(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ゲートメタルは、前記ゲートコンタクト溝の内壁面を覆う下地金属膜と、この下地金属膜に接するように前記ゲートコンタクト溝に埋め込まれた本体部とを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
前記ソースメタルがソース電極を含み、前記ゲートメタルがゲート電極を含み、前記ソース電極およびゲート電極が分離領域によって分離された一対の電極膜を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゲート絶縁膜は、トレンチの内壁だけでなく、トレンチ外の半導体基板の表面をも覆うように形成されるのが一般的である。したがって、ゲート絶縁膜は、トレンチの内壁面から、その開口縁を通って、トレンチ外に至っている。このようなゲート絶縁膜の表面にポリシリコンゲートが形成されることになる。
ところが、トレンチの開口縁では、ゲート絶縁膜は半導体基板の法線方向から半導体基板の主面に沿う方向へと折れ曲がっている。この折曲部分では、ゲート絶縁膜の膜厚がその他の部分よりも薄くなる。そのため、トレンチの開口縁では、薄いゲート絶縁膜を挟んで、半導体基板とポリシリコンゲートとが対向している。しかも、トレンチの開口縁には、半導体基板のエッジが位置しているから、電界が集中しやすい。そのため、トレンチの開口縁において、ゲート絶縁膜の絶縁破壊が生じやすい。
【0006】
この問題を回避するために、ポリシリコンゲートの形成領域をトレンチ内に制限し、トレンチ内の領域でポリシリコンゲートにゲート電極を接合する構造を採ることが考えられる。この構造では、トレンチの開口縁ではゲート絶縁膜に電界がかからないから、ゲート絶縁膜の絶縁破壊の問題を回避できる。
この構造の製造工程では、半導体基板を覆う層間絶縁膜に形成されるゲートコンタクト孔は、トレンチ内に対応する領域に形成されることになる。ゲート電極は、ゲートコンタクト孔を介してポリシリコンゲートに接するように形成される。さらに、前記層間絶縁膜に、トレンチ外の領域でソースコンタクト孔が形成される。ソース電極は、ソースコンタクト孔を介してソース領域に接するように形成される。ソース電極はチャネル領域にも接する必要がある。そこで、ソースコンタクト孔は、ソース領域を貫通してチャネル領域に達するように半導体基板をエッチングして形成されることになる。
【0007】
ゲートコンタクト孔はポリシリコンゲートに達すればよいのに対して、ソースコンタクト孔はチャネル領域に達する必要があるから、これらは深さが異なる。したがって、これらのコンタクト孔は、別工程で形成しなければならないので、工程数が多く、それに応じてコストが嵩む。したがって、絶縁破壊の問題は解決できるとしても、さらに解決すべき課題が残されている。
【0008】
ゲートコンタクト孔とソースコンタクト孔とを同一工程で形成すれば工程数を削減できるが、それらのコンタクト孔は同じ深さになってしまう。すなわち、ソースコンタクト孔を形成するために半導体基板をエッチングする際に、ゲートトレンチ内のポリシリコンが同じ深さまでエッチングされてしまう。ソースコンタクト孔はチャネル領域に達しなければならないので、ゲートコンタクト孔の底面は、チャネル領域の層厚途中に相当する深さに位置することになる。よって、ゲートトレンチ内では、ゲートコンタクト孔の底面よりも深い領域にはポリシリコンが埋め込まれ、その深さよりも浅い領域にはゲート電極を構成する金属が埋め込まれることになる。その結果、チャネル領域の一部にはポリシリコンが対向し、他の部分には金属が対向することになる。よって、ポリシリコンがチャネル領域の深さ範囲全域に対向する場合とは、しきい値電圧その他の特性が異なるから、設計どおりの性能(特性)を得難くなる。
【0009】
そこで、この発明の目的は、性能を犠牲にすることなく、製造工程数を削減することができ、しかも、充分な破壊耐量を有する半導体装置およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、半導体基板の厚さ方向に沿って装置表面側から順に配置されたソース領域、チャネル領域およびドレイン領域を有する半導体装置を提供する。この半導体装置は、前記ソース領域を貫通して前記チャネル領域に達するソースコンタクト溝内に埋め込まれたソースメタルと、前記ソース領域および前記チャネル領域を貫通して前記ドレイン領域に達するように形成されたゲートトレンチの側壁に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜において少なくとも前記チャネル領域に対向する領域を覆い、かつ、前記ソース領域の表面(半導体基板の表面)以下に全部が位置するように前記ゲートトレンチ内に埋め込まれたポリシリコンゲートと、前記チャネル領域の深さに達するように前記ポリシリコンゲートに形成されたゲートコンタクト溝内に埋め込まれ、前記ポリシリコンゲートに接するゲートメタルとを含む。この発明では、前記ゲート絶縁膜が前記ゲートトレンチ外の前記半導体基板の表面および前記ポリシリコンゲートの表面を覆っており、前記ゲートトレンチ外の前記半導体基板の表面および前記ポリシリコン
ゲートの表面を覆う部分の前記ゲート絶縁膜上に層間絶縁膜が形成されており、前記ソースコンタクト溝および前記ゲートコンタクト溝が前記層間絶縁膜および前記ゲート絶縁膜を貫通している(請求項1)。
【0011】
この構成によれば、ポリシリコンゲートは、ソース領域の表面以下に全部が位置するようにゲートトレンチ内に埋め込まれている。このポリシリコンゲートに、ゲートコンタクト溝を介して、ゲートメタルが接している。ゲートコンタクト溝は、ポリシリコンゲートに形成されているが、ポリシリコンゲートは、ゲート絶縁膜において少なくともチャネル領域に対向する領域を覆っている。そのため、少なくともチャネル領域に対向する部分では、チャネル領域/ゲート絶縁膜/ポリシリコンゲートを積層(半導体基板の主面に沿う横方向に積層)したゲート構造が形成されている。これにより、設計どおりの性能(特性)を有する半導体装置を実現することができる。
【0012】
ゲートコンタクト溝は、チャネル領域の深さに達するようにポリシリコンゲートに形成されている。一方、ソースコンタクト溝は、ソースメタルをチャネル領域に接合するために、ソース領域を貫通してチャネル領域に達する深さに形成されている。よって、ソースコンタクト溝およびゲートコンタクト溝は、いずれもチャネル領域の深さに達するように形成されているから、共通の工程で形成することができる。これにより、半導体装置の製造工数を削減することができるから、生産性の向上に寄与することができ、ひいては、半導体装置のコスト削減を図ることができる。
【0013】
nチャネルの半導体装置を作製するときには、前記ソース領域およびドレイン領域が、n型領域とされ、前記チャネル領域がp型領域とされる。一方、pチャネル型の半導体装置を作製するときには、前記ソース領域およびドレイン領域がp型領域とされ、前記チャネル領域がn型領域とされる。
前記半導体装置は、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)電界効果トランジスタであってもよいし、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。
【0014】
前記ソースコンタクト溝と前記ゲートコンタクト溝とがほぼ等しい深さに形成されていることが好ましい(請求項2)。この構成では、ソースコンタクト溝とゲートコンタクト溝とがほぼ等しい深さに形成されているから、これらのコンタクト溝は共通の工程で形成することができる。これにより、半導体装置の製造工程における工程数を削減することができる。
【0015】
前記ポリシリコンゲートは、前記半導体基板上において面一の表面を有していてもよい(請求項3)。具体的には、前記ポリシリコンゲートは、前記半導体基板上の至る所で面一の表面を有していてもよい。また、前記ポリシリコンゲートの表面が前記半導体基板の表面と同一面内に位置していてもよい(請求項4)。
前記ゲートメタルは、たとえば、前記ゲートコンタクト溝の内壁面を覆う下地金属膜と、この下地金属膜に接するように前記ゲートコンタクト溝に埋め込まれた本体部とを含む(請求項5)。
【0016】
また、前記ゲートトレンチは、たとえば、複数本(少なくとも2本)の個別ゲートトレンチと、各個別ゲートトレンチの一端が結合された結合ゲートトレンチとを含む。この場合に、前記ポリシリコンゲートと前記ゲートメタルとが、前記結合ゲートトレンチ内で接していてもよい(請求項6)。また、前記複数本の個別ゲートトレンチが、ストライプ状に平行に延びており、前記結合ゲートトレンチが、前記個別ゲートトレンチと垂直な方向に延びていてもよい(請求項7)。
【0017】
さらに、前記ソースメタルがソース電極を含み、前記ゲートメタルがゲート電極を含み、前記ソース電極およびゲート電極が分離領域によって分離された一対の電極膜を含んでいてもよい(請求項8)。この場合に、前記ゲート電極が前記半導体装置の端部領域に形成されていてもよい(請求項9)。
また、前記分離領域は、所定方向に沿う直線状領域であってもよい(請求項10)。たとえば、分離領域は、前記結合ゲートトレンチと平行に形成されていてもよい。
【0018】
さらに、前記分離領域は、前記ゲート電極を三方から囲むように形成されていてもよい(請求項11)。
この発明は、また、半導体基板の厚さ方向に沿って装置表面側から順に配置されたソース領域、チャネル領域およびドレイン領域を有する半導体装置の製造方法を提供する。この製造方法は、前記ソース領域
となる予定の領域および前記チャネル領域
となる予定の領域を貫通して前記ドレイン領域に達するように
前記半導体基板にゲートトレンチを形成する工程と、前記ゲートトレンチの側壁
および前記ゲートトレンチ外の前記半導体基板の表面を覆うゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜において少なくとも前記チャネル領域
となる予定の領域に対向する領域を覆い、かつ、前
記半導体
基板の表
面以下に全部が位置するように前記ゲートトレンチ内にポリシリコンを埋め込んでポリシリコンゲートを形成する工程と、
前記ゲートトレンチ内の前記ポリシリコンゲートの表面を覆う絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜と一体化する工程と、前記半導体基板に前記チャネル領域を形成する工程と、前記半導体基板において前記チャネル領域よりも表面側に前記ソース領域を形成する工程と、前記ゲートトレンチ外の前記半導体基板の表面を覆う部分および前記ポリシリコンゲートの表面を覆う部分の前記ゲート絶縁膜上に層間絶縁膜を形成する工程と、前記ゲートトレンチとは異なる領域において
前記層間絶縁膜、前記ゲート絶縁膜および前記ソース領域を貫通して前記チャネル領域に達するソースコンタクト溝を形成し、同時に、
前記層間絶縁膜および前記ゲート絶縁膜を貫通し、前記ポリシリコンゲートの表面から前記チャネル領域の深さに達す
るゲートコンタクト溝を形成するコンタクト溝形成工程と、前記ソースコンタクト溝内にソースメタルを埋め込む工程と、前記ゲートコンタクト溝内に、前記ポリシリコンゲートに接するゲートメタルを埋め込む工程とを含む(請求項12)。
【0019】
この方法により、前述の構造の半導体装置を作製することができる。そして、ソースコンタクト溝とゲートコンタクト溝とが共通のコンタクト溝形成工程で形成されるので、工程数を削減することができ、それに応じて生産コストを削減することができる。
ソースコンタクト溝とゲートコンタクト溝とは同程度の幅(同幅)の溝であることが好ましい。これにより、ソースコンタクト溝およびゲートコンタクト溝を同一工程で形成しやすくなる。ただし、コンタクト抵抗低減のために、ゲートコンタクト溝をソースコンタクト溝よりも幅広に形成してもよい。たとえば、ソースコンタクト溝を最小加工寸法で形成して、単位セルの高集積化を図ることが好ましい。単位セルとは、ソース領域、チャネル領域およびドレイン領域ならびにゲート構造を含む最小素子単位をいう。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る半導体装置1の図解的な斜視図である。この半導体装置1は、表面にエピタキシャル層2を有するn
+型シリコン基板3を備えている。エピタキシャル層2の上には、ソース電極161およびゲート電極162を含む電極膜16が形成されている。シリコン基板3の裏面には、ドレイン電極25が形成されている。シリコン基板3は、たとえば、平面視矩形に形成されており、それに応じて、半導体装置1は平面視において矩形形状を有している。電極膜16は、エピタキシャル層2の表面のほぼ全域に渡る矩形領域に形成されている。この矩形領域の一辺寄りの帯状領域がゲート電極162とされており、残余の矩形領域がソース電極161とされている。すなわち、ゲート電極162は、半導体装置1の端部領域に形成されている。ドレイン電極25は、シリコン基板3の裏面のほぼ全域に渡る矩形領域に形成されている。
【0022】
図2は、
図1の部分IIの付近の拡大平面図である。また、
図3は、
図2の切断面線III−IIIにおける断面図であり、
図4は、
図2の切断面線IV−IVにおける断面図である。ただし、
図2では、電極膜16等の図示は省略し、エピタキシャル層2の表面の構造を示してある。
エピタキシャル層2は、シリコン基板3の厚さ方向に沿って半導体装置1の表面側から順に配置されたn
+型ソース領域4、p
−型チャネル領域5およびn
−型ドレイン領域6を有している。エピタキシャル層2の厚さは、たとえば、2μm〜20μm程度である。また、n型
+ソース領域4の厚さは、たとえば0.2μm程度であり、p
−型チャネル領域5の厚さは、たとえば、0.4μm程度である。
【0023】
エピタキシャル層2には、その表面から掘り込まれたゲートトレンチ7がストライプ状に形成されている。すなわち、複数本のゲートトレンチ7が、シリコン基板3の主面に平行な所定の方向に沿って、一定の間隔(たとえば0.5μm〜3.0μm程度)を空けて平行に形成されている。複数本のゲートトレンチ7は、たとえば、互いに等しい幅(たとえば0.1μm〜0.5μm程度)を有し、かつ、互いに等しい長さを有している。各ゲートトレンチ7は、ソース領域4およびチャネル領域5を貫通して、ドレイン領域6の途中部に達する深さ(たとえば0.5μm〜2.0μm程度)に形成されている。この実施形態では、ゲートトレンチ7は、その長手方向に交差する切断面がほぼ矩形に形成されている。
【0024】
ゲートトレンチ7の内壁面は、ゲート絶縁膜8によって覆われている。ゲート絶縁膜8は、たとえば、シリコン酸化膜からなり、その膜厚は、100Å〜1000Å程度とされる。ゲート絶縁膜8は、ゲートトレンチ7の底面7aおよび側壁7bを覆い、さらにゲートトレンチ7の外部のエピタキシャル層2の表面を覆っている。ゲートトレンチ7内には、ゲート絶縁膜8に接するようにポリシリコンゲート10が埋め込まれている。ポリシリコンゲート10は、エピタキシャル層2の表面(ソース領域4の表面)以下に全部が位置するように、ゲートトレンチ7に埋め込まれている。すなわち、ポリシリコンゲート10の上面10aは、エピタキシャル層2の表面2a以下の深さ位置(表面2aと同じ深さかそれよりも深い位置)に位置している。この実施形態では、ポリシリコンゲート10の上面10aはエピタキシャル層2の表面2a(すなわちシリコン基板3の表面)と同一面内に位置している。さらに、この実施形態では、ポリシリコンゲート10の上面10aは、シリコン基板3上の全領域において面一の表面となっている。ポリシリコンゲート10の上面10aは、ゲート絶縁膜8に覆われている。すなわち、ポリシリコンゲート10は、ゲート絶縁膜8に取り囲まれている。
【0025】
エピタキシャル層2の表面を覆うゲート絶縁膜8の上には、層間絶縁膜11が形成されている。層間絶縁膜は、たとえば、シリコン酸化膜からなる。隣接する各対のゲートトレンチ7の間には、ソースコンタクト溝12が形成されている。別の見方をすれば、隣接する各対のソースコンタクト溝12の間にそれぞれゲートトレンチ7が形成されているということもできる。
【0026】
複数本のソースコンタクト溝12は、ストライプ状に形成されている。すなわち、複数本のソースコンタクト溝12は、一定の間隔(たとえば0.5μm〜3.0μm程度)を空けて互いに平行に形成されている。この実施形態では、複数本のソースコンタクト溝12は、ほぼ等しい幅(たとえば0.1μm〜0.5μm程度)および深さ(たとえば0.3μm程度)を有している。ソースコンタクト溝12は、層間絶縁膜11を貫通し、ソース領域4を貫通して、さらに、チャネル領域5の途中部に至る深さを有している。
【0027】
層間絶縁膜11およびソースコンタクト溝12のエピタキシャル層2内の部分の内壁面を覆うように、下地金属膜14が形成されている。ソースコンタクト溝12内には、下地金属膜14に接するように、金属プラグ15が埋め込まれている。そして、下地金属膜14および金属プラグ15の表面には、電極膜16が形成されている。これらの下地金属膜14、金属プラグ15および電極膜16は、ソースメタルを構成している。金属プラグ15および電極膜16は、ソースメタルの本体部を構成する。チャネル領域5において、ソースコンタクト溝12に対向する所定厚さの領域には、p
+型領域9が形成されている。このp
+型領域9は、チャネル領域5と下地金属膜14とのオーミック接触に寄与する。
【0028】
電極膜16は、シリコン基板3の全表面に相当する領域に渡って形成されており、分離領域17によって絶縁されたソース電極161と、ゲート電極162とを有している。すなわち、ソース電極161およびゲート電極162は、分離領域17によって分離された一対の電極膜を含む。この実施形態では、分離領域17は、半導体装置1の一辺に沿う直線状領域である。下地金属膜14は、たとえば、チタン膜および窒化チタン膜の積層膜からなる。金属プラグ15は、たとえば、タングステンからなる。電極膜16は、たとえば、たとえば、アルミニウム膜またはアルミニウム−銅合金膜からなる。
【0029】
図2に示されているように、ソースコンタクト溝12は、分離領域17よりもソース電極161側に位置するセル形成領域18内にとどまっている。これに対して、ゲートトレンチ7は、セル形成領域18から分離領域17に向かって延び、さらに分離領域17を通過して、分離領域17よりもゲート電極162側のゲートコンタクト領域19に達している。ゲートコンタクト領域19には、複数本のゲートトレンチ7を共通に結合する結合ゲートトレンチ20が形成されている。すなわち、結合ゲートトレンチ20は、複数本の個別ゲートトレンチ7の配列方向、換言すれば個別ゲートトレンチ7の長手方向に直交する方向に延びて形成されている。この結合ゲートトレンチ20に、個別ゲートトレンチ7の各一端が結合されている。結合ゲートトレンチ20の内壁面は、ゲート絶縁膜8で覆われている。そして、個別ゲートトレンチ7から連なるポリシリコンゲート10が結合ゲートトレンチ20内に埋め込まれている。結合ゲートトレンチ20の幅は、たとえば、個別ゲートトレンチ7の幅よりも広く(たとえば0.1μm〜2.0μm程度)されている。結合ゲートトレンチ20の深さは、この実施形態では、個別ゲートトレンチ7の深さに等しく、たとえば、0.5μm〜2.0μm程度とされている。また、この実施形態では、分離領域17は、結合ゲートトレンチ20と平行に延びている。
【0030】
図5は、
図2の切断面線V−Vにおける断面図である。結合ゲートトレンチ20に対応する領域には、層間絶縁膜11を貫通し、結合ゲートトレンチ20内のポリシリコンゲート10に達するゲートコンタクト溝21が形成されている。ゲートコンタクト溝21は、結合ゲートトレンチ20の長手方向に沿って、帯状に形成されている。ゲートコンタクト溝21は、ソースコンタクト溝12とほぼ等しい深さに形成されていて、その内壁面には、下地金属膜14が形成されている。そして、ゲートコンタクト溝21内には、下地金属膜14に接するように、金属プラグ22が埋め込まれている。この金属プラグ22は、ソースコンタクト溝12に埋め込まれた金属プラグ15と同一材料からなる。金属プラグ22およびゲートコンタクト溝21外の下地金属膜14に接するように、ゲート電極162(電極膜16)が形成されている。下地金属膜14、金属プラグ22およびゲート電極162は、ゲートメタルを構成している。金属プラグ22およびゲート電極162は、ゲートメタルの本体部を構成している。ゲートメタルは、この実施形態では、結合ゲートトレンチ20内でポリシリコンゲート10に接している。下地金属膜14は、分離領域17において、電極膜16と同様に分離されている。これにより、ソース電極161とゲート電極162とが電気的に絶縁されている。
【0031】
図示は省略するが、必要に応じて、電極膜16および分離領域17の表面を覆うように、表面保護膜が形成される。また、シリコン基板3において、エピタキシャル層2とは反対側の裏面にはドレイン電極25を構成する電極膜が全面に形成されている。
図6Aおよび
図6B〜
図15Aおよび
図15Bは、この実施形態の半導体装置の製造工程を説明するための模式的な断面図である。
図6A〜
図15Aは、
図3と同様の切断面における断面構造を示しており、
図6B〜
図15Bは、
図5と同様な切断面における断面構造を示している。
【0032】
まず、
図6Aおよび
図6Bに示すように、表面にn
−型エピタキシャル層2を形成したn
+型シリコン基板3が準備される。そして、n
−型エピタキシャル層2に対して、個別ゲートトレンチ7および結合ゲートトレンチ20を同時に形成するためのゲートトレンチエッチングが行われる。より具体的には、n
−型エピタキシャル層2の表面からゲートトレンチ7,20を形成するためのドライエッチング(たとえば反応性イオンエッチング)が行われる。
【0033】
次に、
図7Aおよび
図7Bに示すように、熱酸化法により、n
−型エピタキシャル層2の露出した表面に、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜8が形成される。ゲート絶縁膜8は、ゲートトレンチ7,20の底面および側壁を覆い、さらに、ゲートトレンチ7,20外において、エピタキシャル層2の表面2aを覆う。その後、エピタキシャル層2の全面に対して、CVD法(化学的気相成長法)により、ポリシリコン膜30が形成される。このポリシリコン膜30には、n型またはp型の不純物がドープされ、その低抵抗化が図られる。ポリシリコン膜30は、ゲート絶縁膜8に接し、ゲートトレンチ7,20を埋め尽くし、さらに、エピタキシャル層2の表面2aよりも高くなるようにエピタキシャル層2上に堆積させられる。
【0034】
次に、
図8Aおよび
図8Bに示すとおり、ポリシリコン膜30のエッチングが行われ、ポリシリコン膜30において、ゲートトレンチ7,20外の部分が除去される。すなわち、ポリシリコン膜30は、その表面の高さがエピタキシャル層2の表面2aと面一となるかエピタキシャル層2の表面2aよりも低くなるまで、エッチングされる。これにより、ゲートトレンチ7,20内にのみポリシリコン膜30が残され、ポリシリコンゲート10となる。ポリシリコンゲート10は、チャネル領域5を形成する予定領域の深さよりも上に表面を有し、かつ、エピタキシャル層2の表面2a以下にその表面を有するようにエッチングされる。このエッチング工程の後、ゲートトレンチ7,20内のポリシリコンゲート10の上面を覆うように絶縁膜31が形成される。この絶縁膜31は、たとえば、ポリシリコンゲート10の上面を酸化して形成される熱酸化膜であり、ゲート絶縁膜8と一体化する。
【0035】
次に、
図9Aおよび
図9Bに示すように、エピタキシャル層2に対してp型不純物イオンの注入およびその拡散が行われることにより、p
−型チャネル領域5が形成される。さらに、エピタキシャル層2の表層部に対してn型不純物イオンの注入およびその拡散が行われることによって、チャネル領域5よりもエピタキシャル層2の表面側に位置するn
+型ソース領域4が形成される。チャネル領域5とシリコン基板3との間のエピタキシャル層2は、ドレイン領域6となる。ゲートトレンチ7,20に埋め込まれたポリシリコンゲート10は、その表面10aがソース領域4の上面(エピタキシャル層2の表面2a)と面一であるか、このソース領域4の深さ範囲内に位置している。
【0036】
次に、
図10Aおよび
図10Bに示すように、絶縁膜8の表面に層間絶縁膜11が形成される。層間絶縁膜11は、たとえば、CVD法によって形成されるシリコン酸化膜からなる。
次に
図11Aおよび
図11Bに示すように、個別ゲートトレンチ7の間の領域に、ソースコンタクト溝12が形成され、結合ゲートトレンチ20の領域にゲートコンタクト溝21が形成される。具体的には、層間絶縁膜11上に、ソースコンタクト溝12およびゲートコンタクト溝21に対応する開口を有するパターンのレジストマスク33が形成される。このレジストマスク33を介して、層間絶縁膜11およびゲート絶縁膜8がエッチングされ、さらに、その下に位置するエピタキシャル層2およびポリシリコンゲート10がエッチングされる。このエッチングは、たとえば、ドライエッチング(反応性イオンエッチング)により行われる。こうして、ソースコンタクト溝12とゲートコンタクト溝21とが、同じ工程で同時に形成される。したがって、これらのコンタクト溝12,21は、ほぼ同じ深さとなる。
【0037】
ソースコンタクト溝12は、両側に隣接する個別ゲートトレンチ7から間隔を空けて形成される。また、ゲートコンタクト溝21は、その周囲にポリシリコンゲート10が残され、ポリシリコンゲート10を介して結合ゲートトレンチ20の側壁に形成されたゲート絶縁膜8と対向するように形成される。ソースコンタクト溝12は、ソース領域4を貫通してチャネル領域5に達する深さに形成される。したがって、ゲートコンタクト溝21は、ソース領域4よりも深く、チャネル領域5の深さ範囲内にその底面が位置している。ゲートコンタクト溝21は、結合ゲートトレンチ20よりも幅狭の帯状に形成され、ゲートコンタクト溝21の幅方向のほぼ中央に形成される。これにより、ゲートコンタクト溝21は、結合ゲートトレンチ20の内側において、ポリシリコンゲート10に形成されることになる。
【0038】
次に、
図12Aおよび
図12Bに示されているように、ソースコンタクト溝12の底面部分に対して選択的にp型不純物のイオン注入が行われる。これにより、ソースコンタクト溝12の底部領域において、チャネル領域5内にp
+領域9が形成される。
さらに、
図13Aおよび
図13Bに示すように、エピタキシャル層2の全面に対して、下地金属膜14およびプラグ用金属膜35が順に形成される。具体的には、ソースコンタクト溝12およびゲートコンタクト溝21の内壁面ならびに層間絶縁膜11の上面に接するように、下地金属膜14が形成される。下地金属膜14は、たとえば、チタン膜および窒化チタン膜の積層膜であってもよい。この場合、チタン膜を下層膜とし、窒化チタン膜を上層膜とする。こうして形成された下地金属膜14上に、プラグ用金属膜35が積層される。プラグ用金属膜35は、たとえば、タングステンからなる。
【0039】
次に、
図14Aおよび
図14Bに示すように、プラグ用金属膜35の全面エッチングが行われる。これにより、ゲートコンタクト溝21およびソースコンタクト溝12内にのみプラグ用金属膜35が残され、これらの残された部分がそれぞれ金属プラグ15,22となる。下地金属膜14をチタン膜および窒化チタン膜の積層膜で形成しておくと、プラグ用金属膜35のエッチングがチタン膜で停止する。すなわち、チタン膜をエッチングストップ層として用いることにより、ソースコンタクト溝12およびゲートコンタクト溝21内にのみプラグ用金属膜35を残した状態で、プラグ用金属膜35のエッチングを停止させることができる。
【0040】
次いで、
図15Aおよび
図15Bに示すように、全面に電極膜16が形成される。電極膜16は、たとえば、アルミニウム膜またはアルミニウム−銅合金膜からなる。電極膜16は、たとえば、スパッタ法によって形成してもよい。
その後、
図1、
図2および
図4に示す分離領域17の電極膜16および下地金属膜14が選択的にエッチング除去される。これによって、ソース電極161とゲート電極162とが切り分けられる。その後は、シリコン基板3の裏面にドレイン電極25が形成される。ドレイン電極25は、たとえば、シリコン基板3側から順に積層されたチタン膜、ニッケル膜および銀膜を含む積層膜であってもよい。
【0041】
以上のように、この実施形態によれば、ポリシリコンゲート10は、ゲートトレンチ7,20内にのみ形成されていて、エピタキシャル層2の表面2aに乗り上げた乗上げ部分を有していない。そのため、ゲートトレンチ7,20の開口縁部におけるゲート絶縁膜8の膜厚が多少薄くなっていたとしても、この部分に大きな電界がかかることを回避できる。これにより、絶縁破壊耐量に優れたMOSFETを提供することができる。
【0042】
さらに、この実施形態の構造では、ゲートトレンチ7,20内において、チャネル領域5に対向する全て部分にポリシリコンゲート10が配置されている。すなわち、チャネル領域5の表面付近には、全領域において、チャネル領域/ゲート絶縁膜/ポリシリコンゲートの積層構造が形成されている。つまり、チャネル領域/ゲート絶縁膜/金属という積層構造は、いずれの箇所にも存在していない。これによって、半導体装置1は、設計どおりの性能(特性)を得やすい構造となっている。
【0043】
しかも、ソースコンタクト溝12およびゲートコンタクト溝21は、共通の工程で同時に形成される。これにより、製造工程数を削減できるので、生産コストの低減に寄与することができる。
すなわち、この実施形態は、十分な絶縁破壊耐量を有し、設計どおりの性能(特性)を得やすく、それでいて製造工程数の少ない半導体装置を提供する。
【0044】
図16は、この発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構成を説明するための平面図である。
図16において、前述の
図2に示された構成部分に対応する部分は、同一参照符号を付して示す。
この実施形態では、第1の実施形態における結合ゲートトレンチ20の代わりに、個別ゲートトレンチ7の端部にそれぞれコンタクト用ゲートトレンチ40が形成されている。コンタクト用ゲートトレンチ40は、
図16の例では、互いに結合されておらず、間隔を空けて離散的に配置されている。コンタクト用ゲートトレンチ40は、たとえば、ゲートトレンチ7の幅よりも幅広の矩形(たとえばほぼ正方形)に形成されている。
【0045】
各コンタクト用ゲートトレンチ40内には、第1の実施形態の場合と同じく、ゲートトレンチ7内から連続するポリシリコンゲート10が埋め込まれている。そして、コンタクト用ゲートトレンチ40内において、ポリシリコンゲート10に取り囲まれた領域に、ゲートコンタクト溝41が形成されている。ゲートコンタクト溝41は、コンタクト用ゲートトレンチ40のいずれの側壁にも接していない。したがって、ゲートコンタクト溝41とコンタクト用ゲートトレンチ40の内壁との間には、ポリシリコンゲート10が介在している。ゲートコンタクト溝41に、金属プラグ22が埋め込まれている。そして、複数のゲートコンタクト溝41にそれぞれ埋め込まれた複数の金属プラグ22が層間絶縁膜11上に形成されるゲート電極162に共通に接することになる(
図5参照)。
【0046】
図17は、この発明の第3の実施形態に係る半導体装置の斜視図である。
図18は
図2と同様な平面図であり、
図17の部分XVIIIを拡大して示す。
図17および
図18において、前述の
図1および
図2に示された構成部分に対応する部分は、同一参照符号を付して示す。
この実施形態では、コ字型のセル形成領域18と、このセル形成領域18に三方から囲まれたゲートコンタクト領域19とがエピタキシャル層2上に設定されている。セル形成領域18においては、エピタキシャル層2上に、網目状のパターンを有するゲートトレンチ7が形成されている。ゲートトレンチ7は、エピタキシャル層2内に、複数の矩形網目領域を区画するパターンに形成されている。各網目領域が一つのセル50を形成している。各セル50の中央部には、ソースコンタクト溝12が形成されている。
【0047】
セル形成領域18には、そのほぼ全領域を覆うように、ソース電極161が形成されている。また、ゲートコンタクト領域19には、その領域のほぼ全体を覆うようにゲート電極162が形成されている。ソース電極161とゲート電極162との間には、ほぼU字型の分離領域17が設けられている。この分離領域17によって、ソース電極161とゲート電極162とが互いに絶縁されている。分離領域17は、ゲート電極162を三方から取り囲むように形成されている。
【0048】
ゲートトレンチ7からは、分離領域17を通ってゲートコンタクト領域19に至る連絡ゲートトレンチ56が分岐している。連絡ゲートトレンチ56は、90°ずつ異なる三方向からゲートコンタクト領域19に接近するように形成されており、ゲートコンタクト領域19内に形成されたコンタクト用ゲートトレンチ57に結合している。この例では、コンタクト用ゲートトレンチ57は、ゲートコンタクト領域19内に複数個(たとえば5個)設けられている。コンタクト用ゲートトレンチ57は、ゲートトレンチ7および連絡ゲートトレンチ56よりも幅広に形成されている。
【0049】
ゲートトレンチ7、連絡ゲートトレンチ56およびコンタクト用ゲートトレンチ57は、同じ深さを有していて、それらの内部には、ポリシリコンゲート10が埋め込まれている。コンタクト用ゲートトレンチ57の内方の領域には、ゲートコンタクト溝58が形成されている。このゲートコンタクト溝58内に、金属プラグ22が埋め込まれ、この金属プラグ22にゲート電極162が接している。
【0050】
ゲートコンタクト溝58は、コンタクト用ゲートトレンチ57の内壁から間隔を空けて形成されており、ゲートコンタクト溝58とコンタクト用ゲートトレンチ57の内壁との間にはポリシリコンゲート10が介在している。
セル形成領域18において、分離領域17とゲートトレンチ7との間には、ボディコンタクト溝59が複数箇所に形成されている。また、連絡ゲートトレンチ56の間の領域にも、ボディコンタクト溝59が形成されている。これらのボディコンタクト溝59は、エピタキシャル層2内のp
−型チャネル領域5(
図3等参照)に達するコンタクト溝である。これらのボディコンタクト溝59内には、たとえばタングステンからなる金属プラグが埋め込まれる。これらの金属プラグは、ソース電極161に接続されている。セル50が形成されていない領域では、ソース領域形成のためのn
+型領域が形成されていない。そこで、p
−型チャネル領域5の電位を安定させるために、ボディコンタクト溝59を介して、p
−型チャネル領域5にソース電極161が接続されている。
【0051】
以上、この発明の3つの実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、コンタクト溝12,21,41,54,58,59にタングステンからなる金属プラグが埋め込まれている。しかし、これらのコンタクト溝の幅が十分に大きければ、タングステンからなる金属プラグを埋め込む工程を省き、アルミニウムまたはアルミニウム−銅合金などからなる電極膜をコンタクト溝内に埋め込むようにしてもよい。
【0052】
また、前述の実施形態では、ソース領域およびドレイン領域をn型とし、チャネル領域をp型としたnチャネル型のMOSFETを例示したが、ソース領域およびドレイン領域をp型領域とし、チャネル領域をn型領域として、pチャネル型MOSFETを構成してもよい。
また、前述の実施形態では、MOSEFTを例にとったが、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の他の構造の半導体装置に対しても、この発明を適用することができる。
【0053】
さらに、前述の実施形態では、セル形成領域18に形成されたゲートトレンチ7内のポリシリコンゲート10には、ゲートコンタクト溝が形成されていない。しかし、セル形成領域18に形成されたゲートトレンチ7内のポリシリコンゲート10にもゲートコンタクト溝を形成し、このゲートコンタクト溝に、配線用の金属(電極膜)を埋め込んでもよい。この場合にも、ゲートコンタクト溝は、ゲートトレンチ7の内壁から十分に距離を開けて形成され、ゲートコンタクト溝とゲートトレンチ7の内壁との間には、至る所でポリシリコンゲート10が介在される。
【0054】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この明細書および添付図面の記載から、次のような特徴も抽出され得る。
1.半導体基板の厚さ方向に沿って装置表面側から順に配置されたソース領域、チャネル領域およびドレイン領域を有する半導体装置であって、
前記ソース領域を貫通して前記チャネル領域に達するソースコンタクト溝内に埋め込まれたソースメタルと、
前記ソース領域および前記チャネル領域を貫通して前記ドレイン領域に達するように形成されたゲートトレンチの側壁に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜において少なくとも前記チャネル領域に対向する領域を覆い、かつ、前記ソース領域の表面以下に全部が位置するように前記ゲートトレンチ内に埋め込まれたポリシリコンゲートと、
前記チャネル領域の深さに達するように前記ポリシリコンゲートに形成されたゲートコンタクト溝内に埋め込まれ、前記ポリシリコンゲートに接するゲートメタルとを含む、半導体装置。
2.半導体基板の厚さ方向に沿って装置表面側から順に配置されたソース領域、チャネル領域およびドレイン領域を有する半導体装置の製造方法であって、
前記ソース領域となる予定の領域および前記チャネル領域となる予定の領域を貫通して前記ドレイン領域に達するようにゲートトレンチを形成する工程と、
前記ゲートトレンチの側壁にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜において少なくとも前記チャネル領域に対向する領域を覆い、かつ、前記半導体基板の表面以下に全部が位置するように前記ゲートトレンチ内にポリシリコンを埋め込んでポリシリコンゲートを形成する工程と、
前記半導体基板に前記チャネル領域を形成する工程と、
前記半導体基板において前記チャネル領域よりも表面側に前記ソース領域を形成する工程と、
前記ゲートトレンチとは異なる領域において前記ソース領域を貫通して前記チャネル領域に達するソースコンタクト溝を形成し、同時に、前記チャネル領域の深さに達するように前記ポリシリコンゲートにゲートコンタクト溝を形成するコンタクト溝形成工程と、
前記ソースコンタクト溝内にソースメタルを埋め込む工程と、
前記ゲートコンタクト溝内に、前記ポリシリコンゲートに接するゲートメタルを埋め込む工程とを含む、半導体装置の製造方法。