【実施例】
【0191】
実施例に記載した化学反応は、いくつかの本発明の他のPI3K阻害剤を調製するよう、容易に適合させてよく、この発明の化合物を調製するための代替的方法は、この発明の範疇に入るとみなされる。例えば、本発明の非例示的化合物の合成は、例えば、反応性官能基を適切に保護することにより、記載したもの以外の、当該技術で公知の他の適せつな試薬を使用することにより、及び/又は反応条件の常套的改変により、当業者にとっては明らかな改変により、成功裏に実施することができる。また、ここに開示、又は当該技術で公知の他の反応は、本発明の他の化合物を調製するための適用性を有していると認識されるであろう。
【0192】
以下に記載の実施例において、特に示さない限りは、全ての温度は摂氏で説明されている。試薬は、Sigma Aldrich Chemical Company, Lancaster, TCI 又は Maybridge等の商業的供給者から購入し、特に示さない限りは、さらに精製することなく使用した。以下に説明する反応セットは、一般的に、窒素又はアルゴンの陽圧下、又は無水溶媒において、乾燥チューブ(他に示さない)を用いて実施され、反応フラスコを、典型的には、シリンジを介した試薬及び基質を導入するために、ラバーセプタで固定した。ガラス器具をオーブン乾燥させ、及び/又は加熱乾燥させた。カラムクロマトグラフィーを、シリカゲルカラム又はシリカSEP PAK(登録商標)カートリッジ(Waters)を具備する、Biotage system (Manufacturer: Dyax Corporation) にて実施した。
1H NMRスペクトルを、参照標準体(7.25ppm)としてクロロホルムを使用し、重水素化CDCl
3、d
6-DMSO、CH
3OD、又はd
6-アセトン溶液(ppmで報告)において、400MHzで得た。ピークの多重度を報告する場合、以下の略語を使用する:s(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、m(多重線)、br(広幅)、dd(二重線中の二重線)、dt(三重線中の二重線)。付与される場合、カップリング定数はヘルツ(Hz)で報告される。
【0193】
HPLCを以下の例示的方法で実施した:
(A)LCMSショート法−10分操作
HPLC−Agilent 1200
移動相A 0.05%のTFAが入った水
移動相B 0.05%のTFAが入ったアセトニトリル
Agilent ZORBAX SD-C18、1.8μm
カラム 2.1*30mm
カラム温度 40℃
LC勾配 3−95%Bで8.5分、95%で2.5分
LC流量 400μL/分
UV波長 220nmと254nm
質量分析−Agilent quadrupole 6140
イオン化 ESIポジティブ
スキャン範囲 110-800amu
【0194】
(B)Waters Acquity/LCS 長時間の方法−20分操作
UPLC
移動相A 0.05%のTFAが入った水
移動相B 0.05%のTFAが入ったアセトニトリル
Acquity UPLC BEH C18、Agilent ZORBAX SD-C18、1.7μm
カラム 2.1*50mm
カラム温度 40℃
LC勾配 3-95%Bで17.0分、95%で1.5分
LC流量 600μL/分
UV波長 254nm
質量分析−Waters LCT Premier XE
イオン化 ESIポジティブ
スキャン範囲 100−800amu
【0195】
(C)LCMS 2.5分のキラル法
移動相A:CO2
移動相B:メタノール
均一濃度条件:25%B
流量:5mL/分
出力圧力:120バール
温度:40℃
カラム:ChiralCel OJ(4.6×50mm、3μm)
UV:230nm
システム:Berger Analytical SFC/MS
【0196】
キラル精製:
条件A:
移動相A:CO2
移動相B:メタノール
均一濃度条件:25%B
流量:60mL/分
出力圧力:100バール
温度:40℃
カラム:ChiralCel OJ(21.2×250mm、5μm)
UV:230nm
システム:Berger MGII
【0197】
実施例1 2,6-ジクロロ-9-メチル-9H-プリン
5-アミノ-1-メチル-1H-イミダゾール-4-カルボニトリル1のシアノ基を、硫酸においてアミドに加水分解し、5-アミノ-1-メチル-1H-イミダゾール-4-カルボキシアミド2を得、尿素を用い、9-メチル-1H-プリン-2,6(3H,9H)-ジオン3に環化する。3の塩素化により、2,6-ジクロロ-9-メチル-9H-プリン4を生じさせる。
【0198】
実施例2 4-(4,4,5,5- テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール24−経路1
クロロホルム(50mL)に3-ブロモ-2-メチルアニリン(5.0g、26.9mmol)が入った溶液に、酢酸カリウム(1.05当量、28.2mmol、2.77g)を添加した。無水酢酸(2.0当量、53.7mmol、5.07mL)を、氷冷水で冷却しつつ添加した。ちで、混合物を室温で10分攪拌し、その後、白色のゼラチン状固形物が形成された。18-クラウン-6(0.2当量、5.37mmol、1.42g)を、続いて亜硝酸イソアミル(2.2当量、59.1mmol、7.94mL)を添加し、混合物を還流下で18時間加熱した。反応混合物を冷却し、クロロホルム(3x100mL)と飽和した含水炭酸水素ナトリウム(100mL)との間に分配させた。組合せた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、分離させ、乾燥させた(MgSO
4)。粗生成物をシリカにおいて蒸発させ、20%〜40%のEtOAc-ペトロールで溶出させるクロマトグラフィーにより精製し、オレンジ色の固形物として1-(4-ブロモ-インダゾール-1-イル)-エタンA(3.14g、49%)と、淡オレンジ色の固形物として4-ブロモ-1H-インダゾールB(2.13g、40%)を得た。A
1H NMR(400MHz、CDCl
3)2.80(3H,s)、7.41(1H,t,J=7.8Hz)、7.50(1H,d,J=7.8Hz)、8.15(1H,s)、8.40(1H,d,J=7.8Hz)。B:
1H NMR(400MHz、CDCl
3)7.25(1H,t,J=7.3Hz)、7.33(1H,d,J=7.3Hz)、7.46(1H,d,J=7.3Hz)、8.11(1H,s)、10.20(1H,br s)。
【0199】
MeOH(50mL)に1-(4-ブロモ-インダゾール-1-イル)-エタンA(3.09g、12.9mmol)が入った溶液に、6Nの含水HCl(30mL)を添加し、混合物を室温で7時間攪拌した。MeOHを蒸発させ、混合物をEtOAc(2x50mL)と水(50mL)との間に分配させた。組合せた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、分離させ、乾燥させた(MgSO
4)。溶媒を減圧下で蒸発により除去し、4-ブロモ-1H-インダゾールB(2.36g、93%)を得た。
【0200】
DMSO(20mL)に、4-ブロモ-1H-インダゾールB(500mg、2.54mmol)とビス(ピナコラト)ジボロン(1.5当量、3.81mmol)が入った溶液に、酢酸カリウム(3.0当量、7.61mmol、747mg;乾燥用ピストルで乾燥)とPdCl
2(dppf)
2(3mol%、0.076mmol、62mg)を添加した。混合物をアルゴンで脱気し、80℃で40時間加熱した。反応混合物を冷却し、水(50mL)とエーテル(3x50mL)との間に分配させた。組合せた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、分離させ、乾燥させた(MgSO
4)。粗物質を30%〜40%のEtOAc-ペトロールで溶出させるクロマトグラフィーにより精製し、4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール24(369mg、60%)とインダゾール(60mg、20%)の非分離3:1混合物が得られ、黄色のガムとして単離され、スタンド上で凝固させて、オフホワイト色の固形物が提供された。
1H NMR(400MHz、d
6-DMSO)1.41(12H,s)、7.40(1H,dd,J=8.4Hz,6.9Hz)、7.59(1H,d,J=8.4Hz)、7.67(1H,d,J=6.9Hz)、10.00(1H,br s)、8.45(1H,s)、及びインダゾール:7.40(1H,t)、7.18(1H,t,J=7.9Hz)、7.50(1H,d,J=9.1Hz)、7.77(1H,d,J=7.9Hz)、8.09(1H,s);1.25で不純物。
【0201】
実施例3 4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール24−経路2
酢酸(60mL)に2-メチル-3-ニトロアニリン(2.27g、14.91mmol)が入った溶液に、水(5mL)に亜硝酸ナトリウム(1.13g、1.1当量)が入った溶液を添加した。2時間後、深赤色の溶液を氷/水に注ぎ、得られた沈殿物を濾過して収集したところ、黄色の4-ニトロ-1H-インダゾールC(1.98g、81%)が生じた。
【0202】
4-ニトロ-1H-インダゾールC(760mg、4.68mmol)、パラジウムチャコール(10%,触媒)及びエタノール(30mL)の混合物を、水素バルーン下で4時間攪拌した。ついで反応混合物を、セライトを通して濾過し、溶媒を真空で除去したところ、1H-インダゾール-4-イルアミンD(631mg、100%)が生じた。
【0203】
水(2mL)に亜硝酸ナトリウム(337mg、4.89mmol)が入った溶液を、0℃以下で、6Mの塩酸(7.2mL)に1H-インダゾール-4-イルアミンD(631mg、4.74mmol)が入った懸濁液に滴下した。30分攪拌した後、テトラフルオロホウ酸ナトリウム(724mg)を反応混合物に添加した。得られた粘性のある溶液を濾過し、簡単に水で洗浄したところ、深赤色の固形物として1H-インダゾール-4-ジアゾニウムテトラフルオロボラートE(218mg、20%)が生じた。
【0204】
乾燥メタノール(4mL)を、アルゴンを用いて5分パージした。これに、1H-インダゾール-4-ジアゾニウムテトラフルオロホウ酸塩(218mg、0.94mmol)、ビス-ピナコラトジボロン(239mg、1.0当量)、及び[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)クロリド(20mg)を添加した。反応混合物を5時間攪拌し、セライトを通して濾過した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーを使用して精製し、4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール24(117mg)が生じた。
【0205】
実施例4 1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(経路A)
工程A:4-クロロ-1H-インダゾールの調製:攪拌棒を具備する250mLのフラスコ、に2-メチル-3-クロロアニリン(8.4ml、9.95g、70.6mmol)、酢酸カリウム(8.3g、84.7mmol)及びクロロホルム(120ml)を添加した。この混合物を、攪拌しつつ、0℃まで冷却した。冷却混合物に無水酢酸(20.0ml、212mmol)を、2分以上かけて滴下した。反応混合物を25℃まで温め、1時間攪拌した。この時点で、反応体を60℃まで加熱し、亜硝酸イソアミル(18.9ml、141mmol)を添加し、反応体を60℃で一晩攪拌した。完了して、水(75ml)とTHF(150ml)を添加し、反応体を0℃まで冷却した。LiOH(20.7g、494mmol)を添加し、反応体を0℃で3時間攪拌した。水(200ml)を添加し、生成物をEtOAc(300ml、100ml)で抽出した。有機層を組合せ、MgSO
4で乾燥させ、真空で濃縮し、オレンジ色の固形物として4-クロロ-1H-インダゾール、11.07g(100%)が生じた。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.18(d,J=1Hz,1H)、7.33(d,J=8Hz 1H)、7.31(t,J=7Hz,1H)、7.17(dd,J=7Hz,1Hz 1H)。LCMS(ESI pos)m/e153(M+1)。
【0206】
工程B:4-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾールの調製:機械的攪拌棒を有する1Lのフラスコに、4-クロロ-1H-インダゾール(75.0g、0.492mol)、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム(1.24g、4.92mmol)、CH
2Cl
2(500mL)及び3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(98.6ml、1.08 mol)を添加した。攪拌しつつ、この混合物を45℃まで16時間加熱した。反応混合物の分析により、生成物の双方の異性体の生成が示された。反応体を25℃まで冷却し、CH
2Cl
2(200ml)を添加した。溶液を水(300ml)と飽和NaHCO3(250ml)で洗浄した。有機物をMgSO
4で乾燥させ、所定の乾燥度まで濃縮した。EtOAc/ヘキサN(4:6、1L)に溶解させることで粗生成物を精製し、SiO
2(1.2L)を添加した。混合物を濾過し、ケーキをEtOAc/ヘキサン(4:6、2L)で洗浄した。有機物を真空で濃縮し、オレンジ色の固形物として4-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール110.2g(95%)が生じた。異性体1:1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ 8.10(d,J=1Hz,1H)、7.50(dd,J=9Hz,1Hz 1H)、7.29(dd,J=9Hz,8Hz 1H),7.15(dd,J=8Hz,1Hz 1H)5.71(dd,J=9Hz,3Hz 1H) 4.02(m,1H) 3.55(m,1H)2.51(m,1H)2.02(m,2H)1.55(m,3H)。LCMS(ESI pos)m/e237(M+1);異性体2:
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ 8.25(d,J=1Hz,1H)、7.62(dd,J=9Hz,1Hz 1H)、7.20(dd,J=9Hz,8Hz 1H)、7.06(dd,J=8Hz,1Hz 1H)5.69(dd,J=9Hz,3Hz 1H)4.15(m,1H)3.80(m,1H)2.22(m,2H)2.05(m,1H)1.75(m,3H)。LCMS(ESI pos)m/e237(M+1)。
【0207】
工程C:1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールの調製:攪拌棒を具備する500mlのフラスコに、4-クロロ-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール(10.0g、42.2mmol)、DMSO(176ml)、PdCl
2(PPh
3)
2(6.2g、8.86mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.47g、1.69mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(16.1g、63.4mmol)及び酢酸カリウム(12.4g、0.127mol)を添加した。攪拌しつつ、混合物を130℃まで16時間加熱した.反応体を25℃まで冷却し、EtOAc(600ml)を添加し、水(2x250ml)で洗浄した。有機物をMgSO
4で乾燥させ、所定の乾燥度になるまで真空で濃縮した。粗生成物をSiO
2プラグ(120g)により精製し、10%のEtOAc/ヘキサン(1L)及び30%のEtOAc/ヘキサン(1L)で溶出させた。濾液を真空で濃縮し、酢酸エチルの20%(wt/wt)溶液として、13.9g(100%)の1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールを得た。
1H NMRにより、約約20%(wt/wt)のビス(ピナコラト)ジボロンの存在が示された。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ8.37(s,1H)、7.62(dd,J=14Hz,2Hz 1H)、7.60(dd,J=7Hz,1Hz 1H)、7.31(dd,J=8Hz,7Hz 1H)5.65(dd,J=9Hz,3Hz 1H)4.05(m,1H)3.75(m,1H)2.59(m,1H)2.15(m,1H)2.05(m,1H)1.75(m,3H)1.34(s,12H)。LCMS(ESI pos)m/e245(M+1)。
【0208】
実施例5 1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(経路B)
工程A:4-ニトロ-1H-インダゾールの調製:2-メチル-3-ニトロアニリン(200g、1.315mole)、酢酸(8000ml)の混合物を、15−20℃まで冷却し、水(200ml)に亜硝酸ナトリウム(90.6g、1.315mole)が入った溶液を、30分以上かけてゆっくりと添加した。添加後、反応温度を25−30℃まで上昇させ、反応体をこの温度で2−3時間攪拌した。反応の進行をTLCでモニターし、反応の完了後、生成物を濾過し、残留物を酢酸(1000ml)で洗浄した。酢酸を、80℃以下、真空下(550mmHg)で蒸留し、水(8000ml)を添加し、25−30℃まで冷却し、30分攪拌した。スラリーを濾過し、水(1000ml)で洗浄した。粗生成物を70−80℃での2時間の加熱下で乾燥させ、ついで、5%の酢酸エチル/n-ヘキサン(100:2000ml)溶液に溶解させ、周囲温度で1-1.5時間攪拌した。懸濁液を濾過し5%の酢酸エチル/n-ヘキサンの混合物(25:475ml)で洗浄した。得られた生成物を80℃以下で10−12時間、真空下で乾燥させ、褐色の固形物(150g、70%)として、4-ニトロ-1H-インダゾールが得られた:融点:200−203℃;
1H NMR(200MHz、CDCl
3)δ13.4(br,1H)、8.6(s,1H)、8.2−7.95(dd,2H)、7.4(m,1H)。ESMS m/z 164(M+1)。純度:95%(HPLC)。
【0209】
工程B:4-アミノ-1H-インダゾールの調製:EtOH(3000ml)に4-ニトロ-1H-インダゾール(200g、1.22mole)と10%のパラジウム炭(20.0g)の混合物が入ったものを、周囲温度で水素化した(反応体は発熱し、50℃まで温度が上昇)。反応の完了後、触媒を濾過により除去した。溶媒を80℃で以下、真空下で蒸発させ、室温まで冷却し、n-ヘキサン(1000ml)を残留物に添加し、30分攪拌した。単離された固形物を濾過し、n-ヘキサン(200ml)で洗浄した。生成物を70−80℃で10-12時間、真空下で乾燥させ、褐色の固形物(114g、70%)として4-アミノ-1H-インダゾールを得た。融点:136−143℃。
1H NMR(200MHz、CDCl
3)δ12(br,1H)、8.0(s,1H)、7.1-7.0(dd,2H)、6.5(d,1H)、3.9(m,2H)。ESMS m/z 134(M+1)。純度:90-95%(HPLC)。
【0210】
工程C:4-ヨード-1H-インダゾールの調製:水(100ml)と濃塩酸(182ml)に4-アミノ-1H-インダゾール(50.0g、0.375mole)が入った混合物を、−10℃まで冷却した。これに、水(75ml)に亜硝酸ナトリウム(51.7g、0.75mole)入った溶液を、約30-60分、−10℃で滴下した(添加中に発泡が観察された)。別のフラスコにおいて、水(3000ml)にヨウ化カリウム(311g、1.87mole)が入った混合物を室温で調製し、これに、上述の30−40℃で冷却したジアゾニウム塩を約30-40分で添加した。反応体を30℃で1時間保持し、反応の完了後、酢酸エチル(500ml)を添加し、反応混合物をセライトを通して濾過した。層分離させ、水層を酢酸エチル(2x500ml)で抽出した。組合せた有機層を5%のハイポ溶液(2x500ml)、ブライン(500ml)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、15-20%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、オレンジ色の固形物(23.0g、25%)として4-ヨード-1H-インダゾールが提供された。融点:151−177℃:
1H NMR(200MHz、CDCl
3)δ12.4(br,1H)、8.0(s,1H)、7.6(dd,2H)、7.1(d,1H)。ESMS m/z 245(M+1)。純度:95-98%(HPLC)。
【0211】
工程D:4-ヨード-1-(2-テトラヒドロピラニル)インダゾールの調製:CH
2Cl
2(1250ml)に、4-アミノ-1H-インダゾール(250.0g、1.024mole)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(126.0g、1.5mole)及びPPTS(2.57g、0.01mole)が入った混合物を、50℃まで2時間加熱した。反応体を室温まで冷却し、水(625ml)に注ぎ、層分離させ、水層をCH
2Cl
2(250ml)で抽出した。組合せた有機層を水(625ml)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、5-10%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、油(807.0g、60%)として4-ヨード-1-(2-テトラヒドロピラニル)インダゾールが提供された。
1H NMR(200MHz、CDCl
3)δ8.5(s,1H)、7.8(m,1H)、7.6(d,1H)、7.25(m,1H)、5.7(dd,1H)、4.2−3.8(dd,1H)、2.2−2.0(m,4H)2.0-1.8(m,4H)。ESMS m/z 329(M+1)。
【0212】
工程E:1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールの調製:DMSO(500ml)に、4-ヨード-1-(2-テトラヒドロピラニル)インダゾール(100g、0.304mole)、ビスピナカロトジボラン(96.4g、0.381mole)、PdCl
2(dppf)(8.91g、0.012mole)及び酢酸カリウム(85.97g、0.905mole)が入った混合物を、80℃まで2−3時間加熱した。完了後、反応体を室温まで冷却し、水(1500ml)を添加した。反応体を酢酸エチル(3x200ml)で抽出し、組合せた有機層を蒸発させ、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、5-10%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、粘度のある褐色の油(70.0g、70%)として1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾールが提供された。
1H NMR(CDCl
3)δ8.5(s,1H)、7.8(m,1H)、7.6(d,1H)、7.25(m,1H)、5.7(dd,1H)、4.2−3.8(dd,1H)、2.2−2.0(m,4H)2.0−1.8(m,4H)1.4−1.2(s,12H)。ESMS m/z 329(M+1)。
【0213】
実施例6 4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル(1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル))ピリミジン-2-イルアミン
クロロホルム(320ml)に4-メチルピリミジン-2-イルアミン(8.0g、0.073mol)が入った溶液に、N-ブロモスクシンイミド(13.7g、0.077mol)を添加した。反応混合物を暗所で18時間攪拌した。LC/MSにより、反応が完了したことが示された。混合物をDCMで希釈し、ついで、1NのNaOH水溶液とブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、5-ブロモ-4-メチルピリミジン-2-イルアミンを得た(12g、収率:86%)。
【0214】
ジオキサン(140ml)に、5-ブロモ-4-メチルピリミジン-2-イルアミン(5.0g、26mmol)、酢酸カリウム(7.83g、79.8mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(7.43g、29.2mmol)が入った混合物を、窒素下、20分攪拌し、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドジクロロメタン付加物(1.08g、1.33mmol)を、反応混合物に添加した。反応混合物を115℃まで、窒素下で18時間加熱した。完了時、混合物を冷却し、EtOAcを添加した。得られた混合物を超音波処理し、濾過した。付加的なEtOAcを使用し、固形物を洗浄した。組合せた有機抽出物を水で洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物を20〜100%のEtOAc/ヘキサンで溶出させるクロマトグラフィーにより精製し、4.5gの4-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル(1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル))ピリミジン-2-イルアミン(収率:74%)が生じた。
1H-NMR(DMSO、400MHz):δ8.28(s,1H)、6.86(br s,2H)、2.35(s,3H)、1.25(s,12H)。MS(ESI) m/e (M+H
+)236.15、154.07。
【0215】
実施例7 2,4,6-トリクロロ-5-ヒドロキシ-ピリミジン
工程1:6-ヒドロキシ-5-メトキシ-1H-ピリミジン-2,4-ジオン,ナトリウム
窒素雰囲気下、ナトリウム金属(1.15g、0.05mole)を、40℃で、エタノール(4Åの分子ふるい上で乾燥、50mL)に滴下し、溶液が形成されるまで、混合物を攪拌した。尿素(3.0g、0.05mole)を添加し、完全に溶解するまで、混合物を100℃で15分加熱した。反応混合物をわずかに冷却し、メトキシメチルマロナート(8.1g、0.05mole)を添加し、ピンク/白色の沈殿物がすぐに形成された。さらに乾燥エタノール(10mL)を添加し、攪拌混合物を保持した。得られた懸濁液を100℃(還流)で4時間加熱した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物を高真空下で乾燥させ、分析又は精製をすることなく、次の工程で使用される、ピンク/白色の固形物として、6-ヒドロキシ-5-メトキシ-1H-ピリミジン-2,4-ジオン,ナトリウム塩を得た。
【0216】
工程2:2,4,6-トリクロロ-5-メトキシ-ピリミジン
6-ヒドロキシ-5-メトキシ-1H-ピリミジン-2,4-ジオン,ナトリウム塩(21mmol)をオキシ塩化リン(20mL)に懸濁させ、混合物を2つの20mLのマイクロ波反応バイアルに分けた。反応混合物を、マイクロ波照射を使用し、130−140℃(〜10−12バール)で30分加熱した(かなり圧力上昇)。冷却した反応混合物を注意深く組合せ、温(約40℃)水に注ぎ、得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出し、組合せた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮し、結晶性の黄色/褐色の固形物として2,4,6-トリクロロ-5-メトキシ-ピリミジンが得られた(3.75g、84%)。1H NMR(CDCl
3):3.98(3H,s)。
【0217】
工程3:窒素雰囲気下、DCM(200mL)に2,4,6-トリクロロ-5-メトキシ-ピリミジン(4.0g、18.7mmol)が入った溶液を、0℃まで冷却し、三臭化ホウ素(正味、6.6mL、65mmol)で処理した。室温で18時間攪拌した後、LCMS分析により、反応が完了したことが示された。反応混合物を冷却し、メタノール(25mL)を用いて注意深く希釈し、反応混合物を水(200mL)で希釈した。水層をDCMで洗浄し、組合せた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮し、淡黄色の固形物として2,4,6-トリクロロ-5-ヒドロキシ-ピリミジンが得られた(2.55g、71%)。
13C NMR(DMSO-d
6):149.23(C)、145.25(C)、145.08(C)。LCMS:R
T=2.65/2.77[M-H]
−=197/199。
【0218】
実施例101 1-[4-(3a,8-ジメチル-7-モルホリン-4-イル-3,3a,8,8a-テトラヒドロ-2h-1-オキサ-4,6,8-トリアザ-シクロペンタ[a]インデン-5-イル)-フェニル]-3-エチル-ウレア101
【0219】
工程1:無水N,N-ジメチルホルムアミド(21mL)に、2,4-ジクロロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(2.67g、14.2mmol)、メタンスルホン酸メチルエステル(1.26mL、14.9mmol)及び炭酸セシウム(9.25g、28.4mmol)が入った混合物を、N
2下、15時間、RT(室温)で攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を1:1の水/ブライン(3X)及びブライン(1X)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、白色の固形物として、2.50g(87.1%)の2,4-ジクロロ-5-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジンを得た。MS(ESI) m/z:202.2/204.1[M+1]
+ 。
【0220】
工程2:N,N-ジメチルホルムアミド(36mL)に、2,4-ジクロロ-5-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン(1.25g、6.19mmol)、モルホリン(1.08mL、12.37mmol)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.37mL、13.61mmol)が入った混合物を、N
2下、15時間、RTで攪拌した。反応混合物を1:1のジエチルエーテル/酢酸エチルで希釈し、有機層を1:1の水/ブライン(3X)及びブライン(1X)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、白色の固形物として、1.47g(94.0%)の4-(2-クロロ-5-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンを得た。MS(ESI) m/z:253.1/255.1[M+1]
+。
【0221】
工程3:室温にて、tert-ブチルアルコール(50mL)と水(20mL)に、4-(2-クロロ-5-メチル-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(1.46g、5.78mmol)が入った攪拌混合物に、NBS(3.08g、17.33mmol)を添加した。反応混合物を30℃で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を水とブラインとブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、固形物として、2.45g(99.4%)の7,7-ジブロモ-2-クロロ-5-メチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オンを得た。MS(ESI) m/z:427[M+1]
+。
【0222】
工程4:0℃で、2Mの塩化アンモニウム水溶液(9.96mL、19.9mmol)とTHF(40mL)に、7,7-ジブロモ-2-クロロ-5-メチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オン(1.70g、3.99mmol)が入ったものに、亜鉛粉末(573.4mg、8.775mmol)を添加した。反応混合物をRTで30分攪拌し、ついでDCM(40mL)で希釈した。反応混合物をセライトパッドを通して濾過した。層分離させ、有機層を飽和したNaHCO
3水溶液、水、及びブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、固形物として、679mg(63.4%)の2-クロロ-5-メチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オンを得た。MS(ESI) m/z:269.2[M+1]
+。
【0223】
工程5:N
2下、−78℃で、無水THF(25mL)に2-クロロ-5-メチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オン(466.0mg、1.73mmol)が入ったものに、THF(3.8mL、3.8mmol)に1.0Mのリチウムヘキサメチルジシラジドが入ったものを滴下した。−78℃、N
2下で60分、反応混合物を攪拌した。ついで、ヨウ化メチル(0.32mL、5.20mmol)を添加し、反応混合物を周囲温度で18時間攪拌した。反応混合物を飽和したNH
4Cl水溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を水とブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製にて、20〜100%の酢酸エチル/ヘプタンで溶出させ、2の化合物:最初の溶離液として2-クロロ-5,7,7-トリメチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オン(169.0mg、32.8%);MS(ESI) m/z:297.0[M+1]
+、及び第2の溶離液として2-クロロ-5,7-ジメチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オン(63.8mg、13.0%);MS(ESI) m/z:283.2[M+1]
+が生じた。
【0224】
工程6:N
2下、−78℃で、無水THF(5mL)に、2-クロロ-5,7-ジメチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オン(92.0mg、0.32mmol)が入ったものに、THF(0.65mL、0.65mmol)に1.0Mのリチウムヘキサメチルジシラジドが入ったものを滴下した。−78℃、N
2下で60分、反応混合物を攪拌した。ついで、0.5mLのTHFに臭化アリル(0.062mL、0.72mmol)が溶解したものを添加し、反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。反応混合物を飽和したNH
4Cl水溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を水とブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製にて、10〜100%の酢酸エチル/ヘプタンで溶出させ、84.3mg(80.3%)の7-アリル-2-クロロ-5,7-ジメチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オンを得た。MS(ESI) m/z:323.1[M+1]
+。
【0225】
工程7:0℃まで冷却された、水(0.1mL)と無水THF(3.0m)に、7-アリル-2-クロロ-5,7-ジメチル-4-モルホリノ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-6(7H)-オン(80.0mg、0.25mmol)が入った攪拌溶液に、N-メチルモルホリン N-オキシド(34.8mg、0.29mmol)、続いてtert-ブタノール(0.033mL、0.025mmol)に2.5%の四酸化オシミウムが入ったものを添加した。N
2下、16時間、反応混合物を周囲温度で攪拌した。ついで、亜硫酸ナトリウム(312.4mg、2.48mmol)を添加し、反応混合物をRTで20分攪拌した。反応混合物を水で希釈し、ついで酢酸エチル(2x)で抽出した。組合せた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。ついで、粗中間体を無水THF(3.0mL)及び水(1.0)で希釈した。過ヨウ素酸ナトリウム(79.5mg、0.372mmol)を添加し、反応混合物を1分超音波処理し、ついでRTで2日間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を水とブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、80.4mg(99%)の2-(2-クロロ-5,7-ジメチル-4-モルホリノ-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)アセトアルデヒドを得た。MS(ESI) m/z:325.1[M+1]
+。
【0226】
工程8:0℃で、THF(3.7mL)及びメタノール(0.25mL)に、2-(2-クロロ-5,7-ジメチル-4-モルホリノ-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン−7-イル)アセトアルデヒド(80.4mg、0.248mmol)が入った攪拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(20.6mg、0.55mmol)を1回で添加した。N
2下、周囲温度で5時間、反応混合物を攪拌し、ついで酢酸エチルで希釈した。有機層を水とブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製にて、15〜100%の酢酸エチル/ヘプタンで溶出させ、76mg(99%)の4-(2-クロロ-5-メチル-{3a,6-ジメチルヘキサヒドロ-2H-フロ[2,3-b]ピロロ}[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンを得た。MS(ESI) m/z:311.2[M+1]
+。
【0227】
工程9:マイクロ波バイアルに、4-(2-クロロ-5-メチル-{3a,6-ジメチルヘキサヒドロ-2H-フロ[2,3-b]ピロロ}[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(70.0mg、0.225mmol)、4-ニトロフェニルボロン酸ピナコールエステル(70.1mg、0.281mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18.2mg、0.016mmol)、炭酸ナトリウム(41.1mg、0.38mmol)、及び脱気された炭酸カリウム(49.8mg、0.36mmol)を配した。脱気されたアセトニトリル(3.5mL)と脱気された水(1.0)を添加した。120℃で15分、反応混合物にマイクロ波照射を施した。冷却された反応体を酢酸エチルで希釈し、ついで、反応混合物をセライトパッドを通して濾過し、過度のPdを除去した。有機層を水とブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製にて、10〜100%の酢酸エチル/ヘプタンで溶出させ、75.3mg(84.1%)の4-(5-メチル-2-(4-ニトロフェニル)-{3a,6-ジメチルヘキサヒドロ-2H-フロ[2,3-b]ピロロ}[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンを得た。MS(ESI) m/z:398.3[M+1]
+。
【0228】
工程10:エタノール(4.7mL)と水(3.1mL)に、4-(5-メチル-2-(4-ニトロフェニル)-{3a,6-ジメチルヘキサヒドロ-2H-フロ[2,3-b]ピロロ}[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(78.0mg、0.196mmol)が溶解した攪拌溶液に、塩化アンモニウム(210mg、3.93mmol)、続いて鉄(54.8mg、0.982mmol)を添加した。反応混合物を95℃で2時間攪拌し、ついで、10%のMeOH/DCM、及び飽和したNaHCO
3水溶液で希釈した。反応混合物を超音波処理し、ついで、セライトパッドを通して濾過し、鉄を除去した。濾液をDCM(3x)で抽出し、組合せた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、白色の泡として、68.0mg(94.2%)の4-(5-メチル-4-モルホリノ-{3a,6-ジメチルヘキサヒドロ-2H-フロ[2,3-b]ピロロ}[3,2-d]ピリミジン-2-イル)アニリンを得た。MS(ESI) m/z:368.2[M+1]
+。
【0229】
工程11:無水1,2-ジクロロエタン(1.4mL)に、4-(5-メチル-4-モルホリノ-{3a,6-ジメチルヘキサヒドロ-2H-フロ[2,3-b]ピロロ}[3,2-d]ピリミジン-2-イル)アニリン(17.4mg、0.047mmol)が入った攪拌溶液に、イソシアン酸エチル(0.037mL、0.47mmol)を添加し、N
2下で2時間、50℃で、反応混合物を攪拌した。MeOH(1mL)で反応をクエンチした。減圧下で揮発性溶媒を除去し、粗物をHPLCにより精製し、白色の綿毛状固形物として、11.50mg(55.4%)の101を得た。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.57(s,1H)、8.14(d,J=8.8Hz,2H)、7.45(d,J=8.8Hz,2H)、6.12(t,J=5.6Hz,1H)、4.98(s,1H)、3.87(t,J=7.0Hz,1H)、3.84−3.66(m,4H)、3.60−3.48(m,2H)、3.43−3.36(m,1H)、3.34−3.28(m,2H)、3.16−3.06(m,2H)、2.81(s,3H)、2.15(dd,J=12.2,3.4Hz,1H)、2.03−1.88(m,1H)、1.47(s,3H)、1.06(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ESI)m/z:439.2[M+1]
+。
【0230】
実施例102 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6h-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-4-メチルピリミジン-2-アミン102
トルエン(9mL)に、2-(2-(2-アミノ-4-メチルピリミジン-5-イル)-9-(2-ヒドロオキシエチル)-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール(550mg、1.3mmol)とTFA(0.36mL、4.7mmol)が入った混合物を、110℃で加熱し、4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、真空で濃縮した。分析用LC-MSにより、環状生成物への転換、並びに副産物、2-(2-(2-アミノ-4-メチルピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-8-(プロプ-1-エン-2-イル)-9H-プリン-9-イル)エタノールの除去が示された。粗残留物をDMF(1mL)に溶解させ、調製用rp-HPLCにより精製した。このプロセスにより、302mg(収率57%)の102が提供された。MS(ESI+):m/z397.4(M+H+)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.79(s,1H)、6.78(s,2H)、4.20(s,4H)、4.12(s,4H)、3.74(s,5H)、2.63(s,4H)、1.58(s,7H)。
【0231】
実施例103 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン103
工程1:2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール
THF(400mL)において、4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(20.0g、0.062mol)を−42℃まで冷却した。n-ブチルリチウムの溶液(ヘキサンに2.5M、48mL、0.12mol)を10分以上かけて滴下した。混合物は徐々に黄色になった。ついで、反応混合物を−42℃で30分攪拌し、ついで、無水アセトン(10mL、0.1mol)を1回で添加した。得られた反応混合物を、ゆっくりと0℃まで、2時間以上かけて温めた。その後、混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出し、MgSO
4上で乾燥させた。スラリーを濾過し、真空で濃縮し、黄色の固形物として、2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール(23g、98%)が提供されたMS(ESI+):m/z382.1(M+H
+)2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール。
【0232】
工程2:2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール(23g、0.06mol)をMeOH(270mL)に懸濁させ、触媒量のp-トルエンスルホン酸一水和物(1.22g、7.1mmol)を添加した。反応混合物を50℃まで加熱し、16時間攪拌した。加熱の延長により、溶液は均質になった。LC-MSにより、THP-脱保護生成物への、完全な転換が示された。反応混合物を、MeOHが完全に除去されるまで濃縮し、その後、得られた固形物を水とEtOAcで希釈した。相を分配させ、水相をEtOAcで3回抽出し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール(約15.0g、50.4mmol)を、DMF(200mL)に、1,2-ジブロモエタン(8.7mL、100mmol)と炭酸セシウム(41.0g、126mmol)が入ったもので処理した。反応混合物を90℃で1.5時間加熱した。LC-MSにより環状生成物への完全な転換が示され、〜10%のE2除去生成物が存在していた。反応混合物を室温まで冷却し、1NのHClとEtOAc(50:50)を含有する分別漏斗に注いだ。水層をEtOAcで数回抽出し、組合せた有機物の一部を水で1回洗浄した。MgSO
4上で乾燥させた後、濾過し、濃縮すると、油性の粗残留物が生じた。この物質を300−g ISCOカラムに充填し、低勾配のフラッシュカラムクロマトグラフィー(15-30%でヘプタンにEtOAc)により精製した。所望の生成物を含有するフラクションを濃縮し、高圧下で一晩、乾燥させ、14.3g(収率88%)の2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンを得た。MS(ESI+):m/z324.2(M+H
+)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ4.07(m,8H)、3.72(m,4H)、1.57(s,6H)。
【0233】
工程3:1,2-ジメトキシエタン(5.1mL)に2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(180mg、0.56mmol)が入ったものを、水(1.7mL)に、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-diオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン25(180mg、0.83mmol)と1.0Mの炭酸セシウムが入ったもので添加した。反応混合物を5分脱気し、窒素雰囲気で再循環させた。ついで、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリド(54mg、0.067mmol)を添加し、混合物を脱気して、再度、再循環させた。ついで、140℃で20分、反応バイアルにマイクロ波照射を施した。反応中に形成した固形状沈殿物を濾過し、過度の水ですすいだ。沈殿物をDCMに溶解させ、FCC(40g、DCMに0.5-4%のMeOH、ゆっくりの勾配)により精製し、黄色のパウダーとして、103を単離した(56mg、収率27%)。MS(ESI+):m/z383.1(M+H
+)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.09(s,2H)、7.00(s,2H)、4.23(m,4H)、4.13(m,4H)、3.79−3.68(m,4H)、2.50(s,6H)。
【0234】
実施例104 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)ピリジル-2-アミン104
2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(180mg、0.56mmol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(240mg、0.83mmol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、104が得られた(204mg、収率70%)。LC/MS(ESI+):m/z450(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.47(s,1H)、6.82(s,1H)、6.70(s,2H)、4.19(s,4H)、4.11(s,4H)、3.71(s,4H)、1.59(s,6H)。
【0235】
実施例105 5-(4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン105
工程1:4-(2-クロロ-8-ヨード-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン
−42℃で、無水THF(23ml)に4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(1.0g、3.1mmol)とN,N,N',N'-テトラメチレンジアミン(0.7mL、4.6mmol)が入った溶液に、ヘキサンに2.5Mのn-ブチルリチウムが入った溶液(4.3mL、11.0mmol)を、反応フラスコの側面に滴下した。反応体を低温で攪拌し、1時間保持し、その後、1-クロロ-2-ヨードエタン(1.4mL、15mmol)を導入した。1.5時間、攪拌し続けた。LC-MSにより、反応が、所望の生成物への完全な転換に達したことが示された。その後、反応混合物をクエンチし、飽和したNH
4Cl水溶液でワークアップし、EtOAcで(3回)抽出し、、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、LC−Mにより、>90%純度と測定された4-(2-クロロ-8-ヨード-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(1.4g、収率84%)がえ得られた。MS(ESI+):m/z450.1(M+H
+)。
【0236】
工程2:4-(2-クロロ-8-ヨード-9-(3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)プロピル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン
メタノール(6mL)に4-(2-クロロ-8-ヨード-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(0.655g、1.46mmol)が入った懸濁液に、触媒量のp-トルエンスルホン酸(25mg、0.14mmol)を添加した。反応混合物を50℃で一晩加熱した。この後、混合物を室温まで冷却し、真空蒸発により、メタノールの量を低減させた。得られた残留物を飽和したNaHCO
3水溶液で希釈した。形成した沈殿物を濾過により収集した。無水DMF(2.5mL)に溶解される、白色の固形物として、全体で、295mg(56%)の4-(2-クロロ-8-ヨード-9H-プリン-6-イル)モルホリンを得た。炭酸セシウム(0.53g、1.61mmol)を添加し、混合物を23℃で10分攪拌した。その後、1-(2H-3,4,5,6-テトラヒドロピラン-2-イルオキシ)-3-ブロモプロパン(0.54g、2.42mmol)を混合物に導入した。得られた反応混合物を50℃で2時間加熱した。この期間の終わりに、完全な転換が観察された。反応体を1NのHCl及びEtOAcで希釈して作製した。相分離させ、水層をEtOAcで2回抽出した。組合せた有機体の一部を、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残留物をFCC(40gのシリカゲルカラム、ヘプタンに0-50%のEtOAc)で精製し、淡黄色の固形物として、385mg(収率94%)の4-(2-クロロ-8-ヨード-9-(3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)プロピル)-9H-プリン-6-イル)モルホリンを得た。MS(ESI+):m/z508.0(M+H
+)。
【0237】
工程3:2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン
メタノール(5mL)に、4-(2-クロロ-8-ヨード-9-(3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イルオキシ)プロピル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(0.39g、0.8mmol)が入ったものに、p-トルエンスルホン酸(10mg、0.08mmol)を添加した。反応体を50℃で30分加熱し、沈殿物で、シグナル伝達反応の完了を観察した。このことを分析用LC-MSで確認した。反応混合物を真空で濃縮すると、3-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン-1-オールを得た。ヨウ化銅(I)(9mg、0.05mmol)、ピコリン酸(10mg、0.09mmol)及びリン酸カリウム(0.4g、1.9mmol)を、オーブン乾燥させた50mLの丸底フラスコにおいて組合せ、N
2雰囲気にて、排出/再循環させた。その後、3-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン-1-オールを無水ジメチルスルホキシド(6.7mL)に溶解させ、シリンジを介して導入した。全混合物を80℃で20時間加熱した。LC-MSにより、所望の生成物への良好な転換が示された。反応混合物を室温まで冷却し、水及びEtOAcで希釈し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残留物をFCC(40gのシリカゲルカラム、ヘプタンに0-100%のEtOAc)で精製し、112mgの2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン(40%)を得た。MS(ESI+):m/z296.2(M+H
+)。
【0238】
工程4:水(0.8mL、0.8mmol)及びアセトニトリル(0.8mL)に、2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン(112mg、0.38mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン25(0.1g、0.454mmol)、1Mの炭酸セシウムが入ったものを、10-mLのCEMマイクロ波反応バイアルに配し、キャップした。フラスコを真空下でゆっくりと排気し、窒素雰囲気で置き換えた。
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(43.8mg、0.038mmol)を導入し、排出/N
2サイクルを繰り返した。140℃で20分、反応混合物にマイクロ波を照射した。LC-MSにより、転換の完了が示された。混合物を、EtOAcを用いて溶出させる、セライト(登録商標)の短プラグを通して濾過し、その後、真空で濃縮した。残留物をrp-HPLCにより精製し、105が提供された(62.3mg、収率46%)。MS(ESI+):m/z355.1(M+H
+)。
【0239】
実施例106 5-(4-モルホリノ-6,7,8,9-テトラヒドロピリド[2,1-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン106
工程1:4-(8-(4-ブロモブチル)-2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン
THF(110mL)に、4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(実施例118)(5.0g、15mmol)とN,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(3.5mL、23mmol)が入った溶液を、−42℃まで冷却し、ヘキサンに2.5Mのn-ブチルリチウムが入った溶液(22mL、54mmol)を、5分以上かけて滴下して処理した。−42℃で30分後、1,4-ジブロモ-ブタン(8.9mL、75mmol)を添加し、反応混合物を0℃まで、1時間以上かけてゆっくりと温め、ついで、90分、周囲温度まで温めた。混合物をNH
4Clの飽和溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水層を酢酸エチル(3x)に抽出し、組合せた有機体を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の固形物として、4-(8-(4-ブロモブチル)-2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリンが提供された(1.1g、15%)。LC/MS(ESI+):m/z459(M+H)。
【0240】
工程2:4-(8-(4-ブロモブチル)-2-クロロ-9H-プリン-6-イル)モルホリン
メタノール(10mL)に、4-(8-(4-ブロモブチル)-2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(1.1g、2.4mmol)が入った懸濁液を、p-トルエンスルホン酸(40mg、0.24mmol)で処理し、50℃で一晩加熱した。溶媒を真空で除去したところ、任意のさらなる精製をすることなく次の工程で使用される、白色の固形物として、4-(8-(4-ブロモブチル)-2-クロロ-9H-プリン-6-イル)モルホリンが提供された(880mg、定量的)。LC/MS(ESI+):m/z375(M+H)。
【0241】
工程3:4-(2-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロピリド[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリン
DMSO(6.7mL)に、4-(8-(4-ブロモブチル)-2-クロロ-9H-プリン-6-イル)モルホリン(880mg、2.4mmol)が入った懸濁液を、炭酸セシウム(1.5g、4.7mmol)で処理し、50℃で1時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、水とDCMで希釈し、層分離させた。水相をDCM(3x)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の固形物として、4-(2-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロピリド[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリンが提供された(460mg、67%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ4.28−4.03(m,4H)、4.00(m,2H)、3.69(m,4H)、2.90(m,2H)、2.01-1.86(m,4H)。LC/MS(ESI+):m/z294(M+H)。
【0242】
工程4:一般的手順に従い、MeCN(2.6mL)及び1.0MのNa
2CO
3(2.0mL)に、4-(2-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロピリド[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリン(310mg、1.0mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(300mg、1.4mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(61mg、52umol、5.0mol%)を懸濁させたものを、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をHPLCを介して精製し、白色の固形物として、106が提供された(220mg、60%)。
1H NMR(500MHz、DMSO)δ9.09(s,2H)、7.01(s,2H)、4.23(s,4H)、4.08(s,2H)、3.73(s,4H)、2.92(s,2H)、2.00(s,2H)、1.93(s,2H)。LCMS:R
T=6.13分、M+H
+=353.1。
【0243】
実施例107 5-(4-モルホリノ-6,7,8,9-テトラヒドロピリド[2,1-e]プリン-2-イル)ピリジン-2-アミン107
MeCN(1.2mL)及び1.0MのNa
2CO
3(水性)(0.94mL)に、実施例106の4-(2-クロロ-6,7,8,9-テトラヒドロピリド[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリン(150mg、0.50mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-アミン(140mg、0.64mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(29mg、25umol、5.0mol%)を懸濁させたものを、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をHPLCを介して精製し、白色の固形物として、107が提供された(170mg、63%)。
1H NMR(500MHz、DMSO)δ8.91(s,1H)、8.27(d,J=8.6Hz,1H)、6.48(d,J=8.5Hz,1H)、6.27(s,2H)、4.22(s,4H)、4.07(s,2H)、3.73(s,4H)、2.91(s,2H)、2.01(s,2H)、1.92(s,2H)。LCMS:R
T=6.23分、M+H
+=352.1。
【0244】
実施例108 5-(4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)ピリジル-2-アミン108
2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(80mg、0.0003mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-アミン(120mg、0.0004mol)を、マイクロ波鈴木カップリング条件下で反応させ、108が得られた(40mg、収率40%)。LC/MS(ESI+):m/z422(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.56−8.42(m,1H)、6.81(s,1H)、6.76(s,2H)、4.93(s,2H)、4.16(d,J=20.6Hz,8H)、3.80−3.58(m,4H)。
【0245】
実施例109 5-(4-モルホリノ-7,8-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,1-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン109
工程1:4-(9-アリル-2-クロロ-8-ヨード-9H-プリン-6-イル)モルホリン
4-(2-クロロ-8-ヨード-9H-プリン-6-イル)モルホリン(500mg、1.0mmol)を、周囲温度で10分、DMF(4.2mL)に炭酸セシウム(890mg、2.7mmol)が入ったものと共に攪拌した。臭化アリル(0.36mL、4.1mmol)を導入し、反応混合物を50℃で2時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、ブラインとDCMで希釈し、層分離させた。水相をDCM(3x)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の泡として、4-(9-アリル-2-クロロ-8-ヨード-9H-プリン-6-イル)モルホリンが提供された(480mg、90%)。
1H NMR(500MHz、DMSO)δ5.94(d,J=10.6Hz,2H)、5.76(s,1H)、5.19(d,J=10.3Hz,2H)、4.79(d,J=16.9Hz,2H)、4.69(s,2H)、3.73(s,4H)。LC/MS(ESI+):m/z406(M+H)。
【0246】
工程2:4-(2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリン
4-(9-アリル-2-クロロ-8-ヨード-9H-プリン-6-イル)モルホリン(230mg、0.57mmol)を、周囲温度で、ヘキサン(1.7mL)に0.50Mの9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナンが入った溶液に添加した。THFを添加し、反応混合物を可溶化させた。ヘキサン(1.7mL)に0.50Mの9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナンが入ったもので、転換は促進されず、反応混合物を15時間攪拌した。リン酸カリウム一水和物(200mg、0.85mmol)とテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(16mg、14umol、2.5mol%)を添加し、反応混合物を60℃で15時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、水とDCMで希釈し、層分離させた。水相をDCM(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、固形物として、4-(2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリンが提供された(32mg、20%)。LC/MS(ESI+):m/z280(M+H)。
【0247】
工程3:MeCN(0.28ml)及び1.0MのNa
2CO
3(0.22mL)に、4-(2-クロロ-7,8-ジヒドロ-6H-ピロロ[2,1-e]プリン-4-イル)モルホリン(32mg、0.11mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(33mg、0.15mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(6.6mg、5.7umol、5.0mol%)を懸濁させたものを、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をHPLCを介して精製し、白色の固形物として、109が提供された(1.7mg、4.4%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.99(s,1H)、7.75(s,1H)、6.95(d,J=1.5Hz,1H)、6.92(s,1H)、6.88(s,1H)、6.02(s,1H)、5.85(hept,J=6.6Hz,1H)、4.65(s,1H)、4.50−4.36(m,6H)、3.73(s,6H)、2.24(s,3H)、1.44(d,J=6.6Hz,6H)。LCMS:R
T=3.48分、M+H
+=339.1。
【0248】
実施例110 6,6-ジメチル-4-モルホリノ-2-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン110
2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(100mg、0.0003mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(110mg、0.00046molを、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、110が得られた(54mg、収率50%)。LC/MS(ESI+):m/z406(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ11.75(s,1H)、9.27(d,J=1.8Hz,1H)、8.88(d,J=1.6Hz,1H)、7.60−7.41(m,1H)、6.57(d,J=1.6Hz,1H)、4.29(s,4H)、4.17(dd,J=18.0,5.1Hz,4H)、3.88−3.69(m,4H)、1.60(s,6H)。
【0249】
実施例111 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-2-アミン111
2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(100mg、0.0003mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-アミン(110mg、0.0005mol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、111が得られた(75mg、収率70%)。LC/MS(ESI+):m/z382(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ 8.92(d,J=2.1Hz,1H)、8.27(dd,J=8.7,2.2Hz,1H)、8.16(s,1H)、6.49(d,J=8.7Hz,1H)、6.26(s,2H)、4.22(s,4H)、4.12(s,4H)、3.86−3.65(m,4H)、1.57(s,6H)。
【0250】
実施例12 5-(4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン-7,1'-シクロプロパン]-2-イル)ピリミジン-2-アミン112
工程1:1-(2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)エチル)シクロプロパノール
ジエチルエーテル(37mL)に3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン酸エチル(500mg、1.5mmol)が入った溶液を、周囲温度で90分、チタニウム(IV)エトキシド(31uL、0.15mmol)で処理し、ついで、エーテル(0.98mL、2.9mmol)に3.0Mの臭化エチルマグネシウムが入ったものを滴下した。チタニウム(IV)エトキシド(31uL、0.15mmol)と、エーテル(0.98mL、2.9mmol)に3.0Mの臭化エチルマグネシウムが入ったものの添加により、部分的転換が促進された。2時間後、反応混合物を1.0MのHCl水溶液(20mL)でクエンチし、セライトプラグを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。混合物を水と酢酸エチルで希釈し、層分離させた。水相をEtOAc(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、無色の固形物として、1-(2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)エチル)シクロプロパノールが提供された(220mg、46%)。LC/MS(ESI+):m/z324(M+H)。
【0251】
工程2:1-(2-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)エチル)シクロプロパノール
THF(4.9mL)に、1-(2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)エチル)シクロプロパノール(220mg、0.68mmol)とN,N,N',N'-テトラメチルエチレン-ジアミン(0.15mL、1.0mmol)が入った溶液を、−42℃で、ヘキサンに2.5Mのn-ブチルリチウムが入った溶液(1.5mL、3.7mmol)を、5分以上かけて、滴下して処理した。−42℃で30分後、1-クロロ-2-ヨードエタン(0.31mL、3.3mmol)を添加し、反応混合物を、1時間以上かけてゆっくりと0℃まで温めた。混合物をNH
4Clの飽和溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水層を酢酸エチル(3x)に抽出し、組合せた有機体を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、無色の固形物として、1-(2-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)エチル)シクロプロパノールが提供された(220mg、71%)。LC/MS(ESI+):m/z450(M+H)。
【0252】
工程3:2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン-7,1'-シクロプロパン]
ヨウ化銅(I)(4.6mg、24umol)、ピコリン酸(6.0mg、48umol)及びリン酸カリウム(210mg、0.97mmol)を、オーブン乾燥させた丸底フラスコにおいて組合せ、N
2で排出/再循環させた(3x)。その後、DMSO(3.4mL)に1-(2-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)エチル)シクロプロパノール(220mg、0.48mmol)が溶解した溶液を、シリンジを介して導入した。反応混合物を80℃で20時間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、水と酢酸エチルで希釈し、層分離させた。水相をEtOAc(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、黄色の固形物として、2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン-7,1'-シクロプロパン]が提供された(41mg、26%)。LC/MS(ESI+):m/z322(M+H)。
【0253】
工程4:MeCN(0.28mL)及び1.0MのNa
2CO
3(0.22mL)に、2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン-7,1'-シクロプロパン](37mg、0.11mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(33mg、0.15mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(6.6mg、5.7umol、5.0mol%)を懸濁させたものを、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をHPLCを介して精製し、白色の固形物として、112が提供された(22mg、50%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.07(s,2H)、6.96(s,2H)、4.22(t,J=6.0Hz,2H)、4.11(s,4H)、3.75−3.65(m,4H)、2.26(t,J=5.9Hz,2H)、1.08(t,J=6.4Hz,2H)、0.90(t,J=6.6Hz,2H)。LCMS:
T=3.7分、M+H
+=381.1。
【0254】
実施例113 5-(4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン113
工程1:2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-カルバルデヒド
−78℃で、THF(100ml)に4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(5g、20mmol)が入った混合物に、テトラメチルエチレンジアミン(3.5mL、23mmol)、続いて2.5Mのn-buLi(9.3mL、23mmol)を滴下した。反応体を−78℃で1時間攪拌し、ついで、N,N-ジメチルホルムアミド(2.4mL、31mmol)を添加し、−78℃で1時間攪拌し続けた。反応体を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質をEtOAcで粉砕し、白色の固形物として、純粋な2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-カルバルデヒドが得られた(4.5g、収率80%)。LC/MS(ESI+):m/z353(M+H)。
【0255】
工程2:(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)メタノール
MeOH(22mL)に2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-カルバルデヒド(3.8g、11mmol)が入ったものを、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.817g、22mmol)で処理し、室温で1時間攪拌した。反応体を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-80%のEtOAc/ヘキサンで精製し、純粋な(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)メタノールが得られた(3.4g、収率89%)。LC/MS(ESI+):m/z354(M+H)。
【0256】
工程3:(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)メタノール
MeOH(20mL)に(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)メタノール(3.4g、0.0096mol)が入ったものを、触媒量のp-トルエンスルホン酸(0.25g、0.00144mol)で処理した。反応混合物を50℃まで一晩加熱し、ついで減圧下で濃縮した。残留物を水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、所定の乾燥度になるまで濃縮し、(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)メタノールが得られた(2.6g、収率100%)。LC/MS(ESI+):m/z271(M+H)。
【0257】
工程4:2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
DMF(14mL)に、(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)メタノール(1g、0.004mol)、1,2-ジブロモエタン(0.64mL、0.0074mol)及び炭酸セシウム(3.6g、0.011mol)が入った混合物を、90℃で12時間加熱した。反応混合物を濾過し、水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-50%のEtOAc/ヘキサンで精製し、2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンが得られた(0.7g、収率60%)。LC/MS(ESI+):m/z297(M+H)。
【0258】
工程5:2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(160mg、0.00056mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(180mg、0.00083mol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、ある程度の副産物、(2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-モルホリノ-9-ビニル-9H-プリン-8-イル)メタノール(7mg)と共に、113が得られた(40mg、収率15%)。LC/MS(ESI+):m/z355(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.10(s,2H)、7.00(s,2H)、4.91(s,2H)、4.34−4.07(m,8H)、3.90−3.63(m,4H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.10(s,2H)、7.35(dd,J=15.9,9.5Hz,1H)、7.05(s,2H)、6.47(d,J=15.9Hz,1H)、5.73(t,J=5.6Hz,1H)、5.28(d,J=9.4Hz,1H)、4.71(d,J=5.6Hz,2H)、4.27(s,4H)、3.88−3.63(m,4H)。
【0259】
実施例114 5-(4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-6,3’-オキセタン]-2-イル)ピリミジン-2-アミン114
工程1:3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)オキセタン-3-オール
−78℃で、THF(50ml)に4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(2.9g、9mmol)が入った混合物に、2.5Mのn-buLi(9mL、22mmol)を滴下した。反応体を−78℃で30分攪拌し、ついで、3-オキセタンオン(1.3mL、18mmol)を添加し、−78℃で2時間攪拌し続けた。反応体を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-100%のEtOAc/ヘキサンを用いる、Iscoクロマトグラフィーにより精製し、白色の固形物として、3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)オキセタン-3-オールが得られた(2.5g、収率70%)。LC/MS(ESI+):m/z397(M+H)。
【0260】
工程2:3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)オキセタン-3-オール
MeOH(50mL)に3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)オキセタン-3-オール(1.8g,0.0045mol)が入ったものを、触媒量のp-トルエンスルホン酸(78mg、0.00044mol)で処理した。反応混合物を50℃で一晩加熱し、ついで減圧下で濃縮した。残留物を水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、所定の乾燥度になるまで濃縮し、3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)オキセタン-3-オール(1.2g、収率84%)を得た。LC/MS(ESI+):m/z312(M+H)。
【0261】
工程3:2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-6,3'-オキセタン]
DMF(4mL)に、3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)オキセタン-3-オール(356mg、0.0011mol)、1,2-ジブロモエタン(0.21mL、0.0024mol)及び炭酸セシウム(1.13g、0.0034mol)が入った混合物を、90℃で12時間加熱した。反応混合物を濾過し、水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。。粗物質を0-80%のEtOAc/ヘキサンでiscoにより精製し、2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-6,3'-オキセタン](0.34μg、85%)を得た。LC/MS(ESI+):m/z339(M+H)。
【0262】
工程4:2-クロロ-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロスピロ[[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-6,3’-オキセタン](200mg、0.0006mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(210mg、0.00095mol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、114が得られた(0.123mg、収率60%)。LC/MS(ESI+):m/z397(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.10(s,2H)、7.02(s,2H)、4.97(d,J=7.1Hz,2H)、4.72(d,J=7.1Hz,2H)、4.29(s,4H)、4.16(s,4H)、3.90−3.62(m,4H)。
【0263】
実施例115 5-(7,7-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7h-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン115
工程1:3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン酸エチル
DMF(39mL)に4-(2-クロロ-9H-プリン-6-イル)モルホリン(3.0g、13mmol)が入った溶液を、炭酸セシウム(8.2g、25mmol)で処理し、周囲温度で10分攪拌した。3-ブロモプロパン酸、エチルエステル(6.8g、38mmol)を導入し、反応混合物を50℃で2時間加熱した。炭酸セシウム(8.2g、25mmol)及び3-ブロモプロパン酸、エチルエステル(6.8g、38mmol)の添加により、部分的転換が促進され、反応混合物を70℃で加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、ブラインとDMCで希釈し、層分離させた。水相をEtOAc(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の固形物として、3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン酸エチルが提供された(3.5g、83%)。LC/MS(ESI+):m/z340(M+H)。
【0264】
工程2:4-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)-2-メチルブタン-2-オール
0℃で、THF(30mL)に3-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン酸エチル(500mg、1.5mmol)が入った溶液を、THF(2.0mL)に3.0Mのメチルマグネシウムクロリドが入った溶液を滴下して処理した。0℃で90分後、反応混合物をNH
4Clの飽和溶液で処理し、ブラインとDCMで希釈し、層分離させた。水素をDCM(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の泡として、4-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)-2-メチルブタン-2-オールが提供された4-(452mg、94%)。LC/MS(ESI+):m/z326(M+H)。
【0265】
工程3:4-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)-2-メチルブタン-2-オール
THF(8.1mL)に、4-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)-2-メチルブタン-2-オール(360mg、1.1mmol)とN,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(0.25mL、1.7mmol)が入った溶液を、−42℃まで冷却し、ヘキサンに2.5Mのn-ブチルリチウムが入った溶液(BuLi、2.0mL、5.0mmol)を、5分以上かけて滴下して処理した。−42℃で30分後、1-クロロ-2-ヨードエタン(0.51mL、5.4mmol)を添加し、反応混合物を0℃まで、1時間以上かけてゆっくりと温めた。混合物をNH
4Clの飽和溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水層を酢酸エチル(3x)に抽出し、組合せた有機体を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の泡として、4-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)-2-メチルブタン-2-オールが提供された(390mg、78%)。LC/MS(ESI+):m/z452(M+H)。
【0266】
工程4:2-クロロ-7,7-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン
ヨウ化銅(I)(3.2mg、17umol)、ピコリン酸(4.1mg、33umol)及びリン酸カリウム(140mg、0.67mmol)を、オーブン乾燥させた丸底フラスコにおいて組合せ、N
2で排出/再循環させた(3x)。その後、DMSO(2.4mL)に4-(2-クロロ-8-ヨード-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)-2-メチルブタン-2-オール(150mg、0.33mmol)が溶解した溶液を、シリンジを介して導入した。反応混合物を80℃で20時間加熱した。ヨウ化銅(I)(3.2mg、17umol)、ピコリン酸(4.1mg、33umol)及びリン酸カリウム(140mg、0.67mmol)の添加により、部分的転換が促進され、反応混合物を80℃で20時間攪拌し続けた。反応混合物を周囲温度まで冷却し、水と酢酸エチルで希釈し、層分離させた。水相をEtOAc(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の固形物として、2-クロロ−7,7-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリンが提供された(61mg、56%)。LC/MS(ESI+):m/z324(M+H)。
【0267】
工程5:MeCN(0.46mL)及び1.0MのNa
2CO
3(水性)(0.36mL)に、2-クロロ-7,7-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ−7H-[1,3]オキサジノ[2,3-e]プリン(61mg、0.19mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(54mg、0.24mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(11mg、9.4umol、5.0mol%)を懸濁させたものを、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をHPLCを介して精製し、白色の固形物として、115が提供された(27mg、37%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.06(s,2H)、6.95(s,2H)、4.18−4.06(m,6H)、3.75−3.65(m,4H)、2.15(t,J=6.2Hz,2H)、1.46(s,6H)。LCMS:R
T=2.75分、M+H
+=383.1。
【0268】
実施例116 5-(4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-2-アミン116
実施例139と140の2-クロロ-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(100mg、0.0003mol)、及び5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-アミン(120mg、0.00055mol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、116が得られた(56mg、収率6%)。LC/MS(ESI+):m/z422(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.94(d,J=2.0Hz,1H)、8.28(dd,J=8.7,2.2Hz,1H)、6.50(d,J=8.7Hz,1H)、6.32(s,2H)、5.87(q,J=6.9Hz,1H)、4.49−4.10(m,8H)、3.75(t,J=4.6Hz,4H)。
【0269】
実施例117 5-(6,6-(ヘキサジュウテリオ)ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン117
工程1:2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-1,3-ヘキサジュウテリオ−プロパン-2-オール
−78℃で、THF(100mL)に4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(5g、0.02mol)が入った混合物に、2.5Mのn-buLi(12mL、0.031mol)を滴下した。反応体を−78で30分攪拌し、ついで、アセトン-d6(2.5mL、0.034mol)を添加し、−78℃で2時間攪拌し続けた。反応体を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-100%のEtOAc/ヘキサンを用いる、Iscoクロマトグラフィーにより精製し、白色の固形物として、純粋な2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-1,3-ヘキサジュウテリオ-プロパン-2-オールが得られた(5.7g、収率95%)。LC/MS(ESI+):m/z389(M+H)。
【0270】
工程2:2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)-1,3-ヘキサジュウテリオ−プロパン-2-オール
MeOH(59mL)に2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-1,3-ヘキサジュウテリオ−プロパン-2-オール(5.7g、0.015mol)が入ったものを、触媒量のp-トルエンスルホン酸(253mg、0.00147mol)で処理した。反応混合物を50℃まで一晩加熱し、ついで減圧下で濃縮した。残留物を水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、所定の乾燥度になるまで濃縮し、2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)-1,3-ヘキサジュウテリオ−プロパン-2-オールが得られた(4.5g、収率100%)。LC/MS(ESI+):m/z304(M+H)。
【0271】
工程3:2-クロロ-6,6-(ヘキサジュウテリオ)ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
DMF(4mL)に、2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)-1,3-ヘキサジュウテリオ−プロパン-2-オール(2g、0.006mol)、1,2-ジブロモエタン(1.13mL、0.013mol)及び炭酸セシウム(6.4g、0.02mol)が入った混合物を、90℃で12時間加熱した。反応混合物を濾過し、水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-80%のEtOAc/ヘキサンで精製し、2-クロロ-6,6-(ヘキサジュウテリオ)ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンが得られた(1.64g、収率82%)。LC/MS(ESI+):m/z231(M+H)。
【0272】
工程4:2-クロロ-6,6-(ヘキサジュウテリオ)ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(1.6g、0.0048mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(1.6g、0.00073mol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、117が得られた(600mg、収率32%)。LC/MS(ESI+):m/z389(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.09(s,1H)、7.00(s,1H)、4.23(s,2H)、4.10(t,J=13.7Hz,2H)、3.85−3.67(m,2H)。
【0273】
実施例118 (S)-5-(6-エチル-6-メチル4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン118
工程1:2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)ブタン-2-オール
THF(100mL)に4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(5.0g、15mmol)が入った溶液を−42℃まで冷却し、ヘキサンに2.5Mのn-ブチルリチウム(n-BuLi)が入った溶液(12.35mL、31mmol)を、5分以上かけて滴下して処理した。−42℃で5分後、2-ブタノン(3.1mL、34mmol)添加し、反応混合物を0℃まで、2時間以上かけてゆっくりと温めた。混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。水層を酢酸エチル(3x)に抽出し、組合せた有機体を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮し、黄-オレンジ色の泡として、2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)ブタン-2-オール(定量的)が提供された。LC/MS(ESI+):m/z396(M+H)。
【0274】
工程2:2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)ブタン-2-オール
メタノール(110mL)に、 2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)ブタン-2-オール(3.87g、9.8mmol)が入った懸濁液を、p-トルエンスルホン酸(170mg、0.98mmol)で処理し、50℃で一晩加熱した。溶媒を真空で除去したところ、任意のさらなる精製をすることなく次の工程で使用される、白色の固形物として、2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)ブタン-2-オールが提供された(3.0g、定量的)。LC/MS(ESI+):m/z312(M+H)。
【0275】
工程3:2-クロロ-6-エチル-6-メチル4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)ブタン-2-オール(1.0g、3.3mmol)をDMF(13mL)に溶解させ、1,2-ジブロモエタン(0.57mL、6.6mmol)及び炭酸セシウム(3.2g、9.9mmol)で処理した。反応混合物を90℃で2時間加熱し、周囲温度まで冷却した。混合物を水とDCMで希釈し、層分離させた。水相をDCM(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の固形物として、2-クロロ-6-エチル-6-メチル4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンが提供された(730mg、66%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ4.22(m,4H)、4.01(m,2H)、3.78−3.63(m,4H)、2.01(s,2H)、1.87−1.73(m,2H)、1.49(s,3H)、0.77(t,J=7.4Hz,3H)。LC/MS(ESI+):m/z338(M+H)。
【0276】
工程4:MeCN(5.2mL)及び1.0MのNa
2CO
3(水性)(4.1mL)に、2-クロロ-6-エチル-6-メチル4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(730mg、2.2mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(620mg、2.8mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(120mg、0.11mmol、5.0mol%)を懸濁させたものを、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物を、30分以上、35mL/分にて、SFC(条件A)により精製し、2つのエナンチオマー118と120を分離させ、白色の固形物として、118が提供された(120mg及び116mg、30%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.09(s,2H)、7.00(s,2H)、4.29−4.01(m,8H)、3.80−3.68(m,4H)、2.00(dq,J=14.5,7.3Hz,1H)、1.84(dt,J=14.4,7.2Hz,1H)、1.52(s,3H)、0.82(t,J=7.3Hz,3H)。LCMS:R
T=9.49分、M+H
+=397.1。エナンチオマー118と120を分析し、キラルLCMSで分離させた。rt=1.20分及び1.65分で、移動相A=CO2、移動相B=メタノール、均一濃度25%B、5ml/分の流量、40℃、ChiralCel OJ(4.6x50mm、3ミクロン粒子、230nmでのUV検出、Berger Analytical SFC/MS
【0277】
実施例119 5-(6,6,9-トリメチル4-モルホリノ-6h-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン119
工程1:2-(2-クロロ-8-(2-hydrオキシプロパン-2-イル)-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン酸メチル
2-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)プロパン-2-オール(4.6g、15mmol)をDMF(16mL)に溶解させ、炭酸セシウム(10g、31mmol)と2-ブロモプロパン酸メチル(7.6g、46mmol)で処理し、50℃で3時間加熱した。炭酸セシウム(10g、31mmol)と2-ブロモプロパン酸メチル(7.6g、46mmol)の添加により、部分的転換を促進させ、反応混合物を50℃で20時間加熱した、。反応混合物を周囲温度まで冷却し、水と酢酸エチルで希釈し、層分離させた。水相を酢酸エチル(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、黄色の泡として、2-(2-クロロ-8-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパンが提供された(1.6g、26%)。LC/MS(ESI+):m/z384(M+H)。
【0278】
工程2:2-(2-クロロ-8-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパンナル
2-(2-クロロ-8-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパン酸メチル(1.6g、4.1mmol)をTHF(30mL)に溶解させ、−78℃まで冷却した。反応混合物を、THF(8.6mL)にテトラヒドロアルミン酸リチウムが入った1.0M溶液で処理し、−78℃で1時間攪拌した。NH4Clの飽和溶液を添加し、混合物をDCMで希釈した。反応混合物をロッシェル塩の飽和溶液で処理し、周囲温度で1時間、高速で攪拌した。層分離させ、水相をDCM/MeOH(3x)に抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、白色の泡として、2-(2-クロロ-8-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパナルが提供された(900mg、62%)。LC/MS(ESI+):m/z384(M+H)。
【0279】
工程3:2-クロロ-6,6,9-トリメチル4-モルホリノ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
トルエン(8.1mL)に2-(2-クロロ-8-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-モルホリノ-9H-プリン-9-イル)プロパナル(900mg、2.5mmol)が入った溶液を、トリフルオロ酢酸(0.58mL、7.6mmol)で処理し、110℃で4時間加熱した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)の添加により部分的転換が促進され、混合物を110℃で一晩攪拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、真空で所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をDCMに再溶解させ、フラッシュクロマトグラフィーによる精製用にセライトに吸収させ、固形物として、2-クロロ-6,6,9-トリメチル4-モルホリノ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンが提供された(190mg、22%)。LC/MS(ESI+):m/z336/338(M+H)。
【0280】
工程4:MeCN(1.3mL)及び1.0MのNa
2CO
3(水性)(1.0mL)に、2-クロロ-6,6,9-トリメチル4-モルホリノ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(190mg、0.55mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(160mg、0.71mmol)、及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)-パラジウム(0)(32mg、27umol、5.0mol%)を、140℃で15分、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した反応混合物を、真空で、所定の乾燥度になるまで濃縮した。得られた残留物をHPLCを介して精製し、白色の固形物として、119が提供された(120mg、54%)。LC/MS(ESI+):m/z395(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.06(s,2H)、7.03(s,2H)、6.34(s,1H)、4.24(s,4H)、3.80−3.70(m,4H)、2.52(s,3H)、1.62(s,6H)。LCMS:R
T=4.57分、M+H
+=395.2。
【0281】
実施例120 (R)-5-(6-エチル-6-メチル4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン120
実施例118の手順に従い、R-エナンチオマー120を単離した。
【0282】
実施例121 5-(1-モルホリン-4-イル-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ-フェナントレン-3-イル)-ピリミジン-2-イルアミン121
工程1:[4-(2,6-ジクロロ-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル)-モルホリン-3-イル]-メタノール
IMS(30mL)に、2,4,6-トリクロロ-5-メトキシ-ピリミジン(1g、4.68mmol)、モルホリン-3-イル-メタノールヒドロクロリド(0.86g、5.6mmol)及びトリエチルアミン(0.9mL、6.5mmol)が入った混合物を、RTで3時間攪拌し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜50%の酢酸エチル)により精製し、[4-(2,6-ジクロロ-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル)-モルホリン-3-イル]-メタノールが提供された(614mg、45%)。LCMS(方法A):R
T=2.63分、[M+H]
+=294/296。
【0283】
工程2:1,3-ジクロロ-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ-フェナントレン
無水DMF(5mL)に、[4-(2,6-ジクロロ-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル)-モルホリン-3-イル]-メタノール(614mg、2.09mmol)と塩化リチウム(246mg、5.80mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、160℃で10分加熱し、ついで、真空で濃縮し、2,4-ジクロロ-6-(3-ヒドロキシメチルモルホリン-4-イル)-ピリミジン-5-オールを得た。DIAD(452μL、2.3mmol)を、1,4-ジオキサン(5mL)に2,4-ジクロロ-6-(3-ヒドロキシメチルモルホリン-4-イル)-ピリミジン-5-オール(2mmol)とトリフェニルホスフィン(603mg、2.3mmol)が入った溶液に添加し、混合物をRTで1時間攪拌し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜50%の酢酸エチル)により精製し、1,3-ジクロロ-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ−フェナントレンが提供された(200mg、37%)。LCMS(方法A):R
T=2.91分、[M+H]
+=262/264。
【0284】
工程3:3-クロロ-1-モルホリン-4-イル-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ−フェナントレン
IMS(5mL)に、1,3-ジクロロ-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ-フェナントレン(100mg、0.38mmol)、モルホリン(80μL、0.92mmol)及びトリエチルアミン(70μL、0.50mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、140℃で25分加熱し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、ヘプタンに0〜10〜15〜25%の酢酸エチル)により精製し、3-クロロ-1-モルホリン-4-イル-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ−フェナントレン提供された(45mg、38%)。LCMS(方法A):R
T=2.92分、[M+H]
+=313。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ4.37(1H, dd,J=13.2,3.0Hz)、4.19(1H,dd,J=10.8,3.3Hz)、3.99(1H, dd,J=11.1,3.9Hz)、3.88(1H, dd,J=10.8,3.2Hz)、3.80(dd,J=11.1,8.4Hz)、3.75(4H,m)、3.66−3.53(6H,m)、3.24(1H, t,J=11.1Hz)、3.00(1H,m)。
【0285】
工程4:アセトニトリル(2mL)に、3-クロロ-1-モルホリン-4-イル-5,6,8a,9-テトラヒドロ-8H-7,10-ジオキサ-2,4,4b-トリアザ-フェナントレン(45mg、0.144mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(60mg、0.271mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(10mg、0.014mmol)及び炭酸ナトリウム(460μL、0.46mmol、1Mの水溶液)が入った混合物を脱気し、マイクロ波反応器において、120℃で30分加熱した。反応混合物を、メタノールで洗浄されたIsolute(登録商標)SCX-2カートリッジに充填し、生成物をメタノールに2Mのアンモニアが入ったものを用いて溶出させた。塩基性フラクションを組合せ、真空で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLC(Phenomenexgemini 5μm、C18、アセトニトリル勾配5-98%において、水に0.1%のHCO
2H)により精製し、白色の固形物として、121が提供された(3mg、6%)。LCMS(方法B):R
T=3.08分、[M+H]
+=372。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ9.11(2H,s)、5.18(2H,ブロード s)、4.55(1H,dd,J=13.5,2.4Hz)、4.22(1H,dd,J=10.8,3.1Hz)、4.05(1H,dd,J=11.5,3.5Hz)、3.88(2H,m)、3.81(4H,m)、3.69−3.56(6H,m)、3.29(1H, t,J=11.5Hz)、3.02(1H,m)。
【0286】
実施例122 5-((S)-6-モルホリン-4-イル-2,3,3a,4-テトラヒドロ-1H-5-オキサ−7,9,9b-トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン-8-イル)-ピリミジン-2-イルアミン122
工程1:[(S)-1-(2,6-ジクロロ-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル)-ピロリジン-2-イル]−メタノール
IMS(36mL)に、2,4,6-トリクロロ-5-メトキシ-ピリミジン(1.2g、5.62mmol)、(S)-1-ピロリジン-2-イル-メタノール(1.1mL、11.3mmol)及びトリエチルアミン(1.08mL、7.75mmol)が入った混合物を、RTで20分攪拌し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜50%の酢酸エチル)により精製し、[(S)-1-(2,6-ジクロロ-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル)-ピロリジン-2-イル]−メタノールが提供された(1.08mg、70%)。LCMS(方法A):R
T=2.98分、[M+H]
+=278/280。
【0287】
工程2:(S)-6,8-ジクロロ-2,3,3a,4-テトラヒドロ-1H-5-オキサ-7,9,9b-トリアザ-シクロペンタ[a]ナフタレン
無水DMF(10mL)に、[(S)-1-(2,6-ジクロロ-5-メトキシ-ピリミジン-4-イル)-ピロリジン-2-イル]-メタノール(900mg、3.24mmol)と塩化リチウム(360mg、8.48mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、160℃で10分加熱し、ついで、真空で濃縮し、2,4-ジクロロ-6-((S)-2-ヒドロキシメチルピロリジン-1-イル)-ピリミジン-5-オールを得た。DIAD(700μL、3.56mmol)を、1,4-ジオキサン(10mL)に2,4-ジクロロ-6-((S)-2-ヒドロキシメチルピロリジン-1-イル)-ピリミジン-5-オール(3mmol)とトリフェニルホスフィン(900mg、3.43mmol)が入った溶液に添加し、混合物をRTで1時間攪拌し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜20%の酢酸エチル)により精製し、(S)-6,8-ジクロロ-2,3,3a,4-テトラヒドロ-1H-5-オキサ-7,9,9b-トリアザ-シクロペンタ[a]ナフタレンが提供された。LCMS(方法A):R
T=2.98分、[M+H]
+=246/248。
【0288】
工程3:IMS(11mL)に、(S)-6,8-ジクロロ-2,3,3a,4-テトラヒドロ-1H-5-オキサ-7,9,9b-トリアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン(290mg、1.18mmol)、モルホリン(275μL、3.14mmol)及びトリエチルアミン(242μL、1.74mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、140℃で20分加熱し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をアセトニトリル(2mL)に再溶解させ、5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(500mg、2.26mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(88mg、0.125mmol)及び炭酸ナトリウム(4mL、4.0mmol、1Mの水溶液)を添加した。反応混合物を脱気し、マイクロ波反応器において、120℃で30分加熱した。反応混合物を、メタノールで洗浄されたIsolute(登録商標)SCX-2カートリッジに充填し、生成物をメタノールに2Mのアンモニアが入ったものを用いて溶出させた。塩基性フラクションを組合せ、真空で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLC(Phenomenex Gemini 5μm、C18、アセトニトリル勾配5-60%において、水に0.1%のHCO
2H)により精製した。LCMS(方法B):R
T=3.34分、[M+H]
+=356。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ9.15(2H,s)、5.14(2H, ブロードs)、4.48(1H,dd,J=10.4,3.5Hz)、3.87−3.68(10H、m)、3.62(1H、m)、3.31(1H, t,J=10.1Hz)、2.21-1.94(3H,m)、1.50(1H,m)。
【0289】
また、位置異性体、5-((S)-8-モルホリン-4-イル-2,3,3a,4-テトラヒドロ-1H-5-オキサ-7,9,9b-トリアザ-シクロペンタ[a]ナフタレン-6-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(25mg、6%)も単離した。R
T=2.47分、[M+H]
+=356。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ9.09(2H,s)、5.14(2H,ブロードs)、4.49(1H,dd,J=10.8,3.8Hz)、3.80−3.65(10H,m)、3.66(1H,m)、3.34(1H,t,J=9.7Hz)、2.20-1.94(3H,m)、1.48(1H,m)。
【0290】
実施例123 4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)アニリン123
アセトニトリル(2.5mL)に、 実施例103の2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン、及び一般的手順Aのもの(266mg、0.82mmol)が入ったものに、水(2.5mL)に4-アミノフェニルボロン酸、ピナコールエステル(270mg、1.2mmol)及び1.0Mの炭酸セシウムが入ったものを添加した。反応混合物を5分脱気し、窒素雰囲気で再循環させた。その後、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(29mg、0.041mmol)を添加し、混合物を脱気し、再度、再循環させた。ついで、マイクロ波照射に、反応バイアルを100℃で25分かけた。管を室温まで冷却し、EtOAcで2回抽出した。MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。rp-HPLCにより精製し、123が提供された(151mg、収率48%)。MS(ESI+):m/z381.2(M+H
+)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.08(d,J=8.5Hz,1H)、6.59(d,J=8.5Hz,1H)、5.42(s,1H)、4.22(s,2H)、4.11(s,2H)、3.80−3.67(m,2H)、1.57(s,3H)。
【0291】
実施例124 1-(4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェニル)-3-メチルウレア124
1,2-ジクロロエタン(10mL)に、4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)アニリン123(0.44g、1.2mmol)が入った溶液に、トリエチルアミン(0.35mL、2.5mmol)を添加し、反応混合物を0℃まで冷却した。トリホスゲン(0.17g、0.57mmol)をゆっくりと添加し、ついで、混合物を70℃まで1時間温めた。ついで、反応混合物を室温まで冷却し、THF(2.2mL、4.4mmol)に2.0Mのメチルアミンを添加し、得られた反応混合物を周囲温度で16時間攪拌した。LC-MSにより、転換が完了し、結果として、反応混合物が水とEtOAcで希釈されたことを示された。相分離させ、水相をEtOAcで3回抽出した。有機抽出物を収集し、MgSO
4上で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。rp-HPLCにより精製し、124が提供された(122mg、収率25%)。MS(ESI+):m/z438.2(M+H
+)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.68(s,1H)、8.24(d,J=8.7Hz,2H)、7.48(d,J=8.7Hz,2H)、6.04(q,J=4.4Hz,1H)、4.25(s,4H)、4.14(d,J=3.4Hz,4H)、3.82−3.67(m,4H)、2.66(d,J=4.6Hz,3H)、1.58(s,6H)。
【0292】
実施例125 6,6-ジメチル-4-モルホリノ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン125
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、125を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ12.98(s,1H)、8.23(s,1H)、8.01(s,1H)、4.22(s,4H)、4.10(s,4H)、3.80−3.67(m,4H)、1.57(s,6H)。LCMS:R
T=3.67分、M+H
+=356。
【0293】
実施例126 4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-2-アミン126
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-アミン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、126を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ7.99(d,J=5.3Hz,1H)、7.41(s,1H)、7.38(d,J=5.3Hz,1H)、5.97(s,2H)、4.27(s,4H)、4.15(d,J=3.5Hz,4H)、3.82−3.71(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.64分、M+H
+=382。
【0294】
実施例127 6,6-ジメチル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン127
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-メチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、127を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.23(s,1H)、7.93(s,1H)、4.21(s,4H)、4.10(s,4H)、3.88(s,3H)、3.73(dd,J=12.3,7.7Hz,4H)、1.57(s,6H)。LCMS:R
T=3.94分、M+H
+=370。
【0295】
実施例128 3-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェノール128
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、3-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、128を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.41(s,1H)、7.82(dd,J=4.5,2.5Hz,2H)、7.28−7.20(m,1H)、6.82(dd,J=7.7,1.8Hz,1H)、4.26(s,4H)、4.19−4.08(m,4H)、3.82−3.71(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=4.46分、M+H
+=382。
【0296】
実施例129 2-(1H-インダゾール-5-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン129
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、129を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ13.11(s,1H)、8.81(s,1H)、8.48−8.43(m,1H)、8.19(s,1H)、7.58(d,J=8.8Hz,1H)、4.29(s,4H)、4.17(dd,J=16.1,5.1Hz,4H)、3.82−3.74(m,4H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=4.47分、M+H
+=406。
【0297】
実施例130 6,6-ジメチル-2-(2-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン130
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-メチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、130を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.21(d,J=4.7Hz,1H)、7.68(s,1H)、7.56(d,J=4.7Hz,1H)、4.27(s,4H)、4.16(d,J=26.1Hz,4H)、3.77(s,4H)、3.55(s,4H)、2.46(s,4H)、2.25(s,3H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.40分、M+H
+=465。
【0298】
実施例131 N-(2-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド131
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、131を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ12.87(s,1H)、8.58(d,J=8.0Hz,1H)、7.60(d,J=8.1Hz,1H)、7.48(t,J=7.5Hz,1H)、7.22(t,J=7.4Hz,1H)、4.26(s,4H)、4.16(s,4H)、3.78(s,4H)、3.07(s,3H)、1.62(d,J=11.5Hz,6H)。LCMS:R
T=5.36分、M+H
+=459。
【0299】
実施例132 6,6-ジメチル-4-モルホリノ-2-(6-モルホリノピリジン-3-イル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン132
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(5-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)モルホリン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、132を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.11(s,1H)、8.42(d,J=8.7Hz,1H)、6.89(d,J=8.9Hz,1H)、4.24(s,4H)、4.14(s,4H)、3.74(d,J=14.7Hz,8H)、3.55(d,J=3.9Hz,4H)、1.60(d,J=15.6Hz,6H)。LCMS:R
T=3.79分、M+H
+=452。
【0300】
実施例133 2-(1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン133
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-ベンジル-4-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、133を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.37(s,1H)、7.99(s,1H)、7.35(d,J=7.6Hz,2H)、7.29(d,J=6.9Hz,3H)、5.37(s,2H)、4.21(s,4H)、4.09(s,4H)、3.74(s,4H)、1.58(d,J=9.4Hz,6H)。LCMS:R
T=4.82分、M+H
+=446。
【0301】
実施例134 2-(2-イソプロポキシピリジン-3-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン134
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、2-イソプロポキシ-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、134を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.20(s,1H)、8.03(d,J=7.2Hz,1H)、7.07−6.99(m,1H)、5.43−5.31(m,1H)、4.22(s,4H)、4.11(s,4H)、3.73(s,4H)、1.59(s,6H)、1.26(d,J=6.1Hz,6H)。LCMS:R
T=4.56分、M+H
+=425。
【0302】
実施例135 N-(2-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェニル)アセトアミド135
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、135を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ12.45(s,1H)、8.53(d,J=8.2Hz,1H)、8.44(d,J=8.2Hz,1H)、7.40(t,J=7.5Hz,1H)、7.15(t,J=7.5Hz,1H)、4.23(t,J=18.4Hz,4H)、4.16(s,2H)、3.78(s,4H)、2.21(s,3H)、1.62(d,J=10.6Hz,6H)。LCMS:R
T=5.16分、M+H
+=423。
【0303】
実施例136 2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン136
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、3,5-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールe(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、136を得た。LCMS:R
T=3.81分、M+H
+=384。
【0304】
実施例137 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-2-オール137
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-オール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、137を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ11.82(s,1H)、8.34(d,J=9.7Hz,1H)、8.27(s,1H)、6.41(d,J=9.6Hz,1H)、4.22(s,4H)、4.12(s,4H)、3.75(s,4H)、1.57(s,6H)。LCMS:R
T=3.95分、M+H
+=383。
【0305】
実施例138 6-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-3-アミン138
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、6-(4,4,5,5-テトラメチル1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-アミン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、138を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.20(s,1H)、8.91(s,1H)、8.22(d,J=8.4Hz,1H)、8.07(d,J=3.8Hz,1H)、7.25(dd,J=8.1,4.3Hz,1H)、4.25−3.97(m,8H)、3.74(d,J=3.9Hz,4H)、1.55(s,6H)。LCMS:R
T=3.44分、M+H
+=382。
【0306】
実施例139及び140 (R)-5-(4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン139及び(S)-5-(4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン140
工程1:1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノン
−78℃で、THF(25mL)に4-(2-クロロ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-6-イル)モルホリン(1g、9mmol)が入った混合物に、テトラメチルエチレンジアミン(0.93mL、0.0062mol)、ついで2.5Mのn-buLi(2.5mL、0.0062mol)を滴下した。反応体を−78℃で30分攪拌し、ついで、トリフルオロ酢酸エチル(0.74mL、0.0062mol)を添加し、−78℃で2時間攪拌した。反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブライン洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-100%のEtOAc/ヘキサンを用い、ISCOで精製し、白色の固形物として、1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノンが得られた(2.5g、収率70%)。LC/MS(ESI+):m/z421(M+H)。
【0307】
工程2:1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノール
MeOH(22mL)に1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノン(1.5g、0.0036mol)が入ったものを、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.27g、0.0072mol)で処理し、室温で1時間攪拌した。反応体を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-80%のEtOAc/ヘキサンを用い、ISCOで精製し、純粋な1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノールが得られた(1.3g、収率86%)。LC/MS(ESI+):m/z423(M+H)。
【0308】
工程3:1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノール
MeOH(12mL)に1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノール(1.3g、0.0031mol)が入ったものを、触媒量のp-トルエンスルホン酸(53mg、0.00031mol)で処理した。反応混合物を50℃で一晩加熱し、ついで、減圧下で濃縮した。残留物を水とEtOAcの間に分配した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、所定の乾燥度になるまで濃縮し、1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノールが得られた(1g、収率100%)。LC/MS(ESI+):m/z338(M+H)。
【0309】
工程4:2-クロロ-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
DMF(18mL)に、1-(2-クロロ-6-モルホリノ-9H-プリン-8-イル)-2,2,2-トリフルオロエタノール(1g、0.003mol)、1,2-ジブロモエタン(0.51mL、0.006mol)及び炭酸セシウム(2.9g、0.089mol)が入った混合物を、90℃で12時間加熱した。反応混合物を濾過し、水とEtOAcの間に分配した。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮した。粗物質を0-50%のEtOAc/ヘキサンを用い、iscoで精製し、純粋な2-クロロ-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンが得られた(0.3g、30%)。LC/MS(ESI+):m/z364(M+H)。
【0310】
工程5:2-クロロ-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(140mg、0.0004mol)と5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(130mg、0.00058mol)を、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、(R)エナンチオマー139と(S)エナンチオマー140に分離する、ラセミ5-(4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミンが得られた(36mg、収率32%)。LC/MS(ESI+):m/z423(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.11(s,2H)、7.05(s,2H)、5.88(d,J=6.8Hz,1H)、4.38(t,J=12.2Hz,2H)、4.35−4.09(m,6H)、3.76(s,4H)。
【0311】
実施例141 2-(1-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン141
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-エチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、141を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.26(s,1H)、7.95(s,1H)、4.28−4.12(m,6H)、4.10(s,4H)、3.78−3.69(m,4H)、1.58(s,6H)、1.40(t,J=7.3Hz,3H)。LCMS:R
T=4.13分、M+H
+=384。
【0312】
実施例142 4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-N,N-ジメチルベンズアミド142
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N,N-ジメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、142を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.42(d,J=8.2Hz,2H)、7.49(d,J=8.2Hz,2H)、4.28(s,4H)、4.16(m,4H)、3.81−3.73(m,4H)、3.06−2.87(m,6H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=4.60分、M+H
+=437。
【0313】
実施例143 tert-ブチル 4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェニル(メチル)カルバマート143
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、tert-ブチル メチル(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)カルバマート(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、143を得た。LCMS:R
T=6.07分、M+H
+=495。
【0314】
実施例144 2-(3-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェニル)アセトニトリル144
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、2-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)アセトニトリル(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、144を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.37(s,1H)、8.35(d,J=7.8Hz,1H)、7.50(t,J=7.6Hz,1H)、7.43(d,J=7.5Hz,1H)、4.28(s,4H)、4.21−4.11(m,6H)、3.84−3.70(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=5.11分、M+H
+=405。
【0315】
実施例145 6,6-ジメチル-4-モルホリノ-2-(3-モルホリノフェニル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン145
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)モルホリン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、145を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ7.96(s,1H)、7.86(d,J=7.7Hz,1H)、7.32(t,J=7.9Hz,1H)、7.04(dd,J=8.1,2.2Hz,1H)、4.25(s,4H)、4.15(m,4H)、3.77(m,8H)、3.21−3.12(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=4.66分、M+H
+=451。
【0316】
実施例146 6,6-ジメチル-4-モルホリノ-2-(3-(モルホリノメチル)フェニル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン146
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンジル)モルホリン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、146を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.30(s,1H)、8.27(d,J=7.3Hz,1H)、7.46−7.34(m,2H)、4.27(s,4H)、4.16(m,4H)、3.83−3.72(m,4H)、3.58(m,4H)、3.55(s,2H)、2.38(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.84分、M+H
+=465。
【0317】
実施例147 2-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン147
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、2-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、147を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.00−7.94(m,2H)、7.50(d,J=7.2Hz,2H)、7.44−7.37(m,3H)、7.37−7.30(m,1H)、7.14−7.07(m,1H)、5.20(s,2H)、4.21(s,4H)、4.15(m,4H)、3.82−3.69(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=6.33分、M+H
+=472。
【0318】
実施例148 2-(1-イソブチル-1H-ピラゾール-4-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン148
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-イソブチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールe(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、148を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.24(s,1H)、7.95(d,J=8.5Hz,1H)、4.22(s,4H)、4.10(s,4H)、3.95(d,J=7.2Hz,2H)、3.78−3.69(m,4H)、2.15(dp,J=13.8,6.8Hz,1H)、1.57(s,6H)、0.86(d,J=6.7Hz,6H)。LCMS:R
T=4.67分、M+H
+=412。
【0319】
実施例149 6,6-ジメチル-2-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン149
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-メチル4-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、149を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.08(d,J=2.3Hz,1H)、8.39(dd,J=9.0,2.3Hz,1H)、6.89(t,J=7.1Hz,1H)、4.24(s,4H)、4.14(t,J=5.2Hz,4H)、3.81−3.70(m,4H)、3.64−3.52(m,4H)、2.44-2.36(m,4H)、2.23(s,3H)、1.58(s,6H)。LCMS:R
T=3.45分、M+H
+=465。
【0320】
実施例150 2-(1H-インダゾール-4-イル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン150
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール24(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、150を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ13.16(d,J=20.9Hz,1H)、8.91(s,1H)、8.20(d,J=7.2Hz,1H)、7.64(t,J=8.3Hz,1H)、7.45(t,J=7.8Hz,1H)、4.28(m,6H)、4.17(m,2H)、3.85−3.75(m,4H)、1.61(s,6H)。LCMS:R
T=4.61分、M+H
+=406。
【0321】
実施例151 4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ベンゾニトリル151
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾニトリル(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、151を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.54(d,J=8.5Hz,2H)、7.94(d,J=8.4Hz,2H)、4.28(m,4H)、4.16(m,4H)、3.77(m,4H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=5.53分、M+H
+=391。
【0322】
実施例152 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ニコチンアミド152
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ニコチンアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、152を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.61(dd,J=5.2,2.0Hz,1H)、9.08(t,J=2.7Hz,1H)、9.02(t,J=2.1Hz,1H)、8.30(s,1H)、7.65(s,1H)、4.30(s,4H)、4.18(dt,J=9.7,4.5Hz,4H)、3.81−3.71(m,4H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=3.71分、M+H
+=410。
【0323】
実施例153 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-N−メチルピコリンアミド153
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N-メチル5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリンアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、153を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.51(s,1H)、8.81(d,J=6.1Hz,1H)、8.79-8.72(m,1H)、8.13(d,J=8.2Hz,1H)、4.28(m,4H)、4.17(m,4H)、3.78(m,4H)、2.86(d,J=4.9Hz,3H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=4.64分、M+H
+=424。
【0324】
実施例154 2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン154
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、154を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.31(t,J=7.6Hz,2H)、7.48(d,J=7.2Hz,2H)、7.41(t,J=7.4Hz,2H)、7.34(t,J=7.2Hz,1H)、7.10(t,J=7.4Hz,2H)、5.17(s,2H)、4.25(s,4H)、4.14(dd,J=6.7,2.6Hz,4H)、3.81−3.71(m,4H)、1.58(s,6H)。LCMS:R
T=6.21分、M+H
+=472。
【0325】
実施例155 3-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-N,N-ジメチルアニリン155
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N,N-ジメチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アニリン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、155を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ7.80(s,1H)、7.71(d,J=7.7Hz,1H)、7.26(t,J=7.9Hz,1H)、6.82(dd,J=8.2,2.5Hz,1H)、4.25(s,4H)、4.23-4.06(m,4H)、3.84−3.69(m,4H)、2.96(s,6H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.88分、M+H
+=409。
【0326】
実施例156 6,6-ジメチル-2-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン156
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-メチル4-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペラジン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、156を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.22(d,J=8.9Hz,2H)、6.98(d,J=8.9Hz,2H)、4.24(s,4H)、4.13(d,J=3.2Hz,4H)、3.80−3.72(m,4H)、3.26−3.20(m,4H)、2.48-2.43(m,4H)、2.23(s,3H)、1.58(s,6H)。LCMS:R
T=3.76分、M+H
+=464。
【0327】
実施例157 6,6-ジメチル-4-モルホリノ-2-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン157
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、1-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペリジン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、157を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.21(d,J=8.9Hz,2H)、6.96(d,J=9.0Hz,2H)、4.23(s,4H)、4.13(t,J=4.8Hz,4H)、3.81−3.69(m,4H)、3.27−3.21(m,4H)、1.61(m,6H)、1.58(s,6H)。LCMS:R
T=4.13分、M+H
+=449。
【0328】
実施例158 N-(5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-2-イル)アセトアミド158
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N-(5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)アセトアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、158を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ10.64(s,1H)、9.23(d,J=2.2Hz,1H)、8.63(dd,J=8.7,2.3Hz,1H)、8.17(d,J=8.8Hz,1H)、4.27(s,4H)、4.15(dd,J=15.2,5.1Hz,4H)、3.81−3.71(m,4H)、2.12(s,3H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.95分、M+H
+=424。
【0329】
実施例159 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピコリンアミド159
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピコリンアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、159を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.52(d,J=1.8Hz,1H)、8.81(dd,J=8.2,2.1Hz,1H)、8.14(d,J=8.2Hz,1H)、8.12(s,1H)、7.69(s,1H)、4.29(s,4H)、4.18(m,4H)、3.83−3.71(m,4H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=4.39分、M+H
+=410。
【0330】
実施例160 6-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリジン-3-オール160
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-3-オール(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、160を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.24(m,2H)、7.24(dd,J=8.6,2.9Hz,1H)、6.62(s,1H)、4.25(s,4H)、4.14(d,J=2.5Hz,4H)、3.81−3.70(m,4H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.73分、M+H
+=383。
【0331】
実施例161 (4-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェニル)(4-メチルピペラジン-1-イル)メタノン161
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、(4-メチルピペラジン-1-イル)(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)メタノン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、161を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.43(d,J=8.2Hz,2H)、7.47(d,J=8.2Hz,2H)、4.28(s,4H)、4.21-4.08(m,4H)、3.82−3.71(m,4H)、3.62(s,4H)、2.33(s,4H)、2.20(s,3H)、1.60(s,6H)。LCMS:R
T=3.64分、M+H
+=492。
【0332】
実施例162 N-シクロプロピル-3-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ベンズアミド162
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N−シクロプロピル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンズアミド(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、162を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ8.77(s,1H)、8.53(d,J=4.0Hz,1H)、8.50(d,J=7.8Hz,1H)、7.84(d,J=7.7Hz,1H)、7.53(t,J=7.7Hz,1H)、4.28(s,4H)、4.17(dt,J=9.5,4.4Hz,4H)、3.84−3.70(m,4H)、2.88(tq,J=7.8,4.0Hz,1H)、0.76-0.67(m,2H)、0.64-0.54(m,2H)。LCMS:R
T=4.68分、M+H
+=449。
【0333】
実施例163 5-(6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)-N,N-ジメチルピラジン-2-アミン163
一般的手順Aに従い、2-クロロ-6,6-ジメチル-4-モルホリノ-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(102mg、0.31mmol)、N,N-ジメチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラジン-2-アミン(0.31mmole)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(11mg、16umol)を反応させ、163を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δ9.04(s,1H)、8.21(s,1H)、4.24(s,4H)、4.14(t,J=5.3Hz,4H)、3.81−3.66(m,4H)、3.15(s,6H)、1.59(s,6H)。LCMS:R
T=3.93分、M+H
+=411。
【0334】
実施例167 2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-7-メチル4-モルホリノ-8,9-ジヒドロピラジノ[2,1-e]プリン-6(7H)-オン167
工程1:2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-カルボン酸メチルアミド
乾燥THF(14ml)に、2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン(0.50g、1.55mmol)とN,N,N',N-テトラメチルエチレンジアミン(0.35mL、2.33mmol)が入った溶液を−78℃まで冷却した。ブチルリチウム(ヘキサンに2.5M、1.22mL、3.05mmol)を滴下し、暗黄色の溶液を、−78℃で45分攪拌した。N-スクシンイミジル N-メチルカルバマート(0.4g、2.33mmol)を、少量のTHFに、懸濁液として添加し、混合物を室温まで温めつつ、18時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、1Mの塩酸で中和し、酢酸エチルで3回抽出した。組合せた抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0-100%の酢酸エチル)にかけたところ、2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-カルボン酸メチルアミドが得られた(104mg、18%)。LCMS R
T=3.26、[M+H]
+=381/383。
【0335】
工程2:2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-カルボン酸メチルアミド
2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-カルボン酸メチルアミド(104mg、0.27mmol)をメタノール(6mL)に懸濁させ、p-トルエンスルホン酸一水和物(10mg、0.05mmol)を添加した。混合物を室温で68時間攪拌し、ついで、水で希釈し、含水重炭酸ナトリウムで中和した。固体状沈殿物を濾過し、真空下、50℃で乾燥させ、2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-カルボン酸メチルアミドが得られた(56mg、70%)。LCMS R
T=2.43、[M+H]
+=297/299。
【0336】
工程3:3-クロロ-7-メチル-1-モルホリン-4-イル-6,7-ジヒドロ-5H-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン-8-オン
DMF(2mL)に、2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-カルボン酸メチルアミド(56mg、0.19mmol)1,2-ジブロモエタン(0.058mL、0.68mmol)及び炭酸セシウム(0.25g、0.76mmol)が入った混合物を、100℃で2時間加熱し、ついで、冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで5回抽出した。組合せた抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮した。得られた残留物をジエチルエーテルで2回粉砕し、固形物を真空下で乾燥させ、3-クロロ-7-メチル-1-モルホリン-4-イル-6,7-ジヒドロ-5H-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン-8-オンが得られた(47mg、77%)。LCMS R
T=2.36、[M+H]
+=323/325。
【0337】
工程4:1,4-ジオキサン(1.5mL)及び水(1.5mL)に、3-クロロ-7-メチル-1-モルホリン-4-イル-6,7-ジヒドロ-5H-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン-8-オン(47mg、0.15mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(39mg、0.18mmol)、及び炭酸セシウム(131mg、0.40mmol)が入った混合物を、アルゴンでパージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9mg、0.008mmol)を添加し、混合物をアルゴンで再度パージし、ついで、100℃で一晩加熱した。混合物を冷却し、水で希釈した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、ついで、エタノールで粉砕した。固形物を濾過し、乾燥(真空、50℃)させ、167が得られた(15mg、26%)。LCMS R
T=2.47、[M+H]
+=382。1H NMR(DMSo-d
6+d1-TFA、400MHz):δ9.38(2H,s)、4.79-4.06(4H, v.ブロード)、4.44(2H,t,J=6.0Hz)、3.90(2H,t,J=6.0Hz)、3.80(4H,t,J=4.7Hz)、3.11(3H,s)。
【0338】
実施例168 5-(8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,8-ジヒドロ-6H-7-オキサ-9-チア-2,4-ジアザ-フルオレン-3-イル)-ピリミジン-2-イルアミン168
工程1:7-ブロモチエノ[3,2-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン
チエノ[3,2-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(10.38g、61.72mmol)を酢酸(230mL)に溶解させ、臭素(11.13mL、216mmol)を添加した。反応体を80℃で3.5時間加熱した。反応の完了をLCMSで確認した。反応混合物を氷水にゆっくりと注ぎ、沈殿物を濾過し、真空で一晩乾燥させ、7-ブロモチエノ[3,2-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオンが得られた(9.1g、収率60%)。
【0339】
工程2:7-ブロモ-2,4-ジクロロチエノ[3,2-d]ピリミジン
7-ブロモチエノ[3,2-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(9.1g、37mmol)をPOCl
3(140mL、1500mmol)に溶解させ、20℃で、取り付けられたビグリュー濃縮カラムで、110℃で20時間加熱した。反応の完了をLCMSで確認した。氷水にゆっくりと注ぎ、沈殿物を濾過した。生成物を、CombiFlash(登録商標)(Teledyne Isco Co.) Rfシステムにおいて、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製し、真空で濃縮し、7-ブロモ-2,4-ジクロロチエノ[3,2-d]ピリミジンが得られた(8.4g、収率80%)。
【0340】
工程3:4-(7-ブロモ-2-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン
7-ブロモ-2,4-ジクロロチエノ[3,2-d]ピリミジン(2.9g、10.0mmol)をメタノール(100mL、2000mmol)に溶解させ、モルホリン(2mL、22mmol)を添加し、反応混合物を1.5時間攪拌した。反応の完了をLCMSで確認した。真空で濃縮し、水で希釈した。DCMで抽出し、真空で再度濃縮した。生成物を、CombiFlash(登録商標)Rfシステムにおいて、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製し、真空で濃縮し、4-(7-ブロモ-2-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンが得られた(1.2g、収率35%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ7.78(s,1H)、4.01(m,4H)、3.85(m,4H)。
【0341】
工程4:4-(2-クロロ-7-ビニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン
4-(7-ブロモ-2-クロロチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(3.55g、10.6mmol)、(2-エテニル)トリ-N−ブチルスズ(3.41mL、11.7mmol)、Pd(PPh
3)
4(613mg、0.53mmol)、及び1,4-ジオキサン(30mL、400mmol)を、密封チューブにおいて組合せ、100℃で19.5時間加熱した。反応の完了をLCMSで確認した。真空で濃縮し、CombiFlash(登録商標)Rfシステムにおいて、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製し、真空で濃縮し、4-(2-クロロ-7-ビニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリンが得られた(1.18g、収率39.5%)。
【0342】
工程5:2-(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-7-イル)エタノール
4-(2-クロロ-7-ビニルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)モルホリン(170mg、0.6mmol)をテトラヒドロフラン(10mL、100mmol)に溶解させ、窒素雰囲気下で、0℃まで冷却した。ヘキサンに0.5Mの9-bBNが入ったもの(3.4mL、2mmol)を添加し、反応体を室温まで温め、一晩攪拌した。LCMSにより、反応体を0℃まで再度冷却し、ヘキサンに0.5Mの9-bBNが入ったもの(8.0mL、4mmol)を添加し、室温まで温め、一晩攪拌するのに、最も一般的な出発物質であることが示された。20Mの過酸化水素(1.4mL、20mmol)、ついで水に5Mの水酸化ナトリウムが入ったもの(2.4mL、10mmol)を添加した。反応体を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で濃縮し、CombiFlash(登録商標)Rfシステムにおいて、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製し、真空で濃縮し、2-(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン−7-イル)エタノールが得られた(110mg、収率61%)。
【0343】
工程6:2-(2-クロロ-7-(2-ヒドロキシエチル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパン-2-オール
2-(2-クロロ-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン−7-イル)エタノール(70mg、0.2mmol)をテトラヒドロフラン(5mL、60mmol)に溶解させ、窒素雰囲気下で、−40℃まで冷却した。ヘキサンに2.5Mのn-buLiが入ったもの(370mL、0.93mmol)を添加し、1時間攪拌した。アセトン(86uL、1.2mmol)を添加し、−40℃で5時間、再度攪拌した。反応は完了しておらず、飽和した塩化アンモニウムでクエンチし、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で濃縮し、2-(2-クロロ-7-(2-ヒドロキシエチル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパン-2-オール(30mg)の未精製混合物を得た。
【0344】
工程7:3-クロロ-8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,8-ジヒドロ-6H-7-オキサ-9-チア-2,4-ジアザ-フルオレン
不純な2-(2-クロロ-7-(2-ヒドロキシエチル)-4-モルホリノチエノ[3,2-d]ピリミジン-6-イル)プロパン-2-オール(30mg)をトルエン(5mL、50mmol)に溶解させた。トリフルオロ酢酸(0.5mL、6mmol)を添加し、反応混合物を120℃で2時間加熱した。反応の完了をLCMSで確認した。水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で濃縮し、アミンカラムを使用するCombiFlash(登録商標)Rfシステムにおいて、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製し、真空で濃縮し、3-クロロ-8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,8-ジヒドロ-6H-7-オキサ-9-チア-2,4-ジアザ-フルオレンが得られた(10mg、収率10%)。
【0345】
工程8:3-クロロ-8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,8-ジヒドロ-6H-7-オキサ-9-チア-2,4-ジアザ-フルオレン(10mg、0.03mmol)をアセトニトリル(2mL、40mmol)に溶解させ、水に1Mの炭酸ナトリウムが入ったもの(2mL、2mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3-ジオキソラン-2-イル)ピリミジン-2-アミン(9.0mg、0.041mmol)、及びビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(1.1mg、0.0016mmol)を添加した。反応体を120℃で15分、Biotageマイクロ波に配した。水層をピペットで取り、有機層を真空で濃縮し、塩基性アルミナカラムを使用するCombiFlash(登録商標)Rfシステムにおいて、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜100%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製し、真空で濃縮し、168(85%純粋)が得られた(2.7mg、収率20%)。M+1:399.3。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)δ9.30(s,2H)、5.34(brs,2H)、4.08(t,2H)、4.01(m,4H)、3.87(m,4H)、2.95(t,2H)、1.62(s,6H)。
【0346】
実施例169 2-(1H-インダゾール-4-イル)-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン169
工程1:4-モルホリノ-2-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン
実施例139及び140の2-クロロ-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(90mg、0.0002mol)と1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-インダゾール(160mg、0.0005mol)を、Pd(dppf)Cl
2([1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタンとの複合体)及び炭酸セシウムと、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、4-モルホリノ-2-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリンが得られた(90mg、収率90%)。LC/MS(ESI+):m/z530(M+H)。
【0347】
工程2:MeOH(1mL)に4-モルホリノ-2-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-インダゾール-4-イル)-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(100mg、0.0002mol)が入ったものを、触媒量のp-トルエンスルホン酸(3mg、0.02mmol)で処理した。反応混合物を50℃で一晩加熱し、ついで、減圧下で濃縮した。残留物を水とEtOAcの間に分配させた。有機抽出物を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、所定の乾燥度になるまで濃縮し、169が得られた(13g、収率16%)。LC/MS(ESI+):m/z446(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ13.16(s,1H)、8.92(s,1H)、8.22(d,J=7.2Hz,1H)、7.66(d,J=8.2Hz,1H)、7.47(t,J=7.8Hz,1H)、5.93(q,J=6.8Hz,1H)、4.55-4.17(m,8H)、3.80(t,J=4.6Hz,4H)。
【0348】
実施例170 3-(4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)フェノール170
実施例139及び140の2-クロロ-4-モルホリノ-6-(トリフルオロメチル)-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン(50mg、0.00015mol)と3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(76mg、0.00034mol)を、Pd(dppf)Cl
2及び炭酸セシウムと、マイクロ波下、鈴木パラジウム条件で反応させ、170が得られた(10mg、収率15%)。LC/MS(ESI+):m/z422(M+H)。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ7.96-7.74(m,2H)、7.26(t,J=8.1Hz,1H)、6.83(dt,J=23.4,11.6Hz,1H)、5.89(q,J=6.9Hz,1H)、4.51-4.08(m,8H)、3.77(t,J=4.6Hz,4H)、1.23-0.98(m,1H)。
【0349】
実施例171 5-(4-((2S,6R)-2,6-ジメチルモルホリノ)-6,6-ジメチル-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン171
工程1:2,6-ジクロロ-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン
THF(100mL)に、2,6-ジクロロ-9H-プリン(10.0g、53mmol)、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(9.5mL、93mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物(1.0g、5.0mmol)が入った混合物を、100℃で18時間加熱し、ついでRTまで冷却し、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜10%の酢酸エチル)により精製し、クリーム色の固形物として、2,6-ジクロロ-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリンが得られた(10.9g、75%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ8.33(1H,s)、5.77(1H,dd,J=10.4,2.4Hz)、4.19(1H,m)、3.78(1H,dt,J=11.6,2.9Hz)、2.17(1H,m)、2.09(1H,m)、1.98(1H,m)、1.87-1.69(3H,m)。
【0350】
工程2:2-[2,6-ジクロロ-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-プロパン-2-オール
BuLi(20mL、40.0mmol、ペンタンに2M)を、−78℃で、無水THF(100mL)に、2,6-ジクロロ-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン(8.0g、29.3mmol)とTMEDA(6.4mL、42.4mmol)が入った溶液に滴下した。得られた暗色溶液を−78℃で45分攪拌し、ついでアセトン(4mL、54.5mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で30分、ついで室温で30分攪拌した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜20%の酢酸エチル)により精製し、暗色の固形物として、2-[2,6-ジクロロ-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]−プロパン-2-オールが得られた(6.0g、62%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ6.19(1H,dd,J=11.2,2.8Hz)、4.26(1H,m)、3.77(1H,m)、2.87(1H,m)、2.09(1H,m)、1.90-1.71(11H,m)。
【0351】
工程3:2-(2,6-ジクロロ-9H-プリン-8-イル)-プロパン-2-オール
HCl(5mL、5mmol、1Mの水溶液)を、DCM(15mL)とメタノール(15mL)の混合物に、2-[2,6-ジクロロ-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]−プロパン-2-オール(6.0g、20.66mmol)が入った溶液に添加し、得られた溶液をRTで1時間攪拌し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、DCMに勾配0〜50%のメタノール)により精製し、暗色の固形物として、2-(2,6-ジクロロ-9H-プリン-8-イル)-プロパン-2-オールが得られた(3.38g、66%)。LCMS(方法A):R
T=2.12分、[M−H]=245/247。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.50(6H, s)。
【0352】
工程4:1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン
炭酸セシウム(9.3g、28.5mmol)と1,2-ジブロモエタン(4.1mL、47.6mmol)を、DMF(100mL)に2-(2,6-ジクロロ-9H-プリン-8-イル)-プロパン-2-オール(3.3g、13.36mmol)が入った溶液に添加し、反応混合物を100℃で2時間加熱し、ついで、水と酢酸エチルの間に分配させた。有機抽出物を分離し、ブラインで洗浄し、ついで乾燥させ(MgSO
4)、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに0〜10〜20%の酢酸エチル)により精製し、黄色の固形物として、1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレンが得られた(1.0g、27%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ4.26(2H, dd,J=6,4Hz)、4.19(2H, dd,J=6,4Hz)。
【0353】
工程5:3-クロロ-1-((2R,6S)-2,6-ジメチル-モルホリン-4-イル)-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン
IMS(2mL)に、1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン(100mg、0.366mmol)、(2R,6S)-2,6-ジメチル-モルホリン(84mg、0.732mmol)及びトリエチルアミン(77μL、0.55mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、140℃で20分加熱し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに10%の酢酸エチル)により精製し、白色の固形物として、3-クロロ-1-((2R,6S)-2,6-ジメチル-モルホリン-4-イル)-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレンが得られた(128mg、99%)。LCMS(方法A):R
T=3.62分、[M+H]
+=352。
【0354】
工程6:アセトニトリル(4mL)に、3-クロロ-1-((2R,6S)-2,6-ジメチル-モルホリン-4-イル)-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン(128mg、0.36mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(121mg、0.55mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(26mg、0.036mmol)及び炭酸ナトリウム(1mL、1.0mmol、1Mの水溶液)が入った混合物を脱気し、マイクロ波反応器において、120℃で30分加熱し、ついで、熱的に100℃で18時間加熱した。反応混合物を、メタノールで洗浄されたIsolute(登録商標)SCX-2カートリッジに充填し、生成物をメタノールに2Mのアンモニアが入ったものを用いて溶出させた。塩基性フラクションを組合せ、真空で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLC(Phenomenex Gemini 5μm、C18、アセトニトリル勾配5-98%において、水に0.1%のHCO
2H)により精製し、白色の固形物として、171が提供された(10mg、7%)。LCMS(方法B):R
T=4.14分、[M+H]
+=411。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ9.26(2H,s)、5.49−5.30(2H,v.ブロードs)、5.20(2H,ブロードs)、4.21(2H,m)、4.15(2H,m)、3.75(2H,m)、2.80(2H,m)、1.67(6H,s)、1.30(6H,d,J=6.8Hz)。
【0355】
実施例172 5-(4-(2,2-ジメチルモルホリノ)-6,6-ジメチル-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン172
工程1:3-クロロ-1-(2,2-ジメチル-モルホリン-4-イル)-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン
IMS(2mL)に、1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン(100mg、0.366mmol)、2,2-ジメチル-モルホリン(84mg、0.732mmol)及びトリエチルアミン(77μL、0.55mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、140℃で20分加熱し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに10%の酢酸エチル)により精製し、白色の固形物として、3-クロロ-1-(2,2-ジメチル−モルホリン-4-イル)-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレンが得られた(110mg、85%)。LCMS(方法A):R
T=3.51分、[M+H]
+=352。
【0356】
工程2:アセトニトリル(4mL)に、3-クロロ-1-(2,2-ジメチル−モルホリン-4-イル)-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン(110mg、0.31mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(104mg、0.47mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(22mg、0.031mmol)及び炭酸ナトリウム(1mL、1.0mmol、1Mの水溶液)が入った混合物を脱気し、マイクロ波反応器において、120℃で30分加熱し、ついで、100℃で18時間加熱した。反応混合物を、メタノールで洗浄されたIsolute(登録商標)SCX-2カートリッジに充填し、生成物をメタノールに2Mのアンモニアが入ったものを用いて溶出させた。塩基性フラクションを組合せ、真空で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLC(Phenomenex Gemini 5μm、C18、アセトニトリル勾配5-98%において、水に0.1%のHCO
2H)により精製し、白色の固形物として、172が提供された(11mg、9%)。LCMS(方法B):R
T=4.00分、[M+H]
+=411。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ9.25(2H,s)、5.20(2H,ブロード s)、4.46−4.13(8H,m)、3.88(2H,m)、1.66(6H, s)、1.28(6H, s)。
【0357】
実施例174 5-(4-((1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-5-イル)-6,6-ジメチル-8,9-ジヒドロ-6H-[1,4]オキサジノ[3,4-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン174
工程1:3-クロロ-8,8-ジメチル-1-(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン
IMS(2mL)に、1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン(100mg、0.366mmol)、(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(73mg、0.732mmol)及びトリエチルアミン(77μL、0.55mmol)が入った混合物を、マイクロ波反応器において、140℃で20分加熱し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに10%の酢酸エチル)により精製し、黄色の固形物として、3-クロロ-8,8-ジメチル-1-(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレンが得られた(120mg、98%)。LCMS(方法A):R
T=2.81分、[M+H]
+=336。
【0358】
工程2:1,4-ジオキサン(1.5mL)と水(0.5mL)の混合物に、3-クロロ-8,8-ジメチル-1-(1S,4S)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b,9-テトラアザ-フルオレン(120mg、0.36mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(87mg、0.39mmol)、Pd(PPh
3)
4(21mg、0.018mmol)及び炭酸セシウム(163mg、0.5mmol)が入った混合物を脱気し、マイクロ波反応器において、130℃で20分加熱した。反応混合物を、メタノールで洗浄されたIsolute(登録商標)SCX-2カートリッジに充填し、生成物をメタノールに2Mのアンモニアが入ったものを用いて溶出させた。塩基性フラクションを組合せ、真空で濃縮した。得られた残留物を逆相HPLC(Phenomenex Gemini 5μm、C18、アセトニトリル勾配5-98%において、水に0.1%のHCO
2H)により精製し、白色の固形物として、174が提供された(45mg、32%)。LCMS(方法B):R
T=3.31分、[M+H]
+=395。
1H NMR(400MHz、DMSo-d
6、80℃):δ9.08(2H, s)、6.54(2H,ブロード s)、5.75(1H, ブロード s)、4.71(1H,s)、4.12(4H,m)、3.87(1H,dd,J=7.4,1.4Hz)、3.79(2H, s)、3.75(1H, d,J=7.4Hz)、1.95(2H, s)、1.59(6H,d,J=6.7Hz)。
【0359】
実施例175 2-(2-アミノピリミジン-5-イル)-6-メチル4-モルホリノ-6,7-ジヒドロピラジノ[2,1-e]プリン-8(9H)-オン175
工程1:1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エタノン
乾燥THF(14ml)に、2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン(0.50g、1.55mmol)とN,N,N',N-テトラメチルエチレンジアミン(0.35mL、2.33mmol)が入った溶液を−78℃まで冷却した。n-buLi(ヘキサンに2.5M、1.22mL、3.05mmol)を滴下し、混合物を−78℃で45分攪拌した。N-メチル-N-メトキシアセトアミド(0.25mL、2.33mmol)を滴下し、混合物を−78℃で1.5時間攪拌し、ついで、−30℃まで温めた。水、ついで1Mの含水HCLを添加し、混合物を酢酸エチルで7回抽出した。組合せた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0-50%の酢酸エチル)にかけたところ、1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エタノン(0.47g、83%)。LCMS R
T=3.57、[M+H]
+=366/368。
【0360】
工程2:1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]−エタノール
エタノール(8mL)とTHF(8mL)に1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エタノン(0.47g、1.29mmol)が入った攪拌懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(49mg、1.30mmol)を添加した。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、ついで真空で濃縮した。得られた残留物を酢酸エチルと含水重炭酸ナトリウムに溶解させ、相分離させた。水相を酢酸エチルで2回抽出した。組合せた有機フラクションを乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮し、1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エタノール(0.50g、定量的)を得た。LCMS R
T=3.20分、[M+H]
+=368/370。
【0361】
工程3:8-(1-アジド-エチル)-2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン
1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ−ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エタノール(0.37g、1.01mmol)を、無水トルエン(5.6mL)とDMF(0.9mL)に溶解させ、溶液を氷で冷却した。ジフェニルホスホリルアジド(0.56mL、2.54mmol)を添加し、ついで1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン(0.37mL、2.54mmol)を滴下した。反応混合物を室温で16時間攪拌し、ついで酢酸エチル、さらに水で希釈し、相分離させた。水相を酢酸エチルで2回抽出し、組合せた有機フラクションを乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。より小さな規模で、同様に実施した反応からの粗生成物(0.10g、0.27mmolの1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]−エタノール)と共に、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0-50%の酢酸エチル)にかけたところ、2の別々のジアステレオマー対として、8-(1-アジド-エチル)-2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリンが得られた(0.25g及び0.27g、全体で0.52g、100%)。LCMS R
T=4.05分、[M+H]
+=393/395。LCMS R
T=4.16分、[M+H]
+=393/395。
【0362】
工程4:1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチルアミン
THF(13mL)と水(4mL)に8-(1-アジド-エチル)-2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン(0.47g、1.20mmol)が入った溶液に、トリフェニルホスフィン(0.33g、1.28mmol)を添加した。反応混合物を70℃で2時間加熱し、ついでRTまで冷却した。酢酸エチルを添加し、相分離させた。水相を酢酸エチルで3回抽出した。組合せた有機フラクションを乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。より小さな規模で、同様に実施した反応からの粗生成物(0.05g、0.14mmolの8-(1-アジド-エチル)-2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン)と共に、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCMに勾配0-10%のメタノール)にかけた。表題の化合物を含有する物質が溶出し、トリフェニルホスフィンオキシドをフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、TBMEに勾配0-20%のメタノール)にかけ、2つのカラムからの清浄な物質を組合せたところ、1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチルアミン(0.41g、84%、2つのジアステレオマー対の混合物)を得た。LCMS R
T=2.15分、[M+H]
+=367/369。
【0363】
工程5:2-ブロモ-N-{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-アセトアミド
無水DCMに、1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチルアミン(0.25g、0.68mmol)が入った溶液に、臭化ブロモアセチル(62μL、0.74mmol)とトリエチルアミン(0.13mL、0.93mmol)を添加した。混合物をRTで攪拌した。2時間後、臭化ブロモアセチルの他の部分(12μL)を添加し、1.5時間攪拌し続けた。水を添加し、相分離させ、水相をDCMで2回抽出した。組合せた有機フラクションを乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮し、さらなる精製をすることなく、次の工程で使用される、2-ブロモ-N-{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-アセトアミド(385mg、2つのジアステレオマー対の混合物)を得た。LCMS R
T=3.45分及び3.52分、[M+H]
+=487/489/491。
【0364】
工程6:2-ブロモ-N-[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]-アセトアミド
2-ブロモ-N-{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-アセトアミド(工程5からの粗物、385mg)を、メタノール(15mL)に溶解させ、p-トルエンスルホン酸一水和物(35mg)を添加した。混合物をRTで16時間攪拌した。水を添加し、含水重炭酸ナトリウムを添加してpH7にし、沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥(真空、50℃)させると、2-ブロモ-N-[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]-アセトアミドが得られた(207mg、76%)。水性濾液を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を分離させ、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮し、あまり純粋でない群2-ブロモ-N-[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]-アセトアミドが提供された(39mg)。LCMS R
T=2.57、[M+H]
+=403/405/407。
【0365】
工程7:3-クロロ-8-メチル-1-モルホリン-4-イル-7,8-ジヒドロ-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン-6-オン
無水DMF(10mL)に、2-ブロモ-N-[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]-アセトアミド(275mg、0.68mmol)と炭酸セシウム(0.48g、1.36mmol)が入った混合物を、RTで2時間攪拌し、ついで、水で希釈し、酢酸エチルで5回抽出した。組合せた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCMに勾配0-5%のメタノール)にかけたところ、3-クロロ-8-メチル-1-モルホリン-4-イル−7,8-ジヒドロ-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン-6-オンが得られた(93mg、42%)。LCMS R
T=2.41分、[M+H]
+=323/325。
【0366】
工程8:無水1,4-ジオキサン(5mL)に、3-クロロ-8-メチル-1-モルホリン-4-イル-7,8-ジヒドロ-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン-6-オン(46mg、0.14mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(78mg、0.36mmol)、フッ化カリウム(46mg、0.80mmol)及びPd(PPh
3)
4(18mg、0.016mmol)が入った混合物を、100℃で16時間加熱した。RTまで冷却した後、混合物を水で希釈し、形成した沈殿物を濾過し、水で洗浄した。固形物をメタノール、DCM、最後のアセトニトリルで粉砕したところ、175が得られた(8mg、15%)。LCMS R
T=2.59分、[M+H]
+=382。
1H NMR(DMSO-d6、400MHz):δ9.11(2H, s)、8.68(1H, s)、7.05(2H, s)、4.84(1H, q,J=6.9Hz)、4.76(1H, d,J=17.2Hz)、4.69(1H, d,J=17.2Hz)、4.25(4H, ブロード)、3.75(4H,t,J=4.5Hz)、1.56(3H, d,J=6.9Hz)。
【0367】
実施例176 5-(6,7-ジメチル-4-モルホリノ-6,7,8,9-テトラヒドロピラジノ[2,1-e]プリン-2-イル)ピリミジン-2-アミン176
工程1:{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
無水DCM(10mL)に1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチルアミン(0.41g、1.12mmol)が入った溶液に、トリエチルアミン(0.17mL、1.23mmol)及びジ-tert-ブチルジカルバマート(0.268g、1.23mmol)を添加した。混合物をRTで2時間攪拌し、ついで、10%の含水クエン酸で洗浄した。水相をDCMで3回抽出し、組合せた有機フラクションを乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕し、濾過により収集し、乾燥(真空、50℃)させ、{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステルが得られた(0.425g、81%、2つのジアステレオマー対の混合物)。LCMS R
T=4.06及び4.13分、[M+H]
+=467/469。
【0368】
工程2:{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-メチルカルバミン酸 tert-ブチルエステル
無水THF(15mL)に{1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(218mg、0.47mmol)が入った溶液を、0℃まで冷却した。水素化ナトリウム(60%、油中懸濁液、22mg、0.56mmol)を添加し、混合物を0℃で30分攪拌した。ヨードメタン(THFに10vol%の溶液、0.35mL、0.56mmol)を添加し、混合物をRTで16時間攪拌した。反応混合物を、210mgのカルバマート出発物質から類似した方法で調製した他の混合物と組合せ、水で希釈した。1Mの含水HCl及び含水重炭酸ナトリウムの添加によりpHを7に調節した後、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。組合せた抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮すると、表題の化合物とカルバマート出発物質の2:1混合物が得られた(0.46g)。この混合物を無水THF(20mL)に溶解させ、上述したように、水素化ナトリウム(19mg)とヨードメタン(THFに10vol%の溶液、0.29ml)で処理した。上述したようにして、さらなるヨードメタン(無水、0.050ml)を添加し、8時間攪拌した後、反応混合物を水で希釈し、中和し、抽出した。有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0-20%の酢酸エチル)にかけたところ、1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-メチルカルバミン酸 tert-ブチルエステルが得られた(316mg、72%)。LCMS R
T=4.48分、[M+H]
+=481/483。
【0369】
工程3:[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]-メチルアミン
メタノールに、1-[2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9-(テトラヒドロ-ピラン-2-イル)-9H-プリン-8-イル]-エチル}-メチルカルバミン酸 tert-ブチルエステル(316mg、0.66mmol)とp-トルエンスルホン酸一水和物(30mg)が入った混合物を、室温で3時間攪拌し、ついで56時間放置した。反応混合物を、少量になるまで真空で濃縮し、ついでDCM(3mL)とトリフルオロ酢酸(3mL)を添加し、反応混合物をRTで4.75時間攪拌した。他の部分のトリフルオロ酢酸(3mL)を添加し、2時間攪拌し続けた。混合物を真空で濃縮し、得られた残留物をジエチルエーテルで3回粉砕した。得られた固形物を、DCMにメタノールが入った10%溶液と含水重炭酸ナトリウムとの間に分配させた。相分離させ、水相を、DCMにメタノールが入った10%溶液で4回抽出した。組合せた有機フラクションを乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮し、[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]−メチルアミンが得られた(0.19g、97%)。LCMS R
T=1.68分、[M+H]
+=297。
【0370】
工程4:3-クロロ-7,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン
DMF(5mL)に、[1-(2-クロロ-6-モルホリン-4-イル-9H-プリン-8-イル)-エチル]-メチル-アミン(95mg、0.32mmol)、炭酸セシウム(652mg、2mmol)及び1,2-ジブロモエタン(0.030mL、0.35mmol)が入った混合物を、RTで4時間攪拌した。他の部分の1,2-ジブロモエタン(0.030mL、0.35mmol)を添加し、20時間攪拌し続けた。反応混合物を水で希釈し、エーテルで7回抽出した。組合せた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、真空で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCMに勾配0-4%のメタノール)にかけたところ、3-クロロ-7,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレンが得られた(76mg、74%)。LCMS R
T=1.82分、[M+H]
+=323/325。
【0371】
工程5:1,4-ジオキサン(2.5mL)と水(2.5mL)に、3-クロロ-7,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2,4,4b,7,9-ペンタアザ-フルオレン(70mg、0.22mmol)、2-アミノピリミジン-5-ボロン酸ピナコールエステル(57mg、0.26mmol)及び炭酸セシウム(216mg、0.66mmol)が入った混合物を、アルゴンでパージした。Pd(PPh
3)
4(12mg、0.011mmol)を添加し、混合物をアルゴンで再度パージし、ついで、100℃で16時間加熱した。さらなるボロン酸エステル(23mg)とPd(PPh
3)
4(6mg)を添加し、5.5時間攪拌し続けた。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで5回抽出した。組合せた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、DCMに勾配0-10%のメタノール)にかけたところ、176が得られた(58mg、69%)。LCMS R
T=2.11、[M+H]
+=382。1H NMR(DMSo-d
6、400MHz):δ9.08(2H,s)、7.01(2H, s)、4.24(4H,ブロード)、4.20(1H, m)、4.00(1H, m)、3.75(4H,t,J=4.8Hz)、3.55(1H, q,J=6.6Hz)、3.21(1H, m)、2.78(1H, m)、2.43(3H, s)、1.50(3H, d,J=6.6Hz)。
【0372】
実施例177 5-(8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b-トリアザ-フルオレン-3-イル)-ピリミジン-2-イルアミン177
工程1:7-ベンゼンスルホニル-2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン
無水THF(5mL)に2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1g、5.3mmol)が入った溶液を、0℃で、無水THF(15mL)に水素化ナトリウムが懸濁した懸濁液(234mg、5.83mmol、鉱物性油に60%分散)を添加した。反応混合物を0℃で45分攪拌した、塩化ベンゼンスルホニル(1.12g、6.36mmol)を滴下した。反応混合物を周囲温度まで温め、RTで1時間攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウムの飽和水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組合せた有機抽出物を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮した。得られた残留物をシクロヘキサンで粉砕したところ、黄色の固形物として、7-ベンゼンスルホニル-2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンが提供された(1.52g、87%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ8.24(2H,m)、7.76(1H,d,J=4.0Hz)、7.69(1H,m)、7.58(2H,m)、6.69(1H,d,J=4.0Hz)。
【0373】
工程2:2-(2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-プロパン-2-オール
リチウムジイソプロピルアミド(2mL、4.0mmol、THFに2M)を、−78℃で、無水THF(15mL)に7-ベンゼンスルホニル-2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(656mg、2.0mmol)が入った溶液に滴下した。得られた溶液を−78℃で90分攪拌し、ついでアセトン(0.4mL、5.5mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で30分攪拌した。反応混合物を塩化アンモニウムの飽和水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。組合せた有機抽出物を乾燥させ(MgSO
4)、真空で濃縮すると、2-(7-ベンゼンスルホニル-2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-プロパン-2-オールが提供された。イソプロピルアルコール(11mL)と水(3mL)の混合物に、2-(7-ベンゼンスルホニル-2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-プロパン-2-オール(2mmol)が入った溶液に、水酸化ナトリウム(6mL、36mmol、6Mの水溶液)を添加した。得られた混合物をRTで2時間攪拌し、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0〜40%の酢酸エチル)により精製し、2-(2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-プロパン-2-オールが得られた(304mg、64%)。LCMS(方法A):R
T=2.70分、[M]
−=244/246。
【0374】
工程3:3-クロロ-8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b-トリアザ-フルオレン
炭酸セシウム(1.2g、3.7mmol)と1,2-ジブロモエタン(316μL、3.7mmol)を、DMF(4mL)に2-(2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-イル)-プロパン-2-オール(304mg、1.23mmol)が入った溶液に添加し、反応混合物を100℃で45分加熱し、ついで、水と酢酸エチルの間に分配させた。有機抽出物を分離し、ブラインで洗浄し、ついで乾燥させ(Na
2SO
4)、真空で濃縮すると、1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b-トリアザ-フルオレンが提供された。IMS(3mL)に、1,3-ジクロロ-8,8-ジメチル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b-トリアザ-フルオレン(1.23mmol)、モルホリンe(236μL、2.69mmol)及びトリエチルアミン(342μL、2.46mmol)が入った混合物を、還流で3時間加熱し、ついで、真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0〜40%の酢酸エチル)により精製し、3-クロロ-8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b-トリアザ-フルオレンが提供された(159mg、40%)。LCMS(方法A):R
T=3.13分、[M+H]
+=323。
【0375】
工程4:アセトニトリル(3mL)に、3-クロロ-8,8-ジメチル-1-モルホリン-4-イル-5,6-ジヒドロ-8H-7-オキサ-2,4,4b-トリアザ-フルオレン(75mg、0.23mmol)、5-(4,4,5,5-テトラメチル[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ピリミジン-2-イルアミン(115mg、0.52mmol)、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)-ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(25mg、0.035mmol)及び炭酸ナトリウム(1mL、1.0mmol、1Mの水溶液)が入った混合物を脱気し、マイクロ波反応器において、150℃で30分加熱し、ついで真空で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、シクロヘキサンに勾配0〜75%の酢酸エチル)、ついで、逆相HPLC(Phenomenex Gemini 5μm、C18、アセトニトリル勾配5-98%において、水に0.1%のHCO
2H)により精製し、オフホワイト色の固形物として、177が提供された(13mg、15%)。LCMS(方法B):R
T=3.50分、[M+H]
+=382。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ9.27(2H,s)、6.12(1H,s)、5.27(2H,ブロードs)、4.21(2H,m)、4.14(2H,m)、3.97(4H,m)、3.88(4H,m)、1.62(6H,s)。
【0376】
実施例901 p110(アルファ)PI3K結合アッセイ
結合アッセイ:最初の偏光実験を、アナリストHT96-384(Molecular Devices Corp.、Sunnyvale、CA.)で実施した。蛍光偏光親和性測定のための試料を、偏光バッファー(10mMのトリス(pH7.5)、50mMのNaCl、4mMのMgCl
2、0.05%のChaps、及び1mMのDTT)中の20μg/mLの最終濃度で開始するp110αPI3Kの1:3段階希釈物(Upstate Cell Signaling Solutions, Charlottesville, VA)を、10mMの最終濃度のPIP
2(Echelon-Inc、Salt Lake City、UT.)に加えることによって調製した。室温での30分のインキュベーション時間後、それぞれ100nM及び5nMの最終濃度のGRP-1及びPIP3-TAMRAプローブを加えることによって反応を止めた。384ウェルの黒の低容量プロキシプレート(PerkinElmer, Wellesley, MA)中のローダミンフルオロフォア(λex=530nm;λem=590nm)について標準的なカットオフフィルターで読み取る。蛍光偏光値をタンパク質濃度の関数としてプロットし、KaleidaGraph(登録商標)ソフトウェア(Synergy software, Reading, PA)を使用してデータを4パラメータ式にフィットさせることによってEC
50値を得た。この実験はまた阻害剤での続く競争実験において使用する適切なタンパク質濃度を確立する。
【0377】
PIP
2(10mMの最終濃度)と合わせた0.04mg/mLのp110αPI3K(最終濃度)を、偏光バッファー中の25mMの最終濃度のATP(Cell Signaling Technology, Inc., Danvers, MA)中のアンタゴニストの1:3段階希釈物を含むウェルに加えることによって、阻害剤のIC
50値を決定した。室温で30分のインキュベーション時間後、それぞれ100nM及び5nMの最終濃度のGRP-1及びPIP3-TAMRAプローブ(Echelon-Inc, Salt Lake City, UT.)を加えることによって反応を止めた。384ウェルの黒の低容量プロキシプレート(PerkinElmer, Wellesley, MA)中のローダミンフルオロフォア(λex=530nm;λem=590nm)について標準的なカットオフフィルターで読み取る。蛍光偏光値をアンタゴニスト濃度の関数としてプロットし、Assay Explorer(登録商標)ソフトウェア(MDL, San Ramon, CA.)でデータを4パラメータ式にフィットすることによってIC
50値を得た。<BR>
【0378】
別法では、精製した組換え酵素及びATPを1μMの濃度で使用する放射測定アッセイでPI3Kの阻害を決定した。式I化合物を100%のDMSOで段階希釈した。キナーゼ反応物を室温で1時間インキュベートし、PBSを添加することによって反応を終了させた。続いて、IC
50値を、シグモイド用量応答曲線の当てはめ(可変勾配)を使用して決定した。例を表1に示す。
【0379】
実施例902:インビトロ細胞増殖アッセイ
式Iの化合物の効能を、次のプロトコル(Promega Corp. Technical Bulletin TB288; Mendoza等(2002) Cancer Res. 62:5485-5488)を用いた細胞増殖アッセイによって測定した:
1. 培地中に約10
4の細胞を含む細胞培養物(PC3、Detroit562、又はMDMB361.1)の100μlのアリコートを、384ウェルの不透明な壁のプレートの各ウェルに沈着させた。
2. 培地を含み細胞を伴わないコントロールウェルを調製した。
3. 化合物を実験ウェルに加え、3−5日間インキュベートした。
4. プレートを室温に約30分間平衡化した。
5. 各ウェル中に存在する細胞培養培地の体積と等しい体積のCellTiter-Glo試薬を加えた。
6. 内容物をオービタルシェーカーで2分間混合し、細胞溶解を誘発した。
7. プレートを室温で10分間インキュベートし、発光シグナルを安定化させた。
8. 発光を記録し、RLU=相対発光単位としてグラフで報告した。
【0380】
別法では、細胞を96ウェルプレートに最適密度で播き、試験化合物の存在下で4日間インキュベートした。続いて、アラマーブルー(商標)をアッセイ培地に加え、細胞を6時間インキュベートした後、544nmの励起、590nmの発光で読み取った。シグモイド用量反応曲線の当てはめを使用してEC
50値を計算した。EC
50なる用語は半数効果濃度を意味し、薬剤がある特定の曝露時間後にベースラインと最大との間の中間の応答を誘導する濃度である。これは薬剤の効能の指標として一般に使用される。
【0381】
式Iの例示的化合物の抗増殖効果を、次のものを含む様々な腫瘍細胞株に対してCellTiter−Glo(登録商標)アッセイによって測定した:
【0382】
実施例903:Caco−2透過率
Caco−2を1×10
5細胞/cm
2でミリポア・マルチスクリーン・プレート上に播種し、20日間培養する。化合物透過性の評価を続いて実施する。化合物を細胞単層の頂端膜側(A)に塗布し、基底外側(B)コンパートメントへの化合物透過を測定した。これを逆方向(B−A)で行い、能動輸送を調べる。膜を通る化合物の透過速度の測定値である各化合物についての透過係数値P
appを計算する。化合物を、確立されたヒト吸収性を持つコントロール化合物との比較に基づき低い(P
app</=1.0×10
6cm/s)又は高い(P
app>/=1.0×10
6cm/s)吸着電位に分類する。
【0383】
能動流出を被る化合物の能力の評価では、Bに対するAと比較した頂端膜側側(A)に対する基底膜側(B)輸送の比を決定した。B−A/A−B>/=1.0の値が能動細胞流出の発生を示す。
【0384】
実施例904:肝細胞クリアランス
凍結保存されたヒト肝細胞の懸濁液を使用する。5×10
6個の生存細胞/mLの細胞密度で1mM又は3μMの化合物濃度でインキュベーションを実施する。インキュベーション中の最終DMSO濃度は約0.25%である。コントロールインキュベーションもまた細胞の非存在下で行い、非酵素的分解を明らかにする。2組の試料(50μL)を、0分、5分、10分、20分、40分及び60分(コントロール試料は60分のみ)でインキュベーション混合物から取り除き、MeOH含有内部標準(100μL)に加え、反応を終了させる。トルブタミド、7-ヒドロキシクマリン、及びテストステロンを、コントロール化合物として使用することができる。試料を遠心分離し、各時点での上清をLC-MSMSによる分析のためにプール化する。時間に対するlnピーク面積比(親化合物ピーク面積/内部標準ピーク面積)のプロットから、固有クリアランス(CL
int)を次のように計算する:CL
int(μl/分/10
6細胞)=V×k(ここで、kは、時間に対してプロットしたln濃度の勾配から得た排出速度定数であり、Vは、インキュベーション体積から算出される体積タームであり、uL 10
6細胞
-1として表される)。
【0385】
実施例905 チトクロムP450阻害
式Iの化合物を、約100uMの最大濃度で、重複して、約10濃度にてCYP450標的(1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)に対してスクリーニングしてよい。標準的阻害剤(フラフィリン(furafylline)、スルファフェナゾール、トラニルシプロミン、キニジン、ケトコナゾール)を対照体として使用してよい。蛍光方式において、BMGLabTechnologies PolarStar
TMを使用して、プレートを読み取ってもよい。
【0386】
実施例906:チトクロムP450誘導
単一のドナーから新鮮に単離されたヒト肝細胞を、3通りの濃度の式Iの化合物の添加前に約48時間培養し、72時間インキュベートすることができる。CYP3A4及びCYP1A2のためのプローブ基質を、インキュベーション終了の前、30分間及び1時間加える。72時間で、細胞及び培地を取り出し、各プローブ基質の代謝の程度をLC-MS/MSによって定量化する。実験を、一つの濃度で3組でインキュベートした個々のP450の誘導物質を使用することによって制御する。
【0387】
実施例907:血漿タンパク質結合
式Iの化合物の溶液(5μm、0.5%の最終DMSO濃度)を、バッファー及び10%血漿(バッファー中のv/v)中で調製する。96ウェルHT透析プレートを、各ウェルが半透性セルロース膜によって2つに分割されるように構成する。バッファー溶液を膜の一側に加え、血漿溶液を他側に加える。ついで、37℃で2時間にわたり3組、インキュベーションを行う。続いて、細胞を出し、化合物の各バッチの溶液を2つの群(血漿非含有及び血漿含有)に組合わせ、ついで血漿非含有(6ポイント)及び血漿含有溶液(7ポイント)についての2セットの較正標準を使用してLC-MSMSによって分析する。化合物についての画分未結合値を計算する。
【0388】
実施例908:hERGチャネル遮断
式Iの化合物は、確立されたフラックス法を使用して、hERGカリウムチャネルを安定して発現しているHEK-294細胞からのルビジウム流出を調節する能力について評価する。RbClを含む培地中で細胞を調製し、96ウェルプレートに播種し、一晩増殖させて単層を形成させる。培地を吸引し、各ウェルを3×100μLのプレインキュベーションバッファー(低[K
+]を含む)で室温で洗浄することによって流出実験を開始する。最後の吸引後、50μLの操作用ストック(2×)化合物を各ウェルに加え、室温で10分間インキュベートする。ついで、50μLの刺激バッファー(高[K+]を含む)を各ウェルに加え、最終試験化合物濃度とする。ついで、細胞プレートを室温で更に10分間インキュベートする。ついで、各ウェルからの80μLの上清を96ウェルプレートの同等のウェルに移し、原子発光分光法によって分析する。化合物を、100μMの最高濃度からの10ポイントの二組のIC
50曲線(n=2)としてスクリーニングする。
【0389】
実施例909 インビボ腫瘍異種移植
NCRヌードマウス(Taconic Farms,IN)を、HBSS/マトリゲル(1:1、v/v)において、500万のU-87MG Merchant(ATCC, Manassas, VAからのU-87 MG細胞から誘導された院内変異体)細胞を用い、右外側胸部に、皮下的に播種した。腫瘍異種移植を担持するマウスに、薬剤又はビヒクルを、<28日間、経管栄養により経口的に毎日投与した後、類似した大きさの腫瘍の異なる用量グループに分けた。研究中、腫瘍サイズを少なくとも週に2回記録した。また、マウスの体重も週に2回記録し、マウスを毎日観察した。腫瘍量を、Ultra Cal-IV ノギス(Model 54-10-111; Fred V. Fowler Co., Inc.; Newton, MA)を使用し、2つの垂直方向に測定し、 Excel v.11.2(Microsoft Corporation; Redmond, WA)を使用して分析した。腫瘍阻害グラフをGraphPad Prism
TM, Version 5.0c(GraphPad Software, Inc.; La Jolla, CA)を使用してプロットした。腫瘍体積は以下の式によって算出した:腫瘍サイズ(mm
3)=(長い方の測定値×短い方の測定値t
2)×0.5。
【0390】
Adventurer Pro AV812スケール(Ohaus Corporation; Pine Brook, NJ)を用いて動物の体重を測定した。KaleidaGraphバージョン3.6を使用してグラフを作成した。重量変化の割合は以下の式を使用して算出した:群重量変化の割合=(1−(最初の重量/新たな重量))×100。
【0391】
腫瘍体積が2000mm
3を上回わるか又は体重喪失が開始時の重量の20%以上であるマウスを、規定のガイダンスに従って安楽死させた。
【0392】
試験の終了時(EOS)の腫瘍増殖阻害割合(%TGI)は以下の式を使用して算出した:
%TGI=(1-[(AUC/日)
Treatment÷(AUC/Day)
Control])×100
ここで、AUC/日は、自然スケールを研究の日数により割った適合腫瘍増殖曲線の下の面積である。Log2(腫瘍量)増殖痕跡を、固定時間に対する制限三次スプラインを使用し、各用量グループに適合させた。R version 2.12.0(R Development Core Team 2008; R Foundation for Statistical Computing; Vienna, Austria)のPパッケージ「nlme」を使用する、線形混合効果モデルを介して、適合を行った。
【0393】
部分応答(PR)を、研究の任意の日で、決して完全応答(CR)しない出発腫瘍量において、>50%低減として定めた。CRは、研究の任意の日で、出発腫瘍量において、>100%低減として定めた。研究腫瘍発生率(STI)は、最後の腫瘍量測定について、測定可能な腫瘍を有するグループ中の動物の数を表す。
【0394】
また、線形混合効果分析を、経時的なパーセント体重変化、及び用量に対する応答性のモデルにも使用した。
【0395】
実施例910:ホスホAKT誘導アッセイ
6ウェル組織培養プレートに細胞を一晩かけてウェル当たり5×10
5細胞で播種した。細胞を式I化合物のEC
80で処理した。処理後、細胞を冷PBSで1回洗浄し、プロテアーゼ阻害剤(Roche, MannheiM, Germany)、1mMのPMSF、及びSigma(St. Louis, MO)製のホスファターゼ阻害剤カクテル1及び2を補填したBiosource(Carlsbad, CA)製の1×細胞抽出バッファーで可溶化させた。タンパク質濃度の決定は、Pierce BCAプロテインアッセイキット(Rockford, IL)を使用して実施した。pAkt(Ser
473)及び全Aktのレベルを、Biosource(Carlsbad, CA)製のビーズキット及びLuminex Bio-Plexシステム(Bio-Rad, Hercules, CA)を使用して評価した。
【0396】
実施例911 血管脳関門活性/浸透アッセイMDCKI−MDRI及びMDCKII-bcrp1アッセイ
ヒトPag又はマウスBcrp1のいずれかを異種的に発現するディン-ダービーイヌ腎臓(MDCK)細胞を使用し、化合物がこれらのトランスポーターの基質であるかどうかを測定し、よって血管脳関門浸透についての可能性を評価する。MDR1-MDCKI細胞はNCI(National Cancer Institute, Bethesda, MD)から認可されており、一方、Bcrp1-MDCKII細胞は、Netherlands Cancer Institutes(Amsterdam,The Netherエlands)から得た。細胞を、使用前の4日間、24-ウェルミリポアフィルタープレート(ポリES膜、1μMの孔サイズ;Millipore; Billerica, MA)に、1.3x10
5細胞/mLの播種密度で播種した。化合物を、先端部から基底部(A−B)、及び基底部から先端部(B−A)の方向に、5μLにてテストした。化合物を、10mMのHEPESを含有する、ハンクバランス塩溶液(HBSS)からなる、移動用バッファーに溶解させた(Invitrogen Corporation,grand Island, NY)。ルシファーイエロー(Sigma-AldricH, St. Louis,MO)を、傍細胞マーカーとして使用した。A−B及びB−A方向における、見かけの浸透性(P
app)を、以下の等式を使用して算出した:
P
app=(dQ/dt)×1/C
0×1/A
ここでdQ/dtは、受容区画における化合物の出現率であり、C
0は供給区画における濃度であり、Aは挿入物の表面積である。P
app(B−A)/P
appA-B)で定められる流出速度を使用し、テストされたトランスポーター(p-糖タンパク質又はbcrp1)を有する化合物による受ける、活性流出の程度を評価した。化合物をLC-MS/MSで分析した。
【0397】
実施例912 脳における化合物濃度の測定
各時点にて、3の異なる動物から、投与の1及び6時間後の脳を収集し、氷冷生理食塩水ですすぎ、計量し、分析まで−80℃で保管した。化合物の定量について、マウスの脳を3容量の水とホモジナイズした。ホモジナートを、内部標準を含有するアセトニトリルを用い、タンパク質沈降により抽出した。LC-MS/MS分析を実施した。脳ホモジナート濃度を、脳対血漿比率の算出に、脳の濃度に変換した。
【0398】
実施例913 脳におけるPI3K経路の調節の測定
PI3K経路の測定の分析について、10mMのトリス、pH7.4、100mMのNaCl、1mMのEDTA、1mMのEGTA、1mMのNaF、20mMのNa
4P
2O
7、2mMのNa
3VO
4、1%のトリトンX-100、10%のグリセロール、0.1%のSDS、及び0.5%のオキシコラートを含有する細胞抽出用バッファー(Invitrogen, Camarillo, CA)に、ホスファターゼ、プロテアーゼ阻害剤(Sigma, St. Louis,MO)、及び1mMのPMSFを補足し、凍結した脳バイオプシーに添加した。投与の1及び6時間後に収集した脳を、小さな乳棒(Konteglass Company, Vineland, NJ)と共にホモジナイズし、氷上で簡単に超音波処理し、20000gで20分、4℃で遠心分離した。BCAタンパク質アッセイを使用し、タンパク質濃度を測定した(Pierce, Rockford, IL)。電気泳動により、タンパク質を分離させ、NuPageニトロセルロース膜(Invitrogen, Camarillo, CA)に移動させた。Licor Odyssey
TM 赤外線検出システム(Licor, Lincoln, NE)を使用し、タンパク質発現を評価し、定量した。PI3K経路マーカーを、pAkt
ser473及び全Akt(Invitrogen, Camarillo, CA and Cell Signaling, Danvers,MA)を使用する、免疫ブロット法により評価した。
【0399】
実施例914 脳腫瘍のインビボ有効性アッセイ
CD-1ヌードマウス(Charles River Laboratories,Hollister, CA)を、HBSSにおいて、ルシフェラーゼを発現するよう、院内で操作されたGS-2(ヒト多形神経膠芽腫)細胞を、定位手術下で、頭蓋内に接種した。細胞接種の4週間後、磁気共鳴画像(MRI)により脳の異種移植が確認されたマウスに、薬剤又はビヒクルを、28日間、経管栄養により経口的に毎日1回投与し、その後、類似した大きさの腫瘍のグループに分けた。MRI(4.7T, Varian, Inc., Palo Alto, CA)を、28日の投与期間の終わりに繰り返し、治療に対する応答性を評価した。
【0400】
マウスの体重を週に少なくとも2回記録し、マウスを毎日観察した。動物の体重をAdventurer Pro
TM AV812 scale(Ohaus Corporation; Pine Brook, NJ)を使用して測定した。グラフをGraphPad Prism, Version 5.0cを使用して作製した。パーセント体重変化を式:個々のパーセント体重変化=((新規の体重/当初の体重)−1)x100、を使用して算出した。出発時の体重の20%を超えて失われたマウスを、規制ガイドラインに従い、安楽死させた。
【0401】
腫瘍量変化を、各動物が考えられる2の時点で線状であるように、モデリングした。線状混合効果モデルを、Rパッケージ「nlme」、3.1-97版(R version 2.12.0(R Development Core Team 2008; R Foundation for Statistical Computing; Vienna, Austria)を使用し、これらのデータに適合させた。混合効果モデルでは、経時的に個々のマウスにおける繰り返し測定を考慮しており、マウス内の適切な相関性を処理している。また、線状混合効果分析を、経時的な体重のパーセント変化のモデルに使用した。
【0402】
血漿及び濃サンプルを、薬物動態的(PK)、薬力学的(PD)、及び/又は免疫組織化学的(IHC)分析用に、最終治療の投与の2及び8時間後に収集した。
【0403】
実施例915 インビボ腫瘍異種移植PK/PD研究
NCRヌードマウス(Taconic Farms,IN)を、HBSS/マトリゲル
TM、BD Biosciences(1:1、v/v)において、500万のU-87MG Merchant(ATCC, Manassas, VAからのU-87 MG細胞から誘導された院内変異体)細胞を用い、右外側胸部に、皮下的に播種した。腫瘍異種移植>600mm
3を担持するマウスに、薬剤又はビヒクルを1回投与した後、類似した大きさの腫瘍のグループに分けた。血漿、皮下腫瘍異種移植、骨格筋、及び脳のサンプルを、PK、PD、及び/又はIHC分析用に、治療投与の1、4、12及び24時間後に収集した。
【0404】
「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(include)」、「含む(including)」及び「含む(includes)」という語は、本明細書及び次の特許請求の範囲において使用される場合、記載された特徴、整数、成分、又は工程の存在を特定することを意図しており、一又は複数の他の特徴、整数、成分、工程、又はその群の存在又は付加を排除するものではない。