内の所定深さ位置において水平に配設されるものであり、この円筒形状部5の周面部に前記管状本体部4が立設され、また、この円筒形状部5の内周面5aに前記管状本体部4の先端開口部4aが開口し、前記管状本体部4から圧送水W2が供給された際、この圧送水W2は前記円筒形状部5の内周面5aに沿って回転流となりながら該円筒形状部5の長さ方向に移動し左右両側の開口部5bから水平に送出されるように構成されていることを特徴とする水導入パイプに係るものである。
【0013】
また、請求項記載の水導入パイプにおいて、前記円筒形状部5の内周面5aは長さ方向中央が最大凹部となる凹湾曲面に設定されていることを特徴とする水導入パイプに係るものである。
【0014】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の水導入パイプにおいて、前記管状本体部4の先端開口部4aの開口は、前記円筒形状部5の内周面5aの長さ方向中央であることを特徴とする水導入パイプに係るものである。
【0015】
また、請求項1〜いずれか1項に記載の水導入パイプにおいて、前記管状本体部4は、水圧送部2から延設される送水管8に接続される第一管状部4Aと、この第一管状部4Aの先端部に折り返し部4Bを介して連設され、先端部に前記先端開口部4aが設けられた第二管状部4Cとから構成され、この第二管状部4Cの先端部が前記円筒形状部5に設けられていることを特徴とする水導入パイプに係るものである。
【0016】
また、請求項記載の水導入パイプにおいて、前記水槽1の上縁部に前記折り返し部4Bを掛け止め状態とした際、前記第二管状部4Cの前記先端開口部4aは下方向きとなるように構成されていることを特徴とする水導入パイプに係るものである。
【0017】
また、請求項1〜いずれか1項に記載の水導入パイプにおいて、前記管状本体部4及び前記円筒形状部5は適宜な透明部材で構成されていることを特徴とする水導入パイプに係るものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上述のように構成したから、圧送水の勢いを確実に低減することができ、また、コンパクトな構造であるから狭い設置スペースに効率良く設置することができ、しかも、水槽内の洗浄や水草の手入れなどのメンテナンスする際の邪魔にもならないなど、極めて商品価値の高い画期的な水導入パイプとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施例を示す斜視図である。
図2】本実施例を示す断面図である。
図3】本実施例の要部を示す断面図である。
図4】本実施例の要部の動作説明図である。
図5】本実施例の使用状態説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0021】
圧送水W2は、管状本体部4を通過した後に先端開口部4aから円筒形状部5に供給され、この圧送水Wは円筒形状部5の内周面5aに沿って流れることで回転流となる。
【0022】
この円筒形状部5で回転流となった圧送水Wは、円筒形状部5の側方から送出されるが、この際、例えば図3,4,5に図示したように予め円筒形状部5を水槽1内の水W1に没した状態としておけば、円筒形状部5の内周面5aを流れることで回転流となった圧送水W2は、円筒形状部5内に存在する水の抵抗を受けて勢いが低減された状態となり、この円筒形状部5から送出される。
【0023】
従って、本発明は、圧送水W2の勢いを確実に低減して、水槽1内に導入することができる。
【0024】
また、本発明は、前述した従来例の長尺な構造に比し、例えば水槽1の上部に配しても水平方向に長く突出しないコンパクトな構造であるから狭い設置スペースに効率良く設置することができる。
【実施例】
【0025】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0026】
本実施例は、水圧送部2から圧送された圧送水W2を水槽1内に導入するための水導入パイプ3である。
【0027】
尚、本実施例では、水圧送部2は、水を浄化する水浄化システムにおける水循環ポンプ(フィルターを具備した水濾過装置)であり、この水圧送部2の水導入部2aには、水槽1内に配される吸水部6(ガラス製の吸水パイプ)に接続される送水管7(合成樹脂製管体)が設けられるとともに、水圧送部2の水導出部2bには、水槽1内に配される本実施例(水導入パイプ3)に接続する送水管8(合成樹脂製管体)が設けられている。よって、吸水パイプ6から吸水された水W1は、送水管7を介して水圧送部2に送られて該水圧送部2で浄化され、この水圧送部2で浄化され圧送された圧送水W2は送水管8を介して水導入パイプ3へ送られ、この水導入パイプ3から水槽1内に導入される。また、水槽1とは、図5に図示したようなガラス製の水槽の他、人工池のようなコンクリート槽など、水を収納する容状体を意味する。
【0028】
具体的には、本実施例は、適宜な透明部材(ガラス)で一体成形した断面円形のパイプであり、水圧送部2から圧送された圧送水W2を入水する基端開口部4bを有する管状本体部4と、この管状本体部4の先端部に設けられ該管状本体部4の先端開口部4aが開口する内周面5aを有する円筒形状部5とを有するものである。尚、本実施例に係る水導入パイプは、透明部材に限らず有色部材でも良く、また、ガラス製に限らず合成樹脂製でも良い。
【0029】
管状本体部4は、図1に図示したように水圧送部2から延設される送水管8に基端部(下端部)が接続されるストレート形状の第一管状部4Aと、この第一管状部4Aの先端部(上端部)に折り返し部4Bを介して基端部が連設され、先端部に先端開口部4aが設けられた蛇行形状(S字形状)の第二管状部4Cとから構成されている。
【0030】
この管状本体部4は、折り返し部4Bを水槽1の上縁部に掛け止め係止した状態とすることで当該水槽1に設置される。この管状本体部4を水槽1に設置した際、管状本体部4の先端開口部4aは下方(斜め下)向きとなるように構成されている。即ち、管状本体部4(第二管状部4C)の先端部は円筒形状部5の上部に連設されるのが良い。
【0031】
従って、先端開口部4aから後述する円筒形状部の内周面5aに供給される圧送水Wは重力により下方に流れることになり、その後、円筒形状部5の内周面5aに沿って図3中の矢印方向への回転流となる。
【0032】
円筒形状部5は、図1〜3に図示したように左右両端が開口する円筒形状体であり、第二管状部4Cの先端部に設けられている。
【0033】
また、円筒形状部5は、図4に図示したように内周面5aは長さ方向凹湾曲面に設定されている(円筒形状部5の内周面5aは長さ方向中央が最大凹部となる凹湾曲面に設定されている)。
【0034】
また、前述した先端開口部4aの開口は、円筒形状部5の内周面5aの長さ方向中央となるように構成されている。
【0035】
従って、この円筒形状部5の内周面5aに沿って回転流となる圧送水W2は、後述する円筒形状部(内周面5a)の左右側方の水送出開口部5bから出水するまで縮径方向に絞られるように移動して水送出開口部5bから送出される。
【0036】
また、水送出開口部5bは、図4に図示したように円筒形状部5の側方にして該円筒形状部5の内周面5aを境とした左右両端位置に設けられており、この水送出開口部5bは円筒形状部5の内周面5aの再下位置(中央位置)を通過する円軌跡よりも径小に設定されている。
【0037】
尚、水送出開口部5円筒形状部5の左右両側方に限らず、いずれか一方でも良いが、左右両側方に合った場合の方がより圧送水W2の勢いを低減することができる。
【0038】
以上の構成から成る本実施例に係る水導入パイプ3の使用状態について説明する。
【0039】
水槽1への設置は、水槽1の上縁部に折り返し係止部2Bを掛け止め係止し、円筒形状部5は水槽1内の水W1内に沈めた状態に配される。
【0040】
この状態で、水圧送部2を作動させると、吸水パイプ6から吸水された水W1は、送水管7を介して水圧送部2に送られて該水圧送部2で浄化され、この水圧送部2で浄化され圧送された圧送水W2は送水管8を介して水導入パイプ3へ送られ、この水導入パイプ3から水槽1内に導入される。
【0041】
この水導入パイプ3から圧送水W2が送出される状態について説明すると、水圧送部2から圧送される圧送水Wは、管状本体部4を通過した後に円筒形状部5に供給され、この管状本体部4の先端開口部4aから供給された圧送水W2は円筒形状部5の内周面5aに沿って流れることで回転流となる。
【0042】
この円筒形状部5で回転流となった圧送水W2は、円筒形状部5の側方に設けられた水送出開口部5bから送出しようとするが、この際、図3,4,5に図示したように予め円筒形状部5は水槽1内の水W1に没した状態とされている為、円筒形状部5の内周面5aを流れることで回転流となった圧送水W2は、円筒形状部5内に存在する水W1の抵抗を受けて勢いが低減された状態となり、この円筒形状部5で勢いが低減された圧送水W2が水送出開口部5bから水槽1内に送出される。
【0043】
よって、本実施例によれば、水圧送部2から圧送される圧送水W2の勢いを確実に低減して、水槽1内に導入することができる。
【0044】
また、本実施例は、前述した従来例の長尺な構造に比し、例えば水槽1の上部に配しても水平方向に長く突出しないコンパクトな構造であるから狭い設置スペースに効率良く設置することができる。
【0045】
また、本実施例は、環状内周面5aは長さ方向凹湾曲面に設定されているから、円筒形状部5内で良好な回転流を生じさせることができることになる。
【0046】
また、本実施例は、水槽1の上縁部に折り返し部4Bを掛け止め状態とした際、第二管状部4Cに設けられる先端開口部4aは下方向きとなるように構成されているから、前述した回転流を確実に生じさせることができる。
【0047】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0048】
W1 水
W2 圧送水
1 水槽
4 管状本体部
4a 先端開口部
4b 基端開口部
4A 第一管状部
4B 折り返し部
4C 第二管状部
円筒形状部
5a 内周面
8 送水管
図1
図2
図3
図4
図5