(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記仮想操作部表示手段は、ユーザに視認可能な操作子画像を、夫々の前記仮想操作部に対応する前記操作認識領域内に、該操作認識領域より小さい面積で表示すべく成してあることを特徴とする、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
前記仮想操作部表示手段は、複数の前記操作認識領域が互いに重複する場合に、重複する領域内に新たな操作子画像を表示すべく成してあることを特徴とする請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のようにタッチスクリーンに操作子画像を表示すると、仮想ゲーム空間又はキャラクタの一部が、操作子画像の背後に隠れて視認できなくなってしまう可能性がある。ここで、特許文献1に開示された技術により、例えば操作子画像の位置を変更して、少なくともキャラクタと重複しないように配置することが考えられる。しかしながら、特に携帯型のコンピュータ装置又は携帯電話機などのように小型のコンピュータ装置の場合、タッチスクリーンの面積には限界がある。そのため、タッチスクリーン上にキャラクタと重複しないスペースを確保するのは困難である。
【0006】
また、特許文献1に開示されたもう一つの技術により、操作子画像の表示寸法を小さく変更することで、操作子画像による視認不能領域を極力小さくすることが考えられる。しかしながら、操作子画像の表示を小さくするほど、必然的にユーザによる操作性が低下してしまうという傾向がある。
【0007】
そこで本発明は、タッチスクリーンに表示されたキャラクタを、該タッチスクリーンに表示された操作子画像を介してユーザが操作する場合において、操作子画像の背後に重複する画像をユーザが把握しやすくすることのできるコンピュータプログラム及びコンピュータ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、ユーザの操作を受け付ける仮想操作部をタッチスクリーンに表示する仮想操作部表示手段、及びユーザの操作に基づいて前記仮想操作部の表示色情報を変更する表示色変更手段、として機能させる。
【0009】
このような構成とすることにより、表示色を変更することで、操作部の背後に位置する画像(例えば、仮想空間及び/又はキャラクタなど)を視認可能とすることができる。これにより、ユーザによる操作部の操作性の低下も抑制することができる。
【0010】
また、前記表示色情報には、透明度、色相、明度、及び彩度のうち、少なくとも1つを含むように成してあってもよい。
【0011】
また、前記表示色情報は透明度であって、前記表示色変更手段は、前記透明度が所定値以上に設定されている状態でユーザにより前記仮想操作部が操作された場合、前記仮想操作部の表示色情報を、前記設定内容とは異なる内容に所定期間だけ変更するように成してあってもよい。
【0012】
また、ユーザの操作に基づいて前記仮想操作部の前記タッチスクリーンでの表示位置を変更する表示位置変更手段を更に備えていてもよい。
【0013】
また、ユーザの操作に基づいて前記仮想操作部の形状を変更する形状変更手段を更に備えていてもよい。
【0014】
また、ユーザによる前記仮想操作部の操作に応じてゲームを進行させるゲーム制御手段を更に備え、前記表示色変更手段は、前記ゲームの進行中には該ゲームの進行を中断して、前記表示色情報の変更に関するユーザの操作を受け付けるべく成してあってもよい。
【0015】
また、ユーザによる前記仮想操作部の操作に応じてゲームを進行させるゲーム制御手段を更に備え、前記表示色変更手段は、前記ゲームの進行中に前記表示色情報の変更に関するユーザの操作を受け付けるべく、前記ディスプレイに表示されたゲーム進行中の画像の一部に、表示色変更操作部を表示すべく成してあってもよい。
【0016】
ところで、近年、既に説明したように、携帯型の小型ゲーム装置及び携帯電話機などのコンピュータ装置においても、ユーザが所定の操作子(ボタン等)を操作することにより、仮想ゲーム空間内でキャラクタを動作させてゲームを進行させていく種類のコンピュータプログラムが提供されている。また、タッチスクリーンが従来の物理的な操作子の一部又は全部を代替するコンピュータも存在している。
【0017】
そして、例えば上記特許文献1には、コンピュータ装置が備えるタッチスクリーンに、物理的な操作子を代替する操作子画像を表示した発明が開示されている。この特許文献1には、ゲーム中における操作子画像の操作性を向上させるために、ゲーム開始前に、操作子画像の表示位置、大きさ、及び形状を変更することを可能とすることが開示されていることは、上述の通りである。
【0018】
ところで、従来、近接して配設された2つの操作子を同時に押すことで、各操作子を単独で押した場合とは異なる機能(アクション)を実行できるようにしたゲームがある。例えば、人型のプレイヤキャラクタが敵キャラクタと対戦するアクションゲームにおいて、操作子Aを押すことでキャラクタが「パンチ」のアクションを実行し、操作子Bを押すことでキャラクタが「キック」のアクションを実行する場合に、操作子A,Bを同時に押すことで「必殺技」が発動する、などである。
【0019】
従来の物理的な操作子を操作する場合には、2つの操作子を同時押しする際に、例えば右手親指1本で2つの操作子を同時に押すといった操作を行うユーザが存在する。一方、上記のようなタッチスクリーンに表示した操作子画像を操作する場合には、物理的な2つの操作子を指1本で同時押しするような操作ができない。すなわち、マルチタッチ式のタッチスクリーンの場合には、2つの操作子画像を夫々1本ずつの計2本の指で操作する必要がある。
【0020】
具体的に説明すると、タッチスクリーンでは、指先などが接触した場合、この1つの接触箇所(1つの閉じた接触領域)に対して1点の操作位置を検出し、この1点の操作位置へ操作入力があったと判定している。例えば、1つの閉じた接触領域からその重心位置(1点)を検出し、この位置を、操作入力のあった操作位置と判定している。従って、2つの操作子画像が近接配置されていたとしても、これらを1本の指先で同時押しすることはできない。そのため、ユーザは、同時押しをするために2本の指先で同時に操作する必要がある。
【0021】
このような場合、物理的な操作子と同様の操作が行えないことから、ユーザに対して操作性に違和感を生じさせる可能性がある。また、2本の指先で正確に同時押しをしなければならないため、ユーザの思うように同時押しができない可能性もある。なお、上記のように2本の指先での同時押し操作は、マルチタッチ式のタッチスクリーンの場合に可能である。しかしながら、シングルタッチ式のタッチスクリーンの場合は、そもそも2点を同時に押して入力することができないため、同時押しという行為自体が不可能である。
【0022】
そこで以下に、タッチスクリーンに複数の操作子画像が配設されている場合に、2以上の操作子画像を容易に同時押しすることが可能なコンピュータ装置について開示する。
【0023】
(1)このコンピュータ装置は、タッチスクリーンに対するユーザの操作位置を検出する操作位置検出モジュール(操作位置検出手段)、前記タッチスクリーンに画定された所定の操作認識領域へのユーザの操作入力を受け付ける仮想操作部を前記タッチスクリーンに複数表示する仮想操作部表示モジュール(仮想操作部表示手段)、ユーザの操作に基づき、前記操作認識領域の位置及び形状のうち少なくとも一方を変更する操作部位置形状変更モジュール(操作部位置形状変更手段)、及び前記仮想操作部が受け付けた操作入力に関連づけられた所定の機能を実行する機能実行モジュール(機能実行手段)、を備え、前記操作部位置形状変更モジュールは、複数の前記仮想操作部について、夫々の前記操作認識領域の一部が互いに重複するような該操作認識領域の位置又は形状の変更が可能であり、前記機能実行モジュールは、前記操作位置検出モジュールによって、複数の前記操作認識領域の互いに重複する領域への操作が検出された場合には、重複する各操作認識領域を有する複数の前記仮想操作部に対して同時に操作入力があったものと判定し、該同時の操作入力に関連付けられた所定の機能を実行すべく成してある。
【0024】
なお、上記操作部位置形状変更モジュールが変更可能な操作認識領域の「形状」には、該操作認識領域の「向き」及び「大きさ」の概念を含んでいてもよい。即ち、操作部位置形状変更モジュールは、操作認識領域を回転させて向きを変更することができる。また、操作部位置形状変更モジュールは、操作認識領域の形状を寸法の異なる相似の形状に変更することができる。また、上述したコンピュータ装置は、コンピュータプログラムを実行することによって上述した各モジュールの機能を実現するように構成することもできる。以下においても同様である。
【0025】
(2)また、上記(1)に記載のコンピュータ装置において、前記仮想操作部表示モジュールは、ユーザに視認可能な操作子画像を、夫々の前記仮想操作部に対応する前記操作認識領域内に、該操作認識領域より小さい面積で表示すべく成してあってもよい。
【0026】
(3)また、上記(2)に記載のコンピュータ装置において、前記仮想操作部表示モジュールは、複数の前記操作認識領域が互いに重複する場合に、重複する領域内に新たな操作子画像を表示すべく成してあってもよい。
【0027】
以上の構成によれば、タッチスクリーンに複数の仮想操作部が配設されている場合に、2以上の仮想操作部を容易に同時押しすることが可能なコンピュータプログラム、及びコンピュータ装置を提供することができる。
【0028】
また、上記では1本の指先で「同時押し」ができないという課題について説明したが、これに先立ち、従来、ユーザは予め設定された操作子画像しか操作することができず、ユーザの好み等に応じて新たな機能を実行することができる新たな操作子画像を新規に設定することができない、という課題がある。
【0029】
そこで以下に、タッチスクリーンに複数の操作子画像が配設されている場合に、ユーザが操作入力することによって新たな機能を実行させることのできる新たな仮想操作部を新規に設定することが可能なコンピュータ装置について開示する。
【0030】
(4)このコンピュータ装置は、タッチスクリーンに対するユーザの操作位置を検出する操作位置検出モジュール(操作位置検出手段)、前記タッチスクリーンに画定された所定の操作認識領域へのユーザの操作入力を受け付ける仮想操作部を前記タッチスクリーンに複数表示する仮想操作部表示モジュール(仮想操作部表示手段)、及び前記仮想操作部が受け付けた操作入力に関連づけられた所定の機能を実行する機能実行モジュール(機能実行手段)、を備え、更に、複数の前記操作認識領域が互いに重複する領域が存在する場合に、該重複領域を新たな操作認識領域に設定するか否かをユーザの指示に基づいて決定する新規操作認識領域設定モジュール(新規操作認識領域設定手段)、を備える。
【0031】
(5)このコンピュータ装置は、タッチスクリーンに対するユーザの操作位置を検出する操作位置検出モジュール(操作位置検出手段)、前記タッチスクリーンに画定された所定の操作認識領域へのユーザの操作入力を受け付ける仮想操作部を前記タッチスクリーンに複数表示する仮想操作部表示モジュール(仮想操作部表示手段)、及び前記仮想操作部が受け付けた操作入力に関連づけられた所定の機能を実行する機能実行モジュール(機能実行手段)、を備え、更に、複数の前記操作認識領域が互いに重複する領域である新たな操作認識領域が存在する場合に、該新たな操作認識領域に対する操作入力によって実行される機能をユーザの指示に基づいて割り当てる新規操作認識領域設定モジュール(新規操作認識領域設定手段)、を備える。
【0032】
(6)上記(4)又は(5)に記載のコンピュータ装置において、前記新規操作認識領域設定モジュールは、前記新たな操作認識領域に対して、前記重複領域を形成する各操作認識領域への操作によって実行される既存の機能とは異なる機能を割り当てることができるように構成されていてもよい。
【0033】
(7)上記(6)に記載のコンピュータ装置において、前記新規操作認識領域設定モジュールは、前記新たな操作認識領域に対して、前記重複領域を形成する各操作認識領域への同時の操作入力に関連付けられた所定の機能を割り当てることができるように構成されていてもよい。
【0034】
(8)上記(4)乃至(7)の何れかに記載のコンピュータ装置において、ユーザの操作に基づき、前記操作認識領域の位置及び形状のうち少なくとも一方を変更する操作部位置形状変更モジュール(操作部位置形状変更手段)を更に備え、該操作部位置形状変更モジュールは、複数の前記仮想操作部について、夫々の前記操作認識領域の一部が互いに重複するような該操作認識領域の位置又は形状の変更が可能であり、前記新規操作認識領域設定モジュールは、前記操作部位置形状変更モジュールにより変更されて形成された重複領域を、前記新たな操作認識領域として設定することができるように構成されていてもよい。
【0035】
(9)上記(8)に記載のコンピュータ装置において、前記新規操作認識領域設定モジュールにより設定された前記新たな操作認識領域は、少なくとも前記タッチスクリーン上での位置を、該新たな操作認識領域を形成する複数の操作認識領域から独立して、前記操作部位置形状変更モジュールによって変更できるようにしてあってもよい。
【0036】
(10)上記(4)乃至(9)の何れかに記載のコンピュータ装置において、前記仮想操作部表示モジュールは、ユーザに視認可能な操作子画像を、前記新たな操作認識領域を含む各操作認識領域内に表示すべく成してあってもよい。
【0037】
以上の構成によれば、ユーザが操作入力することによって新たな機能を実行させることのできる新たな仮想操作部を新規に設定することが可能なコンピュータ装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、タッチスクリーンに表示されたキャラクタを、該ディスプレイに表示された仮想操作部を介してユーザが操作する場合において、仮想操作部(特に、操作子画像)の背後に重複する画像をユーザが把握しやすくすることのできるコンピュータプログラム及びコンピュータ装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係るコンピュータプログラム及びコンピュータ装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0041】
[ハードウェアの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るコンピュータ装置の一例としての携帯型ビデオゲーム機を示す模式的外観図である。この携帯型ビデオゲーム機(以下、「ゲーム機」)1は、中央にカラー液晶パネルとタッチパネルとを有するタッチスクリーン2を備える。一方、ゲーム機1は、ゲーム進行のために操作する有形のボタン等の物理的な操作子は備えていない。そして、無線又は有線による通信を介してゲームプログラム5a及びゲームデータ5bをダウンロードし、このゲームプログラム5aを実行することで、ユーザは本ゲームをプレイすることができる。
【0042】
なお、本実施の形態に係るゲーム機1で例示するゲームはアクションゲームである。ユーザが、仮想ゲーム空間内に位置するプレイヤキャラクタの動作を操作することで、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内に位置する敵キャラクタと対戦する。
【0043】
図2は、
図1に示すゲーム機1の内部構成を示すブロック図である。
図2に示すようにゲーム機1は制御部30を備える。該制御部30には、CPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM(Random Access Memory)13、ROM(Read Only Memory)14、描画処理プロセッサ15、及び音声処理プロセッサ16が含まれている。また、ゲーム機1はこの他にも、VRAM(Video-RAM)20、仮想操作部入力インタフェース21、前述のタッチスクリーン2、アンプ22、スピーカ23、イヤホン端子24、USB(Universal Serial Bus)インタフェース26、及び無線通信モジュール27を備えている。そして、これらのうちCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ16、仮想操作部入力インタフェース21、USBインタフェース26、及び無線通信モジュール27が、バス10を介して相互にデータ伝送可能に接続されている。
【0044】
ゲーム機1が備えるUSBインタフェース26は、USBケーブルを介してゲーム機1と他のコンピュータ装置とを接続する。これにより、ゲーム機1は、接続されたコンピュータ装置からゲームプログラム5a及びゲームデータ5bをロードすることが可能である。ゲームプログラム5aは、上述したようにプレイヤキャラクタと敵キャラクタとが仮想ゲーム空間にて対戦する内容のアクションゲームを、ゲーム機1に実行させるプログラムである。また、ゲームデータ5bには、上記ゲームを実行する上で必要なデータが含まれている。このゲームデータ5bとしては、例えば、仮想ゲーム空間を構成する背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音又はBGMなどの音声データ、文字又は記号によるメッセージデータ等の各種データが含まれる。
【0045】
また、無線通信モジュール27は、HSPA(High Speed Packet Access)などの通信規格に準拠した無線通信によってインターネット上の他のサーバ装置との間でデータ通信を行う。無線通信モジュール27により、他のサーバ装置からゲームプログラム5a及びゲームデータ5bをダウンロードすること、並びに、他のゲーム機1との間で通信を行うことが可能である。本実施の形態に係るゲーム機1は、このようにUSBインタフェース26又は無線通信モジュール27を介してロードしたゲームプログラム5a及びゲームデータ5bに基づき、アクションゲームを実行できる。また、無線通信モジュール27によりインターネットを介して他のゲーム機1との間で通信することにより、他のユーザが操作するキャラクタと対戦することも可能である。
【0046】
一方、RAM13には、USBインタフェース26又は無線通信モジュール27を介してロードしたゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを格納するロードエリア、並びに、CPU11がゲームプログラム5aを実行する際に使用するためのワークエリアが設定されている。ROM14には、USBインタフェース26又は無線通信モジュール27を介するローディング機能などのゲーム装置1の基本プログラムが記憶されている。
【0047】
CPU11は、RAM13にロードしたゲームプログラム5aを、後述する仮想操作部42(
図4参照)に対するユーザの操作に応じて実行し、ゲーム進行を制御する。より具体的には、ユーザに操作されることによって仮想操作部42から操作信号が入力されると、CPU11は、ゲームプログラム5aに従ってその操作信号に対応する所定のゲーム進行処理を行う。そしてCPU11は、その処理結果を、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」)としてタッチスクリーン2に表示する。また、CPU11は、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」)をスピーカ23又はイヤホン端子24に出力する。
【0048】
ゲーム画像の描画は、CPU11の指示により、描画処理プロセッサ15が行う。即ち、CPU11は、ユーザにより入力された操作信号に基づき、タッチスクリーン2に表示すべきゲーム画像の内容を決定する。描画データ生成プロセッサ12は、その内容に対して必要な描画データを生成する。そして、CPU11は、その描画データを描画処理プロセッサ15に転送する。描画処理プロセッサ15は、描画データに基づいて1/60秒毎にゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM20に書き込む。タッチスクリーン2は、半透過型カラー液晶ディスプレイとバックライトLED(Light Emitting Diode)とを有し、VRAM20に書き込まれたゲーム画像を表示する。
【0049】
また、タッチスクリーン2は、液晶ディスプレイ及びバックライトLEDの他に、該液晶ディスプレイ上に配設されたタッチパネル等の入力手段を有している。従って、ユーザが手の指先などでタッチスクリーン2上に接触すると、その接触位置に関する情報が、仮想操作部入力インタフェース21及びバス10を介してCPU11へ入力される。また、後述するようにタッチスクリーン2にはボタン又はレバー等の物理操作子を模した操作子画像43が表示される(
図4参照)。ユーザは、この操作子画像43を操作するような態様でタッチスクリーン2に触れることで、該操作子画像43を介して所定の操作入力を行うことができる。
【0050】
また、CPU11は、ゲームの進行に応じて、スピーカ23から出力すべき効果音及びBGM等の音声を決定する。CPU11は、その音声を発音するための音声データをRAM13から読み出して音声処理プロセッサ16に入力する。即ち、CPU11は、ゲームの進行に伴って発音イベントが発生すると、その発音イベントに応じた音声データ(ゲームデータ5bに含まれる音声データ)をRAM13から読み出して音声処理プロセッサ16に入力する。音声処理プロセッサ16は、DSP(Digital Signal Processor)で構成されている。そして音声処理プロセッサ16は、CPU11によって入力された音声データに対して所定の効果(例えば、リバーブ、コーラスなど)を付与したのちアナログ信号に変換して、アンプ22に出力する。アンプ22は、音声処理プロセッサ16から入力された音声信号を増幅したのち、スピーカ23及びイヤホン端子24に出力する。
【0051】
[制御部の機能的構成]
図3は、上述したゲーム機1が備える制御部30の機能的な構成を示すブロック図である。
図4は、本ゲームにおいてプレイヤキャラクタと敵キャラクタとが対戦しているとき(ゲーム進行中)のゲーム画面を例示する模式的図面である。また、
図5は、本ゲームにおけるコンフィグ画面を例示する模式的図面である。以下、これら
図3〜
図5を参照しつつ、制御部30の機能的な構成について説明する。
【0052】
図3に示すように、制御部30は、ロードしたゲームプログラム5aを実行する。これにより、ゲーム機1は、ゲーム空間生成手段(ゲーム空間生成モジュール)31、キャラクタ生成手段(キャラクタ生成モジュール)32、仮想操作部表示手段(仮想操作部表示モジュール)33、操作位置検出手段(操作位置検出モジュール)34、機能実行手段(機能実行モジュール)35、ゲーム制御手段(ゲーム制御モジュール)36、及び仮想操作部設定手段(仮想操作部設定モジュール)37として機能する。また、仮想操作部設定手段37には、表示色変更手段(表示色変更モジュール)37a、及び表示位置変更手段(表示位置変更モジュール)37bが含まれている。
【0053】
<ゲーム空間生成手段>
上記のうちゲーム空間生成手段31は、
図4に示すようにプレイヤキャラクタC1が行動する仮想ゲーム空間41を示すデータを生成し、該データに基づいて仮想ゲーム空間41の画像をタッチスクリーン2に出力(表示)する。なお、タッチスクリーン2に表示される仮想ゲーム空間41は、
図4に示すように仮想カメラで撮影した奥行き感のある三次元的な画像に限られない。すなわち、仮想ゲーム空間41は、二次元的な画像でもよく、あるいは特に何も描画しない単一色の背景画像であってもよい。
【0054】
<キャラクタ生成手段>
キャラクタ生成手段32は、プレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2など、仮想ゲーム空間41内で動作するキャラクタのデータを生成し、該データに基づいて各キャラクタの画像を
図4に示すようにタッチスクリーン2に出力(表示)する。これらプレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2の画像は、仮想ゲーム空間41の画像の前面に表示されている。そして、
図4に示すように仮想ゲーム空間41の画像の手前に各キャラクタの画像が重ねて配置される。
【0055】
<仮想操作部表示手段>
仮想操作部表示手段33は、ユーザが操作する仮想操作部42を示すデータを生成する機能と、該データに基づいて仮想操作部42の画像を
図4に示すようにタッチスクリーン2に出力(表示)する機能とを備える。ここで、本実施の形態に係る仮想操作部42は、操作子画像43と入力操作認識エリア44と設定操作認識エリア45とを有している。
【0056】
このうち操作子画像43は、ボタン及びレバー等のような物理操作子を模した画像である。ユーザは、ゲームの進行中にこの操作子画像43に対して操作入力することにより、プレイヤキャラクタC1の動作を制御することができる。従って、操作子画像43は、ゲームの進行中(即ち、プレイヤキャラクタC1と敵キャラクタC2との対戦の最中)に、ユーザに視認できるようにタッチスクリーン2に表示される。これにより操作子画像43は、仮想ゲーム空間41及びキャラクタC1,C2より優先して最前面に表示される。
【0057】
なお、
図4に示すように、本実施の形態に係るゲーム画面には、複数の仮想操作部42(42a〜42f)に対応して複数の操作子画像43(43a〜43f)が表示される。例えば、上端が球形状を成すレバーを平面視したような操作子画像で表されたレバー型の操作子画像43aが画面の左隅に表示される。該操作子画像43aの周囲には、直角二等辺三角形状を成す8つのボタン型の操作子画像43bが、先の操作子画像43aを中心とする同心円上に略等間隔(45度間隔)で表示されている。また、画面の右隅には、円形ボタンを平面視したような操作子画像で表された、ボタン型の4つの操作子画像43c〜43fが近接して表示されている。
【0058】
一方、入力操作認識エリア44は、
図4に示すような「ゲーム進行中」において、ユーザが操作子画像43に対して操作入力した場合に、この操作子画像43への操作入力であるか否かを判断するために設定された範囲である。操作入力の位置がこの範囲内であれば、対応する操作子画像43への操作入力があったものとゲーム機1は判断する。このような入力操作認識エリア44は、各操作子画像43a〜43fに対して個別に設けられている。
【0059】
具体的には、
図4に示すように、レバー型の操作子画像43a及びその周囲の操作子画像43bについては、該操作子画像43a,43bの夫々に対して略同一の範囲に、入力操作認識エリア44a,44b(破線で図示)が設定されている。また、ボタン型の操作子画像43cについては、該操作子画像43cを含んで該操作子画像43cよりも広い範囲を有するように、四角形状の入力操作認識エリア44c(破線で図示)が設定されている。更に、他のボタン型の操作子画像43d〜43fについても、上記操作子画像43cと同様にして四角形状の入力操作認識エリア44d〜44f(破線で図示)が設定されている。従って、例えばユーザが操作子画像43cへ操作入力する場合、操作子画像43cの描画範囲から若干外れた位置を操作してしまったとしても、それが入力操作認識エリア44c内であれば、ゲーム機1は操作子画像43cが操作されたと認識する。なお、
図4に示した入力操作認識エリア44を表すラインは、実際のゲーム機1のタッチスクリーン2には表示されない。
【0060】
他方、設定操作認識エリア45は、
図5に示すような「コンフィグ中(設定中)」において、ユーザが操作子画像43に対して操作入力した場合に、この操作子画像43への操作入力であるか否かを判断するために設定された範囲である。操作入力の位置がこの範囲内であれば、対応する操作子画像43への操作入力があった(選択された)とゲーム機1は判断する。設定操作認識エリア45は、各操作子画像43a〜43fに対して個別に設けられている。
【0061】
具体的には、
図5に示すように、レバー型の操作子画像43a及びその周囲の操作子画像43bについては、これらの操作子画像43a,43bに対して1つ設定操作認識エリア45a(一点鎖線で図示)が設定されている。該設定操作認識エリア45aは、操作子画像43a,43bの全てを含む広い四角形状の範囲である。これに対し、ボタン型の操作子画像43cについては、これに対応する入力操作認識エリア44cと略同一範囲を有する四角形状の設定操作認識エリア45c(一点鎖線で図示)が設定されている。また、残りの操作子画像43d〜43fについても同様に、夫々の入力操作認識エリア44d〜44fと略同一範囲を有する四角形状の設定操作認識エリア45d〜45f(一点鎖線で図示)が設定されている。
【0062】
ユーザは、
図5に示すようなコンフィグ画面において、画面上の設定操作認識エリア45に指先等で接触(選択)した状態のまま指先を移動することができる。これにより、ユーザは、接触した設定操作認識エリア45を、これに対応する操作子画像43及び入力操作認識エリア44と共に移動することができる。そして、ユーザは、所望の位置で指先をタッチスクリーン2表面から離すことで、その位置に操作子画像43等の設置場所を変更することができる。
【0063】
また、本実施の形態に係るタッチスクリーン2が備えるタッチパネルは、マルチタッチ式を採用している。マルチタッチ式のタッチスクリーンとは、タッチスクリーン2上の複数箇所(例えば、2箇所)に同時に指先等が接触した場合に、夫々の接触点への操作入力を個別に認識可能なタッチパネルである。従って、コンフィグ画面において、ユーザが例えば任意の1つの操作認識エリア45の左端と右端とを2本の指先でそれぞれ同時に接触した状態とし、この状態から両指先間の距離を近接又は離反することで、対応する操作子画像43及び/又は入力操作認識エリア44の左右方向寸法を、両指先間の距離に応じた寸法に変更することができる。なお、同様の操作によって、上下方向寸法も変更することができる。
【0064】
上述したような仮想操作部42は、
図4に示すようなゲーム進行中(対戦中)に、以下のような態様で操作され、プレイヤキャラクタC1に対して所定のアクションを実行させる指示を入力できるように設定されている。まず、レバー型の仮想操作部42aについて言えば、ユーザが球形状の操作子画像43aを指先で接触し、この接触状態のまま指先をタッチスクリーン2の表面に沿って移動することで、ユーザはこの操作子画像43aを指先の移動方向へ追従して移動することができる。これによりユーザは、あたかも実在の物理的なレバーを操作しているかのような感覚で、レバー型の操作子画像43aを上下左右へと移動することができる。
【0065】
また、この操作子画像43aは、プレイヤキャラクタC1の向き又は位置を変更するアクションを実行させる指示を入力するインタフェースである。即ち、ユーザは、上記のように操作子画像43aを操作することで、操作子画像43aを移動させた方向へ、プレイヤキャラクタC1の向き又は位置を変更することが指示できる。従って、このように操作子画像43aを移動させる操作入力がされると、制御部30はその移動方向を検出する。これにより、検出した移動方向に対応する方向へ、プレイヤキャラクタC1が向きを変え、又は移動する。なお、このようなプレイヤキャラクタC1の向きの変更及び移動は、キャラクタ生成手段32がその動作過程を表す画像を生成し、これを所定のレート(例えば、毎秒60フレーム)で順次描画することで、動画としてタッチスクリーン2に表示される。
【0066】
操作子画像43aの周囲に配置された三角形状の操作子画像43bについて言及する。該操作子画像43bは、操作子画像43aと操作態様の点では異なるが、同様の内容の指示を入力することができる。具体的に説明すると、操作子画像43bはボタン型であって、ユーザがこれに接触することで、操作されたことが制御部30へ入力される。また、ユーザが操作子画像43bに接触した後、指先を離すまでの間は、操作状態が保持されていると制御部30にて認識される。従ってユーザは、この操作子画像43bを、実在の物理的なボタンを操作しているかのような感覚で操作することができる。そして、何れか一の操作子画像43bを操作することで、該操作子画像43bに予め関連づけられた方向(具体的には、球形状の操作子画像43aを基準として該操作子画像43bが存在する方向)へ、プレイヤキャラクタC1の向き又は位置を変更する指示ができる。従ってユーザは、先に説明したレバー型の操作子画像43a及びボタン型の操作子画像43bの何れを操作しても、プレイヤキャラクタC1の向き又は位置を変更でき、ユーザの使い勝手の良い方を選択して使用することができる。
【0067】
ボタン型の操作子画像43c〜43fについて言及する。これらも上記操作子画像43bと同様に、指先等を接触させることで操作されたことが制御部30へ入力できる。さらに、接触状態を保持することで、操作状態が保持されていることを制御部30へ入力できる。そして、これらの操作子画像43c〜43fを操作することで、各操作子画像43c〜43fに予め関連づけられた所定のアクションをプレイヤキャラクタC1に実行させることができる。このようなアクションとしては、例えば、攻撃に関するパンチアクション及びキックアクション、防御アクション、並びにジャンプアクションなどがあり、夫々のアクションが操作子画像43c〜43fの何れかに割り当てられている。
【0068】
<操作位置検出手段>
次に、操作位置検出手段34は、タッチスクリーン2に対してユーザの指先が接触した場合に、その操作位置(接触点の位置)を検出する。具体的には、タッチスクリーン2は、その表面にタッチパネル等の入力手段を備えており、これに指先が接触すると、接触面(接触領域)が検出される。この接触面を示すデータは、仮想操作部入力インタフェース21を介してCPU11へ入力される。CPU11は、入力されたデータに基づいて接触面の重心位置を取得し、この重心位置に対応するディスプレイ2上の位置を、操作位置として検出する。
【0069】
従って、例えば
図4に示すようなゲーム進行中の画面において、ユーザの指先がボタン型の操作子画像43cに接触すると、ゲーム装置1は、その接触面の重心位置に基づいて操作子画像43cが操作されたと判断する。そして、既に説明したように、該操作子画像43cに関連づけられたアクションをプレイヤキャラクタC1が実行する。また、例えば
図5に示すようなコンフィグ画面において、ユーザの指先が操作子画像43cに対応する設定操作認識エリア45cに接触すると、ゲーム装置1は、その接触面の重心位置に基づいて設定操作認識エリア45cが選択されたと判断する。そして、この状態でユーザが指先を移動すると、既に説明したように、該設定操作認識エリア45cを、これに対応する操作子画像43c及び入力操作認識エリア44cと共に移動することができる。なお、このような操作位置の検出方法は一例であって、タッチスクリーン2に対するユーザの操作位置を検出可能な方法であれば、他の方法を採用してもよい。
【0070】
<機能実行手段>
機能実行手段35は、ユーザの仮想操作部42に対する操作に応じて、この操作入力に関連づけられた所定の機能(上述したプレイヤキャラクタC1のアクションを含む)を実行する。即ち、機能実行手段35は、既に説明したように、レバー型の仮想操作部42a又はボタン型の仮想操作部42bの操作があった場合には、これに関連づけられたアクションとして、プレイヤキャラクタC1の向き又は位置を変更する。また、ボタン型の仮想操作部42c〜42fが操作された場合には、これらに関連づけられたアクションとして、パンチ、キック、防御、ジャンプの何れかのアクションをプレイヤキャラクタC1が実行する。
【0071】
<ゲーム制御手段>
ゲーム制御手段36は、ユーザによる仮想操作部42の操作に応じて本ゲームを進行する。具体的には、
図4に示すゲーム進行中の状態において、ユーザが仮想操作部42を操作してプレイヤキャラクタC1を動作させた場合、ゲーム制御手段36は、プレイヤキャラクタC1の動作に応じて敵キャラクタC2の動作(アクション)を決定する。そして、敵キャラクタC2は、ゲーム制御手段36が決定した動作を実行する。また、ゲーム制御手段36は、プレイヤキャラクタC1の攻撃が敵キャラクタにヒットした場合には、ヒットしたことを視覚的に強調して表現するために、火花を生じさせる等のエフェクト処理を行う。また、ゲーム制御手段36は、ユーザ操作によってプレイヤキャラクタC1が移動した場合には、それに伴って背景の仮想ゲーム空間41の画像を横方向へスクロールするなどして変更する。その他、ゲーム制御手段36は、ユーザによる仮想操作部42の操作に応じて、本ゲームを進行する上で必要な様々の処理を実行する。
【0072】
<仮想操作部設定手段>
仮想操作部設定手段37は、上述した仮想操作部42(42a〜42f)について、ユーザの嗜好に応じて各種の変更設定を実行する。仮想操作部設定手段37は、表示色変更手段37aと表示位置変更手段37bとを有している。
【0073】
このうち表示色変更手段37aは、ゲーム進行中にタッチスクリーン2に表示される操作子画像43(43a〜43f)の表示色情報を変更する。本実施の形態において、この表示色情報とは、操作子画像43の表示色の透明度(表示濃度)である。表示色変更手段37aは、例えば公知技術であるαブレンディングを用いて、この透明度を0%(完全な不透明)〜100%(完全な透明)の間で任意に変更する。
【0074】
具体的には、本実施の形態では、操作子画像43を示す画像データの表示色情報は、RGB値と透過度情報を示すα値とを合わせたRGBA値を有している。そして、操作子画像43と背景画像(キャラクタC1,C2又は仮想ゲーム空間41を示す画像)とが重複している部分のRGB値(V)は、α値を用いて次式によって決定される。
V=α・V1+(1−α)・V2・・・(式1)
なお、式1中のV1は操作子画像43のRGB値を示し、V2は重複する背景画像のRGB値を示す。従って、操作子画像43を透明化する場合にはα値を小さくし、不透明化する場合にはα値を大きく設定すればよい。表示色変更手段37aは、ユーザによる後述する操作に応じて、このα値を変更することが可能である。表示色変更手段37aは、変更されたα値に対応した透明度で操作子画像43を表示する。
【0075】
また、表示位置変更手段37bは、操作子画像43のタッチスクリーン2上での表示位置を、対応する入力操作認識エリア44と共に変更する。これについては既に説明した通りであり、また公知の技術であるから簡単にだけ言及しておく。表示位置変更手段37bは、
図5に示すようなコンフィグ画面においてユーザが指先を何れかの設定操作認識エリア45に接触させた場合、接触された設定操作認識エリア45が選択されたと認識する。次に、選択された状態(接触した状態)のままユーザが指先を移動すると、表示位置変更手段37bは、この移動に伴って、選択された設定操作認識エリア45を移動する。そして、指先がタッチスクリーン2から離れた(選択が解除された)と判定されると、表示位置変更手段37bは、その位置に設定操作認識エリア45と共に操作子画像43等を留め置くことで、操作子画像43の表示位置を変更する。なお、このような表示位置の変更過程において、何れの設定操作認識エリア45が選択されたかの判定、移動方向及び移動速度の判定、並びに、選択解除の判定は、上記操作位置検出手段34の検出結果に基づいて行われる。
【0076】
[表示色の変更設定の具体的態様]
ところで、本ゲームでは、
図4に示すように仮想ゲーム空間41の画像を背景とし、その前面にプレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2が表示され、更にその前面に操作子画像43が表示される。そのため、操作子画像43の透明度が0%(不透明)のとき、キャラクタC1,C2及び仮想ゲーム空間41等の画像には、操作子画像43の背後に隠れて視認できない部分が生じる。そこで本ゲーム機1においては、上述したように操作子画像43の透明度をユーザにより変更することを可能とし、操作子画像43と重複する画像を視認可能としている。以下では、上述したゲーム機1において、操作子画像43の表示色を変更する際の具体的な態様について説明する。
【0077】
<ゲーム開始前の変更設定>
図6〜
図8は、ゲーム開始前に操作子画像43の表示色情報を変更する際に、タッチスクリーン2に表示される操作画面の画像を示す模式図である。そして、
図6の(a),(b)は第1及び第2の操作画面画像を、
図7の(a),(b)は第3及び第4の操作画面画像を、
図8の(a),(b)は第5及び第6の操作画面画像を夫々示している。
【0078】
はじめに、ゲーム機1の電源がオンにされ、本ゲームプログラム5aが起動されると、タッチスクリーン2には、
図6(a)に示す第1の操作画面画像101が表示される。この操作画面画像101には、複数のプレイモード(1人プレイ、2人プレイ等)を個々に指定するためのアイコン50a〜50d、オプションを選択するためのアイコン50e、ヘルプ参照を選択するためのアイコン50f、及び過去の戦績確認を選択するためのアイコン50gが含まれている。これらのアイコン50a〜50gは、ユーザが指先でアイコン画像を触れることにより、操作位置検出手段34によって操作位置が特定され、選択されたアイコンが検出される。そして、検出されたアイコンに対応する上述の何れかの処理が制御部30により実行される(以下、アイコンの操作において同様)。
【0079】
図6(a)に示す第1の操作画面画像101では、上記のうちアイコン50a〜50gの何れかが選択可能である。例えば、アイコン50aを選択すると、1人プレイによりゲームを始めることができる。また、後述するように仮想操作部42について各種の設定を行う場合には、ユーザはアイコン50eを選択する必要がある。
【0080】
図6(b)の第2の操作画面画像102に示すように、オプション用のアイコン50eを選択すると、
図7(a)に示す第3の操作画面画像103が、第2の操作画面画像102に換わってタッチスクリーン2に表示される。この操作画面画像103は、ゲーム進行中の各種要素に関する設定項目を選択する画面である。第3の操作画面画像103には、コマンドリストの設定を選択するアイコン51a、仮想操作部42の設定を選択するアイコン51b、その他、各種の設定を選択するためのアイコン51c〜51e等が含まれている。そして、表示色を変更する場合には、ユーザは「ボタンコンフィグ」と表示されたアイコン51bを選択する必要がある。すると、
図7(b)に示す第4の操作画面画像(コンフィグ画面)104が、先の第3の操作画面画像103に換わってタッチスクリーン2に表示される。なお、第3の操作画面画像103の右上部分には、リターンアイコン51rが設けられている。ユーザはこのリターンアイコン51rを操作することにより、現在表示している第3の操作画面画像103に換えて、1つ前の操作画面画像102を再表示することができる。
【0081】
図7(b)に示す第4の操作画面画像(コンフィグ画面)104は、仮想操作部42についてユーザが各種の設定を行なうための画面である。ここで操作子画像43の透明度を調整することができる。具体的に説明すると、この第4の操作画面画像104には、実際のゲーム進行中の表示と同様に、仮想ゲーム空間41と、プレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2とが表示されている。また、これらの前面には、ゲーム進行中の表示と同様に操作子画像43が重なって表示されている。そして、タッチスクリーン2の上部中央には、現在(調整前)の操作子画像43の透明度(%)を示す数値52aが表示されている(
図7(b)では0%)。数値52aの左側には透明度を下げる際に操作するアイコン52bが設けられ、数値52aの右側には透明度を上げる際に操作するアイコン52cが設けられている。
【0082】
制御部30(より詳しくは、表示色変更手段37a)は、上記何れかのアイコン52b,52cが操作されると、操作子画像43の表示色の透明度について以下のようにして変更を行う。
図9は、操作子画像43の表示色について透明度の変更処理を行う際の制御部30の動作を示すフローチャートである。
【0083】
図9に示すように、制御部30は、アイコン52b,52cの何れが操作されたか、換言すれば、透明度を下げる指示及び上げる指示の何れが入力されたかを、操作位置検出手段34の検出結果に基づいて判定する(ステップS1)。ここで、左側のアイコン52bが操作され、透明度を下げる(不透明化する)指示が入力されたと判定した場合(ステップS1:「下げる」)、ユーザによる該アイコン52bへの接触回数又は接触時間に応じて、操作子画像43のα値が増加(式1参照)される(ステップS2)。また、これと同時に、タッチスクリーン2の上部中央に表示された透明度(%)を示す数値52aが、α値の変更に合わせて0%〜100%の間で減少して表示される(ステップS3)。更に、これらと同時に、タッチスクリーン2に表示されている操作子画像43が、増加後のα値に対応するように不透明化した画像に変更される(ステップS4)。
【0084】
一方、ステップS1にて右側のアイコン52cが操作され、透明度を上げる(透明化する)指示が入力されたと操作位置検出手段34が判定した場合(ステップS1:「上げる」)は、上記と同様に、ユーザによる該アイコン52cへの接触回数又は接触時間に応じて、操作子画像43のα値が減少される(ステップS5)。また、これと同時に、タッチスクリーン2の上部中央に表示された透明度(%)を示す数値52aが、α値の変更に合わせて0%〜100%の間で増減して表示される(ステップS6)。更に、これらと同時に、タッチスクリーン2に表示されている操作子画像43が、減少後のα値に対応するように透明化した画像に変更される(ステップS7)。
【0085】
これにより、ユーザはアイコン52b,52cを操作しつつ、表示される操作子画像43の透明度を視認することができる。また、
図7(b)に示す第4の操作画面画像104には、操作子画像43の背後に仮想ゲーム空間41及びキャラクタC1,C2が表示される。つまり、第4の操作画面画像104は、実際のゲーム進行中の画像と同様の画像である。そのため、操作子画像43の透明度を変更した場合に、実際のゲーム進行中に操作子画像43の背後の画像がどの程度視認できるかを、ユーザが具体的に確認することができる。
【0086】
例えば、
図7(b)に示す状態(透明度0%)から、ユーザが透明度を上げる右側のアイコン52cを操作すると、操作子画像43は不透明な状態から、
図8(a)の第5の操作画面画像(コンフィグ画面)105に示すように、透明度を示す数値52aが大きくなる。これと同時にタッチスクリーン2に表示されている操作子画像43の透明度も高くなっていく。その結果、第5の操作画面画像105に示すように、操作子画像43の背後に重なって隠れていたキャラクタC1,C2及び仮想ゲーム空間41の各画像が視認可能になる。逆に、
図8(a)に示す第5の操作画面画像105のように透明度が高い状態で、透明度を下げる左側のアイコン52bを操作すると、透明度を示す数値52aは小さくなる。これと同時に操作子画像43の透明度も
図7(b)に示す状態(不透明の状態)へ向かって低くなっていく。このようにして操作子画像43の透明度を調整することができる。
【0087】
なお、第4の操作画面画像104及び第5の操作画面画像105の右上部分には、リターンアイコン52rが設けられている。ユーザがこのリターンアイコン52rを操作した場合は、上述したリターンアイコン51rの場合と異なる。つまり、この場合には、次のステップですぐに前の操作画面画像103が再表示されるのではなく、
図8(b)に示す第6の操作画面画像106が一旦表示される。この操作画面画像106は、第4又は第5の操作画面画像104,105にて透明度の調整を行なった場合に、その調整結果(変更後の設定内容)を保存するか否かをユーザに対して問い合わせする画面である。
【0088】
操作画面画像106には、保存する場合に選択するための「はい」と表示されたアイコン53aと、保存しない場合に選択するための「いいえ」と表示されたアイコン53bとが含まれている。そして、ユーザが「はい」と表示されたアイコン53aを選択すると、調整結果が保存され、第3の操作画面画像103(
図7(a)参照)が再表示される。一方、ユーザが「いいえ」と表示されたアイコン53bを選択すると、調整結果は保存されず、第3の操作画面画像103が再表示される。なお、第6の操作画面画像106にも、その右上部分にリターンアイコン53rが設けられている。ユーザがこのリターンアイコン53rを操作した場合には、第6の操作画面画像106に切り換わる直前のコンフィグ画面が、該第6の操作画面画像106に換わって再表示される。これにより、操作子画像43の変更が再度行える。
【0089】
以上のような操作を行うことで、ユーザは、自身の嗜好に合うように操作子画像43の透明度を変更できる。そして、更に所定の操作を行うことにより、ゲームが開始される。ゲーム進行中の画面画像には、変更後の透明度で操作子画像43が表示される。ユーザは、この操作子画像43を指先で操作することにより、プレイヤキャラクタC1の動作を制御し、敵キャラクタC2と対戦するゲームをすることができる。
【0090】
<ゲーム進行中の変更設定>
次に、ゲーム機1において、ゲーム進行中に操作子画像43の表示色情報を変更する場合について説明する。
図10(a)は、ゲーム進行中の画面画像を示す模式図である。この
図10(a)に示すゲーム進行中の画面画像111は、先に説明した
図4と同様の構成である。画面画像111には、仮想ゲーム空間41内にプレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2が位置している画像が含まれている。また、これらの画像の前面に、操作子画像43(43a〜43f)の画像が表示されている。
【0091】
また、
図10(a)に示すゲーム進行中の画面画像111には、上述したものの他に、プレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2の夫々の体力の消費量を示すインジケータである体力ゲージ54a,54bが表示されている。この体力ゲージ54a,54bは、左右方向へ伸延するバー状のゲージである。左側に位置するプレイヤキャラクタC1に対応する体力ゲージ54aは、タッチスクリーン2の上部左側に配置されている。右側に位置する敵キャラクタC2に対応する体力ゲージ54bは、タッチスクリーン2の上部右側に配置されている。
【0092】
更に、画面画像111の上部中央位置、より詳しくは、左右の体力ゲージ54a,54bの間付近には、ゲーム進行を中断して、ゲーム進行に関係する各種要素を設定することを選択するためのポーズアイコン54cが設けられている。ユーザが、ゲーム進行中にこのポーズアイコン54cを指先で接触すると、ゲーム進行中の画面画像111に換わって、
図7(a)に示した第3の操作画面画像103がタッチスクリーン2に表示される。従って、既に説明したような手順で第3〜第6の操作画面画像103〜106を操作することにより、操作子画像43の透明度を変更することができる。
【0093】
なお、このようにゲーム進行を中断して変更を行った場合も、第6の操作画面画像106が表示されるので、ユーザは、変更した設定の保存の要否を選択する。そして、ユーザによって設定の保存の要否が選択されると(即ち、アイコン53a,53bの何れかが操作される)、第6の操作画面画像106に換えて、中断時の画面画像111(
図10(a)参照)が再表示され、ユーザは再びゲームを中断時の状態から進行できる。操作子画像43の表示色情報を変更した場合には、再表示された画面画像111中の操作子画像43の表示色に、変更した内容が反映される。なお、ポーズアイコン54cの直上に配置された表示54dは、プレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2の対戦の残り時間を表示する。
図10(a)に示す例では、表示54dとして無限大を表す記号が表示されている。これは、この対戦には制限時間が設定されていないことを意味している。
【0094】
以上に説明したように、本実施の形態に係るゲーム機1では、操作子画像43の表示色情報として、その透明度をユーザが変更することができる。従って、透明度を高く設定することで、ゲーム進行中に操作子画像43の背後に重複する画像を視認しやすくすることができる。また、操作子画像43の透明度は、実際のゲーム進行中の画面画像111(
図10(a))と同様の操作画面画像104,105(
図7,
図8参照)において変更できる。そのため、ユーザの嗜好に合致した透明度の設定をより確実に行うことができる。
【0095】
なお、上述した説明では、表示色変更手段37aが操作子画像43の透明度を変更可能であることについて述べたが、変更の対象とする表示色情報は透明度のみに限られない。すなわち、表示色情報には、色相、明度、彩度、輝度、及びRGBのうち何れか一又は複数を含めてもよい。例えば、操作子画像43が、該操作子画像43の背後に重複している画像の色相を反転した色相で描画されるように変更可能にしてもよい。これにより、反転色で描画される操作子画像43を背景画像から区別して認識できると共に、操作子画像43と重複する背景部分については、色相に基づいておよその様子を視認することができる。
【0096】
同様に、操作子画像43の明度又は彩度を、該操作子画像43の背後に重複している背景画像の明度又は彩度に対応するように変更可能にしてもよい。更に、これら透明度、色相、明度、及び彩度を適宜組み合わせた表示色情報を、操作子画像43について変更可能にしてもよい。なお、上記の色パラメータは、パラメータゲージの操作又はパラメータの数値入力など、従来から知られている方法で調整することができる。
【0097】
また、タッチスクリーン2に、手書き文字を認識可能なタッチパッドを備えるなどとすることにより、透明度のα値等の表示色情報を、ユーザが直接数値で入力できるようにしてもよい。また、アイコン52b,52cの操作による入力、又は数値の直接入力に換えて、予め所定の透明度に設定された操作子画像43を、透明度を異ならせて複数用意しておき、コンフィグ画面においてユーザがこの中から選択することで、透明度を指定できるようにしてもよい。また、本実施の形態では、全ての操作子画像43の表示色情報を一括変更するようにしているが、操作子画像43を個別に選択可能とし、選択された操作子画像43の表示色情報のみを変更できるようにしてもよい。
【0098】
また、表示色を変更する対象としては、操作子画像43のみだけでなく、例えば
図10(a)に示す体力ゲージ54a,54bなど、キャラクタC1,C2及び仮想ゲーム空間41に対して優先的に前面側に表示される他の画像を含めてもよい。
図10(b)は、ゲーム進行中の画面画像を示す模式図である。ここに示した画面画像112は、UI(ユーザーインターフェース)である体力ゲージ54a,54b、ポーズアイコン54c、残り時間を示す表示54dの透明度を高くした場合の例である。その他は
図10(a)に示した画面画像111と同じである。なお、これら体力ゲージ54a,54b、ポーズアイコン54c、残り時間を示す表示54dについて、透明度の他、色相、明度、及び彩度を含む表示色を変更可能にしてもよいことは言うまでもない。すなわち、本発明を適用すれば、タッチスクリーン上に表示されている画像すべての表示色を変更することができる。この場合には、ユーザは、例えば、オプション設定の画面にて透明度を変えるUIを指定し、ついで、そのUIの透明度の変更を行うことができる。また、すべてのUIの透明度を一括して変更することもできる。UIの透明度を変更する作業は、仮想操作部43の透明度を変更する作業と同様である。なお、例えば、体力ゲージ54a、54bの透明度を100%に設定して体力ゲージ54a、54bが見えない状態でユーザが対戦した場合には、お互いの残りの体力がわからないため、緊迫したゲーム展開にすることができる。
【0099】
また、操作子画像43の透明度が所定値以上(例えば、50%以上)に設定されている状態で、この操作子画像43がユーザにより操作された場合に、該仮想操作部43の透明度を所定期間(例えば、数秒間)だけ所定値以下にするように設定してもよい。これにより、透明度を高く設定している場合であっても、操作後にどの操作子画像43が操作されたかをユーザが確認することができる。この場合において、操作された操作子画像43の透明度を所定値以下とするのに換えて、色相、明度、及び彩度のうち何れか一又は複数を所定期間だけ変更して表示するようにしてもよい。更に、操作された操作子画像43と、表示色情報を所定時間変更する操作子画像43とを異ならせてもよい。例えば、
図4において、レバー型の操作子画像43aがある方向へ操作された場合に、その方向に位置する1つの操作子画像43bの表示色情報を所定時間変更させるようにしてもよい。
【0100】
また、本実施の形態では、ゲーム進行中に表示色情報を変更する際、ゲームの進行を一旦中断させて行うこととしているが、これに限定されない。例えば、
図7(b)に示す透明度の調整に用いるアイコン52a,52bに相当するアイコンを、
図10に示すゲーム進行中の画面画像111の一部分に設けることができる。この場合、このアイコンをユーザが操作することで、ゲームの進行を中断することなく透明度等の表示色情報を変更できる。
【0101】
また、本実施の形態に係るゲーム機1の制御部30は、表示位置変更手段37bを備える。そして、
図7(b)及び
図8(a)に示す操作画面画像(コンフィグ画面)104,105には、各仮想操作部42に対応する設定操作認識エリア45が表示されている。従って、既に説明したように、ユーザがこの設定操作認識エリア45に接触させた指先を移動することにより、操作子画像43のタッチスクリーン2上での表示位置を、移動後の指先の位置に変更することができる。従って、上述したような表示色情報の変更に加え、ユーザがキャラクタC1,C2を視認するのに邪魔にならない位置(例えば、タッチスクリーン2の右下隅又は左下隅)に操作子画像43を移動することで、ゲーム進行中におけるキャラクタC1,C2等の視認性をより向上することができる。
【0102】
また、本実施の形態に係るタッチスクリーン2は、既に説明したようにマルチタッチ式のタッチスクリーンである。コンフィグ画面において、例えばユーザが、任意の1つの操作認識エリア45の左端と右端とを2本の指先でそれぞれ同時に接触し、この状態から両指先間の距離を近接又は離反させることで、対応する操作子画像43の入力操作認識エリア44の左右方向寸法を、両指先間の距離に応じた寸法に変更することが可能である。従って、上述したような表示色情報の変更、及び/又は表示位置の変更に加え、操作子画像43の形状を変更することで、ゲーム進行中におけるキャラクタC1,C2等の視認性をより向上することができる。また、本実施形態では、表示色情報を変更することができる操作子画像43はあらかじめ決められていたが、本発明はこれに限られない。すなわち、表示色情報を変更する操作子画像43をユーザが選択し、選択された操作子画像43の表示色情報だけを変更することもできる。
【0103】
また、本実施の形態に係るゲーム機1として、タッチスクリーン2の他に物理的な操作子を備えない構成を例示したが、これに限られない。例えば、ボタン等の有形の物理的操作子を備えるゲーム機であってもよい。即ち、物理的操作子を備えている場合であっても、タッチスクリーンに仮想操作部が表示されるコンピュータ装置であれば本発明を適用することができる。以下に説明する実施の形態2,3においても同様である。
【0104】
(実施の形態2)
ところで、上述したようにゲーム機1は、仮想操作部42の入力操作認識エリア44の位置及び形状が変更可能である。そのため、本ゲーム機1では、ユーザが入力操作認識エリア44を適宜変更することにより、複数の仮想操作部42に対する同時操作を容易に行うことができる。以下、このように同時操作を容易に行うための入力操作認識エリア44の変更について説明する。なお、本実施の形態2に係るゲーム機1の構成は、実施の形態1において説明したのと同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0105】
図11は、本ゲーム機1のコンフィグ画面画像を示す模式図であり、ここに示した内容は
図7(b)の第4の操作画面画像104と同じである。
図11のコンフィグ画面の右下に表示された2つの仮想操作部42c,42dに着目すると、これらの夫々に対応する入力操作認識エリア44c,44dは、互いに重複する部分(以下、「重複認識エリア44g」という)を有している(
図11では斜線を付して示している)。同様に、入力操作認識エリア44d,44eの間、入力操作認識エリア44e,44fの間、入力操作認識エリア44f,44cの間、の夫々にも重複認識エリア44h,44i,44jが存在している。
【0106】
これらの重複認識エリア44g〜44jは、ユーザが入力操作認識エリア44c〜44fの位置及び/又は形状を適宜変更することにより、その面積及び形状をユーザの嗜好に合わせて変更することができる。例えば、
図11に示す状態からユーザが入力操作認識エリア44cを左方向へ移動するか、又はその寸法を小さくすることで、入力操作認識エリア44d,44fとの重複部分である重複認識エリア44g,44jの面積及び形状を小さく変更することができる。また、入力操作認識エリア44cを更に左方向へ移動させるか、又はその寸法を小さくすることで、前述の重複認識エリア44g,44jを消滅させることもできる。
【0107】
一方、本実施の形態に係るゲーム機1では、これらの重複認識エリア44g〜44jを操作することにより、重複する夫々の仮想操作部42が同時に操作されたと認識する。そして、複数の仮想操作部42が同時操作されると、個々の仮想操作部42に対して関連づけられたアクションとは異なる固有のアクションをプレイヤキャラクタC1が実行する。
図12は、入力操作認識エリア44c〜44fに操作入力がされた場合の制御部30の動作を示すフローチャートである。以下、この
図12を参照して、この場合の制御部30の動作について説明する。
【0108】
図12に示すように、はじめに制御部30は、タッチスクリーン2上の何れかの入力操作認識エリア44c〜44fにタッチ入力されると、その入力点の座標を取得し(ステップS10)、仮想操作部42c〜42fに設定されたフラグを「OFF」にする(ステップS11)。続いて、制御部30は、ステップS10で取得した座標が、入力操作認識エリア44c〜44fの何れに含まれるかを順に判定する。即ち、制御部30は、取得した座標が入力操作認識エリア44cに含まれるか否かを判定する(ステップS12)。制御部30は、当該座標が入力操作認識エリア44cに含まれていれば(ステップS12:YES)仮想操作部42cのフラグを「OFF」から「ON」に変更し(ステップS13)、当該座標が入力操作認識エリア44cに含まれていなければ(ステップS12:NO)、仮想操作部42cのフラグを「OFF」のまま維持する。
【0109】
同様に、制御部30は、取得した座標が入力操作認識エリア44dに含まれるか否かを判定する(ステップS14)。制御部30は、当該座標が入力操作認識エリア44dに含まれていれば(ステップS14:YES)仮想操作部42dのフラグを「ON」に変更し(ステップS15)、当該座標が入力操作認識エリア44dに含まれていなければ(ステップS14:NO)仮想操作部42dのフラグを「OFF」のまま維持する。また、制御部30は、取得した座標が入力操作認識エリア44eに含まれるか否かを判定する(ステップS16)。制御部30は、当該座標が入力操作認識エリア44eに含まれていれば(ステップS16:YES)仮想操作部42eのフラグを「ON」に変更し(ステップS17)、当該座標が入力操作認識エリア44eに含まれていなければ(ステップS16:NO)仮想操作部42eのフラグを「OFF」のまま維持する。更に、制御部30は、取得した座標が入力操作認識エリア44fに含まれるか否かを判定する(ステップS18)。制御部30は、当該座標が入力操作認識エリア44fに含まれていれば(ステップS18:YES)仮想操作部42fのフラグを「ON」に変更し(ステップS19)、当該座標が入力操作認識エリア44fに含まれていなければ(ステップS18:NO)仮想操作部42fのフラグを「OFF」のまま維持する。
【0110】
このように、入力装置認識エリア44c〜44fの全てに対して、制御部30は、取得した座標が含まれるか否かを判定し(ステップS12,S14,S16,S18)、その結果に基づいてフラグを設定する(ステップS13,S15,S17,S19)。従って、入力点の座標がどこに存在するかによって、仮想操作部42c〜42fのフラグの組み合わせが決定される。例えば、重複認識エリア44gに座標がある場合、仮想操作部42c,42dのフラグが「ON」、仮想操作部42e,42fのフラグが「OFF」という組み合わせになる。従って、制御部30は、このようにして決定されたフラグの組み合わせに基づき、該組み合わせに対応するように予め設定されたアクションを実行する(ステップS20)。
【0111】
例えば、上記のように仮想操作部42c,42dのフラグが「ON」、仮想操作部42e,42fのフラグが「OFF」という組み合わせであった場合は、ユーザの操作入力が、仮想操作部42c,42dに対する同時操作入力であったことを意味する。従って、このフラグの組み合わせに関連付けられたアクションとして、例えば、仮想操作部42c〜42fの夫々が単独で操作された場合に実行されるアクションとは異なる別の必殺技などのアクションを、プレイヤキャラクタC1が実行する。
【0112】
このように、本実施の形態に係るゲーム機1では、複数の仮想操作部42を、その入力操作認識エリア44を重複するようにして隣接配置することができる。そして、重複部分(重複認識エリア44g〜44j)をユーザが操作することにより、制御部30は、該重複部分に属する各仮想操作部42が同時に操作されたと判定する。従って、例えばユーザが2つの仮想操作部42c,42dを同時操作しようとする場合に、夫々を2本の指先で同時操作する必要がなく、重複認識エリア44gを1本の指先で操作することで済む。そのため、ユーザは近接配置された物理的な操作子に対する1本の指先での同時押し操作と同様の操作を、近接表示された操作子画像43に対しても行うことができる。換言すれば、ユーザは、物理的操作子の場合と同様の直感的な同時押し操作を、近接表示された操作子画像43に対しても行うことができる。
【0113】
また、1本の指先で複数の仮想操作部42に対する同時操作が行えるため、シングルタッチ式のタッチスクリーンにおいても、複数の仮想操作部42に対する同時操作を行うことが可能になる。
【0114】
また、マルチタッチ式のタッチスクリーンにおいて、2本の指先で各操作子画像43を同時操作する場合にあっては、2つの操作子画像43は、2本の指先を揃えた場合の両指先間の距離だけは少なくとも離隔して表示しなければならない。しかしながら、本ゲーム機1によれば、2本の指先による同時操作が不要で、1本の指先で実質的に同時操作が行える。そのため、2つの操作子画像43をより近接表示することも可能である。
【0115】
なお、本実施の形態ではユーザが2本の指先を使って入力操作認識エリア44の形状を変更する場合を例示したが、これに限られない。すなわち、予め様々の形状を有する入力操作認識エリア44を用意しておき、コンフィグ画面においてユーザが何れかの形状を選択することで形状の変更ができるようにしてもよい。また、ユーザが複数の入力操作認識エリア44を重複させて配置した場合に、仮想操作部表示手段33が、その重複認識エリアに対して、新たな操作子画像を表示するようにしてもよい。
【0116】
また、上で例示したように2つの入力操作認識エリア44を重複させる場合だけでなく、3つ又はそれ以上の入力操作認識エリア44を重複させてもよい。更に、操作子画像43と入力操作認識エリア44とが同一範囲に設定されていてもよい。この場合、複数の操作子画像43自体が互いに重複する部分に、重複認識エリアを設定するようにしてもよい。また、複数の入力操作認識エリア44を、重複部分が生じるように近接配置した場合に、当該重複部分を重複認識エリアとして設定するか否かをユーザが選択できるようにしてもよい。例えば、ユーザが当該重複部分を重複認識エリアとして設定することを選択した場合は、この重複部分を操作することで複数の仮想操作部42の同時操作が可能になる。一方、ユーザが重複認識エリアとして設定しないことを選択した場合は、仮想操作部42の近接配置だけを行うことができる。
【0117】
なお、以上に説明した実施の形態1に係る仮想操作部42の変更、及び実施の形態2に係る同時操作の態様は、何れもゲーム進行中に操作する仮想操作部42を対象とすることに限定されない。例えば、
図7(a)に示す第3の操作画面画像103にて表示されるアイコン51a〜51eの表示色情報を変更するようにしてもよいし、その他のアイコンの表示色情報を変更するようにしてもよい。更に、本発明はゲーム機以外にも適用することができる。例えば、券売機等のタッチスクリーンにて、背景側の画像の手前に操作子画像が表示されるような場合に、操作子画像の表示色情報を変更するのにも適用することができる。
【0118】
(実施の形態3)
複数の入力操作認識エリア44が重複している場合に、当該重複部分への操作入力に対して割り当てる機能をユーザが選択できるようにしてもよい。例えば、入力操作認識エリア44c,44dが重複している場合に、その重複部分への操作入力に対し、仮想操作部42c,42dの夫々に割り当てられた各機能(例えば、パンチ及びキック)を同時に実行させるか、前記各機能とは異なる新たな機能(例えば、必殺技)を実行させるかを、ユーザが選択できるようにしてもよい。そこで、以下では、このように重複認識エリアに割り当てる機能をユーザが選択可能な構成について説明する。
【0119】
図13は、実施の形態3に係るゲーム機1が備える制御部30の機能的な構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態に係るゲーム機1の内部構成は、
図2に示したものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
図13に示すように、実施の形態3に係るゲーム機1の制御部30は、実施の形態1,2の制御部30の構成を示す
図3と比べて、新規操作認識領域設定手段(新規操作認識領域設定モジュール)38を追加的に備える点で異なるが、その他の構成は同様である。
【0120】
但し、本実施の形態では、仮想操作部設定手段37を備えること、即ち、操作子画像43の表示色、位置、及び形状を変更可能とする機能を備えることは必須ではなく、これを省略することができる。例えば、ゲーム機1が、表示位置変更手段37bを備えておらず、複数の仮想操作部42の入力操作認識エリア44の位置が初期設定で固定的に決められているとする。この場合であっても、複数の入力操作認識エリアが互いに重複して重複認識エリアを有する場合は、この重複認識エリアに割り当てる機能をユーザが選択可能である。一方、ゲーム機1が、入力操作認識エリア44の位置及び/又は形状を変更可能であり、これらを変更することで複数の入力操作認識エリア44が重複する重複認識エリアが形成されることとなった場合も、この重複認識エリアに割り当てる機能をユーザが選択可能である。以下では、この仮想操作部設定手段37を制御部30に備えるゲーム機1を例にして説明する。
【0121】
例えば
図11のコンフィグ画面画像には、複数の入力操作認識エリア(操作認識領域)44が互いに重複する重複認識エリア44g〜44jが存在している。新規操作認識領域設定手段38は、これらの新たな操作認識領域である各重複認識エリア44g〜44jへの操作入力に対して、どのような機能を実行させることとするかを、ユーザの指示に基づいて設定可能とする。この新規操作認識領域設定手段38の具体的な機能について、入力操作認識エリア44c,44dの重複部分である重複認識エリア44gに着目して詳述する。なお、他の入力操作認識エリア44の重複部分についても同様である。
【0122】
図11のコンフィグ画面画像に示されているように、入力操作認識エリア44c,44dは互いに重複する重複認識エリア44gを有している。タッチスクリーン2において、ユーザがコンフィグ画面に表示されたこの重複認識エリア44gをタッチ操作して選択すると、
図14に示す機能選択画面が表示される。ユーザは、この機能選択画面を操作して、重複認識エリア44gに割り当てる機能を選択することができる。
【0123】
図14の機能選択画面には、例えば異なる4つの機能1〜4を表示するアイコン61〜64が設けられている。ここでは、機能1としては、「パンチ」及び「キック」を同時に実行する機能が示され、機能2〜4としては、互いに異なる「必殺技A」、「必殺技B」、及び「必殺技C」を夫々実行する機能が示されている。なお、入力操作認識エリア44cに対応する仮想操作部42cが単独で操作された場合、プレイヤキャラクタC1は「パンチ」アクションを実行する。また、入力操作認識エリア44dに対応する仮想操作部42dが単独で操作された場合、プレイヤキャラクタC1は「キック」アクションを実行する。従って、機能1は、仮想操作部42c,42dに割り当てられた各機能を同時に実行する。一方、機能2〜4は、予めゲームプログラム5aに記憶された機能であって、且つ、仮想操作部42c,42dに対して個別に割り当てられた既存の機能(パンチ,キック)とは異なる機能である。
【0124】
ユーザは、タッチスクリーン2に表示された機能1〜4のうち何れか1つを、アイコン61〜64の中から対応するものをタッチ操作することにより選択することができる。即ち、ユーザが何れかのアイコンをタッチ操作すると、新規操作認識領域設定手段38は、機能1〜4のうち対応する何れか1つの機能の選択を受け付ける(機能選択受付処理)。続いて、新規操作認識領域設定手段38は、選択された機能を、重複認識エリア44gが操作入力された場合に実行する機能として割り当てる(選択機能登録処理)。
【0125】
このような構成により、新規操作認識領域設定手段38が、仮想操作部42c,42dの夫々に割り当てられた各機能(パンチ及びキック)を同時に実行するか(機能1)、あるいは前記各機能とは異なる新たな機能(例えば、必殺技A〜Cの何れか)を実行するか(機能2〜4の何れか)を、ユーザが選択することができる。なお、
図14に示す機能選択画面において、ユーザが何れかの機能を選択した後は、再び
図11に示すコンフィグ画面がタッチスクリーン2に表示され、他の重複認識エリア44h〜44jを選択することができる。また、
図14に示すように、機能選択画面においても右上部分にリターンアイコン65が設けられており、このアイコン65を操作することにより、重複認識エリア44gへの機能設定を中止して
図11のコンフィグ画面に戻ることができる。
【0126】
また、上述したユーザによる機能の選択を新規操作認識領域設定手段38が受け付ける機能選択受付処理に先だって、重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定するか否かを、ユーザの選択に応じて決定するようにしてもよい。
図15は、重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定するか否かを決定する処理を含む、重複認識エリア44gにユーザが選択した機能を割り当てる際の新規操作認識領域設定手段38の動作を説明するフローチャートである。
【0127】
図15に示すように、新規操作認識領域設定手段38は、はじめに
図11に示すコンフィグ画面を表示する(ステップS30)。そこに表示されたこの重複認識エリア44gをユーザがタッチ操作して選択すると(ステップS31)、選択した重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定するか否かをユーザに選択させる設定要否選択画面画像(図示せず)が、タッチスクリーン2に表示される。この画面画像には、例えば、「新たな操作認識エリアとして設定?」という内容のテロップと共に、「はい」と表示されたアイコン、及び「いいえ」と表示されたアイコンが表示されている。ユーザは、何れかのアイコンをタッチ操作して選択することにより、重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定するか否かを、新規操作認識領域設定手段38として機能する制御部30に対して指示することができる。
【0128】
そして、ユーザが「はい」のアイコンをタッチ操作した場合(ステップS32:YES)、制御部30は、重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定する旨の指示を受け付ける。そして制御部30は、上述した機能選択受付処理及び選択機能登録処理と同じ内容のステップS33,S34の処理を実行する。一方、ユーザが「いいえ」のアイコンをタッチ操作した場合(ステップS32:NO)、制御部30は、重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定しない旨の指示を受け付ける。そして制御部30は、ステップS33,S34の処理をせずに一連の動作を終了する。
【0129】
このような構成により、重複認識エリア44gを新たな操作認識エリアとして設定するか否かを、ユーザが選択することができる。そして、設定することが選択された場合にのみ、ユーザが更に選択した機能を新たな操作認識エリアに割り当てることができる。従って、重複認識エリア44gに対してどのような設定を行うか、というユーザの選択肢を広げることができる。なお、上述した設定要否選択画面画像においても右上部分にリターンアイコンが設けられており、このアイコンをユーザが操作することにより、
図11のコンフィグ画面に戻ることができる。
【0130】
なお、上記では重複認識エリア44g等に割り当てる機能として、プレイヤキャラクタC1が「パンチ+キック」、「必殺技A」、「必殺技B」、「必殺技C」というアクションを実行する態様を例示したが(
図14)、もちろんこれに限られない。例えば、仮想操作部42c,42dの夫々に割り当てられた機能(パンチ及びキック)のうち、何れか一方を優先的に実行する機能を重複認識エリア44gに割り当てられるように、ユーザに選択可能にしてもよい。更に、
図14のアイコン61には具体的な機能を初期設定しておかず、該アイコン61をタッチ操作した場合に、
図11に示すコンフィグ画面が表示され、ここでユーザが新たな機能を設定できるようにしてもよい。例えば、コンフィグ画面において、三角形状の仮想操作部42bのうち下向きの仮想操作部42b、及び右向きの仮想操作部42bを順にタッチ操作し、続いて図中「C」で表示された「パンチ」機能に対応する仮想操作部42cをタッチ操作することにより、プレイヤキャラクタC1に対し、「しゃがませて右方向へパンチさせる」という新しい機能を、アイコン61に設定できるようにしてもよい。
【0131】
また、プレイヤキャラクタC1がアクションを実行する機能の他、特殊効果などを発動する機能を、ユーザが選択可能なようにしてもよい。特殊効果としては、プレイヤキャラクタC1の体力値を一定量だけ回復させる効果、プレイヤキャラクタC1の防御力又は攻撃力を上昇させる効果、敵キャラクタC2の防御力を低下させる効果、などがある。更に、アクションの実行及び特殊効果の発動などを何ら実行しないという内容の機能を、ユーザが選択可能なようにしてもよい。例えば重複認識エリア44gにこの機能を割り当てることを選択した場合、ゲーム進行中にユーザが重複認識エリア44gに指先が触れてしまった場合であっても、そのような指先の接触による操作入力は実質的に無視され、何ら特別な機能は実行されない。
【0132】
また、実施の形態2でも言及したように、重複認識エリアに対して、新たな操作子画像が表示されるようにしてもよい。その際、重複認識エリアに割り当てた機能に応じて操作子画像の表示色及び/又は形状が決定されるようにしてもよい。例えば、上述したようなアクション系の機能と特殊効果系の機能とを別々の色で表示するようにしてもよい。更に、新たに表示させた操作子画像は、
図5に示すようなコンフィグ画面でのユーザの操作により、その位置、形状、表示色を変更できるようにしてもよい。なお、操作認識領域に割り振る機能を「パンチ+キック」とした場合であっても(
図14(a)の機能1)、パンチとキックとの間にいずれのアクションが優先されるかを示す優先度をあらかじめ決めておけば、当該仮想操作部の押下により、パンチをした後、すかさずキックを繰り出すという連続技が繰り出されるよう設定することもできる。この優先度についても、ゲームプログラム5aの作成時に予め設定しておいてもよいし、ユーザの操作により適宜設定可能なようにしておいてもよい。