(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
該脛骨部品の該内側及び外側区画と関節をなすよう構成された支持面を各々が有する、相対する内側及び外側顆を備える大腿骨部品を更に具備する請求項1記載の膝関節プロテーゼ。
第1長さを有する凹型前部領域と、凸型の中央領域と、そして第2長さを有する凹型の後部領域とを備える脛骨外側面と、を更に具備しており、該第1長さが該第2長さより長い請求項1記載の膝関節プロテーゼ。
第1長さを有する凹型前部領域と、そして第2長さを有する凹型後部領域とを備える脛骨内側区画、を更に具備しており、該第1長さが該第2長さより長い請求項1記載の膝関節プロテーゼ。
該外側区画が、凹型の第1前方弧と、実質的に平坦な第2弧と、そして凹型の第3弧とを有する前後プロフアイルを備えており、該第3弧が該第2弧の後方にある請求項1記載の膝関節プロテーゼ。
【実施例1】
【0036】
本発明の種々の実施例は、大腿骨の遠位端と脛骨の近位端の間の膝関節の少なくとも一部分を交換する改良膝プロテーゼを提供する。
【0037】
本発明の実施例は、正常な人体膝の機能、解剖そして生理学をより忠実、かつ綿密に再生し、沢山の利点を産み出す膝プロテーゼを提供する。とりわけ、この様なプロテーゼは特に伸張、深い屈曲、そして正常な歩行時、広い範囲の運動と機能を一層正常に提供する。本発明の種々の側面による膝プロテーゼは、膝の運動時、特に屈曲時、膝の骨の運動は、膝の運動を引き起こす力の平衡を達成した結果であることを認識した。加えて、種々の筋肉、靱帯及び腱により課される力との組み合わせで作用する関節面の形状は大きな接触力の方向を決定する。
【0038】
従来の膝プロテーゼは、活動膝の動きの全範囲の運動学を見越さずに開発されて来た。多くはより大きい屈曲の達成に主に関心を抱いた。しかしながら、屈曲及び伸張に加えて、膝の運動は回転及び並進を含む。大腿骨顆は、該顆が脛骨高原に対し関節をなす時、転がり及び滑りの両者を行う。膝が完全伸張から屈曲へ移る時、大腿骨と脛骨の間の回転軸線は、大腿骨と脛骨の両者に対し後方へ動く。加えて、正常な人体膝では、膝が全伸張と
約150度の屈曲の間で屈曲すると、大腿骨に対する脛骨の内部回転が起こる。本発明の種々の実施例の膝プロテーゼは、膝屈曲時に、少なくとも大腿骨部品及び脛骨部品上に、より大きい屈曲と、大腿骨に対する脛骨の内部回転と、を促進する種々の面と、そして自然の膝の他の特性と、を提供する。
【0039】
膝プロテーゼを有しない典型的膝関節が
図1Aで図解される。大腿骨及び脛骨が健康な大腿骨及び脛骨軟骨と共に示されている。本発明の膝プロテーゼの1部分の例示用実施例は
図1B−1Dに示される。膝プロテーゼ100が提供され、該プロテーゼは大腿骨の遠位端及び脛骨の近位端の間の膝関節(右膝を示す)の少なくとも1部分を置き換えるよう設計されている。膝プロテーゼ100のミラー画像(示されてない)は、大腿骨の遠位端及び脛骨の近位端の間の左膝の少なくとも1部分を置き換えようとしている。示される様に、該膝プロテーゼ100は、切除された脛骨の近位端への、又は切除された脛骨と嵌合する脛骨ベース260の様なもう1つのプロテーゼ要素への、設置用の脛骨部品200と、切除された大腿骨の遠位端への設置用の大腿骨部品300と、を有する。
【0040】
図1Dは0度屈曲の大腿骨部品300と、150度屈曲の大腿骨部品300’と、を図解する。示される様に、該大腿骨部品300がこれら2つの屈曲点間を動くと、該大腿骨は、全体的に内側に配置された旋回点の周りの軸回転と、その中心の後方運動と、を経験する。或る実施例では、該大腿骨部品は約12度の軸回転で回転する。他の実施例では、該軸線回転は1度から30度、5度から25度、8度から20度、10度から15度他の範囲にあってもよい。加えて、0度屈曲と150度屈曲の間のその動きでは、大腿骨部品300の中心軸線は、
図1Cにより、そして
図1Dの中央矢印により、示す様に、後方へ並進する。屈曲時、大腿骨中心が並進する距離はインプラントの寸法により変わるが、1実施例では、該大腿骨中心は約28mm並進する。他の実施例では、該大腿骨中心は12mmから45mm、15mmから40mm、18mmから40mm、20mmから38mm、24mmから33mm、26mmから30mm、等の範囲内で並進してもよい。
【0041】
該脛骨部品200が
図2で詳細に示される。該脛骨部品200は種々の仕方で、そして種々の材料で作られてもよい。該脛骨部品200は、典型的範囲の患者に適合する種々の寸法で、ポリエチレン(例えば、高分子量ポリエチレン及び/又はビタミンE含有高分子量ポリエチレン)等の様な、医療級の、生理学的に受け入れ可能な材料から1個ものの一体ユニットとして、又は2品のユニットとして、機械加工、鋳造、鍛造又は他の仕方で作られてもよく、或いは該部品は、特定の患者の身体的又は放射線写真による検査後に、外科医により提供されるデータに基づいて特定患者用に誂え設計されてもよい。上記の様に、該脛骨部品200は、脛骨ベース260と共に使用するよう構成されてもよい。他の実施例では、該脛骨部品200は、当業者で公知の適当な修正を伴って脛骨ベース260無しで使われてもよく、そして切除された脛骨上に直接移植されてもよい。
【0042】
或る実施例では、該脛骨部品200は非対称な内側及び外側区画220、210を有し、該区画は、
図1C及び1Dで図解される様に、(a)全体的に内側に配置された旋回点の周りの大腿骨の軸回転と、(b)膝屈曲に於ける大腿骨中心の後方移動と、により特徴付けられる正常な/生理学的膝運動を修復するために、大腿骨部品300の非対称な内側及び外側顆と相互作用する(下記で説明される)。又、脛骨に対する大腿骨のこの運動は、膝が0度から150度までの屈曲で曲がる時、大腿骨内側顆に対する大腿骨外側顆の全体的に大きい後方運動として説明されてもよい(
図1D)。部分的膝取り換えについての或る実施例では、区画220、210は単独で、及び/又は中央部分(下記で説明される)との組み合わせで、及び/又は脛骨ベース260との組み合わせで、使われてもよい。該脛骨部品200の全体寸法は患者の寸法により変化する。或る実施例では、外側部品210の外側壁から内側部品220の内側壁までの該脛骨部品200の外側幅は約74mmである。他の実施例では、該全体幅は45mmから95mm、50mmから90mm、5
5mmから95mm、60mmから80mm、65mmから75mm、等の範囲にあってもよい。
【0043】
図3A−3Cで詳細に示す脛骨外側区画210は、内側に配置された中心の周りにカーブするインゲンマメ型の様な、形状を有してもよい。該脛骨外側区画210は、該区画210に対し凹型の湾曲を有する外側側壁212により規定され、該区画210に対し凸型の湾曲を有する内側側壁214を有する。外側側壁212の長さは、内側側壁214の長さより長いので、脛骨外側区画210が内側点の周りにカーブし、該インゲンマメ形状を形成する。該脛骨外側区画210は又、前部端部壁216と後部端部壁218により規定され、該脛骨外側区画210の細長い長さがそれら間に延びる。端部壁216、218は、共に脛骨外側区画210に対し凹型の湾曲を有し、両壁は外側及び内側側壁212、214の湾曲と合体する。端部壁216、218間の寸法は患者の寸法により変わるが、或る実施例では、該端部壁216、218間の長さは約50mmである。例えば、端部壁216、218間の長さは又30mmから70mm、35mmから65mm、40mmから60mm、45mmから55mm、等の範囲内にあってもよい。
【0044】
該脛骨外側区画は、冠状面及び矢状面の両者で一般に凹型である。前後方向で、脛骨外側区画210は、例えば、異なるフエーズの膝屈曲時に機能する3つの特異の領域を有する。
図3Cで最も明らかに図解される、第1領域R
LT1は、凹型又は皿型の形状を有する前部に配置された面である。該第1領域R
LT1は早期の屈曲、例えば、約0度から約30度の屈曲の範囲で、機能し、例えば約70mmの曲率半径を有する。当業者により評価される様に、第1領域R
LT1は、例えば、50mmから90mm、55mmから85mm、60mmから80mm、65mmから75mm等の範囲で、必要などんな曲率半径を有してもよい。第1領域R
LT1の中外側幅は約22mmであるが、該幅が、例えば12mmから30mm、15mmから28mm、20mmから25mm、等の範囲内で、必要によりどんな幅を有してもよい。
図4は、大腿骨部品が脛骨外側区画210上でその全屈曲範囲を通して進む時の大腿骨部品300を図解する。前方の第1領域R
LT1は、該領域が必要により該区画のどんなパーセントをカバーしてもよいが、該外側区画210の約50%をカバーすることが出来る。
図4に図解される様に、該大腿骨部品300は、約0度から約30度まで領域R
LT1と接触する。
【0045】
第2の、中央領域R
LT2は、
図3Cで示される様にドーム型の又は凸の湾曲を有する。この中央領域R
LT2の前後長さは、脛骨外側区画210の内部エッジの近くで最短であり、外部エッジに向かって最大になる。例えば、中央領域R
LT2の最も内側の前後幅は約6mmであり、一方、中央領域R
LT2の最も外側の前後幅は約11mmであるが、両幅は特定の寸法の患者に必要などんな寸法であってもよく、例えば、両幅は1mmから20mm、3mmから18mm、4mmから15mm、等の範囲内にあってもよい。これは
図3A及び3Bで最も明らかに示されている。
図3Bは脛骨外側区画210の輪郭を図解する。
図3Aの前方に位置付けられた点線は、前方の第1領域R
LT1から中央領域R
LT2への移行を表す。後方に位置付けられた点線は、中央領域R
LT2から下記で説明される後方の第3領域R
LT3への移行を表す。示される様に、2本の点線で規定される中央領域R
LT2は、脛骨外側区画210を横切って外側へ移動する幅内で広がる。中央領域R
LT2のこの“広がり”は、大腿骨部品300が全体的に内側に配置された軸線の周りで回転することを許容する。中央領域R
LT2は、
図4で示す様に、中範囲の膝屈曲時、例えば約30度と約75度の屈曲範囲で、機能することが出来て、約36mmの曲率半径を有するが、該曲率半径は20mmから50mm、25mmから45mm、30mmから40mm、等の範囲にあってもよい。領域RLT2の中外側幅は約24mmであるが、該幅は、例えば12mmから30mm、15mmから28mm、20mmから25mm、等の範囲内で必要などんな幅を有してもよい。該中央領域R
LT2は、該大腿骨外側顆の、脛骨外側区画210の第3の最後部領域R
LT3への移行をマーク付けする。
【0046】
後部の第3領域R
LT3は、
図4に示す様に例えば約75度から約150度屈曲の範囲の、中程度から深い膝屈曲時に機能し、約12mmの曲率半径を有するが、該曲率半径は1mmから25mm、3mmから20mm、5mmから18mm、等の範囲内にあってもよい。第1領域R
LT1の中外側幅は約22mmであるが、該幅は、例えば、12mmから30mm、15mmから28mm、20mmから25mm、等の範囲内で必要などんな幅を取ってもよい。領域R
LT3の凸型又は皿型の形状は例え深い屈曲(約120度より大きい)でも大腿骨との安定で、高適合の関節動作を可能にする。加えて、後部第3領域R
LT3は、外側大腿骨顆が前方へスライドするのを防止するために中央凸型領域R
LT2と共に機能するが、該スライドは、現在の膝プロテーゼで起こる生理学的膝回転の消失及び後方大腿骨並進に導くものである。脛骨外側区画210の該3領域の合計長さは、該寸法が患者の寸法により変わってもよいが、
図3Aの断面番号3では約46mmである。
【0047】
脛骨内側区画220は
図5A−5Dで詳細に図解され、外側区画210に比較して長さが短い。該内側区画220は多くの形状を有してもよいが、図解した実施例では、該内側区画220はそれが前後方向に比較的真っ直ぐであるよう配向されている。該脛骨内側区画220は、比較的真っ直ぐな外側側壁222と比較的真っ直ぐな内側側壁224で規定されるが、当業者により評価される様に、側壁222、224は、例えば、脛骨内側区画220に対し凹型の湾曲の様に、何等かの湾曲を有してもよい。外側側壁222の長さと内側側壁224の長さが実質的に同じである、及び/又は1つの側壁222、224がもう1つより幾分長い又は短くてもよい。該脛骨内側区画220は又前方端部壁226と後方端部壁228により規定され、脛骨内側区画220の細長い長さがその間に延びる。該端部壁226、228は脛骨内側区画220に対し実質的に凹型の湾曲を有する。或る実施例では、端部壁226、228間の長さは約42mmであるが、この寸法は患者の寸法により変わる。例えば、端部壁226、228の間の長さは25mmから65mm、30mmから60mm、35mmから55mm、40mmから50mm、等の範囲内にあってもよい。外側区画210の長さに比較して内側区画220の短い長さと、内側区画220の比較的真っ直ぐなことは、大腿骨外側顆に比較して大腿骨内側顆の全体的後方への運動を制限し、内側旋回点の周りの大腿骨回転を許容する。
【0048】
脛骨内側区画220は一般に冠状面及び矢状面の両者で凹型である。脛骨内側区画220の矢状面の断面は可能性のある2つの形状を有する。
図5B及び5Cで示される1実施例では、脛骨内側区画220は、前後領域間に、比較的長く、大きい曲率半径の凹型の前部領域R
MT1と、比較的短く、小さい曲率半径の領域R
MT2を有する凹型の、又は皿型の形状を備える。例えば、領域R
MT1の曲率半径は約60mmであり、一方、領域R
MT2の曲率半径は約22mmであるが、領域R
MT1の曲率半径は40mmから80mm、45mmから75mm、50mmから70mm、55mmから65mm、等の範囲内にあってもよい。同様に、領域R
MT2の曲率半径は5mmから40mm、10mmから35mm、15mmから30mm、等の範囲内にあってもよい。第1領域R
MT1及び第2領域R
MT2の中外側幅は約19mmであるが、該幅が例えば、12mmから30mm、15mmから28mm、18mmから23mm、等の範囲内で必要によりどんな幅を有してもよい。
【0049】
図5A及び5Bに示す点線は該2つの領域R
MT1、R
MT2間の移行点を図解する。例えば、30度より少ない屈曲の様な、早期の/低い屈曲時は、脛大腿骨外側接触は脛骨外側区画210の凹型前部領域(
図3C、R
LT1)に制約され、一方、脛大腿骨内側接触は、
図6に示す様に、脛骨内側区画220の全体的に凹型の形状のために少ししか制約されない。これは、早期の/低い屈曲時の外側軸線の周りの大腿骨回転を許容し、それは歩行時の正常膝運動に特徴的である。しかしながら、内側の区画220に比較して該脛骨外側区画210の全体的に長い長さは、中程度から深い屈曲時に、内側軸線の周りの外部
大腿骨回転に帰着し、それは深い膝屈曲を含むスクワットの様な他の活動時の正常膝運動に特徴的である。移行点での中外側幅は約25mmであるが、該幅は例えば、12mmから30mm、15mmから28mm、20mmから26mm、等の範囲内で、必要などんな幅を有してもよい。
【0050】
内側区画のもう1つの実施例220’が
図5Dで図解される。この実施例で、該内側区画220’は、幾つかの違いはあるが、外側区画210と同様な3つの領域から成る。第1及び第3領域R
MT1’、R
MT3’は、内側区画220の第1及び第2領域R
MT1、R
MT2と同じ又は同様であってもよい。中央の凸型のドーム型領域R
MT2は該第1及び第3領域R
MT1’、R
MT3’の間に配置され、前部及び後部領域R
MT1’、R
MT3’に比べて長さが比較的短い。加えて、該中央領域R
MT2’の前後長さは、該内側区画220’の内部エッジから外部エッジへ少ししか変化せず、すなわち外側区画210に於ける様な“広がり”はない。中央領域R
MT2’の曲率半径は約20mmであるが、該曲率半径は又5mmから35mm、10mmから30mm、15mmから25mm、等の範囲内にあってもよい。該内側中央領域R
MT2’の短い長さは又、脛骨の前から後ろ領域への脛大腿骨接触の移行が後れて、屈曲の比較的短い範囲上で、例えば、約30度から75度屈曲の範囲に於ける外側上と比較して、例えば約60度から約90度屈曲の範囲で、起こることをも意味する。
【0051】
図6は内側区画220、220’上を動く大腿骨部品300を図解する。大腿骨及び脛骨部品200、300の内側を通る矢状面断面が、膝が0度から150度屈曲へ動く時、図解されている。内側区画220に於いては、頸大腿骨接触は、低から中程度への屈曲では前部凹領域R
MT1上に配置され、中から深い屈曲では後部凹型領域R
MT2へ移行する。内側区画220’に於いては、頸大腿骨接触は低い屈曲では前部凹型領域R
MT1上に配置され、そして中屈曲での中央凸型領域R
MT2’上を経て、深い屈曲での後部の凹型領域R
MT3’へ移行する。
【0052】
該内側区画220、220’は又実質的に丸い後部エッジ330、330’を有するが、該エッジは、膝運動の範囲を制限する内側脛骨区画220、220’との内側大腿骨の早期の衝突を防止する。該後部エッジ330、330’の曲率半径は約7mmであるが、該曲率半径は1mmから15mm、2mmから13mm、4mmから11mm、5mmから10mm、等の範囲内の半径を有してもよい。これは現代の膝プロテーゼに見られる膝屈曲の制限範囲に関わる要因の1つである。より多くの情報は非特許文献1を参照されたい。丸い後部エッジ330、330’は、深い屈曲での大腿骨との安定した接触を可能にする。一般に、脛骨内側区画220、220’の矢状面形状は、脛骨外側区画210が大腿骨外側顆に於けるよりも良く大腿骨内側顆に適合する。かくして、内側はより大きな安定性を提供し、一方、外側はより多くの運動性を提供する。内側区画220、220’の領域は特定患者に必要などんな長さを有してもよいが、1実施例では、該領域と後部エッジ330、330’の長さ全体は約46mmであり、該長さは又30mmから60mm、35mmから55mm、40mmから50mm、等の範囲内にあってもよい。
【0053】
或る実施例では、内側及び外側の両区画210、220の後方脛骨面は、標準膝プロテーゼで治療された膝で見られる後部頸大腿骨関節空間詰め過ぎを避けるために、
図7Aに示す様に、公知のプロテーゼに於けるより垂直方向に低く下げている。ここで使われる時、頸大腿骨関節空間は大腿骨上の固定点と脛骨上の固定点の間の垂直距離を呼ぶ。標準のTKAに於けるより垂直方向に低く内側及び外側区画210、220を位置付けることは、深い屈曲で四頭筋及び他の軟組織構造体の締め付けを避けることを助け、それにより
図7Aに図解する様に、膝屈曲の範囲の増大を可能にする。例えば、
図7Bに示す様に、脛骨外側区画210の上面の中央部分は標準膝プロテーゼに於けるより約2.5mm垂直方向に低く下げられ、切除済み脛骨面の約9mmだけ垂直に上にある。当業者に評価される
様に、この寸法は患者の寸法により変わり、切除済み脛骨面上からの脛骨外側区画210の上面までの距離は5mmから15mm、6mmから12mm、等の範囲内にあってもよい。
【0054】
他の実施例では、膝プロテーゼ100の脛骨部品200は、脛骨外側及び内側区画210、220の間に配置された中央部分を備える。該中央部分は凹型前部ランプ200を有し、該ランプは
図8A及び8Bで図解される様に、前十字靱帯(ACL)の置換体として作用する。該前部ランプ230は該中央部分の前側に配置され、約22mmの曲率半径を有するが、該曲率半径は12mmから30mm、15mmから25mm、等の範囲内にあってもよい。TKA手順時に屡々、該プロテーゼの移植を容易にするために、該ACLはカットされる。ACLが切除された結果として、TKAの後、該大腿骨は完全伸張状態(0度屈曲)で、脛骨に対し異常な後方位置を取る。これは、矢状面内で凹型又は皿型曲率領域R
CT1を有する該前部ランプ230を提供することにより避けられ、適当な整合が達成される。ランプ230は遠位の大腿骨滑車溝と係合し、それは、
図9A及び9Bで図解される様に、該脛骨に対し大腿骨の早過ぎる/異常な後方シフトを避けるためであるが下記で詳細に説明される。該大腿骨滑車溝は2つの弧、例えば
図9Bで図解される弧1及び弧2、から成り、該弧はランプ230と係合するが、該弧も又下記で詳細に説明される。
【0055】
図7Cは脛骨部品の平面図と、背面図からの該脛骨部品200を図解し、内側/外側方向の該部品200の湾曲を示す。図解される様に、脛骨内側区画220の上部支持面は脛骨外側区画210の上部支持面より垂直方向に下方にある。脛骨内側区画220は冠状面で凹型であり、約27mmの曲率半径を有するが、該脛骨外側区画210も冠状面で凹型であり、約24mmの曲率半径を有する。該脛骨部品200の中央部分270は凸型であり、該脛骨内側及び外側区画の上面210、220より垂直方向に高い上面を有する。該中央部分270は約18mmの曲率半径を有する。これらの曲率半径の何れも該脛骨部品200が使われる患者の寸法により変わってもよい。例えば、該曲率半径の何れも10mmから40mm、12mmから36mm、14mmから32mm、16mmから28mm、等の範囲内にあってもよい。
【0056】
今、
図10A−11を参照すると、大腿骨部品300がより詳細に図解される。該大腿骨部品300は種々の仕方で、種々の材料から作られてもよい。例えば、大腿骨部品300は、典型的範囲の患者に適合する種々の寸法で、コバルトクロミウム合金、チタン合金、ステンレス鋼等の様な医療級の生理学的に受け入れ可能な金属で、1個の一体ユニットとして、機械加工、鋳造、鍛造又は他の仕方で造られてもよく、或いは特定患者の身体的及び放射線写真による検査後に外科医により提供されるデータに基づき特定患者用に誂え設計されてもよい。
【0057】
大腿骨部品300が多くの形状を有してもよいが、1実施例では、該大腿骨部品300は非対称な内側及び外側顆320、310を有してもよい。該内側及び外側顆320、310は非対称な脛骨内側及び外側区画220、210と相互作用し、関節をなすよう構成されてもよい。更に、該大腿骨部品300は独特な滑車溝330を有するが、該溝は現代の膝プロテーゼ設計に比較してより正常な膝蓋骨経路を提供し、かつ大腿骨の早まった後方シフトを防止するようオプションのACL置換脛骨ランプ230と相互作用してもよい。
図10Aで図解される様に、該大腿骨外側顆は約22mmの中外側の曲率半径を有し、大腿骨内側顆は約25mmの中外側曲率半径を有してもよい。当業者により評価される様に、大腿骨外側及び内側顆の曲率半径は必要な寸法により変わってもよく、12mmから35mm、15mmから30mm、20mmから27mm、等の範囲内にあってもよい。
【0058】
矢状面内では、該大腿骨内側顆320は、概して、7つの種々の半径の円弧から成る。
図10B及び10Cで示される弧1−7は、大腿骨の前側から後側へ進む。
図10Bで図解される様に、弧4から7は漸進的に減少する半径を有する。従来の膝プロテーゼと異なり、大腿骨内側顆320は弧2及び4の間で短い凹型弧(弧3)を有する。約24mmの曲率半径を有する弧2及び約44mmの曲率半径を有する弧4に比較して、弧3は例えば約5mmの曲率半径を有する。弧3は、弧2との連続性を保持しながら、弧4用の短い半径を許容する。
図10Aでは、点線は、もし弧3が除去された(従来の膝プロテーゼに於ける様に)場合の弧2と4の間の関節形状を示す。弧4の小さな半径は、前部脛骨内側区画220に小さな半径を有するようにされる。これは翻って、大腿骨に高い前後安定性を提供し、かくして従来の膝プロテーゼを有する膝で普通見られる、早期の屈曲での予期しない(矛盾する)前方大腿骨シフトを減じる。弧6は約20mmの曲率半径を有するが、該弧は10mmから30mm、12mmから28mm、15mmから25mm、等の範囲のどんな半径を有してもよい。弧1は約50mmの曲率半径を有するが、該弧は30mmから70mm、35mmから65mm、40mmから60mm、45mmから55mm、等の範囲のどんな半径を有してもよい。
【0059】
もう1つの実施例では、大腿骨内側顆320’は、
図10Cに図解する、弧4及び5間に含まれる追加の凹型領域又は溝321’を有してもよい。この凹型溝321’は約33mmの曲率半径を有し、脛骨内側区画220’上の中央凸型領域R
MT2’と係合し、関節をなすよう設計され(
図5D参照)、かくして膝屈曲範囲を通して該脛骨区画220’との調和した相互作用を提供し、前部脛骨区画から後部脛骨区画までの頸大腿骨接触のスムーズな移行を保証する。当業者は、溝321’が該中央凸型領域R
MT2’と関節をなすために、例えば、20mmから50mm、25mmから45mm、30mmから40mm、等の、必要な、どんな曲率半径を有してもよいことを評価するであろう。
【0060】
矢状面内では、大腿骨外側顆310は6つの異なる半径の凸型の円弧から成り、弧3から6は
図11で示す様に漸進的に減少する半径を有する。加えて、弧3と4の間にオプションの凹型溝321が加えられてもよい。凹型溝321は、脛骨外側区画210上の中央凸型領域R
LT2と係合し、関節をなすよう構成され(
図3Cに示す)、かくして膝屈曲の範囲を通して脛骨区画210との調和した相互作用を提供し、前部脛骨区画から後部脛骨区画210への頸大腿骨接触のスムーズな移行を保証する。溝321は約60mmの曲率半径を有するが、該溝は40mmから80mm、45mmから75mm、50mmから70mm、55mmから65mm、等の範囲内のどんな半径を有してもよい。弧6は約20mmの曲率半径を有するが、該弧は10mmから30mm、12mmから28mm、15mmから25mm、等の範囲内のどんな半径を有してもよい。弧1は約70mmの曲率半径を有するが、該弧は50mmから90mm、55mmから85mm、60mmから80mm、65mmから75mm、等の範囲内のどんな半径を有してもよい。
【0061】
或る実施例では、大腿骨外側顆310は
図12A及び12Bに示す様に、背部から見た時、上後方外側顆310の造形された外側エッジ314を有する。この造形された形状は、全体的に内側に配置された回転軸線の周りの大腿骨外側顆310の妨げられない回転を可能にする。
【0062】
従来の膝プロテーゼの大腿骨顆は典型的に5つの円弧から成る。大腿骨内側及び外側顆320、310は後方では、
図13A及び13Bで示す様に、大腿骨内側顆320上の弧6の近く、そして大腿骨外側顆310上の弧5上で、終わる。現在の公知の大腿骨顆は
図13Cで図解される様に5つの弧しか有しないと信じられている。深い屈曲では、従来のTKAは従って大腿骨部品面及び脛骨部品面の間の鋭い接触を経験する。しかしながら、内側及び外側顆320、310上の減少半径を有し延長した上後方弧は非常に深い屈曲(150度まで)でも安定し、低応力の接触を可能にする。これらの延長弧は、
図13A及び13Bで示す様に、追加の上後方大腿骨カット、内方へ角度付けられた後方カット、後
方の追加的骨の除去により、又は、案内され/ロボット化された切削ツールを使う造形カットを介して、適合されてもよい。大腿骨内側顆320上の弧6及び大腿骨外側顆上の弧7の各々は約10mmの曲率半径を有するが、両弧は1mmから20mm、5mmから15mm、8mmから12mm、等の範囲内のどんな半径を有してもよい。
【0063】
今、
図14A及び14Bを参照すると、上述の様に、或る実施例では、大腿骨部品300は、脛骨部品200のACLランプ230と係合するために大腿骨滑車溝330を有する。矢状面内では、該大腿骨滑車溝330は2つの円弧から成り、形状の2つの起こり得る変種は弧2用の異なる半径から生じる。1実施例では、弧2は、より解剖学的形状に対応する比較的小さな半径を有するが、該形状は滑車溝の遠位の端部で上方へ傾斜するリップへ導き、そこでは該溝は
図9Bに図解される、遠位の大腿骨ノッチと出会う。この大腿骨形状は、脛骨部品200上のACLランプ230と相互作用して、大腿骨の早まった後方シフトを防止する(
図9A参照)。もう1つの実施例では、弧2はより大きな半径を有するが、該大きな半径は滑車溝330の遠位の端部での下方への傾斜又は水平のリップへ導く。この実施例の大腿骨形状は、ACLランプ230を有しない脛骨部品設計と一緒に機能してもよい。
【0064】
図14Aに於ける様に、前から見ると、大腿骨滑車溝330は、従来の膝プロテーゼに於ける配向とは実質的に異なり、より一層生理学的な膝蓋骨経路を可能にする配向を有する。正常な人体膝では、膝蓋骨は、完全伸張から完全屈曲まで、大腿骨顆320、310上を追尾式に滑る。20から30度の屈曲により、膝蓋骨は初めて滑車溝と関節をなし始める。極端な屈曲では、膝蓋骨は顆間の凹部内に座る。最初は、膝蓋骨接触は遠位で起こり、屈曲が増すと、接触範囲は膝蓋骨上で近位にシフトする。本発明の或る実施例と側面による膝プロテーゼは、該膝プロテーゼの膝蓋骨インプラントが、正常な人体膝と同様な仕方で動き、不必要な靱帯解除無しに正常な膝蓋大腿骨接触力に耐える、ことを可能にする特徴を組み入れる。
【0065】
図14A及び14Bで図解する大腿骨滑車溝330は3つの特異領域を有する。第1の最も遠位の部分は、遠位から近位方向に見た時、中立配向を有し、標準膝プロテーゼの滑車の外側に配置される。第2の、中央部分は、自然滑車と同様で、標準膝プロテーゼでの中立配向と異なり、内側へ傾斜される。第3の、最も近位の領域は、中立配向の滑車又は外側に配向された滑車を有し、完全伸張時(0度)、膝蓋骨の捕捉を保証する。
【0066】
図15A及び15Bで図解される横断面では、該滑車形状も3つの領域から成る。第1の最も遠位の部分は、標準的TKAの中立的傾斜と異なり、僅かな内側傾斜を有する(遠位から近位の方向に見て)。第2の中央部分は、自然な滑車と同様に、もっと内側に傾斜している。第3の最も近位の領域は、完全伸張時(0度屈曲)の膝蓋骨の捕捉を保証するために、中立か又は僅かに内側の傾斜を有する。
【0067】
或る実施例では、例示用滑車溝は、膝蓋骨が大腿骨に対し動く時、大腿骨及び膝蓋骨関節軟骨面の変形を見越すよう設計される。TKAの膝蓋骨部品は典型的に堅く、生来の膝蓋骨高さにマッチするよう設置される。かくして、正常な膝で起こる軟骨変形を見越すために、例示用滑車溝331は、大腿骨滑車軟骨335に対して、領域に依り、後方へ及び/又は身体に向かって近位へ、押されるが、しかし該滑車溝は前方へ及び/又は、身体からそして大腿骨339から、遠く遠位に留まってもよい。一般に、滑車溝331は、生来の関節軟骨335に対する領域に依り、滑車331の長さに沿う非均一量だけ後方へ及び/又は近位へ押される。1実施例では、
図15C及び15Dに示す様に、該滑車溝331は、近位の領域I(早期の膝屈曲に対応する)では、生来の軟骨面335に対し、約1mmから2mmの範囲で、例えば、約1.5mm後方へ押されてもよい。該滑車溝は、該滑車溝331の中央領域II(中屈曲に対応する)では、生来の軟骨面335に対し約2m
mから約3mmの範囲で、例えば、約2.6mm後方へ及び/又は近位へ押されてもよい。該滑車溝は、該滑車溝331の遠位の領域III(後期屈曲に対応する)では、生来の軟骨面335に対し約0.4mmから約1.5mmの範囲で、例えば、約0.9mm、近位の方へ押されてもよい。当業者により評価される様に、膝蓋大腿骨軟骨変形を見越して大腿骨滑車溝面を設計するこの概念は、脛大腿骨軟骨変形を見越すよう大腿骨/脛骨関節面の設計に拡張されてもよい。
【0068】
或る実施例では、膝プロテーゼ100は、
図16A−16Cで図解される大腿骨カム350及び脛骨ポスト250を含む。該カム350と該ポスト250は75度より上の屈曲角で係合するのは、後方大腿骨並進を誘起する、すなわち後部十文字靱帯置換(PS)TKA手順で切除された後部十文字靱帯の機能を置換するためである。しかしながら、
図16Dで示すその様な標準の対称PSプロテーゼ設計と異なり、脛骨ポスト250の後面は、全体的に内側に配置された回転軸線上での大腿骨の軸回転と両立するよう外方へ回転させられる(外側へ向かって)。加えて、該脛骨ポスト250の前部外側面は大腿骨と両立し、大腿骨の軸回転をガイドするようカーブしていてもよい。
【0069】
或るTKA手順では、前後十文字靱帯(ACL及びPCL)が保持される。膝プロテーゼ100、大腿骨部品300、そして内側及び外側区画220、210の1実施例が上記で説明された。しかしながら、脛骨内側及び外側区画220、210の間のPCL用切り欠きは、
図17A及び17Bで図解される様に、ACLが脛骨内側及び外側区画220、210間を通ることを可能にするために、前方に延長されてもよい。ACL置換ランプ230は必要なく、従って脛骨内側及び外側区画220、210は分離されてもよい。しかしながら、内側及び外側はなお、例えば内側及び外側を連結する前部ブリッジ262を有する1個ものの脛骨金属ベースプレート260により負荷を共有してもよい。該ベースプレート260は必要な何等かの適当な厚さを有してもよいが、1実施例では、約2.5mmの厚さを有する。前部ブリッジ262も必要な何等かの厚さを有してもよいが、1実施例では、約10mmの厚さを有する。相対する側間の負荷共有は、1つの側の過剰な負荷負担が脛骨部品200を脛骨内へ沈ませ、インプラント故障へ導くと言う、完全に分離された内側及び外側に付随する問題を最小化する。1個もの金属ベースプレート260のもう1つの利点は、分離した脛骨内側及び外側区画220、210の相対位置付けの誤差を避けるのを助けることである。ベースプレート260の前部ブリッジ262は、増加した強度用に内側及び外側区画220、210より厚くてもよい。加えて、ブリッジ262の前面は、特に深い屈曲時に、膝蓋骨腱に適合するために溝264を有してもよい。
【0070】
膝プロテーゼ100は又、自然な脛大腿骨関節線を修復するために効果的である。標準的TKAでは、脛骨及び大腿骨カットは脚の機械的軸線に直角に行われる。これは、該機械的軸線に対し約3度だけ回転され、
図18Bに示す様に、正常へは修復されない頸大腿骨関節線に帰着する。本発明の実施例では、脛骨カットも該機械的軸線に直角に行われる。しかしながら、脛骨内側及び外側区画220、210の厚さは約3−4mmだけ異なり、外側区画210は内側区画220より厚い。大腿骨部品300は、該部品が該機械的軸線に対し約5−6度の外反角度で設置される(標準手術プロトコル)時、TKA大腿骨部品300の顆面310、320が正常な大腿骨顆面とマッチするよう設計される。かくして、大腿骨部品及び脛骨部品300、200は一緒になると、解剖上の頸大腿関節線に帰着する。
【0071】
もう1つの実施例では、脛骨上の“段付き”カットを有すること、そして脛骨内側及び外側区画220、210が同じ厚さを有するが、
図18Cに示す様に脛骨外側区画210の底部が高められる、対応する脛骨設計を有すること、も可能である。これは該機械的軸線及び解剖関節線に直角な脛骨カットを可能にする一方、脛骨の外側から切除される骨の量を減じる。
【0072】
ここで説明される実施例は、6自由度の生体内膝運動学に直接基づいており、かくして生体内膝関節運動の全ての複雑性を取り込んでいる。従来技術の設計は、生体内条件を完全には表さない死体膝のテストから得られた生体外データに依存しており、該設計は6自由度の3つにのみ対応する運動学的情報を組み込むに過ぎない。脛骨に対する大腿骨の上下位置、脛骨に対する大腿骨の中外側位置、そして内外反回転の変化に関する情報は、これらの従来設計には含まれない。
【0073】
当業者は、本発明の膝プロテーゼが上記説明の部品の部分のみの形で提供されることを評価するであろう。例えば、局部的疾患又は傷害の場合、脛骨部品又は大腿骨部品のみが提供される。同様に、1つの脛骨区画(内側又は外側)又は1つの大腿骨顆(内側又は外側)のみが提供される。
【0074】
或る実施例では、ここで説明された種々の部品はキットに含まれてもよい。例えば、1つ以上の脛骨部品及び1つ以上の大腿骨部品が該キット内に含まれてもよい。1つ以上の該脛骨部品は大腿骨部品上のポストと嵌合するACLランプ及び/又はカムを含んでもよい。加えて、1つ以上のベースプレートが脛骨部品を受けるため提供されてもよい。
【0075】
ここで説明された膝プロテーゼは現在公知の、或いはなお発見されるべき何等かの外科手順で使用可能である。或る実施例では、例示の膝プロテーゼを移植する外科手順は、該大腿骨部品を設置する過程を含んでもよい。遠位の大腿骨は
図18Bに図解する様に、脚の機械的軸線に直角にカットされるが、該軸線は
図19Aに示す大腿骨シャフトの軸線に対し約5度から6度の外反角に等しい。後部大腿骨は
図19Bの軸方向の図で示す様に、後部顆への接線に対し約3度の外方回転するようカットされている。遠位の後部大腿骨カットは外側大腿骨顆に対し測定され、通常約9mmの大腿骨プロテーゼ部品の厚さにマッチする。
【0076】
ここで説明される例示の大腿骨部品は正常な膝の解剖と関節線を修復するので、遠位の後部大腿骨カットは
図18Bに図解される様に、それぞれ0度屈曲及び90度屈曲に回転した膝を有する関節線に平行に行われる。大腿骨顆上の延長された上部後方弧のために、
図13Aに示す様に標準骨カットへの修正が必要となる。第1のオプションは、更に約3mmの厚い後部骨カットを行うことである。第2のオプションは、約10度の傾斜し/内方へ傾いた後部カットを行うことである。これはオプション1より少ない骨のカットとなる。第3のオプションは、追加の、上部骨カットを行うことである(垂直線に対し約45度に傾斜した)。このオプションは、オプション1及び2より少ない骨のカットとなる。最後のオプションは、大腿骨カットを最小化し(標準骨カットよりも少ない)、該大腿骨部品の設置を容易にするために、スムーズな造形された骨を持つことである。
【0077】
前面で、
図18Bで図解される様に、脛骨は脚の機械的軸線に直角にカットされ、該カットは、脛骨シャフト軸線に直角のカットと概略同じである。
図19C及び19Dに示す様に、該骨カットは、矢状面内で約5度から7度の後方への傾斜を有する。該カット面は、外側頸骨高原上の軟骨の面の下約10mmに通常配置される。
【0078】
デバイスは消毒されるのが好ましい。これはベータ又はガンマ放射線、エチレン酸化物、蒸気、そして液体浴、例えば低温浸漬(cold soak)を含む当業者に公知の多数の方法の何れかで行われてもよい。
【0079】
当業者は上記説明の実施例に基づき本発明の更に進んだ特徴及び利点を評価するであろう。従って、本発明は附属する請求項で示したものを除いて、特に示され、説明されたものにより限定されない。ここで引用された全ての刊行物と参考文献はそれら全体の引用に
よりここに明示的に組み入れられる。