(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5775097
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】フィルタ及びそのために提供されるフィルタエレメント
(51)【国際特許分類】
B01D 29/11 20060101AFI20150820BHJP
B01D 17/00 20060101ALI20150820BHJP
F02M 37/22 20060101ALI20150820BHJP
B01D 17/02 20060101ALI20150820BHJP
B01D 17/04 20060101ALI20150820BHJP
B01D 35/02 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
B01D29/10 510C
B01D17/00 503C
F02M37/22 G
B01D17/02 503
B01D17/04 501F
B01D35/02 E
B01D29/10 530B
F02M37/22 A
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-555329(P2012-555329)
(86)(22)【出願日】2011年3月2日
(65)【公表番号】特表2013-521109(P2013-521109A)
(43)【公表日】2013年6月10日
(86)【国際出願番号】EP2011001011
(87)【国際公開番号】WO2011107262
(87)【国際公開日】20110909
【審査請求日】2014年1月24日
(31)【優先権主張番号】102010010304.7
(32)【優先日】2010年3月4日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511004689
【氏名又は名称】ハイダック フィルターテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100110489
【弁理士】
【氏名又は名称】篠崎 正海
(74)【代理人】
【識別番号】100133008
【弁理士】
【氏名又は名称】谷光 正晴
(72)【発明者】
【氏名】ミーヒャ クライビヒ
(72)【発明者】
【氏名】リヒャルト エーベル
【審査官】
中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/129956(WO,A1)
【文献】
独国特許出願公開第102008020223(DE,A1)
【文献】
国際公開第2008/074652(WO,A1)
【文献】
特開2010−000501(JP,A)
【文献】
特開2003−049733(JP,A)
【文献】
特開2008−253951(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 29/11
B01D 17/00
B01D 17/02
B01D 17/04
B01D 35/02
F02M 37/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分不純物で汚染された流体向けに意図され内部に少なくとも1つのフィルタエレメント(9)を収容できるフィルタハウジングを含むフィルタにおいて、濾過プロセス中その濾材(11)を通してその外部未濾過側(13)から濾過済み側(19)を形成する内部フィルタキャビティ(17)内へと流れが発生し、未濾過側(13)と内部フィルタキャビティ(17)との間には、水分離装置(26)と分離された水のための分離空間(27)が存在し、フィルタエレメント(19)が、フィルタハウジング(1)の底面部分(5)に面するその下端部で、濾過済み側(19)を形成するフィルタキャビティ(17)から出現する流体用の通路としてのパイプ連結器(35)とこの通路を少なくとも部分的にとり囲み分離空間(27)に対し開放している水通路(39)とを有するエンドキャップ(23)によって封じ込められており、このエンドキャップは、濾過済み側から出現する流体のためハウジング(1)から通じる流体出口(37)を形成しフィルタハウジング(1)の底面上にある集水空間(31)より上にあるフィルタハウジング(1)のエレメントリテーナ(29)上にしっかり固定可能である、フィルタにおいて、
エンドキャップ(23)のパイプ連結器(35)内部の水通路(39)は、フィルタエレメント(9)の作動位置においてフィルタエレメント(9)の内部濾過済み側(19)とハウジング(1)の流体出口(37)との間の連結部を形成するもう一方の流体経路(55)とは別個の流体経路(51)を形成していること、エレメントリテーナ(29)が集水空間(31)への貫通流路(59)を形成し、パイプ連結器(35)の外側でエンドキャップ(23)のパイプ連結器(35)と貫通流路との間にあるシール装置(83、87)が、ハウジング(1)の流体出口(37)にもう1本の流体経路(55)を連結する連結用空間(36)を形成すること、を特徴とするフィルタ。
【請求項2】
パイプ連結器(35)内部で濾過済み側(19)と流体出口(37)との間に流体経路を形成するため、エンドキャップ(23)が、内部パイプ本体(73)を有しており、このパイプ本体の入口端部(71)が、濾過済み側(19)を形成するフィルタキャビティ(17)内へと延在し、その一方、出口端部(79)でパイプ連結器(35)の外側にある連結用空間(36)に対し開放していることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
エンドキャップ(23)のパイプ連結器(35)が、集水空間(31)に対し開放する自由下端部(53)を有し、内部パイプ本体(73)の外側とパイプ連結器(35)の内側との間で、自由空間が分離空間(27)から集水空間(31)までの流体経路を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ。
【請求項4】
パイプ連結器(35)と内部パイプ本体(73)は、それらの端部がフィルタエレメント(9)の内側(17)に面している状態で、それぞれの連結用同心リング(67、69)を形成し、そのうち外部リング(67)は分離空間(31)内に突出し、外側で濾材(11)の支持管(25)と接触しており、内部リング(69)は内部フィルタキャビティ(17)内に突出し、外側で、水分離装置の一部を成し濾過済み側(19)をとり囲む疎水性スクリーン(26)の内側と接触していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタ。
【請求項5】
エンドキャップ(23)のパイプ連結器とエレメントリテーナ(29)の貫通流路(59)との間のシール装置が、各々の場合において、パイプ連結器(35)の環状溝(81、85)内にあるOリング(83、87)によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタ。
【請求項6】
濾過済み側(19)に属する内部パイプ本体(73)の出口端部(79)と集水空間(31)との間の封止用のOリング(87)が、パイプ連結器(35)の自由下端部(53)の近辺に位置設定されており、エレメントリテーナ(29)の中間底面(57)の未濾過側(13)に属する上面側とパイプ連結器(35)上の濾過済み側との間の封止用のOリング(83)が内部パイプ本体(73)の出口端部(79)より上に位置設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタ。
【請求項7】
内部パイプ本体(73)がT−パイプの形で整形され、内部連結用リング(69)上に放出する軸線方向に延在する入口部分(75)は、パイプ連結器(35)の外側で2つの相対する点において連結用空間(36)に放出する2つの出口端部(79)を形成する横方向流路(77)内へと通過していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルタ。
【請求項8】
濾過プロセスのためその外部未濾過側(13)から濾過済み側(19)を形成する内部フィルタキャビティ(17)内へと内部で流れが発生する濾材(11)を伴う請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルタ内で使用するように意図されたフィルタエレメント(9)において、未濾過側(13)と内部フィルタキャビティ(17)との間には、水分離装置(26)と分離された水のための分離空間(27)が存在し、フィルタエレメント(19)が、フィルタハウジング(1)の底面部分(5)に面するその下端部で、パイプ連結器(35)を有するエンドキャップ(23)によって封じ込められており、このエンドキャップは、濾過済み側から出現する流体のためハウジング(1)から通じる流体出口(37)を形成し、フィルタハウジング(1)の底面上にある集水空間(31)より上にあるフィルタハウジング(1)のエレメントリテーナ(29)上にしっかり固定可能である、フィルタエレメントであって、エンドキャップ(23)のパイプ連結器(35)内で、別個の流体経路(55、51)が作られ、そのうち一本(55)は、フィルタエレメント(9)の作動位置において、フィルタエレメント(9)の内部濾過済み側(19)とハウジング(1)の流体出口(37)との間の連結部を形成し、もう一本の流体経路(51)は、フィルタエレメント(9)の分離空間(27)から集水空間(31)までの連結部を形成していることを特徴とするフィルタエレメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に流体、例えば水分不純物で汚染されたディーゼル油向けに意図され内部に少なくとも1つのフィルタエレメントを収容できるフィルタハウジングを含むフィルタにおいて、濾過プロセス中その濾材を通してその外部未濾過側から濾過済み側を形成する内部フィルタキャビティ内へと流れが発生し、未濾過側と内部フィルタキャビティとの間には、水分離装置と分離された水のための分離空間が存在し、フィルタエレメントが、フィルタハウジングの底面部分に面するその下端部で、濾過済み側を形成するフィルタキャビティから出現する流体用の通路としてのパイプ連結器とこの通路を少なくとも部分的にとり囲み分離空間に対し開放している水通路とを有するエンドキャップによって封じ込められており、このエンドキャップは、濾過済み側から出現する流体のためハウジングから通じる流体出口を形成しフィルタハウジングの底面上にある集水空間より上にあるフィルタハウジングのエレメントリテーナ上にしっかり固定可能である、フィルタに関する。さらに、本発明は、このような燃料フィルタ内で使用するように意図されたフィルタエレメントに関する。
【背景技術】
【0002】
上述のタイプのフィルタは、先行技術から公知である。このようなフィルタは、例えば傷つきやすい構成要素、詳細には噴射システムを燃料中に取込まれた水分に起因する劣化から保護するために、内燃機関用の燃料システム内で使用される。
【0003】
ここで、燃料中に取込まれた水分の分離は、濾材上で水滴が形成され、これがフィルタエレメント内に形成された分離空間からフィルタハウジングの集水空間へと流出できる凝集プロセスによってもたらされ得る。
【0004】
フィルタの下流側にあるシステムの運用信頼度を保証するためには、使用されるフィルタエレメントのエンドキャップをエレメントリテーナから取外した時にフィルタエレメントの濾過済み側とハウジングの流体出口の間の流体連結部が中断される、耐用期間全体にわたって必要であるフィルタエレメントの交換プロセスにおいて、使用されたフィルタエレメントに付着した塵埃が落下することによるシステムの汚染が一切存在しないことが重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この問題に関連して、本発明の目的は、交換プロセスにおいて、ハウジングの流体出口における汚染の危険性を可能なかぎり最大限に回避することによって、最大の運用信頼度を保証する構造をもつ考慮対象のタイプのフィルタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明にしたがって、請求項1にその全体が規定された特徴を有するフィルタによって達成される。
【0007】
したがって、本発明の重要な特徴は、フィルタエレメントのエンドキャップのパイプ連結器が清浄済み流体と分離済み水の両方のための別個の内部流体経路を形成するような形でエンドキャップが特別に設計され、集水空間に向かって開放しているエレメントリテーナの貫通流路内に収容され得、ここでパイプ連結器の外側とエレメントリテーナの間で能動的シール装置が連結用空間を画定し、この連結用空間を介して、フィルタエレメントの作動位置でハウジングの流体出口に対し濾過済み側の内部フィルタキャビティが連結されているという事実にある。
【0008】
この構造では、使用済みフィルタエレメントがエレメントリテーナから取外された時点で、連結開口部が形成され、こうして、フィルタエレメントから落下した塵埃は、ハウジングの濾過済み側流体出口を通って集水空間内に落下する。
【0009】
本発明の追加のさらなる利点は、フィルタハウジング内に収容されたフィルタエレメントのために、エレメントリテーナの貫通流路とエンドキャップのパイプ連結器との間で能動的に作用するシール装置が同様にフィルタハウジングの未濾過側と濾過済み側との間の封止をももたらすという事実にある。したがって、先行技術において慣行であるようにフィルタエレメントの該当するエンドキャップの外周囲上にハウジングの内側との関係におけるシール装置を具備する必要はなく、その代り、封止ははるかに小さい直径のシールによってもたらされ、その結果として、取付け力が削減され、ひいてはフィルタエレメントの取付け及び取外しが単純化される。
【0010】
特に有利な例示的実施形態において、パイプ連結器内部で濾過済み側と流体出口との間に流体経路を形成するため、エンドキャップは、内部パイプ本体を有しており、この本体の入口端部は濾過済み側を形成するフィルタキャビティ内へと延在し、もう一方の出口端部はパイプ連結器の外側にある連結用空間に対し開放している。
【0011】
もう一方の内部流体経路を形成するために、エンドキャップのパイプ連結器は、集水空間に対し開放する自由下端部を有し、ここで内部パイプ本体の外側とパイプ連結器の内側との間で、自由空間が分離空間から集水空間までのこの流体経路を形成している。
【0012】
特に有利な例示的実施形態においては、パイプ連結器と内部パイプ本体の端部がフィルタエレメントの内側に面している状態で、パイプ連結器と内部パイプ本体が、それぞれの連結用同心リングを形成し、そのうち外部リングが分離空間内に突出し、外側で濾材の支持管と接触しており、内部リングが内部フィルタキャビティ内に突出し、外側で、水分離装置の一部を成し濾過済み側をとり囲む疎水性スクリーンの内側と接触するような形に装置を設計することができる。
【0013】
有利には、エンドキャップのパイプ連結器とエレメントリテーナの貫通流路との間のシール装置は、各々の場合において、パイプ連結器の環状溝内にあるOリングによって形成され得る。
【0014】
特に有利な形で、ここでは、濾過済み側に属する内部パイプ本体の出口端部と集水空間との間の封止用のOリングが、パイプ連結器の自由下端部の近辺に位置設定されており、エレメントリテーナの中間底面の未濾過側に属する上面とパイプ連結器上の濾過済み側との間の封止用のOリングが内部パイプ本体の出口端部より上に位置設定されるような形に装置を製造することができる。
【0015】
エンドキャップのパイプ連結器内の内部パイプ本体の構成に関しては、内部パイプ本体がT−パイプとして整形され、内部連結用リング上に放出する軸線方向に延在する入口部分は、パイプ連結器の外側で2つの相対する点において放出する2つの出口端部を形成する横方向流路内へと通過しているような形に装置を設計することができる。こうして、このフィルタエレメントは、その作動位置で、2つ以上の回転位置をとることができる。
【0016】
請求項8によると、本発明の主題は、本発明に係るこのようなフィルタを使用するために意図されたフィルタエレメントでもある。
【0017】
本発明は、図面中に示された一つの例示的実施形態を用いて、以下で詳述される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】先行技術に係る水分離装置を備えた燃料フィルタの縦断面を示す。
【
図2】本明細書中で説明する本発明の例示的実施形態に係るフィルタの縦断面を示す。
【
図3】
図2に対応する縦断面を示し、例示的実施形態は、
図2との関係において90°回転した状態で示されている。
【
図4】本発明の例示的実施形態の唯一つのフィルタエレメントエンドキャップの斜位斜視図を示し、この図は
図1〜3と比べ拡大し半分に切断した状態で描かれている。
【
図5】
図4に対応するものの、対照的に90°回転されたエンドキャップを表現している。
【
図6】エンドキャップの平面図を示し、
図5に示された回転位置が表わされている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明について、内燃機関の燃料供給システム(図示せず)内で、一部の水分不純物で汚染されたディーゼルオイルを清浄するように設計されている燃料フィルタの例を用いて以下で説明する。
【0020】
装置は、中空の円筒形主要部分3とその下側で接触する底面部分5を伴うフィルタハウジング1を有する。上端部では、フィルタエレメント9の取付け及び取外しのために取外すことのできるハウジングカバーが主要部分3に螺入されている。ハウジング1内に保持されたフィルタエレメント9の(フィルタマットで形成された)濾材11の外側とハウジング1の内側壁との間には、濾過プロセスにおいて未濾過側13を形成する中間空間が存在する。清浄すべき燃料は、入口開口部15を介して未濾過側に供給され得、外側から内側に、濾過プロセスにおいて濾過済み側を形成する内部フィルタキャビティ17まで、フィルタエレメント9内を流れる。
【0021】
フィルタエレメントにおいて従来通りの要領で、端部には、濾材11用のエンクロージャを形成するエンドキャップ21及び23及び前記濾材の内側に接する流体透過性支持管25が存在する。支持管25から半径方向一定のところには、管の形をした内部フィルタキャビティ17をとり囲む疎水性スクリーンが存在する。水分離をもたらすため、このような燃料フィルタは、燃料に取込まれた水用に凝集によって作用する濾材11を使用し、こうして水は液滴の形で凝結し、支持管25と疎水性スクリーン26の間の中間空間内にとどまり、スクリーン26が凝集した水滴に対し不透過性を有することから落下することになる。したがって、中間空間は水分離空間27を形成し、その中で分離した水はエンドキャップ23に向かって落下する。
【0022】
この下部エンドキャップ23を用いて、フィルタエレメント9は、底面部分5より上にあって集水空間31を形成するハウジング取付け用エレメントリテーナ29上にしっかりと固定されており、この集水空間31から分離済みの水を水ドレン33を介して放出することができる。エレメントリテーナ29との相互作用のために、先行技術に対応する装置内のエンドキャップ23は、濾過済み側19すなわち内部フィルタキャビティ17から出現しエレメントリテーナ29内にある燃料出口37まで及びそこからハウジング1の外側まで走行する清浄済み燃料のための通路として中央パイプ連結器35を有している。分離空間27内にある分離済み水の流出用に、エンドキャップ23内には、水通路39が形成されており、この水通路は、パイプ連結器35をとり囲む分離空間27に対して開放しており、これを介して、分離済み水は直接エレメントリテーナ29の外側に沿って集水空間まで走行する。対応する流れ条件は、
図1に流れ矢印によって示されており、そのうち矢印41は、未濾過側13への燃料流入を表わし、矢印43は清浄済みディーゼル油の流れを示し、矢印45は水の流れを示している。底面側の集水空間との関係においてフィルタエレメント9の外側にある未濾過側13を封止するために、エンドキャップ23の外周囲上でフィルタハウジングの内側に対し封止しているガスケット47の形をしたシール装置が存在する。
【0023】
反対に
図2〜6を用いて説明されている本発明に係る装置の例示的実施形態は、主として、エレメントリテーナ29に割当てられたエンドキャップ23の特殊な形態及びそれに適応されているエレメントリテーナ29の特殊な構造によって、異なるものである。先行技術では、分離空間27の底面上の水通路39は、分離済み水が集水空間31までエレメントリテーナ29の外側に沿ってドレンするように(
図1からの矢印45参照)、直接集水空間31に連結されているものの、一方本発明では、エンドキャップ23のパイプ連結器35は、フィルタエレメント9の濾過済み側19から燃料出口37に向かって清浄済み燃料を放出するための流体経路55を形成するだけでなく、パイプ連結器35はこの流体経路55に加えて、この流体経路とは別個であり分離空間27からパイプ連結器35の自由下端部53を介して集水空間31まで通じている別の内部流体経路51も形成している。水のための流体経路51及びそれとは別個で濾過済み側19と燃料出口37の間の内部流体経路55のこの形態によって、底面側集水空間31までの中央貫通流路59を形成する中間底面57上のエレメントリテーナ29を提供することが可能になる。したがって濾過プロセス中集水空間31と未濾過側とを分離する封止用装置をエンドキャップ23の周縁部に具備する必要はなく、中央貫通流路59上でパイプ連結器35とエレメントリテーナ29との間に、すなわち有利に小さいシール直径で具備することができる。
【0024】
図2及び3は、フィルタハウジング1の異なる位置を示しており、
図2には、分離空間27から集水空間31まで分離済み水を放出するためのドレン経路を形成するエンドキャップ23のパイプ連結器35の内部流体経路51が明確に見える。対照的に90°回転されている
図3においては、もう1本の流体経路55がより明確に見られ、この流体経路を介して、フィルタエレメント9の内部キャビティ17の濾過済み側19から出現する清浄済み燃料は燃料出口37まで流れ、そこから出口61を介してハウジングから出現する。
【0025】
図4〜6は、エンドキャップ23の形態のさらなる詳細を示している。このようなエンドキャップにおいて従来通りであるように、それは、フィルタエレメント9の外部エンクロージャを形成し丸く平坦な底面63から突出している周縁部65を伴うプラスチック材料製のモノブロック射出成形部品である。中央パイプ連結器35は底面63の下側から延在し、底面63の上側で、上面に向かって突出し下側にあるパイプ連結器35よりも幾分か大きい直径を有する連結用リング67へと遷移する。連結用リング67の内部でそれと同心的に、底面63の平面全体にわたり上に突出している第2の連結用リング69が存在する。このリングは、パイプ連結器35の内部にある内部パイプ本体73の入口端部71を形成する。このパイプ本体73は、濾過済み側19と燃料出口37の間の連結のためにエンドキャップ23内に具備される内部流体経路55を形成している。
図2及び3に示す通り、内部連結用リング69は、濾過済み側19を形成するフィルタキャビティ17内へと延在し、外側上のリング69は疎水性スクリーン26の内側と接触している。外部連結用リング67は、分離空間27内に突出し、外側で濾材11の支持管25と接触している。
図4から最も良くわかるように、リング67の内側に沿って、及び内部パイプ本体73の外側に沿って、パイプ連結器35の下端部53上に出現する分離済み水用の流体経路51が形成されている。対照的に90°だけ回転させられた
図5の表示は、入口端部71を介してパイプ本体73に入り、T−パイプの形の軸線方向に延在する入口部分75を介して横方向流路77内へと通過する清浄済み燃料のための流体経路55をより明確に示しており、ここで横方向流路77は2つの出口端部79を形成し、この端部から燃料は燃料出口37まで走行する。
【0026】
出口端部79と底面63の間のパイプ連結器35の外周には、エレメントリテーナ29の中間底面57の未濾過側13に属する上面側と濾過済み側19との間を封止するためのOリング83用の環状溝81が存在している。自由下端部53に接触する環状溝85が、濾過済み側13に属するパイプ本体73の出口端部79と集水空間31との間を封止するためのOリング87用の座部を形成する。
図2から明らかであるように、パイプ連結器35の外側と貫通流路59の内側の間、Oリング85、87間に、連結用空間36が形成されており、これを介して、清浄済み燃料は出口側79からハウジング1の出口37まで走行する。