(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5775159
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】MIMOシステムに基づくUCI処理方法と装置及び伝送方法
(51)【国際特許分類】
H04L 1/16 20060101AFI20150820BHJP
H04J 99/00 20090101ALI20150820BHJP
【FI】
H04L1/16
H04J15/00
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-522092(P2013-522092)
(86)(22)【出願日】2011年8月2日
(65)【公表番号】特表2013-538493(P2013-538493A)
(43)【公表日】2013年10月10日
(86)【国際出願番号】CN2011077911
(87)【国際公開番号】WO2012016516
(87)【国際公開日】20120209
【審査請求日】2013年3月29日
(31)【優先権主張番号】201010243090.9
(32)【優先日】2010年8月2日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】502012727
【氏名又は名称】電信科学技術研究院
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100123618
【弁理士】
【氏名又は名称】雨宮 康仁
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ウェンホン
(72)【発明者】
【氏名】リン、ヤナン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、スージュアン
【審査官】
森谷 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/142597(WO,A2)
【文献】
LG Electronics,UCI Multiplexing for Multi-layer PUSCH Transmission,3GPP TSG RAN WG1 #61bis R1-103974,2010年 6月23日,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_61b/Docs/R1-103974.zip
【文献】
UCI Multiplexing on PUSCH in UL-MIMO Transmissions,Motorola,R1-104216,2010年 7月 5日,pp.1-13,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg1_rl1/TSGR1_61b/Docs/R1-104216.zip
【文献】
Panasonic,ACK/NACK multiplexing schemes on PUSCH,R1-103760,2010年 6月22日,pp.1-3,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg1_rl1/TSGR1_61b/Docs/R1-103760.zip
【文献】
TSG RAN WG1,LS on support of ACK/NACK repetition in Rel-8,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #55 R1-084649,2008年11月18日,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_55/Docs/R1-084649.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16
H04J 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)上り制御情報のACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットを複製することにより、前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットの組をM組形成し、各組が一つのコードワードに対応し、各組のビットは互いに同一であり、その中で、Mが2以上の正整数であり、かつ、総コードワード数であること、
(2)各コードワードのACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対して信号チャネルコーディングを行い、QACK*Li個の出力ビットを取得し、その中で、QACKがあるコードワードで各層に対応する信号チャネルコーディングの出力ビットで、Lが総層数で、第i番目のコードワードに対応する層数がLiであること、及び、
(3)前記出力ビット及び相応なコードワードのデータビットに対して多重化とインターリービングとを行うこと、
を含むことを特徴とするマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報UCI処理方法。
【請求項2】
各コードワードに対応するACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数によってコーディング方式を確定し、それに確定したコーディング方式を採用して前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してコーディングを行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(1)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がAを下回る場合、前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してプレースホルダーを挿入してからコーディングを繰り返し行った後、QACK個の出力ビットを取得すること、
(2)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,0)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK>32の場合、コーディング後のビットを繰り返し、QACK個の出力ビットを取得すること、及び、
(3)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がBを上回ると、畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK個の出力ビットを取得すること、を含み、
(4)その中で、A<B、AとBが正整数であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記出力ビットをコードワードの写像の層数Li回繰り返し、コードワード内のすべての層に対応する出力ビットを取得することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
コードワードでのデータの変調方式がQmである場合、Qm個ビット毎の単位で前記出力ビットを繰り返し、又は、
コードワードで数字変調方式を参照せずに直接、QACK個の出力ビットを繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
(1)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がAを下回ると、ビットに対してプレースホルダーを挿入してからコーディングを繰り返し行い、QACK*Li個の出力ビットを取得すること、
(2)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,0)コードを採用して、信号チャネルコーディングを行い、QACK*Li>32の場合、コーディング後のビットを繰り返し、QACK*Li個の出力ビットを取得すること、及び、
(3)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がBを上回ると、畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK*Li個の出力ビットを取得すること、を含み、
(4)その中で、A<B、AとBが正整数であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
(1)ACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットを複製することにより、前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットの組をL組形成し、各組が一つの層に対応し、その中でLが1以上の正整数であり、かつ、総層数であること、
(2)各層のACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対して信号チャネルコーディングを行い、QACK個の出力ビットを取得すること、及び、
(3)前記出力ビットと相応な層のデータビットとに対して、多重化とインターリービングとを行うこと、
を含むことを特徴とするマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理方法。
【請求項8】
各コードワードに対応するACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数によってコーディング方式を確定し、それに確定したコーディング方式を採用して前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してコーディングを行うことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
(1)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がAを下回ると、前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してプレースホルダーを挿入した後、コーディングを繰り返し行い、QACK個の出力ビットを取得すること、
(2)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,0)コードを採用して、信号チャネルコーディングを行い、QACK>32である場合、コーディング後のビットを繰り返し、QACK個の出力ビットを行うこと、及び、
(3)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数Bを上回ると、畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK個の出力ビットを取得すること、を含み、
(4)その中で、A<Bで、それにAとBが正整数であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
(1)上り制御情報でのACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットを複製することにより、前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットの組をM組形成し、各組が一つのコードワードに対応し、各組のビットは互いに同一であり、その中で、Mが総コードワード数で、Mが2以上の正整数である複製モジュール、
(2)各コードワードのACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対して、信号チャネルコーディングを行い、QACK*Li個の出力ビットを取得する信号チャネルコーディング・モジュールであって、その中で、QACKがあるコードワードで各層に対応する信号チャネルコーディング出力ビットであり、Lが総層数で、第i番目のコードワードに対応する層数がLiである信号チャネルコーディング・モジュール、及び、
(3)前記出力ビット及び相応なコードワードのデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う処理モジュール、
を含むことを特徴とするマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理装置。
【請求項11】
(1)前記信号チャネルコーディング・モジュールが各コードワードに対応するACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数によってコーディング方式を確定するコーディング方式確定モジュールと、
(2)確定したコーディング方式を採用して前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してコーディングを行うコーディング・モジュールと、
を含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
(1)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がAを下回る場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールが前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してプレースホルダーを挿入した後、コーディングを繰り返し行い、QACK個の出力ビットを取得し、
(2)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がA以上、B以下である場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,0)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK>32である場合、コーディング後のビットを繰り返し、QACK個の出力ビットを取得し、
(3)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がBを上回る場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールが畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK個の出力ビットを取得し、その中で、A<B、AとBが正整数であること、
を特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記信号チャネルコーディング・モジュールが前記出力ビットをコードワードの写像の層数Li回繰り返し、コードワード内すべての層に対応する出力ビットを取得することを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
(1)コードワードでのデータの変調方式がQmである場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールがQm個ビット毎の単位で前記出力ビットを繰り返す、又は、
(2)コードワードでのデータを参照しない変調方式を採用して、前記信号チャネルコーディング・モジュールが直接、QACK個の出力ビットを繰り返す、
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
(1)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がAを下回る場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールがビットに対してプレースホルダーを挿入した後、コーディングを繰り返し行い、QACK*Li個の出力ビットを取得すること、
(2)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がA以上、B以下である場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,0)コードを採用して、信号チャネルコーディングを行い、QACK*Li>32の場合、コーディング後のビットを繰り返し、QACK*Li個の出力ビットを取得し、その中でA<B、AとBが正整数であること、
(3)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がBを上回る場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールが畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK*Li個の出力ビットを取得すること、
を特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項16】
(1)ACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットを複製することにより、前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットの組をL組形成し、各組が一つの層に対応し、その中でLが1以上の正整数であり、かつ、総層数である複製モジュールと、
(2)各層のACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対して信号チャネルコーディングを行い、QACK個の出力ビットを取得する信号チャネルコーディング・モジュールと、
(3)前記出力ビット及び相応な層のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う処理モジュールと、
を含むことを特徴とするマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理装置。
【請求項17】
前記信号チャネルコーディング・モジュールは、
(1)各コードワードに対応するACK/NACKビット、又は、RIビット、又は、ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数によってコーディング方式を確定するコーディング方式確定モジュールと、
(2)確定したコーディング方式を採用して前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してコーディングを行うコーディング・モジュールと、
を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
(1)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がAを下回ると、前記信号チャネルコーディング・モジュールが前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットに対してプレースホルダーを挿入した後、コーディングを繰り返し行い、QACK個の出力ビットを取得すること、
(2)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がA以上、B以下である場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,0)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK>32の場合、コーディング後のビットを繰り返し、QACK個の出力ビットを取得し、その中でA<Bで、AとBが正整数であること、
(3)前記ACK/NACKビット、又は、前記RIビット、又は、前記ACK/NACKビットとRIビットとで構成されたビットのビット数がBを上回る場合、前記信号チャネルコーディング・モジュールが畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、QACK個の出力ビットを取得すること、
を特徴とする請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野、特に一種のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理方法と装置及び伝送方法に係る。
【背景技術】
【0002】
LTE-Aシステムの中で、上り制御情報(Uplink Control Information、UCI)のPUSCH(Physical Uplink Shared Channel、物理的上り共有信号チャネル)での伝送に、同時にマルチ搬送波伝送とMIMO(Multiple Input Multiple Output、マルチ入力マルチ出力)伝送とを考える必要がある。最大のダイバーシティ利得を取得する為に、ACKとRIをすべての伝送層で重複して伝送する必要があり、これと同時にマルチ搬送波による高負荷状況を考えなければならない。現在の標準では、単一コード文字単層伝送の状況だけを支持し、それにACK/NACK及び/又はRT伝送量がとても小さいので、ACK/NACK及び/又はRI(Rank Indicator、ランク指示)を複数のコード文字と層で重複して伝送し、それに信号チャネルコーディングを行うかについて、更に明確する必要がある。
【0003】
上り制御情報は、ACK/NACKフィードバック情報、周期/非周期信号チャネル情報(Channel State Information、CSI)情報(CQI(Channel Quality Indicator、信号チャネル品質インジケータ)/PMI(プリコーディング・マトリックス索引)とRI情報を含む)を含む。LTE R8システムの中で、UCI情報をPUCCH(Physical Uplink Control Channel、物理的上りリンク制御信号チャネル)の上に伝送してもいいし、PUSCHとデータ多重化伝送を行っても良い。
【0004】
CQI/PMI/RI情報の非周期の報告をPUSCHで伝送しても良い。CQI/PMI/RIフィードバックビット数が11ビット以下の状況について、その信号チャネルコーディングにまずRM(32,O)組分けコードを採用して伝送データコーディングを行ってから、重複/切り捨て(repetition/truncation)コーディングを通じて対応するCQI/PMI/RI伝送資源の大きさに変換し、この中でOが原始入力情報ビット数を表し、LTE Rel-8システムでのRM(32,O)組分けコードは、最大が11ビットの原始入力情報を支援する。CQI/PMI/RIフィードバックビット数が11ビットを上回る状況に対して、その信号チャネルコーディングにtail-biting畳み込み符号コーディングを行う。CQI/PMI/RI情報の周期的な報告は、予め配置した報告周期をPUCCH format 2/2a/2b信号チャネルで伝送し、RM(20,A)組分けコードを採用して伝送データに対して信号チャネルコーディングを行い、その中でAが原始入力情報ビット数を表し、LTE Rel-8システムでのRM(20,A)組分けコードは最大が13ビットの原始入力情報を支援する。
【0005】
ACK/NACKフィードバック情報は、具体的なスケジューリングによってPUCCH又はPUSCHで伝送するよう確定でき、Rel-8システムが最大に4ビットACK/NACKフィードバック情報を支援し、ACK/NACK情報をPUCCH format l/la/lbで伝送する時に、信号チャネルコーディングを行わない。ACK/NACK情報をPUSCHでデータと多重化伝送を行う時に、1又は2ビットのACK/NACKフィードバックに対して重複コーディングを採用して信号チャネルコーディングとし、2ビットを上回るACK/NACKフィードバックの信号チャネルコーディングについて、非周期CQI/PMI/RI伝送と同じように、RM(32,O)組分けコードと重複/切り捨てコーディングと結びつく信号チャネルコーディングを採用する。
【0006】
LTEシステムと互換性を保持し、LTE-Aシステムは、UCIのPUCCH及び/又はPUSCHでの伝送を支援する。LTE-Aは、現在、最大が5個の搬送波多重化を支援でき、即ち、同じ上りサブフレームの内に、UEは、複数の下りサブフレームに対応するマルチビットUCI情報をフィードバックする必要があり、ACK/NACKフィードバック情報を例として、FDDシステムは最大が10ビットのACK/NACK情報をフィードバックする必要があり、TDDシステムは、最大が40ビットのACK/NACK情報をフィードバックする必要がある。PUSCHでより高い情報ビット伝送を支援する為に、現在、LTEの信号チャネルコーディング方法を拡張する必要がある。LTEシステムについて、CQI信号チャネルコーディング方法選択時に検証したが、RM(Reed-Muller)組分けコード性能が良好で、それにコンパイルコード処理も簡単なので、不同な長さの入力情報に対してそれぞれのコード文字集合を定義する必要がない。畳み込み符号がRMコードと比べて、その性能が劣り、特に入力原始情報の長さが短いときに性能が顕著に劣るようになる。但し、LTE-Aシステムに対して、受信端末に最大尤度(ML、Maximum Likelihood)のコンパイル方法でコンパイルを行う時、RM組分けコードのコンパイル複雑度がコーディング原始情報長さと指数関数的成長関係を成し、但し、畳み込み符号に対して、Viterbiコンパイル算法を最適なMLコンパイル算法として採用し、そのコンパイル複雑度がコーディング原始情報長さと線形成長関係を成し、従って、LTE-AシステムでUCI情報がその情報ビットの大きさによって、性能とコンパイル複雑度が中ぐらいの信号チャネルコーディング方法を選択する。
【0007】
もう一方、LTE-Aの中で、最大が二つのコード文字、四層のスペース多重化伝送を支援する必要があり、どのように多層でUCIを伝送することも解決する必要のある問題である。現在の会議の結論としては、CQIを一つのコード文字で多重化し、それにACK/NACK及び/又はRIをすべてのコード文字で重複に伝送することによって、ダイバーシティ利得を取得することである。ACK/NACK及び/又はRI伝送に対して、各層で占用する符号数を下記の公式で計算し、現在の標準に対して一定の拡張を行った。
【数1】
【0008】
これで、ACK/NACK及び/又はRIの信号チャネルコーディング出力ビット
【数2】
である。その中で、
【数3】
をどのように確定するかについて、結論がない。すべてのコード文字が同じ値を使用してもいいし、不同なコード文字に更に不同な層が不同な値を使用することになる。この時、得られる各コード文字/層のUCI符号数も異なる可能性がある。各コード文字/層で使用するデータ変調方式が異なる可能性があるので、どのように情報ビットを重複し、どのように不同なコード文字で信号チャネルコーディングと変調を行うことは、すべて標準化する必要のある内容である。
【0009】
現在、マルチコード文字多層のUCI伝送を支援できる二種類の技術がある。
【0010】
図1は、各コード文字の独立的なコーディングのUCI伝送図である。実施案一は
図1で示したように、各コード文字のUCIが独立的に信号チャネルコーディングを行い、これからデータと一緒に、信号チャネル・インターリービング、スクランブル掛け、変調処理を行い、信号チャネルコーディングのプロセスで、このコード文字写像の映像の層数及び変調方式で重複を行うことにより、写像した複数の層で同じ情報を伝送するのを保障する。
【0011】
図2は、各層が独立的にコーディングするUCI伝送図である。実施案二は
図2で示したように、まず、データとCQIに対して、層写像を行い、各層のデータビットを取得し、それにUCIが各層上で独立的に処理(処理プロセスは当面の標準プロセスと同じである)してから、データと合併し、各層で異なる情報ビット数又は情報符号数を使用するのを許可する。
【0012】
実施案一に対して、信号チャネルコーディング後、コード文字内重複を行い、それに変調方式に頼るので、コーディングが複雑で、実施案二に対して、各層が独立的に信号チャネルコーディング、インターリービング、スクランブル掛け、及び変調等のプロセスを行うため、それらを処理する複雑度を増加させた(実施案一で各コード文字に対してこのプロセスを行うだけで良い)。二つの実施案の共通の短所は、R8のコーディング方法を重視するため、高い情報ビット負荷(例えば、11ビットを上回る情報源)を支援しないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
発明内容
関連技術で存在する一つ又は複数の問題に対して、本発明の目的は、マルチ入力マルチ出力システムに基づく一種の上り制御情報UCI処理方法、装置及び伝送方法を提供することによって、少なくとも、前記問題の中の何れかを解決しようとするのである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の実施形態によって、マルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報UCI処理方法を提供する。当該方法は次の事項、即ち、上り制御情報でのACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをM組に重複し、各組が一つのコード文字に対応し、その中で、Mが総コード文字数であること、各コード文字のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、その中で、Q
ACKがあるコード文字での各層に対応する信号チャネルコーディング出力ビットで、Lが総層数で、第i番目のコード文字に対応する層数がL
iであることと出力ビット及び相応なコード文字のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0015】
また、本発明の実施形態によって、前記上り制御情報処理方法を採用する上り制御情報伝送方法を提供する。
【0016】
また、本発明の実施形態によって、マルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理方法を提供する。当該方法は次の事項、即ち、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをL組に重複し、各組が一つの層に対応し、その中でLが総層数であり、各層のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得することと、出力ビット15と相応な層のデータビットに対して多重化とインターリービングとを行うことと、を含む。
【0017】
また、本発明の実施形態によって、前記上り制御情報処理方法を採用する上り制御情報伝送方法を提供する。
【0018】
また、本発明の実施形態によって、マルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理装置を提供し、当該装置は次の構成成分、即ち、上り制御情報でのACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをM組に重複し、各組が一つのコード文字に対応し、その中で、Mが総コード文字数で、それにMが正整数であることを特徴とする重複モジュール、各コード文字のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i個出力ビットを取得し、その中で、Q
ACKがあるコード文字での各層に対応する信号チャネルコーディング出力ビットで、Lが総層数で、第i番目のコード文字に対応する層数がL
iであることを特徴とする信号チャネルコディング・モジュールと出力ビットと相応なコード文字のデータビットに対して多重化とインターリービングとを行う処理モジュールをと、含む。
【0019】
また、本発明の実施形態によって、マルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理装置を提供し、当該装置は次の構成成分、即ち、重複モジュール,ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをL組に重複し、各組が一つの層に対応し、その中で、Lが総層数であることを特徴とする重複モジュール、各層のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビット信号を取得するチャネルコーディング・モジュールと出力ビット及び相応な層のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う処理モジュールと、を含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、PUSCHでのUCI伝送方法を提供し、ACK/NACK及び/又はRIのMIMOシステムでの伝送及び信号チャネルコーディング問題を解決でき、これと同時に負荷状況と後ろ向け後方互換性も考慮する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】各コード文字の独立的なコーディングのUCI伝送図である。
【
図2】各層独立的コーディングのUCI伝送図である。
【
図3】本発明実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報UCI処理方法である。
【
図4】本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理方法である。
【
図5】本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理装置である。
【
図6】本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づくUCI処理装置である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図3は、本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報UCI処理方法であり、
図3で示したように、当該方法は下記事項を含む。
手順S302では、上り制御情報でのACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをM組に重複し、各組が一つのコード文字に対応し、その中で、Mが総コード文字数であり、
手順S304では、各コード文字のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号コーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、その中で、Q
ACKがあるコード文字での各層に対応する信号チャネルコーディング出力ビットで、Lが総層数で、第i番目のコード文字に対応する層数がL
iであり、そして、
手順S306では、出力ビットと相応なコード文字のデータビットに対して多重化とインターリービングとを行う。
【0023】
その中で、各コード文字に対応するACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数コーディング方式を確定し、それに確定したコーディング方式を採用してACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットコーディングを行う。
【0024】
ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がAを下回る場合、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,O)コードに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK>32の場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がBを上回ると、RM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、その中で、A<Bで、AとBが正整数である。
【0025】
出力ビットに対して当面コード文字写像の層数L
iによって重複を行い、コード文字でのすべての層に対応する出力ビットを取得する。
【0026】
当面コード文字でのデータの変調方式がQ
mである場合、Q
m個ビット毎の単位で重複を行い、又はコード文字でのデータ変調方式を参照せずに直接、Q
ACK個の出力ビットに対して重複を行う。
【0027】
ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がAを下回る場合、源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i>32である場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、それにACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がBを上回る場合、RM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、その中で、A<Bで、AとBが正整数である。
具体的に、A=3、B=10又は11としても良い。
【0028】
また、本発明の実施形態は、上記の上り制御情報処理方法を採用できる上り制御情報伝送方法を提供する。
【0029】
図4は、本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理方法であり、当該方法は下記手順を含む。
手順402では、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをL組に重複し、各組が一つの層に対応し、その中でLが総層数であり、
手順404では、各層のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、
手順406では、出力ビット及び相応な層のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0030】
その中で、各コード文字に対応するACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数によってコーディング方式を確定し、それに確定したコーディング方式を採用してACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットコーディングを行う。
【0031】
ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がAを下回る場合、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、a個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK>32である場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、それに、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がBを上回る場合、RM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、その中で、A<Bで、AとBが正整数である。
具体的に、A=3、B=10又は11としても良い。
【0032】
また、本発明の実施形態は、前記上り制御情報処理方法を採用する上り制御情報伝送方法を提供する。
【0033】
図5は、本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づく上り制御情報処理装置である。ここでは、二コード文字伝送だけを示したが、それは説明する目的のみで、本発明はこれだけには限らない。一つのコード文字だけである場合、一つの回路の信号だけある。
図5での点線枠は可能なプロセスを表す。
【0034】
当該装置500は上り制御情報でのACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをM組に重複し,各組が一つのコード文字に対応し、その中で、Mが総コード文字数で、Mが正整数であることを特徴とする重複モジュール502、各コード文字のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i個出力ビットを取得し、その中で、Q
ACKがあるコード文字での各層に対応する信号チャネルコーディング出力ビットで、Lが総層数で、第i番目のコード文字に対応する層数がL
iであることを特徴とする信号チャネルコーディング・モジュール50と、出力ビット及び相応なコード文字のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う処理モジュール506と、を含む。
【0035】
信号チャネルコーディング・モジュール504が各コード文字に対応するACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数によってコーディング方式を確定するコーディング方式確定モジュールと、確定したコーディング方式を採用し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対してコーディングを行うコーディング・モジュールと、を含む。
【0036】
ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がAを下回る場合、信号チャネルコーディング・モジュールがACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がA以上、B以下である場合、信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK>32の場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、それにACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がBを上回る場合、信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、その中で、A<Bで、AとBが正整数である。
【0037】
信号チャネルコーディング・モジュールが出力ビットに対して、当面コード文字写像の層数L
iによって重複を行い、コード文字内のすべての層に対応する出力ビットを取得する。
【0038】
当面コード文字でのデータの変調方式がQ
mである場合、信号チャネルコーディング・モジュールがQ
m個毎ビットの単位で重複を行い、又はコード文字でのデータの変調方式を参照せずに、信号チャネルコーディング・モジュールが直接、Q
ACK個の出力ビットに対して重複を行う。
【0039】
ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がAを下回る場合、信号チャネルコーディング・モジュールが源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がA以上、B以下である場合、信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK>32である場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、それに、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がBを上回る場合、信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、この中でA<Bで、AとBが正整数である。
具体的に、A=3、B=10又は11としても良い。
【0040】
図6は、本発明の実施形態のマルチ入力マルチ出力システムに基づくUCI処理装置のブロック図である。
図6で四層伝送だけ示し、L<4である場合、その中のL回路の信号があるが、但し、これが概略図であり、その他の数量の層伝送にしても良い。
【0041】
当該装置600はACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットをL組に重複し、各組が一つの層に対応し、その中でLが総層数であることを特徴とする重複モジュール602、各層のACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得する信号チャネルコーディング・モジュール604、及び出力ビット及び相応な層のデータビットに対して多重化とインターリービングを行う処理モジュール606を含む。
【0042】
信号チャネルコーディング・モジュール604は各コード文字に対応するACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数によってコーディング方式を確定するコーディング方式確定モジュールと、確定したコーディング方式を採用してACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対してコーディングを行うコーディング・モジュールと、を含む。
【0043】
ACK7NACK源ビット及び/又はRT源ビットのビット数がAを下回る場合、信号チャネルコーディング・モジュールがACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、ACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がA以上、B以下である場合、信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK>32である場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、それにACK/NACK源ビット及び/又はRI源ビットのビット数がBを上回る場合、信号チャネルコーディング・モジュールがRM(32,O)コードを採用して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビットを取得し、その中で、A<Bで、AとBが正整数である。
具体的に、A=3、B=10又は11としても良い。
【0044】
具体的に、本発明の上り制御情報処理と伝送方法はLTE-AのMIMO+CAシステムに適用しても良い。ACK/NACK及び/又はRI源ビット数がOである場合、あるコード文字での各層に対応する信号チャネルコーディング出力ビットがQ
ACK(各コード文字のQ
ACKが異なる可能性がある)であり、PUSCH総コード文字数がMであり、総層数がLであり、第i番目のコード文字に対応する層数がL
iである。
【0045】
実施案1:各コード文字に対して独立的に処理する。
1、ACK/NACK及び/又はRI源ビットをM組に重複し、各組が一つのコード文字に対応する。
2、各コード文字のACK/NACK及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得し、二種類の方法を含む。
【0046】
方法1:まず、下記の方法でQ
ACK個の出力ビットを取得する。
1) 源ビット数がAを下回る場合、源ビットに対して、プレースホルダーを挿入した後、重複コーディング(当面R8コーディング方式を採用する)を行う。
【0047】
2) 源ビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,O)コードを採用して信号コーディングを行い、Q
ACK>32である場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行い、Q
ACK個の出力ビット(当面R8コーディング方式を採用する)を行う。
【0048】
3) 源ビット数がBを上回る場合、畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、例えば、LTEシステムでのtail biting畳み込み符号、この場合、Q
ACK個ビットを出力する。
【0049】
その中で、A<Bで、典型的な値がA=3、B=10又は11である。
その上、出力ビットに対して当面コード文字写像の層数L
iによって重複を行い、コード文字内でのすべての層に対応する出力ビットを取得し、重複が二種類の方法(単一層を写像する場合、重複を行わない)を含む。
方法a:当面コード文字でのデータの変調方式がQ
mである場合、Q
m個ビット毎の単位で重複を行う。
【0050】
方法b:コード文字でのデータの変調方式を参照せずに、直接、Q
ACK個の出力ビットに対して重複を行う。
【0051】
方法2:直接、下記の方法を使用してQ
ACK*L
i個の出力ビットを取得する。
1)源ビット数がAを下回る場合、源ビットに対してプレースホルダーを挿入した後、重複コーディングを行い、Q
ACK*L
i個の出力ビットを取得する。
【0052】
2)源ビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,O)コードを採用して信号コーディングを行い、Q
ACK*L
i>32の場合、コーディング後のビットに対して循環重複を行うことによってQ
ACK*L
i個の出力ビットを取得する。
【0053】
3)源ビット数がBを上回る場合、畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、例えば、LTEシステムでのtail biting畳み込み符号、この場合、直接、Q
ACK*L
i個の出力ビットを出力する。
【0054】
その中で、A<Bで、当面標準による値がA=3、B=10又は11である。
【0055】
3、出力ビット及び相応なコード文字のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0056】
実施案2:各層に対して独立的に処理する。
1、ACK/NACK及び/又はRI源ビットをL組に重複し、各組が一つの層に対応する。
2、各層のACK/NACK及び/又はRI源ビットに対して信号チャネルコーディングを行い、Q
ACK個の出力ビット(各層が異なる可能性がある)を取得する。
【0057】
1)源ビット数がAを下回る場合、源ビットに対して挿入プレースホルダーを挿入した後、重複コーディング(現在のR8コーディング方式)を行う。
【0058】
2)源ビット数がA以上、B以下である場合、RM(32,O)コードを採用して信号コーディングを行い、Q
ACK>32である場合、コーディング後のビットに対して循環重複を実施した後、Q
ACK個の出力ビット(現在のR8コーディング方式)を取得する。
【0059】
3)源ビット数がBを上回る場合、畳み込み符号を採用して信号チャネルコーディングを行い、例えば、LTEシステムでのtail biting畳み込み符号、この場合、Q
ACK個のビットを出力する。
【0060】
その中で、A<Bで、典型的な値がA=3、B=10又は11である。
【0061】
3、出力ビット及び相応な層のデータビットに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0062】
実施形態一(実施案1及び方法1に対応する):
O=10個ビットのACK/NACK及び/又はRI源ビット
【数4】
があり、当面合計M=2個のコード文字、L=3層のPUSCHデータ伝送(一のコード文字用に1層、二のコード文字用に2層である)があり、コーディング後の出力ビット序列が
【数5】
(二つのコード文字の各層の出力ビット長さQ
ACKがそれぞれ40と30である)である場合、その処理手順は下記の通りである。
【0063】
1、源ビットを二組に複製し、各組が
【数6】
であり、二つのコード文字でのACK/NACK及び/又はRI伝送に使用する。
【0064】
2、各コード文字に対してそれぞれ信号チャネルコーディング(2<長さ<11の為、RMコードを採用すること)を行う。
【数7】
その中で、M
i,
nはRMコードの基礎序列である。
【0065】
3、出力ビットに対して重複を行い、その中で第一のコード文字を重複(長さが
【数8】
である)する必要がなく、二のコード文字を一回重複して二層に対応する出力ビットを取得する必要があり、二種類の重複方法(長さが
【数9】
である)がある。
【0066】
a)変調方式がQPSKであり、即ち、Q
m=2である場合、
【数10】
である。
b)直接、全体の序列に対して重複を行うと、
【数11】
である。
【0067】
4)二つのコード文字の出力ビット及び各コード文字のデータに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0068】
実施形態二(実施案1及び方法2に対応する):
O=15個ビットのACK/NACK及び/又はRI源ビット
【数12】
があり、当面合計M=2個のコード文字、L=3層のPUSCHデータ伝送(一のコード文字用に1層,第二のコード文字用に2層である)があり、コーディング後の出力ビット序列が、
【数13】
(二つのコード文字の各層の出力ビット長さ
【数14】
がそれぞれ40と30である)である場合、その処理手順は下記の通りである。
1)源ビットを二組に複製し、各組がすべて
【数15】
で、それぞれ二個のコード文字でのACK/NACK及び/又はRI伝送に使用する。
【0069】
2)各コード文字に対して、それぞれ信号チャネルコーディング(長さが11を上回る為、RM(32,O)コードを採用する)を行い、その中で、第一のコード文字を組み分けした後、RM(32,8)コードおよびRM(32,7)コードが、それぞれ、2つの異なる組(40,15)のコードチャネルに採用され、切り捨ての後、出力ビット長さが
【数16】
である。
【0070】
第二のコード文字を組み分けした後、RM(32,8)コードおよびRM(32,7)コードが、それぞれ、2つの異なる組(60,15)のコードチャネルに採用され、切り捨ての後、出力ビット長さが
【数17】
である。
【0071】
3)二つのコード文字の出力ビット及び各コード文字のデータに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0072】
実施形態三(実施案2に対応する):
O=10個ビットのACK/NACK及び/又はRI源ビット
【数18】
があり、当面合計M=2個のコード文字L=3層のPUSCHデータ伝送(一番目のコード文字が1層で、二番目のコード文字が2層である)があり、コーディング後の出力ビット序列が
【数19】
(三つの層の出力ビット長さがそれぞれ40/30/30である)である場合、その処理手順は下記の通りである。
1)源ビットを3組に複製し、各組がすべて
【数20】
であり、それぞれ三つの層でACK/NACK及び/又はRI伝送に使用する。
【数21】
【0073】
2)各層に対してそれぞれ信号チャネルコーディングを行うこと(3<長さ<11の為、RMコードを採用する)。
三つの層でそれぞれ信号チャネルコーディングを行った後の出力ビット数がそれぞれ
【数22】
と、
【数23】
と、
【数24】
である。
【0074】
3)三つの層の出力ビットと各層のデータとに対して、多重化とインターリービングとを行う。
【0075】
本発明は、広範な適用性を有し、任意のアンテナ数量とマトリックス、任意の二重通信システム(TDDシステム又はFDDシステム)と任意の発送モード(例えば、SU-MIMO、MU-MIMO、CoMP)の下での上り伝送に使用されても良い。
【0076】
本発明は、ACK/NACK及び/又はRIのMIMOシステムでの伝送と信号チャネルコーディング問題を解決して、これと同時に高付加状況と後方互換性を考慮した。
【0077】
本発明は、下記の有益な技術効果の中の一つ、またはいくつかを有する。
(1)処理が簡単で、計算量が小さいである。
(2)高い情報ビット負荷に対応できる。
(3)より大きなコーディング利得を取得できる。
【0078】
以上は、本発明の最適化した実施形態に過ぎず、本発明がこれらに限らず、本分野の技術者にとって、本発明は各種の変更と変化を有して、本発明の精神と原則の内に、実施した如何なる修正、同等の代替及び改善等はすべて本発明の保護範囲に属する。