【実施例】
【0009】
<1>使用する機材
本発明の圧送方法では、コンクリートを運搬するミキサー車1とサンドポンプ2によって構成する。
ミキサー車1もサンドポンプ2も、市販の公知の装置を利用することができる。
【0010】
<2>サンドポンプ
サンドポンプ2は多くの種類の装置が市販されているが、例えば
図2に示すような横型のものを小型トラック
などの車両3に搭載して使用する。
このサンドポンプ2は、一か所に流動化処理土の流入口21を備え、他の箇所の流動化処理土の吐出口22を備えている。
サンドポンプ2の吐出口22には、中継管23の一端を接続する。
この中継管23の途中には、エアー抜きバルブ24を備えている。
中継管23の他端には、
吐出ホース
25を接続し、この
吐出ホース2
5によって流動化処理土を埋戻し現場に流入して打設する。
【0011】
<3>袋状ホース
ミキサー車1のシュート内に袋状ホース4を設置する。
この袋状ホース4は、柔軟性のある材料で製作した袋体であるが、両端は貫通している。
この袋状ホース4の上端をミキサー車1のコンクリート吐出口11に接続する。
一方袋状ホース4の下端は、サンドポンプ2の流入口21に接続して使用する。
袋状ホース4が一般のホースと異なるところは、ミキサー車1の吐出口11の外径に合わせた直径の大きい袋であり、かつ単に流動化処理土を通過させるだけでなく、その流下を出口側で阻止した場合に内部に一定量の流動化処理土sを貯蔵できるだけの容量を備えている点である。
なお、輸送中に袋状ホース4の内部に残った流動化処理土sが流出する可能性があるときには、袋状ホース4を中間で二つ折りにし、その下端をまくり上げてミキサー車1の一部に係止しておけばよい。
【0012】
<4>現場での準備
ミキサー車1で埋戻し現場まで流動化処理土sを運搬したら、そのミキサー車1の吐出口11に袋状ホース4の上端を接続する。
そして袋状ホース4の下端を、現場で待機しているサンドポンプ2の流入口21に接続する。
その状態でミキサー車1のドラムを逆回転させて内部の流動化処理土sを吐出する。
その場合に、ミキサー車1の吐出口11の高さを、サンドポンプ2のエアー抜きバルブ24の高さよりも十分に高い位置に設置する。
【0013】
<5>流動化処理土の吐出
その状態でサンドポンプ2のエアー抜きバルブ24を開放すると、バルブ24から流動化処理土sの一部が吐出し、同時に内部に溜まった空気を排除することができる。
こうして、袋状ホース4とサンドポンプ2の内部に空気が残らず、完全に流動化処理土sで充満した状態を作り上げる。
その後にエアー抜きバルブ24を閉鎖すれば、ミキサー車1からの吐出に伴って位置のエネルギーを利用して、流動化処理土sを順調に排出し、
吐出ホース
25の先端から埋戻し場所へ供給することができる。