【実施例】
【0094】
触媒の製造(基本手順)
触媒担体は、使用前に循環空気下において120℃で一晩乾燥した。全ての市販の担体(即ち、SiO
2、ZrO
2)は、他に言及していない限りにおいて、14/30メッシュとしてか又はその元々の形状(1/16インチ又は1/8インチのペレット)で用いた。金属を加えた後に、粉末材料(即ちCaSiO
3)をペレット化し、粉砕し、篩別した。以下のセクションにおいて、個々の触媒の製造を詳細に記載する。
【0095】
触媒製造例A
高純度低表面積シリカ上の0.5重量%白金及び5重量%スズの製造:
約0.2mmの均一な粒径分布の粉末化し篩別した高表面積シリカNPSG SS61138(100g)を、オーブン内において、窒素雰囲気下120℃で一晩乾燥し、次に室温に冷却した。これに、蒸留水(8mL)中の硝酸白金(Chempur)(0.82g)の溶液、及び希硝酸(1N、43.5mL)中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)(8.7g)の溶液を加えた。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥した。次に、含侵した触媒混合物を500℃においてか焼した(6時間、1℃/分)。
【0096】
触媒製造例B
高表面積シリカ上の1重量%白金及び1重量%スズの製造:
蒸留水(16mL)中の硝酸白金(Chempur)(1.64g)の溶液、及び希硝酸(1N、8.5mL)中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)(1.74g)の溶液を用いた他は、触媒製造例Aの手順を実質的に繰り返した。
【0097】
触媒製造例C
カルシウムメタシリケート上の1重量%白金及び1重量%スズの製造:
蒸留水(16mL)中の硝酸白金(Chempur)(1.64g)の溶液、及び希硝酸(1N、8.5mL)中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)(1.74g)の溶液を用い、触媒担体としてカルシウムメタシリケートを用いた他は、触媒製造例Bの手順を実質的に繰り返した。
【0098】
触媒製造例D
高表面積シリカ上の0.5重量%白金、0.5重量%スズ、及び0.2重量%コバルトの製造:
約0.2mmの均一な粒径分布の粉末化し篩別した高表面積シリカ(100g)を、オーブン内において、窒素雰囲気下120℃で一晩乾燥し、次に室温に冷却した。これに、蒸留水(8mL)中の硝酸白金(Chempur)(0.82g)の溶液、及び希硝酸(1N、4.5mL)中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)(0.87g)の溶液を加えた。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥した。次に、含侵した触媒混合物を500℃においてか焼した(6時間、1℃/分)。このか焼し冷却した材料に、蒸留水(2mL)中の硝酸コバルト6水和物(0.99g)の溶液を加えた。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥した。次に、含侵した触媒混合物を500℃においてか焼した(6時間、1℃/分)。
【0099】
触媒製造例E
高純度低表面積シリカ上の0.5重量%スズの製造:
約0.2mmの均一な粒径分布の粉末化し篩別した高純度低表面積シリカ(100g)を、オーブン内において、窒素雰囲気下120℃で一晩乾燥し、次に室温に冷却した。これに、希硝酸(1N、8.5mL)中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)(1.74g)の溶液を加えた。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥した。次に、含侵した触媒混合物を500℃においてか焼した(6時間、1℃/分)。
【0100】
触媒製造例F
高表面積シリカ上の2重量%白金及び2重量%スズの製造:
約0.2mmの均一な粒径分布の粉末化し篩別した高表面積シリカNPSG SS61138(100g)を、循環空気オーブン雰囲気中120℃において一晩乾燥し、次に室温に冷却した。これに硝酸塩6水和物(Chempur)の溶液を加えた。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥し、次にか焼した。これに、蒸留水中の硝酸白金(Chempur)の溶液、及び希硝酸中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)の溶液を加えた。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥した。次に、含侵した触媒混合物を500℃においてか焼した(6時間、1℃/分)。
【0101】
触媒製造例G
5%のZnOによって促進された高表面積シリカ上の1重量%白金及び1重量%スズの製造:
触媒製造例Fに記載の高表面積シリカに硝酸亜鉛6水和物の溶液を加えた他は、触媒製造例Fの手順を実質的に繰り返した。得られたスラリーを、オーブン内において110℃に徐々に加熱(>2時間、10℃/分)して乾燥し、次にか焼した。その後、蒸留水中の硝酸白金(Chempur)の溶液、及び希硝酸(1N、8.5mL)中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)(1.74g)の溶液を、亜鉛によって促進された高表面積シリカに加えた。
【0102】
触媒製造例H
5%のSnO
2によって促進された高表面積シリカ上の1重量%白金及び1重量%亜鉛の製造:
硝酸亜鉛6水和物に代えて酢酸スズ(Sn(OAc)
2)の溶液、及び蒸留水中の硝酸白金:Pt(NH
3)
4(NO
3)
2(Aldrich)の溶液、及び希硝酸中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)の溶液を高表面積シリカに加えた他は、触媒製造例Gの手順を実質的に繰り返した。
【0103】
触媒製造例I
カルシウムメタシリケート上の1.5重量%白金、0.5重量%スズの製造:
蒸留水中の硝酸白金(Chempur)の溶液、及び希硝酸中のシュウ酸スズ(Alfa Aesar)の溶液を用いた他は、上記の触媒製造例Cの手順を繰り返した。
【0104】
触媒製造例J
高表面積シリカ上の1.5重量%白金、10重量%コバルトの製造:
蒸留水中の硝酸白金(Chempur)の溶液、及びオクタン酸第一スズに代えて硝酸コバルト(II)6水和物(1.74g)の溶液を用いて、上記の触媒製造例Hの手順を繰り返した。
製造した触媒の組成、及び同様の手順によって製造し、試験した他の触媒の組成の概要を表1に示す。
【0105】
触媒製造例K〜O
SiO
2−Pt
xSn
1−x(0<x<1):1.20ミリモルの全金属量(Pt+Sn)を維持しながら、Ptのモル分率を変化させて5種類の材料を調製した。次の製造例は、触媒製造例K:SiO
2−Pt
0.5Sn
0.5(即ち、x=0.5;両方の金属が等モル比)に関する手順を記載する。残りの製造例(即ち、x=0、0.25、0.75、及び1.00;それぞれ、触媒製造例L、M、N、及びO)は、適当な量の金属前駆体:Pt(NH
3)
4(NO
3)
2及びSn(OAc)
2を用いて同様に行った。触媒は、まずSn(OAc)
2(酢酸スズ、AldrichからのSn(OAc)
2)(0.1421g、0.60ミリモル)を、6.75mLの1:1希釈氷酢酸(Fisher)を含むガラスビンに加えることによって調製した。混合物を室温において15分間撹拌し、次に0.2323g(0.60ミリモル)の固体のPt(NH
3)
4(NO
3)
2(Aldrich)を加えた。混合物を室温において更に15分間撹拌し、次に100mLの丸底フラスコ内において、5.0gの乾燥SiO
2触媒担体(高純度シリカ触媒担体:HSA SS#61138、SA=250m
2/g;SZ#61152、SA=156m
2/g;Saint-Gobain NorPro)に滴加した。金属溶液を全て加えた後、全てのPt/Sn混合物がSiO
2触媒担体に付加されるまで、フラスコを回転させながら金属溶液を連続的に撹拌した。金属溶液の添加が完了した後、含侵した触媒を含むフラスコを室温において2時間放置した。次に、フラスコをロータリーエバポレーター(浴温80℃)に取り付け、フラスコをゆっくりと回転させながら乾燥するまで排水した。次に、材料を120℃において更に一晩乾燥した後、次の温度プログラム:25℃→160℃/5.0℃/分で昇温;2.0時間保持;160→500℃/2.0℃/分で昇温;4時間保持:を用いてか焼した。収量:5.2gの暗灰色の物質。
【0106】
触媒製造例P
SiO
2−CaSiO
3(5)−Pt(3)−Sn(1.8):この材料は、まずCaSiO
3(Aldrich)をSiO
2触媒担体に加え、次に上記に記載のようにしてPt/Snを加えることによって調製した。まず、0.52gの固体を13mLの脱イオンH
2Oに加え、次に1.0mLのコロイド状SiO
2(15重量%溶液、NALCO)を加えることによって、CaSiO
3(≦200メッシュ)の水性懸濁液を調製した。懸濁液を室温において2時間撹拌し、次に初期湿潤法を用いて10.0gのSiO
2触媒担体(14/30メッシュ)に加えた。2時間放置した後、材料を蒸発乾固させ、次に循環空気下120℃において一晩乾燥し、500℃において6時間か焼した。次に、SiO
2−Pt
xSn
1−x材料に関して上記に記載した手順にしたがう、0.6711g(1.73ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2及び0.4104g(1.73ミリモル)のSn(OAc)
2を用いるPt/Sn金属含侵のために、SiO
2−CaSiO
3材料の全部を用いた。収量:11.21gの暗灰色の物質。
【0107】
触媒製造例Q
CaSiO
3−Pt(1)−Sn(1):テフロンコート磁気撹拌子を含む100mLの丸底フラスコに、40mLの1.0M−NHO
3を加え、次に0.2025g(0.52ミリモル)の固体のPt(NH
3)
4(NO
3)
2を加えた。Pt錯体を撹拌しながら溶解し、次に0.2052g(0.87ミリモル)の固体のSn(OAc)
2を加えた。次に、10.0gのCaSiO
3(≦200メッシュ)を撹拌しながら加え、次に混合物を80℃に加熱し、この温度において2時間撹拌した。次に、ロータリーエバポレーター(浴温80℃)を用いて懸濁液を排水乾固させ、固体を磁器製の皿中に移し、循環空気下120℃において一晩乾燥した。か焼(25℃→160℃/5.0℃/分で昇温;2.0時間保持;160→500℃/2.0℃/分で昇温;4時間保持)の後、材料をプレスし、加圧下でペレット化し(我々の特定のプレスは、40,000ポンドの力を15分間加える)、粉砕し、14/30メッシュに篩別した。収量:9.98gの小麦色の物質。
【0108】
触媒製造例R
SiO
2−TiO
2(10)−Pt(3)−Sn(1.8):以下のようにしてTiO
2変性シリカ担体を調製した。2−プロパノール(14mL)中の4.15g(14.6ミリモル)のTi{OCH(CH
3)
2}
4の溶液を、100mLの丸底フラスコ内において、10.0gのSiO
2触媒担体(1/16インチの押出物)に滴加した。フラスコを室温において2時間放置し、次にロータリーエバポレーター(浴温80℃)を用いて排水乾固させた。次に、20mLの脱イオンH
2Oをフラスコにゆっくりと加え、材料を15分間放置した。次に、得られた水/2−プロパノールを濾過によって除去し、H
2Oの添加を更に2回繰り返した。最終的な材料を、循環空気下120℃において一晩乾燥し、次に500℃において6時間か焼した。次に、SiO2−PtxSn1−x材料に関して上記に記載した手順にしたがう、0.6711g(1.73ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2及び0.4104g(1.73ミリモル)のSn(OAc)
2を用いるPt/Sn金属含侵のために、SiO
2−TiO
2材料の全部を用いた。収量:11.98gの暗灰色の1/16インチの押出物。
【0109】
触媒製造例S
SiO
2−WO
3(10)−Pt(3)−Sn(1.8):以下のようにしてWO
3変性シリカ担体を調製した。脱イオンH
2O(14mL)中の1.24g(0.42ミリモル)の(NH
4)
6H
2W
12O
40・nH
2O(AMT)の溶液を、100mLの丸底フラスコ内において、10.0gのSiO
2:NPSGSS 61138触媒担体(SA=250m
2/g、1/16インチの押出物)に滴加した。フラスコを室温において2時間放置し、次にロータリーエバポレーター(浴温80℃)を用いて排水乾固させた。得られた材料を循環空気下120℃において一晩乾燥し、次に500℃において6時間か焼した。次に、SiO
2−Pt
xSn
1−x材料に関して上記に記載した手順にしたがう、0.6711g(1.73ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2及び0.4104g(1.73ミリモル)のSn(OAc)
2を用いるPt/Sn金属含侵のために、(明黄色の)SiO
2−WO
3材料の全部を用いた。収量:12.10gの暗灰色の1/16インチの押出物。
【0110】
触媒製造例T
(H−ZSM−5)−Pt(3)−Sn(1.8):H−ZSM−5(空気下550℃において8時間か焼することによってNH
4−ZSM−5から調製した)のスラリー含侵によって材料を調製した。100mLの丸底フラスコ内において成分を40mLの1:1希酢酸に加え、混合物を室温において15分間撹拌することによって、0.6711g(1.73ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2及び0.4104g(1.73ミリモル)のSn(OAc)
2の水溶液を調製した。次に、10.0gの固体の微粉末H−ZSM−5を撹拌しながら溶液に加え、混合物を室温において更に2時間撹拌した。次に、ロータリーエバポレーター(浴温80℃)を用いてフラスコを排水乾固させ、得られた材料を循環空気下120℃において一晩乾燥した。か焼(250℃→160℃/5.0℃/分で昇温;2.0時間保持;160→500℃/2.0℃/分で昇温;4時間保持)の後、材料をプレスし、ペレット化し、粉砕し、14/30メッシュに篩別した。収量:9.55gの灰色の物質。
【0111】
触媒製造例U
SiO
2−Re
xPd
1−x(0<x<1):1.20ミリモルの全金属量(Re+Pd)を維持しながら、Reのモル分率を変化させて5種類の材料を調製した。次の製造例は、SiO
2−Re
0.5Pd
0.5(即ち、x=0.5;両方の金属が等モル量)に関する手順を記載する。残りの製造例(即ち、x=0、0.25、0.75、及び1.00)は、適当な量の金属前駆体:NH
4ReO
4及びPd(NO
3)
2を用いて同様に行った。まず、6.75mLの脱イオンH
2Oを含むガラスビンに、NH
4ReO
4(0.1609g、0.60ミリモル)を加えることによって金属溶液を調製した。混合物を室温において15分間撹拌し、次に0.1154g(0.60ミリモル)の固体のPd(NO
3)
2を加えた。混合物を室温において更に15分間撹拌し、次に100mLの丸底フラスコ内において、5.0gの乾燥SiO
2触媒担体(14/30メッシュ)に滴加した。金属溶液の添加が完了した後、含侵した触媒を含むフラスコを室温において2時間放置した。次に、フラスコをロータリーエバポレーター(浴温80℃)に取り付け、排水乾固させた。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Pt
xSn
1−x材料に関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。収量:5.1gの褐色の物質。
【0112】
触媒製造例V
SiO
2−CaSiO
3(5)−Re(4.5)−Pd(1):SiO
2−CaSiO
3(5)−Pt(3)−Sn(1.8)に関して記載したようにして、SiO
2−CaSiO
3(5)変性触媒担体を調製した(上記参照)。次に、SiO
2−CaSiO
3(5)(1/16インチ押出物)に、NH
4ReO
4及びPd(NO
3)
2を含む水溶液を含侵させることによって、Re/Pd触媒を調製した。まず、12.0mLの脱イオンH
2Oを含むガラスビンに、NH
4ReO
4(0.7237g、2.70ミリモル)を加えることによって金属溶液を調製した。混合物を室温において15分間撹拌し、次に0.1756g(0.76ミリモル)の固体のPd(NO
3)
2を加えた。混合物を室温において更に15分間撹拌し、次に100mLの丸底フラスコ内において、10.0gの乾燥SiO
2−(0.05)CaSiO
3触媒担体に滴加した。金属溶液の添加が完了した後、含侵した触媒を含むフラスコを室温において2時間放置した。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Re
xPd
1−x材料に関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。収量:10.9gの褐色の物質。
【0113】
触媒製造例W
CaSiO
3−Re(5)−Pd(2.5):CaSiO
3(粉末、≦200メッシュ)のスラリー含侵によって材料を調製した。100mLの丸底フラスコ内において成分を40mLの脱イオンH
2Oに加え、混合物を室温において15分間撹拌することによって、0.6169g(2.30ミリモル)のNH
4ReO
4及び0.5847g(2.53ミリモル)のPd(NO
3)
2の水溶液を調製した。次に、10.0gの固体の微粉末CaSiO
3を撹拌しながら溶液に加え、混合物を室温において更に2時間撹拌した。次に、ロータリーエバポレーター(浴温80℃)を用いてフラスコを排水乾固させ、得られた材料を循環空気下120℃において一晩乾燥した。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Re
xPd
1−x材料に関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。最終材料をプレスし、40,000ポンドの力を15分間加えるプレスを用いてペレット化し、粉砕し、14/30メッシュに篩別した。収量:10.65gの褐色の物質。
【0114】
触媒製造例X
SiO
2−Co(10)−Pt(1):HSA−SiO
2(14/30メッシュ)に、Co(NO
3)
2・H
2O及びPt(NH
3)
4(NO
3)
2を含む水溶液を含侵させることによって材料を調製した。まず、12.0mLの脱イオンH
2Oを含むガラスビンに、Co(NO
3)
2・6H
2O(5.56g、19.1ミリモル)を加えることによって金属溶液を調製した。混合物を室温において15分間撹拌し、次に0.2255g(0.58ミリモル)の固体のPt(NH
3)
4(NO
3)
2を加えた。混合物を室温において更に15分間撹拌し、次に100mLの丸底フラスコ内において、10.0gの乾燥SiO
2触媒担体(14/30メッシュ)に滴加した。金属溶液の添加が完了した後、含侵した触媒を含むフラスコを室温において2時間放置した。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Pt
xSn
1−x材料に関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。収量:11.35gの黒色の物質。
【0115】
触媒製造例Y
CaSiO
3−Co(10)−Pt(1):CaSiO
3(粉末、≦200メッシュ)のスラリー含侵によって材料を調製した。100mLの丸底フラスコ内において成分を40mLの脱イオンH
2Oに加え、混合物を室温において15分間撹拌することによって、5.56g(19.1ミリモル)のCo(NO
3)
2・6H
2O及び0.2255g(0.58ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2の水溶液を調製した。次に、10.0gの固体の微粉末CaSiO
3を撹拌しながら溶液に加えた。次に、混合物を65℃に加熱し、この温度において更に2時間撹拌した。次に、ロータリーエバポレーター(浴温80℃)を用いてフラスコを排水乾固させ、得られた材料を循環空気下120℃において一晩乾燥した。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Co(10)−Pt(1)材料に関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。最終材料をプレスし、加圧下でペレット化し、粉砕し、14/30メッシュに篩別した。収量:10.65gの黒色の物質。
【0116】
触媒製造例Z
ZrO
2−Co(10)−Pt(1):ZrO
2(SZ61152、Saint-Gobain NorPro、14/30メッシュ)に、Co(NO
3)
2・6H
2O及びPt(NH
3)
4(NO
3)
2を含む水溶液を含侵させることによって材料を調製した。まず、5.0mLの脱イオンH
2Oを含むガラスビンに、Co(NO
3)
2・6H
2O(5.56g、19.1ミリモル)を加えることによって金属溶液を調製した。混合物を室温において15分間撹拌し、次に0.2255g(0.58ミリモル)の固体のPt(NH
3)
4(NO
3)
2を加えた。混合物を室温において更に15分間撹拌し、次に100mLの丸底フラスコ内において、10.0gの乾燥ZrO
2触媒担体(14/30メッシュ)に滴加した。金属溶液の添加が完了した後、含侵した触媒を含むフラスコを室温において2時間放置した。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Co(10)−Pt(1)材料に関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。収量:11.35gの黒色の物質。
【0117】
触媒製造例AA
SiO
2−CaSiO
3(2.5)−Pt(1.5)−Sn(0.9):
0.26gのCaSiO
3、0.5mLのコロイド状SiO
2(15重量%溶液、NALCO)、0.3355g(0.86ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2、及び0.2052g(0.86ミリモル)のSn(OAc)
2を用いて、SiO
2−CaSiO
3(5)−Pt(3)−Sn(1.8)に関して上記に記載したようにして材料を調製した。収量:10.90gの暗灰色の物質。
【0118】
触媒製造例BB
TiO
2−CaSiO
3(5)−Pt(3)−Sn(1.8):
まずCaSiO
3をTiO
2触媒(Anatase、14/30メッシュ)担体に加え、次に上記のようにしてPt/Snを加えることによって材料を調製した。まず、0.52gの固体を7.0mLの脱イオンH
2Oに加え、次に1.0mLのコロイド状SiO
2(15重量%溶液、NALCO)を加えることによって、CaSiO
3(≦200メッシュ)の水性懸濁液を調製した。懸濁液を室温において2時間撹拌し、次に初期湿潤法を用いて10.0gのTiO
2触媒担体(14/30メッシュ)に加えた。2時間放置した後、材料を蒸発乾固させ、次に循環空気下120℃において一晩乾燥し、500℃において6時間か焼した。次に、SiO
2−Pt
xSn
1−x材料に関して上記に記載した手順にしたがう、0.6711g(1.73ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2及び0.4104g(1.73ミリモル)のSn(OAc)
2を用いるPt/Sn金属含侵のために、TiO
2−CaSiO
3材料の全部を用いた。収量:11.5gの明灰色の物質。
【0119】
触媒製造例CC
KA160−Pt(3)−Sn(1.8):
SiO
2−Pt
xSn
1−xに関して上記したようにしてKA160触媒担体(SiO
2−(0.05)Al
2O
3、Sud Chemie、14/30メッシュ)の初期湿潤含侵によって材料を調製した(上記参照)。まず、Sn(OAc)
2(0.2040g、0.86ミリモル)を、4.75mLの1:1希釈氷酢酸を含むガラスビンに加えることによって金属溶液を調製した。混合物を室温において15分間撹拌し、次に0.3350g(0.86ミリモル)の固体のPt(NH
3)
4(NO
3)
2を加えた。混合物を室温において更に15分間撹拌し、次に100mLの丸底フラスコ内において、5.0gの乾燥KA160触媒担体(14/30メッシュ)に滴加した。全ての他の操作(乾燥、か焼)は、SiO
2−Pt
xSn
1−xに関して上記に記載のようにして行った(上記参照)。収量:5.23gの小麦色の物質。
【0120】
触媒製造例DD
KA160−CaSiO
3(8)−Pt(3)−Sn(1.8):
まずCaSiO
3をKA160触媒担体に加え、次にKA160−Pt(3)−Sn(1.8)に関して上記に記載のようにしてPt/Snを加えることによって材料を調製した。まず、0.42gの固体を3.85mLの脱イオンH
2Oに加え、次に0.8mLのコロイド状SiO
2(15重量%溶液、NALCO)を加えることによって、CaSiO
3(≦200メッシュ)の水性懸濁液を調製した。懸濁液を室温において2時間撹拌し、次に初期湿潤法を用いて5.0gのKA160触媒担体(14/30メッシュ)に加えた。2時間放置した後、材料を蒸発乾固させ、次に循環空気下120℃において一晩乾燥し、500℃において6時間か焼した。次に、SiO
2−Pt
xSn
1−x材料に関して上記に記載した手順にしたがう、0.3350g(0.86ミリモル)のPt(NH
3)
4(NO
3)
2及び0.2040g(0.86ミリモル)のSn(OAc)
2を用いるPt/Sn金属含侵のために、KA160−CaSiO
3材料の全部を用いた。収量:5.19gの小麦色の物質。
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
【0123】
生成物のガスクロマトグラフィー(GC)分析:
オンラインGCによって生成物の分析を行った。1つの炎イオン化検出器(FID)及び2つの熱伝導検出器(TCD)を備える3チャンネル小型GCを用いて、反応物質及び生成物を分析した。
【0124】
フロントチャンネルには、FID及びCP-Sil 5(20m)+WaxFFap(5m)を取り付け、これを用いて、アセトアルデヒド;エタノール;アセトン;酢酸メチル;酢酸ビニル;酢酸エチル;酢酸;エチレングリコールジアセテート;エチレングリコール;エチリデンジアセテート;及びパラアルデヒド;を定量した。
【0125】
ミドルチャンネルには、TCD及びPorabond Qカラムを取り付け、これを用いて、CO
2;エチレン;及びエタン;を定量した。
バックチャンネルには、TCD及びMolsieve 5Aカラムを取り付け、これを用いて、 ヘリウム;水素;窒素;メタン;及び一酸化炭素;を定量した。
【0126】
反応の前に、個々の化合物をスパイクすることによって異なる成分の保持時間を求め、公知の組成の較正用ガス又は公知の組成の液体溶液のいずれかを用いてGCを較正した。これによって、種々の成分に関する応答係数を求めることができた。
【0127】
実施例1
30mmの内径を有し、制御された温度に昇温することができるステンレススチール製の管状反応器内に、上記の触媒製造例Cに記載のようにして製造した50mLの触媒を配置した。充填後の合計の触媒床の長さは約70mmであった。
【0128】
供給液は、実質的に酢酸を含んでいた。反応供給液を蒸発させ、水素及びキャリアガスとしてヘリウムと共に、2500hr
−1の平均合計気体空間速度(GHSV)を用い、250℃の温度及び100psigの圧力で反応器に充填した。供給流は、約6.1%〜約7.3%のモル%の酢酸、及び約54.3%〜約61.5%のモル%の水素を含んでいた。流出流の内容物の分析のために、反応器からの蒸気流出流の一部をガスクロマトグラフに通した。85%の酢酸の転化率において、エタノールへの選択率は93.4%であった。
【0129】
用いた触媒は、触媒製造例Aの手順にしたがって製造したシリカ上の1重量%の白金及び1重量%のスズであった。
実施例2
用いた触媒は、実施例Cの手順にしたがって製造したケイ酸カルシウム上の1重量%の白金及び1重量%のスズであった。
【0130】
2,500hr
−1の平均合計気体空間速度(GHSV)の気化酢酸及び水素の供給流を用い、250℃の温度及び22barの圧力において、実施例1に示す手順を実質的に繰り返した。流出流の内容物の分析のために、蒸気流出流の一部をガスクロマトグラフに通した。酢酸の転化率は70%より大きく、エタノール選択率は99%であった。
【0131】
比較例1
用いた触媒は、実施例Eの手順にしたがって製造した低表面積高純度シリカ上の1重量%のスズであった。
【0132】
2,500hr
−1の平均合計気体空間速度(GHSV)の気化酢酸及び水素の供給流を用い、250℃の温度及び22barの圧力において、実施例1に示す手順を実質的に繰り返した。流出流の内容物の分析のために、蒸気流出流の一部をガスクロマトグラフに通した。酢酸の転化率は10%未満であり、エタノール選択率は1%未満であった。
【0133】
実施例3
種々の触媒を用い、生成物中の一酸化炭素(CO)、アセトアルデヒド(AcH)、及びエタンのパーセント、並びに酢酸エチル(EtOAc);エタノール(EtOH)への選択率及びその生産性、並びに酢酸(HOAc)の転化率(MCD p.4)を示す表2に示す温度において、実施例2の手順を繰り返した。反応中にわたって、H
2と酢酸とのモル比を5:1に保持した。便宜上のために、実施例1及び2並びに比較例1の結果も表2に含ませる。一般的に言えば、主生成物としてエタノールを製造することが所望の場合には、80%程度より高いエタノールへの選択率が望ましく、5%未満、好ましくは3%未満の酢酸エチルへの選択率が望ましい。
【0134】
【表4】
【0135】
【表5】
【0136】
【表6】
【0137】
実施例4
約250m
2/gの表面積を有する高表面積シリカ(NPSG SS61138)上の2重量%Pt;及び2重量%Sn;を含む本発明の水素化触媒上に、気化酢酸及び水素を、約160sccm/分−H
2:0.09g/分−HOAcの水素と酢酸との比で、水素は約60sccm/分のN
2で希釈して、約6570hr
−1の空間速度及び200psigの圧力で通過させた。
図1及び2に示すように、約50時間、70時間、及び90時間において温度を上昇させた。ここでは、触媒1kgあたり1時間あたりの示された生成物(エタノール、アセトアルデヒド、及び酢酸エチル)の生産性(g)を
図1に示し、種々の生成物に関する触媒の選択率を
図2に示し、上の線は酢酸エチルの生産性又はそれへの選択率を示し、中央の線はエタノールを示し、下の線はアセトアルデヒドを示す。アセトアルデヒドの生産性及びそれに関する選択率は低かったことは特に重要であると考えられる。結果を下記のデータの概要において要約する。
【0138】
【表7】
【0139】
実施例5
Saint-Gobain NorProからの高表面積シリカSS61138のペレットを含む触媒上に2重量%Pt;2重量%Snが担持されている触媒を用い、2500hr
−1の平均合計気体空間速度(GHSV)の気化酢酸、水素、及びヘリウムの供給流を用い、表2に示す指示温度及び100psigの圧力において、実施例1に示す手順を実質的に繰り返した。得られた供給流は、約7.3%のモル%の酢酸、及び約54.3%のモル%の水素を含んでいた。流出流の内容物の分析のために、蒸気流出流の一部をガスクロマトグラフに通した。結果を表1に示す。
【0140】
【表8】
【0141】
実施例5の結果を
図3に要約する。これは、温度変化に対する触媒の相対的非感受性によって、この触媒が、反応器からの熱除去の低く不均一な速度のために触媒床上で温度が大きく変化する可能性がある所謂断熱反応器において用いるのに適切であることを示す。
【0142】
実施例6
(i)一定の金属装填量([Pt]+[Sn]=1.20ミリモル)においてPtのモル分率を変化させ、そして(ii)還元温度の関数として、SiO
2−Pt
xSn
(1−x)触媒における[Sn]/[Pt]のモル比の影響を研究した。酢酸の転化率及びエタノールへの選択率の両方に関して、0.5のPtモル分率(即ち、[Sn]/[Pt]=1.0)において明確な最大値が観察された。酢酸エチルへの選択率は、[Sn]/[Pt]=1.0においてエタノール優勢に鋭く変化した。25%又は75%のいずれかのPtモル分率において、酢酸エチルが主生成物として観察された。等モル比のPt及びSnの存在は、酢酸転化率及びエタノールへの選択率の両方の増加に好ましいことが明らかである(
図4A〜Cを参照)。
【0143】
気化酢酸(0.09g/分のHOAc)及び水素(160sccm/分のH
2;60sccm/分のN
2)を、約250m
2/gの表面積を有する高表面積シリカ上のPt及びSnを含む本発明の水素化触媒の上に、250℃の温度;6570hr
−1のGHSV;12時間の反応時間;で通過させた。実施例6においては、金属(Pt+Sn)の量を一定に保持し、白金の質量分率を0〜1の間で変化させた。
図4A〜4Cは、それぞれにおける触媒の選択率、活性、及び生産性を示す。この実施例から、白金の質量分率が約0.5であり、即ち触媒において白金の重量量がスズの量と実質的に等しい場合に、選択率、活性、及び生産性において最大値が現れることを認めることができる。
【0144】
実施例7
気化酢酸及び水素を、約250m
2/gの表面積を有する高純度高表面積シリカ上の、3重量%のPt、1.5重量%のSn、及び促進剤として5重量%のCaSiO
3を含む本発明の水素化触媒の上に、約5:1の水素と酢酸とのモルで、約225℃の温度において通過させた。
図5A及び5Bは、触媒寿命の初期部分中における運転時間の関数としての触媒の選択率及び生産性を示す。
図6A及び6Bに報告するこの実施例の結果から、90%を超えるエタノールの選択率活性及び触媒1kgあたり1時間あたり500gを超えるエタノールの生産性を達成することができることを認めることができる。
【0145】
実施例8
約250℃の温度において実施例8の手順を繰り返した(同じ触媒?)。
図7A〜7Bは、触媒寿命の初期部分中における運転時間の関数としての触媒の選択率及び生産性を示す。
図7A及び7Bに報告するこの実施例の結果から、この温度においては、90%を超えるエタノールの選択率活性を、触媒1kgあたり1時間あたり800gを超えるエタノール生産性と共に達成することが更に可能であることを認めることができる。
【0146】
実施例9
二元白金−スズ前駆体を触媒種に還元するために用いる温度の感受性を調べるために、225〜500℃の独立した実験においてPt/Snを最適化したSiO
2−(Pt
0.5Sn
0.5)触媒(下記参照)を活性化することによって、還元温度の影響を調べた。4つの実験において、材料を280、350、425、及び500℃において、流動水素下で4時間活性化し、次に250℃の反応温度において酢酸還元した(触媒活性化は、10モル%のH
2/N
2混合物(275sccm/分)を用い、雰囲気圧力下において、次の温度プログラム:室温→還元温度(225〜500℃)、2℃/分で昇温;4.0時間保持;次にHOAc還元のために250℃に低下(又は必要に応じて昇温):を用いて行った。更に、225℃において活性化した材料を、HOAc水素化における225及び250℃の両方の反応温度において研究した。両方の反応温度:225及び250℃に関して、225℃において活性化した触媒に関するものを含む全温度範囲にわたって、エタノール及び酢酸エチルへの選択率の大きな変化は観察されなかった。興味深いことに、より低い225及び280℃の還元温度において活性化した触媒に関しては、転化率(及び生産性)における大きな増加が観察された。より高い還元温度における転化率の減少は、金属粒子の焼結が原因である可能性がある(
図7A及び7Bを参照)。選択率の変化は観察されなかったので、金属粒子(即ちPtSn合金)の組成は変化しないで保持されていることが明らかである。この実施例の結果を
図3A〜3Cに示す。
【0147】
これらの実施例においては、アセトアルデヒド、エタノール、酢酸エチル、エタン、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、イソプロパノール、アセトン、及び水などの種々の他の生成物が検出された。
【0148】
実施例10
表4に示す触媒の2.5mLの固体触媒を用いて、種々の触媒の触媒特性を酢酸の接触水素化において評価した。それぞれの場合において、触媒粒子は14/30メッシュの寸法を有し、14/30メッシュの石英片で1:1v/vに希釈した。それぞれの実験において、運転圧力は200psig(14bar)であり、0.09g/分の酢酸;120sccm/分の水素;60sccm/分の窒素;の供給速度;6570hr
−1の総毎時空間速度で、24時間の運転時間(TOS)の期間にわたって行った。結果を表4に示す。
【0149】
【表9】
【0150】
【表10】
【0151】
実施例11
触媒安定性:SiO
2−CaSiO
3(5)−Pt(3)−Sn(1.8):SiO
2−CaSiO
3(5)−Pt(3)−Sn(1.8)の触媒性能及び初期安定性を、一定の温度(260℃)において100時間の反応時間にわたって評価した。100時間の全反応時間にわたって、触媒性能及び選択率の小さい変化しか観察されなかった。アセトアルデヒドが唯一の副生成物であると思われ、その濃度(約3重量%)は実験中にわたって大きくは変化しないで保持された。触媒の生産性及び選択率の概要を
図5A及び5Bに与える。生成物選択率に対する反応温度の影響を、別の実験において125時間の全反応時間にわたって調べた。上記参照。
【0152】
実施例12
5%のCaSiO
3によって安定化した高純度高表面積SiO
2上の3%Pt:1.5%Snの酢酸の水素化における生産性及び選択率を、通常の範囲の運転条件の水素化及びエステル化反応によって主としてアセトアルデヒド、エタノール、酢酸エチルを製造する固定床連続反応器システムを用い、2.5mLの固体触媒(14/30メッシュ、1:1に希釈(v/v、14/30メッシュの石英片によって希釈))を用い、200psigの圧力において;0.09g/分−HOAc;160sccm/分−H
2;60sccm/分−N
2;の供給速度;及び6570hr
−1のGHSV;を用いて、225℃において15時間の運転時間で調べた。結果を
図6A及び6Bに示す。
【0153】
実施例13
2.5mLの固体触媒(14/30メッシュ、1:1に希釈(v/v、14/30メッシュの石英片によって希釈))を用い、200psig(14bar)の圧力において;0.09g/分の酢酸を160sccm/分−水素及び希釈剤として60sccm/分−窒素と共に供給して;250℃の温度において;6570hr
−1のGHSVにおいて;12時間の反応時間で、一定の金属装填量([Pt]+[Sn]=1.20ミリモル)においてReのモル分率を変化させることによってRe
xPd
(1−x)のモル比を触媒間で変化させたSiO
2中のRe及びPdを含む触媒の生産性及び選択率を調べた。約0.6のReモル分率において酢酸の最大転化率が観察されたが、約0.78のReモル分率においてはエタノールしか主生成物にならなかった。ReとPdの間のこのモル比(「Re
7Pd
2」と示される)においては、酢酸エチルへの選択性はエタノール優勢に狭く変化した。重要なことには、上記のPd/Snのシリーズに関して示されるように、特定の比の2種類の金属の存在は、特定の生成物の選択性のための主要な構造的要件であることが明らかである。即ち、選択性は[Re]/[Re+Pd]=0.78においてエタノールに向かってシフトしている(
図8、9、及び10:これはX
i(Re)が触媒中のレニウムの質量分率を示す以外は
図4A〜Cと同じ形式で示す:を参照)。しかしながら、Pt/Sn材料とは対照的に、酢酸の最大転化率及びエタノールへの選択率はこれらの材料とは一致せず、エタノールへの優先的な選択性は低いHOAc転化率においてしか観察されなかった。したがって、最大の生産性は、エタノールに関してではなく、酢酸エチルに関して見られる。
図8を参照。更に、CaSiO
3−Re(5)−Pd(2.5)触媒を用いると、約30%の酢酸転化率及び僅か225℃の反応温度において、炭化水素(メタン及びエタン;それぞれ5.3及び2.4重量%)の形成が観察された。酢酸のより高い転化率はおそらくは反応温度を上昇させることによって得ることができるが、炭化水素の量もおそらくは同様に増加し、したがってRe/Prベースの触媒系の全体的な効率が限定される。
【0154】
実施例14
SiO
2上のシリカ担持白金(1%)コバルト触媒(Co装填量=10重量%)を用いた初期触媒スクリーニングによって、高い酢酸転化率及びエタノールへの約80%の選択率が得られた。
図11及び12(ここでは、選択率及び活性は上記で定義した通りであり、エタノールに関する結果は正方形によって表し、酢酸エチルに関する結果は円によって表し、アセトアルデヒドは菱形、エタンは三角形によって表す)を参照。しかしながら、9時間の反応時間の間に酢酸選択率が約80%から42%に低下したので、触媒が劣化することが明らかである。更に、生産性における大きな変化も同様に観察され、酢酸エチル及びアセトアルデヒドへの選択率が増加すると共にエタノール選択率が低下した。シリカ上に担持されている10%のコバルトを用いて同様の結果が観察された。
【0155】
実施例15
200psigの圧力の気化酢酸(0.09g/分−HOAc)及び水素(160sccm/分−H
2;60sccm/分−N
2)を、水素形態のZSM−5モレキュラーシーブを含む担体上の3重量%Pt及び1.8重量%Snを含む本発明の水素化触媒上に、250℃の温度;6570hr
−1のGHSVにおいて;12時間の反応時間で通過させた。4%の酢酸エチルと共に、ジエチルエーテルが96%の選択率及び2646g/kg/時の生産性で観察され、78%の酢酸は未反応のままであった。
【0156】
実施例16
200psigの圧力の気化酢酸(0.09g/分−HOAc)及び水素(160sccm/分−H
2;60sccm/分−N
2)を、高表面積グラファイトを含む担体上の2重量%Pt及び1重量%Snを含む本発明の水素化触媒上に、275℃;6570hr
−1のGHSVにおいて;12時間の反応時間で通過させた。酢酸エチルへの選択率は43%、エタノールへの選択率は57%であり、酢酸エチルの生産性は66g/kg/時であり、エタノールの生産性は88g/kg/時であり、酢酸の転化率は12%であった。
【0157】
本発明を詳細に記載したが、発明の精神及び範囲内の修正は当業者に容易に明らかであろう。上記の議論、当該技術における関連する知識、並びに背景及び詳細な説明に関連して上記で議論した参照文献(それらの開示事項は全て参照として本明細書中に包含する)を考慮すると、更なる例示は不要であると考えられる。更に、下記及び/又は特許請求の範囲において示す本発明の複数の形態並びに種々の態様及び種々の特徴の複数の部分を、完全か又は部分的に結合又は交換することができると理解すべきである。更に、当業者であれば、上記の記載は例示のみの目的であり、本発明を限定することは意図しないことを認識するであろう。
【0158】
而して、本発明によれば、酢酸に基づく水素化生成物を与えるための新規な方法及び触媒が提供される。
例えば、第1態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、シリカ質担体上に分散されている白金及びスズを含む水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノールを製造する方法であって、白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びにシリカ質担体を、(i)転化した酢酸の少なくとも80%がエタノールに転化し;(ii)酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして、触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて168時間曝露した際に10%未満減少する;ように選択、構成、及び制御する上記方法である。
【0159】
第2態様は、水素化触媒がシリカ質担体上に分散されている白金及びスズから実質的に構成され、シリカ質担体が変性シリカ質担体であり、変性シリカ質担体が、(i)アルカリ土類酸化物、(ii)アルカリ金属酸化物、(iii)アルカリ土類メタシリケート、(iv)アルカリ金属メタシリケート、(v)酸化亜鉛、(vi)亜鉛メタシリケート、及び(vii)(i)〜(vi)のいずれかに関する前駆体、並びに(i)〜(vii)のいずれかの混合物からなる群から選択される有効量の担体変性剤を含む、第1態様の方法である。
【0160】
第3態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第2態様の方法である。
【0161】
第4態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第2態様の方法である。
第5態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第3態様の方法である。
【0162】
第6態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛のメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第2態様の方法である。
【0163】
第7態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第5態様の方法である。
第8態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第6態様の方法である。
【0164】
第9態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第2態様の方法である。
【0165】
第10態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第9態様の方法である。
第11態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第10態様の方法である。
【0166】
第12態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛のメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第2態様の方法である。
【0167】
第13態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第12態様の方法である。
第14態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第12態様の方法である。
【0168】
第15態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第2態様の方法である。
【0169】
第16態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第15態様の方法である。
第17態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第16態様の方法である。
【0170】
第18態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第2態様の方法である。
第19態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第16態様の方法である。
【0171】
第20態様は、担体の表面積が少なくとも約100m
2/gである、第18態様の方法である。
第21態様は、スズと白金族金属とのモル比が約1:2〜約2:1である、第20態様の方法である。
【0172】
第22態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第20態様の方法である。
第23態様は、スズと白金との重量比が約5:4〜約4:5である、第20態様の方法である。
【0173】
第24態様は、担体の表面積が少なくとも約150m
2/gである、第2態様の方法である。
第25態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜5%の量で存在する,第24態様の方法である。
【0174】
第26態様は、担体が少なくとも約1重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む、第24態様の方法である。
第27態様は、スズと白金とのモル比が約1:2〜約2:1である、第24態様の方法である。
【0175】
第28態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第24態様の方法である。
第29態様は、スズと白金との重量比が約5:4〜約4:5である、第24態様の方法である。
【0176】
第30態様は、担体の表面積が少なくとも約200m
2/gである、第2態様の方法である。
第31態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第30態様の方法である。
【0177】
第32態様は、スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5である、第30態様の方法である。
第33態様は、スズと白金とのモル比が約9:10〜約10:9である、第30態様の方法である。
【0178】
第34態様は、変性シリカ質担体の表面積が少なくとも約250m
2/gである、第33態様の方法である。
第35態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)変性シリカ質担体の表面積が少なくとも約250m
2/gであり;(b)白金が少なくとも約0.75重量%の量で水素化触媒中に存在し;(c)スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5であり;そして(d)変性シリカ質担体が、少なくとも約2.5重量%〜約10重量%のカルシウムメタシリケートによって変性されている少なくとも約95%の純度を有するシリカを含む;第2態様の方法である。
【0179】
第36態様は、存在する白金の量が少なくとも1重量%である、第35態様の方法である。
第37態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)変性シリカ質担体の表面積が少なくとも約100g/mであり;(b)スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2であり;そして(c)変性シリカ質担体が、少なくとも約2.5重量%〜約10重量%のカルシウムメタシリケートによって変性されている少なくとも約95%の純度を有するシリカを含む;第2態様の方法である。
【0180】
第38態様は、存在する白金の量が少なくとも0.75重量%である、第37態様の方法である。
第39態様は、触媒が反応器容積を満たし、蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を少なくとも約1000hr
−1の空間速度で反応器容積に通す、第38態様の方法である。
【0181】
第40態様は、触媒が反応器容積を満たし、蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を少なくとも約2500hr
−1の空間速度で反応器容積に通す、第38態様の方法である。
第41態様は、白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びに変性シリカ質担体を、(i)転化した酢酸の少なくとも90%がエタノールに転化し;(ii)酢酸の2%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、及びエチレン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして(iii)触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて336時間曝露した際に10%未満減少する;ように制御する、第40態様の方法である。
【0182】
第42態様は、触媒が反応器容積を満たし、蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を少なくとも約5000hr
−1の空間速度で反応器容積に通す、第38態様の方法である。
第43態様は、白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びに変性シリカ質担体を、(i)転化した酢酸の少なくとも90%がエタノールに転化し;(ii)酢酸の2%未満がアルカンに転化し;(iii)触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度で、2500hr
−1のGHSVにおいて168時間曝露した際に10%未満減少する;ように制御する、第42態様の方法である。
【0183】
第44態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)変性シリカ質担体の表面積が少なくとも約200m
2/gであり;(b)スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5であり;(c)変性シリカ質担体が少なくとも約95%の純度を有するシリカを含み、変性剤が少なくとも約2.5重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む;第43態様の方法である。
【0184】
第45態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、酸化物担体上に分散されている白金及びスズを含む水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノールを製造する方法であって、白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びに酸化物担体を、(i)転化した酢酸の少なくとも80%がエタノールに転化し;(ii)酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして、触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて500時間曝露した際に10%未満減少する;ように選択、構成、及び制御する上記方法である。
【0185】
第46態様は、水素化触媒が酸化物担体上に分散されている白金及びスズから実質的に構成され、酸化物担体が変性酸化物担体であり、変性酸化物担体が、(i)アルカリ土類酸化物、(ii)アルカリ金属酸化物、(iii)アルカリ土類メタシリケート、(iv)アルカリ金属メタシリケート、(v)酸化亜鉛、(vi)亜鉛メタシリケート、及び(vii)(i)〜(vi)のいずれかに関する前駆体、並びに(i)〜(vii)のいずれかの混合物からなる群から選択される有効量の担体変性剤を含む、第45態様の方法である。
【0186】
第47態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第46態様の方法である。
【0187】
第48態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第47態様の方法である。
第49態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第47態様の方法である。
【0188】
第50態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛のメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第46態様の方法である。
【0189】
第51態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第50態様の方法である。
第52態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第51態様の方法である。
【0190】
第53態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第46態様の方法である。
【0191】
第54態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第53態様の方法である。
第55態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第54態様の方法である。
【0192】
第56態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛のメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第46態様の方法である。
【0193】
第57態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第56態様の方法である。
第58態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第57態様の方法である。
【0194】
第59態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第46態様の方法である。
【0195】
第60態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第59態様の方法である。
第61態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第60態様の方法である。
【0196】
第62態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第46態様の方法である。
第63態様は、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間である、第62態様の方法である。
【0197】
第64態様は、担体の表面積が少なくとも約100m
2/gである、第62態様の方法である。
第65態様は、スズと白金族金属とのモル比が約1:2〜約2:1である、第64態様の方法である。
【0198】
第66態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第64態様の方法である。
第67態様は、スズと白金との重量比が約5:4〜約4:5である、第64態様の方法である。
【0199】
第68態様は、担体の表面積が少なくとも約150m
2/gである、第46態様の方法である。
第69態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜5%の量で存在する、第68態様の方法である。
【0200】
第70態様は、担体が少なくとも約1重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む、第68態様の方法である。
第71態様は、スズと白金とのモル比が約1:2〜約2:1である、第68態様の方法である。
【0201】
第72態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第68態様の方法である。
第73態様は、スズと白金との重量比が約5:4〜約4:5である、第68態様の方法である。
【0202】
第74態様は、担体の表面積が少なくとも約200m
2/gである、第46態様の方法である。
第75態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第74態様の方法である。
【0203】
第76態様は、スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5である、第74態様の方法である。
第77態様は、スズと白金とのモル比が約9:10〜約10:9である、第74態様の方法である。
【0204】
第78態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、変性安定化シリカ質担体上に分散されている白金及びスズから実質的に構成される水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノールを製造する方法であって、変性安定化シリカ質担体は、(i)アルカリ土類酸化物、(ii)アルカリ金属酸化物、(iii)アルカリ土類メタシリケート、(iv)アルカリ金属メタシリケート、(v)酸化亜鉛、(vi)亜鉛メタシリケート、及び(vii)(i)〜(vi)のいずれかに関する前駆体、並びに(i)〜(vii)のいずれかの混合物からなる群から選択される安定剤−変性剤によって変性されている少なくとも約95重量%の純度を有するシリカを含み;白金及びスズの量及び酸化状態、白金とスズとの比、並びに変性安定化シリカ質担体中の安定剤−変性剤とシリカとの相対割合、並びに変性安定化シリカ質担体中のシリカの純度を、転化した酢酸の少なくとも80%がエタノールに転化し、酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化するように制御する上記方法である。
【0205】
第79態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第78態様の方法である。
第80態様は、変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約100m
2/gである、第79態様の方法である。
【0206】
第81態様は、スズと白金族金属とのモル比が約1:2〜約2:1である、第80態様の方法である。
第82態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第80態様の方法である。
【0207】
第83態様は、スズと白金との重量比が約5:4〜約4:5である、第79態様の方法である。
第84態様は、変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約150m
2/gである、第78態様の方法である。
【0208】
第85態様は、(a)白金が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、そして(b)スズが少なくとも0.5〜5%の量で存在する、第84態様の方法である。
第86態様は、変性安定化シリカ質担体が少なくとも約1重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む、第84態様の方法である。
【0209】
第87態様は、スズと白金とのモル比が約1:2〜約2:1である、第84態様の方法である。
第88態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第84態様の方法である。
【0210】
第89態様は、スズと白金との重量比が約5:4〜約4:5である、第84態様の方法である。
第90態様は、変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約200m
2/gである、第87態様の方法である。
【0211】
第91態様は、スズと白金とのモル比が約9:10〜約10:9である、第90態様の方法である。
第92態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第90態様の方法である。
【0212】
第93態様は、スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5である、第90態様の方法である。
第94態様は、変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約250m
2/gである、第90態様の方法である。
【0213】
第95態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約250m
2/gであり;(b)白金が少なくとも約0.75重量%の量で水素化触媒中に存在し;(c)スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5であり;そして(d)変性安定化シリカ質担体が、少なくとも約2.5重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む;第78態様の方法である。
【0214】
第96態様は、存在する白金の量が少なくとも1重量%である、第95態様の方法である。
第97態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約100g/mであり;(b)スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2であり;そして(c)変性安定化シリカ質担体が、少なくとも約2.5重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む;第78態様の方法である。
【0215】
第98態様は、存在する白金の量が少なくとも0.75重量%である、第97態様の方法である。
第99態様は、触媒が反応器容積を満たし、蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を少なくとも約1000hr
−1の空間速度で反応器容積に通す、第98態様の方法である。
【0216】
第100態様は、触媒が反応器容積を満たし、蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を少なくとも約2500hr
−1の空間速度で反応器容積に通す、第98態様の方法である。
第101態様は、白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びに変性安定化シリカ質担体の組成を、転化した酢酸の少なくとも90%がエタノールに転化し、酢酸の2%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、及びエチレン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化するように制御する、第100態様の方法である。
【0217】
第102態様は、触媒が反応器容積を満たし、蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を少なくとも約5000hr
−1の空間速度で反応器容積に通す、第98態様の方法である。
第103態様は、白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びに変性安定化シリカ質担体の組成を、転化した酢酸の少なくとも90%がエタノールに転化し、酢酸の2%未満がアルカンに転化するように制御する、第79態様の方法である。
【0218】
第104態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)白金及びスズの量及び酸化状態、並びに白金とスズとの比、並びに変性安定化シリカ質担体の酸性度を、転化した酢酸の少なくとも90%がエタノールに転化し、酢酸の1%未満がアルカンに転化するように制御し;(b)変性安定化シリカ質担体の表面積が少なくとも約200m
2/gであり;(c)スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5であり;(d)変性安定化シリカ質担体が少なくとも約2.5重量%〜約10重量%のケイ酸カルシウムを含む;第79態様の方法である。
【0219】
第105態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、好適な担体上に分散されている、約0.1重量%〜約10重量%の量の、Fe、Co、Cu、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Sn、Re、Os、Ti、Zn、Cr、Mo、及びW、並びにこれらの混合物からなる群から選択される触媒金属;並びに場合によっては促進剤;から実質的に構成される水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノールを製造する方法であって、1種類又は複数の触媒金属の量及び酸化状態、並びに担体及び場合によって用いる促進剤の組成、並びに反応条件を、(i)転化した酢酸の少なくとも80%がエタノールに転化し;(ii)酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、ジエチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして、触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて500時間曝露した際に10%未満減少する;ように制御する上記方法である。
【0220】
第106態様は、担体が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、スカンジウム、イットリウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される変性剤によって変性されている酸化物担体である、第105態様の方法である。
【0221】
第107態様は、担体が炭素担体であり、触媒金属が白金及びスズを含む、第105態様の方法である。
第108態様は、炭素担体が還元性金属酸化物によって変性されている、第107態様の方法である。
【0222】
第109態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、酸化物担体上に分散されている金属成分から実質的に構成され、組成:
Pt
vPd
wRe
xSn
yAl
zCa
pSi
qO
r
(式中、vとyは3:2〜2:3の間であり、wとxは1:3〜1:5の間であり、pとz及び存在するアルミニウム及びカルシウムの相対位置は、その表面上に存在するブレンステッド酸部位がケイ酸カルシウムによって中和されるように制御され、p及びqはp:qが1:20〜1:200であるように選択され、rは原子価の要件を満足するように選択され、そしてv及びwは
【0223】
【化5】
【0224】
となるように選択される)
を有する水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノールを製造する方法である。
【0225】
第110態様は、水素化触媒が少なくとも約100m
2/gの表面積を有し、z及びpがp≧zであるように制御される、第109態様の方法である。
第111態様は、pが、存在する全ての少量の不純物を考慮して、担体の表面がブレンステッド酸部位を実質的に含まないことを確保するように選択される、第110態様の方法である。
【0226】
第112態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、好適な担体上に分散されている、約0.1重量%〜約10重量%の量の、Fe、Co、Cu、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Sn、Re、Os、Ti、Zn、Cr、Mo、及びW、並びにこれらの混合物からなる群から選択される触媒金属;並びに場合によっては促進剤;から実質的に構成される水素化触媒上に通すことを含む酢酸の水素化方法であって、1種類又は複数の触媒金属の量及び酸化状態、並びに担体及び場合によって用いる促進剤の組成、並びに反応条件を、酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、ジエチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして、触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて500時間曝露した際に10%未満減少する;ように制御し;更に、(i)担体が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、スカンジウム、イットリウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される変性剤によって変性されている酸化物担体であるか;(ii)担体が炭素担体であり、触媒金属が白金及びスズを含むか;或いは(iii)担体が還元性金属酸化物によって変性されている炭素担体である;ことを条件とする上記方法である。
【0227】
第113態様は、少なくとも約2:1の水素とアルカン酸とのモル比の蒸気相の水素及びアルカン酸を含む気体流を約125℃〜350℃の間の温度で、シリカ、カルシウムメタシリケート、及びカルシウムメタシリケート促進シリカからなる群から選択されるシリカ質担体上の白金、パラジウム、レニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される白金族金属;並びに、スズ、レニウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される促進剤;を含む水素化触媒上に通すことを含むアルカン酸の水素化方法であって、シリカ質担体が、場合によっては、(a)触媒の1〜5重量%の量のアルカリ金属、アルカリ土類元素、及び亜鉛からなる群から選択される促進剤;(b)触媒の1〜50重量%の量のWO
3、MoO
3、Fe
2O
3、及びCr
2O
3からなる群から選択される酸化還元促進剤;並びに、(c)触媒の1〜50重量%の量のTiO
2、ZrO
2、Nb
2O
5、Ta
2O
5、及びAl
2O
3からなる群から選択される酸性変性剤;からなる群から選択される促進剤によって促進されている上記方法である。
【0228】
第114態様は、アルカン酸が酢酸であり、(a)白金及びパラジウムの少なくとも一方が触媒の重量の0.25%〜5%の量で存在し;(b)存在する白金及びパラジウムの合計量が少なくとも触媒の0.5重量%であり;(c)存在するレニウム及びスズの合計量が少なくとも0.5〜10重量%である、第113態様の方法である。
【0229】
第115態様は、シリカ質担体の表面積が少なくとも約150m
2/gである、第114態様の方法である。
第116態様は、(a)白金族金属、レニウム及びスズ促進剤の量及び酸化状態、並びに(b)白金族金属と存在するレニウム及びスズの合計モル数とのモル比;並びに(c)シリカ質担体上のブレンステッド酸部位の数を、転化した酢酸の少なくとも80%がエタノール及び酢酸エチルからなる群から選択される化合物に転化し、一方、酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化するように制御する、第115態様の方法である。
【0230】
第117態様は、(a)白金及びパラジウムの少なくとも一方が触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し;(b)存在する白金及びパラジウムの合計量が少なくとも触媒の重量の0.75%〜5%であり;(c)存在するスズ及びレニウムの合計量が少なくとも触媒の1.0重量%である、第115態様の方法である。
【0231】
第118態様は、(a)(i)白金族金属、(ii)レニウム及びスズ促進剤の量及び酸化状態;並びに(iii)白金族金属とレニウム及びスズ促進剤との比;並びに(iv)シリカ質担体の酸性度を、転化した酢酸の少なくとも80%がエタノールに転化し、酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化するように制御する、第117態様の方法である。
【0232】
第119態様は、存在するレニウム及びスズの合計重量が触媒の約1〜10重量%である、第118態様の方法である。
第120態様は、白金族金属とレニウム及びスズの合計のモル数とのモル比が約1:2〜約2:1である、第119態様の方法である。
【0233】
第121態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、酸化物担体上に分散されている金属成分から実質的に構成され、組成:
Pt
vPd
wRe
xSn
yCa
pSi
qO
r
(式中、v:yの比は3:2〜2:3の間であり、w:xの比は1:3〜1:5の間であり、p及びqはp:qが1:20〜1:200であるように選択され、rは原子価の要件を満足するように選択され、そしてv及びwは
【0234】
【化6】
【0235】
となるように選択される)
を有する水素化触媒上に通すことを含む酢酸の水素化方法である。
第122態様は、プロセス条件、並びにv、w、x、y、p、q、及びrの値が、転化した酢酸の少なくとも90%がエタノール及び酢酸エチルからなる群から選択される化合物に転化し、一方、酢酸の4%未満がアルカンに転化するように選択される、第121態様の方法である。
【0236】
第123態様は、プロセス条件、並びにv、w、x、y、p、q、及びrの値が、転化した酢酸の少なくとも90%がエタノールに転化し、酢酸の2%未満がアルカンに転化するように選択される、第122態様の方法である。
【0237】
第124態様は、pが、存在する全ての少量の不純物を考慮して、担体の表面が実質的に塩基性であることを確保するように選択される、第122態様の方法である。
第125態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、酸化物担体上に分散されている金属成分から実質的に構成され、組成:
Pt
vPd
wRe
xSn
yAl
zCa
pSi
qO
r
(式中、vとyは3:2〜2:3の間であり、wとxは1:3〜1:5の間であり、p及びz、及び存在するアルミニウム及びカルシウム原子の相対位置は、その表面上に存在するブレンステッド酸部位がケイ酸カルシウムによって中和されるように制御され;p及びqはp:qが1:20〜1:200であるように選択され;rは原子価の要件を満足するように選択され、そしてv及びwは
【0238】
【化7】
【0239】
となるように選択される)
を有する水素化触媒上に通すことを含む酢酸の水素化方法である。
第126態様は、水素化触媒が少なくとも約100m
2/gの表面積を有し、z及びpがp≧zであるように制御される、第125態様の方法である。
【0240】
第127態様は、pが、存在する全ての少量の不純物を考慮して、担体の表面がブレンステッド酸部位を実質的に含まないことを確保するように選択される、第125態様の方法である。
【0241】
第128態様は、少なくとも約5:1の水素とアルカン酸とのモル比の蒸気相の水素及びアルカン酸を含む気体流を約125℃〜350℃の間の温度で、少なくとも約1000hr
−1のGHSVにおいて、少なくとも2気圧の圧力で、(a)シリカ、カルシウムメタシリケート、及びカルシウムメタシリケート促進シリカからなる群から選択されるシリカ質担体上の、白金、パラジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される白金族金属;並びに、(b)スズ及びレニウム並びにこれらの混合物からなる群から選択される金属促進剤;を含み;(c)シリカ質担体が、場合によっては、(i)触媒の1〜5重量%の量のアルカリ金属、アルカリ土類元素、及び亜鉛からなる群から選択されるドナー促進剤;(ii)触媒の1〜50重量%の量の、WO
3、MoO
3、Fe
2O
3、及びCr
2O
3からなる群から選択される酸化還元促進剤;(iii)触媒の1〜50重量%の量の、TiO
2、ZrO
2、Nb
2O
5、Ta
2O
5、及びAl
2O
3からなる群から選択される酸性変性剤;並びに(iv)i、ii、及びiiiの組合せ;からなる群から選択される第2の促進剤によって促進されている水素化触媒上に通すことを含むアルカン酸の水素化方法である。
【0242】
第129態様は、アルカン酸が酢酸であり、(a)白金が、存在する場合には触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、(b)パラジウムが、存在する場合には触媒の重量の0.5%〜5%の量で存在し、(c)金属促進剤が少なくとも0.5〜10%の量で存在する、第128態様の方法である。
【0243】
第130態様は、シリカ質担体の表面積が少なくとも約150m
2/gである、第129態様の方法である。
第131態様は、(a)白金が触媒の重量の1%〜5%の量で存在し、(b)パラジウムが、存在する場合には触媒の重量の0.25%〜5%の量で存在し、(c)存在する白金及びパラジウムの合計量が少なくとも触媒の1.25重量%である、第130態様の方法である。
【0244】
第132態様は、スズが触媒の1〜3重量%の量で存在する、第131態様の方法である。
第133態様は、スズと白金族金属とのモル比が約1:2〜約2:1である、第132態様の方法である。
【0245】
第134態様は、スズと白金とのモル比が約5:4〜約4:5である、第132態様の方法である。
第135態様は、シリカ質担体が、カルシウムメタシリケートによって中和されていないブレンステッド酸部位を実質的に含まず、その表面積が少なくとも約200m
2/gである、第132態様の方法である。
【0246】
第136態様は、スズを白金族金属との重量比が約2:3〜約3:2である、第132態様の方法である。
第137態様は、スズと白金とのモル比が約2:3〜約3:2である、第128態様の方法である。
【0247】
第138態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、好適な担体上に分散されている、約0.1重量%〜約10重量%の量の、Fe、Co、Cu、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Sn、Os、Ti、Zn、Cr、Mo、及びW、並びにこれらの混合物からなる群から選択される触媒金属;並びに場合によっては促進剤;から実質的に構成される水素化触媒上に通すことを含む酢酸の水素化方法であって、1種類又は複数の触媒金属の量及び酸化状態、並びに担体及び場合によって用いる促進剤の組成、並びに反応条件を、酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、ジエチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして、触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて500時間曝露した際に10%未満減少する;ように制御する上記方法である。
【0248】
第139態様は、担体が、モレキュラーシーブ担体;ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、スカンジウム、イットリウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される変性剤によって変性されている変性シリカ質担体;並びに炭素担体;から選択される、第138態様の方法である。
【0249】
第140態様は、触媒金属が白金及びスズを含み、ジエチルエーテルへの選択率が80%より高い、第139態様の方法である。
第141態様は、担体がゼオライト担体であり、ジエチルエーテルへの選択率が90%より高い、第107態様の方法である。
【0250】
第142態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、(a)シリカ、及び約7.5以下のカルシウムメタシリケートによって促進されているシリカからなる群から選択されるシリカ質担体上の、白金、及び白金とパラジウムの混合物からなる群から選択される白金族金属(存在する白金族金属の量は少なくとも約2.0%であり、存在する白金の量は少なくとも約1.5%である);並びに、(b)触媒の約1重量%〜2重量%の間の量のレニウム及びスズからなる群から選択される金属促進剤;を含み;白金と金属促進剤とのモル比が約3:1〜1:2の間であり;(c)シリカ質担体は、場合によっては、(i)触媒の1〜5重量%の量のアルカリ金属、アルカリ土類元素、及び亜鉛からなる群から選択されるドナー促進剤;(ii)触媒の1〜50重量%の量の、WO
3、MoO
3、Fe
2O
3、及びCr
2O
3からなる群から選択される酸化還元促進剤;(iii)触媒の1〜50重量%の量の、TiO
2、ZrO
2、Nb
2O
5、Ta
2O
5、及びAl
2O
3からなる群から選択される酸性変性剤;並びに(iv)i、ii、及びiiiの組合せ;からなる群から選択される第2の促進剤によって促進されている水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノール及び酢酸エチルを製造する方法である。
【0251】
第143態様は、金属促進剤と白金族金属とのモル比が約2:3〜約3:2である、第142態様の方法である。
第144態様は、金属促進剤と白金族金属とのモル比が約5:4〜約4:5である、第142態様の方法である。
【0252】
第145態様は、シリカ質担体の表面積が少なくとも約200m
2/gであり、カルシウムメタシリケートの量がシリカ質担体の表面を実質的にブレンステッド酸性度を含まないようにするのに十分なものである、第142態様の方法である。
【0253】
第146態様は、金属促進剤と白金族金属とのモル比が約2:3〜約3:2である、第145態様の方法である。
第147態様は、シリカ質担体の表面積が少なくとも約200m
2/gであり、その表面上に存在するブレンステッド酸部位のモル数がSaint-Gobain NorPro SS61138シリカの表面上に存在するブレンステッド酸部位のモル数以下である、第146態様の方法である。
【0254】
第148態様は、シリカ質担体の表面積が少なくとも約250m
2/gであり、その表面上に存在するブレンステッド酸部位のモル数がSaint-Gobain NorPro HSA SS61138シリカの表面上に存在するブレンステッド酸部位のモル数の1/2以下である、第142態様の方法である。
【0255】
第149態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;(a)水素化触媒が、シリカ、及び約7.5以下のカルシウムメタシリケートによって促進されているシリカからなる群から選択されるシリカ質担体上のパラジウム(存在するパラジウムの量は少なくとも約1.5%である)を含み;そして(b)金属促進剤が触媒の約1重量%〜10重量%の間の量のレニウムであり、レニウムとパラジウムとのモル比が約3:1〜5:1の間である、第142態様の方法である。
【0256】
第150態様は、水素化触媒が、約3〜約7.5%のケイ酸カルシウムによって促進されているシリカから実質的に構成されるシリカ質担体上の白金(存在する白金の量は少なくとも約1.0%である)、及び触媒の約1重量%〜5重量%の間の量のスズ促進剤から実質的に構成され、白金とスズとのモル比が約9:10〜10:9の間である、第142態様の酢酸の還元方法である。
【0257】
第151態様は、存在する白金族金属の量が少なくとも約2.0%であり、存在する白金の量が少なくとも約1.5%であり、スズ促進剤が触媒の約1重量%〜5重量%の間の量であり、白金とスズとのモル比が約9:10〜10:9の間である、第142態様の酢酸の還元方法である。
【0258】
第152態様は、約250℃〜300℃の間の温度において行い;水素化触媒が、少なくとも200m
2/gの表面積を有し、4〜7.5%の間のカルシウムメタシリケートによって促進されている高表面積シリカ上に分散されている2.5〜3.5重量%の白金、2重量%〜5重量%のスズを含む、第151態様の方法である。
【0259】
第153態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、酸化物担体上に分散されている金属成分から実質的に構成され、組成:
Pt
vPd
wRe
xSn
yAl
zTi
nCa
pSi
qO
r
(式中、vとyとの比は3:2〜2:3の間であり、wとxとの比は1:3〜1:5の間であり、p及びz、並びにp、q、及びnは
【0260】
【化8】
【0261】
となるように選択され、rは原子価の要件を満足するように選択され、そしてv及びwは
【0262】
【化9】
【0263】
となるように選択される)
を有する水素化触媒上に通すことを含む、酢酸の還元によってエタノール及び少なくとも約40%の酢酸エチルを含む流れを製造する方法である。
【0264】
第154態様は、水素化触媒が少なくとも約100m
2/gの表面積を有する、第153態様の方法である。
第155態様は、少なくとも約4:1の水素と酢酸とのモル比の蒸気相の水素及び酢酸を含む気体流を約225℃〜300℃の間の温度で、好適な担体上に分散されている、約0.1重量%〜約10重量%の量の、Fe、Co、Cu、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Sn、Os、Ti、Zn、Cr、Mo、及びW、並びにこれらの混合物からなる群から選択される触媒金属;並びに場合によっては促進剤;から実質的に構成される水素化触媒上に通すことを含む酢酸の水素化方法であって、1種類又は複数の触媒金属の量及び酸化状態、並びに担体及び場合によって用いる促進剤の組成、並びに反応条件を、(i)転化した酢酸の50%より多くが酢酸エチルに転化し;(ii)酢酸の4%未満が、エタノール、アセトアルデヒド、酢酸エチル、エチレン、ジエチルエーテル、及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物以外の化合物に転化し;そして、触媒の活性が、10:1のモル比の酢酸と水素の蒸気混合物に、2気圧の圧力及び275℃の温度並びに2500hr
−1のGHSVにおいて500時間曝露した際に10%未満減少する;ように制御する上記方法である。
【0265】
第156態様は、(a)シリカ、及び約3.0〜約7.5のカルシウムメタシリケートによって促進されているシリカからなる群から選択されるシリカ質担体(シリカ質担体の表面積は少なくとも約150m
2/gである)上の、白金、パラジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される白金族金属;及び、(b)触媒の約1重量%〜3重量%の間の量のスズ促進剤;を含み;白金とスズとのモル比は約4:3〜3:4の間であり;(c)シリカ質担体の組成及び構造はその表面がカルシウムメタシリケートによって中和されていないブレンステッド酸部位を実質的に含まないように選択される、アルカン酸を対応するアルカノールに水素化するための粒子状触媒である。
【0266】
第157態様は、存在する白金族金属の全重量が2〜4%の間であり、存在する白金の量が少なくとも2%であり、白金とスズとの重量比が4:5〜5:4の間であり、存在するケイ酸カルシウムの量が3〜7.5%の間である、第156態様の水素化触媒である。
【0267】
第158態様は、白金、パラジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される白金族金属が、スズ、コバルト、及びレニウムからなる群から選択される促進剤と共にその上に分散されているシリカ質担体から実質的に構成され、シリカ質担体は、少なくとも約175m
2/gの表面積を有し、シリカ、カルシウムメタシリケート、及びその表面上にカルシウムメタシリケートが配置されているカルシウムメタシリケート促進シリカからなる群から選択され、シリカ質担体の表面は、カルシウムによって中和されていないアルミナのためにブレンステッド酸部位を実質的に含まない粒子状水素化触媒である。
【0268】
第159態様は、存在する白金族金属の全重量が0.5%〜2%の間であり、存在するパラジウムの量が少なくとも0.5%であり、促進剤がレニウムであり、レニウムとパラジウムとの重量比が10:1〜2:1の間であり、カルシウムメタシリケートの量が3〜90%の間である、第158態様の水素化触媒である。
【0269】
第160態様は、存在する白金族金属の全重量が0.5〜2%の間であり、存在する白金の量が少なくとも0.5%であり、促進剤がコバルトであり、コバルトと白金との重量比が20:1〜3:1の間であり、ケイ酸カルシウムの量が3〜90%の間である、第159態様の水素化触媒である。
【0270】
第161態様は、存在する白金族金属の全重量が0.5〜2%の間であり、存在するパラジウムの量が少なくとも0.5%であり、促進剤がコバルトであり、コバルトとパラジウムとの重量比が20:1〜3:1の間であり、ケイ酸カルシウムの量が3〜90%の間である、第158態様の水素化触媒である。
【0271】
第162態様は、少なくとも200m
2/gの表面積を有する高表面積焼成シリカ上に分散されている2.5〜3.5重量%の間の白金、3重量%〜5重量%の間のスズを含み、高表面積シリカは4〜6%の間のカルシウムメタシリケートによって促進されており、白金とスズとのモル比は4:5〜5:4の間である水素化触媒である。
【0272】
第163態様は、0.5〜2.5重量%の間のパラジウム、2重量%〜7重量%の間のレニウムを含み、レニウムとパラジウムとの重量比は少なくとも1.5:1.0であり、レニウム及びパラジウムはシリカ質担体上に分散されており、シリカ質担体は少なくとも80%のカルシウムメタシリケートを含む水素化触媒である。
【0273】
第164態様は、変性安定化シリカ質担体からなる群から選択されるシリカ質担体(シリカ質担体は、(i)アルカリ土類酸化物、(ii)アルカリ金属酸化物、(iii)アルカリ土類メタシリケート、(iv)アルカリ金属メタシリケート、(v)酸化亜鉛、(vi)亜鉛メタシリケート、及び(vii)(i)〜(vi)のいずれかに関する前駆体、並びに(i)〜(vii)のいずれかの混合物からなる群から選択される安定剤−変性剤によって変性及び安定化されており、変性安定化シリカ質担体の表面積は少なくとも約150m
2/gである)上の、(a)白金、パラジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される白金族金属;及び(b)触媒の約1重量%〜3重量%の間の量のスズ促進剤;を含み、白金とスズとのモル比が約4:3〜3:4の間である、アルカン酸を対応するアルカノールに水素化するための粒子状触媒である。
【0274】
第165態様は、存在する白金族金属の全重量が2〜4%の間であり、存在する白金の量が少なくとも2%であり、白金とスズとのモル比が4:5〜5:4の間であり、存在する安定剤−変性剤の量が3〜7.5%の間である、第164態様の水素化触媒である。
【0275】
第166態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第165態様の水素化触媒である。
【0276】
第167態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第165態様の水素化触媒である。
【0277】
第168態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第165態様の水素化触媒である。
【0278】
第169態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第165態様の水素化触媒である。
【0279】
第170態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第165態様の水素化触媒である。
【0280】
第171態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第164態様の水素化触媒である。
【0281】
第172態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第164態様の水素化触媒である。
【0282】
第173態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第164態様の水素化触媒である。
【0283】
第174態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第164態様の水素化触媒である。
【0284】
第175態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第164態様の水素化触媒である。
【0285】
第176態様は、白金、パラジウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される白金族金属が、スズ、コバルト、及びレニウムからなる群から選択される促進剤と共にその上に分散されている変性安定化シリカ質担体から実質的に構成され;シリカ質担体は、少なくとも95%の純度を有し、少なくとも約175m
2/gの表面積を有し、(i)アルカリ土類酸化物、(ii)アルカリ金属酸化物、(iii)アルカリ土類メタシリケート、(iv)アルカリ金属メタシリケート、(v)酸化亜鉛、(vi)亜鉛メタシリケート、及び(vii)(i)〜(vi)のいずれかに関する前駆体、並びに(i)〜(vii)のいずれかの混合物からなる群から選択される安定剤−変性剤によって変性及び安定化されているシリカを含み、シリカ質担体の表面は安定剤−変性剤によって中和されていないアルミナのためにブレンステッド酸部位を実質的に含まない、粒子状水素化触媒である。
【0286】
第177態様は、存在する白金族金属の全重量が0.5%〜2%の間であり、存在するパラジウムの量が少なくとも0.5%であり、促進剤がレニウムであり、レニウムとパラジウムとの重量比が10:1〜2:1の間であり、担体変性剤の量が3〜90%の間である、第176態様の水素化触媒である。
【0287】
第178態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第177態様の水素化触媒である。
【0288】
第179態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第177態様の水素化触媒である。
【0289】
第180態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第177態様の水素化触媒である。
【0290】
第181態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第177態様の水素化触媒である。
【0291】
第182態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第177態様の水素化触媒である。
【0292】
第183態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第176態様の水素化触媒である。
【0293】
第184態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第176態様の水素化触媒である。
【0294】
第185態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第176態様の水素化触媒である。
【0295】
第186態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第176態様の水素化触媒である。
【0296】
第187態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第176態様の水素化触媒である。
【0297】
第188態様は、存在する白金族金属の全重量が0.5〜2%の間であり、存在する白金の量が少なくとも0.5%であり、促進剤がコバルトであり、コバルトと白金との重量比が20:1〜3:1の間であり、担体変性剤の量が3〜90%の間である、第176態様の水素化触媒である。
【0298】
第189態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第188態様の水素化触媒である。
【0299】
第190態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第188態様の水素化触媒である。
【0300】
第191態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第188態様の水素化触媒である。
【0301】
第192態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第188態様の水素化触媒である。
【0302】
第193態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第188態様の水素化触媒である。
【0303】
第194態様は、存在する白金族金属の全重量が0.5〜2%の間であり、存在するパラジウムの量が少なくとも0.5%であり、促進剤がコバルトであり、コバルトとパラジウムとの重量比が20:1〜3:1の間であり、担体変性剤の量が3〜90%の間である、第176態様の水素化触媒である。
【0304】
第195態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第194態様の水素化触媒である。
【0305】
第196態様は、担体変性剤が、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第194態様の水素化触媒である。
【0306】
第197態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第194態様の水素化触媒である。
【0307】
第198態様は、担体変性剤が、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛の酸化物及びメタシリケート、並びにこれらに関する前駆体、並びに上記のいずれかの混合物からなる群から選択される、第194態様の水素化触媒である。
【0308】
第199態様は、担体変性剤が、カルシウムメタシリケート、カルシウムメタシリケートに関する前駆体、及びカルシウムメタシリケートとそれに関する前駆体の混合物からなる群から選択される、第194態様の水素化触媒である。
【0309】
第200態様は、少なくとも200m
2/gの表面積を有する高表面積焼成シリカ上に分散されている2.5〜3.5重量%の間の白金、3重量%〜5重量%の間のスズを含み、高表面積シリカは4〜6%の間のカルシウムメタシリケートによって促進されており、白金とスズとのモル比は4:5〜5:4の間である水素化触媒である。
【0310】
第201態様は、0.5〜2.5重量%の間のパラジウム、2重量%〜7重量%の間のレニウムを含み、レニウムとパラジウムとの重量比は少なくとも1.5:1.0であり、レニウム及びパラジウムはシリカ質担体上に分散されており、シリカ質担体は少なくとも80%のカルシウムメタシリケートを含む水素化触媒である。
【0311】
第202態様は、その表面上に存在する酸性部位を中和するか、酢酸の水素化において遭遇する温度において形状変化(主として、とりわけ焼結、結晶粒成長、粒界移動、欠陥及び転位の移動、塑性変形、及び/又は微細構造における他の温度誘発変化による)に対する抵抗性を与えるか、又は両方を行うのに十分な量の、アルカリ土類金属、アルカリ金属、亜鉛、スカンジウム、及びイットリウムの酸化物及びメタシリケート、酸化物及びメタシリケートに関する前駆体、並びにこれらの混合物の形態の、塩基性非揮発性安定剤−変性剤を導入した安定化−変性酸化物担体上の、約0.1重量%〜約10重量%の量の、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Os、Ti、Zn、Cr、Mo、及びWからなる群から選択される触媒金属を導入した水素化触媒である。
【0312】
第203態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有する焼成シリカの表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0313】
第204態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有するSain-Gobain NorPro HSA SS61138の表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0314】
第205態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有する焼成シリカの表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数の半分より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0315】
第206態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有するSain-Gobain NorPro HSA SS61138の表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数の半分より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0316】
第207態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有する焼成シリカの表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数の25%より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0317】
第208態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有するSain-Gobain NorPro HSA SS61138の表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数の25%より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0318】
第209態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有する焼成シリカの表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数の10%より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0319】
第210態様は、塩基性変性剤−安定剤の量及び位置が、酸化物担体の表面上の1m
2あたりに存在する酸部位の数を、少なくとも約99.7重量%の純度を有するSain-Gobain NorPro HSA SS61138の表面上の1m
2あたりに見られる酸部位の数の10%より少ない数に減少させるのに十分なものである、第202態様の水素化触媒である。
【0320】
上記の種々の態様の記載においては、当業者に認められるように、他の態様に関するこれらの態様を他の態様と適当に組み合わせることができる。